JP2004131526A - 感光性熱硬化型樹脂およびその製造方法ならびにその樹脂を含む耐ソルダー性インク組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明の感光性熱硬化型樹脂は、分子構造中に多くの不飽和アルキレン二重結合とカルボン酸官能基とを有する樹脂であり、該樹脂が、分子中に多くのエポキシ官能基を有するフェノールエポキシ樹脂と、不飽和モノカルボン酸、多塩基性酸無水物およびエポキシ基含有不飽和単量体との反応により得られ得るものである。また、本発明の耐ソルダー性インク組成物は、上記感光性熱硬化型樹脂と、光重合開始剤と、熱硬化剤とを含有する。
【効果】本発明の耐ソルダー性インク組成物はプリント配線板に用いられ、優れた感光性、耐ソルダー性、耐電解腐食性、絶縁性および銅箔に対する良好な付着性を示すものである。
【選択図】なし
【効果】本発明の耐ソルダー性インク組成物はプリント配線板に用いられ、優れた感光性、耐ソルダー性、耐電解腐食性、絶縁性および銅箔に対する良好な付着性を示すものである。
【選択図】なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は感光性熱硬化型樹脂および製造方法ならびにその樹脂を含む耐ソルダー性インク組成物に関し、上記組成物はプリント配線板に用いられ、優れた感光性、耐ソルダー性、耐電解腐食性、絶縁性および銅箔に対する付着性などの諸特性を示すものである。
【0002】
【発明の技術的背景】
近年、プリント配線板の回路の高密度化に伴い、従来用いられていたスクリーンプリント用の単純な熱硬化型耐ソルダー性インクは、すでにほとんど淘汰され、現在では、感光性熱硬化型ソルダー性インクにより取って替られている。耐ソルダー性インクの使用条件が非常に特殊であるため、プリント配線板の製造工程におけるスズソルダー含浸時の高温に対する優れた耐熱性を必要とする外、さらに銅箔の剥離を防止するため、優れた付着性を必要とし、また、耐電解腐食性や絶縁性なども当然として要求される。これら諸特性のいかなる一つが欠けても、使用上問題が生じることはいうまでもない。また、環境保全や公共安全問題を考慮して、現像過程における有機溶剤の使用もアルカリ性水溶液により取り替えられつつある。
【0003】
上記諸条件を満足させる必要があるため、耐ソルダー性インク材料は選択上多くの制限がある。現在では、エポキシ樹脂を原料素材として合成された感光性樹脂ただ一つのみが上記諸条件を満たしものとして用いられている。これらの感光性エポキシ樹脂の早期の発明としては、USP4146452号明細書(1979年3月)、またさらに早期のものがみられるが、プリント配線板に商業化されて実用されたのは、最近の10年のことであり、その実例として中華民国(台湾)特許第140202号公報および同じく第257786号公報が挙げられる。
【0004】
しかし、これらの感光性樹脂は、上記耐ソルダー性インクとしての条件を満たすものといえども、感光性不足の問題が存在する。そのため、通常使用の際、その感光性を促進する目的で、水溶性でしかもエチレン結合を有するモノマーを添加しているが、その添加量に制限があり、多く添加すると、耐ソルダー性インクの物性をそこない、添加量が少なくすぎると、感光性の促進効果がなく、問題となっている。
【0005】
そのため、感光性に優れた耐ソルダー性インク組成物の開発が求められている。
本発明者は、従来技術が抱える上記耐ソルダー性インク組成物の問題点を解決するために広く研究検討した結果、本発明を完成するに至った。
【0006】
【特許文献1】
米国特許第4146452号明細書
【特許文献2】
中華民国(台湾)特許第140202号公報
【特許文献3】
中華民国(台湾)特許第257786号公報
【0007】
【発明の目的】
本発明は、感光性熱硬化型樹脂とその樹脂を含む耐ソルダー性インク組成物およびその製造方法を提供することを目的としている。
また、本発明は、プリント配線板に用いられ、優れた感光性、耐ソルダー性、耐電解腐食性、絶縁性および銅箔に対する良好な付着性を有する耐ソルダー性インク組成物を提供することを目的としている。
【0008】
【発明の概要】
本発明は、分子構造中に多くの不飽和アルキレン二重結合とカルボン酸官能基とを有する樹脂であり、該樹脂が、分子中に多くのエポキシ官能基を有するフェノールエポキシ樹脂と、不飽和モノカルボン酸、多塩基性酸無水物およびエポキシ基含有不飽和単量体との反応により得られ得る感光性熱硬化型樹脂にある。
【0009】
本発明の感光性熱硬化型樹脂の製造方法は、感光性熱硬化型樹脂の製造において、
(1)分子中少なくとも二つのエポキシ官能基を有するフェノールエポキシ樹脂(a)と不飽和モノカルボン酸(b)とを、上記不飽和モノカルボン酸とフェノールエポキシ樹脂のエポキシ官能基とのモル比が0.7〜1.2の範囲になるような量で用いて、70〜130℃の範囲内の温度で反応させ;
(2)ステップ(1)において、反応生成物の酸価が15mgKOH/g以下に低下した後、ステップ(1)中のエポキシ樹脂(a)のエポキシ官能基に対し、モル比で0.6〜1.5の範囲内の量の多塩基性酸無水物(c)を加えて、70〜130℃の温度下で反応を続け;
(3)次にエポキシ基を含む不飽和単量体を、ステップ(2)により得られる反応生成物に添加して、60〜100℃の温度で反応させることを特徴としている。
【0010】
本発明の耐ソルダー性インク組成物は、上述の感光性熱硬化型樹脂100重量部、光重合開始剤5〜40重量部および熱硬化剤3〜60重量部からなることを特徴としている。
【0011】
【発明の具体的な説明】
次に本発明の感光性熱可塑性樹脂、その製造方法およびその樹脂を含む耐ソルダー性インク組成物について具体的に説明する。
本発明の感光性熱硬化型樹脂は、分子中に少なくとも二つのエポキシ官能基を有するフェノール型のエポキシ樹脂と、不飽和モノカルボン酸、多塩基酸無水物、エポキシ基を含む不飽和単量体との反応により製造される。
【0012】
即ち、本発明は感光性熱硬化型樹脂の製造方法に関するものでもあり、その製造法としては下記のものが含まれる:
(1)分子中に少なくとも二つのエポキシ官能基を有するフェノール型のエポキシ樹脂(a)と不飽和モノカルボン酸(b)とを70〜130℃範囲の温度で反応させ;その際、不飽和モノカルボン酸とエポキシ樹脂のエポキシ官能基とが、モル比で、好ましくは0.7〜1.2の範囲内になるように各成分が用いられ、さらに好ましくは0.9〜1.05の範囲内になるように各成分が用いられ、特に好ましくは等モル比になるように各成分が使用される;
(2)上記(1)における反応生成物の酸価が15mgKOH/gがそれ以下に低下した際、多塩基酸無水物(c)を加え、70〜130℃の温度下で反応を続ける;その際、多塩基酸無水物(c)の使用量は、上記(1)におけるエポキシ樹脂(a)のエポキシ官能基に対しモル比として、好ましくは0.6〜1.5が用いられ、さらに好ましくは0.8〜1.3が用いられる;
(3)次にエポキシ基を含む不飽和単量体を上記(2)で得られた生成物に加え、60〜100℃の温度下で反応を行う。
【0013】
上記の反応において、温度と粘度を調整しやすくするため、通常、有機溶媒の存在下で反応するが、これらの有機溶媒としては、例えば、カルビトール アセテート、石油ナフタレン、石油エーテル、トルエン、キシレン、メチルエチルケトン、酢酸エチルエステルおよび酢酸ブチルエステル等が挙げられる。しかし、耐ソルダー性インクの操作使用の際の公共安全性を考慮した場合、例えば、カルビトール アセテートと石油ナフタレンとの混合物など引火点の高い溶媒がより好ましい。上記の有機溶剤の容量には、特に制限がなく、反応を有利に進行させることができれば良い。
【0014】
また、上記の(1)の反応において、触媒を添加して、反応を促進することができる。上記の触媒としては、例えば、トリエチルアミンなどのトリアルキルアミン、塩化メチルトリメチルアンモニウムなどの塩化テトラアルキルアンモニウムおよびトリフェニルホスフィンなどが用いられる。その使用量としては、反応物総量に対し、1000〜6000ppm程度になる範囲内で用いることが好ましい。
【0015】
この外、反応のゲル化を抑える目的で、必要とあれば反応中に例えば、ヒドロキノン、メチルヒドロキノンなどの高分子重合抑制剤を加えても良い。その使用量としては、反応物全体に対して200〜2000ppmの範囲内で用いることが好ましい。
上記の(2)の工程において、多塩基性酸無水物(c)との反応の反応期間中、粘度をコントロールするために、場合によっては有機溶媒を追加しても良い。その用量としては、反応が順調に進行する範囲内で用いれば良い。
【0016】
上記の(3)の工程において、エポキシ基を含む不飽和単量体(d)との反応の際、エポキシ基を含む不飽和単量体(d)は、上記の(2)の工程で生成するカルボキシ基と反応して、感光性樹脂(A)の感光性を高める外、反応混合液中に残存する多塩基性酸とも反応することで、残存するポリオールが耐ソルダー性インクの物性に与える害を低下させ得る。それらは、原料の貯存中や原料の供給過程において、水分が非常にたやすく反応混合液に入り、多塩基性酸無水物と反応して、多塩基性酸を生じ、耐ソルダー性インク中にこれら多塩基性酸が存在すると、銅箔に対する耐ソルダー性インクの付着性に影響を与えるものと考えられる。
【0017】
さらに、不飽和単量体(d)と、残存する多塩基性酸とも反応し、それにより生じる反応生成物自体に二つのエチレン不飽和結合を形成するので、光重合反応性の良い単量体となる。それ故、反応工程(3)において、感光樹脂の感光度を確実に高める外、副反応により生じる反応生成物も感光度に有利に働き、存在する可能性のある多塩基性酸の耐ソルダー性インクに及ぼす悪影響を軽減させる。
【0018】
本発明の上記方法により得られる感光性熱硬化型樹脂の酸価は、60〜160mgKOH/gの範囲内にあることが好ましく、さらに80〜140mgKOH/gの範囲内にあることがより好ましい。酸価が低すぎると、耐ソルダー性インクの現像に影響し、酸価が高すぎると、耐ソルダー性インクの銅箔に対する付着性が悪くなり、さらに照射の際、光強度に対する需求度も高くなる。
【0019】
本発明の上記方法においてフェノール型エポキシ樹脂(a)としては、エピクロルヒドリンやメチルエピクロルヒドリンとフェノール樹脂との反応による反応生成物が用いられる。上記のフェノール樹脂としては、例えば、ホルムアルデヒドと、フェノール、クレゾール、ハロンゲーン化フェノールやアルキル化フェノールなどとの反応により得られる。また、本発明に使用されるフェノール型エポキシ樹脂は市販のものを用いても良く、例えば、台湾南亜プラスチック社の商品名NPCN−702、NPCN―704など、または台湾長春合成樹脂社の商品名CNE−202、CNE−204、あるいはダウケミカル社の商品名DEN−438.DEN−485などが挙げられる。
【0020】
本発明の上記方法において用いられる不飽和モノカルボン酸(b)の具体例としては、例えば、アクリル酸、メタアクリル酸、クロトン酸、シンナミル酸などが挙げられ、特にアクリル酸が好ましく用いられる。
本発明の上記方法において用いられる多塩基性酸無水物(c)の具体例としては、例えば、無水コハク酸、無水マレイン酸、無水フタル酸、無水テトラヒドロフタル酸、無水フタル酸、無水テトラヒドロフタル酸などが挙げられ、特にコハク酸無水物とテトラヒドロフタル酸無水物が好ましく用いられる。
【0021】
本発明の上記方法において用いられるエポキシ基を含む不飽和単量体(d)の具体例としては、例えば、エポキシ基を含む(メタ)アクリル酸エステル、アクリル酸グリシジルエステル(GA)、メタアクリル酸グリシジルエステル(GMA)、アクリル酸3,4−エポキシシクロヘキシルヘキシルエステル、メタアクリル酸3,4−エポキシシクロヘキシルヘキシルエステル、アクリル酸3,4−エポキシインダン−1−イルエステル、メタアクリル酸3,4−エポキシインダン−1−イルエスエル、アクリル酸3,4−エポキシインダン−1−イルオキソエチルエステルおよびメタアクリル酸3,4−エポキシインダン−1−イルオキソエチルエステルなどが挙げられ、特にアクリル酸グリシジルエステルおよびメタアクリル酸グリシジルエステルが好ましく用いられる。
【0022】
さらに、本発明は耐ソルダー性インク組成物に関し、上記組成物としては、本発明の上記方法において製造された感光性熱硬化型樹脂、光重合開始剤と熱硬化剤が含まれる。
上記光重合開始剤の具体例としては、例えば、安息香酸、安息香酸メチルエーテルおよびアセトフェノンなどが挙げられる。これらの光重合開始剤は市販品を用いても良く、例えば、チバーガイギ社の商品名Ingacure−907とITZが用いられる。この光重合開始剤の配合量は、感光性熱硬化型樹脂100重量部に対し、好ましくは5〜40重量部、より好ましくは5〜30重量部である。
【0023】
感光性樹脂の分子構造内にカルボン酸の官能基があってこそ、アルカリ水溶液により現像されるのであるが、一方、カルボン酸基の存在は、感光性樹脂の銅箔に対する付着性および絶縁性に極めて重大な影響を与える。そのため、現像の後、カルボン酸官能基を必ずや中和する必要があり、熱硬化剤を添加することにより中和する。それ故に本発明の耐ソルダー性インク組成物中に必ず熱硬化剤が含まれている。上記の熱硬化剤としては、カルボン酸基と反応する官能基を有し、それ自体が銅箔に対する付着性および絶縁性に優れたものでなければならない。これらの特性を必要とすることに鑑み、本発明の耐ソルダー性インク組成物中に用いる熱硬化剤としては、エポキシ樹脂が好ましい。それは、エポキシ樹脂自体が銅箔に対する付着性および絶縁性に優れており、しかもそのエポキシ基がカルボン酸基と反応する能力を有しているからである。
【0024】
本発明の組成物中に用いられる熱硬化剤であるエポキシ樹脂としては、公知慣用のもので、しかも市販で購入し得るものが挙げられ、例えば、台湾南亜プラスチック社の商品名NPCN−702とNPCN−704;長春合成樹脂社の商品名CNE−202とCNE−204;ダウ・ケミカル社の商品名DEN−438とDEN−485;日産化学社の商品名TEPIC;Yuka−Shell社の商品名celloxide−2021などが使用される。この熱硬化剤の配合量は、感光性熱硬化型樹脂100重量部に対して、好ましくは3〜60重量部、さらにより好ましくは5〜50重量部である。
【0025】
本発明の耐ソルダー性インク組成物は、必要に応じて硬化促進剤が用いられる。常用の硬化促進剤としては、例えば、エチルグアニジノアミン、ジアミノジフェニルメタン、メラミンなどが挙げられる。この硬化促進剤の配合量は、感光性熱硬化型樹脂100重量部に対し、好ましくは1〜5重量部である。
また、耐ソルダー性インクの硬度および銅箔に対する付着性を高めるため、必要に応じて無機充填剤を本発明の耐ソルダー性インク組成物中に添加する。この無機充填剤としては、例えば、硫酸バリウム、シリカ、タルク末、カオリン、炭酸カルシウムなどが挙げられる。この無機充填剤の添加量は、感光性熱硬化型樹脂100重量部に対し、5〜100重量部である。
【0026】
本発明の耐ソルダー性インク組成物は、必要に応じて、染料、流動剤、消泡剤などの助剤が用いられる。慣用の染料としては、例えば、フタロシアニン グリーン、フタロシアニン ブルー、ヨード グリーン、アゾイエローなどが挙げられる。これら助剤の添加量は、感光性熱硬化型樹脂100重量部に対して、0.5〜3重量部の範囲内にある。
【0027】
【発明の効果】
本発明の感光性熱硬化性型樹脂により、感光性に優れた耐ソルダー性インク組成物が得られ、この耐ソルダー性インク組成物は、感光性に優れ、かつ放置安定性を有する。
また、本発明の耐ソルダー性インク組成物によれば、ヒートホッグ現象を生じにくい。
【0028】
【実施例】
以下に実施例および実験例を示して、さらに本発明を詳細に説明するが、本発明はこれら実施例と実験例に限定されるものではない。
【0029】
【実施例1】
(a)不飽和樹脂の合成(本発明方法のステップ(1))
トルエン フェノールエポキシ樹脂(2050重量部(10当量)、南亜プラスチック社製品、NPCN−704、軟化温度:85〜95℃、エポキシ当量:205)、アクリル酸(720重量部(10モル)、カルビトール アセテート(649重量部)、ナフタリン溶剤(278重量部)、トリフェニル ホスフィン(11.1重量部(3000ppm))およびヒドロキノン(1.9重量部(500ppm))を反応器に入れ、攪拌を続けながら100℃に加熱して、12時間反応を行い、冷却して不飽和樹脂を得る。その酸価は15mgKOH/g以下であった。
【0030】
(b)不飽和ポリカルボン酸樹脂の合成(本発明方法のステップ(2))
ステップ(a)において得た反応生成物の不飽和樹脂(1860重量(5当量))を反応器に入れ、テトラヒドロフタル酸無水物(760.8重量部(5モル))、カルビトール アセテート(576重量部)およびナフタリン溶剤(116重量部)を加え、攪拌しながら95℃に加熱し、同温度下で8時間反応し、冷却して不飽和ポリカルボン酸樹脂を得る。その酸価は約100mgKOH/gであった。
【0031】
(c)感光性熱硬化型樹脂の合成(本発明方法のステップ(3))
ステップ(b)において得た反応生成物の不飽和ポリカルボン酸樹脂(70重量部(0.107当量)を反応器に入れ、メタアクリル酸グリシジルエステル(GMA,7.5重量部)を加え、さらにカルビトール アセテート(4.0重量部)を加え、80℃で反応を8時間続け、冷却して本発明の感光性熱硬化型樹脂を得る。その固形分は約65%である。
【0032】
【実施例2〜9】
実施例1と同じ方法を用い、メタアクリル酸グリシジルエステル(GMA)の使用量を表1に示す如く替えて、本発明の熱硬化性感光樹脂を製造した。その酸価を測定した結果を表1に示す。
【0033】
【表1】
【0034】
【比較例1〜9】
実施例1と同じ方法を用い、ステップ(c)のメタアクリル酸グリシジルエステル(GMA)との反応およびステップ(b)において用いたテトラヒドロフタル酸無水物の使用量を表2に示す如く変えた以外は、すべて実施例1と同様にして、メタアクリル酸グリシジルエステルを含まない熱硬化性樹脂を得た。その酸価を求め表2にその結果を示す。
【0035】
【表2】
【0036】
【調合例1〜9および比較調合例1〜9】
上記実施例1〜9および比較例1〜9において製造された樹脂を下記表に示す組成物における感光性樹脂としてそれぞれ用い、下記表記載の成分を配合して混合攪拌し、均一になるように充分混合することにより、配合例1〜9および比較配合例1〜9に示す耐ソルダー性インク組成物を調製した。
【0037】
【表3】
【0038】
【実験例】
調合例1〜9および比較調合例1〜9の耐ソルダー性インク組成物を銅箔基板に塗布し、76℃で1時間乾燥し、水銀紫外線ランプを用い、波長300〜340cm−1,露光強度475mJ/cm2で露光した。露光に用いたフィルムはStouffer 21−Step Sensitivity Guide, Stouffer 1−T Resolution Guide を1%の炭酸ナトリウム水溶液により現像し、1.8kg/cmの水圧下で60秒間洗浄し、さらに、Stouffer 21−Step Sensitivity Guideによりその感光度を評価した。その結果を表3および表4に示す。数値が高い程、感光度が良いことを示す。
【0039】
一方、実際におけるプリント配線板の製造過程において、耐ソルダー性インクはコーティング、乾燥した後、すぐに露光と現像がされないで、しばらく放置されることがある。この放置時間が長引くと、現像不良が生じる。一般にこの状態をヒート ホッグ現象(Heat fogging)と称する。それ故、調合例1〜9および比較調合例1〜9の耐ソルダー性インク組成物を銅箔にコーティングし、76℃で1時間乾燥した後、24時間放置してから露光と現像を行い、現像不良か否かについて観察した。その結果を表3と表4に併せて示す。
【0040】
【表4】
【0041】
表3と表4に示す結果を比べてみると、本発明の感光性熱硬化性型樹脂より得た耐ソルダー性インク組成物は、感光性に優れ、かつ放置安定性を有することが良く判る。
付記
1. 分子構造中に多くの不飽和アルキレン二重結合とカルボン酸官能基を含有し、 且つ分子中に多くのエポキシ官能基のフェノールエポキシ樹脂、不飽和モノカルボン酸、多塩基性酸無水物およびエポキシ基を含む不飽和単量体の反応により得られることを特徴とする感光性熱硬化型樹脂。
2. 前記感光性熱硬化型樹脂において、不飽和モノカルボン酸が、アクリル酸、メタアクリル酸、クロトン酸とシンナミル酸よりなる群から選択されることを特徴とする上記1に記載の感光性熱硬化型樹脂。
3. 前記感光性熱硬化型樹脂において、多塩基性酸無水物が、コハク酸無水物、マレイン酸無水物、フタル酸無水物とテトラヒドロフタル酸無水物よりなる群から選択されることを特徴とする上記1に記載の感光性熱硬化型樹脂。
4. 前記感光性熱硬化型樹脂において、エポキシ基を含む不飽和単量体が、アクリル酸グリシジルエステル(GA)、メタアクリル酸グリシジルエステル(GMA)、アクリル酸3,4−エポキシシクロヘキシルヘキシルエステル、メタアクリル酸3,4−エポキシシクロヘキシルヘキシルエステル、アクリル酸3,4−エポキシインダン−1−イルエステル、メタアクリル酸3,4−エポキシインダン−1−イルエスエル、アクリル酸3,4−エポキシインダン−1−イルオキソエチルエステルとメタアクリル酸3,4−エポキシインダン−1−イルオキソエチルエステルよりなる群から選択されることを特徴とする上記1に記載の感光性熱硬化型樹脂。
5.感光性熱硬化型樹脂の製造において、
(1)分子中少なくとも二つのエポキシ官能基を含むフェノールエポキシ樹脂(a)と不飽和モノカルボン酸(b)とを70〜130℃の温度範囲内で反応させ、上記不飽和カルボン酸とエポキシ樹脂のエポキシ官能基のモル比が0.7〜1.2の範囲にあり;
(2)ステップ(1)において、反応生成物の酸価が15mgKOH/gまたはそれ以下に低下した際、多塩基性酸無水物(c)を加え、70〜130℃の温度下で反応を続け、多塩基性酸無水物の使用量が、ステップ(1)中のエポキシ樹脂(a)のエポキシ官能基に対し、モル比で0.6〜1.5の範囲内にあり;
(3)次にエポキシ基を含む不飽和単量体を、ステップ(2)により得る反応生成物を添加して、60〜100℃の温度下で反応することを特徴とする感光性熱硬化型樹脂の製造方法。
6. 不飽和モノカルボン酸が、アクリル酸、メタアクリル酸、クロトン酸とシンナミル酸よりなる群から選択されることを特徴とする上記5に記載の感光性熱硬化型樹脂の製造方法。
7. 多塩基性酸無水物が、コハク酸無水物、マレイン酸無水物、フタル酸無水物とテトラヒドロフタル酸無水物よりなる群から選択されることを特徴とする上記5に記載の感光性熱硬化型樹脂の製造方法。
8. エポキシ基を含む不飽和単量体がアクリル酸グリシジルエステル、メタアクリル酸グリシジルエステル、アクリル酸3,4−エポキシシクロヘキシルヘキシルエステル、メタアクリル酸3,4−エポキシシクロヘキシルヘキシルエステル、アクリル酸3,4−エポキシインダン‐1‐イルエステル、メタアクリル酸3,4−エポキシインダン‐1‐イルエステル、アクリル酸3,4−エポキシインダン‐1−イルオキソエチルエステルとメタアクリル酸3,4−エポキシインダン‐1−イルオキソエチルエステルよりなる群から選択されることを特徴とする上記5に記載の感光性熱硬化型の樹脂方法。
9. 請求項1〜4の任意項の感光性熱硬化型樹脂100重量部、光重合開始剤5〜40重量部と熱硬化剤3〜60重量部からなることを特徴とする耐ソルダー性インク組成物。
10. 熱硬化剤がエポキシ樹脂であることを特徴とする上記9に記載の耐ソルダー性インク組成物。
11. エチルグアニジノアミン、ジアミノジフェニルメタンとメラミンよりなる群から選択される硬化促進剤を含むことを特徴とする上記9に記載の耐ソルダー性インク組成物。
【発明の属する技術分野】
本発明は感光性熱硬化型樹脂および製造方法ならびにその樹脂を含む耐ソルダー性インク組成物に関し、上記組成物はプリント配線板に用いられ、優れた感光性、耐ソルダー性、耐電解腐食性、絶縁性および銅箔に対する付着性などの諸特性を示すものである。
【0002】
【発明の技術的背景】
近年、プリント配線板の回路の高密度化に伴い、従来用いられていたスクリーンプリント用の単純な熱硬化型耐ソルダー性インクは、すでにほとんど淘汰され、現在では、感光性熱硬化型ソルダー性インクにより取って替られている。耐ソルダー性インクの使用条件が非常に特殊であるため、プリント配線板の製造工程におけるスズソルダー含浸時の高温に対する優れた耐熱性を必要とする外、さらに銅箔の剥離を防止するため、優れた付着性を必要とし、また、耐電解腐食性や絶縁性なども当然として要求される。これら諸特性のいかなる一つが欠けても、使用上問題が生じることはいうまでもない。また、環境保全や公共安全問題を考慮して、現像過程における有機溶剤の使用もアルカリ性水溶液により取り替えられつつある。
【0003】
上記諸条件を満足させる必要があるため、耐ソルダー性インク材料は選択上多くの制限がある。現在では、エポキシ樹脂を原料素材として合成された感光性樹脂ただ一つのみが上記諸条件を満たしものとして用いられている。これらの感光性エポキシ樹脂の早期の発明としては、USP4146452号明細書(1979年3月)、またさらに早期のものがみられるが、プリント配線板に商業化されて実用されたのは、最近の10年のことであり、その実例として中華民国(台湾)特許第140202号公報および同じく第257786号公報が挙げられる。
【0004】
しかし、これらの感光性樹脂は、上記耐ソルダー性インクとしての条件を満たすものといえども、感光性不足の問題が存在する。そのため、通常使用の際、その感光性を促進する目的で、水溶性でしかもエチレン結合を有するモノマーを添加しているが、その添加量に制限があり、多く添加すると、耐ソルダー性インクの物性をそこない、添加量が少なくすぎると、感光性の促進効果がなく、問題となっている。
【0005】
そのため、感光性に優れた耐ソルダー性インク組成物の開発が求められている。
本発明者は、従来技術が抱える上記耐ソルダー性インク組成物の問題点を解決するために広く研究検討した結果、本発明を完成するに至った。
【0006】
【特許文献1】
米国特許第4146452号明細書
【特許文献2】
中華民国(台湾)特許第140202号公報
【特許文献3】
中華民国(台湾)特許第257786号公報
【0007】
【発明の目的】
本発明は、感光性熱硬化型樹脂とその樹脂を含む耐ソルダー性インク組成物およびその製造方法を提供することを目的としている。
また、本発明は、プリント配線板に用いられ、優れた感光性、耐ソルダー性、耐電解腐食性、絶縁性および銅箔に対する良好な付着性を有する耐ソルダー性インク組成物を提供することを目的としている。
【0008】
【発明の概要】
本発明は、分子構造中に多くの不飽和アルキレン二重結合とカルボン酸官能基とを有する樹脂であり、該樹脂が、分子中に多くのエポキシ官能基を有するフェノールエポキシ樹脂と、不飽和モノカルボン酸、多塩基性酸無水物およびエポキシ基含有不飽和単量体との反応により得られ得る感光性熱硬化型樹脂にある。
【0009】
本発明の感光性熱硬化型樹脂の製造方法は、感光性熱硬化型樹脂の製造において、
(1)分子中少なくとも二つのエポキシ官能基を有するフェノールエポキシ樹脂(a)と不飽和モノカルボン酸(b)とを、上記不飽和モノカルボン酸とフェノールエポキシ樹脂のエポキシ官能基とのモル比が0.7〜1.2の範囲になるような量で用いて、70〜130℃の範囲内の温度で反応させ;
(2)ステップ(1)において、反応生成物の酸価が15mgKOH/g以下に低下した後、ステップ(1)中のエポキシ樹脂(a)のエポキシ官能基に対し、モル比で0.6〜1.5の範囲内の量の多塩基性酸無水物(c)を加えて、70〜130℃の温度下で反応を続け;
(3)次にエポキシ基を含む不飽和単量体を、ステップ(2)により得られる反応生成物に添加して、60〜100℃の温度で反応させることを特徴としている。
【0010】
本発明の耐ソルダー性インク組成物は、上述の感光性熱硬化型樹脂100重量部、光重合開始剤5〜40重量部および熱硬化剤3〜60重量部からなることを特徴としている。
【0011】
【発明の具体的な説明】
次に本発明の感光性熱可塑性樹脂、その製造方法およびその樹脂を含む耐ソルダー性インク組成物について具体的に説明する。
本発明の感光性熱硬化型樹脂は、分子中に少なくとも二つのエポキシ官能基を有するフェノール型のエポキシ樹脂と、不飽和モノカルボン酸、多塩基酸無水物、エポキシ基を含む不飽和単量体との反応により製造される。
【0012】
即ち、本発明は感光性熱硬化型樹脂の製造方法に関するものでもあり、その製造法としては下記のものが含まれる:
(1)分子中に少なくとも二つのエポキシ官能基を有するフェノール型のエポキシ樹脂(a)と不飽和モノカルボン酸(b)とを70〜130℃範囲の温度で反応させ;その際、不飽和モノカルボン酸とエポキシ樹脂のエポキシ官能基とが、モル比で、好ましくは0.7〜1.2の範囲内になるように各成分が用いられ、さらに好ましくは0.9〜1.05の範囲内になるように各成分が用いられ、特に好ましくは等モル比になるように各成分が使用される;
(2)上記(1)における反応生成物の酸価が15mgKOH/gがそれ以下に低下した際、多塩基酸無水物(c)を加え、70〜130℃の温度下で反応を続ける;その際、多塩基酸無水物(c)の使用量は、上記(1)におけるエポキシ樹脂(a)のエポキシ官能基に対しモル比として、好ましくは0.6〜1.5が用いられ、さらに好ましくは0.8〜1.3が用いられる;
(3)次にエポキシ基を含む不飽和単量体を上記(2)で得られた生成物に加え、60〜100℃の温度下で反応を行う。
【0013】
上記の反応において、温度と粘度を調整しやすくするため、通常、有機溶媒の存在下で反応するが、これらの有機溶媒としては、例えば、カルビトール アセテート、石油ナフタレン、石油エーテル、トルエン、キシレン、メチルエチルケトン、酢酸エチルエステルおよび酢酸ブチルエステル等が挙げられる。しかし、耐ソルダー性インクの操作使用の際の公共安全性を考慮した場合、例えば、カルビトール アセテートと石油ナフタレンとの混合物など引火点の高い溶媒がより好ましい。上記の有機溶剤の容量には、特に制限がなく、反応を有利に進行させることができれば良い。
【0014】
また、上記の(1)の反応において、触媒を添加して、反応を促進することができる。上記の触媒としては、例えば、トリエチルアミンなどのトリアルキルアミン、塩化メチルトリメチルアンモニウムなどの塩化テトラアルキルアンモニウムおよびトリフェニルホスフィンなどが用いられる。その使用量としては、反応物総量に対し、1000〜6000ppm程度になる範囲内で用いることが好ましい。
【0015】
この外、反応のゲル化を抑える目的で、必要とあれば反応中に例えば、ヒドロキノン、メチルヒドロキノンなどの高分子重合抑制剤を加えても良い。その使用量としては、反応物全体に対して200〜2000ppmの範囲内で用いることが好ましい。
上記の(2)の工程において、多塩基性酸無水物(c)との反応の反応期間中、粘度をコントロールするために、場合によっては有機溶媒を追加しても良い。その用量としては、反応が順調に進行する範囲内で用いれば良い。
【0016】
上記の(3)の工程において、エポキシ基を含む不飽和単量体(d)との反応の際、エポキシ基を含む不飽和単量体(d)は、上記の(2)の工程で生成するカルボキシ基と反応して、感光性樹脂(A)の感光性を高める外、反応混合液中に残存する多塩基性酸とも反応することで、残存するポリオールが耐ソルダー性インクの物性に与える害を低下させ得る。それらは、原料の貯存中や原料の供給過程において、水分が非常にたやすく反応混合液に入り、多塩基性酸無水物と反応して、多塩基性酸を生じ、耐ソルダー性インク中にこれら多塩基性酸が存在すると、銅箔に対する耐ソルダー性インクの付着性に影響を与えるものと考えられる。
【0017】
さらに、不飽和単量体(d)と、残存する多塩基性酸とも反応し、それにより生じる反応生成物自体に二つのエチレン不飽和結合を形成するので、光重合反応性の良い単量体となる。それ故、反応工程(3)において、感光樹脂の感光度を確実に高める外、副反応により生じる反応生成物も感光度に有利に働き、存在する可能性のある多塩基性酸の耐ソルダー性インクに及ぼす悪影響を軽減させる。
【0018】
本発明の上記方法により得られる感光性熱硬化型樹脂の酸価は、60〜160mgKOH/gの範囲内にあることが好ましく、さらに80〜140mgKOH/gの範囲内にあることがより好ましい。酸価が低すぎると、耐ソルダー性インクの現像に影響し、酸価が高すぎると、耐ソルダー性インクの銅箔に対する付着性が悪くなり、さらに照射の際、光強度に対する需求度も高くなる。
【0019】
本発明の上記方法においてフェノール型エポキシ樹脂(a)としては、エピクロルヒドリンやメチルエピクロルヒドリンとフェノール樹脂との反応による反応生成物が用いられる。上記のフェノール樹脂としては、例えば、ホルムアルデヒドと、フェノール、クレゾール、ハロンゲーン化フェノールやアルキル化フェノールなどとの反応により得られる。また、本発明に使用されるフェノール型エポキシ樹脂は市販のものを用いても良く、例えば、台湾南亜プラスチック社の商品名NPCN−702、NPCN―704など、または台湾長春合成樹脂社の商品名CNE−202、CNE−204、あるいはダウケミカル社の商品名DEN−438.DEN−485などが挙げられる。
【0020】
本発明の上記方法において用いられる不飽和モノカルボン酸(b)の具体例としては、例えば、アクリル酸、メタアクリル酸、クロトン酸、シンナミル酸などが挙げられ、特にアクリル酸が好ましく用いられる。
本発明の上記方法において用いられる多塩基性酸無水物(c)の具体例としては、例えば、無水コハク酸、無水マレイン酸、無水フタル酸、無水テトラヒドロフタル酸、無水フタル酸、無水テトラヒドロフタル酸などが挙げられ、特にコハク酸無水物とテトラヒドロフタル酸無水物が好ましく用いられる。
【0021】
本発明の上記方法において用いられるエポキシ基を含む不飽和単量体(d)の具体例としては、例えば、エポキシ基を含む(メタ)アクリル酸エステル、アクリル酸グリシジルエステル(GA)、メタアクリル酸グリシジルエステル(GMA)、アクリル酸3,4−エポキシシクロヘキシルヘキシルエステル、メタアクリル酸3,4−エポキシシクロヘキシルヘキシルエステル、アクリル酸3,4−エポキシインダン−1−イルエステル、メタアクリル酸3,4−エポキシインダン−1−イルエスエル、アクリル酸3,4−エポキシインダン−1−イルオキソエチルエステルおよびメタアクリル酸3,4−エポキシインダン−1−イルオキソエチルエステルなどが挙げられ、特にアクリル酸グリシジルエステルおよびメタアクリル酸グリシジルエステルが好ましく用いられる。
【0022】
さらに、本発明は耐ソルダー性インク組成物に関し、上記組成物としては、本発明の上記方法において製造された感光性熱硬化型樹脂、光重合開始剤と熱硬化剤が含まれる。
上記光重合開始剤の具体例としては、例えば、安息香酸、安息香酸メチルエーテルおよびアセトフェノンなどが挙げられる。これらの光重合開始剤は市販品を用いても良く、例えば、チバーガイギ社の商品名Ingacure−907とITZが用いられる。この光重合開始剤の配合量は、感光性熱硬化型樹脂100重量部に対し、好ましくは5〜40重量部、より好ましくは5〜30重量部である。
【0023】
感光性樹脂の分子構造内にカルボン酸の官能基があってこそ、アルカリ水溶液により現像されるのであるが、一方、カルボン酸基の存在は、感光性樹脂の銅箔に対する付着性および絶縁性に極めて重大な影響を与える。そのため、現像の後、カルボン酸官能基を必ずや中和する必要があり、熱硬化剤を添加することにより中和する。それ故に本発明の耐ソルダー性インク組成物中に必ず熱硬化剤が含まれている。上記の熱硬化剤としては、カルボン酸基と反応する官能基を有し、それ自体が銅箔に対する付着性および絶縁性に優れたものでなければならない。これらの特性を必要とすることに鑑み、本発明の耐ソルダー性インク組成物中に用いる熱硬化剤としては、エポキシ樹脂が好ましい。それは、エポキシ樹脂自体が銅箔に対する付着性および絶縁性に優れており、しかもそのエポキシ基がカルボン酸基と反応する能力を有しているからである。
【0024】
本発明の組成物中に用いられる熱硬化剤であるエポキシ樹脂としては、公知慣用のもので、しかも市販で購入し得るものが挙げられ、例えば、台湾南亜プラスチック社の商品名NPCN−702とNPCN−704;長春合成樹脂社の商品名CNE−202とCNE−204;ダウ・ケミカル社の商品名DEN−438とDEN−485;日産化学社の商品名TEPIC;Yuka−Shell社の商品名celloxide−2021などが使用される。この熱硬化剤の配合量は、感光性熱硬化型樹脂100重量部に対して、好ましくは3〜60重量部、さらにより好ましくは5〜50重量部である。
【0025】
本発明の耐ソルダー性インク組成物は、必要に応じて硬化促進剤が用いられる。常用の硬化促進剤としては、例えば、エチルグアニジノアミン、ジアミノジフェニルメタン、メラミンなどが挙げられる。この硬化促進剤の配合量は、感光性熱硬化型樹脂100重量部に対し、好ましくは1〜5重量部である。
また、耐ソルダー性インクの硬度および銅箔に対する付着性を高めるため、必要に応じて無機充填剤を本発明の耐ソルダー性インク組成物中に添加する。この無機充填剤としては、例えば、硫酸バリウム、シリカ、タルク末、カオリン、炭酸カルシウムなどが挙げられる。この無機充填剤の添加量は、感光性熱硬化型樹脂100重量部に対し、5〜100重量部である。
【0026】
本発明の耐ソルダー性インク組成物は、必要に応じて、染料、流動剤、消泡剤などの助剤が用いられる。慣用の染料としては、例えば、フタロシアニン グリーン、フタロシアニン ブルー、ヨード グリーン、アゾイエローなどが挙げられる。これら助剤の添加量は、感光性熱硬化型樹脂100重量部に対して、0.5〜3重量部の範囲内にある。
【0027】
【発明の効果】
本発明の感光性熱硬化性型樹脂により、感光性に優れた耐ソルダー性インク組成物が得られ、この耐ソルダー性インク組成物は、感光性に優れ、かつ放置安定性を有する。
また、本発明の耐ソルダー性インク組成物によれば、ヒートホッグ現象を生じにくい。
【0028】
【実施例】
以下に実施例および実験例を示して、さらに本発明を詳細に説明するが、本発明はこれら実施例と実験例に限定されるものではない。
【0029】
【実施例1】
(a)不飽和樹脂の合成(本発明方法のステップ(1))
トルエン フェノールエポキシ樹脂(2050重量部(10当量)、南亜プラスチック社製品、NPCN−704、軟化温度:85〜95℃、エポキシ当量:205)、アクリル酸(720重量部(10モル)、カルビトール アセテート(649重量部)、ナフタリン溶剤(278重量部)、トリフェニル ホスフィン(11.1重量部(3000ppm))およびヒドロキノン(1.9重量部(500ppm))を反応器に入れ、攪拌を続けながら100℃に加熱して、12時間反応を行い、冷却して不飽和樹脂を得る。その酸価は15mgKOH/g以下であった。
【0030】
(b)不飽和ポリカルボン酸樹脂の合成(本発明方法のステップ(2))
ステップ(a)において得た反応生成物の不飽和樹脂(1860重量(5当量))を反応器に入れ、テトラヒドロフタル酸無水物(760.8重量部(5モル))、カルビトール アセテート(576重量部)およびナフタリン溶剤(116重量部)を加え、攪拌しながら95℃に加熱し、同温度下で8時間反応し、冷却して不飽和ポリカルボン酸樹脂を得る。その酸価は約100mgKOH/gであった。
【0031】
(c)感光性熱硬化型樹脂の合成(本発明方法のステップ(3))
ステップ(b)において得た反応生成物の不飽和ポリカルボン酸樹脂(70重量部(0.107当量)を反応器に入れ、メタアクリル酸グリシジルエステル(GMA,7.5重量部)を加え、さらにカルビトール アセテート(4.0重量部)を加え、80℃で反応を8時間続け、冷却して本発明の感光性熱硬化型樹脂を得る。その固形分は約65%である。
【0032】
【実施例2〜9】
実施例1と同じ方法を用い、メタアクリル酸グリシジルエステル(GMA)の使用量を表1に示す如く替えて、本発明の熱硬化性感光樹脂を製造した。その酸価を測定した結果を表1に示す。
【0033】
【表1】
【0034】
【比較例1〜9】
実施例1と同じ方法を用い、ステップ(c)のメタアクリル酸グリシジルエステル(GMA)との反応およびステップ(b)において用いたテトラヒドロフタル酸無水物の使用量を表2に示す如く変えた以外は、すべて実施例1と同様にして、メタアクリル酸グリシジルエステルを含まない熱硬化性樹脂を得た。その酸価を求め表2にその結果を示す。
【0035】
【表2】
【0036】
【調合例1〜9および比較調合例1〜9】
上記実施例1〜9および比較例1〜9において製造された樹脂を下記表に示す組成物における感光性樹脂としてそれぞれ用い、下記表記載の成分を配合して混合攪拌し、均一になるように充分混合することにより、配合例1〜9および比較配合例1〜9に示す耐ソルダー性インク組成物を調製した。
【0037】
【表3】
【0038】
【実験例】
調合例1〜9および比較調合例1〜9の耐ソルダー性インク組成物を銅箔基板に塗布し、76℃で1時間乾燥し、水銀紫外線ランプを用い、波長300〜340cm−1,露光強度475mJ/cm2で露光した。露光に用いたフィルムはStouffer 21−Step Sensitivity Guide, Stouffer 1−T Resolution Guide を1%の炭酸ナトリウム水溶液により現像し、1.8kg/cmの水圧下で60秒間洗浄し、さらに、Stouffer 21−Step Sensitivity Guideによりその感光度を評価した。その結果を表3および表4に示す。数値が高い程、感光度が良いことを示す。
【0039】
一方、実際におけるプリント配線板の製造過程において、耐ソルダー性インクはコーティング、乾燥した後、すぐに露光と現像がされないで、しばらく放置されることがある。この放置時間が長引くと、現像不良が生じる。一般にこの状態をヒート ホッグ現象(Heat fogging)と称する。それ故、調合例1〜9および比較調合例1〜9の耐ソルダー性インク組成物を銅箔にコーティングし、76℃で1時間乾燥した後、24時間放置してから露光と現像を行い、現像不良か否かについて観察した。その結果を表3と表4に併せて示す。
【0040】
【表4】
【0041】
表3と表4に示す結果を比べてみると、本発明の感光性熱硬化性型樹脂より得た耐ソルダー性インク組成物は、感光性に優れ、かつ放置安定性を有することが良く判る。
付記
1. 分子構造中に多くの不飽和アルキレン二重結合とカルボン酸官能基を含有し、 且つ分子中に多くのエポキシ官能基のフェノールエポキシ樹脂、不飽和モノカルボン酸、多塩基性酸無水物およびエポキシ基を含む不飽和単量体の反応により得られることを特徴とする感光性熱硬化型樹脂。
2. 前記感光性熱硬化型樹脂において、不飽和モノカルボン酸が、アクリル酸、メタアクリル酸、クロトン酸とシンナミル酸よりなる群から選択されることを特徴とする上記1に記載の感光性熱硬化型樹脂。
3. 前記感光性熱硬化型樹脂において、多塩基性酸無水物が、コハク酸無水物、マレイン酸無水物、フタル酸無水物とテトラヒドロフタル酸無水物よりなる群から選択されることを特徴とする上記1に記載の感光性熱硬化型樹脂。
4. 前記感光性熱硬化型樹脂において、エポキシ基を含む不飽和単量体が、アクリル酸グリシジルエステル(GA)、メタアクリル酸グリシジルエステル(GMA)、アクリル酸3,4−エポキシシクロヘキシルヘキシルエステル、メタアクリル酸3,4−エポキシシクロヘキシルヘキシルエステル、アクリル酸3,4−エポキシインダン−1−イルエステル、メタアクリル酸3,4−エポキシインダン−1−イルエスエル、アクリル酸3,4−エポキシインダン−1−イルオキソエチルエステルとメタアクリル酸3,4−エポキシインダン−1−イルオキソエチルエステルよりなる群から選択されることを特徴とする上記1に記載の感光性熱硬化型樹脂。
5.感光性熱硬化型樹脂の製造において、
(1)分子中少なくとも二つのエポキシ官能基を含むフェノールエポキシ樹脂(a)と不飽和モノカルボン酸(b)とを70〜130℃の温度範囲内で反応させ、上記不飽和カルボン酸とエポキシ樹脂のエポキシ官能基のモル比が0.7〜1.2の範囲にあり;
(2)ステップ(1)において、反応生成物の酸価が15mgKOH/gまたはそれ以下に低下した際、多塩基性酸無水物(c)を加え、70〜130℃の温度下で反応を続け、多塩基性酸無水物の使用量が、ステップ(1)中のエポキシ樹脂(a)のエポキシ官能基に対し、モル比で0.6〜1.5の範囲内にあり;
(3)次にエポキシ基を含む不飽和単量体を、ステップ(2)により得る反応生成物を添加して、60〜100℃の温度下で反応することを特徴とする感光性熱硬化型樹脂の製造方法。
6. 不飽和モノカルボン酸が、アクリル酸、メタアクリル酸、クロトン酸とシンナミル酸よりなる群から選択されることを特徴とする上記5に記載の感光性熱硬化型樹脂の製造方法。
7. 多塩基性酸無水物が、コハク酸無水物、マレイン酸無水物、フタル酸無水物とテトラヒドロフタル酸無水物よりなる群から選択されることを特徴とする上記5に記載の感光性熱硬化型樹脂の製造方法。
8. エポキシ基を含む不飽和単量体がアクリル酸グリシジルエステル、メタアクリル酸グリシジルエステル、アクリル酸3,4−エポキシシクロヘキシルヘキシルエステル、メタアクリル酸3,4−エポキシシクロヘキシルヘキシルエステル、アクリル酸3,4−エポキシインダン‐1‐イルエステル、メタアクリル酸3,4−エポキシインダン‐1‐イルエステル、アクリル酸3,4−エポキシインダン‐1−イルオキソエチルエステルとメタアクリル酸3,4−エポキシインダン‐1−イルオキソエチルエステルよりなる群から選択されることを特徴とする上記5に記載の感光性熱硬化型の樹脂方法。
9. 請求項1〜4の任意項の感光性熱硬化型樹脂100重量部、光重合開始剤5〜40重量部と熱硬化剤3〜60重量部からなることを特徴とする耐ソルダー性インク組成物。
10. 熱硬化剤がエポキシ樹脂であることを特徴とする上記9に記載の耐ソルダー性インク組成物。
11. エチルグアニジノアミン、ジアミノジフェニルメタンとメラミンよりなる群から選択される硬化促進剤を含むことを特徴とする上記9に記載の耐ソルダー性インク組成物。
Claims (11)
- 分子構造中に多くの不飽和アルキレン二重結合とカルボン酸官能基とを有する樹脂であり、該樹脂が、分子中に多くのエポキシ官能基を有するフェノールエポキシ樹脂と、不飽和モノカルボン酸、多塩基性酸無水物およびエポキシ基含有不飽和単量体との反応により得られ得る感光性熱硬化型樹脂。
- 前記感光性熱硬化型樹脂において、不飽和モノカルボン酸が、アクリル酸、メタアクリル酸、クロトン酸およびシンナミル酸よりなる群から選択される少なくとも一種類の不飽和モノカルボン酸であることを特徴とする請求項1に記載の感光性熱硬化型樹脂。
- 前記感光性熱硬化型樹脂において、多塩基性酸無水物が、コハク酸無水物、マレイン酸無水物、フタル酸無水物およびテトラヒドロフタル酸無水物よりなる群から選択される少なくとも一種類の多塩基性酸無水物であることを特徴とする請求項1に記載の感光性熱硬化型樹脂。
- 前記感光性熱硬化型樹脂において、エポキシ基を含む不飽和単量体が、アクリル酸グリシジルエステル(GA)、メタアクリル酸グリシジルエステル(GMA)、アクリル酸3,4−エポキシシクロヘキシルヘキシルエステル、メタアクリル酸3,4−エポキシシクロヘキシルヘキシルエステル、アクリル酸3,4−エポキシインダン−1−イルエステル、メタアクリル酸3,4−エポキシインダン−1−イルエスエル、アクリル酸3,4−エポキシインダン−1−イルオキソエチルエステルおよびメタアクリル酸3,4−エポキシインダン−1−イルオキソエチルエステルよりなる群から選択される少なくとも一種類の化合物であることを特徴とする請求項1に記載の感光性熱硬化型樹脂。
- 感光性熱硬化型樹脂の製造において、
(1)分子中少なくとも二つのエポキシ官能基を有するフェノールエポキシ樹脂(a)と不飽和モノカルボン酸(b)とを、上記不飽和モノカルボン酸とフェノールエポキシ樹脂のエポキシ官能基とのモル比が0.7〜1.2の範囲になるような量で用いて、70〜130℃の範囲内の温度で反応させ;
(2)ステップ(1)において、反応生成物の酸価が15mgKOH/g以下に低下した後、ステップ(1)中のエポキシ樹脂(a)のエポキシ官能基に対し、モル比で0.6〜1.5の範囲内の量の多塩基性酸無水物(c)を加えて、70〜130℃の温度下で反応を続け;
(3)次にエポキシ基を含む不飽和単量体を、ステップ(2)により得る反応生成物に添加して、60〜100℃の温度で反応させることを特徴とする感光性熱硬化型樹脂の製造方法。 - 不飽和モノカルボン酸が、アクリル酸、メタアクリル酸、クロトン酸およびシンナミル酸よりなる群から選択される少なくとも一種類の不飽和モノカルボン酸であることを特徴とする請求項5に記載の感光性熱硬化型樹脂の製造方法。
- 多塩基性酸無水物が、コハク酸無水物、マレイン酸無水物、フタル酸無水物およびテトラヒドロフタル酸無水物よりなる群から選択される少なくとも一種類の多塩基性酸無水物であることを特徴とする請求項5に記載の感光性熱硬化型樹脂の製造方法。
- エポキシ基を含む不飽和単量体が、アクリル酸グリシジルエステル、メタアクリル酸グリシジルエステル、アクリル酸3,4−エポキシシクロヘキシルヘキシルエステル、メタアクリル酸3,4−エポキシシクロヘキシルヘキシルエステル、アクリル酸3,4−エポキシインダン‐1‐イルエステル、メタアクリル酸3,4−エポキシインダン‐1‐イルエステル、アクリル酸3,4−エポキシインダン‐1−イルオキソエチルエステルおよびメタアクリル酸3,4−エポキシインダン‐1−イルオキソエチルエステルよりなる群から選択される少なくとも一種類の化合物であることを特徴とする請求項5に記載の感光性熱硬化型樹脂の製造方法。
- 請求項1〜4のいずれかの項に記載の感光性熱硬化型樹脂100重量部、光重合開始剤5〜40重量部および熱硬化剤3〜60重量部からなることを特徴とする耐ソルダー性インク組成物。
- 熱硬化剤がエポキシ樹脂であることを特徴とする請求項9に記載の耐ソルダー性インク組成物。
- 上記組成物が、エチルグアニジノアミン、ジアミノジフェニルメタンおよびメラミンよりなる群から選択される少なくとも一種類の硬化促進剤を含むことを特徴とする請求項9に記載の耐ソルダー性インク組成物。
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