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JP2004532816A - 抗菌性化合物 - Google Patents

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JP2004532816A
JP2004532816A JP2002562346A JP2002562346A JP2004532816A JP 2004532816 A JP2004532816 A JP 2004532816A JP 2002562346 A JP2002562346 A JP 2002562346A JP 2002562346 A JP2002562346 A JP 2002562346A JP 2004532816 A JP2004532816 A JP 2004532816A
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JP2002562346A
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SmithKline Beecham Corp
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    • C07D471/00Heterocyclic compounds containing nitrogen atoms as the only ring hetero atoms in the condensed system, at least one ring being a six-membered ring with one nitrogen atom, not provided for by groups C07D451/00 - C07D463/00
    • C07D471/02Heterocyclic compounds containing nitrogen atoms as the only ring hetero atoms in the condensed system, at least one ring being a six-membered ring with one nitrogen atom, not provided for by groups C07D451/00 - C07D463/00 in which the condensed system contains two hetero rings
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Abstract

式(I)で示される化合物またはその医薬上許容される塩が開示されており、それらは細菌感染の治療において有用である:
【化1】
Figure 2004532816

式中、Rは、ArまたはHetであり;Rは、C1−6アルキル、(R’’)N−(CH−またはAr−C0−6アルキルであり;Xは、H、C1−4アルキル、OR’、SR’、C1−4アルキルスルホニル、C1−4アルキルスルホキシル、CN、N(R’)、CHN(R’)、NO、CF、COR’、CON(R’)、COR’、NR’C(O)R’、F、Cl、Br、I、またはCFS(O)−であり;R’は、H、C1−6アルキルまたはAr−C0−6アルキルであり;各R’’は、独立して、H、C1−6アルキルまたはAr−C0−6アルキルであり;mは、1または2であり;nは、0、1または2であり;rは、0、1または2である。

Description

【0001】
(発明の分野)
本発明は、細菌感染の治療に有用な医薬上活性な化合物に関する。
【0002】
(発明の背景)
公知の抗生物質療法に対して抵抗力のある病原体の出現は、重大な世界的な保健医療問題となってきている(Chu, et al., (1996) J. Med. Chem., 39: 3853−3874)。かくして、多剤耐性生物と戦うのに有用な新しい広域型抗生物質の発見が必要とされている。
重要なことに、この度、ある種の化合物が抗菌活性を有しており、したがって、哺乳類、特に、ヒトにおける細菌感染の治療に有用であり得るという知見を得た。
【0003】
(発明の概要)
本発明は、細菌感染の治療に有用な下記式(I)で示される化合物を含む。
本発明は、また、式(I)で示される化合物および医薬上許容される担体を含む医薬組成物でもある。加えて、本発明は、式(I)で示される化合物を使用する細菌感染の治療方法である。
【0004】
(詳細な説明)
本発明は、式(I):
【化3】
Figure 2004532816
[式中、
は、ArまたはHetであり;
は、C1−6アルキル、(R’’)N−(CH−またはAr−C0−6アルキルであり;
Xは、H、C1−4アルキル、OR’、SR’、C1−4アルキルスルホニル、C1−4アルキルスルホキシル、CN、N(R’)、CHN(R’)、NO、CF、COR’、CON(R’)、COR’、NR’C(O)R’、F、Cl、Br、I、またはCFS(O)−であり;
R’は、H、C1−6アルキルまたはAr−C0−6アルキルであり;
各R’’は、独立して、H、C1−6アルキルまたはAr−C0−6アルキルであり;
mは、1または2であり;
nは、0、1または2であり;
rは、0、1または2である]
で示される化合物またはその医薬上許容される塩を含む。
【0005】
本発明の化合物の医薬上許容される付加塩および複合体もまた本発明に包含される。本発明の化合物が1つまたはそれ以上のキラル中心を有し得る場合、特記しない限り、本発明は、各独特のラセミ化合物および各独特の非ラセミ化合物を包含する。
【0006】
化合物が不飽和炭素−炭素二重結合を有する場合、シス(Z)異性体およびトランス(E)異性体は、共に、本発明の範囲内である。化合物が互変異性体、例えば、ケト−エノール互変異性体、例えば、
【化4】
Figure 2004532816
で存在し得る場合、各互変異性体は、平衡状態で存在していようと、R’での適当な置換により一の形態に固定されていようとも、本発明の範囲内に包含されると考えられる。いずれか一の場合のいずれかの置換基の意味は、他の場合のその意味または他の置換基の意味とは無関係である。
【0007】
本発明の化合物のプロドラッグもまた本発明に包含される。プロドラッグは、インビボで式(I)で示される活性親薬物を放出する共有結合キャリヤーであると考えられる。
【0008】
式(I)で示される化合物は、細菌感染の治療に有用である。また、本発明の化合物は、抗真菌剤として有用であり得る。加えて、当該化合物は、公知の抗生物質との併用に有用であり得る。
【0009】
式(I)に関して:
適当には、Rは、非置換であるか、または、メチレンジオキシにより、もしくはC1−4アルキル、OR’、N(R’)、F、Cl、Br、I、およびCFからなる群から選択される1〜3個の置換基により置換されているフェニルである。
【0010】
適当には、Rは、非置換であるか、または、メチレンジオキシにより、もしくはC1−4アルキル、OR’’、COR’、N(R’)、F、Cl、Br、I、およびCFからなる群から選択される1〜3個の置換基により置換されている(R’’)N−CH−またはフェニルである。
【0011】
適当には、Xは、H、C1−4アルキル、OR’、CN、N(R’)、NO、CF、COR’、CON(R’)、COR’、F、Cl、BrまたはIである。
【0012】
本発明の新規化合物の代表例は、下記実施例1〜8に挙げられる化合物である。
【0013】
本発明の化合物を記載するために、ペプチドおよび化学の分野において一般的に使用される略語および記号を使用する。一般的に、アミノ酸の略語は、Eur. J. Biochem., 158, 9 (1984) に記載されている生化学命名法に関するIUPAC−IUB合同委員会(IUPAC−IUB Joint Commission on Biochemical Nomenclature)に従う。
【0014】
本明細書で用いられるC1−4アルキルは、炭素原子1〜4個の置換されていてもよいアルキル基を意味し、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチルおよびt−ブチルが挙げられる。C1−6アルキルとしては、加えて、ペンチル、n−ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ならびにヘキシルおよびその単純な脂肪族異性体が挙げられる。C0−4アルキルおよびC0−6アルキルは、加えて、アルキル基が存在する必要がないこと(例えば、共有結合が存在すること)を示している。
【0015】
いずれものC1−4アルキルまたはC1−6アルキルは、安定な構造を生じ、かつ、慣用的な合成法により入手可能であるいずれもの炭素原子上にあり得る基Rで置換されていてもよい。Rについての適当な基は、C1−4アルキル、OR’、SR’、C1−4アルキルスルホニル、C1−4アルキルスルホキシル、アリールスルホニル、アリールスルホキシル、C1−4アルキルスルホンアミド、アリールスルホンアミド、−CN、N(R’)、CHN(R’)、−NO、−CF、−COR’−CON(R’)、−COR’、−NR’C(O)R’、F、Cl、Br、I、またはCFS(O)−であり、ここで、R’およびrは、式(I)で示される化合物についての定義と同じである。
【0016】
ハロゲンまたはハロは、F、Cl、Br、およびIを意味する。
【0017】
本明細書で用いられるAr、またはアリールは、フェニルもしくはナフチル、または、アルキルについて上記にて定義した置換基のような1〜3個の置換基により置換されているか、またはメチレンジオキシにより置換されているフェニルもしくはナフチルを意味する。
【0018】
Het、またはヘテロサイクルは、安定な、かつ、慣用の化学合成法により入手可能な、窒素、酸素および硫黄からなる群から選択される1〜3個のヘテロ原子を含有する、置換されていてもよい5員もしくは6員単環式環または9員もしくは10員二環式環を示す。ヘテロサイクルの例は、ベンゾフリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾピラニル、ベンゾチエニル、フリル、イミダゾリル、インドリニル、モルホリニル、ピペリジニル、ピペラジニル、ピロリル、ピロリジニル、テトラヒドロピリジニル、ピリジニル、チアゾリル、チエニル、キノリニル、イソキノリニル、ならびにテトラ−およびペルヒドロ−キノリニルおよびイソキノリニルである。化学合成法により入手可能な、かつ、安定な、アルキルについて上記にて定義した置換基のようなHet環上の3個までの置換基の使用可能な組合せは、本発明の範囲内である。
【0019】
本明細書では、ある種のラジカル基を略語で記載する。t−Buは第三ブチル基を表し、Bocはt−ブチルオキシカルボニル基を表し、Fmocはフルオレニルメトキシカルボニル基を表し、Phはフェニル基を表し、Cbzはベンジルオキシカルボニル基を表し、Bnはベンジル基を表し、Meはメチルを表し、Etはエチルを表し、Acはアセチルを表し、AlkはC1−4アルキルを表し、Nphは1−または2−ナフチルを表し、cHexはシクロヘキシルを表し、Tetは5−テトラゾリルを表す。
【0020】
本明細書では、ある種の試薬を略語で記載する。DCCはジシクロヘキシルカルボジイミドを表し、DMAPはジメチルアミノピリジンを表し、EDCは1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド・塩酸塩を表し、HOBtは1−ヒドロキシベンゾトリアゾールを表し、THFはテトラヒドロフランを表し、DIEAはジイソプロピルエチルアミンを表し、DEADはアゾジカルボン酸ジエチルを表し、PPhはトリフェニルホスフィンを表し、DIADはアゾジカルボン酸ジイソプロピル、DMEはジメトキシエタンを表し、DMFはジメチルホルムアミドを表し、NBSはN−ブロモスクシンイミドを表し、Pd/Cはパラジウム−炭素触媒を表し、PPAはポリリン酸を表し、DPPAはジフェニルホスホリルアジドを表し、BOPはベンゾトリアゾール−1−イルオキシ−トリス(ジメチル−アミノ)ホスホニウム・ヘキサフルオロホスフェートを表し、HFはフッ化水素酸を表し、TEAはトリエチルアミンを表し、TFAはトリフルオロ酢酸を表し、PCCはクロロクロム酸ピリジニウムを表す。
【0021】
一般に、式(I)で示される化合物は、EDCおよびHOBTの存在下にて式(II)で示される化合物と式(III)で示される化合物とを反応させること:
【化5】
Figure 2004532816
[式中、R、RおよびXは式(I)における定義と同じであり、いずれの反応性官能基も保護されている];
次いで、いずれもの保護基を除去すること、次いで、所望により、医薬上許容される塩を形成することにより製造される。
【0022】
特に、式(I)で示される化合物は、スキームIに記載する一般的な方法により製造される。
【化6】
スキームI
Figure 2004532816
試薬および条件:(a)4−ヒドロキシベンズアルデヒド、トリフルオロ酢酸、ジクロロメタン;(b)4−ヒドロキシ安息香酸、EDC、HOBt・HO、(i−Pr)NEt、DMF。
【0023】
商業的に入手可能なトリプタミン(I−1)を、アルデヒドまたは酸不安定性アルデヒド等価物、例えば、アセタールの存在下にてトリフルオロ酢酸のような無水酸で処理して、I−2を得る。反応性官能基をマスキングするための保護基の使用は当業者に周知であり、他の保護基は、Greene,“Protective Groups in Organic Synthesis”(Wiley−Interscience 発行)のような標準的な参考書に挙げられている。次いで、アミン誘導体I−2を、適当なカルボン酸の活性誘導体との反応によりアミドI−3に転換する。例えば、4−ヒドロキシ安息香酸を、EDCおよびHOBtとの反応により活性形に転換し、次いで、該活性形を、DMF、CHCl、またはCHCNのような適当な溶媒中でアミンI−2と反応させる。酸中和を必要とするか否かに依存して、トリエチルアミン(EtN)、ジイソプロピルエチルアミン((i−Pr)NEt)、またはピリジンのような付加塩基を使用し得る。カルボン酸をアミドに転換するための多くのさらなる方法が知られており、“Compendium of Organic Synthetic Methods”, Vol. I−VI(Wiley−Interscience 発行)、または Bodansky,“The Practice of Peptide Synthesis”(Springer−Verlag 発行)のような標準的な参考書中にて見つけることができる。
【0024】
本明細書で用いられるアミドカップリング試薬は、ペプチド結合を形成するために用いることができる試薬を示す。典型的なカップリング法は、カルボジイミド、活性無水物およびエステルおよびアシルハロゲン化物を用いる。EDC、DCC、DPPA、PPA、BOP試薬、HOBt、N−ヒドロキシスクシンイミドおよび塩化オキサリルのような試薬が典型的である。
【0025】
典型的には、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)のような適当なカルボジイミドカップリング剤を用いて、所望により、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)およびジメチルアミノピリジン(DMAP)のような触媒の存在下にて、アミンを、その遊離アミノ基を介して適当なカルボン酸基質とカップリングさせる。適当に保護された酸基質の遊離カルボキシルの活性エステル、無水物または酸ハロゲン化物の形成、および、次なる、遊離アミンとの、所望により、塩基の存在下での反応のような他の方法もまた適している。例えば、安息香酸を、N−メチルモルホリン、DMAPまたはトリアルキルアミンのような塩基の存在下、塩化メチレンまたはテトラヒドロフラン(THF)のような無水溶媒中にてクロロギ酸イソブチルで処理して「活性無水物」を形成し、次いで、遊離アミンと反応させる。
【0026】
当該化合物の酸付加塩は、親化合物、および塩酸、臭化水素酸、フッ化水素酸、硫酸、リン酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、マレイン酸、コハク酸またはメタンスルホン酸のような過剰の酸から適当な溶媒中にて標準的な方法で製造される。ある種の当該化合物は、許容され得る内部塩または双性イオンを形成する。カチオン塩は、親化合物を、適当なカチオンを含有する、水酸化物、炭酸塩またはアルコキシドのような過剰のアルカリ試薬で;または、適当な有機アミンで処理することにより製造される。医薬上許容される塩に存在するカチオンの特定の例は、Li、Na、K、Ca++、Mg++およびNH のようなカチオンである。
【0027】
本発明は、また、式(I)で示される化合物および医薬上許容される担体を含む医薬組成物を提供する。したがって、式(I)で示される化合物は薬物の製造において使用され得る。上記に従って製造される式(I)で示される化合物の医薬組成物は、非経口投与のための液剤または凍結乾燥散剤として処方され得る。散剤は、使用前に適当な希釈剤または他の医薬上許容される担体の添加により復元され得る。液体製剤は、緩衝化等張性水溶液であり得る。適当な希釈剤の例は、通常等張性生理食塩溶液、標準水中5%デキストロースまたは酢酸ナトリウムもしくは酢酸アンモニウム緩衝溶液である。かかる処方物は、特に、非経口投与に適しているが、経口投与にも使用できるか、または、吸入のための定量型吸入器もしくはネブライザー中に入れることができる。ポリビニルピロリドン、ゼラチン、ヒドロキシセルロース、アカシア、ポリエチレングリコール、マンニトール、塩化ナトリウムまたはクエン酸ナトリウムのような賦形剤を添加するのが望ましい。
【0028】
別法として、これらの化合物を、経口投与のために、カプセル化するか、錠剤化するか、または乳剤もしくはシロップ剤に調製することができる。医薬上許容される固体または液体担体を添加して、組成物を増強または安定化することができるか、または、組成物を製造し易くすることができる。固体担体としては、デンプン、ラクトース、硫酸カルシウム・二水和物、白土、ステアリン酸マグネシウムもしくはステアリン酸、タルク、ペクチン、アカシア、寒天またはゼラチンが挙げられる。液体担体としては、シロップ、落花生油、オリーブ油、生理食塩水および水が挙げられる。該担体は、また、モノステアリン酸グリセリンまたはジステアリン酸グリセリンのような徐放性物質を単独でまたはワックスと一緒に含むことができる。固体担体の量はさまざまであるが、好ましくは、投与単位あたり約20mg〜約1gであろう。医薬製剤は、錠剤形については、微粉砕、混合、造粒、および必要な場合には圧縮;ハードゼラチンカプセル剤形については、微粉砕、混合および充填を含む慣用的な製薬法に従って調製される。液体担体を使用する場合、該製剤は、シロップ剤、エリキシル剤、乳剤または水性もしくは非水性懸濁剤の剤形であろう。かかる液体製剤は、直接、経口投与してもよく、または、ソフトゼラチンカプセル剤中に充填してもよい。
【0029】
直腸投与については、本発明の化合物をカカオ脂、グリセリン、ゼラチンまたはポリエチレングリコールのような賦形剤と合わせ、坐剤に成形してもよい。
【0030】
局所投与については、本発明の化合物を希釈剤と合わせて軟膏剤、ゲル剤、ペースト剤、クリーム剤、散剤またはスプレー剤の剤形にすることができる。軟膏剤、ゲル剤、ペースト剤またはクリーム剤である組成物は、希釈剤、例えば、動物および植物脂肪、ワックス、パラフィン、デンプン、トラガカント、セルロース誘導体、ポリエチレングリコール、シリコーン、ベントナイト、珪酸、タルクおよび酸化亜鉛、またはこれらの物質の混合物を含有する。散剤またはスプレー剤である組成物は、希釈剤、例えば、ラクトース、タルク、珪酸、水酸化アルミニウム、珪酸カルシウムおよびポリアミド粉末、またはこれらの物質の混合物を含有する。加えて、局所的眼科的投与について、典型的な担体は、水、水と低級アルカノールまたは植物油のような水混和性溶媒との混合液、および水溶性非毒性ポリマー、例えば、メチルセルロースのようなセルロース誘導体である。
【0031】
本明細書に記載されている化合物は、細菌感染の治療に有用である。例えば、これらの化合物は、細菌感染、例えば、上気道感染(例えば、中耳炎、細菌性気管炎、急性喉頭蓋炎、甲状腺炎)、下気道感染(例えば、蓄膿症、肺膿瘍)、心臓感染(例えば、感染性心内膜症)、胃腸感染(例えば、分泌性下痢、脾膿瘍、腹膜後膿瘍)、CNS感染(例えば、脳膿瘍)、眼感染(例えば、眼瞼炎、結膜炎、角膜炎、眼内炎、眼窩隔壁前蜂巣炎および眼窩蜂巣炎、涙嚢炎)、腎臓および尿路感染(例えば、副睾丸炎、腎内膿瘍および腎周囲膿瘍、トキシックショック症候群)、皮膚感染(例えば、膿痂疹、毛包炎、皮膚膿瘍、蜂巣炎、創感染、細菌性筋炎)、ならびに骨および関節感染(例えば、敗血症性関節炎、骨髄炎)の治療に有用である。また、本発明の化合物は、抗真菌剤として有用であり得る。加えて、当該化合物は、公知の抗生物質との併用にも有用であり得る。
【0032】
本発明の化合物は、薬物の濃度が細菌感染を治療するのに十分であるように患者に投与される。当該化合物を含有する医薬組成物は、患者の状態に合わせて、約10mg〜約1000mgの経口投与量で投与され、毎日1回〜数回投与される。経口投与量は、患者の年齢、体重および症状に依存してさまざまであり得るが、好ましくは、約50mg〜約500mgである。急性の治療については、非経口投与が好ましい。筋肉内ボーラス注射もまた有用であるが、式(I)で示される化合物の水中5%デキストロースもしくは通常生理食塩溶液中静脈内輸液、または適当な賦形剤を含む類似の処方物が最も有効である。化合物の正確な投与量および投与方法は当業者により容易に決定される。
【0033】
当該化合物をいくつかの生物学的アッセイのうちの1つにて試験して、所定の薬理効果を有するのに必要とされる化合物の濃度を測定することができる。
【0034】
抗微生物活性アッセイ:
国際臨床検査基準委員会(National Committee for Clinical Laboratory Standards(NCCLS))推奨法、Document M7−A4、“Methods for Dilution Susceptibility Tests for Bacteria that Grow Aerobically”を使用してブロス微量希釈により全細胞抗微生物活性を測定した。当該化合物を、0.06〜64mcg/mLの範囲にわたる連続倍数希釈にて試験した。試験生物を以下の実験株から選択した:スタフィロコッカス・アウレウス・オックスフォード(Staphylococcus aureus Oxford)、スタフィロコッカス・アウレウス WCUH29(Staphylococcus aureus WCUH29)、ストレプトコッカス・ニューモニエ ERY2(Streptococcus pneumoniae ERY2)、ストレプトコッカス・ニューモニエ 1629(Streptococcus pneumoniae 1629)、ストレプトコッカス・ニューモニエ N 1387(Streptococcus pneumoniae N 1387)、エンテロコッカス・フェカーリス I(Enterococcus faecalis I)、エンテロコッカス・フェカーリス 7(Enterococcus faecalis 7)、ヘモフィルス・インフルエンゼ Q1(Haemophilus influenzae Q1)、ヘモフィルス・インフルエンゼ NEMC1(Haemophilus influenzae NEMC1)、モラクセラ・カタラーリス 1502(Moraxella Catarrhalis 1502)、エシェリキア・コリ 7623 AcrABEFD+(Escherichia coli 7623 AcrABEFD+)、エシェリキア・コリ 120 AcrAB−(Escherichia coli 120 AcrAB−)、エシェリキア・コリ MG1655(Escherichia coli MG1655)、エシェリキア・コリ MG1658(Escherichia coli MG1658)。最小阻止濃度(MIC)を、可視増殖を阻止した化合物の最低濃度として測定した。ミラーリーダーを用いてMIC終末点の測定を補助した。
【0035】
当業者は、256μg/mL未満のMICを有する化合物はリード化合物の可能性があると考えるであろう。好ましくは、本発明の抗微生物アッセイにおいて使用される化合物は、128μg/mL未満のMIC値を有する。最も好ましくは、該化合物は、64μg/mL未満の値を有する。
【0036】
以下の実施例は、如何なる場合も本発明の範囲を限定しようとするものではなく、本発明の化合物をいかにして製造し使用するかを例示しようとするものである。多くの他の実施態様は、当業者に容易に考えられるであろう。
【0037】
実施例
総論
プロトン核磁気共鳴(H NMR)スペクトルは300MHzで記録され、化学シフトは内部基準テトラメチルシラン(TMS)からのppm(δ)ダウンフィールドで報告されている。NMRデータの略語は、以下のとおりである:s=シングレット、d=ダブレット、t=トリプレット、q=カルテット、m=マルチプレット、dd=ダブレットのダブレット、dt=トリプレットのダブレット、app=見掛け、br=ブロード。Jは、ヘルツで測定したNMRカップリング定数を示す。CDClは、ジュウテリオクロロホルムであり、DMSO−dは、ヘキサジュウテリオジメチルスルホキシドであり、CDODは、テトラジュウテリオメタノールである。質量スペクトルは、エレクトロスプレー(ES)イオン化技法を用いて得られた。元素分析は、ニュージャージー州ホワイトハウスのクォンティテイティブ・テクノロジズ・インコーポレイテッド(Quantitative Technologies Inc.)により行われた。融点は、トーマス−フーバー(Thomas−Hoover)融点測定装置にて得られ、未補正である。全ての温度は、摂氏で報告されている。薄層クロマトグラフィーのために Analtech Silica Gel GF および E. Merck Silica Gel 60 F−254 薄層プレートが使用された。フラッシュクロマトグラフィーは、E. Merck Kieselgel 60(230〜400メッシュ)シリカゲルにて行われた。分析HPLCは、Beckmanクロマトグラフィーシステムにて行われた。分取HPLCは、Gilsonクロマトグラフィーシステムを使用して行われた。ODSは、オクタデシルシリル誘導化シリカゲルクロマトグラフィー保持体を表す。YMC ODS−AQは、ODSクロマトグラフィー保持体であり、日本国京都の株式会社ワイエムシィの登録商標である。PRP−1は、高分子(スチレン−ジビニルベンゼン)クロマトグラフィー保持体であり、ネバダ州リーノーのハミルトン・カンパニー(Hamilton Co.)の登録商標である。Celiteは、酸洗浄珪藻土シリカを含む濾過助剤であり、コロラド州デンバーのマンヴィル・コーポレーション(Manville Corp.)の登録商標である。
【0038】
製造例1
4−(1,2,3,4−テトラヒドロベータ−カルボリニル)フェノールの製造
トリプタミン(5.0g、31.2ミリモル)の室温での乾燥CHCl(100mL)中撹拌溶液に4−ヒドロキシベンズアルデヒド(3.81g、31.2ミリモル)を添加し、次いで、トリフルオロ酢酸(7.11g、62.4ミリモル)を滴下した。12時間後、該反応溶液を10%NaHCO水溶液(100mL)、HO(100mL)および食塩水で洗浄した。有機溶液をNaSOで乾燥させ、減圧濃縮して黄色油状物を得た。黄色残留物をヘキサンで洗浄し、高真空下にて乾燥させて淡黄色の固体として標記化合物を得た(7.74g、94%):MS(ES)m/e 265 (M+H)
【0039】
製造例2
4−(1,2,3,4−テトラヒドロベータ−カルボリニル)安息香酸メチルの製造
4−ヒドロキシベンズアルデヒドの代わりに4−カルボキシメチルベンズアルデヒド(0.82g、5.0ミリモル)を用いた以外は製造例1の方法に従って、標記化合物を淡黄色固体として製造した(1.45g、95%):MS(ES)m/e 307 (M+H)
【0040】
製造例3
1−(4−フルオロフェニル)−1,2,3,4−テトラヒドロベータ−カルボリンの製造
4−ヒドロキシベンズアルデヒドの代わりに4−フルオロベンズアルデヒド(0.62g、5.0ミリモル)を用いた以外は製造例1の方法に従って、標記化合物を淡黄色固体として製造した(1.29g、97%):MS(ES)m/e 267 (M+H)
【0041】
製造例4
[(6−メチル(1,2,3,4−テトラヒドロベータ−カルボリニル)メチル]ジメチルアミン・二塩酸塩の製造
6−メチルトリプタミン・塩酸塩(2.00g、9.5ミリモル)およびジメチルアミノアセトアルデヒドジエチルアセタール(1.53g、9.5ミリモル)の室温での乾燥n−ブタノール(45mL)中撹拌懸濁液に濃塩酸(1.6mL、19.0ミリモル)を添加した。該反応溶液を窒素雰囲気下にて加熱還流した。6時間後、該反応溶液を12時間撹拌しながら室温に冷却した。沈殿物を濾過し、次いで、n−ブタノールおよびジエチルエーテルで連続洗浄した。高真空下にて乾燥させて標記化合物を淡黄色固体として得た(0.74g、25%):MS(ES)m/e 244 (M+H−2HCl)
【0042】
製造例5
[(6−クロロ(1,2,3,4−テトラヒドロベータ−カルボリニル)メチル]ジメチルアミン・二塩酸塩の製造
6−メチルトリプタミン・塩酸塩の代わりに6−クロロトリプタミン・塩酸塩(2.30g、10.0ミリモル)を用いた以外は製造例4の方法に従って、標記化合物を淡黄色固体として製造した(1.00g、30%):MS(ES)m/e 337 (M+H)
【0043】
製造例6
[(1,2,3,4−テトラヒドロベータ−カルボリニル)メチル]ジメチルアミン・二塩酸塩の製造
6−メチルトリプタミン・塩酸塩の代わりにトリプタミン・塩酸塩(1.96g、10.0ミリモル)を用いた以外は製造例4の方法に従って、標記化合物を淡黄色固体として製造した(0.85g、28%):MS(ES)m/e 303 (M+H)
【0044】
以下の実施例は、上記製造例において記載したような中間化合物から本発明の生物学的に活性な化合物を製造する方法を例示する。
【0045】
実施例1
2−(2,4−ジクロロフェニル)−1−{1−[(ジメチルアミノ)メチル](1,2,3,4−テトラヒドロベータ−カルボリン−2−イル)}エタン−1−オンの製造
[(1,2,3,4−テトラヒドロベータ−カルボリニル)メチル]ジメチルアミン・二塩酸塩(0.85g、2.80ミリモル)の室温での乾燥DMF(20mL)中撹拌溶液に2,4−ジクロロフェニル酢酸(0.63g、3.08ミリモル)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール・水和物(0.42g、3.08ミリモル)およびジイソプロピルエチルアミン(1.19g、9.24ミリモル)を添加した。10分後、EDC(0.59g、3.08ミリモル)を添加し、反応物を12時間撹拌した。反応内容物をHO(100mL)中に注ぎ、EtOAc(2×100mL)で抽出した。合わせた有機相をHOおよび食塩水で連続洗浄した。有機相をNaSOにて乾燥させ、減圧濃縮して黄色油状物を得た。シリカ上にて精製して[CHCl/CHOH(95:5)(5%NHOHを含有する)]標記化合物を黄色固体として得た(1.05g、90%):MS(ES)m/e 417 (M+H)
【0046】
実施例2
3,4−ジクロロフェニル=1−[(ジメチルアミノ)メチル]−6−クロロ−(1,2,3,4−テトラヒドロベータ−カルボリン−2−イル)}=ケトンの製造
[(1,2,3,4−テトラヒドロベータ−カルボリニル)メチル]ジメチルアミン・二塩酸塩の代わりに[6−クロロ(1,2,3,4−テトラヒドロベータ−カルボリニル)メチル]ジメチルアミン・二塩酸塩(1.00g、2.98ミリモル)を用い、2,4−ジクロロフェニル酢酸の代わりに3,4−ジクロロ酢酸(0.42g、3.27ミリモル)を用いた以外は実施例1の方法に従って、標記化合物を淡黄色固体として製造した(1.30g、89%):MS(ES)m/e 437 (M+H)
【0047】
実施例3
3,4−ジクロロフェニル=1−[(ジメチルアミノ)メチル]−6−メチル−(1,2,3,4−テトラヒドロベータ−カルボリン−2−イル)}=ケトンの製造
[(1,2,3,4−テトラヒドロベータ−カルボリニル)メチル]ジメチルアミン・二塩酸塩の代わりに[6−メチル(1,2,3,4−テトラヒドロベータ−カルボリニル)メチル]ジメチルアミン・二塩酸塩(0.85g、2.81ミリモル)を用い、2,4−ジクロロフェニル酢酸の代わりに3,4−ジクロロ酢酸(0.40g、3.10ミリモル)を用いた以外は実施例1の方法に従って、標記化合物を淡黄色固体として製造した(1.05g、90%):MS(ES)m/e 417 (M+H)
【0048】
実施例4
1−(4−フルオロフェニル)(1,2,3,4−テトラヒドロベータ−カルボリン−2−イル)=4−ヒドロキシフェニル=ケトンの製造
1−(4−フルオロフェニル)−1,2,3,4−テトラヒドロベータ−カルボリン(0.70g、2.63ミリモル)の室温での乾燥DMF(20mL)中撹拌溶液に4−ヒドロキシ安息香酸(0.40g、2.89ミリモル)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール・水和物(0.39g、2.89ミリモル)およびジイソプロピルエチルアミン(0.36g、2.89ミリモル)を添加した。10分後、EDC(0.55g、2.89ミリモル)を添加し、該反応物を12時間撹拌した。反応内容物をHO(100mL)中に注ぎ、EtOAc(2×100mL)で抽出した。合わせた有機相をHOおよび食塩水で連続洗浄し、次いで、NaSOにて乾燥させた。減圧濃縮して黄色固体を得た。シリカ上で精製して(ヘキサン/EtOAc(1:2))標記化合物を淡黄色固体として得た(0.94g、93%):MS(ES)m/e 387 (M+H)
【0049】
実施例5
1−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)(1,2,3,4−テトラヒドロベータ−カルボリン−2−イル)=4−ヒドロキシフェニル=ケトンの製造
4−ヒドロキシ安息香酸の代わりに3−クロロ−4−ヒドロキシ安息香酸・半水和物(0.39g、2.15ミリモル)を用いた以外は実施例4の方法に従って、標記化合物を淡黄色固体として製造した(0.78g、95%):MS(ES)m/e 420 (M+H)
【0050】
実施例6
4−{2−[(ヒドロキシフェニル)カルボニル]−1,2,3,4−テトラヒドロベータ−カルボリニル}安息香酸メチルの製造
1−(4−フルオロフェニル)−1,2,3,4−テトラヒドロベータ−カルボリンの代わりに4−(1,2,3,4−テトラヒドロベータ−カルボリニル)安息香酸メチル(0.50g、1.63ミリモル)を用いた以外は実施例4の方法に従って、標記化合物を淡黄色固体として製造した(0.65g、94%):MS(ES)m/e 427 (M+H)
【0051】
実施例7
4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル=1−(4−ヒドロキシフェニル)(1,2,3,4−テトラヒドロベータ−カルボリン−2−イル)=ケトンの製造
1−(4−フルオロフェニル)−1,2,3,4−テトラヒドロベータ−カルボリンの代わりに4−(1,2,3,4−テトラヒドロベータ−カルボリニル)フェノール(0.50g、1.89ミリモル)を用い、4−ヒドロキシ安息香酸の代わりに4−ヒドロキシ−3−メチル安息香酸(0.32g、2.08ミリモル)を用いた以外は実施例4の方法に従って、標記化合物を淡黄色固体として製造した(0.70g、93%):MS(ES)m/e 399 (M+H)
【0052】
実施例8
4−ヒドロキシフェニル=1−(4−ヒドロキシフェニル)(1,2,3,4−テトラヒドロベータ−カルボリン−2−イル)=ケトンの製造
1−(4−フルオロフェニル)−1,2,3,4−テトラヒドロベータ−カルボリンの代わりに4−(1,2,3,4−テトラヒドロベータ−カルボリニル)フェノール(0.50g、1.89ミリモル)を用いた以外は実施例4の方法に従って、標記化合物を淡黄色固体として製造した(0.66g、91%):MS(ES)m/e 385 (M+H)
【0053】
実施例9
非経口投与単位組成物
滅菌乾燥粉末として実施例1の化合物20mgを含む製剤を以下のとおり調製する:当該化合物20mgを滅菌水15mLに溶解する。該溶液を無菌条件下にて25mLマルチ投与アンプル中に充填し、凍結乾燥させる。該粉末を静脈注射または筋肉注射のために水中5%デキストロース(D5W)20mLの添加により復元する。投与量は注入容量により決定される。次の希釈を、計量された容量のこの投与単位を別の容量の注射用D5Wに添加することにより行うことができるか、または計量された投与量を、静脈点滴注入用の瓶もしくは袋または他の注射−注入系におけるような薬物を分配するための別のメカニズムに加えることができる。
【0054】
実施例10
経口投与単位組成物
以下のようにして経口投与用カプセル剤を調製する。実施例1の化合物50mgをラクトース75mgおよびステアリン酸マグネシウム5mgと混合し微粉砕する。得られた粉末をスクリーニングし、ハードゼラチンカプセルに充填する。
【0055】
実施例11
経口投与単位組成物
経口投与用錠剤を以下のように調製する。シュークロース20mg、硫酸カルシウム・二水和物150mgおよび実施例1の化合物50mgを10%ゼラチン溶液と一緒に混合し造粒する。該湿顆粒をスクリーニングし、乾燥させ、デンプン10mg、タルク5mgおよびステアリン酸3mgと混合し、錠剤に圧縮する。
【0056】
上記説明は、本発明をいかにして製造し使用するのかを十分に開示している。しかしながら、本発明は、上記の特定の実施態様に限定されず、特許請求の範囲の範囲内での全ての変更を包含する。本明細書で引用した雑誌、特許および他の刊行物についての種々の言及は当該分野の技術水準を構成するものであり、あたかも完全に記載されているかのごとく出典明示により本明細書の記載とする。

Claims (10)

  1. 式(I):
    Figure 2004532816
    [式中、
    は、ArまたはHetであり;
    は、C1−6アルキル、(R’’)N−(CH−またはAr−C0−6アルキルであり;
    Xは、H、C1−4アルキル、OR’、SR’、C1−4アルキルスルホニル、C1−4アルキルスルホキシル、CN、N(R’)、CHN(R’)、NO、CF、COR’、CON(R’)、COR’、NR’C(O)R’、F、Cl、Br、I、またはCFS(O)−であり;
    R’は、H、C1−6アルキルまたはAr−C0−6アルキルであり;
    各R’’は、独立して、H、C1−6アルキルまたはAr−C0−6アルキルであり;
    mは、1または2であり;
    nは、0、1または2であり;
    rは、0、1または2である]
    で示される化合物またはその医薬上許容される塩。
  2. が、非置換であるか、または、メチレンジオキシにより、もしくはC1−4アルキル、OR’、N(R’)、F、Cl、Br、I、およびCFからなる群から選択される1〜3個の置換基により置換されているフェニルである請求項1記載の化合物。
  3. が、非置換であるか、または、メチレンジオキシにより、もしくはC1−4アルキル、OR’’、COR’、N(R’)、F、Cl、Br、I、およびCFからなる群から選択される1〜3個の置換基により置換されている(R’’)N−CH−またはフェニルである請求項1記載の化合物。
  4. XがH、C1−4アルキル、OR’、CN、N(R’)、NO、CF、COR’、CON(R’)、COR’、F、Cl、BrまたはIである請求項1記載の化合物。
  5. 2−(2,4−ジクロロフェニル)−1−{1−[(ジメチルアミノ)メチル](1,2,3,4−テトラヒドロベータ−カルボリン−2−イル)}エタン−1−オン;
    3,4−ジクロロフェニル=1−[(ジメチルアミノ)メチル]−6−クロロ(1,2,3,4−テトラヒドロベータ−カルボリン−2−イル)=ケトン;
    3,4−ジクロロフェニル=1−[(ジメチルアミノ)メチル]−6−メチル(1,2,3,4−テトラヒドロベータ−カルボリン−2−イル)=ケトン;
    1−(4−フルオロフェニル)(1,2,3,4−テトラヒドロベータ−カルボリン−2−イル)=4−ヒドロキシフェニル=ケトン;
    3−クロロ−4−ヒドロキシフェニル=2−(4−フルオロフェニル)(1,2,3,4−テトラヒドロベータ−カルボリン−2−イル)=ケトン;
    4−{2−[(4−ヒドロキシフェニル)カルボニル]−1,2,3,4−テトラヒドロベータ−カルボリン−2−イル}安息香酸メチル;
    4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル=1−(4−ヒドロキシフェニル)(1,2,3,4−テトラヒドロベータ−カルボリン−2−イル)=ケトン;または
    4−ヒドロキシフェニル=1−(4−ヒドロキシフェニル)(1,2,3,4−テトラヒドロベータ−カルボリン−2−イル)=ケトン;または
    その医薬上許容される塩
    である請求項1記載の化合物。
  6. 請求項1〜5いずれか1項記載の化合物および医薬上許容される担体を含む医薬組成物。
  7. 細菌感染の治療方法であって、かかる治療を必要とする対象体に請求項1記載の化合物を投与することを含む方法。
  8. 薬物として使用するための請求項1〜5いずれか1項記載の化合物。
  9. 細菌感染の治療用薬物の製造における請求項1記載の式(I)で示される化合物の使用。
  10. 請求項1記載の式(I)で示される化合物の製造方法であって、EDCおよびHOBTの存在下にて式(II)で示される化合物と式(III)で示される化合物とを反応させること:
    Figure 2004532816
    [式中、R、RおよびXは式(I)における定義と同じであり、いずれの反応性官能基も保護されている];
    次いで、いずれもの保護基を除去すること、次いで、医薬上許容される塩を形成してもよいことを含む方法。
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