JP2004161046A - 電動パーキングブレーキ装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】この電動パーキングブレーキ装置10の電動パーキングブレーキ用制御ユニット60は、自動作動及び自動解除させるための信号を入力する入力部を備えているが、自動作動・解除制御の開始を判定するための各種センサからの信号入力回路、及び判定機能を備えていない。従って、自動制御機能を必要とせず手動制御機能のみを必要とする車両には、前記入力部に何も接続することなく単独で使用され得、自動制御機能及び手動制御機能を共に必要とする車両には、自動作動及び自動解除させるための信号を出力できる他の制御ユニット90に前記入力部を接続することで同他の制御ユニット90と協働して使用され得る。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電動モータ等の電動駆動手段により車両のパーキングブレーキを作動及び解除可能な電動パーキングブレーキ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、この種の電動パーキングブレーキ装置の一例が、下記特許文献1に開示されている。下記特許文献1に開示されている装置は、手動のスイッチを操作することにより発生するパーキングブレーキを作動及び解除させるための信号を入力する電動パーキングブレーキ用制御ユニットを備えていて、同電動パーキングブレーキ用制御ユニットは、同信号に基いて電動モータを駆動制御することでパーキングブレーキを作動及び解除させることができるようになっている。
【0003】
また、この電動パーキングブレーキ用制御ユニットは、車両に搭載された各種センサに接続されていて、各種センサからの信号に基いてパーキングブレーキの自動作動開始条件及び自動解除開始条件が成立しているか否かを判定するとともに、前記何れかの条件が成立しているとき、同条件に応じてパーキングブレーキを自動作動又は自動解除できるようになっている。換言すれば、この電動パーキングブレーキ用制御ユニットを備えた上記装置は、スイッチ操作による手動制御機能(以下、単に「手動制御機能」と称呼する。)によっても、各種センサからの信号に基く自動制御機能(以下、単に「自動制御機能」と称呼する。)によってもパーキングブレーキを作動及び解除できるようになっている。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−322537号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記開示された装置の電動パーキングブレーキ用制御ユニットは、上記自動制御機能を達成するために必要な各種センサからの信号を入力する各種入力回路、及び自動作動開始条件等が成立しているか否かを判定するための複雑な判定機能を備えているので、同ユニットにおいては、サイズが大型化する、及び構成が複雑化するという問題があった。
【0006】
また、電動パーキングブレーキ装置を搭載する車両によっては、自動制御機能を必要としない場合があり、この場合、自動制御機能を有する上記電動パーキングブレーキ用制御ユニットを敢えて使用する必要はない。換言すれば、電動パーキングブレーキ装置を搭載する車両において、自動制御機能を必要とする車両と必要としない車両とが混在する場合、上記のような手動制御機能及び自動制御機能を共に有する電動パーキングブレーキ用制御ユニットと自動制御機能を有さず手動制御機能のみを有する電動パーキングブレーキ用制御ユニットの2種類の電動パーキングブレーキ用制御ユニットを準備する必要があるという問題があった。
【0007】
従って、本発明の目的は、自動制御機能を必要とする車両にも同自動制御機能必要としない車両にも適用可能であって、小型かつ簡易な構成の電動パーキングブレーキ用制御ユニットを備えた電動パーキングブレーキ装置を提供することにある。
【0008】
【発明の概要】
本発明の特徴は、車両のパーキングブレーキと、前記パーキングブレーキを作動及び解除せしめる電動駆動手段と、前記パーキングブレーキを作動及び解除させるための信号を発生する手動操作部材と、前記信号に基いて前記電動駆動手段を制御する電動パーキングブレーキ用制御ユニットとを備えた電動パーキングブレーキ装置において、前記電動パーキングブレーキ用制御ユニットが、前記車両に搭載された他の制御ユニットが出力する前記パーキングブレーキを自動作動及び自動解除させるための信号を入力するための入力部を備えたことにある。
【0009】
ここにおいて、「手動」とは、少なくとも、パーキングブレーキの作動制御(パーキングブレーキを解除状態から作動状態へと移行させるための制御)、及びパーキングブレーキの解除制御(パーキングブレーキを作動状態から解除状態へと移行させるための制御)が、運転者(人間)により行われる同作動制御及び解除制御を開始するための操作(例えば、スイッチ操作)により直接的に開始されることを意味し、「自動」とは、少なくとも、パーキングブレーキの作動制御、及びパーキングブレーキの解除制御が、前記運転者により行われる操作に拘わらず所定の条件が成立することにより開始されることを意味している。
【0010】
これによれば、電動パーキングブレーキ用制御ユニットは、他の制御ユニットが出力するパーキングブレーキを自動作動及び自動解除させるための信号を入力するための入力部を備えているのみで実質的な自動制御機能を備えていないため、自動制御を行うために必要な各種センサからの信号を入力する各種入力回路、及び上記複雑な判定機能を備えていない。従って、電動パーキングブレーキ用制御ユニットのサイズの小型化、及び構成の簡素化が可能となる。
【0011】
また、この電動パーキングブレーキ用制御ユニットは、手動操作部材が発生するパーキングブレーキを作動及び解除させるための信号に基いて電動駆動手段を制御できるので、自動制御機能を必要とせず手動制御機能のみを必要とする車両に対しては、前記入力部に何も接続することなく単独で使用され得る。また、この電動パーキングブレーキ用制御ユニットは、自動制御機能及び手動制御機能を共に必要とする車両に対しては、パーキングブレーキを自動作動及び自動解除させるための信号を出力できるように構成された(実質的な自動制御機能を有する)他の制御ユニットを同車両に搭載しておき、同他の制御ユニットに前記入力部を接続することで同他の制御ユニットと協働して使用され得る。これにより、一種類の電動パーキングブレーキ用制御ユニットを準備するのみで自動制御機能を必要とする車両にも同自動制御機能を必要としない車両にも適用可能な電動パーキングブレーキ装置を提供することができる。
【0012】
この場合、前記電動パーキングブレーキ装置が適用される車両に搭載された他の制御ユニットは、同車両の各車輪に付与されるブレーキ液圧によるブレーキ力をブレーキペダルの操作に拘わらず制御可能なブレーキ液圧制御ユニットであって、前記ブレーキ液圧制御ユニットは、所定のパーキングブレーキ自動作動開始条件が成立したとき、前記車両を停止維持させるための所定のブレーキ液圧によるブレーキ力が前記ブレーキペダルの操作に拘わらず前記各車輪に付与される状態を所定時間だけ維持し、同所定時間経過後に前記パーキングブレーキを自動作動させるための信号を出力するように構成されていて、前記電動パーキングブレーキ用制御ユニットの入力部は、前記ブレーキ液圧制御ユニットが出力する前記パーキングブレーキを自動作動させるための信号を入力できるように同ブレーキ液圧制御ユニットに接続されるよう構成されることが好適である。
【0013】
一般に、電動パーキングブレーキ装置は、一端がパーキングブレーキに接続されたワイヤの他端を電動モータにより所定の距離だけストロークさせることによりパーキングブレーキを作動及び解除するようになっている。従って、パーキングブレーキを解除状態から作動状態へ(又は、その逆へ)移行させるためにはワイヤの他端が前記所定の距離だけストロークする時間に相当する所定の時間が必要である。
【0014】
従って、上記自動制御機能を備えた従来の電動パーキングブレーキ装置において、所定のパーキングブレーキ自動作動開始条件が成立したとき、直ちにパーキングブレーキの作動制御が開始されるようになっていると、以下のような問題が生じる。即ち、例えば、車両が渋滞している道路を一時的に停止しながら極低速で走行している場合、パーキングブレーキ自動作動開始条件(例えば、運転者がブレーキペダルを操作して車両が停止している状態が所定時間継続すること等)が成立した後、短期間のうちに、パーキングブレーキ自動解除条件(例えば、運転者がアクセルペダルを操作すること等)が成立したとき、パーキングブレーキが直ちに解除状態に移行せず、スムーズに車両を発進させることができない。また、このことは不必要にパーキングブレーキが作動することにも繋がる。
【0015】
また、パーキングブレーキ自動作動開始条件が成立した直後に、運転者がブレーキペダルを開放するような場合、パーキングブレーキが作動状態になる前にブレーキ液圧によるブレーキ力が開放されることがあり、この結果、一時的に車両を停止維持できなくなる期間が発生する場合がある。
【0016】
これに対して、一般に、ブレーキ液圧制御ユニットによるブレーキ液圧制御においては、ブレーキ液として非圧縮性流体が使用されるため、付与されているブレーキ液圧を開放する制御(例えば、ホイールシリンダ内の液圧を減圧するための減圧弁を開作動させる制御)を行った場合、ブレーキ液圧は直ちに開放され得る。また、ブレーキ液圧を付与する制御(例えば、ホイールシリンダ内の液圧を増圧するための増圧弁を開作動させる制御)を行った場合、ブレーキ液圧は直ちに増大され得る。
【0017】
従って、上記のように、所定のパーキングブレーキ自動作動開始条件が成立したとき、先ず、車両を停止維持させるための所定のブレーキ液圧によるブレーキ力を各車輪に付与される状態を所定時間だけ維持し、同所定時間経過後にパーキングブレーキを自動作動制御開始するように構成すれば、上記した例のように、パーキングブレーキ自動作動開始条件が成立した後、所定時間経過する前に(短期間のうちに)パーキングブレーキ自動解除条件が成立するような場合であっても、パーキングブレーキ自動解除制御としてブレーキ液圧を開放する制御を実行することにより直ちにブレーキ液圧によるブレーキ力が開放され得るので、スムーズに車両を発進させることが可能となる。また、不必要にパーキングブレーキが作動することが防止され得るので、電動駆動手段(例えば、電動モータ)の耐久性が向上する。さらには、パーキングブレーキ自動作動開始条件が成立した直後に、運転者がブレーキペダルを開放するような場合であっても、同条件が成立した後、直ちにブレーキ液圧によるブレーキ力が各車輪に付与されることになり、この結果、車両を確実に停止維持することが可能となる。
【0018】
また、上記何れかの電動パーキングブレーキ装置においては、前記電動パーキングブレーキ用制御ユニットは、前記電動パーキングブレーキ装置に所定の故障が発生していることを検出するとともに同故障の内容を識別可能な故障検出手段を備えるとともに、同故障の内容に応じた信号を前記他の制御ユニットに出力できるように同他の制御ユニットに接続されるよう構成されることが好適である。
【0019】
一般に、電動パーキングブレーキ用制御ユニットのような制御ユニット(コントローラ)には、同制御ユニットに関する故障内容を記憶しておく(故障内容を診断する)オンボードダイアグノーシス機能が備えられることが多い。しかしながら、オンボードダイアグノーシス機能を達成するためには、制御ユニットは故障内容に応じた異常コード等を記憶しておく記憶装置、及び、記憶装置により記憶されている異常コードを出力するための専用のダイアグ信号出力ポート等を備える必要があり、この結果、制御ユニットのサイズが大型化する、及び構成が複雑化するという問題があった。
【0020】
これに対し、上記のように、電動パーキングブレーキ用制御ユニットを、電動パーキングブレーキ装置に所定の故障が発生していることを検出するとともに同故障の内容を識別でき、同故障の内容に応じた信号を前記他の制御ユニットに出力できるように同他の制御ユニットに接続されるように構成すれば、電動パーキングブレーキ装置に関する故障の診断は、同他の制御ユニットに備えられているダイアグ信号出力ポートを利用して実行され得る。この結果、電動パーキングブレーキ用制御ユニットは、前記記憶装置、及び専用のダイアグ信号出力ポート等を備える必要がない。従って、電動パーキングブレーキ用制御ユニットのサイズの一層の小型化、及び構成の一層の簡素化が可能となる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明による電動パーキングブレーキ装置の一実施形態について図面を参照しつつ説明する。図1は、本発明の実施形態に係る電動パーキングブレーキ装置10を搭載した車両の概略構成を示している。この車両は、前2輪(左前輪FL及び右前輪FR)と後2輪(左後輪RL及び右後輪RR)とを備えた4輪車両であって、上記自動制御機能及び上記手動制御機能を共に必要とする車両である。
【0022】
この電動パーキングブレーキ装置10は、駆動アクチュエータ部20と、ワイヤ構成部30と、後2輪に備えられた左右一対のパーキングブレーキ40L,40Rと、センサ・スイッチ・ランプ系統50と、電動パーキングブレーキ用制御ユニット60とを含んで構成されている。
【0023】
駆動アクチュエータ部20は、電動駆動手段としての正・逆回転可能な電動モータ21と、電動モータ21の駆動力がワイヤ構成部30に伝達され得る一方でワイヤ構成部30からの張力に基く力が電動モータ21に伝達されないように構成された複数の歯車列からなる減速機構22を含んで構成されている。
【0024】
ワイヤ構成部30は、一端が減速機構22に接続された基本ワイヤ31と、基本ワイヤ31の他端が一側の中央部に接続されたバランサ32と、バランサ32の他側の両端にそれぞれの一端が接続されるとともにそれぞれの他端が左右一対のパーキングブレーキ40L,40Rに接続された左ワイヤ33L,右ワイヤ33Rとを含んで構成されている。
【0025】
バランサ32は、左ワイヤ33Lの長さと右ワイヤ33Rの長さとの間において初期寸法のばらつき、経年変化等により相違が生じていても、左ワイヤ33Lの張力と右ワイヤ33Rの張力とが常に同一の大きさとなるように適宜、車両のヨー方向に傾動するようになっている。
【0026】
左右一対のパーキングブレーキ40L,40Rは、左ワイヤ33L,右ワイヤ33Rの張力に応じた(即ち、基本ワイヤ31の張力に応じた)ブレーキ力を左後輪RL,右後輪RRにそれぞれ発生するように構成されている。従って、前記したバランサ32の作用により、左右一対のパーキングブレーキ40L,40Rには同一のブレーキ力が発生するようになっている。本実施形態における左右一対のパーキングブレーキ40L,40Rの具体的な構成及び作動については周知であるので、ここではそれらの詳細な説明を省略する。
【0027】
以上、説明した構成により、電動モータ21が正回転駆動されると、基本ワイヤ31の一端が車両前方向に引張られることによりワイヤ構成部30に働く張力が増大し、その結果、左右一対のパーキングブレーキ40L,40Rに働くブレーキ力が増大するようになっている。一方、電動モータ21が逆回転駆動されると、基本ワイヤ31の一端が車両後方向に戻されることによりワイヤ構成部30に働く張力が減少し、その結果、左右一対のパーキングブレーキ40L,40Rに働くブレーキ力が減少するようになっている。また、前記した減速機構22の作用により、電動モータ21が駆動されていない状態では、その時点でワイヤ構成部30に働いている張力がそのまま保持されて、左右一対のパーキングブレーキ40L,40Rに働くブレーキ力もその時点での大きさのまま保持されるようになっている。
【0028】
センサ・スイッチ・ランプ系統50は、基本ワイヤ31の張力を検出し、基本ワイヤ31の張力Fを示す信号を出力する張力センサ51と、パーキングブレーキ40L,40Rを作動させるための信号を発生する手動操作部材としての作動スイッチ52と、パーキングブレーキ40L,40Rを解除させるための信号を発生する手動操作部材としての解除スイッチ53と、パーキングブレーキ40L,40Rの状態(作動状態(車両が完全に停止維持され得る状態)にあるのか、解除状態(ブレーキ力が「0」になっている状態)にあるのか)に対応して点灯、又は消灯する作動ランプ54と、電動パーキングブレーキ装置10に異常が発生しているときに点灯する警告ランプ55とから構成されている。
【0029】
作動スイッチ52と解除スイッチ53は、いずれか一方が操作されているとき、他方は操作され得ないように構成されている。従って、作動スイッチ52と解除スイッチ53の両方が同時に操作されることはない。
【0030】
電動パーキングブレーキ用制御ユニット60は、互いにバスで接続されたCPU61、CPU61が実行するルーチン(プログラム)、テーブル(ルックアップテーブル、マップ)、定数等を予め記憶したROM62、CPU61が必要に応じてデータを一時的に格納するRAM63、及びADコンバータを含むインターフェース64等からなるマイクロコンピュータである。
【0031】
インターフェース64は、張力センサ51、作動スイッチ52、及び解除スイッチ53と接続され、CPU61に張力センサ51等からの信号を供給するとともに、同CPU61の指示に応じて、電動モータ21に駆動信号を送出するとともに作動ランプ54及び警告ランプ55に点灯等させるための信号を送出するようになっている。以上が、本実施形態の電動パーキングブレーキ装置10の概略構成である。
【0032】
また、この車両は、ブレーキ液圧制御系統を備えていて、ブレーキ液圧制御系統は、複数の電磁弁等からなるブレーキ液圧制御装置70と、センサ部80と、他の制御ユニットとしてのブレーキ液圧制御ユニット90を備えている。
【0033】
ブレーキ液圧制御装置70は、通常、ブレーキペダルBPの操作力に応じたブレーキ液圧を各ホイールシリンダWfl,Wfr,Wrl,Wrrにそれぞれ供給できるようになっている。また、ブレーキ液圧制御装置70は、ブレーキペダルBPの操作に拘わらず、各車輪のホイールシリンダWfl,Wfr,Wrl,Wrr内のブレーキ液圧をそれぞれ独立して増圧・保持・減圧制御し、各車輪毎に独立して所定のブレーキ力を付与することができるようになっている。従って、ブレーキ液圧制御装置70により、車両の走行状態等に応じて周知のABS制御、トラクション制御等が実行されるようになっている。本実施形態におけるブレーキ液圧制御装置70の具体的な構成及び作動については周知であるので、ここではそれらの詳細な説明を省略する。
【0034】
センサ部80は、各車輪FL,FR,RL及びRRが所定角度回転する度にパルスを有する信号をそれぞれ出力するロータリーエンコーダから構成される車輪速度センサ81fl,81fr,81rl及び81rrと、運転者によりブレーキペダルBPが操作されているか否かを検出し、ブレーキ操作の有無を示す信号を出力するブレーキスイッチ82と、運転者により操作されるアクセルペダルAPの操作量を検出し、同アクセルペダルAPの操作量Accpを示す信号を出力するアクセル開度センサ83とから構成されている。
【0035】
ブレーキ液圧制御ユニット90は、前記電動パーキングブレーキ用制御ユニット60と同様、互いにバスで接続されたCPU91、CPU91が実行するルーチン(プログラム)、テーブル(ルックアップテーブル、マップ)、定数等を予め記憶したROM92、CPU91が必要に応じてデータを一時的に格納するRAM93、電源が投入された状態でデータを格納するとともに同格納したデータを電源が遮断されている間も保持するバックアップRAM94、及びADコンバータを含むインターフェース95等からなるマイクロコンピュータである。
【0036】
バックアップRAM94は、ブレーキ液圧制御ユニット90においてオンボードダイアグノーシス機能を達成するため、故障内容に応じた異常コード等を記憶しておく記憶装置を兼用している。バックアップRAM94により記憶されている異常コード等は、インターフェース95に備えられた専用のダイアグ信号出力ポートを介してダイアグ信号として外部(例えば、ダイアグモニタ、チェッカー)に取り出すことが可能となっている。
【0037】
インターフェース95は、ブレーキ液圧制御装置70、及び前記センサ81〜83と接続され、CPU91にセンサ81〜83からの信号を供給するとともに、同CPU91の指示に応じて、ブレーキ液圧制御装置70の各電磁弁等に駆動信号を送出するようになっている。
【0038】
また、インターフェース95は、前記電動パーキングブレーキ用制御ユニット60のインターフェース64と信号線L1及び信号線L2により接続されていて、CPU91の指示に応じて信号線L1、及びインターフェース64を介してCPU61に所定の信号を送出するようになっている。ここで、インターフェース64において信号線L1が接続される部分が電動パーキングブレーキ用制御ユニット60における「入力部」に相当する。一方、インターフェース64は、CPU61の指示に応じて信号線L2、及びインターフェース95を介してCPU91に所定の信号を送出するようになっている。
【0039】
(自動制御機能によるパーキングブレーキ制御の概要)
<自動作動制御>
ブレーキ液圧制御ユニット90は、車輪速度センサ81**により得られる各車輪の車輪速度Vw**と、下記数1とに基いて車両の推定車体速度Vsoを算出する。なお、本明細書において、各種変数・フラグ・符号等の末尾に付された「**」は、同各種変数・フラグ・符号等が各車輪FR等のいずれに関するものであるかを示すために同各種変数・フラグ・符号等の末尾に付される「fl」,「fr」等の包括表記であって、例えば、車輪速度Vw**は、左前輪速度Vwfl, 右前輪速度Vwfr, 左後輪速度Vwrl, 右後輪速度Vwrrを包括的に示している。
【0040】
【数1】
Vso=f(Vw**)
【0041】
上記数1において、関数fは、各車輪の車輪速度Vw**に基いて推定車体速度Vsoを算出するための関数であって、推定車体速度Vsoは、例えば、各車輪の車輪速度Vw**のうちの最大値となるように算出される。
【0042】
そして、ブレーキ液圧制御ユニット90は、上記のように算出した推定車体速度Vsoが「0」であって、且つブレーキペダルBPが操作されている状態が所定時間T1継続したとき、パーキングブレーキ自動作動開始条件としてのブレーキ液圧保持制御開始条件が成立したと判定し、同条件が成立した時点から先ずブレーキ液圧保持制御を実行する。
【0043】
具体的には、ブレーキ液圧制御ユニット90は、ブレーキ液圧制御装置70を制御することにより前記ブレーキ液圧保持制御開始条件が成立した時点において各車輪のホイールシリンダWfl,Wfr,Wrl,Wrr内に発生している各ブレーキ液圧(所定のブレーキ液圧)を保持する。従って、この時点以降、運転者がブレーキペダルBPを開放しても車両は停止維持され得る状態になる。
【0044】
前記ブレーキ液圧保持制御開始条件が成立した時点以降、所定時間T2が経過すると、ブレーキ液圧制御ユニット90は、ブレーキ液圧保持制御を継続したまま(保持されている各ブレーキ液圧を維持したまま)、電動パーキングブレーキ用制御ユニット60へパーキングブレーキ自動作動制御開始指示を行う(パーキングブレーキを自動作動させるための信号を出力する)。
【0045】
ブレーキ液圧制御ユニット90からのパーキングブレーキ自動作動制御開始指示を受けると、電動パーキングブレーキ用制御ユニット60は、電動モータ21を正回転駆動する。これにより基本ワイヤ31の張力Fが増大を開始するとともに、基本ワイヤ31の張力Fの増大に応じて左右一対のパーキングブレーキ40L,40Rのブレーキ力が増大する。
【0046】
そして、基本ワイヤ31の張力Fがパーキングブレーキ作動完了基準値Fhi(一定値)以上になると、パーキングブレーキ用制御ユニット60は電動モータ21を停止する。ここで、パーキングブレーキ作動完了基準値Fhiは、パーキングブレーキ40L,40Rが作動状態(車両が完全に停止維持され得る状態)にあるときに対応する基本ワイヤ31の張力に設定されている。従って、この時点以降、パーキングブレーキ40L,40Rは作動状態になり、パーキングブレーキ40L,40Rによるブレーキ力のみによっても車両は停止維持され得る状態になるので、前記ブレーキ液圧保持制御により保持されているブレーキ液圧を開放しても車両が停止維持され得るようになる。
【0047】
従って、電動パーキングブレーキ用制御ユニット60は、基本ワイヤ31の張力Fがパーキングブレーキ作動完了基準値Fhi以上になると、ブレーキ液圧制御ユニット90へブレーキ液圧保持制御解除指示を行う。これにより、ブレーキ液圧制御ユニット90はブレーキ液圧保持制御を解除し、この結果、保持されていたブレーキ液圧が開放される。以上が、自動制御機能による自動作動制御の概要である。
【0048】
<自動解除制御>
ブレーキ液圧制御ユニット90は、パーキングブレーキ40L,40Rが作動状態にあるとき(及び、自動作動制御中にあるとき)、運転者によりアクセルペダルAPが操作されると、具体的にはアクセルペダルAPの操作量Accpが所定値A1以上になったとき、電動パーキングブレーキ用制御ユニット60へパーキングブレーキ自動解除制御開始指示を行う。
【0049】
ブレーキ液圧制御ユニット90からのパーキングブレーキ自動解除制御開始指示を受けると、電動パーキングブレーキ用制御ユニット60は、電動モータ21を逆回転駆動する。これにより基本ワイヤ31の張力Fが減少を開始するとともに、基本ワイヤ31の張力Fの減少に応じて左右一対のパーキングブレーキ40L,40Rのブレーキ力が減少する。
【0050】
そして、基本ワイヤ31の張力Fがパーキングブレーキ解除完了基準値Flow(一定値)以下になると、電動パーキングブレーキ用制御ユニット60は電動モータ21を停止する。ここで、パーキングブレーキ作動完了基準値Flowは、パーキングブレーキ40L,40Rが解除状態(ブレーキ力が「0」になっている状態)にあるときに対応する基本ワイヤ31の張力(例えば、「0」)に設定されている。従って、この時点以降、パーキングブレーキ40L,40Rは解除状態になる。以上が、自動制御機能による自動解除制御の概要である。
【0051】
このように、自動制御機能によるパーキングブレーキ制御においては、ブレーキ液圧制御ユニット90はパーキングブレーキ自動作動制御及び自動解除制御の開始判定を行うとともに、パーキングブレーキ自動作動制御及び自動解除制御の開始指示を電動パーキングブレーキ用制御ユニット60に行う。また、電動パーキングブレーキ用制御ユニット60は、これらの指示を受けてパーキングブレーキ自動作動制御及び自動解除制御を開始するとともに、パーキングブレーキ自動作動制御及び自動解除制御の終了判定を行ってパーキングブレーキ自動作動制御及び自動解除制御を終了する。
【0052】
即ち、自動制御機能によるパーキングブレーキ制御は、電動パーキングブレーキ用制御ユニット60とブレーキ液圧制御ユニット90との協働により実行される。また、この自動制御機能によるパーキングブレーキ制御は、図示しないイグニッションスイッチが「ON」になっているときのみ実行される。
【0053】
(手動制御機能によるパーキングブレーキ制御の概要)
<手動作動制御>
電動パーキングブレーキ用制御ユニット60は、運転者により作動スイッチ52が一旦操作されると、電動モータ21を正回転駆動開始し、上記自動作動制御の場合と同様、基本ワイヤ31の張力Fがパーキングブレーキ作動完了基準値Fhi以上になると、電動モータ21を停止する。従って、この時点以降、パーキングブレーキ40L,40Rは作動状態になり、パーキングブレーキ40L,40Rによるブレーキ力によって車両は停止維持され得る状態になる。以上が、手動制御機能による手動作動制御の概要である。
【0054】
<手動解除制御>
電動パーキングブレーキ用制御ユニット60は、運転者により解除スイッチ53が一旦操作されると、電動モータ21を逆回転駆動開始し、上記自動解除制御の場合と同様、基本ワイヤ31の張力Fがパーキングブレーキ作動完了基準値Flow以下になると、電動モータ21を停止する。従って、この時点以降、パーキングブレーキ40L,40Rは解除状態になる。以上が、手動制御機能による手動解除制御の概要である。
【0055】
このように、手動制御機能によるパーキングブレーキ制御においては、電動パーキングブレーキ用制御ユニット60が、パーキングブレーキ手動作動制御及び手動解除制御の開始判定を行ってパーキングブレーキ手動作動制御及び手動解除制御を開始するとともに、パーキングブレーキ手動作動制御及び手動解除制御の終了判定を行ってパーキングブレーキ手動作動制御及び手動解除制御を終了する。
【0056】
即ち、手動制御機能によるパーキングブレーキ制御は、電動パーキングブレーキ用制御ユニット60のみによって実行される。また、この手動制御機能によるパーキングブレーキ制御は、前記自動制御機能によるパーキングブレーキ制御に優先して実行される。よって、例えば、上記自動作動制御実行中であっても運転者が解除スイッチ53を一旦操作すれば、直ちに手動解除制御が実行開始されるとともに、自動解除制御実行中であっても運転者が作動スイッチ52を一旦操作すれば、直ちに手動作動制御が実行開始される。
【0057】
また、手動制御機能によるパーキングブレーキ制御における上記手動解除制御は、上記自動制御機能によるパーキングブレーキ制御と同様、イグニッションスイッチが「ON」になっているときのみ実行される一方で、上記手動作動制御は、イグニッションスイッチが「ON」になっているか「OFF」になっているかに拘わらず実行される。
【0058】
(スイッチ系の異常判定の概要)
先に説明したように、作動スイッチ52と解除スイッチ53は同時に操作されることはない。従って、電動パーキングブレーキ用制御ユニット60は、作動スイッチ52が操作されていることを示す信号と解除スイッチ53が操作されていることを示す信号とが同時に入力されているとき、スイッチ系の異常(所定の故障)が発生したと判定する。このように、スイッチ系の異常が発生していることを検出する手段が故障検出手段に相当する。
【0059】
また、電動パーキングブレーキ用制御ユニット60は、スイッチ系の異常が発生していると判定したとき、スイッチ系の異常が発生していることに応じた異常コードを示す信号(故障の内容に応じた信号)を信号線L2を介してブレーキ液圧制御ユニット90に送出する。
【0060】
前記異常コードを示す信号を受けると、ブレーキ液圧制御ユニット90は同異常コードに対応する値を前記記憶装置としてのバックアップRAM94に格納する。これにより、電動パーキングブレーキ装置10のスイッチ系の異常に関する情報を、インターフェース95に備えられた専用のダイアグ信号出力ポートを介してダイアグ信号として外部(例えば、ダイアグモニタ、チェッカー)に取り出すことが可能となる。
【0061】
(実際の作動)
次に、以上のように構成されたブレーキ液圧制御系統及び本発明による電動パーキングブレーキ装置10の実際の作動について、ブレーキ液圧制御ユニット90のCPU91が実行するルーチンをフローチャートにより示した図2〜図5、及び、電動パーキングブレーキ用制御ユニット60のCPU61が実行するルーチンをフローチャートにより示した図6〜図9を参照しながら説明する。なお、図2〜図9のルーチンにおいて、手動作動制御に係わる図6及び図7に示したルーチンのみイグニッションスイッチが「ON」になっているか「OFF」になっているかに拘わらず実行されるが、それ以外のルーチンはイグニッションスイッチが「ON」になっているときのみ実行される。以下、先ず、自動制御機能による自動作動制御が実行される場合について説明する。この場合、作動スイッチ52及び解除スイッチ53は操作されないものとする。
【0062】
<自動制御機能による自動作動制御>
ブレーキ液圧制御ユニット90のCPU91は、図2に示したブレーキ液圧保持制御開始判定を行うルーチンを所定時間の経過毎に繰り返し実行している。従って、所定のタイミングになると、CPU91はステップ200から処理を開始し、ステップ205に進んでブレーキ液圧保持制御開始判定不要フラグXPARKの値が「0」であるか否かを判定する。ここで、ブレーキ液圧保持制御開始判定不要フラグXPARKは、その値が「1」のとき上記したブレーキ液圧保持制御開始判定が不要である状態にあることを示し、その値が「0」のとき同ブレーキ液圧保持制御開始判定が必要である状態にあることを示す。
【0063】
いま、ブレーキ液圧保持制御開始判定不要フラグXPARKの値が「0」になっているものとして説明を続けると、CPU91はステップ205にて「Yes」と判定してステップ210に進み、車輪速度センサ81**により得られる各車輪の車輪速度Vw**と、上記数1の右辺に相当するステップ210内に記載の式とに基いて車両の推定車体速度Vsoを算出する。
【0064】
次に、CPU91はステップ215に進み、前記推定車体速度Vsoが「0」であって、且つブレーキペダルBPが操作されているか否かを判定し、ステップ215にて「No」と判定したときはステップ220に進んでカウンタNの値を「0」に設定した後ステップ230に進む。
【0065】
一方、ステップ215の判定において「Yes」と判定したとき、CPU91はステップ225に進んでその時点でのカウンタNの値を「1」だけ増大した値を新たなカウンタNの値として設定した後ステップ230に進む。即ち、カウンタNの値は、現時点までにおいて推定車体速度Vsoが「0」であって、且つブレーキペダルBPが操作されている状態が継続している時間に対応する値となっている。
【0066】
CPU91はステップ230に進むと、カウンタNの値が前記所定時間T1に対応するブレーキ液圧保持制御開始判定基準値N1と等しいか否かを判定する。ここで、カウンタNの値がブレーキ液圧保持制御開始判定基準値N1よりも小さければCPU91はステップ230にて「No」と判定してステップ295に直ちに進み、本ルーチンを一旦終了する。
【0067】
いま、現時点までにおいて推定車体速度Vsoが「0」であって、且つブレーキペダルBPが操作されている状態が前記所定時間T1だけ継続していて、カウンタNの値がブレーキ液圧保持制御開始判定基準値N1と等しくなっているものとして説明を続けると(即ち、ブレーキ液圧保持制御開始条件が成立したとすると)、CPU91はステップ230にて「Yes」と判定してステップ235に進み、ブレーキ液圧保持制御開始判定不要フラグXPARKの値を「1」に設定し、続くステップ240にてカウンタNの値を「0」にクリアとともに、続くステップ245にてカウンタMの値を「0」にクリアし、続くステップ250にて液圧保持時間カウント中フラグXHYDの値を「1」に設定した後、ステップ295に進んで本ルーチンを一旦終了する。
【0068】
ここで、カウンタMは、後述する図3に示すルーチンにおいてブレーキ液圧保持制御によるブレーキ液圧の液圧保持継続時間をカウントするためのカウンタである。また、液圧保持時間カウント中フラグXHYDは、その値が「1」のとき、前記ブレーキ液圧保持制御開始条件が成立した時点以降前記所定時間T2が経過したか否かをカウントしている状態にあることを示し、その値が「0」のとき、同ブレーキ液圧保持制御開始条件が成立した時点以降同所定時間T2が経過したか否かをカウントしている状態にないことを示す。
【0069】
以降、CPU91はステップ205に進んだとき「No」と判定して直ちにステップ295に進むようになり、ステップ215の処理によるブレーキ液圧保持制御の開始判定が実行されなくなる。
【0070】
また、ブレーキ液圧制御ユニット90のCPU91は、図3に示したパーキングブレーキ自動作動制御開始判定を行うルーチンを所定時間の経過毎に繰り返し実行している。従って、所定のタイミングになると、CPU91はステップ300から処理を開始し、ステップ305に進んで液圧保持時間カウント中フラグXHYDの値が「1」になっているか否かを判定する。ここで、液圧保持時間カウント中フラグXHYDの値が「0」になっていれば、CPU91はステップ305にて「No」と判定してステップ395に直ちに進んで本ルーチンを一旦終了する。
【0071】
いま、前記した図2のステップ250の実行により液圧保持時間カウント中フラグXHYDの値が「1」になった直後であって、且つ、運転者によりアクセルペダルAPが操作されていないものとして説明を続けると、CPU91はステップ305にて「Yes」と判定してステップ310に進み、アクセルペダルAPの操作量Accpが前記所定値A1より小さいか否かを判定する。
【0072】
現時点では、アクセルペダルAPは操作されていないので、アクセルペダルAPの操作量Accpは所定値A1より小さくなっている。従って、CPU91はステップ310にて「Yes」と判定し、ステップ315に進んで、その時点でのカウンタMの値(現時点では「0」)を「1」だけ増大した値を新たなカウンタMの値として設定するとともに、ステップ320に進んでカウンタMの値が前記所定時間T2に対応するパーキングブレーキ自動作動開始判定基準値N2と異なるか否かを判定する。
【0073】
現時点では、カウンタMの値は「1」であってパーキングブレーキ自動作動開始判定基準値N2より小さいので、CPU91はステップ320にて「Yes」と判定してステップ325に進み、ブレーキ液圧制御装置70に対して各車輪のホイールシリンダW**内の液圧を現時点での値に保持するための指示を行った後、ステップ395に進んで本ルーチンを一旦終了する。
【0074】
以降、アクセルペダルAPの操作量Accpが所定値A1未満であって、且つステップ315の繰り返し処理により増大していくカウンタMの値がパーキングブレーキ自動作動開始判定基準値N2よりも小さい限りにおいて、CPU91はステップ300、305(「Yes」と判定)、310(「Yes」と判定)、315、320(「Yes」と判定)、325、395の処理を繰り返し実行して、各車輪のホイールシリンダW**内の液圧の保持を継続する。
【0075】
ここで、カウンタMの値がパーキングブレーキ自動作動開始判定基準値N2に到達する前にアクセルペダルAPの操作量Accpが所定値A1以上になった場合(運転者がアクセルペダルAPを操作した場合)、CPU91はステップ310に進んだとき「No」と判定してステップ340に進み、液圧保持時間カウント中フラグXHYDの値を「0」に設定するとともに、続くステップ345にてブレーキ液圧制御装置70に対して各車輪のホイールシリンダW**内の液圧の保持を解除するための指示を行い、続くステップ350にてブレーキ液圧保持制御開始判定不要フラグXPARKの値を「0」に設定した後、ステップ395に進んで本ルーチンを一旦終了する。これにより、CPU91はステップ305に進んだとき「No」と判定して直ちにステップ395に進むようになるとともに、図2のルーチンのステップ205に進んだとき「Yes」と判定して再びステップ215の実行によりブレーキ液圧保持制御開始判定を開始する。
【0076】
いま、アクセルペダルAPの操作量Accpが所定値A1未満である状態が継続しながら前記ブレーキ液圧保持制御開始条件が成立した時点以降所定時間T2が経過したものとすると(パーキングブレーキ自動作動制御開始条件が成立すると)、カウンタMの値はパーキングブレーキ自動作動開始判定基準値N2になっているので、CPU91はステップ320に進んだとき「No」と判定してステップ330に進み、液圧保持時間カウント中フラグXHYDの値を「0」に設定した後、ステップ335に進んで電動パーキングブレーキ用制御ユニット60のCPU61へパーキングブレーキ自動作動制御開始指示を行い、ステップ395に進んで本ルーチンを一旦終了する。
【0077】
以降、CPU91はステップ305に進んだとき「No」と判定して直ちにステップ395に進むようになるとともに、ブレーキ液圧保持制御開始判定不要フラグXPARKの値は「1」に維持されたままであるので、図2のルーチンのステップ205に進んだとき「No」と判定し続け、ステップ215によるブレーキ液圧保持制御開始判定を行わない(再開しない)。また、各車輪のホイールシリンダW**内の液圧の保持は継続されている。
【0078】
また、ブレーキ液圧制御ユニット90のCPU91は、図4に示したパーキングブレーキ自動解除制御開始判定を行うルーチンを所定時間の経過毎に繰り返し実行している。従って、所定のタイミングになると、CPU91はステップ400から処理を開始し、ステップ405に進んでブレーキ液圧保持制御開始判定不要フラグXPARKの値が「1」であって、且つ液圧保持時間カウント中フラグXHYDの値が「0」であるか否かを判定し、「No」と判定したときはステップ495に直ちに進んで本ルーチンを一旦終了する。
【0079】
現時点では、前記ステップ330の実行により液圧保持時間カウント中フラグXHYDの値が「0」になっていて、且つブレーキ液圧保持制御開始判定不要フラグXPARKの値は「1」に維持されたままであるので、CPU91はステップ405にて「Yes」と判定してステップ410に進み、アクセルペダルAPの操作量Accpが前記所定値A1より小さいか否かを判定する。
【0080】
ここで、アクセルペダルAPの操作量Accpが所定値A1以上になっている場合、CPU91はステップ410にて「No」と判定してステップ415に進み、CPU61へパーキングブレーキ自動解除制御開始指示を行った後、ステップ495に進んで、本ルーチンを一旦終了するが、この場合については後述する。
【0081】
いま、アクセルペダルAPの操作量Accpが所定値A1未満である状態(運転者によるアクセルペダルAPの操作が行われていない状態)が継続しているものとすると、CPU91はステップ410にて「Yes」と判定してステップ495に直ちに進んで本ルーチンを一旦終了する。以降、液圧保持時間カウント中フラグXHYDの値が「0」に維持され、且つブレーキ液圧保持制御開始判定不要フラグXPARKの値は「1」に維持されたままであって、且つ、アクセルペダルAPの操作量Accpが所定値A1未満である状態が継続している限りにおいて、CPU91はステップ400、405(「Yes」と判定)、410(「Yes」と判定)、495の処理を繰り返し実行する。
【0082】
また、ブレーキ液圧制御ユニット90のCPU91は、図5に示したブレーキ液圧保持制御終了判定を行うルーチンを所定時間の経過毎に繰り返し実行している。従って、所定のタイミングになると、CPU91はステップ500から処理を開始し、ステップ505に進んで、CPU61からブレーキ液圧の保持解除指示が有るか否かを判定し、「Yes」と判定したときはステップ510に進んでブレーキ液圧制御装置70に対して各車輪のホイールシリンダW**内の液圧の保持を解除するための指示を行い、続くステップ515にて液圧保持時間カウント中フラグXHYDの値を「0」に設定した後、ステップ595に進んで本ルーチンを一旦終了する。
【0083】
ここで、CPU61からのブレーキ液圧の保持解除指示は、後述する図6のステップ635、及び図7のステップ735にて行われるが、いま、CPU61からのブレーキ液圧の保持解除指示がないものとすると、CPU91はステップ505にて「No」と判定してステップ595に直ちに進んで本ルーチンを一旦終了する。以降、CPU61からのブレーキ液圧の保持解除指示がない状態が継続している限りにおいて、CPU91はステップ500、505(「No」と判定)、595の処理を繰り返し実行する。以上のようにして、ブレーキ液圧制御ユニット90のCPU91は図2〜図5に示す各ルーチンを所定時間の経過毎に繰り返し実行している。
【0084】
一方、電動パーキングブレーキ用制御ユニット60のCPU61は、図6に示したパーキングブレーキの作動制御・解除制御の開始判定を行うルーチンを所定時間の経過毎に繰り返し実行している。従って、所定のタイミングになると、CPU61はステップ600から処理を開始し、ステップ605に進んで、作動スイッチ52が操作されているか(「ON」となっているか)、又はCPU91からパーキングブレーキ自動作動制御開始指示があるか否かを判定する。
【0085】
いま、先に説明した図3のルーチンのステップ320においてパーキングブレーキ自動作動制御開始条件が成立して同ルーチンのステップ335の処理によりCPU91からパーキングブレーキ自動作動制御開始指示があった直後であるものとすると、CPU61はステップ605にて「Yes」と判定してステップ610に進み、パーキングブレーキ作動制御中フラグXONの値を「1」に設定するとともに、続くステップ615にてパーキングブレーキ解除制御中フラグXOFFの値を「0」に設定した後、ステップ620に進む。
【0086】
ここで、パーキングブレーキ作動制御中フラグXONは、その値が「1」のとき、上記自動作動制御実行中又は上記手動作動制御実行中であることを示し、その値が「0」のとき、同自動作動制御も同手動作動制御も実行されていないことを示す。また、パーキングブレーキ解除制御中フラグXOFFは、その値が「1」のとき、上記自動解除制御実行中又は上記手動解除制御実行中であることを示し、その値が「0」のとき、同自動解除制御も同手動解除制御も実行されていないことを示す。
【0087】
CPU61はステップ620に進むと、解除スイッチ53が操作されているか(「ON」となっているか)、又はCPU91からパーキングブレーキ自動解除制御開始指示があるか否かを判定する。現時点では、上記のようにCPU91からパーキングブレーキ自動作動制御開始指示があった直後であって、且つ、前述したように解除スイッチ53は操作されていないので、CPU61はステップ620にて「No」と判定してステップ695に直ちに進み本ルーチンを一旦終了する。
【0088】
以降、作動スイッチ52及び解除スイッチ53が共に操作されず、且つ図4のステップ415の処理によりCPU91から自動解除制御開始指示がない限りにおいて、CPU61はステップ600、605(「No」と判定)、620(「No」と判定)、695の処理を繰り返し実行する。
【0089】
また、電動パーキングブレーキ用制御ユニット60のCPU61は、図7に示したパーキングブレーキ作動制御を行うルーチンを所定時間の経過毎に繰り返し実行している。従って、所定のタイミングになると、CPU61はステップ700から処理を開始し、ステップ705に進んでパーキングブレーキ作動制御中フラグXONの値が「1」であるか否かを判定し、「No」と判定したとき、ステップ795に直ちに進んで本ルーチンを一旦終了する。
【0090】
いま、前述した図6のステップ610の実行によりパーキングブレーキ作動制御中フラグXONの値が「1」であるものとすると、CPU61はステップ705にて「Yes」と判定してステップ710に進み、電動モータ21を所定の電力で正回転駆動する指示を同電動モータ21に対して行う。これにより、電動モータ21は所定の電力で正回転駆動されてパーキングブレーキ40L,40Rのブレーキ力が増大を開始する。
【0091】
次に、CPU61はステップ715に進み、基本ワイヤ31の張力Fが前記パーキングブレーキ作動完了基準値Fhi未満であるか否かを判定する。現時点では、電動モータ21の正回転駆動が開始された直後であるので、基本ワイヤ31の張力Fはパーキングブレーキ作動完了基準値Fhi未満である。従って、CPU61はステップ715にて「Yes」と判定した後、ステップ795に直ちに進んで本ルーチンを一旦終了する。
【0092】
以降、電動モータ21の正回転駆動により増大する基本ワイヤ31の張力Fがパーキングブレーキ作動完了基準値Fhi未満である限りにおいて、CPU61はステップ700、705(「Yes」と判定)、710、715(「Yes」と判定)、795の処理を繰り返し実行する。
【0093】
そして、所定時間が経過して基本ワイヤ31の張力Fがパーキングブレーキ作動完了基準値Fhiに達すると、CPU61はステップ715に進んだとき「No」と判定してステップ725に進み、電動モータ21の駆動を停止するための指示を同電動モータ21に対して行う。これにより、電動モータ21が停止するとともに、パーキングブレーキ40L,40Rが作動状態になる。
【0094】
次いで、CPU61はステップ730に進み、パーキングブレーキ作動制御中フラグXONの値を「0」に設定するとともに、続くステップ735にてCPU91へブレーキ液圧の保持解除指示を行い、続くステップ740にて作動ランプ54を点灯させるための指示を同作動ランプ54に対して行った後、ステップ795に進んで本ルーチンを一旦終了する。これにより、作動ランプ54は点灯を開始する。ここで、作動ランプ54は、「点灯」しているとき、パーキングブレーキ40L,40Rが作動状態にあることを示す。以降、CPU61はステップ705にて「No」と判定してステップ795に直ちに進み本ルーチンを一旦終了するようになる。
【0095】
また、このとき、ブレーキ液圧制御ユニット90のCPU91は、ステップ735の処理によるCPU61からのブレーキ液圧の保持解除指示を受けて、先に説明した図5のステップ505に進んだとき「Yes」と判定してステップ510に進み、ブレーキ液圧制御装置70に対して各車輪のホイールシリンダW**内の液圧の保持を解除するための指示を行い、続くステップ515にて液圧保持時間カウント中フラグXHYDの値を「0」に設定した後(現時点では、先に説明した図3のステップ330の処理により既に液圧保持時間カウント中フラグXHYDの値は「0」になっている。)、ステップ595に進んで本ルーチンを一旦終了する。これにより、各車輪のホイールシリンダW**内に保持されていた液圧が開放される。このようにして、自動制御機能による自動作動制御が実行される。次に、自動制御機能による自動解除制御が実行される場合について説明する。
【0096】
<自動制御機能による自動解除制御>
現時点では、先に図4のルーチンのステップ405の処理について説明しているときに述べたように、液圧保持時間カウント中フラグXHYDの値が「0」に維持されていて、且つブレーキ液圧保持制御開始判定不要フラグXPARKの値は「1」に維持されたままである。従って、ブレーキ液圧制御ユニット90のCPU91はステップ405にて「Yes」と判定してステップ410に進み、アクセルペダルAPの操作量Accpが前記所定値A1より小さいか否かを繰り返し判定している。
【0097】
このとき、運転者がアクセルペダルAPを操作してアクセルペダルAPの操作量Accpが前記所定値A1以上になったものとすると(即ち、パーキングブレーキ自動解除制御開始条件が成立すると)、CPU91はステップ410にて「No」と判定してステップ415に進み、CPU61へパーキングブレーキ自動解除制御開始指示を行った後、ステップ495に進んで、本ルーチンを一旦終了する。
【0098】
一方、CPU61は、先に説明したように、図6のステップ600、605(「No」と判定)、620(「No」と判定)、695の処理を繰り返し実行している。このとき、図4のステップ415の処理によるCPU91からのパーキングブレーキ自動解除制御開始指示があると、CPU61は図6のステップ620に進んだとき「Yes」と判定してステップ625に進む。
【0099】
CPU61はステップ625に進むと、パーキングブレーキ解除制御中フラグXOFFの値を「1」に設定するとともに、続くステップ630にてパーキングブレーキ作動制御中フラグXONの値を「0」に設定した後、ステップ635に進んでCPU91へブレーキ液圧の保持解除指示を行うとともに、続くステップ640にてブレーキ液圧保持制御開始判定不要フラグXPARKの値を「0」にするようにCPU91に対して指示を行った後、ステップ695に進んで図6のルーチンを一旦終了する。
【0100】
これにより、その時点にて各車輪のホイールシリンダWfl,Wfr,Wrl,Wrr内のブレーキ液圧が保持されている場合には、同保持されているブレーキ液圧が開放される(現時点では、先に説明した図7のステップ735の処理によりブレーキ液圧は既に開放されている)。また、CPU61によるブレーキ液圧保持制御開始判定不要フラグXPARKの値を「0」にするための指示を受けて、CPU91はブレーキ液圧保持制御開始判定不要フラグXPARKの値を「0」にする。この結果、ブレーキ液圧制御ユニット90のCPU91は図4のステップ405に進んだとき「No」と判定して直ちにステップ495に進むようになるとともに、図2のルーチンのステップ205に進んだとき「Yes」と判定して再びステップ215の実行によりブレーキ液圧保持制御開始判定を開始するようになる。
【0101】
また、電動パーキングブレーキ用制御ユニット60のCPU61は、図8に示したパーキングブレーキ解除制御を行うルーチンを所定時間の経過毎に繰り返し実行している。従って、所定のタイミングになると、CPU61はステップ800から処理を開始し、ステップ805に進んでパーキングブレーキ解除制御中フラグXOFFの値が「1」であるか否かを判定し、「No」と判定したとき、ステップ895に直ちに進んで本ルーチンを一旦終了する。
【0102】
いま、前述した図6のステップ625の実行によりパーキングブレーキ解除制御中フラグXOFFの値が「1」であるものとすると、CPU61はステップ805にて「Yes」と判定してステップ810に進み、電動モータ21を所定の電力で逆回転駆動する指示を同電動モータ21に対して行う。これにより、電動モータ21は所定の電力で逆回転駆動されてパーキングブレーキ40L,40Rのブレーキ力が減少を開始する。
【0103】
次に、CPU61はステップ815に進み、基本ワイヤ31の張力Fが前記パーキングブレーキ解除完了基準値Flowより大きいか否かを判定する。現時点では、電動モータ21の逆回転駆動が開始された直後であるので、基本ワイヤ31の張力Fはパーキングブレーキ解除完了基準値Flowより大きい。従って、CPU61はステップ815にて「Yes」と判定した後、ステップ895に直ちに進んで本ルーチンを一旦終了する。
【0104】
以降、電動モータ21の逆回転駆動により減少する基本ワイヤ31の張力Fがパーキングブレーキ解除完了基準値Flowより大きい限りにおいて、CPU61はステップ800、805(「Yes」と判定)、810、815(「Yes」と判定)、895の処理を繰り返し実行する。
【0105】
そして、所定時間が経過して基本ワイヤ31の張力Fがパーキングブレーキ解除完了基準値lowに達すると、CPU61はステップ815に進んだとき「No」と判定してステップ825に進み、電動モータ21の駆動を停止するための指示を同電動モータ21に対して行う。これにより、電動モータ21が停止するとともに、パーキングブレーキ40L,40Rが解除状態になる。
【0106】
次いで、CPU61はステップ830に進み、パーキングブレーキ解除制御中フラグXOFFの値を「0」に設定するとともに、続くステップ835にて作動ランプ54を消灯させるための指示を同作動ランプ54に対して行った後、ステップ895に進んで本ルーチンを一旦終了する。これにより、作動ランプ54は消灯する。ここで、作動ランプ54は、「消灯」しているとき、パーキングブレーキ40L,40Rが解除状態にあることを示す。以降、CPU61はステップ805にて「No」と判定してステップ895に直ちに進み本ルーチンを一旦終了するようになる。このようにして、自動制御機能による自動解除制御が実行される。次に、手動制御機能による手動作動制御が実行される場合について説明する。
【0107】
<手動制御機能による手動作動制御>
電動パーキングブレーキ用制御ユニット60のCPU61は、先に説明したように、図6のルーチンを所定時間の経過毎に繰り返し実行している。従って、上記自動作動制御実行中であるか否か、並びに上記自動解除制御実行中であるか否かに拘わらず、CPU61は作動スイッチ52が一旦操作されると(パーキングブレーキ手動作動制御開始条件が成立すると)、ステップ605に進んだとき「Yes」と判定してステップ610に進み、パーキングブレーキ作動制御中フラグXONの値を「1」に設定するとともに、続くステップ615にてパーキングブレーキ解除制御中フラグXOFFの値を「0」に設定する。
【0108】
これにより、CPU61は図8のステップ805にて必ず「No」と判定してステップ895に直ちに進むようになるのでパーキングブレーキ解除制御が実行されない一方で、図7のステップ705にて「Yes」と判定してステップ710以降に進むようになる。この結果、上記パーキングブレーキ作動制御が実行開始されて、パーキングブレーキ40L,40Rが作動状態になるとともに、作動ランプ54が点灯される。このようにして、手動制御機能による手動作動制御が自動制御機能によるパーキングブレーキ制御に優先して実行される。
【0109】
<手動制御機能による手動解除制御>
電動パーキングブレーキ用制御ユニット60のCPU61は、上記自動作動制御実行中であるか否か、並びに上記自動解除制御実行中であるか否かに拘わらず、解除スイッチ53が一旦操作されると(パーキングブレーキ手動解除制御開始条件が成立すると)、ステップ620に進んだとき「Yes」と判定してステップ625に進み、パーキングブレーキ解除制御中フラグXOFFの値を「1」に設定するとともに、続くステップ630にてパーキングブレーキ作動制御中フラグXONの値を「0」に設定し、続くステップ635にてCPU91へブレーキ液圧の保持解除指示を行うとともに、続くステップ640にてブレーキ液圧保持制御開始判定不要フラグXPARKの値を「0」にするようにCPU91へ指示する。
【0110】
これにより、CPU61は図7のステップ705にて必ず「No」と判定してステップ795に直ちに進むようになるので、パーキングブレーキ作動制御が実行されない一方で、図8のステップ805にて「Yes」と判定してステップ810以降に進むようになる。この結果、上記パーキングブレーキ解除制御が実行開始されて、パーキングブレーキ40L,40Rが解除状態になるとともに、作動ランプ54が消灯される。
【0111】
また、ブレーキ液圧制御ユニット90のCPU91は、ステップ635の処理によるCPU61からのブレーキ液圧の保持解除指示を受けて、図5のステップ505に進んだとき「Yes」と判定してステップ510、更にはステップ515に進むとともに、ステップ640の処理によるCPU61からのブレーキ液圧保持制御開始判定不要フラグXPARKの値を「0」にするための指示を受けて、ブレーキ液圧保持制御開始判定不要フラグXPARKの値を「0」にする。この結果、上記ブレーキ液圧保持制御により各車輪のホイールシリンダW**内に液圧が保持されていた場合には同保持されていた液圧が開放されるとともに、液圧保持時間カウント中フラグXHYDの値、及びブレーキ液圧保持制御開始判定不要フラグXPARKの値が共に「0」になることが保証される。このようにして、手動制御機能による手動解除制御が自動制御機能によるパーキングブレーキ制御に優先して実行される。
【0112】
<スイッチ系の異常判定>
電動パーキングブレーキ用制御ユニット60のCPU61は、図9に示したスイッチ系の異常判定を行うルーチンを所定時間の経過毎に繰り返し実行している。従って、所定のタイミングになると、CPU61はステップ900から処理を開始し、ステップ905に進んで、作動スイッチ52と解除スイッチ53とが同時に操作されているか否か(作動スイッチ52と解除スイッチ53とが共に「ON」となっているか否か)を判定する。
【0113】
ここで、先に説明したように、作動スイッチ52と解除スイッチ53は同時に操作されることはない。従って、いま、作動スイッチ52が操作されていることを示す信号と解除スイッチ53が操作されていることを示す信号とが同時に入力されているものとすると、スイッチ系の異常が発生していることになる。このとき、CPU61はステップ905にて「Yes」と判定してステップ910に進み、スイッチ系異常フラグSWFAILの値を「1」に設定するとともに、続くステップ915にて警告ランプ55を点灯するための指示を同警告ランプ55に対して行う。この結果、警告ランプ55は点灯する。
【0114】
ここで、スイッチ系異常フラグSWFAILは、その値が「1」のとき、スイッチ系に異常が発生していることを示し、その値が「0」のとき、スイッチ系に異常が発生していないことを示す。また、警告ランプ55は、「点灯」しているとき、スイッチ系に異常が発生していることを示し、「消灯」しているとき、スイッチ系に異常が発生していないことを示す。
【0115】
次に、CPU61はステップ920に進み、スイッチ系異常フラグSWFAILの値が「1」であるか否かを判定する。現時点では、スイッチ系異常フラグSWFAILの値は「1」になっているので、CPU61はステップ920にて「Yes」と判定してステップ925に進み、ブレーキ液圧制御ユニット90のCPU91へスイッチ系の異常を示す異常コードを送信するための指示を行った後、ステップ995に進んで本ルーチンを一旦終了する。
【0116】
以降、作動スイッチ52が操作されていることを示す信号と解除スイッチ53が操作されていることを示す信号とが同時に入力されている状態が継続する限りにおいて、CPU61はステップ900、905(「Yes」と判定)、910〜920(「Yes」と判定)、925、995の処理を繰り返し実行する。
【0117】
一方、ステップ905の判定において、作動スイッチ52が操作されていることを示す信号と解除スイッチ53が操作されていることを示す信号とが同時に入力されていないものとすると、CPU61はステップ905にて「No」と判定してステップ930に進み、作動スイッチ52が操作されていることを示す信号と解除スイッチ53が操作されていることを示す信号のいずれか一方のみが入力されているか否かを判定する。
【0118】
ここで、いま、作動スイッチ52が操作されていることを示す信号と解除スイッチ53が操作されていることを示す信号のいずれか一方のみが入力されるようになったものとすると、スイッチ系は正常な状態に復帰したことになる。このとき、CPU61はステップ930にて「Yes」と判定してステップ935に進み、スイッチ系異常フラグSWFAILの値を「0」に設定するとともに、続くステップ940にて警告ランプ55を消灯するための指示を同警告ランプ55に対して行った後ステップ920に進む。この結果、警告ランプ55は消灯する。また、この場合、CPU61はステップ920に進んだとき「No」と判定し、ステップ925の処理を実行せずにステップ995に直ちに進むようになる。
【0119】
また、ステップ930の判定において、作動スイッチ52が操作されていることを示す信号と解除スイッチ53が操作されていることを示す信号がいずれも入力されていない場合には、CPU61はステップ930にて「No」と判定してステップ920に進む。従って、このとき、スイッチ系異常フラグSWFAILの値は変更されることなくその時点での値に維持され、スイッチ系異常フラグSWFAILの値が「1」に維持されていれば、ステップ925の処理が実行される一方で、スイッチ系異常フラグSWFAILの値が「0」に維持されていれば、ステップ925の処理が実行されない。
【0120】
このようにして、作動スイッチ52が操作されていることを示す信号と解除スイッチ53が操作されていることを示す信号とが一旦同時に入力されると、その後に作動スイッチ52が操作されていることを示す信号と解除スイッチ53が操作されていることを示す信号のいずれか一方のみが入力されない限りにおいて、警告ランプ55が点灯し続けるとともに、ブレーキ液圧制御ユニット90は前記異常コードに対応する値を前記記憶装置としてのバックアップRAM94に格納し続ける。また、この状態において、その後に作動スイッチ52が操作されていることを示す信号と解除スイッチ53が操作されていることを示す信号のいずれか一方のみが一旦入力されると、その後に作動スイッチ52が操作されていることを示す信号と解除スイッチ53が操作されていることを示す信号とが同時に入力されない限りにおいて、警告ランプ55が消灯し続けるとともに、CPU61のCPU91への前記異常コードの送信指示が実行されない。
【0121】
このようにして、電動パーキングブレーキ装置10のスイッチ系の異常に関する情報は、ブレーキ液圧制御ユニット90のバックアップRAM94に時系列にて格納され、その後、インターフェース95に備えられた専用のダイアグ信号出力ポートを介してダイアグ信号として外部(例えば、ダイアグモニタ、チェッカー)に取り出すことが可能となる。
【0122】
以上、説明したように、本発明による電動パーキングブレーキ装置によれば、電動パーキングブレーキ用制御ユニット60は、自動制御機能を達成するために必要な各種センサからの信号を入力する各種入力回路、及び上記複雑な判定機能を備えていない。従って、電動パーキングブレーキ用制御ユニット60のサイズの小型化、及び構成の簡素化が可能となった。また、実質的な自動制御機能を備えたブレーキ液圧制御ユニット90に電動パーキングブレーキ用制御ユニット60を信号線L1を介して接続することで、自動制御機能及び手動制御機能を共に必要とする車両に対しても、同車両に適用可能な電動パーキングブレーキ装置を提供することができた。
【0123】
また、パーキングブレーキ自動作動開始条件としてのブレーキ液圧保持制御開始条件が成立したとき、先ず、同条件が成立した時点において各車輪に働いているブレーキ液圧によるブレーキ力を所定時間T2だけ保持し、同所定時間T2経過後にパーキングブレーキの自動作動制御を開始するように構成したので、ブレーキ液圧保持制御開始条件が成立した後、同所定時間T2が経過する前にパーキングブレーキ自動解除制御条件が成立するような場合(運転者がアクセルペダルAPを操作した場合)、ブレーキ液圧が直ちに開放されることによりスムーズに車両を発進させることが可能となる。また、不必要にパーキングブレーキ40L,40Rが作動することが防止され得るので、電動モータ21の耐久性が向上する。更には、ブレーキ液圧保持制御開始条件が成立した直後に運転者がブレーキペダルBPを開放するような場合であっても、同条件が成立した後、直ちにブレーキ液圧によるブレーキ力が各車輪に付与されることになり、この結果、車両を確実に停止維持することが可能となった。
【0124】
また、電動パーキングブレーキ用制御ユニット60が、同電動パーキングブレーキ装置10のスイッチ系の異常に応じた異常コードをブレーキ液圧制御ユニット90のバックアップRAM94に格納できるように、信号線L2を介して同ブレーキ液圧制御ユニット90に接続されているので、電動パーキングブレーキ装置10に関する故障の診断が、ブレーキ液圧制御ユニット90に備えられているダイアグ信号出力ポートを利用して実行され得る。この結果、電動パーキングブレーキ用制御ユニット60は、前記バックアップRAM94に相当する記憶装置、及び専用のダイアグ信号出力ポート等を備える必要がない。従って、電動パーキングブレーキ用制御ユニット60のサイズの一層の小型化、及び構成の一層の簡素化が可能となった。
【0125】
本発明は上記実施形態に限定されることはなく、本発明の範囲内において種々の変形例を採用することができる。例えば、上記実施形態においては、パーキングブレーキ自動作動開始条件としてのブレーキ液圧保持制御開始条件が成立したとき、先ず、同条件が成立した時点において各車輪に働いているブレーキ液圧によるブレーキ力を所定時間T2だけ保持し、同所定時間T2経過後にパーキングブレーキの自動作動制御を開始するように構成したが、前記ブレーキ液圧保持制御開始条件が成立したとき、パーキングブレーキ自動作動制御開始条件が成立したものとして、直ちにパーキングブレーキ自動作動制御を開始するように構成してもよい。
【0126】
また、上記実施形態においては、ブレーキ液圧保持制御により保持されたブレーキ液圧は、パーキングブレーキ40L,40Rが作動状態になったときに開放されるように構成されているが、パーキングブレーキ自動作動制御開始条件が成立した時点以降、一律に所定時間経過後に開放されるように構成されてもよい。
【0127】
また、上記実施形態においては、自動制御機能及び手動制御機能を共に必要とする車両に対して電動パーキングブレーキ装置10を適用するため、電動パーキングブレーキ用制御ユニット60は、信号線L1,L2を介してブレーキ液圧制御ユニット90と接続されているが、自動制御機能を必要とせず手動制御機能のみを必要とする車両に対して電動パーキングブレーキ装置10を適用する場合、電動パーキングブレーキ用制御ユニット60は信号線L1を接続することなく使用され得る。更には、電動パーキングブレーキ装置10の故障内容に応じた信号をブレーキ液圧制御ユニット90に出力する必要がない場合、電動パーキングブレーキ用制御ユニット60は、信号線L1及び信号線L2を接続することなくブレーキ液圧制御ユニット90とは独立して単独で使用され得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る電動パーキングブレーキ装置を搭載した車両の概略構成図である。
【図2】図1に示したCPU91が実行するブレーキ液圧保持制御の開始判定を行うためのルーチンを示したフローチャートである。
【図3】図1に示したCPU91が実行するパーキングブレーキ自動作動制御の開始判定を行うためのルーチンを示したフローチャートである。
【図4】図1に示したCPU91が実行するパーキングブレーキ自動解除制御の開始判定を行うためのルーチンを示したフローチャートである。
【図5】図1に示したCPU91が実行するブレーキ液圧保持制御の終了判定を行うためのルーチンを示したフローチャートである。
【図6】図1に示したCPU61が実行するパーキングブレーキの作動制御・解除制御の開始判定を行うためのルーチンを示したフローチャートである。
【図7】図1に示したCPU61が実行するパーキングブレーキの作動制御を行うためのルーチンを示したフローチャートである。
【図8】図1に示したCPU61が実行するパーキングブレーキの解除制御を行うためのルーチンを示したフローチャートである。
【図9】図1に示したCPU61が実行する電動パーキングブレーキ装置のスイッチ系の異常判定を行うためのルーチンを示したフローチャートである。
【符号の説明】
10…電動パーキングブレーキ装置、20…駆動アクチュエータ部、21…電動モータ、30…ワイヤ構成部、40L,40R…パーキングブレーキ、50…センサ・スイッチ・ランプ系統、51…張力センサ、52・・・作動スイッチ、53・・・解除スイッチ、54・・・作動ランプ、55・・・警報ランプ、60・・・電動パーキングブレーキ用制御ユニット、61…CPU、64…インターフェース、70・・・ブレーキ液圧制御装置、80…センサ部、81**…車輪速度センサ、82…ブレーキスイッチ、83…アクセル開度センサ、90・・・ブレーキ液圧制御ユニット、91…CPU、94…バックアップRAM、95…インターフェース
Claims (3)
- 車両のパーキングブレーキと、
前記パーキングブレーキを作動及び解除せしめる電動駆動手段と、
前記パーキングブレーキを作動及び解除させるための信号を発生する手動操作部材と、
前記信号に基いて前記電動駆動手段を制御する電動パーキングブレーキ用制御ユニットとを備えた電動パーキングブレーキ装置において、
前記電動パーキングブレーキ用制御ユニットは、前記車両に搭載された他の制御ユニットが出力する前記パーキングブレーキを自動作動及び自動解除させるための信号を入力するための入力部を備えた電動パーキングブレーキ装置。 - 請求項1に記載の電動パーキングブレーキ装置であって、
前記電動パーキングブレーキ装置が適用される車両に搭載された他の制御ユニットは、同車両の各車輪に付与されるブレーキ液圧によるブレーキ力をブレーキペダルの操作に拘わらず制御可能なブレーキ液圧制御ユニットであって、
前記ブレーキ液圧制御ユニットは、所定のパーキングブレーキ自動作動開始条件が成立したとき、前記車両を停止維持させるための所定のブレーキ液圧によるブレーキ力が前記ブレーキペダルの操作に拘わらず前記各車輪に付与される状態を所定時間だけ維持し、同所定時間経過後に前記パーキングブレーキを自動作動させるための信号を出力するように構成されていて、
前記電動パーキングブレーキ用制御ユニットの入力部は、前記ブレーキ液圧制御ユニットが出力する前記パーキングブレーキを自動作動させるための信号を入力できるように同ブレーキ液圧制御ユニットに接続された電動パーキングブレーキ装置。 - 請求項1又は請求項2に記載の電動パーキングブレーキ装置であって、
前記電動パーキングブレーキ用制御ユニットは、前記電動パーキングブレーキ装置に所定の故障が発生していることを検出するとともに同故障の内容を識別可能な故障検出手段を備えるとともに、同故障の内容に応じた信号を前記他の制御ユニットに出力できるように同他の制御ユニットに接続された電動パーキングブレーキ装置。
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