JP2004217732A - 孔版印刷用w/o型エマルションインキ - Google Patents
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Abstract
【課題】高温安定性にすぐれ、また印刷機ドラム上で放置されてもほとんど粘度上昇を生じさせない孔版印刷用W/O型エマルションインキを提供する。
【解決手段】油相10〜90重量%および水相90〜10重量%によって構成される孔版印刷用W/O型エマルションインキであって、前記水相中に電解質を含有させるとともに、前記水相中及び/または油相中に溶性アゾ顔料であるカーミン6Bと不溶性アゾ顔料であるピラゾロンオレンジを含有させる、又は前記水相中及び/または油相中に結合多環顔料であるキナクリドンと不溶性アゾ顔料であるピラゾロンオレンジを含有させることを特徴とする。
【選択図】 なし
【解決手段】油相10〜90重量%および水相90〜10重量%によって構成される孔版印刷用W/O型エマルションインキであって、前記水相中に電解質を含有させるとともに、前記水相中及び/または油相中に溶性アゾ顔料であるカーミン6Bと不溶性アゾ顔料であるピラゾロンオレンジを含有させる、又は前記水相中及び/または油相中に結合多環顔料であるキナクリドンと不溶性アゾ顔料であるピラゾロンオレンジを含有させることを特徴とする。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、特に高温(60℃)保存安定性に優れ、なおかつ孔版印刷機ドラム上での開放放置安定性に優れた孔版印刷用W/O型エマルションインキに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
孔版印刷方法は周知のように、孔版印刷原紙を用い、この原紙の穿孔部を介して原紙の方の側より他方の側ヘインキを移動させることにより、紙などの被印刷物面に印刷を行なうものである。従来より用いられている孔版印刷用インキは、揮発性溶剤、不揮発性溶剤、樹脂・着色剤、界面活性剤、水、凍結防止剤、電解質、防腐剤等より構成された油中水型(W/O型)のエマルションインキである。
【0003】
近年、輪転孔版印刷機もマイクロコンピューター等による自動化が進み、操作も簡単になり、国内外での利用が増加している。このため、インキの流通過程での保管環境は夏期のテント内や輸出の際の船積みなど、高温になることが多く、その際、インキの高温保存安定性が問題となってくる。
【0004】
こうした問題に対処する手段として、例えば、特開平6−329990号公報(特許文献1)、特開2001−262027号公報(特許文献2)などには水相中に硫酸マグネシウムなどの電解質を含有することにより、高温(60℃)保存安定性を改善することが提案されている。ところが、従来、例えば赤色用エマルションインキの顔料としては、黄色味を帯びた赤色で着色力の大きいレーキレッドC(バリウム・トナー)が好まれて使用されているが、この顔料を硫酸マグネシウム水相系で使用した場合、硫酸バリウムの針状結晶を生成するという問題点があった。
【0005】
また近年、孔版印刷機によるカラー印刷が多くなり、特にコーポレートカラー、ちらしなど、用途に応じたカラーバリエーションヘの要望が高くなってきている。その対応として複数の着色顔料を混合して調色するが、ウォッチングレッドなどの赤顔料とその他の着色顔料を含有したインキにおいて、印刷後、機上でドラム内のインキを長時間放置することによりインキ内の水が飛んで顔料が凝集してインキの粘度が上昇し、スクリーンの目詰まりを起こすという問題があった。
【0006】
【特許文献1】
特開平6−329990号公報
【特許文献2】
特開2001−262027号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、前記従来技術の欠点を除去し、輪転孔版印刷機にも充分使用でき、高温(60℃)保存安定性に優れ、また印刷機ドラム上での開放放置安定性に優れた孔版印刷用W/O型エマルションインキを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、前記課題を達成するため種々研究を行った結果、(1)水相中に電解質である硫酸マグネシウムを含有し、さらに水相中及び/または油相中に溶性アゾ顔料であるカーミン6Bと不溶性アゾ顔料であるピラゾロンオレンジを含有することにより、もしくは(2)水相中に電解質(好ましくは硫酸マグネシウムである)を含有し、さらに水相中及び/または油相中に縮合多環顔料であるキナクリドンと不溶性アゾ顔料であるピラゾロンオレンジを含有することにより、赤色ないし金赤の色味を持ち、高温保存安定性に優れ、また他の着色顔料を加えても、印刷機ドラム上での開放放置安定性に優れた孔版印刷用W/O型エマルションインキが得られることを見出した。本発明はこれに基づいてなされたものである。
【0009】
本発明によれば、第一に、油相10〜90重量%および水相90〜10重量%によって構成される孔版印刷用W/O型エマルションインキであって、前記水相中に電解質を含有させるとともに、前記水相中及び/または油相中に溶性アゾ顔料であるカーミン6Bと不溶性アゾ顔料であるピラゾロンオレンジを含有させることを特徴とする孔版印刷用W/O型エマルションインキが提供される。
【0010】
第二に、油相10〜90重量%および水相90〜10重量%によって構成される孔版印刷用W/O型エマルションインキであって、前記水相中に電解質を含有させるとともに、前記水相中及び/または油相中に縮合多環顔料であるキナクリドンと不溶性アゾ顔料であるピラゾロンオレンジを含有させることを特徴とする孔版印刷用W/O型エマルションインキが提供される。
【0011】
上記第一、第二の発明においては、水相中及び/または油相中に他の着色顔料を含有させることが好ましく、また電解質として硫酸マグネシウムを含有させることが好ましい。
【0012】
上記のように、本発明のエマルションインキは、赤顔料として特定の二種類の顔料が使用されることに加え、水相中に電解質(特に硫酸マグネシウム)を含有することにより、乳化剤の親水基は、強固にW/O型エマルションの内相である水相に拘束され、親油基は相溶伸直し界面膜強度が上昇して、高温保存安定性が向上し、また他の顔料を加えても顔料凝集せず印刷機ドラム上での開放放置安定性を向上させていると考えられる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下に本発明をさらに詳細に説明する。
本発明の孔版印刷用エマルションインキは、油相10〜90重量%と水相90〜10重量%からなる油中水型エマルションであり、前記エマルションの油相は、油成分、顔料分散剤、顔料、体質顔料、樹脂、乳化剤等により構成され、水相は、水、着色剤、電解質、防徽剤、水蒸発防止剤、水溶性高分子、水中油型樹脂エマルションなどから構成される。これらの構成成分には、エマルションの形成を阻害しない公知のものが使用される。
【0014】
本発明で用いられる赤顔料はアゾ顔料としてカーミン6Bと不溶性アゾ顔料としてピラゾロンオレンジとが併用され、もしくは縮合多環顔料であるキナクリドンと不溶性アゾ顔料であるピラゾロンオレンジとが併用される。このことにより赤系の色味をもち、高温(60℃)保存安定性、また印刷機ドラムの中での開放放置安定性に優れたものとなる。
ここで、カーミン6Bとピラゾロンオレンジとの混合割合(重量比)は10:90〜90:10が適当である。また、キナクリドンとピラゾロンオレンジとの混合割合(重量比)は10:90〜90:10が適当である。
【0015】
顔料が上記のものだけである場合はエマルションインキは赤色であるが、その他の顔料を含有することで、バリエーションに富んだ、また印刷機ドラムの中での開放放置安定性に優れた赤系のインキを提供できる。
【0016】
本発明で使用される油成分は、例えば、石油系溶剤、流動パラフィン、スピンドル油、マシン油、潤滑油、鉱物油;あまに油、卜ール油、とうもろこし油、オリーブ油、ナタネ油、ヒマシ油、脱水ヒマシ油、大豆油、やし油等の植物油等が使用される。また、本発明においては安全性、保存安定性阻害しない範囲で合成油も併用できる。
【0017】
本発明で使用されるパラフィン系オイルはモービル石油社のガーゴオイルアークティックシリーズ、新日本石油社の日石スパーオイルシリーズ、出光興産社のダイアナプロセスオイル、ダイアナフレシアシリーズ等があげられる。
【0018】
ナフテン系オイルとしては、環分析によるナフテン成分の炭素含有量(CN)が30%以上、かつ芳香族成分の炭素の含有量(CA)が20%以下かつパラフィン成分の炭素含有量(CP)が55%以下である鉱物油であって、モービル石油社のガーゴオイルアークティックオイル155および300ID、ガーゴオイルアークティックオイルライト及びガーゴオイルアークテイックオイルCヘビー、出光興産社のダイアナプロセスオイル、ダイアナフレシアシリーズ、日本サン石油社のサンセンオイルシリーズ等が挙げられる。
【0019】
安全性の高い石油系溶剤としてはエクソン化学社のアイソパーシリーズ及びエクソール、新日本石油社のAFソルベントシリーズ等があげられる。
【0020】
これらの油成分は安定性を考慮した場合、3環以上の縮合芳香族環を含む芳香族炭化水素である多環芳香族成分が3質量%未満のものを使用する事が望ましい。
【0021】
さらに、変異原性指数MIが1.0未満、アロマ分(%CA)が20〜55%、アニリン点が100℃以下であって、かつオイル全重量基準でベンゾ[a]アントラセン、ベンゾ[b]フルオランテン、ベンゾ[j]フルオランテン、ベンゾ[k]フルオランテン、ベンゾ[a]ピレン、ジベンゾ[a、j]アクリジン等の多環芳香族の含有量がそれぞれ個々に10重量ppm以下であり、含有量の合計量が50重量ppm以下である、安全性の高いアロマ系オイル(特開平11−80640号公報に記載)も必要であれば使用しても良い。これらの油は単独でも2種類以上混合して使用してもよい。
【0022】
本発明で用いられる乳化剤は、油中水型のエマルションを形成する目的で使用され、好ましくは非イオン系界面活性剤であり、たとえば、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、(ポリ)グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ホリオキシエチレンアルキルアミン・脂肪酸アミド、ポリオキンエチレンポリオキシプロビレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンヒマシ油、硬化ヒマシ油及び高級アルコール等があげられる。これらは、単独あるいはこれらのHLBの異なるものを2種類以上あわせて安定性の高いエマルションを調整する。添加量はインキ重量の1〜8重量%、好ましくは2〜5.5重量%とすればよい。
【0023】
油相に添加される樹脂は、ロジン;重合ロジン、水素化ロジン、ロジンエステル、ロジンポリエステル樹脂、水素化ロジンエステル等のロジン系樹脂;ロジン変性アルキド樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂;ロジジ変性フェノール樹脂、等のロジン変性樹脂;マレイン酸樹脂;フェノール樹脂;石油樹脂;環化ゴムなどのゴム誘導体樹脂;テルペン樹脂;アルキド樹脂;重合ひまし油;等を1種または2種以上を混合して添加して良い。
【0024】
油相中に樹脂を添加する場合の樹脂使用量は、インキのコストおよび印刷適正から油相の2〜50重量%、より好ましくは5〜20重量%である。樹脂の重量平均分子量が低い場合及び添加量が少ない場合には定着性への効果が小さいこと、また重量平均分子量が高すぎたり、樹脂の添加量が多い場合にはインキの塑性粘度が高くなり、ドラム後端からインキが漏れるなどの印刷適性の問題が生じる。
【0025】
アルキド樹脂は油脂と多塩基酸と多価アルコールから構成される。
【0026】
油脂としてはヤシ油、パーム油、オリーブ油、ひまし油、米糠油、綿実油等のヨウ素か80以下の不乾性油あるいは半乾性油およびこれらの脂肪酸が挙げられるが、大豆油、アマニ油、キリ油等の乾性油もアルキド樹脂のヨウ素価が80以下の範疇では一部使用しても良い。
【0027】
多塩基酸としては無水フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、コハク酸、アジビン酸、セバシン酸、テトラヒドロフタル酸等の飽和多塩基酸、およびマレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、無水シトラコン酸等の不飽和多塩基酸があげられる。
【0028】
多価アルコールとしては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチレングリコール、テトラメチレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ネオペンチルグリコール、ジグリセリン、トリグリセリン、ペンタエリスリット、ジペンタエリスリット、マンニット、ソルビット等があげられる。
【0029】
アルキド樹脂の油長は油脂中の脂肪酸がトリグリセライドで存在したときの樹脂中の重量%で示される。アルキド樹脂は分散安定性、および皮膜形成による版銅スクリーンの目詰まり等の問題から、油長60〜90、ヨウ素価80以下であることが好ましい。アルキド樹脂の重量平均分子量は好ましくは3万未満、より好ましくは1万以下のものが好ましい。
【0030】
油相に使用する着色剤の着色剤分散剤としてはエマルションの形成を阻害しない物が使用でき、前記の乳化剤用非イオン性界面活性剤及び水溶性高分子も使用することができる。
この他、着色剤分散剤としてはアルキルアミン系高分子化合物、アルミニウムキレート系化合物、スチレン−無水マレイン酸系共重合高分子化合物、ポリカルボン酸エステル型高分子化合物、脂肪族系多価カルボン酸、高分子ポリエステルのアミン塩類、エステル型アニオン界面活性剤・高分子量ポリカルボン酸の長鎖アミン塩類、長鎖ポリアミノアミドと高分子酸ポリエステルの塩、ポリアミド系化合物、憐酸エステル系界面活性剤、アルキルスルホカルボン酸塩類、α−オレフィンスルホン酸塩類、ジオクチルスルホコハク酸塩類、ポリエチレンイミン、アルキロールアミン塩、及びアルキド樹脂などの不溶性着色剤分散能を有する樹脂などもあげられる。この他にもインキの保存安定性を阻害しない範囲であればイオン性界面活性剤、両性界面活性剤なども挙げられる。
【0031】
これらの着色剤分散剤は単独または2種類以上混合して添加すれば良く、高分子及び樹脂以外の着色剤分散剤の添加量は着色剤重量の40重量%以下、好ましくは2〜35重量%とすれば良い。
【0032】
なお、アルキド樹脂は高分子量の樹脂を添加するときに不溶性着色剤の分散安定性に特に効果があるが、アルキド樹脂を単独または他の分散剤と併用して使用する場合の樹脂の添加量は不溶性着色剤1に対して0.05以上であることが好ましい。
【0033】
ゲル化剤は、油相に含まれる樹脂をゲル化してインキの保存安定性、定着性、流動性を向上させる役割をもち、本発明のインキに添加されるゲル化剤としては油相中の樹脂と配位結合する化合物が好ましい。このような化合物を例示すると、Li、Na、K、Al、Ca、Co、Fe、Mn、Mg、Fb、Zn、Zr等の金属を含む有機酸塩、有機キレート化合物、金属石鹸オリゴマ等であり、具体的にはオクチル酸アルミニウム等のオクチル酸金属塩、ナフテン酸マンガン等のナフテン酸金属塩、ステアリン酸亜鉛等のステアリン酸塩、アルミニウムジイソプロポキシドモノエチルアセトアセテート等の有機キレート化合物等が挙げられる。
【0034】
これらのゲル化剤は、1種または2種類以上を油相に添加すれば良く、その添加量は油相中の樹脂の15重量%以下、好ましくは5〜10重量%である。
【0035】
油相に添加される酸化防止剤は、ジブチルヒドロキシトルエン、没食子酸プロピル、ブチルヒドロキシアニソール等であり、これらの添加によって油相中のバインダー樹脂等の酸化を防ぎ、これによってインキの粘度の上昇等が防止される。また、その添加量はインキ中の油の2重量%以下、好ましくは0.1〜1.0重量%である。なお酸化防止剤は単独でも2種類以上を混合して使っても良い。
【0036】
またインキ中には惨み防止、あるいは粘度調整のために体質顔料も添加できる。インキ中に添加される体質顔料としては白土、シリカ、タルク、クレー、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化チタン、アルミナホワイト、ケイソウ土、カオリン、マイカ、水酸化アルミニウム等の無機微粒子およびポリアクリル酸エステル、ポリウレタン、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロヒレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、ポリシロキサン、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、等の有機微粒子またはこれらの共重合体からなる微粒子が挙げられる。
【0037】
これらは油相、水相また両相に添加しても良く。添加量はインキに対して0.1〜50重量%が好ましく、より好ましくは1〜5重量%である。
【0038】
本発明で使用される硫酸マグネシウムは、エマルションの保存安定性を高めるために電解質として水相に添加されるものである。従って、電解質により影響を受ける材料が水相に存在しない場合に使用するのが望ましい。その添加量は水相の0.1から2重量%、好ましくは0.5〜1.5重量%である。
【0039】
本発明に使用される電解質は、上記の硫酸マグネシウム以外に保存安定性などを阻害しない範囲で他の電解質を併用してもよい。その併用されてもよい電解質はクエン酸イオン、酒石酸イオン、硫酸イオン、酢酸イオン等の陰イオンあるいはアルカリ金属イオンやアルカリ土類金属イオンなどを含む電解質であることが好ましい。従って添加される電解質としては、硫酸マグネシウム以外に、硫酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、リン酸水素ナトリウム、ホウ酸ナトリウム、酢酸ナトリウム等が好ましい。
【0040】
なお、エマルションインキの水相には保湿や増粘及び不溶性着色剤、体質顔料の分散および固着のために水溶性高分子やO/W型樹脂エマルションを添加しても良い。
【0041】
水溶性高分子としては具体的には下記の天然または合成高分子が添加される。例えば、デンプン、マンナン、アルギン酸ソーダ、ガラクタン、トラガントガム、アラビアガム、ブルラン、デキストラン、キサンタンガム、ニカワ、ゼラチン、コラーゲン、カゼイン等の天然高分子;カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロヒルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシメチルデンプン、カルボキシメチルデンプン、ジアルデヒドデンプン等の半合成高分子;アクリル酸樹脂およびポリアクリル酸ナトリウムなどの中和物、ポリビニルイミド、ポリビニルアルコール、ポリビニルビロリドン、ポリエチレンイミン、ポリアクリルアミド、ポリN−アクリロイルピロリジンやポリN−イソプロピルアクリルアミドなどのポリN−アルキル置換アクリルアミド、ポリエチレンオキサイド、ポリビニルメチルエーテル、スチレン−無水マレイン酸共重合体、スチレン−アクリル酸共重合体及びこれらをアルキル基で部分的に疎水化した高分子、またアクリルアミド系ポリマーおよびアクリル系のポリマーに関しては置換基を部分的にアルキル基で疎水化した共重合タイプのポリマーでも良い。またポリエチレンとポリプロピレンまたはポリブチレンのブロックコポリマー用いることができる。
これらの水溶性高分子は単独でも2種類以上混合しても良く、インキに含まれる水の25重量%以下、好ましくは0.5〜15重量%が添加合成される。
【0042】
O/W型樹脂エマルションとしては合成高分子でも天然高分子でもよい。
高分子としては、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリル酸エステル、ポリメタクリル酸エステル、ポリ塩化ビニル、エチレン−酢酸ビニル共重合体、酢酸ビニル−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、塩化ビニリデン−アクリル酸エステル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ウレタン等が挙げられる。天然高分子としては油相に添加できる高分子等が挙げられる。
これらは油中水型エマルションインキの安定性を阻害しない範囲であれば2種類以上を併用してもよく、また分散方法も分散剤、保護コロイド、界面活性剤を添加していてもよく、またソープフリー乳化重合によって合成した物でも良い。
これらのO/W型樹脂エマルションの最低造膜温度は40℃以下であることが望ましく、インキに含まれる水の30重量%以下、好ましくは0.2〜15重量%が添加される。
【0043】
水相に添加される防腐・防かび剤は、エマルション内で細菌やかびが繁殖するのを防ぐために添加され、エマルションを長期保存する場合は防腐・防かび剤を添加するのが望ましい。その添加量は、インキ中に含まれる水の3重量%以下、好ましくは0.1〜1.2重量%とするのが良い。また防腐・防かび剤としてはサリチル酸、フェノール類、p−オキシ安息香酸メチル、p−オキシ安息香酸エチル等の芳香族ヒドロキシ化合物およびその塩素化合物のほか、ソルビン酸やデヒドロ酢酸等が使用され、これらは単独でも2種類以上混合して使っても良い。
【0044】
水の蒸発防止剤と凍結防止剤は兼用可能であり、これらの目的で添加される薬品はエチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール等のグリコール;メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブイタノール、イソブタノール等の低級飽和一価アルコール;グリセリンやソルビトール等の多価アルコール;等である。
これらの薬品は1種または2種以上を添加すれば良く、その添加量はインキ中の水重量の15重量%以下、好ましくは4〜12重量%である。
【0045】
水相に添加されるpH調整剤は、トリエタノールアミン、酢酸ナトリウム、トリアミルアミン等であり、必要時にはこれらのpH調整剤を添加して水相のpHを6〜8に保つことができる。水相のpHが前記範囲からはずれると、増粘剤用水溶性高分子が添加されている場合にはその効果が損なわれる等の問題がある。
【0046】
上記のほか、本発明の孔版印刷用油中水型エマルションインキには、印刷時に印刷用紙と印刷ドラムとの分離を良くするため、或いは印刷用紙の巻き上がり防止のために、油相にワックスを添加することができる。また、水相にはトリエタノールアミンや水酸化ナトリウム等を添加して、水溶性高分子添加による高粘度化を更に増進させることができる。さらに、水相に防錆剤や消泡剤を添加して印刷の際に印刷機がインキによって錆びたり、インキが泡立つことを防止することができる。これらの添加剤は、孔版印刷用インキに添加されている公知品を必要に応じて添加すれば良く、その添加量は従来品の場合と同程度でよい。
【0047】
本発明のエマルションインキは、従来のエマルションインキ製造時と同様にして油相及び水相液を調整し、この両方を公知の乳化機内で乳化させてインキとすればよい。すなわち、着色剤、乳化剤及び必要に応じて添加される樹脂等の添加物を良く分散させた油相を調整し、これに着色剤、防腐・防かび剤や水溶性高分子等が必要に応じて添加されている水溶液を徐々に添加して乳化すれば良い。
【0048】
【実施例】
次に、本発明を実施例によって更に具体的に説明するが、本発明はこの実施例によって限定されるものではない。ここでの部は重量部である。
【0049】
(実施例1〜4及び比較例1〜2)
表1に示される処方の原料を用いて孔版印刷用W/O型エマルションインキを調整した。ここで、油相に顔料を含有するW/O型エマルションインキは、顔料、オイル、顔料分散剤を3本ロールで練肉することで顔料分散体の調整を行い、この顔料分散体に乳化用界面活性剤、オイルと樹脂等のワニスを加え油相とし、これに水、凍結防止剤、抗菌剤、電解質あるいは水溶性樹脂などからなる水相を加え乳化することにより孔版印刷用エマルジョンインキとした。必要に応じ体質顔料などの他の成分を加えても良い。インキの粘度は撹絆条件によっても調節可能であり、システムにあった粘度であれば良く特に規定はないが、ずり速度20s−1の時の粘度が3〜40Pa・sが望ましく、好ましくは10〜30Pa・sであることが望ましい。
【0050】
実施例及び比較例で使用している材料は、カーミン6Bが東洋インキ社製LIONOL RED 6B FG−4213、ピラゾロンオレンジが東洋インキ社製LINOL ORANGE B、ウォッチングレッドが東洋インキ社製LINOL RED CPA、キナクリドンがClariant GmbH社製Hostaperm Pink E、東洋インキ社製顔料分散剤が味の素社製プレーンアクトAL−M、乳化剤(ソルビタンオレエート)が市販のソルビタンモノオレエート、パラフィン系オイルがモービル社製ガーゴオイルアークティックシリーズ(1010、1046)、その他エチレングリコール、硫酸マグネシウム、P−オキシ安息香酸メチルは市販品を使用した。
以下に示される処方の原料を使用した。なお、以下に記す部は重量部である。
【0051】
続いて、これらのエマルションインキの評価を行ったところ、表2の結果が得られた。この評価から、本発明のエマルションインキが高温(60℃)保存安定性、開放放置安定性を有していることが判る。
【0052】
【表1】
【0053】
(エマルションインキの評価)
インキの高温(60℃)保存安定性は、インキを容器に入れた状態で5日間60℃で保存し、針状結晶が生成されたものを×、生成されないものを○として評価した。
インキの開放放置安定性は、長時間放置の加速試験として、シャーレにインキをのせて開放状態で一週間60℃で保存し、放置前の粘度と比べ著しい粘度上昇がみられたものを×、みられないものを○として評価した。
【0054】
【表2】
【0055】
【発明の効果】
請求項1から4記載の孔版印刷用W/O型エマルションインキは、良好な色調を有し、硫酸マグネシウムを含有した水相系でも結晶の生成が認められない高温保存安定性に優れたものであり、他の顔料を含有しても開放放置安定性に優れたものである。
【発明の属する技術分野】
本発明は、特に高温(60℃)保存安定性に優れ、なおかつ孔版印刷機ドラム上での開放放置安定性に優れた孔版印刷用W/O型エマルションインキに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
孔版印刷方法は周知のように、孔版印刷原紙を用い、この原紙の穿孔部を介して原紙の方の側より他方の側ヘインキを移動させることにより、紙などの被印刷物面に印刷を行なうものである。従来より用いられている孔版印刷用インキは、揮発性溶剤、不揮発性溶剤、樹脂・着色剤、界面活性剤、水、凍結防止剤、電解質、防腐剤等より構成された油中水型(W/O型)のエマルションインキである。
【0003】
近年、輪転孔版印刷機もマイクロコンピューター等による自動化が進み、操作も簡単になり、国内外での利用が増加している。このため、インキの流通過程での保管環境は夏期のテント内や輸出の際の船積みなど、高温になることが多く、その際、インキの高温保存安定性が問題となってくる。
【0004】
こうした問題に対処する手段として、例えば、特開平6−329990号公報(特許文献1)、特開2001−262027号公報(特許文献2)などには水相中に硫酸マグネシウムなどの電解質を含有することにより、高温(60℃)保存安定性を改善することが提案されている。ところが、従来、例えば赤色用エマルションインキの顔料としては、黄色味を帯びた赤色で着色力の大きいレーキレッドC(バリウム・トナー)が好まれて使用されているが、この顔料を硫酸マグネシウム水相系で使用した場合、硫酸バリウムの針状結晶を生成するという問題点があった。
【0005】
また近年、孔版印刷機によるカラー印刷が多くなり、特にコーポレートカラー、ちらしなど、用途に応じたカラーバリエーションヘの要望が高くなってきている。その対応として複数の着色顔料を混合して調色するが、ウォッチングレッドなどの赤顔料とその他の着色顔料を含有したインキにおいて、印刷後、機上でドラム内のインキを長時間放置することによりインキ内の水が飛んで顔料が凝集してインキの粘度が上昇し、スクリーンの目詰まりを起こすという問題があった。
【0006】
【特許文献1】
特開平6−329990号公報
【特許文献2】
特開2001−262027号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、前記従来技術の欠点を除去し、輪転孔版印刷機にも充分使用でき、高温(60℃)保存安定性に優れ、また印刷機ドラム上での開放放置安定性に優れた孔版印刷用W/O型エマルションインキを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、前記課題を達成するため種々研究を行った結果、(1)水相中に電解質である硫酸マグネシウムを含有し、さらに水相中及び/または油相中に溶性アゾ顔料であるカーミン6Bと不溶性アゾ顔料であるピラゾロンオレンジを含有することにより、もしくは(2)水相中に電解質(好ましくは硫酸マグネシウムである)を含有し、さらに水相中及び/または油相中に縮合多環顔料であるキナクリドンと不溶性アゾ顔料であるピラゾロンオレンジを含有することにより、赤色ないし金赤の色味を持ち、高温保存安定性に優れ、また他の着色顔料を加えても、印刷機ドラム上での開放放置安定性に優れた孔版印刷用W/O型エマルションインキが得られることを見出した。本発明はこれに基づいてなされたものである。
【0009】
本発明によれば、第一に、油相10〜90重量%および水相90〜10重量%によって構成される孔版印刷用W/O型エマルションインキであって、前記水相中に電解質を含有させるとともに、前記水相中及び/または油相中に溶性アゾ顔料であるカーミン6Bと不溶性アゾ顔料であるピラゾロンオレンジを含有させることを特徴とする孔版印刷用W/O型エマルションインキが提供される。
【0010】
第二に、油相10〜90重量%および水相90〜10重量%によって構成される孔版印刷用W/O型エマルションインキであって、前記水相中に電解質を含有させるとともに、前記水相中及び/または油相中に縮合多環顔料であるキナクリドンと不溶性アゾ顔料であるピラゾロンオレンジを含有させることを特徴とする孔版印刷用W/O型エマルションインキが提供される。
【0011】
上記第一、第二の発明においては、水相中及び/または油相中に他の着色顔料を含有させることが好ましく、また電解質として硫酸マグネシウムを含有させることが好ましい。
【0012】
上記のように、本発明のエマルションインキは、赤顔料として特定の二種類の顔料が使用されることに加え、水相中に電解質(特に硫酸マグネシウム)を含有することにより、乳化剤の親水基は、強固にW/O型エマルションの内相である水相に拘束され、親油基は相溶伸直し界面膜強度が上昇して、高温保存安定性が向上し、また他の顔料を加えても顔料凝集せず印刷機ドラム上での開放放置安定性を向上させていると考えられる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下に本発明をさらに詳細に説明する。
本発明の孔版印刷用エマルションインキは、油相10〜90重量%と水相90〜10重量%からなる油中水型エマルションであり、前記エマルションの油相は、油成分、顔料分散剤、顔料、体質顔料、樹脂、乳化剤等により構成され、水相は、水、着色剤、電解質、防徽剤、水蒸発防止剤、水溶性高分子、水中油型樹脂エマルションなどから構成される。これらの構成成分には、エマルションの形成を阻害しない公知のものが使用される。
【0014】
本発明で用いられる赤顔料はアゾ顔料としてカーミン6Bと不溶性アゾ顔料としてピラゾロンオレンジとが併用され、もしくは縮合多環顔料であるキナクリドンと不溶性アゾ顔料であるピラゾロンオレンジとが併用される。このことにより赤系の色味をもち、高温(60℃)保存安定性、また印刷機ドラムの中での開放放置安定性に優れたものとなる。
ここで、カーミン6Bとピラゾロンオレンジとの混合割合(重量比)は10:90〜90:10が適当である。また、キナクリドンとピラゾロンオレンジとの混合割合(重量比)は10:90〜90:10が適当である。
【0015】
顔料が上記のものだけである場合はエマルションインキは赤色であるが、その他の顔料を含有することで、バリエーションに富んだ、また印刷機ドラムの中での開放放置安定性に優れた赤系のインキを提供できる。
【0016】
本発明で使用される油成分は、例えば、石油系溶剤、流動パラフィン、スピンドル油、マシン油、潤滑油、鉱物油;あまに油、卜ール油、とうもろこし油、オリーブ油、ナタネ油、ヒマシ油、脱水ヒマシ油、大豆油、やし油等の植物油等が使用される。また、本発明においては安全性、保存安定性阻害しない範囲で合成油も併用できる。
【0017】
本発明で使用されるパラフィン系オイルはモービル石油社のガーゴオイルアークティックシリーズ、新日本石油社の日石スパーオイルシリーズ、出光興産社のダイアナプロセスオイル、ダイアナフレシアシリーズ等があげられる。
【0018】
ナフテン系オイルとしては、環分析によるナフテン成分の炭素含有量(CN)が30%以上、かつ芳香族成分の炭素の含有量(CA)が20%以下かつパラフィン成分の炭素含有量(CP)が55%以下である鉱物油であって、モービル石油社のガーゴオイルアークティックオイル155および300ID、ガーゴオイルアークティックオイルライト及びガーゴオイルアークテイックオイルCヘビー、出光興産社のダイアナプロセスオイル、ダイアナフレシアシリーズ、日本サン石油社のサンセンオイルシリーズ等が挙げられる。
【0019】
安全性の高い石油系溶剤としてはエクソン化学社のアイソパーシリーズ及びエクソール、新日本石油社のAFソルベントシリーズ等があげられる。
【0020】
これらの油成分は安定性を考慮した場合、3環以上の縮合芳香族環を含む芳香族炭化水素である多環芳香族成分が3質量%未満のものを使用する事が望ましい。
【0021】
さらに、変異原性指数MIが1.0未満、アロマ分(%CA)が20〜55%、アニリン点が100℃以下であって、かつオイル全重量基準でベンゾ[a]アントラセン、ベンゾ[b]フルオランテン、ベンゾ[j]フルオランテン、ベンゾ[k]フルオランテン、ベンゾ[a]ピレン、ジベンゾ[a、j]アクリジン等の多環芳香族の含有量がそれぞれ個々に10重量ppm以下であり、含有量の合計量が50重量ppm以下である、安全性の高いアロマ系オイル(特開平11−80640号公報に記載)も必要であれば使用しても良い。これらの油は単独でも2種類以上混合して使用してもよい。
【0022】
本発明で用いられる乳化剤は、油中水型のエマルションを形成する目的で使用され、好ましくは非イオン系界面活性剤であり、たとえば、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、(ポリ)グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ホリオキシエチレンアルキルアミン・脂肪酸アミド、ポリオキンエチレンポリオキシプロビレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンヒマシ油、硬化ヒマシ油及び高級アルコール等があげられる。これらは、単独あるいはこれらのHLBの異なるものを2種類以上あわせて安定性の高いエマルションを調整する。添加量はインキ重量の1〜8重量%、好ましくは2〜5.5重量%とすればよい。
【0023】
油相に添加される樹脂は、ロジン;重合ロジン、水素化ロジン、ロジンエステル、ロジンポリエステル樹脂、水素化ロジンエステル等のロジン系樹脂;ロジン変性アルキド樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂;ロジジ変性フェノール樹脂、等のロジン変性樹脂;マレイン酸樹脂;フェノール樹脂;石油樹脂;環化ゴムなどのゴム誘導体樹脂;テルペン樹脂;アルキド樹脂;重合ひまし油;等を1種または2種以上を混合して添加して良い。
【0024】
油相中に樹脂を添加する場合の樹脂使用量は、インキのコストおよび印刷適正から油相の2〜50重量%、より好ましくは5〜20重量%である。樹脂の重量平均分子量が低い場合及び添加量が少ない場合には定着性への効果が小さいこと、また重量平均分子量が高すぎたり、樹脂の添加量が多い場合にはインキの塑性粘度が高くなり、ドラム後端からインキが漏れるなどの印刷適性の問題が生じる。
【0025】
アルキド樹脂は油脂と多塩基酸と多価アルコールから構成される。
【0026】
油脂としてはヤシ油、パーム油、オリーブ油、ひまし油、米糠油、綿実油等のヨウ素か80以下の不乾性油あるいは半乾性油およびこれらの脂肪酸が挙げられるが、大豆油、アマニ油、キリ油等の乾性油もアルキド樹脂のヨウ素価が80以下の範疇では一部使用しても良い。
【0027】
多塩基酸としては無水フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、コハク酸、アジビン酸、セバシン酸、テトラヒドロフタル酸等の飽和多塩基酸、およびマレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、無水シトラコン酸等の不飽和多塩基酸があげられる。
【0028】
多価アルコールとしては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチレングリコール、テトラメチレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ネオペンチルグリコール、ジグリセリン、トリグリセリン、ペンタエリスリット、ジペンタエリスリット、マンニット、ソルビット等があげられる。
【0029】
アルキド樹脂の油長は油脂中の脂肪酸がトリグリセライドで存在したときの樹脂中の重量%で示される。アルキド樹脂は分散安定性、および皮膜形成による版銅スクリーンの目詰まり等の問題から、油長60〜90、ヨウ素価80以下であることが好ましい。アルキド樹脂の重量平均分子量は好ましくは3万未満、より好ましくは1万以下のものが好ましい。
【0030】
油相に使用する着色剤の着色剤分散剤としてはエマルションの形成を阻害しない物が使用でき、前記の乳化剤用非イオン性界面活性剤及び水溶性高分子も使用することができる。
この他、着色剤分散剤としてはアルキルアミン系高分子化合物、アルミニウムキレート系化合物、スチレン−無水マレイン酸系共重合高分子化合物、ポリカルボン酸エステル型高分子化合物、脂肪族系多価カルボン酸、高分子ポリエステルのアミン塩類、エステル型アニオン界面活性剤・高分子量ポリカルボン酸の長鎖アミン塩類、長鎖ポリアミノアミドと高分子酸ポリエステルの塩、ポリアミド系化合物、憐酸エステル系界面活性剤、アルキルスルホカルボン酸塩類、α−オレフィンスルホン酸塩類、ジオクチルスルホコハク酸塩類、ポリエチレンイミン、アルキロールアミン塩、及びアルキド樹脂などの不溶性着色剤分散能を有する樹脂などもあげられる。この他にもインキの保存安定性を阻害しない範囲であればイオン性界面活性剤、両性界面活性剤なども挙げられる。
【0031】
これらの着色剤分散剤は単独または2種類以上混合して添加すれば良く、高分子及び樹脂以外の着色剤分散剤の添加量は着色剤重量の40重量%以下、好ましくは2〜35重量%とすれば良い。
【0032】
なお、アルキド樹脂は高分子量の樹脂を添加するときに不溶性着色剤の分散安定性に特に効果があるが、アルキド樹脂を単独または他の分散剤と併用して使用する場合の樹脂の添加量は不溶性着色剤1に対して0.05以上であることが好ましい。
【0033】
ゲル化剤は、油相に含まれる樹脂をゲル化してインキの保存安定性、定着性、流動性を向上させる役割をもち、本発明のインキに添加されるゲル化剤としては油相中の樹脂と配位結合する化合物が好ましい。このような化合物を例示すると、Li、Na、K、Al、Ca、Co、Fe、Mn、Mg、Fb、Zn、Zr等の金属を含む有機酸塩、有機キレート化合物、金属石鹸オリゴマ等であり、具体的にはオクチル酸アルミニウム等のオクチル酸金属塩、ナフテン酸マンガン等のナフテン酸金属塩、ステアリン酸亜鉛等のステアリン酸塩、アルミニウムジイソプロポキシドモノエチルアセトアセテート等の有機キレート化合物等が挙げられる。
【0034】
これらのゲル化剤は、1種または2種類以上を油相に添加すれば良く、その添加量は油相中の樹脂の15重量%以下、好ましくは5〜10重量%である。
【0035】
油相に添加される酸化防止剤は、ジブチルヒドロキシトルエン、没食子酸プロピル、ブチルヒドロキシアニソール等であり、これらの添加によって油相中のバインダー樹脂等の酸化を防ぎ、これによってインキの粘度の上昇等が防止される。また、その添加量はインキ中の油の2重量%以下、好ましくは0.1〜1.0重量%である。なお酸化防止剤は単独でも2種類以上を混合して使っても良い。
【0036】
またインキ中には惨み防止、あるいは粘度調整のために体質顔料も添加できる。インキ中に添加される体質顔料としては白土、シリカ、タルク、クレー、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化チタン、アルミナホワイト、ケイソウ土、カオリン、マイカ、水酸化アルミニウム等の無機微粒子およびポリアクリル酸エステル、ポリウレタン、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロヒレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、ポリシロキサン、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、等の有機微粒子またはこれらの共重合体からなる微粒子が挙げられる。
【0037】
これらは油相、水相また両相に添加しても良く。添加量はインキに対して0.1〜50重量%が好ましく、より好ましくは1〜5重量%である。
【0038】
本発明で使用される硫酸マグネシウムは、エマルションの保存安定性を高めるために電解質として水相に添加されるものである。従って、電解質により影響を受ける材料が水相に存在しない場合に使用するのが望ましい。その添加量は水相の0.1から2重量%、好ましくは0.5〜1.5重量%である。
【0039】
本発明に使用される電解質は、上記の硫酸マグネシウム以外に保存安定性などを阻害しない範囲で他の電解質を併用してもよい。その併用されてもよい電解質はクエン酸イオン、酒石酸イオン、硫酸イオン、酢酸イオン等の陰イオンあるいはアルカリ金属イオンやアルカリ土類金属イオンなどを含む電解質であることが好ましい。従って添加される電解質としては、硫酸マグネシウム以外に、硫酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、リン酸水素ナトリウム、ホウ酸ナトリウム、酢酸ナトリウム等が好ましい。
【0040】
なお、エマルションインキの水相には保湿や増粘及び不溶性着色剤、体質顔料の分散および固着のために水溶性高分子やO/W型樹脂エマルションを添加しても良い。
【0041】
水溶性高分子としては具体的には下記の天然または合成高分子が添加される。例えば、デンプン、マンナン、アルギン酸ソーダ、ガラクタン、トラガントガム、アラビアガム、ブルラン、デキストラン、キサンタンガム、ニカワ、ゼラチン、コラーゲン、カゼイン等の天然高分子;カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロヒルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシメチルデンプン、カルボキシメチルデンプン、ジアルデヒドデンプン等の半合成高分子;アクリル酸樹脂およびポリアクリル酸ナトリウムなどの中和物、ポリビニルイミド、ポリビニルアルコール、ポリビニルビロリドン、ポリエチレンイミン、ポリアクリルアミド、ポリN−アクリロイルピロリジンやポリN−イソプロピルアクリルアミドなどのポリN−アルキル置換アクリルアミド、ポリエチレンオキサイド、ポリビニルメチルエーテル、スチレン−無水マレイン酸共重合体、スチレン−アクリル酸共重合体及びこれらをアルキル基で部分的に疎水化した高分子、またアクリルアミド系ポリマーおよびアクリル系のポリマーに関しては置換基を部分的にアルキル基で疎水化した共重合タイプのポリマーでも良い。またポリエチレンとポリプロピレンまたはポリブチレンのブロックコポリマー用いることができる。
これらの水溶性高分子は単独でも2種類以上混合しても良く、インキに含まれる水の25重量%以下、好ましくは0.5〜15重量%が添加合成される。
【0042】
O/W型樹脂エマルションとしては合成高分子でも天然高分子でもよい。
高分子としては、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリル酸エステル、ポリメタクリル酸エステル、ポリ塩化ビニル、エチレン−酢酸ビニル共重合体、酢酸ビニル−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、塩化ビニリデン−アクリル酸エステル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ウレタン等が挙げられる。天然高分子としては油相に添加できる高分子等が挙げられる。
これらは油中水型エマルションインキの安定性を阻害しない範囲であれば2種類以上を併用してもよく、また分散方法も分散剤、保護コロイド、界面活性剤を添加していてもよく、またソープフリー乳化重合によって合成した物でも良い。
これらのO/W型樹脂エマルションの最低造膜温度は40℃以下であることが望ましく、インキに含まれる水の30重量%以下、好ましくは0.2〜15重量%が添加される。
【0043】
水相に添加される防腐・防かび剤は、エマルション内で細菌やかびが繁殖するのを防ぐために添加され、エマルションを長期保存する場合は防腐・防かび剤を添加するのが望ましい。その添加量は、インキ中に含まれる水の3重量%以下、好ましくは0.1〜1.2重量%とするのが良い。また防腐・防かび剤としてはサリチル酸、フェノール類、p−オキシ安息香酸メチル、p−オキシ安息香酸エチル等の芳香族ヒドロキシ化合物およびその塩素化合物のほか、ソルビン酸やデヒドロ酢酸等が使用され、これらは単独でも2種類以上混合して使っても良い。
【0044】
水の蒸発防止剤と凍結防止剤は兼用可能であり、これらの目的で添加される薬品はエチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール等のグリコール;メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブイタノール、イソブタノール等の低級飽和一価アルコール;グリセリンやソルビトール等の多価アルコール;等である。
これらの薬品は1種または2種以上を添加すれば良く、その添加量はインキ中の水重量の15重量%以下、好ましくは4〜12重量%である。
【0045】
水相に添加されるpH調整剤は、トリエタノールアミン、酢酸ナトリウム、トリアミルアミン等であり、必要時にはこれらのpH調整剤を添加して水相のpHを6〜8に保つことができる。水相のpHが前記範囲からはずれると、増粘剤用水溶性高分子が添加されている場合にはその効果が損なわれる等の問題がある。
【0046】
上記のほか、本発明の孔版印刷用油中水型エマルションインキには、印刷時に印刷用紙と印刷ドラムとの分離を良くするため、或いは印刷用紙の巻き上がり防止のために、油相にワックスを添加することができる。また、水相にはトリエタノールアミンや水酸化ナトリウム等を添加して、水溶性高分子添加による高粘度化を更に増進させることができる。さらに、水相に防錆剤や消泡剤を添加して印刷の際に印刷機がインキによって錆びたり、インキが泡立つことを防止することができる。これらの添加剤は、孔版印刷用インキに添加されている公知品を必要に応じて添加すれば良く、その添加量は従来品の場合と同程度でよい。
【0047】
本発明のエマルションインキは、従来のエマルションインキ製造時と同様にして油相及び水相液を調整し、この両方を公知の乳化機内で乳化させてインキとすればよい。すなわち、着色剤、乳化剤及び必要に応じて添加される樹脂等の添加物を良く分散させた油相を調整し、これに着色剤、防腐・防かび剤や水溶性高分子等が必要に応じて添加されている水溶液を徐々に添加して乳化すれば良い。
【0048】
【実施例】
次に、本発明を実施例によって更に具体的に説明するが、本発明はこの実施例によって限定されるものではない。ここでの部は重量部である。
【0049】
(実施例1〜4及び比較例1〜2)
表1に示される処方の原料を用いて孔版印刷用W/O型エマルションインキを調整した。ここで、油相に顔料を含有するW/O型エマルションインキは、顔料、オイル、顔料分散剤を3本ロールで練肉することで顔料分散体の調整を行い、この顔料分散体に乳化用界面活性剤、オイルと樹脂等のワニスを加え油相とし、これに水、凍結防止剤、抗菌剤、電解質あるいは水溶性樹脂などからなる水相を加え乳化することにより孔版印刷用エマルジョンインキとした。必要に応じ体質顔料などの他の成分を加えても良い。インキの粘度は撹絆条件によっても調節可能であり、システムにあった粘度であれば良く特に規定はないが、ずり速度20s−1の時の粘度が3〜40Pa・sが望ましく、好ましくは10〜30Pa・sであることが望ましい。
【0050】
実施例及び比較例で使用している材料は、カーミン6Bが東洋インキ社製LIONOL RED 6B FG−4213、ピラゾロンオレンジが東洋インキ社製LINOL ORANGE B、ウォッチングレッドが東洋インキ社製LINOL RED CPA、キナクリドンがClariant GmbH社製Hostaperm Pink E、東洋インキ社製顔料分散剤が味の素社製プレーンアクトAL−M、乳化剤(ソルビタンオレエート)が市販のソルビタンモノオレエート、パラフィン系オイルがモービル社製ガーゴオイルアークティックシリーズ(1010、1046)、その他エチレングリコール、硫酸マグネシウム、P−オキシ安息香酸メチルは市販品を使用した。
以下に示される処方の原料を使用した。なお、以下に記す部は重量部である。
【0051】
続いて、これらのエマルションインキの評価を行ったところ、表2の結果が得られた。この評価から、本発明のエマルションインキが高温(60℃)保存安定性、開放放置安定性を有していることが判る。
【0052】
【表1】
【0053】
(エマルションインキの評価)
インキの高温(60℃)保存安定性は、インキを容器に入れた状態で5日間60℃で保存し、針状結晶が生成されたものを×、生成されないものを○として評価した。
インキの開放放置安定性は、長時間放置の加速試験として、シャーレにインキをのせて開放状態で一週間60℃で保存し、放置前の粘度と比べ著しい粘度上昇がみられたものを×、みられないものを○として評価した。
【0054】
【表2】
【0055】
【発明の効果】
請求項1から4記載の孔版印刷用W/O型エマルションインキは、良好な色調を有し、硫酸マグネシウムを含有した水相系でも結晶の生成が認められない高温保存安定性に優れたものであり、他の顔料を含有しても開放放置安定性に優れたものである。
Claims (4)
- 油相10〜90重量%および水相90〜10重量%によって構成される孔版印刷用W/O型エマルションインキであって、前記水相中に電解質を含有させるとともに、前記水相中及び/または油相中に溶性アゾ顔料であるカーミン6Bと不溶性アゾ顔料であるピラゾロンオレンジを含有させることを特徴とする孔版印刷用W/O型エマルションインキ。
- 油相10〜90重量%および水相90〜10重量%によって構成される孔版印刷用W/O型エマルションインキであって、前記水相中に電解質を含有させるとともに、前記水相中及び/または油相中に縮合多環顔料であるキナクリドンと不溶性アゾ顔料であるピラゾロンオレンジを含有させることを特徴とする孔版印刷用W/O型エマルションインキ。
- 前記水相中及び/または油相中に他の着色顔料を含有させることを特徴とする請求項1又は2記載の孔版印刷用W/O型エマルションインキ。
- 前記電解質として硫酸マグネシウムを含有させることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の孔版印刷用W/O型エマルションインキ。
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