JP2004169826A - ポペット式電磁弁 - Google Patents
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Abstract
【課題】振動などによる弁軸とポペット弁の振れを防止し、閉弁時のシール性を向上させることができるポペット式電磁弁を提供する。
【解決手段】ハウジング1内の弁室4に電磁駆動部2から弁軸3が突設され、弁軸3にポペット弁5が固定され、電磁駆動部2の駆動により弁軸3及びポペット弁5が軸方向に移動して開閉動作するポペット式電磁弁である。弁軸3及びポペット弁5の移動をガイドするガイド部材10が、ポペット弁5に対し反電磁駆動部側の弁軸3に取り付けられる。ガイド部材10は、環状枠部11と十字枠部12とから構成し、弁室4内の円筒部6aの内壁に摺動可能に配設する。
【選択図】図1
【解決手段】ハウジング1内の弁室4に電磁駆動部2から弁軸3が突設され、弁軸3にポペット弁5が固定され、電磁駆動部2の駆動により弁軸3及びポペット弁5が軸方向に移動して開閉動作するポペット式電磁弁である。弁軸3及びポペット弁5の移動をガイドするガイド部材10が、ポペット弁5に対し反電磁駆動部側の弁軸3に取り付けられる。ガイド部材10は、環状枠部11と十字枠部12とから構成し、弁室4内の円筒部6aの内壁に摺動可能に配設する。
【選択図】図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車の冷却水管路などの開閉に使用されるポペット弁を備えたポペット式電磁弁に関し、特にポペット弁の振れを防止するポペット式電磁弁に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、自動車の内燃機関の冷却水管路に配設される電磁弁として、ポペット式電磁弁が使用されている。この種のポペット式電磁弁は、弁軸の先端にポペット弁(弁体)が固定され、弁軸の末端部が電磁ソレノイドのプランジャに連結され、作動時にはプランジャの軸方向への移動によって、弁軸がその軸方向に移動し、ポペット弁が弁座の内側の弁孔を開閉する構造である(例えば下記特許文献1を参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平6−272784号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この種のポペット式電磁弁は、ポペット弁が片持ち構造の弁軸の先端に固定されているため、振動が発生すると、弁軸の先端部のポペット弁が振れて傾斜しやすく、作動時に弁軸と共にポペット弁が傾斜すると、閉弁時には弁座との間に隙間が生じやすく、閉弁時のシール性が悪化するなどの問題があった。
【0005】
本発明は、上述の課題を解決するものであり、振動などによる弁軸とポペット弁の振れを防止し、閉弁時のシール性を向上させることができるポペット式電磁弁を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明のポペット式電磁弁は、ハウジング内の弁室に電磁駆動部から弁軸が突設され、弁軸にポペット弁が固定され、電磁駆動部の駆動により弁軸及びポペット弁が軸方向に移動して開閉動作するポペット式電磁弁において、弁軸及びポペット弁の移動をガイドするガイド部材が、ポペット弁に対し反電磁駆動部側の弁軸に取り付けられたことを特徴とする。
【0007】
ここで、上記ポペット式電磁弁においては、請求項2のように、ガイド部材を環状枠部と十字枠部とから構成し、弁室内の円筒部の内壁に摺動可能に配設することができる。
【0008】
また、請求項3のように、ガイド部材の環状枠部の外周に外周突出部を突設し、外周突出部の先端に半円柱形の凸状曲面部を形成することができる。
【0009】
また、請求項4のように、ガイド部材の環状枠部の外周に外周突出部を突設し、外周突出部の先端に半球形の凸状曲面部を形成することができる。
【0010】
【作用】
上記構成のポペット式電磁弁では、電磁駆動部の作動により弁軸及びポペット弁が軸方向に移動して、弁室に設けた弁座に着座し、或いは弁座から離れて開弁閉弁が行われる。この開弁閉弁の作動時、弁軸及びポペット弁は、その軸方向の動きが、そのポペット弁の反電磁駆動部側に突出した弁軸の先端部に取り付けたガイド部材によりガイドされるため、つまり、例えばガイド部材の環状枠部の外周突出部が弁室内の円筒部の内壁に摺動して、その軸方向の動きがガイドされるため、作動時の振動などによる弁軸及びポペット弁の振れを防止することができる。
【0011】
従って、弁軸の振れによるポペット弁の傾斜を防止して、閉弁時には適正な状態でポペット弁が弁座に着座するようにし、閉弁時のシール性を向上させることができる。また、ガイド部材は、環状枠部と十字枠部とから構成し、環状枠部の外周に外周突出部を突設し、その外周突出部の先端に半円柱形の凸状曲面或いは半球形の凸状曲面を形成し、その凸状曲面を線接触または点接触で弁室内の円筒部の内壁に摺動させるようにすれば、ガイド部材の摩擦抵抗が少なくなり、また、間に異物を噛み込んでロックするなどの不具合も防止することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。図1はポペット式電磁弁の概略断面図を示している。1は電磁弁のハウジングであり、ハウジング1内の上部に電磁駆動部2が収納される。電磁駆動部2には図示しない電磁ソレノイドが配設され、電磁ソレノイド内にはプランジャが軸方向に移動可能に配設される。
【0013】
電磁駆動部2内のプランジャの下端に弁軸3が連結固定され、弁軸3は、ハウジング1内に設けた弁室4に上下動可能に配設され、弁軸3の先端付近にキノコ形のポペット弁(弁体)5が固定される。弁室4は上室と下室とからなり、上室と下室の中間部に円錐状の狭窄された部分が形成され、そこに弁座6が設けられる。また、下室の側部に入口ポート8が設けられ、上室の側部に出口ポート9が設けられる。
【0014】
弁座6は凹状の円錐形テーパ面をもって形成され、ポペット弁5の下部に、その円錐形テーパ面と嵌合可能な凸状の円錐形テーパ部が形成され、ポペット弁5は下降によって弁座6に着座し閉弁する構造である。
【0015】
弁軸3の先端はポペット弁5を貫通して突出し、その突出した弁軸3の先端部に、図2、図3に示すようなガイド部材10がポペット弁5の上下動をガイドするために取り付けられている。すなわち、弁座6の下側に円筒部6aが形成され、ガイド部材10はその円筒部6aの内周壁に上下摺動可能に挿通されている。
【0016】
ガイド部材10は、図2,図3のように、十字状の十字枠部12の外周部に環状枠部11を接続して形成され、環状枠部11の外側には十字枠部12の先端を外周に突出する形態で、外周突出部13が90度間隔で4箇所に形成されている。この外周突出部13の先端には、半円柱の凸状曲面部13aが形成され、円筒部6aの内周壁との接触部分が略線接触となるようにしている。図2に示すように、ポペット弁5の下に突出した弁軸3の先端が、ガイド部材10の十字枠部12の中心部に固定されてガイド部材10は装着され、弁室4内では、弁座6の円筒部6aに摺動可能に挿入される。
【0017】
このように構成されたポペット式電磁弁は、例えば自動車の内燃機関の冷却水管路に接続して、冷却水管路の遮断弁として使用され、その入口ポート8と出口ポート9がその管路に接続される。電磁駆動部2は図示しないドライバ回路に接続され、ドライバ回路の駆動制御によりポペット式電磁弁は開閉動作を行う。
【0018】
例えば、図1のような開弁状態で電磁駆動部2が閉弁制御された場合、電磁駆動部2の電磁ソレノイドはその内部のプランジャを押し出すように作用し、これにより弁軸3が図4のように下降し、ポペット弁5が下降して弁座6に着座し、閉弁状態となる。このとき、ポペット弁5の下降と共に、弁座6の下の円筒部6aに挿通されているガイド部材10がその外周突出部13を円筒部6aの内周面に摺動させながら下降し、ポペット弁5の下降をガイドするように作用する。
【0019】
したがって、ポペット弁5の弁軸3が片持ち構造であっても、弁軸3及びポペット弁5の振れを防止して、閉弁時にはポペット弁5を弁座6に適正に着座させて、流体の漏れをなくし、閉弁時のシール性を向上させることができる。
【0020】
一方、図4のような閉弁状態で、電磁駆動部2が開弁制御された場合、電磁駆動部2の電磁ソレノイドはその内部のプランジャを引き戻すように作用し、これにより弁軸3が図1のように上昇し、ポペット弁5が上昇して、開弁状態となる。このときも、ポペット弁5の上昇と共に、弁座6の下の円筒部6aに挿通されているガイド部材10がその外周突出部13を円筒部6aの内周面に摺動させながら上昇し、ポペット弁5の上昇をガイドするように作用する。したがって、ポペット弁5の弁軸3が片持ち構造であっても、弁軸3及びポペット弁5の振れを防止することができる。
【0021】
このように、本ポペット式電磁弁では、ガイド部材10によって、弁軸3及びポペット弁5の振れや傾きを防止するが、ガイド部材10がポペット弁5の先端側に装着されているから、つまりポペット弁5に対して電磁駆動部2側と反対側にガイド部材10が設けられているため、より効果的に弁軸3及びポペット弁5の振れや傾きを防止することができる。
【0022】
すなわち、図5は、ガイド部材をポペット弁の電磁駆動部側とポペット弁の先端側に設けた場合の弁軸3及びポペット弁5の振れを示したものである。この図5から、ガイド部材をポペット弁5より電磁駆動部側に設けた場合、ガイド部材の振れをfとした場合、ポペット弁5の振れは1.5fとなるが、ガイド部材をポペット弁5の先端側つまり反電磁駆動部側に設けた場合、ガイド部材の振れをfとすると、ポペット弁5の振れは(3/4)fと少なくなることがわかる。
【0023】
なお、上記では、ガイド部材10の外周突出部13の先端に半円柱の曲面部13aを形成したが、その外周突出部13の先端を半球状とし、半球状の凸状曲面部を形成してもよく、この場合には円筒部6aとの接触を点接触にして摺動抵抗を少なくすることができる。
【0024】
図6、図7は他の実施形態のポペット式電磁弁を示している。この例のポペット式電磁弁は、ガイド部材20が弁座6の下部の円筒部6aに固定されている。その他の構成は上記実施形態と同様であり、同じ部分については図に上記と同じ符号を付してその説明を省略する。
【0025】
このガイド部材20は、弁座6の下部の円筒部6aに固定され、その中央には弁軸23が挿通される貫通孔20aが穿設されている。弁軸23は、ポペット弁5を固定した部分より下側が長く下方に突出して形成され、その下に突出した弁軸23の下端部が、図6のようにその中央部の貫通孔20aに摺動可能に挿通されている。ガイド部材20は、円筒部6aに固定されるため、上記のように補強用の環状枠部11はなくてもよく、単純に十字枠部のみ、或いは水平枠のみで構成することもできる。
【0026】
このような構成のポペット式電磁弁は、例えば、図6のような開弁状態で電磁駆動部2が閉弁制御された場合、電磁駆動部2の電磁ソレノイドはその内部のプランジャを押し出すように作用し、これにより弁軸23が図7のように下降し、ポペット弁5が下降して弁座6に着座し、閉弁状態となる。このとき、ポペット弁5の下側の弁軸23は、円筒部6aに固定されたガイド部材20の貫通孔20aに挿通されているから、このガイド部材20に弁軸23はガイドされて下降する。
【0027】
したがって、弁軸3及びポペット弁5が下降する際の振れを防止して、閉弁時にはポペット弁5を弁座6に適正に着座させて、流体の漏れをなくし、閉弁時のシール性を向上させることができる。
【0028】
一方、図7のような閉弁状態で、電磁駆動部2が開弁制御された場合、電磁駆動部2の電磁ソレノイドはその内部のプランジャを引き戻すように作用し、これにより弁軸23が図6のように上昇し、ポペット弁5が上昇して、開弁状態となる。このときの弁軸23の先端部も、ガイド部材20の貫通孔20aにガイドされて上昇するため、弁軸23及びポペット弁5の振れを防止することができる。
【0029】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のポペット式電磁弁によれば、開弁閉弁の作動時、弁軸及びポペット弁は、その軸方向の動きが、そのポペット弁の反電磁駆動部側に取り付けたガイド部材によりガイドされるため、作動時の振動などによる弁軸及びポペット弁の振れを防止することができる。従って、弁軸の振れによるポペット弁の傾斜を防止して、閉弁時には適正な状態でポペット弁が弁座に着座するようにし、閉弁時のシール性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示すポペット式電磁弁の概略断面図である。
【図2】ポペット弁とガイド部材の拡大斜視図である。
【図3】ガイド部材の底面図である。
【図4】閉弁時のポペット式電磁弁の概略断面図である。
【図5】ガイド部材をポペット弁の駆動部側に設けた場合と反駆動部側に設けた場合のポペット弁の振れを示す説明図である。
【図6】他の実施形態の開弁時のポペット式電磁弁の概略断面図である。
【図7】閉弁時の同ポペット式電磁弁の概略断面図である。
【符号の説明】
1‐ハウジング
2‐電磁駆動部
3‐弁軸
4‐弁室
5‐ポペット弁
6‐弁座
10‐ガイド部材
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車の冷却水管路などの開閉に使用されるポペット弁を備えたポペット式電磁弁に関し、特にポペット弁の振れを防止するポペット式電磁弁に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、自動車の内燃機関の冷却水管路に配設される電磁弁として、ポペット式電磁弁が使用されている。この種のポペット式電磁弁は、弁軸の先端にポペット弁(弁体)が固定され、弁軸の末端部が電磁ソレノイドのプランジャに連結され、作動時にはプランジャの軸方向への移動によって、弁軸がその軸方向に移動し、ポペット弁が弁座の内側の弁孔を開閉する構造である(例えば下記特許文献1を参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平6−272784号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この種のポペット式電磁弁は、ポペット弁が片持ち構造の弁軸の先端に固定されているため、振動が発生すると、弁軸の先端部のポペット弁が振れて傾斜しやすく、作動時に弁軸と共にポペット弁が傾斜すると、閉弁時には弁座との間に隙間が生じやすく、閉弁時のシール性が悪化するなどの問題があった。
【0005】
本発明は、上述の課題を解決するものであり、振動などによる弁軸とポペット弁の振れを防止し、閉弁時のシール性を向上させることができるポペット式電磁弁を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明のポペット式電磁弁は、ハウジング内の弁室に電磁駆動部から弁軸が突設され、弁軸にポペット弁が固定され、電磁駆動部の駆動により弁軸及びポペット弁が軸方向に移動して開閉動作するポペット式電磁弁において、弁軸及びポペット弁の移動をガイドするガイド部材が、ポペット弁に対し反電磁駆動部側の弁軸に取り付けられたことを特徴とする。
【0007】
ここで、上記ポペット式電磁弁においては、請求項2のように、ガイド部材を環状枠部と十字枠部とから構成し、弁室内の円筒部の内壁に摺動可能に配設することができる。
【0008】
また、請求項3のように、ガイド部材の環状枠部の外周に外周突出部を突設し、外周突出部の先端に半円柱形の凸状曲面部を形成することができる。
【0009】
また、請求項4のように、ガイド部材の環状枠部の外周に外周突出部を突設し、外周突出部の先端に半球形の凸状曲面部を形成することができる。
【0010】
【作用】
上記構成のポペット式電磁弁では、電磁駆動部の作動により弁軸及びポペット弁が軸方向に移動して、弁室に設けた弁座に着座し、或いは弁座から離れて開弁閉弁が行われる。この開弁閉弁の作動時、弁軸及びポペット弁は、その軸方向の動きが、そのポペット弁の反電磁駆動部側に突出した弁軸の先端部に取り付けたガイド部材によりガイドされるため、つまり、例えばガイド部材の環状枠部の外周突出部が弁室内の円筒部の内壁に摺動して、その軸方向の動きがガイドされるため、作動時の振動などによる弁軸及びポペット弁の振れを防止することができる。
【0011】
従って、弁軸の振れによるポペット弁の傾斜を防止して、閉弁時には適正な状態でポペット弁が弁座に着座するようにし、閉弁時のシール性を向上させることができる。また、ガイド部材は、環状枠部と十字枠部とから構成し、環状枠部の外周に外周突出部を突設し、その外周突出部の先端に半円柱形の凸状曲面或いは半球形の凸状曲面を形成し、その凸状曲面を線接触または点接触で弁室内の円筒部の内壁に摺動させるようにすれば、ガイド部材の摩擦抵抗が少なくなり、また、間に異物を噛み込んでロックするなどの不具合も防止することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。図1はポペット式電磁弁の概略断面図を示している。1は電磁弁のハウジングであり、ハウジング1内の上部に電磁駆動部2が収納される。電磁駆動部2には図示しない電磁ソレノイドが配設され、電磁ソレノイド内にはプランジャが軸方向に移動可能に配設される。
【0013】
電磁駆動部2内のプランジャの下端に弁軸3が連結固定され、弁軸3は、ハウジング1内に設けた弁室4に上下動可能に配設され、弁軸3の先端付近にキノコ形のポペット弁(弁体)5が固定される。弁室4は上室と下室とからなり、上室と下室の中間部に円錐状の狭窄された部分が形成され、そこに弁座6が設けられる。また、下室の側部に入口ポート8が設けられ、上室の側部に出口ポート9が設けられる。
【0014】
弁座6は凹状の円錐形テーパ面をもって形成され、ポペット弁5の下部に、その円錐形テーパ面と嵌合可能な凸状の円錐形テーパ部が形成され、ポペット弁5は下降によって弁座6に着座し閉弁する構造である。
【0015】
弁軸3の先端はポペット弁5を貫通して突出し、その突出した弁軸3の先端部に、図2、図3に示すようなガイド部材10がポペット弁5の上下動をガイドするために取り付けられている。すなわち、弁座6の下側に円筒部6aが形成され、ガイド部材10はその円筒部6aの内周壁に上下摺動可能に挿通されている。
【0016】
ガイド部材10は、図2,図3のように、十字状の十字枠部12の外周部に環状枠部11を接続して形成され、環状枠部11の外側には十字枠部12の先端を外周に突出する形態で、外周突出部13が90度間隔で4箇所に形成されている。この外周突出部13の先端には、半円柱の凸状曲面部13aが形成され、円筒部6aの内周壁との接触部分が略線接触となるようにしている。図2に示すように、ポペット弁5の下に突出した弁軸3の先端が、ガイド部材10の十字枠部12の中心部に固定されてガイド部材10は装着され、弁室4内では、弁座6の円筒部6aに摺動可能に挿入される。
【0017】
このように構成されたポペット式電磁弁は、例えば自動車の内燃機関の冷却水管路に接続して、冷却水管路の遮断弁として使用され、その入口ポート8と出口ポート9がその管路に接続される。電磁駆動部2は図示しないドライバ回路に接続され、ドライバ回路の駆動制御によりポペット式電磁弁は開閉動作を行う。
【0018】
例えば、図1のような開弁状態で電磁駆動部2が閉弁制御された場合、電磁駆動部2の電磁ソレノイドはその内部のプランジャを押し出すように作用し、これにより弁軸3が図4のように下降し、ポペット弁5が下降して弁座6に着座し、閉弁状態となる。このとき、ポペット弁5の下降と共に、弁座6の下の円筒部6aに挿通されているガイド部材10がその外周突出部13を円筒部6aの内周面に摺動させながら下降し、ポペット弁5の下降をガイドするように作用する。
【0019】
したがって、ポペット弁5の弁軸3が片持ち構造であっても、弁軸3及びポペット弁5の振れを防止して、閉弁時にはポペット弁5を弁座6に適正に着座させて、流体の漏れをなくし、閉弁時のシール性を向上させることができる。
【0020】
一方、図4のような閉弁状態で、電磁駆動部2が開弁制御された場合、電磁駆動部2の電磁ソレノイドはその内部のプランジャを引き戻すように作用し、これにより弁軸3が図1のように上昇し、ポペット弁5が上昇して、開弁状態となる。このときも、ポペット弁5の上昇と共に、弁座6の下の円筒部6aに挿通されているガイド部材10がその外周突出部13を円筒部6aの内周面に摺動させながら上昇し、ポペット弁5の上昇をガイドするように作用する。したがって、ポペット弁5の弁軸3が片持ち構造であっても、弁軸3及びポペット弁5の振れを防止することができる。
【0021】
このように、本ポペット式電磁弁では、ガイド部材10によって、弁軸3及びポペット弁5の振れや傾きを防止するが、ガイド部材10がポペット弁5の先端側に装着されているから、つまりポペット弁5に対して電磁駆動部2側と反対側にガイド部材10が設けられているため、より効果的に弁軸3及びポペット弁5の振れや傾きを防止することができる。
【0022】
すなわち、図5は、ガイド部材をポペット弁の電磁駆動部側とポペット弁の先端側に設けた場合の弁軸3及びポペット弁5の振れを示したものである。この図5から、ガイド部材をポペット弁5より電磁駆動部側に設けた場合、ガイド部材の振れをfとした場合、ポペット弁5の振れは1.5fとなるが、ガイド部材をポペット弁5の先端側つまり反電磁駆動部側に設けた場合、ガイド部材の振れをfとすると、ポペット弁5の振れは(3/4)fと少なくなることがわかる。
【0023】
なお、上記では、ガイド部材10の外周突出部13の先端に半円柱の曲面部13aを形成したが、その外周突出部13の先端を半球状とし、半球状の凸状曲面部を形成してもよく、この場合には円筒部6aとの接触を点接触にして摺動抵抗を少なくすることができる。
【0024】
図6、図7は他の実施形態のポペット式電磁弁を示している。この例のポペット式電磁弁は、ガイド部材20が弁座6の下部の円筒部6aに固定されている。その他の構成は上記実施形態と同様であり、同じ部分については図に上記と同じ符号を付してその説明を省略する。
【0025】
このガイド部材20は、弁座6の下部の円筒部6aに固定され、その中央には弁軸23が挿通される貫通孔20aが穿設されている。弁軸23は、ポペット弁5を固定した部分より下側が長く下方に突出して形成され、その下に突出した弁軸23の下端部が、図6のようにその中央部の貫通孔20aに摺動可能に挿通されている。ガイド部材20は、円筒部6aに固定されるため、上記のように補強用の環状枠部11はなくてもよく、単純に十字枠部のみ、或いは水平枠のみで構成することもできる。
【0026】
このような構成のポペット式電磁弁は、例えば、図6のような開弁状態で電磁駆動部2が閉弁制御された場合、電磁駆動部2の電磁ソレノイドはその内部のプランジャを押し出すように作用し、これにより弁軸23が図7のように下降し、ポペット弁5が下降して弁座6に着座し、閉弁状態となる。このとき、ポペット弁5の下側の弁軸23は、円筒部6aに固定されたガイド部材20の貫通孔20aに挿通されているから、このガイド部材20に弁軸23はガイドされて下降する。
【0027】
したがって、弁軸3及びポペット弁5が下降する際の振れを防止して、閉弁時にはポペット弁5を弁座6に適正に着座させて、流体の漏れをなくし、閉弁時のシール性を向上させることができる。
【0028】
一方、図7のような閉弁状態で、電磁駆動部2が開弁制御された場合、電磁駆動部2の電磁ソレノイドはその内部のプランジャを引き戻すように作用し、これにより弁軸23が図6のように上昇し、ポペット弁5が上昇して、開弁状態となる。このときの弁軸23の先端部も、ガイド部材20の貫通孔20aにガイドされて上昇するため、弁軸23及びポペット弁5の振れを防止することができる。
【0029】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のポペット式電磁弁によれば、開弁閉弁の作動時、弁軸及びポペット弁は、その軸方向の動きが、そのポペット弁の反電磁駆動部側に取り付けたガイド部材によりガイドされるため、作動時の振動などによる弁軸及びポペット弁の振れを防止することができる。従って、弁軸の振れによるポペット弁の傾斜を防止して、閉弁時には適正な状態でポペット弁が弁座に着座するようにし、閉弁時のシール性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示すポペット式電磁弁の概略断面図である。
【図2】ポペット弁とガイド部材の拡大斜視図である。
【図3】ガイド部材の底面図である。
【図4】閉弁時のポペット式電磁弁の概略断面図である。
【図5】ガイド部材をポペット弁の駆動部側に設けた場合と反駆動部側に設けた場合のポペット弁の振れを示す説明図である。
【図6】他の実施形態の開弁時のポペット式電磁弁の概略断面図である。
【図7】閉弁時の同ポペット式電磁弁の概略断面図である。
【符号の説明】
1‐ハウジング
2‐電磁駆動部
3‐弁軸
4‐弁室
5‐ポペット弁
6‐弁座
10‐ガイド部材
Claims (5)
- ハウジング内の弁室に電磁駆動部から弁軸が突設され、該弁軸にポペット弁が固定され、該電磁駆動部の駆動により該弁軸及び該ポペット弁が軸方向に移動して開閉動作するポペット式電磁弁において、
該弁軸及びポペット弁の移動をガイドするガイド部材が、該ポペット弁に対し反電磁駆動部側の弁軸に取り付けられたことを特徴とするポペット式電磁弁。 - 前記ガイド部材は、環状枠部と十字枠部とから構成され、前記弁室内の円筒部の内壁に摺動可能に配設されたことを特徴とする請求項1記載のポペット式電磁弁。
- 前記ガイド部材の環状枠部の外周に外周突出部が突設され、該外周突出部の先端に半円柱形の凸状曲面部が形成されたことを特徴とする請求項2記載のポペット式電磁弁。
- 前記ガイド部材の環状枠部の外周に外周突出部が突設され、該外周突出部の先端に半球形の凸状曲面部が形成されたことを特徴とする請求項2記載のポペット式電磁弁。
- ハウジング内の弁室に電磁駆動部から弁軸が突設され、該弁軸にポペット弁が固定され、該電磁駆動部の駆動により該弁軸及び該ポペット弁が軸方向に移動して開閉動作するポペット式電磁弁において、
該弁軸及びポペット弁の移動をガイドするガイド部材が、該ポペット弁に対し反電磁駆動部側の弁室内に取り付けられ、該ガイド部材に穿設した貫通孔に該弁軸の先端部が摺動可能に挿通されたことを特徴とするポペット式電磁弁。
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-
2002
- 2002-11-20 JP JP2002336932A patent/JP2004169826A/ja not_active Withdrawn
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JP2021050808A (ja) * | 2019-09-26 | 2021-04-01 | 日本電産トーソク株式会社 | 電磁弁 |
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