JP2004117686A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】感光体ドラムと転写ローラとの間での転写媒体後端の拘束が解除された際に発生する転写媒体の増速傾向や張力変化に伴う転写位置のズレを防止することができる画像形成装置を提供する。
【解決手段】転写媒体搬送方向に並列に配置した第1ないし第4感光体ドラム3a〜3dと、転写媒体Pを搬送する転写搬送ベルト13と、各感光体ドラムに対応するように並列配置した第1ないし第4転写ローラ6a〜6dとを備えた画像形成装置において、転写搬送ベルト上での転写材後端の搬送状況をタイマの時間経過により検出し、その転写媒体後端の搬送状況に基づいて定着装置2による転写媒体の搬送速度をCPUにより段階的に減速制御する。
【選択図】 図3
【解決手段】転写媒体搬送方向に並列に配置した第1ないし第4感光体ドラム3a〜3dと、転写媒体Pを搬送する転写搬送ベルト13と、各感光体ドラムに対応するように並列配置した第1ないし第4転写ローラ6a〜6dとを備えた画像形成装置において、転写搬送ベルト上での転写材後端の搬送状況をタイマの時間経過により検出し、その転写媒体後端の搬送状況に基づいて定着装置2による転写媒体の搬送速度をCPUにより段階的に減速制御する。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、転写材搬送方向に並列に配置した各感光体ごとに現像されるトナー像を転写材搬送ベルトで搬送される転写材上に重ね合わせて画像形成を行う画像形成装置に関し、詳しくは、搬送ピッチムラを抑制して高品位の多重転写を実現する対策に係わる。
【0002】
【従来の技術】
近年より、カラータイプの画像形成装置のコンパクト化、および画像処理速度を向上させる上で、色相の数に対応する複数の感光体を用いて、1度の用紙搬送行程で画像形成を可能とするタンデム方式を用いた画像形成装置が広く開発されている。
【0003】
そして、このようなタンデム方式の画像形成装置では、トナー像を形成する複数の感光体を転写材搬送方向に並列に配置し、画像形成される転写材を無端状の転写材搬送ベルトで搬送し、上記各感光体に対応するように並列配置された複数の転写ローラを上記転写材搬送ベルトを介して感光体に対し接しさせることで、各感光体ごとに現像されたトナー像を転写材搬送ベルトで搬送される転写材上に重ね合わせてカラー画像を形成するようにしている(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
【特許文献1】
特開平9−319179号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、転写材搬送ベルト上で搬送される転写材は、各感光体と各転写手段との間で個々に拘束され、その先端が定着手段に到達すると、この定着手段による表裏方向両側からの圧接によって定着手段の搬送力が加味されることになる。その場合、転写ベルト状を上流側から下流側に搬送される転写材には、各感光体と各転写手段との間での拘束力が転写材の搬送に従って小さくなる。これは、転写材の搬送に従ってその後端が転写材搬送方向上流側から順に感光体と転写手段とを通過する毎に両者間での拘束力がなくなるからである。
【0006】
そのため、転写材の搬送に従って感光体と転写手段との間での拘束力が小さくなると、定着手段による搬送力が次第に支配的となり、感光体と転写手段との間を後端が通過する毎に転写材の搬送速度が僅かずつ増速傾向を示したり、転写材の張力変化を招くことになる。これでは、図12に示すように、最上流側の転写部(第1転写部)に対する下流側の転写部(第2ないし第4転写部)のズレ量が下流側に行くに従って大きくなる。つまり、転写材後端に対しトナーを転写する位置が転写材搬送方向下流側にズレてしまい、画像が歪んだり、粗密が発生するなどして画像が著しく悪化する。この現象は厚さが厚い転写材ほど顕著に現れる。特に、カラー画像形成する場合には、微小な位置ズレが色ズレの原因となり、大幅な画質の低下を招くことになる。
【0007】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、感光体と転写手段との間での転写材後端の拘束が解除された際に発生する転写材の増速傾向や張力変化に伴う転写位置のズレを防止することができる画像形成装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明では、転写材搬送方向に並列に配置され、トナー像を形成する複数の感光体と、画像形成される転写材を搬送する無端状の転写材搬送ベルトと、上記各感光体に対応するように並列配置され、上記転写材搬送ベルトを介して感光体に接する複数の転写手段と、この各転写手段よりも転写材搬送方向上下流側に設けられ、上記転写材搬送ベルトの上下流側端を掛け渡す第1および第2ローラとを備え、画像形成時に転写材の搬送方向上流側から下流側に亘って配された複数の感光体を使用し、各感光体ごとに現像されたトナー像を転写材搬送ベルトで搬送される転写材上に重ね合わせることによって、複数の感光体による画像形成を行う画像形成装置を前提とする。そして、上記転写材搬送ベルト上での転写材後端の搬送状況を検出する搬送状況検出手段と、上記転写材搬送ベルトよりも転写材搬送方向下流側に設けられ、転写材をその表裏方向両側から圧接して搬送する定着手段と、上記搬送状況検出手段からの転写材後端の搬送状況に基づいて上記定着手段による転写材の搬送速度を制御する制御手段とを備えている。
【0009】
この特定事項により、転写材搬送ベルト上を搬送される転写材後端の搬送状況に基づいて定着手段による転写材搬送速度が制御されているので、転写材の搬送に従って感光体と転写手段との間での拘束力が小さくなって定着手段による搬送力が支配的となった際に、定着手段による転写材搬送速度を減速させるように制御すれば、感光体と転写手段との間を後端が通過する毎に転写材の搬送速度が僅かずつ増速傾向を示すことはなく、転写材の張力変化を招くことも防止される。従って、転写材後端に対しトナーを転写する位置が転写材搬送方向下流側にズレることが防止され、画像の歪みや、粗密の発生などによる著しい画像の悪化を抑制して良好な画像形成を行うことが可能となる。また、カラー画像形成する場合においても、微小な位置ズレが防止され、色ズレをなくして良好な画質を提供することが可能となる。
【0010】
ここで、紙種情報検出手段からの紙種情報と進行状況検出手段からの転写材後端の進行状況とに基づいて定着手段による転写材の搬送速度を制御手段によって基準速度から段階的に減速させるように制御している場合には、転写材の搬送に従って上流側の感光体と転写手段との間を通過して拘束力が段階的に小さくなって定着手段による搬送力が徐々に支配的となった際の転写材の搬送速度の変動に対処することが可能となり、転写材後端に対しトナーを転写する位置が転写材搬送方向下流側にズレることが効果的に防止され、画像の歪みや、粗密の発生などによる著しい画像の悪化を十分に抑制して良好な画像形成を行うことが可能となる。
【0011】
特に、画像形成速度を高め得るものとして、以下の構成が掲げられる。
【0012】
つまり、転写材の後端部が最下流位置の転写手段を通過したことを検出する最下流位置検出手段を備え、この最下流位置検出手段からの検出信号を受けた制御手段によって、定着手段による転写材の搬送速度を基準速度に復帰させるように制御している。
【0013】
この特定事項により、転写材後端が最下流位置の転写手段を通過すると、感光体と転写手段との間での拘束力による転写材への負荷変動やピッチムラが発生しないので、定着装置による転写材の搬送速度を増速して基準速度まで復帰させることによって短時間で転写材が搬送されることになり、画像形成時間の短縮化および画像形成効率の向上を図ることが可能となる。
【0014】
特に、定着手段による転写材搬送速度の変更を具体的に示すものとして、以下の構成が掲げられる。
【0015】
つまり、定着手段を駆動するパルスモータへ与えられるパルス数を制御手段によって変更させることにより、定着手段による転写材の搬送速度の変更を行うようにしている。
【0016】
この特定事項により、定着手段の駆動源となるパルスモータの制御周期(制御パルス)を変更するだけで定着装置による転写材搬送速度の変更を容易に行うことが可能となる。
【0017】
特に、転写材の搬送に従って変化する拘束力に応じて制御対象を広めたものとして、以下の構成が掲げられる。
【0018】
つまり、各感光体と各転写手段との間を通過する毎に変化する転写材後端部の拘束力に応じて、定着手段の加熱ローラ温度および加圧ローラの加圧力のうちの少なくとも1つを制御手段によって制御するようにしている。
【0019】
この特定事項により、定着手段によって転写材にあたえる搬送速度だけでなく、定着手段の加熱温度および加圧力を調整することによって、厚手の用紙や封筒等の多様な転写材に対しても適正な定着条件を確保することが可能となり、また定着手段からの転写材の排出性を向上させることも可能となる。
【0020】
特に、転写材の種類に応じて搬送性と定着性を図り得るものとして、以下の構成が掲げられる。
【0021】
つまり、転写材の後端部がその搬送方向下流側における感光体と転写手段との間を通過するときに、定着手段による転写材搬送速度の減速幅を紙種または紙厚に応じて変更させるように制御している。
【0022】
この特定事項により、転写手段を通過する際の速度変動の影響を受けて転写ズレを発生し易い封筒用紙や厚手用紙を扱う場合に、封筒用紙や厚手用紙の転写ズレの発生を抑制することが可能となる。また、紙種によって定着手段の加熱温度(定着温度)の増減変更と、転写材の搬送速度の変更とを行い、それによって転写材に対する熱量付加時間を増減させることによって、結果的に加熱温度の増減変更量が抑えられる。このとき、定着温度をあまり上昇させると、他の構成部分に影響を及ぼすので、一定の温度領域までしか加熱できないが、転写材の搬送速度を変更することで、定着温度をさほど上昇させることなく良好な定着性を確保することが可能となる。従って、広範囲な転写材に対して、その搬送性と定着性を両立させることが可能となる。
【0023】
これに対し、定着手段による転写材搬送速度の減速幅を、普通紙または薄手用紙よりも封筒用紙または厚手用紙の方が大きくするように制御している場合にも、転写手段を通過する際の転写材の速度変動の影響を受けて転写ズレを発生し易い封筒用紙や厚手用紙を扱った際の転写ズレの発生を抑制することが可能となる。また、紙種による定着手段の定着温度の上昇量を抑え、定着手段による転写材の搬送速度を低速側へ変更させれば、転写材に対する熱量付加時間が増加することになり、結果的に定着温度を上昇させるのと同じ効果が得られる。このとき、定着温度をあまり上昇させると、他の構成部分に影響を及ぼすので、一定の温度領域までしか加熱できないが、転写材の搬送速度を低速側に変更させることで、定着温度を上昇させることなく良好な定着性を確保することが可能となる。従って、広範囲な転写材に対して、その搬送性と定着性を両立させることが可能となる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0025】
<第1の実施の形態>
図1は、本発明の第1の実施形態に係わる画像形成装置の要部を示し、この画像形成装置X内には、転写搬送ベルト機構1が設けられている。この転写搬送ベルト機構1は、その一側(図1では左側)に回動自在に支持された第1ローラとしての駆動ローラ11と、他側(図1では右側)に回動自在に支持された第2ローラとしての従動ローラ12と、この両ローラ11,12間に張架され、図1中に示す矢印Z方向に駆動する転写材搬送ベルトとしての無端の転写搬送ベルト13とを備え、この転写搬送ベルト13の表面上に転写材としての記録媒体Pを静電吸着させることによって、レジストローラ10,10から供給される記録媒体Pを他側(上流側)から一側(下流側)に搬送するようになされている。この転写搬送ベルト13は、厚さ100μm〜150μm程度のフィルムを用いて無端状に形成されている。
【0026】
上記転写紙搬ベルト機構1の記録媒体P搬送方向下流側(図1では左側)には定着装置2が設けられ、この定着装置2によって、記録媒体Pに転写形成されたトナー像を記録媒体P上に定着させることが行われる。定着装置2は、熱ヒートローラ21と、加圧ローラ22とを上下に備え、転写紙搬ベルト機構1(転写搬送ベルト13)上を搬送された記録媒体Pの表裏面を熱ヒートローラ21と加圧ローラ22との間のニップを介して通過させるようにしている。
【0027】
また、転写搬送ベルト機構1の上方には、第1の画像形成ステーションS1、第2の画像形成ステーションS2、第3の画像形成ステーションS3および第4の画像形成ステーションS4がそれぞれ転写搬送ベルト13に近接して記録媒体搬送経路上流側(図1では右側)から順に所定間隔置きに並設されている。この場合、転写搬送ベルト13上の記録媒体Pは、第1の画像形成ステーションS1、第2の画像形成ステーションS2、第3の画像形成ステーションS3及び第4の画像形成ステーションS4に順次搬送されることになる。
【0028】
各画像形成ステーションS1〜S4は、実質的に同一構成となり、図1に示す矢印F方向にそれぞれ回転する感光体としての第1ないし第4感光体ドラム3a〜3dを具備している。この各感光体ドラム3a〜3dの周囲には、各感光体ドラム3a〜3dを帯電し、各感光体ドラム3a〜3dの外周面上に静電潜像を形成する第1ないし第4帯電器4a〜4dと、各感光体ドラム3a〜3dの外周面上に形成された静電潜像をトナーにより可視像に現像する第1ないし第4現像装置5a〜5dと、各感光体ドラム3a〜3dの外周面上に現像されたトナー像(可視像)を記録媒体Pに転写する転写手段としての第1ないし第4転写ローラ6a〜6dと、各感光体ドラム3a〜3dの外周面上に残留するトナーを除去するクリーニング装置7a〜7dとが各感光体ドラム3a〜3dの回転方向(矢印F方向)に沿って順次設けられている。
【0029】
また、各感光体ドラム3a〜3dの上方には、第1ないし第4露光手段8a〜8dが設けられている。この各露光手段8a〜8dは、書き込み手段であり、画像情報に基づいて、たとえばレーザーなどの光によって、帯電している感光体ドラム3a〜3dの表面上に画像を書き込む。これによって、感光体ドラム3a〜3d上に静電潜像が形成される。
【0030】
上記転写搬送ベルト13の搬送方向最上流側に位置する第1の画像形成ステーションS1の第1露光手段8aにはカラー原稿画像の黒色成分像に対応する画素信号が入力され、次の第2の画像形成ステーションS2の第2露光手段8bにはカラー原稿画像のシアン色成分像に対応する画素信号が入力され、さらに次の第3の画像形成ステーションS3の第3露光手段8cにはカラー原稿画像のマゼンタ色成分像に対応する画素信号が入力され、最下流側に位置する第4の画像形成ステーションS4の第4露光手段8dにはカラー原稿画像のイエロー色成分像に対応する画素信号が入力されるようになされている。これにより、色変換された原稿画像情報に対応する静電潜像が各感光体ドラム3a〜3dの外周面上に形成される。
【0031】
第1の画像形成ステーションS1の第1現像装置5aには黒色のトナーが収容され、第2の画像形成ステーションS2の第2現像装置5bにはシアン色のトナーが収容され、第3の画像形成ステーションS3の第3現像装置5cにはマゼンタ色のトナーが収容され、さらに、第4の画像形成ステーションS4の第4現像装置5dにはイエロー色のトナーが収容されている。各感光体ドラム3a〜3dの外周面上の静電潜像は、これら各色のトナーにより可視像に現像され、これにより、原稿画像情報が各色のトナーによってトナー像として再現されるようになっている。
【0032】
第1の画像形成ステーションS1と転写搬送ベルト13との間には記録媒体吸着用帯電器15が設けられている。この記録媒体吸着用帯電器15は、転写搬送用ベルト13の表面を帯電するものであり、画像形成装置Xの下部に設けられた給紙カセット19から供給された記録媒体Pを転写搬送用ベルト13上に確実に吸着させることによって、第1の画像形成ステーションS1から第4の画像形成ステーションS4までの間で記録媒体Pをズレさせずに搬送するようにしている。
【0033】
一方、第4の画像形成ステーションS4と定着装置2との間には、除電用放電器16が駆動ローラ11のほぼ真上に位置して設けられている。この除電用放電器16には、転写搬送用ベルト13に静電吸着されている記録媒体Pを転写搬送用ベルト13から分離するための交流電流が印加されている。
【0034】
そして、各感光体ドラム3a〜3dから記録媒体Pへのトナー像の転写は、転写搬送ベルト13の裏側に接触している転写ローラ6a〜6dによって行われる。各転写ローラ6a〜6dには、トナー像を転写するために高電圧の転写バイアス(トナーの帯電極性(−)とは逆極性(+)の高電圧)が印加されている。各転写ローラ6a〜6dは、直径8〜10mmの金属(例えばステンレス)軸をベースとし、その表面が導電性の弾性材(例えばEPDM,発泡ウレタン等)により覆われている。この導電性の弾性材により、記録媒体Pに対して均一に高電圧を印加することができるようになっている。なお、本実施形態では、転写電極として転写ローラ6a〜6dを使用しているが、それ以外にブラシなども用いられる。
【0035】
また、各感光体ドラム3a〜3dとの接触により転写搬送ベルト13に付着したトナーは、記録媒体Pの裏面を汚す原因となるために、転写ベルトクリーニングユニット13aによって除去・回収されるように設定されている。転写ベルトクリーニングユニット13aには、転写搬送ベルト13に接触するクリーニングブレード(図示せず)が設けられており、クリーニングブレードが接触する部位(第3の画像形成ステーションS3と第4の画像形成ステーションS4との間の下方)の転写搬送ベルト13は、裏側から転写搬送ベルト従動ローラ13bによって支持されている。また、第1の画像形成ステーションS1の下方にも転写搬送ベルト従動ローラ13cが設けられ、この転写搬送ベルト従動ローラ13cによって、転写搬送ベルト13が裏側から支持されるようになっている。
【0036】
給紙トレイ19は、画像形成に使用する記録媒体Pを蓄積しておくためのトレイであり、本画像形成装置Xの画像形成部の下側に設けられている。また、本画像形成装置Xの上部に設けられている排紙トレイ17は、画像形成済みの記録媒体Pをフェイスダウンで載置するためのトレイであり、本画像形成装置Xの側部に設けられている排紙トレイ18は、画像形成済みの記録媒体をフェイスアップで載置するためのトレイである。
【0037】
また、画像形成装置Xには、給紙トレイ19内の記録媒体Pを転写搬送ベルト機構1や定着装置2を経由させて排紙トレイ17に送るSの字形状の用紙搬送路Sが設けられている。さらに、給紙トレイ19から排紙トレイ17および排紙トレイ18までの用紙搬送路Sには、ピックアップローラ19a、レジストローラ10、搬送方向切換えガイド34、記録媒体Pを搬送する搬送ローラ35等が配されている。
【0038】
搬送ローラ35は、記録媒体Pの搬送を促進・補助する小型のローラよりなり、用紙搬送路Sに沿って複数設けられている。
【0039】
搬送方向切換えガイド34は、画像形成装置Xの側面カバーXaに回転可能に設けられており、実線で示す状態から破線で示す状態に変換することによって、用紙搬送路Sの途中から記録媒体Pを分離し、画像形成装置X側部の排紙トレイ18に記録媒体Pを排出させるようになっている。搬送方向切換えガイド34が実線で示す状態に変換されている場合には、記録媒体Pは、定着装置2と側面カバーXaと搬送切換えガイド34との間に形成される搬送部S´(用紙搬送路Sの一部)を通って上部の排紙トレイ17に排出される。
【0040】
そして、本発明の特徴部分として、図2に示すように、定着装置2は、熱ヒートローラ21と加圧ローラ22との間のニップを介して通過する記録媒体Pの搬送速度を段階的に減速させるように制御手段としてのCPU9によって制御されている。このCPU9は、ROM91に格納された制御プログラムを、RAM92を作業エリアとして使用しながら実行する。また、CPU9には、搬送状況検出手段としてのタイマ93が接続されており、CPU9の起動によりタイマ93はタイマカウント動作を開始する。このとき、基準クロックを接続し、クロックパルス数をカウントしてもよい。これによって、時間経過から転写搬送ベルト13上の何れの部位まで記録媒体Pの後端が到達しているかを求めることができるようになっている。給紙カセット19または手差給紙トレイ等に設けた用紙サイズセンサ43a、用紙搬送経路Sの給紙側に設けた用紙検出センサ43b、排紙側に設けた用紙検出センサ43c、画像形成装置X本体の操作パネル43dによる用紙選択に対応する出力信号や例えば厚紙モード選択や封筒モード選択などの用紙選択を含む出力信号、あるいは外部に接続されたホストPC端末43eから画像形成命令とともに送出される用紙選択や用紙の選択を含む動作モードの出力信号が、入力インタフェース94を介してCPU9へ取り込まれ、RAM91に格納されたデータテーブル等を検索し、定着装置2(加圧ローラ22)の駆動源のパルスモータ25を駆動するための制御周期(制御パルス)が得られる。この制御周期はタイマ93にセットされ、タイマ93から出力される制御周期信号は、出力インタフェース95を介して駆動回路96に供給されることによって、定着装置2の駆動源のパルスモータ25が制御信号の周期で駆動される。上記ROM91には記録媒体Pの移動特性(計算値)がテーブルデータ形式で格納されている。この移動特性は、記録媒体Pの搬送移動量(搬送移動距離)とこの搬送移動量を得るまでの時間との関係であり、例えばパルスモータ25を基本周期T0で駆動した場合に、種々得られる記録媒体Pの移動特性の平均的な特性によって定められる。
【0041】
また、図3に示すように、このようにして求められた転写媒体P後端の搬送状況に基づいて定着装置2(パルスモータ25)による転写媒体Pの搬送速度がCPU9によって段階的に減速されるように制御している。具体的には、下記表1にも示すように、タイマ93の時間経過により、転写搬送ベルト13上において、記録媒体Pの後端が第1の画像形成ステーションS1の第1感光体ドラム3aと第1転写ローラ6aとの間に挟まれる直前、つまり第1転写部の直前で、定着装置2による転写媒体Pの搬送速度の比率が基準速度100%に対し99%まで減縮(減速)されるようにパルスモータ25の制御パルス数(駆動周波数)を基準制御パルス数f0から0.99f0に変更し、記録媒体Pの後端が第2の画像形成ステーションS2の第2感光体ドラム3bと第2転写ローラ6bとの間に挟まれる直前、つまり第2転写部の直前で、定着装置2による転写媒体Pの搬送速度の比率が基準速度100%に対し98%まで減縮(減速)されるようにパルスモータ25の制御パルス数を基準制御パルス数f0から0.98f0に変更し、記録媒体Pの後端が第3の画像形成ステーションS3の第3感光体ドラム3cと第3転写ローラ6cとの間に挟まれる直前、つまり第3転写部の直前で、定着装置2による転写媒体Pの搬送速度の比率が基準速度100%に対し97%まで減縮(減速)されるようにパルスモータ25の制御パルス数を基準制御パルス数f0から0.97f0に変更し、さらに、記録媒体Pの後端が第4の画像形成ステーションS4の第4感光体ドラム3dと第4転写ローラ6dとの間に挟まれる直前、つまり第4転写部の直前で、定着装置2による転写媒体Pの搬送速度の比率が基準速度100%に対し96%まで減縮(減速)されるようにパルスモータ25の制御パルス数を基準制御パルス数f0から0.96f0に変更し、CPU9によって段階的に制御されるようにしている。この場合、第4転写部の直前において、定着装置2による転写媒体Pの搬送速度の比率を基準速度100%に対し96%まで減縮させるようにパルスモータ25の制御パルス数を基準制御パルス数f0から0.96f0に変更した制御は、記録媒体Pの後端が加熱ローラ21と加圧ローラ22との間のニップ部を通過するまで、つまり定着部を通過するまで継続して行われる。また、定着装置2による転写媒体Pの搬送速度の変化の割合としては、0.5ないし5%程度の調整幅を取り得るが、変化の割合が0.5%よりも小さいと搬送中の記録媒体Pに発生する張力を減少させる効果が発生せず、また5%よりも大きいと、搬送速度の変動が過剰となり過ぎて却って画質低下を招く。
【0042】
【表1】
【0043】
したがって、本実施形態では、転写媒体P後端の搬送状況つまり転写媒体P後端が第1ないし第4転写部の直前に近付く毎に、定着装置2(パルスモータ25)による転写媒体Pの搬送速度がCPU9によって段階的に減速されるように制御しているので、転写媒体Pの下流側への搬送に従って感光体ドラムと転写ローラとの間での拘束力が小さくなって定着装置2による搬送力が支配的となった際に、定着装置2による転写媒体Pの搬送速度を段階的に減速させるように制御することで、感光体ドラムと転写ローラとの間を後端が通過する毎に転写媒体Pの搬送速度が僅かずつ増速傾向を示すことはなく、転写媒体Pの張力変化を招くことも防止される。これにより、図4に示すように、最上流側の転写部(第1転写部)に対する下流側の転写部(第2ないし第4転写部)のズレ量が許容範囲内に抑えられて、転写媒体P後端に対しトナーを転写する位置が転写媒体搬送方向下流側にズレることが防止され、画像の歪みや、粗密の発生などによる著しい画像の悪化を抑制して良好な画像形成を行うことができる。また、カラー画像形成する場合においても、微小な位置ズレが防止され、色ズレをなくして良好な画質を提供することができる。
【0044】
しかも、パルスモータ25の制御パルス数(駆動周波数)を基準制御パルス数f0から変更させることによって、定着装置2による転写媒体Pの搬送速度を減速させているので、定着装置2の駆動源となるパルスモータ25の制御周期(制御パルス)を変更するだけで定着装置2による転写媒体の搬送速度の変更を容易に行うことができる。
【0045】
<第2の実施の形態>
次に、本発明の第2の実施形態を図5に基づいて説明する。
【0046】
この実施形態では、転写媒体Pが第4転写部を通過した際にも定着装置2による転写媒体Pの搬送速度を変更するようにしている。
【0047】
すなわち、本実施形態では、図5に示すように、転写媒体Pの後端部が第4転写部を通過したことを検出する最下流位置検出手段としての最下流位置検出センサ101を設け、下記表2に示すように、最下流位置検出センサ101からの検出信号を受けたCPU9によって、定着装置2による転写媒体Pの搬送速度の比率が基準速度100%に復帰するようにパルスモータ25の制御パルス数0.96f0を基準制御パルス数f0に変更するように制御している。
【0048】
この場合、記録媒体Pの後端が第4転写部を通過すると、感光体ドラムと転写ローラとの間での拘束力による転写媒体Pへの負荷変動やピッチムラが発生しないので、定着装置2による転写媒体Pの搬送速度を増速して基準速度まで復帰させることによって短時間で転写媒体Pが搬送されることになり、画像形成時間の短縮化および画像形成効率の向上を図ることができる。
【0049】
【表2】
【0050】
<第3の実施の形態>
次に、本発明の第3の実施形態を図6および図7に基づいて説明する。
【0051】
この実施形態では、転写媒体の紙種を転写媒体搬送用のメインモータへの駆動電流により検出するようにしている。
【0052】
すなわち、本実施形態では、図6に示すように、モータ駆動電流検知回路111によって転写媒体Pを検出するようにしている。この場合、モータ駆動電流検知回路111は、モータ駆動用IC112と抵抗R1,R2,R3を組み合わせてなり、転写媒体搬送用のメインモータ110の駆動電流を電圧変換し、さらにA/Dコンバーター113によってA/D変換してCPU9に出力する。
【0053】
CPU9は、給紙クラッチがONしていない時の電流値、および給紙クラッチがONしている時の電流値を読み込み、この電流値の差を給紙に必要となるモータトルクとし、普通紙と厚紙もしくは封筒とのトルク境界値(この値より大きければ厚紙もしくは封筒、小さければ普通紙とみなされる)と比較し、現在給紙している転写媒体Pが普通紙か、厚紙もしくは封筒であるかを判別するようにしている。
【0054】
このような検出方法を図7の制御系統ブロック図において示す。この図7において、給紙クラッチON/OFF時の電流値の差から得たモータトルクをメインモータ駆動回路115に出力し、メインモータ110を駆動させるようにしている。
【0055】
この場合、給紙クラッチON/OFF時の電流値の差から得たモータトルクがトルク境界値よりも小さいために普通紙であると判別された際には、下記表3に示すように、パルスモータ25の制御が行われる。
【0056】
【表3】
【0057】
また、給紙クラッチON/OFF時の電流値の差から得たモータトルクがトルク境界値よりも大きいために厚紙または封筒であると判別された際には、下記表4に示すように、パルスモータ25の制御が行われる。
【0058】
【表4】
【0059】
<第4の実施の形態>
次に、本発明の第4の実施形態を図8ないし図11に基づいて説明する。
【0060】
この実施形態では、転写媒体Pの紙種を手差し給紙トレイへの給紙のセットにより検出するようにしている。
【0061】
すなわち、本実施形態では、図8ないし図10に示すように、手差し給紙トレイ121を裏側から見た両サイドの給紙ガイド122,122に、それぞれラックギヤr,rを形成し、このラックギヤr,rに、手差し給紙トレイ121の底板に軸支させたピニオンギヤpを噛合させることにより、両給紙ガイド122,122を、給紙方向に対して直角方向に摺動自在とし、かつ、その摺動方向に手差し給紙トレイ121の底板に設けた紙サイズセンサ123に接触させるように構成する。なお、図11は封筒Hの搬送方向(通紙方向)を示している。
【0062】
このような構成により、その両給紙ガイド122,122で封筒の両側端を規制した時点で、紙サイズセンサ123によって、両給紙ガイド122,122の移動位置を抵抗値の変化または通電の有無等により検知する。つまり、両給紙ガイド122,122が左右に移動すると,紙サイズセンサ123により、移動された位置(サイズ)を検知することができる。すなわち、図10に矢印で示すように、両給紙ガイド122,122の位置が変化することによって、紙サイズセンサ123に流れる電流値が変化する。その電流値をCPU9によって読み取ることにより、手差し給紙トレイ121にセットされた転写媒体Pのサイズを自動的に検知できる。例えば、封筒のサイズ(幅)は、通常使用される転写媒体のサイズ(幅)とは異なるため、手差し給紙トレイ121にセットされた場合に封筒かあるいは通常の転写媒体であるかが判別可能となる。なお、図10中121aは給紙ローラである。
【0063】
この実施形態においても、手差し給紙トレイ121にセットされた際に封筒であると判別された際には、上記表4に示すように、パルスモータ25の制御が行われる。一方、通常の転写媒体であると判別された際には、上記表3に示すように、パルスモータ25の制御が行われる。
【0064】
<その他の実施の形態>
なお、本発明は、上記各実施形態に限定されるものではなく、その他種々の変形例を包含している。例えば、上記各実施形態では、転写媒体P後端が第1ないし第4転写部の直前に近付く毎に、定着装置2による転写媒体Pの搬送速度をCPU9によって段階的に減速させるように制御したが、各感光体ドラムと各転写ローラとの間を通過する毎に変化する転写媒体の後端部の拘束力に応じて定着装置2の加熱ローラ21の温度および加圧ローラ22の加圧力のうちの少なくとも1つをCPUによって制御するようにしてもよい。この場合、定着装置によって転写媒体にあたえる搬送速度だけでなく、定着装置の加熱温度および加圧力を調整することによって、厚手の用紙や封筒等の多様な転写媒体に対しても適正な定着条件を確保することができ、また定着装置からの転写媒体の排出性を向上させることもできる。
【0065】
また、転写媒体の後端部がその搬送方向下流側における感光体ドラムと転写ローラとの間を通過するときに、定着装置による転写媒体の搬送速度の減速幅を紙種または紙厚に応じて変更させるようにCPUによって制御してもよい。この場合には、転写部を通過する際の速度変動の影響を受けて転写ズレを発生し易い封筒用紙や厚手用紙を扱う際に、封筒用紙や厚手用紙の転写ズレの発生を抑制することができる。また、紙種によって定着装置の加熱温度(定着温度)の増減変更と、転写媒体の搬送速度の変更とを行い、それによって転写媒体に対する熱量付加時間を増減させることによって、結果的に加熱温度の増減変更量が抑えられることになり、定着温度をさほど上昇させることなく良好な定着性を確保することができ、広範囲な転写媒体に対して搬送性と定着性を両立させることができることになる。
【0066】
更に、定着手段による転写材搬送速度の減速幅を、普通紙または薄手用紙よりも封筒用紙または厚手用紙の方が大きくするようにCPUによって制御してもよい。この場合には、転写部を通過する際の転写媒体の速度変動の影響を受けて転写ズレを発生し易い封筒用紙や厚手用紙を扱った際の転写ズレの発生を抑制することができる。また、紙種による定着装置の定着温度の上昇量を抑え、定着手段による転写材の搬送速度を低速側へ変更させれば、転写媒体に対する熱量付加時間が増加することになり、結果的に定着温度を上昇させるのと同じ効果が得られ、転写媒体の搬送速度を低速側に変更させることによって定着温度を上昇させることなく良好な定着性を確保することができ、広範囲な転写材に対して搬送性と定着性を両立させることができることになる。
【0067】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、転写材搬送ベルト上を搬送される転写材後端の搬送状況に基づいて定着手段による転写材搬送速度を減速させるような制御をすることで、感光体と転写手段との間を後端が通過する毎の転写材搬送速度の増速傾向を防止するとともに、転写材の張力変化も防止して、転写材後端に対するトナー転写位置の転写材搬送方向下流側へのズレを防止し、画像の歪みや、粗密の発生などによる著しい画像の悪化を抑制して良好な画像形成を行うことができ、カラー画像形成する場合における微小な位置ズレを防止して色ズレのない良好な画質を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る画像形成装置の要部を正面から見た断面図である。
【図2】同じくCPUによる記録媒体の搬送速度を段階的に減速させる制御を示す制御ブロック構成図である。
【図3】同じく記録媒体の搬送速度を段階的に減速させる制御タイミングを示す画像形成装置の要部断面図である。
【図4】同じく用紙先端位置に対する色ズレ量の特性を示す特性図である。
【図5】本発明の第2の実施形態に係わる記録媒体の搬送速度を段階的に減速させる制御タイミングを示す画像形成装置の要部断面図である。
【図6】本発明の第3の実施形態に係わる転写媒体の紙種を転写媒体搬送用のメインモータへの駆動電流により検出するモータ駆動電流検知回路の図である。
【図7】同じくメインモータへの駆動電流の制御系統を示すブロック構成図である。
【図8】本発明の第4の実施形態に係わる転写媒体の紙種を手差し給紙トレイへの給紙のセット時に検出する場合の手差し給紙トレイを裏側から見た斜視図である。
【図9】同じく給紙ガイドの駆動機構を給紙トレイの裏側から見た斜視図である。
【図10】同じく手差し給紙トレイを表側から見た斜視図である。
【図11】同じく手差し給紙トレイ上での通紙方向を示す封筒の平面図である。
【図12】従来例に係わる用紙先端位置に対する色ズレ量の特性を示す特性図である。
【符号の説明】
11 駆動ローラ(第1ローラ)
12 従動ローラ(第2ローラ)
13 転写搬送ベルト(転写材搬送ベルト)
2 定着装置(定着手段)
25 パルスモータ
3a〜3d 第1ないし第4感光体ドラム(感光体)
6a〜6d 第1ないし第4転写ローラ(転写手段)
9 CPU(制御手段)
93 タイマ(搬送状況検出手段)
101 最下流位置検出センサ(最下流位置検出手段)
P 転写媒体(転写材)
X 画像形成装置
【発明の属する技術分野】
本発明は、転写材搬送方向に並列に配置した各感光体ごとに現像されるトナー像を転写材搬送ベルトで搬送される転写材上に重ね合わせて画像形成を行う画像形成装置に関し、詳しくは、搬送ピッチムラを抑制して高品位の多重転写を実現する対策に係わる。
【0002】
【従来の技術】
近年より、カラータイプの画像形成装置のコンパクト化、および画像処理速度を向上させる上で、色相の数に対応する複数の感光体を用いて、1度の用紙搬送行程で画像形成を可能とするタンデム方式を用いた画像形成装置が広く開発されている。
【0003】
そして、このようなタンデム方式の画像形成装置では、トナー像を形成する複数の感光体を転写材搬送方向に並列に配置し、画像形成される転写材を無端状の転写材搬送ベルトで搬送し、上記各感光体に対応するように並列配置された複数の転写ローラを上記転写材搬送ベルトを介して感光体に対し接しさせることで、各感光体ごとに現像されたトナー像を転写材搬送ベルトで搬送される転写材上に重ね合わせてカラー画像を形成するようにしている(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
【特許文献1】
特開平9−319179号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、転写材搬送ベルト上で搬送される転写材は、各感光体と各転写手段との間で個々に拘束され、その先端が定着手段に到達すると、この定着手段による表裏方向両側からの圧接によって定着手段の搬送力が加味されることになる。その場合、転写ベルト状を上流側から下流側に搬送される転写材には、各感光体と各転写手段との間での拘束力が転写材の搬送に従って小さくなる。これは、転写材の搬送に従ってその後端が転写材搬送方向上流側から順に感光体と転写手段とを通過する毎に両者間での拘束力がなくなるからである。
【0006】
そのため、転写材の搬送に従って感光体と転写手段との間での拘束力が小さくなると、定着手段による搬送力が次第に支配的となり、感光体と転写手段との間を後端が通過する毎に転写材の搬送速度が僅かずつ増速傾向を示したり、転写材の張力変化を招くことになる。これでは、図12に示すように、最上流側の転写部(第1転写部)に対する下流側の転写部(第2ないし第4転写部)のズレ量が下流側に行くに従って大きくなる。つまり、転写材後端に対しトナーを転写する位置が転写材搬送方向下流側にズレてしまい、画像が歪んだり、粗密が発生するなどして画像が著しく悪化する。この現象は厚さが厚い転写材ほど顕著に現れる。特に、カラー画像形成する場合には、微小な位置ズレが色ズレの原因となり、大幅な画質の低下を招くことになる。
【0007】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、感光体と転写手段との間での転写材後端の拘束が解除された際に発生する転写材の増速傾向や張力変化に伴う転写位置のズレを防止することができる画像形成装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明では、転写材搬送方向に並列に配置され、トナー像を形成する複数の感光体と、画像形成される転写材を搬送する無端状の転写材搬送ベルトと、上記各感光体に対応するように並列配置され、上記転写材搬送ベルトを介して感光体に接する複数の転写手段と、この各転写手段よりも転写材搬送方向上下流側に設けられ、上記転写材搬送ベルトの上下流側端を掛け渡す第1および第2ローラとを備え、画像形成時に転写材の搬送方向上流側から下流側に亘って配された複数の感光体を使用し、各感光体ごとに現像されたトナー像を転写材搬送ベルトで搬送される転写材上に重ね合わせることによって、複数の感光体による画像形成を行う画像形成装置を前提とする。そして、上記転写材搬送ベルト上での転写材後端の搬送状況を検出する搬送状況検出手段と、上記転写材搬送ベルトよりも転写材搬送方向下流側に設けられ、転写材をその表裏方向両側から圧接して搬送する定着手段と、上記搬送状況検出手段からの転写材後端の搬送状況に基づいて上記定着手段による転写材の搬送速度を制御する制御手段とを備えている。
【0009】
この特定事項により、転写材搬送ベルト上を搬送される転写材後端の搬送状況に基づいて定着手段による転写材搬送速度が制御されているので、転写材の搬送に従って感光体と転写手段との間での拘束力が小さくなって定着手段による搬送力が支配的となった際に、定着手段による転写材搬送速度を減速させるように制御すれば、感光体と転写手段との間を後端が通過する毎に転写材の搬送速度が僅かずつ増速傾向を示すことはなく、転写材の張力変化を招くことも防止される。従って、転写材後端に対しトナーを転写する位置が転写材搬送方向下流側にズレることが防止され、画像の歪みや、粗密の発生などによる著しい画像の悪化を抑制して良好な画像形成を行うことが可能となる。また、カラー画像形成する場合においても、微小な位置ズレが防止され、色ズレをなくして良好な画質を提供することが可能となる。
【0010】
ここで、紙種情報検出手段からの紙種情報と進行状況検出手段からの転写材後端の進行状況とに基づいて定着手段による転写材の搬送速度を制御手段によって基準速度から段階的に減速させるように制御している場合には、転写材の搬送に従って上流側の感光体と転写手段との間を通過して拘束力が段階的に小さくなって定着手段による搬送力が徐々に支配的となった際の転写材の搬送速度の変動に対処することが可能となり、転写材後端に対しトナーを転写する位置が転写材搬送方向下流側にズレることが効果的に防止され、画像の歪みや、粗密の発生などによる著しい画像の悪化を十分に抑制して良好な画像形成を行うことが可能となる。
【0011】
特に、画像形成速度を高め得るものとして、以下の構成が掲げられる。
【0012】
つまり、転写材の後端部が最下流位置の転写手段を通過したことを検出する最下流位置検出手段を備え、この最下流位置検出手段からの検出信号を受けた制御手段によって、定着手段による転写材の搬送速度を基準速度に復帰させるように制御している。
【0013】
この特定事項により、転写材後端が最下流位置の転写手段を通過すると、感光体と転写手段との間での拘束力による転写材への負荷変動やピッチムラが発生しないので、定着装置による転写材の搬送速度を増速して基準速度まで復帰させることによって短時間で転写材が搬送されることになり、画像形成時間の短縮化および画像形成効率の向上を図ることが可能となる。
【0014】
特に、定着手段による転写材搬送速度の変更を具体的に示すものとして、以下の構成が掲げられる。
【0015】
つまり、定着手段を駆動するパルスモータへ与えられるパルス数を制御手段によって変更させることにより、定着手段による転写材の搬送速度の変更を行うようにしている。
【0016】
この特定事項により、定着手段の駆動源となるパルスモータの制御周期(制御パルス)を変更するだけで定着装置による転写材搬送速度の変更を容易に行うことが可能となる。
【0017】
特に、転写材の搬送に従って変化する拘束力に応じて制御対象を広めたものとして、以下の構成が掲げられる。
【0018】
つまり、各感光体と各転写手段との間を通過する毎に変化する転写材後端部の拘束力に応じて、定着手段の加熱ローラ温度および加圧ローラの加圧力のうちの少なくとも1つを制御手段によって制御するようにしている。
【0019】
この特定事項により、定着手段によって転写材にあたえる搬送速度だけでなく、定着手段の加熱温度および加圧力を調整することによって、厚手の用紙や封筒等の多様な転写材に対しても適正な定着条件を確保することが可能となり、また定着手段からの転写材の排出性を向上させることも可能となる。
【0020】
特に、転写材の種類に応じて搬送性と定着性を図り得るものとして、以下の構成が掲げられる。
【0021】
つまり、転写材の後端部がその搬送方向下流側における感光体と転写手段との間を通過するときに、定着手段による転写材搬送速度の減速幅を紙種または紙厚に応じて変更させるように制御している。
【0022】
この特定事項により、転写手段を通過する際の速度変動の影響を受けて転写ズレを発生し易い封筒用紙や厚手用紙を扱う場合に、封筒用紙や厚手用紙の転写ズレの発生を抑制することが可能となる。また、紙種によって定着手段の加熱温度(定着温度)の増減変更と、転写材の搬送速度の変更とを行い、それによって転写材に対する熱量付加時間を増減させることによって、結果的に加熱温度の増減変更量が抑えられる。このとき、定着温度をあまり上昇させると、他の構成部分に影響を及ぼすので、一定の温度領域までしか加熱できないが、転写材の搬送速度を変更することで、定着温度をさほど上昇させることなく良好な定着性を確保することが可能となる。従って、広範囲な転写材に対して、その搬送性と定着性を両立させることが可能となる。
【0023】
これに対し、定着手段による転写材搬送速度の減速幅を、普通紙または薄手用紙よりも封筒用紙または厚手用紙の方が大きくするように制御している場合にも、転写手段を通過する際の転写材の速度変動の影響を受けて転写ズレを発生し易い封筒用紙や厚手用紙を扱った際の転写ズレの発生を抑制することが可能となる。また、紙種による定着手段の定着温度の上昇量を抑え、定着手段による転写材の搬送速度を低速側へ変更させれば、転写材に対する熱量付加時間が増加することになり、結果的に定着温度を上昇させるのと同じ効果が得られる。このとき、定着温度をあまり上昇させると、他の構成部分に影響を及ぼすので、一定の温度領域までしか加熱できないが、転写材の搬送速度を低速側に変更させることで、定着温度を上昇させることなく良好な定着性を確保することが可能となる。従って、広範囲な転写材に対して、その搬送性と定着性を両立させることが可能となる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0025】
<第1の実施の形態>
図1は、本発明の第1の実施形態に係わる画像形成装置の要部を示し、この画像形成装置X内には、転写搬送ベルト機構1が設けられている。この転写搬送ベルト機構1は、その一側(図1では左側)に回動自在に支持された第1ローラとしての駆動ローラ11と、他側(図1では右側)に回動自在に支持された第2ローラとしての従動ローラ12と、この両ローラ11,12間に張架され、図1中に示す矢印Z方向に駆動する転写材搬送ベルトとしての無端の転写搬送ベルト13とを備え、この転写搬送ベルト13の表面上に転写材としての記録媒体Pを静電吸着させることによって、レジストローラ10,10から供給される記録媒体Pを他側(上流側)から一側(下流側)に搬送するようになされている。この転写搬送ベルト13は、厚さ100μm〜150μm程度のフィルムを用いて無端状に形成されている。
【0026】
上記転写紙搬ベルト機構1の記録媒体P搬送方向下流側(図1では左側)には定着装置2が設けられ、この定着装置2によって、記録媒体Pに転写形成されたトナー像を記録媒体P上に定着させることが行われる。定着装置2は、熱ヒートローラ21と、加圧ローラ22とを上下に備え、転写紙搬ベルト機構1(転写搬送ベルト13)上を搬送された記録媒体Pの表裏面を熱ヒートローラ21と加圧ローラ22との間のニップを介して通過させるようにしている。
【0027】
また、転写搬送ベルト機構1の上方には、第1の画像形成ステーションS1、第2の画像形成ステーションS2、第3の画像形成ステーションS3および第4の画像形成ステーションS4がそれぞれ転写搬送ベルト13に近接して記録媒体搬送経路上流側(図1では右側)から順に所定間隔置きに並設されている。この場合、転写搬送ベルト13上の記録媒体Pは、第1の画像形成ステーションS1、第2の画像形成ステーションS2、第3の画像形成ステーションS3及び第4の画像形成ステーションS4に順次搬送されることになる。
【0028】
各画像形成ステーションS1〜S4は、実質的に同一構成となり、図1に示す矢印F方向にそれぞれ回転する感光体としての第1ないし第4感光体ドラム3a〜3dを具備している。この各感光体ドラム3a〜3dの周囲には、各感光体ドラム3a〜3dを帯電し、各感光体ドラム3a〜3dの外周面上に静電潜像を形成する第1ないし第4帯電器4a〜4dと、各感光体ドラム3a〜3dの外周面上に形成された静電潜像をトナーにより可視像に現像する第1ないし第4現像装置5a〜5dと、各感光体ドラム3a〜3dの外周面上に現像されたトナー像(可視像)を記録媒体Pに転写する転写手段としての第1ないし第4転写ローラ6a〜6dと、各感光体ドラム3a〜3dの外周面上に残留するトナーを除去するクリーニング装置7a〜7dとが各感光体ドラム3a〜3dの回転方向(矢印F方向)に沿って順次設けられている。
【0029】
また、各感光体ドラム3a〜3dの上方には、第1ないし第4露光手段8a〜8dが設けられている。この各露光手段8a〜8dは、書き込み手段であり、画像情報に基づいて、たとえばレーザーなどの光によって、帯電している感光体ドラム3a〜3dの表面上に画像を書き込む。これによって、感光体ドラム3a〜3d上に静電潜像が形成される。
【0030】
上記転写搬送ベルト13の搬送方向最上流側に位置する第1の画像形成ステーションS1の第1露光手段8aにはカラー原稿画像の黒色成分像に対応する画素信号が入力され、次の第2の画像形成ステーションS2の第2露光手段8bにはカラー原稿画像のシアン色成分像に対応する画素信号が入力され、さらに次の第3の画像形成ステーションS3の第3露光手段8cにはカラー原稿画像のマゼンタ色成分像に対応する画素信号が入力され、最下流側に位置する第4の画像形成ステーションS4の第4露光手段8dにはカラー原稿画像のイエロー色成分像に対応する画素信号が入力されるようになされている。これにより、色変換された原稿画像情報に対応する静電潜像が各感光体ドラム3a〜3dの外周面上に形成される。
【0031】
第1の画像形成ステーションS1の第1現像装置5aには黒色のトナーが収容され、第2の画像形成ステーションS2の第2現像装置5bにはシアン色のトナーが収容され、第3の画像形成ステーションS3の第3現像装置5cにはマゼンタ色のトナーが収容され、さらに、第4の画像形成ステーションS4の第4現像装置5dにはイエロー色のトナーが収容されている。各感光体ドラム3a〜3dの外周面上の静電潜像は、これら各色のトナーにより可視像に現像され、これにより、原稿画像情報が各色のトナーによってトナー像として再現されるようになっている。
【0032】
第1の画像形成ステーションS1と転写搬送ベルト13との間には記録媒体吸着用帯電器15が設けられている。この記録媒体吸着用帯電器15は、転写搬送用ベルト13の表面を帯電するものであり、画像形成装置Xの下部に設けられた給紙カセット19から供給された記録媒体Pを転写搬送用ベルト13上に確実に吸着させることによって、第1の画像形成ステーションS1から第4の画像形成ステーションS4までの間で記録媒体Pをズレさせずに搬送するようにしている。
【0033】
一方、第4の画像形成ステーションS4と定着装置2との間には、除電用放電器16が駆動ローラ11のほぼ真上に位置して設けられている。この除電用放電器16には、転写搬送用ベルト13に静電吸着されている記録媒体Pを転写搬送用ベルト13から分離するための交流電流が印加されている。
【0034】
そして、各感光体ドラム3a〜3dから記録媒体Pへのトナー像の転写は、転写搬送ベルト13の裏側に接触している転写ローラ6a〜6dによって行われる。各転写ローラ6a〜6dには、トナー像を転写するために高電圧の転写バイアス(トナーの帯電極性(−)とは逆極性(+)の高電圧)が印加されている。各転写ローラ6a〜6dは、直径8〜10mmの金属(例えばステンレス)軸をベースとし、その表面が導電性の弾性材(例えばEPDM,発泡ウレタン等)により覆われている。この導電性の弾性材により、記録媒体Pに対して均一に高電圧を印加することができるようになっている。なお、本実施形態では、転写電極として転写ローラ6a〜6dを使用しているが、それ以外にブラシなども用いられる。
【0035】
また、各感光体ドラム3a〜3dとの接触により転写搬送ベルト13に付着したトナーは、記録媒体Pの裏面を汚す原因となるために、転写ベルトクリーニングユニット13aによって除去・回収されるように設定されている。転写ベルトクリーニングユニット13aには、転写搬送ベルト13に接触するクリーニングブレード(図示せず)が設けられており、クリーニングブレードが接触する部位(第3の画像形成ステーションS3と第4の画像形成ステーションS4との間の下方)の転写搬送ベルト13は、裏側から転写搬送ベルト従動ローラ13bによって支持されている。また、第1の画像形成ステーションS1の下方にも転写搬送ベルト従動ローラ13cが設けられ、この転写搬送ベルト従動ローラ13cによって、転写搬送ベルト13が裏側から支持されるようになっている。
【0036】
給紙トレイ19は、画像形成に使用する記録媒体Pを蓄積しておくためのトレイであり、本画像形成装置Xの画像形成部の下側に設けられている。また、本画像形成装置Xの上部に設けられている排紙トレイ17は、画像形成済みの記録媒体Pをフェイスダウンで載置するためのトレイであり、本画像形成装置Xの側部に設けられている排紙トレイ18は、画像形成済みの記録媒体をフェイスアップで載置するためのトレイである。
【0037】
また、画像形成装置Xには、給紙トレイ19内の記録媒体Pを転写搬送ベルト機構1や定着装置2を経由させて排紙トレイ17に送るSの字形状の用紙搬送路Sが設けられている。さらに、給紙トレイ19から排紙トレイ17および排紙トレイ18までの用紙搬送路Sには、ピックアップローラ19a、レジストローラ10、搬送方向切換えガイド34、記録媒体Pを搬送する搬送ローラ35等が配されている。
【0038】
搬送ローラ35は、記録媒体Pの搬送を促進・補助する小型のローラよりなり、用紙搬送路Sに沿って複数設けられている。
【0039】
搬送方向切換えガイド34は、画像形成装置Xの側面カバーXaに回転可能に設けられており、実線で示す状態から破線で示す状態に変換することによって、用紙搬送路Sの途中から記録媒体Pを分離し、画像形成装置X側部の排紙トレイ18に記録媒体Pを排出させるようになっている。搬送方向切換えガイド34が実線で示す状態に変換されている場合には、記録媒体Pは、定着装置2と側面カバーXaと搬送切換えガイド34との間に形成される搬送部S´(用紙搬送路Sの一部)を通って上部の排紙トレイ17に排出される。
【0040】
そして、本発明の特徴部分として、図2に示すように、定着装置2は、熱ヒートローラ21と加圧ローラ22との間のニップを介して通過する記録媒体Pの搬送速度を段階的に減速させるように制御手段としてのCPU9によって制御されている。このCPU9は、ROM91に格納された制御プログラムを、RAM92を作業エリアとして使用しながら実行する。また、CPU9には、搬送状況検出手段としてのタイマ93が接続されており、CPU9の起動によりタイマ93はタイマカウント動作を開始する。このとき、基準クロックを接続し、クロックパルス数をカウントしてもよい。これによって、時間経過から転写搬送ベルト13上の何れの部位まで記録媒体Pの後端が到達しているかを求めることができるようになっている。給紙カセット19または手差給紙トレイ等に設けた用紙サイズセンサ43a、用紙搬送経路Sの給紙側に設けた用紙検出センサ43b、排紙側に設けた用紙検出センサ43c、画像形成装置X本体の操作パネル43dによる用紙選択に対応する出力信号や例えば厚紙モード選択や封筒モード選択などの用紙選択を含む出力信号、あるいは外部に接続されたホストPC端末43eから画像形成命令とともに送出される用紙選択や用紙の選択を含む動作モードの出力信号が、入力インタフェース94を介してCPU9へ取り込まれ、RAM91に格納されたデータテーブル等を検索し、定着装置2(加圧ローラ22)の駆動源のパルスモータ25を駆動するための制御周期(制御パルス)が得られる。この制御周期はタイマ93にセットされ、タイマ93から出力される制御周期信号は、出力インタフェース95を介して駆動回路96に供給されることによって、定着装置2の駆動源のパルスモータ25が制御信号の周期で駆動される。上記ROM91には記録媒体Pの移動特性(計算値)がテーブルデータ形式で格納されている。この移動特性は、記録媒体Pの搬送移動量(搬送移動距離)とこの搬送移動量を得るまでの時間との関係であり、例えばパルスモータ25を基本周期T0で駆動した場合に、種々得られる記録媒体Pの移動特性の平均的な特性によって定められる。
【0041】
また、図3に示すように、このようにして求められた転写媒体P後端の搬送状況に基づいて定着装置2(パルスモータ25)による転写媒体Pの搬送速度がCPU9によって段階的に減速されるように制御している。具体的には、下記表1にも示すように、タイマ93の時間経過により、転写搬送ベルト13上において、記録媒体Pの後端が第1の画像形成ステーションS1の第1感光体ドラム3aと第1転写ローラ6aとの間に挟まれる直前、つまり第1転写部の直前で、定着装置2による転写媒体Pの搬送速度の比率が基準速度100%に対し99%まで減縮(減速)されるようにパルスモータ25の制御パルス数(駆動周波数)を基準制御パルス数f0から0.99f0に変更し、記録媒体Pの後端が第2の画像形成ステーションS2の第2感光体ドラム3bと第2転写ローラ6bとの間に挟まれる直前、つまり第2転写部の直前で、定着装置2による転写媒体Pの搬送速度の比率が基準速度100%に対し98%まで減縮(減速)されるようにパルスモータ25の制御パルス数を基準制御パルス数f0から0.98f0に変更し、記録媒体Pの後端が第3の画像形成ステーションS3の第3感光体ドラム3cと第3転写ローラ6cとの間に挟まれる直前、つまり第3転写部の直前で、定着装置2による転写媒体Pの搬送速度の比率が基準速度100%に対し97%まで減縮(減速)されるようにパルスモータ25の制御パルス数を基準制御パルス数f0から0.97f0に変更し、さらに、記録媒体Pの後端が第4の画像形成ステーションS4の第4感光体ドラム3dと第4転写ローラ6dとの間に挟まれる直前、つまり第4転写部の直前で、定着装置2による転写媒体Pの搬送速度の比率が基準速度100%に対し96%まで減縮(減速)されるようにパルスモータ25の制御パルス数を基準制御パルス数f0から0.96f0に変更し、CPU9によって段階的に制御されるようにしている。この場合、第4転写部の直前において、定着装置2による転写媒体Pの搬送速度の比率を基準速度100%に対し96%まで減縮させるようにパルスモータ25の制御パルス数を基準制御パルス数f0から0.96f0に変更した制御は、記録媒体Pの後端が加熱ローラ21と加圧ローラ22との間のニップ部を通過するまで、つまり定着部を通過するまで継続して行われる。また、定着装置2による転写媒体Pの搬送速度の変化の割合としては、0.5ないし5%程度の調整幅を取り得るが、変化の割合が0.5%よりも小さいと搬送中の記録媒体Pに発生する張力を減少させる効果が発生せず、また5%よりも大きいと、搬送速度の変動が過剰となり過ぎて却って画質低下を招く。
【0042】
【表1】
【0043】
したがって、本実施形態では、転写媒体P後端の搬送状況つまり転写媒体P後端が第1ないし第4転写部の直前に近付く毎に、定着装置2(パルスモータ25)による転写媒体Pの搬送速度がCPU9によって段階的に減速されるように制御しているので、転写媒体Pの下流側への搬送に従って感光体ドラムと転写ローラとの間での拘束力が小さくなって定着装置2による搬送力が支配的となった際に、定着装置2による転写媒体Pの搬送速度を段階的に減速させるように制御することで、感光体ドラムと転写ローラとの間を後端が通過する毎に転写媒体Pの搬送速度が僅かずつ増速傾向を示すことはなく、転写媒体Pの張力変化を招くことも防止される。これにより、図4に示すように、最上流側の転写部(第1転写部)に対する下流側の転写部(第2ないし第4転写部)のズレ量が許容範囲内に抑えられて、転写媒体P後端に対しトナーを転写する位置が転写媒体搬送方向下流側にズレることが防止され、画像の歪みや、粗密の発生などによる著しい画像の悪化を抑制して良好な画像形成を行うことができる。また、カラー画像形成する場合においても、微小な位置ズレが防止され、色ズレをなくして良好な画質を提供することができる。
【0044】
しかも、パルスモータ25の制御パルス数(駆動周波数)を基準制御パルス数f0から変更させることによって、定着装置2による転写媒体Pの搬送速度を減速させているので、定着装置2の駆動源となるパルスモータ25の制御周期(制御パルス)を変更するだけで定着装置2による転写媒体の搬送速度の変更を容易に行うことができる。
【0045】
<第2の実施の形態>
次に、本発明の第2の実施形態を図5に基づいて説明する。
【0046】
この実施形態では、転写媒体Pが第4転写部を通過した際にも定着装置2による転写媒体Pの搬送速度を変更するようにしている。
【0047】
すなわち、本実施形態では、図5に示すように、転写媒体Pの後端部が第4転写部を通過したことを検出する最下流位置検出手段としての最下流位置検出センサ101を設け、下記表2に示すように、最下流位置検出センサ101からの検出信号を受けたCPU9によって、定着装置2による転写媒体Pの搬送速度の比率が基準速度100%に復帰するようにパルスモータ25の制御パルス数0.96f0を基準制御パルス数f0に変更するように制御している。
【0048】
この場合、記録媒体Pの後端が第4転写部を通過すると、感光体ドラムと転写ローラとの間での拘束力による転写媒体Pへの負荷変動やピッチムラが発生しないので、定着装置2による転写媒体Pの搬送速度を増速して基準速度まで復帰させることによって短時間で転写媒体Pが搬送されることになり、画像形成時間の短縮化および画像形成効率の向上を図ることができる。
【0049】
【表2】
【0050】
<第3の実施の形態>
次に、本発明の第3の実施形態を図6および図7に基づいて説明する。
【0051】
この実施形態では、転写媒体の紙種を転写媒体搬送用のメインモータへの駆動電流により検出するようにしている。
【0052】
すなわち、本実施形態では、図6に示すように、モータ駆動電流検知回路111によって転写媒体Pを検出するようにしている。この場合、モータ駆動電流検知回路111は、モータ駆動用IC112と抵抗R1,R2,R3を組み合わせてなり、転写媒体搬送用のメインモータ110の駆動電流を電圧変換し、さらにA/Dコンバーター113によってA/D変換してCPU9に出力する。
【0053】
CPU9は、給紙クラッチがONしていない時の電流値、および給紙クラッチがONしている時の電流値を読み込み、この電流値の差を給紙に必要となるモータトルクとし、普通紙と厚紙もしくは封筒とのトルク境界値(この値より大きければ厚紙もしくは封筒、小さければ普通紙とみなされる)と比較し、現在給紙している転写媒体Pが普通紙か、厚紙もしくは封筒であるかを判別するようにしている。
【0054】
このような検出方法を図7の制御系統ブロック図において示す。この図7において、給紙クラッチON/OFF時の電流値の差から得たモータトルクをメインモータ駆動回路115に出力し、メインモータ110を駆動させるようにしている。
【0055】
この場合、給紙クラッチON/OFF時の電流値の差から得たモータトルクがトルク境界値よりも小さいために普通紙であると判別された際には、下記表3に示すように、パルスモータ25の制御が行われる。
【0056】
【表3】
【0057】
また、給紙クラッチON/OFF時の電流値の差から得たモータトルクがトルク境界値よりも大きいために厚紙または封筒であると判別された際には、下記表4に示すように、パルスモータ25の制御が行われる。
【0058】
【表4】
【0059】
<第4の実施の形態>
次に、本発明の第4の実施形態を図8ないし図11に基づいて説明する。
【0060】
この実施形態では、転写媒体Pの紙種を手差し給紙トレイへの給紙のセットにより検出するようにしている。
【0061】
すなわち、本実施形態では、図8ないし図10に示すように、手差し給紙トレイ121を裏側から見た両サイドの給紙ガイド122,122に、それぞれラックギヤr,rを形成し、このラックギヤr,rに、手差し給紙トレイ121の底板に軸支させたピニオンギヤpを噛合させることにより、両給紙ガイド122,122を、給紙方向に対して直角方向に摺動自在とし、かつ、その摺動方向に手差し給紙トレイ121の底板に設けた紙サイズセンサ123に接触させるように構成する。なお、図11は封筒Hの搬送方向(通紙方向)を示している。
【0062】
このような構成により、その両給紙ガイド122,122で封筒の両側端を規制した時点で、紙サイズセンサ123によって、両給紙ガイド122,122の移動位置を抵抗値の変化または通電の有無等により検知する。つまり、両給紙ガイド122,122が左右に移動すると,紙サイズセンサ123により、移動された位置(サイズ)を検知することができる。すなわち、図10に矢印で示すように、両給紙ガイド122,122の位置が変化することによって、紙サイズセンサ123に流れる電流値が変化する。その電流値をCPU9によって読み取ることにより、手差し給紙トレイ121にセットされた転写媒体Pのサイズを自動的に検知できる。例えば、封筒のサイズ(幅)は、通常使用される転写媒体のサイズ(幅)とは異なるため、手差し給紙トレイ121にセットされた場合に封筒かあるいは通常の転写媒体であるかが判別可能となる。なお、図10中121aは給紙ローラである。
【0063】
この実施形態においても、手差し給紙トレイ121にセットされた際に封筒であると判別された際には、上記表4に示すように、パルスモータ25の制御が行われる。一方、通常の転写媒体であると判別された際には、上記表3に示すように、パルスモータ25の制御が行われる。
【0064】
<その他の実施の形態>
なお、本発明は、上記各実施形態に限定されるものではなく、その他種々の変形例を包含している。例えば、上記各実施形態では、転写媒体P後端が第1ないし第4転写部の直前に近付く毎に、定着装置2による転写媒体Pの搬送速度をCPU9によって段階的に減速させるように制御したが、各感光体ドラムと各転写ローラとの間を通過する毎に変化する転写媒体の後端部の拘束力に応じて定着装置2の加熱ローラ21の温度および加圧ローラ22の加圧力のうちの少なくとも1つをCPUによって制御するようにしてもよい。この場合、定着装置によって転写媒体にあたえる搬送速度だけでなく、定着装置の加熱温度および加圧力を調整することによって、厚手の用紙や封筒等の多様な転写媒体に対しても適正な定着条件を確保することができ、また定着装置からの転写媒体の排出性を向上させることもできる。
【0065】
また、転写媒体の後端部がその搬送方向下流側における感光体ドラムと転写ローラとの間を通過するときに、定着装置による転写媒体の搬送速度の減速幅を紙種または紙厚に応じて変更させるようにCPUによって制御してもよい。この場合には、転写部を通過する際の速度変動の影響を受けて転写ズレを発生し易い封筒用紙や厚手用紙を扱う際に、封筒用紙や厚手用紙の転写ズレの発生を抑制することができる。また、紙種によって定着装置の加熱温度(定着温度)の増減変更と、転写媒体の搬送速度の変更とを行い、それによって転写媒体に対する熱量付加時間を増減させることによって、結果的に加熱温度の増減変更量が抑えられることになり、定着温度をさほど上昇させることなく良好な定着性を確保することができ、広範囲な転写媒体に対して搬送性と定着性を両立させることができることになる。
【0066】
更に、定着手段による転写材搬送速度の減速幅を、普通紙または薄手用紙よりも封筒用紙または厚手用紙の方が大きくするようにCPUによって制御してもよい。この場合には、転写部を通過する際の転写媒体の速度変動の影響を受けて転写ズレを発生し易い封筒用紙や厚手用紙を扱った際の転写ズレの発生を抑制することができる。また、紙種による定着装置の定着温度の上昇量を抑え、定着手段による転写材の搬送速度を低速側へ変更させれば、転写媒体に対する熱量付加時間が増加することになり、結果的に定着温度を上昇させるのと同じ効果が得られ、転写媒体の搬送速度を低速側に変更させることによって定着温度を上昇させることなく良好な定着性を確保することができ、広範囲な転写材に対して搬送性と定着性を両立させることができることになる。
【0067】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、転写材搬送ベルト上を搬送される転写材後端の搬送状況に基づいて定着手段による転写材搬送速度を減速させるような制御をすることで、感光体と転写手段との間を後端が通過する毎の転写材搬送速度の増速傾向を防止するとともに、転写材の張力変化も防止して、転写材後端に対するトナー転写位置の転写材搬送方向下流側へのズレを防止し、画像の歪みや、粗密の発生などによる著しい画像の悪化を抑制して良好な画像形成を行うことができ、カラー画像形成する場合における微小な位置ズレを防止して色ズレのない良好な画質を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る画像形成装置の要部を正面から見た断面図である。
【図2】同じくCPUによる記録媒体の搬送速度を段階的に減速させる制御を示す制御ブロック構成図である。
【図3】同じく記録媒体の搬送速度を段階的に減速させる制御タイミングを示す画像形成装置の要部断面図である。
【図4】同じく用紙先端位置に対する色ズレ量の特性を示す特性図である。
【図5】本発明の第2の実施形態に係わる記録媒体の搬送速度を段階的に減速させる制御タイミングを示す画像形成装置の要部断面図である。
【図6】本発明の第3の実施形態に係わる転写媒体の紙種を転写媒体搬送用のメインモータへの駆動電流により検出するモータ駆動電流検知回路の図である。
【図7】同じくメインモータへの駆動電流の制御系統を示すブロック構成図である。
【図8】本発明の第4の実施形態に係わる転写媒体の紙種を手差し給紙トレイへの給紙のセット時に検出する場合の手差し給紙トレイを裏側から見た斜視図である。
【図9】同じく給紙ガイドの駆動機構を給紙トレイの裏側から見た斜視図である。
【図10】同じく手差し給紙トレイを表側から見た斜視図である。
【図11】同じく手差し給紙トレイ上での通紙方向を示す封筒の平面図である。
【図12】従来例に係わる用紙先端位置に対する色ズレ量の特性を示す特性図である。
【符号の説明】
11 駆動ローラ(第1ローラ)
12 従動ローラ(第2ローラ)
13 転写搬送ベルト(転写材搬送ベルト)
2 定着装置(定着手段)
25 パルスモータ
3a〜3d 第1ないし第4感光体ドラム(感光体)
6a〜6d 第1ないし第4転写ローラ(転写手段)
9 CPU(制御手段)
93 タイマ(搬送状況検出手段)
101 最下流位置検出センサ(最下流位置検出手段)
P 転写媒体(転写材)
X 画像形成装置
Claims (7)
- 転写材搬送方向に並列に配置され、トナー像を形成する複数の感光体と、画像形成される転写材を搬送する無端状の転写材搬送ベルトと、上記各感光体に対応するように並列配置され、上記転写材搬送ベルトを介して感光体に接する複数の転写手段と、この各転写手段よりも転写材搬送方向上下流側に設けられ、上記転写材搬送ベルトの上下流側端を掛け渡す第1および第2ローラとを備え、画像形成時に転写材の搬送方向上流側から下流側に亘って配された複数の感光体を使用し、各感光体ごとに現像されたトナー像を転写材搬送ベルトで搬送される転写材上に重ね合わせることによって、複数の感光体による画像形成を行う画像形成装置であって、
上記転写材搬送ベルト上での転写材後端の搬送状況を検出する搬送状況検出手段と、
上記転写材搬送ベルトよりも転写材搬送方向下流側に設けられ、転写材をその表裏方向両側から圧接して搬送する定着手段と、
上記搬送状況検出手段からの転写材後端の搬送状況に基づいて上記定着手段による転写材の搬送速度を制御する制御手段と
を備えていることを特徴とする画像形成装置。 - 上記請求項1に記載の画像形成装置において、
制御手段は、搬送状況検出手段からの転写材後端の搬送状況に基づいて定着手段による転写材の搬送速度を基準速度から段階的に減速させるように制御していることを特徴とする画像形成装置。 - 上記請求項1に記載の画像形成装置において、
転写材の後端部が最下流位置の転写手段を通過したことを検出する最下流位置検出手段を備え、
制御手段は、上記最下流位置検出手段からの検出信号を受けて、定着手段による転写材の搬送速度を基準速度に復帰させるように制御していることを特徴とする画像形成装置。 - 上記請求項1に記載の画像形成装置において、
制御手段は、定着手段を駆動するパルスモータへ与えられるパルス数を変更させることによって定着手段による転写材の搬送速度を変更するようにしていることを特徴とする画像形成装置。 - 上記請求項1に記載の画像形成装置において、
制御手段は、各感光体と各転写手段との間を通過する毎に変化する転写材後端部の拘束力に応じて、定着手段の加熱ローラ温度および加圧ローラの加圧力のうちの少なくとも1つを制御するようにしていることを特徴とする画像形成装置。 - 上記請求項5に記載の画像形成装置において、
制御手段は、転写材の後端部がその搬送方向下流側における感光体と転写手段との間を通過するときに、定着手段による転写材の搬送速度の減速幅を紙種または紙厚に応じて変更させるように制御していることを特徴とする画像形成装置。 - 上記請求項5に記載の画像形成装置において、
制御手段は、定着手段による転写材の搬送速度の減速幅を、普通紙または薄手用紙よりも封筒用紙または厚手用紙の方が大きくするように制御していることを特徴とする画像形成装置。
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