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JP2004058510A - プリントシステムおよびプリント - Google Patents

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JP2004058510A
JP2004058510A JP2002221521A JP2002221521A JP2004058510A JP 2004058510 A JP2004058510 A JP 2004058510A JP 2002221521 A JP2002221521 A JP 2002221521A JP 2002221521 A JP2002221521 A JP 2002221521A JP 2004058510 A JP2004058510 A JP 2004058510A
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JP2002221521A
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English (en)
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Naoto Kaneshiro
金城 直人
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

【課題】プリント処理後のフィルムや画像データの保管の必要が無く、鑑賞用のプリントのみから再プリント処理を行うことができ、同時プリント時(初回のプリント時)に作製したプリントと同等の品質のプリントを、安定的かつ効率良く複製できるプリントシステムおよびプリントを提供する。
【解決手段】入力画像の画像データを符号化して符号化画像データを作成する符号化手段と、符号化画像データをプリントの裏面に記録する記録手段と、プリントの裏面に記録された符号化画像データを読み取る符号読取手段と、符号読取手段によって読み取られた符号化画像データを復号する復号手段とを有し、同時プリントの際には、プリント画像の画像データを符号化した符号化画像データをプリント裏面に記録し、再プリントの際には、このプリント裏面の符号化画像データを用いて再プリントを作成することにより、上記課題を解決する。
【選択図】図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、入力画像を再現したプリント(写真)を出力するプリントシステムの技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、カメラで写真フィルム(以下、フィルムとする)に画像が撮影されると、顧客によって、撮影済みのフィルムがDPE店等に持ち込まれ、フィルムの現像と写真プリント(以下、プリントとする)の作成が注文される。
また、デジタルスチルカメラ(DSC)の普及に伴い、DSCで撮影された画像のプリント作成の注文も多くなってきている。この場合、プリントしたい画像のデジタル画像データ(以下、単に、画像データとする)が記録された記録メディアがDPE店等に持ち込まれたり、プリントしたい画像データがインターネット等の通信手段によってDPE店等に送信されたりして、プリント作成が注文される。この際、DPE店等に設置された、注文受け付け端末によって、注文内容が入力されたり、プリントサービス提供者から電子データとして提供される注文フォームに必要事項が入力され、画像データと共にDPE店等に送信されることもある。
【0003】
プリント作成の注文を受けたDPE店等では、撮影済みフィルムの現像および現像済フィルムからのプリント作成、または画像データからのプリント作成が行われる。プリント作成方法としては、従来、フィルムの画像を印画紙へ投影して露光する、いわゆる直接露光(アナログ露光)による方法が行われている。
また、近年では、デジタル露光による方法、すなわち、フィルムに撮影された画像を光電的に読み取ることで画像データを得て、あるいは、DSCによって撮影された画像の画像データを得て、この画像データに応じて変調した記録光によって、感光材料を走査露光して画像(潜像)を記録し、プリントとする方法が普及している。
【0004】
このようにして作成されたプリントのうち、特定のプリントと同じ画像のプリントを再度作成する、いわゆる再プリント(焼き増し)の注文も多い。
フィルムからの再プリントの注文は、顧客が、既に作成されているプリントやインデックスプリントを見て注文する画像を選び、ネガシートや注文用紙のコマ毎の所定欄にプリント枚数を記入してDPE店等にフィルムと共に持ち込むことによって行われる。再プリントの注文を受けたDPE店等では、ネガシートや注文用紙に記された指定コマをフィルムの中から探し、指定枚数分プリントする。
【0005】
一方、画像データからの再プリントの注文は、顧客が、既に作成されているプリントや、パソコンまたはDSCのディスプレイ等に表示した画像を見て、注文する画像を選び、その画像データが記録された記録メディアをDPE店等に持ち込むか、その画像データをインターネット等の通信手段によってDPE店等に送信することによって行われる。注文を受けたDPE店等では、指定された画像データを記録メディアから取り出すか、通信手段で受信した画像データを用いて、指定枚数分プリントする。
【0006】
このように、再プリントを注文する可能性がある場合、顧客は、鑑賞用に保管しているプリントとは別に、プリントの原画像を記録した沢山のフィルムや原画像データ等を保管しておく必要があり、再プリントの注文の際には、それらの中から注文したい画像が記録されているフィルムまたは原画像データを探し出し、さらに、ネガシートや注文用紙、注文フォーム等に注文するコマ番号やファイル名を正確に指定しなければならず、非常に煩わしい。
また、DPE店等では、再プリントの注文があった画像を、複数の画像が連続的に記録されているフィルムの中から検索したり、複数の画像データが記録された記憶メディア等から検索する必要があり、作業効率が悪い。
【0007】
さらに、再プリントで再現される画像は、先に作成されたプリントの画像と、色や濃度がほぼ一致していることが要求される。
しかしながら、プリント処理においては、フィルムから画像を読み取るスキャナの性能や、画像データ処理および補正の方法、オペレータによる画像処理検定時の微調整具合、プリンタの性能等の影響により、仕上がりプリントの色や濃度に若干の差を生じてしまうこともある。このような画質の微妙な差を、画像処理条件の微調整により調整して、先のプリントと同品質の画像を出力するのは、画像処理の経験と知識が深くないオペレータにとっては困難なことも多く、作業に要する時間が長くなり、プリントの不合格品による材料の無駄も多くなる。
【0008】
このような問題に対して、従来様々な提案がなされている。例えば、特開平5−34863号公報では、画像をプリントしたプリント(印画紙)の裏側面に磁気記録層を設け、フィルムおよびコマを特定する情報や、この画像に関する撮影時の情報等を記録しておき、プリントを専用の収納ケース等に保管することで、顧客のプリント検索を容易にすると共に、再プリントの注文時には、顧客がフィルムと再プリントしたいプリントをDPE店等に持ち込むことにより、フィルムの中から該当する原画像コマを選別することのできるシステムが提案されている。
【0009】
また、特開2000−10207号公報では、フィルムに撮影された画像やデジタルカメラ等で撮影された画像等の入力画像を再現したプリントを作成する際に、各画像に施した画像処理方法を示す画像処理情報を、プリントの裏や表、再注文用紙、インデックスプリント等に印字しておき、再プリント時には、再プリントするコマの画像をフィルムから読み取るか、記録媒体等から原画像データを取得すると共に、プリント、再注文用紙、またはインデックスプリント等に印字された、そのコマの画像処理情報を読み取って、前回と同一の画像処理を施すことにより、前回のプリントと色や濃度が同様の画像を再現したプリントが出力可能なプリントシステムが提案されている。
【0010】
また、特開平11−338062号公報では、フィルムに撮影された画像を読み取り、画像処理を施してプリントを作成する際に、各コマの識別情報を、プリントの裏や表、インデックスプリント等に付与すると共に、各コマの原画像データと、施した画像処理方法を示す画像処理情報、または画像処理後の画像データを、各コマの識別情報と対応付けて、記憶手段に記憶しておき、再プリント時には、再プリントするコマの識別情報をプリント等から読み取り、対応する画像データおよび画像処理情報を記憶手段から読み出して、プリント処理を施すことにより、前回のプリントと色や濃度が同様の画像を再現したプリントが出力可能なプリントシステムが提案されている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特開平5−34863号公報に提案されているシステムでは、プリントとフィルムの両方を保管し、再プリント注文時には、その両方をDPE店等に持ち込まねばならない。また、磁気記録データの長期保存性に関しては信頼性が低いという問題もある。
【0012】
また、特開2000−10207号公報に提案されているプリントシステムでは、スキャナやプリンタ等の処理装置の違いに拘わらず同等の品質でプリントを出力できるという利点はあるものの、やはり、鑑賞用のプリントとは別に、フィルムまたは画像データを保管しておく必要があり、顧客にとっての保管や検索の煩わしさ、DPE店等での作業効率の悪さは改善されない。
【0013】
特開平11−338062号公報に提案されているプリントシステムによれば、顧客は、鑑賞用のプリントのみを保管しておき、再プリントしたいプリントをDPE店等に持ち込むことで、再プリントを注文できる。しかしながら、DPE店等のプリントサービス提供者は、全ての顧客の画像データを保管しなければならず、莫大な容量の記憶手段が必要となり、管理コストが増大する。また、記憶する画像データの中には再プリントの注文が無いものも多いため、管理コストの無駄も多くなる。
【0014】
一方、プリントに記録された画像をスキャナ等で読み取ることにより画像データを得て、プリントを複製する方法も可能である。この方法によれば、フィルムや画像データの保管は不要である。
しかし、この方法では、前回のプリントを作成したプリンタの性能や、プリント画像を読み取るスキャナの性能の違いによって、得られる画像データが異なる場合もあり、元のプリントと同画質のプリントを作成するのが難しい。また、元のプリントが、光の当たる状態で保管されていた等の理由により褪色していたり、汚れが付着していたり、プリントが折り曲げられてしわができてしまった場合等には、元の画像を再現するのが困難である。
【0015】
本発明の目的は、上記従来技術の問題点を解消し、写真フィルムに撮影された画像や、デジタルスチルカメラ等で撮影された画像を再現したプリントを出力するプリントシステムであって、プリント処理後のフィルムや画像データの保管の必要が無く、鑑賞用のプリントのみから再プリント処理を行うことができ、同時プリント時(初回のプリント時)に作成したプリントと同等の品質のプリントを、安定的かつ効率良く複製できるプリントシステムおよびプリントを提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、入力画像に画像処理を施し、可視像として再現したプリントを出力するプリントシステムであって、前記入力画像の画像データを符号化して、符号化画像データを作成する符号化手段と、前記符号化画像データを、前記プリントの裏面に記録する記録手段と、前記プリントの裏面に記録された前記符号化画像データを読み取る符号読取手段と、前記符号読取手段によって読み取られた前記符号化画像データを復号する復号手段とを有し、同時プリントの際には、プリントに出力される画像の画像データを前記符号化手段によって符号化した符号化画像データを、前記記録手段によってプリント裏面に記録し、再プリントの際には、前記符号読取手段によって前記プリント裏面から読み取った前記符号化画像データを前記復号手段によって復号した画像データを用いて、再プリントを作成することを特徴とするプリントシステムを提供するものである。
【0017】
ここで、前記入力画像の画像データを取得した画像入力装置の種類または特性、および前記画像処理における画像処理条件の少なくとも1つ以上を画像情報とし、前記符号化手段によって符号化して符号化画像情報を作成し、前記符号化画像データに加え、前記記録手段で前記プリントの裏面に記録するとともに、再プリントの際には、前記プリントの裏面から前記符号化画像データおよび前記符号化画像情報を読み取り、前記符号化画像データを復号した画像データに対して、前記符号化画像情報を復号した画像情報を用いて画像処理を施すのが好ましい。
【0018】
また、再プリントの際に、前記プリントの裏面から読み取った前記符号化画像情報を復号した画像情報から設定される画像処理条件が変更された場合には、前記変更された画像処理条件を、前記符号化手段によって符号化して、前記記録手段でプリント裏面に記録するのが好ましく、前記符号化手段により符号化され、前記プリントの裏面に記録される画像データは、前記プリントに出力される画像の原画像データ、中間処理画像データおよび最終処理画像データの少なくとも1つ以上であるのが好ましい。
【0019】
また、本発明は、入力画像に画像処理を施し、可視像として再現したプリントであって、前記入力画像を符号化した符号化画像データ、もしくはさらに、前記入力画像の画像データを取得した画像入力装置の種類または特性、および前記画像処理における画像処理条件の少なくとも1つ以上から成る画像情報を符号化した符号化画像情報が、前記プリントの裏面に記録されたことを特徴とするプリントを提供するものである。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のプリントシステムについて、添付の図面に示される好適実施例をもとに詳細に説明する。
【0021】
図1に、本発明に係るプリントシステムの一実施例の概略構成を示す。
同図に示すプリントシステム10は、画像入力装置12、画像処理装置14、画像出力装置16、および制御部18を備え、画像入力装置12によって得た入力画像の画像データに対し、画像処理装置14において所定の画像処理を施し、画像出力装置16から出力画像(写真プリント)や出力画像データを得るものである。
【0022】
画像入力装置12は、プリントを作成する入力画像の画像データ(以下、入力画像データという)を取得するもので、フィルムスキャナ28、メディアドライバ30、画像データ受信装置32、および符号読取手段である符号読取装置34を備える。また、符号読取装置34には、復号手段である復号処理部36が接続されている。
【0023】
フィルムスキャナ28は、ネガフィルムやリバーサルフィルム等の写真フィルム(以下、フィルムとする)に記録されているフィルム画像を光電的に読み取って、得られた画像データを画像処理装置14に出力する。図1のフィルムスキャナ28においては、R(赤),G(緑),B(青)の3原色の光をそれぞれフィルムに透過させて、フィルム画像の投影光をエリアCCDセンサ受光面に結像させることで、フィルム画像に応じたR,G,Bの信号を得て、A/D変換によりデジタルの画像データに変換して、画像処理装置14に出力する。
【0024】
本実施例のプリントシステム10では、フィルムスキャナ28において、記録用の画像データを得るための高解像度での読み取り(ファインスキャン)に先立ち、低解像度での読み取り(プレスキャン)を行って、ファインスキャンでの読取条件(光量の絞り値やCCDセンサの電荷蓄積時間等)を決定し、決定された条件でファインスキャンを行う。プレスキャンによる画像データ(プレスキャンデータ)およびファインスキャンによる画像データ(ファインスキャンデータ)は、画像処理装置14に出力される。
【0025】
メディアドライバ30は、例えばフレキシブルディスク(FD)、ZipTM等の磁気ディスク、CD−R等の光ディスク、光磁気ディスク(MO)、デジタルスチルカメラに装填可能なPCカードやSmartMediaR 、ICカード等の各種情報記憶媒体の何れかがセットされ、セットされた情報記憶媒体に記憶されている画像データを読み出して画像処理装置14に出力する。メディアドライバ30は読取・書込可能な装置を使用し、画像出力装置16において、画像データの出力にも用いるようにしてもよい。
【0026】
画像データ受信装置32は、インターネット等のコンピュータネットワークに接続されており、コンピュータネットワークを介して情報処理装置(例えばパソコン)から画像データを受信し、受信した画像データを画像処理装置14に出力する。
【0027】
符号読取装置34は、再プリントの際、プリントの表面に出力された画像の画像データを符号化してプリントの裏面(非画像記録面)に記録された符号化画像データを読み取り、復号処理部36に送る。復号処理部36は、符号化画像データを復号して画像データとし、画像処理装置14に出力する。これらについては、後に詳述する。
【0028】
画像処理装置14は、画像入力装置12から出力された画像データに画像処理を施して、画像出力装置16に出力する。画像処理装置14は、画像データ前処理部38、第1メモリ40、第2メモリ42、第1画像処理部44、第2画像処理部46および符号化処理部48を備えている。
【0029】
画像データ前処理部38は、画像入力装置12から出力された画像データに対し、その画像データを出力した装置に応じた所定の前処理を行う。フィルムスキャナ28から入力された画像データに対する前処理としては、例えば、暗補正や濃度変換、シェーディング補正、欠陥画素補正等が挙げられる。メディアドライバ30、画像データ受信装置32、または符号読取装置34(復号処理部36)から入力された画像データに対する前処理としては、例えば、情報記憶媒体に圧縮されて記録されていた画像データ(例えばJPEG形式の画像データ)の解凍や、鮮鋭度向上等の画像処理が挙げられる。
【0030】
画像データ前処理部38は、フィルムスキャナ28からのプレスキャンデータを第1メモリ40へ送り、ファインスキャンデータを第2メモリ42へ送る。
第1メモリ40および第2メモリ42は、画像データを記憶するフレームメモリである。第1メモリ40は、確認(検定)用の低解像度の画像データを格納し、第2メモリ42は、出力画像作成用の高解像度の画像データを格納する。
画像データ前処理部38は、メディアドライバ30、画像データ受信装置32、または復号処理部36からの画像データは、第1メモリ40および第2メモリ42へ各々送るが、このうち第1メモリ40へは、プレスキャンデータと同程度の低解像度に変換した画像データを送る。
【0031】
第1画像処理部44および第2画像処理部46は、CPU、メモリ、各種の画像処理回路等を組み合わせて構成される。
第1画像処理部44は、第1メモリ40に記憶された低解像度画像データを読み出し、読み出した画像データが、フィルムスキャナ28で取得されたプレスキャンデータである場合には、この画像データに基づいて、濃度ヒストグラムの作成や画像特徴量の算出等を行って、フィルムスキャナ28におけるファインスキャンの読取条件を決定する。決定された読取条件は、制御部18によって、フィルムスキャナ28へ通知され、フィルムスキャナ28はこの条件に従ってファインスキャンを実行する。
【0032】
また、第1画像処理部44は、第1メモリ40から読み出した低解像度画像データを基に、各種の画像処理条件を演算により自動的に設定し(セットアップ演算)、設定された処理条件によって処理された処理画像データを、画像出力装置16のディスプレイ22に出力する。オペレータは、ディスプレイ22に表示された画像に対して画像の検定を行い、画像処理条件を確定する。第1画像処理部44は、確定された処理条件を第2画像処理部46に通知する。
なお、再プリント時に、同時プリント時(初回のプリント時)の画像処理条件に関する情報が与えられている場合には、その情報に基づいて画像処理が施されて処理画像データが作成され、ディスプレイ22に出力される。
【0033】
前述したように、第2メモリ42には、決定されたファインスキャン読取条件下で取得されたファインスキャンデータ、あるいは、メディアドライバ30、画像データ受信装置32、もしくは復号処理部36から出力された高解像度画像データが格納されている。
第2画像処理部46は、第2メモリ42からこの高解像度画像データを読み出し、確定された、あるいは与えられた画像処理条件のもとに、色/濃度補正、中間階調を保持したダイナミックレンジの圧縮/伸長(画像処理による覆い焼き効果の付与)、電子変倍処理(画像の拡大/縮小)、鮮鋭化処理(シャープネス)等の所定の画像処理を施して処理画像データとし、画像出力装置16へ出力する。
【0034】
符号化処理部48は、プリント出力用画像の原画像データとしての、フィルムスキャナ28から出力されたファインスキャンデータ、または、メディアドライバ30、画像データ受信装置32もしくは復号処理部36から出力された画像データ、あるいは、第2画像処理部46における中間処理画像データもしくは最終処理画像データを、第2メモリ42あるいは第2画像処理部46から読み出し、符号化して符号化画像データとして、画像出力装置16に出力する。
【0035】
画像出力装置16は、画像処理後の画像データを可視化して出力したり、画像データのまま出力したり、あるいは符号化されたデータを出力するものである。画像出力装置16は、画像処理装置14における画像処理の検定のために、画像処理途中または画像処理後の画像を表示するためのディスプレイ22、写真プリント(以下、プリントとする)を出力するプリンタ24、および、出力画像データをCD−R等の情報記憶媒体に記録するためのメディアドライバ26を備えている。
【0036】
プリンタ24は、感光材料を走査露光して潜像を記録した後、現像処理を行ってプリントを出力する画像出力装置である。プリンタ24では、第2画像処理部46から出力された処理画像データが、感光材料(印画紙)の感材面(プリント表面)にプリント画像として記録されると共に、符号化処理部48から出力された、同一の画像の符号化画像データが、プリント画像を記録する面とは反対側の面(プリント裏面、非感材面)に符号(コード)として記録される。図2に、プリンタ24の概略構成を示す。
【0037】
図2に示されるように、プリンタ24は、長尺の感光材料Aをロール状に収めたマガジン52と、長尺の感光材料Aを所定長さにカットするカッタ54と、記録手段56と、露光部58と、感光材料Aに記録された潜像を現像する現像部60と、マガジン52からカッタ54、記録手段56、露光部58を経て現像部60を出るまでの所定の経路に沿って感光材料Aを搬送する搬送手段62とを有する。
【0038】
記録手段56は、符号化処理部48から出力された符号化画像データを、感光材料Aの裏面(非画像記録面)に記録する。この符号化画像データは、露光部58において、同一の感光材料Aの表面(画像記録面、感材面)に記録される画像の画像データを符号化したものである。記録手段56としては、インクジェットプリンタ、ドットインパクトプリンタ、インクリボン式プリンタ、その他各種の記録手段が好適に利用される。
【0039】
記録手段56による記録は、感光材料Aの表面や感光材料層に影響を及ぼすことなく行われるので、感光材料Aの表面に記録される画像に影響を与えることはない。また、記録手段56において、従来行われているような、画像の撮影日時、フィルムのコマ番号や画像データのファイル名、プリントサービス店名等の情報を、視覚的に判別できる文字で記録することも、上記の符号記録と併せて行ってもよいのはもちろんである。
以下、符号化画像データの記録方法について説明する。
【0040】
符号化画像データを記録する符号(コード)の形態としては、バーコードや2次元コード等、公知のコード方式を用いればよい。また、このような符号の形態は、白黒のラインやドットで表現されたもの等、2値データの組み合わせによるものに限らず、複数色を用いたり、各色の濃度に段階を付けた、3値以上のデータの組み合わせによるものとしてもよい。これにより、単位面積当たりに記録できる情報量を増加させることができる。
【0041】
例えば、本出願人の出願に係る特開平11−84510号公報では、デジタルデータ記録カメラによって、フィルムの撮影コマの記録位置に、デジタルデータを画素の濃淡情報としてパターン化し、光学的に記録する技術において、デジタルデータの記録範囲をm×n個の画素に分割し、その1画素について例えば8ビット(1バイト)、すなわち256階調の表現を割り当て、かつ、例えばフィルムのR、G、Bの3つの感光層を個別に利用することにより、m×n×8×3ビットの記憶容量を得ることができることが開示されている。
【0042】
本発明に係るプリントシステム10では、符号化画像データを感光材料(印画紙)の非感材面に記録するので、例えばm×n画素の範囲に、8ビットの階調で、異なる3色で記録することにより、m×n×8×3ビットの記憶容量を得ることができるし、色数またはビット数を増減することで記憶容量を調整することも可能である。
【0043】
このような符号化画像データの記録は、プリンタ24の記録手段56において行われる。符号化画像データの画素サイズは、記録手段56で記録可能な最小画素サイズ以上に設定すればよい。また、記録手段56における記録は、可視的な方法に限らず、紫外線や赤外線等のある波長の光を受けて、別の波長の光を出す透明な蛍光材料により、非可視的に記録する方法を用いてもよい。
【0044】
図3は、プリンタ24から出力されたプリントの一例を示す概念図であり、(A)はプリント表面、(B)はプリント裏面を表す。
プリンタ24の記録手段56における符号記録の際には、特開平11−84510号公報に開示されている記録方法と同様に、図3(B)に示すように、符号化画像データであることを識別するための識別データ部D1や、データ記録画素数(m,n)、記録時の走査方向、色の使用順序、書込み位置の範囲等を記録した、パターン管理データ部D2を設けるとともに、本発明においては、符号記録時の基準階調を示す基準階調パターンデータもD2として記録し、それらに続けて、符号化画像データ部D3を設けるのも好ましい。この場合、識別データ部D1およびパターン管理データ部D2に記録されるデータは、符号化処理部48から出力されるか、プリンタ24にデータ処理部を設けてそこから出力する等の方法により出力されればよい。
【0045】
このように記録される符号は、所定の記録画素で、比較的少数の色と所定の階調により表現されるデジタルデータなので、符号記録範囲が全体的に褪色した場合にも、読み取りのダイナミックレンジを補正する等の方法により、符号を正確に読み取ることができる。ここで、上述のように、基準階調パターンを、符号化画像データ等と併せて記録しておき、読み取り条件の補正に用いるのが有効である。
【0046】
また、プリントに折れや汚れ等があった場合にも、これらによる符号の欠損が、符号の最小記録単位より小さいものであるか、誤り訂正できる程度のものであれば、符号化されたデータは正常に復元することができる。
さらに、符号の色によって読取光を強度変調させる可視的な記録方法ではなく、読取光として紫外線や赤外線を用い、人間に視認不可能な蛍光材料により記録する非可視的な記録方法により、符号の記録を行った場合には、符号の上にメモ書きや落書きがあった場合にも、符号を正常に読み取ることができ、符号化されたデータを復元することができる。
【0047】
露光部58は、記録する画像に応じて変調した光ビームLによって感光材料Aを走査露光して感光材料Aに潜像を記録する、公知の光ビーム走査装置である。露光部58においては、画像処理装置14(第2画像処理部46)から出力された画像データに応じて変調された光ビームLが射出され、記録位置において主走査方向と直交する方向(副走査方向)に搬送される感光材料Aを走査露光することで、感光材料Aに潜像を記録する。
【0048】
裏面に符号化画像データが記録され、表面に画像が露光記録された感光材料Aは、現像部60へ送られて、発色現像、漂白定着、水洗、乾燥の各処理が施される。これにより、感光材料Aに露光記録された画像が可視化される。また、感光材料Aの裏面に記録された符号化画像データは、現像部60における処理の影響を受けることなく維持される。
このようにして、表面に画像が記録され、裏面に同一の画像の画像データが符号化されて記録されたプリントが、プリンタ24より出力される。
【0049】
なお、前述したように、記録手段56で記録された符号化画像データは、符号読取装置34で読み取られ、復号処理部36で復号されることにより、画像データが復元される。
符号読取装置34の符号読取方法は、記録手段56での符号記録方法に対応するものが用いられる。例えば、記録手段56で記録される符号がバーコードや2次元コードであれば、符号読取装置34としては、バーコードスキャナや2次元コードスキャナが備えられる。また、例えば記録手段56で記録される符号が、可視的な白黒コード、カラーコード、非可視的な蛍光材料等によるコードであれば、それらを読み取るための特定の波長光を発し、コードからの反射光を検出して電気信号に変換することでコードを読み取る、専用のコードスキャナが符号読取装置34として備えられる。
【0050】
また、復号処理部36の復号方法は、符号化処理部48の符号化方法に対応するものであり、符号読取装置34で読み取られた符号化画像データに対して、符号化処理部48で行う変換と逆の変換を行って、符号化した元の画像データを復元する。
【0051】
制御部18は、このようなプリントシステム10全体の制御や管理、各種の操作や条件設定等を行うもので、画像入力装置12、画像処理装置14および画像出力装置16に接続されると共に、指示入力のためのキーボードやマウス等のキー入力部20が接続されている。
【0052】
以下、顧客から同時プリントの注文があった場合の、プリントシステム10の作用を説明する。
顧客が、画像が撮影されたフィルムをDPE店等に持ち込んで、同時プリントの注文をすると、オペレータは、そのフィルムをフィルムスキャナ28にセットする。フィルムスキャナ28は、セットされたフィルムに記録された画像から入力画像データを得て、画像データ前処理部38に送信する。
また、顧客が、画像データが記録された記録メディアをDPE店等に持ちこむか、あるいは、インターネット等を介して画像データをDPE店等に送信し、プリントの注文をすると、メディアドライバ30または画像データ受信装置32が、入力画像データを取得して、画像データ前処理部38に送信する。
【0053】
画像データ前処理部38は、入力画像データに所定の前処理を施し、プレスキャンデータまたは低解像度化した画像データを第1メモリ40に送るとともに、ファインスキャンデータまたは高解像度の画像データを第2メモリ42に送る。
第1画像処理部44は第1メモリ40に記憶された低解像度画像データを読み出し、画像処理条件を自動的に設定(セットアップ演算)して画像処理を施し、ディスプレイ22に表示する。オペレータは、ディスプレイ22に表示された画像に対して検定を行い、画像処理条件を確定する。第1画像処理部44は、確定された画像処理条件を第2画像処理部46に通知する。
【0054】
第2画像処理部46は、第1画像処理部44で処理した画像と同一の画像の、高解像度画像データを第2メモリ42から読み出し、第1画像処理部44から通知された画像処理条件に従って画像処理を施し、処理画像データをプリンタ24へ出力する。
符号化処理部48は、第2メモリ42に記録された該画像データを読み出し、符号化画像データを作成し、符号化画像データをプリンタ24に送る。
【0055】
ここで、符号化処理部48は、画像入力装置12から入力され第2メモリ42に格納された入力画像の画像データであって、画像処理前の画像データ(原画像データ)を符号化しているが、符号化処理部48で符号化する画像データはこれには限定されず、第2画像処理部46から出力された(あるいは、読み出した)、画像処理の中間段階の画像データ(中間処理画像データ)、または、最終段階の画像データ(最終処理画像データ)であってもよい。
このような画像データは、一般にデータ量が大きいので、JPEG等の公知の圧縮方式によって、再プリント時の画像の品質にあまり影響のない範囲で圧縮した後、プリントに記録するための符号化を実行するのが好ましい。
【0056】
また、第2画像処理部46において、第2メモリ42から読み出した画像データに施される画像処理条件を示す画像処理情報を作成し、符号化処理部48に出力し、符号化処理部48でこれを符号化して符号化画像処理情報を作成し、符号化画像データと併せてプリンタ24に出力するのも好ましい。符号化画像データが、中間処理画像データを符号化したものであれば、この画像データにさらに施される画像処理条件の符号化画像処理情報を、併せてプリンタ24に出力してもよい。
【0057】
また、入力画像データを取得した画像入力装置12の種類やその特性を示す入力デバイス情報を、符号化処理部48で符号化して符号化デバイス情報とし、上記いずれかの符号化画像データに併せて、プリンタ24に出力するのも好ましい。
以下では、この画像処理情報と入力デバイス情報の一方または両方を、画像情報と称し、符号化画像処理情報と符号化デバイス情報の一方または両方を、符号化画像情報と称する。
【0058】
プリンタ24は、感光材料Aの表面に、第2画像処理部46から出力された処理画像データによってプリント画像を記録し(図3(A)参照)、感光材料Aの裏面に、符号化処理部48から出力された符号化画像データ、および、好ましくは符号化画像情報を記録して(図3(B)参照)、仕上がりプリントとして出力する。
また、顧客から、画像データのCD−R等への記録が注文されていた場合には、第2画像処理部46で作成された処理画像データ、および、好ましくは画像情報がメディアドライバ26でCD−R等に記録される。
【0059】
次に、顧客から再プリントの注文があった場合の、プリントシステム10の作用について説明する。
同時プリント時(初回のプリント時)にプリントシステム10によってプリントされ、裏面に符号化画像データおよび符号化画像情報が記録されたプリントを、顧客がDPE店等に持ち込んで再プリントの注文をすると、オペレータは、そのプリントの裏面を符号読取装置34で読み取り、再プリントの枚数を、キー入力部20によって制御部18に入力する。
【0060】
符号読取装置34は、プリントの裏面に記録された符号化画像データおよび符号化画像情報を読み取って、復号処理部36に出力する。
復号処理部36は、符号読取装置34から出力された符号化画像データおよび符号化画像情報を復号し、画像データおよび画像情報(画像処理情報ならびに入力デバイス情報)を得て、画像データ前処理部38に送信する。
【0061】
復号処理部36から送信された画像データは、画像データ前処理部38を経て第2メモリ42に記憶されるとともに、低解像度化された画像データが第1メモリ40に記憶される。一方、復号処理部36から送信された画像処理情報および入力デバイス情報は、画像データ前処理部38、第1メモリ40を経て第1画像処理部44に送られる。
【0062】
第1画像処理部44は第1メモリ40に記憶された低解像度画像データを読み出し、復号処理部36から送られた画像処理情報および入力デバイス情報に従って設定した画像処理条件で画像処理を施して、ディスプレイ22に表示する。オペレータは、ディスプレイ22に表示された画像に対して検定を行い、画像処理条件を確定する。第1画像処理部44は、確定された画像処理条件を第2画像処理部46に通知する。
【0063】
ここで、画像処理情報および入力デバイス情報から設定される画像処理条件は、各画像処理ごとに調整可能であるのが好ましい。この場合、顧客の要望に応じて、画像処理条件を変更することができる。顧客の要望に応じた画像処理条件としては、例えば、濃度や色味の修正、シャープネス調整、プリントサイズの変更、カラー画像からモノトーン画像やセピアカラー画像等への色調変換等が挙げられる。また、最新の画像処理アルゴリズムを適用可能としてもよい。
【0064】
第2画像処理部46は、第2メモリ42から該画像データを読み出し、第1画像処理部44から通知された画像処理条件に従って画像処理を施し、処理画像データをプリンタ24へ出力する。
ここで、画像処理を施す画像データは、元のプリントの裏面に記録された符号化画像データから得た画像データなので、プリント画像をスキャナで読み取って原画像データを得る場合のように、元のプリントを出力したプリンタの性能や、プリント画像を読み取るスキャナの性能等の影響を受けることがない。また、元のプリントの画像が褪色していたり、画像上に汚れや落書き、折れ線等の損傷があった場合にも、初回に出力されたものと同画質のプリントを作成できる。
【0065】
また、符号化画像情報によって、同時プリント時(初回のプリント時)の画像処理情報および入力デバイス情報が得られているので、画像データに、同時プリント時と同様の画像処理を行ったり、同時プリント時の入力デバイスの特性に応じた画像処理を行うことができ、同時プリント時に出力されたものと同画質のプリントを作成できる。
【0066】
第2メモリ42に記録された画像データ、または、第2画像処理部46で作成された処理画像データは、符号化処理部48に送られ、符号化画像データが作成される。また、初回のプリント時の入力デバイス情報や、画像処理条件、さらに、再プリント時に変更された画像処理条件等から符号化画像情報を作成するのも好ましい。符号化画像データおよび符号化画像情報は、プリンタ24に送られる。
【0067】
符号化処理部48で符号化する画像データは、再プリント時の原画像データ、すなわち初回プリント時の原画像データもしくは処理画像データと、再プリント時の処理画像データの、いずれか一方でもよいし、その両方でもよい。また、これらの画像データのいずれかと、その画像データに施した、変更された画像処理条件をそれぞれ符号化し、組み合わせてプリンタ24に出力しても良いのは、前述の同時プリントの場合と同様である。
【0068】
プリンタ24は、感光材料Aの表面に、第2画像処理部46から出力された処理画像データをもとに、プリント画像を記録し、感光材料Aの裏面に、符号化処理部48から出力された符号化画像データおよび符号化画像情報をプリントして、制御部18から指示された枚数のプリントを出力する。
また、顧客から、画像データのCD−R等への記録が注文されていた場合には、第2画像処理部46で作成された処理画像データ、および、好ましくは画像情報がメディアドライバ26でCD−R等に記録される。
【0069】
上記では、再プリントするプリントの裏面に、符号化画像データおよび符号化画像情報が記録されていた例について説明したが、符号化画像情報が記録されていなかった場合には、例えば、特開平11−338062号公報のプリントシステムと同様に、同時プリント時に、プリント裏面に識別情報を記録し、このプリントの画像に施した画像処理情報を識別情報と関連付けて記憶手段に記憶しておき、再プリント時には、再プリントするプリントの識別情報に対応する画像処理情報をこの記憶手段から読み出して、同時プリント時と同様の画像処理を施す等の方法により、同時プリント時と同様の画像処理条件を得る形態としてもよい。
【0070】
次に、本発明の別の例として、プリント画像の画像データに加え、プリント画像に関する付加的な情報を、符号化してプリントの裏面に記録する例について説明する。
【0071】
本出願人の出願に係る、特開2000−66312号公報では、カメラやデジタルカメラ等で写真を撮影し、写真プリントや表示画像として再生して出力する画像再生方法であって、画像の撮影時に、撮影日時、撮影位置、撮影方位、および撮影倍率等の撮影情報を、フィルムやフィルムに付帯するメモリに記録しておき、撮影画像をプリントとして出力したり、モニタやプロジェクタによって表示する等により再生する際に、その撮影情報をもとに、撮影状況または撮影画像の被写体に関連する付加情報をデータベース等の中から選択して、選択された文字データ、文書データ、音声データ、静止画像データまたは動画像データ等の付加情報を、撮影画像に付加して再生する画像再生方法が提案されている。図4(A)、(B)および(C)に、この画像再生方法の流れを示す。
【0072】
ここで図4(A)は、APS(Advanced Photo System )の例で、APSフィルムの磁気記録領域に撮影情報が記録されており、磁気読取装置で記録内容を読み取る。また図4(B)は、135フィルムの例で、撮影情報がフィルムの現像前に光学的に記録されており、公知の文字認識技術によって記録内容を読み取る。図4(C)は、APS対応カメラでの撮影の際に、人工衛星を用いたGPS(Global Positioning System )を利用し、さらに方向探知機用方位指示器を付加したAPS対応カメラで撮影することにより、撮影情報として、撮影した場所の緯度、経度、および高度、さらには水平面および垂直面に関する撮影方位角が磁気記録領域に記録されるほか、撮影時の撮影倍率も記録することができる例であり、この撮影情報は、磁気読取装置で読み取られる。一方、デジタルスチルカメラで撮影した場合には、画像データとともに撮影情報が情報記憶媒体に記憶される。
【0073】
本発明に係るプリントシステムを、このように、撮影時に記録された撮影情報を読み取って、付加情報を取得するシステムとした場合について、図5を参照して説明する。図5は、本発明に係るプリントシステムの別の実施例の概略構成を示す図である。
同図に示すプリントシステム110は、図1のプリントシステム10と基本的に同様の構成を有している。プリントシステム110については、前述したプリントシステム10と同様の部分には符号の下2桁に同一の符号を付して説明を省略し、異なる部分を主に説明する。
【0074】
図5に示されるように、プリントシステム110の画像処理装置114は、図1のプリントシステム10の画像処理装置14に対し、さらに付加情報取得部150を付け加えた構成となっている。付加情報取得部150は、撮影日時、撮影位置、撮影方位、および撮影倍率等の撮影情報に基づいて付加情報を選択する付加情報選択部(図示省略)と、付加情報として引用する、撮影状況または撮影画像の被写体に関連する各種のデータを蓄えたデータベース部(図示省略)とから構成される。
また、フィルムスキャナ128は、上述のフィルム画像読み取り機能に加え、磁気読取装置または文字認識手段を有する。
【0075】
このようなプリントシステム110においては、上述のプリントシステム10の例と同様に画像データを取得するとともに、フィルムスキャナ128によってフィルムに記録された撮影情報を読み取るか、あるいは、メディアドライバ130または画像データ受信装置132によって撮影情報を取得して、この撮影情報を、画像データ前処理部138、第2メモリ142を経由して第2画像処理部146へ送信する。画像処理装置114における画像データの処理方法は、上述のプリントシステム10の例と同様なので、説明を省略する。
【0076】
第2画像処理部146は、この撮影情報を付加情報取得部150に送り、付加情報取得部150から付加情報を出力させる。
付加情報取得部150から出力される付加情報データは、文字データ、文書データ、音声データ、静止画像データおよび動画像データや、これらの1つまたはいくつかを同時に再生させるためのプログラム、またはゲームのプログラム等である。
【0077】
これらの付加情報は、データの種類に応じて、または、キー入力部120等からの指示に応じて、第2画像処理部146において処理画像データに合成され、合成画像データがプリンタ124に送られてプリント画像として記録されるか、付加情報がそのままプリンタ124に送られ、プリントの表面または裏面に文字等が記録される。
また、このような付加情報の全部または一部は、第2画像処理部146から符号化処理部148に送られ、符号化処理部148で符号化されて符号化付加情報がプリンタ124に送られ、符号化画像データと供に、記録手段156でプリントの裏面に記録される。
【0078】
なお、撮影情報を第1画像処理部144へ送信し、第1画像処理部144が、付加情報取得部150から付加情報を取得し、第1画像処理部144において、付加情報を画像データに合成して、ディスプレイ122に表示することにより、オペレータが合成画像の修正を指示できる形態としてもよい。
【0079】
このようなプリントシステム110で作成されたプリントの再プリント時には、プリントの裏面に記録された符号化画像データおよび符号化付加情報が、符号読取装置134によって読み取られ、復号処理部136で復号されて、画像処理装置114に送られる。
【0080】
画像処理装置114では、上述のように、処理画像データおよび合成画像データが作成されるとともに、符号化画像データおよび符号化付加情報が作成される。この際、付加情報は、元のプリントに記録された符号化付加情報から得られるので、付加情報取得部150で取得しなくともよいが、前回のプリント作成後に、付加情報取得部150に記憶されている被写体関連情報が更新されていたり、追加されていた場合には、最新の被写体関連情報を付加情報として取得してもよい。
【0081】
第2画像処理部146および符号化処理部148で作成された各データは、プリンタ124に出力され、各種の符号化データが感光材料Aの裏面に記録され、画像データが表面に記録されて、プリントとして出力される。
【0082】
以上説明したように、本発明のプリントは裏面に様々な情報を符号化して記録することができるため、符号読取装置134でプリント裏面のこれらの符号化付加情報を読み取り、復号処理部136で復号して得られた付加情報のデータを、通信ケーブルやインターネット等の公知の通信手段によりPC(パソコン)やPDA(Personal Digital Assistant)、携帯電話等へ転送したり、情報記憶媒体を介して付加情報データをこれらの装置に移して、そのプリントの付加情報をこれらの装置で再生しながら、プリントを鑑賞することもできる。
【0083】
本実施例においても、先の例と同様に、画像処理情報および入力デバイス情報の少なくとも一方の符号化データから成る符号化画像情報を、符号化画像データおよび符号化付加情報に加えて、プリントの裏面に記録するのも好ましい。
【0084】
上述した例では、何れも、初回のプリント時(同時プリント時)に符号化画像データを記録し、再プリント時にこれを読み取って原画像データとすることで、初回のプリントと同等のプリント画像を再現しているが、さらに別の例として、プリントの裏面に、符号化画像データを記録せず、画像特徴量のみを符号化して記録し、再プリント時には、プリント画像をスキャナで読み取って基礎となる画像データを取得し、プリントの裏面の符号を読み取って得られた画像特徴量によって、基礎画像データを補正して、初回のプリントと同等のプリント画像を再現することもできる。
【0085】
画像特徴量としては、濃度や色味の変動、シャープネスの変動、幾何歪み等のデータを取得するのがよい。また、上述の例と同様に、符号化画像情報もプリント裏面に記録し、再プリント時に、この情報に応じた画像処理を施すのも好ましい。
この方法によれば、元のプリント画像が褪色していた場合や、汚れや折れ線等の損傷があった場合にも、そのプリント固有の画像特徴量によって画像データが補正されるので、初回に出力されたものと同画質のプリントを出力できる。
【0086】
以上、本発明のプリントシステムについて詳細に説明したが、本発明は上記実施例に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の改良や変更を行ってもよいのはもちろんである。
【0087】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明のプリントシステムによれば、鑑賞用に作成されるプリントの裏面に、表面にプリントされる画像の画像データを符号化して記録し、再プリント時には、この符号化画像データを復号して得た画像データを元にプリントを作成するので、プリントの原画像を記録したフィルムや原画像データを保管する必要がなく、鑑賞用のプリントのみから、同一画像のプリントを同等の品質で安定的に複製することができる。
【0088】
これにより、再プリントを注文する顧客は、フィルムや画像データを管理したり、フィルムや画像データを検索する等の煩雑な作業を行うことなく、また、フィルムや画像データをDPE店等に持ち込むことなく、再プリントしたいプリントを持ち込むだけで、簡単に再プリントを注文することができる。また、DPE店等のプリントサービス提供者においても、フィルム中の指定画像コマの検索や、画像データファイル中の指定画像データの検索が不要となり、作業効率が向上する。
【0089】
また、本発明のプリントシステムの一態様では、表面にプリントされる画像の画像データに加え、初回のプリント時に原画像を取得したデバイスの種類や特性、および原画像データに施された画像処理条件をも、符号化してプリントの裏面に記録するので、再プリント時に、初回のプリント時の画像入力デバイスに応じた画像処理を行うことができ、また、初回のプリント時と同様の画像処理条件を適用することができるので、初回のプリントと同等の品質のプリントを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るプリントシステムの一実施例の概略構成図である。
【図2】図1に示すプリンタの概略構成図である。
【図3】本発明に係るプリントシステムにより出力されるプリントの概念図であり、(A)は、表面(プリント画像記録面)、(B)は、裏面(符号記録面)を表す図である。
【図4】本発明のプリントシステムに適用可能な画像再生方法のフローの一例を示すフローチャートであり、(A)は、APSフィルムの例、(B)は、135フィルムの例、(C)は、APS対応カメラでの撮影の際に、人工衛星を用いたGPSを利用して撮影位置情報を得る例である。
【図5】本発明に係るプリントシステムの別の例の概略構成図である。
【符号の説明】
10、110 プリントシステム
12、112 画像入力装置
14、114 画像処理装置
16、116 画像出力装置
18、118 制御部
20、120 キー入力部
22、122 ディスプレイ
24、124 プリンタ
26、126 メディアドライバ
28、128 フィルムスキャナ
30、130 メディアドライバ
32、132 画像データ受信装置
34、134 符号読取装置
36、136 復号処理部
38、138 画像データ前処理部
40、140 第1メモリ
42、142 第2メモリ
44、144 第1画像処理部
46、146 第2画像処理部
48、148 符号化処理部
150 付加情報取得部
52 マガジン
54 カッタ
56 記録手段
58 露光部
60 現像部
62 搬送手段

Claims (5)

  1. 入力画像に画像処理を施し、可視像として再現したプリントを出力するプリントシステムであって、
    前記入力画像の画像データを符号化して、符号化画像データを作成する符号化手段と、
    前記符号化画像データを、前記プリントの裏面に記録する記録手段と、
    前記プリントの裏面に記録された前記符号化画像データを読み取る符号読取手段と、
    前記符号読取手段によって読み取られた前記符号化画像データを復号する復号手段とを有し、
    同時プリントの際には、プリントに出力される画像の画像データを前記符号化手段によって符号化した符号化画像データを、前記記録手段によってプリント裏面に記録し、
    再プリントの際には、前記符号読取手段によって前記プリント裏面から読み取った前記符号化画像データを前記復号手段によって復号した画像データを用いて、再プリントを作成することを特徴とするプリントシステム。
  2. 前記入力画像の画像データを取得した画像入力装置の種類または特性、および前記画像処理における画像処理条件の少なくとも1つ以上を画像情報とし、前記符号化手段によって符号化して符号化画像情報を作成し、前記符号化画像データに加え、前記記録手段で前記プリントの裏面に記録するとともに、
    再プリントの際には、前記プリントの裏面から前記符号化画像データおよび前記符号化画像情報を読み取り、前記符号化画像データを復号した画像データに対して、前記符号化画像情報を復号した画像情報を用いて画像処理を施す請求項1に記載のプリントシステム。
  3. 再プリントの際に、前記プリントの裏面から読み取った前記符号化画像情報を復号した画像情報から設定される画像処理条件が変更された場合には、前記変更された画像処理条件を、前記符号化手段によって符号化して、前記記録手段でプリント裏面に記録する請求項2に記載のプリントシステム。
  4. 前記符号化手段により符号化され、前記プリントの裏面に記録される画像データは、前記プリントに出力される画像の原画像データ、中間処理画像データおよび最終処理画像データの少なくとも1つ以上である請求項1〜3のいずれかに記載のプリントシステム。
  5. 入力画像に画像処理を施し、可視像として再現したプリントであって、
    前記入力画像を符号化した符号化画像データ、もしくはさらに、前記入力画像の画像データを取得した画像入力装置の種類または特性、および前記画像処理における画像処理条件の少なくとも1つ以上から成る画像情報を符号化した符号化画像情報が、前記プリントの裏面に記録されたことを特徴とするプリント。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR101411753B1 (ko) * 2006-10-16 2014-06-27 램 리써치 코포레이션 석영 가드 링

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