JP2004326544A - 印刷システム - Google Patents
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Abstract
【課題】ホストとプリンタ間のインタフェースの転送速度として実際の画像データの転送時にその瞬間の速度を測定し、その転送速度と画像データ量とから、適切な印刷開始のタイミングを判断し、適切なタイミングと判断された時に印刷開始の指示を行い、印刷開始前に、印刷不可と判断された場合は、画像データサイズを小さくし再印刷する印刷システムを提供すること。
【解決手段】インタフェースの転送速度を測定する転送速度測定手段と、印刷を開始出来るかを判断する印刷開始指示判断手段と、前記印刷開始判断手段によって印刷開始指示を行うと判断された場合、印刷開始を指示する印刷開始指示手段と、印刷が不可能であるかを判断する正常印刷可否判断手段と、前記正常印刷可否判断手段によって、正常印刷不可であると判断された場合、画像データを小さくし再印刷を行うかを問い合わせる再印刷問い合わせ手段と、再印刷を選択した時に再印刷を行う再印刷手段と、を具える。
【選択図】 図1
【解決手段】インタフェースの転送速度を測定する転送速度測定手段と、印刷を開始出来るかを判断する印刷開始指示判断手段と、前記印刷開始判断手段によって印刷開始指示を行うと判断された場合、印刷開始を指示する印刷開始指示手段と、印刷が不可能であるかを判断する正常印刷可否判断手段と、前記正常印刷可否判断手段によって、正常印刷不可であると判断された場合、画像データを小さくし再印刷を行うかを問い合わせる再印刷問い合わせ手段と、再印刷を選択した時に再印刷を行う再印刷手段と、を具える。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばホストコンピュータから画像データを受信して印刷するプリンタに適用可能な印刷システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、レーザービームプリンタに代表され、ホストコンピュータから受信した画像データを印刷するページプリンタでは、必要なメモリ容量を小さくするために、画像データと同時に印刷開始を指示し、印刷データを受信しながら印刷するという方法がある。しかし、ページプリンタでは、印刷を開始してから終了するまでの時間が一定に定められており、印刷終了までに1ページを構成する画像データの全体を受信できなかった場合には、正常な印刷結果を得ることが出来ない。従って、ホストコンピュータとプリンタとの間を接続しているインタフェースが十分に高速でない場合、1ページを構成する画像データの量が多ければ、印刷開始を指示してから印刷終了するまでに1ページを構成する画像データの全体を受信し終えることが出来ず、正常な印刷結果を得ることが出来ないという問題がある。
【0003】
また、画像データサイズが大きくなってしまった場合、転送時間が間に合わないかどうかは、実際に印刷を実行しないとわからず、結果的に正常な印刷結果が得られなかった場合に初めて転送時間が間に合わなかったことがわかるため、トナー、用紙を無駄に消費してしまうという問題がある。
【0004】
また、ホストコンピュータとプリンタが通信路を介して接続されている場合は、ネットワークの通信速度が一定でないため、1ページを構成する画像データの量を格納できる容量のバッファを用意し、1ページを構成する画像データの全体を受信したあとに印刷開始を指示し、印刷するという方法がある。ネットワークの通信速度は動的に変化するものであるので、印刷途中に通信速度が上がり、印刷開始を指示できる状況もあり得る。しかし、ネットワークが十分に高速な場合になったとしても、最悪の場合の通信速度をネットワークの通信速度として、1ページを構成する画像データの全体が受信されるまで、印刷が開始されないため、最大スループットが落ちてしまうという問題がある。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−259072号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述した問題点を鑑みてなされたもので、ホストコンピュータとプリンタの間を接続しているインタフェースの転送速度として実際の画像データの転送時にその瞬間の速度を測定し、そのリアルタイムの転送速度と画像データの量とから、適切な印刷開始のタイミングを判断し、最も印刷速度が出るタイミングと判断されたときに印刷開始の指示を行い、印刷が開始される前に、正常な印刷結果が得られないと判断された場合は、画像データサイズを小さくし再印刷する印刷システムを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、ホストコンピュータとプリンタとから構成される印刷システムであって、ホストとプリンタ間のインタフェースの転送速度を測定する転送速度測定手段と、印刷を開始しても大丈夫かどうかを判断する印刷開始指示判断手段と、前記印刷開始判断手段によって印刷開始指示を行うと判断された場合、印刷開始を指示する印刷開始指示手段と、印刷が不可能であるかを判断する正常印刷可否判断手段と、前記正常印刷可否判断手段によって、正常印刷不可であると判断された場合、画像データを小さくすることで再印刷を行うかをユーザに問い合わせる再印刷問合せ手段と、画像データを小さくすることで再印刷するとユーザが選択した場合に再印刷を行う再印刷手段と、を具えることによって印刷システムを構成する。
【0008】
以上、本発明を整理して要約すれば以下の構成に集約できる。
【0009】
(1)ホストコンピュータとプリンタとから構成される印刷システムであって、データの転送速度から最適なタイミングで印刷を開始させることを特徴とする印刷システム。
【0010】
(2)ホストコンピュータとプリンタとから構成される印刷システムであって、データの転送速度から、印刷が不可能だと判断した場合に画像データサイズを小さくすることで印刷を可能にすることを特徴とする印刷システム。
【0011】
(3)ホストコンピュータとプリンタとから構成される印刷システムであって、実際に印刷が開始される前に印刷が可能かを判定することを特徴とする印刷システム。
【0012】
(4)ホストコンピュータとプリンタとから構成される印刷システムであって、印刷が不可能と判断したときに、印刷が不可能であることをユーザに通知し、データ量を少なくして再印刷を行うかどうかを問い合わせることを特徴とする印刷システム。
【0013】
(5)ホストコンピュータとプリンタとから構成される印刷システムであって、ホストからプリンタへの転送速度を測定する手段を持つことを特徴とする印刷システム。
【0014】
(6)ホストコンピュータとプリンタとから構成される印刷システムであって、実際に転送する画像データの転送時間を計測することで転送速度を算出することを特徴とする印刷システム。
【0015】
(7)ホストコンピュータとプリンタとから構成される印刷システムであって、ホストとプリンタ間のインタフェースの転送速度を測定する転送速度測定手段と、印刷を開始しても大丈夫かどうかを判断する印刷開始指示判断手段と、前記印刷開始判断手段によって印刷開始指示を行うと判断された場合、印刷開始を指示する印刷開始指示手段と、印刷が不可能であるかを判断する正常印刷可否判断手段と、前記正常印刷可否判断手段によって正常印刷不可であると判断された場合、画像データを小さくすることで再印刷を行うかをユーザに問い合わせる再印刷問合せ手段と、画像データを小さくすることで再印刷するとユーザが選択した場合に再印刷を行う再印刷手段と、を具えることを特徴とする印刷システム。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を、詳細に説明する。
【0017】
本発明は、例えば、ホストコンピュータ等から受信した画像データを格納するメモリと、該メモリに格納された画像データをドットイメージで印刷する印刷手段とを少なくとも備えたプリンタにおいて、インタフェースの速度に応じて、可能な限りの高速印刷を行うことが可能で、印刷が不可能な場合は、印刷開始前に画像データサイズを小さくして再印刷を行うことで無駄なトナーや用紙の消費を防ぐことが出来る印刷制御に関する。
【0018】
そして、図1は本発明を実施する印刷システムの全体を示すブロック図である。102は画像データ生成手段であり、アプリケーションから受け取ったデータから画像データを生成する。103は画像データ転送手段であり、画像データ生成手段102から受け取った画像データをプリンタ108へ転送する。104は、転送速度測定手段であり、103からプリンタ108に転送される画像データの速度を測定し、転送速度を測定する。105は印刷開始指示判断手段であり、104で測定された転送速度から印刷開始指示が可能かを判断する。105で印刷開始指示が可能であると判断された場合、106の印刷開始指示手段がプリンタへ印刷開始の指示を行う。105で正常な印刷結果が得られないと判断された場合、107の再印刷問合せ手段によってユーザに画像データサイズを小さくして再印刷を行うかどうかを問い合わせる。再印刷を実行するとユーザが選択した場合は、再び画像データ生成手段102でサイズを小さくした画像データを生成する。
【0019】
図2は、通信制御部に関連する印刷システムの構成を示す図である。
【0020】
ホストコンピュータ101の構成について説明する。
【0021】
オペレーティングシステム(OS)20は、CPU、メモリ、ハードディスク、通信ポート25などのハードウェアの管理、およびアプリケーションプログラム21、プリンタドライバプログラム22、送信プログラム23、通信ドライバ24などのソフトウェアの管理を行う。
【0022】
アプリケーションプログラム21は、操作者の指示に従ってデータを作成するとともに、オペレーティングシステム20を経由してプリンタドライバプログラム22に印刷指令を発行する。
【0023】
プリンタドライバプログラム22は、アプリケーションプログラム21から発行された印刷指令に基づき、プリンタ108が印刷を行うための印刷データを作成する。
【0024】
プリンタドライバプログラム22が生成する印刷データは、1つのページに付き、1つのページ開始コマンド、1つの画像データ開始コマンド、1つ以上の画像データコマンド、1つのページ終了コマンドによって構成されており、これら一連のコマンドにより構成されるページを必要なだけ繰り返す。
【0025】
ページ開始コマンドは、用紙サイズ、画像データの幅と高さ、画像データのサイズなど、印刷の制御に必要な情報を指定する。画像データコマンドは、印刷されるべきビットマップデータを指定するもので、アプリケーションプログラム21が発行した印刷指令に従って生成されたビットマップデータを圧縮した上で、例えば32KB以下のブロックに分割されたものである。ページ終了コマンドは、1つのページの印刷データの終了を示す。
【0026】
送信プログラム23は、後述する手順により、プリンタ108から取得したプリンタステータスに従って、プリンタドライバプログラム22が作成した印刷データを通信ドライバ24、通信ポート25を経由してプリンタ108に送信する。
【0027】
通信ドライバ24は、送信プログラム23の要求に従い、通信ポート25を制御して、プリンタ108との間の送受信を行う。
【0028】
プリンタ108の構成について説明する。
【0029】
通信ポート30は、例えばパラレルインタフェースケーブルにより、ホストコンピュータの通信ポート25と接続される。もちろんこれは、ネットワークによって接続されている場合もある。
【0030】
制御回路31は、例えば、ROM、RAMおよびタイマーを内蔵した1チップCPUで構成され、通信ポート30、FIFOメモリ32、復号回路33、シフトレジスタ34、および内蔵するタイマーの制御を行うとともに、プリンタエンジン35との間でシリアル信号を用いてエンジンコマンドの送信およびエンジンステータスの受信を行う。
【0031】
FIFO(ファーストインファーストアウト)メモリ32は、例えば、0.5MBの容量を有し、通信ポート30が受信したデータを記憶し、記憶したデータを先入れ先出しの順に復号回路33に出力する。FIFOメモリ32は、空き容量があるか否かを示す信号を制御回路31に出力する。
【0032】
復号回路33は、FIFOメモリ32に記憶された画像データを復号し、シフトレジスタ34に出力する。
【0033】
シフトレジスタ34は、プリンタエンジン35から主走査の開始を通知する信号を受信すると、復号回路33が出力したパラレルデータをシリアルデータに変換し、プリンタエンジン35に出力する。
【0034】
プリンタエンジン35は、レーザービームプリンタエンジンからなり、制御回路31との間でシリアル信号を用いてエンジンコマンドの受信およびエンジンステータスの送信を行い、制御回路31からPRINTコマンドを受信すると1ページの印刷処理を開始し、用紙が主走査を開始すべき所定の位置に達すると、主走査の開始を通知する信号をシフトレジスタ34に出力し、シフトレジスタ34が出力したシリアルデータに従って印刷を行う。
【0035】
(実施例)
ローカルに接続されていて、ホストから受信した画像データを印刷するプリンタでは、スループットを向上させるため、画像データを受信すると同時に印刷開始を指示することが多い。しかし、画像データのサイズが大きく、転送が間に合わない場合は、正常な印刷結果を得ることが出来ない。その時、正常な印刷結果が得られるかどうかは実際に印刷が失敗してみないとわからず、トナーや用紙の無駄な消費になっているという問題がある。逆に、正常な印刷結果を得るために画像データの転送が終わってから印刷開始を指示することがあるが、その場合、必要以上にスループットを低下させてしまうという問題がある。
【0036】
また、ネットワークに接続されている場合がある。ネットワークの通信速度は、トラフィックの状況に応じて常に変化している。そのため、印刷時にネットワークの通信速度が速い場合は、早く印刷開始を指示すれば、スループットが上がるにもかかわらず、ネットワークの転送速度は最悪の状態を考慮し、どんな状況でも一律に画像データの転送が完了したあとに印刷開始を指示しているため、スループットが低いという問題がある。
【0037】
このような場合に、画像データを転送している間、その画像データの転送にかかる時間を監視し、その転送時間からその瞬間のインタフェースの転送速度を求め、転送速度とこれから転送する残りの画像データのサイズから印刷開始が可能なタイミングであるかを判断し、印刷開始が可能であれば、印刷開始の指示を行う。正常な印刷結果が得られないと判断された場合は、画像データのサイズを小さくして再印刷を行うか否かをユーザに問い合わせ、再印刷を行う場合は、それまでプリンタバッファに転送されていた画像データを破棄し、データサイズを小さくした画像データを転送することで再印刷を行う。
【0038】
以下、添付図面を参照して本発明の実施例を詳細に説明する。
【0039】
図3は実施例の動作を示すフローチャートである。このフローチャートを用いて詳細に説明する。実際には、ホストコンピュータ101の送信プログラム23によって実行される処理である。
【0040】
送信プログラム23は、ワーク領域として、出力済みページ数、未出力画像データサイズ、転送ブロックサイズ、転送開始時間、転送終了時間、インタフェース転送速度を使用する。出力済みページ数は、データ送信が完了したページ数を保持し、初期値は0である。未出力画像データサイズは、まだ送信していない1ページの画像データのサイズを保持し、初期値は0である。転送ブロックサイズは、その時転送する画像データコマンドのサイズを保持し、初期値は0である。転送開始時間は、1ブロックの画像データの送信を開始する時間を保持し、初期値は0である。転送終了時間は、1ブロックの画像データの送信が完了した時間を保持し、初期値は0である。インタフェース転送速度は、現在使用しているインタフェースの転送速度を保持し、初期値は0である。
【0041】
送信プログラム23が起動されると、まずステップS301にて、ポートの種類を判断する。ポートの種類は、ポート名から判断し、LPT、USB等が含まれていればローカル、そうでなければネットワークであると判断する。この時点では、まだ画像データが送信されておらず、インタフェースの転送速度がわからないので、判断されたポートの種類によってインタフェース転送速度のデフォルトの設定を行う。例えば、LPTならば500KB/sec、USBならば700KB/sec、ネットワークであれば300KB/secと設定する。
【0042】
次にステップS302にて、ステータス取得コマンドを送信する。
【0043】
ステップS303では、プリンタのステータスを受信する。なお、ステータスは、エラーフラグ、印刷完了ページ数、コマンド送信禁止フラグ、およびデータ送信禁止フラグにより構成される。エラーフラグは、プリンタの印刷過程でエラーが検出されたことをしめす。印刷完了ページ数は、印刷が正常に終了したページ数を示す。コマンド送信禁止フラグは、プリンタ108が画像データ以外のコマンドすなわちページ開始コマンド、ページ終了コマンドを受信することができないことを示す。データ送信禁止フラグは、プリンタ108が、画像データを受信することができないことを示す。
【0044】
ステップS304では、受信したステータスのエラーフラグが1であるかどうかを判定する。エラーフラグが1である場合は、印刷エラーが発生しているので、エラー終了する。エラーフラグが0である場合は、ステップS305に進む。
【0045】
ステップS305では、受信したステータスの印刷完了ページ数が、総ページ数に等しいかを判定する。印刷完了ページ数が総ページ数と等しい場合は、全てのページの印刷が正常に終了したので、正常終了する。印刷完了ページ数が総ページ数と等しくない場合は、全てのページの印刷が正常に終了していないので、ステップS306に進む。
【0046】
ステップS306では、出力済みページ数が総ページ数に等しいかを判定する。出力済みページ数が総ページ数と等しい場合は、全てのページの送信が終了しているので、ステップS302に戻る。出力済みページ数が総ページ数と等しくない場合はステップS307に進む。
【0047】
ステップS307では、これから送信しようとするコマンドが画像データコマンドであるか判定する。これから送信しようとするコマンドが画像データコマンドでない場合は、ステップS308に進む。
【0048】
ステップS308では、受信したステータスのコマンド送信禁止フラグが1であるかを判定する。コマンド送信禁止フラグが1の場合は、画像データコマンド以外のコマンド送信が禁止されているのでステップS302に戻る。コマンド送信禁止フラグが0の場合は、画像データコマンド以外のコマンドの送信が許可されているのでステップS309に進む。
【0049】
ステップS309では、これから送信しようとしているコマンドがページ開始コマンドであるかを判定する。ページ開始コマンドであると判定された場合は、ステップS310に進む。
【0050】
ステップS310では、ページ開始コマンドに含まれているそのページの画像データサイズを未出力画像データサイズに記憶させ、ステップS315に進む。
【0051】
ステップS309でページ開始コマンドでないと判定された場合は、ステップS311に進む。ステップS311では、これから送信しようとしているコマンドがデータ開始コマンドであるかを判定する。データ開始コマンドであると判定された場合は、ステップS312に進む。それ以外のコマンドであれば、ステップS315に進む。
【0052】
ステップS312では、印刷開始が可能かどうかを判定する。印刷開始が可能であると判断された場合は、ステップS313に進む。可能でないと判断された場合は、ステップS315に進む。印刷開始が可能かどうかは、以下の方法によって判定する。
【0053】
印刷開始が可能かどうかというのは、印刷を開始してから印刷が完了するまでの間、つまり1ページの印刷にかかる時間に、1ページの画像データを送れるかどうかということである。例えば、連続印刷速度が4ppm(page perminute)であれば、1ページの印刷にかかる時間は、60sec/4ppm=15secとなり、15秒であることになる。印刷開始を指示する時点での未出力画像データが、15秒で転送が完了するかとも言い換えられる。転送完了が可能な転送速度は、次の式で表される。
【0054】
【0055】
インタフェースの転送速度が、転送完了に必要とされるデータ転送速度を上回っていれば印刷開始が可能であると判定できる。
【0056】
ステップS313では、1つのコマンドを送信する。ステップS314では、S312で印刷開始が可能であると判定されているので、印刷開始コマンドを送信する。
【0057】
ステップS315では、1つのコマンドを送信する。
【0058】
ステップS316では、現在出力中のページのブロックを全て送信したかを判定する。現在出力中のページに未送信のブロックがある場合は、ステップS302に戻る。現在出力中のページのブロックを全て送信した場合は、ステップS317に進み、出力済みページ数に1を加算し、ステップS302に戻る。
【0059】
ステップS307において、画像データコマンドであると判断された場合は、ステップS319に進む。ステップS319では、受信したステータスのデータ送信禁止フラグが1であるかを判定する。プリンタは受信バッファがフルになった場合にデータ送信禁止フラグを1にする。データ送信禁止フラグが1の場合は、画像データの送信が禁止されているのでステップS320に進む。データ送信禁止フラグが0の場合は、画像データの送信が許可されているので、ステップS321に進む。
【0060】
ステップS321において、S312と同様に印刷開始が可能であるかを判別し、印刷可能であると判別された場合は、ステップS322に進み、印刷開始が可能でないと判別された場合はステップS323に進む。この場合、既に画像データの転送が始まっているので、ステップS312の式をそのまま利用して転送完了に必要とされる転送速度を求めることはできない。ステップS312でいう1ページの印刷にかかる時間とは、紙と紙の間の時間+実際にレーザーが出力されている時間の和である。しかし、画像データの転送が始まっているということは、そのとき紙と紙の間の時間に来ていることを意味しているので、このときは実際にレーザーが出力されている時間で転送できるかどうかを判断しなければならない。例えば、紙と紙の間が3秒ある場合は、15−3=12秒で転送が完了するかということである。つまり、次の式で表される転送速度を上回らなければならない。
【0061】
【0062】
ステップS322では、印刷開始コマンドを送信し、ステップS323に進む。
【0063】
ステップS323では、画像データコマンドには、そのコマンド自身のサイズが格納されているので、そのコマンドのサイズを転送ブロックサイズに記憶し、ステップS324に進む。
【0064】
ステップS324において、その時のシステム時間を取得し、転送開始時間に記憶させる。ステップS325では、1ブロックの画像データコマンドを送信する。ステップS326にて、システム時間を取得し、転送完了時間に記憶させる。
【0065】
ステップS327において、転送ブロックサイズ、転送開始時間、転送完了時間から次の式によって、インタフェースの転送時間を算出する。
【0066】
【0067】
算出された転送速度を、インタフェース転送速度に記憶させる。
【0068】
ステップS328にて、未出力画像サイズから、S326にて転送した転送ブロックサイズを減算し、ステップS302に戻る。
【0069】
ステップS319においてデータ送信禁止フラグが1であると判定された場合はステップS320に進み、その画像データが印刷可能であるかを判断する。データ送信禁止フラグが1であるということは、その時すでに、プリンタ側のバッファがフルであるということであるので、これ以上未出力画像データが少なくなることはない。そのため、プリンタバッファがフル(データ送信禁止コマンドが1)で且つ、ステップS321で行った判断と同様な判断をした場合に印刷開始指示が出来ないと判断された場合は、その画像データは印刷が出来ないと判断する。印刷が可能であれば、ステップS329に進み、印刷が不可能と判断された場合はステップS330に進む。
【0070】
ステップS329では、印刷開始コマンドを送信する。
【0071】
ステップS320で印刷が不可能であると判断された場合、画像データを小さくしなければならない。しかし、ユーザによっては例えば解像度を落として画像データを小さくした印刷結果を望んでいない場合がある。そのため、ステップS330では図4に示すようなダイアログを表示し、解像度を落として再印刷を行うかを問い合わせる。再印刷を行うという入力があった場合は、ステップS331に進む。
【0072】
ステップS331では、解像度を低くした画像データを生成し、ステップS302に戻る。
【0073】
ステップS330において「いいえ」を選択された場合は、ステップS332に進み、再印刷を行わないので、印刷ジョブをキャンセルし、処理を終了する。
【0074】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、インタフェースが高速になった場合は、早めに印刷開始を指示して、連続印刷における最大スループットを保つことが出来るとともに、インタフェースが低速な場合には、印刷開始の指示を遅らせて、可能な限り正常な印刷結果を得ることができるようになり、これにより、メモリ容量が十分大きくない場合であっても、インタフェースの速度の動的な変化に応じて、できるだけ高速に印刷して正常な印刷結果を得ることができる。また、正常な印刷結果が得られない場合は、トナーや用紙を無駄にすることなく解像度を低くして再印刷を行い正常な結果を得ることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に適用可能なシステム構成を示すブロック図
【図2】本発明の実施例を示す印刷システムの構成を説明するブロック図
【図3】送信プログラムにおいて、本発明の処理ルーチンを示すフローチャート
【図4】本発明の実施例を示す、画面表示図
【符号の説明】
20 オペレーティングシステム(OS)
21 アプリケーションプログラム
22 プリンタドライバプログラム
23 送信プログラム
25 通信ポート
30 プリンタ通信ポート
31 制御回路
32 FIFO
33 復号回路
34 シフトレジスタ
35 プリンタエンジン
101 ホストコンピュータ
108 プリンタ
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばホストコンピュータから画像データを受信して印刷するプリンタに適用可能な印刷システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、レーザービームプリンタに代表され、ホストコンピュータから受信した画像データを印刷するページプリンタでは、必要なメモリ容量を小さくするために、画像データと同時に印刷開始を指示し、印刷データを受信しながら印刷するという方法がある。しかし、ページプリンタでは、印刷を開始してから終了するまでの時間が一定に定められており、印刷終了までに1ページを構成する画像データの全体を受信できなかった場合には、正常な印刷結果を得ることが出来ない。従って、ホストコンピュータとプリンタとの間を接続しているインタフェースが十分に高速でない場合、1ページを構成する画像データの量が多ければ、印刷開始を指示してから印刷終了するまでに1ページを構成する画像データの全体を受信し終えることが出来ず、正常な印刷結果を得ることが出来ないという問題がある。
【0003】
また、画像データサイズが大きくなってしまった場合、転送時間が間に合わないかどうかは、実際に印刷を実行しないとわからず、結果的に正常な印刷結果が得られなかった場合に初めて転送時間が間に合わなかったことがわかるため、トナー、用紙を無駄に消費してしまうという問題がある。
【0004】
また、ホストコンピュータとプリンタが通信路を介して接続されている場合は、ネットワークの通信速度が一定でないため、1ページを構成する画像データの量を格納できる容量のバッファを用意し、1ページを構成する画像データの全体を受信したあとに印刷開始を指示し、印刷するという方法がある。ネットワークの通信速度は動的に変化するものであるので、印刷途中に通信速度が上がり、印刷開始を指示できる状況もあり得る。しかし、ネットワークが十分に高速な場合になったとしても、最悪の場合の通信速度をネットワークの通信速度として、1ページを構成する画像データの全体が受信されるまで、印刷が開始されないため、最大スループットが落ちてしまうという問題がある。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−259072号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述した問題点を鑑みてなされたもので、ホストコンピュータとプリンタの間を接続しているインタフェースの転送速度として実際の画像データの転送時にその瞬間の速度を測定し、そのリアルタイムの転送速度と画像データの量とから、適切な印刷開始のタイミングを判断し、最も印刷速度が出るタイミングと判断されたときに印刷開始の指示を行い、印刷が開始される前に、正常な印刷結果が得られないと判断された場合は、画像データサイズを小さくし再印刷する印刷システムを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、ホストコンピュータとプリンタとから構成される印刷システムであって、ホストとプリンタ間のインタフェースの転送速度を測定する転送速度測定手段と、印刷を開始しても大丈夫かどうかを判断する印刷開始指示判断手段と、前記印刷開始判断手段によって印刷開始指示を行うと判断された場合、印刷開始を指示する印刷開始指示手段と、印刷が不可能であるかを判断する正常印刷可否判断手段と、前記正常印刷可否判断手段によって、正常印刷不可であると判断された場合、画像データを小さくすることで再印刷を行うかをユーザに問い合わせる再印刷問合せ手段と、画像データを小さくすることで再印刷するとユーザが選択した場合に再印刷を行う再印刷手段と、を具えることによって印刷システムを構成する。
【0008】
以上、本発明を整理して要約すれば以下の構成に集約できる。
【0009】
(1)ホストコンピュータとプリンタとから構成される印刷システムであって、データの転送速度から最適なタイミングで印刷を開始させることを特徴とする印刷システム。
【0010】
(2)ホストコンピュータとプリンタとから構成される印刷システムであって、データの転送速度から、印刷が不可能だと判断した場合に画像データサイズを小さくすることで印刷を可能にすることを特徴とする印刷システム。
【0011】
(3)ホストコンピュータとプリンタとから構成される印刷システムであって、実際に印刷が開始される前に印刷が可能かを判定することを特徴とする印刷システム。
【0012】
(4)ホストコンピュータとプリンタとから構成される印刷システムであって、印刷が不可能と判断したときに、印刷が不可能であることをユーザに通知し、データ量を少なくして再印刷を行うかどうかを問い合わせることを特徴とする印刷システム。
【0013】
(5)ホストコンピュータとプリンタとから構成される印刷システムであって、ホストからプリンタへの転送速度を測定する手段を持つことを特徴とする印刷システム。
【0014】
(6)ホストコンピュータとプリンタとから構成される印刷システムであって、実際に転送する画像データの転送時間を計測することで転送速度を算出することを特徴とする印刷システム。
【0015】
(7)ホストコンピュータとプリンタとから構成される印刷システムであって、ホストとプリンタ間のインタフェースの転送速度を測定する転送速度測定手段と、印刷を開始しても大丈夫かどうかを判断する印刷開始指示判断手段と、前記印刷開始判断手段によって印刷開始指示を行うと判断された場合、印刷開始を指示する印刷開始指示手段と、印刷が不可能であるかを判断する正常印刷可否判断手段と、前記正常印刷可否判断手段によって正常印刷不可であると判断された場合、画像データを小さくすることで再印刷を行うかをユーザに問い合わせる再印刷問合せ手段と、画像データを小さくすることで再印刷するとユーザが選択した場合に再印刷を行う再印刷手段と、を具えることを特徴とする印刷システム。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を、詳細に説明する。
【0017】
本発明は、例えば、ホストコンピュータ等から受信した画像データを格納するメモリと、該メモリに格納された画像データをドットイメージで印刷する印刷手段とを少なくとも備えたプリンタにおいて、インタフェースの速度に応じて、可能な限りの高速印刷を行うことが可能で、印刷が不可能な場合は、印刷開始前に画像データサイズを小さくして再印刷を行うことで無駄なトナーや用紙の消費を防ぐことが出来る印刷制御に関する。
【0018】
そして、図1は本発明を実施する印刷システムの全体を示すブロック図である。102は画像データ生成手段であり、アプリケーションから受け取ったデータから画像データを生成する。103は画像データ転送手段であり、画像データ生成手段102から受け取った画像データをプリンタ108へ転送する。104は、転送速度測定手段であり、103からプリンタ108に転送される画像データの速度を測定し、転送速度を測定する。105は印刷開始指示判断手段であり、104で測定された転送速度から印刷開始指示が可能かを判断する。105で印刷開始指示が可能であると判断された場合、106の印刷開始指示手段がプリンタへ印刷開始の指示を行う。105で正常な印刷結果が得られないと判断された場合、107の再印刷問合せ手段によってユーザに画像データサイズを小さくして再印刷を行うかどうかを問い合わせる。再印刷を実行するとユーザが選択した場合は、再び画像データ生成手段102でサイズを小さくした画像データを生成する。
【0019】
図2は、通信制御部に関連する印刷システムの構成を示す図である。
【0020】
ホストコンピュータ101の構成について説明する。
【0021】
オペレーティングシステム(OS)20は、CPU、メモリ、ハードディスク、通信ポート25などのハードウェアの管理、およびアプリケーションプログラム21、プリンタドライバプログラム22、送信プログラム23、通信ドライバ24などのソフトウェアの管理を行う。
【0022】
アプリケーションプログラム21は、操作者の指示に従ってデータを作成するとともに、オペレーティングシステム20を経由してプリンタドライバプログラム22に印刷指令を発行する。
【0023】
プリンタドライバプログラム22は、アプリケーションプログラム21から発行された印刷指令に基づき、プリンタ108が印刷を行うための印刷データを作成する。
【0024】
プリンタドライバプログラム22が生成する印刷データは、1つのページに付き、1つのページ開始コマンド、1つの画像データ開始コマンド、1つ以上の画像データコマンド、1つのページ終了コマンドによって構成されており、これら一連のコマンドにより構成されるページを必要なだけ繰り返す。
【0025】
ページ開始コマンドは、用紙サイズ、画像データの幅と高さ、画像データのサイズなど、印刷の制御に必要な情報を指定する。画像データコマンドは、印刷されるべきビットマップデータを指定するもので、アプリケーションプログラム21が発行した印刷指令に従って生成されたビットマップデータを圧縮した上で、例えば32KB以下のブロックに分割されたものである。ページ終了コマンドは、1つのページの印刷データの終了を示す。
【0026】
送信プログラム23は、後述する手順により、プリンタ108から取得したプリンタステータスに従って、プリンタドライバプログラム22が作成した印刷データを通信ドライバ24、通信ポート25を経由してプリンタ108に送信する。
【0027】
通信ドライバ24は、送信プログラム23の要求に従い、通信ポート25を制御して、プリンタ108との間の送受信を行う。
【0028】
プリンタ108の構成について説明する。
【0029】
通信ポート30は、例えばパラレルインタフェースケーブルにより、ホストコンピュータの通信ポート25と接続される。もちろんこれは、ネットワークによって接続されている場合もある。
【0030】
制御回路31は、例えば、ROM、RAMおよびタイマーを内蔵した1チップCPUで構成され、通信ポート30、FIFOメモリ32、復号回路33、シフトレジスタ34、および内蔵するタイマーの制御を行うとともに、プリンタエンジン35との間でシリアル信号を用いてエンジンコマンドの送信およびエンジンステータスの受信を行う。
【0031】
FIFO(ファーストインファーストアウト)メモリ32は、例えば、0.5MBの容量を有し、通信ポート30が受信したデータを記憶し、記憶したデータを先入れ先出しの順に復号回路33に出力する。FIFOメモリ32は、空き容量があるか否かを示す信号を制御回路31に出力する。
【0032】
復号回路33は、FIFOメモリ32に記憶された画像データを復号し、シフトレジスタ34に出力する。
【0033】
シフトレジスタ34は、プリンタエンジン35から主走査の開始を通知する信号を受信すると、復号回路33が出力したパラレルデータをシリアルデータに変換し、プリンタエンジン35に出力する。
【0034】
プリンタエンジン35は、レーザービームプリンタエンジンからなり、制御回路31との間でシリアル信号を用いてエンジンコマンドの受信およびエンジンステータスの送信を行い、制御回路31からPRINTコマンドを受信すると1ページの印刷処理を開始し、用紙が主走査を開始すべき所定の位置に達すると、主走査の開始を通知する信号をシフトレジスタ34に出力し、シフトレジスタ34が出力したシリアルデータに従って印刷を行う。
【0035】
(実施例)
ローカルに接続されていて、ホストから受信した画像データを印刷するプリンタでは、スループットを向上させるため、画像データを受信すると同時に印刷開始を指示することが多い。しかし、画像データのサイズが大きく、転送が間に合わない場合は、正常な印刷結果を得ることが出来ない。その時、正常な印刷結果が得られるかどうかは実際に印刷が失敗してみないとわからず、トナーや用紙の無駄な消費になっているという問題がある。逆に、正常な印刷結果を得るために画像データの転送が終わってから印刷開始を指示することがあるが、その場合、必要以上にスループットを低下させてしまうという問題がある。
【0036】
また、ネットワークに接続されている場合がある。ネットワークの通信速度は、トラフィックの状況に応じて常に変化している。そのため、印刷時にネットワークの通信速度が速い場合は、早く印刷開始を指示すれば、スループットが上がるにもかかわらず、ネットワークの転送速度は最悪の状態を考慮し、どんな状況でも一律に画像データの転送が完了したあとに印刷開始を指示しているため、スループットが低いという問題がある。
【0037】
このような場合に、画像データを転送している間、その画像データの転送にかかる時間を監視し、その転送時間からその瞬間のインタフェースの転送速度を求め、転送速度とこれから転送する残りの画像データのサイズから印刷開始が可能なタイミングであるかを判断し、印刷開始が可能であれば、印刷開始の指示を行う。正常な印刷結果が得られないと判断された場合は、画像データのサイズを小さくして再印刷を行うか否かをユーザに問い合わせ、再印刷を行う場合は、それまでプリンタバッファに転送されていた画像データを破棄し、データサイズを小さくした画像データを転送することで再印刷を行う。
【0038】
以下、添付図面を参照して本発明の実施例を詳細に説明する。
【0039】
図3は実施例の動作を示すフローチャートである。このフローチャートを用いて詳細に説明する。実際には、ホストコンピュータ101の送信プログラム23によって実行される処理である。
【0040】
送信プログラム23は、ワーク領域として、出力済みページ数、未出力画像データサイズ、転送ブロックサイズ、転送開始時間、転送終了時間、インタフェース転送速度を使用する。出力済みページ数は、データ送信が完了したページ数を保持し、初期値は0である。未出力画像データサイズは、まだ送信していない1ページの画像データのサイズを保持し、初期値は0である。転送ブロックサイズは、その時転送する画像データコマンドのサイズを保持し、初期値は0である。転送開始時間は、1ブロックの画像データの送信を開始する時間を保持し、初期値は0である。転送終了時間は、1ブロックの画像データの送信が完了した時間を保持し、初期値は0である。インタフェース転送速度は、現在使用しているインタフェースの転送速度を保持し、初期値は0である。
【0041】
送信プログラム23が起動されると、まずステップS301にて、ポートの種類を判断する。ポートの種類は、ポート名から判断し、LPT、USB等が含まれていればローカル、そうでなければネットワークであると判断する。この時点では、まだ画像データが送信されておらず、インタフェースの転送速度がわからないので、判断されたポートの種類によってインタフェース転送速度のデフォルトの設定を行う。例えば、LPTならば500KB/sec、USBならば700KB/sec、ネットワークであれば300KB/secと設定する。
【0042】
次にステップS302にて、ステータス取得コマンドを送信する。
【0043】
ステップS303では、プリンタのステータスを受信する。なお、ステータスは、エラーフラグ、印刷完了ページ数、コマンド送信禁止フラグ、およびデータ送信禁止フラグにより構成される。エラーフラグは、プリンタの印刷過程でエラーが検出されたことをしめす。印刷完了ページ数は、印刷が正常に終了したページ数を示す。コマンド送信禁止フラグは、プリンタ108が画像データ以外のコマンドすなわちページ開始コマンド、ページ終了コマンドを受信することができないことを示す。データ送信禁止フラグは、プリンタ108が、画像データを受信することができないことを示す。
【0044】
ステップS304では、受信したステータスのエラーフラグが1であるかどうかを判定する。エラーフラグが1である場合は、印刷エラーが発生しているので、エラー終了する。エラーフラグが0である場合は、ステップS305に進む。
【0045】
ステップS305では、受信したステータスの印刷完了ページ数が、総ページ数に等しいかを判定する。印刷完了ページ数が総ページ数と等しい場合は、全てのページの印刷が正常に終了したので、正常終了する。印刷完了ページ数が総ページ数と等しくない場合は、全てのページの印刷が正常に終了していないので、ステップS306に進む。
【0046】
ステップS306では、出力済みページ数が総ページ数に等しいかを判定する。出力済みページ数が総ページ数と等しい場合は、全てのページの送信が終了しているので、ステップS302に戻る。出力済みページ数が総ページ数と等しくない場合はステップS307に進む。
【0047】
ステップS307では、これから送信しようとするコマンドが画像データコマンドであるか判定する。これから送信しようとするコマンドが画像データコマンドでない場合は、ステップS308に進む。
【0048】
ステップS308では、受信したステータスのコマンド送信禁止フラグが1であるかを判定する。コマンド送信禁止フラグが1の場合は、画像データコマンド以外のコマンド送信が禁止されているのでステップS302に戻る。コマンド送信禁止フラグが0の場合は、画像データコマンド以外のコマンドの送信が許可されているのでステップS309に進む。
【0049】
ステップS309では、これから送信しようとしているコマンドがページ開始コマンドであるかを判定する。ページ開始コマンドであると判定された場合は、ステップS310に進む。
【0050】
ステップS310では、ページ開始コマンドに含まれているそのページの画像データサイズを未出力画像データサイズに記憶させ、ステップS315に進む。
【0051】
ステップS309でページ開始コマンドでないと判定された場合は、ステップS311に進む。ステップS311では、これから送信しようとしているコマンドがデータ開始コマンドであるかを判定する。データ開始コマンドであると判定された場合は、ステップS312に進む。それ以外のコマンドであれば、ステップS315に進む。
【0052】
ステップS312では、印刷開始が可能かどうかを判定する。印刷開始が可能であると判断された場合は、ステップS313に進む。可能でないと判断された場合は、ステップS315に進む。印刷開始が可能かどうかは、以下の方法によって判定する。
【0053】
印刷開始が可能かどうかというのは、印刷を開始してから印刷が完了するまでの間、つまり1ページの印刷にかかる時間に、1ページの画像データを送れるかどうかということである。例えば、連続印刷速度が4ppm(page perminute)であれば、1ページの印刷にかかる時間は、60sec/4ppm=15secとなり、15秒であることになる。印刷開始を指示する時点での未出力画像データが、15秒で転送が完了するかとも言い換えられる。転送完了が可能な転送速度は、次の式で表される。
【0054】
【0055】
インタフェースの転送速度が、転送完了に必要とされるデータ転送速度を上回っていれば印刷開始が可能であると判定できる。
【0056】
ステップS313では、1つのコマンドを送信する。ステップS314では、S312で印刷開始が可能であると判定されているので、印刷開始コマンドを送信する。
【0057】
ステップS315では、1つのコマンドを送信する。
【0058】
ステップS316では、現在出力中のページのブロックを全て送信したかを判定する。現在出力中のページに未送信のブロックがある場合は、ステップS302に戻る。現在出力中のページのブロックを全て送信した場合は、ステップS317に進み、出力済みページ数に1を加算し、ステップS302に戻る。
【0059】
ステップS307において、画像データコマンドであると判断された場合は、ステップS319に進む。ステップS319では、受信したステータスのデータ送信禁止フラグが1であるかを判定する。プリンタは受信バッファがフルになった場合にデータ送信禁止フラグを1にする。データ送信禁止フラグが1の場合は、画像データの送信が禁止されているのでステップS320に進む。データ送信禁止フラグが0の場合は、画像データの送信が許可されているので、ステップS321に進む。
【0060】
ステップS321において、S312と同様に印刷開始が可能であるかを判別し、印刷可能であると判別された場合は、ステップS322に進み、印刷開始が可能でないと判別された場合はステップS323に進む。この場合、既に画像データの転送が始まっているので、ステップS312の式をそのまま利用して転送完了に必要とされる転送速度を求めることはできない。ステップS312でいう1ページの印刷にかかる時間とは、紙と紙の間の時間+実際にレーザーが出力されている時間の和である。しかし、画像データの転送が始まっているということは、そのとき紙と紙の間の時間に来ていることを意味しているので、このときは実際にレーザーが出力されている時間で転送できるかどうかを判断しなければならない。例えば、紙と紙の間が3秒ある場合は、15−3=12秒で転送が完了するかということである。つまり、次の式で表される転送速度を上回らなければならない。
【0061】
【0062】
ステップS322では、印刷開始コマンドを送信し、ステップS323に進む。
【0063】
ステップS323では、画像データコマンドには、そのコマンド自身のサイズが格納されているので、そのコマンドのサイズを転送ブロックサイズに記憶し、ステップS324に進む。
【0064】
ステップS324において、その時のシステム時間を取得し、転送開始時間に記憶させる。ステップS325では、1ブロックの画像データコマンドを送信する。ステップS326にて、システム時間を取得し、転送完了時間に記憶させる。
【0065】
ステップS327において、転送ブロックサイズ、転送開始時間、転送完了時間から次の式によって、インタフェースの転送時間を算出する。
【0066】
【0067】
算出された転送速度を、インタフェース転送速度に記憶させる。
【0068】
ステップS328にて、未出力画像サイズから、S326にて転送した転送ブロックサイズを減算し、ステップS302に戻る。
【0069】
ステップS319においてデータ送信禁止フラグが1であると判定された場合はステップS320に進み、その画像データが印刷可能であるかを判断する。データ送信禁止フラグが1であるということは、その時すでに、プリンタ側のバッファがフルであるということであるので、これ以上未出力画像データが少なくなることはない。そのため、プリンタバッファがフル(データ送信禁止コマンドが1)で且つ、ステップS321で行った判断と同様な判断をした場合に印刷開始指示が出来ないと判断された場合は、その画像データは印刷が出来ないと判断する。印刷が可能であれば、ステップS329に進み、印刷が不可能と判断された場合はステップS330に進む。
【0070】
ステップS329では、印刷開始コマンドを送信する。
【0071】
ステップS320で印刷が不可能であると判断された場合、画像データを小さくしなければならない。しかし、ユーザによっては例えば解像度を落として画像データを小さくした印刷結果を望んでいない場合がある。そのため、ステップS330では図4に示すようなダイアログを表示し、解像度を落として再印刷を行うかを問い合わせる。再印刷を行うという入力があった場合は、ステップS331に進む。
【0072】
ステップS331では、解像度を低くした画像データを生成し、ステップS302に戻る。
【0073】
ステップS330において「いいえ」を選択された場合は、ステップS332に進み、再印刷を行わないので、印刷ジョブをキャンセルし、処理を終了する。
【0074】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、インタフェースが高速になった場合は、早めに印刷開始を指示して、連続印刷における最大スループットを保つことが出来るとともに、インタフェースが低速な場合には、印刷開始の指示を遅らせて、可能な限り正常な印刷結果を得ることができるようになり、これにより、メモリ容量が十分大きくない場合であっても、インタフェースの速度の動的な変化に応じて、できるだけ高速に印刷して正常な印刷結果を得ることができる。また、正常な印刷結果が得られない場合は、トナーや用紙を無駄にすることなく解像度を低くして再印刷を行い正常な結果を得ることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に適用可能なシステム構成を示すブロック図
【図2】本発明の実施例を示す印刷システムの構成を説明するブロック図
【図3】送信プログラムにおいて、本発明の処理ルーチンを示すフローチャート
【図4】本発明の実施例を示す、画面表示図
【符号の説明】
20 オペレーティングシステム(OS)
21 アプリケーションプログラム
22 プリンタドライバプログラム
23 送信プログラム
25 通信ポート
30 プリンタ通信ポート
31 制御回路
32 FIFO
33 復号回路
34 シフトレジスタ
35 プリンタエンジン
101 ホストコンピュータ
108 プリンタ
Claims (7)
- ホストコンピュータとプリンタとから構成される印刷システムであって、データの転送速度から最適なタイミングで印刷を開始させることを特徴とする印刷システム。
- ホストコンピュータとプリンタとから構成される印刷システムであって、データの転送速度から、印刷が不可能だと判断した場合に画像データサイズを小さくすることで印刷を可能にすることを特徴とする印刷システム。
- ホストコンピュータとプリンタとから構成される印刷システムであって、実際に印刷が開始される前に印刷が可能かを判定することを特徴とする印刷システム。
- ホストコンピュータとプリンタとから構成される印刷システムであって、印刷が不可能と判断したときに、印刷が不可能であることをユーザに通知し、データ量を少なくして再印刷を行うかどうかを問い合わせることを特徴とする印刷システム。
- ホストコンピュータとプリンタとから構成される印刷システムであって、ホストからプリンタへの転送速度を測定する手段を持つことを特徴とする印刷システム。
- ホストコンピュータとプリンタとから構成される印刷システムであって、実際に転送する画像データの転送時間を計測することで転送速度を算出することを特徴とする印刷システム。
- ホストコンピュータとプリンタとから構成される印刷システムであって、ホストとプリンタ間のインタフェースの転送速度を測定する転送速度測定手段と、印刷を開始しても大丈夫かどうかを判断する印刷開始指示判断手段と、前記印刷開始判断手段によって印刷開始指示を行うと判断された場合、印刷開始を指示する印刷開始指示手段と、印刷が不可能であるかを判断する正常印刷可否判断手段と、前記正常印刷可否判断手段によって正常印刷不可であると判断された場合、画像データを小さくすることで再印刷を行うかをユーザに問い合わせる再印刷問合せ手段と、画像データを小さくすることで再印刷するとユーザが選択した場合に再印刷を行う再印刷手段と、を具えることを特徴とする印刷システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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---|---|---|---|
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007233611A (ja) * | 2006-02-28 | 2007-09-13 | Canon Inc | 情報処理装置、デバイス管理方法、記憶媒体、プログラム |
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-
2003
- 2003-04-25 JP JP2003121807A patent/JP2004326544A/ja not_active Withdrawn
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