JP2004111161A - 加熱調理器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】第1制御部506は、トッププレート下部に配置した前記ヒータ508及びグリル部3の前記平面ヒータ307と下部シーズヒータ308をデューティ制御により出力制御するとともに、前記ヒータ508の周期より長い前記平面ヒータ307及び下部シーズヒータ308の周期で出力制御する構成である。
【選択図】 図9
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ヒータにより食品を加熱する加熱調理器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の加熱調理器は、システムキッチンに本体を組み込んだ加熱調理器であって、本体上面にトッププレートを配置し、その下部には誘導加熱調理部とラジアントヒータ部(天板ヒータ)とを配置している。また、本体内にはグリル調理用の加熱室と、該加熱室内に収納した食品を加熱するグリル用ヒータを配置している。そして、本体内に配置した制御部の指示により、前記ラジアントヒータ及びグリル用ヒータをデューティ制御により出力制御し、各々調理を実行している。(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開昭11−87039号公報(第3頁、図1)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
一般に、特許文献1に記載されたヒータをオンオフ制御するのは、このヒータに直列に接続したリレーのオンオフ制御により行っている。したがって、オンオフ回数を少なくしたほうが、リレー(部品)のストレスが減少して故障しにくくなる。
【0005】
しかし、ラジアントヒータはトッププレート下部に配置されており、オンオフ周期が長いと、たとえば水を沸騰させるよう動作させると、オン時は沸騰音がするが、オフ時は沸騰音がなくなる。この繰り返しであると使用者にとってはこの音が不快感となる場合もある。特に、ラジアントヒータをハロゲンランプなどの視覚的にわかるヒータを使用すると、音だけでなく使用者の目にもちらつきが目ざわりとなる恐れがある。
【0006】
本発明はかかる課題を解決するためのものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の加熱調理器は、箱状の本体と、該本体上面に配置し、鍋を載置するトッププレートと、該トッププレート下部に配置し、載置された前記鍋を加熱する天板ヒータと、前記本体内に配置した加熱室と、該加熱室内に配置したグリルヒータと、前記天板ヒータ及び前記グリルヒータとの駆動を制御する制御部とを備え、前記制御部は、前記天板ヒータ及び前記グリルヒータをデューティ制御により出力制御するとともに、前記天板ヒータの周期より長い前記グリルヒータの周期で出力制御することを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】
図1及び図2において、1は箱状のグリル付誘導加熱調理器本体、2は調理鍋を載置して誘導加熱する誘導加熱部、3はヒータにより食品に焦げ目をつけて加熱するグリル部、4は誘導加熱部2またはグリル部3の加熱条件を設定する操作部である。
【0009】
まず、誘導加熱部2を以下に詳細に説明する。201はアルミニウムなどで形成されたフレーム、202は該フレーム201の後部に配置され、吸気口及び排気口が設けられた通気口部、203は該通気口部202を覆う通気口ガイド、204はフレーム201に接着剤などにより固着され、調理鍋が載置可能な天板となるセラミック製のトッププレートである。
【0010】
205及び206はトッププレート204上の前方側に配置され、下方に配置された調理鍋を誘導加熱する加熱コイル(後述する)の位置、即ち調理鍋の誘導加熱可能な範囲を指示する誘導加熱載置指示部、207はトッププレート204上の後方側に配置され、下方に配置された調理鍋を輻射加熱するヒータ(後述する)の位置、即ち調理鍋の載置位置を指示するヒータ加熱載置指示部である。
【0011】
前記通気口部202は、図3を参照すると、フレーム201の後部、つまりトッププレート204の後端部のうち、誘導加熱載置指示部206の後方付近に吸気口212を設け、また誘導加熱載置指示部205の後方付近の左端部側に前記吸気口212から吸引した冷却風を排気する排気口213を設けている。さらに、前記通気口部202には、吸気口212と排気口213との間にグリル部3からの排気風を排気するグリル排気口214も備えている。
【0012】
吸気口212から吸気した冷却風は、本体1内に設けられた冷却ファン(図示しない)により、後述するインバータ回路502、503及び第1制御部506、507などの制御回路を冷却後、排気口213から排気されることになる。
【0013】
208は誘導加熱載置指示部205の前方側でかつ近傍に配置され、操作部4で設定された誘導加熱載置指示部205での設定出力を各点灯部の点灯個数により表示する加熱出力表示部、209は同じく誘導加熱載置指示部205の前方側でかつ近傍に配置され、操作部4で設定された誘導加熱載置指示部205での設定出力を各点灯部の点灯個数により表示する加熱出力表示部である。
【0014】
この加熱出力表示部208、209は、図4に示すように、一列にaからmまで並べた13ヶ所の点灯部を有し、各点灯部は簡略した炎の形状をさせており、さらに中央部が小さく、左右端部に進むほど大きな形状となるように配置している。
【0015】
具体的には、トッププレート204の加熱出力表示部208または209の部分を透明とし、トッププレート204の下方に点灯部が炎の形状に移るようにガイドを形成し、その中にLEDなどの発光素子を収納し発光させることで、実現しているのである。
【0016】
斯かる表示部の動作は、加熱出力が最低の場合は、点灯部fとhを点灯し、最低出力より1レベル高い出力の場合、点灯部fとgとhとを点灯する。以後、最高レベルに到達するまで、加熱出力の増加に伴って点灯部eからa及び点灯部iからmを順次点灯して点灯個数を増加させ、加熱出力の増加を表示している。
【0017】
また、逆に、加熱出力を減少する場合は、加熱出力の増加のときと逆の動作を行う。つまり、加熱出力の減少にともない点灯部aからe及び点灯部mからiを順次消灯して点灯個数を減少させ、加熱出力の減少を表示する。そして、最低出力に到達すると、前述と同様に、点灯部fとhを点灯する。
【0018】
斯かる構成により、使用者には、ガスレンジの炎と同じような感覚で視覚的に加熱出力設定ができるようになるのである。
【0019】
なお、前述で最低出力の表示を点灯部gのみの点灯ではなく点灯部fとhとにするのは、表示部が1つでは、使用者は加熱出力の表示かまたは他の機能の指示表示かの区別がつかず、また視認を容易にできないから、この様な点灯としている。
【0020】
210は誘導加熱載置指示部205の設定出力、即ち加熱出力表示部208に表示する出力値を数字で表示する液晶表示部、211は同じく誘導加熱載置指示部206の設定出力、即ち加熱出力表示部209に表示する出力値を数字で表示する液晶表示部、212はトッププレート204上の温度が高温、即ち使用者が触るとやけどを可能性のある温度以上であれば、点灯し表示する高温表示部である。
【0021】
前記液晶表示部210及び211は、加熱出力表示の他、タイマー駆動時の残り時間表示や異常表示、温度運転時の調理鍋温度を表示することもできる。
【0022】
次に、グリル部3を図5に基づいて以下に説明する。301は食品を収納し、加熱する調理庫、302は調理庫301の前面開口を開閉する扉、303は該扉302を使用者が開放するために手をかける取手、304は扉302の略中央部に設けられ、調理庫301内の食品の加熱の様子を確認するための確認窓である。
【0023】
305は扉302に取り付けられ、調理庫301の前面開口を扉302で閉じたとき調理庫301内に収納され、食品の加熱時に落下するカスや油を受ける受皿、306は受皿305に載置され、食品を載置する焼網である。307は調理庫301の外壁面に配置され、焼網306に載置した食品を調理庫301の天面壁を介して上部から輻射加熱する平面ヒータ、308は調理庫301の下部で受皿305と焼網306との間に配置され、焼網306に載置した食品を下部から輻射加熱する下部シーズヒータである。前記平面ヒータ307は、調理庫301の外壁面に配置されているため、調理庫301は、その上部に障害物がなく、内部をできるだけ広く使用できるようになる。尚、平面ヒータ307及び下部シーズヒータ308は、本発明のグリル用ヒータに相当する。
【0024】
前記焼網306は、図6に示すように、受皿305に載置した際に当接する支持脚312、該支持脚312に取り付けられ、支持脚312により受皿305と所定間隔を設けている食品の載置台313とから構成されている。載置台313は、周囲に設けられた枠材314と、調理庫301に焼網306を収納したとき下部シーズヒータ308と交差する方向に、約1cmの所定間隔毎に線状部材(線材)315を複数本配置し、枠材313に取り付けている。線状部材315を採用することにより、下部シーズヒータ308からの熱を、線状部材315間から、直接食品Zに輻射することができ、より効率のよい加熱を実現している。この各線状部材315間の隙間は、本発明の才知題の貫通部に相当する。
【0025】
下部シーズヒータ308は、図7に示すように、調理庫301が左右方向に対して前後方向(食品挿入方向)に長い直方体形状であるため、前後方向に沿った方向に長くなるように、一本のヒータを折曲して形成している。したがって、線状部材315は調理庫301の左右方向に沿って配置されることになる。この方向が、下部シーズヒータ308と交差する方向である。
【0026】
また、調理庫301が、左右方向に対して前後方向が短い直方体形状であれば、左右方向が長くなるように、下部シーズヒータ308を折曲して形成するので、線状部材315は、前後方向に添って配置されることになる。この方向が、下部シーズヒータ308と交差する方向である。
【0027】
前記線状部材315の各々は、図8に示すように、側方視波型に形成されている。即ち、線状部材315のうちヒータ直上部付近315aは、ヒータ直上部以外の部分315bと比べて高く形成されることになる。
【0028】
これは、魚などの食品Zが焼網306上に載置されて、調理庫301内で加熱調理を行ったとき、食品Zからは調理の進行に伴い、油316がにじみ出て、食品表面を伝わって下方に流れる。線状部材315に到達した油316は、線状部材315を伝わって、ヒータ直上部以外の部分315bに到達する。そして、ヒータ直上部以外の部分315bに到達した油316は、その部分より下部の線状部材315の部分は存在しないので、その部分から受皿305に向かって滴下することになる。この滴下する部分では、ヒータが存在せず、油316が下部シーズヒータ308に当接しないので、油316がヒータの熱で燃えて出る油煙及び悪臭の発生を抑制することができる。
【0029】
かかる構成を採用することにより、油煙及び悪臭は、下部シーズヒータ308により受皿305が加熱されているので、受皿305に滴下した油316や、平面ヒータ307や下部シーズヒータ308に食品Zから飛散した油が、燃えて少しは油煙や悪臭は発生するが、食品Zから滴下する油316が直接下部シーズヒータ308に当接して発生する油煙や悪臭の量に比べれば、5分の1程度に抑制できる。
【0030】
309は調理庫301内の食品から発生する煙などを排気するグリル開口、310は該グリル開口309とフレーム201後部の通気口部202とを連結するグリル排気筒、311は誘導加熱載置指示部205の下方に配置され、発生する磁界によりトッププレート204上に載置した調理鍋を誘導加熱する加熱コイルである。斯かる構成により、調理庫301内の食品から発生する煙などをグリル開口309から排出し、グリル排気筒310を介して通気口部202から機外に排出するのである。
【0031】
次に、操作部4を以下に説明する。401は調理器全体の電源をオフする電源スイッチ、402は左誘導加熱部、即ち誘導加熱載置指示部205の加熱出力を設定する左誘導加熱操作部、403は右誘導加熱部、即ち誘導加熱載置指示部206の加熱出力を設定する右誘導加熱操作部、404はヒータ加熱載置指示部206またはグリル部3の加熱設定を行うヒータ加熱操作部、405はグリル部3での自動調理を設定するグリル自動調理設定部である。
【0032】
左誘導加熱操作部402は、左右に回して加熱出力を設定する設定つまみ406と、左誘導加熱部のタイマー調理を設定するタイマー設定部407と、揚げ物調理切替えスイッチ408とから構成されている。なお、揚げ物調理切替えスイッチ408の操作により設定つまみ406は、加熱温度が設定できるようになっている。このとき、液晶表示部210には加熱出力の代わりに設定温度が表示されることになる。
【0033】
右誘導加熱操作部403は、左右に回して加熱出力を設定する設定つまみ409と、右誘導加熱部のタイマー調理を設定するタイマー設定部410とから構成されている。
【0034】
ヒータ加熱操作部404は、グリル部3の平面ヒータ307及び下部シーズヒータ308に通電して両面加熱を実行する両面グリルキー411と、グリル部3の平面ヒータ307に通電して上面加熱を実行する上面グリルキー412と、ヒータ加熱載置指示部206の下方に配置したヒータに通電し、載置した調理鍋のヒータ加熱を実行する中央ヒータキー413と、ヒータ加熱載置指示部206またはグリル部3のタイマー調理を設定するタイマー設定部414とから構成されている。
【0035】
斯かる構成のグリル付誘導加熱調理器の制御回路を図9に基づいて説明する。
【0036】
501は誘導加熱載置指示部206下部に配置した加熱コイル、502は加熱コイル501に高周波磁界を発生させて加熱コイル501上の調理鍋Xを誘導加熱するインバータ回路、503は誘導加熱載置指示部205の下部に配置した加熱コイル311に高周波磁界を発生させて加熱コイル311上の調理鍋Yを誘導加熱するインバータ回路、504は調理鍋X近傍に配置し、調理鍋Xまたは誘導加熱載置指示部205付近のトッププレート204温度を検知するサーミスタ、505は同じく調理鍋Y近傍に配置し、調理鍋Yまたは誘導加熱載置指示部206付近のトッププレート204の温度を検知するサーミスタである。
【0037】
前記加熱コイル501は、吸気口212に対して近傍の位置に配置されることになり、また前記加熱コイル311は、吸気口212に対して離れた位置に配置されることになる。つまり、加熱コイル311は、排気口213近傍に配置されることになる。斯かる構成により、加熱コイル311上で揚げ物調理を行っても、鍋から飛散した油が吸気口212から吸引されて調理器内部に到達することなく、調理器内の回路や部品等の故障を抑制することになる。
【0038】
特に、本実施例では、吸気口212に近傍位置にない加熱コイル311は排気口近傍に配置されているため、鍋から飛散した油は、排気口に13やグリル排気口214から排気される排気風の上昇風とともに、一緒に上昇し、換気扇などのレンジフードに到達する。このため、周囲の壁への油のこびりつきも抑制できるという効果も奏することができる。
【0039】
なお、本発明は、この実施例に限定されるものでなく、2以上の加熱コイルの存在する調理器において、少なくとも1つの加熱コイルが吸気口近傍に配置され、その他の加熱コイルは吸気口から離れた位置に配置した構成すべてに適用されるものである。
【0040】
506は右誘導加熱操作部403で設定された加熱条件に基づいてインバータ回路502を制御し、加熱コイル501の加熱出力を制御する加熱制御部となる第1制御部、507は左誘導加熱操作部402で設定された加熱条件に基づいてインバータ回路503を制御し、加熱コイル311の加熱出力を制御する加熱制御部となる第2制御部である。
【0041】
なお、前記第1制御部506は、ヒータ加熱操作部404及びグリル自動調理設定部405で設定された加熱条件に基づいて、ヒータ加熱載置指示部206の下部に配置された天板ヒータとなるシーズヒータ508やグリル部3内に配置された平面ヒータ307及び下部シーズヒータ308の加熱を制御し、ヒータ加熱調理を実行している。
【0042】
また、前記第1制御部506は、サーミスタ504で検知した温度が第1所定温度以上であると判断すれば、使用者がトッププレート204を触ったとき火傷の恐れがあるので、高温表示部212に高温表示を行うとともに、誘導加熱調理中、サーミスタ504の検知温度が第1所定温度より高い第2所定温度以上であると判断すれば調理鍋Xが空焚きなどの原因による異常に高温となっていると判断し、インバータ回路502に加熱停止の指示を出力するのである。
【0043】
また、前記第2制御部507は、サーミスタ505で検知した温度が第1所定温度以上であると判断すれば、使用者がトッププレート204を触ったとき火傷の恐れがあるので、高温表示部212に高温表示を行うとともに、誘導加熱調理中、サーミスタ505の検知温度が第1所定温度より高い第2所定温度以上であると判断すれば調理鍋Yが空焚きなどの原因による異常に高温となっていると判断し、インバータ回路503に加熱停止の指示を出力するのである。そして、左操作部402の揚げ物調理切替えスイッチ408が操作されている場合は、サーミスタ505で調理鍋Yの温度を検知し、揚げ物に適した所望の温度(例えば、180度から200度)を一定に保つようインバータ回路503を駆動制御する。
【0044】
さらに、前記第1制御部506及び第2制御部507は、右誘導加熱操作部403および左誘導加熱操作部402で設定された加熱出力を加熱出力表示部208、209及び液晶表示部210、211に表示している。具体的には、加熱出力表示部208、209は加熱設定出力の大きさに応じて点灯個数を増加して表現し、また液晶表示部210、211は数値により、設定加熱出力を表示し、使用者が視認できるよう表示しているのである。また、第2制御部507は、左操作部402の揚げ物調理切替えスイッチ408が操作されている場合、液晶表示部210には、設定された温度を表示している。
【0045】
以上の構成により、使用者は、炎が見えない誘導加熱であるにもかかわらず、従来使用してきたガスレンジで直接炎の大きさを確認して火力調整を行ってきたときと同様な感覚で、加熱出力を調整できるので、使い勝手が向上できるのである。
【0046】
かかる構成の動作を図10に基づいて説明する。
【0047】
電源スイッチ401をオン後、ステップS1で第1制御部506及び第2制御部507を初期化する。このとき第1制御部506は、グリル用ヒータ307及び308のデューティ制御のための1周期を60秒、またヒータ508のデューティ制御のための1周期を27秒に設定する。
【0048】
グリル用ヒータ307及び308の1周期がヒータ508の1周期より長く設定しているのは、通常、ヒータをオンオフ制御するのは、このヒータに直列に接続したリレーのオンオフ制御により行っている。したがって、オンオフ回数を少なくしたほうが、リレー(部品)のストレスが減少して故障しにくくなる。しかし、ヒータ508はトッププレート204上に配置されており、オンオフ周期が長いと、たとえば水を沸騰させるよう動作させると、オン時は沸騰音がするが、オフ時は沸騰音がなくなるので、この繰り返しであると使用者にとっては不快感となる場合もある。特に、ヒータ508をハロゲンランプなどの視覚的にわかるヒータを使用すると、音だけでなく使用者の目にもちらつきが目ざわりとなる恐れがある。それゆえに、グリル用ヒータ307及び308は使用者からは動作状態がわかりにくいので、1周期の時間を長くし、ヒータ508の1周期は短く設定しているのである。
【0049】
ステップS2では操作部4、即ち左誘導操作部402、右誘導操作部403、ヒータ加熱操作部404、両面グリルキー411などを操作し、加熱調理を開始する。
【0050】
ステップS3ではステップS2で左誘導加熱操作部402または右誘導加熱操作部403が操作されたかどうか判定し、操作されたと判定すればステップS4に移行する。ステップS4では操作部4で設定された内容に基づいて第1制御部506または第2制御部507がインバータ回路502またはインバータ回路503を駆動して、誘導加熱を開始する。
【0051】
ステップS3で左誘導加熱操作部402または右誘導加熱操作部403が操作されていないと判定すると、ステップS5に移行し、両面グリルキー411や上面グリルキー412などのグリル調理用キーを操作したかどうか判定する。操作されたと判定すると、ステップS6に移行してステップS1で設定した周期で、かつ操作部4で設定された内容にしたがってグリル用ヒータ307、308を第1制御部506が駆動し、調理を実行する。
【0052】
ステップS5でグリル調理用キーを操作していないと判定すると、ステップS7に移行して、ヒータ加熱操作部404を操作したかどうか判定する。
【0053】
ステップS7で操作されたと判定すると、ステップS8に移行し、ヒータ加熱操作部404で設定された内容に基づいて、かつステップS1で設定された周期でラジアントヒータ、即ちヒータ508を第1制御部506が駆動制御する。
【0054】
ステップS4、S6、S8の各動作が実行され、ステップS9で動作終了が確認されると、ステップS10で、第1制御部506または第2制御部507はが熱動作を終了するとともに、図示しないブザーや各液晶表示部210、211などで終了報知を行う。所定の報知を行った後、ステップS2に戻り、次の動作まで待機する。
【0055】
なお、ステップS3、S5、S7のいずれの判定にも肯定されなければ、誤動作等によるものと判定し、図示しないブザーや各液晶表示部210、211を使用してエラー報知を行う。
【0056】
前述の動作のうち、ステップS6の動作を図11に基づいてさらに詳細に説明する。なお、動作の一実施例として、グリル自動調理設定部405で魚焼きを設定したときの動作を説明する。
【0057】
まずステップS20で下部シーズヒータ308を5分間オンする。その後、ステップS21で下部シーズヒータ308を50秒動作させ、ステップS22で平面ヒータ307を10秒間駆動させる。このステップS21とステップS22を、ステップS23で4分が経過したと判定するまで、交互に繰り返し実行する。
【0058】
このステップでは平面ヒータ307を徐々に加熱しながらも下部シーズヒータ308で食品を確実に加熱調理していく。しかし、下部シーズヒータ308はデューティ運転しているので、食品からにじみ出て受皿305に滴下した油は、受け皿305の温度上昇が抑制されて、滴下した油の温度があまりあがらず、油煙の発生を抑えている。
【0059】
そして、ステップS24に移行し、平面ヒータ307を5分間駆動させる。その後、ステップS25で平面ヒータ307を50秒間駆動し、ステップS26で下部シーズヒータ308を10秒間駆動する。ステップS27では、ステップS25及びステップS26を5分間交互に繰り返し実行させる。
【0060】
このステップでは、食品からの油が下部シーズヒータ308にも少しは滴下しているが、下部シーズヒータ308を徐々に加熱しているので、少しずつ焼ききり、次のステップS28での食品の焼ききり工程で、下部シーズヒータ308を連続加熱しても、既に滴下した油が焼ききられており、多量の油煙の発生を抑制することになる。
【0061】
ステップS27の動作終了後、ステップS28に移行し、下部シーズヒータ308を1分間駆動して、調理を終了するのである。
【0062】
かかる動作では、まず下部シーズヒータ308から加熱を開始し、食品Zの温度が上昇して、食品Zから油316がにじみ出だしたころに、平面ヒータ307の加熱に切り替え、この間に食品Zから油316をにじみ出させ滴下させておき、最後に再度下部シーズヒータ308の加熱により、食品Zの表面に焦げ目をつけているので、食品Zから油316が多くにじみ出ている間は、下部シーズヒータ308の加熱を行わず、ヒータに食品Zの油316がかかって油煙を発生することを抑制している。したがって、前述の焼網306の構成と相まって、さらに油煙の発生を抑制できるのである。
【0063】
【発明の効果】
本発明によれば、使用者に沸騰音などの音や視覚的に不快感を与えず、使用部品のストレスを抑制して、調理器の故障頻度を低下させることができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例となるグリル付誘導加熱調理器の外観図である。
【図2】図1の上面図である。
【図3】図2中の通気口ガイドを外した上面図である。
【図4】加熱出力表示部の拡大図である。
【図5】図1中A−A断面図である。
【図6】焼き網の詳細な説明図である。
【図7】焼網と下部シーズヒータとの位置関係を示す概要図である。
【図8】焼網に載置した食品から油が滴下する様子を示す概要図である。
【図9】グリル付誘導加熱調理器の制御ブロック図である。
【図10】グリル付誘導加熱調理器の動作フローチャートを示す図である。
【図11】グリル調理の動作フローチャートを示す図である。
【符号の説明】
204 トッププレート
205、206 誘導加熱載置指示部
208、209 加熱出力表示部
4 操作部
402 左誘導加熱操作部
403 右誘導加熱操作部
406、409 設定つまみ
506 第1制御部
507 第2制御部
Claims (1)
- 箱状の本体と、該本体上面に配置し、鍋を載置するトッププレートと、該トッププレート下部に配置し、載置された前記鍋を加熱する天板ヒータと、前記本体内に配置した加熱室と、該加熱室内に配置したグリルヒータと、前記天板ヒータ及び前記グリルヒータとの駆動を制御する制御部とを備え、前記制御部は、前記天板ヒータ及び前記グリルヒータをデューティ制御により出力制御するとともに、前記天板ヒータの周期より長い前記グリルヒータの周期で出力制御することを特徴とする加熱調理器。
Priority Applications (1)
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