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JP2005027370A - ステッピングモータにおけるロータの状態検出装置及び方法 - Google Patents

ステッピングモータにおけるロータの状態検出装置及び方法 Download PDF

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JP2005027370A
JP2005027370A JP2003186792A JP2003186792A JP2005027370A JP 2005027370 A JP2005027370 A JP 2005027370A JP 2003186792 A JP2003186792 A JP 2003186792A JP 2003186792 A JP2003186792 A JP 2003186792A JP 2005027370 A JP2005027370 A JP 2005027370A
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rotor
stepping motor
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Kunio Yamada
邦夫 山田
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Seiko Precision Inc
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Abstract

【課題】コイルに供給される電流の変化にかかわらずロータの状態を直接的に検出することのできるステッピングモータにおけるロータの状態検出装置及び方法を提供することである。
【解決手段】電源(30)から各コイル(A,B)に対する通電の切替え制御により駆動するステッピングモータにおけるロータの状態検出装置であって、前記2つのコイルのうちの一方のコイル(A)が通電可能状態となるとともに他方のコイル(B)が通電遮断状態となる検出状態を設定する検出状態設定手段(40)と、前記検出状態において、前記他方のコイルに誘起される電圧を検出する誘起電圧検出手段(51)と、前記誘起電圧検出手段にて検出される誘起電圧に基づいて前記ロータの状態を判定するロータ状態判定手段(52)とを有する構成となる。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ステッピングモータにおけるロータの状態検出装置及び方法に係り、詳しくは、ステッピングモータのロータが回転状態であるか停止状態であるかを検出するロータの状態検出装置及び方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、ステッピングモータを用いたカメラ用レンズの駆動装置では、そのレンズが終端位置に達したことを検出する必要がある。光学的あるいは機械的なセンサを用いることによって、このようなステッピングモータにて移動させられる機構部品(レンズ)が終端位置に達したことを検出することができる。また、このような位置検出専用のセンサを用いることなく前記ステッピングモータにて移動させられる機構部品の終端位置を検出する方法も提案されている(例えば、特許文献1)。この方法では、ステッピングモータのコイルに通電した状態で機構部品が終端位置に達して強制的にロータが停止させられると、前記コイルに流れる電流が急激に変化することを利用してその機構部品が終端位置に達したことを検出している。
【0003】
【特許文献1】
特開昭62−100199号公報
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来の方法では、機構部品が終端に達してロータが強制的に停止させられた際にコイルに流れる電流の変化に基づいてロータの停止状態を検出していることから、コイルに通電を行なう駆動回路及びその電流検出を行なう検出回路の電流容量を大きくする必要がある。
【0004】
また、従来の方法は、コイルに流れる電流の変化に基づいてロータの状態を推定するものであり、直接的にロータの状態を検出しておらず、何らかの原因(電源変動等)でコイルに対する供給電流が変化した場合にはロータの状態を誤検出する可能性がある。
【0005】
本発明は、上記従来の技術の欠点を解決するためになされたものであり、コイルに供給される電流の変化にかかわらずロータの状態を直接的に検出することのできるステッピングモータにおけるロータの状態検出装置及び方法を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るステッピングモータにおけるロータの状態検出装置は、少なくとも2つのコイルを有し、電源から各コイルに対する通電の切替え制御により駆動するステッピングモータにおけるロータの状態検出装置であって、前記2つのコイルのうちの一方のコイルが通電可能状態となるとともに他方のコイルが通電遮断状態となる検出状態を設定する検出状態設定手段と、前記検出状態において、前記一方のコイルに通電がなされる際に前記他方のコイルに誘起される電圧を検出する誘起電圧検出手段と、前記誘起電圧検出手段にて検出される誘起電圧に基づいて前記ロータの状態を判定するロータ状態判定手段とを有する構成となる。
【0007】
このような構成によれば、ロータが回転状態にある場合には、検出状態において、前記一方のコイルに対する通電がロータの回転に寄与する一方、通電遮断状態となる前記他方のコイルに磁束変化による電圧が誘起される。従って、その誘起電圧に基づいてロータの回転状態を判定することができる。例えば、ステッピングモータにて駆動される機構部品が終端位置に達してロータが強制的に停止させられた場合には、前記検出状態において、前記他方のロータにおける磁束変化がなくなり、前記他方のコイルに誘起される電圧がなくなる。従って、その誘起電圧に基づいてロータの停止状態を判定することができる。
【0008】
また、本発明に係るステッピングモータにおけるロータの状態検出装置は、前記検出状態設定手段が、前記電源に対する前記他方のコイルの接続と切離しとを切替えるスイッチ手段を有する構成とすることができる。
【0009】
このような構成によれば、前記他方のコイルをスイッチ手段により通電遮断状態にして容易に検出状態を設定することができる。
【0010】
更に、本発明に係るステッピングモータのロータの検出状態検出装置は、前記検出状態設定手段が、所定極性の駆動パルス通電が前記一方のコイルになされるタイミングにて前記検出状態を設定する構成とすることができる。
【0011】
このような構成により、各コイルに対する通電の切替制御を行なっている過程で、前記検出状態を容易に設定することができる。
【0012】
本発明に係るステッピングモータのロータの状態検出装置は、前記検出状態設定手段が、前記電源に対する前記一方のコイルの接続と切離しとを切替える第一のスイッチ手段と、前記電源に対する前記他方のコイルの接続と切離しとを切替える第二のスイッチ手段とを有する構成とすることができる。
【0013】
このような構成によれば、前記一方のコイルに対する通電及び通電遮断の切替えと、前記他方のコイルに対する通電及び通電遮断の切替えが独立して行なうことができるので、前記検出状態を任意のタイミングで設定することが容易にできることとなる。
【0014】
また、本発明に係るステッピングモータのロータの状態検出装置は、前記検出状態設定手段が、前記各コイルを通電遮断状態にした後に前記検出状態を設定し、該検出状態において前記一方のコイルに所定極性のパルス通電する構成とすることができる。
【0015】
このような構成により、各コイルに対する通電の切替制御を行なっている過程で、任意のタイミングにて検出状態を設定することができる。
【0016】
前記一方のコイルに対するパルス通電の大きさ、時間は、通常の駆動制御でなされる通電の大きさ及び時間と同じであっても異なるものであってもよい。ロータの駆動に過負荷をかけないという観点からは、前記一方のコイルに対するパルス通電の大きさ、時間は、通常の駆動制御でなされる通電の大きさ及び時間より小さいことが好ましい。
【0017】
本発明に係るステッピングモータにおけるロータの状態検出装置は、前記誘起電圧検出手段が、前記他方のコイルに誘起される電圧を整流する電圧整流手段を有する構成とすることができる。
【0018】
このような構成により、前記他方のコイルに誘起される電圧の評価を整流手段にて得られる電圧レベルとして評価することが可能となる。
【0019】
また、本発明に係るステッピングモータにおけるロータの状態検出装置は、前記ロータ状態判定手段が、前記電圧整流手段により得られた整流電圧を所定の基準電圧と比較する比較手段を有し、該比較手段にて得られた比較結果に基づいてロータの状態判定を行うようにした構成とすることができる。
【0020】
このような構成によれば、前記基準電圧を適切に設定することにより、前記他方のコイルに誘起された電圧を整流して得られた整流電圧と前記基準電圧との大小関係によりロータの停止状態と回転状態を容易に判定することができることとなる。
【0021】
本発明に係るステッピングモータにおけるロータの状態検出方法は、少なくとも2つのコイルを有し、電源から各コイルに対する通電の切替え制御により駆動するステッピングモータにおけるロータの状態検出方法であって、前記2つのコイルのうちの一方のコイルが通電可能状態となるとともに他方のコイルが通電遮断状態となる検出状態を設定する検出状態設定ステップと、前記検出状態において、前記他方のコイルに誘起される電圧を検出する誘起電圧検出ステップと、前記誘起電圧検出手段にて検出される誘起電圧に基づいて前記ロータの状態を判定するロータ状態判定ステップとを有する構成となる。
【0022】
また、本発明に係るステッピングモータにおけるロータの状態検出方法は、前記検出状態設定ステップが、所定極性の駆動パルス通電が前記一方のコイルになされるタイミングにて前記検出状態を設定する構成とすることができる。
【0023】
更に、本発明に係るステッピングモータにおけるロータの状態検出方法は、前記検出状態設定ステップが、前記各コイルを通電遮断状態にした後に前記検出状態を設定し、該検出状態において前記一方のコイルに所定極性のパルス通電を行なう構成とすることができる。
【0024】
【実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。
【0025】
本発明の実施の形態に係るステッピングモータにおけるロータの状態検出装置の基本的な構成は図1に示すようになっている。
【0026】
図1において、ステッピングモータ10は、駆動信号発生器30(電源)からの各コイルに対するパルス通電により駆動される。このようなステッピングモータ10におけるロータの状態検出装置は、切替え回路40及び電圧検出回路50を有している。切替え回路40は、CPU(制御ユニット)20による制御のもと、駆動信号発生器30に対するステッピングモータ10の所定コイルの接続と切離しとを切替える。電圧検出回路50は、ステッピングモータ10の所定コイルに誘起された電圧を検出し、その誘起電圧に基づいた検出信号をCPU20に送る。CPU(制御ユニット)20は、駆動信号発生器30及び切替え回路40の制御を行なうとともに、電圧検出回路50からの検出信号に基づいてステッピングモータ10により駆動される機構部品(例えば、カメラ用レンズ)が終端位置に達したか否かを判定する。
【0027】
ステッピングモータ10におけるロータの状態検出装置の具体的な構成(本発明の第一の実施の形態)は図2に示すようになっている。なお、ステッピングモータ10は、図3に示すように、ステータ11a、11b、11c、11d及びロータ12を有している。また、ステッピングモータ10は、対向するステータ11a、11cを磁化させるコイルAと対向するステータ11b、11dを磁化させるコイルBとを備えている。
【0028】
図2において、駆動信号発生器30は、パルス発生回路31及び駆動回路32を有しており、パルス回路発生器30からの所定周期のパルス信号に基づいて駆動回路32がステッピングモータ10の各コイルA、Bに対する駆動パルス電流を出力する。切替え回路40はスイッチ41を有するとともに駆動回路32とステッピングモータ10のコイルAとを常時接続状態に維持している。スイッチ41は、CPU20からのコントロール信号に従ってステッピングモータ10におけるコイルBの駆動回路32に対する接続と切離しとを切替える。
【0029】
電圧検出回路50は、ダイオードブリッジ回路51と比較回路52とを有している。ダイオードブリッジ回路51は、ステッピングモータ10のコイルBに誘起された電圧を整流して直流電圧となる検出電圧を出力する。比較回路52は、ダイオードブリッジ回路51からの検出電圧と基準電圧Vthとを比較し、それらの大小関係に応じたレベルを有する誘起電圧検出信号を出力する。例えば、前記検出電圧が基準電圧Vth以上となる場合には、前記誘起電圧検出信号がハイレベルとなり、前記検出電圧が前記基準電圧Vthより小さい場合には、前記誘起電圧検出信号がローレベルとなる。
【0030】
ステッピングモータ10を通常動作させる場合には、スイッチ41が閉鎖状態となってコイルBが駆動回路32に接続される。この状態において、図3に示すように、4相(I、II、III、IV)でロータ12が一回転するように、パルス発生器31からのパルス信号に基づいた駆動回路32からのコイルA及びコイルBに対する駆動パルス電流の極性が順次切替えられる。これにより、ロータ12が連続的に回転する。
【0031】
ロータ12の状態検出を行なう場合、CPU20は、図4に示す手順に従って処理を実行する。
【0032】
図4において、CPU20は、検出ルーチンが開始されると、駆動回路32からコイルAにフェーズI(I相)の極性となる駆動パルス電流を供給させた後(S1)、コントロール信号によってスイッチ41を開放(OFF)させる(S2)。これにより検出状態が設定される。この検出状態において、コイルBが駆動回路32から切離されて、ハイインピーダンス状態となる。次いで、CPU20は、コイルAにフェーズII(II相)の極性となる駆動パルス電流を供給させる。このとき、ロータ12が回転している状態であれば、コイルBに対する磁界が変化することになり、その磁界の変化により、図5に示すように、フェーズII(II相)においてコイルBに比較的大きな電圧が誘起される。一方、ロータ12が停止されていれば、コイルBに対する磁界の変化がなく(小さく)、図6に示すように、フェーズII(II相)においてコイルBに誘起される電圧は非常に小さいものとなる。
【0033】
上記のようにしてコイルBに誘起された電圧がダイオードブリッジ51によって直流の検出電圧に変換され、その検出電圧と基準電圧Vthとの大小関係に応じたレベルを有する誘起電圧検出信号が比較回路52から出力される。CPU20は、コイルAにフェーズII(II相)の駆動パルス電流を供給させた後(S3)、所定のタイミングで比較回路52からの誘起電圧検出信号を取得し、その誘起電圧検出信号のレベルに基づいてステッピングモータ10によって駆動される機構部品が終端位置に達したか否かの判定処理を行う(S4)。例えば、前記誘起電圧検出信号がハイレベルであれば(検出電圧が基準電圧Vth以上)、構部品はまだ終端位置に達していない(ロータ12が回転状態)との判定を行い、前記誘起電圧検出信号がローレベルであれば(検出電圧が基準電圧Vthより小さい)、記機構部品は終端位置に達しているとの判定を行う。
【0034】
ロータ12が回転状態にある場合、前述したような検出ルーチンでの処理が終了すると、CPU20はコントロール信号によりスイッチ41を閉鎖(ON)させて前記検出状態を解消し、以後、コイルA及びコイルBに対してフェーズIII(III相)からの駆動パルス電流の供給制御を行なう。一方、ロータ12が停止状態にある場合、前述したような検出ルーチンでの処理が終了すると、CPU20はコントロール信号によりスイッチ41を閉鎖(ON)させて前記検出状態を解消し、各コイルA、Bへの駆動パルス電流の以後の供給を停止させる。
【0035】
このようなステッピングモータ10におけるロータ12の状態検出装置によれば、特に専用のセンサを用いることなく、ロータ12の回転状態および停止状態を検出することができる。そして、ロータ12の状態をコイルBの誘起電圧に基づいて直接的に検出しているので、電源変動などによってコイルAに対する供給電流が変化したとしても、精度良くロータ12の状態を検出することができる。
【0036】
また、駆動回路32から切離された状態(検出状態)のコイルBに誘起される電圧に基づいてロータ12の回転状態及び停止状態を検出しているので、ロータ12が停止されても、多大な電流が電圧検出回路50に流れることはなく、その電圧検出回路50の電流容量を特に大きく設計する必要はない。更に、ロータ12が停止されたときに、コイルBが駆動回路32から切離されているので、駆動回路32からコイルBに供給される電流はなく、駆動回路32の電流容量も従来の装置に比べて小さくすることができる。
【0037】
次に、ステッピングモータ10におけるロータの状態検出装置の具体的な他の構成(本発明の第二の実施の形態)は図7に示すようになっている。なお、この場合においても、ステッピングモータ10の構成は、図3に示すものと同じである。本発明の第二の実施の形態に係る装置は、コイルAについても駆動回路32に対する接続と切離しが可能であるという点で前述した本発明の第一の実施の形態に係る装置と相違する。なお、図7において、図3に示す部分と同じ部分については同じ参照番号が付されており、その詳細な説明は省略する。
【0038】
図7において、切替え回路40は第一のスイッチ41aと第二のスイッチ41bとを有する。第一のスイッチ41aは、CPU20からのコントロール信号1に従ってステッピングモータ10におけるコイルAの駆動回路32に対する接続と切離しとを切替える。また、第二のスイッチ41bは、CPU20からのコントロール信号2に従ってステッピングモータ10におけるコイルBの駆動回路32に対する接続と切離しとを切替える。
【0039】
ステッピングモータ10を通常動作させる場合には、第一のスイッチ41a及び第二のスイッチ41bが共に閉鎖状態となって、コイルA及びコイルBが駆動回路32に接続される。この状態において、前述した第一の実施の形態の場合と同様に、図3に示すように、4相(I、II、III、IV)でロータ12が一回転するように、駆動回路32からのコイルA及びコイルBに対する駆動パルス電流の極性が順次切替えられる。
【0040】
ロータ12の状態検出を行なう場合、CPU20は、図8に示す手順に従って処理を実行する。
【0041】
図8において、CPU20は、検出ルーチンの開始と共に、コントロール信号1及びコントロール信号2によって第一のスイッチ41a及び第二のスイッチ41bを開放(OFF)させる。この状態(図9におけるフェーズI参照)でコイルA及びコイルBがハイインピーダンス状態となる。その後、CPU20は、コントロール信号1により第一のスイッチ41aを閉鎖(ON)させてコイルAを駆動回路32に接続させる(S11)。これにより検出状態が設定される。この検出状態において、CPU20は、図9に示すフェーズIIのように、駆動回路32からコイルAに対して所定の極性となる短パルス電流を供給させる(S12)。なお、この短パルス電流の極性は、ロータ12の回転を妨げない極性に設定される。
【0042】
このようにコイルAに短パルス電流が供給されたときに、ロータ12が回転している状態であれば、コイルBに対する磁界が変化することになり、その磁界の変化により、図9に示すように、コイルBに比較的大きな電圧が誘起される(フェーズII参照)。一方、ロータ12が停止されていれば、コイルBに対する磁界の変化がなく(少なく)、図10に示すように、コイルBに誘起される電圧は非常に小さいものとなる(フェーズII参照)。CPU20は、このようなコイルBに誘起される電圧に基づいて前述した第一の実施の形態の場合と同様に電圧検出回路50(ダイオードブリッジ51及び比較回路52を含む)から出力される誘起電圧検出信号を所定のタイミングで取得する。そして、CPU20は、その誘起電圧検出信号のレベルに基づいてステッピングモータ10によって駆動される機構部品が終端位置に達したか否かの判定処理を行う(S13)。
【0043】
その判定の後、CPU20は、コントロール信号1により第一のスイッチ41aを再度開放(OFF)させてコイルAを駆動回路32から切離す(S14)。
そして、ロータ12が回転状態であれば、CPU20は、所定のタイミングにてコントロール信号1及びコントロール信号2によって第一のスイッチ41a及び第二のスイッチ42を閉鎖(ON)させ、コイルA及びコイルBを駆動回路32に接続させる(S15)。以後、CPU20は、コイルA及びコイルBに対してフェーズIII(III相)からの駆動パルス電流の供給制御を行なう(図9参照)。
一方、ロータが停止状態にあれば(機構部品が終端位置に達している場合)、CPU20は、そのままコイルA及びコイルBに対する駆動パルス電流の供給制御を停止する。
【0044】
このようなステッピングモータ10におけるロータ12の状態検出装置によれば、前述した第一の実施の形態の場合と同様の作用、効果が得られると共に、ロータ12の回転制御がなされている過程で、コイルBの誘起電圧を検出するための検出状態を任意のタイミングで設定できるようになる。また、この検出状態においてコイルAに供給すべき電流は短パルス電流となっていることから、その供給電流によるロータ12の回転に対する過負荷を極力小さくすることができる。
【0045】
前記第二の実施の形態では、コイルA及びコイルBが駆動回路32から切離された状態からコイルAだけを駆動回路32に接続させる際(検出状態への切替え時)、あるいは、コイルA及びコイルBが駆動回路32から切離された状態からコイルA及びコイルBを駆動回路32に接続させる際(通常駆動への移行)にロータ12が逆回転しないように、ステッピングモータ12に工夫が施されている。具体的には、図11に示すように、コイルA及びコイルBが巻かれる各ステータ11a、11b、11c、11dの回転方向下流端のロータ12との対向部に突起が形成されている。これにより、ロータ12の磁極(N極、S極)が常にその突起に近づく方向に回転するので、即ち、各フェーズにおいてロータ12の磁極は各ステータに正対するのではなく、常に回転方向に僅かな角度をもって対向することになるため、ロータ12の逆回転を防止することができる。
【0046】
前述した機構部品が終端に達したか否かの判定は、当該機構部品が搭載された機器の製造工程で行なっても、また、その機器の電源投入時の初期設定動作において行なっても、更に、その機器が利用される過程で常時行なうものであってもよい。また、その際に機構部品の終端位置(片側もしくは両側の終端位置)を検出すれば、その位置を基準にしたステッピングモータ10に与えるパルス数に基づいて機構部品(例えば、カメラ用レンズ)の位置を推定することができるようになる。
【0047】
なお、前述したステッピングモータ10は、2つのコイルA及びコイルBを備えるものであったが、3つ以上のコイルを有するステッピングモータであっても、誘起電圧を検出するためのコイルを定めることにより前述した装置によってロータの状態を検出することができる。
【0048】
また、図7に示す構成の装置であっても、第一の実施の形態の場合と同様に、正規の駆動パルス電流を用いてロータ12の状態を検出することができる。この場合、誘起電圧を検出するためのコイルは、第一のスイッチ41a、第二のスイッチ41bによってコイルA及びコイルBのいずれに設定することもできる。
【0049】
【発明の効果】
以上、説明したように、本願発明によれば、一方のコイルに通電している状態で、電源遮断状態となる他方のコイルに誘起される電圧に基づいてロータの状態を判定するようにしているので、コイルに供給される電流の変化にかかわらずロータの状態を直接的に検出することのできるステッピングモータにおけるロータの状態検出装置及び方法を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るステッピングモータにおけるロータの状態検出装置の基本構成例を示すブロック図である。
【図2】本発明の第一の実施の形態に係る装置を示す図である。
【図3】通常駆動時における各コイルの通電状態とそれに対応するロータの回転状態とを示す図である。
【図4】CPUでの処理手順の一例を示す図である。
【図5】図2に示す装置においてロータ回転時に設定された検出状態におけるコイルBに誘起される電圧を示す図である。
【図6】図2に示す装置においてロータ停止時に設定された検出状態におけるコイルBに誘起される電圧を示す図である。
【図7】本発明の第二の実施の形態に係る装置を示す図である。
【図8】CPUでの処理手順の他の一例を示す図である。
【図9】図7に示す装置においてロータ回転時に設定された検出状態においてコイルBに誘起される電圧を示す図である。
【図10】図7に示す装置においてロータ停止時に設定された検出状態においてコイルBに誘起される電圧を示す図である。
【図11】ステッピングモータにおける各ステータの構造例を示す図である。
【符号の説明】
10 ステッピングモータ
11a、11b、11c、11c ステータ
12 ロータ
20 CPU(制御ユニット)
30 駆動信号発生器
31 パルス発生回路
32 駆動回路
40 切替え回路
41 スイッチ
50 電圧検出回路
51 ダイオードブリッジ回路
52 比較回路

Claims (10)

  1. 少なくとも2つのコイルを有し、電源から各コイルに対する通電の切替え制御により駆動するステッピングモータにおけるロータの状態検出装置であって、
    前記2つのコイルのうちの一方のコイルが通電可能状態となるとともに他方のコイルが通電遮断状態となる検出状態を設定する検出状態設定手段と、
    前記検出状態において、前記一方のコイルに通電がなされる際に前記他方のコイルに誘起される電圧を検出する誘起電圧検出手段と、
    前記誘起電圧検出手段にて検出される誘起電圧に基づいて前記ロータの状態を判定するロータ状態判定手段とを有するステッピングモータにおけるロータの状態検出装置。
  2. 前記検出状態設定手段は、前記電源に対する前記他方のコイルの接続と切離しとを切替えるスイッチ手段を有することを特徴とする請求項1記載のステッピングモータにおけるロータの状態検出装置。
  3. 前記検出状態設定手段は、所定極性の駆動パルス通電が前記一方のコイルになされるタイミングにて前記検出状態を設定することを特徴とする請求項1または2記載のステッピングモータにおけるロータの状態検出装置。
  4. 前記検出状態設定手段は、前記電源に対する前記一方のコイルの接続と切離しとを切替える第一のスイッチ手段と、
    前記電源に対する前記他方のコイルの接続と切離しとを切替える第二のスイッチ手段とを有することを特徴とする請求項1記載のステッピングモータにおけるロータの状態検出装置。
  5. 前記検出状態設定手段は、前記各コイルを通電遮断状態にした後に前記検出状態を設定し、該検出状態において前記一方のコイルに所定極性のパルス通電することを特徴とする請求項1または3記載のステッピングモータにおけるロータの状態検出装置。
  6. 前記誘起電圧検出手段は、前記他方のコイルに誘起される電圧を整流する電圧整流手段を有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のステッピングモータにおけるロータの状態検出装置。
  7. 前記ロータ状態判定手段は、前記電圧整流手段により得られた整流電圧を所定の基準電圧と比較する比較手段を有し、該比較手段にて得られた比較結果に基づいてロータの状態判定を行うようにしたことを特徴とする請求項6記載のロータの状態検出装置。
  8. 少なくとも2つのコイルを有し、電源から各コイルに対する通電の切替え制御により駆動するステッピングモータにおけるロータの状態検出方法であって、
    前記2つのコイルのうちの一方のコイルが通電可能状態となるとともに他方のコイルが通電遮断状態となる検出状態を設定する検出状態設定ステップと、
    前記検出状態において、前記他方のコイルに誘起される電圧を検出する誘起電圧検出ステップと、
    前記誘起電圧検出手段にて検出される誘起電圧に基づいて前記ロータの状態を判定するロータ状態判定ステップとを有するステッピングモータにおけるロータの状態検出方法。
  9. 前記検出状態設定ステップは、所定極性の駆動パルス通電が前記一方のコイルになされるタイミングにて前記検出状態を設定することを特徴とする請求項8記載のステッピングモータにおけるロータの状態検出方法。
  10. 前記検出状態設定ステップは、前記各コイルを通電遮断状態にした後に前記検出状態を設定し、該検出状態において前記一方のコイルに所定極性のパルス通電を行なうことを特徴とする請求項8記載のステッピングモータにおけるロータの状態検出方法。
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