JP2004050122A - ノズル - Google Patents
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Abstract
【課題】噴射幅を均一に広くすると共に、流量および騒音の低減を図る。
【解決手段】ノズル20の中心軸線Cに沿って噴射側閉鎖壁11hまで流路14、15を形成し、噴射側閉鎖壁11hに噴射厚さ方向Tに複数列で且つ各列に幅方向に間隔をあけて複数の噴射孔11dを流路15と連通させて形成し、噴射幅方向Wに間隔をあけて設ける噴射孔11dは中心軸線Cを始点として放射状に配置され、かつ、各噴射孔11dの内径および流路長さは略同一としている。また、噴射側閉鎖壁11hは、噴射側先端面11bとなる外面および流路閉鎖面11cとなる内面を相似形状の断面山型形状として、放射状に配置される噴射孔11の流路長さを同一としている。
【選択図】 図2
【解決手段】ノズル20の中心軸線Cに沿って噴射側閉鎖壁11hまで流路14、15を形成し、噴射側閉鎖壁11hに噴射厚さ方向Tに複数列で且つ各列に幅方向に間隔をあけて複数の噴射孔11dを流路15と連通させて形成し、噴射幅方向Wに間隔をあけて設ける噴射孔11dは中心軸線Cを始点として放射状に配置され、かつ、各噴射孔11dの内径および流路長さは略同一としている。また、噴射側閉鎖壁11hは、噴射側先端面11bとなる外面および流路閉鎖面11cとなる内面を相似形状の断面山型形状として、放射状に配置される噴射孔11の流路長さを同一としている。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ノズルに関し、幅方向および直交する厚さ方向に所定間隔をあけて配置し、対象物の広範囲の被噴射面に対し隙間なく均一な噴射を行うノズルであって、特に、連続鋳造機のおける鋼板水冷後の水切りやダスト吹き飛ばし、メッキ装置におけるメッキ鋼板の処理薬液の吹き飛ばし、さらに、製品検査センサー前の異物吹き飛ばし等に好適に用いられるものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、連続鋳造機では、ノズルより高圧エアを噴射して、鋼板表面に残存した冷却水やダスト等の吹き飛ばしている。
近年、国際競争の激化に伴い、上記ノズルに対して、打力の均等化、噴射音の低減、コストダウン、メンテナンス性の向上など求められている。
【0003】
上記用途に用いられるノズルとして、図12〜図14に示すノズル1、2、3が提供されている。図12のノズル1は、円管状の先端開口を噴射孔1aとする単孔ノズルであり、後端側にネジ部1bを備えている。
図13のノズルは特開平10−337503号に開示されたノズル2であって、平板状の先端に複数の噴射孔2aを並列して配置していると共に、負圧によりエア吸込孔2bより吸い込み増幅したエアを先端の空間より噴射している。
図14(A)(B)に示すノズル3は、球面状の先端にスリット4aを切り欠いたノズルチップ4をキャップ5を介してアダプタ6に取り付けており、スリット4aよりエアを噴射する構成としている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記した従来のノズルは、いずれも噴射幅、噴射厚さ、打力の点で十分なものはなかった。
具体的には、図12に示すノズル1では、直管の先端に大径の噴射孔1aを開口しているだけであるため噴射幅が狭く、複数のノズル1を並列させて均等に噴射するには、各ノズル1を狭ピッチで並べなければならない。そのため、多量のエア流量を供給する必要があるので、消費電力が増大する問題があった。
また、噴射孔1aは大径であるので、乱流が発生し易く、噴射時の騒音が大きくなる問題もあった。
【0005】
図13に示すノズル2では、噴射孔2aを平行に配列しているだけであるため、図13に示すノズル1よりは噴射幅が広くなるものの十分ではなく、かつ、ノズル2の噴射孔2aより離れるほど打力分布は両端が弱くなり、複数のノズル2を並列させて均等に噴射するには、各ノズル1を狭ピッチで、かつ、近距離で並べなければならない問題がある。
【0006】
図14に示すノズル3では、打力分布が両端が強い谷状分布となり、均等でない問題があると共に、スリット4aを横断的に切り欠いているため、エア流量が大きくなりコンプレッサー等の消費電力を低減できない問題もあった。
【0007】
本発明は、上記問題に鑑みてなされたもので、打力分布が均等で、かつ、噴射厚さおよび噴射幅を共に広げることができ、しかも、騒音を低減できると共に、必要流量を低減して消費電力を低減できるノズルを提供することを課題としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明は、ノズルの基端側に流入口を開口すると共に中心軸線に沿って噴射側閉鎖壁まで流路を形成し、該噴射側閉鎖壁に厚さ方向に複数列で且つ各列に幅方向に間隔をあけて複数の噴射孔を上記流路と連通させて形成し、
上記幅方向に間隔をあけて設ける噴射孔は上記中心軸線を始点として放射状に配置され、かつ、各噴射孔の内径および流路長さは略同一としていることを特徴としているノズルを提供している。
【0009】
上記構成とすると、複数の噴射孔を噴射幅方向に向けて放射状に配置しているため、噴射幅方向の噴射角度を扇形に拡げて噴射幅を広げることができる。
また、各噴射孔は流路の中心軸線を始点として放射状に配置、つまり、各噴射孔の各軸線の焦点を中心軸線に位置させているので、流路から各噴射孔に均等に流れ込むことができ、各噴射孔より噴射された流体の打力分布をより均等にすることができる。さらに、各噴射孔は、内径および軸線方向の長さを略同一としているので、各噴射孔を通過する流量が略同一となると共に、各噴射孔内において夫々均一に整流化される。したがって、打力分布を均一にすることができると共に騒音を低減することができる。
また、幅方向に放射状に配置する噴射孔を、直交する厚さ方向に複数列設けているため、厚さ方向の噴射範囲も増大できる。特に、複数列設けずに1つの大きく開口を設ける場合に比べて、全体として噴射孔の流路面積を縮小できるため必要流量を低減することができる。その結果、流体を供給するコンプレッサー等の消費電力を削減することができると共に、噴射幅および噴射厚さともに増大できるため、ノズルの配置ピッチを広くできる。
なお、上記ノズルは、1流体用と2流体用のいずれにも限定されず、1流体として使用した場合にも、流体は液体と気体のいずれにも限定されない。また、噴射孔へ連通する流路を断面円形状(円筒状、円錐状)とすれば、流路を流通する流体の流体圧が流路内面に対して均等に負荷され、ノズルの強度向上にも貢献する。
【0010】
上記夫々同一長さの複数の噴射孔を放射状に配列する一例としては、上記噴射側閉鎖壁は、外面および流路閉鎖面となる内面を相似形状の断面山型形状として、上記放射状に配置される噴射孔の流路長さを同一とすると好適である。
【0011】
上記噴射側閉鎖壁の先端側外面に直径方向に切り込みを設け、該切込部の底面に上記噴射孔を開口している。なお、この噴射孔が開口する切込部の底面も上記山型形状となるように切り込むことが好ましい。
上記構成とすると、噴射孔の出口面である上記切込部の底面(噴射側先端面)より噴射された流体が、噴射厚さ方向を上記切込部の側壁により規制されるので、噴射された流体が噴射厚さ方向に拡散するのが抑えられ、厚さ方向の噴射量の均一化を図ることができる。
【0012】
上記並列する各噴射孔の最外位置にある噴射孔の軸線は、ボディの中心軸線に対して5°〜30°の角度で噴射幅方向に拡がっており、また、上記各噴射孔の内径は0.8〜1.5mmとしている。
【0013】
噴射孔の内径は、0.8mm以上とすることで目詰まり防止が図られる。
また、噴射孔の内径を1.5mm以下とすることで乱流の発生を低減して噴射音による騒音の低減を図ることができる。乱流の指標となるレイノルズ数Re=vd/υの式より、内径が小さくなればレイノルズ数Reが減少するため、噴射孔内での流れが層流化されるためである。なお、vは流速(m/s)、dは内径(m)、υは動粘度(m2/s)である。
【0014】
上記各噴射孔は直線状の比較的長い流路とし、その長さを2.5〜7.5mmとしていると好ましい。
即ち、各噴射孔を直線状に長尺とすることで、整流効果が促進され、騒音の低減に貢献する。
【0015】
上記噴射孔を設けたノズルチップをキャップを介してノズル本体に着脱自在に螺着し、これらノズルチップ、キャップ、ノズル本体を組み合わせてノスルを形成している。
上記のように、ノズルをノズルチップ、キャップ、ノズル本体の3部品により構成することで、メンテナンス時におけるノズルを分解が容易となり、目詰まり時などの洗浄が非常に簡単となる。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
図1乃至図5はエアーノズルからなる第1実施形態を示す。
本実施形態のノズル10は、ノズルチップ11をキャップ12を介してノズル本体13に着脱自在に螺着し、ノズルチップ11、ノズル本体13の中心に設けた第1流路14、第2流路15の軸線を一致させている。
【0017】
ノズルチップ11は、第2流路15を形成する流路を円錐形状とし、その噴射側閉鎖壁11hの内面側の流路閉鎖面11cを断面山型形状としていると共に、該噴射側閉鎖壁11hに直管状の噴射孔11dを噴射幅方向Wに7つ配列すると共に、それを噴射厚さ方向Tに2列並列して計14つ穿設している。
これら複数の噴射孔11dは放射状に配置しており、図3に示すように、各噴射孔11dの各軸線の焦点Fは、流路15の中心軸線C上に位置している。
【0018】
並列する各噴射孔11dの最外位置にある噴射孔11dの軸線は、流路15の中心軸線Cに対する角度θは、5°〜30°の範囲で噴射幅方向Wに拡がっており、本実施形態では20°として、噴射幅方向Wの噴射角度を40°としている。
また、各噴射孔11dの内径は0.8〜1.5mmとし、本実施形態では1mmとしていると共に、その軸線方向の長さを2.5〜7.5mmとし、本実施形態では5mmとしている。
つまり、各噴射孔11dの内径および長さは略同一としている。
また、各噴射孔11d間のピッチは2〜3.9mmとし、本実施形態では2.6mmとしている。
【0019】
各噴射孔11dの出口となる噴射側先端面11bは、図4および図5に示すようにノズル先端面11gを直径方向に切り込んだ切込部11eの底面とし、その噴射側先端面(底面)11bを流路閉鎖面11cと相似・平行な断面山型形状としていると共に、切込部11eの両側壁を噴射厚さ方向Tのガイド壁11fとしている。また、ノズルチップ11の流入側の縁部には外方に鍔部11aを突出している。
【0020】
キャップ12は、円筒状の内周面にネジ部12bを刻設していると共に、先端側にノズルチップ11の鍔部11aの抜け止めを図るための抜止部12aを内方に突出している。
【0021】
ノズル本体13は、円筒状の内部空間を第1流路とすると共に、先端側外周面にネジ部13aを刻設していると共に、後端側外周面にもネジ部13bを刻設している。
【0022】
次に、ノズル10の組付手順について説明する。
キャップ12の後端側よりノズルチップ11を内部に挿入し、ノズルチップ11の鍔部11aがキャップ12の抜止部12aで停止した状態とし、その後、ノズル本体13をキャップ12の後端側より挿入し、ノズル本体13の先端側ネジ部13aをキャップ12のネジ部12bに螺着し、図2に示すノズル10が完成する。
【0023】
上記ノズル10をノズル本体13後端のネジ部13bをエア供給管に螺着して固定し、ノズル本体13の流入口13cより流入したエアが、第1流路14、第2流路15を流通する。
第2流路15のエアは、放射状に配置された各噴射孔11dに流入し、噴射側先端面11bより噴射される。なお、この際、噴射孔11dの出口より噴射されたエアはガイド壁11fにより規制されるので、噴射されたエアが噴射厚さ方向Tに拡散するのが抑えられ、噴射幅を広くすることに貢献する。
【0024】
上記構成とすると、複数の噴射孔11dを噴射幅方向Wに放射状に配置しているので、噴射幅方向Wの噴射角度が拡がり打力分布を幅広にすることができると共に、ノズル10を幅広にすることなく噴射幅を広くできるので、ノズル10の小型化にも貢献する。
また、各噴射孔11dは、夫々の内径および長さを略同一としているので、各噴射孔11dを通過するエア流量が夫々均一となると共に、各噴射孔11d内において夫々均一に整流化される。したがって、打力分布を均一にできると共に噴射音も低減することができる。
【0025】
また、噴射孔11dは、複数個を並列させて設けているため、図13に示すノズル1のように噴射項1aを大きな開口とした場合に比べ、全体として噴射孔11dの流路面積が縮小され、エア流量を低減することができるので、エアを供給するコンプレッサーの消費電力を削減することもできる。
さらに、噴射孔11dへ連通する第1流路14、第2流路15は断面円形状としているので、流路14、15内面に負荷されるエアの流体圧が内周方向に均一となる。
【0026】
また、各噴射孔11dの各軸線の焦点Fを流路14、15の中心軸線Cに位置させているので、エアが流路15から各噴射孔11dに均等に流れ込むことができ、各噴射孔11dより噴射されたエアの打力分布の均等化を促進することができる。
【0027】
噴射孔11dの内径は、0.8mm以上としているので目詰まり防止が図られると共に、1.5mm以下としているので、乱流の発生を低減して噴射音による騒音の低減を図ることができる。
また、各噴射孔11dは直線状とし、長さを2.5〜7.5mmとして長尺しているので、整流効果が促進され、騒音の低減にさらに貢献する。
【0028】
また、ノズル10に目詰まり等が発生して洗浄する必要がある場合、ノズル10をノズルチップ11、キャップ12、ノズル本体13の3部品により分割して構成しているので、ノズル10を容易に分解洗浄することができ、メンテナンス性が向上する。
【0029】
図6(A)(B)は第2実施形態のノズルチップ11’を示す。
第1実施形態との相違点は、ノズルチップ11’の噴射項11d’を噴射厚さ方向Tに3列に並列している点である。
図6(A)に示すように、噴射厚さ方向Tの中央の列の噴射孔11d’は噴射幅方向Wに7つ並設していると共に、その両側に隣接する列の噴射孔11d’は上記中央の列の噴射孔11d’と互い違いになるようにして6つ並設している。
上記構成とすると、噴射孔11dより噴射されるエアの噴射厚さを厚くすることができる。
【0030】
図7(A)(B)(C)は第3実施形態を示す。
第1実施形態の相違点は、ノズルチップ11”の先端側に凸部11i”を設けている点である。
ノズルチップ先端に突出した凸部11i”の噴射側先端面11b”を断面山型形状とし、第1実施形態と同様に噴射孔11dを放射状に穿設し、円錐形状の第2流路15と連通している。
他の構成は第1実施形態と同様であるため説明を省略する。
【0031】
本発明のノズル10と前記図12〜14のノズルの打力、噴霧幅さを測定して、比較した。
図8は、各ノズルから噴射されたエアの打力分布を示し、図12に示す従来例1のノズル1では図8中に点線で示すように噴射幅がかなり狭く、図13に示す従来例2のノズル2では図8中に2点鎖線で示すように、噴射幅が十分な広さではなかった。また、図14に示す従来例3のノズル3では図8中に1点鎖線に示すように、打力分布が谷形状となり均一でなかった。
これに対して本発明のノズル10では、図8中に実線で示すように、十分な噴射幅を有すると共に、打力分布形状も均一となっていた。
【0032】
次に、本発明および上記従来例1〜3のノズルを、複数並列して打力分布等を測定し比較した。
測定方法は、図9に示すように、エア供給管100にノズルを間隔Lをあけて並設し、ノズルより距離H離れた位置に打力センサーSを位置させた。
【0033】
従来例1のノズル1および従来例2のノズル2を用いた場合は、上記間隔Lを45mmとし、上記距離Hを150mmとして測定した。距離Hを150mmとした理由は、鋼板の冷却水吹き飛ばし等に用いる場合には、板が飛び跳ねてノズルに当たり易いため、ノズルを対象物から100〜150mm離して使用することが多いためである。
測定結果は、図11(A)に示すように、従来例1のノズルでは、各ノズル1より噴射されたエアの噴射幅が狭いためラップ部分の打力が弱くなり、波型の非常に不均一な分布形状となっていた。
従来例2のノズル2でも、図11(B)に示すように、各ノズル2より噴射されたエアの噴射幅が十分でないためラップ部分の打力が弱まり、不均一な分布形状となっていた。
【0034】
本発明のノズル10では、上記間隔Lを100mmとし、上記距離Hを150mmとして測定すると、間隔Lを100mmと広く設定したにも関わらず、噴射幅が広いためラップ部分が確実に重なるので、各ノズルから噴射したエアの合成した打力分布は、図10の白矢印に示すように、均一な打力分布となっていた。
【0035】
次に、本発明のノズル10と上記従来例1〜3のノズル1〜3を用いた場合の流量および騒音を測定して比較した。
本測定では、エアの流体圧を0.1、0.3、0.5MPaに夫々変化させて、騒音測定器をノズル前方1mに配置して行った。
なお、暗騒音値は、64db(A)である。
上記測定結果を下記の表1に示す。
【0036】
【表1】
【0037】
表1に示すように、従来例1〜3のノズル1、2、3に比べて、本発明のノズル10は流量を低減することができることが分かる。その結果、流体を供給するコンプレッサー等の消費電力を削減することができると共に、噴射幅および噴射厚さともに増大できるため、ノズルの配置ピッチを広くできる。
また、騒音値も従来例1〜3のノズル1、2、3に比べて、本発明のノズル10の方が低減されていることが確認できた。
【0038】
【発明の効果】
以上の説明より明らかなように、本発明によれば、複数の噴射孔を噴射幅方向に向けて放射状に配置しているので、噴射幅方向の噴射角度が拡がり打力分布を幅広にすることができる。また、上記各噴射孔は、内径および軸線方向の長さを略同一としているので、各噴射孔を通過する流量が略同一となるので、打力分布を均一にすることができる。
【0039】
噴射孔は、1つの大開口とせず複数個を並列させて設けているため、全体として噴射孔の流路面積が縮小されて流量を低減されるので、流体を供給するコンプレッサー等の消費電力を削減することができる。また、各噴射孔を小径とすることで乱流の発生を低減して噴射音による騒音の低減を図ることができる。
また、ノズルをノズルチップ、キャップ、アダプターの3部品により分割構成することで、万が一、目詰まり等を起こした場合でも、分解洗浄ができメンテナンス性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態のノズルの側面図である。
【図2】ノズルの断面図である。
【図3】ノズルの要部断面図である。
【図4】ノズルの正面図である。
【図5】ノズルチップの上面図である。
【図6】(A)は第2実施形態のノズルチップの正面図、(B)は上面図である。
【図7】(A)は第3実施形態のノズルチップの正面図、(B)は上面図、(C)は断面図である。
【図8】打力分布を示す図面である。
【図9】複数のノズルを用いた場合の打力分布の計測方法を示す図面である。
【図10】本発明のノズルを複数個用いた場合の打力分布を示す図面である。
【図11】(A)は従来例1のノズルを複数個用いた場合の打力分布を示す図面、(B)は従来例2のノズルを複数個用いた場合の打力分布を示す図面である。
【図12】従来例1のノズルの斜視図である。
【図13】従来例2のノズルの斜視図である。
【図14】(A)は従来例3のノズルの一部断面側面図、(B)は正面図である。
【符号の説明】
10 ノズル
11、11’ノズルチップ
11a 鍔部
11b 噴射側先端面(底面)
11c 流路閉鎖面
11d 噴射孔
11e 切込部
11f ガイド壁(側面)
11h 噴射側閉鎖壁
12 キャップ
12a 抜止部
13 ノズル本体
14 第1流路
15 第2流路
C 中心軸線
【発明の属する技術分野】
本発明は、ノズルに関し、幅方向および直交する厚さ方向に所定間隔をあけて配置し、対象物の広範囲の被噴射面に対し隙間なく均一な噴射を行うノズルであって、特に、連続鋳造機のおける鋼板水冷後の水切りやダスト吹き飛ばし、メッキ装置におけるメッキ鋼板の処理薬液の吹き飛ばし、さらに、製品検査センサー前の異物吹き飛ばし等に好適に用いられるものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、連続鋳造機では、ノズルより高圧エアを噴射して、鋼板表面に残存した冷却水やダスト等の吹き飛ばしている。
近年、国際競争の激化に伴い、上記ノズルに対して、打力の均等化、噴射音の低減、コストダウン、メンテナンス性の向上など求められている。
【0003】
上記用途に用いられるノズルとして、図12〜図14に示すノズル1、2、3が提供されている。図12のノズル1は、円管状の先端開口を噴射孔1aとする単孔ノズルであり、後端側にネジ部1bを備えている。
図13のノズルは特開平10−337503号に開示されたノズル2であって、平板状の先端に複数の噴射孔2aを並列して配置していると共に、負圧によりエア吸込孔2bより吸い込み増幅したエアを先端の空間より噴射している。
図14(A)(B)に示すノズル3は、球面状の先端にスリット4aを切り欠いたノズルチップ4をキャップ5を介してアダプタ6に取り付けており、スリット4aよりエアを噴射する構成としている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記した従来のノズルは、いずれも噴射幅、噴射厚さ、打力の点で十分なものはなかった。
具体的には、図12に示すノズル1では、直管の先端に大径の噴射孔1aを開口しているだけであるため噴射幅が狭く、複数のノズル1を並列させて均等に噴射するには、各ノズル1を狭ピッチで並べなければならない。そのため、多量のエア流量を供給する必要があるので、消費電力が増大する問題があった。
また、噴射孔1aは大径であるので、乱流が発生し易く、噴射時の騒音が大きくなる問題もあった。
【0005】
図13に示すノズル2では、噴射孔2aを平行に配列しているだけであるため、図13に示すノズル1よりは噴射幅が広くなるものの十分ではなく、かつ、ノズル2の噴射孔2aより離れるほど打力分布は両端が弱くなり、複数のノズル2を並列させて均等に噴射するには、各ノズル1を狭ピッチで、かつ、近距離で並べなければならない問題がある。
【0006】
図14に示すノズル3では、打力分布が両端が強い谷状分布となり、均等でない問題があると共に、スリット4aを横断的に切り欠いているため、エア流量が大きくなりコンプレッサー等の消費電力を低減できない問題もあった。
【0007】
本発明は、上記問題に鑑みてなされたもので、打力分布が均等で、かつ、噴射厚さおよび噴射幅を共に広げることができ、しかも、騒音を低減できると共に、必要流量を低減して消費電力を低減できるノズルを提供することを課題としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明は、ノズルの基端側に流入口を開口すると共に中心軸線に沿って噴射側閉鎖壁まで流路を形成し、該噴射側閉鎖壁に厚さ方向に複数列で且つ各列に幅方向に間隔をあけて複数の噴射孔を上記流路と連通させて形成し、
上記幅方向に間隔をあけて設ける噴射孔は上記中心軸線を始点として放射状に配置され、かつ、各噴射孔の内径および流路長さは略同一としていることを特徴としているノズルを提供している。
【0009】
上記構成とすると、複数の噴射孔を噴射幅方向に向けて放射状に配置しているため、噴射幅方向の噴射角度を扇形に拡げて噴射幅を広げることができる。
また、各噴射孔は流路の中心軸線を始点として放射状に配置、つまり、各噴射孔の各軸線の焦点を中心軸線に位置させているので、流路から各噴射孔に均等に流れ込むことができ、各噴射孔より噴射された流体の打力分布をより均等にすることができる。さらに、各噴射孔は、内径および軸線方向の長さを略同一としているので、各噴射孔を通過する流量が略同一となると共に、各噴射孔内において夫々均一に整流化される。したがって、打力分布を均一にすることができると共に騒音を低減することができる。
また、幅方向に放射状に配置する噴射孔を、直交する厚さ方向に複数列設けているため、厚さ方向の噴射範囲も増大できる。特に、複数列設けずに1つの大きく開口を設ける場合に比べて、全体として噴射孔の流路面積を縮小できるため必要流量を低減することができる。その結果、流体を供給するコンプレッサー等の消費電力を削減することができると共に、噴射幅および噴射厚さともに増大できるため、ノズルの配置ピッチを広くできる。
なお、上記ノズルは、1流体用と2流体用のいずれにも限定されず、1流体として使用した場合にも、流体は液体と気体のいずれにも限定されない。また、噴射孔へ連通する流路を断面円形状(円筒状、円錐状)とすれば、流路を流通する流体の流体圧が流路内面に対して均等に負荷され、ノズルの強度向上にも貢献する。
【0010】
上記夫々同一長さの複数の噴射孔を放射状に配列する一例としては、上記噴射側閉鎖壁は、外面および流路閉鎖面となる内面を相似形状の断面山型形状として、上記放射状に配置される噴射孔の流路長さを同一とすると好適である。
【0011】
上記噴射側閉鎖壁の先端側外面に直径方向に切り込みを設け、該切込部の底面に上記噴射孔を開口している。なお、この噴射孔が開口する切込部の底面も上記山型形状となるように切り込むことが好ましい。
上記構成とすると、噴射孔の出口面である上記切込部の底面(噴射側先端面)より噴射された流体が、噴射厚さ方向を上記切込部の側壁により規制されるので、噴射された流体が噴射厚さ方向に拡散するのが抑えられ、厚さ方向の噴射量の均一化を図ることができる。
【0012】
上記並列する各噴射孔の最外位置にある噴射孔の軸線は、ボディの中心軸線に対して5°〜30°の角度で噴射幅方向に拡がっており、また、上記各噴射孔の内径は0.8〜1.5mmとしている。
【0013】
噴射孔の内径は、0.8mm以上とすることで目詰まり防止が図られる。
また、噴射孔の内径を1.5mm以下とすることで乱流の発生を低減して噴射音による騒音の低減を図ることができる。乱流の指標となるレイノルズ数Re=vd/υの式より、内径が小さくなればレイノルズ数Reが減少するため、噴射孔内での流れが層流化されるためである。なお、vは流速(m/s)、dは内径(m)、υは動粘度(m2/s)である。
【0014】
上記各噴射孔は直線状の比較的長い流路とし、その長さを2.5〜7.5mmとしていると好ましい。
即ち、各噴射孔を直線状に長尺とすることで、整流効果が促進され、騒音の低減に貢献する。
【0015】
上記噴射孔を設けたノズルチップをキャップを介してノズル本体に着脱自在に螺着し、これらノズルチップ、キャップ、ノズル本体を組み合わせてノスルを形成している。
上記のように、ノズルをノズルチップ、キャップ、ノズル本体の3部品により構成することで、メンテナンス時におけるノズルを分解が容易となり、目詰まり時などの洗浄が非常に簡単となる。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
図1乃至図5はエアーノズルからなる第1実施形態を示す。
本実施形態のノズル10は、ノズルチップ11をキャップ12を介してノズル本体13に着脱自在に螺着し、ノズルチップ11、ノズル本体13の中心に設けた第1流路14、第2流路15の軸線を一致させている。
【0017】
ノズルチップ11は、第2流路15を形成する流路を円錐形状とし、その噴射側閉鎖壁11hの内面側の流路閉鎖面11cを断面山型形状としていると共に、該噴射側閉鎖壁11hに直管状の噴射孔11dを噴射幅方向Wに7つ配列すると共に、それを噴射厚さ方向Tに2列並列して計14つ穿設している。
これら複数の噴射孔11dは放射状に配置しており、図3に示すように、各噴射孔11dの各軸線の焦点Fは、流路15の中心軸線C上に位置している。
【0018】
並列する各噴射孔11dの最外位置にある噴射孔11dの軸線は、流路15の中心軸線Cに対する角度θは、5°〜30°の範囲で噴射幅方向Wに拡がっており、本実施形態では20°として、噴射幅方向Wの噴射角度を40°としている。
また、各噴射孔11dの内径は0.8〜1.5mmとし、本実施形態では1mmとしていると共に、その軸線方向の長さを2.5〜7.5mmとし、本実施形態では5mmとしている。
つまり、各噴射孔11dの内径および長さは略同一としている。
また、各噴射孔11d間のピッチは2〜3.9mmとし、本実施形態では2.6mmとしている。
【0019】
各噴射孔11dの出口となる噴射側先端面11bは、図4および図5に示すようにノズル先端面11gを直径方向に切り込んだ切込部11eの底面とし、その噴射側先端面(底面)11bを流路閉鎖面11cと相似・平行な断面山型形状としていると共に、切込部11eの両側壁を噴射厚さ方向Tのガイド壁11fとしている。また、ノズルチップ11の流入側の縁部には外方に鍔部11aを突出している。
【0020】
キャップ12は、円筒状の内周面にネジ部12bを刻設していると共に、先端側にノズルチップ11の鍔部11aの抜け止めを図るための抜止部12aを内方に突出している。
【0021】
ノズル本体13は、円筒状の内部空間を第1流路とすると共に、先端側外周面にネジ部13aを刻設していると共に、後端側外周面にもネジ部13bを刻設している。
【0022】
次に、ノズル10の組付手順について説明する。
キャップ12の後端側よりノズルチップ11を内部に挿入し、ノズルチップ11の鍔部11aがキャップ12の抜止部12aで停止した状態とし、その後、ノズル本体13をキャップ12の後端側より挿入し、ノズル本体13の先端側ネジ部13aをキャップ12のネジ部12bに螺着し、図2に示すノズル10が完成する。
【0023】
上記ノズル10をノズル本体13後端のネジ部13bをエア供給管に螺着して固定し、ノズル本体13の流入口13cより流入したエアが、第1流路14、第2流路15を流通する。
第2流路15のエアは、放射状に配置された各噴射孔11dに流入し、噴射側先端面11bより噴射される。なお、この際、噴射孔11dの出口より噴射されたエアはガイド壁11fにより規制されるので、噴射されたエアが噴射厚さ方向Tに拡散するのが抑えられ、噴射幅を広くすることに貢献する。
【0024】
上記構成とすると、複数の噴射孔11dを噴射幅方向Wに放射状に配置しているので、噴射幅方向Wの噴射角度が拡がり打力分布を幅広にすることができると共に、ノズル10を幅広にすることなく噴射幅を広くできるので、ノズル10の小型化にも貢献する。
また、各噴射孔11dは、夫々の内径および長さを略同一としているので、各噴射孔11dを通過するエア流量が夫々均一となると共に、各噴射孔11d内において夫々均一に整流化される。したがって、打力分布を均一にできると共に噴射音も低減することができる。
【0025】
また、噴射孔11dは、複数個を並列させて設けているため、図13に示すノズル1のように噴射項1aを大きな開口とした場合に比べ、全体として噴射孔11dの流路面積が縮小され、エア流量を低減することができるので、エアを供給するコンプレッサーの消費電力を削減することもできる。
さらに、噴射孔11dへ連通する第1流路14、第2流路15は断面円形状としているので、流路14、15内面に負荷されるエアの流体圧が内周方向に均一となる。
【0026】
また、各噴射孔11dの各軸線の焦点Fを流路14、15の中心軸線Cに位置させているので、エアが流路15から各噴射孔11dに均等に流れ込むことができ、各噴射孔11dより噴射されたエアの打力分布の均等化を促進することができる。
【0027】
噴射孔11dの内径は、0.8mm以上としているので目詰まり防止が図られると共に、1.5mm以下としているので、乱流の発生を低減して噴射音による騒音の低減を図ることができる。
また、各噴射孔11dは直線状とし、長さを2.5〜7.5mmとして長尺しているので、整流効果が促進され、騒音の低減にさらに貢献する。
【0028】
また、ノズル10に目詰まり等が発生して洗浄する必要がある場合、ノズル10をノズルチップ11、キャップ12、ノズル本体13の3部品により分割して構成しているので、ノズル10を容易に分解洗浄することができ、メンテナンス性が向上する。
【0029】
図6(A)(B)は第2実施形態のノズルチップ11’を示す。
第1実施形態との相違点は、ノズルチップ11’の噴射項11d’を噴射厚さ方向Tに3列に並列している点である。
図6(A)に示すように、噴射厚さ方向Tの中央の列の噴射孔11d’は噴射幅方向Wに7つ並設していると共に、その両側に隣接する列の噴射孔11d’は上記中央の列の噴射孔11d’と互い違いになるようにして6つ並設している。
上記構成とすると、噴射孔11dより噴射されるエアの噴射厚さを厚くすることができる。
【0030】
図7(A)(B)(C)は第3実施形態を示す。
第1実施形態の相違点は、ノズルチップ11”の先端側に凸部11i”を設けている点である。
ノズルチップ先端に突出した凸部11i”の噴射側先端面11b”を断面山型形状とし、第1実施形態と同様に噴射孔11dを放射状に穿設し、円錐形状の第2流路15と連通している。
他の構成は第1実施形態と同様であるため説明を省略する。
【0031】
本発明のノズル10と前記図12〜14のノズルの打力、噴霧幅さを測定して、比較した。
図8は、各ノズルから噴射されたエアの打力分布を示し、図12に示す従来例1のノズル1では図8中に点線で示すように噴射幅がかなり狭く、図13に示す従来例2のノズル2では図8中に2点鎖線で示すように、噴射幅が十分な広さではなかった。また、図14に示す従来例3のノズル3では図8中に1点鎖線に示すように、打力分布が谷形状となり均一でなかった。
これに対して本発明のノズル10では、図8中に実線で示すように、十分な噴射幅を有すると共に、打力分布形状も均一となっていた。
【0032】
次に、本発明および上記従来例1〜3のノズルを、複数並列して打力分布等を測定し比較した。
測定方法は、図9に示すように、エア供給管100にノズルを間隔Lをあけて並設し、ノズルより距離H離れた位置に打力センサーSを位置させた。
【0033】
従来例1のノズル1および従来例2のノズル2を用いた場合は、上記間隔Lを45mmとし、上記距離Hを150mmとして測定した。距離Hを150mmとした理由は、鋼板の冷却水吹き飛ばし等に用いる場合には、板が飛び跳ねてノズルに当たり易いため、ノズルを対象物から100〜150mm離して使用することが多いためである。
測定結果は、図11(A)に示すように、従来例1のノズルでは、各ノズル1より噴射されたエアの噴射幅が狭いためラップ部分の打力が弱くなり、波型の非常に不均一な分布形状となっていた。
従来例2のノズル2でも、図11(B)に示すように、各ノズル2より噴射されたエアの噴射幅が十分でないためラップ部分の打力が弱まり、不均一な分布形状となっていた。
【0034】
本発明のノズル10では、上記間隔Lを100mmとし、上記距離Hを150mmとして測定すると、間隔Lを100mmと広く設定したにも関わらず、噴射幅が広いためラップ部分が確実に重なるので、各ノズルから噴射したエアの合成した打力分布は、図10の白矢印に示すように、均一な打力分布となっていた。
【0035】
次に、本発明のノズル10と上記従来例1〜3のノズル1〜3を用いた場合の流量および騒音を測定して比較した。
本測定では、エアの流体圧を0.1、0.3、0.5MPaに夫々変化させて、騒音測定器をノズル前方1mに配置して行った。
なお、暗騒音値は、64db(A)である。
上記測定結果を下記の表1に示す。
【0036】
【表1】
【0037】
表1に示すように、従来例1〜3のノズル1、2、3に比べて、本発明のノズル10は流量を低減することができることが分かる。その結果、流体を供給するコンプレッサー等の消費電力を削減することができると共に、噴射幅および噴射厚さともに増大できるため、ノズルの配置ピッチを広くできる。
また、騒音値も従来例1〜3のノズル1、2、3に比べて、本発明のノズル10の方が低減されていることが確認できた。
【0038】
【発明の効果】
以上の説明より明らかなように、本発明によれば、複数の噴射孔を噴射幅方向に向けて放射状に配置しているので、噴射幅方向の噴射角度が拡がり打力分布を幅広にすることができる。また、上記各噴射孔は、内径および軸線方向の長さを略同一としているので、各噴射孔を通過する流量が略同一となるので、打力分布を均一にすることができる。
【0039】
噴射孔は、1つの大開口とせず複数個を並列させて設けているため、全体として噴射孔の流路面積が縮小されて流量を低減されるので、流体を供給するコンプレッサー等の消費電力を削減することができる。また、各噴射孔を小径とすることで乱流の発生を低減して噴射音による騒音の低減を図ることができる。
また、ノズルをノズルチップ、キャップ、アダプターの3部品により分割構成することで、万が一、目詰まり等を起こした場合でも、分解洗浄ができメンテナンス性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態のノズルの側面図である。
【図2】ノズルの断面図である。
【図3】ノズルの要部断面図である。
【図4】ノズルの正面図である。
【図5】ノズルチップの上面図である。
【図6】(A)は第2実施形態のノズルチップの正面図、(B)は上面図である。
【図7】(A)は第3実施形態のノズルチップの正面図、(B)は上面図、(C)は断面図である。
【図8】打力分布を示す図面である。
【図9】複数のノズルを用いた場合の打力分布の計測方法を示す図面である。
【図10】本発明のノズルを複数個用いた場合の打力分布を示す図面である。
【図11】(A)は従来例1のノズルを複数個用いた場合の打力分布を示す図面、(B)は従来例2のノズルを複数個用いた場合の打力分布を示す図面である。
【図12】従来例1のノズルの斜視図である。
【図13】従来例2のノズルの斜視図である。
【図14】(A)は従来例3のノズルの一部断面側面図、(B)は正面図である。
【符号の説明】
10 ノズル
11、11’ノズルチップ
11a 鍔部
11b 噴射側先端面(底面)
11c 流路閉鎖面
11d 噴射孔
11e 切込部
11f ガイド壁(側面)
11h 噴射側閉鎖壁
12 キャップ
12a 抜止部
13 ノズル本体
14 第1流路
15 第2流路
C 中心軸線
Claims (5)
- ノズルの基端側に流入口を開口すると共に中心軸線に沿って噴射側閉鎖壁まで流路を形成し、該噴射側閉鎖壁に厚さ方向に複数列で且つ各列に幅方向に間隔をあけて複数の噴射孔を上記流路と連通させて形成し、
上記幅方向に間隔をあけて設ける噴射孔は上記中心軸線を始点として放射状に配置され、かつ、各噴射孔の内径および流路長さは略同一としていることを特徴としているノズル。 - 上記噴射側閉鎖壁は、外面および流路閉鎖面となる内面を相似形状の断面略山型形状としている請求項1に記載のノズル。
- 上記噴射側閉鎖壁の先端側外面に直径方向に切り込みを設け、該切込部の底面に上記噴射孔を開口している請求項1または請求項2に記載のノズル。
- 上記並列する各噴射孔の最外位置にある噴射孔の軸線は、ボディの中心軸線に対して5°〜30°の角度で噴射幅方向に拡がっている請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のノズル。
- 上記各噴射孔の内径は0.8〜1.5mm、流路長さを2.5〜7.5mmとしている請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のノズル。
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