JP2004212761A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】複数の現像装置を有する画像形成装置における2次転写不良の問題を解決することにある。
【解決手段】像担持体と、帯電バイアスを印加することで該像担持体の帯電を行う帯電装置と、該像担持体の帯電処理面に静電潜像を形成する画像情報書き込み装置と、該静電潜像を現像剤により顕像化する複数の現像装置と、該像担持体表面の現像剤像を中間転写体に移動させる第一の転写装置と、該中間転写体上の該現像剤像を、記録材上に移動させる第二の転写装置と、転写された該現像剤像を加熱することで該記録材上に定着するための定着装置とを備える画像形成装置において、
該複数の現像装置のうち、ブラック用現像装置は磁性一成分現像法で現像を行う装置であり、それ以外の現像装置は非磁性二成分現像法で現像を行う現像装置であり、ブラック用現像装置の有するブラックトナーの体積平均粒径M[μm]と、それ以外の現像装置の有する非磁性トナーの少なくともいずれか一つの体積平均粒径NM[μm]とが、
NM>N−2.5
を満たすことを特徴とする。
【選択図】 なし
【解決手段】像担持体と、帯電バイアスを印加することで該像担持体の帯電を行う帯電装置と、該像担持体の帯電処理面に静電潜像を形成する画像情報書き込み装置と、該静電潜像を現像剤により顕像化する複数の現像装置と、該像担持体表面の現像剤像を中間転写体に移動させる第一の転写装置と、該中間転写体上の該現像剤像を、記録材上に移動させる第二の転写装置と、転写された該現像剤像を加熱することで該記録材上に定着するための定着装置とを備える画像形成装置において、
該複数の現像装置のうち、ブラック用現像装置は磁性一成分現像法で現像を行う装置であり、それ以外の現像装置は非磁性二成分現像法で現像を行う現像装置であり、ブラック用現像装置の有するブラックトナーの体積平均粒径M[μm]と、それ以外の現像装置の有する非磁性トナーの少なくともいずれか一つの体積平均粒径NM[μm]とが、
NM>N−2.5
を満たすことを特徴とする。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真記録方式の画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
複数色のトナー像を重ね合わせてカラー画像を形成する画像形成装置においては、従来から色ズレのないカラー画像を得ることを目的として、例えば図4に示すような中間転写体を用いた画像形成装置が提案されている。
【0003】
この画像形成装置は、電子写真感光体50の周囲に帯電手段51、露光手段52、現像手段53を配置し、各色に分解した画像情報により順次各色について、帯電、露光、現像工程を行ってトナー像を形成し、それを中間転写体54上に重ね合わせて搬送ローラ55によって搬送される紙等の転写材56にカラー画像を形成するものである。
【0004】
前記現像手段53としては、回転切り替え方式のイエロー現像器53y、マゼンタ現像器53m、シアン現像器53cの3色トナーを含む回転現像手段53aと、固定式のブラック現像器を有する固定現像手段53bとによって構成するようにしている。
【0005】
上記回転切り替え式の回転現像手段53aは、電子写真感光体50の周囲に順番に配置したときに生ずる現像器形状を各々異ならせる必要がなく、また色トナー現像器を回転切り替え可能とすることで、装置の小型化が可能となる利点がある。
【0006】
また、固定現像手段53bは一般的に消費量が多いブラックトナーの容量を大きくできる利点を有する。
【0007】
また、現像方式の最も優れたものの一つとして、一成分磁性トナーを用い非接触で交番電界を印加して現像させる一成分ジャンピング現像法が、既に出願されている。これは、二成分現像法のように現像剤のトナーとキャリアの混合比を制御する煩わしさがない、キャリアの劣化と言う問題もない、長期に亙って安定して画像が得られる、以上のような大きな利点を有している。さらにその一成分磁性トナー中に配合する磁性体の色が一般的に黒色のために、上記の一成分ジャンピング現像法は、一成分磁性トナーとしてブラックトナーを使用する場合には非常に好適に適用できる。また、一成分ジャンピング現像において磁性トナーを帯電する際、例えば弾性ブレードを金属製剛体スリーブと当接、あるいは金属ブレードを弾性スリーブと当接させ、良好なトナー摩擦帯電性と均一なトナー薄層が得られるため、簡易な構成で高品位な画像出力が得られることが従来より知られている。しかし、上位のような現像ブレード方式を用いた場合、現像ブレード通過時のストレス、多量の摩擦熱の発生により、とりわけトナーが劣化しやすく、従って現像装置の高画質性と高寿命化の両立が妨げられる。従って上記の通り長期にわたって安定して画像が得られる一成分ジャンピング現像のメリットを最大限に生かすために、従来の現像ブレード方式に替わり、現像スリーブと非接触である、磁性ブレード等によるトナー規制手段が提案されている。
【0008】
また、マゼンタトナー、シアントナー、イエロートナーのような着色トナーを使用する場合は現在のところ適用が難しい。一般的に現像方法は、非磁性トナーについては、ブレード等で現像スリーブ上にコーティングし、現像スリーブの回転によりトナーを感光ドラムに搬送し、トナーを感光ドラムに対して非接触状態で現像する一成分非接触現像法と、接触状態で現像する一成分接触現像法と、非磁性トナーと磁性キャリアを混合したものを現像剤として用い、この現像剤を現像スリーブ上に磁気力によって担持して感光ドラムに搬送し、現像剤を感光ドラムに対して非接触状態で現像する二成分非接触現像法と、接触状態で現像する二成分接触現像法の4種類に大別される。
【0009】
上記の4つの現像方法のなかで、トナーと磁性キャリアを混合した現像剤、すなわち二成分現像剤を使用し、感光ドラムに対して接触状態で現像する二成分接触現像法が、高解像度でかつ中間調が得やすいことから、フルカラー複写機等の高画質を要求されるような画像形成装置に多用されている。従ってマゼンタ、シアン、イエロー等の現像には、非磁性トナーとキャリアを混合した二成分現像剤を用い、現像スリーブ上にその現像剤薄層の磁気ブラシを形成して感光ドラムに接触させ、交番電界を印加して現像させる現像法(ジャンピング&ブラシ現像法)の方が適している。
【0010】
またフルカラー複写機であっても白黒複写機を兼用させて使用する場合は、ブラック現像器の使用頻度が非常に高くなることから、ブラックのステーションに一成分ジャンピング現像法を用いることが特に有効になるため、従来から、マゼンタ、シアン、イエロー等の現像には非磁性トナーを用いた二成分現像、ブラックには磁性一成分ジャンピング現像を用いる画像形成装置が提案されている。この時使用される二成分現像剤を構成するキャリアとしては、従来公知のものを使用することができるが、例えば、樹脂中に磁性材料としてマグネタイトを分散し、導電化及び抵抗調整のためにカーボンブラックを分散して形成した樹脂キャリア、あるいは、フェライト等のマグネタイト単体表面を酸化、還元処理して抵抗調整を行ったもの、あるいはフェライト等のマグネタイト単体表面樹脂でコーティングし抵抗調整を行ったもの等が用いられ得る。これら磁性キャリアの製造法は特に制限されない。
【0011】
しかしながら、上記構成をとる画像形成装置において、以下に述べるような問題が発生する場合があった。詳細を述べる。
【0012】
一般に非磁性トナーは磁性トナーのような現像スリーブに対する磁気的吸引力が無いためスリーブに対する保持力が弱く、トナー漏れ・飛散が多く発生する。従って非磁性トナーを用いる場合にはトナートリボを高くする必要がある。一方、磁性トナーはトナー自身が磁性を帯びているため、スリーブに対する磁気的吸引力が発生し、非磁性トナーに比べトナー漏れ・飛散に強い。従って非磁性トナーほどトナートリボを高める必要がない。具体的には非磁性トナーは約−15μC/g〜−40μC/g、磁性トナーは約−5μC/g〜−15μC/g程度である。
【0013】
ここで、上記構成のようにブラックの画像形成ステーションに一成分磁性トナー、他のイエロー、マゼンタ、シアントナーに非磁性トナーを用いた場合、上記の通り、磁性トナーはトリボが非磁性トナーに比べ低いため、特に中間体から記録材に2次転写する際に、ブラックトナーと他のトナーとの転写性の違いから、2次転写効率が著しく低下してしまう場合がある。以下に詳細を示す。
【0014】
図5は、中間転写体から記録材へ2次転写する際の2次転写電流値と、磁性トナー、非磁性トナー(マゼンタトナーを例とする)の2次転写効率との相関を示している。この時、磁性トナートリボは約−10μC/g、非磁性トナートリボは約−35μC/gであった。また、各トナーの体積平均粒径は、磁性トナーは9.0μm、非磁性トナーは6.0μmであった。さらに中間転写体上の単位面積当たりのトナー量は、非磁性トナーは0.6mg/cm2、磁性トナーは0.7mg/cm2であった。図5より明らかなように、非磁性トナー/磁性トナーともに、2次転写電流の増加に伴って転写効率が増加していくが、ある2次転写電流値から転写効率が下がり始める。これはトナー層にかかる電界が強いためにトナー自体が逆帯電してしまったために生じる現象(以後「強抜け」と称する)と考えられる。これより図6に示すように、非磁性トナーの最適2次転写電流幅(2次転写ラチチュード)は約30〜60μA、磁性トナーの2次転写ラチチュードは10〜30μAとなる。
【0015】
図6から明らかなように、トリボの違うトナーが混在して2次転写に突入してきた場合、それぞれのトナーの2次転写ラチチュードが異なるため、図6より例えば2次転写電流を15μAに設定すると磁性トナーは転写可能だが、非磁性トナーは転写不良を起こす。また2次転写電流を30μAに設定したとしても、今度は磁性トナーが強抜けしてしまい、著しく転写効率が落ちてしまう。
【0016】
この問題に対し、特許文献1には、ブラック現像器も2種類用意し、一方には磁性トナー、他方には非磁性トナーを用いるという提案がなされている。しかしこの場合においても現像器を一つ多く装置本体に組み込む必要がでてくるため、装置の大型化、コストアップ等につながってしまう。
【0017】
また、コロナ帯電器等を用いて感光ドラム上に現像された磁性トナー像を再帯電し、トナートリボを非磁性トナーに近づけるといった手法も考えられるが、コロナ帯電の場合、トナー層上層を集中的に帯電してしまい、トナー層全体のトナートリボを均一に上昇させる、或いは下降させるといったことが困難であるため、根本的な解決とはならない。また、現像器内で磁性トナーの帯電電荷量を大きくしようとすると、トナー劣化が増大し、濃度低下等の問題が発生する場合があり、トリボを高く設定することは困難である。さらに上記の様に、磁性トナーの長寿命化を念頭においてスリーブ上層厚規制部材としてブレード方式を用いた場合には、磁性トナーの帯電電荷量を大きくすること自体、構造上非常に困難である。
【0018】
更に、二成分現像剤のキャリアの処方変更等で、非磁性トナートリボを磁性トナーに近づけることは可能である。しかし二成分現像においても、非磁性トナーは上述したようにトナー漏れ・飛散に弱く、また画像形成を経るにつれキャリアのトナーに対する帯電性が劣化し、初期状態からのトリボの落ち方が磁性トナーに比べて著しい。このため、初期トリボが低いと耐久後半でのトナー飛散が顕著に発生してしまう。従って一概に非磁性トナートリボを磁性トナートリボと同じにすることはできない。また、飛散を考慮してかつ非磁性トナートリボを磁性トナーに近づけたとしても、図5と同様に2次転写性の違いによる転写不良が発生してしまう。
【0019】
更に特許文献2には、中間転写体上のトナー像に対し、1次転写を繰り返すことによりトナートリボをコントロールする手法が提案されている。しかしこの手法をもってしても、トナートリボを安定にかつ確実にコントロールすることは困難であること、磁性トナーのトリボをコントロールするために磁性トナーの現像工程を第1回目に行わなければならない制限がつくこと、さらには第4回目に磁性トナーの現像工程を設ける場合はトリボコントロールのために1次転写を空回転として行わなければならなくなることなど、弊害が予想される。
【0020】
【特許文献1】
特開平09−015925号公報
【特許文献2】
特開平11−190926号公報
【0021】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、複数の現像装置を有する画像形成装置における2次転写不良の問題を解決することにある。
【0022】
【課題を解決するための手段】
上記課題は、本発明にかかる画像形成装置において解決される。
【0023】
すなわち、像担持体と、帯電バイアスを印加することで該像担持体の帯電を行う帯電装置と、該像担持体の帯電処理面に静電潜像を形成する画像情報書き込み装置と、該静電潜像を現像剤により顕像化する複数の現像装置と、該像担持体表面の現像剤像を中間転写体に移動させる第一の転写装置と、該中間転写体上の該現像剤像を、記録材上に移動させる第二の転写装置と、転写された該現像剤像を加熱することで該記録材上に定着するための定着装置とを備える画像形成装置において、
該複数の現像装置のうち、ブラック用現像装置は磁性一成分現像法で現像を行う装置であり、それ以外の現像装置は非磁性二成分現像法で現像を行う現像装置であり、ブラック用現像装置の有するブラックトナーの体積平均粒径M[μm]と、それ以外の現像装置の有する非磁性トナーの少なくともいずれか一つの体積平均粒径NM[μm]とが、
NM>N−2.5
を満たすことを特徴とした画像形成装置を用いることで、磁性トナーと非磁性トナーとの2次転写性の違いによる2次転写性ダウンが発生せず、良好な転写性を確保することができた。
【0024】
【発明の実施の形態】
<第1の実施例>
まず、図1、図2を参照して本発明の第1の実施形態に係る電子写真画像形成装置について説明する。尚、図1は電子写真画像形成装置の全体模式説明図であり、図2は現像手段の構成模式説明図である。
【0025】
本実施例に係る電子写真画像形成装置は、図1に示すように、円筒状の基体上に有機感光体でできた感光層を形成した電子写真感光体である感光体ドラム1が、図1の矢印A方向に所定の周速度をもって回転可能に取り付けられている。尚、本実施例では外径50mmのアルミ製シリンダー状に有機感光材料による感光層を形成し、更にトナーの離型性を向上させ、感光層の削れ防止のための表面保護層を設けている。
【0026】
前記感光体ドラム1は、帯電手段である帯電ローラ2によりその周面が所定の極性・電位に一様に帯電される。そしてその帯電面に、露光手段3から出力される、図示しない画像読み取り装置やパーソナルコンピュータ等の画像信号発生装置等からプリントインターフェースを介して入力された画像情報の画素信号に対応して変調(オン/オフ変換)されたレーザー光4による走査露光がなされることで、画像情報の静電潜像が形成される。5はレーザー光反射ミラーであり、露光手段3からの出力レーザー光4を感光体ドラム1に対して偏向する。
【0027】
6は現像手段であり、イエロートナー現像器6Y、マゼンタトナー現像器6M、シアントナー現像器6Cの切り替え式の回転現像手段6aと、黒用のブラックトナー現像器6Bを有する固定現像手段6bから構成されている。
【0028】
前記回転現像手段6aは、回転支持装置6cによって図1の矢印B方向へ回転可能に支持され、前述したカラートナー現像器6Y,6M,6Cが順次感光体ドラム1に対向して各色トナーによる現像が行われるようになっている。前記回転現像手段6aは装置本体7に対して着脱可能なプロセスカートリッジとして構成されており、各カラートナー現像器6Y,6M,6C内のトナーがなくなったときに回転現像手段6aを交換することによって再び画像形成が可能になる。
【0029】
一方、固定現像手段6bは消費量の多いブラックトナーを収納した現像器を有するものであり、前記回転現像手段6aと同様にプロセスカートリッジとして構成され、装置本体に着脱可能に構成されている。この固定現像手段6bは装置本体7に装着された状態では、図2に示すように、回転可能なトナー担持体である現像スリーブ6b1が感光体ドラム1と微少間隙(本実施例では50μm〜500μm)をもって保持され、現像スリーブ6b1に担持されているトナーを感光体ドラム1に向けて供給するための現像領域が形成されている。
【0030】
更に、トナー容器6b2内には、トナーを前記現像スリーブ6b1側へ送り出す送り手段6b3が設けられており、この送り手段6b3によって送り出されたトナーを現像スリーブ6b1に供給するための供給ローラ6b4が収容されている。この供給ローラ6b4は現像スリーブ6b1への安定供給、均一なトナー塗布を達成するために、ポリウレタン、シリコーン等のゴム発泡材質が好ましく用いられる。更には前記供給ローラ6b4を現像スリーブ6b1に当接させると共に、周速差をもたせながら図2の矢印C方向へ回転させることが好ましい。また、現像スリーブ6b1の上方には、現像スリーブ6b1に担持されているトナーの層厚を規制する規制部材としての現像ブレード6b5が設けられ、且つ現像スリーブ6b1の下方にはトナー容器6b2の下部から外部へのトナーの吹き出しを防止するための吹出防止シート6b6が設けられている。
【0031】
上記現像手段の構成において、感光体ドラム1の表面が帯電ローラ2によって一様に帯電される(本実施形態では約−600V)。次に、第1色目(例えばイエロー)の画像データに応じてON/OFF制御された露光手段3による露光走査がなされ、第1色目の静電潜像(本実施形態にあっては約−100V)が感光体ドラム1に形成される。この第1色目の静電潜像は第1色目のイエロートナー(−極性)を内包したイエロー現像器6Yによって現像、可視像化される。そして、この可視像化された第1のトナー像は、感光体ドラム1に所定の押圧力を持って圧接され、感光体ドラム1の周速度と略等速の速度(本実施形態にあっては100mm/s)をもって矢印D方向へ回転駆動される中間転写体ドラム8とのニップ部において、第1転写装置17によって該中間転写体ドラム8表面に転写される。
【0032】
尚、本実施例では前記中間転写体ドラム8として、アルミ製シリンダー上に、NBRゴム等からなる導電弾性層の表面に、カーボン、フッ素樹脂等を分散したウレタン樹脂からなる離型性を有する表層を形成し、抵抗値を約105〜1010Ωcmとし、外径153mmのものを使用している。
【0033】
前記中間転写体ドラム8への転写の際、該ドラム8に対しては、トナーの帯電極性(−)とは逆極性で、予め設定された電圧(本実施形態では+100V)が印加される。この転写の際に中間転写体ドラム8に転写されずに感光体ドラム1上に残ったトナーは、感光体ドラム1に圧接されたクリーニング手段9であるクリーニングブレード9aにより掻き取られ、廃トナー容器9bに回収される。
【0034】
そして、上記転写工程を他のトナー(マゼンタ、シアン、ブラック)についても同様に繰り返し、その都度各々の現像器に内包された色の異なるトナーによるトナー像を中間転写体ドラム8に順次転写、積層することによりカラー画像が合成形成される。
【0035】
9は中間転写体ドラム8に対するトナー像転写後の感光体ドラム1の面を清掃するクリーニング手段であり、クリーニングブレード9aを感光体ドラム1面に当接させ、該ドラム1面に残留したトナーを掻き取るものである。
【0036】
また、図1において、10は中間転写体ドラム8から転写材Pに転写されずに残ったトナーを中間転写体ドラム8から除去するためのクリーナーである。
【0037】
前記中間転写体ドラム8に対して、給送カセット11から被記録材としての転写材Pが給送ローラ12a及び搬送ローラ12bにより一枚ずつ給送され、第2転写装置である転写ローラ13へ転写材Pの背面からトナーと逆極性の電圧(本実施例にあっては+1000V)を印加することによって転写材Pに対して中間転写体ドラム8側のフルカラートナー像が転写形成される。
【0038】
そして、前記フルカラートナー像の転写を受けた転写材Pは、中間転写体ドラム8から分離されて定着手段14へ導入され、トナー像の加熱定着を受けて排出トレー15へ排出されるように構成されている。
【0039】
ここで、本実施例で用いたトナーについて詳細を述べる。
【0040】
非磁性トナー粒子には、トナー粒径が異なる、体積平均粒径で約3μmから約15μmまで約1μmおきに変化した8種類のトナーを作製し、使用した。トナー粒子の作製にあたっては、重合法を用いた。このとき、トナー粒子の粒径の測定は、平均粒径が3μm以上のトナーについては、レーザースキャン型粒度分布測定装置(CIS−100 GALAI社製)を用いて、0.4μmから60μmの範囲内で測定を行った。測定用試料の調製は、下記のようにして行った。先ず、水100mlに、界面活性剤(アルキルベンゼンスルホン酸塩)を0.2ml加えた溶液中に、測定対象のトナーを0.5乃至2mgの範囲で加え、超音波分散器で2分間分散した後、マグネットスターラーを入れたキュービックセルに水を8割程度入れ、その中に、上記で超音波分散した試料をピペットで1、2滴添加して調製した。そして、これを用いることで、個数平均粒径及び体積平均粒径を求めた。上記のようなネガ帯電トナーに対して、流動性向上を目的として、平均粒径約20nmのシリカ及び酸化チタンを外添し使用した。一方、上記トナー粒子と共に二成分系現像剤を構成する磁性キャリアとしては、重合法により生成された樹脂磁性キャリア(79.58kA/m磁界中の磁化量;280emu/cm3、個数平均粒径;40μm、比抵抗;1013Ωcm)を用いた。上記キャリアに対し、現像剤に対する質量比8%でそれぞれのトナーを混入し、現像剤とした。
【0041】
以下、本実施例において用いた磁性キャリアの平均粒径、磁気特性、比抵抗の測定方法を説明する。先ず、キャリア粒径の測定方法を記載する。本実施例中のキャリアの粒径は、走査電子顕微鏡(100〜5000倍)により、ランダムに粒径0.1μm以上のキャリア粒子を300個以上抽出し、ニレコ社(株)製の画像処理解析装置Luzex3により水平方向フェレ径をもってキャリア粒径として測定し、個数平均粒径、体積平均粒径を算出した。
【0042】
キャリアの磁気特性は、理研電子(株)社製の振動磁場型磁気特性自動記録装置BHV−30を用いて測定した。キャリア粉体の磁気特性値は、79.58kA/m、795.7kA/mの外部磁場をそれぞれ作り、そのときの磁化の強さを、下記の方法によって求める。キャリアの磁化の測定は、円筒状のプラスチック容器に十分密になるようにパッキングした状態に作製し、この状態で磁化モーメントを測定し、試料を入れたときの実際の質量を測定して、磁化の強さ(Am2/kg)を求める。また、キャリア粒子の真比重を、乾式自動密度計アキュピック1330(島津製作所(株)社製)により求め、上記のようにして得られた磁化の強さ(Am2/kg)に真比重を掛けることで、単位体積あたりの磁化の強さを求めることもできる。
【0043】
磁性キャリア、又はそのコア粒子の比抵抗の測定は、以下のようにして行った。先ず、セルにキャリア又はコア粒子を充填する。次に、充填したキャリア又はコア粒子に接するように両端に電極を配し、これらの電極間に電圧を印加し、そのときに流れる電流を測定することによって比抵抗を求める方法を用いた。本発明で使用した比抵抗の測定条件は、充填したキャリア又はコア粒子と電極との接触面積S=約2.3cm2、厚みd=約2mm、上部電極の荷重1.76N(180g)、測定電界強度を5×104V/mとした。
【0044】
ここで、以下にトナーの摩擦帯電量(二成分現像剤)の測定方法について図面を用いて記述する。図3は、トナーのトリボ電荷量を測定する装置の説明図である。まず、そこに500メッシュのスクリーン103のある金属製の測定容器102に摩擦帯電量を測定しようとする二成分現像剤を、50〜100ml容量のポリエチレン製のビンに入れ、約10〜40秒間手で振とうし、現像剤を約0.5〜1.5g入れて金属製の蓋104をする。
【0045】
この時の測定容器102全体の質量を量り、W1(kg)とする。次に、吸引機101(測定容器102と接する部分は少なくとも絶縁体)において、吸引口107から吸引し、風量調節弁106を調節して真空計105の圧力を250mmAqとする。この状態で充分、好ましくは2分間吸引を行い、樹脂を吸引除去する。この時の電位計109の電位をV(ボルト)とする。ここで108はコンデンサーであり、容量をC(F)とする。また、吸引後の測定容器102全体の質量を量り、W2(kg)とする。このトナーの摩擦帯電量は下式の如く計算される。
トナーの単位質量当たりの電荷量(C/kg)=(C×V×10−3)/(W1−W2)
【0046】
一方、ブラック用に用いる磁性トナーは、従来より広く用いられているカーボンブラック、マグネタイト等を含有した、いわゆる磁性一成分微粒径粉砕トナーを用い、その粒径はおよそ9〔μm〕であり、その帯電電荷量はおよそ−10〔μC/g〕である。
【0047】
以上のようなトナーを用いて、本発明者らの鋭意検討の結果、図8に示すように、粒径違いにより非磁性トナーの2次転写性が大幅に向上することがわかった。図8から把握できる非磁性トナーの2次転写ラチチュードを下表にまとめた。
【0048】
【表1】
【0049】
上記表よりわかるように、非磁性トナーの粒径を大きくしていくと、2次転写効率もそれに伴って立ち上がり/立下りが早い段階で起こっている。そして粒径が6μmを超えるあたりから磁性トナーと転写ラチチュードの重複部分が発生し始める。従って、非磁性トナー粒径が6.5μm以上であれば磁性トナー及び非磁性トナー双方ともに良好な2次転写が行える領域が発生することになる。この理由は、まず第一に非磁性トナーの粒径増加に伴って、表面積が減少し、トナートリボが下がったためと考えられる。図7に具体例を示す。図7よりわかる様に、粒径を増加させることにより非磁性トナートリボがより磁性トナートリボに近づいたため、2次転写性が磁性トナーに近づいたものと考えられる。しかし図7を見ると、例えば粒径が8μmの非磁性トナーにおけるトリボの絶対値が25μC/gあり、磁性トナーとのトリボ絶対値差が大きいにも関わらず、上記表に示した通り、粒径8μmでも磁性トナーとの2次転写性を両立できる領域が生まれている。これについては、非磁性トナー粒径を増加させることにより、中間転写体との鏡映力が下がる傾向にあると考えられ、これにより2次転写の立ち上がりが早まり、2次転写性がより磁性トナーに近づいたものと考えられる。
【0050】
また、図8よりトナー粒径は6.5μm以上であれば良いが、粒径が大きすぎると、細線の再現性が低下する等の画像上の問題も発生するため、15μm以下が好ましい。より好ましくは11μm以下である。さらに好ましくは9μm以下である。
【0051】
また、本実施例で用いた磁性トナーは、トリボ‐10μC/g、粒径9μmであった。磁性トナーの粒径/トリボによって磁性トナーのラチチュードはもちろん変化するため、非磁性トナーの粒径も磁性トナーの2次転写ラチチュードを考慮したものでなければならない。磁性トナーは上述の通り、トナートリボ絶対値が小さい状態で使用する。従ってトリボの変化も絶対値が低いために小さく、転写特性に影響がある因子としてはトナートリボ因子よりも粒径因子の方が大きい。したがって、本実施例に示した検討結果から導き出される下式
非磁性トナー粒径[μm]>磁性トナー粒径[μm]−2.5
を満たせば、良好な2次転写性を確保できると考えられる。より好ましくは、より安定したラチチュードを確保できる
非磁性トナー粒径[μm]>磁性トナー粒径[μm]−1.5
を満たせば、良好な2次転写性をより安定して確保できると考えられる。
【0052】
尚、本実施例ではブラック以外のトナーは全て非磁性トナーを用いており、理想的には全ての色のトナーにおいて上式をみたすことが望ましいが、どれか1色だけでも満たしていれば確実に2次転写性が向上することは言うまでもない。
【0053】
以上述べた構成により、ブラックトナーとして磁性トナーを用いて磁性一成分現像を、さらにイエロー、マゼンタ、シアントナーに非磁性トナーを用い二成分現像を行なった場合において
非磁性トナー粒径[μm]>磁性トナー粒径[μm]−2.5
を満たす磁性/非磁性トナーを用いることで、良好な2次転写性を確保でき、安定した良好な画像形成を行うことができた。
【0054】
<第2の実施例>
次に第2の実施形態として感光体ドラム1をアモルファスシリコンとした画像形成装置について説明する。尚、本実施例は、感光ドラムとしてアモルファスシリコンを用い、ポジ帯電/BAE(Background Area Exposure:背景部露光)方式を採用した。BAEは周知のごとくアナログ方式の複写機等の画像形成装置において広く用いられている。BAE方式では、画像明部(白部)の電位がVl、そして、画像暗部(黒部)の電位がVdとなり(ただし|Vd|>|Vl|)となる。BAE方式は、アナログ方式による以外に、デジタル方式によっても画像情報領域以外の白地の部分の電位の絶対値をレーザー光等により低下させることによっても実現できる。従って、本実施例では、現像手段で静電潜像担持手段と逆極性に帯電したトナーを、平均値Vmなる現像バイアスで正規現像することでトナーを形成する。
【0055】
本実施例における画像形成プロセスとしては、前述した第1の実施例とほぼ同一であるため、重複する説明は省略する。
【0056】
アモルファスシリコンは、高耐久性を有し、500万枚以上の複写に耐えられるため高速機に対して適当であるという特徴がある。アモルファスシリコンドラムに対しても、第1の実施例で示した表、及び図8と同様な結果が得られ、本発明の効果が確認された。
【0057】
従って、アモルファスシリコンドラムを用いた場合においても、ブラックトナーとして磁性トナーを用いて磁性一成分現像を、さらにイエロー、マゼンタ、シアントナーに非磁性トナーを用い二成分現像を行った場合において、
非磁性トナー粒径[μm]>磁性トナー粒径[μm]−2.5
を満たす磁性/非磁性トナーを用いることで、良好な2次転写性を確保でき、安定した良好な画像形成を行うことができた。
【0058】
【発明の効果】
像担持体と、帯電バイアスを印加することで該像担持体の帯電を行う帯電装置と、該像担持体の帯電処理面に静電潜像を形成する画像情報書き込み装置と、該静電潜像を現像剤により顕像化する複数の現像装置と、該像担持体表面の現像剤像を中間転写体に移動させる第一の転写装置と、該中間転写体上の該現像剤像を、記録材上に移動させる第二の転写装置と、転写された該現像剤像を加熱することで該記録材上に定着するための定着装置とを備える画像形成装置において、該複数の現像装置のうち、ブラックは磁性一成分現像法であり、それ以外は非磁性二成分現像法で構成される画像形成装置において、ブラックトナーの体積平均粒径M[μm]と、それ以外のトナーのいずれか一つの体積平均粒径NM[μm]とが、NM>N−2.5を満たすことを特徴とした画像形成装置を用いることで、磁性トナーと非磁性トナーとの2次転写性の違いによる2次転写性ダウンが発生せず、良好な転写性を確保することができる。
【0059】
以上から本発明により、安定して良好な画像を形成することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施例を説明するための図である。
【図2】第1の実施例を説明するための図である。
【図3】二成分現像剤の摩擦帯電量を測定する装置の模式図である。
【図4】従来例を説明するための図である。
【図5】非磁性トナーと磁性トナーとの2次転写性の違いを説明するための図である。
【図6】は磁性トナーラチチュードと非磁性トナーラチチュードを説明するための図である。
【図7】非磁性トナー体積平均粒径と、トナートリボの絶対値との関係を説明するための図である。
【図8】非磁性トナーの粒径違いと、2次転写特性との相関を説明するための図である。
【符号の説明】
1 感光体ドラム(像担持体)
2 帯電ローラ
6 現像手段
8 中間転写体ドラム
13 第2転写装置(転写ローラ)
14 定着手段
17 第1転写装置(転写ローラ)
P 転写材
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真記録方式の画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
複数色のトナー像を重ね合わせてカラー画像を形成する画像形成装置においては、従来から色ズレのないカラー画像を得ることを目的として、例えば図4に示すような中間転写体を用いた画像形成装置が提案されている。
【0003】
この画像形成装置は、電子写真感光体50の周囲に帯電手段51、露光手段52、現像手段53を配置し、各色に分解した画像情報により順次各色について、帯電、露光、現像工程を行ってトナー像を形成し、それを中間転写体54上に重ね合わせて搬送ローラ55によって搬送される紙等の転写材56にカラー画像を形成するものである。
【0004】
前記現像手段53としては、回転切り替え方式のイエロー現像器53y、マゼンタ現像器53m、シアン現像器53cの3色トナーを含む回転現像手段53aと、固定式のブラック現像器を有する固定現像手段53bとによって構成するようにしている。
【0005】
上記回転切り替え式の回転現像手段53aは、電子写真感光体50の周囲に順番に配置したときに生ずる現像器形状を各々異ならせる必要がなく、また色トナー現像器を回転切り替え可能とすることで、装置の小型化が可能となる利点がある。
【0006】
また、固定現像手段53bは一般的に消費量が多いブラックトナーの容量を大きくできる利点を有する。
【0007】
また、現像方式の最も優れたものの一つとして、一成分磁性トナーを用い非接触で交番電界を印加して現像させる一成分ジャンピング現像法が、既に出願されている。これは、二成分現像法のように現像剤のトナーとキャリアの混合比を制御する煩わしさがない、キャリアの劣化と言う問題もない、長期に亙って安定して画像が得られる、以上のような大きな利点を有している。さらにその一成分磁性トナー中に配合する磁性体の色が一般的に黒色のために、上記の一成分ジャンピング現像法は、一成分磁性トナーとしてブラックトナーを使用する場合には非常に好適に適用できる。また、一成分ジャンピング現像において磁性トナーを帯電する際、例えば弾性ブレードを金属製剛体スリーブと当接、あるいは金属ブレードを弾性スリーブと当接させ、良好なトナー摩擦帯電性と均一なトナー薄層が得られるため、簡易な構成で高品位な画像出力が得られることが従来より知られている。しかし、上位のような現像ブレード方式を用いた場合、現像ブレード通過時のストレス、多量の摩擦熱の発生により、とりわけトナーが劣化しやすく、従って現像装置の高画質性と高寿命化の両立が妨げられる。従って上記の通り長期にわたって安定して画像が得られる一成分ジャンピング現像のメリットを最大限に生かすために、従来の現像ブレード方式に替わり、現像スリーブと非接触である、磁性ブレード等によるトナー規制手段が提案されている。
【0008】
また、マゼンタトナー、シアントナー、イエロートナーのような着色トナーを使用する場合は現在のところ適用が難しい。一般的に現像方法は、非磁性トナーについては、ブレード等で現像スリーブ上にコーティングし、現像スリーブの回転によりトナーを感光ドラムに搬送し、トナーを感光ドラムに対して非接触状態で現像する一成分非接触現像法と、接触状態で現像する一成分接触現像法と、非磁性トナーと磁性キャリアを混合したものを現像剤として用い、この現像剤を現像スリーブ上に磁気力によって担持して感光ドラムに搬送し、現像剤を感光ドラムに対して非接触状態で現像する二成分非接触現像法と、接触状態で現像する二成分接触現像法の4種類に大別される。
【0009】
上記の4つの現像方法のなかで、トナーと磁性キャリアを混合した現像剤、すなわち二成分現像剤を使用し、感光ドラムに対して接触状態で現像する二成分接触現像法が、高解像度でかつ中間調が得やすいことから、フルカラー複写機等の高画質を要求されるような画像形成装置に多用されている。従ってマゼンタ、シアン、イエロー等の現像には、非磁性トナーとキャリアを混合した二成分現像剤を用い、現像スリーブ上にその現像剤薄層の磁気ブラシを形成して感光ドラムに接触させ、交番電界を印加して現像させる現像法(ジャンピング&ブラシ現像法)の方が適している。
【0010】
またフルカラー複写機であっても白黒複写機を兼用させて使用する場合は、ブラック現像器の使用頻度が非常に高くなることから、ブラックのステーションに一成分ジャンピング現像法を用いることが特に有効になるため、従来から、マゼンタ、シアン、イエロー等の現像には非磁性トナーを用いた二成分現像、ブラックには磁性一成分ジャンピング現像を用いる画像形成装置が提案されている。この時使用される二成分現像剤を構成するキャリアとしては、従来公知のものを使用することができるが、例えば、樹脂中に磁性材料としてマグネタイトを分散し、導電化及び抵抗調整のためにカーボンブラックを分散して形成した樹脂キャリア、あるいは、フェライト等のマグネタイト単体表面を酸化、還元処理して抵抗調整を行ったもの、あるいはフェライト等のマグネタイト単体表面樹脂でコーティングし抵抗調整を行ったもの等が用いられ得る。これら磁性キャリアの製造法は特に制限されない。
【0011】
しかしながら、上記構成をとる画像形成装置において、以下に述べるような問題が発生する場合があった。詳細を述べる。
【0012】
一般に非磁性トナーは磁性トナーのような現像スリーブに対する磁気的吸引力が無いためスリーブに対する保持力が弱く、トナー漏れ・飛散が多く発生する。従って非磁性トナーを用いる場合にはトナートリボを高くする必要がある。一方、磁性トナーはトナー自身が磁性を帯びているため、スリーブに対する磁気的吸引力が発生し、非磁性トナーに比べトナー漏れ・飛散に強い。従って非磁性トナーほどトナートリボを高める必要がない。具体的には非磁性トナーは約−15μC/g〜−40μC/g、磁性トナーは約−5μC/g〜−15μC/g程度である。
【0013】
ここで、上記構成のようにブラックの画像形成ステーションに一成分磁性トナー、他のイエロー、マゼンタ、シアントナーに非磁性トナーを用いた場合、上記の通り、磁性トナーはトリボが非磁性トナーに比べ低いため、特に中間体から記録材に2次転写する際に、ブラックトナーと他のトナーとの転写性の違いから、2次転写効率が著しく低下してしまう場合がある。以下に詳細を示す。
【0014】
図5は、中間転写体から記録材へ2次転写する際の2次転写電流値と、磁性トナー、非磁性トナー(マゼンタトナーを例とする)の2次転写効率との相関を示している。この時、磁性トナートリボは約−10μC/g、非磁性トナートリボは約−35μC/gであった。また、各トナーの体積平均粒径は、磁性トナーは9.0μm、非磁性トナーは6.0μmであった。さらに中間転写体上の単位面積当たりのトナー量は、非磁性トナーは0.6mg/cm2、磁性トナーは0.7mg/cm2であった。図5より明らかなように、非磁性トナー/磁性トナーともに、2次転写電流の増加に伴って転写効率が増加していくが、ある2次転写電流値から転写効率が下がり始める。これはトナー層にかかる電界が強いためにトナー自体が逆帯電してしまったために生じる現象(以後「強抜け」と称する)と考えられる。これより図6に示すように、非磁性トナーの最適2次転写電流幅(2次転写ラチチュード)は約30〜60μA、磁性トナーの2次転写ラチチュードは10〜30μAとなる。
【0015】
図6から明らかなように、トリボの違うトナーが混在して2次転写に突入してきた場合、それぞれのトナーの2次転写ラチチュードが異なるため、図6より例えば2次転写電流を15μAに設定すると磁性トナーは転写可能だが、非磁性トナーは転写不良を起こす。また2次転写電流を30μAに設定したとしても、今度は磁性トナーが強抜けしてしまい、著しく転写効率が落ちてしまう。
【0016】
この問題に対し、特許文献1には、ブラック現像器も2種類用意し、一方には磁性トナー、他方には非磁性トナーを用いるという提案がなされている。しかしこの場合においても現像器を一つ多く装置本体に組み込む必要がでてくるため、装置の大型化、コストアップ等につながってしまう。
【0017】
また、コロナ帯電器等を用いて感光ドラム上に現像された磁性トナー像を再帯電し、トナートリボを非磁性トナーに近づけるといった手法も考えられるが、コロナ帯電の場合、トナー層上層を集中的に帯電してしまい、トナー層全体のトナートリボを均一に上昇させる、或いは下降させるといったことが困難であるため、根本的な解決とはならない。また、現像器内で磁性トナーの帯電電荷量を大きくしようとすると、トナー劣化が増大し、濃度低下等の問題が発生する場合があり、トリボを高く設定することは困難である。さらに上記の様に、磁性トナーの長寿命化を念頭においてスリーブ上層厚規制部材としてブレード方式を用いた場合には、磁性トナーの帯電電荷量を大きくすること自体、構造上非常に困難である。
【0018】
更に、二成分現像剤のキャリアの処方変更等で、非磁性トナートリボを磁性トナーに近づけることは可能である。しかし二成分現像においても、非磁性トナーは上述したようにトナー漏れ・飛散に弱く、また画像形成を経るにつれキャリアのトナーに対する帯電性が劣化し、初期状態からのトリボの落ち方が磁性トナーに比べて著しい。このため、初期トリボが低いと耐久後半でのトナー飛散が顕著に発生してしまう。従って一概に非磁性トナートリボを磁性トナートリボと同じにすることはできない。また、飛散を考慮してかつ非磁性トナートリボを磁性トナーに近づけたとしても、図5と同様に2次転写性の違いによる転写不良が発生してしまう。
【0019】
更に特許文献2には、中間転写体上のトナー像に対し、1次転写を繰り返すことによりトナートリボをコントロールする手法が提案されている。しかしこの手法をもってしても、トナートリボを安定にかつ確実にコントロールすることは困難であること、磁性トナーのトリボをコントロールするために磁性トナーの現像工程を第1回目に行わなければならない制限がつくこと、さらには第4回目に磁性トナーの現像工程を設ける場合はトリボコントロールのために1次転写を空回転として行わなければならなくなることなど、弊害が予想される。
【0020】
【特許文献1】
特開平09−015925号公報
【特許文献2】
特開平11−190926号公報
【0021】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、複数の現像装置を有する画像形成装置における2次転写不良の問題を解決することにある。
【0022】
【課題を解決するための手段】
上記課題は、本発明にかかる画像形成装置において解決される。
【0023】
すなわち、像担持体と、帯電バイアスを印加することで該像担持体の帯電を行う帯電装置と、該像担持体の帯電処理面に静電潜像を形成する画像情報書き込み装置と、該静電潜像を現像剤により顕像化する複数の現像装置と、該像担持体表面の現像剤像を中間転写体に移動させる第一の転写装置と、該中間転写体上の該現像剤像を、記録材上に移動させる第二の転写装置と、転写された該現像剤像を加熱することで該記録材上に定着するための定着装置とを備える画像形成装置において、
該複数の現像装置のうち、ブラック用現像装置は磁性一成分現像法で現像を行う装置であり、それ以外の現像装置は非磁性二成分現像法で現像を行う現像装置であり、ブラック用現像装置の有するブラックトナーの体積平均粒径M[μm]と、それ以外の現像装置の有する非磁性トナーの少なくともいずれか一つの体積平均粒径NM[μm]とが、
NM>N−2.5
を満たすことを特徴とした画像形成装置を用いることで、磁性トナーと非磁性トナーとの2次転写性の違いによる2次転写性ダウンが発生せず、良好な転写性を確保することができた。
【0024】
【発明の実施の形態】
<第1の実施例>
まず、図1、図2を参照して本発明の第1の実施形態に係る電子写真画像形成装置について説明する。尚、図1は電子写真画像形成装置の全体模式説明図であり、図2は現像手段の構成模式説明図である。
【0025】
本実施例に係る電子写真画像形成装置は、図1に示すように、円筒状の基体上に有機感光体でできた感光層を形成した電子写真感光体である感光体ドラム1が、図1の矢印A方向に所定の周速度をもって回転可能に取り付けられている。尚、本実施例では外径50mmのアルミ製シリンダー状に有機感光材料による感光層を形成し、更にトナーの離型性を向上させ、感光層の削れ防止のための表面保護層を設けている。
【0026】
前記感光体ドラム1は、帯電手段である帯電ローラ2によりその周面が所定の極性・電位に一様に帯電される。そしてその帯電面に、露光手段3から出力される、図示しない画像読み取り装置やパーソナルコンピュータ等の画像信号発生装置等からプリントインターフェースを介して入力された画像情報の画素信号に対応して変調(オン/オフ変換)されたレーザー光4による走査露光がなされることで、画像情報の静電潜像が形成される。5はレーザー光反射ミラーであり、露光手段3からの出力レーザー光4を感光体ドラム1に対して偏向する。
【0027】
6は現像手段であり、イエロートナー現像器6Y、マゼンタトナー現像器6M、シアントナー現像器6Cの切り替え式の回転現像手段6aと、黒用のブラックトナー現像器6Bを有する固定現像手段6bから構成されている。
【0028】
前記回転現像手段6aは、回転支持装置6cによって図1の矢印B方向へ回転可能に支持され、前述したカラートナー現像器6Y,6M,6Cが順次感光体ドラム1に対向して各色トナーによる現像が行われるようになっている。前記回転現像手段6aは装置本体7に対して着脱可能なプロセスカートリッジとして構成されており、各カラートナー現像器6Y,6M,6C内のトナーがなくなったときに回転現像手段6aを交換することによって再び画像形成が可能になる。
【0029】
一方、固定現像手段6bは消費量の多いブラックトナーを収納した現像器を有するものであり、前記回転現像手段6aと同様にプロセスカートリッジとして構成され、装置本体に着脱可能に構成されている。この固定現像手段6bは装置本体7に装着された状態では、図2に示すように、回転可能なトナー担持体である現像スリーブ6b1が感光体ドラム1と微少間隙(本実施例では50μm〜500μm)をもって保持され、現像スリーブ6b1に担持されているトナーを感光体ドラム1に向けて供給するための現像領域が形成されている。
【0030】
更に、トナー容器6b2内には、トナーを前記現像スリーブ6b1側へ送り出す送り手段6b3が設けられており、この送り手段6b3によって送り出されたトナーを現像スリーブ6b1に供給するための供給ローラ6b4が収容されている。この供給ローラ6b4は現像スリーブ6b1への安定供給、均一なトナー塗布を達成するために、ポリウレタン、シリコーン等のゴム発泡材質が好ましく用いられる。更には前記供給ローラ6b4を現像スリーブ6b1に当接させると共に、周速差をもたせながら図2の矢印C方向へ回転させることが好ましい。また、現像スリーブ6b1の上方には、現像スリーブ6b1に担持されているトナーの層厚を規制する規制部材としての現像ブレード6b5が設けられ、且つ現像スリーブ6b1の下方にはトナー容器6b2の下部から外部へのトナーの吹き出しを防止するための吹出防止シート6b6が設けられている。
【0031】
上記現像手段の構成において、感光体ドラム1の表面が帯電ローラ2によって一様に帯電される(本実施形態では約−600V)。次に、第1色目(例えばイエロー)の画像データに応じてON/OFF制御された露光手段3による露光走査がなされ、第1色目の静電潜像(本実施形態にあっては約−100V)が感光体ドラム1に形成される。この第1色目の静電潜像は第1色目のイエロートナー(−極性)を内包したイエロー現像器6Yによって現像、可視像化される。そして、この可視像化された第1のトナー像は、感光体ドラム1に所定の押圧力を持って圧接され、感光体ドラム1の周速度と略等速の速度(本実施形態にあっては100mm/s)をもって矢印D方向へ回転駆動される中間転写体ドラム8とのニップ部において、第1転写装置17によって該中間転写体ドラム8表面に転写される。
【0032】
尚、本実施例では前記中間転写体ドラム8として、アルミ製シリンダー上に、NBRゴム等からなる導電弾性層の表面に、カーボン、フッ素樹脂等を分散したウレタン樹脂からなる離型性を有する表層を形成し、抵抗値を約105〜1010Ωcmとし、外径153mmのものを使用している。
【0033】
前記中間転写体ドラム8への転写の際、該ドラム8に対しては、トナーの帯電極性(−)とは逆極性で、予め設定された電圧(本実施形態では+100V)が印加される。この転写の際に中間転写体ドラム8に転写されずに感光体ドラム1上に残ったトナーは、感光体ドラム1に圧接されたクリーニング手段9であるクリーニングブレード9aにより掻き取られ、廃トナー容器9bに回収される。
【0034】
そして、上記転写工程を他のトナー(マゼンタ、シアン、ブラック)についても同様に繰り返し、その都度各々の現像器に内包された色の異なるトナーによるトナー像を中間転写体ドラム8に順次転写、積層することによりカラー画像が合成形成される。
【0035】
9は中間転写体ドラム8に対するトナー像転写後の感光体ドラム1の面を清掃するクリーニング手段であり、クリーニングブレード9aを感光体ドラム1面に当接させ、該ドラム1面に残留したトナーを掻き取るものである。
【0036】
また、図1において、10は中間転写体ドラム8から転写材Pに転写されずに残ったトナーを中間転写体ドラム8から除去するためのクリーナーである。
【0037】
前記中間転写体ドラム8に対して、給送カセット11から被記録材としての転写材Pが給送ローラ12a及び搬送ローラ12bにより一枚ずつ給送され、第2転写装置である転写ローラ13へ転写材Pの背面からトナーと逆極性の電圧(本実施例にあっては+1000V)を印加することによって転写材Pに対して中間転写体ドラム8側のフルカラートナー像が転写形成される。
【0038】
そして、前記フルカラートナー像の転写を受けた転写材Pは、中間転写体ドラム8から分離されて定着手段14へ導入され、トナー像の加熱定着を受けて排出トレー15へ排出されるように構成されている。
【0039】
ここで、本実施例で用いたトナーについて詳細を述べる。
【0040】
非磁性トナー粒子には、トナー粒径が異なる、体積平均粒径で約3μmから約15μmまで約1μmおきに変化した8種類のトナーを作製し、使用した。トナー粒子の作製にあたっては、重合法を用いた。このとき、トナー粒子の粒径の測定は、平均粒径が3μm以上のトナーについては、レーザースキャン型粒度分布測定装置(CIS−100 GALAI社製)を用いて、0.4μmから60μmの範囲内で測定を行った。測定用試料の調製は、下記のようにして行った。先ず、水100mlに、界面活性剤(アルキルベンゼンスルホン酸塩)を0.2ml加えた溶液中に、測定対象のトナーを0.5乃至2mgの範囲で加え、超音波分散器で2分間分散した後、マグネットスターラーを入れたキュービックセルに水を8割程度入れ、その中に、上記で超音波分散した試料をピペットで1、2滴添加して調製した。そして、これを用いることで、個数平均粒径及び体積平均粒径を求めた。上記のようなネガ帯電トナーに対して、流動性向上を目的として、平均粒径約20nmのシリカ及び酸化チタンを外添し使用した。一方、上記トナー粒子と共に二成分系現像剤を構成する磁性キャリアとしては、重合法により生成された樹脂磁性キャリア(79.58kA/m磁界中の磁化量;280emu/cm3、個数平均粒径;40μm、比抵抗;1013Ωcm)を用いた。上記キャリアに対し、現像剤に対する質量比8%でそれぞれのトナーを混入し、現像剤とした。
【0041】
以下、本実施例において用いた磁性キャリアの平均粒径、磁気特性、比抵抗の測定方法を説明する。先ず、キャリア粒径の測定方法を記載する。本実施例中のキャリアの粒径は、走査電子顕微鏡(100〜5000倍)により、ランダムに粒径0.1μm以上のキャリア粒子を300個以上抽出し、ニレコ社(株)製の画像処理解析装置Luzex3により水平方向フェレ径をもってキャリア粒径として測定し、個数平均粒径、体積平均粒径を算出した。
【0042】
キャリアの磁気特性は、理研電子(株)社製の振動磁場型磁気特性自動記録装置BHV−30を用いて測定した。キャリア粉体の磁気特性値は、79.58kA/m、795.7kA/mの外部磁場をそれぞれ作り、そのときの磁化の強さを、下記の方法によって求める。キャリアの磁化の測定は、円筒状のプラスチック容器に十分密になるようにパッキングした状態に作製し、この状態で磁化モーメントを測定し、試料を入れたときの実際の質量を測定して、磁化の強さ(Am2/kg)を求める。また、キャリア粒子の真比重を、乾式自動密度計アキュピック1330(島津製作所(株)社製)により求め、上記のようにして得られた磁化の強さ(Am2/kg)に真比重を掛けることで、単位体積あたりの磁化の強さを求めることもできる。
【0043】
磁性キャリア、又はそのコア粒子の比抵抗の測定は、以下のようにして行った。先ず、セルにキャリア又はコア粒子を充填する。次に、充填したキャリア又はコア粒子に接するように両端に電極を配し、これらの電極間に電圧を印加し、そのときに流れる電流を測定することによって比抵抗を求める方法を用いた。本発明で使用した比抵抗の測定条件は、充填したキャリア又はコア粒子と電極との接触面積S=約2.3cm2、厚みd=約2mm、上部電極の荷重1.76N(180g)、測定電界強度を5×104V/mとした。
【0044】
ここで、以下にトナーの摩擦帯電量(二成分現像剤)の測定方法について図面を用いて記述する。図3は、トナーのトリボ電荷量を測定する装置の説明図である。まず、そこに500メッシュのスクリーン103のある金属製の測定容器102に摩擦帯電量を測定しようとする二成分現像剤を、50〜100ml容量のポリエチレン製のビンに入れ、約10〜40秒間手で振とうし、現像剤を約0.5〜1.5g入れて金属製の蓋104をする。
【0045】
この時の測定容器102全体の質量を量り、W1(kg)とする。次に、吸引機101(測定容器102と接する部分は少なくとも絶縁体)において、吸引口107から吸引し、風量調節弁106を調節して真空計105の圧力を250mmAqとする。この状態で充分、好ましくは2分間吸引を行い、樹脂を吸引除去する。この時の電位計109の電位をV(ボルト)とする。ここで108はコンデンサーであり、容量をC(F)とする。また、吸引後の測定容器102全体の質量を量り、W2(kg)とする。このトナーの摩擦帯電量は下式の如く計算される。
トナーの単位質量当たりの電荷量(C/kg)=(C×V×10−3)/(W1−W2)
【0046】
一方、ブラック用に用いる磁性トナーは、従来より広く用いられているカーボンブラック、マグネタイト等を含有した、いわゆる磁性一成分微粒径粉砕トナーを用い、その粒径はおよそ9〔μm〕であり、その帯電電荷量はおよそ−10〔μC/g〕である。
【0047】
以上のようなトナーを用いて、本発明者らの鋭意検討の結果、図8に示すように、粒径違いにより非磁性トナーの2次転写性が大幅に向上することがわかった。図8から把握できる非磁性トナーの2次転写ラチチュードを下表にまとめた。
【0048】
【表1】
【0049】
上記表よりわかるように、非磁性トナーの粒径を大きくしていくと、2次転写効率もそれに伴って立ち上がり/立下りが早い段階で起こっている。そして粒径が6μmを超えるあたりから磁性トナーと転写ラチチュードの重複部分が発生し始める。従って、非磁性トナー粒径が6.5μm以上であれば磁性トナー及び非磁性トナー双方ともに良好な2次転写が行える領域が発生することになる。この理由は、まず第一に非磁性トナーの粒径増加に伴って、表面積が減少し、トナートリボが下がったためと考えられる。図7に具体例を示す。図7よりわかる様に、粒径を増加させることにより非磁性トナートリボがより磁性トナートリボに近づいたため、2次転写性が磁性トナーに近づいたものと考えられる。しかし図7を見ると、例えば粒径が8μmの非磁性トナーにおけるトリボの絶対値が25μC/gあり、磁性トナーとのトリボ絶対値差が大きいにも関わらず、上記表に示した通り、粒径8μmでも磁性トナーとの2次転写性を両立できる領域が生まれている。これについては、非磁性トナー粒径を増加させることにより、中間転写体との鏡映力が下がる傾向にあると考えられ、これにより2次転写の立ち上がりが早まり、2次転写性がより磁性トナーに近づいたものと考えられる。
【0050】
また、図8よりトナー粒径は6.5μm以上であれば良いが、粒径が大きすぎると、細線の再現性が低下する等の画像上の問題も発生するため、15μm以下が好ましい。より好ましくは11μm以下である。さらに好ましくは9μm以下である。
【0051】
また、本実施例で用いた磁性トナーは、トリボ‐10μC/g、粒径9μmであった。磁性トナーの粒径/トリボによって磁性トナーのラチチュードはもちろん変化するため、非磁性トナーの粒径も磁性トナーの2次転写ラチチュードを考慮したものでなければならない。磁性トナーは上述の通り、トナートリボ絶対値が小さい状態で使用する。従ってトリボの変化も絶対値が低いために小さく、転写特性に影響がある因子としてはトナートリボ因子よりも粒径因子の方が大きい。したがって、本実施例に示した検討結果から導き出される下式
非磁性トナー粒径[μm]>磁性トナー粒径[μm]−2.5
を満たせば、良好な2次転写性を確保できると考えられる。より好ましくは、より安定したラチチュードを確保できる
非磁性トナー粒径[μm]>磁性トナー粒径[μm]−1.5
を満たせば、良好な2次転写性をより安定して確保できると考えられる。
【0052】
尚、本実施例ではブラック以外のトナーは全て非磁性トナーを用いており、理想的には全ての色のトナーにおいて上式をみたすことが望ましいが、どれか1色だけでも満たしていれば確実に2次転写性が向上することは言うまでもない。
【0053】
以上述べた構成により、ブラックトナーとして磁性トナーを用いて磁性一成分現像を、さらにイエロー、マゼンタ、シアントナーに非磁性トナーを用い二成分現像を行なった場合において
非磁性トナー粒径[μm]>磁性トナー粒径[μm]−2.5
を満たす磁性/非磁性トナーを用いることで、良好な2次転写性を確保でき、安定した良好な画像形成を行うことができた。
【0054】
<第2の実施例>
次に第2の実施形態として感光体ドラム1をアモルファスシリコンとした画像形成装置について説明する。尚、本実施例は、感光ドラムとしてアモルファスシリコンを用い、ポジ帯電/BAE(Background Area Exposure:背景部露光)方式を採用した。BAEは周知のごとくアナログ方式の複写機等の画像形成装置において広く用いられている。BAE方式では、画像明部(白部)の電位がVl、そして、画像暗部(黒部)の電位がVdとなり(ただし|Vd|>|Vl|)となる。BAE方式は、アナログ方式による以外に、デジタル方式によっても画像情報領域以外の白地の部分の電位の絶対値をレーザー光等により低下させることによっても実現できる。従って、本実施例では、現像手段で静電潜像担持手段と逆極性に帯電したトナーを、平均値Vmなる現像バイアスで正規現像することでトナーを形成する。
【0055】
本実施例における画像形成プロセスとしては、前述した第1の実施例とほぼ同一であるため、重複する説明は省略する。
【0056】
アモルファスシリコンは、高耐久性を有し、500万枚以上の複写に耐えられるため高速機に対して適当であるという特徴がある。アモルファスシリコンドラムに対しても、第1の実施例で示した表、及び図8と同様な結果が得られ、本発明の効果が確認された。
【0057】
従って、アモルファスシリコンドラムを用いた場合においても、ブラックトナーとして磁性トナーを用いて磁性一成分現像を、さらにイエロー、マゼンタ、シアントナーに非磁性トナーを用い二成分現像を行った場合において、
非磁性トナー粒径[μm]>磁性トナー粒径[μm]−2.5
を満たす磁性/非磁性トナーを用いることで、良好な2次転写性を確保でき、安定した良好な画像形成を行うことができた。
【0058】
【発明の効果】
像担持体と、帯電バイアスを印加することで該像担持体の帯電を行う帯電装置と、該像担持体の帯電処理面に静電潜像を形成する画像情報書き込み装置と、該静電潜像を現像剤により顕像化する複数の現像装置と、該像担持体表面の現像剤像を中間転写体に移動させる第一の転写装置と、該中間転写体上の該現像剤像を、記録材上に移動させる第二の転写装置と、転写された該現像剤像を加熱することで該記録材上に定着するための定着装置とを備える画像形成装置において、該複数の現像装置のうち、ブラックは磁性一成分現像法であり、それ以外は非磁性二成分現像法で構成される画像形成装置において、ブラックトナーの体積平均粒径M[μm]と、それ以外のトナーのいずれか一つの体積平均粒径NM[μm]とが、NM>N−2.5を満たすことを特徴とした画像形成装置を用いることで、磁性トナーと非磁性トナーとの2次転写性の違いによる2次転写性ダウンが発生せず、良好な転写性を確保することができる。
【0059】
以上から本発明により、安定して良好な画像を形成することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施例を説明するための図である。
【図2】第1の実施例を説明するための図である。
【図3】二成分現像剤の摩擦帯電量を測定する装置の模式図である。
【図4】従来例を説明するための図である。
【図5】非磁性トナーと磁性トナーとの2次転写性の違いを説明するための図である。
【図6】は磁性トナーラチチュードと非磁性トナーラチチュードを説明するための図である。
【図7】非磁性トナー体積平均粒径と、トナートリボの絶対値との関係を説明するための図である。
【図8】非磁性トナーの粒径違いと、2次転写特性との相関を説明するための図である。
【符号の説明】
1 感光体ドラム(像担持体)
2 帯電ローラ
6 現像手段
8 中間転写体ドラム
13 第2転写装置(転写ローラ)
14 定着手段
17 第1転写装置(転写ローラ)
P 転写材
Claims (5)
- 像担持体と、帯電バイアスを印加することで該像担持体の帯電を行う帯電装置と、該像担持体の帯電処理面に静電潜像を形成する画像情報書き込み装置と、該静電潜像を現像剤により顕像化する複数の現像装置と、該像担持体表面の現像剤像を中間転写体に移動させる第一の転写装置と、該中間転写体上の該現像剤像を、記録材上に移動させる第二の転写装置と、転写された該現像剤像を加熱することで該記録材上に定着するための定着装置とを備える画像形成装置において、
該複数の現像装置のうち、ブラック用現像装置は磁性一成分現像法で現像を行う装置であり、それ以外の現像装置は非磁性二成分現像法で現像を行う現像装置であり、ブラック用現像装置の有するブラックトナーの体積平均粒径M[μm]と、それ以外の現像装置の有する非磁性トナーの少なくともいずれか一つの体積平均粒径NM[μm]とが、
NM>M−2.5
を満たすことを特徴とした画像形成装置。 - 上記非磁性トナー粒径が6.5μm〜15μmであることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 上記非磁性トナーが、重合法を用いて作製されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
- 上記像担持体が、非晶質のシリコンを有する表面層からなる感光体で構成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の画像形成装置。
- 前記複数の現像装置のうち、ブラック用現像装置は固定現像器、ブラック以外の少なくとも2色以上の現像装置は回転現像装置であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の画像形成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003000864A JP2004212761A (ja) | 2003-01-07 | 2003-01-07 | 画像形成装置 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2010107848A (ja) * | 2008-10-31 | 2010-05-13 | Kyocera Mita Corp | 電子写真用トナー、およびこれを用いた画像形成方法 |
JP2010107849A (ja) * | 2008-10-31 | 2010-05-13 | Kyocera Mita Corp | 電子写真用トナー、およびこれを用いた画像形成方法 |
-
2003
- 2003-01-07 JP JP2003000864A patent/JP2004212761A/ja not_active Withdrawn
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