JP2004169607A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明は、排気浄化触媒上流側の排気空燃比(又は、特定成分排出量)に基づいて、排気浄化触媒内及び下流側の特定成分排出量を数学的モデルに基づいて推定する推定手段と、排気浄化触媒下流側に配された特定成分検出センサと、排気浄化触媒下流側の排気空燃比をリッチ側とリーン側とに強制的に振動させるリッチ・リーン設定手段とを備えており、推定手段が、リッチ・リーン設定手段によって排気空燃比を強制的に振動させつつ特定成分検出センサによって検出した結果に基づいて数学的モデルの定数を算出し、算出した定数を用いた数学的モデルによって推定値を算出することを特徴としている。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関の制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
内燃機関では、排気ガスを浄化するために排気通路上に排気浄化触媒(三元触媒)を配置し、排気通路に設けた空燃比センサにより空燃比を検出して、混合気が理論空燃比となるようにフィードバック制御を行うことにより、窒素酸化物NOx、一酸化炭素CO、炭化水素HCを同時に低減するようにしている。内燃機関から排出される排気ガスの浄化率をさらに向上させるには、上述したフィードバック制御を精度良く行うことが有効である。現在は、排気浄化触媒の下流側に設置した空燃比センサによって、排気浄化触媒から流出する排気ガス中の酸素濃度がどの程度かを検出することで、排気ガスの状態を判断している。
【0003】
【特許文献1】
特開平10−184424号公報
【特許文献2】
特開2001−140686号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述したような従来の制御は、排気浄化触媒から流出する排気空燃比がリッチであるかリーンであるかのみを検出しており、排気ガス中の浄化すべき特定成分の排出量(濃度)を検出あるいは推定するものではなかった。浄化すべき特定成分の排出量(濃度)を推定することで、より効果的な排気浄化制御や燃費制御を行える。そこで本発明者らは、数学的モデルを利用して排気浄化触媒の内部及び下流側の特定成分を数学的モデルを利用して推定することした。
【0005】
本発明の目的は、上述したような数学的モデルを用いた推定に基づいて内燃機関を制御する場合に、この数学的モデルの推定精度を向上させることにある。また、排気浄化触媒の内部では、その状況が上流側と下流側とで異なるような場合が生じ得る。例えば、排気浄化触媒の酸素吸蔵機能を利用して浄化率を向上させることが知られているが(特許文献1,2)、排気浄化触媒の内部の酸素吸蔵量分布は、上流側と下流側とで異なり得る。本発明によれば、排気浄化触媒の内部の状況(上述した分布など)も推定可能となるので、より高度な内燃機関制御を行うことも可能となる。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、内燃機関の排気通路上に配設された排気浄化触媒に流入する排気ガスの排気空燃比に基づいて、排気浄化触媒下流側の排気ガス中に含まれる複数の特定成分の排出量を数学的なモデルに基づいて推定する推定手段と、排気浄化触媒の下流側に配された特定成分を検出する特定成分検出センサと、排気浄化触媒下流側の排気空燃比をリッチ側とリーン側とに強制的に振動させるリッチ・リーン設定手段とを備えている。ここで、推定手段が、リッチ・リーン設定手段によって排気空燃比を強制的に振動させつつ特定成分検出センサによって検出した検出結果に基づいて、数学的モデルにおいて使用する所定の定数を算出し、算出した定数を用いた数学的モデルによって推定値を推定することを特徴としている。
【0007】
なお、本発明における「排気ガス中に含まれる少なくとも一つの特定成分の排出量」には「排気ガスの状態を示す少なくとも一つの代表値」も含まれ得る。「排気ガスの状態を示す少なくとも一つの代表値」の例としては、排気空燃比がリーン又はリッチのときに排気ガスに含まれる複数の特定成分の量を総括して示す代表値(リーン成分値やリッチ成分値等)が挙げられる。また、本発明における「排出量」には「濃度」としてあらわされる排出量も含まれることは言うまでもない。
【0008】
【発明の実施の形態】
まず、本発明の制御装置の構成について、図面を参照しつつ説明する。図1に本実施形態の制御装置が組み込まれた内燃機関の構成図を示す。
【0009】
本実施形態の制御装置は、内燃機関であるエンジン1を制御するものである。エンジン1は、多気筒エンジンであるが、ここではそのうちの一気筒のみを断面図として示す。エンジン1は、図1に示されるように、点火プラグ2によって各シリンダ3内の混合気に対して点火を行うことによって駆動力を発生する。エンジン1の燃焼に際して、外部から吸入した空気は吸気通路4を通り、インジェクタ5から噴射された燃料と混合され、混合気としてシリンダ3内に吸気される。シリンダ3の内部と吸気通路4との間は、吸気バルブ6によって開閉される。シリンダ3の内部で燃焼された混合気は、排気ガスとして排気通路7に排気される。シリンダ3の内部と排気通路7との間は、排気バルブ8によって開閉される。
【0010】
吸気通路4上には、シリンダ3内に吸入される吸入空気量を調節するスロットルバルブ9が配設されている。このスロットルバルブ9には、その開度を検出するスロットルポジションセンサ10が接続されている。また、スロットルバルブ9は、スロットルモータ11と連結されており、スロットルモータ11の駆動力によって開閉される。スロットルバルブ9の近傍には、アクセルペダルの操作量(アクセル開度)を検出するアクセルポジションセンサ12も配設されている。即ち、スロットルバルブ9の開度を電子制御する電子制御スロットル方式が採用されている。さらに、吸気通路4上には、吸入空気量を検出するためのエアフロメータ13も取り付けられている。
【0011】
エンジン1のクランクシャフト近傍には、クランクシャフトの位置を検出するクランクポジションセンサ14が取り付けられている。クランクポジションセンサ14の出力からは、シリンダ3内のピストン15の位置や、エンジン回転数NEを求めることもできる。また、エンジン1には、エンジン1のノッキングを検出するノックセンサ16や冷却水温度を検出する水温センサ17も取り付けられている。
【0012】
また、排気通路7上には、排気浄化触媒19が配設されている。排気浄化触媒は、排気通路上に複数設けられる場合もあり、この場合、直列的に複数設けられる場合や、分岐部分に並列的に複数設けられる場合などがある。例えば、四気筒のエンジンに対して、そのうちの二気筒の排気管が一つにまとめられた箇所に排気浄化触媒が一つ設置され、残りの二気筒の排気管が一つにまとめられた箇所にもう一つの排気浄化触媒が設置される場合がある。本実施形態においては、各シリンダ3毎の排気管が一つにまとめられらた箇所よりも下流側に一つの排気浄化触媒19が配設されている。
【0013】
これらの点火プラグ2、インジェクタ5、スロットルポジションセンサ10、スロットルモータ11、アクセルポジションセンサ12、エアフロメータ13、クランクポジションセンサ14、ノックセンサ16、水温センサ17やその他のセンサ類は、エンジン1を総合的に制御する電子制御ユニット(ECU)18と接続されており、ECU18からの信号に基づいて制御され、あるいは、検出結果をECU18に対して送出している。排気通路7上に配設された排気浄化触媒19の温度を測定する触媒温度センサ21、チャコールキャニスタ23によって捕集された燃料タンク内での蒸発燃料を吸気通路4上にパージさせるパージコントロールバルブ24もECU18に接続されている。
【0014】
また、ECU18には、排気浄化触媒19の上流側に取り付けられた空燃比センサ25及び排気浄化触媒19の下流側に取り付けられた特定成分検出センサ26も接続されている。空燃比センサ25は、その取付位置における排気ガス中の酸素濃度から排気空燃比を検出する。空燃比センサ25としては、排気空燃比をリニアに検出するリニア空燃比センサが用いられたり、排気空燃比をオン−オフ的に検出する酸素センサが用いられる。また、空燃比センサ25は、所定の温度(活性化温度)以上とならなければ正確な検出を行えないため、早期に活性化温度に昇温されるように、ECU18を介して供給される電力によって昇温される。
【0015】
特定成分検出センサ26は、その取付位置における排気ガス中の特定成分の濃度(排出量)を検出する。本実施形態では、特定成分としてO2,NO,CO,HCを取り扱う。即ち、特定成分検出センサ26は、これらの濃度をそれぞれ検出する機能が統合されたセンサである。特定成分検出センサ26も空燃比センサ25と同様に活性化温度がある場合があり、この場合はECU18を介して供給される電力によって昇温される。
【0016】
ECU18は、内部に演算を行うCPUや演算結果などの各種情報量を記憶するRAM、バッテリによってその記憶内容が保持されるバックアップRAM、各制御プログラムを格納したROM等を有している。ECU18は、空燃比に基づいてエンジン1を制御したり、排気浄化触媒19に吸蔵されている酸素吸蔵量を演算する。また、ECU18は、インジェクタ5によって噴射する燃料噴射量を演算したり、点火プラグ2の点火時期を制御したり、後述するモデル補正やセンサの診断なども行う。即ち、ECU18は、検出した排気空燃比や算出した酸素吸蔵量などに基づいてエンジン1を制御する。
【0017】
上述したように、本発明では、排気浄化触媒から流出する排気ガス中に含まれる特定成分の排出量(あるいは、排気ガスの状態を表す代表値)を数学的モデルを用いて推定する。そして、この推定値を所定の目標状態とするように空燃比制御を行うことによって、排気浄化性能を向上させる。ここでは、排気ガス中に含まれる特定成分の排出量(あるいは、排気ガスの状態を表す代表値)を推定する手法を触媒モデルと言うこととする。本実施形態における触媒モデルでは、排気浄化触媒の酸素吸蔵作用を考慮して上述した排出量や代表値を推定する。
【0018】
まず、排気浄化触媒(以下、単に触媒とも言う)19の酸素吸蔵作用について簡単に説明し、その後に触媒モデルについて説明する。
【0019】
触媒19は、図2に外観を示したように、断面が楕円形(断面積がdA一定)の柱状のモノリス触媒コンバータと称呼される三元触媒であり、軸に直交する平面で触媒19を切断した拡大断面図である図3に示したように、セラミックの一種であるコージェライトからなる担体19aにより、その内部が軸方向に延在する軸線方向空間に細分されている。各軸線方向空間は、軸線に垂直な平面で切断するとほぼ正方形状を有していてセルとも呼ばれる。担体19aは、アルミナのコート層19bによりコーティングされていて、同コート層19bは白金(Pt)等の貴金属からなる活性成分(触媒成分)及びセリア(CeO2)等の成分を担持している。
【0020】
この触媒19は、流入する排気ガスの空燃比が理論空燃比のときに未燃成分(HC,CO)を酸化し、同時に窒素酸化物(NOx)を還元する機能(これを「触媒機能」又は「酸化還元機能」と言う)を有する。また、触媒19は、上記セリア等の成分を担持することにより、流入する排気ガス中の酸素分子を吸蔵(貯蔵、吸着)及び放出する性質(酸素吸蔵機能)を有していて、この酸素吸蔵機能により、空燃比が理論空燃比からある程度ズレても、HC,CO及びNOxを浄化することができる。即ち、触媒19は、排気空燃比がリーンとなって流入する排気ガスに過剰の酸素及び窒素酸化物NOxが多量に含まれると、過剰な酸素を吸蔵すると共に窒素酸化物NOxから酸素を奪って(NOxを還元して)酸素を吸蔵し、これによりNOxを浄化する。また、触媒19は、排気空燃比がリッチになって流入する排気ガスに炭化水素HCや一酸化炭素CO等の未燃成分が多量に含まれると、内部に吸蔵している酸素分子をこれらの未燃成分に与えて同未燃成分を酸化し、これによりHC,COを浄化する。
【0021】
従って、触媒19が酸素を吸蔵し得る限界まで酸素を吸蔵していると、排気空燃比がリーンとなったときに酸素を吸蔵することができないので、酸素吸蔵機能を利用したNOx浄化に寄与できなくなる。一方、触媒19が酸素を放出しきっていて酸素を全く吸蔵していなければ排気空燃比がリッチとなったときに酸素を放出することができないので、酸素吸蔵機能を利用したHC,CO浄化に寄与できなくなる。このため、触媒19に流入する排気ガスの空燃比が過渡的にリーン又はリッチとなった場合であっても、上述した浄化すべき成分を充分に浄化できるように、酸素吸蔵量を精度良く推定するとともに、酸素吸蔵量を所定の値に維持するように空燃比制御を行うことが望ましい。
【0022】
また、触媒19にリーンな空燃比の排気ガスが流入したときには、触媒19の上流側においてより多くの酸素が吸蔵され、触媒19にリッチな空燃比の排気ガスが流入したときには、触媒19の上流側から吸蔵されている酸素が消費されて行く。従って、触媒19の最上流位置から任意の位置までの酸素吸蔵量の合計量を推定してこの推定値に基づいて空燃比制御を行えば、酸素吸蔵量がなくなってしまったり上限一杯まで吸蔵してしまったりという状況を回避し易くなる。この結果、空燃比の制御に不可避的な制御遅れが存在していても、より効果的な排気浄化を行うことができる。
【0023】
ここで、上述した触媒モデルによって特定成分の排出量(濃度)を推定できれば、その推定値に基づく空燃比制御を行うことで、該特定成分の排出を高精度に抑制することができる。本実施形態の制御装置は、後述する触媒モデルと上述した酸素吸蔵量に関する制御とを併用して、排気浄化性能を向上させる。そのため、特定成分の排出量(濃度)と酸素吸蔵量とを推定する。
【0024】
以下、触媒モデルについて説明する。
【0025】
図4に示したように、触媒19を排気ガスの流入側Frから流出側Rrに向う軸線に直交する面により複数の領域(「ブロック」とも言う)に分割する。即ち、触媒19を排気ガスの流れ方向に沿って複数の領域に分割する。分割された各領域の軸線方向の長さはL(微小の長さdxとも表す)である。上述したように、触媒19の断面積はdAで一定である。なお、この触媒モデルは、触媒を複数の領域に分割して構築されたモデルであるが、触媒全体を以下に述べる一つの領域として考えることにより、触媒19を複数の領域に分割することなく触媒モデルを構築することもできる。
【0026】
次に、分割された領域のうちの任意の特定領域に注目し、この特定領域を通過する特定成分(特定の化学種)の収支を考える。化学種は、排気ガス中に含まれる成分であり、例えば、酸素02、一酸化炭素CO、炭化水素HC、及び窒素酸化物NOxである。なお、化学種は、触媒に流入する排気ガスの空燃比がリッチのときに同排気ガス中に含まれる成分を総合したもの(リッチ成分)、或いは、触媒に流入する排気ガスの空燃比がリーンのときに同排気ガス中に含まれる成分を総合したもの(リーン成分)とすることもできる。
【0027】
本触媒モデルで使用する種々の値を次の[表1]ように定義する。
【0028】
【表1】
【0029】
いま、時刻t〜t+△tの所与の期間における特定領域での化学種の収支を考えると、図5に示したように、特定領域の排気ガス相(単に「排気ガス相」とも言う)における化学種の変化量△Mは、下記の(1)式に示したように、「特定領域に流入した化学種の量Min」から「流出した化学種の量Mout」及び「コート層に伝達された化学種の量Mcoat」を減算した量に等しい。このように、触媒モデルは特定領域における特定成分の物質収支に基づいて構築される。
【0030】
【数1】
【0031】
以下、(1)式の各項について個別に検討する。まず、(1)式の左辺にある化学種の変化量△Mは、下記(2)式により求めることができる。(2)式は、上述した期間Δtにおける化学種の濃度変化量(化学種の濃度Cgの時間変化量を期間Δtにわたって積分した量)に微小体積σ・dA・dxを乗じた値を特定領域にわたって軸方向に積分したものである。
【0032】
【数2】
【0033】
(1)式の右辺第1項のMinは、単位時間あたりに特定領域に流入する排気ガスの体積vgin・dAに、流入する排気ガス中の化学種の濃度Cginを乗じた値Cgin・vgin・dAを期間t→t+Δtにわたって積分した値である。ここで、「単位時間あたりに特定領域に流入する排気ガスの体積vgin・dA」は、「特定領域に流入する排気ガスの流速vgin」と「特定領域の断面積dA」との積である。なお、実際には、断面積dAで開口率σの触媒内に流速vginの排気ガスが流れ込むので、触媒内部での排気ガスの流速はvgin/σとなり、この実際の流速vgin/σと触媒の実質的な排ガス通過断面積σ・dAの積として求められる。
【0034】
また、(1)式の右辺第2項のMoutは、単位時間あたりに特定領域から流出する排気ガスの体積vgout・dAに、流出する排気ガス中の化学種の濃度Cgoutを乗じた値Cgout・vgout・dAを期間t→t+Δtにわたって積分した値である。ここで、「単位時間あたりに特定領域から流出する排気ガスの体積vgout・dA」は、「特定領域から流出する排気ガスの流速vgout」と「特定領域の断面積dA」との積である。なお、実際には、排気ガスの流速vgout/σと実質的な排ガス通過断面積σ・dAの積である。即ち、上記(1)式の右辺第1項及び第2項は下記(3)式のように記述することができる。
【0035】
【数3】
【0036】
ところで、特定領域に流入する排気ガスの流速vginと特定領域から流出する排気ガスの流速vgoutとの間に大きな差異はないので、vg=vgin=vgoutとおくと、(3)式は、下記(4)式のように変形される。
【0037】
【数4】
【0038】
次に、(1)式の右辺第3項のコート層に伝達される(移動する)化学種の量Mcoatについて検討する。幾何学的表面積Sgeoは触媒の単位体積あたりの化学種の物質及び熱の伝達に寄与する表面積であるから、特定領域において排気ガス相からコート層への伝達に寄与する表面積はSgeo・dA・dxであり、特定領域の単位長あたりの物質伝達寄与面積はSgeo・dAとなる。また、コート層に伝達される化学種の量は、フィックの法則から、排気ガス相の化学種の濃度Cgとコート層の化学種の濃度Cwとの差に比例すると考えることができる。これらから、下記の(5)式が得られる。なお、hDは比例定数であるが、[表1]に示したように、物質伝達率と称呼される値である。
【0039】
【数5】
【0040】
従って、上記(1),(2),(4)式、及び(5)式から、以下の(6)式が得られる。
【0041】
【数6】
【0042】
この(6)式に準定常(quasistate)近似を適用すると、(6)式の左辺は「0」(∂Cg/∂t=0)であると考えることができるから(即ち、濃度Cgは瞬間的に定常値に至ると考えられるから)、下記の(7)式が得られる。
【0043】
【数7】
【0044】
ここで、見かけの拡散速度(実質的な拡散速度)RDを以下の(8)式のようにおけば、(7)式は(9)式のように書き直される。
【0045】
【数8】
【数9】
【0046】
次に、特定領域のコート層における化学種の収支(特定成分の物質収支)を上記と同様に考えると、下記(10)式に示されるように、コート層内における化学種の時間的変化量(単位時間あたりの変化量)△Mcは、単位時間あたりに排気ガス相からコート層へ伝達される化学種の量Mdから、単位時間あたりにコート層にて反応により消費される化学種の量Mrを減じた量である。
【0047】
【数10】
【0048】
(10)式の左辺(コート層内における化学種の時間的変化量)△Mcは、下記(11)式に示したように、化学種の濃度変化(∂Cw/∂t)に体積((1―σ)・dA・dx)を乗じることにより求められ、右辺第1項(単位時間あたりに排気ガス相からコート層へ伝達される化学種の量Md)は(5)式で説明した理由と同じ理由により、即ち、フィックの法則から考えると、下記(12)式のように記述することができる。
【0049】
【数11】
【数12】
【0050】
また、(10)式の右辺第2項(単位時間あたりにコート層において反応によって消費される化学種の量Mr)は、コート層での化学種の消費速度Rを用いた下記(13)式により求められる。
【0051】
【数13】
【0052】
従って、(10)〜(13)式から、下記の(14)式が得られる。
【0053】
【数14】
【0054】
この(14)式に準定常(quasistate)近似を適用すると(∂Cw/∂t=0)、下記の(15)式が得られる。
【0055】
【数15】
【0056】
ここで、(15)式に(8)式を適用すれば、下記の(16)式が得られる。
【0057】
【数16】
【0058】
以上を要約すると、(9)式及び(16)式が触媒モデルの基本式である。(9)式は、ある化学種の「特定領域への流入量」と「排気ガス相からコート層への拡散量+特定領域からの流出量」とが釣り合っていることを示し、(16)式は、化学種の「排気ガス相からコート層への拡散量」と「コート層での消費量」とが釣り合っていることを示している。
【0059】
次に、上述した触媒モデルを使用して特定領域から流出する特定の化学種iの濃度Cgoutを実際に算出するための方法について説明する。まず、(9)式を離散化すると、下記(17)式が得られる。なお、以下においては上記dxをLとして表す。
【0060】
【数17】
【0061】
ここで、図6に概念的に示したように、特定領域Iから流出する化学種の濃度Cgoutは特定領域Iの化学種の濃度Cg(I)の影響を強く受けると考えられるので、下記の(18)式のように置くことができる。
【0062】
【数18】
この考え方は「風上法」と呼ばれる。即ち、風上法とは、「特定領域Iに隣接する上流側の領域(I−1)における濃度Cg(I−1)の化学種が、特定領域Iに流入する」という考え方であり、下記(19)式のように記述することもできる。
【0063】
【数19】
【0064】
ところで、反応速度論に基けば、ある化学種の消費速度Rは、その化学種のコート層での平均濃度Cwの関数fcw(例えば、CWのn乗)となるので、この関数fcwを最も簡便となるようにfcw(x)=xとおけば、消費速度Rは下記の(20)式のようにあらわすことができる。なお、以下において、(20)式中のR*を便宜上「消費速度定数」と称呼する。
【0065】
【数20】
【0066】
この(20)式を上記(16)式に適用すると下記(21)式が得られ、同(21)式を変形することにより下記(22)式が得られる。
【0067】
【数21】
【数22】
【0068】
また、上述した風上法によれば、Cg=Cgoutであるから、(22)式は下記(23)式に書き換えられる。
【0069】
【数23】
【0070】
そして、Cg=Cgoutなる関係を上記(17)式に適用してCgを消去するとともに、同(17)式と上記(23)式とからCwを消去すると、下記(24)式が得られる。
【0071】
【数24】
【0072】
そこで、値SPを下記(25)式のようにおけば、(24)式は(26)式のように書き直すことができる。値SPは、見かけの拡散速度RDと消費速度定数R*のうちの小さい方の値に強い影響を受ける値であるから、Cgoutの変化が物質の伝達(RD)又は化学的反応(R*)の何れによって律速されているかを示す値であり、「反応律速因子」と呼ぶこともできる。
【0073】
【数25】
【数26】
【0074】
以上のことから、消費速度定数R*と見かけの拡散速度RDとを決定できれば、特定領域に流入する化学種濃度Cginを与えることにより、(25)式と(26)式とに基づいて同特定領域から流出する化学種の濃度Cgoutを求めることができる。以上が、化学種の濃度Cgoutを算出する基本的考え方である。
【0075】
本実施形態の空燃比制御では、上述したように触媒モデルを用いて算出される「特定領域から流出する特定成分(化学種)の濃度Cgout」に基づいて内燃機関制御(空燃比制御)を行う。このCgoutに対して目標値を設定し、Cgoutがこの目標値となるような空燃比となるように燃料を噴射する。このとき、特定領域をまず触媒19の最上流側に設定すれば、この特定領域に流入する特定成分の濃度Cginは、触媒19の上流側に設定された空燃比センサ25によって検出できる。このCginに基づいてCgoutを算出すれば、このCgoutは一つ下流側の特定領域のCginとなる。このように順次計算することで、触媒19の状態を詳しく(触媒19のコート層における特定成分の濃度Cwの流れ方向の分布など)把握することができ、最終的に触媒19から排出される特定成分の濃度(排出量)もより正確に求められる。
【0076】
排気ガス中の浄化すべき成分とされているCO,NO(NOx),HCについてのCgout(Cgout,CO・Cgout,NO・Cgout,HC)を推定し、これらの排出量(濃度)を触媒19の下流で少なくなるように制御すれば、排気浄化性能を向上させることができる。また、触媒19の酸素吸蔵量を利用して浄化性能をより向上させようとした場合は、O2についてのCgout(Cgout,O2)を触媒内部について求めて分布を把握すれば、酸素吸蔵機能をより一層効果的に利用して排気浄化性能を向上させることができる。
【0077】
触媒モデルを用いてCginからCgoutを算出するには、上述したように、消費速度定数R*と見かけの拡散速度RDとを決定する必要がある。まず、拡散速度RDについてであるが、(8)式から分かるように、RD=Sgeo・hDである。[表1]に示されるように、Sgeoは触媒19の固定の数値となるので、RDはhDに左右される。hD
は、[表1]に示されるように、特定成分(化学種)毎に異なり、触媒19の温度に依存する。このため、拡散速度RDは、予め実験などを行い触媒温度Tempの関数として決定しておき、これをマップ化してECU18内のROMに格納しておく。
【0078】
一方、消費速度定数R*は、制御中に制御装置において算出・更新し、この算出・更新した値を用いる。このように、実際の制御系における検出結果に基づいて消費速度定数R*を算出・更新することで、制御精度をより一層精度の高いものとすることができる。以下、消費速度定数R*の決定方法について説明する。
【0079】
まず、触媒19の最も下流側の特定領域I(あるいは、触媒19全体と把握することも可能)についてのCgoutを求める。このとき、消費速度定数R*がまだ決定されていない(また、一つ上流側のCgoutも算出されていない)のであるから、当然上述した触媒モデルによってCgoutを算出することはできない。このため、まずO2濃度について説明するが、下記(27)式によってCgout,O2を算出する。このとき、下記(27)式に示されるように、触媒19の下流側の排気ガス中のO2濃度を検出する特定成分検出センサ26の出力を利用する。
【0080】
【数27】
【0081】
(27)式において、AF−AFstoichは理論空燃比からどの程度リッチ又はリーン側に寄っているかを示す空燃比差であり、これに供給燃料量Gfをかけることで空気の質量流量が得られる。さらに、この空気質量に対して空気中の酸素の重量割合0.23をかけることで、過剰又は不足の酸素量が得られる。つまり、これが、触媒モデル(数学的モデル)によらずに実際の検出に基づいて算出された、触媒19の最下流側の特定領域Iから流出する(即ち、触媒19から流出する)酸素排出量である。
【0082】
本実施例では、Cgout,O2を算出するに際し、ECU18によってインジェクタ5からの燃料噴射量を調節したり、スロットルバルブ9の開度を調節することで、排気空燃比を強制的にリーンにする。即ち、ECU18やインジェクタ5、スロットルバルブ9などが、リッチ・リーン設定手段として機能する。リーン時には排気ガス中にNOも含まれるため、((27)式相当式を用いて)同様の手法によってCgout,NOも算出し得る。このとき、特定成分検出センサ26はNOを検出する。
【0083】
一方、Cgout,COやCgout,HCを算出するには、特定成分検出センサ26においてCO濃度やHC濃度が検出されなくてはならない。そこで、この場合は、上述したリッチ・リーン設定手段によって排気空燃比を強制的にリッチにする。その後、やはり、((27)式相当式を用いて)同様の手法によってCgout,COやCgout,HCを算出する。このとき、特定成分検出センサ26はCOやHCを検出する。このようにして、実際の制御系における検出結果に基づいて、触媒19(の最下流側の特定領域I)から流出する排気ガスについての各特定成分についてのCgoutが算出された。
【0084】
次に、Cginを算出する。まず、Cgin,O2について説明する。このときも、消費速度定数R*がまだ決定されていない(また、一つ上流側のCgoutというものも存在しない)のであるから、当然上述した触媒モデルによってCgin,O2を算出することはできない。そこで、まず、触媒19の最も上流側の領域(あるいは、触媒19全体と把握することも可能)に流入する排気ガスについてのCgin,O2を、下記(28)式によって算出する。このとき、下記(28)式に示されるように、触媒19の上流側の排気空燃比を検出する空燃比センサ25の出力を利用する。
【0085】
【数28】
【0086】
上記(28)式の導入過程を簡単に述べると、触媒19に流入する排気ガスの空燃比AFはGa/Gfであり、Gfに対して理論空燃比を得るために必要な空気質量をGastoichとすると、理論空燃比AFstoichはGastoich/Gfとなる。一方、供給燃料質量がGfであるときに空燃比がAFとなったとき、理想空燃比AFstoichを得るために必要な空気質量に対する過剰な空気質量はGa−Gastoichであるから、酸素の質量をMassO2とおくと、下記(29)式が得られ、この(29)式から上述した(28)式が導かれている。
【0087】
【数29】
【0088】
Cgin,NO・Cgin,CO・Cgin,HCについては、図7〜図9に示されるマップに基づいて推定する。なお、ここでは、最も上流側のCgin,NO・Cgin,CO・Cgin,HCを触媒19の上流側の排気空燃比に基づいて決定したが、図7〜図9のパラメータを増やして多次元のマップとしても良いことは言うまでもない。このときのパラメータとしては、排気温度や点火時期、冷却水温、排気ガスの流速、触媒19に流入する排気ガス流量(エアフロメータ13によって検出される吸入空気量)等が挙げられる。このようにして、各特定成分毎のCgoutとCginとが、制御系における検出結果に基づいて算出された。
【0089】
一方、この触媒モデルでは、触媒での酸化・還元反応である三元反応は瞬時に且つ完全に終了するものと仮定し、その結果としての酸素の過不足に基づく酸素の吸蔵・放出反応に着目して上述した特定成分(化学種i)を以下のようにストレージ・エージェントとリダクション・エージェントとして定義する。例えば、酸素02や窒素酸化物の一つである一酸化窒素NOのように酸素を生成する(酸素をもたらす)化学種(ストレージ・エージェント)、及び、一酸化炭素COや炭化水素HCのように酸素を消費する化学種(リダクション・エージェント)である。
【0090】
ストレージ・エージェントの化学種iのCgoutをCgout,stor,i、同化学種iのCwをCw,stor,i、同化学種iのCginをCgin,stor,i、同化学種iの見かけの拡散速度RDをRD,i、同化学種iの消費速度をRstor,i、同化学種iの消費速度定数をR*stor,i、及び、同化学種iの反応律速因子をSPstor,iと表す(この場合、化学種iはO2又はNO等)。同様に、リダクション・エージェントの化学種iのCgoutをCgout,reduc,i、同化学種iのCwをCw,reduc,i、同化学種iのCginをCgin,reduc,i、同化学種iの見かけの拡散速度RDをRD,i、同化学種iの消費速度をRreduc,i、同化学種iの消費速度定数をR*reduc,i、及び、同化学種iの反応律速因子SPreduc,i(この場合、化学種iはCO又はHC等)と表す。このように各値を表すと、上記(20),(23),(25),(26)式から、ストレージ・エージェント及びリダクション・エージェント毎に、以下の(30)〜(33)式及び(34)〜(37)式が得られる。
【0091】
【数30】
【数31】
【数32】
【数33】
【0092】
【数34】
【数35】
【数36】
【数37】
【0093】
ここで、特定成分がO2である場合に関しては、上記(33)式及び(32)式において、Cgout,stor,iに(27)式を用いて算出した触媒19から流出するCgout,O2を適用し、Cgin,stor,iに(28)式を用いて算出した触媒19に流入するCgin,O2を適用し、予め触媒19の温度の関数として決定される拡散速度RDO2を適用することで、消費速度定数R*O2を算出することができる。同様に、特定成分がNOである場合に関しては、上記(33)式及び(32)式において、Cgout,stor,iに(27)式相当式を用いて算出した触媒19から流出するCgout,NOを適用し、Cgin,stor,iに図7から求めた触媒19に流入するCgin,NOを適用し、予め触媒19の温度の関数として決定される拡散速度RDNOを適用することで、消費速度定数R*NOを算出することができる。
【0094】
さらに、特定成分がCOである場合に関しては、上記(37)式及び(36)式において、Cgout,reduc,iに(27)式相当式を用いて算出した触媒19から流出するCgout,COを適用し、Cgin,reduc,iに図8から求めた触媒19に流入するCgin,COを適用し、予め触媒19の温度の関数として決定される拡散速度RDCOを適用することで、消費速度定数R*COを算出することができる。同様に、特定成分がHCである場合に関しては、上記(37)式及び(36)式において、Cgout,reduc,iに(27)式相当式を用いて算出した触媒19から流出するCgout,HCを適用し、Cgin,reduc,iに図9から求めた触媒19に流入するCgin,HCを適用し、予め触媒19の温度の関数として決定される拡散速度RDHCを適用することで、消費速度定数R*HCを算出することができる。
【0095】
これで、各特定成分毎の消費速度定数R*が算出されたので、触媒19の上流側の特定領域Iから下流側の向けて順に各特定成分毎のCgoutを算出することができる。このときは、上述した触媒モデルにおける(24)式又はこれと同値な(25),(26)式[=(32),(33)式/(36),(37)式]を用いて順次算出する。併せて、(23)式[=(31)式/(35)式]を用いることで、触媒19内部のコート層における特定成分の濃度も算出できる。もちろん、最上流側の特定領域IについてのCginは(28)式や図7〜図9のマップによって求めた値を用いる。そして、ある特定領域のCginは、一つ上流側の特定領域におけるCgoutである。
【0096】
このように、実際の制御系における検出結果に基づいて消費速度定数R*を算出し、この消費速度定数R*を用いた数学的モデル(触媒モデル)を用いて触媒19の状態を詳しく把握することで、触媒19の能力をより一層有効に活用することができる。その結果、本実施形態では、触媒19から最終的に流出する(即ち、最も下流側の特定領域Iから流出する)各特定成分のCgoutに対して目標値を設定し、各Cgoutがこの目標値となるように燃料噴射量及び吸入空気量を調節する空燃比制御を行っている。
【0097】
例えば、窒素酸化物NOx、一酸化炭素CO、炭化水素HCの排出量は少ない程良いので、触媒19から流出するCgout,NOやCgout,COやCgout,HCをゼロとする目標を設定する。また、触媒の内部の各特定領域IについてのCgout,NOやCgout,COやCgout,HCはゼロでない各成分の浄化が進むような目標を設定することも考えられる。例えば、ある特定領域IにおけるCw,HCが高い場合には、これを酸化させるためにその一つ上流側の特定領域(I−1)のCgout,NOを多くするような目標を設定することも考えられる。
【0098】
さらに、上述したように、触媒19の浄化性能を向上させるために、触媒19の酸素吸蔵機能を利用することがある。そして、触媒19の酸素吸蔵密度Ostは、触媒の中で分布をもち得る。この触媒19内部における酸素吸蔵密度Ostの状態をより効率よく把握・制御することで、排気浄化性能をより一向上させることができる。この場合、Cgoutを制御目標とせずに、酸素吸蔵密度Ostを制御目標とすることも考えられる。これについて以下に説明する。
【0099】
上述したように、触媒19の酸素の吸蔵/放出に着目して、ストレージ・エージェント及びリダクション・エージェント毎に、(30)〜(33)式及び(34)〜(37)式を得た。これらの式に基づいて、Cgout,stor,i(具体的には、特定領域から流出する酸素の濃度Cgout,02、特定領域から流出する一酸化窒素の濃度Cgout,NO)及びCgout,reduc,i(具体的には、特定領域から流出する一酸化炭素の濃度Cgout,CO、特定領域から流出する炭化水素の濃度Cgout,HC)を各特定領域毎に上述したように求めることができる。また、各特定成分に関しての消費速度定数R*stor,i及びR*reduc,iも、各特定領域毎のCgoutを算出する上で上述したように決定されるのも上述したとおりである。
【0100】
反応速度論によれば、特定領域のコート層で酸素が吸蔵される速度(酸素の吸蔵速度)Rstor,iは、「コート層のストレージ・エージェント(02、NO等)の濃度Cw,stor,i(例えば、Cw,02、Cw,NO)の関数f1(Cw,stor,i)」の値に比例するとともに、「特定領域のコート層の最大酸素吸蔵密度Ostmaxと実際の酸素吸蔵密度Ostとの差(Ostmax−Ost)の関数f2(Ostmax−Ost)」の値に比例すると考えられる。この最大酸素吸蔵密度Ostmaxと酸素吸蔵密度との差(Ostmax−Ost)は、着目している特定領域における酸素吸蔵余裕量を表す。そこで、簡単のために関数f1(x)=f2(x)=xとすると、下記の(38)式が得られる。
【0101】
【数38】
【0102】
(38)式のkstor,iは酸素吸蔵速度係数(吸蔵側反応速度係数,ストレージ・エージェントの消費速度係数)であって、よく知られたアレニウスの式で表される温度に依存して変化する係数であり、別途検出(推定)される触媒温度Tempの関数として(あるいは、酸素吸蔵速度係数kstor,iと触媒温度Tempとの間の関係を規定したマップから)求めることができる。なお、酸素吸蔵速度係数kstor,iは、触媒劣化程度に応じても変化するので、触媒劣化程度に応じて求めてもよい。従って、(30)式と(38)式とから、消費速度定数R*stor,iは、最大酸素吸蔵密度Ostmaxと酸素吸蔵密度との差(Ostmax−Ost)を用いて、下記(39)式のようにあらわすこともできる。
【0103】
【数39】
【0104】
また、酸素の吸蔵(吸着)と放出とに着目しているこのモデルにおいては、還元剤であるリダクション・エージェントはコート層に吸蔵されている酸素の放出にのみ使用されるから、リダクション・エージェントの消費速度Rredcu,iはコート層に吸蔵されている酸素が放出される速度(酸素の放出速度)Rrel,iと等しい。そこで、酸素の放出速度Rrel,iについて検討すると、この放出速度Rrel,iは、酸素の吸蔵速度Rstor,iと同様に反応速度論に基づいて、「コート層において酸素を消費する化学種(例えば、CO,HC)の濃度Cw,reduc,i(例えば、Cw,CO、Cw,HC)の関数g1(Cw,reduc,i)」の値に比例するとともに、「酸素吸蔵密度Ostの関数g2(Ost)」の値に比例すると考えられる。そこで・簡単のために関数g1(x)=g2(x)=xとすると、下記の(40)式が得られる。
【0105】
【数40】
【0106】
(40)式のkrel,iは酸素放出速度係数(吸脱側反応速度係数,リダクション・エージェントの消費速度係数)であって、酸素吸蔵速度係数kstor,iと同様にアレニウスの式で表される温度に依存して変化する係数であり、別途検出(推定)される触媒温度Tempの関数として(あるいは、酸素放出速度係数krel,iと触媒温度Tempとの間の関係を規定したマップから)求めることができる。なお、酸素放出速度係数krel,iは、触媒劣化程度に応じても変化するので、触媒劣化程度に応じて求めてもよい。この結果、上述したようにリダクション・エージェントの消費速度Rredc,iはコート層の酸素の放出速度Rrel,iと等しいから、消費速度定数R*reduc,iは(34)式と(40)式とから、酸素吸蔵密度Ostを用いて、下記(41)式のようにあらわすこともできる。
【0107】
【数41】
【0108】
(39)式及び(41)式には、消費速度定数R*と酸素吸蔵密度Ostとの関係があらわされている。ここで、コート層での化学種としての酸素の収支について着目すると、この酸素の収支はコート層での酸素の吸蔵分と酸素の放出分の差であるから、下記(42)式により記述される。(42)式でdA・Lは特定領域の体積dVである。また、下記(42)式を変形すると、下記(43)式が得られる。
【0109】
【数42】
【数43】
【0110】
この(43)式を、(38)式と(40)式とを用いながら離散化すると、下記の(44)式が得られる。この(44)式を変形すると、下記(45)式〜(47)式が得られ、これらから酸素吸蔵密度Ostを更新して行くことができる。
【0111】
【数44】
【数45】
【数46】
【数47】
【0112】
このように、式(45)〜(47)式を用いて、触媒モデルに基づいて酸素吸蔵密度Ostを算出することができる。また、酸素吸蔵密度Ostに基づいて、下記(48)式を用いて酸素吸蔵量OSAも算出することができる。
【0113】
【数48】
【0114】
従って、触媒に流入する化学種濃度Cgin,iが境界条件として与えられたとき、触媒上流のブロック(特定領域)から、順次、(45)式を用いて各ブロックの酸素吸蔵量OSAを求めることができ、これにより、触媒内部の酸素吸蔵量の分布が精度良く推定される。また、各ブロックの酸素吸蔵量OSAを触媒全体について積算すれば、触媒全体の酸素吸蔵量についても精度良く推定することができる。そして、この特定領域毎の酸素吸蔵量OSA(酸素吸蔵密度Ost)を所望の状態とすべく、Cgin,Cgout,Cwを制御することで排気浄化性能をより一層向上させることができる。
【0115】
例えば、リッチな排気ガスが連続して流入した結果、触媒19の上流側の領域では、リッチな排気ガス中のCOやHCを酸化するために触媒19に吸蔵されているO2が消費される。その消費量が多い場合は、さらにリッチな排気ガスが流入したときに十分に浄化できなくなることが懸念される。このような場合は、上流側の特定領域の酸素吸蔵量OSA(酸素吸蔵密度Ost)の低下を抑止するような制御を行うことが考えられる。あるいは、既に排気空燃比がリーンに移行しているような場合は、低下してしまった酸素吸蔵量OSA(酸素吸蔵密度Ost)を早期に回復させるような制御を行うことも考えられる。
【0116】
【発明の効果】
本発明によれば、数学的モデルを用いた推定に基づいて内燃機関を制御する場合に、この数学的モデルの推定精度を向上させることができる。また、本発明によれば、排気浄化触媒の内部の状況もより詳しく推定することが可能となるので、より高度な内燃機関制御を行うことも可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】
本発明の制御装置の実施形態を有する内燃機関を示す断面図である。
【図2】
図1に示した排気浄化触媒の外観図である。
【図3】
図2の排気浄化触媒の部分断面図である。
【図4】
本発明における触媒モデル(数学的モデル)を説明するための模式図である。
【図5】
本発明における触媒モデル(数学的モデル)を説明するための模式図である。
【図6】
本発明における触媒モデル(数学的モデル)で使用される風上法を説明するための模式図である。
【図7】
排気浄化触媒に流入する一酸化窒素濃度を決定するために使用される排気空燃比と一酸化窒素濃度との関係を規定したマップである。
【図8】
排気浄化触媒に流入する一酸化炭素濃度を決定するために使用される排気空燃比と一酸化炭素濃度との関係を規定したマップである。
【図9】
排気浄化触媒に流入する炭化水素濃度を決定するために使用される排気空燃比と炭化水素濃度との関係を規定したマップである。
【符号の説明】
1…エンジン(内燃機関)、2…点火プラグ、3…シリンダ、4…吸気通路、5…インジェクタ、7…排気通路、9…スロットルバルブ、18…ECU(推定手段、リッチ・リーン設定手段)、19…排気浄化触媒、25…空燃比検出センサ、26…特定成分検出センサ。
Claims (1)
- 内燃機関の排気通路上に配設された排気浄化触媒上流側の排気空燃比、又は、該排気浄化触媒上流側の排気ガス中に含まれる少なくとも一つの特定成分の排出量に基づいて、前記排気浄化触媒内及び下流側の排気ガス中に含まれる少なくとも一つの特定成分の排出量を数学的モデルに基づいて推定する推定手段と、
前記排気浄化触媒の下流側に配された前記特定成分を検出する特定成分検出センサと、
前記排気浄化触媒下流側の排気空燃比をリッチ側とリーン側とに強制的に振動させるリッチ・リーン設定手段とを備えており、
前記推定手段が、前記リッチ・リーン設定手段によって排気空燃比を強制的に振動させつつ前記特定成分検出センサによって検出した検出結果に基づいて、前記数学的モデルにおいて使用する定数を算出し、算出した該定数を用いた数学的モデルによって前記特定成分排出量を算出することを特徴とする内燃機関の制御装置。
Priority Applications (1)
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2002
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