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JP2005041831A - 消炎鎮痛外用剤 - Google Patents

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JP2005041831A
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Japan
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external preparation
preparation
acid
inflammatory analgesic
diclofenac sodium
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JP2003278887A
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英利 ▲浜▼本
Hidetoshi Hamamoto
Sakaki Ishibashi
賢樹 石橋
Sueko Matsumura
周永子 松村
Keiko Yamazaki
啓子 山崎
Hideki Yokoyama
英輝 横山
Akihiko Hirata
彰彦 平田
Takashi Fujii
尊 藤井
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MedRx Co Ltd
Original Assignee
MedRx Co Ltd
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Abstract

【課題】従来、ジクロフェナクナトリウム外用剤が有していた皮膚刺激性、難経皮吸収性という問題を解決したジクロフェナクナトリウム含有消炎鎮痛外用剤を提供する。
【解決手段】本発明の消炎鎮痛外用剤は、製剤のpHが5以下であり、ジクロフェナクナトリウムおよび水を含有する。即ち、本発明の消炎鎮痛外用剤は、製剤のpHを5以下にせしめることによって、ジクロフェナクナトリウム外用剤が従来有していた皮膚刺激性、難経皮吸収性という問題を、解決することができるものである。

Description

本発明は、皮膚刺激性を抑制するとともに、皮膚吸収性を著しく改善した非ステロイド系消炎鎮痛剤に関するものである。
従来、比較的副作用の少ない消炎鎮痛剤として、非ステロイド系消炎鎮痛剤が知られている。この非ステロイド系消炎鎮痛剤は、痛みを増強する代謝経路であるアラキドン酸カスケードのうち最初の反応を触媒するシクロオキシゲナーゼを阻害することによって、炎症や発痛に関わるプロスタグランジンの生成を抑制する作用を有する。
ところがプロスタグランジンは、炎症や発痛といった好ましくない作用を有する一方で生体内において多彩な作用を発揮するものであるため、非ステロイド系消炎鎮痛剤の投与によりプロスタグランジンの生成を必要以上に抑制すると、重篤な副作用が生じる場合がある。例えば、シクロオキシゲナーゼのアイソザイムであるシクロオキシゲナーゼI型は、胃粘膜保護や腎機能に関係しているため、これを非ステロイド系消炎鎮痛剤により阻害すると、消化官障害や腎機能障害が生じることがある。
従って、非ステロイド系消炎鎮痛剤について、これら副作用を比較的生じ難い外用剤としての開発が進められてきた。
ところで、斯かる非ステロイド系消炎鎮痛剤の中でも、ジクロフェナクナトリウムは、特に優れた消炎鎮痛作用を有するものであることから、経口剤や座剤として広く使用されている。しかし、経口投与や座剤による投与では、上述したような副作用が生じるおそれがある。特に、炎症部位が関節等である場合、患部で有効な薬物濃度を得るまで経口投与を行なうと、常に副作用が懸念される結果となる。従って、副作用を生じることなく患部にて消炎鎮痛作用を発揮させることができる様な、ジクロフェナクナトリウム外用剤の登場が望まれていた。
ジクロフェナクナトリウム外用剤としては、既にゲル軟膏剤が知られているが、ジクロフェナクナトリウムを外用剤とするには、幾つかの問題が存在する。例えば、ジクロフェナクナトリウムは、その優れた消炎鎮痛作用にも関わらず、他の非ステロイド系消炎鎮痛剤であるケトプロフェンなどの比較的脂溶性の高い薬剤と比べて経皮吸収性が悪く、炎症部位へ到達し難いという問題がある。また、皮膚刺激性を示すため、外用剤として使用すると、かぶれ,痒み,発疹,発赤,刺激感などを生じることがある。
この経皮吸収性の問題を解決する方法としては、薬剤構成成分である溶解剤を工夫することが挙げられる。例えば、特開昭59−33211号公報および特開昭59−76013号公報には、溶解剤としてポリエチレングリコールやアルコールなどを用いたゲル製剤と油性軟膏剤が記載され、特開昭64−13020号公報には、脂肪酸とカルボン酸ジアルキルエステルを溶解剤として用いた乳化製剤が記載されている。確かにこれらの提案は、ジクロフェナクナトリウムの溶解性を高め、ひいては製剤の安定性を向上させたものである。しかしながら、これら外用剤は、投与皮膚面において発疹,変色,変質を誘発する傾向があるなど、実用化する上での問題点が多い。
ジクロフェナクナトリウム外用剤の斯かる皮膚刺激性を抑制すべく、製剤の構成成分の工夫が行なわれている。そのような成分として、例えば、1)特表平10−511360号公報では、二価カルシウムカチオンが、2)特表平10−513452号公報では、有機ポリアミンや水溶性アミノ酸が、3)特表平11−502504号公報では、二価アルミニウム或いは二価すずカチオンが、更に4)特表平11−502505号公報では、水溶性二価ストロンチウムカチオンが提案されている。しかし、投与部位における皮膚細胞やそこに存在する免疫細胞などへ対しての、これら構成成分自身が示す刺激性については何ら言及されておらず、何れの技術も実用に耐えるものではない。
上記の様な状況から、本発明の解決課題は、消炎鎮痛剤として一般的なジクロフェナクナトリウムを外用剤として使用するに当たり、ジクロフェナクナトリウムが発揮する消炎鎮痛作用を維持しつつ、その皮膚刺激性を抑制し、更にその経皮吸収性が高い外用剤を提供することにある。
斯かる目的を解決するために、本発明者らは、ジクロフェナクナトリウム外用剤について鋭意研究を行なったところ、含水外用剤において製剤のpHを5以下とすることにより、低皮膚刺激性でありながら、ジクロフェナクナトリウムの経皮吸収性を改善することができることを見出して本発明を完成した。
本発明の消炎鎮痛外用剤は、製剤のpHが5以下であり、ジクロフェナクナトリウムおよび水を含有することを特徴とする。更に製剤のpHが4以下であると本発明の効果が特に発揮される。
上記外用剤の剤型がパップ剤であることが好ましい。
本発明は、従来ジクロフェナクナトリウム外用剤が有していた皮膚刺激性を抑制し、しかも、皮膚吸収性も著しく改善した消炎鎮痛外用剤を提供するものである。
本発明に係る外用剤が享有する最大の特長は、含水外用剤において製剤のpHを5以下とすることにより、低皮膚刺激性でありながら、ジクロフェナクナトリウムの経皮吸収性を改善することができる点にあり、非常に有用なジクロフェナクナトリウム含有の消炎鎮痛外用剤の開発に成功したものである。
以下に、本発明の実施形態及びその効果について説明する。
本発明の製剤のpHは5以下であることが好ましく、4以下であることがさらに好ましい。なぜなら、製剤のpHを5以下にすると低皮膚刺激性でありながら、ジクロフェナクナトリウムの経皮吸収性を改善する効果が高く、4以下にすると特にその効果が高くなるからである。また、本発明の製剤のpHとしては、製剤5gを量りとり精製水95gを加え30分間攪拌した液のpH値を使用する。
本発明に係る外用剤の剤型としては、例えば軟膏剤、ローション剤、エアゾール剤、パップ剤などを挙げることができるが、外用剤として用いられている含水の剤形であるならば、限定はされないが、特にパップ剤が好ましい。なぜなら、本実施例で効果が実証されているからである。
本発明に含有される水の含量は本発明の外用剤の剤型により好ましい範囲があり、パップ剤であると20%以上90%未満が好ましい。20%未満であるとパップ剤の膏体粘度が高すぎ、均一に塗工できなくなるため好ましくなく、90%以上になると、成形性が保てないために好ましくない。
本発明の外用剤に配合されるジクロフェナクナトリウムの配合量は、外用剤全体に対して1〜50質量%が好ましい。配合量が1質量%未満であると鎮痛効果が不十分となり、50質量%を超えると副作用が強くなるからである。
本発明の外用剤には酸をpH調整剤として使用することができる。その酸としては、例えばフッ化水素酸、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸等のハロゲン化水素酸;ホウ酸、硝酸、過塩素酸、硫酸、リン酸等の無機酸塩;メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、エタンスルホン酸等の低級アルカンスルホン酸;ベンゼンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸等のアリールスルホン酸塩;および乳酸、リンゴ酸、酢酸、フマル酸、コハク酸、クエン酸、酒石酸、シュウ酸、マレイン酸等のカルボン酸等を挙げることができる。
本発明の外用剤にはジクロフェナクナトリウムの経皮吸収促進のためエステル類、アルコール類、マクロゴールなどを含有することができる。エステル類としてはミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、ミリスチン酸セチル、乳酸エチル、乳酸セチル、パルミチン酸イソプロピル、オレイン酸エチル、リノール酸エチル、リノール酸イソプロピル、2−エチルヘキサン酸セチル、クエン酸トリエチル、アジピン酸ジイソプロピル、セバシン酸ジエチル、セバシン酸ジイソプロピル等があげられる。またアルコール類としてはエタノール、イソプロパノール、グリセリン、セタノール、プロピレングリコール、1,3ブチレングリコールなどがあげられる。
本発明の外用剤には,必要に応じて,賦形剤(例えば、白糖などの糖類;デキストリンなどのデンプン誘導体;カルメロースナトリウムなどのセルロース誘導体;キサンタンガムなどの水溶性高分子等)、着色剤,滑沢剤(例えば、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウムのようなステアリン酸金属塩;ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸マグネシウムのようなラウリル硫酸塩;前記の賦形剤におけるデンプン誘導体等)、結合剤(例えば、前記の賦形剤やマグロゴール等)、乳化剤、増粘剤、湿潤剤、安定剤(例えば、メチルパラベン、プロピルパラベンのようなパラヒドロキシ安息香酸エステル類;クロロブタノール、ベンジルアルコール、フェニルエチルアルコールのようなアルコール類;塩化ベンザルコニウム;フェノール、クレゾールのようなフェノール類;チメロサール;無水酢酸;ソルビン酸等)、保存剤、溶剤(例えば、水、エタノール、グリセリン等)、溶解補助剤、懸濁化剤(例えば、カルメロースナトリウム等)、緩衝剤、pH調整剤などを通常の配合量で配合できる。
本発明に係る外用剤の使用量は、含有有効成分の種類、患者の症状や年齢等により異なるが、一般的には、成人に対して1日1回〜数回適用することが好ましい。更に好適には、1日1〜2回適用するが、症状によっては投与回数を増やしてもよい。
次に、実施例および試験例を示し、本発明を更に詳しく説明するが、これらは本発明を何ら限定するものではない。なお、本実施例および比較例における配合量の値は、全て質量%である。
(実施例)パップ剤の調整
表1の処方で、通常の製造法によりパップ剤を調製した。
Figure 2005041831
すなわち、表中実施例の原料を混合、練合し、得られた膏体を直接ポリエステル不織布に展延しプラスチックフィルムで被覆し、所望の大きさに裁断し、2週間室温で熟成させ、パップ剤を得た。
(比較例)パップ剤の調製
表1の処方で、通常の製造法によりパップ剤を調製した。
すなわち、表中比較例の原料を混合、練合し、得られた膏体を直接ポリエステル不織布に展延しプラスチックフィルムで被覆し、所望の大きさに裁断し、2週間室温で熟成させ、パップ剤を得た。
(試験例1)パップ剤のpH測定
実施例および比較例の製剤5gを量りとり精製水95gを加え30分間攪拌した液のpH値を測定した。その結果を表2に示した。
Figure 2005041831
(試験例2)貼付安全性試験
被験者6人の上腕内側に実施例および比較例のパップ剤(10×7cm)を貼付し、6時間後に剥離した。その後、1時間,24時間,48時間後に貼付部の皮膚刺激を観察した。皮膚刺激なしを−、弱い皮膚刺激ありを±、強い皮膚刺激ありを+として判定し、その結果を表3に示した。
Figure 2005041831
以上の結果より、実施例のジクロフェナク含有ナトリウム外用剤は刺激の低い安全性の高い外用剤であることが明らかとなった。
(試験例3)貼付残存試験
被験者6人の上腕内側に実施例および比較例のパップ剤(10×7cm)を塗布し、6時間後に剥離した。剥離したパップ剤を回収し、そのジクロフェナクナトリウム濃度を測定し、ジクロフェナクナトリウムの吸収率を計測した。ジクロフェナクナトリウム濃度の測定はメタノール・水にて抽出し、高速液体クロマトグラフィにて測定した。その結果を表3に示した。
Figure 2005041831
以上の結果より、ジクロフェナクナトリウム含有のパップ剤は製剤pHが5以上の比較例についてはほとんどジクロフェナクナトリウムの吸収がなかったのに対し製剤pH5以下の実施例については5%弱吸収されていた。
すなわち製剤pHを5以下にすることによりジクロフェナクナトリウム含有外用剤は経皮吸収性を著しく改善することができることが明らかとなった。

Claims (3)

  1. 製剤のpHが5以下であり、ジクロフェナクナトリウムおよび水を含有することを特徴とする消炎鎮痛外用剤。
  2. 製剤のpHが4以下であり、ジクロフェナクナトリウムおよび水を含有することを特徴とする消炎鎮痛外用剤。
  3. 上記外用剤の剤型がパップ剤である、請求項1または2に記載の消炎鎮痛外用剤。
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