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JP2004315744A - 硬化物の耐光性に優れた硬化型樹脂組成物 - Google Patents

硬化物の耐光性に優れた硬化型樹脂組成物 Download PDF

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JP2004315744A
JP2004315744A JP2003114454A JP2003114454A JP2004315744A JP 2004315744 A JP2004315744 A JP 2004315744A JP 2003114454 A JP2003114454 A JP 2003114454A JP 2003114454 A JP2003114454 A JP 2003114454A JP 2004315744 A JP2004315744 A JP 2004315744A
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meth
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acrylate
compound
curable resin
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JP2003114454A
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English (en)
Inventor
Shinya Okada
慎也 岡田
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Omron Corp
Original Assignee
Omron Corp
Omron Tateisi Electronics Co
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Publication date
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Abstract

【課題】芳香族系(メタ)アクリレート化合物の硬化物の耐光性耐光性をより一層改良する。
【解決手段】(A)芳香族系(メタ)アクリレート化合物、(B)脂環式エポキシ化合物および(C)光重合開始剤または/および熱重合開始剤を必須成分とする硬化型樹脂組成物、さらに、環式ヒンダード・アミン化合物が配合された硬化型樹脂組成物。
【選択図】なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、硬化物の耐光性に優れた芳香族系(メタ)アクリレート化合物、脂環式エポキシ化合物および光重合開始剤または/および熱重合開始剤を必須成分とする硬化型樹脂組成物、それを使用した光学レンズや積層型マイクロレンズ・アレイなどの光学部品、および、それらを使用した画像プロジェクション機器などの光学機器に関する。
【0002】
【従来の技術】
芳香族系(メタ)アクリレート化合物(「(メタ)アクリレート化合物」は、アクリレート化合物とメタクリレート化合物の両者を表す。以下の表記も同じである。)の硬化物は、熱的物性、硬度、力学物性、高い屈折率や耐光性などの良好な性能や機能を活かして、光学部品を始めとして多様な用途に使用されてきた。耐光性については、芳香族系(メタ)アクリレート化合物の硬化物は、光学部品用途においては、従来あまり問題とならなかった。
【0003】
しかしながら、最近になって、例えば、画像プロジェクション機器に装備されるような、光源と組合せた光学部品用途においては、より明るい画像とするために、入射光光源の光強度が大幅に増大されてきたため、レンズ部品に使用されている芳香族系(メタ)アクリレート化合物の硬化物の耐光性のより一層の改良が要求されるようになってきた。例えば、芳香族系(メタ)アクリレート化合物を主成分とする硬化型樹脂組成物の硬化物からなる高屈折率樹脂層と低屈折率の(メタ)アクリレート化合物の硬化物組成物からなる低屈折率樹脂層とを積層した構造の積層型マイクロレンズ・アレイ(図1)(例えば、特許文献1〜3を参照。)を装備している液晶プロジェクターにあっては、積層型マイクロレンズ・アレイの耐光性の一層の改良が強く要求されるようになっていた。
【0004】
【特許文献1】
特開平8−209076号公報
【特許文献2】
特開平8−240802号公報
【特許文献3】
特開平10−253801号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、硬化物の耐光性が一層改良された芳香族系(メタ)アクリレート化合物を必須成分とする硬化型樹脂組成物を提供することを目的としている。
【0006】
また、本発明は、上記硬化型樹脂組成物の硬化物を使用した光学レンズや積層型マイクロレンズ・アレイなどの光学部品、さらに、それらを装備した画像プロジェクション機器などの光学機器を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記した課題は、芳香族系(メタ)アクリレート化合物を必須成分とする硬化型樹脂組成物に、脂環式エポキシ化合物を含有させれば、硬化物の耐光性が一層改良されることを見いだしたことにより解決することができた。
【0008】
即ち、本発明は、(A)芳香族系(メタ)アクリレート化合物、(B)脂環式エポキシ化合物および(C)光重合開始剤または/および熱重合開始剤を必須成分とする硬化物の耐光性が一層改良された硬化型樹脂組成物を提供するものである。
【0009】
また、本発明は、脂環式エポキシ化合物(C)と環式ヒンダード・アミン化合物(以下、「HALS化合物」と表記する。)との併用により、硬化物の耐光性がさらに改良された上記硬化型樹脂組成物を提供するものである。
【0010】
本発明の硬化型樹脂組成物の硬化物は、耐光性が従来の技術より一層改良されている。従って、本発明の硬化型樹脂組成物を使用することにより、光源の光強度の増大によって、耐光性の一層の改良が要求されてきた光学レンズや積層型マイクロレンズ・アレイなどの光学部品の提供が可能となったと同時に、耐光性が一層改良された光学部品を装備した画像プロジェクション機器などの光学機器の提供も可能となった。
【0011】
本発明において使用される芳香族系(メタ)アクリレート化合物(A)としては、水酸基(フェノール性水酸基とアルコール性水酸基の両方を表す。以下の表記も同じである。)を有する芳香族系化合物のエステル化反応により得られる芳香族系(メタ)アクリレート化合物およびエポキシ基(分子末端の1,2−エポキシ基を表す。以下の表記も同じである。)を有する芳香族系化合物の付加反応により得られる芳香族系(メタ)アクリレート化合物がある。エステル化反応は(メタ)アクリル酸や(メタ)アクリル酸クロライドとのエステル化反応であり、一方、付加反応は(メタ)アクリル酸との付加反応である。いずれの反応も一般的な公知技術として知られており、本発明に限定される特別な反応ではない。
【0012】
水酸基のエステル化反応により得られる芳香族系(メタ)アクリレート化合物としては、具体的には、フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、2−フェニルエチル(メタ)アクリレート、o−、m−およびp−メチルフェニル(メタ)アクリレート、o−、m−およびp−メチルベンジル(メタ)アクリレート、3,5−ジメチルフェニル(メタ)アクリレート、p−フェニルフェニル(メタ)アクリレート、p−フェニルベンジル(メタ)アクリレート、p−フェノキシフェニル(メタ)アクリレート、m−およびp−フェノキシベンジル(メタ)アクリレート、1−メチル−3−フェニルベンジル(メタ)アクリレート、α−およびβ−ナフチル(メタ)アクリレート、1−ナフチルエチル(メタ)アクリレートなどのモノ(メタ)アクリレート化合物、o−、m−およびp−フェニレンジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAおよびビスフェノールFジ(メタ)アクリレート、2,6,2’,6’−テトラメチルビフェニレンジ(メタ)アクリレート、1,6−ナフチレンジ(メタ)アクリレート、トリス〔4−((メタ)アクリロイルオキシ)フェニル〕メタン、1,1,2,2−テトラキス〔4−((メタ)アクリロイルオキシ)フェニル〕エタンなどの2価以上の多価(メタ)アクリレート化合物がある。
【0013】
本発明において使用される芳香族系(メタ)アクリレート化合物(A)には、上記した芳香族系(メタ)アクリレート化合物の原料化合物である水酸基を有する芳香族系化合物の水酸基に、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイドなどのアルキレンオキサイドを付加して得られるアルキレンオキサイド付加物の末端水酸基をエステル化して得られる芳香族系(メタ)アクリレート化合物も含まれる。アルキレンオキサイドの付加モル数は水酸基1個に対して4以下が好ましい。アルキレンオキサイドの付加モル数が4を超えると、硬化物の熱的物理、力学特性、屈折率などの低下が大きくなるので好ましくない。
【0014】
エポキシ基の付加反応により得られる芳香族系(メタ)アクリレート化合物としては、具体的には、フェニルグリシジルエーテル、o−、m−およびp−メチルフェニルグリシジルエーテル、3,5−ジメチルフェニルグリシジルエーテル、2−メチル−5−イソプロピルフェニルグリシジルエーテル、p−フェニルフェニルグリシジルエーテル、m−およびp−フェノキシフェニルグリシジルエーテル、α−およびβ−ナフチルグリシジルエーテルなどの(メタ)アクリル酸(1モル)付加物(即ち、モノ(メタ)アクリレート化合物)、o−、m−およびp−フェニレン−ジグリシジルエーテル、ビフェニル−4,4’−ジグリシジルエーテル、3,5,3’,5’−テトラメチルビフェニル−4,4’−ジグリシジルエーテル、ナフタレン−1,6−ジグリシジルエーテル、ビスフェノールA−およびビスフェノールF−ジグリシジルエーテル、トリフェニルメタン−トリ(p−グリシジルエーテル)、1−メチル−1,3,3−トリフェニルプロパン−トリ(p−グリシジルエーテル)、ジ−α−ナフチルメタン−2,7,2’− トリグリシジルエーテル、1,1,2,2−テトラフェニルエタン−テトラ(p−グリシジルエーテル)、ジ−α−ナフチルメタン−2,7,2’,7’− テトラグリシジルエーテルなどの(メタ)アクリル酸(2以上の多モル)付加物(即ち、多価(メタ)アクリレート化合物)がある。
【0015】
本発明において使用される芳香族系(メタ)アクリレート化合物(A)には、芳香環を含有する重合度の小さいオリゴマー類の(メタ)アクリレート化合物も含まれる。そのような芳香環含有オリゴマー類の(メタ)アクリレート化合物としては、具体的には、ポリカーボネート・ジオール(平均分子量:約500〜2000)のジ(メタ)アクリレート化合物、フェノールやクレゾールなどのノボラック型エポキシ樹脂、ジフェノール・ノボラック型エポキシ樹脂、トリス(ヒドロキシフェニル)メタン縮合型エポキシ樹脂(いずれも、平均分子量:約500〜2000)の(メタ)アクリル酸(多モル)付加物、ビスフェノールAやビスフェノールFとエピクロルヒドリンとの縮合物(平均分子量:約350〜2000)の(メタ)アクリル酸(2モル)付加物などがある。これらの芳香環含有オリゴマー類の(メタ)アクリレート化合物は、固体または粘稠な液体なので、液状の芳香族系(メタ)アクリレート化合物に溶解して使用されるのが一般的である。一般的に、オリゴマー類の平均分子量が約2000を超えると、液体の芳香族系(メタ)アクリレート化合物との相溶性が不十分となるので好ましくない。
【0016】
本発明の硬化型樹脂組成物の硬化物は、光学レンズや積層型マイクロレンズ・アレイなどの光学部品として使用されるので、屈折率はできるだけ高いことがのぞましく、屈折率は、1.50以上が好ましく、1.55以上がより好ましい。積層型マイクロレンズ・アレイでは、高屈折率樹脂層と低屈折率樹脂層の屈折率の差が大きいほど、マイクロレンズ・アレイとしての光学的機能は増大する。従って、芳香族系(メタ)アクリレート化合物(A)としては、屈折率増大に寄与する芳香環、即ち、ベンゼン環を分子中に多く含有することが好ましい。上記した芳香族系(メタ)アクリレート化合物のうちのナフタレン環を含有する(メタ)アクリレート化合物については、ナフタレン環も屈折率増大に寄与するが、硬化物の耐光性が不良なので、高屈折率樹脂層に多量に配合することは好ましくない。一方、芳香族系(メタ)アクリレート化合物の硬化物の耐熱性、硬度、力学物性などの物性からいえば、モノ(メタ)アクリレート化合物より2価以上の多価(メタ)アクリレート化合物の使用が好ましい。芳香族系多価(メタ)アクリレート化合物が、固体または粘稠な液体の場合には、液体の芳香族系(メタ)アクリレート化合物に溶解した溶液として使用する必要がある。
【0017】
芳香族系多価(メタ)アクリレート化合物の中で、分子中にベンゼン環を最も多数含有するのは、9,9−ジフェニルフルオレン骨格、1,1,2,2−テトラフェニルエタン骨格およびフェノールまたはクレゾール・ノボラック型骨格を含有する芳香族系多価(メタ)アクリレート化合物である。これらのうち、1,1,2,2−テトラフェニルエタン骨格を含有する多価(メタ)アクリレート化合物の硬化物は耐光性が不十分であるため、多量に使用することができない。また、フェノールまたはクレゾール・ノボラック型骨格を含有する多価(メタ)アクリレート化合物は、固体であり、溶解性が不良なので、過剰の液体の芳香族系(メタ)アクリレート化合物に溶解して使用する必要があるため、多量の使用は困難である。
【0018】
ベンゼン環を分子中に4個含有する9,9−ジフェニルフルオレン骨格を含有すると同時に、多価(メタ)アクリレート化合物でもある下記一般式(1)と一般式(2)の芳香族系ジ(メタ)アクリレート化合物は、液体の芳香族系(メタ)アクリレート化合物への溶解性が非常に良好であり、多量に使用できるので、硬化物の屈折率の増大に非常に有効である。また、一般式(1)と一般式(2)の硬化物は、物性や耐光性なども良好であり、着色はなく、透明であるので、積層型マイクロレンズ・アレイの高屈折率樹脂層へは最適の芳香族系(メタ)アクリレート化合物である。
【0019】
【化3】
Figure 2004315744
【0020】
【化4】
Figure 2004315744
【0021】
上記一般式(1)中、RおよびRは、それぞれ独立して、HまたはCHである。RおよびRは、それぞれ独立して、OCHCH、OCH(CH)CH、O(CHまたはO(CHであり、好ましくは、OCHCHである。mおよびnは、0〜4の整数であり、好ましくは、0または1である。
【0022】
一般式(1)のフルオレン誘導体のジ(メタ)アクリレート化合物は、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレンと(メタ)アクリル酸または(メタ)アクリル酸クロライドとのエステル化反応により、ジ(メタ)アクリレート化合物とするか、あるいは、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレンにアルキレンオキサイドを付加させたのち、同様のエステル化反応により、ジ(メタ)アクリレート化合物とすることができる。アルキレンオキサイドとしては、炭素数2〜4のアルキレンオキサイドが付加できるが、付加モル数が水酸基1個に対して4を超えると、ベンゼン環の分子中での含有率が減少し、屈折率の低下が大きくなるので好ましくない。
【0023】
上記一般式(1)で表されるフルオレン誘導体のジ(メタ)アクリレート化合物としては、具体的には、9,9−ビス[4−((メタ)アクリロイルオキシ)フェニル]フルオレン、9,9−ビス[4−(2−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ)フェニル]フルオレン、9,9−ビス[4−(2−(メタ)アクリロイルオキシエトキシエトキシ)フェニル]フルオレン、9,9−ビス[4−(2−(メタ)アクリロイルオキシプロポキシ)フェニル]フルオレン、9,9−ビス[4−(2−(メタ)アクリロイルオキシプロポキシプロポキシ)フェニル]フルオレン、9,9−ビス[4−(3−(メタ)アクリロイルオキシプロポキシ)フェニル]フルオレン、9,9−ビス[4−(4−(メタ)アクリロイルオキシブトキシ)フェニル]フルオレン)などがある。
【0024】
上記一般式(2)中、RおよびRは、それぞれ独立して、HまたはCHである。xは0〜2の数であり、好ましくは、0〜1である。
【0025】
一般式(2)のフルオレン誘導体のジ(メタ)アクリレート化合物は、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレンとエピクロルヒドリンとの付加縮合物の両末端エポキシ基に、(メタ)アクリル酸を付加させるエステル化反応によりジ(メタ)アクリレート化合物とすることができる。9,9−ジフェニルフルオレン骨格が分子中で3個を超えると、液体の芳香族系(メタ)アクリレート化合物への溶解性が低下するので好ましくない。
上記一般式(2)で表されるフルオレン誘導体のジ(メタ)アクリレート化合物としては、具体的には、9,9−ビス[(2−ヒドロキシ−3−(メタ)アクリロイルオキシプロポキシ)フェニル]フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレンとエピクロルヒドリンとの2:1モル付加縮合物および3:2モル付加縮合物の(メタ)アクリル酸2モル付加物(即ち、ジ(メタ)アクリレート化合物)がある。
【0026】
ベンゼン環を4個含有する9,9−ジフェニルフルオレン骨格を含有する一般式(1)と一般式(2)の芳香族系ジ(メタ)アクリレート化合物は、液体の芳香族系(メタ)アクリレート化合物への溶解性が良好であり、多量に使用できるので、硬化物の屈折率の増大に非常に有効である。また、一般式(1)と一般式(2)の硬化物は、物性や耐光性なども良好であり、着色がなく、透明であるので、積層型マイクロレンズ・アレイの高屈折率樹脂層へは最適の芳香族系(メタ)アクリレート化合物である。
【0027】
本発明において使用される芳香族系(メタ)アクリレート化合物(A)としては、2価以上の芳香族系多価(メタ)アクリレート化合物の配合量を、芳香族系(メタ)アクリレート化合物(A)全量の50重量%以上とするのが好ましく、より好ましくは、60重量%以上である。
【0028】
本発明においては、上記した芳香族系(メタ)アクリレート化合物以外の他の(メタ)アクリレート化合物も少量の配合量であれば配合することができる。そのような(メタ)アクリレート化合物は、脂肪族系と脂環族系(メタ)アクリレート化合物である。脂肪族系と脂環族系(メタ)アクリレート化合物としては、具体的には、n−およびi−ブチル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、i−デシル(メタ)アクリレート、n−ドデシル(メタ)アクリレート、n−トリデシル(メタ)アクリレート、n−オクチルデシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレートなどのモノ(メタ)アクリレート化合物、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジメチロールトリシクロデカンジ(メタ)アクリレートなどの多価(メタ)アクリレート化合物である。その配合量は、硬化物の物性、耐熱性や屈折率などへの影響を少なくするために、芳香族系(メタ)アクリレート化合物(A)全量の10重量%未満とすることが好ましい。また、硫黄やフッ素以外のハロゲンを含有する(メタ)アクリレート化合物も、同様に、少量の配合量であれば使用することができる。その配合量は、耐光性や耐熱性などへの影響を少なくするために、芳香族系(メタ)アクリレート化合物(A)全量の10重量%未満とすることが好ましい。
【0029】
本発明の硬化型樹脂組成物は、必須成分として、脂環式エポキシ化合物(B)が配合されている。脂環式エポキシ化合物とは、分子内に1個以上の1,2−エポキシシクロアルカン環を含有する化合物のことである。脂環式エポシキ化合物は、環内二重結合を有するシクロアルケン環を過酢酸による酸化反応によって製造されるのが一般的である。1,2−エポキシシクロアルカン環を含有する化合物としては、耐光性改良の効果から、1,2−エポキシシクロヘキサン環(シクロヘキセンオキサイド環とも称される。)系エポキシ化合物が特に有用である。そのような脂環式エポキシ化合物としては、具体的には、シクロヘキセンオキサイド、1−エポキシ−3,4−エポキシシクロヘキシル、1,2−エポキシシクロヘキシル−4−メタノール、1,2−エポキシシクロヘキシル−4−メタノールの炭素数6以下のカルボン酸エステルなどの1脂環式エポキシ化合物、1,2−エポキシシクロヘキシル−4−メタノールの1,2−エポキシシクロヘキサン−4−カルボン酸エステル、1,2−エポキシシクロヘキシル−4−(1,2−エポキシシクロヘキシル)アセタール、ビス(1,2−エポキシシクロヘキシル−4−メタノール)の炭素数6以下のジカルボン酸ジエステル、ビス(1,2−エポキシ−4−メチルシクロヘキシル−4−メタノール)の炭素数6以下のジカルボン酸ジエステル、(1,2−エポキシシクロヘキシル−4−メタノール)カプロラクトン(1〜5モル)付加物の1,2−エポキシシクロヘキシル−4−カルボン酸エステル、1,2−エポキシシクロヘキシル−4,5−ジカルボン酸の(1,2−エポキシシクロヘキシル−4−メタノール)ジエステルなどの多環脂環式エポキシ化合物がある。
【0030】
これらの脂環式エポキシ化合物のうち、1環脂環式エポキシ化合物は沸点が比較的低いため、使用時に問題を生ずることがある。本発明においては、2環以上の多環脂環式エポキシ化合物の使用が好適である。
【0031】
本発明における脂環式エポキシ化合物(B)の配合量は、芳香族系(メタ)アクリレート化合物(A)全量に対して1〜10重量%であり、好ましくは、3〜10重量%である。配合量が1重量%未満では、耐光性改良の効果が十分とはならず、一方、10重量%を超えると、硬化物の物性を低下させるので好ましくない。
【0032】
本発明において配合される脂環式エポキシ化合物としては、1,2−エポキシシクロヘキシル−4−メタノール(メタ)アクリレート、1−ビニル−4,5−エポキシシクロヘキサンのような重合基を有するエポキシ化合物もある。このような重合基を有するエポキシ化合物は、1環脂環式エポキシ化合物として使用することもできるが、芳香族系(メタ)アクリレート化合物(A)の反応性溶剤として使用することもできる。
【0033】
本発明の硬化型樹脂組成物は、上記した脂環式エポキシ化合物(B)に加え、HALS化合物を併用することにより、芳香族系(メタ)アクリレート化合物(A)の硬化物の耐光性をより一層改良させることができる。本発明において併用されるHALS化合物とは、下記するテトラメチルピペリジン環を分子内に1個以上含有する化合物である。
【化5】
Figure 2004315744
上記式中、Rは、例えば、H、CH、C17Oなどを表す。
【0034】
HALS化合物の中では、N−置換のテトラメチルピペリジン環を含有するHALS化合物の方が、N−置換のないHALS化合物に較べて、塩基性が小さいので、より好ましい。また、高分子量タイプよりも、本発明の硬化型樹脂組成物との相溶性がより良好な低分子量タイプの方が好ましい。
【0035】
多くのHALS化合物は、複雑な化学構造式で示されるが、市販品で例示すると、次のようなHALS化合物がある:TINUVIN 123,123S、144、622、700、744、765、770、770DF、770FL(以上、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製品)、CHIMASSORB 119FL、622LD、944、944FD、944LD、2020FDL(以上、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製品)、アデカスタブ LA−52、LA−57、LA−62、LA−63、LA−67、LA−68、LA−77、LA−82、LA−87(以上、旭電化工業(株)製品)、サノール LS−292、LS−765、LS−770(以上、三共(株)製品)などである。
【0036】
上記したHALS化合物以外にも、テトラメチル−2−ケトピペラジン環:
【化6】
Figure 2004315744
を分子内に2個含有するHALS化合物(GOODRITE UV−3034(GOODRICH社製品))もある。
【0037】
本発明においては、脂環式エポキシ化合物(B)と併用されるHALS化合物の配合量は、脂環式エポキシ化合物(B)に対して100〜10重量%、好ましくは、80〜30重量%である。100重量%を超える配合量としても、耐光性改良の効果は殆ど増大しない。逆に、硬化物の物性を低下させることになるので好ましくない。一方、10重量%未満では、脂環式エポキシ化合物(B)との併用効果が殆ど現れない。
【0038】
本発明の硬化型樹脂組成物は、重合開始剤(C)である光重合開始剤または/および熱重合開始剤を必須成分として配合する。
【0039】
光重合開始剤としては、具体的には、ベンゾインエーテル類、α−ヒドロキシフェニルケトン類、ベンジルジアルキルケタール類、フェニルホスフィンオキサイド類、フェニルホスフィン酸エステル類、ベンゾインオキシムケトン類、ベンゾフェノン類、ベンジル類、アセトフェノン類、アントラキノン類、チオキサントン類、ベンゾイルベンゾエート類、α,α−ジアルコキシアセトフェノン類、アミノベンゾフェノン類などが例示できる。このような光重合開始剤は、1種類のみを単独に、あるいは2種類以上を組合せて使用される。また、アミン化合物、硫黄化合物、リン化合物のような増感剤を少量併用してもよい。本発明における光重合開始剤(C)の配合量は、(メタ)アクリレート化合物全量に対して1〜7重量%が一般的である。
【0040】
熱重合開始剤としては、中温分解型および高温分解型の有機過酸化物を使用するのがよい。そのような熱重合開始剤としては、具体的には、ジアルキルパーオキサイド類、ベンゾイルパーオキサイド類、ジアルキルケトンパーオキサイド類、アルキルパーオキシルエステル類、ヒドロキシシクロヘキシルパーオキサイド類、ジクミルパーオキサイド類、アルキルクミルパーオキサイド類、ジアルキルハイドロパーオキサイド類、クメンハイドロパーオキサイド類などが例示できる。このような熱重合開始剤は、1種類のみを単独に、あるいは2種類以上を組合せて使用される。本発明における熱重合開始剤(C)の配合量は、(メタ)アクリレート化合物全量に対して1〜5重量%が一般的である。
【0041】
光重合開始剤を使用する光硬化方法では、活性光線、特に、紫外線を照射すればよい。紫外線の光源としては、高圧水銀灯やメタルハライド灯が好適である。紫外線の照射量は、500〜5000mJ/cmが一般的である。
【0042】
熱重合開始剤を使用する熱硬化方法では、有機過酸化物の分解温度以上の温度に加熱する必要がある。加熱方法は任意であるが、加熱温度としては、50〜150℃の範囲が一般的であり、加熱時間は、30分〜3時間の範囲が一般的である。本発明においては、光硬化方法と熱硬化方法を組合せて硬化してもよい。この場合は、光重合開始剤と熱重合開始剤を組合せて配合し、まず光硬化したのち加熱して、熱硬化により完全硬化させる硬化方法が一般的である。
【0043】
本発明の硬化型樹脂組成物の硬化物は、高い屈折率を有し、同時に、耐光性や耐熱性などに優れているため、光源と組合せて使用されるフレネル・レンズ、レンチキュラー・レンズ、プリズム・シート、回折格子や積層型マイクロレンズ・アレイなどの光学部品への使用に好適である。中でも、本発明の硬化型樹脂組成物の硬化物を高屈折率樹脂層に使用した積層型マイクロレンズ・アレイは、従来にない優れた耐光性を発揮するので、特に好適な用途である。
【0044】
積層型マイクロレンズ・アレイは、図1のような構造をしており、高屈折率樹脂層2と低屈折率樹脂層3がガラス板などのような透明基板1、4の間に積層され、界面は微小な凹凸レンズの形状をなしている。樹脂層の全厚は、一般的には、30〜100μmであり、界面のレンズ部の寸法は、一般的には、径10〜50μmである。このような寸法のマイクロレンズが無数に配列されて積層型マイクロレンズ・アレイを構成している。
【0045】
高屈折率樹脂層には、耐光性の良好な芳香族系(メタ)アクリレート化合物の硬化物が使用されるのが一般的である。以前は、高屈折率樹脂層には、硫黄やフッ素以外のハロゲンを含有する(メタ)アクリレート化合物の硬化物が使用されていたこともあったが、それらの硬化物は、耐光性や耐熱性が不良であるため、入射光光源の光強度の増大とともに、画像プロジェクション機器のような光学機器に装備される積層型マイクロレンズ・アレイには使用できなくなった。
【0046】
積層型マイクロレンズ・アレイの低屈折率樹脂層には、フッ素あるいはシリコンを含有する(メタ)アクリレート化合物の硬化物が使用されるのが一般的である。このようなフッ素あるいはシリコンを含有する低屈折率の(メタ)アクリレート化合物の硬化物の耐光性は、一般的に優れており、通常は、問題とはならない。
【0047】
本発明の硬化型樹脂組成物との組合せて使用される低屈折率樹脂層の硬化型樹脂組成物としては、フッ素やシリコンを含有した(メタ)アクリレート化合物が一般的である。低屈折率樹脂層の屈折率を大幅に増大させない範囲であれば、脂肪族系あるいは脂環族系(メタ)アクリレート化合物を併用することができるが、その配合量はフッ素あるいはシリコン含有(メタ)アクリレート化合物全量に対して、一般的には、60重量%以下である。
【0048】
フッ素含有(メタ)アクリレート化合物としては、具体的には、2,2,2−トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3−テトラフルオロプロピル(メタ)アクリレート、2,2,3,4,4,4−ヘキサフルオロブチル(メタ)アクリレート、オクタフルオロペンチル(メタ)アクリレート、パーフルオロオクチルエチル(メタ)アクリレート、パーフルオロシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート、オクタフルオロヘキシレンジ(メタ)アクリレートなどのフッ素含有(メタ)アクリレート化合物およびフッ化アルキレンエーテル・オリゴマー類(平均分子量:4000以下)の1価および2価以上の多価(メタ)アクリレート化合物などがある。
【0049】
一方、シリコン含有(メタ)アクリレート化合物としては、具体的には、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピル(トリメチルシロキシ)ジメチルシラン、ビス(γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルジメチルシリル)エーテルなどのシリコン含有(メタ)アクリレート化合物およびジメチルまたはジエチルシロキサン・オリゴマー類(重合度:10以下)のジ(メタ)アクリレート化合物などがある。
【0050】
積層型マイクロレンズ・アレイは、公知の方法に従って作製することができる。低屈折率樹脂層に使用する硬化型樹脂組成物を、ガラス板のような透明基板4上にスピンコーターなどの塗布装置を用いて所定の厚さに塗布したのち、表面にマイクロレンズ・アレイの押し型を当てて、透明基板側から紫外線を照射して、低屈折率樹脂層3を形成する。次に、押し型をとり去ったのち、表面にマイクロレンズ・アレイが賦形された低屈折率樹脂層3上に、本発明の硬化型樹脂組成物を、スピンコーターなどの塗布装置を用いて所定の厚さに塗布し、その上にガラス板のような透明基板1を重ねて、透明基板1の上側から紫外線を照射して、高屈折率樹脂層2を形成する。熱硬化方法の場合には、紫外線を照射するかわりに、加熱装置の中で所定時間加熱すればよい。
【0051】
本発明により、芳香族系(メタ)アクリレート化合物の硬化物の耐光性をより一層改良することができた。その結果、芳香族系(メタ)アクリレート化合物の硬化物は、従来よりも用途を拡大することが可能になった。特に、本発明の硬化型樹脂組成物は、光源の光強度の増大による耐光性の一層の改良が要求されていた画像プロジェクション機器に使用される光学レンズ、特に、積層型マイクロレンズ・アレイの高屈折率樹脂層への使用に最も好適である。
【0052】
【実施例】
以下に、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。
【0053】
測定用試験片の作製と測定は、次記する手順と方法に従った。
[耐光性の測定方法]
スペーサーを用いて間隔が25±1μmに保持された、2枚の厚さ0.5mmのガラス板の間に、測定対象の光硬化型樹脂組成物を注入したのち、高圧水銀灯により、ガラス板表面での紫外線照射量が4,000mJ/cmとなるまで紫外線を照射した。
【0054】
硬化物が2枚のガラス板に挟まれた状態のままで、紫外・可視分光光度計(島津製作所(株)製:型式 UV−2500PC)を用いて、波長550nmの光線透過率を測定し、得られた測定値を初期値とした。次に、ガラス板に対して垂直方向から、ガラス板表面での紫外線強度を25mW/cmに保ちながら、メタル・ハライド灯を連続照射した。波長550nmの光線透過率が、初期値から10%低下するまでの照射時間を測定し、耐光性の測定結果とした。
【0055】
(実施例1)
9,9−ビス[4−(2−アクリロイルオキシエトキシ)フェニル]フルオレン(一般式(1)において、R=R=H、R=R=OCHCH、m=n=1)60重量部とベンジルメタクリレート40重量部を混合、溶解して樹脂溶液とした。この樹脂溶液100重量部に対して、光重合開始剤である2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド(BASFジャパン(株)製品:商品名 ルシリンTPO)4重量部と脂環式エポキシ化合物である1,2−エポキシシクロヘキシル−4−メチル−1,2−エポキシシクロヘキサン−4−カルボキシレート(旭チバ(株)製品:商品名 CY179)5重量部を混合、溶解して、本発明の光硬化型樹脂組成物(I)を調製した。
【0056】
得られた光硬化型樹脂組成物(I)の硬化物の耐光性を測定した結果は、2650時間であった。
【0057】
(実施例2)
実施例1における4成分からなる光硬化型樹脂組成物(I)に、さらにHALS化合物であるTINUVIN765(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製品)を(メタ)アクリレート成分に対して3重量部を混合、溶解して、本発明の光硬化型樹脂組成物(II)を調製した。
【0058】
得られた光硬化型樹脂組成物(II)の硬化物の耐光性を測定した結果は、3600時間であった。
【0059】
(比較例1)
実施例1における4成分のうち、脂環式エポキシ化合物である1,2−エポキシシクロヘキシル−4−メチル−1,2−エポキシシクロヘキサン−4−カルボキシレートを除く3成分(各成分の配合量は同一)を用いて、光硬化型樹脂組成物(1)を調製した。
【0060】
得られた光硬化型樹脂組成物(1)の硬化物の耐光性を測定した結果は、1350時間であった。
【0061】
(実施例3)
9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシプロポキシ)フェニル]フルオレン(一般式(2)において、R=R=CH、x=0)70重量部、2−フェニルエチルメタクリレート25重量部、トリメチロールプロパントリメタクリレート5重量部を混合、溶解して樹脂溶液とした。この樹脂溶液100重量部に対して、光重合開始剤である2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製品:商品名 ダロキュア1173)3重量部と脂環式エポキシ化合物であるビス(1,2−エポキシシクロヘキシルメチル)アジペート(旭チバ(株)製品:商品名 CY177)7重量部を混合、溶解して、本発明の光硬化型樹脂組成物(III)を調製した。
【0062】
この光硬化型樹脂組成物(III)の硬化物の耐光性を測定した結果は、2400時間であった。
【0063】
(実施例4)
実施例3における5成分からなる光硬化型樹脂組成物(III)に、さらにHALS化合物であるアデカスタブLA−62(旭電化工業(株)製品)をメタクリレート成分に対して4重量部を混合、溶解して、本発明の光硬化型樹脂組成物(IV)を調製した。
【0064】
この光硬化型樹脂組成物(IV)の硬化物の耐光性を測定した結果は、3300時間であった。
【0065】
(比較例2)
実施例3における5成分のうち、脂環式エポキシ化合物であるビス(1,2−エポキシシクロヘキシルメチル)アジペートを除く4成分(各成分の配合量は同一)を用いて、光硬化型樹脂組成物(2)を調製した。
【0066】
この光硬化型樹脂組成物(2)の硬化物の耐光性を測定した結果は、1150時間であった。
【0067】
(実施例5)
9,9−ビス[4−(2−メタアクリロイルオキシエトキシ)フェニル]フルオレン(一般式(1)において、R=R=CH、R=R=OCHCH、m=n=1)70重量部、フェニルメタクリレート25重量部とジメチロールトリシクロデカンジメタクリレート5重量部を混合、溶解して樹脂溶液とした。この樹脂溶液100重量部に対して、光重合開始剤である2,4,6−トリメチルベンゾイルフェニルホスフィン酸エチルエステル(BASFジャパン(株)製品:商品名 ルシリンTPO−L)4重量部、熱重合開始剤であるジ−t−ブチルパーオキサイド1重量部および脂環式エポキシ化合物である1,2−エポキシシクロヘキシル−4−メチル−1,2−エポキシシクロヘキサン−4−カルボキシレート(前出)5重量部を混合、溶解して、本発明の光硬化/熱硬化型樹脂組成物(V)を調製した。
【0068】
別に、パーフルオロオクチルエチルメタアクリレート60重量部とトリメチロールプロパントリメタクリレート40重量部とを混合、溶解して得た樹脂溶液に、光重合開始剤である2,4,6−トリメチルベンゾイルフェニルホスフィン酸エチルエステル(前出)4重量部および熱重合開始剤であるジ−t−ブチルパーオキサイド1重量部を混合、溶解して、光硬化/熱硬化型樹脂組成物(i)を調製した。
【0069】
ガラス板(100mm×100mm×0.20mm)上に、低屈折率の光硬化/熱硬化型樹脂組成物(i)をスピンコーターを用いて塗布厚さ30μmとなるように塗布した。この塗布膜表面に、マイクロレンズ・アレイの金型(球面レンズ、径25μm)を押し当て、ガラス板の下側から、ガラス板表面での紫外線照射量が2,000 mJ/cmとなるまで高圧水銀灯を照射した。
【0070】
次に、金型をとり去ったのち、形成された低屈折率樹脂層のマイクロレンズ・アレイ賦形表面に、スピンコーターを用いて、高屈折率の光硬化/熱硬化型樹脂組成物(V)を、塗布厚さ30μmとなるように塗布した。この塗布膜表面に、ガラス板(前出)を重ね、ガラス板の上側から、ガラス板表面での紫外線照射量が2,000mJ/cmとなるまで高圧水銀灯を照射した。
【0071】
続いて、紫外線硬化により得られた積層型マイクロレンズ・アレイを、加熱炉中において、120℃×30分間加熱し、完全硬化させた。
【0072】
作製された積層型マイクロレンズ・アレイの低屈折率樹脂層側から、550nmにおける光線透過率を、紫外・可視分光光度計(前出)を用いて測定し、得られた測定値を初期値とした。次に、低屈折率樹脂層側から、ガラス板に対して垂直方向に、ガラス板表面での照射強度を25mW/cmに保ちながら、メタル・ハライド灯を連続照射し、波長550nmにおける光線透過率が初期値から10%低下するまでの照射時間を測定した結果は、2300時間であった。
【0073】
(実施例6)
実施例5における6成分からなる光硬化/熱硬化型樹脂組成物(V)に、さらにHALS化合物であるTINUVIN123(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製品)をメタクリレート成分に対して2重量部を混合、溶解して、本発明の光硬化/熱硬化型樹脂組成物(VI)を調製した。
【0074】
この光硬化/熱硬化型樹脂組成物(VI)と実施例5において調製した低屈折率の光硬化/熱硬化型樹脂組成物(i)を使用して、実施例5と同じ手順と条件にしたがって、積層型マイクロレンズ・アレイを作製した。
作製された積層型マイクロレンズ・アレイの耐光性を、実施例5と同じ測定方法にしたがって測定した結果は、3200時間であった。
【0075】
(比較例3)
実施例5における6成分のうち、脂環式エポキシ化合物である1,2−エポキシシクロヘキシル−4−メチル−1,2−エポキシシクロヘキサン−4−カルボキシレートを除く5成分を用いて、光硬化/熱硬化型樹脂組成物(3)を調製した。
【0076】
この光硬化/熱硬化型樹脂組成物(3)と実施例5において調製した低屈折率の光硬化/熱硬化型樹脂組成物(i)を使用して、実施例5と同じ手順と条件にしたがって、積層型マイクロレンズ・アレイを作製した。
【0077】
作製された積層型マイクロレンズ・アレイの耐光性を、実施例5と同じ測定方法にしたがって測定した結果は、1200時間であった。
【0078】
上記実施例1〜6および比較例1〜3から明らかなように、芳香族系(メタ)アクリレート化合物(A)に、脂環式エポキシ化合物(B)、または脂環式エポキシ化合物(B)とHALS化合物および重合開始剤(C)である光重合開始剤または/および熱重合開始剤を配合した本発明の硬化型樹脂組成物を、光硬化または/および熱硬化して得られる硬化物の耐光性は、脂環式エポキシ化合物(B)または脂環式エポキシ化合物(B)とHALS化合物を配合しないで、光硬化または/および熱硬化して得られる硬化物の耐光性と比べて、大幅に改良された。即ち、脂環式エポキシ化合物(B)を単独に配合した場合では、硬化物の耐光性は約1.5〜2.0倍改良され、脂環式エポキシ化合物(B)とHALS化合物を併用配合した場合では、硬化物の耐光性は約2.5〜3.0倍改良された。
【0079】
【発明の効果】
本発明は、(A)芳香族系(メタ)アクリレート化合物、(B)脂環式エポキシ化合物および(C)光重合開始剤または/および熱重合開始剤を必須成分とする新規な硬化型樹脂組成物を提供した。
本発明により、画像プロジェクション機器などの光学機器の用途から要求されていた芳香族系(メタ)アクリレート化合物の硬化物の耐光性の大幅な改良が達成された。
【図面の簡単な説明】
【図1】積層型マイクロレンズ・アレイの模式的断面図。
【符号の説明】
1:透明基板
2:高屈折率樹脂層
3:低屈折率樹脂層
4:透明基板

Claims (12)

  1. (A)芳香族系(メタ)アクリレート化合物、(B)脂環式エポキシ化合物および(C)光重合開始剤または/および熱重合開始剤を必須成分とする硬化型樹脂組成物。
  2. さらに、環式ヒンダード・アミン化合物が配合された請求項1に記載の硬化型樹脂組成物。
  3. 芳香族系(メタ)アクリレート化合物(A)が、分子中に2個以上の(メタ)アクリレート基を有する芳香族系(メタ)アクリレート化合物である請求項1または請求項2に記載の硬化型樹脂組成物。
  4. 芳香族系(メタ)アクリレート化合物(A)が、一般式(1)および/または一般式(2)で示されるフルオレン誘導体のジ(メタ)アクリレート化合物である請求項1〜3のいずれかに記載の硬化型樹脂組成物:
    Figure 2004315744
    (式(1)中、RおよびRは、それぞれ独立して、HまたはCHを表す;RおよびRは、それぞれ独立して、OCHCH、OCH(CH)CH、O(CHまたはO(CHを表す;mおよびnは、0〜4の数を表す。):
    Figure 2004315744
    (式(2)中、RおよびRは、それぞれ独立して、HまたはCHを表す;xは0〜2の数を表す。)。
  5. さらに、芳香族系(メタ)アクリレート化合物以外の(メタ)アクリレート化合物が配合された請求項1〜4のいずれかに記載の硬化型樹脂組成物。
  6. 脂環式エポキシ化合物(B)が、1分子中に2個以上の1,2−エポキシシクロヘキサン環を含有する多環脂環式エポキシ化合物である請求項1〜5のいずれかに記載の硬化型樹脂組成物。
  7. 環式ヒンダード・アミン化合物が、分子中に1個以上のテトラメチルピペリジン環またはテトラメチル−2−ケトピペラジン環を含有する環式ヒンダード・アミン化合物である請求項2〜6のいずれかに記載の硬化型樹脂組成物。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の硬化型樹脂組成物の硬化物である光学レンズ。
  9. 請求項1〜7のいずれかに記載の硬化型樹脂組成物の硬化物からなる高屈折率樹脂層と、フッ素またはシリコン含有(メタ)アクリレート化合物を主成分とする硬化型樹脂組成物の硬化物からなる低屈折率樹脂層を積層して構成された積層型マイクロレンズ・アレイ。
  10. 請求項8に記載の光学レンズを装備している光学機器。
  11. 請求項9に記載の積層型マイクロレンズ・アレイを装備している光学機器。
  12. 光学機器が画像プロジェクション機器である請求項10または11に記載の光学機器。
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