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JP2004523566A - アンホテリシンb水性組成物 - Google Patents

アンホテリシンb水性組成物 Download PDF

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JP2004523566A
JP2004523566A JP2002569158A JP2002569158A JP2004523566A JP 2004523566 A JP2004523566 A JP 2004523566A JP 2002569158 A JP2002569158 A JP 2002569158A JP 2002569158 A JP2002569158 A JP 2002569158A JP 2004523566 A JP2004523566 A JP 2004523566A
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sodium chloride
phospholipids
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dimethyl sulfoxide
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JP2002569158A
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スリカンス パイ
サンゲータ リヴァンカー
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ブハラット セルムズ アンド ヴァクシンズ リミテッド
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Abstract

アンホテリシンBを含み、ジメチルスルホキシドを含まない、低毒性で非経口投与用水性組成物を開示する。組成物は、アンホテリシンB以外にリン脂質及び塩化ナトリウムを必須成分とする。また組成物はオートクレーブにより滅菌される。更にアンホテリシンBを溶解する溶媒を用いない組成物の製造方法が開示されている。組成物は湿潤性真菌感染の治療に適用される。

Description

【0001】
発明の分野
本発明は低毒性アンホテリシンB水性組成物に関する。本発明は特に、低毒性な、非経口投与に適するリン脂質含有アンホテリシンB水性組成物に関する。
【0002】
発明の背景
アンホテリシンBは、湿潤性真菌感染の処置に有用なポリエン抗菌抗生物質である。しかし、高い腎毒性を有する。
アンホテリシンBの毒性は、様々なプロセスにより軽減されるが、これらのうち (a) リポソーム中への薬剤の取り込み、及び (b) 薬剤を高薬剤リピド複合体(High drug lipid complex)(HDLC)が通常使用される。
【0003】
リポソームアンホテリシンBの調製
米国特許第4973465号(1990)明細書には、HDLC類の製造が記載されており、その中にコレステロールのようなステロール類は単独または天然のリン脂質であるホスファチジルコリンと組み合わせて使用されている。
【0004】
米国特許第5616334号(1997)明細書には、リポソームアンホテリシンBの調製方法が記載されており、初めにブランクマルチアメラー小泡(blank multilamellar vesicles)(MLVs)を製造し、次にMLVを超音波処理されたアンホテリシンBの水中懸濁液と混合することが記載されている。このプロセスはいずれの溶媒も使用しない。しかし、この方法は特に、アンホテリシンB HDLCより高い毒性を示すリポソームアンホテリシンBを生成する。この方法は、サイズ処理のため、重ねたポリカーボネートフィルターを通じたブランクリポソームの押し出しを反復して10回も行うことを含む。また、薬剤を積載した後、取り込まれなかったアンホテリシンBを遠心により除去することを含む。
【0005】
この米国特許はまた、“低毒性薬剤脂質システム”におけるHDLC作成プロセスについて記載している。この特許において、アンホテリシンB脂質複合体の製造が記載されている。この技術は一般的に以下のようなものである。
【0006】
HDLC類の製造: 第一に、薬剤アンホテリシンBをジメチルスルホキシド(DMSO)またはメタノールのような溶媒に溶解する。脂質、好ましくはジミリストイルホスファチジルコリン(DMPC)及びジミリストイルホスファチジルグリセロール(DMPG)(モル比7:3)、をメタノール、エタノール、塩素化炭化水素類のような溶媒中に溶解させる。その薬剤溶液及び脂質溶液を混合する。溶媒を減圧下蒸発させて、脂質−薬剤の薄いフィルムを得る。フィルムを水、食塩水、リン酸緩衝食塩水、またはグリシン緩衝液のような水溶液により水和化して、HDLCを形成する。
【0007】
上記方法の一つの変法では、得られた乾燥脂質−薬剤フィルムを、メチレンクロリド等の溶媒中に再懸濁し、フィルムを水和化する前に減圧下、再度蒸発させる。
【0008】
上記方法の他の変法としては、乾燥脂質−薬剤フィルムを脱水させて、フレークを形成し、そのフレークを次に水溶液で水和化する。
【0009】
他の方法では、食塩水、緩衝液または水のような水溶液を、薬剤及び脂質を含む溶液に添加し、次に溶媒を蒸発させ、HDLCを得る。この方法では、リン脂質の薄いフィルムを形成する必要が無い。
【0010】
前記米国特許に記載のHDLCを形成する他の方法では、アンホテリシンBのような生物活性薬剤を含む脂質粒子(またはリポソーム)を、初めに、生物活性薬剤の6〜50モル%を含むマルチアメラー小泡(MLV)を作成することにより、形成される。次に、MLVを約25℃〜約60℃、最も好ましくは約60℃、の加熱サイクルに入れる。そのようなサイクルは、より高度に整列し、より毒性が低い、アンホテリシンB脂質複合体を形成する。
【0011】
アンホテリシンB脂質複合体を作成する他の代わりの方法もまた、この米国特許に記載されている。この方法では、脂質は、塩化ナトリウム溶液(0.9%)と混合され、ホモジナイザーを用いて均質化される。アンホテリシンBは、DMSO中に溶解され、均質化の間に脂質溶液に添加され、さらに30分間、粒子サイズが約10ミクロンより小さくなるまで、好ましくは約10ミクロンになるまで、均質化される。得られた脂質粒子は、正接流動濾過(tangential flow filtration)の後、選択される。このプロセスの不利点は、使用される溶媒のDMSOが高い沸点を有し、そのため生成物から除去するのが困難な点である。さらに、微量のDMSOが最終生成物に残存する。この溶媒は、肝毒性があることが報告されている(The journal of Infectious diseases 1991 :'164 Pg 418 to 421)ため、静脈注射用の組成物に微量なそれらの溶媒が存在することは望ましくない。
【0012】
HDLCは、アンホテリシンBの毒性を軽減する有用な製剤であるが、米国特許第5616334号(1997)明細書に記載の技術は、アンホテリシンBが通常使用される非経口的に許容される有機溶媒のほとんどに対し低溶解性であるため、大量の有機溶媒の使用を必要とする。従って、このプロセスは大量の有機溶媒の蒸発を伴うものである。または、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミドのような非プロトン性溶媒をまた使用してアンホテリシンBを溶解する。これらの非プロトン性溶媒は、高い沸点を有し、微量のこれらの溶媒が結合して最終組成物に残存する。これらの非プロトン性溶媒は、肝毒性であることが報告されているため、これらの溶媒を製造工程において使用することは望ましくない。
【0013】
従って、使用する溶媒量を低減させることによる、アンホテリシンB組成物の大量製造方法の改良が必要とされる。このような改良はまた製造コストを低減させる。
【0014】
本発明の主たる目的は、製造を簡単にし、かつ製造コストを低減することを目的として、アンホテリシンB及びリン脂質を含む低毒性な非経口水性組成物を開発することである。本発明の目的は更に、アンホテリシンB及びリン脂質を含み、微量のDMSOおよび/または塩素化された炭化水素を含まない、低毒性な非経口水性組成物を開発することである。
【0015】
本発明の要約
従って、本発明は、アンホテリシンB、塩化ナトリウム及びリン脂質を含む、ジメチルスルホキシドを含まない、低毒性な非経口水性組成物に関する。
【0016】
本発明はさらに、アンホテリシンB、塩化ナトリウム及びリン脂質を含み、ジメチルスルホキシドを含まない、低毒性な非経口水性組成物を製造する方法であって、
(i)一つ以上のリン脂質を、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、クロロホルム、四塩化炭素及びメチレンクロリドのような非経口的に許容される溶媒群から選択される一つ以上の有機溶媒中に溶解し、次に溶媒を減圧下蒸発させることにより除去して、単独または混合されたリン脂質の乾燥フィルムを形成する工程、
(ii)塩化ナトリウムを含まない非経口的に許容される水相中にアンホテリシンBを懸濁するか、または塩化ナトリウムを含んでいてもよい非経口的に許容される水相中に微粉砕したアンホテリシンBを懸濁する工程、
(iii) 工程(ii)の終りに形成された懸濁されたアンホテリシンBを含む水相を、工程(i)の終りに得られたリン脂質のフィルムに添加し、両者を混合して、アンホテリシンBとリン脂質を前記水相中に含む懸濁液を得る工程、
(iv) 工程(iii)の終りにおいて得られた前記懸濁液のpHを 6.0〜8.0に調整し、次にこれを、2μのグラスファイバーフィルターでろ過できるようになるまで均質化する工程、
(v) 工程(iv)の終りにおいて、最終生成物の塩化ナトリウム含有量が少なくとも0.1w/v%となるよう十分な塩化ナトリウム水溶液を添加する工程、
(vi) 工程(v)の終わりにおいて得られた均質化された懸濁液を、2μグラスファイバーフィルターを通してろ過し、前記濾液を窒素カバー下にバイアル中に注入し、バイアルを密封し、密封したバイアルをオートクレーブをかけて滅菌し、非経口投与に適する最終生成物を得る工程、
を含む上記方法、に関する。
【0017】
本発明はまた、本願明細書に記載され、かつ上述したような本発明の方法により作成される、少なくとも0.1w/v%の塩化ナトリウム及びリン脂質を含む、低毒性な非経口アンホテリシンB水性組成物に関する。
【0018】
発明の実施態様の詳細な説明
本発明の組成物中のアンホテリシンBの含有量は、組成物の0.1w/v%〜1.0w/v%の範囲で変化し、好ましくはアンホテリシンBの含有量は組成物の0.5w/v%である。
【0019】
リン脂質の全含有量は、組成物の0.1w/v%〜1.0w/v%の範囲で変化し、好ましい含有量は約0.4w/v%〜約0.6w/v%である。
【0020】
リン脂質に対するアンホテリシンBの重量比は、約1:0.5〜約1:1.5である。好ましい重量比は、約1:0.8〜約1:1.2である。
本方法において、リン脂質は、卵ホスファチジルコリン(EPC)、またはジミリストイルホスファチジルコリン(DMPC)及びジミリストイルホスファチジルグリセロールナトリウム塩(DMPG)の混合物から選択される。二種のリン脂質DMPC及びDMPGの混合物を使用する場合には、リン脂質の重量比、DMPC:DMPGは、7:1〜7:15の間であり、好ましくは7:3である。
【0021】
リン脂質を溶解するの使用される溶媒は、エタノール、メタノール、イソプロピルアルコールのようなアルコール溶媒から選択され、クロロホルム、メチレンクロリド、四塩化炭素のような塩素化炭化水素の添加を伴うか若しくは伴わない。アルコール溶媒単独または塩素化溶媒単独を、リン脂質の溶解に使用することができる。またはアルコール溶媒及び塩素化炭化水素を組み合わせてリン脂質を溶解するのに用いることができる。塩素化炭化水素を選択しない場合には、組成物は塩素化炭化水素を含まない。リン脂質を溶解するのに用いる好ましい溶媒はエタノールである。
【0022】
本発明において用いる微粉砕したアンホテリシンBは、どんな場合にも、10ミクロンより小さい粒子サイズに空気ジェットミルを用いて微粉砕したものである。
【0023】
アンホテリシンBを分散させるのに用いる水相のpHは、緩衝液を組成物中に用いない場合には、希釈した水酸化ナトリウム溶液を用いて6.0〜8.0に調整される。
アンホテリシンBを懸濁するのに使用される水相は、水またはリン酸緩衝液のような非経口的に許容されるビヒクルである。微粉砕されたアンホテリシンBを使用する場合には、アンホテリシンBを懸濁するのに使用される水相は、食塩水、リン酸緩衝食塩水、水またはリン酸緩衝液であり得る。
【0024】
塩化ナトリウムを、均質化後濾過前に水溶液として添加する。しかし、微粉砕したアンホテリシンBを使用する場合には、塩化ナトリウムは“発明の要約”において特定した製造工程(ii)〜(iv)のいずれの工程でも添加することができる。
塩化ナトリウムの濃度は、組成物の約0.1w/v%〜0.9w/v%であり、好ましくは約0.4w/v%〜0.9w/v%である。
【0025】
均質化は高速ホモジナイザーを用いて5000psi以上で、生成物が2ミクロンガラスファイバーフィルターを通じて濾過可能となるまで行う。
【0026】
本発明の他の態様であ、アンホテリシンB脂質懸濁液は、均質化の前に超音波処理浴中で超音波処理し、pHを約6.0〜8.0に調整した後、均一な懸濁液を得る。緩衝溶液を組成物において用いない場合にはいつでも、希釈した水酸化ナトリウム溶液を用いてpHを調整する。
【0027】
均質化したアンホテリシンB脂質懸濁液を、2μのグラスファイバーフィルターを通じて濾過し、次にフィルターをかけた窒素またはフィルターをかけた圧縮空気のいずれかを用いて、圧力下、通常の濾過工程を行う。
【0028】
濾過後、均質化した懸濁液を、窒素カバー下にバイアルへ充填し、通常の(conventional)オートクレーブで110℃〜121℃、好ましくは121℃で20分間、110℃で40分間滅菌した。滅菌はまた、オートクレーブの特別な方法で行うことができ、その方法では加熱及び冷却サイクル時間は迅速な加熱及び冷却システムにより短縮される。
【0029】
米国特許第4973465号(1990)及び米国特許第5616334号(1997)に記載されるように、HDLCを製造する初期の方法では、アンホテリシンBをかなり大量の有機溶媒中に溶解する。米国特許第5616334号(1997)の一つの実施例では、100mgのアンホテリシンBに等価の1バイアル20mLのアンホテリシンB脂質複合体を製造するために、1リットルのメタノールが使用される。溶媒容積を減少させる他の実施例では、5 mlのDMSOが100mgのアンホテリシンBのために使用されたが、DMSOは腎毒性があることが報告されているため、腹腔内投与には望ましい溶媒ではない。
【0030】
本発明の方法において、アンホテリシンBは全くいずれの溶媒にも溶解されない。一方、従来の方法では、アンホテリシンBを溶解するためにDMSOを使用する。
【0031】
本発明の方法において、塩化ナトリウムを含む水相中に懸濁したアンホテリシンBを脂質フィルムに添加し、均質化した場合、凝集物を形成し、通常の濾過手順では均質化された生成物は2μグラスファイバーフィルターを濾過できないことが観察された。
【0032】
さらに広範な実験をした後、発明者らは、アンホテリシンBを懸濁するために使用した水相に塩化ナトリウムを添加せずに調製すると、懸濁液の凝集が起こらず均質化が円滑に進行し、均質化したバルクを濾過し得ることを見出した。
【0033】
しかし、本発明の経過において、発明者は塩化ナトリウムが毒性を軽減するのに組成物に必須であることを見出した。異なる濃度の塩化ナトリウムを含むアンホテリシンB水性組成物を、80mg/kgの投与量において、8匹の群のマウスに注入した。下記実施例に記載の、塩化ナトリウムを含まないアンホテリシンB水性組成物を調製し、それぞれ注入した。各注入の前に、80mg/kg体重に等しい容量を、5%デキストロース注入により0.5mlに希釈し、等張にした。72時間後に観察された死亡率を表1に示す。
【0034】
表1
Figure 2004523566
【0035】
表1から、0.1%塩化ナトリウムの最小濃度が毒性を低減するのに必須であることが明らかである。リン脂質フィルムの水和化の間に、塩化ナトリウムを含まない水相を用いて均質化を平滑に行い、2μグラスファイバーフィルターを通じた濾過を容易に行った。塩化ナトリウムを均質化プロセスの後に溶液として添加した。本発明の組成物中の塩化ナトリウムの添加は、アンホテリシンBの毒性を軽減するのに必須である。0.1w/v%塩化ナトリウムの添加によっても、LD50は80mg/kgであり、このLD50はデスオキシコリン酸ナトリウム(sodium desoxycholate)を含む従来のアンホテリシンB製剤(これは4mg/kgであること報告されている)より非常に高い。
【0036】
更なる多数の実験の後、微粉砕してアンホテリシンBの平均粒子サイズを10ミクロンより小さくすることにより、均質化の間の凝集という問題を解決するのに役立つことを見出した。微粉砕前後のアンホテリシンBの粒子サイズ分析を、シンパティックベロス粒子サイズ分析機(Sympatic BELOS Particle Size Analyser)により行なった。アンホテリシンBの微粉砕はまた、非微粉砕化アンホテリシンB及びリン脂質を含む均質化した水性懸濁液中の塩化ナトリウムの存在に伴う濾過の問題を解決するのに役立った。
【0037】
微粉砕化アンホテリシンBを用いて調製した均質化されたバルクの濾過は容易であり、通常使用されるフィルター、すなわち、米国特許第5616334号(1997)のような従来技術プロセスにおける、を使用することができ、ポリカーボネートフィルターのような膜フィルター中を直線または曲がりくねった(tortorous)経路を通してHDLCの濾過を行なう。
【0038】
以上のように、本発明の一つの実施態様において、非微粉砕したアンホテリシンBを用いて、水相に塩化ナトリウムを添加することを回避することにより、凝集の問題を解決することができた。しかし、発明者らは、アンホテリシンB水性組成物の毒性を軽減させるのに、少なくとも0.1w/v%の最小濃度の塩化ナトリウムの添加が必要であることを見出した。塩化ナトリウムを含ませるが、均質化工程まで塩化ナトリウムの添加を延期することにより、凝集及び濾過の問題を発明者らは解決した。
【0039】
従って、本発明の第一の実施態様では、少なくとも0.1w/v%の塩化ナトリウムを含む低毒性の滅菌アンホテリシンB水性組成物の製造方法において、非微粉砕したアンホテリシンBを分散するために使用する水相は、塩化ナトリウムを含まない水またはリン酸緩衝液である。塩化ナトリウムは、非微粉砕化アンホテリシンB及びリン脂質を含む水性懸濁液の均質化のすぐ後に添加される。
【0040】
本発明の第二の態様において、リン脂質及びアンホテリシンBを含む水相を含む懸濁液の凝集及び濾過の問題は、微粉砕したアンホテリシンBを用いることにより解決された。
【0041】
二つの実施態様を組み合わせて、使用されるアンホテリシンBを微粉砕し、塩化ナトリウムを含まない水相中に懸濁し、塩化ナトリウムを、均質化工程の前、中または後に水相に添加する。
【0042】
実施例
本発明を実施例により説明する。実施例は説明のためのみのものであって、本発明の観点を制限するものではない。
表2に記載されるように4グループの実施例が示される。
【0043】
表2
Figure 2004523566
*リン脂質を溶解するための溶媒はエタノールのみ
【0044】
実施例において使用された全ての原料物質は、非経口グレード(parenteral grade)であった。使用した設備は通常のものであった。全てのプロセスは、滅菌製品を製造するのに必要とされるコントロールされた環境下の領域で行なわれた。
【0045】
これらの実施例において使用されるアンホテリシンBは、アルファーマ(Alpharma)から得られた非経口グレードのものであり、USP仕様に従うものである。微粉砕したアンホテリシンBは、本実施例において使用したものは全て、空気ジェットミルを用いて10ミクロンより 小さい粒子サイズに微粉化することにより調製された。
【0046】
実施例において使用されたリン脂質DMPC及びDMPGは、非経口グレードのものであり、アバンティポラーリピッド(Avanti Polar Lipids)から調達した。
【0047】
実施例で使用したリン脂質である卵ホスファチジルコリンは、非経口グレードであり、リポイド(Lipoids)から調達した。
実施例で使用した有機溶媒は、AR (分析試薬)品質であった。
実施例で使用したリン酸緩衝液は、インド薬局方(Indian Pharmacopoeia)に従い調製された。
【0048】
実施例において使用されたリン酸緩衝食塩水pH7.4は、1.19gのオルトリン酸水素二ナトリウム、0.095gのオルトホスフェート二水素カリウム及び4gの塩化ナトリウムを400mlの水に溶解することにより調製した。水を添加して500mlの体積にした。
【0049】
グループA: 実施例I及びII
これらの実施例で使用した成分を表3に示す。
【0050】
表3
Figure 2004523566
*最終生成物に残存しない
**0.1N水酸化ナトリウム溶液を用いて調整した
【0051】
手順:.
実施例Iにおいて、アンホテリシンBを、窒素を通気し、攪拌した150mlの水に添加した。pHを、0.1N水酸化ナトリウム溶液により、約6.95に調整した。
実施例IIにおいて、アンホテリシンBを、窒素を通気した、攪拌下の150mlリン酸緩衝液pH7.2に懸濁した。
【0052】
リン脂質DMPC及びDMPGをロータリーフラスコ中のクロロホルムに溶解した。リン脂質が完全に溶解した後エタノールを添加し、窒素を流しながらフラスコを適度な速度で回して混合させた。このアルコール性溶液を、減圧下濃縮して、完全に乾燥させた。溶媒を完全に除去した後窒素を30分間流した。
【0053】
乾燥脂質フィルムを、ロータリーフラスコ内で、フラスコを連続して回転させ、連続して窒素を流しながら、上述したように調製したアンホテリシンBの水性懸濁液により水和化した。実施例において得られたアンホテリシンB脂質懸濁液のpHを0.1N水酸化ナトリウム溶液により約6.80に調整した。フラスコ内容物を超音波処理浴内で1時間超音波処理をした。容積は、実施例Iでは水で、実施例IIではリン酸緩衝液pH7.2で、180mlとした。
【0054】
アンホテリシンB脂質懸濁液を次に、APV高圧ホモジナイザーにより、均質化生成物が2μグラスファイバーフィルターにより濾過できるまで、均質化した。
【0055】
実施例Iにおいて塩化ナトリウムを水に溶解し、20mlの水で希釈した。実施例IIでは、塩化ナトリウムをリン酸緩衝液pH7に溶解し、20mlのリン酸緩衝液pH7.2により希釈した。この塩化ナトリウム溶液を、均質化したアンホテリシンB脂質懸濁液を低い速度で攪拌し、窒素を流しながら、これに添加した。この生成物をホモジナイザーに戻し、圧力をかけずに5分間再循環した。次にこれを2μグラスファイバーフィルターを通して濾過し、窒素雰囲気下、ガラス容器に充填し、重さを計り(scaled)、110℃で40分間オートクレーブをかけた。実施例IIでは、オートクレーブを、110℃で40分間、迅速な加熱及び迅速な冷却サイクルで行なった。
【0056】
グループB:
1) 実施例III〜VI
これらの実施例において使用した成分を表4に示し、手順を下に示した。添加する塩化ナトリウムの量を1.8gから0.2gに変更した。
【0057】
表4
Figure 2004523566
*最終生成物中に残存しない
**0.1N水酸化ナトリウム溶液を用いて調整した
【0058】
手順
リン脂質DMPC及びDMPGをロータリーフラスコ中のクロロホルムに溶解した。リン脂質が完全に溶解した後エタノールを添加し、窒素を流しながらフラスコを適度な速度で回して混合させた。このアルコール性溶液を、減圧下濃縮して、完全に乾燥させた。溶媒を完全に除去した後窒素を30分間流した。
【0059】
塩化ナトリウムを175mlの水に溶解した。窒素をこの溶液に15分間通気した。微粉砕したアンホテリシンBを次にその塩化ナトリウム溶液に、攪拌し、窒素を通気しながら、添加した。0.1N水酸化ナトリウムを添加することにより、pHを各実施例について表4に記載の値に調整した。
【0060】
乾燥脂質フィルムを、ロータリーフラスコ内で、フラスコを連続して回転させ、連続して窒素を流しながら、上述したように調製したアンホテリシンBの水性懸濁液により水和化した。得られたアンホテリシンB脂質複合体のpHを表4に示すように調整した。フラスコ内容物を超音波処理浴内で1時間超音波処理をした。
【0061】
容積を、水で200mlに調整した。
アンホテリシンB脂質懸濁液を次に、高圧ホモジナイザーを用いて、生成物が2μグラスファイバーフィルターにより濾過できるまで均質化した。
【0062】
均質化したアンホテリシンB脂質懸濁液を、2μグラスファイバーフィルターを用いて濾過し、窒素雰囲気下、ガラス容器に充填し、重さを計り(scaled)、オートクレーブを110℃で40分間、迅速な加熱及び迅速な冷却サイクルで行なった。
【0063】
実施例III、IV及びVの生成物を用いた、80mg/kg体重の投与量におけるマウスにおける毒性試験は、いずれの死亡率も示さなかったが、実施例VIは50%死亡率を示した。
【0064】
グループB(続き)
2) 実施例VII〜IX
これらの実施例で使用された成分を表5に下記手順と共に示した。
【0065】
表5
Figure 2004523566
*最終生成物中に残存しない
**0.1N水酸化ナトリウム溶液を用いて調整した
*** PBSによる寄与〜2gm
【0066】
手順
実施例VIIにおいて、リン脂質DMPC及びDMPGをロータリーフラスコ中のエタノールに、フラスコを適度な速度で回し、窒素を流しながら溶解した。
実施例VIIIにおいて、リン脂質である卵ホスファチジルコリンをロータリーフラスコ中のクロロホルムに溶解し、実施例IXにおいてリン脂質DMPC及びDMPGをロータリーフラスコ中のクロロホルムに溶解した。リン脂質がクロロホルムに完全に溶解した後、エタノールを添加し、窒素を流しながらフラスコを適度な速度で回して混合させた。
【0067】
これらの実施例において、以上のように得られたリン脂質溶液を、減圧下蒸発させて完全に乾燥させた。溶媒を完全に除去した後、窒素を30分間流した。
【0068】
実施例VII及びVIIIにおいて、塩化ナトリウムを175mlの水に溶解した。窒素をこの溶液に15分間通気した。微粉砕したアンホテリシンBを、次にこの塩化ナトリウム溶液に、攪拌下及び窒素通気下に懸濁し、0.1N水酸化ナトリウム溶液を用いてpHを7.15に調整した。
【0069】
実施例IXにおいて、微粉砕したアンホテリシンBを、175mlのリン酸緩衝食塩水pH7.4(PBS)に攪拌下懸濁した。窒素を15分間通気した。PBSは、約2gの塩化ナトリウムを与える。
【0070】
乾燥脂質フィルムを、フラスコを連続して回転させ及び連続して窒素を流し入れながら、ロータリーフラスコ中で上述したように製造した微粉砕化アンホテリシンBの水性懸濁液により水和化した。0.1N水酸化ナトリウム溶液を用いて、得られたアンホテリシンB脂質懸濁液のpHを、実施例VIIでは7.05に、そして実施例VIIIでは6.95に調整した。
【0071】
実施例VII及びVIIIにおいて、容積を水により200mlに調整した。
実施例IXでは、容積をリン酸緩衝食塩水pH7.4により200mlに調整した。
アンホテリシンB脂質懸濁液を次に、APV高圧ホモジナイザーを用いて、生成物が2μグラスファイバーフィルターにより濾過できるまで均質化した。
【0072】
均質化したアンホテリシンB脂質懸濁液を、窒素雰囲気下、2μグラスファイバーフィルターを通じて濾過し、ガラス容器に充填し、密閉して、実施例IXについては110℃で20分間、実施例VII及びVIIIについては110℃で40分間、オートクレーブを行なった。
実施例VIIで得られた、滅菌したアンホテリシンB水性組成物についてマウスの毒性試験及び安定性試験を行なった。毒性試験の結果を表6に示し、安定性試験の結果を表7に示す。
【0073】
粒子サイズ分析
実施例VIIにおいて得られたアンホテリシンB水性組成物の粒子サイズを、モデル770 Accu Sizer of Particle Sizing Systems, Inc., USAで評価した。95%の粒子が1.63μより小さいサイズを示し、90%の粒子が1.28μより小さいサイズを示した。
【0074】
マウスにおける毒性試験
実施例VIIにおいて得られたアンホテリシンB水性組成物の毒性試験は、デスオキシコリン酸ナトリウムを含む従来のアンホテリシンB生成物についてマウスで行なわれた。以下が結果である。
【0075】
表6
マウスにおける急性毒性
Figure 2004523566
研究室で製造したアンホテリシンB水性組成物の単回投与によるLD50は>80mg/kg体重であった。これは、デスオキシコリン酸ナトリウムを含む従来のアンホテリシンB生成物の単回投与によるLD50の20倍以上高い。
【0076】
表7
推奨保管温度2〜8℃における、実施例VIIのアンホテリシンB水性組成物の安定性データ
Figure 2004523566
【0077】
微量でさえもDMSOまたは塩素化炭化水素を含まない非経口アンホテリシンB水性組成物は、これらの溶媒を全く使用しない本発明の改良された方法により製造したとき、市場向きの注入可能な懸濁液製品の一般的要求を満たすことを、本実施例は明瞭に示している。実施例VIIの方法で製造された新規な水性組成物は、DMSO及び塩素化炭化水素のような危険な溶媒を完全に含まない。
【0078】
グループC:実施例X〜XII
これらの実施例において使用される成分を表8に示し、手順を以下に示す。
表8
Figure 2004523566
*最終生成物中に残存しない
**0.1N水酸化ナトリウム溶液を用いて調整した
【0079】
手順
リン脂質DMPC及びDMPGをロータリーフラスコ中のクロロホルムに溶解した。リン脂質が完全に溶解した後エタノールを添加し、窒素を流しながらフラスコを適度な速度で回して混合させた。このアルコール性溶液を、減圧下濃縮して、完全に乾燥させた。溶媒を完全に除去した後窒素を30分間流した。
【0080】
微粉砕したアンホテリシンBを、攪拌下及び窒素通気下に、実施例X及びXIでは150mlの水に、実施例XIIでは、150mlのリン酸緩衝液pH7.2に懸濁した。実施例X及びXIについては、pHを0.1N水酸化ナトリウムを添加することにより、表8に示される値に調整した。
【0081】
乾燥脂質フィルムを、ロータリーフラスコ内で、フラスコを連続して回転させ、連続して窒素を流しながら、上述したように調製したアンホテリシンBの水性懸濁液により水和化した。得られたアンホテリシンB脂質複合体のpHを、0.1N水酸化ナトリウム溶液を用いて、表8に示すように調整した。実施例X及びXIでは、容積を水により180mlに調整したが、実施例XIIでは、容積をリン酸緩衝液pH7.2により180mlに調整した。フラスコ内容物を超音波処理浴内で1時間超音波処理をした。
【0082】
実施例X及びXIIにおいて、アンホテリシンB脂質懸濁液を次に、APV高圧ホモジナイザーを用いて、生成物が2μグラスファイバーフィルターにより濾過できるまで均質化した。
【0083】
実施例Xにおいて、塩化ナトリウムを水に溶解し、20mlまで水で希釈した。実施例XIIでは塩化ナトリウムをpH7.2のリン酸緩衝液に溶解し、20mlまで同溶液で希釈した。この塩化ナトリウム溶液を、均質化した脂質懸濁液へ、低速で攪拌し、窒素を流しながら、添加した。この生成物をホモジナイザーに戻し、圧力をかけずに5分間再循環した。
【0084】
実施例XIにおいて、超音波処理後、アンホテリシンB脂質懸濁液を、APV高圧ホモジナイザーを用いて圧力下にホモジナイザーを3回通して超音波処理した。塩化ナトリウムを水に溶解し、20mlまで水で希釈した。この塩化ナトリウム溶液を、低速混合下に、3回通して最後に得られたアンホテリシンB脂質懸濁液へ添加した。この生成物をホモジナイザーに戻し、圧力をかけずに5分間再循環した。これを再び生成物が2μグラスファイバーフィルターを通して濾過可能になるまで、圧力下均質化した。
【0085】
生成物を次に、2μグラスファイバーフィルターを通して濾過した。濾過生成物を窒素雰囲気下、ガラス容器中に充填し、密閉して、110℃で40分間、迅速加熱及び迅速冷却サイクルによりオートクレーブを行なった。
【0086】
グループD:実施例XIII及びXIV
これらの実施例で使用した成分を表9に示し、手順を下記に示した。
【0087】
表9
Figure 2004523566
*最終生成物中に残存しない
**0.1N水酸化ナトリウム溶液を用いて調整した
【0088】
手順
リン脂質DMPC及びDMPGをロータリーフラスコ中のクロロホルムに溶解した。リン脂質が完全に溶解した後エタノールを添加し、窒素を流しながらフラスコを適度な速度で回して混合させた。このアルコール性溶液を、減圧下濃縮して、完全に乾燥させた。溶媒を完全に除去した後窒素を30分間流した。
【0089】
実施例XIIIにおいて、微粉砕したアンホテリシンBを次にその塩化ナトリウム溶液に、攪拌し、窒素を通気しながら添加した。0.1N水酸化ナトリウムを添加することにより、pHを各実施例について表4に記載の値に調整した。実施例XIVにおいて、非微粉砕したアンホテリシンBを水に、、攪拌し、窒素を通気しながら添加した。pHを、0.1N水酸化ナトリウム溶液により表9に示されるように調整した。
【0090】
乾燥脂質フィルムをロータリーフラスコ中で、ロータリーエバポレーターを用いて、連続して窒素を流しながら、上述したように製造したアンホテリシンB懸濁液により水和化した。pHを、0.1N水酸化ナトリウム溶液により表9に示されるように調整した。実施例XIVにおいて、フラスコ内容物を1時間超音波処理した。容積を水で200mlにした。
【0091】
アンホテリシンB脂質懸濁液を次にAPV高圧ホモジナイザーを用いて、生成物が2μグラスファイバーフィルターにより濾過できるまで均質化した。
【0092】
均質化したアンホテリシンB脂質懸濁液を、2μグラスファイバーフィルターを用いて濾過し、窒素雰囲気下、ガラス容器に充填し、重さを計り(scaled)、オートクレーブを121℃で20分間、迅速な加熱及び迅速な冷却サイクルで行なった。
【0093】
マウスにおける毒性試験
実施例XIII及びXIVにおいて得られたアンホテリシンB水性組成物(塩化ナトリウム非含有)の毒性を、実施例IIIに従って塩化ナトリウム含有アンホテリシンB水性組成物と共に、マウスにおいて試験した。以下が観察されたことである。
【0094】
表10
マウスにおける急性毒性
Figure 2004523566
【0095】
実施例XIII及びXIVに従って製造された、塩化ナトリウムを含まないアンホテリシンB水性組成物の単独注入後のLD50は、マウスにおいて40 mg/kg体重であり、一方、実施例IIIに従って製造されたアンホテリシンB水性組成物は>80 mg/kgであった。これは、塩化ナトリウムが、低毒性なアンホテリシンB水性組成物を形成する上で必要であることを示している。
【0096】
発明の利点
本発明の利点を以下に記載する。
i) 本発明において、アンホテリシンB水性組成物は、腎毒性を有することが報告されているDMSOを用いずに製造された。
ii) 非経口的に許容される有機溶媒中へのアンホテリシンBの低溶解性(0.1 mg/ml/メタノール)のため、大量の有機溶媒が必要であり、そのため、プロセスがより長く、時間のかかるものとなり、商業的に不適切となる。本発明の方法は、アンホテリシンBをいずれの有機溶媒に溶解することも必要としない。
iii) 従来技術の方法では、濾過に関して、接線方向の流れの濾過または押し出しのような特別な技術を必要とする。本発明の方法では、通常の濾過を使用する。
iv) 本発明の方法により製造された生成物は、オートクレーブによる滅菌に安定であり、従って腹腔内使用に適するものとなっている。
【0097】
本発明の方法は、シンプルであり、費用効果も良く、及び従来技術の方法に対し改良されている。本発明の方法の最も重要な特性は、得られた生成物の非常に高い純度であり、工程において危険な溶媒は全く使用されていないので、微量でもそのような溶媒が残存するというリスクが無いことである。

Claims (36)

  1. アンホテリシンB、塩化ナトリウム及びリン脂質を含み、ジメチルスルホキシドを含まない、低毒性な非経口水性組成物。
  2. 使用するリン脂質が、卵ホスファチジルコリン(EPC)、またはジミリストイルホスファチジルコリン(DMPC)及びジミリストイルホスファチジルグリセロールナトリウム塩(DMPG)の混合物から選択される、請求項1記載の、アンホテリシンB、塩化ナトリウム及びリン脂質を含み、ジメチルスルホキシドを含まない、低毒性な非経口水性組成物。
  3. アンホテリシンBの含有量が、組成物の約0.1w/v%〜1w/v%である、請求項1または2記載の、アンホテリシンB、塩化ナトリウム及びリン脂質を含み、ジメチルスルホキシドを含まない、低毒性な非経口水性組成物。
  4. アンホテリシンBの含有量が、組成物の0.5w/v%である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の、アンホテリシンB、塩化ナトリウム及びリン脂質を含み、ジメチルスルホキシドを含まない、低毒性な非経口水性組成物。
  5. 塩化ナトリウムの含有量が、組成物の少なくとも0.1w/v%である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の、アンホテリシンB、塩化ナトリウム及びリン脂質を含み、ジメチルスルホキシドを含まない、低毒性な非経口水性組成物。
  6. 塩化ナトリウムの含有量が、組成物の0.1w/v%〜0.9w/v%である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の、アンホテリシンB、塩化ナトリウム及びリン脂質を含み、ジメチルスルホキシドを含まない、低毒性な非経口水性組成物。
  7. リン脂質の含有量が、組成物の0.1w/v%〜1w/v%である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の、アンホテリシンB、塩化ナトリウム及びリン脂質を含み、ジメチルスルホキシドを含まない、低毒性な非経口水性組成物。
  8. リン脂質の含有量が、組成物の0.4w/v%〜0.6w/v%である、請求項1〜7のいずれか一項に記載の、アンホテリシンB、塩化ナトリウム及びリン脂質を含み、ジメチルスルホキシドを含まない、低毒性な非経口水性組成物。
  9. アンホテリシンBとリン脂質の重量比が約1:0.8〜約1:1.2である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の、アンホテリシンB、塩化ナトリウム及びリン脂質を含み、ジメチルスルホキシドを含まない、低毒性な非経口水性組成物。
  10. リン脂質のジミリストイルホスファチジルコリン(DMPC)とジミリストイルホスファチジルグリセロール(DMPG)の重量比が約7:1〜約7:15である、請求項1〜9のいずれか一項に記載の、アンホテリシンB、塩化ナトリウム及びリン脂質を含み、ジメチルスルホキシドを含まない、低毒性な非経口水性組成物。
  11. 使用されるリン脂質のジミリストイルホスファチジルコリン(DMPC)とジミリストイルホスファチジルグリセロール(DMPG)の重量比が7:3である、請求項1〜10のいずれか一項に記載の、アンホテリシンB、塩化ナトリウム及びリン脂質を含み、ジメチルスルホキシドを含まない、低毒性な非経口水性組成物。
  12. 組成物が完全に塩素化炭化水素を含まない、請求項1〜11のいずれか一項に記載の、アンホテリシンB、塩化ナトリウム及びリン脂質を含み、ジメチルスルホキシドを含まない、低毒性な非経口水性組成物。
  13. 請求項1〜12のいずれか一項に記載の、アンホテリシンB、塩化ナトリウム及びリン脂質を含み、ジメチルスルホキシドを含まない、低毒性な非経口水性組成物を製造する方法であって、
    (i) 一つ以上のリン脂質を、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、クロロホルム、四塩化炭素及びメチレンクロリドのような非経口的に許容される溶媒群から選択される一つ以上の有機溶媒中に溶解し、次に溶媒を減圧下蒸発させて、単独または混合されたリン脂質の乾燥フィルムを形成する工程、
    (ii) 塩化ナトリウムを含まない非経口的に許容される水相中にアンホテリシンBを懸濁するか、または塩化ナトリウムを含んでいてもよい非経口的に許容される水相中に微粉砕したアンホテリシンBを懸濁する工程、
    (iii) 工程(ii)の終りに形成された懸濁されたアンホテリシンBを含む水相を、工程(i)の終りに得られたリン脂質のフィルムに添加し、両者を混合して、アンホテリシンBとリン脂質を前記水相中に含む懸濁液を得る工程、
    (iv) 工程(iii)の終りにおいて得られた前記懸濁液のpHを 6.0〜8.0に調整し、次にこれを、2μのグラスファイバーフィルターでろ過できるようになるまで均質化する工程、
    (v) 工程(iv)の終りにおいて、最終生成物の塩化ナトリウム含有量が少なくとも0.1w/v%となるよう十分な塩化ナトリウム水溶液を添加する工程、
    (vi) 工程(v)の終わりにおいて得られた均質化された懸濁液を、2μグラスファイバーフィルターを通してろ過し、前記濾液を窒素カバー下にバイアル中に注入し、バイアルを密封し、密封したバイアルをオートクレーブをかけて滅菌し、非経口投与に適する最終生成物を得る工程、
    を含む上記方法。
  14. リン脂質が卵ホスファチジルコリン(EPC)またはジミリストイルホスファチジルコリン(DMPC)及びジミリストイルホスファチジルグリセロールナトリウム塩(DMPG)の混合物から選択される、請求項13記載の、アンホテリシンB、塩化ナトリウム及びリン脂質を含み、ジメチルスルホキシドを含まない、低毒性な非経口水性組成物の製造方法。
  15. アンホテリシンBの含有量が、組成物の約0.1w/v%〜1w/v%である、請求項13または14記載の、アンホテリシンB、塩化ナトリウム及びリン脂質を含み、ジメチルスルホキシドを含まない、低毒性な非経口水性組成物の製造方法。
  16. アンホテリシンBの含有量が、組成物の0.5w/v%である、請求項13〜15のいずれか一項に記載の、アンホテリシンB、塩化ナトリウム及びリン脂質を含み、ジメチルスルホキシドを含まない、低毒性な非経口水性組成物の製造方法。
  17. リン脂質の含有量が、組成物の0.1w/v%〜1w/v%である、請求項13〜16のいずれか一項に記載の、アンホテリシンB、塩化ナトリウム及びリン脂質を含み、ジメチルスルホキシドを含まない、低毒性な非経口水性組成物の製造方法。
  18. リン脂質の含有量が、組成物の0.4w/v%〜0.6w/v%である、請求項13〜17のいずれか一項に記載の、アンホテリシンB、塩化ナトリウム及びリン脂質を含み、ジメチルスルホキシドを含まない、低毒性な非経口水性組成物の製造方法。
  19. アンホテリシンBとリン脂質の重量比が約1:0.8〜約1:1.2である、請求項13〜18のいずれか一項に記載の、アンホテリシンB、塩化ナトリウム及びリン脂質を含み、ジメチルスルホキシドを含まない、低毒性な非経口水性組成物の製造方法。
  20. リン脂質ジミリストイルホスファチジルコリン(DMPC)とジミリストイルホスファチジルグリセロール(DMPG)の重量比が約7:1〜7:15である、請求項13〜19のいずれか一項に記載の、アンホテリシンB、塩化ナトリウム及びリン脂質を含み、ジメチルスルホキシドを含まない、低毒性な非経口水性組成物の製造方法。
  21. 使用されるリン脂質のジミリストイルホスファチジルコリン(DMPC)とジミリストイルホスファチジルグリセロール(DMPG)の重量比が7:3である、請求項13〜20のいずれか一項に記載の、アンホテリシンB、塩化ナトリウム及びリン脂質を含み、ジメチルスルホキシドを含まない、低毒性な非経口水性組成物の製造方法。
  22. リン脂質を溶解するために用いられる溶媒がエタノールである、 請求項13〜21のいずれか一項に記載の、アンホテリシンB、塩化ナトリウム及びリン脂質を含み、ジメチルスルホキシドを含まない、低毒性な非経口水性組成物の製造方法。
  23. 非経口的に許容される水相が水またはリン酸緩衝液であり、微粉砕されたアンホテリシンBが使用される場合には水、リン酸緩衝液、食塩水またはリン酸緩衝食塩水である、請求項13〜22のいずれか一項に記載の、アンホテリシンB、塩化ナトリウム及びリン脂質を含み、ジメチルスルホキシドを含まない、低毒性な非経口水性組成物の製造方法。
  24. 工程(ii)におけるアンホテリシンBの懸濁に用いられる水相のpHを6.0〜8.0に調整する、請求項13〜23のいずれか一項に記載の、アンホテリシンB、塩化ナトリウム及びリン脂質を含み、ジメチルスルホキシドを含まない、低毒性な非経口水性組成物の製造方法。
  25. 均質化され濾過された懸濁液の滅菌を、通常のオートクレーブにより行う、請求項13〜24のいずれか一項に記載の、アンホテリシンB、塩化ナトリウム及びリン脂質を含み、ジメチルスルホキシドを含まない、低毒性な非経口水性組成物の製造方法。
  26. 滅菌温度が110℃である、請求項13〜25のいずれか一項に記載の、アンホテリシンB、塩化ナトリウム及びリン脂質を含み、ジメチルスルホキシドを含まない、低毒性な非経口水性組成物の製造方法。
  27. 滅菌をオートクレーブによる特別処理により行い、加熱及び冷却時間を迅速な加熱及び迅速な冷却サイクルにより減少させることを特徴とする、請求項13〜26のいずれか一項に記載の、アンホテリシンB、塩化ナトリウム及びリン脂質を含み、ジメチルスルホキシドを含まない、低毒性な非経口水性組成物の製造方法。
  28. 使用されるアンホテリシンBが微粉砕される場合には、工程(ii)における水相が水、食塩水、リン酸緩衝液またはリン酸緩衝食塩水である、請求項13〜27のいずれか一項に記載の、アンホテリシンB、塩化ナトリウム及びリン脂質を含み、ジメチルスルホキシドを含まない、低毒性な非経口水性組成物の製造方法。
  29. 使用されるアンホテリシンBが微粉砕される場合には、工程(ii)〜(iv)のいずれかにおいて塩化ナトリウムの最終生成物における濃度が少なくとも0.1w/v%となるように添加される、請求項13〜28のいずれか一項に記載の、アンホテリシンB、塩化ナトリウム及びリン脂質を含み、ジメチルスルホキシドを含まない、低毒性な非経口水性組成物の製造方法。
  30. 請求項13〜29のいずれか一項に記載の方法で製造される、請求項1〜12のいずれか一項に記載の、アンホテリシンB、塩化ナトリウム及びリン脂質を含み、ジメチルスルホキシドを含まない、低毒性な非経口水性組成物。
  31. 明細書及び実施例I〜XIIに実質的に記載された、アンホテリシンB、塩化ナトリウム及びリン脂質を含み、ジメチルスルホキシドを含まない、低毒性な非経口水性組成物。
  32. 明細書及び実施例I〜XIIに実質的に記載された、アンホテリシンB、塩化ナトリウム及びリン脂質を含み、ジメチルスルホキシドを含まない、低毒性な非経口水性組成物の製造方法。
  33. 明細書及び実施例I〜XIIに実質的に記載された方法により製造された、アンホテリシンB、塩化ナトリウム及びリン脂質を含み、ジメチルスルホキシドを含まない、低毒性な非経口水性組成物。
  34. 明細書及び実施例VIIに実質的に記載された、アンホテリシンB、塩化ナトリウム及びリン脂質を含み、ジメチルスルホキシド及び塩素化炭化水素を含まない、低毒性な非経口水性組成物。
  35. 明細書及び実施例VIIに実質的に記載された、アンホテリシンB、塩化ナトリウム及びリン脂質を含み、ジメチルスルホキシド及び塩素化炭化水素を含まない、低毒性な非経口水性組成物の製造方法。
  36. 明細書及び実施例VIIに実質的に記載された製造方法により製造された、アンホテリシンB、塩化ナトリウム及びリン脂質を含み、ジメチルスルホキシド及び塩素化炭化水素を含まない、低毒性な非経口水性組成物。
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