JP2004537474A - 窓を有する包装体中に収容された使い捨て吸収性物品 - Google Patents

Abstract

本発明は、少なくとも１つの窓及び外側表面を有する包装体と包装体内に収容された複数の使い捨て吸収性物品とを備える、使い捨て吸収性製品を対象とする。複数の使い捨て吸収性物品は、少なくとも２つの異なるタイプの吸収性物品を含み、吸収性物品のそれぞれのタイプは、それぞれの吸収性物品上に配置された表示手段により区別される。少なくとも２つのタイプの吸収性物品の表示手段は、少なくとも１つの窓を通して見ることができる。その結果、複数のタイプの使い捨て吸収性物品を、より均しく使用又は消費することができる。

Description

【技術分野】
【０００１】
本発明は、使い捨て吸収性製品に関し、特に、窓を有する包装体の中に使い捨て吸収性物品を入れた使い捨て吸収性製品に関する。
【背景技術】
【０００２】
衛生ナプキン、タンポン、陰唇間製品、失禁用具、パンティライナー、おむつ、失禁用ブリーフ、失禁用下着、及びトレーニングパンツなどの使い捨て吸収性物品は、身体性流体を受け入れて格納するために、通常は下着の股部領域に着用される。そのような使い捨て吸収性物品は、排出された物質を格納すること、並びに着用者の身体と着用者の衣類及びベッドシーツとからこれら物質を隔離する両方の働きをする。多数の異なる基礎設計を有する使い捨て吸収性物品が、当該分野で既知である。例えば、衛生ナプキンは、女性によりパンティー内で着用される一種類の吸収性物品であり、通常は着用者の脚の間で身体の会陰部に隣接して配置される。
【０００３】
一般的には、身体性流体を洩れなく格納するのに必要な使い捨て吸収性物品の吸収容量は、日中使用と夜間使用の間で極めて異なる。通常、日中に比較して夜の方が着用時間が長いので、夜間使用の間に排出される身体性流体の量は、日中使用の間に排出される身体性流体の量よりも通常は多い。しかも、月経時の防護物の例では、排出される月経流体のレベルは月経期間中に亘って変化するので、異なる吸収容量を有する女性用衛生物品の使用が使用者に好まれる。必要な吸収容量が極めて異なるにもかかわらず、１つのレベルの吸収容量の使い捨て吸収性物品が、通常は単一の包装体に収納されて市場で販売されている。その結果、異なる吸収容量を有する吸収性物品の使用を望む使用者は、異なる吸収容量に対する必要性を満たすために、複数の使い捨て吸収性製品を購入しなければならない。
【０００４】
１９９９年４月２７日にラッシュ（Lash）らへ発行された米国特許第５，８９７，５４２号は、この問題に対応して、単一の包装体内に貯蔵される又は収納される、異なる吸収容量の吸収性物品を開示している。
【０００５】
単一の包装体内に入れられた異なる吸収容量の吸収性物品は、使用者によって均しく使用される又は消費されるのが一般的には好ましい。さもなければ、第一の吸収容量を有する第一のタイプの吸収性物品が完全に消費され、一方、（第一の吸収容量と異なる）第二の吸収容量を有する第二のタイプの吸収性物品が包装体内に残されるという状況になりかねない。その場合には、第二のタイプの吸収性物品がまだ包装体内に残っているにもかかわらず、使用者は第一のタイプの吸収性物品を購入しなければならない。
【０００６】
異なる容量を有する複数のタイプの女性用衛生物品（例えば、衛生ナプキン、タンポン、陰唇間製品、失禁用具、及びパンティライナー）が単一の包装体内に収容されているときには、この問題は更にやっかいである。そのような設計（すなわち、複数のタイプの女性用衛生物品が単一の包装体内に収容される）は、１つの月経期間において汚れに対するより良い防護を提供するために好ましいと考えられる。一日に排出される身体性流体の流量レベルは月経期間の日によって変化することが、一般的に知られている。汚れに対する望ましい防護を提供するためには、異なる吸収容量を有する複数のタイプの女性用衛生物品を適切に使用するのが好ましい。したがって、複数のタイプの女性用衛生物品を収容した単一包装体の製品が好まれる。そのような女性用衛生物品は、均しく使用される又は消費されることが望まれる。さもなければ、１つの月経期間に使用又は消費されるように設計された単一の包装体製品は、期待される汚れ防護を提供するのに十分でない。
【０００７】
これまで述べたことを踏まえると、単一の包装体内に収容された複数のタイプの使い捨て吸収性物品を含み、収容された使い捨て吸収性物品を消費者が均しく消費するのを助けることができる、使い捨て吸収性製品に対する要望が存在する。単一の包装体内に収容された複数のタイプの女性用衛生物品を含み、収容された女性用衛生物品を消費者が均しく消費するのを助けて、月経期間により良い防護を提供することができる、使い捨て吸収性製品に対する要望も又存在する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００８】
本発明は、少なくとも１つの窓及び外側表面を有する包装体と包装体内に収容された複数の使い捨て吸収性物品とを備える、使い捨て吸収性製品を対象とする。複数の使い捨て吸収性物品は、少なくとも２つの異なるタイプの吸収性物品を含み、吸収性物品のそれぞれのタイプは、それぞれの吸収性物品上に配置された表示手段により区別される。少なくとも２つのタイプの吸収性物品の表示手段は、少なくとも１つの窓を通して見ることができる。
【課題を解決するための手段】
【０００９】
前記事項が、単一の包装体内に収容された複数のタイプの使い捨て吸収性物品を含んで、収容された使い捨て吸収性物品を消費者が均しく消費するのを助けることができる、使い捨て吸収性製品に対する要望への答えとなる。
【００１０】
本発明のこれら及び他の特徴、態様、及び利点は、本開示を読むことにより当業者にとって明らかとなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【００１１】
全ての引用した参考文献は、その全体を参考として本明細書に組み入れる。いずれの参考文献の引用も、特許請求されている発明に対する先行技術としての利用可能性に関するいかなる決定についても容認するものではない。
【００１２】
本明細書では、「含んでなる」、「包む」、及び「含有する」は、最終結果に影響を及ぼさないその他の要素及び段階の追加ができることを意味する。これらの用語は、「・・・から成る」や「本質的に・・・から成る」という用語を包括する。
【００１３】
本明細書において、「接合される」又は「接合している」は、１つの要素を他の要素に直接付着させることによりその要素が他の要素に直接固着する構成と、１つの要素を中間部材に付着させて次に中間部材を他の要素に付着させることによりその要素が他の要素に間接的に固着する構成とを包括する。
【００１４】
本明細書において「吸収物品」という用語は、身体排出物を吸収して格納する装置を表し、より具体的には、着用者の身体に当てて又は近辺に配置されて、身体から排出される様々な身体性流体又は排出物を吸収して格納する装置を表す。本明細書において「使い捨て」という用語は、洗濯、又はそうでなければ吸収性物品として修復、若しくは再使用することを意図しない（すなわち、１回の使用の後に廃棄、好ましくはリサイクル、堆肥化、又はそうでなければ環境に適合する方法で処分することを意図する）吸収性物品を記述するために使用される。使い捨て吸収性物品として、女性用衛生物品、おむつ、失禁用ブリーフ、失禁用下着、失禁用パッド、トレーニングパンツなどが挙げられる。本発明の好ましい使い捨て吸収性物品として、女性用衛生物品がある。
【００１５】
本明細書において「女性用衛生物品」という用語は、女性により月経時の防護のために使用される使い捨て吸収性物品を指す。そのような女性用衛生物品として、衛生ナプキン、タンポン、陰唇間製品、失禁用具、及びパンティライナーなどが挙げられる。
【００１６】
本明細書において「異なるタイプの吸収性物品」という用語は、吸収性物品の他の１つとは異なる物理特性又は構造を有する吸収性物品の少なくとも１つを含む、吸収性物品を指す。物理特性又は構造の例として、吸収性物品の吸収容量、吸収性物品の寸法（例えば、長手方向長さ、横断幅、及び／又は厚さ）、吸収性物品の種類（例えば、衛生ナプキン、タンポン、陰唇間製品、失禁用具、パンティライナー、おむつ、失禁用ブリーフ、失禁用下着、及びトレーニングパンツ）、並びにこれらの組み合わせなどが挙げられる。
【００１７】
図は、本発明の好ましい一実施形態である、使い捨て吸収性製品１００の簡略斜視図である。使い捨て吸収性製品１００は、少なくとも２つの異なるタイプの吸収性物品を有する複数の使い捨て吸収性物品２０を収容した包装体１０を含む。これらの使い捨て吸収性物品２０は、積み重ねられて、包装体１０内に少なくとも１つの積み重ね体２２を形成する。
【００１８】
包装体１０は、いかなる材料によっても形成することができ、当技術分野で既知のいかなる構造をもとることができる。例えば、包装体１０は、厚紙材料で形成された紙箱としてもよい。図に示される好ましい実施形態では、包装体１０は、薄いフィルム材料で形成された可撓性の袋である。そのような薄いフィルム材料は、紙、プラスチック、又はいずれかのリサイクル可能な材料で作成することができ、及び前述の材料の２つ以上からなる積層構造を含んでなることができる。包装体材料は又、ポリマーフィルム（例えば、ポリプロピレンフィルム、及びポリエチレンフィルム）のような非生分解性又はリサイクル不可の材料であってもよい。
【００１９】
図に示される包装体１０は可撓性の袋であって、好ましくは、包装体１０の高さに平行な軸線を有する薄いフィルム材料（例えば、ポリエチレンフィルム）の連続筒で形成される。包装体１０の頂部及び底部の部分は、サイドガセット２６の形成により閉止される。図に示される実施形態の包装体１０用に好ましいフィルム材料として、ポリエチレンフィルムがある。包装体１０は、前パネル１１と、前パネル１１に対向する後パネル１２と、前パネル１１及び後パネル１２を連結するサイドパネル１３と、前パネル１１及び後パネル１２及びサイドパネル１３を連結する頂部パネル１４と、頂部パネル１４に対向する底部パネル１５を含む。前パネル１１及び後パネル１２、サイドパネル（複数）１３、並びに頂部パネル１４及び底部パネル１５のそれぞれの対は、図に示されるように実質的に平面状である。これらのパネル１１〜１５が、包装体１０の外側表面２４を形成する。
【００２０】
包装体１０に収容された使い捨て吸収性物品２０は、少なくとも２つの異なるタイプの吸収性物品を含む。好ましくは、包装体１０に入れられた使い捨て吸収性物品２０は、衛生ナプキンなどの女性用衛生物品である。図に示される実施形態では、３つのタイプの衛生ナプキン３０が、使い捨て吸収性物品２０として収容されている。そのような３つのタイプの衛生ナプキン３０は、異なる寸法を有し、その結果異なる吸収容量を有する。好ましい一実施形態では、第一のタイプの衛生ナプキン３０は（夜間使用又は大流量使用のための最大吸収容量の場合）長さ約３２０ｍｍ、第二のタイプの衛生ナプキン３０は（中程度流量使用のための中吸収容量の場合）長さ約２８０ｍｍ、及び第三のタイプの衛生ナプキン３０は（日中軽使用又は低流量使用のための最低吸収容量の場合）長さ約２４０ｍｍを有する。衛生ナプキン３０の長さのこれらの変化が、吸収容量の差をもたらすことができる。
【００２１】
使用者により一日に消費される使い捨て吸収性物品２０は通常異なる使用時間長さを有するので、吸収容量のこのような差が使用者に好まれる。例えば、日中使用されるおむつは、夜使用されるおむつよりも頻繁に取り替えられる。同様に、月経期間中の日によって、女性の身体から排出される身体性流体の量は一般に変化する。例えば、月経期間の２番目の日に使用される衛生ナプキンは、月経期間の他の日に使用される衛生ナプキンよりも頻繁に取り替えられる。これらの事実から、異なる吸収容量を有する使い捨て吸収性物品を適切に選定することが使用者に好まれる。
【００２２】
好ましい実施形態では、使い捨て吸収性物品２０のそれぞれは、それぞれの吸収性物品２０を包む又は収容する、個々の可撓性の包み又は袋（図には示さず）を含む。使い捨て吸収性物品２０のそれぞれが個々の可撓性の包み又は袋により包まれると、吸収性物品の外側表面が包み又は袋の一部となって、物品の外側に面する。あるいは、使い捨て吸収性物品２０は、可撓性の包み又は袋に個々に包まれる又は収容されることなく、包装体１０内に貯蔵されるだけとすることができる。
【００２３】
使い捨て吸収性物品２０は、折り曲げることなく、包装体１０内に貯蔵することができる。好ましくは、使い捨て吸収性物品２０の少なくとも一部は、内向きに折り曲げられる。使い捨て吸収性物品２０の折り曲げ操作は、吸収性物品が包装体１０又は可撓性の包み若しくは袋の中に貯蔵される前又はその時に実行されるのが好ましい。例えば、使い捨て吸収性物品２０が衛生ナプキンであるとき、それぞれの衛生ナプキンは、少なくとも１つの折り曲げ線に沿って、好ましくは２つの折り曲げ線に沿って折り曲げられ、その結果、衛生ナプキンは、折り曲げ線により画定される少なくとも２つの（又は３つの）区分に折り曲げられる。女性用衛生物品（例えば、衛生ナプキン）を折り曲げる及び／又は包む好ましい方法が、２０００年６月１３日にミルズ（Mills）へ発行された米国特許第６，０７４，３７６号、及び１９９６年１０月２９日にビヤード（Byrd）らへ発行された米国特許第５，５６９，２２８号に開示されている。
【００２４】
吸収性物品のそれぞれのタイプは、それぞれの吸収性物品の外側表面上に配置された共通の表示手段により視覚的に区別される。本明細書において、吸収性物品の「外側表面」は、物品の外側に面する吸収性物品の部分を指す。１つのタイプの吸収性物品を他から視覚的に区別できる限り、当技術分野で既知のいずれの表示手段でも使用することができる。
【００２５】
表示手段は、色、線、模様、装飾意匠、絵、記号、文字（コード）、及びこれらの組み合わせ、又は使い捨て吸収性物品２０上に配置できる他の印のいずれかとすることができる。表示手段により、包装体１０の中に収容された吸収性物品２０のそれぞれのタイプが区別される。図に示される実施形態では、使い捨て吸収性物品２０のそれぞれが個々に包み又は袋に包まれる又は収容される場合、表示手段は包み又は袋の上に配置される。好ましい一実施形態では、表示手段は、吸収性物品の対応するタイプに対してそれぞれの包みフィルムに作られた色変化である。
あるいは、使い捨て吸収性物品２０が包み又は袋の中に個々に包まれない又は収容されない（すなわち、単に包装体１０内に直接貯蔵される）場合、表示手段は、それぞれの使い捨て吸収性物品２０の少なくとも１つの可視構成要素材料（例えば、バックシート、トップシートなど）上に配置される。好ましい一実施形態では、表示手段は、吸収性物品の対応するタイプに対してそれぞれのバックシート材料に作られた色変化である。
【００２６】
図に示される実施形態では、積み重ね体２２は、包装体１０のサイドパネル１３が吸収性物品２０の積み重ね体２２の断面にほぼ等しいように形成される。積み重ね体２２は、少なくとも２つのタイプの使い捨て吸収性物品２０を含む。図に示される実施形態では、３つのタイプの衛生ナプキン３０が積み重ね体２２に含まれる。
【００２７】
包装体１０に収容される使い捨て吸収性物品２０の総数は、１つの包装体の製品の目標使用時間の長さに従って変えることができる。例えば、使い捨て吸収性物品２０が衛生ナプキンである実施形態の場合、衛生ナプキン３０の総数は１５〜２５個であるのが好ましい。夜間使用又は大流量使用の衛生ナプキン３０が６〜１２個、中流量使用の衛生ナプキン３０が４〜８個、及び日中軽使用又は低流量使用の衛生ナプキン３０が３〜７個であるのが好ましい。
【００２８】
使い捨て吸収性物品２０が衛生ナプキンであって、１つの包装体に対する目標使用時間の長さが１つの月経期間である、すなわち包装体１０に収容された全ての衛生ナプキンがほぼ１つの月経期間内に消費されることを予定される別の好ましい実施形態では、衛生ナプキンの総数は１５〜２２個であるのが好ましい。夜間使用又は大流量使用の衛生ナプキンが６〜１２個、中流量使用の衛生ナプキン３０が４〜８個、及び日中軽使用又は低流量使用の衛生ナプキン３０が３〜５個であるのが好ましい。
【００２９】
１つの包装体１０内に収容される使い捨て吸収性物品２０が、タンポン、陰唇間製品、失禁用具、パンティライナー、おむつ、失禁用ブリーフ、失禁用下着、及びトレーニングパンツなど、衛生ナプキン以外の種類の吸収性物品であるときには、１つの包装体に入れられる使い捨て吸収性物品２０の総数並びに各タイプの数は、そのような使い捨て吸収性物品２０の吸収容量及び推奨可能使用時間の長さを考慮して決定される。
【００３０】
包装体１０は、少なくとも１つの窓１６を有する。吸収性物品２０上に配置された表示手段が、窓１６を通して見られる。窓１６は、包装体１０のどのパネルにも設けることができる。望む場合、複数の窓を包装体１０に設けることができる。望む場合、追加の窓を、例えば後パネル１２又はサイドパネル１３に設けることができる。窓１６は、円形、正方形、長方形、台形、楕円形、三角形、又は図に示されるようないずれか他の形状のような、いかなる形状をもとることができる。吸収性物品２０上に配置された表示手段が窓１６を通して見ることができる限り、窓１６は、いかなる大きさ又は寸法をも有することができる。好ましい実施形態では、収容された吸収性物品の少なくとも２つのタイプ、より好ましくは全てのタイプが窓１６を通して見られ得るように、窓１６は十分な寸法（例えば、長方形窓の場合、長さ及び幅）を有する。好ましくは、収容された吸収性物品の少なくとも３０％、より好ましくは約６０％〜約１００％を窓を通して見ることができるように、窓１６は十分な大きさを有する。
【００３１】
包装体１０内に収容された使い捨て吸収性物品２０を使用者が窓１６を通して見ることができるので、使用者は、複数のタイプの使い捨て吸収性物品２０を均しく消費することができる。窓１６により、消費者（又は購入者）は、複数のタイプの使い捨て吸収性物品２０が包装体１０内に収容されていることを購入時点に理解することもできる。
【００３２】
窓１６は、少なくとも半透明、より好ましくは透明の部分を含むべきである。窓１６は、必ずしも完全に透明である必要はない。窓１６は、吸収性物品２０上に配置された表示手段が窓１６を通して見ることができる限り、幾分か半透明であってもよい。
窓１６は、当技術分野で既知のいずれかの手段によって形成することができる。好ましくは、窓１６において窓１６を囲む領域と半透明度又は透明度に差をつけることにより、窓１６が形成される。そのような相違は、窓１６内領域と窓１６を囲む領域の間で異なる塗料を使用して作ることができる。図に示される実施形態では、窓１６は、窓１６の領域内には塗料を塗らずに非常に高透明度とし、一方窓１６を囲む領域には半透明又は非透明化塗料を塗って形成することができる。包装体１０の外側表面２４の残領域は、１つ又はそれ以上の色、並びに線、模様、装飾意匠、絵、記号、文字（コード）、及びこれらの組み合わせを有することができる。
【００３３】
包装体１０が厚紙材料で形成される実施形態では、窓１６は、厚紙材料の少なくとも一部を切って除去することにより形成される。好ましくは、切った部分は、収容された吸収性物品２０が効果的に密封され又は外気から保護できるように、包装体壁の内側表面の窓部分に取り付けられた別個のシート材料（例えば、半透明又は透明フィルム材料）でカバーされる。
【００３４】
好ましくは、包装体１０の外側表面２４が第一の情報を提供し、一方、窓１６が、第一の情報に関連性を有する第二の情報を提供する。第一及び第二の情報は、関連性を有する限りどのような情報とすることもできる。第一の情報は、包装体１０のどのパネルにでも表わすことができる。第一の情報は、窓１６が形成されたパネルに表わされるのが好ましい。
【００３５】
好ましい一実施形態では、窓１６は、第一の情報に関連性のある形状（すなわち、第二の情報）を有する。例えば、図に示される実施形態では、前パネル１１の窓１６は、１つの月経期間における流量レベルの変化に類似する形状（すなわち、第二の情報）を有し、一方、前パネル１１は又、窓１６近くに同一の又は関連する情報（すなわち、第一の情報）を示すグラフ１７を有する、すなわち、グラフ１７は１つの月経期間における日（日）による流量レベル（ＦＬ）の変化を示す。本明細書において「流量レベル」という用語は、女性から一日当りに排出される身体性流体の全量を指す。
【００３６】
別の好ましい実施形態では、窓１６は、積み重ねられた複数のタイプの衛生ナプキン３０を示し、それぞれのタイプは、例えば異なる色など（すなわち、第二の情報）の表示手段により区別される。同一又は類似の色がグラフ１７にも使用されて、第一の情報を提供する。例えば、グラフ１７は、図に示されるように、複数の棒により１つの月経期間における一日当りの流量レベル変化を示す。棒は異なる色で表示され、この色は又、衛生ナプキン３０上に配置される表示手段にも使用される。衛生ナプキン３０上の表示手段及びグラフ１７で同一（又は類似）色を使用することにより、使用者は、月経期間のそれぞれの日にどの衛生ナプキンの使用を推奨されているか容易に気付くことができる。
【００３７】
開口デバイス１８が、頂部パネル１４内に設けられるのが好ましい。開口デバイス１８は、使用者が異なるタイプの吸収性物品２０をつまみ上げることができるように、十分な大きさ（例えば、長さ）を有するのが好ましい。開口デバイス１８は、使用者が包装体１０内に入れられた異なるタイプの吸収性物品２０をつまみ上げることができる限り、いかなる形状及び寸法をもとることができる。開口デバイス１８は、使用者が複数のタイプの使い捨て吸収性物品２０を均しく消費するのを助ける。
【００３８】
開口デバイス１８は、頂部パネル１４内を延びる脆弱線１９を含むのが好ましい。脆弱線１９は、サイドパネル１３、前パネル１１、及び／又は後パネル１２など、頂部パネル１４以外の他のパネルへ延びてもよい。
開口デバイス１８は、使い捨て吸収性物品２０の積み重ね体２２の長さに概ね一致する領域内で頂部パネル１１を横断する、ほぼ連続的な脆弱線を含む。図に示される実施形態では、ほぼ連続的な脆弱線１９は、頂部パネル１４内に形成された穿孔の線を含む。連続的な脆弱線１９が実質的に非張力状態（又は低張力状態）の頂部パネル１４内に配置されるので、この脆弱線１９は、比較的低レベルの適用力で破裂するようにできる。
【００３９】
本明細書で説明した実施例及び実施形態は例示の目的だけであって、様々な修正案又は変更案が、本発明の範囲から逸脱することなく、当業者によって想起されるものと考える。
【図面の簡単な説明】
【００４０】
本発明を具体的に説明し明確に請求する請求項により明細事項は完結しているが、本発明は、以下の添付図面と併せて説明する好ましい実施形態によって更に理解が深まるものと考える。図面中で、同種の指定番号を同一の要素を示すために用いる。
【図１】本発明の好ましい一実施形態である使い捨て吸収性製品の簡略斜視図である。

Claims (10)

1. 少なくとも１つの窓及び外側表面を有する包装体と、
   前記包装体内に収容された複数の使い捨て吸収性物品であって、前記複数の使い捨て吸収性物品が少なくとも２つの異なるタイプの吸収性物品を含んで、吸収性物品のそれぞれのタイプがそれぞれの吸収性物品の上に配置された表示手段により区別される複数の使い捨て吸収性物品とを備え、
   前記少なくとも２つのタイプの吸収性物品の表示手段が前記少なくとも１つの窓を通して見ることができる、
   ことを含んでなる使い捨て吸収性製品。
2. 前記少なくとも２つの異なるタイプの吸収性物品が、前記吸収性物品の吸収容量、前記吸収性物品の種類、前記吸収性物品の寸法、又はこれらの組み合わせにより規定される、請求項１に記載の使い捨て吸収性製品。
3. 前記収容された吸収性物品の少なくとも３０％を前記窓を通して見ることができるように、前記窓が十分な大きさを有する、請求項１に記載の使い捨て吸収性製品。
4. 前記表示手段が、色、線、模様、装飾意匠、絵、記号、手書き、文字、及びこれらの組み合わせを含む、請求項１に記載の使い捨て吸収性製品。
5. 前記包装体は開口デバイスを有し、前記開口デバイスは、前記異なるタイプの吸収性物品が前記開口構造部を通して使用者によりつまみ上げられ得るのに十分な大きさを有するものである、請求項１に記載の使い捨て吸収性製品。
6. 前記包装体は、前パネルと、前記前パネルに対向する後パネルと、前記前パネル及び後パネルを連結するサイドパネルと、前記前パネル及び後パネル及びサイドパネルを連結する頂部パネルとを有し、前記窓が前記前パネル上に形成され、前記開口構造部が前記頂部パネル上に形成される、請求項５に記載の使い捨て吸収性製品。
7. 前記窓における半透明度又は透明度を、前記窓を包囲する領域と差を付けることにより、前記窓が形成される、請求項１に記載の使い捨て吸収性製品。
8. 前記使い捨て吸収性物品のそれぞれが、それぞれの吸収性物品を包む又は収容する個々の可撓性の包み又は袋を含み、前記表示手段が、前記包み又は袋上に配置される、請求項１に記載の使い捨て吸収性製品。
9. 前記包装体の外側表面が、第一の情報を提供する一方、前記窓が、前記第一の情報に関連を有する第二の情報を提供する、請求項１に記載の使い捨て吸収性製品。
10. 前記使い捨て吸収性物品が女性用衛生物品である、請求項１に記載の使い捨て吸収性製品。

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