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JP2004290122A - 核酸センサ用基板 - Google Patents

核酸センサ用基板 Download PDF

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JP2004290122A
JP2004290122A JP2003089424A JP2003089424A JP2004290122A JP 2004290122 A JP2004290122 A JP 2004290122A JP 2003089424 A JP2003089424 A JP 2003089424A JP 2003089424 A JP2003089424 A JP 2003089424A JP 2004290122 A JP2004290122 A JP 2004290122A
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Yasunori Kobayashi
靖典 小林
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Kyocera Corp
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Abstract

【課題】ハイブリダイゼーション反応を行なうための最適な温度条件を高精度に制御することができるとともに生産性の良い安価な核酸センサ用基板を提供すること。
【解決手段】絶縁基板2の一方の主面に核酸の一端が固定される核酸固定用電極3が形成されているとともに、他方の主面に、Ti層9とPt層10とを順次積層して成り、両端部6a〜6dが外部電気回路の配線導体と電気的に接続される、加熱用抵抗体4および測温用抵抗体5が形成されている。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は電極上に核酸を固定するための核酸センサ用基板に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、核酸の塩基配列と疾病との関係が明らかになってきており、特定の塩基配列あるいは特定の遺伝子の存在を検出することによって、発病の可能性や疾病の進行の程度等を探る遺伝子診断が、臨床検査の中で重要な位置を占めるようになってきている。このような特定の塩基配列や特定の遺伝子の存在を検出するために、導体上にプローブとなる核酸を固定化した構成の電極が特開平10−146183号公報に提案されている。
【0003】
一般に、特定の塩基配列あるいは特定の遺伝子の存在を検出する電極は、導体上にプローブとなる核酸を固定した構成となっており、特定の塩基配列あるいは特定の遺伝子の存在は、プローブとなる核酸と試料の核酸との間で形成された対(ハイブリッド)に対して、プローブとなる核酸に電圧を印加して電気的または光学的な信号を測定することによって検出できる。
【0004】
また、特定の塩基配列や特定の遺伝子の存在を検出するためのプローブとなる核酸をスライドガラス上に固定化し、ハイブリダイゼーション反応を行なうためのDNAチップの構成が特開2002−119291号公報に提案されている。
【0005】
特開2002−119291号公報には、ハイブリダイゼーション反応を行なうための最適な温度条件を制御するために、スライドガラスの一方主面に微小なマイクロヒータと温度センサとを具備した構造が提案されている。
【0006】
【特許文献1】
特開平10−146183号公報
【特許文献2】
特開2002−119291号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特開2002−119291号公報に提案されたDNAチップ構成では、スライドガラスの一方主面に微小なマイクロヒータおよび温度センサ等のチップ部品を実装した複雑な構造をとるため、これらの実装状態のばらつきにより、熱伝導および温度検知のばらつきが発生してしまい、高精度な温度制御ができないという問題点があった。
また、微小なマイクロヒータおよび温度センサ等のチップ部品の実装を高精度に行なう必要があるため、作業が煩雑となり生産性が悪いという問題点があった。
【0008】
さらに、DNAの増幅の際に強酸溶液や強アルカリ溶液が使用されるため、マイクロヒータや温度センサ等のチップ部品あるいはこれらチップ部品をスライドガラスに実装する接合材の種類によっては、これらが強酸溶液や強アルカリ溶液に侵されてしまい、温度制御の信頼性が低下してしまう可能性も有していた。
【0009】
本発明は、上記問題点に鑑みて完成されたものであり、その目的は、ハイブリダイゼーション反応を行なうための最適な温度条件を高精度に制御することができるとともに生産性の良い安価な核酸センサ用基板を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の核酸センサ用基板は、絶縁基板の一方の主面に核酸の一端が固定される核酸固定用電極が形成されているとともに、他方の主面に、Ti層とPt層とを順次積層して成り、両端部が外部電気回路の配線導体と電気的に接続される、加熱用抵抗体および測温用抵抗体が形成されていることを特徴とするものである。
【0011】
本発明の核酸センサ用基板によれば、加熱用抵抗体および測温用抵抗体をTi層とPt層とを順次積層して形成したことから、ハイブリダイゼーション反応に必要な恒温サイクルを微小なマイクロヒータや微小な温度センサ等のチップ部品を実装することなく行なうことができるので、マイクロヒータおよび温度センサ等のチップ部品の実装状態のばらつきにより、熱伝導および温度検知のばらつきが発生することはなく、高精度の温度制御が可能な核酸センサ用基板となる。
【0012】
また、加熱用抵抗体および測温用抵抗体がTi層およびPt層から成り、これらTiおよびPtは良好な耐溶剤性を有するので、加熱用抵抗体および測温用抵抗体がDNAの増幅の際に使用される強酸溶液や強アルカリ溶液へ接触したとしても侵されることはなく、温度制御の信頼性が低下してしまうことはない。
【0013】
さらに、加熱用抵抗体および測温用抵抗体をTi層およびPt層で形成したことから、絶縁基板の表面にこれらを容易に形成することができ、安価で生産性の高い核酸センサ用基板とすることができる。
【0014】
また、本発明の核酸センサ用基板は、上記構成において、前記両端部は表面にAu層が被着されていることを特徴とするものである。
【0015】
本発明の核酸センサ用基板によれば、上記構成において、両端部は表面にAu層が被着されている場合には、Au層が半田等のろう材と良好な濡れ性を示すことから、両端部を外部電気回路と電気的に良好に接続することが可能となる。また、Auは、TiおよびPtとともには良好な耐溶剤性を有するので、加熱用抵抗体および測温用抵抗体がDNAの増幅の際に使用される強酸溶液や強アルカリ溶液へ接触したとしても侵されることはなく、核酸センサ用基板と外部電気回路基板との電気的な接続信頼性を高いものとすることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の核酸センサ用基板について、添付の図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明の核酸センサ用基板の実施の形態の一例を示し、(a)は核酸センサ用基板の上面平面図、(b)は核酸センサ用基板の下面平面図、(c)は(a)および(b)のA−A’断面図である。
【0017】
図1において、1は核酸センサ用基板、2は絶縁基板、3は核酸固定用電極、4は加熱用抵抗体、5は測温用抵抗体、6aおよび6bは外部電気回路と電気的に接続される加熱用抵抗体4の両端部、6cおよび6dは外部電気回路と電気的に接続される測温用抵抗体5の両端部である。
【0018】
核酸センサ用基板1は、特定の塩基配列や特定の遺伝子の存在を検出するために用いられる基板であり、これを構成する絶縁基板2は10〜100mm×10〜100mm×1.0〜2.0mm程度の平板状である。
このような絶縁基板2は、シリコン,ガラス,石英ガラス,アルミナセラミックス,ムライト(3Al・2SiO)セラミックス,コーディエライト(2MgO・2Al・5SiO)セラミックス,フォルステライト(2MgO・SiO)セラミックス,炭化ケイ素(SiC)セラミックス,窒化ケイ素(Si)セラミックス,サファイア(単結晶アルミナ)等の無機材料や、ポリエチレン,ポリプロピレン,ポリイソブチレン,ポリエチレンテレフタレート,不飽和ポリエステル,含フッ素樹脂,ポリ塩化ビニル,ポリ塩化ビニリデン,ポリ酢酸ビニル,ポリビニルアルコール,ポリビニルアセタール,アクリル樹脂,ポリアクリロニトリル,ポリスチレン,アセタール樹脂,ポリカーボネート,ポリアミド,フェノール樹脂,ユリア樹脂,エポキシ樹脂,メラミン樹脂,スチレン・アクリロニトリル共重合体,アクリロニトリル・ブタジエンスチレン共重合体,シリコン樹脂,ポリフェニレンオキサイド,ポリスルホン等の有機材料を用いて形成されている。
【0019】
そして、例えば絶縁基板2がアルミナセラミックスから成る場合であれば、酸化アルミニウムの原料粉末に適当な有機バインダ・溶剤・可塑剤・分散剤等を添加混合して泥漿物を作り、この泥漿物を従来周知のドクターブレード法やカレンダーロール法等のシート成形法を採用しシート状に成形してセラミックグリーンシート(セラミック生シート)を得、しかる後、それらセラミックグリーンシートに適当な打ち抜き加工を施すとともに必要に応じてこれを複数枚積層し、約1600℃の高温で焼成することによって製作される。
【0020】
また、例えば絶縁基板2がポリエチレンから成る場合であれば、ポリエチレンの原料粉末に適当な有機バインダ・溶剤・可塑剤・分散剤等を添加混合して混練物を作り、この混練物を従来周知の押し出し成形法等のシート成形法を採用しシート状に成形して未硬化のシートを得、しかる後、それらシートに適当な打ち抜き加工を施すとともに加熱硬化することによって製作される。
【0021】
絶縁基板2の一方の主面には、Ti層から成る密着金属層7とAuから成る主導体層8とが順次積層されて成る核酸固定用電極3が形成されている。
【0022】
このような核酸固定用電極3は、例えば、その表面に粘着性を有する樹脂をコーティングし、このコーティングに核酸の一端を粘着させ、しかる後、核酸に試薬を滴下することにより核酸の検査を行なう際の、試験片としての機能を有する。
【0023】
核酸固定用電極3は、絶縁基板2の一方の主面の20〜100%の面積に正方形状あるいは長方形状に被着形成されており、従来周知の真空蒸着法やスパッタ法等により形成される。なお、核酸固定用電極3は、核酸の増幅の際に使用される強酸溶液や強アルカリ溶液に対しての耐溶剤性という観点からは主導体層8がAu層から成ることが好ましく、密着金属層7は、絶縁基板2とAu層から成る主導体層8との接合を強固なものにするという観点からはTi層から成ることが好ましい。
【0024】
なお、密着金属層7の厚みは、0.01〜0.5μmの範囲とすることが好ましく、厚みが0.01μm未満となると、絶縁基板2との密着強度が低下する傾向があり、0.5μmを超える、膜応力が大きなものとなり絶縁基板2から剥離し易くなる傾向がある。従って、密着金属層7の厚みは、0.01〜0.5μmの範囲とすることが好ましい。
【0025】
また、主導体層8の厚みは、機能性と経済性の観点面からは0.1〜0.5μmの範囲とすることが好ましく、0.1μm未満となると、DNAまたはプロテインの固定化効率が低下してしまう傾向があり、0.5μmを超えると、膜応力が大きなものとなり密着金属層7から剥離し易く成る傾向がある。また、Auは貴金属で高価であることから、経済性の面からできるだけ、薄い方が好ましい。従って、主導体層8の厚みは、機能性と経済性の観点面からは0.1〜0.5μmの範囲とすることが好ましい。
【0026】
さらに、絶縁基板2の他方の主面には、両端部6a〜6dが外部電気回路の配線導体(図示せず)と電気的に接続される、加熱用抵抗体4および測温用抵抗体5が形成されている。加熱用抵抗体4は、核酸センサ用基板1を加熱する機能を有し、測温用抵抗体5は、加熱用抵抗体4によって加熱された核酸センサ用基板1の温度を測定する機能を有し、両者によって高精度な恒温サイクルのプログラムを再現することができ、その結果、高性能な核酸センサ用基板1とすることができる。
【0027】
なお、加熱用抵抗体4は、核酸固定用電極3を均一に加熱するために、他方の主面の核酸固定用電極3と対向する領域に形成される。また、加熱用抵抗体4は、同じ理由により、例えばクランク状に屈曲したパターンであることが好ましい。
【0028】
さらに、加熱用抵抗体4の幅を0.01〜2mmとすることが好ましい。加熱用抵抗体4の幅が0.01mm未満であると、急速に加熱する際に比較的大きな電流を流した場合、加熱用抵抗体4が溶断して断線し易くなる傾向があり、2mmを超えると、加熱用抵抗体4を限られた絶縁基板2上で形成するための設計自由度に制限を及ぼすことになる。従って、加熱用抵抗体4の幅を0.01〜2mmとすることが好ましい
また、測温用抵抗体5は、測温精度を向上させるという観点からは、その形状が加熱用抵抗体4のパターンに対して一定の間隔を保持して沿った形状が好ましく、測温用抵抗体5と加熱用抵抗体4との距離を0.01〜2mmとすることが好ましい。測温用抵抗体5と加熱用抵抗体4との距離が0.01mm未満であると、測温用抵抗体5と加熱用抵抗体4とが短絡する危険性があり、2mmを超えると、測温用抵抗体5と加熱用抵抗体4との間隔が大きくなり、測温用抵抗体5に熱が伝わる際に時間的遅延が生じる傾向がある。
【0029】
なお、加熱用抵抗体4に入力する電力値としては0.01〜500Wが好ましく、0.01W未満では、加熱用抵抗体4が十分に加熱されない傾向があり、500Wを超えると、加熱用抵抗体4が溶断し易くなる傾向がある。また、測温用抵抗体5に入力する電力値としては0.1〜100mWが好ましく、0.1W未満では、抵抗値を検出することが困難となる傾向があり、100mWを超えると、測温用抵抗体5の発熱が大きなものとなり、精度良く測温することが困難となる傾向がある。
【0030】
このような加熱用抵抗体4および測温用抵抗体5は、絶縁基板2の他方の主面にTi層9とPt層10とを順次積層することにより形成されている。
【0031】
本発明の核酸センサ用基板1によれば、加熱用抵抗体4および測温用抵抗体5をTi層9とPt層10とを順次積層して形成したことから、ハイブリダイゼーション反応に必要な恒温サイクルを微小なマイクロヒータや微小な温度センサ等のチップ部品を実装することなく行なうことができるので、マイクロヒータおよび温度センサ等のチップ部品の実装状態のばらつきにより、熱伝導および温度検知のばらつきが発生することはなく、高精度の温度制御が可能な核酸センサ用基板1となる。
【0032】
また、加熱用抵抗体4および測温用抵抗体5がTi層9およびPt層10から成り、これらTiおよびPtは良好な耐溶剤性を有するので、加熱用抵抗体4および測温用抵抗体5がDNAの増幅の際に使用される強酸溶液や強アルカリ溶液へ接触したとしても侵されることはなく、温度制御の信頼性が低下してしまうことはない。
【0033】
さらに、加熱用抵抗体4および測温用抵抗体5をTi層9およびPt層10で形成したことから、絶縁基板2の表面にこれらを容易に形成することができ、安価で生産性の高い核酸センサ用基板1とすることができる。
なお、加熱用抵抗体4および測温用抵抗体5がTi層9およびPt層10は、従来周知の真空蒸着法やスパッタ法、フォトリソグラフィ法等により、所望の形状に形成される。
【0034】
加熱用抵抗体4および測温用抵抗体5を構成するPt層10は、これら4・5に耐酸性や耐アルカリ性を付与するものであり、Ti層9は絶縁基板2とPt層10とを強固に接合する機能を有する。
なお、Ti層9は、その厚みを0.01〜0.5μmの範囲とすることが好ましく、厚みが0.01μm未満となると、絶縁基板2との密着強度が低下する傾向があり、0.5μmを超える、膜応力が大きなものとなり絶縁基板2から剥離し易くなる傾向がある。従って、Ti層9の厚みは、0.01〜0.5μmの範囲とすることが好ましい。
【0035】
また、Pt層10は、その厚みを0.5〜2μmの範囲とすることが好ましく、厚みが0.5μm未満となると、Pt層10の抵抗温度係数(TCR)が3900ppm/℃から大きくはずれてしまい、測温用抵抗体として機能を果たさなくなる傾向があるとともに、加熱用抵抗体としての耐電力が小さなものとなる傾向がある。さらに、2μmを超えると、Pt層10の内部応力が大きなものとなり、膜応力が大きなものとなり、Ti層9から剥離し易く成る傾向がある。また、Ptは貴金属であるため、可能な限り薄くした方がコスト的に有利である。従って、Pt層10は、その厚みを0.5〜2μmの範囲とすることが好ましい。
【0036】
また、本発明の核酸センサ用基板1においては、外部電気回路の配線導体と電気的に接続される加熱用抵抗体4の両端部6a・6bおよび測温用抵抗体5の両端部6c・6dの表面に、Au層が被着されていることが好ましい。
【0037】
本発明の核酸センサ用基板1によれば、両端部6a〜6dの表面にAu層が被着されている場合には、Au層が半田等のろう材と良好な濡れ性を示すことから、両端部6a〜6dを外部電気回路と電気的に良好に接続することが可能となる。また、Auは、TiおよびPtとともには良好な耐溶剤性を有するので、加熱用抵抗体4および測温用抵抗体5がDNAの増幅の際に使用される強酸溶液や強アルカリ溶液へ接触したとしても侵されることはなく、核酸センサ用基板1と外部電気回路基板との電気的な接続信頼性を高いものとすることができる。
【0038】
なお、このような両端部6a〜6dは、0.1〜5.0mm×0.1〜5.0mm程度の大きさであり、接続される外部電気回路の配線導体や端子の大きさによって、所望の大きさに形成される。また、Au層の厚みは、0.1〜0.5μmの範囲とすることが好ましく、0.1μm未満となると、半田等のろう材との濡れ性が低下する傾向があり、0.5μmを超えると、膜応力が大きなものとなりPt層10から剥離し易く成る傾向がある。また、Auは貴金属で高価であることから、経済性の面からできるだけ、薄い方が好ましい。従って、主導体層8の厚みは、Au層の厚みは、0.1〜0.5μmの範囲とすることが好ましい。
【0039】
かくして本発明の核酸センサ用基板によれば、加熱用抵抗体および測温用抵抗体をTi層とPt層とを順次積層して形成したことから、ハイブリダイゼーション反応に必要な恒温サイクルを微小なマイクロヒータや微小な温度センサ等のチップ部品を実装することなく行なうことができるので、マイクロヒータおよび温度センサ等のチップ部品の実装状態のばらつきにより、熱伝導および温度検知のばらつきが発生することはなく、高精度の温度制御が可能な核酸センサ用基板とすることができる。
【0040】
なお、本発明の核酸センサ用基板は、上述の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の変更を行なうことは何等差し支えない。
【0041】
【発明の効果】
本発明の核酸センサ用基板によれば、加熱用抵抗体および測温用抵抗体をTi層とPt層とを順次積層して形成したことから、ハイブリダイゼーション反応に必要な恒温サイクルを微小なマイクロヒータや微小な温度センサ等のチップ部品を実装することなく行なうことができるので、マイクロヒータおよび温度センサ等のチップ部品の実装状態のばらつきにより、熱伝導および温度検知のばらつきが発生することはなく、高精度の温度制御が可能な核酸センサ用基板となる。
【0042】
また、加熱用抵抗体および測温用抵抗体がTi層およびPt層から成り、これらTiおよびPtは良好な耐溶剤性を有するので、加熱用抵抗体および測温用抵抗体がDNAの増幅の際に使用される強酸溶液や強アルカリ溶液へ接触したとしても侵されることはなく、温度制御の信頼性が低下してしまうことはない。
【0043】
さらに、加熱用抵抗体および測温用抵抗体をTi層およびPt層で形成したことから、絶縁基板の表面にこれらを容易に形成することができ、安価で生産性の高い核酸センサ用基板とすることができる。
【0044】
また、上記構成において、両端部は表面にAu層が被着されている場合には、Au層が半田等のろう材と良好な濡れ性を示すことから、両端部を外部電気回路と電気的に良好に接続することが可能となる。また、Auは、TiおよびPtとともには良好な耐溶剤性を有するので、加熱用抵抗体および測温用抵抗体がDNAの増幅の際に使用される強酸溶液や強アルカリ溶液へ接触したとしても侵されることはなく、核酸センサ用基板と外部電気回路基板との電気的な接続信頼性を高いものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の核酸センサ用基板の実施の形態の一例を示し、(a)は核酸センサ用基板の上面平面図、(b)は核酸センサ用基板の下面平面図、(c)は(a)のA−A’断面図である。
【符号の説明】
1・・・・・・・・・核酸センサ用基板
2・・・・・・・・・絶縁基板
3・・・・・・・・・核酸固定用電極
4・・・・・・・・・加熱用抵抗体
5・・・・・・・・・測温用抵抗体
6a〜6d・・・・・・両端部
9・・・・・・・・・Ti層
10・・・・・・・・・Pt層

Claims (2)

  1. 絶縁基板の一方の主面に核酸の一端が固定される核酸固定用電極が形成されているとともに、他方の主面に、Ti層とPt層とを順次積層して成り、両端部が外部電気回路の配線導体と電気的に接続される、加熱用抵抗体および測温用抵抗体が形成されていることを特徴とする核酸センサ用基板。
  2. 前記両端部は表面にAu層が被着されていることを特徴とする請求項1記載の核酸センサ用基板。
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