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JP2004521653A - ミルクタンパク質の加水分解の方法 - Google Patents

ミルクタンパク質の加水分解の方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、加水分解されたミルクカゼインと、好ましくは加水分解されていない乳清タンパク質とを、9:1〜1:1の比(乾燥質量)で含む組成物を提供する。40g/リットルの量で10℃で水に溶解され又は存在する場合、これは、pH4で透明な液体である。

Description

【0001】
本発明は、加水分解されたミルクカゼイン及び好ましくは、加水分解されていない乳清タンパク質を含む組成物に関し、特に、加水分解されたカゼイン及び好ましくは加水分解されていない乳清タンパク質を含む加水分解物の新規製造方法に関する。結果として、このような加水分解物は、スポーツドリンク及びソフトドリンクのような飲料、栄養製品、乳児栄養物又は種々の食品若しくは発酵製品の製造に使用され得る。
【0002】
(本発明の背景)
ウシのミルクのタンパク質画分は、健康に結びつく。健康促進特性は、このタンパク質画分の栄養面のみならず、種々の健康促進要素に存在する。
ミルクタンパク質は、約80%がカゼインからなる。残りのタンパク質は、種々の乳清タンパク質からなる。カゼイン画分は、アミノ酸、カルシウム及びホスフェートの主源であり、これら全ては、若い動物の成長に必要である。乳清タンパク質画分は、さらに、アミノ酸の源であり、加えて、これは、いくつかの生理活性で推定される健康促進タンパク質、例えば、免疫グロブリン、葉酸(folate)結合性タンパク質、ラクトフェリン、ラクトペルオキシダーゼ及びリゾチームを含む。これは、更に、カゼイン及び乳清タンパク質画分の代謝(metabolisation)において、多数の新しい生理活性特性が形成されることが知られている。このような新規に形成された生理活性特性の例は、カゾモルフィン、カソキニン(casokinins)、免疫グロブリン、免疫ペプチド、カゼインホスフホペプチド、乳糖及びラクトフェリシンを含む。従って、カゼインと乳清タンパク質とをミルクで生じるような組み合わせで使用すると、かなりの栄養及び健康の利点を与える。
最近、産業的に調製されたミルクタンパク質の加水分解物は、新規に形成された生理活性ペプチドを含み、特に、高血圧症と戦うACE-阻害剤を含むことが見出された。
ミルクの白い見かけは、脂肪小球とカゼインミセルによる光の散乱によって起こる。スキムミルク、即ちすべての脂肪が除去されたミルクは、これらカゼインミセルのために依然として白い。
【0003】
ミルクの乳清タンパク質画分、即ち脂肪及びカゼイン画分の双方を除去した後のミルクは、黄色みがかっているが透明なタンパク質溶液であり、これは、種々のタンパク質、ペプチド、ラクトース、ミネラル及びビタミンに富む。これらの成分の全ては、酸性条件下でさえも完全に溶解性である。それにもかかわらず、乳清タンパク質の溶解は、スプレードライの間、部分的な変性の結果として濁った溶液を生成し得る。部分的な酵素加水分解は、これらやや変性したスプレードライ乳清タンパク質の溶解特性を改善し得る。さらに、乳清タンパク質の徹底的な酵素加水分解は、さらに、その溶解性を改善するだけでなく、苦み及び遊離アミノ酸の存在のレベルを適度に増加する。乳清タンパク質の更に徹底的な酵素加水分解の通常の目的は、アレルゲン性の低下と、腸の取り込みの改善を達成することにある。特に、低下したアレルゲン性の特徴は、商業的に重要である。例えば、北欧の異なる国において、乳牛ミルクの不耐性は、幼児の全体人口のほぼ3%が、人生の最初の2年間で診断されている。β−ラクトグロブリンは、カゼインと共に、ウシのミルクにおける主なアレルゲンに属する。大人はめったにウシミルクアレルギーを示さず、このグループに対して特化した製品は、容易に吸収され得、良好な味を提供し、良好な棚安定性を示し、特に酸性条件下においてそうであるように仕立てられなければならない。従って、臨床、栄養、スポーツの用途並びに幼児栄養向けの乳清加水分解物の徹底的な酵素消化に関する多数の文献が存在することは、驚くべきことではない。
【0004】
乳清と対照的に、カゼインは、疎水性アミノ酸に富み、この加水分解物は、苦くて有名であり、悪臭及びだし汁の腐った味(off-taste)を有する傾向がある。これらの極端な苦味のため、酵素的に加水分解したカゼインは、限定的な用途のみしか見いだせない。さらに、疎水性アミノ酸の高い含有量は、カゼイン由来ペプチドを、特に酸性条件下で溶解困難とする。
文献に記載された部分的なカゼイン加水分解物の調製方法は、一般的に、いくつかのエンドプロテアーゼでの多段階加水分解と、その後1以上のエキソプロテアーゼでのインキュベーションを含む。種々のエンドプロテアーゼの組み合わせは、可能性あるアレルゲン性の反応を最小限にし、かつ、溶解性を改善するために要求される高加水分解度(高DH)を得るために一般的に使用される。続くエキソプロテアーゼでのインキュベーションは、アミノ又はカルボキシ末端アミノ酸残基を放出して苦い腐った味を最小限にする。しかしながら、遊離アミノ酸を放出することは、収率の損失及び減少した栄養価を意味する。高レベルの遊離アミノ酸は、更に、だし汁の腐った味となり、最終加水分解物の浸透圧値が増加するので、遊離アミノ酸、及び苦い腐った味の原因となる強い疎水性ペプチドを除去するための追加の処理工程は、一般的な方法である。
【0005】
特許出願EP 0610411は、低分子量ペプチド及び15〜35%の大きさのDH値を有する良好な感覚受容性の品質の完全に溶解性のカゼイン加水分解物を開示する。
特許出願WO 96/131744は、ミルクタンパク質加水分解物の調製方法であって、加水分解反応が、バシラスからの中性又はアルカリ性プロテアーゼを、エンド及びエキソペプチダーゼを含むアスペルギルス酵素複合体との組み合わせで含み、加水分解度が35〜55%である方法を開示する。
特許出願EP 384303は、低い苦味と低いDH値を示すタンパク質加水分解物のアミノペプチダーゼを用いる調製方法を開示する。
特許出願EP 223 560は、連続的な酵素加水分解を用いたミルクタンパク質の調製方法を開示する。
特許出願EP 0631731は、乳清タンパク質及びカゼインを含むタンパク質混合物の部分的加水分解物であって、該加水分解物が、4〜10%の加水分解度を有し、低苦味加水分解物がトリプシン及びキモトリプシンの組み合わせを使用して得られることを開示する。
米国特許第4,600,588号は、a.o.酸真菌プロテアーゼで処理した酸沈殿カゼインからなるミルクタンパク質加水分解物を開示する。
特許出願JP11243866は、無味無臭で、17〜30%の加水分解度を有する、飲料及び食品に有用なカゼイン加水分解物を開示する。
【0006】
(本発明の概要)
本発明は、加水分解されたカゼインタンパク質と乳清タンパク質とを、乾燥質量で9:1〜1:1の比で含むタンパク質組成物を提供する。好ましくは、乳清タンパク質は、加水分解されていない。加水分解カゼインタンパク質及び乳清タンパク質が、水に10℃でタンパク質(乾燥質量)40g/リットルの量で溶解され又は存在する場合、タンパク質組成物は、pH4で透明な液体である。
タンパク質組成物がタンパク質(乾燥質量)を40g/リットルより少なく含む場合、この組成物は、タンパク質(乾燥質量)40g/リットルの液体に濃縮された場合、10℃においてまだ透明液体である。
本発明は、更に、少なくともカゼイン画分が加水分解されている、カゼインタンパク質及び乳清タンパク質を含む組成物の調製方法を提供する。
本発明は、更に、本発明の組成物を含む製品、例えば、スポーツドリンク又はソフトドリンク又は健康ドリンクのような飲料、若しくは、高齢者用又は体重を減らしている人用の製品のような栄養食品、若しくは、期間又は後続製品(term or follow-on product)のような幼児用調合乳(infant formula)を提供する。さらに、これは、発酵した製品であり得、又は、種々のパーソナルケア製品に混合され得る。
【0007】
(本発明の詳細な説明)
本発明の製品は、好ましくは、乳清タンパク質及びカゼインを、ウシのミルクに存在するような比率で含む。ペプチド及びタンパク質に存在する生理活性の利点を得るため、好ましくは、乳清タンパク質の酵素加水分解を最小にするべきである。カゼインの酵素加水分解をかなり十分として、酸条件下での透明な製品における高いタンパク質収率を保証するべきである。従って、カゼインタンパク質は、十分な量の酵素で、十分な時間加水分解され、ほとんど完全に加水分解されたタンパク質になる。ほとんど完全に加水分解されたことは、ほんのわずかなパーセントのカゼイン塩が完全には溶解できず、最終加水分解物においていくらか濁度を引き起こし得ることを意味する。同様に、乳清画分は、いくらかの残りの不溶性物質、例えば、痕跡量のカゼインを含み得る。この不溶性物質をカゼイン加水分解物及び乳清の混合物から除去するために、低速遠心分離(例えば、2000〜5000g)又は単純な沈降と続くデカンテーションのいずれかが、産業上許容できる処理工程を提供し、透明な製品が得られる。通常の乳牛ミルクは、低速遠心分離又は沈降/デカンテーション工程のいずれを使用しても浄化され得ないことが理解されるべきである。加水分解されたカゼインタンパク質と乳清タンパク質を混合した後、好ましくは低速遠心分離をし、得られる製品は、リットル当たり40gのタンパク質(乾燥質量)の量で水に溶解し又は存在させた場合、pH4で透明な液体を生成した。通常、加水分解は、3.5〜9のpH、及び40〜80℃の温度で行われる。好ましくは、タンパク質加水分解物は、ウシのミルク中に存在する乳清対カゼインの比を有し、酸条件下で透明である。好ましくは、加水分解物は、改善されたはっきりしない(neutral)又は薄い(bland)味を有し、及び良好な棚安定性を有する。
【0008】
液体組成物は、10℃及びpH4の場合、「透明」であり、480ナノメートルで、1cmガラスセルを使用して測定したその光吸収は1.00より低く、20000gで20分間遠心分離の後に得られる同じ組成物の上澄みに対して10℃及びpH4で測定した場合、好ましくは0.50より低い。
本発明は、ミルクタンパク質の混合物、好ましくは、カゼイン加水分解物及び乳清を、カゼイン対乳清の比で9:1〜1:1の乾燥質量、好ましくは、ウシのミルク中に存在するような比率で提供する。さらに、本発明は、そのような混合物及びそこから由来する栄養飲料の調製方法を提供する。タンパク質加水分解物は、幼児用調製乳、治療食、栄養品(nutraceutical)、アイスクリーム、ドレッシング、発酵製品、ヨーグルト、及び個人ケア製品に使用され得る。一般に、本発明の組成物は、ウシのミルクと比較して非常に低いアレルゲン性を有する。一般に、本発明の組成物は、薄い又ははっきりしない味、並びに酸性条件下での改善された溶解性及び透明性(transperancy)を有し、他の飲料、例えば、スポーツドリンク又はソフトドリンク又は健康ドリンク又は発酵製品のベースとして使用され得る。薄い味の語は、蒸留水に溶解したキナーゼサルフェートの15mg/リットルのレベルと同様又はそれ以下であり、及び14℃の温度で味がわかる苦味のレベルを意味する。
【0009】
本発明の製品の健康利益をさらに改善するために、タンパク質組成物は、ビタミン濃縮物、フルーツ又はフルーツ画分と組み合わされて、最終生成物のビタミン及び繊維含有量を向上させ、及び、加水分解物画分とも組み合わされて生理活性タンパク質のレベルを向上させ得る。さらに、本発明の製品は、種々の微生物培養で発酵されて、味を改善し、健康利益を改善し、又は最終製品の粘度を向上し得る。理想的に、発酵は、40〜50℃の温度でのプロリン特異性エンドプロテアーゼのインキュベーションと同時に行われる。使用したスターター培養が高い粘度を発生する場合、発酵は、低速遠心分離工程の後に最善に行われる。好適なスターター培養又は種々のスターター培養の組み合わせでのインキュベーションに続き、全体の混合物は、要求された酸pHが達成されるまで発酵され、その後10〜20℃に冷却される。従って、このように生産された発酵されたベースは、水又はジュースに均質化され又は希釈され、4℃に冷却され、要求された小売コンテナに充填され得る。すなわち、低温殺菌又は滅菌工程はあってもなくてもよい。医薬を必要としない消費者の間で受け入れられる広範な消費者を得るために、高い嗜好性並びに酸条件下で溶解性であるような一定の物理化学的特徴は、最も重要である。透明で白くない見かけは、重要な利益であるとともに、通常乳製品に付随するジアセチルのような臭い及び香りがない。従って、本発明は、酸条件下で透明な液体であって、ウシのミルクと比較して低いアレルゲン性を有し、ミルクの健康促進特性及び栄養効果を有する液体を調製する方法であって、炭酸飲料を含む飲料、発酵製品及び食品のような食品用途に使用され得るものを提供する。
【0010】
本発明の加水分解物の調製方法は、スキムミルク、スキムミルクパウダー、ミルクタンパク質濃縮物、乳清タンパク質とカゼインとの好適比混合物、又は、単離された乳清タンパク質画分及び単離されたカゼイン画分を使用することによって行われてもよく、これらは、その後、混合して出発物質として好ましい比を得、画分(の一部)を加水分解した後に混合してもよく、加水分解中に混合してもよい。
乳清タンパク質は、チーズ製造から得られた液体乳清を出所としてもよく、好ましくは、動物又は微生物レンネットによるカゼインの凝固に起因するような甘い乳清を出所としてもよい。これは、さらに、混入しているカゼインから、例えば、酸性化されてその後遠心分離されて精製される。好ましくは、濃縮され、スプレードライされないバージョンのこれら乳清製品が使用される。任意に市販の乳清タンパク質パウダーは、例えば、BiPRO(Davisco Foods International)、PROXIME 660又はHIPROTAL 875又はDOMOVICTUS 535(BDI, オランダ)又は、より好ましくはこれらのスプレードライされない同等物を使用してもよい。任意に、使用される乳清は、非タンパク質分解性酵素、例えば、ラクターゼにかけて、存在するラクトースをグルコース及びガラクトースに変えてもよい。任意に、乳清物質は脱塩されてもよい。本発明は、好ましくは、乳清タンパク質画分の加水分解をせず、又は非常に限られた加水分解だけを考える。加えて、本発明は、乳清画分及びカゼイン画分の双方が、例えばスキムミルク又はスキムミルクパウダーの加水分解の間に生じるように加水分解されるような加水分解物を考える。スキムミルクは、脱脂されたミルクであり、従って、好ましくは1g/リットルより少ない脂肪、好ましくは、0.8g/リットルより少ない脂肪を含む。スキムミルク又はスキムミルクパウダーを出発物質として使用する本発明の製品において、1500ダルトン未満の分子量を有するペプチド画分は、典型的に、本発明の組成物中に存在するタンパク質の85質量%より大きいことを示すに対し、5000ダルトン未満のペプチド画分は、典型的に、本発明の組成物中に存在するタンパク質の95質量%より大きいことを示す。従って、本発明の製品は、好ましくは、出発タンパク質と比較して著しく減少したアレルゲン性を示す。本発明は、更に、ナノ濾過し、イオン交換し、又は電気透析した後に得られるような、低下した浸透圧値を有する加水分解物を考える。
【0011】
カゼイン画分の透明性及び酸溶解性は、カゼインミセルをより小さなペプチドに酵素的に加水分解することによって得ることができる。
カゼイン源は、レンネットカゼイン、酸カゼイン、又はカゼインナトリウム、カルシウム若しくはカリウムのいずれかであり得る。本発明の方法に対し、タンパク質は、1リットル当たり10〜150グラムのタンパク質(1〜15%w/w)、好ましくは、1リットル0〜60グラムのタンパク質を含む溶液中に希釈され又は元に戻される。
部分加水分解物を得るために、タンパク質は、まず、4〜10のpH最適条件でエンドプロテアーゼにかけられ、嵩高い疎水性アミノ酸残基のカルボキシ末端側でタンパク質を切断することを優先する。好ましくは、エンドプロテアーゼは、エキソプロテアーゼがない。
このような特徴を有する好ましいエンドプロテアーゼは、サブチリシン(EC3.4.24.4又はペスカラーゼ(Pescalase), (DSM Food Specialities、Seclin、フランスによって供給)、又はアルカラーゼ(Alcalase), (NOVO, Bagsvaerd, Denmarkによって供給))、サーモリシン(EC3.4.24.4又はサーモアーゼ(ダイワカセイ、大阪、日本によって供給))、中性メタロプロテアーゼ(EC3.4.24.28又はブリューワーズプロテアーゼ2000(Brewers Protease 2000)(DSM Food Specialities、Seclin、フランスによって供給)、又はニュートラーゼ(Neutrase), (NOVOによって供給))又はキモトリプシン(EC3.4.21.1)である。他の好ましいエンドプロテアーゼは、プロリン特異性エンドプロテアーゼである。プロリン特異性エンドプロテアーゼは、プロリンのアミノ末端側又はカルボキシ末端側のいずれかで優先的な切断を示し得る。プロリンのアミノ末端側で切断し得るエンドプロテアーゼは、既知である(Nature, Vol. 391, 15 January 15, pp301-304, 1998)。プロリンのカルボキシル末端側で切断することを優先するエンドプロテアーゼも既知である(EC3.4.21.26)。後者のタイプのプロリン特異性エンドプロテアーゼは、好ましくは、食品グレード過剰産生組換え株、例えば、アスペルギルス(Aspergillus)から得られる。この酵素の好適な産生株の例は、同時継続特許欧州出願番号PCT/EP01/14480に記載されている。このプロリン特異性エンドプロテアーゼは、プロリン残基を含有するペプチド結合のみを加水分解し、この酵素は、好適なエンドプロテアーゼの一つと有利に結合して、結合した乳清タンパク質とカゼイン又は単離した画分を加水分解し得る。プロリン特異性エンドプロテアーゼを使用する重要な利点は、カゼイン及び乳清タンパク質中の主要なアレルゲン性のエピトープを切断し得ることである。例えば、カゼインは、プロリン残基に非常に富むので、プロリン特異性エンドプロテアーゼによって頻繁に切断され得る。β−ラクトグロブリンの3つの主要なアレルゲン性エピトープ(フラグメント41-60, 102-124及び149-162;Clinical and Experimental Allergy, 1999, Vol 29, pp1055-1063)は、全てセントラルプロリン残基を含むので、エンドプロテアーゼでのインキュベーションは、関連するヒトIgEによる認識を低下しやすくなり、この結果、最終製品のアレルゲン性が最小になる。本発明の方法の好ましい態様は、カゼイン画分若しくは乳清画分とカゼイン画分の双方が少なくともプロリン特異性エンドプロテアーゼを含む加水分解にかけられることである。
【0012】
本発明の方法の他の好ましい態様は、全体のミルクに存在するような、乳清画分、カゼイン画分又はタンパク質画分の酵素加水分解が、エンドプロテアーゼのみを使用して、すなわち、エキソプロテアーゼを使用せずに加水分解されることである。
プロリン特異性エンドプロテアーゼのpH最適条件に依存して、加水分解は、他のエンドプロテアーゼとともに又は他のエンドプロテアーゼとは別に行われる。加水分解は、一定pH又は非制御pH条件下で行われ得る。好ましくは、加水分解は、2つの工程で行われ、まず、タンパク質を、中性又はアルカリ性条件下、エンドプロテアーゼによって、嵩高い疎水性のアミノ酸残基のカルボキシル末端側でタンパク質を切断することを優先してインキュベートする。この加水分解の間、pHは、酸性の値(すなわち、pH7未満)に低下し、そうなってからのみ、第2のエンドプロテアーゼ、好ましくは、プロリン特異性エンドプロテアーゼ、より好ましくは、アスペルギルスから得られたプロリン特異性エンドプロテアーゼを加える。
【0013】
所望程度の加水分解を達成するために必要な酵素の量は、使用される酵素に依存する。しかしながら、酵素投与量及びインキュベーション条件は、カゼインタンパク質画分の大部分が典型的に6〜20時間のインキュベーション期間の後、反応の水相中に溶解されるといった方法で最適化される。大部分とは、pH4下、カゼイン画分中に存在する20%より少ない、好ましくは10%より少ない、より好ましくは5%より少ないタンパク質が、10分間、2000gでの遠心分離で沈殿され得ることを意味する。
エンドプロテアーゼでのインキュベーションに起因する加水分解物の追加の苦味除去は、有益であり得る。追加の苦味除去は、好ましくはエンドプロテアーゼ活性のないエキソプロテアーゼ製剤による同時又は後のインキュベーションによって好適に行われる。インキュベーションがエンドプロテアーゼでのインキュベーションの後に行われる場合、塩酸でのpH調整が必要であり;エンドプロテアーゼのインキュベーションは、普通要求されない。苦味除去は、中性又はわずかに酸性の条件下で、アミノ末端疎水性アミノ酸残基、例えば、アクセリザイム(Accellerzyme)(DSM Food Specialities: Delft, オランダ)又はコロラーゼLAP(Corrolase LAP)(Rohm, Darmstadt, ドイツ)又はバチラス ステアロサーモフィルス(Bacillus stearothermofilus)から及びStollら(BBA 438(1976) 212-220)によって記載されたように単離されたAPIIを除去することを優先することを示す好適なアミノペプチダーゼで行い得る。これとは別に、苦味除去は、わずかに酸性の条件下、カルボキシ末端疎水性アミノ酸残基、例えば、アスペルギルスからのCPDI(PepG)(Dal Degan et al, Appl. Environ Microbial, 58(7)2144-2152)を除去することを優先することを示す好適なカルボキシペプチダーゼで行われ得る。任意に、2つのタイプのエキソプロテアーゼの組み合わせは、わずかに酸性の条件下で使用され得る。エンドプロテアーゼ並びにエキソプロテアーゼに対する好ましいインキュベーション温度は、40℃又はそれ以上、好ましくは、50℃〜80℃である。
【0014】
加水分解の条件とは関係なく、最終加水分解物は、好ましくは、酵素不活性化の追加の工程を受ける。酵素不活性化工程は、少なくとも85℃に少なくとも10分間加熱することを含む熱処理であり得る。より高い温度又はより極端なpH値を使用すれば、期間がより短くなり得る。そのような熱処理は、好ましくは、酸性pH値、好ましくは3〜7で行われる。全ての非可溶化物質を最終製品から除去するため、デカンテーション又は工業的スケールで行われ得るような低速、例えば、2000〜4000gの遠心分離が好適である。任意に、加水分解物は、ウルトラフィルター、マイクロフィルター、珪藻土、ファイバーグラスフィルターを使用して、又は、交流濾過を使用して濾過され得る。完全な酵素不活性化は、色素ゼラチンテストによって確認され得る。任意に、濾過された最終加水分解物は、活性炭、ナノ濾過、イオン交換又は電気透析で処理されて、余剰の塩を除去し得る。濾過された加水分解物は、低温殺菌され、滅菌され、必要であれば、さらに乾燥技術、例えば、蒸発、ナノ濾過、スプレードライ、流動床乾燥又はこれらの組み合わせによって濃縮される。好ましくは、得られた製品は、粒状形態である。
【0015】
有利に、カゼインと乳清タンパク質の比は、実質的にウシのミルクで存在するものである。乳清タンパク質は、好ましくは、非加水分解タンパク質である。
有利に、カゼイン又は乳清タンパク質又はこの2つの組み合わせは、エンドプロテアーゼのみを使用して、即ち、エキソプロテアーゼの使用を含まずに加水分解される。
好ましくは、最終タンパク質混合物は、10〜50%の乳清タンパク質及び90〜50%のカゼインを含む。より好ましくは、このタンパク質混合物は、20〜40%乳清タンパク質及び80〜60%カゼインを含む。カゼインと乳清タンパク質のパーセントは、共に乾燥質量ベースで表される。
本発明の好ましい態様において、カゼイン塩は、好適なエンドプロテアーゼで加水分解され、その後、プロリン特異性エンドプロテアーゼでインキュベーションを受ける。そのままで、又は好ましくは遠心分離の後、カゼイン加水分解物を濃縮し、乾燥する。乾燥した製品は、非加水分解乳清中に再び溶解され、所望のタンパク質濃度及びタンパク質比を得ることができ、その後必要であれば、遠心分離又は濾過され、及び低温殺菌され又は滅菌されて、本発明の製品を得ることができる。これとは別に、濃縮されたカゼイン加水分解物は、濃縮された非加水分解乳清タンパク質と混合され、所望のタンパク質濃度及びタンパク質比を達成し、その後、任意に遠心分離され又は濾過され、及び任意に低温殺菌され又は滅菌されて本発明の製品を得ることができる。
当然、本製品は、追加の酵素処理、たとえば、ラクターゼを受け、又は異なるタイプのスターター培養で発酵され、又は全ての種類の成分、例えば、フルーツ濃縮物、香料、顔料、アルコール、二酸化炭素、増粘剤、酸味料、酸化防止剤、ハーブ又はハーブ抽出物、健康促進化合物様ビタミン又はプロビタミン、又は生理活性ペプチド又は炭水化物又はアミノ酸と組み合わせて、市場の要求に沿った製品を処方することができる。
pH値が一般的に3より高く、好ましくは、3.5より高く、全タンパク質濃度が5%w/wより小さく、好ましくは3.5%w/wである最終用途において、480nmで測定した溶液(40g/リットルのタンパク質を含む)の光吸収は、1.000より小さく、好ましくは溶液の上澄みに対して測定して0.50より小さく、これは、20,000gで20分間遠心分離した後、1cmガラスセルを10℃かつpH4で使用して得られる。
【0016】
(実施例1)
プロリン特異性エンドプロテアーゼを使用するカゼインの加水分解
カゼインナトリウムパウダーのkg当たり、サーモリシン1gのインキュベーションにより、1リットル当たりカゼインナトリウム(Miprodan 30、MD Foods, Viby, デンマークから供給)60gを含む溶液/懸濁液中、pH6.7で75℃、一定pH条件で3時間後、ほとんど沈殿物のない透明な溶液になった。pHを5.0に調節した後、酵素を95℃で45分間インキュベートした。液体は冷却され、非常に苦味を与える味がした。pHを6.0に調節し、A.ニガー(A. niger)からのプロリン特異性エンドプロテアーゼ3単位をこのカゼイン塩加水分解物25mlに加えた。A.ニガーからのプロリン特異性エンドプロテアーゼの1活性単位は、1分間当たり1μモルのpNAをN−カルボベンゾキシ−グリシン−プロリン−p ニトロアニリド(Z-Gly-Pro-pNA)(Bachem, スイス)からpH5及び37℃で遊離するのに要求される酵素の量として定義される。pNAの遊離は、410nmでの光吸収によって測定される。50℃で終夜インキュベーションした後、pHを更に5.0に調節し、他の酵素不活性化工程(90℃で30分)を行った。室温に冷却した後、カゼイン加水分解物は、完全に溶解され、透明である。
【0017】
試験は、苦みが全くないことを示した。
P4000ポンプ(Themoquest, Breda, オランダ)を取り付けたイオントラップマススペクトロメーター(Thermoquest, Breda, オランダ)を使用するHPLCを、酵素インキュベーションによって生産されたようなカゼインペプチドの分子量分布を特徴づけるために使用した。形成するペプチドは、PEPMAP C18 300A(MIC-15-03-C18-PM, LC Packings, アムステルダム、オランダ)カラムを、溶出に対してミリQ水(Milli Q water)中0.1%ギ酸(Millipore, bedford, MA, USA; 溶液A)及びアセトニトリル中0.1%ギ酸(溶液B)の勾配で使用して分離した。勾配は、溶液A100%で開始し、及び45分間で溶液B70%に増加し、後者の比を更に5分間維持した。50μlの導入容積を使用し、流速は50μl/分とし、カラム温度を30℃に維持した。導入した試料のタンパク質濃度は約50μg/mlだった。得られたデータに従い、カゼインペプチドの多くは、300〜1200Dの範囲の分子量を有していた。
【0018】
(実施例2)
加水分解していない甘い乳清で大規模に加水分解されたカゼイン塩を混合することによって得られる透明で苦味のないミルク様ドリンク
カゼインナトリウムを60g/リットル含む溶液(Miprodan 30, MD Foods, Viby, デンマークから供給)200mlに対し、サーモアーゼ (14000PU/mgの活性を有するバチラス サーモプロテオリチカス ロッコ(Bacillus thermoproteolyticus Rokko)からの熱安定性メタロエンドプロテアーゼ、ダイワカセイ(大阪、日本)製)300mgを加えた。pH6.7、75℃でのインキュベーションの間、カゼイン様(caseinaceous)タンパク質の迅速な凝結及び沈殿が生じた。3時間一定のpH条件での更なるインキュベーションにより、ほとんど沈殿のない浄化した溶液になった。溶液のpHは、pH5.0に調節され、サーモアーゼは、45分間95℃でインキュベートした。冷却後、溶液をティスティングし、非常に苦いことがわかった。
pHを6.0にpH調節した後、A.ニガーからのプロリン特異性エンドプロテアーゼ3単位(Z-Gly-Pro-pNAでpH5、37℃で測定)を25ml加水分解物に加えた。20時間50℃でインキュベーションした後、他の酵素インキュベーションサイクルを、溶液を30分間90℃に加熱することによって行った。室温に冷却し及びpH値を4.0に調節した後、カゼイン塩加水分解物は、完全に溶解され、透明であることがわかった。即ち、水に対し、480nm、1cmセルで分光光学的に測定して0.24の光吸収を示した。ティスティングは、苦み及び異臭(off-flavor)がないことを示した。
この2つの濃縮したカゼイン溶液を、同量の、カゼインタンパク質が混入しない新鮮で2倍濃縮された甘い乳清と混合し、pH4.0に酸性化し、その後低速遠心分離をすることによって、最終的に、透明で苦みのないミルク様ドリンクを得た。
【0019】
(実施例3)
甘い乳清の加水分解によって得られる加水分解した乳清タンパク質の透明で苦味のない溶液
甘い乳清は、カゼイン様タンパク質がなく、pH4に溶液を酸性化することによって作成された。遠心分離後、透明な上澄みをデカンテーションした。乳清画分のpHをpH6.8に調節した。この溶液200mlに対し、サーモアーゼ (14000PU/mgの活性を有するバチラス サーモプロテオリチカス ロッコ(Bacillus thermoproteolyticus Rokko)からの熱安定性メタロエンドプロテアーゼ、ダイワカセイ(大阪、日本)製)200mgを加えた。pH6.7、75℃でのインキュベーションの間、タンパク質のわずかな凝結及び沈殿が生じた。3時間一定のpH条件での更なるインキュベーションにより、いくらか沈殿物を含む浄化した溶液になった。溶液のpHは、pH5.0に調節され、サーモアーゼは、45分間95℃でインキュベートした。冷却後、溶液をティスティングし、わずかに苦いことがわかった。
pHを6.0にさらにpH調節した後、A.ニガーからのプロリン特異性エンドプロテアーゼ3単位(Z-Gly-Pro-pNAでpH5、37℃で測定)を25ml加水分解物に加えた。20時間50℃でインキュベーションした後、他の酵素インキュベーションサイクルを、溶液を30分間90℃に加熱することによって行った。室温に冷却し及びpH値を4.0に調節した後、乳清タンパク質加水分解物は、完全に溶解され、透明であることがわかった。即ち、水に対し、480nm、1cmセルで分光光学的に測定して0.35の光吸収を示した。ティスティングは、苦みや異臭(off-flavor)がないことを示した。
【0020】
(実施例4)
エキソプロテアーゼを使用せず、スキムミルクの加水分解によって得られる透明で苦味のないミルクタンパク質ベース溶液
市販のスキムミルク200mlに対し、サーモアーゼ (14000PU/mgの活性を有するバチラス サーモプロテオリチカス ロッコ(Bacillus thermoproteolyticus Rokko)からの熱安定性メタロエンドプロテアーゼ、ダイワカセイ(大阪、日本)製)300mgを加えた。pH6.7、75℃でのインキュベーションの間、タンパク質の迅速な凝結及び沈殿が生じた。3時間、pHスタット条件での更なるインキュベーションにより、ほとんど沈殿のない浄化した溶液になった。溶液のpHは、pH5.0に調節され、サーモアーゼは、45分間95℃でインキュベートした。冷却後、溶液をティスティングし、非常に苦いことがわかった。
pHを6.0にさらにpH調節した後、A.ニガーからのプロリン特異性エンドプロテアーゼ3単位(Z-Gly-Pro-pNAでpH5、37℃で測定)を25ml加水分解物に加えた。20時間50℃でインキュベーションした後、他の酵素インキュベーションサイクルを、溶液を30分間90℃に加熱することによって行った。室温に冷却し及びpH値を4.0に調節した後、カゼイン塩加水分解物は、完全に溶解され、透明であることがわかった。即ち、水に対し、480nm、1cmセルで分光光学的に測定して0.900より小さい光吸収を示した。ティスティングは、苦み及び異臭(off-flavor)がないことを示した。
【0021】
(実施例5)
加水分解されたカゼインナトリウムと種々の加水分解されていない乳清製剤とを混合することによって得られるミルク様組成物を有する透明で酸安定で苦味のない液体
カゼインナトリウムの6%(質量)溶液(90%タンパク質、DMV International, オランダから入手)のpHを8.0に調節し、その後、デルボラーゼ(Delcolase(登録商標)、560000DU/グラム、DSM Food Specialities, Seclin, フランスから入手)40マイクロリットルをカゼインのグラム当たりで加えた。この混合物を60℃で、定常的に撹拌して、150又は210分、pHをコントロールしないか、又は8.0で一定に維持してインキュベートした。インキュベーションの後、加水分解反応を、乳酸を使用してpHを5.0に低め、その後、10分間90℃のヒートショックで停止した。その後、温度を50℃に低下し、A.ニガーからのプロリン特異性エンドプロテアーゼ(WO 02/45523参照)を加えた。カゼインのグラム当たり、8単位/ミリリットル含む酵素溶液250マイクロリットル(即ち、実施例1に記載の方法で測定して、2単位/グラムカゼイン塩)を加え、240、480又は960分間インキュベートした。最後に、10分間95℃の追加のヒートショックを適用し、その後、すべての試料を蒸留水に希釈して、3%のカゼイン塩濃度を達成し、14℃に冷却し、その後、乳製品中の苦い腐った味を定量する訓練をした専門のテイスティングパネルに提供された。テイスティングの後、パネルのすべてのメンバーは、種々のデルボラーゼインキュベーション及び続くプロリン特異性エンドプロテアーゼでの480分又は960分のインキュベーションから得られたすべての試料は、苦みがないことで一致した。デルボラーゼだけでのインキュベーションの後に得られた試料は、非常に苦く、デルボラーゼ及び240分間のプロリン特異性エンドプロテアーゼでのインキュベーションで得られた試料は、わずかに苦いと評価された。
【0022】
デルボラーゼでのインキュベーションの後に測定された、Nielsen, P. M.ら(Journal of Food Science, Vol. 66, No. 5, PP 642-646, 2001)に記載されたOPA法を使用する加水分解の程度は、約12%であり、プロリン特異性エンドプロテアーゼでのインキュベーションの後で、DH値は、16〜20%の値に増加した。
本質的にウシのミルクと同じ組成を有する製品を調製するために、上記手順を使用して生産された、種々の2倍濃縮(即ち6グラム/リットル)の苦くないカゼイン加水分解物を、同容量の2倍濃縮(即ち、1.3グラム/リットル)の加水分解されていない乳清タンパク質と混合した。最初は、異なる乳清タンパク質溶液を市販及び非市販の製品を使用して調製した。種々の試験される乳清製品のなかで、BiPRO(Davisco Foods International)、PROXIME 660又はHIPROTAL 875又はDOMOVICTUS 535(BDI, オランダ)は、すべて比較的透明で薄い味の製品を生産した。新鮮なチーズ乳清は、強い乳の香り(dairy aroma)を有する黄色みがかって濁った製品を生産した。これら異なる乳清製品及び異なるカゼイン加水分解物から作られるコンビネーションのなかで、特に、低温殺菌していない(市販されていない)バージョンのPROXIME 660とのコンビネーションは、その魅力ある味と、濁度又は異臭(off-odour)がないことから、特に興味があることがわかった。
【0023】
このようにして調製されるミルク様混合物が非常に透明であるとの事実にもかかわらず、10分間2000gの低速遠心分離又は数時間の単なる沈降とその後のデカンテーションにより、完全に透明な製品になる。遠心分離された製品は、典型的に、水に対して480nm、1cmセルで分光光学的に測定して0.90より低い光吸収となる。最も重要なことに、後者の処理工程で、典型的に溶解した画分が10%未満のタンパク質減少となる。従って、調製された透明溶液は、たとえpHを4.0及び2.8の低い値に酸性化しても、まだ透明であった。
【0024】
(実施例6)
スキムミルクを透明で薄い味の酸安定性最終製品に転換する単純化された加水分解手順
39g/リットルのタンパク質、51g/リットルの炭水化物、0.5g/リットルの脂肪の濃度で、最終pH6.5の、市場で入手できるスキムミルク(Friesche Vlag, オランダ)をウォーターバス中で60℃で平衡化し、その後、デルボラーゼ(実施例5参照)40マイクロリットルをカゼインのグラム当たりで加えた(使用したスキムミルクは、30gカゼイン/リットルを含む)。この混合物を、pH調節せずに定常的に撹拌してインキュベートした。150分後、乳酸を使用してpHを5.0に低め、溶液を2つの部分に分けた。一つの部分は、10分間90℃に加熱してサブチリシンを不活性化したのに対し、他方の部分は、60℃で更に10分間維持した。双方の部分を50℃のウォーターバスに移動し、平衡後、プロリン特異性エンドプロテアーゼを2つのバイアルに加えて、存在するカゼインのグラム当たり250マイクロリットルの酵素の濃度(即ち、2単位;実施例5参照)に達した。960分50℃の追加のインキュベーション期間の後、双方の部分を10分間95℃のヒートショックにかけた。その後、DH値を実施例5に概説した手順を使用して測定した。デルボラーゼインキュベーションの後、DHは、20%だった。プロリン特異性エンドプロテアーゼでのインキュベーションの後、デルボラーゼを不活性化するためのヒートショックを受けた試料は、26%のDH値を有するが、他の試料は、30%のDHを示した。さらに、2つの最終溶液のティスティングを、14℃で、実施例5で言及したものと同じ訓練したパネルによって行った。テイスティングパネルの結果、双方の溶液が同様に苦味がなかった。
【0025】
さらに、2つの調製品の低速遠心分離により、pH4にさらに酸性化しても透明性を残す透明溶液が産生した。ペプチドサイズ分析をSuperdex Peptide HR 1030カラムでのクロマトグラフィによって行った。得られたデータは、デルボラーゼ不活性化で調製された物質において、1500ダルトンより小さいペプチドを含む画分が、溶液中に存在するタンパク質の94質量%を示すのに対し、5000ダルトンより小さいペプチドを含む画分が、溶液中に存在するタンパク質の99質量%を示し、この1500ダルトンより小さいペプチドを含む画分は87質量%であり、5000ダルトンより小さいペプチドを含む画分は99質量%であることを示す。
結果、本実施例で示される結果は、スキムミルク並びにカゼインが、単純な加水分解手順を使用して、苦みがなく透明な加水分解物に効果的に加水分解され得ることを示す。存在する小さなペプチドのほとんど大部分は、通常のスキムミルクと比較して、得られたスキムミルク加水分解物の極めて減少したアレルゲン性を示す。

Claims (17)

  1. 水に40g/リットルの量で10℃で溶解され又は存在する場合、pH4で透明な液体である、加水分解されたカゼインタンパク質と乳清タンパク質とを、乾燥質量で9:1〜1:1の比で含むことを特徴とする組成物。
  2. 乳清タンパク質画分が加水分解されていない、請求項1に記載の組成物。
  3. 加水分解前のタンパク質組成物と比較して低下したアレルゲン性を有する、請求項1又は2に記載の組成物。
  4. 5000ダルトン未満の分子量を有する加水分解されたタンパク質のペプチド画分が、加水分解されたタンパク質中に存在するタンパク質の90質量%より大きい、好ましくは、95質量%より大きい、請求項1〜3のいずれか1項に記載の組成物。
  5. 1500ダルトン未満の分子量を有する加水分解されたタンパク質のペプチド画分が、加水分解されたタンパク質中に存在するタンパク質の80質量%より大きい、好ましくは、85質量%より大きい、請求項1〜4のいずれか1項に記載の組成物。
  6. スキムミルクがタンパク質源として使用される、請求項1〜5のいずれか1項に記載の組成物。
  7. 組成物1000g当たり10〜150の全タンパク質乾燥質量を含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載の組成物。
  8. 10%w/w未満、好ましくは5%w/w未満の水を含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載の組成物。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の組成物を含む食料品、好ましくは飲料。
  10. スポーツドリンク又はソフトドリンク又は健康ドリンクである、請求項9の飲料。
  11. 加水分解されたカゼインタンパク質と乳清タンパク質とを含む組成物の調製方法であって、少なくともカゼインタンパク質を加水分解して、水に40g/リットルの量で10℃で溶解され又は存在する場合にpH4で透明な液体である組成物とすることを含み、カゼイン及び乳清タンパク質画分が、乾燥質量で9:1〜1:1の比で存在することを特徴とする方法。
  12. 乳清画分及びカゼイン画分が加水分解される、請求項11に記載の方法。
  13. カゼイン及び/又は乳清画分が、エンドプロテアーゼ、好ましくはプロリン特異性エンドプロテアーゼによって加水分解される、請求項11又は12に記載の方法。
  14. さらに、プロリン特異性エンドプロテアーゼでの加水分解を含み、プロリン特異性エンドプロテアーゼ加水分解が、他のエンドプロテアーゼの前、後又は同時に行われる、請求項11〜13のいずれか1項に記載の方法。
  15. エンドプロテアーゼ加水分解と同時又は後に、エキソプロテアーゼを加える、請求項11〜14のいずれか1項に記載の方法。
  16. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の組成物の食品又は餌への使用。
  17. 加水分解していないタンパク質と比較して、食品又は餌中のタンパク質のアレルゲン性を減少し又は生理活性を向上するための、食品又は餌への請求項14の使用。
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