JP2005049386A - 光配向膜の製造方法及び光配向膜 - Google Patents
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Abstract
【課題】液晶配向性に優れる光配向膜とその製造方法を提供することにある。
【解決手段】1分子中に、少なくとも1個の光異性化反応により光配向機能を発現する光配向性基と、少なくとも2個の重合性基とを有する化合物を含有する光配向膜用材料を基板上に塗布した後、異方性を有する光を照射して光配向機能を付与しながら、活性エネルギー線を照射するか又は加熱することにより前記重合性基を重合させることを特徴とする光配向膜の製造方法、及び、該製造方法により製造された光配向膜。
【選択図】 なし
【解決手段】1分子中に、少なくとも1個の光異性化反応により光配向機能を発現する光配向性基と、少なくとも2個の重合性基とを有する化合物を含有する光配向膜用材料を基板上に塗布した後、異方性を有する光を照射して光配向機能を付与しながら、活性エネルギー線を照射するか又は加熱することにより前記重合性基を重合させることを特徴とする光配向膜の製造方法、及び、該製造方法により製造された光配向膜。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶表示素子に用いられる光配向膜に関し、さらに詳しくは、光を照射することにより、ラビングを行うことなく液晶分子を配向させることができる光配向膜とその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
液晶表示素子においては、液晶の分子配列の状態を電場等の作用によって変化させて、これに伴う光学的特性の変化を表示に利用している。多くの場合、液晶は、二枚の基板の間隙に挟んだ状態で用いられるが、ここで液晶分子を特定の方向に配列させるために、基板の内側に配向処理が施される。
【0003】
通常、配向処理は、ガラス等の基板にポリイミド等の高分子の膜を設け、これを一方向に布等で摩擦する、ラビングという方法が用いられる。これにより、基板に接する液晶分子はその長軸(ダイレクタ)がラビングの方向に平行になるように配列する。
【0004】
近年ラビングを行わない液晶配向制御技術が注目されている。とりわけ、偏光された光を基板上に設けられた塗膜に照射して、液晶配向性を生じさせる光配向法は簡便であり、盛んに研究が行われている。
この光配向法は、有機分子中の光配向機能を発現させる光配向性基、例えばシンナモイル基、クマリン基、カルコン基、ベンゾフェノン基等の光二量化によるもの、アゾ基等の光異性化によるもの、ポリイミド樹脂等の光分解によるもの等が報告されており、更に、これらの光配向性基の配向状態を安定化させる目的で、配向性基を固定化することも検討されている。
【0005】
例えば、光異性化可能であって、二色性を有する構成単位を含む樹脂の皮膜に偏光を照射してなる液晶配向膜が知られている(例えば、特許文献1参照)。これは、二色性を有する構成単位を含む樹脂溶液を基板上に塗布して得られる樹脂の皮膜に偏光を照射して配向させ、更に樹脂が有する架橋性基によって配向の状態を固定化するものである。しかし、該膜は、偏光によって二色性を有する構成単位を再配列して配向する際に、樹脂構造が妨げとなって十分な配向性が得られないといった問題があった。
【0006】
これに対し、1分子中に2個以上の重合性基を有する二色性染料を含有する光配向膜用材料を基板上に塗布し、偏光を照射して光配向機能を付与した後、加熱又は光を照射することにより重合性基を重合させることによって光配向膜を得る方法が知られている(例えば、特許文献2参照)。該二色性染料は低分子なので簡単に配向でき、更に2個以上の重合性基を有し容易に重合させることができるので、長期安定性に優れる配向膜を得ることができる。
しかし、該方法は、偏光を照射して光配向機能を付与した後に配向性基を固定化しているので、重合過程における分子揺らぎの影響により、配向が一部乱され、液晶配向能に影響がでるおそれがあった。
【0007】
また、4,4−ビスアクリロイルオキシスチルベン等のモノマーを基板上に塗布し、異方的な光を照射して反応させることによって光配向膜を得る方法も知られている(例えば、特許文献3参照)。重合反応と液晶配向能を付与する反応とを同時に行うので、生産性に優れ、耐熱性に優れる光配向膜が得られる。しかし、異方的な光で重合反応を行うので重合が均一に進まず、未反応のモノマーが一部残存することがあり、得られる液晶表示素子の電気的特性が一部低下するおそれがあった。
【0008】
【特許文献1】
特開平8−328005号公報
【特許文献2】
特開2002−250924号公報
【特許文献3】
特開平2001−48904号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明が解決しようとする課題は、液晶配向性に優れる光配向膜とその製造方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、特開2002−250924号公報に開示された光配向膜用材料を使用し、光配向性基を配向させる光を保持し、配向を固定化しながら重合反応を行うことで、液晶配向能に優れる光配向膜が得られることを見出した。
【0011】
即ち、本発明は、1分子中に、少なくとも1個の光異性化反応により光配向機能を発現する光配向性基と、少なくとも2個の重合性基とを有する化合物を含有する光配向膜用材料を基板上に塗布した後、異方性を有する光を照射して光配向機能を付与しながら、活性エネルギー線を照射するか又は加熱することにより前記重合性基を重合させることを特徴とする光配向膜の製造方法を提供する。
【0012】
また、本発明は、前記記載の光配向膜の製造方法により製造された光配向膜を提供する。
【0013】
【発明の実施の形態】
(光配向膜用材料)
本発明の製造方法で使用する光配向膜用材料は、1分子中に、少なくとも1個の光異性化反応により光配向機能を発現する光配向性基(以下、光配向性基と略す)と、少なくとも2個の重合性基とを有する化合物を含有するものである。
【0014】
中でも、一分子中に2個以上の重合性基を有する二色性染料が、基板との密着性に優れ、特に好ましい。二色性染料とは、発色団における光の吸収能が偏光の電気ベクトルの方向によって異なる染料をいう。二色性染料には、アントラキノン系、アゾ系、キノフタロン系、ペリレン系の染料などが挙げられるが、これらの中でも、アゾ染料又はアントラキノン染料は、偏光照射により特に良好な光配向性を示す点で特に好ましい。重合性基を導入する前のアゾ染料又はアントラキノン染料は、二色性染料として使用可能なものであれば特に限定なく使用することができる。
【0015】
本発明で使用する重合性基を有する二色性染料は、例えば、水酸基を有する二色性染料に、公知の方法により、重合性基を有するカルボン酸、重合性基を有するカルボン酸クロライド、重合性基を有するカルボン酸無水物、などを反応させることによって、容易に合成することができる。また、水酸基を有する二色性染料は、公知の方法によって容易に合成することができる。
【0016】
(重合性基)
重合性基としては、例えば、(メタ)アクリロイル基、(メタ)アクリロイルオキシ基、(メタ)アクリルアミド基、ビニル基、ビニルオキシ基、マレイミド基、アジド基、クロロメチル基、エポキシ基、などが挙げられ、重合性基を有する誘導体としてケイ皮酸誘導体、チミン誘導体等が挙げられる。これらの中でも、光重合や熱重合が比較的容易なことから、(メタ)アクリロイル基、(メタ)アクリロイルオキシ基、(メタ)アクリルアミド基、ビニル基、ビニルオキシ基が好ましく、(メタ)アクリロイル基、(メタ)アクリロイルオキシ基、マレイミド基、又は(メタ)アクリルアミド基がより好ましい。
また、これらの重合性基は、アルキレン基及び/又はフェニレン基の如き連結基を介して、アゾ染料又はアントラキノン染料と結合していてもよく、該連結基は、エステル結合、エーテル結合、イミド結合又はアミド結合を有していてもよい。
【0017】
本発明で使用する重合性基を有する二色性染料の中でも、一般式(1)で表される化合物は、スルホ基またはその塩を有するため、水あるいは極性有機溶媒に高い溶解性を示し、かつガラス等に対して良好な親和性を示す。該化合物を水あるいは極性有機溶媒に溶解してなる光配向膜用材料を、ガラス等の基板に塗布した後、水あるいは極性有機溶媒を除去するだけで、基板上に経時的に安定な塗膜を形成することができる。
【0018】
【化2】
(1)
【0019】
一般式(1)において、R1およびR2は、各々独立して、(メタ)アクリロイル基、(メタ)アクリロイルオキシ基、(メタ)アクリルアミド基、ビニル基、ビニルオキシ基、及びマレイミド基からなる群から選ばれる重合性基を表す。
なかでも、(メタ)アクリロイル基、(メタ)アクリロイルオキシ基、又は(メタ)アクリルアミド基であると、光重合や熱重合が比較的容易であり好ましい。
またマレイミド基は、重合開始剤が不要となるので、より好ましい。
【0020】
一般式(1)において、X1は、−(A1−B1)m−で表される連結基を表し、X2は−(A2−B2)n−で表される連結基を表す。ここで、A1及びA2は各々独立して単結合、又は二価の炭化水素基を表す。二価の炭化水素基としては、エチレン基、メチレン基、プロピレン基、ペンタメチレン基、ヘプチレン基等の炭素原子数1〜20のアルキレン基;シクロプロピレン基、シクロヘキシレン基等の炭素原子数3〜20のシクロアルキレン基;フェニレン基、ナフチレン基等の炭素原子数6〜20のアリ−レン基等が挙げられる。これらの中でも、アルキレン基が好ましく、炭素原子数1〜4のアルキレン基がより好ましい。
【0021】
B1及びB2は各々独立して単結合、−O−、−CO−O−、−OCO−、−CONH−、−NHCO−、−NHCO−O−、又は−OCONH−を表す。m及びnは各々独立して1〜4の整数を表す。
m又はnが2以上のとき、複数あるA1、B1、A2及びB2は、同じであっても異なっていてもよい。但し、二つのB1又はB2の間に挟まれたA1又はA2は、単結合ではないものとする。
具体的には、mが2のとき、−(A1−B1)m−で表される連結基は、−CH2CH2−O−CH2CH2CH2CH2−CO−O−や、−O−CH2CH2CH2−CO−O−等を表し、nが2のとき、−(A2−B2)n−で表される連結基は、−(CH2)6−O−Ph(フェニレン基)−CO−O−等を表す。
【0022】
一般式(1)において、R3およびR4は各々独立して、ハロゲン原子、カルボキシル基、ハロゲン化メチル基、ハロゲン化メトキシ基、シアノ基、ニトロ基、メトキシ基、またはメトキシカルボニル基を表す。但し、カルボキシル基はアルカリ金属と塩を形成していてもよい。ハロゲン原子としては、フッ素原子や塩素原子が挙げられる。ハロゲン化メチル基としては、トリクロロメチル基やトリフルオロメチル基が挙げられる。ハロゲン化メトキシ基としては、クロロメトキシ基やトリフルオロメトキシ基等が挙げられる。これらの中でも、ハロゲン原子、カルボキシル基、ハロゲン化メチル基、又はハロゲン化メトキシ基が好ましく、カルボキシル基、またはトリフルオロメチル基は良好な配向性が得られる点で特に好ましい。また、R3及びR4は、4,4‘−ビス(フェニルアゾ)ビフェニル骨格の両端のフェニレン基のメタ位に置換していると、光配向により配向規制力の大きい配向膜が得られ、特に好ましい。
【0023】
一般式(1)において、R5およびR6は各々独立して、カルボキシル基、スルホ基、ニトロ基、アミノ基、又はヒドロキシ基を表す。但し、カルボキシル基、スルホ基は、リチウム、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属と塩を形成していても良い。
これらの中でも、R5及びR6がカルボキシル基又はその塩、スルホ基またはその塩、またはヒドロキシ基であると、基板に対する親和性が高く、小さな膜厚でも一様な膜が得られ、かつ大きな液晶配向規制力が得られるため好ましい。特に、スルホ基またはそのアルカリ金属塩が好ましい。
また、R5およびR6は、4,4’−ビス(フェニルアゾ)ビフェニル骨格の2、2’位に置換していると、優れた光配向性が得られ、特に好ましい。
【0024】
前記一般式(1)で表わされる化合物は、具体的には、特開2002−250924号公報に記載の化合物を使用することができ、該公報に記載の方法で容易に合成することができる。
【0025】
(溶剤)
本発明で使用する光配向膜用材料は、前記化合物を適切な溶媒に溶解して用いる。この際、用いる溶媒には特に限定がなく、前記化合物が良好な溶解性を示す溶媒であればよい。例えば、N−メチルピロリドン、ジメチルホルムアミド、ブチルセロソルブ、ガンマ−ブチロラクトン、クロロベンゼン、ジメチルスルホキシド、ジメチルアセトアミド、テトラヒドロフラン、などが挙げられる。これらの溶剤の中でも、ガラス等の基板に対する光配向膜用材料の溶液の塗布性が良好で、かつ、均一な膜が得られるので、N−メチルピロリドン、ブチルセロソルブ、ガンマ−ブチロラクトン、ジメチルホルムアミドが、特に好ましい。また、本発明の効果を損なわない範囲で、公知慣用の添加剤を添加してもよい。
【0026】
(塗布、基板)
本発明で使用する光配向膜用材料は、基板上にスピンコーティング法、印刷法等の方法によって塗布し、乾燥させる。使用する基板は、液晶表示素子に通常用いられる基板であって、配向膜溶液の塗布後の乾燥時、あるいは液晶素子に組み立てる際の接着時における加熱に耐えうる耐熱性を有する材料であれば、特に制限はない。そのような基板としては、ガラス基板が挙げられる。
【0027】
(光配向操作)
本発明においては、前記方法により得た光配向膜用材料の塗膜に、異方性を有する光を照射して光配向機能を付与(以下、光配向操作と略す)しながら、活性エネルギー線又は熱により重合性基を重合(以下、重合操作と略す)させて、光配向膜を製造する。即ち、光照射により光配向機能を付与しその状態を保持したまま重合を行う。光配向操作で使用する、異方性を有する光としては、直線偏光や楕円偏光等の偏光、もしくは面に対して斜めの方向から非偏光があげられる。偏光は直線偏光、楕円偏光のいずれでも良いが、効率よく光配向を行うためには、消光比の高い直線偏光を用いることが好ましい。
【0028】
また、偏光を得るためには偏光フィルタを用いる必要があるので、膜面に照射される光強度が減少するといった欠点があるが、膜面に対して斜め方向から非偏光を照射する方法では、照射装置に偏光フィルタを必要とせず、大きな照射強度が得られ、光配向のための照射時間を短縮することができるという利点がある。
このときの非偏光の入射角は基板法線に対して10°〜80°の範囲が好ましく、照射面における照射エネルギ−の均一性、得られるプレチルト角、配向効率等を考慮すると、20°〜60°の範囲が最も好ましい。
【0029】
照射する光は、光配向膜用材料で使用する化合物の光配向性基が吸収を有する波長領域の光であれば良い。例えば光配向性基がアゾベンゼン構造を有する場合は、アゾベンゼンのπ→π*遷移による強い吸収がある、波長350〜500nmの範囲の紫外線が特に好ましい。
照射光の光源としては、キセノンランプ、高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、KrF、ArF等の紫外光レ−ザ−等が挙げられる。
特に光配向性基がアゾベンゼン構造を有する場合は、365nmの紫外線の発光強度が特に大きい超高圧水銀ランプを有効に使用することができる。
前記光源からの光を偏光フィルタやグラントムソン、グランテ−ラ−等の偏光プリズムを通すことで紫外線の直線偏光を得ることができる。
また、偏光、非偏光のいずれを使用する場合でも、照射する光は、ほぼ平行光であることが特に好ましい。
【0030】
(重合操作)
本発明においては、前記光配向操作を行いながら、活性エネルギー線又は熱により重合性基を重合させる重合操作を行うことが特徴である。光配向性基の分子揺らぎを異方性のある光で固定しながら重合性基を重合させることで、重合により配向が乱されることがなく、液晶配向能に優れる配向膜が得られる。
光配向操作と重合操作とは同時に開始してもよいが、光配向機能が完全に付与されないうちに重合が起こってしまうと、得られる光配向膜の液晶配向性に劣るおそれがある。従って該操作を同時に行う場合は、重合操作の光エネルギー又は熱エネルギー量を低くして、重合が徐々に進むような条件で行うのが好ましい。
【0031】
光配向操作を行った後、光配向のための異方性を有する光を照射して配向を固定しながら、光又は熱により重合性基を重合させる重合操作を行うと、重合により配向が乱されることがないので、液晶配向能に優れる配向膜が得られる。
【0032】
重合操作は、活性エネルギー線を照射するか、又は加熱することにより行う。
活性エネルギー線としては、光配向操作で使用する光と異なる波長の光、即ち、光配向膜用材料で使用する化合物の光配向性基が吸収しない波長領域の光が好ましく、具体的には、200〜320nmの波長の非偏光な紫外光を照射することが好ましい。これにより、光配向操作で固定されている光配向膜用材料の配向状態を乱さずに、重合させることができる。
【0033】
一方、重合操作を加熱によって行う場合は、基板を加熱することによって行われる。加熱温度は、使用する熱重合開始剤の開裂温度にもよるが、通常は80〜300度の範囲が好ましく、80〜200度の範囲が特に好ましく、100〜200度の範囲が更に好ましい。
【0034】
(光重合開始剤)
光照射による重合の場合には、重合開始剤として光重合開始剤を用いることが好ましい。光重合開始剤としては公知慣用のものが使用でき、例えば、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン(メルク社製「ダロキュア1173」)、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(チバ・ガイギー社製「イルガキュア184」)、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン(メルク社製「ダロキュア1116」)、2−メチル−1−[(メチルチオ)フェニル]−2−モリホリノプロパン−1(チバ・ガイギー社製「イルガキュア907」)、ベンジルジメチルケタール(チバ・ガイギー社製「イルガキュア651」)、2,4−ジエチルチオキサントン(日本化薬社製「カヤキュアDETX」)とp−ジメチルアミノ安息香酸エチル(日本化薬社製「カヤキュアEPA」)との混合物、イソプロピルチオキサントン(ワードプレキンソップ社製「カンタキュア−ITX」)とp−ジメチルアミノ安息香酸エチルとの混合物、アシルフォスフィンオキシド(BASF社製「ルシリンTPO」)、などが挙げられる。中でも、短波長側に吸収のある1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン等が好ましい。
【0035】
(熱重合開始剤)
一方、加熱による重合の場合には、重合開始剤として熱重合開始剤を用いることが好ましい。熱重合開始剤としては公知慣用のものが使用でき、例えば、ベンゾイルパーオキサイド、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、1,1−ジ(ターシャリーブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、n−ブチル−4,4’−ジ(ターシャリーブチルパーオキシ)バレレート、ジクミルパーオキサイドの如き過酸化物類;7−アゾビスイソブチルニトリルの如きアゾ化合物類;テトラメチルチウラムジスルフィド、などが挙げられる。
【0036】
(液晶表示素子)
本発明の光配向膜の製造方法により得た光配向膜を用いた液晶表示素子の作製方法の一例を以下に述べる。即ち、ITO等の透明電極を設けた二枚のガラス基板の電極を設けた面に、本発明における光配向膜用材料を塗布し、乾燥させた後、光配向操作を行いながら重合操作を行い、光配向膜を作成する。次に光配向膜を設けた面を、スペーサーを介して、かつ、互いの光配向方向が直交するように対向させ、その間隙に液晶を注入する。このようにして作製した液晶セルの外側に、それぞれの基板における光配向膜の配向方向と透過する偏光方向とが一致するように偏光板を貼り付けることによって、TN型液晶表示素子を製造することができる。
【0037】
【実施例】
以下、本発明の実施例を示し、本発明を更に具体的に説明する。なお、特に断わりのない限り「部」、「%」は質量基準である。
【0038】
特開2002−250924号公報に記載の方法に従い、式(a)で表される化合物を得た。該化合物を使用して光配向膜を形成し、液晶の配向性、プレティルト角を評価した。
【0039】
【化3】
(a)
【0040】
(実施例1)重合操作を活性エネルギー線で行う例
式(a)で表される化合物99質量部に、光重合開始剤「イルガキュア−184」(チバガイギー社製)1質量部を添加し、ジメチルホルムアミドに溶解させて、不揮発成分5質量%の溶液とした。この溶液を0.1ミクロンのフィルターで濾過して光配向膜用材料溶液とした。
【0041】
前記光配向膜用材料溶液を、スピンコーターにてITO電極付ガラス基板上に均一に塗布し、80度で1分間乾燥した。このようにして得られた塗膜表面に、窒素雰囲気下、超高圧水銀ランプより、積算光量で5J/cm2の波長365nm付近の非偏光な紫外線を基板法線から45度傾けた方向から照射し、光配向操作を行った後、前記紫外線を照射したまま、同じ表面に超高圧水銀ランプより積算光量で50mJ/cm2の波長313nm付近の非偏光な紫外線を、光配向操作と同じ方向から照射して重合操作を行い、光配向膜を得た。
【0042】
前記光配向膜付基板の周囲に直径5ミクロンのスチレンビーズを含んだエポキシ系接着剤を用い、液晶注入口を残して塗布し、該配向方向が相対するように、かつ互いに平行になるように重ね合わせて圧着し、接着剤を150度、90分かけて硬化させた。次いで、液晶注入口よりフッ素系ネマチック液晶「11−3323」(大日本インキ化学工業製)をアイソトロピック相で真空注入し充填した後、エポキシ系接着剤で液晶注入口を封止し、液晶セルを作成した。
【0043】
得られた液晶セルを偏光顕微鏡クロスニコル下で観察すると、セルの回転角90度ごとに明暗が生じ(液晶の配向方向が偏光子又は検光子の偏光方向と一致する場合に暗視となる)、液晶が一方向に配向しているのが確認できた。光量計により明暗状態の光量比を測定すると、明/暗=120/1であった。(明と暗の透過光量比が大きいほど配向性が良いことを示す)
【0044】
次に、この液晶セルの液晶のプレティルト角を回転結晶法により測定した結果、プレティルト角は5度であった。このようにして得られたプレティルトは安定であり、セルを3ヶ月自然光下、室温で放置してもプレティルト角に変化は認められなかった。
【0045】
(実施例3)重合操作を熱で行う例
a−2.光配向膜用材料溶液の調整(熱重合用)
式(a)で表される化合物99質量部に、熱重合開始剤としてV−65(和光純薬工業(株)製)1質量部を添加し、ジメチルホルムアミドに溶解させて、不揮発成分5質量%の溶液とした。この溶液を0.1ミクロンのフィルターで濾過し、光配向膜用材料とした。該光配向膜用材料溶液を、スピンコーターにてITO電極付ガラス基板上に均一に塗布し、80度で60秒間乾燥した。このようにして得られた塗膜表面に、窒素雰囲気下、超高圧水銀ランプより、積算光量で5J/cm2の波長365nm付近の非偏光な紫外線を基板法線から45度傾けた方向から照射し光配向操作を行いながら、このガラス基板を150度で10分加熱して重合操作を行い、光配向膜を得た。
【0046】
前記光配向膜付き基板を使用し、実施例1と同様にして、液晶セルを作成した。得られた液晶セルを偏光顕微鏡クロスニコル下で観察すると、セルの回転角90度ごとに明暗が生じ、液晶が一方向に配向しているのが確認できた。光量計により明暗状態の光量比を測定すると、明/暗=120/1であった。
【0047】
次に、この液晶セルの液晶のプレティルト角を回転結晶法により測定した結果、プレティルト角は5度であった。このようにして得られたプレティルトは安定であり、セルを3ヶ月自然光下、室温で放置してもプレティルト角に変化は認められなかった。
【0048】
(比較例1)
式(a)で表される化合物99質量部に、熱重合開始剤としてV−65(和光純薬工業(株)製)1質量部を添加し、ジメチルホルムアミドに溶解させて、不揮発成分5質量%の溶液とした。この溶液を0.1ミクロンのフィルターで濾過し、光配向膜用材料とした。該光配向膜用材料溶液を、スピンコーターにてITO電極付ガラス基板上に均一に塗布し、80度で60秒間乾燥した。このようにして得られた塗膜表面に、超高圧水銀ランプより、積算光量で5J/cm2の波長365nm付近の非偏光な紫外線を基板法線から45度傾けた方向から照射し光配向操作を行った。その後、窒素雰囲気下、このガラス基板を150度で60分加熱して重合操作を行い、配向膜を作成した。
【0049】
該光配向膜付き基板を使用し、実施例1と同様に液晶セルを作製した。偏光顕微鏡下でセルを観察するとセルの回転角90度ごとに明暗が生じ、照射UV光の入射方向の基板面への射影が偏光子、検光子の偏光面と一致する場合に暗視となり、液晶が一方向に配向しているのが確認できた。光量計により明暗状態の光量比を測定すると、明/暗=80/1であった。
【0050】
次に、この液晶セルの液晶のプレティルト角を回転結晶法により測定した結果、プレティルト角は1度であった。セルを3ヶ月自然光下、室温で放置してもプレティルト角に変化は認められなかった。
【0051】
【発明の効果】
本発明の製造方法は、光配向性基を配向させる光を保持し、配向を固定化しながら重合反応を行うので、光配向操作と重合操作とを別々に行う場合に比べ、液晶配向能に優れ、配向秩序度の優れた光配向膜を得ることができる。本発明の光配向膜を使用することで、明/暗比に優れ、プレティルト角の大きい液晶素子を得ることができる。
【0052】
特に一般式(1)で表されるアゾ染料は、1分子中に2個の重合性基を有するので、前記の如く偏光照射を維持した状態で、光照射又は加熱を施すことによって容易に重合し、偏光を照射することにより異方性の生じた塗膜内の構造単位を固定することができ、長期にわたって異方性を保持し、安定な液晶配向膜を得ることができる。
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶表示素子に用いられる光配向膜に関し、さらに詳しくは、光を照射することにより、ラビングを行うことなく液晶分子を配向させることができる光配向膜とその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
液晶表示素子においては、液晶の分子配列の状態を電場等の作用によって変化させて、これに伴う光学的特性の変化を表示に利用している。多くの場合、液晶は、二枚の基板の間隙に挟んだ状態で用いられるが、ここで液晶分子を特定の方向に配列させるために、基板の内側に配向処理が施される。
【0003】
通常、配向処理は、ガラス等の基板にポリイミド等の高分子の膜を設け、これを一方向に布等で摩擦する、ラビングという方法が用いられる。これにより、基板に接する液晶分子はその長軸(ダイレクタ)がラビングの方向に平行になるように配列する。
【0004】
近年ラビングを行わない液晶配向制御技術が注目されている。とりわけ、偏光された光を基板上に設けられた塗膜に照射して、液晶配向性を生じさせる光配向法は簡便であり、盛んに研究が行われている。
この光配向法は、有機分子中の光配向機能を発現させる光配向性基、例えばシンナモイル基、クマリン基、カルコン基、ベンゾフェノン基等の光二量化によるもの、アゾ基等の光異性化によるもの、ポリイミド樹脂等の光分解によるもの等が報告されており、更に、これらの光配向性基の配向状態を安定化させる目的で、配向性基を固定化することも検討されている。
【0005】
例えば、光異性化可能であって、二色性を有する構成単位を含む樹脂の皮膜に偏光を照射してなる液晶配向膜が知られている(例えば、特許文献1参照)。これは、二色性を有する構成単位を含む樹脂溶液を基板上に塗布して得られる樹脂の皮膜に偏光を照射して配向させ、更に樹脂が有する架橋性基によって配向の状態を固定化するものである。しかし、該膜は、偏光によって二色性を有する構成単位を再配列して配向する際に、樹脂構造が妨げとなって十分な配向性が得られないといった問題があった。
【0006】
これに対し、1分子中に2個以上の重合性基を有する二色性染料を含有する光配向膜用材料を基板上に塗布し、偏光を照射して光配向機能を付与した後、加熱又は光を照射することにより重合性基を重合させることによって光配向膜を得る方法が知られている(例えば、特許文献2参照)。該二色性染料は低分子なので簡単に配向でき、更に2個以上の重合性基を有し容易に重合させることができるので、長期安定性に優れる配向膜を得ることができる。
しかし、該方法は、偏光を照射して光配向機能を付与した後に配向性基を固定化しているので、重合過程における分子揺らぎの影響により、配向が一部乱され、液晶配向能に影響がでるおそれがあった。
【0007】
また、4,4−ビスアクリロイルオキシスチルベン等のモノマーを基板上に塗布し、異方的な光を照射して反応させることによって光配向膜を得る方法も知られている(例えば、特許文献3参照)。重合反応と液晶配向能を付与する反応とを同時に行うので、生産性に優れ、耐熱性に優れる光配向膜が得られる。しかし、異方的な光で重合反応を行うので重合が均一に進まず、未反応のモノマーが一部残存することがあり、得られる液晶表示素子の電気的特性が一部低下するおそれがあった。
【0008】
【特許文献1】
特開平8−328005号公報
【特許文献2】
特開2002−250924号公報
【特許文献3】
特開平2001−48904号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明が解決しようとする課題は、液晶配向性に優れる光配向膜とその製造方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、特開2002−250924号公報に開示された光配向膜用材料を使用し、光配向性基を配向させる光を保持し、配向を固定化しながら重合反応を行うことで、液晶配向能に優れる光配向膜が得られることを見出した。
【0011】
即ち、本発明は、1分子中に、少なくとも1個の光異性化反応により光配向機能を発現する光配向性基と、少なくとも2個の重合性基とを有する化合物を含有する光配向膜用材料を基板上に塗布した後、異方性を有する光を照射して光配向機能を付与しながら、活性エネルギー線を照射するか又は加熱することにより前記重合性基を重合させることを特徴とする光配向膜の製造方法を提供する。
【0012】
また、本発明は、前記記載の光配向膜の製造方法により製造された光配向膜を提供する。
【0013】
【発明の実施の形態】
(光配向膜用材料)
本発明の製造方法で使用する光配向膜用材料は、1分子中に、少なくとも1個の光異性化反応により光配向機能を発現する光配向性基(以下、光配向性基と略す)と、少なくとも2個の重合性基とを有する化合物を含有するものである。
【0014】
中でも、一分子中に2個以上の重合性基を有する二色性染料が、基板との密着性に優れ、特に好ましい。二色性染料とは、発色団における光の吸収能が偏光の電気ベクトルの方向によって異なる染料をいう。二色性染料には、アントラキノン系、アゾ系、キノフタロン系、ペリレン系の染料などが挙げられるが、これらの中でも、アゾ染料又はアントラキノン染料は、偏光照射により特に良好な光配向性を示す点で特に好ましい。重合性基を導入する前のアゾ染料又はアントラキノン染料は、二色性染料として使用可能なものであれば特に限定なく使用することができる。
【0015】
本発明で使用する重合性基を有する二色性染料は、例えば、水酸基を有する二色性染料に、公知の方法により、重合性基を有するカルボン酸、重合性基を有するカルボン酸クロライド、重合性基を有するカルボン酸無水物、などを反応させることによって、容易に合成することができる。また、水酸基を有する二色性染料は、公知の方法によって容易に合成することができる。
【0016】
(重合性基)
重合性基としては、例えば、(メタ)アクリロイル基、(メタ)アクリロイルオキシ基、(メタ)アクリルアミド基、ビニル基、ビニルオキシ基、マレイミド基、アジド基、クロロメチル基、エポキシ基、などが挙げられ、重合性基を有する誘導体としてケイ皮酸誘導体、チミン誘導体等が挙げられる。これらの中でも、光重合や熱重合が比較的容易なことから、(メタ)アクリロイル基、(メタ)アクリロイルオキシ基、(メタ)アクリルアミド基、ビニル基、ビニルオキシ基が好ましく、(メタ)アクリロイル基、(メタ)アクリロイルオキシ基、マレイミド基、又は(メタ)アクリルアミド基がより好ましい。
また、これらの重合性基は、アルキレン基及び/又はフェニレン基の如き連結基を介して、アゾ染料又はアントラキノン染料と結合していてもよく、該連結基は、エステル結合、エーテル結合、イミド結合又はアミド結合を有していてもよい。
【0017】
本発明で使用する重合性基を有する二色性染料の中でも、一般式(1)で表される化合物は、スルホ基またはその塩を有するため、水あるいは極性有機溶媒に高い溶解性を示し、かつガラス等に対して良好な親和性を示す。該化合物を水あるいは極性有機溶媒に溶解してなる光配向膜用材料を、ガラス等の基板に塗布した後、水あるいは極性有機溶媒を除去するだけで、基板上に経時的に安定な塗膜を形成することができる。
【0018】
【化2】
(1)
【0019】
一般式(1)において、R1およびR2は、各々独立して、(メタ)アクリロイル基、(メタ)アクリロイルオキシ基、(メタ)アクリルアミド基、ビニル基、ビニルオキシ基、及びマレイミド基からなる群から選ばれる重合性基を表す。
なかでも、(メタ)アクリロイル基、(メタ)アクリロイルオキシ基、又は(メタ)アクリルアミド基であると、光重合や熱重合が比較的容易であり好ましい。
またマレイミド基は、重合開始剤が不要となるので、より好ましい。
【0020】
一般式(1)において、X1は、−(A1−B1)m−で表される連結基を表し、X2は−(A2−B2)n−で表される連結基を表す。ここで、A1及びA2は各々独立して単結合、又は二価の炭化水素基を表す。二価の炭化水素基としては、エチレン基、メチレン基、プロピレン基、ペンタメチレン基、ヘプチレン基等の炭素原子数1〜20のアルキレン基;シクロプロピレン基、シクロヘキシレン基等の炭素原子数3〜20のシクロアルキレン基;フェニレン基、ナフチレン基等の炭素原子数6〜20のアリ−レン基等が挙げられる。これらの中でも、アルキレン基が好ましく、炭素原子数1〜4のアルキレン基がより好ましい。
【0021】
B1及びB2は各々独立して単結合、−O−、−CO−O−、−OCO−、−CONH−、−NHCO−、−NHCO−O−、又は−OCONH−を表す。m及びnは各々独立して1〜4の整数を表す。
m又はnが2以上のとき、複数あるA1、B1、A2及びB2は、同じであっても異なっていてもよい。但し、二つのB1又はB2の間に挟まれたA1又はA2は、単結合ではないものとする。
具体的には、mが2のとき、−(A1−B1)m−で表される連結基は、−CH2CH2−O−CH2CH2CH2CH2−CO−O−や、−O−CH2CH2CH2−CO−O−等を表し、nが2のとき、−(A2−B2)n−で表される連結基は、−(CH2)6−O−Ph(フェニレン基)−CO−O−等を表す。
【0022】
一般式(1)において、R3およびR4は各々独立して、ハロゲン原子、カルボキシル基、ハロゲン化メチル基、ハロゲン化メトキシ基、シアノ基、ニトロ基、メトキシ基、またはメトキシカルボニル基を表す。但し、カルボキシル基はアルカリ金属と塩を形成していてもよい。ハロゲン原子としては、フッ素原子や塩素原子が挙げられる。ハロゲン化メチル基としては、トリクロロメチル基やトリフルオロメチル基が挙げられる。ハロゲン化メトキシ基としては、クロロメトキシ基やトリフルオロメトキシ基等が挙げられる。これらの中でも、ハロゲン原子、カルボキシル基、ハロゲン化メチル基、又はハロゲン化メトキシ基が好ましく、カルボキシル基、またはトリフルオロメチル基は良好な配向性が得られる点で特に好ましい。また、R3及びR4は、4,4‘−ビス(フェニルアゾ)ビフェニル骨格の両端のフェニレン基のメタ位に置換していると、光配向により配向規制力の大きい配向膜が得られ、特に好ましい。
【0023】
一般式(1)において、R5およびR6は各々独立して、カルボキシル基、スルホ基、ニトロ基、アミノ基、又はヒドロキシ基を表す。但し、カルボキシル基、スルホ基は、リチウム、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属と塩を形成していても良い。
これらの中でも、R5及びR6がカルボキシル基又はその塩、スルホ基またはその塩、またはヒドロキシ基であると、基板に対する親和性が高く、小さな膜厚でも一様な膜が得られ、かつ大きな液晶配向規制力が得られるため好ましい。特に、スルホ基またはそのアルカリ金属塩が好ましい。
また、R5およびR6は、4,4’−ビス(フェニルアゾ)ビフェニル骨格の2、2’位に置換していると、優れた光配向性が得られ、特に好ましい。
【0024】
前記一般式(1)で表わされる化合物は、具体的には、特開2002−250924号公報に記載の化合物を使用することができ、該公報に記載の方法で容易に合成することができる。
【0025】
(溶剤)
本発明で使用する光配向膜用材料は、前記化合物を適切な溶媒に溶解して用いる。この際、用いる溶媒には特に限定がなく、前記化合物が良好な溶解性を示す溶媒であればよい。例えば、N−メチルピロリドン、ジメチルホルムアミド、ブチルセロソルブ、ガンマ−ブチロラクトン、クロロベンゼン、ジメチルスルホキシド、ジメチルアセトアミド、テトラヒドロフラン、などが挙げられる。これらの溶剤の中でも、ガラス等の基板に対する光配向膜用材料の溶液の塗布性が良好で、かつ、均一な膜が得られるので、N−メチルピロリドン、ブチルセロソルブ、ガンマ−ブチロラクトン、ジメチルホルムアミドが、特に好ましい。また、本発明の効果を損なわない範囲で、公知慣用の添加剤を添加してもよい。
【0026】
(塗布、基板)
本発明で使用する光配向膜用材料は、基板上にスピンコーティング法、印刷法等の方法によって塗布し、乾燥させる。使用する基板は、液晶表示素子に通常用いられる基板であって、配向膜溶液の塗布後の乾燥時、あるいは液晶素子に組み立てる際の接着時における加熱に耐えうる耐熱性を有する材料であれば、特に制限はない。そのような基板としては、ガラス基板が挙げられる。
【0027】
(光配向操作)
本発明においては、前記方法により得た光配向膜用材料の塗膜に、異方性を有する光を照射して光配向機能を付与(以下、光配向操作と略す)しながら、活性エネルギー線又は熱により重合性基を重合(以下、重合操作と略す)させて、光配向膜を製造する。即ち、光照射により光配向機能を付与しその状態を保持したまま重合を行う。光配向操作で使用する、異方性を有する光としては、直線偏光や楕円偏光等の偏光、もしくは面に対して斜めの方向から非偏光があげられる。偏光は直線偏光、楕円偏光のいずれでも良いが、効率よく光配向を行うためには、消光比の高い直線偏光を用いることが好ましい。
【0028】
また、偏光を得るためには偏光フィルタを用いる必要があるので、膜面に照射される光強度が減少するといった欠点があるが、膜面に対して斜め方向から非偏光を照射する方法では、照射装置に偏光フィルタを必要とせず、大きな照射強度が得られ、光配向のための照射時間を短縮することができるという利点がある。
このときの非偏光の入射角は基板法線に対して10°〜80°の範囲が好ましく、照射面における照射エネルギ−の均一性、得られるプレチルト角、配向効率等を考慮すると、20°〜60°の範囲が最も好ましい。
【0029】
照射する光は、光配向膜用材料で使用する化合物の光配向性基が吸収を有する波長領域の光であれば良い。例えば光配向性基がアゾベンゼン構造を有する場合は、アゾベンゼンのπ→π*遷移による強い吸収がある、波長350〜500nmの範囲の紫外線が特に好ましい。
照射光の光源としては、キセノンランプ、高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、KrF、ArF等の紫外光レ−ザ−等が挙げられる。
特に光配向性基がアゾベンゼン構造を有する場合は、365nmの紫外線の発光強度が特に大きい超高圧水銀ランプを有効に使用することができる。
前記光源からの光を偏光フィルタやグラントムソン、グランテ−ラ−等の偏光プリズムを通すことで紫外線の直線偏光を得ることができる。
また、偏光、非偏光のいずれを使用する場合でも、照射する光は、ほぼ平行光であることが特に好ましい。
【0030】
(重合操作)
本発明においては、前記光配向操作を行いながら、活性エネルギー線又は熱により重合性基を重合させる重合操作を行うことが特徴である。光配向性基の分子揺らぎを異方性のある光で固定しながら重合性基を重合させることで、重合により配向が乱されることがなく、液晶配向能に優れる配向膜が得られる。
光配向操作と重合操作とは同時に開始してもよいが、光配向機能が完全に付与されないうちに重合が起こってしまうと、得られる光配向膜の液晶配向性に劣るおそれがある。従って該操作を同時に行う場合は、重合操作の光エネルギー又は熱エネルギー量を低くして、重合が徐々に進むような条件で行うのが好ましい。
【0031】
光配向操作を行った後、光配向のための異方性を有する光を照射して配向を固定しながら、光又は熱により重合性基を重合させる重合操作を行うと、重合により配向が乱されることがないので、液晶配向能に優れる配向膜が得られる。
【0032】
重合操作は、活性エネルギー線を照射するか、又は加熱することにより行う。
活性エネルギー線としては、光配向操作で使用する光と異なる波長の光、即ち、光配向膜用材料で使用する化合物の光配向性基が吸収しない波長領域の光が好ましく、具体的には、200〜320nmの波長の非偏光な紫外光を照射することが好ましい。これにより、光配向操作で固定されている光配向膜用材料の配向状態を乱さずに、重合させることができる。
【0033】
一方、重合操作を加熱によって行う場合は、基板を加熱することによって行われる。加熱温度は、使用する熱重合開始剤の開裂温度にもよるが、通常は80〜300度の範囲が好ましく、80〜200度の範囲が特に好ましく、100〜200度の範囲が更に好ましい。
【0034】
(光重合開始剤)
光照射による重合の場合には、重合開始剤として光重合開始剤を用いることが好ましい。光重合開始剤としては公知慣用のものが使用でき、例えば、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン(メルク社製「ダロキュア1173」)、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(チバ・ガイギー社製「イルガキュア184」)、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン(メルク社製「ダロキュア1116」)、2−メチル−1−[(メチルチオ)フェニル]−2−モリホリノプロパン−1(チバ・ガイギー社製「イルガキュア907」)、ベンジルジメチルケタール(チバ・ガイギー社製「イルガキュア651」)、2,4−ジエチルチオキサントン(日本化薬社製「カヤキュアDETX」)とp−ジメチルアミノ安息香酸エチル(日本化薬社製「カヤキュアEPA」)との混合物、イソプロピルチオキサントン(ワードプレキンソップ社製「カンタキュア−ITX」)とp−ジメチルアミノ安息香酸エチルとの混合物、アシルフォスフィンオキシド(BASF社製「ルシリンTPO」)、などが挙げられる。中でも、短波長側に吸収のある1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン等が好ましい。
【0035】
(熱重合開始剤)
一方、加熱による重合の場合には、重合開始剤として熱重合開始剤を用いることが好ましい。熱重合開始剤としては公知慣用のものが使用でき、例えば、ベンゾイルパーオキサイド、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、1,1−ジ(ターシャリーブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、n−ブチル−4,4’−ジ(ターシャリーブチルパーオキシ)バレレート、ジクミルパーオキサイドの如き過酸化物類;7−アゾビスイソブチルニトリルの如きアゾ化合物類;テトラメチルチウラムジスルフィド、などが挙げられる。
【0036】
(液晶表示素子)
本発明の光配向膜の製造方法により得た光配向膜を用いた液晶表示素子の作製方法の一例を以下に述べる。即ち、ITO等の透明電極を設けた二枚のガラス基板の電極を設けた面に、本発明における光配向膜用材料を塗布し、乾燥させた後、光配向操作を行いながら重合操作を行い、光配向膜を作成する。次に光配向膜を設けた面を、スペーサーを介して、かつ、互いの光配向方向が直交するように対向させ、その間隙に液晶を注入する。このようにして作製した液晶セルの外側に、それぞれの基板における光配向膜の配向方向と透過する偏光方向とが一致するように偏光板を貼り付けることによって、TN型液晶表示素子を製造することができる。
【0037】
【実施例】
以下、本発明の実施例を示し、本発明を更に具体的に説明する。なお、特に断わりのない限り「部」、「%」は質量基準である。
【0038】
特開2002−250924号公報に記載の方法に従い、式(a)で表される化合物を得た。該化合物を使用して光配向膜を形成し、液晶の配向性、プレティルト角を評価した。
【0039】
【化3】
(a)
【0040】
(実施例1)重合操作を活性エネルギー線で行う例
式(a)で表される化合物99質量部に、光重合開始剤「イルガキュア−184」(チバガイギー社製)1質量部を添加し、ジメチルホルムアミドに溶解させて、不揮発成分5質量%の溶液とした。この溶液を0.1ミクロンのフィルターで濾過して光配向膜用材料溶液とした。
【0041】
前記光配向膜用材料溶液を、スピンコーターにてITO電極付ガラス基板上に均一に塗布し、80度で1分間乾燥した。このようにして得られた塗膜表面に、窒素雰囲気下、超高圧水銀ランプより、積算光量で5J/cm2の波長365nm付近の非偏光な紫外線を基板法線から45度傾けた方向から照射し、光配向操作を行った後、前記紫外線を照射したまま、同じ表面に超高圧水銀ランプより積算光量で50mJ/cm2の波長313nm付近の非偏光な紫外線を、光配向操作と同じ方向から照射して重合操作を行い、光配向膜を得た。
【0042】
前記光配向膜付基板の周囲に直径5ミクロンのスチレンビーズを含んだエポキシ系接着剤を用い、液晶注入口を残して塗布し、該配向方向が相対するように、かつ互いに平行になるように重ね合わせて圧着し、接着剤を150度、90分かけて硬化させた。次いで、液晶注入口よりフッ素系ネマチック液晶「11−3323」(大日本インキ化学工業製)をアイソトロピック相で真空注入し充填した後、エポキシ系接着剤で液晶注入口を封止し、液晶セルを作成した。
【0043】
得られた液晶セルを偏光顕微鏡クロスニコル下で観察すると、セルの回転角90度ごとに明暗が生じ(液晶の配向方向が偏光子又は検光子の偏光方向と一致する場合に暗視となる)、液晶が一方向に配向しているのが確認できた。光量計により明暗状態の光量比を測定すると、明/暗=120/1であった。(明と暗の透過光量比が大きいほど配向性が良いことを示す)
【0044】
次に、この液晶セルの液晶のプレティルト角を回転結晶法により測定した結果、プレティルト角は5度であった。このようにして得られたプレティルトは安定であり、セルを3ヶ月自然光下、室温で放置してもプレティルト角に変化は認められなかった。
【0045】
(実施例3)重合操作を熱で行う例
a−2.光配向膜用材料溶液の調整(熱重合用)
式(a)で表される化合物99質量部に、熱重合開始剤としてV−65(和光純薬工業(株)製)1質量部を添加し、ジメチルホルムアミドに溶解させて、不揮発成分5質量%の溶液とした。この溶液を0.1ミクロンのフィルターで濾過し、光配向膜用材料とした。該光配向膜用材料溶液を、スピンコーターにてITO電極付ガラス基板上に均一に塗布し、80度で60秒間乾燥した。このようにして得られた塗膜表面に、窒素雰囲気下、超高圧水銀ランプより、積算光量で5J/cm2の波長365nm付近の非偏光な紫外線を基板法線から45度傾けた方向から照射し光配向操作を行いながら、このガラス基板を150度で10分加熱して重合操作を行い、光配向膜を得た。
【0046】
前記光配向膜付き基板を使用し、実施例1と同様にして、液晶セルを作成した。得られた液晶セルを偏光顕微鏡クロスニコル下で観察すると、セルの回転角90度ごとに明暗が生じ、液晶が一方向に配向しているのが確認できた。光量計により明暗状態の光量比を測定すると、明/暗=120/1であった。
【0047】
次に、この液晶セルの液晶のプレティルト角を回転結晶法により測定した結果、プレティルト角は5度であった。このようにして得られたプレティルトは安定であり、セルを3ヶ月自然光下、室温で放置してもプレティルト角に変化は認められなかった。
【0048】
(比較例1)
式(a)で表される化合物99質量部に、熱重合開始剤としてV−65(和光純薬工業(株)製)1質量部を添加し、ジメチルホルムアミドに溶解させて、不揮発成分5質量%の溶液とした。この溶液を0.1ミクロンのフィルターで濾過し、光配向膜用材料とした。該光配向膜用材料溶液を、スピンコーターにてITO電極付ガラス基板上に均一に塗布し、80度で60秒間乾燥した。このようにして得られた塗膜表面に、超高圧水銀ランプより、積算光量で5J/cm2の波長365nm付近の非偏光な紫外線を基板法線から45度傾けた方向から照射し光配向操作を行った。その後、窒素雰囲気下、このガラス基板を150度で60分加熱して重合操作を行い、配向膜を作成した。
【0049】
該光配向膜付き基板を使用し、実施例1と同様に液晶セルを作製した。偏光顕微鏡下でセルを観察するとセルの回転角90度ごとに明暗が生じ、照射UV光の入射方向の基板面への射影が偏光子、検光子の偏光面と一致する場合に暗視となり、液晶が一方向に配向しているのが確認できた。光量計により明暗状態の光量比を測定すると、明/暗=80/1であった。
【0050】
次に、この液晶セルの液晶のプレティルト角を回転結晶法により測定した結果、プレティルト角は1度であった。セルを3ヶ月自然光下、室温で放置してもプレティルト角に変化は認められなかった。
【0051】
【発明の効果】
本発明の製造方法は、光配向性基を配向させる光を保持し、配向を固定化しながら重合反応を行うので、光配向操作と重合操作とを別々に行う場合に比べ、液晶配向能に優れ、配向秩序度の優れた光配向膜を得ることができる。本発明の光配向膜を使用することで、明/暗比に優れ、プレティルト角の大きい液晶素子を得ることができる。
【0052】
特に一般式(1)で表されるアゾ染料は、1分子中に2個の重合性基を有するので、前記の如く偏光照射を維持した状態で、光照射又は加熱を施すことによって容易に重合し、偏光を照射することにより異方性の生じた塗膜内の構造単位を固定することができ、長期にわたって異方性を保持し、安定な液晶配向膜を得ることができる。
Claims (7)
- 1分子中に、少なくとも1個の光異性化反応により光配向機能を発現する光配向性基と、少なくとも2個の重合性基とを有する化合物を含有する光配向膜用材料を基板上に塗布した後、異方性を有する光を照射して光配向機能を付与しながら、活性エネルギー線を照射するか又は加熱することにより前記重合性基を重合させることを特徴とする光配向膜の製造方法。
- 異方性を有する光を照射して光配向機能を付与した後、異方性を有する光を照射しながら、前記重合性基を重合させる請求項1に記載の光配向膜の製造方法。
- 前記重合操作における重合を光照射により行う請求項1又は2に記載の光配向膜の製造方法。
- 前記重合操作における重合を加熱により行う請求項1又は2に記載の光配向膜の製造方法。
- 前記光配向膜用材料がアゾ染料またはアントラキノン染料を含有する請求項1〜4のいずれかに記載の光配向膜の製造方法。
- 前記光配向膜用材料が、一般式(1)
(式中、R1およびR2は、各々独立して、(メタ)アクリロイル基、(メタ)アクリロイルオキシ基、(メタ)アクリルアミド基、ビニル基、ビニルオキシ基、及びマレイミド基からなる群から選ばれる重合性官能基を表す。X1は、−(A1−B1)m−で表される連結基を表し、X2は−(A2−B2)n−で表される連結基を表す。ここで、A1及びA2は各々独立して単結合、又は二価の炭化水素基を表し、B1及びB2は各々独立して単結合、−O−、−CO−O−、−OCO−、−CONH−、−NHCO−、−NHCO−O−、又は−OCONH−を表す。m及びnは各々独立して0〜4の整数を表す。但し、m又はnが2以上のとき、複数あるA1、B1、A2及びB2は、同じであっても異なっていてもよい。但し、二つのB1又はB2の間に挟まれたA1又はA2は、単結合ではないものとする。R3およびR4は各々独立して、ハロゲン原子、カルボキシル基、ハロゲン化メチル基、ハロゲン化メトキシ基、シアノ基、ニトロ基、メトキシ基、またはメトキシカルボニル基を表す。但し、カルボキシル基はアルカリ金属と塩を形成していてもよい。R5およびR6は各々独立して、カルボキシル基、スルホ基、ニトロ基、アミノ基、又はヒドロキシ基を表す。但し、カルボキシル基、スルホ基はアルカリ金属と塩を形成していても良い。)で表される化合物を含有する請求項1〜5のいずれかに記載の光配向膜の製造方法。 - 請求項1〜6のいずれかに記載の光配向膜の製造方法により製造された光配向膜。
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