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JP2005343248A - 駐車補助ブレーキ制御装置 - Google Patents

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JP2005343248A
JP2005343248A JP2004163067A JP2004163067A JP2005343248A JP 2005343248 A JP2005343248 A JP 2005343248A JP 2004163067 A JP2004163067 A JP 2004163067A JP 2004163067 A JP2004163067 A JP 2004163067A JP 2005343248 A JP2005343248 A JP 2005343248A
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JP2004163067A
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Kazuhiro Kamiya
和宏 神谷
Kazuki Kato
和貴 加藤
Yukio Mori
雪生 森
Masahiro Matsuura
正裕 松浦
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Abstract

【課題】 駐車補助ブレーキ制御を実行するにあたり、ブレーキ失陥が検出された場合に、それのブレーキ失陥に対応できるフェールセーフ機能を備えた駐車補助ブレーキ制御装置を提供する。
【解決手段】 ブレーキ制御ECUにて、駐車補助ブレーキ制御中に、ブレーキ失陥が発生したことが検出されると、駐車補助ブレーキ制御を終了させ、ドライバへの警告を行う制御信号を出力させると共に、電動パーキングブレーキに対して第2駆動信号を出力させ、制動力を発生させることで車両を強制的に停止させる。
【選択図】 図3

Description

本発明は、車両における駐車を支援する際に、車両の車輪に制動力を付与する駐車補助ブレーキ制御装置に関するものである。
近年、車両における駐車を支援することで、容易に駐車が行える駐車補助制御を実行する駐車補助制御装置が開発されている。例えば、ドライバが車室内に備えられた駐車補助スイッチを押すと、それに伴って車両が自動的に駐車スペースに移動し、ドライバが何も行わないでも駐車を行ってくれるものや、車庫入れや縦列駐車のときに車両の移動に伴って「左方向にハンドルを切ってください」等のように、ハンドルなどの操作指示を出すもの、駐車中の車両の移動軌跡を示すものがある(例えば、特許文献1参照)。このとき、自動的に車両を移動させるに際して、既存の技術である自動加圧システムによって適宜車輪に制動力を付与しながら車両を適切な所定速度(例えば一定速度)とする駐車補助ブレーキ制御を実行するものがある。このような装置を駐車補助ブレーキ装置と呼ぶ。
特開2000−280823号公報
上記のような駐車補助ブレーキ制御装置においては、自動加圧システムのブレーキ失陥(ブレーキフェール)が発生する可能性がある。しかしながら、従来の駐車補助ブレーキ制御装置では、このようなブレーキ失陥に対して何ら対策がとられていない。したがって、ブレーキ失陥が発生した場合、駐車補助制御中に自動的に制動力を発生させることができず、車両を適切に所定速度で移動させることができなくなる可能性がある。かかる場合、ドライバに警告を与え、ブレーキ操作を促すという対策が取られている。このため、駐車補助ブレーキ制御装置にブレーキ失陥が発生した場合に対応できるフェールセーフ機能を備えることが望まれる。
なお、駐車補助ブレーキ制御装置では、イグニッションスイッチがオンされた後のイニシャルチェック時に、駐車補助ブレーキ制御装置における制動力を付与するための自動加圧システムに備えられる電磁弁の空打ちが行われることでハード的な異常チェックが行われる場合がある。しかしながら、このような場合にも、駐車補助ブレーキ制御直前のチェックでは自動加圧システムの電気的な異常チェックが行われるのみでり、ハード的な異常チェックが行われてない。したがって、駐車補助ブレーキ制御中にハード的な異常が発生することもあり得る。
本発明は上記点に鑑みて、駐車補助ブレーキ制御を実行するにあたり、自動加圧システムにブレーキ失陥が発生した場合に、そのブレーキ失陥に対応できるフェールセーフ機能を備えた駐車補助ブレーキ制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、異常検出手段(103)にて、駐車補助ブレーキ制御時に車両の速度を制御するため、ドライバの意思とは無関係に車両(VL)に備えられる各車輪(4FL、4FR、4RL、4RR)に制動力を付与する第1ブレーキ手段(2)に異常が発生したことが検出された場合に、車両制動制御手段(115)により、第1ブレーキ手段とは異なる第2ブレーキ手段(3)に指示信号を出力し、制動力を発生させることで、車両を所定速度で走行させるもしくは停止させることを特徴としている。
このように、駐車補助ブレーキ制御中に第1ブレーキ手段にブレーキ失陥が発生したときには、第2ブレーキ手段によって車両に所定速度(例えば一定速度)を形成させたり、車両を自動的に停止させる。これにより、駐車補助ブレーキ制御を実行するにあたり、ブレーキ失陥が検出された場合に、それのブレーキ失陥に対応できるフェールセーフ機能を備えた駐車補助ブレーキ制御装置とすることができる。
請求項2に記載の発明では、目標減速度検出手段(109)にて、車速を示すデータから目標減速度を求め、車両制動制御手段が車輪に付加する制動力を制御し、目標減速度検出手段によって求められた目標減速度が得られるように、車両制動制御手段から指示信号を出力させることを特徴としている。
このように、車速に応じた目標減速度を設定し、車両を停止させれば、車両の停止が急ブレーキにならないようにできる。なお、請求項3に示されるように、減速度増加勾配検出手段によって求められた減速度増加勾配が得られるように、車両制動制御手段から指示信号を出力させるようにしても、請求項2と同様の効果を得ることができる。
請求項4に記載の発明のように、第1ブレーキ手段の異常が発生した場所に応じて、第2ブレーキ手段に指示信号を出力して制動力を発生させるか、第2ブレーキ手段に指示信号を出力せず、第1ブレーキ手段によって制動力を発生させるかを変えることも可能である。これにより、第1ブレーキ手段における異常が発生した場所に応じて、駐車補助ブレーキ制御を継続させることが可能となる。
例えば、請求項5に示されるように、第1ブレーキ手段が、車両に備えられる車輪を2系統に分けて制動力を付加するように構成されたものである場合、第1ブレーキ手段の異常が発生した場所が2系統のうちのいずれか1系統のみであれば、第1ブレーキ手段によって制動力を発生させ、駐車補助ブレーキ制御を継続させることができる。
そして、請求項6に示されるように、第1ブレーキ手段の2系統共に異常が発生した場合には、第2ブレーキ手段に指示信号を出力し、第2ブレーキ手段によって制動力を発生させるようにしても良い。
なお、ここでいう車両制動制御手段における第2ブレーキ手段としては、請求項7に示すように、電動パーキングブレーキを挙げることができる。
また、上記請求項1ないし7では、本発明を駐車補助ブレーキ制御装置という形態として示したものであるが、本発明は必ずしもこのような形態のみに適用されるものではない。例えば、請求項8に示されるように、駐車補助ブレーキ制御プログラムという形態として本発明を捉えることも可能であるし、駐車補助ブレーキ制御方法等の他の形態として本発明を捉えることも可能である。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、図中、同一符号を付してある。
(第1実施形態)
本発明の一実施形態を適用した車両に搭載される駐車補助ブレーキ装置について、図面を参照して説明する。
本実施形態の駐車補助ブレーキ装置は、特開2004−50925号公報に示される装置と同様に、定速モードおよび停止モードなどで動作する駐車補助ブレーキ装置に関するものである。
図1は、本実施形態の駐車補助ブレーキ装置の全体構成を示す図である。図中、車両VLの右前輪、左前輪、右後輪、左後輪をそれぞれに対応する構成要素にFR、FL、RR、RLを付して表わしてある。
本実施形態の駐車補助ブレーキ装置は、ブレーキ制御ECU1、油圧ブレーキ装置2、電動パーキングブレーキ(以下、PKBという)3、各車輪4FR、4RL、4FL、4RR毎に備えられたホイールシリンダ(以下、W/Cという)41FR、41RL、41FL、車輪速度センサ5FR、5RL、5FL、5RR、車内LANバス6、エンジンECU7、周辺監視制御ECU8、警告表示・警報装置9、各種センサ類50、および制動要求出力部80を備えた構成となっている。
これらの構成要素のうち、ブレーキ制御ECU1、エンジン制御ECU7、周辺監視制御ECU8、警告表示・警報装置9、センサ類50、および制動要求出力部80は、それぞれ車内LANバス6に接続され、車内LANバス6を介して互いに信号の送受を行えるようになっている。
ブレーキ制御ECU1は、車両制動制御手段を構成するもので、コンピュータにより構成されており、車内LANバス6を介して周辺監視制御ECU8や制動要求出力手段80からの制動要求、および各車輪速度センサ5a〜5dおよびセンサ類50からのセンサ信号を入力し、後述する油圧ブレーキ装置2およびPKB3を制御するための駆動信号やエンジン制御ECU7への制御信号を出力する。
油圧ブレーキ装置2は、本発明における第1ブレーキ手段を構成するもので、PKB3は、本発明における第2ブレーキ手段を構成するものである。
図2は、第1ブレーキ手段である油圧ブレーキ装置2の具体的な配管構成を示した図である。この図を参照して、油圧ブレーキ装置2について説明する。
マスタシリンダ(以下、M/Cという)10は、運転者により図示しないブレーキペダルが踏み込まれると、センサ類50に含まれる後述するブレーキ操作量センサ53で検出されるブレーキペダルの踏力に応じたM/C圧を発生させる。このM/C10には、第1配管系統11および第2配管系統21が接続されており、これら各配管系統11、21に対して各W/C41FR、41RL、41FL、41RRがダイアゴナル接続されている。
M/C10で発生させられたブレーキ液圧は、それぞれ第1配管系統11および第2配管系統21を介して各車輪に備えられたW/C41FR、41RL及び41FL、41RRに伝達され、第1の制動力を発生するようになっている。
以下では、第1配管系統11、特に、右前輪4FRに関わる配管系統を中心に説明するが、他の車輪および第2配管系統についても同様である。
第1配管系統11には、右前輪4FRおよび左後輪4RLのそれぞれに対して、ABS制御時に各W/C41FR、41RLの増圧および保持を調整する増圧制御弁14a、14bが設けられている。増圧制御弁14a、14bそれぞれに並列に逆止弁141a、141bが設けられ、増圧制御弁14a、14bの遮断時にW/C圧が過剰となった場合に液流をM/C10側へ逃がすようになっている。
増圧制御弁14a、14bとW/C41FR、41RLとの間から伸びる減圧管路12にはABS制御におけるW/C41FR、41RLの減圧、保持を調整する減圧制御弁15a、15bが設けられている。この減圧管路12はリザーバ16と接続されている。
リザーバ16に貯溜されるブレーキ液はモータ20により駆動されるポンプ17によって汲み上げられたのち、増圧制御弁14a、14bと後述するマスタカット弁(以下、SM弁という)18との間となっている。なお、ポンプ17の吐出口には逆止弁171が設けられ、ポンプ17の吐出口に高いブレーキ液圧が加えられないようになっている。
M/C10と増圧制御弁14a、14bとの間には、SM弁18が配置されている。このSM弁18は、非通電時は連通状態、通電時には図示方向の逆止弁による遮断状態となる2位置弁である。SM弁18は、遮断状態のときには、W/C41FR、41RL側の圧が逆止弁のばねによるクラッキング圧分M/C10側の圧よりも高くなったときにリリースされ、圧を逃がす構造となっている。このSM弁18には、並列に逆止弁181が設けられており、M/C10側からW/C41FR、41RL側への流動のみが許容されるようになっている。
M/C10とSM弁18との間と、リザーバ16とは吸引管路13で接続されている。
第1配管系統11のM/C10とSM弁18との間には油圧センサ30が設けられ、M/C10が発生したブレーキ液圧を検出できるようになっている。この油圧センサ30で検出されるブレーキ液圧は、M/C10の図示しないセカンダリ室の発生圧力であるが、第2配管系統が接続されるプライマリ室にも同圧が発生しているので、油圧センサ30により実質的にM/C圧を検出することができる。
また、増圧制御弁14a、14bとW/C41FR、41RLとの間にも油圧センサ19a、19bが設けられ、それぞれのW/C圧が検出できるようになっている。
これら、油圧センサ30および油圧センサ19a、19bの出力信号は、ブレーキ制御ECU1に入力される。
上記増圧制御弁14a、14b、減圧制御弁15a、15bは2位置弁であり、ブレーキペダルの非操作時および通常ブレーキ時などの非通電(OFF)時には図示の弁体位置、すなわち、増圧制御弁14a、14bは連通状態、減圧制御弁15a、15bは遮断(カット)状態にある。また、SM弁18も通常の非通電時には図示の弁体位置、すなわち連通状態にある。
これら各制御弁は、ブレーキ制御ECU1からの作動信号により駆動される。また、ポンプ17、27を駆動するモータ20もブレーキ制御ECU1からの作動信号により駆動される。
なお、これらの油圧ブレーキ装置2に対する各作動信号は、総じて第1駆動信号に相当する。また、油圧ブレーキ装置2を制御停止(または、制御禁止)にするとは、第1駆動信号を0(非作動状態)、具体的には、増圧制御弁14a、14b、24a、24b、減圧制御弁15a、15b、25a、25bおよびSM弁18、28を全て非通電とし、かつ、モータ20の駆動電流を0とすることを意味している。したがって、油圧ブレーキ装置2で示される第1ブレーキ手段は、第1駆動信号が解除されると制動力も解除(制動力=0)されることになる。
このように構成される第1ブレーキ手段としての油圧ブレーキ装置2においては、ブレーキ失陥が発生しているか否かを検出する異常チェックが行われる。この異常チェックには、ハード的なものと電気的なもののチェックがある。
ハード的なものの異常チェックは、増圧制御弁14a、14b、24a、24b、減圧制御弁15a、15b、25a、25bおよびSM弁18、28を作動させ、さらにはモータ20を駆動してポンプ17、27を作動させることによって行われる。このときに、これら各ハード構成が正常に作動すれば、異常がないものとされ、作動しなければ異常が検出される。このようなハード的な異常チェックは、例えば、イグニッションスイッチがオンされた直後に行われるイニシャルチェック時や駐車補助ブレーキ制御が実行されるときに行われる。
電気的なものの異常チェックは、ハード的なものの異常チェックを行う際に、各ハード構成を作動させるための制御信号を発生するブレーキ制御ECU1が正常に作動する否かを検出することで行われる。つまり、各ハード構成を作動させるための制御信号が正常に出力されていれば、異常がないものとされ、正常に出力されていなければ異常が検出される。
この異常チェック時に異常が検出された場合には、ブレーキ制御ECU1に備えられる図示しないメモリの異常検出フラグがセットされることで、ブレーキ失陥が発生したことが確認できるようになっている。
続いて、この油圧ブレーキ装置2の基本的な制御方法について説明する。
運転者によりブレーキペダルが踏み込まれるときの通常のブレーキ操作においては、全ての制御弁(SM弁18、増圧制御弁14a、減圧制御弁15a)は非通電(OFF)状態とされる。このため、M/C圧がそのままW/C41FR、41RLに作用し、W/C圧=M/C圧となる。
ABS制御中は、タイヤロックを回避するためにW/C圧を減圧する過程と制動力を回復するためにW/C圧を増圧する過程とでそれぞれ動作が異なる。なお、SM弁18はABS制御中は、通常OFF(連通状態)にするとともに、ポンプ17を駆動してリザーバ16よりブレーキ液を吸引する。
まず、ABS制御の減圧過程では、増圧制御弁14aを通電状態(ON)すなわち遮断(カット)状態とし、かつ、減圧制御弁15aをON/OFFのデューティー比制御する。これにより、連通/カットの切換えが繰り返されて、W/C41FRよりブレーキ液が所定の変化勾配でリザーバ16へ流れ出しW/C圧が減圧する。
ABS制御の増圧過程では、減圧制御弁15aを非通電状態(OFF)すなわちカット状態とし、かつ、増圧制御弁14aをOFF/ONのデューティー比制御する。これにより、連通/カットの切換えが繰り返されて、M/C10よりブレーキ液がW/C41FRに供給されてW/C圧は増圧する。
次に、駐車補助ブレーキ制御、すなわち、ブレーキペダルの踏み込み操作の有無に関わらず、周辺監視制御ECU8や制動要求出力手段80からの制動要求信号に基づいて、ブレーキ制御ECU1が油圧ブレーキ装置2に対して指示するブレーキ動作中の増圧過程および減圧過程について説明する。
駐車補助ブレーキ制御の増圧過程では、SM弁18をON(カット状態)に、かつ、減圧制御弁15aをOFF(カット状態)にする。また、ポンプ17を駆動してリザーバ16よりブレーキ液を吸引して吐出圧を発生させた状態で、油圧センサ19aの検出値との比較を行いながら、増圧制御弁14aをOFF/ONのデューティー比制御により所定の変化勾配で、あるいは設定された目標の圧力までW/C圧を増圧する。このとき、必要に応じてM/C10から吸引管路13、リザーバ16を介してブレーキ液がポンプ17の吸引口に補充される。
駐車補助ブレーキ制御の減圧過程では、SM弁18をON(カット状態)に、かつ、増圧制御弁14aをON(カット状態)にするとともに、ポンプ17を駆動してリザーバ16よりブレーキ液を吸引して吐出圧を発生させた状態で、油圧センサ19aの検出値との比較を行いながら、減圧制御弁15aをON/OFFのデューティー比制御により所定の勾配で、あるいは設定された目標の圧力までW/C41FRよりブレーキ液を吸引してW/C圧を減圧する。このとき、増圧制御弁14aおよびSM弁18がともにカット状態であるため、ポンプ17の吐出圧は増大するが、その圧がSM弁18の逆止弁のばねのクラッキング力より大きくなるとリリースされて圧力が低下する。
次に、第2ブレーキ手段であるPKB3について説明する。
PKB3は、ブレーキワイヤ31R、31L後輪4RL、4RRの各ブレーキキャリパと接続されている。このPKB31は、ブレーキ制御ECU1からの第2駆動信号により動作する図示しないモータおよびギア機構からなるアクチュエータが、ブレーキワイヤ31R、31Lを介して左右後輪4RR、4RLのブレーキキャリパを駆動することにより、制動力すなわち、第2の制動力を発生させる。PKB3のモータは、第2駆動信号に基づきデューティー駆動されて正転または逆転させられる。これにより、第2の制動力の大きさが制御されるようになっている。
このとき、デューティー比に応じた制動力が発生し、目標の制動力となったらPKB3のモータがロックし、モータロックが検出されるとモータの駆動電流が遮断、すなわち、第2駆動信号が解除されて、PKB3は制御停止(制御禁止)の状態となる。このPKB3の制御停止状態ではギア機構は動かないので、第2の制動力は維持され、ロック状態となる。
このPKB3は、駐車補助ブレーキ制御中にブレーキ制御ECU1からの第2駆動信号によって行われる以外に、運転者により図示しないパーキングブレーキスイッチをON/OFF操作した場合にも、その操作信号に基づきブレーキ制御ECU1がPKB3の第2駆動信号を出力することにより駆動されるようになっている。
車輪速度5FL〜5RRセンサは、図2に示すように、各車輪の回転速度を検出できるように、各車輪それぞれに備えられ、それぞれの出力信号が直接ブレーキ制御ECU1に入力されるようになっている。車輪速度センサ5FR、5FL、5RR、5RLには、例えばホール素子による半導体式速度センサが用いられ、低速度でも確実な車輪回転パルスを得ることで、駐車時の速度でも正確な車速が検出できるようになっている。
エンジン制御ECU7は、アクセル操作量センサ52からのアクセル操作量であるアクセル開度信号や、エンジン回転数、水温や排気中の酸素濃度などに基づき走行状態に応じて燃料噴射量を調整してエンジン70へ指令値を与えることによりエンジン出力を制御する。これにより、自動変速機(AT)71および車軸72R、72Lを介して回転駆動される左右の前輪4FR、4FLの駆動力が調整されるようになっている。
なお、AT71は、エンジン70の回転を車軸72R、72Lに伝達するトルクコンバータを内蔵した公知の装置であり、図示しない制御装置により変速制御されるものである。本実施形態では、クリープ現象により車両を低速で走行させる(以下、クリープ走行という)状態を積極的に利用して駐車補助ブレーキ制御を行うものであり、AT71の制御に関しては特に関係ないため、AT71の制御装置については説明を省略する。
すなわち、本実施形態においては、ブレーキ制御ECU1からのエンジン出力調整信号により、エンジン制御ECU7がアイドル状態からエンジン出力を増加、または、アイドル状態への出力減少を行うことによる駆動力の制御と、ブレーキ制御ECU1による制動力の制御を併用して車両VLを定速モードで走行させるようになっている。
周辺監視制御ECU8は、周辺監視手段に相当するもので、センサ類50に含まれる後述する障害物センサ54により計測された障害物までの距離xに基づき、車両VLを停止すべき位置までの距離である制動距離Lを算出する。そして、周辺監視制御ECU8は、求めた制動距離Lを制動要求値としてブレーキ制御ECU1へ出力するようになっている。
警告表示・警報装置9は、ランプやディスプレイ等の警告表示器およびブザーやスピーカ等の警報器を備えたもので、各種制御を実行していること等をランプ点灯やディスプレイ表示、ブザーやスピーカを通じての警告音によってドライバに報知するものである。
センサ類50には、操舵量センサ51、アクセル操作量センサ52、ブレーキ操作量センサ53および障害物センサ54が含まれている。
操舵量センサ51は、ハンドル操舵量を検出するものであり、アクセル操作量センサ52は、アクセルペダルの操作量を検出するものである。ブレーキ操作量センサ53は、ブレーキペダルの操作量を検出するものである。
障害物センサ54は、車両VL周辺の障害物を検出するためのもので、車両の前部および後部の例えばバンパに設けられたコーナーソナーにより車両の前方および後方に存在する障害物までの距離xを計測し、その微分信号と共に車内LANバス6を介してブレーキ制御ECU1や他の制動要求出力手段へ送る。距離xの微分信号は、前方または後方の走行車両などの障害物との相対速度に相当する。
制動要求出力部80は、制動要求出力手段に相当するもので、渋滞追従ECU81、車間制御ECU82および居眠り防止ECU83を含んでいる。
渋滞追従ECU81は、交通渋滞時に前方車両の制動および停車状態を検出し、自車VLの車速より前方車両に追突することなく所定車間距離の位置に停止または車間距離を維持するための目標減速度(たとえば、「0.23G(G:重力加速度)の減速」)を算出する。そして、渋滞追従ECU82は、その算出結果をECU要求値として、車内LANバス6を介してブレーキ制御ECU1へ出力する。
これに基づき、ブレーキ制御ECU1では、例えば、減速度1Gが制動圧10MPa(Pa:圧力単位、パスカル)に相当するものとして、ECU要求値として示される減速度を制動圧(制動油圧)に変換し、その大きさを評価するようになっている。
車間制御ECU82は、前後の車両などの障害物と自車VLとの距離および相対速度を検出し、障害物との車間距離を、予め設定された、あるいは運転者により設定変更された所定値に保つよう、エンジン制御ECU7による駆動制御やブレーキ制御ECU1による制動制御を行うものである。
さらに、ECU要求値として、ブレーキ制御ECU1へ目標制動距離(たとえば、「28mで停止」)を出力する。また、前後の障害物との距離が急激に小さくなった場合に、車両進行方向への歩行者等の急な飛び出しの可能性があるため、急制動を可能にする制動要求を出す。なお、前後障害物との距離は障害物センサ54により検出される。
これに基づき、ブレーキ制御ECU1では、現在車速と目標制動距離とから目標減速度を求め、あるいは急制動時の最大減速度の設定を行い、これを、上述と同様制動圧に変換して、大きさを評価するようになっている。
居眠り防止ECU83は、運転操作状態あるいは運転者の生理状態を検出して運転者の居眠り状態を判定し、運転者に覚醒を促すためにブザーなどの警報や断続的な瞬間制動を行うものであるが、本実施形態においては、ECU要求値として、ブレーキ制御ECU1へ上記覚醒のための目標制動液圧の時間変化値を与える。この制動力の時間変化は、例えば、三角波形状とすることができる。
以上のように本実施形態の駐車補助ブレーキ装置が構成されている。このように構成される駐車補助ブレーキ装置では、図示しない駐車補助ブレーキ制御開始用のスイッチが投入され、上述した駐車補助制御が実行される駐車補助モードが設定されると、駐車補助ブレーキ制御が実行されるようになっている。この駐車補助ブレーキ制御は、駐車補助制御中実行される。具体的には、ブレーキ制御ECU1、エンジン制御ECU7および周辺監視ECU8により、車輪速度センサ5FL〜5RRやW/C圧センサ19a、19b、29a、29bおよびセンサ類50からの検出信号、さらには、制動要求出力部80からECU要求値として出される目標減速度等に基づいて、駐車補助ブレーキ制御およびフェールセーフ制御などの各種制御が実行される。
そして、駐車補助ブレーキ制御が実行されると、車両VLと障害物との距離xが比較的長い場合には、定速モードでの動作によりブレーキ操作量および道路勾配に応じた目標速度(クリープ速度)で車両VLがクリープ走行するように調整され、障害物との距離xが短くなると停車モードでの動作に切り替わり、車速に応じて決められた制動距離となるように制動力が発生させられ、車両VLが減速するように調整される。
このような駐車補助ブレーキ制御の詳細に関しては、特開2004−50925号公報等に示されるものと同様であるため、ここでは省略する。
続いて、この駐車補助ブレーキ制御中に実行されるフェールセーフ制御に関して説明する。
このフェールセーフ制御処理は、駐車補助ブレーキ制御中に、ブレーキ失陥が発生すると、油圧ブレーキ装置2によって制動力を発生させられなくなる可能性があることから、異常チェックによってブレーキ失陥が発生したことが検出された場合には、PKB3によって制動力を発生させるものである。
図3は、フェールセーフ制御処理のフローチャートを示したものである。このフローチャートに示されるフェールセーフ制御処理は、ブレーキ制御ECU1において、車両における図示しない駐車補助ブレーキ制御開始用のスイッチがオンされたときに、所定の制御周期毎に実行される。
まず、ステップ101では、駐車補助ブレーキ制御中であるか否かが判定される。例えば、駐車補助ブレーキ制御が実行されるときに、ブレーキ制御ECU1内に備えられる図示しないメモリのフラグをセットしておき、そのフラグがセットされているかリセットされているかを確認することで、この判定を行うことができる。
このステップで肯定判定された場合には、駐車補助ブレーキ制御中であるものとして、ステップ103に進む。
ステップ103では、ブレーキ失陥が検出されているか否かが判定される。この判定は、上記したように、駐車補助ブレーキ制御が実行されるときに行われた異常チェックによってブレーキ制御ECU1に備えられる図示しないメモリに異常検出フラグがセットされたか否かに基づいて行われる。そして、異常検出フラグがセットされいなければ何ら問題がない。このため、このステップで否定判定された場合には、そのまま処理が終了される。そして、このステップで肯定判定された場合には、ステップ105に進む。
ステップ105では、ブレーキ失陥が発生して油圧ブレーキ装置2によって制動力が発生させられない状態になっている可能性があることから、駐車補助ブレーキ制御を終了させるための処理が実行される。これにより、油圧ブレーキ装置2によって制動力を発生させるために出される第1駆動信号が出力されなくなり、駐車補助ブレーキ制御が終了される。
続いて、ステップ107に進み、警告処理が実行される。この処理では、警告音およびランプもしくはディスプレイ表示による警告を行うべく、警告表示・警報装置9にフェールセーフ制御が実行されたことを示す制御信号が出力される。これにより、警告表示・警報装置9でランプ点灯やディスプレイ表示や、ブザーやスピーカを通じての警告音での警報が行われ、ドライバにブレーキ失陥が発生し、フェールセーフ制御が実行されることが報知される。
次に、ステップ109で、現在の車速より目標減速度および減速度増加勾配選択が行われる。現在の車速は、例えば、車輪速度センサ5FL〜5RRからの信号に基づいて駐車補助ブレーキ制御中に求められる車速や、他のECUで既に求められている車速が用いられる。減速度増加勾配選択は、予めブレーキ制御ECU1内に設けられた車速に応じた減速度増加勾配マップを利用して行われる。
続いて、ステップ111に進み、選択された減速度増加勾配を得るための制御ブレーキ力が演算される。なお、減速度に対する制動圧の換算に関しては、上記と同様である。
続いて、ステップ113に進み、ドライバが要求する制動力(以下、ドライバ要求制動力という)に対して制御ブレーキ力が大きいか否かが判定される。ここでいうドライバ要求制動力とは、ドライバによるブレーキペダルの踏み込みに応じて発生させられる制動力を意味する。このドライバ要求制動力よりも制御ブレーキ力が大きい場合には、ドライバの要求以上のブレーキ力が必要になっているということであるから、制御ブレーキ力を発生させるべく、ステップ115に進む。逆に、ドライバ要求制動力の方が制御ブレーキ力よりも大きい場合には、ドライバが要求するブレーキ力の方がフェールセーフ制御によって求められるブレーキ力よりも大きいということであるから、ドライバの制動意志を尊重し、ドライバ要求制動力が優先される。この場合、ステップ115を飛び越えてそのまま処理が終了される。
ステップ115では、制御ブレーキ力を発生させるための強制制動処理が実行される。具体的には、制御ブレーキ力に相当する制動圧が発生させることを指示する第2駆動信号が出力される。これにより、PKB3が発生させる第2の制動力の大きさが調整され、制御ブレーキ力が発生させられる。なお、この強制制動処理が実行されたときには、この処理が実行されたことを示すべく、ブレーキ制御ECU1に備えられる図示しない強制制動フラグがセットされる。
一方、ステップ101で否定判定された場合には、駐車補助ブレーキ制御が行われていない状態もしくは駐車補助ブレーキ制御が強制的に終了させられた状態であるものとして、ステップ117に進む。
ステップ117では、強制制動処理が実行された後か否かが判定される。この判定は、上述した強制制動フラグがセットされているか否かに基づいて行われる。そして、強制制動フラグがセットされていればステップ119に進み、リセットされていればそのまま処理が終了される。例えば、駐車補助ブレーキ制御が実行されていない通常走行中や、駐車補助ブレーキ制御中にブレーキ失陥が発生してもドライバのブレーキペダル操作に基づいて発生させられた制動力によって車両VLを停止させた場合には、このステップで否定判定されることになる。
ステップ119では、強制制動処理が実行された後に解除操作がなされたか否かが判定される。ここでいう解除操作とは、一定時間、車両VLが停止させること、もしくは、アクセル操作がなされたこと等を意味する。このような解除操作の有無は、車輪速度センサ5FL〜5RRからの検出信号に基づいて、もしくは、アクセル操作量センサ52の検出信号に基づいて判定される。
このステップで肯定判定されれば、強制制動フラグをリセットしたのち、ステップ121に進んで強制制動解除処理が実行され、PKB3に発生させられている制動圧を解除すべく、第2駆動信号が解除される。また、このステップで否定判定されれば、そのまま処理が終了される。この場合、強制制動処理で設定されたPKB3に発生させた制動圧が維持されることになる。
以上説明したように、本実施形態の駐車補助ブレーキ装置によれば、駐車補助ブレーキ制御中にブレーキ失陥が発生したときには、車両VLを自動的に停止させるようにしている。これにより、駐車補助ブレーキ制御を実行するにあたり、ブレーキ失陥が検出された場合に、そのブレーキ失陥に対応できるフェールセーフ機能を備えた駐車補助ブレーキ制御装置とすることができる。
また、本実施形態のフェールセーフ制御では、車速に応じた減速度増加勾配を選択し、その選択された減速度増加勾配が得られる目標減速度となるように車両VLを減速させて停止させるようにしている。このため、車両VLの停止が急ブレーキにならないようにできる。
ただし、ここで選択された減速度増加勾配を得るための制御ブレーキ力よりもドライバ要求制動力の方が大きい場合には、ドライバ要求制動力が得られるようにすることで、ドライバの制動意志を尊重することもできる。
なお、図3中に示したステップは、各種処理を実行する手段に対応するものである。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態は、第1実施形態に対して、ブレーキ制御ECU1が実行するフェールセーフ制御処理の内容を変更したものであり、駐車補助ブレーキ制御装置の構成などについては第1実施形態と同様であるため、異なる部分についてのみ説明する。
上記第1実施形態では、ブレーキ失陥が発生した場合に、PKB3を用いて強制的に車両VLを停止させるようにしているが、本実施形態では、ブレーキ失陥の形態に応じて、駐車補助ブレーキ制御を継続するか、強制的に車両VLを停止させるかを決め、制御形態を変化させるようにしている。
図4は、本実施形態の駐車補助ブレーキ制御装置におけるブレーキ制御ECU1が実行するフェールセーフ制御処理のフローチャートを示したものである。
この図に示されるステップ101、103では、第1実施形態で示した図3におけるステップ101、103と同様の処理が実行される。そして、ステップ103でブレーキ失陥が検出された場合に、ステップ201に進み、ブレーキ失陥の内容に応じた制御形態が決められる。すなわち、ステップ201において、ブレーキ失陥は、油圧ブレーキ装置2に備えられる2系統の配管構成のうちのいずれか一方のみに異常が検出されたものなのか、それとも2系統共に異常が検出されたものなのかが判定される。
この判定は、例えば、第1実施形態で説明した異常チェック時に異常が検出された場合に、異常検出フラグをセットするのと共に、その異常が検出された対象物を記憶しておき、その対象物が2系統の配管構成のうちのいずれに属するものかをチェックすることにより行われる。
これにより、異常が検出されたのが2系統のうちのいずれか一方であった場合には、ステップ203に進み、ドライバーへの警告処理が行われる。この処理では、警告音およびランプもしくはディスプレイ表示による警告を行うべく、警告表示・警報装置9に油圧ブレーキ装置2に備えられる2系統の配管構成のうちのいずれか一方においてブレーキ失陥が発生したことを示す制御信号が出力される。これにより、警告表示・警報装置9でランプ点灯やディスプレイ表示や、ブザーやスピーカを通じての警告音での警報が行われ、ドライバにブレーキ失陥が発生したことが報知される。
逆に、ステップ201において、2系統共に異常が検出されていた場合には、第1実施形態と同様にステップ105以降の処理が実行される。
また、ステップ101において、駐車補助ブレーキ制御中でなかった場合に関しても、第1実施形態にステップ111以降の処理が実行される。
以上説明したように、本実施形態では、油圧ブレーキ装置2に備えられる2系統の配管構成のうちのいずれか一方のみに異常が検出されただけの場合には、その旨の警告を行いつつ、駐車補助ブレーキ制御を継続させるようにしている。このため、ドライバにブレーキ失陥が発生したことを知らせつつ、駐車補助ブレーキ制御を継続して実行することが可能となる。
なお、駐車補助ブレーキ制御中には、車両VLの車速が低速なクリープ走行とされることから、油圧ブレーキ装置2のうちいずれか一系統のみでしか制動圧を発生させられなくても、十分に車速を減速させることができ、本実施形態のような制御を行っても問題はない。
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態について説明する。本実施形態は、第1実施形態に対して、ブレーキ制御ECU1が実行するフェールセーフ制御処理の内容を変更したものであり、駐車補助ブレーキ制御装置の構成などについては第1実施形態と同様であるため、異なる部分についてのみ説明する。
上記第1実施形態では、ブレーキ失陥が発生した場合に、PKB3を用いて強制的に車両VLを停止させるようにしているが、本実施形態では、PKB3を用いて車両VLにおける車速を調整し、駐車補助ブレーキ制御を継続する。
図5は、本実施形態の駐車補助ブレーキ制御装置におけるブレーキ制御ECU1が実行するフェールセーフ制御処理のフローチャートを示したものである。
この図に示されるステップ101、103では、第1実施形態で示した図3におけるステップ101、103と同様の処理が実行される。
そして、ステップ103においてブレーキ失陥が発生していると判定された場合には、第1実施形態における図3のステップ105で示した処理を行うことなく、ステップ107に進み、警告処理がなされる。
この後、ステップ301に進み、クリープ走行が行えるように、駐車補助ブレーキ制御において決められた目標減速度を発生させために必要なPKB3に加える制動力に応じた第2駆動信号が出力される。これにより、PKB3によって車輪4RL、4RRに制動力が発生させられ、駐車補助ブレーキ制御で決められたクリープ走行が実現される。
以上説明したように、本実施形態では、油圧ブレーキ装置2にブレーキ失陥が発生した場合にはPKB3によって制動力を発生さえることで駐車補助ブレーキ制御が継続できるようにしている。このように制動力付与手段として第1ブレーキ手段と第2ブレーキ手段が存在する場合に、通常時に駐車補助ブレーキ制御に用いられる第1ブレーキ手段がブレーキ失陥したとしても第2ブレーキ手段を用いることで、駐車補助ブレーキ制御を継続することが可能である。
(他の実施形態)
上記実施形態では、第1ブレーキ手段を油圧ブレーキ2とし、第2ブレーキ手段をPKB3としているが、自動的に制動力を発生させられるものであれば必ずしもこれらの構成にする必要はない。例えば、電動ブレーキによって第1、第2ブレーキ手段を構成しても良い。さらに、回生ブレーキなどの構成が含まれる場合には、それらと共同して自動的な制動力を発生させるようにしても良い。
また、上記実施形態では、ブレーキ制御ECU1によってフェールセーフ制御処理を実行させるようにしたが、必ずしもブレーキ制御ECU1である必要はない。特に、近年研究が進められている車両における各種制御を統合的に行う統合ECUなどが存在する場合、その統合ECUによってフェールセーフ制御処理を実行させるようにしても良い。また、複数のECUによってフェールセーフ制御処理が実行されるようにしても良い。
本発明の第1実施形態における駐車補助ブレーキ制御装置のブロック構成を示す図である。 駐車補助ブレーキ制御装置に備えられる油圧ブレーキの構成を示す図である。 ブレーキ制御ECUが実行するフェールセーフ制御処理の詳細を示したフローチャートである。 本発明の第2実施形態における駐車補助ブレーキ制御装置に備えられるブレーキ制御ECUが実行するフェールセーフ制御処理の詳細を示したフローチャートである。 本発明の第2実施形態における駐車補助ブレーキ制御装置に備えられるブレーキ制御ECUが実行するフェールセーフ制御処理の詳細を示したフローチャートである。
符号の説明
1…ブレーキ制御ECU、2…油圧ブレーキ装置、3…PKB、
4FR、FL、RR、RL…車輪、5FR、FL、RR、RL…車輪速度センサ、
6…車内LANバス、7…エンジン制御ECU、8…周辺監視制御ECU、
9…警告表示・警報装置、50…センサ類、55…ドア開閉センサ、VL…車両。

Claims (8)

  1. ドライバに対して車両(VL)の駐車を支援するための駐車補助モードが設定された際に、前記車両の速度を制動力にて制御する駐車補助ブレーキ制御を実行する駐車補助ブレーキ制御装置において、
    前記駐車補助ブレーキ制御にあたり、前記車両に備えられる各車輪(4FL、4FR、4RL、4RR)に、ドライバの意思とは無関係に前記制動力を付与可能な第1ブレーキ手段(2)の異常状態を示す検出信号を受け取り、前記第1ブレーキ手段に異常が発生したことを検出する異常検出手段(103)と、
    前記異常検出手段によって、前記第1ブレーキ手段に異常が発生したことが検出された場合に、前記車両に備えられる車輪に制動力を付与する前記第1ブレーキ手段とは異なる第2ブレーキ手段(3)に指示信号を出力し、制動力を発生させることで、前記車両を所定速度で走行させるもしくは停止させる車両制動制御手段(115)と、を備えていることを特徴とする駐車補助ブレーキ制御装置。
  2. 前記車両の車速を示すデータを受け取り、この車速を示すデータに基づいて目標減速度を求める目標減速度検出手段(109)を有し、
    前記車両制動制御手段は、前記第2ブレーキ手段が前記車輪に付加する制動力を制御して前記目標減速度検出手段によって求められた前記目標減速度が得られるように、前記指示信号を出力し、前記第2ブレーキ手段が前記車輪に付与する制動力を調整することを特徴とする請求項1に記載の駐車補助ブレーキ制御装置。
  3. 前記車両の車速を示すデータを受け取り、この車速を示すデータに基づいて減速度増加勾配を求める減速度増加勾配検出手段(109)を有し、
    前記車両制動制御手段は、前記第2ブレーキ手段が前記車輪に付加する制動力を制御して前記減速度増加勾配検出手段によって求められた前記減速度増加勾配が得られるように、前記指示信号を出力し、前記第2ブレーキ手段が前記車輪に付与する制動力を調整することを特徴とする請求項1または2に記載の駐車補助ブレーキ制御装置。
  4. 前記車両制動制御手段は、前記第1ブレーキ手段の異常が発生した場所に応じて、前記第2ブレーキ手段に指示信号を出力して制動力を発生させるか、前記第2ブレーキ手段に指示信号を出力せず、前記第1ブレーキ手段によって制動力を発生させるかを変えることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の駐車補助ブレーキ制御装置。
  5. 前記第1ブレーキ手段が、前記車両に備えられる前記車輪を2系統に分けて前記制動力を付加するように構成されたものである場合において、
    前記車両制動制御手段は、前記第1ブレーキ手段の異常が発生した場所が2系統のうちのいずれか1系統のみであった場合には、前記前記第2ブレーキ手段に指示信号を出力せず、前記第1ブレーキ手段によって制動力を発生させることを特徴とする請求項4に記載の駐車補助ブレーキ制御装置。
  6. 前記車両制動制御手段は、前記第1ブレーキ手段の2系統共に異常が発生した場合には、前記前記第2ブレーキ手段に指示信号を出力し、前記第2ブレーキ手段によって制動力を発生させることを特徴とする請求項5に記載の駐車補助ブレーキ制御装置。
  7. 前記車両制動制御手段は、前記第2ブレーキ手段として電動パーキングブレーキに前記指示信号を出力することを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1つに記載の駐車補助ブレーキ制御装置。
  8. ドライバに対して車両(VL)の駐車を支援するための駐車補助モードが設定された際に、前記車両の速度を制動力にて制御する機能をコンピュータに実行させる駐車補助ブレーキ制御プログラムであって、
    前記車両に備えられる車輪(4FL、4FR、4RL、4RR)に、ドライバの意思とは無関係に前記制動力を付与する第1ブレーキ手段(2)の異常状態を示す検出信号を受け取り、前記第1ブレーキ手段に異常が発生したことを検出する異常検出機能と、
    前記異常検出手段によって、前記第1ブレーキ手段に異常が発生したことが検出された場合に、前記車両に備えられる各車輪(4FL、4FR、4RL、4RR)に制動力を付与する前記第1ブレーキ手段とは異なる第2ブレーキ手段(3)に指示信号を出力し、制動力を発生させることで、前記車両を所定速度で走行させるもしくは停止させる車両制動制御機能と、を備えていることを特徴とする駐車補助ブレーキ制御プログラム。
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