JP2005053147A - インクジェット印刷のためのエッジ処理 - Google Patents
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Abstract
【課題】 インクジェット印刷を行う際に、無彩色のエッジ部分の色のずれを緩和する。
【解決手段】 画像内のエッジ部分を検出し、エッジ部分では同一色の非エッジ部分に比べて無彩色のエッジ部分では同一色の非エッジ部分に比べて無彩色インクの吐出量の割合が大きくなるようにドットデータを生成する。例えば、エッジ用色変換ルックアップテーブルと非エッジ用色変換ルックアップテーブルを選択的に使用することによって、各インクの吐出量の割合を変更することができる。
【選択図】 図3
Description
この発明は、インクジェット印刷のためのエッジ処理技術に関する。
インクジェット方式の印刷では、無彩色インクと有彩色インクとを含む複数種類のインクを用いて種々の色を再現する。また、インクジェット印刷を行う際には、同一のインクに関してサイズの異なる複数のドットを用いる技術(以下、「マルチサイズドット印刷」と呼ぶ)が知られている(例えば特許文献1)。
インクの混色により色を再現する場合に、画像内のエッジ部分(すなわち輪郭)が、再現したい色とは異なる色に見える場合がある。図16は、従来技術における画像内のエッジ部分とドット配置の一例を示す説明図である。図16(A)は、画像データで表される画像を示している。ここで、ハッチングが付された四角枠は一定の色(例えばグレー色)で塗りつぶされた印刷画素を示しており、ハッチングが付されていない四角枠は白色の印刷画素を示している。図16(B)は、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、K(ブラック)の4種類のインクの大ドットと小ドットを用いてこの画像を印刷する際のドットの配置例を示している。なお、各ドットの位置やサイズは正確なものではなく、各画素に記録されるインクドットの種類が理解できるような位置とサイズで描かれている。
図16(B)のドット配置では、図16(A)の元の画像のエッジ部分を構成する画素PP1にマゼンタの大ドットのみが記録されているなど、元の画像がグレーであるのにかかわらず、有彩色のインクがエッジ部分に単独で発生している。特にグレーの文字等のエッジにおいて、このようにエッジ部分に有彩色のインクが発生してしまうと有彩色が非常に目立ち、黒やグレーの文字として認識できない場合がある。
また、インクの特性や記録媒体の特性によっては、同じ割合でドットを発生させてもエッジ領域とエッジの内側の非エッジ領域で色の見え方が異なることがある。例えばCMYの3種類のインクを使ってブラックを表現する場合にCインクのみが広がり易い性質を持っていると、非エッジ部分で再現したい色通りに色が発生するようにドットの生成を調整してもエッジ部分ではシアン寄りの色に見えてしまう。こうした場合には十分な面積を持った部分では再現したい色通りに見えるが、細線等では再現したい色からずれて見えるという現象が発生する。
本発明は、インクジェット印刷を行う際に、無彩色のエッジ部分の色のずれを緩和する技術を提供することを目的とする。
上記目的の少なくとも一部を達成するために、本発明の画像処理装置は、無彩色インクと有彩色インクとを含む複数種類のインクを用いるインクジェット印刷のための画像処理装置であって、
対象画像内に存在するエッジ部分を検出するエッジ検出部と、
前記対象画像の印刷画素毎に、前記複数種類のインクのドットの記録状態を示すドットデータを生成するドットデータ生成部と、
を備え、
前記ドットデータ生成部は、無彩色のエッジ部分では同一色の非エッジ部分に比べて前記無彩色インクの吐出量の割合が大きくなるように前記ドットデータを生成するエッジ処理を実行する。
対象画像内に存在するエッジ部分を検出するエッジ検出部と、
前記対象画像の印刷画素毎に、前記複数種類のインクのドットの記録状態を示すドットデータを生成するドットデータ生成部と、
を備え、
前記ドットデータ生成部は、無彩色のエッジ部分では同一色の非エッジ部分に比べて前記無彩色インクの吐出量の割合が大きくなるように前記ドットデータを生成するエッジ処理を実行する。
この構成によれば、無彩色のエッジ部分で非エッジ部分に比べて無彩色インクの吐出量の割合が大きくなるので、エッジ部分において無彩色から色がずれる可能性を低減することができる。
前記ドットデータ生成部は、前記無彩色のエッジ部分では前記無彩色インクのみを使用するように前記ドットデータを生成するものとしてもよい。
この構成では、無彩色のエッジ部分の色ずれをより確実に防止することができる。
前記ドットデータ生成部は、前記無彩色のエッジ部分では前記同一色の非エッジ部分に比べて前記無彩色インクの吐出量の割合を大きくするとともに、コンポジットブラックを再現する前記有彩色インクの吐出量の割合を小さくするように前記ドットデータを生成するものとしてもよい。
この構成によっても、無彩色のエッジ部分の色ずれを緩和することができる。
前記無彩色インクのドットデータは、1種類のサイズの無彩色インクドットを印刷画素毎に記録するか否かを表すデータであり、
前記有彩色インクのドットデータは、複数のサイズのドットを印刷画素毎に記録するか否かを表すデータであり、
前記無彩色インクのドットサイズは、前記有彩色インクの最大サイズと最小サイズの中間のサイズに設定されているものとしてもよい。
前記有彩色インクのドットデータは、複数のサイズのドットを印刷画素毎に記録するか否かを表すデータであり、
前記無彩色インクのドットサイズは、前記有彩色インクの最大サイズと最小サイズの中間のサイズに設定されているものとしてもよい。
この構成によれば、無彩色のエッジ部分が1種類のサイズの無彩色インクドットで再現される割合が高まるので色ずれが起こりにくく、また、無彩色インクのドットサイズは有彩色インクの最大サイズよりも小さいので、エッジ部分におけるインクの滲みやインクドットの抜けを発生しにくくすることができる。
なお、前記無彩色インクのドットサイズは、全画素に記録してもベタ打ちとならないサイズに設定されていることが好ましい。
この構成によれば、エッジ部分におけるインクの滲みやインクドットの抜けの発生をより低減することができる。
前記ドットデータは、少なくとも1種類のインクに関して、比較的小さな第1のドットと比較的大きな第2のドットを含む複数のサイズのドットを印刷画素毎に記録するか否かを表すデータであり、
前記ドットデータ生成部は、前記無彩色のエッジ部分では前記同一色の非エッジ部分に比べて前記第1のドットの記録率が大きく前記第2のドットの記録率が小さくなるように前記ドットデータを生成するものとしてもよい。
前記ドットデータ生成部は、前記無彩色のエッジ部分では前記同一色の非エッジ部分に比べて前記第1のドットの記録率が大きく前記第2のドットの記録率が小さくなるように前記ドットデータを生成するものとしてもよい。
この構成によれば、エッジ部分においては比較的小さな第1のドットの記録率が大きくなるので、エッジ部分により確実にドットが記録される。この結果、エッジ部分にドットが全く記録されないことによるエッジ部分の崩れを緩和できることができる。
前記ドットデータ生成部は、印刷に使用される印刷媒体の単位面積中に吐出可能なインク量の合計であるインクデューティ制限が100%未満である場合に前記エッジ処理を実行するものとしてもよい。
インクデューティ制限が100%未満の場合には、大サイズのドットがエッジ部分の画素に記録されると、それに隣接するエッジ部分においてドットが全く記録されない可能性が高い。従って、この場合にエッジ処理を実行すれば、輪郭の崩れを緩和する効果が大きい。
前記エッジ部分は、画像の明度が所定量以上離れている隣接画素同士の境界に存在する画素のうちで、明度のより低い側の画素で構成されていることが好ましい。
なお、前記ドットデータ生成部は、
各画素の多階調画素値を入力とし前記複数種類のインクのインク量を出力とする色変換ルックアップテーブルとして、エッジ用色変換ルックアップテーブルおよび非エッジ用色変換ルックアップテーブルとを有するとともに、
前記エッジ用色変換ルックアップテーブルおよび非エッジ用色変換ルックアップテーブルを利用して色変換を行う色変換部とを有しており、
前記色変換部は、前記エッジ検出部からの検出結果に応じて前記エッジ用色変換ルックアップテーブルと前記非エッジ用色変換ルックアップテーブルのうちの一方を選択的に使用するものとしてもよい。
各画素の多階調画素値を入力とし前記複数種類のインクのインク量を出力とする色変換ルックアップテーブルとして、エッジ用色変換ルックアップテーブルおよび非エッジ用色変換ルックアップテーブルとを有するとともに、
前記エッジ用色変換ルックアップテーブルおよび非エッジ用色変換ルックアップテーブルを利用して色変換を行う色変換部とを有しており、
前記色変換部は、前記エッジ検出部からの検出結果に応じて前記エッジ用色変換ルックアップテーブルと前記非エッジ用色変換ルックアップテーブルのうちの一方を選択的に使用するものとしてもよい。
この構成によれば、エッジ部分と非エッジ部分においてインクの吐出量の割合を容易に変更することが可能である。
なお、本発明は、種々の形態で実現することが可能であり、例えば、画像処理方法および画像処理装置、印刷方法および印刷装置、それらの方法または装置の機能を実現するためのコンピュータプログラム、そのコンピュータプログラムを記録した記録媒体等の形態で実現することができる。
次に、本発明の実施の形態を実施例に基づいて以下の順序で説明する。
A.第1実施例:
B.第2実施例:
C.第3実施例:
D.第4実施例:
E.変形例:
A.第1実施例:
B.第2実施例:
C.第3実施例:
D.第4実施例:
E.変形例:
A.第1実施例:
図1は、本発明の一実施例としての画像処理システムの構成を示す説明図である。このシステムは、画像処理装置としてのコンピュータ200と、画像出力装置としてのプリンタ300とを含んでいる。
図1は、本発明の一実施例としての画像処理システムの構成を示す説明図である。このシステムは、画像処理装置としてのコンピュータ200と、画像出力装置としてのプリンタ300とを含んでいる。
コンピュータ200には、画像データファイルMFに基づいて印刷データを生成するためのプリンタドライバ210がインストールされている。プリンタドライバ210は、エッジ検出部212と、色変換部214と、ハーフトーン処理部216と、出力処理部218とを備えている。エッジ検出部212は、対象画像内のエッジ部分を検出する機能を有するモジュールである。色変換部214とハーフトーン処理部216は、印刷画素毎のドットの記録状態(形成状態)を表すドットデータを生成するドットデータ生成部としての機能を実現するモジュールである。
プリンタドライバ210で生成された印刷データPDは、出力処理部218からプリンタ300に供給される。印刷データPDは、印刷解像度を有する主走査ライン上の各画素についてインクドットの記録状態を表すドットデータと、副走査送り量を特定する副走査送り量データとを含んでいる。
プリンタドライバ210の機能を実現するためのプログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録された形態で供給し得る。このような記録媒体としては、フレキシブルディスクやCD−ROM、光磁気ディスク、ICカード、ROMカートリッジ、パンチカード、バーコードなどの符号が印刷された印刷物等のコンピュータが読み取り可能な種々の媒体を利用できる。
図2は、第1実施例における色変換部214とハーフトーン処理部216の内部構成を示すブロック図である。色変換実行部230は、非エッジ用色変換ルックアップテーブル232aと、エッジ用色変換ルックアップテーブル232bとを選択的に使用して、画像データファイルMFのRGBの多階調データをCMYKの多階調データに変換する。この際、テーブル232a,232bの選択は、エッジ検出部212による検出結果に応じて行われる。ハーフトーン処理部216のドット記録率決定部240は、ドット記録率テーブル242を用いて、CMYK各色の多階調データから、大ドット用の記録率データと小ドット用の記録率データを生成する。CMYK各色の大ドット記録率データと小ドット記録率データは、ハーフトーン処理実行部244でそれぞれハーフトーン処理されて、ドットデータに変換される。
図3は、第1実施例における処理内容を示す説明図である。図3(A)の画像データは、従来例の説明に用いた図16(A)と同じものである。すなわち、ハッチングが付された四角枠は一定の色(例えばグレー)で塗りつぶされた印刷画素を示しており、ハッチングが付されていない四角枠は白色の印刷画素を示している。
図3(B)は、エッジ検出部212によって検出されたエッジ部分を示している。ここで、「エッジ」とは、画像の明度が所定量以上離れている隣接画素同士の境界を意味する。エッジとして検出されるための明度差は、任意に設定可能である。例えば、ブラックインクまたはグレーインクがベタ打ちされる領域と、紙白の領域との境界を「エッジ」として定義することも可能である。エッジ検出は、周知の種々のエッジ検出フィルタを利用して実行することが可能である。図3(B)に示されているように、画像内のエッジ部分は、エッジ画素で構成されている。ここで、「エッジ画素」とは、画像内のエッジ(輪郭)を構成する画素境界の両側に存在する画素のうちで、明度のより低い側の画素を意味する。図3(B)の例では、9つのエッジ画素が含まれている。なお、エッジ画素でない画素を、「非エッジ画素」と呼ぶ。
図3(C)は、CMYKの4種類のインクの大ドットと小ドットを用いてこの画像を印刷する際のドットの配置例を示している。図16(B)に示した従来例と比較すれば理解できるように、図3(C)に示す例では、エッジ画素において有彩色インクのドットが形成されておらず、無彩色インク(ここではブラックインク)のドットのみが記録されている。この結果、第1実施例ではエッジ部分(すなわち画像の輪郭)の色が元の色(グレー)からずれることが無い。なお、このような効果は、グレー(無彩色)に近い有彩色を再現するときにも同様である。但し、無彩色からかなり離れた色を再現するとき(すなわち彩度の高い色を再現するとき)には、このようなエッジ処理を行う必要性はない。
図4(A)は非エッジ用色変換ルックアップテーブル232aの内容を示しており、図4(B)はエッジ用色変換ルックアップテーブル232bの内容を示している。これらのグラフの横軸は明度階調値であり、横軸はインク量である。明度階調値は、画像データファイルMFの画像データによって表される各画素の明度である。「インク量」とは、ベタ打ちを100%とする1画素分のインク吐出量を意味している。なお、図4(A),(B)は、無彩色を再現する際の特性である。
図4(B)のエッジ用色変換ルックアップテーブル232bでは、図4(A)の非エッジ用色変換ルックアップテーブル232aに比べて、ブラックインクのインク量が大きく、有彩色インクのインク量が小さいことが理解できる(但し、明度階調値が0%と100%の場合を除く)。このようなエッジ用色変換ルックアップテーブル232bを利用すれば、エッジ部分においてブラックドットのインク量の割合(全インクの吐出量の合計に対するブラックインクの吐出量の割合)が大きくなり、有彩色インクのインク量の割合が高くなる。この結果、図3(C)に示したように、エッジ部分にブラックドットが形成され易くなるので、輪郭における色のずれを防止することが可能である。本明細書では、このようにエッジ部分において非エッジ部分と異なるモードでインクドットを記録する処理を「エッジ処理」と呼ぶ。
なお、一般に、CMYの3種類の有彩色インクの混色によって再現されるグレー色は「コンポジットブラック」と呼ばれている。エッジ部分をコンポジットブラックで再現しようとすると、図16(B)に示したように、必ずしも3種類のインクのドットが同じ画素位置に記録されないため、輪郭で色のずれが観察されてしまう可能性が高い。これに対して、エッジ部分における無彩色インクの吐出量の割合を、同一色の非エッジ部分における無彩色インクの吐出量の割合よりも高めるようにすれば、色のずれが生じる可能性を低減することが可能である。
なお、エッジ部分の内側にある非エッジ部分では、むしろ、無彩色インクよりもコンポジットブラックをより多く用いて無彩色を再現することが好ましい場合がある。この理由は、コンポジットブラックを再現すると3種類のインクのドットが形成されるので、各画素にドットが全く形成されない可能性が低く、いわゆる白抜けが発生しにくいからである。エッジ部分の内側にある非エッジ部分では、色のずれよりも白抜けの発生の方が目に付きやすいので、非エッジ部分ではコンポジットブラックの割合を大きくすることが好ましい。
図5は、ドット記録率テーブル242の内容を示している。このグラフの横軸はインク量であり、横軸はドット記録率である。ここで、「ドット記録率」とは、画素にドットが記録される確率を意味する。例えば、ドット記録率10%で10画素を記録すると、10画素に1画素の割合でドットが記録される。インク量が100%の場合には大ドットの記録率が100%であり、すべての画素に大ドットが記録される。第1実施例では、エッジ部分と非エッジ部分で同一のドット記録率テーブル242が利用される。
図6は、ハーフトーン処理の流れを示すフローチャートである。本実施例では、ハーフトーン処理として組織的ディザ法(閾値マトリクス法)を利用している。ステップS210では、ドット記録率決定部240がエッジ用と非エッジ用のいずれかのドット記録率テーブルを選択し、ステップS220では、選択されたテーブルを用いて大ドット用のレベルデータLVLを設定する。レベルデータとは、ドット記録率を表すデータであり、例えば0〜100%を0〜255の256段階で表現した8ビットデータである。
ステップS230では、大ドット用のレベルデータLVLと大ドット用の閾値THLとの大小が比較される。ここでは、たとえば組織的ディザ法によるドットのオン・オフ判定を行う。組織的ディザ法で使用されるディザの閾値THLはいわゆるディザマトリックスにより各画素ごとに異なる値が設定されている。閾値マトリクスとしては、例えば16×16の正方形の画素ブロックに値0〜254までが現れるマトリックスを用いることができる。閾値マトリクスは、エッジ画素に対しても非エッジ画素に対しても同一のものが利用される。但し、大ドット用の閾値マトリクスと小ドット用の閾値マトリクスとしては、異なるものを使用することが好ましい。
ステップS230において、レベルデータLVLが閾値THLよりも大きい場合には、大ドットを形成すべきと判断される(ステップS261)。一方、ステップS230において、レベルデータLVLが閾値THLよりも小さい場合には、大ドットを形成すべきではないと判断されるとともに、ステップS240に処理が進められる。
ステップS240では、小ドットのレベルデータLVSが設定される。設定方法は、小ドットのレベルデータLVLの設定と同様である。ステップS250において、小ドット用のレベルデータLVSが小ドット用の閾値THSよりも大きい場合には、小ドットを形成すべきと判断される(ステップS262)。一方、ステップS250において、レベルデータLVSが閾値THSよりも小さい場合には、いかなるドットも形成すべきではないと判断される(ステップS263)。
以上の処理がすべての画素について行われることにより、全画素についてのドットデータが生成される(ステップS270)。
以上のように、第1実施例によれば、対象画像のエッジ部分(輪郭)を検出し、エッジ部分の画素では同一色の非エッジ部分の画素に比べて無彩色インクの吐出量の割合を大きくするようにしたので、エッジ部分の色のずれを緩和することが可能である。
B.第2実施例:
第2実施例では、上述した第1実施例におけるエッジ処理を行った場合にエッジ部分に空白画素が生じる可能性を低減する工夫を行っている。図7(A)は、エッジ部分に空白画素PP1が生じた場合の例を示している。全ドットの生成率(記録率)の合計が100%に達しないときには、このようにエッジ部分に空白画素が生じるようになる。低濃度の画像をハーフトーン処理する場合は、全ドットの生成率の合計が100%に達しなくなり、エッジ部分に空白画素が増える。また、インクのにじみの問題等でインク打ち込み量に関して厳しい制限が課せられた場合に、小ドットを広い範囲で大量に使用すると色むらが発生するなどの理由で小ドットの使用量(記録率)が制限されたときには、高い画像濃度でも全ドットの生成率の合計が100%を下回ることになり、エッジ部分に空白画素が生じることになる。
第2実施例では、上述した第1実施例におけるエッジ処理を行った場合にエッジ部分に空白画素が生じる可能性を低減する工夫を行っている。図7(A)は、エッジ部分に空白画素PP1が生じた場合の例を示している。全ドットの生成率(記録率)の合計が100%に達しないときには、このようにエッジ部分に空白画素が生じるようになる。低濃度の画像をハーフトーン処理する場合は、全ドットの生成率の合計が100%に達しなくなり、エッジ部分に空白画素が増える。また、インクのにじみの問題等でインク打ち込み量に関して厳しい制限が課せられた場合に、小ドットを広い範囲で大量に使用すると色むらが発生するなどの理由で小ドットの使用量(記録率)が制限されたときには、高い画像濃度でも全ドットの生成率の合計が100%を下回ることになり、エッジ部分に空白画素が生じることになる。
第2実施例では、このような空白画素が生じないようにするために、図7(B)に示すように、ライトブラックインクLK(ブラックインクKよりも濃度の低いインク)を用いてエッジ画素を記録する。ライトブラックインクLKは、ブラックインクKよりも濃度が低いので、各画素においてブラックインクKよりもドットが形成される確率が高い。従って、ライトブラックインクLKを利用すれば、空白画素が生じる可能性を低減することが可能である。なお、第2実施例の装置構成は、利用可能なインクとしてライトブラックインクLKが追加されている点以外は、図1および図2に示した第1実施例と同じである。
図8は、第2実施例の非エッジ用色変換ルックアップテーブル232aとエッジ用色変換ルックアップテーブル232bの内容を示すグラフである。図4に示した第1実施例のルックアップテーブルとの違いは、明度階調値が大きな範囲(明るい範囲)において、ライトブラックインクLKが使用されている点である。第2実施例においても、エッジ用色変換ルックアップテーブル232bは、非エッジ用色変換ルックアップテーブル232aに比べて無彩色インク(ブラックインクKおよびライトブラックインクLK)のインク量の割合が大きいことが理解できる。特に、図9(B)に示すテーブル232bでは、有彩色インクをまったく使用せずに、無彩色インクのみで無彩色を再現している。この結果、エッジ部分においては無彩色インクのみが使用されるので、輪郭における色のずれをより効果的に防止することができる。
なお、上述した第1実施例においても、ブラックインクKのみを用いてエッジ部分のグレーを再現するようにしてもよい。但し、ライトブラックインクLKを利用すれば、空白画素が生じる可能性をより低減することができるという利点がある。
C.第3実施例:
第3実施例では、第2実施例と異なる方法で空白画素が発生する可能性を低減する。図9(A)は、前述した図7(A)と同じものであり、空白画素PP1が生じた場合の例を示している。図9(B)は、第3実施例におけるドット配置の例を示している。第3実施例では、空白画素が生じないようにするために、エッジ部分では非エッジ部分に比べて小ドットのドット記録率を大きくし、大ドットのドット記録率を小さくしている。図9(B)では、エッジ画素において小ドットが記録される確率が高いので、エッジ部分(すなわち画像の輪郭)がきちんと再現されており、図9(A)のような輪郭の崩れが無いことが理解できる。
第3実施例では、第2実施例と異なる方法で空白画素が発生する可能性を低減する。図9(A)は、前述した図7(A)と同じものであり、空白画素PP1が生じた場合の例を示している。図9(B)は、第3実施例におけるドット配置の例を示している。第3実施例では、空白画素が生じないようにするために、エッジ部分では非エッジ部分に比べて小ドットのドット記録率を大きくし、大ドットのドット記録率を小さくしている。図9(B)では、エッジ画素において小ドットが記録される確率が高いので、エッジ部分(すなわち画像の輪郭)がきちんと再現されており、図9(A)のような輪郭の崩れが無いことが理解できる。
図9(C)は大ドットと小ドットの現実のサイズを示している。これから理解できるように、大ドットは1画素を包含する大きさを有しており、全画素に大ドットを記録すれば印刷媒体表面を塗り潰すことができる大きさに設定されている。また、小ドットのサイズは画素よりも若干小さい程度である。従って、小ドットでエッジ画素を記録すれば、エッジ部分の輪郭の形状をかなりきれい再現することが可能である。
図10は、第3実施例における色変換部214とハーフトーン処理部216の内部構成を示すブロック図である。図2に示した第1実施例との違いは、ドット記録率テーブルとして、非エッジ用テーブル242aとエッジ用テーブル242bの2つが設けられている点だけである。ドット記録率決定部240は、エッジ検出部212によるエッジの検出結果に応じてこれらのテーブル242a,242bを選択的に使用する。
図11は、第3実施例における非エッジ用テーブル242aとエッジ用テーブル242bの内容を示すグラフである。図11(B)のエッジ用ドット記録率テーブル242bでは、図11(A)の非エッジ用ドット記録率テーブル242aに比べて、小ドットの記録率(破線)が大きく、大ドットの記録率(実線)が小さいことが理解できる(但し、インク量0%と100%の場合を除く)。このようなエッジ用ドット記録率テーブル242bを利用すれば、エッジ部分において大ドットが記録される確率が低くなり、小ドットが記録される確率が高くなる。この結果、図9(B)に示したように、エッジ部分に小ドットが形成され易くなるので、輪郭の形状をきれいに再現することが可能である。
なお、第3実施例のようにサイズの異なるドットの記録率をエッジ部分と非エッジ部分とで変更する方法は、上述した第2実施例にも適用することが可能である。
D.第4実施例:
上述した第1ないし第3実施例では、すべてのインクに関して同じ印刷解像度が適用されいたが、プリンタ300の機種によっては、有彩色インクの印刷解像度と無彩色インクの印刷解像度が異なる値に設定される印刷モードを有するものがある。図12は、このような場合における有彩色インクと無彩色インクのドットデータの違いを示す説明図である。第4実施例では、有彩色インク(CMYインク)の印刷解像度は360×720dpiに設定され、無彩色インクの印刷解像度は720×720dpiに設定されている。有彩色インクのドットデータは、1画素当たり2ビットで構成されており、大ドットと小ドットのいずれかを記録するか否かを示すデータである。無彩色インク(ブラックインク)のドットデータは、1画素当たり1ビットで構成されており、所定の1サイズのドットを記録するか否かを示すデータである。なお、図12(B)の例ではブラックドットのサイズを中サイズ(大サイズと小サイズの中間のサイズ)としているが、ブラックドットのサイズは、有彩色インクのドットサイズによらずに任意のサイズに設定することが可能である。
上述した第1ないし第3実施例では、すべてのインクに関して同じ印刷解像度が適用されいたが、プリンタ300の機種によっては、有彩色インクの印刷解像度と無彩色インクの印刷解像度が異なる値に設定される印刷モードを有するものがある。図12は、このような場合における有彩色インクと無彩色インクのドットデータの違いを示す説明図である。第4実施例では、有彩色インク(CMYインク)の印刷解像度は360×720dpiに設定され、無彩色インクの印刷解像度は720×720dpiに設定されている。有彩色インクのドットデータは、1画素当たり2ビットで構成されており、大ドットと小ドットのいずれかを記録するか否かを示すデータである。無彩色インク(ブラックインク)のドットデータは、1画素当たり1ビットで構成されており、所定の1サイズのドットを記録するか否かを示すデータである。なお、図12(B)の例ではブラックドットのサイズを中サイズ(大サイズと小サイズの中間のサイズ)としているが、ブラックドットのサイズは、有彩色インクのドットサイズによらずに任意のサイズに設定することが可能である。
このような印刷解像度とビット数を採用する理由は、無彩色に関する画質と印刷速度の両者のバランスを取るためである。すなわち、無彩色インクに関しては印刷解像度を上げることによって画質の向上を図るとともに、画素当たりのビット数を低減することによって印刷速度の低下を防止している。
図13(A)は、このような印刷モードにおいてグレーの画像領域を再現する場合のドット配置の比較例を示している。この比較例では、図16(B)に示した従来例と同様に、エッジ部分において色のずれが生じる可能性があることが理解できる。そこで、第4実施例では、エッジ画素(図13(B))において、無彩色インクのドットのみを用いてグレーを再現することによって、色のずれを防止している。図13(C)に示すように、エッジ画素ではブラックドットの中ドットのみを用いているので、色のずれを生じることが無い。
図14は、第4実施例における色変換部214とハーフトーン処理部216の内部構成を示すブロック図である。図2に示した第1実施例との違いは、色変換ルックアップテーブル232a,232bの内容と、無彩色インクに関しては1サイズのドットのオン/オフのみを決定するようにハーフトーン処理が行われる点と、の2つである。
図15は、第4実施例における非エッジ用色変換ルックアップテーブル232aとエッジ用色変換ルックアップテーブル232bの内容を示すグラフである。図15(A)の非エッジ用テーブル232aは、明度階調値が0%(いわゆる黒ベタ)の場合においてもコンポジットブラックが利用されている。一方、図15(B)のエッジ用テーブル232bでは、すべての明度階調値においてブラックインクのみが使用されている。なお、図15(A),(B)に示す2種類のテーブルも、エッジ部分において無彩色インクの吐出量の割合が大きいという点で、第1実施例(図4)や第2実施例(図8)と共通している。
第4実施例におけるブラックドットのサイズは、以下のような事項を考慮して決定することができる。第1に、エッジ部分においてブラックドットを過度に大きくすると、インクが滲んでしまい、輪郭が崩れる可能性がある。この理由は、インク量が多すぎると、印刷媒体の繊維に沿ってインクが滲み易いからである。第2に、エッジ部分よりも内側の非エッジ部分では、コンポジットブラックが利用されるので、エッジ部分におけるブラックドットのサイズを小さくしても、明度階調値が0%(黒べた)のときに非エッジ部分で白抜けが発生するおそれは少ない。従って、黒ベタを再現するときに、エッジ部分の輪郭が滲まず、かつ、輪郭の形状がきれいに再現できるようなサイズにブラックドットのサイズを設定することができる。通常は、このようなブラックドットのサイズは、有彩色インクの最大サイズと最小サイズのドットの中間のサイズに設定することが好ましい。特に、ブラックドットのサイズは、全画素にブラックドットを記録してもベタ打ちとならない(すなわち印刷媒体上がブラックインクで完全に覆われた状態とならない)サイズであることが好ましい。このようなサイズは、エッジ部分の輪郭におけるインクの滲みと、きれいな輪郭形状とを実現することが可能である。
このように、第4実施例においても、エッジ部分では同一色の非エッジ部分に比べて無彩色インクの吐出量の割合を大きく設定しているので、エッジ部分における色のずれを防止することができる。また、特に、無彩色インクのドットデータを1ビット/画素で表現し、有彩色インクのドットデータを複数ビット/画素で表現するときに、有彩色インクの複数のドットサイズとは異なるサイズを無彩色インクのドットサイズとして設定できる。従って、エッジ部分とその内側の非エッジ部分の両方をきれいに再現することができるように有彩色インクと無彩色インクのドットサイズをそれぞれ設定することが可能である。
E.変形例:
なお、この発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
なお、この発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
E1.変形例1:
上記実施例では、小ドットと大ドットの2種類のドットを用いるものとしていたが、本発明は、3種類以上のサイズの異なるドットを利用する場合にも適用することができる。第3実施例でも説明したように、複数のサイズのドットを利用する場合には、エッジ部分におけるエッジ処理において、最大サイズ以外のドットの記録率が非エッジ部分よりも大きく、最大サイズのドットの記録率が非エッジ部分よりも小さくなるようにすることが好ましい。但し、例えば小中大の3種類のドットを用いる場合に、中ドットに関しては、エッジ部分のドット記録率を非エッジ部分と同じに維持してもよい。但し、最大サイズ以外のドットの記録率をエッジ部分で小さくするようにすれば、エッジ部分をきれいに再現する上でより効果が大きいと期待される。
上記実施例では、小ドットと大ドットの2種類のドットを用いるものとしていたが、本発明は、3種類以上のサイズの異なるドットを利用する場合にも適用することができる。第3実施例でも説明したように、複数のサイズのドットを利用する場合には、エッジ部分におけるエッジ処理において、最大サイズ以外のドットの記録率が非エッジ部分よりも大きく、最大サイズのドットの記録率が非エッジ部分よりも小さくなるようにすることが好ましい。但し、例えば小中大の3種類のドットを用いる場合に、中ドットに関しては、エッジ部分のドット記録率を非エッジ部分と同じに維持してもよい。但し、最大サイズ以外のドットの記録率をエッジ部分で小さくするようにすれば、エッジ部分をきれいに再現する上でより効果が大きいと期待される。
E2.変形例2:
上記第3実施例では、ドット記録率テーブルを選択的に使用することによって各サイズのドット記録率を調整していたが、この代わりに、各サイズの閾値マトリクスを変更することによってドット記録率を調整するようにしてもよい。あるいは、誤差拡散法を使用する場合には、各ドット用のオン/オフの閾値を変更することによってドット記録率を調整するようにしてもよい。但し、ドット記録率テーブルを選択的に使用すれば、より確実に現実のドット記録率を変更することが可能である。
上記第3実施例では、ドット記録率テーブルを選択的に使用することによって各サイズのドット記録率を調整していたが、この代わりに、各サイズの閾値マトリクスを変更することによってドット記録率を調整するようにしてもよい。あるいは、誤差拡散法を使用する場合には、各ドット用のオン/オフの閾値を変更することによってドット記録率を調整するようにしてもよい。但し、ドット記録率テーブルを選択的に使用すれば、より確実に現実のドット記録率を変更することが可能である。
E3.変形例3:
上記各実施例では、CMYKの4種類のインクまたはCMYKLkの5種類のインクを用いて印刷を行う場合について説明したが、本発明は、任意の種類のインクを用いる場合に適用可能である。
上記各実施例では、CMYKの4種類のインクまたはCMYKLkの5種類のインクを用いて印刷を行う場合について説明したが、本発明は、任意の種類のインクを用いる場合に適用可能である。
E4.変形例4:
本発明は、特にインク吐出量の制限が厳しい印刷媒体を用いて印刷する場合に効果が大きい。ここで、インク吐出量の制限とは、単位面積中に吐出可能なインク量の合計を意味しており、「インクデューティ制限」とも呼ばれている。インクデューティ制限の単位は、ベタ打ちに用いられるドット(上記実施例では大ドット)が全画素に記録される場合を100%としている。例えば、インクデューティ制限が60%の場合には、すべてのインクのインク量の合計値が60%以下になるように制限される。図9(D)に示したように、大ドットは1画素分のサイズよりもかなり大きいので、例えば60%のドット記録率で大ドットを記録すると、ほぼベタ打ちの画像を印刷することが可能である。
本発明は、特にインク吐出量の制限が厳しい印刷媒体を用いて印刷する場合に効果が大きい。ここで、インク吐出量の制限とは、単位面積中に吐出可能なインク量の合計を意味しており、「インクデューティ制限」とも呼ばれている。インクデューティ制限の単位は、ベタ打ちに用いられるドット(上記実施例では大ドット)が全画素に記録される場合を100%としている。例えば、インクデューティ制限が60%の場合には、すべてのインクのインク量の合計値が60%以下になるように制限される。図9(D)に示したように、大ドットは1画素分のサイズよりもかなり大きいので、例えば60%のドット記録率で大ドットを記録すると、ほぼベタ打ちの画像を印刷することが可能である。
インクデューティ制限が100%未満である場合には、大ドットが記録された画素に隣接する画素には、ドットが記録されない確率がかなり高い。従って、このような印刷媒体を用いる場合に上述の第2実施例や第3実施例を適用すれば、輪郭をきれいに再現するという効果がより大きい。
E5.変形例5:
ハーフトーン処理方法としては、ディザ法に限らず、誤差拡散法などの種々の方法を利用することができる。また、本明細書において「ハーフトーン処理」という用語は、「減色処理」と同一の意味で使用されている。
ハーフトーン処理方法としては、ディザ法に限らず、誤差拡散法などの種々の方法を利用することができる。また、本明細書において「ハーフトーン処理」という用語は、「減色処理」と同一の意味で使用されている。
200…コンピュータ
210…プリンタドライバ
212…エッジ検出部
214…色変換部
216…ハーフトーン処理部
218…出力処理部
230…色変換実行部
232…色変換ルックアップテーブル
232a…非エッジ用色変換ルックアップテーブル
232b…エッジ用色変換ルックアップテーブル
240…ドット記録率決定部
242…ドット記録率テーブル
242a…非エッジ用ドット記録率テーブル
242b…エッジ用ドット記録率テーブル
244…ハーフトーン処理実行部
300…プリンタ
210…プリンタドライバ
212…エッジ検出部
214…色変換部
216…ハーフトーン処理部
218…出力処理部
230…色変換実行部
232…色変換ルックアップテーブル
232a…非エッジ用色変換ルックアップテーブル
232b…エッジ用色変換ルックアップテーブル
240…ドット記録率決定部
242…ドット記録率テーブル
242a…非エッジ用ドット記録率テーブル
242b…エッジ用ドット記録率テーブル
244…ハーフトーン処理実行部
300…プリンタ
Claims (11)
- 無彩色インクと有彩色インクとを含む複数種類のインクを用いるインクジェット印刷のための画像処理装置であって、
対象画像内に存在するエッジ部分を検出するエッジ検出部と、
前記対象画像の印刷画素毎に、前記複数種類のインクのドットの記録状態を示すドットデータを生成するドットデータ生成部と、
を備え、
前記ドットデータ生成部は、無彩色のエッジ部分では同一色の非エッジ部分に比べて前記無彩色インクの吐出量の割合が大きくなるように前記ドットデータを生成するエッジ処理を実行する、画像処理装置。 - 請求項1記載の画像処理置であって、
前記ドットデータ生成部は、前記無彩色のエッジ部分では前記無彩色インクのみを使用するように前記ドットデータを生成する、画像処理装置。 - 請求項1または2記載の画像処理置であって、
前記ドットデータ生成部は、前記無彩色のエッジ部分では前記同一色の非エッジ部分に比べて前記無彩色インクの吐出量の割合を大きくするとともに、コンポジットブラックを再現する前記有彩色インクの吐出量の割合を小さくするように前記ドットデータを生成する、画像処理装置。 - 請求項3記載の画像処理置であって、
前記無彩色インクのドットデータは、1種類のサイズの無彩色インクドットを印刷画素毎に記録するか否かを表すデータであり、
前記有彩色インクのドットデータは、複数のサイズのドットを印刷画素毎に記録するか否かを表すデータであり、
前記無彩色インクのドットサイズは、前記有彩色インクの最大サイズと最小サイズの中間のサイズに設定されている、画像処理装置。 - 請求項4記載の画像処理置であって、
前記無彩色インクのドットサイズは、全画素に記録してもベタ打ちとならないサイズに設定されている、画像処理装置。 - 請求項1ないし5のいずれかに記載の画像処理置であって、
前記ドットデータは、少なくとも1種類のインクに関して、比較的小さな第1のドットと比較的大きな第2のドットを含む複数のサイズのドットを印刷画素毎に記録するか否かを表すデータであり、
前記ドットデータ生成部は、前記無彩色のエッジ部分では前記同一色の非エッジ部分に比べて前記第1のドットの記録率が大きく前記第2のドットの記録率が小さくなるように前記ドットデータを生成する、画像処理装置。 - 請求項1ないし6のいずれかに記載の画像処理置であって、
前記ドットデータ生成部は、印刷に使用される印刷媒体の単位面積中に吐出可能なインク量の合計であるインクデューティ制限が100%未満である場合に前記エッジ処理を実行する、画像処理装置。 - 請求項1ないし7のいずれかに記載の画像処理置であって、
前記エッジ部分は、画像の明度が所定量以上離れている隣接画素同士の境界に存在する画素のうちで、明度のより低い側の画素で構成されている、画像処理装置。 - 請求項1ないし8のいずれかに記載の画像処理置であって、
前記ドットデータ生成部は、
各画素の多階調画素値を入力とし前記複数種類のインクのインク量を出力とする色変換ルックアップテーブルとして、エッジ用色変換ルックアップテーブルおよび非エッジ用色変換ルックアップテーブルとを有するとともに、
前記エッジ用色変換ルックアップテーブルおよび非エッジ用色変換ルックアップテーブルを利用して色変換を行う色変換部とを有しており、
前記色変換部は、前記エッジ検出部からの検出結果に応じて前記エッジ用色変換ルックアップテーブルと前記非エッジ用色変換ルックアップテーブルのうちの一方を選択的に使用する、画像処理装置。 - 無彩色インクと有彩色インクとを含む複数種類のインクを用いるインクドット印刷のための画像処理方法であって、
(a)対象画像内に存在するエッジ部分を検出する工程と、
(b)前記対象画像の印刷画素毎に、前記複数種類のインクのドットの記録状態を示すドットデータを生成する工程と、
を備え、
前記工程(b)は、無彩色のエッジ部分では同一色の非エッジ部分に比べて前記無彩色インクの吐出量の割合が大きくなるように前記ドットデータを生成するエッジ処理を実行する工程を含む、画像処理方法。 - 無彩色インクと有彩色インクとを含む複数種類のインクを用いるインクドット印刷のための画像処理を行うためのコンピュータプログラムであって、
対象画像内に存在するエッジ部分を検出するエッジ検出機能と、
前記対象画像の印刷画素毎に、前記複数種類のインクのドットの記録状態を示すドットデータを生成するドットデータ生成機能と、
をコンピュータに実現させるコンピュータプログラムを備え、
前記ドットデータ生成機能は、無彩色のエッジ部分では同一色の非エッジ部分に比べて前記無彩色インクの吐出量の割合が大きくなるように前記ドットデータを生成するエッジ処理を実行する機能を含む、コンピュータプログラム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003287811A JP2005053147A (ja) | 2003-08-06 | 2003-08-06 | インクジェット印刷のためのエッジ処理 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003287811A JP2005053147A (ja) | 2003-08-06 | 2003-08-06 | インクジェット印刷のためのエッジ処理 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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ID=34366689
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Country | Link |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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-
2003
- 2003-08-06 JP JP2003287811A patent/JP2005053147A/ja active Pending
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