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JP2004286301A - 含水物中における物質の凍結濃縮を抑制する方法 - Google Patents

含水物中における物質の凍結濃縮を抑制する方法 Download PDF

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JP2004286301A
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freeze
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ice
wsp
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Application number
JP2003078976A
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English (en)
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Yasushi Hirayama
泰 平山
Toshifumi Inoue
敏文 井上
Rie Tajima
理恵 田島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nichirei Corp
Original Assignee
Nichirei Corp
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Publication date
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Abstract

【課題】効果が高く、安価であり、医薬品や食品等にも適用可能な凍結濃縮抑制方法を提供すること。
【解決手段】水分子及び水分子以外の物質を含む含水物を凍結する際、該含水物に水溶性の高分子化合物を添加する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、水分子及び水分子以外の物質を含む含水物を凍結する際、含水物中における物質の凍結濃縮を抑制する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
水分子及び水分子以外の物質(溶質、混入物、夾雑物など;以下、媒質という)を含む含水物を凍結させると、水分子同士が、媒質を排除しながら結晶化して水分子のみからなる氷結晶を形成する。そのため、凍結時に、含水物中で媒質が不均一に拡散し、この氷結晶以外の場所に追いやられて溜まる現象、すなわち凍結濃縮(freeze concentration)が発生することが知られている。
従来より、この凍結濃縮は、例えば濃縮果実ジュースを生産する飲料技術や、食品、医療、廃水処理等において利用されている。
【0003】
凍結濃縮を利用する技術が進む一方、凍結濃縮を抑制する技術は、広範な利用性があるにも関わらず進んでいない。
例えば、細胞を凍結した場合、凍結濃縮に伴う水分子の移動と氷の形成が細胞内に起こるため、細胞の内部構造と内容物は、大きく移動したり、圧迫、損傷を受けてしまう。その結果、凍結した細胞を解凍した後、凍結前の状態を回復することが困難となる。そのため、生体由来の細胞、例えば精子や卵子、血球等を含む血液などを凍結させた際にその細胞が破壊されたり、肉類や野菜類などを凍結させた際にその味が損なわれるといった現象が生じる。同様に、例えば酵素等のタンパク質や各種医薬品等の生理活性物質の水溶液を凍結させた場合、その生理活性が大きく失われてしまう。したがって、凍結濃縮を抑制する技術は非常に重要である。
【0004】
このような凍結濃縮を抑制する方法は、医療分野において、血液、精子、卵子、組織、臓器等の多くの物質の凍結保存のために望まれている。
また、食品分野においても、食肉、野菜、魚介類、氷菓子、加工食品などを凍結させた場合に、凍結濃縮によってこれらの食品の内部構造が破壊され、各種栄養成分やうまみ成分、添加物等を氷以外の部分に追いやる結果、著しい品質低下が起こることが問題となる。
また、医薬品や食品の製造において利用されている技術に凍結乾燥技術があるが、この凍結乾燥においても、凍結濃縮を抑制することは重要である。すなわち、凍結濃縮が生じると、医薬品成分や各種うまみ成分が均一に分散せず、製品(凍結乾燥物)の著しい品質低下を引き起こす。
さらに、飲食店で用いられる氷(製氷業分野)や、寒冷地で行われる氷祭り、あるいは氷像フェスティバル等においては、赤や青に均質に着色されたディスプレイ用の氷が求められている。しかしながら、均質に着色された氷を製造することは難しく、手間やコストもかかってしまう。
【0005】
このような問題に対し、様々な低分子化合物を添加する方法が行われている。例えば、細胞の凍結保存を行う場合に、凍結保存中に起こる細胞内の結晶化による細胞へのダメージを最小限に抑えるために、凍結保護剤として、ジメチルスルホキシド(DMSO)やグリセロール等を添加する方法が行われている。
また、医薬品や食品、ディスプレイ用の氷を製造する場合に、塩化ナトリウム等の塩類や、グルコース、トレハロース等の糖類を添加することも行われている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、これらの低分子化合物による凍結濃縮抑制効果は低く、多量に添加する必要があった。そのため、コストも高くなっていた。例えばDMSOは、凍結保護効果を発揮するためには通常、10質量%程度の濃度で用いる必要があり、例えばディスプレイ用の氷を製造するような場合は、かなりの量が必要になる。
また、生体内に摂取される医薬品や食品に対してDMSO等を添加することはできない。
また、塩類や糖類は、DMSOに比べて効果が低く、さらに高血圧や糖尿病などの疾患を有している人の場合、摂取量を制限する必要があるため、医薬品や食品に用いるには制限があった。
本発明は、以上のとおりの事情に鑑みてなされたものであり、効果が高く、安価であり、医薬品や食品等にも適用可能な凍結濃縮抑制方法を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意研究した結果、水分子及び水分子以外の物質を含む含水物を凍結する際、該含水物に水溶性の高分子化合物を添加することにより、前記含水物中における前記物質の凍結濃縮を抑制できることを発見し、本発明を完成した。
【0008】
すなわち、前記課題を解決する本発明は、水分子及び水分子以外の物質を含む含水物を凍結する際における該含水物中における前記物質の凍結濃縮を抑制する方法であって、該含水物に水溶性の高分子化合物を添加することを特徴とする含水物中における物質の凍結濃縮を抑制する方法(以下、凍結濃縮抑制方法という)である。
本発明においては、前記高分子化合物がタンパク質であることが好ましい。
本発明においては、前記高分子化合物を、前記含水物中の濃度が0.5mg/mL以上となる量添加することが好ましい。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明をより詳細に説明する。
本発明の凍結濃縮抑制方法は、水分子及び水分子以外の物質を含む含水物を凍結する際、該含水物に水溶性高分子化合物を添加することにより、前記含水物中における前記物質の凍結濃縮を抑制する方法である。
「水分子及び水分子以外の物質を含む含水物」としては特に制限はなく、例えば、我々の身近なものには、溶質と溶媒からなる水溶液、水に溶解しない物質と水との混合液、穀類、麺類、野菜、果実、肉類、魚介類、氷菓子、加工食品、医療品、診断薬、試薬、化粧品、血液、精子、卵子、細胞、組織、臓器などがある。
【0010】
本発明において用いられる水溶性タンパク質(water soluble protein:以下、WSPと略記する)としては、水溶性であれば特に制限はなく、例えばウシ血清アルブミン、卵白アルブミン、カゼイン、リゾチーム等を例示することができる。また、上記のような天然物由来のタンパク質のほか、遺伝子操作等の技術により得られる合成タンパク質でもよい。中でも、天然物由来のタンパク質は、食品等として生体内に摂取可能であることから好ましく用いられる。
【0011】
WSPによる凍結濃縮抑制効果を得るためには、使用するWSPの凍結濃縮抑制能力によっても異なるが、WSPを、含水物中のWSP濃度が、含水物の質量に対し、0.02質量%以上となる量添加することが好ましい。特に、WSP濃度が0.05質量%から0.1質量%の範囲内であると、最大の凍結濃縮抑制効果が得られると同時に、コストも抑えられるため好ましい。
WSPの凍結濃縮抑制能力は、凍結させた含水物の一部を採取し、分光光度法による吸光度を測定することによって判断できる。
【0012】
本発明において、含水物に対するWSPの添加方法は、特に制限はなく、含水物の種類によって適宜、公知の手法を選択して用いることができる。
例えば含水物が液体(水溶液、血液等)である場合は、WSPの粉末又は水溶液を、そのまま混合すればよい。また、含水物が細胞、組織等である場合は、インジェクション等の手段によりWSPの水溶液を注入したり、WSP水溶液中に含水物を浸漬して内部に浸透させてもよい。
【0013】
本発明において、含水物の凍結は、家庭用又は業務用の冷凍庫など、含水物の種類に応じ、一般的に用いられている凍結手段を適宜選択して行うことができる。
含水物を凍結させる温度は、含水物中の水以外の物質の濃度、使用するWSPの凍結濃縮抑制能力、該WSPの添加量等を考慮して適宜設定すればよいが、好ましくは−10℃以下、より好ましくは−10〜−80℃である。凍結温度が低いほど、WSPの凍結濃縮抑制効果が発揮されやすいため好ましい。
【0014】
次に、凍結濃縮のメカニズム、及びWSPによる凍結濃縮抑制のメカニズムを説明する。図1のA〜CはWSPを添加しない場合(WSP−)であり、図1のD〜FはWSPを添加した場合(WSP+)である。
【0015】
凍結濃縮は、以下のようなメカニズムによって生じると推測される。すなわち、上述したように、凍結現象が生じる際、水分子は互いに結びついて結晶を形成する。このとき、水分子は、水分子同士だけで互いに結びつき、より大きなサイズに成長し続けるという性質を有する。そのため、この結晶が形成される際、水分子以外の物質はことごとく、その種類や量に関わらず、該結晶内から物理的に排除される。その結果、水分子以外の物質が、該結晶の形成されていない部位へと移動(不均一拡散)し、凍結濃縮が生じる。
たとえば、図1A〜Cに示すように、赤色のインクを滴下して出来る赤い色水は、図1Aの模式図で示されるように、微視的には水中において赤色のインク成分(図中、●で示す)が均一に分散したものである。このような色水を入れた容器を冷凍庫内に静置すると、時間経過とともに、冷やされた庫内に接触している容器の底面部分から氷核が発生し、これらが結晶成長して氷となる。このときインク成分は、凍結濃縮効果を受けて一方向に追いやられる(図1B)。さらに時間が経過してインク成分の凍結濃縮が進むと、巨視的には氷部分と色素部分とが分離した氷が出来上がる(図1C)。
【0016】
水分子と、水分子以外の物質とを含む含水物は、すべからく上述した図1A〜Cの模式図で説明される様式に従い凍結する。すなわち、含水物をマイナス温度下に晒した場合、氷核がこれらの内部において生成し、大きく成長し氷となり、さらなる成長を繰り返して大きな氷結晶(氷塊)を形成していく。
上述した穀類、麺類、野菜、果実、肉類、魚介類、氷菓子、加工食品、医療品、診断薬、試薬、化粧品、血液、精子、卵子、細胞、組織、臓器などは、それぞれ、多様な内部構造を有しており、水及び水以外の構成物の量や種類も大きく異なっている。しかしながら、凍結濃縮という観点において、これらは本質的には「水分子」と「水分子以外の物質」の2種類から構成される含水物と見なすことができるため、これらの凍結現象も模式的に図1A〜Cで表すことができる。この場合、図1中の●は「水分子以外の物質」を表す。
【0017】
これに対し、WSPが存在している場合には、これらの含水物中に含まれる「水分子以外の物質」は、図1D〜Fに示すように、氷の形成にともなう大きな移動を強制されることがなく、該物質の濃縮によって該物質同士が接近し、互いに圧迫したり損傷を与えたりしにくくなる。その結果として、解凍後も凍結前の状態を維持することができる。
【0018】
さらに、本発明の凍結濃縮抑制方法を用いることにより、生理活性物質を含む含水物を凍結する際の、該生理活性物質の失活を抑制することもできる。
本明細書における「生理活性物質」という単語は、全ての「生理的な活性を有する物質」を指し示すものである。本発明の失活抑制方法が適用される生理活性物質としては、特に、生体に由来する物質、例えば抗生物質、機能性食品添加物、細胞分化誘導物質、低分子化合物、ホルモン、ビタミン、ペプチド、酵素、抗体、タンパク質などが好適である。また、「生理活性物質を含む含水物」としては、当該生理活性物質を含有する水溶液、生体細胞、組織、臓器、血液等の体液、細菌、ウイルス等の微生物などが挙げられる。
【0019】
「生理活性物質」は、前述した「水分子以外の物質」に相当し、WSPの添加により生理活性物質の凍結濃縮が抑制される。その結果、タンパク質やその他各種細胞を構成する成分(細胞壁、脂質、核酸等)が、圧迫、損傷を受けることがなく、生理活性物質の活性が維持される。
【0020】
また、本発明の凍結濃縮抑制方法を用いることにより、水分子以外の成分を含む含水物を凍結又は凍結乾燥して得られる凍結物又は凍結乾燥物中における該成分の拡散を均質にすることもできる。
凍結物としては、アイスクリーム、シャーベット、かき氷等の氷菓、ディスプレイ用の氷、冷凍スープ等が挙げられる。
凍結乾燥物としては、凍結乾燥により製造される医薬品、粉末状のフリーズドライ食品等が挙げられる。
また、水分子以外の成分としては、特に制限はないが、例えば医療分野においては、凍結乾燥により製造される医薬品に含まれる、生理活性を有する又は有さない各種成分などが挙げられる。また、食品分野においては、粉末状又は液状の食品、糖類などの調味料、各種食品添加物などが挙げられる。また、ディスプレイ用の氷等の場合には、顔料や染料等の色素などが挙げられる。
【0021】
「水分子以外の成分」は、前述した「水分子以外の物質」に相当し、WSPの添加により各種成分の凍結濃縮が抑制される。その結果、色素等の成分が、凍結物又は凍結乾燥物全体に均一に分散した凍結物又は凍結乾燥物を得ることができる。なお、凍結乾燥処理の操作は、従来に行われている周知の方法により行うことができる。
【0022】
【実施例】
以下に、試験例を示して本発明の効果をより詳細に説明するが、本発明はこれにより限定されるものではない。
試験例1「凍結濃縮抑制効果」
5mMリン酸緩衝液(pH7.0)を用いて、青色素であるキシレンシアノールの水溶液(100μg/mL)を調製した。該キシレンシアノール水溶液に対し、WSPとして、ウシ血清アルブミン、卵白アルブミン又はカゼインを、それぞれ最終濃度が0、100μg/mL、1mg/mLとなる量添加し、10個のサンプルを調製した。
各サンプルを、50mL遠心チューブに40mLずつ分注し、−30℃のフリーザーで凍結させ、該フリーザー内で3日間貯蔵した後、色素の分散状態を観察し、凍結濃縮抑制効果を観察した。図2に各サンプルの写真を示す。
写真から明らかなように、WSPを添加しなかったコントロールでは、色素が中央部に濃縮され、周辺部は、色素を含まない無色透明な氷となった。
一方、WSPを添加したサンプルでは、色素は、WSPの濃度依存的に均一に分散し、凍結濃縮が抑制されていた。特に、WSPの濃度が1mg/mLのサンプルでは、ほぼ完全に凍結濃縮が抑制されていた。
使用したWSPの中では、カゼインの効果が最も高く、100μg/mLでも充分な凍結濃縮抑制効果があった。
【0023】
比較試験例1
試験例1に対する比較のために、従来より凍結濃縮抑制に用いられている低分子化合物(塩化ナトリウム(NaCl)、グルコース(Glc)、トレハロース、DMSO)を用いて、以下の手順で比較試験を行った。
5mMリン酸緩衝液(pH7.0)を用いて、青色素であるキシレンシアノールの水溶液(1mg/mL)を調製した。該キシレンシアノール水溶液に対し、NaCl、Glc、トレハロース又はDMSOを、最終濃度が1mg/mLとなる量添加し、5個のサンプルを調製した。
各サンプルを、50mL遠心チューブに40mLずつ分注し、−30℃のフリーザーで凍結させ、該フリーザー内で3日間貯蔵した後、色素の分散状態を観察し、凍結濃縮抑制効果を観察した。図3に各サンプルの写真を示す。
写真から明らかなように、DMSO以外のサンプルでは、1mg/mLという高濃度であるにもかかわらず、色素が中央部に濃縮され、周辺部は、色素を含まない無色透明な氷となった。
【0024】
試験例2「凍結濃縮に及ぼす凍結温度の影響」
凍結濃縮に及ぼす凍結温度の影響を調べるため、以下の試験を行った。
5mMリン酸緩衝液(pH7.0)を用いて、青色素であるキシレンシアノールの水溶液(100μg/mL)を調製した。該キシレンシアノール水溶液に対し、WSPとして卵白アルブミン(OVA)を、それぞれ最終濃度が0、0.1、0.5、1、10mg/mLとなる量添加し、15個のサンプルを調製した。各サンプルを、220mL遠心チューブに200mLずつ分注し、−10℃、−40℃又は−80℃のフリーザーで凍結させ、該フリーザー内で3日間貯蔵した後、色素の分散状態を観察し、凍結濃縮抑制効果を観察した。図4に各サンプルの写真を示す。
写真から明らかなように、上記と同様、OVAの添加量に依存して凍結濃縮が抑制されていたが、OVAの濃度が低い場合、例えば0.1mg/mLのサンプルでは、凍結温度が低いほど、すなわち凍結速度が速いほど、凍結濃縮抑制効果が発揮されやすかった。しかし、OVAを0.5mg/mL以上の高濃度で添加した場合には、ほとんど凍結濃縮抑制効果に違いはなかった。
【0025】
【発明の効果】
上述のように、本発明においては、水分子及び水分子以外の物質を含む含水物を凍結する際に、該含水物に対して両親媒性の高分子化合物を添加することにより、前記物質の凍結濃縮を抑制することができる。したがって、凍結濃縮による品質の低下や内部構造の破壊、生理活性の消失などを著しく軽減することができる。また、全体に均一に着色された氷を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】WSPを添加しない場合(WSP−)と添加した場合(WSP+)の各々について、着色水が凍結する様子を表す模式図である。
【図2】試験例1において、添加するWSPの種類と濃度を変えたキシレンシアノール水溶液を凍結させて作成した氷の写真である。
【図3】比較試験例1において、低分子化合物を添加したキシレンシアノール水溶液を凍結させて作成した氷の写真である。
【図4】試験例2において、WSPの濃度と凍結温度を変えてキシレンシアノール水溶液を凍結させて作成した氷の写真である。

Claims (3)

  1. 水分子及び水分子以外の物質を含む含水物を凍結する際における該含水物中における前記物質の凍結濃縮を抑制する方法であって、該含水物に水溶性の高分子化合物を添加することを特徴とする含水物中における物質の凍結濃縮を抑制する方法。
  2. 前記高分子化合物がタンパク質である請求項1記載の方法。
  3. 前記高分子化合物を、前記含水物中の濃度が0.5mg/mL以上となる量添加する請求項1又は2記載の方法。
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