JP2004037988A - 積層偏光フィルム及びそれの光学装置への適用 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】反射型直線偏光フィルム21と、少なくとも1枚の低波長分散位相差フィルム22又は逆波長分散位相差フィルムとが積層された積層偏光フィルム10が提供される。反射型直線偏光フィルム21側には、吸収型直線偏光フィルム25を積層することができる。また、この層構成のいずれかの位置に、光拡散層26を積層することもできる。積層偏光フィルム10の位相差フィルム22側に、導光板52等を含む光源部材及び反射板53がこの順で配置された偏光光源装置64も提供され、さらにはその積層偏光フィルム10側に液晶セル30及び吸収型偏光フィルム41を配置した液晶表示装置も提供される。
【選択図】 図7
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、透過型液晶表示装置、並びにそれに好適な光源装置及び部材に関するものである。詳しくは、反射型偏光フィルムによる輝度向上効果を高めることを目的とする積層偏光フィルム、並びにそれを用いた高輝度の偏光光源装置及び液晶表示装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
液晶表示装置は、小型、軽量であるため、様々な分野で使用されている。液晶表示装置における液晶分子は、ブラウン管(CRT)などに使用されている発光物質ではなく、単に光の偏光状態を制御する光バルブとしての機能しかもたないために、何らかの方法で照明しないと液晶表示部が暗くて見えない。そこで、液晶表示部の背面に光源装置を配置したものが、透過型液晶表示装置である。
【0003】
従来の透過型液晶表示装置につき、図10をもとに説明する。液晶表示装置は一般に、液晶セル30内に封入された液晶分子の配向状態を電気的に変化させることで、そこを通過する光の偏光状態を制御するものであり、液晶セル30は、対向する一対の透明電極、すなわち背面側透明電極31及び前面側透明電極32と、それらの間に挟持された液晶層33とで構成される。図示は省略するが、液晶セル30はこのほか、両最表面に配置されるセル基板、液晶層33を配向させるための配向膜、カラー表示であればカラーフィルター層なども有している。
【0004】
液晶セル30の前面には、そこを透過した光の偏光状態を検出する吸収型偏光フィルム41が配置され、その他、位相差フィルム42などの光学素子も配置されている。一方、液晶セル30の背面には、特定の偏光光のみを取り出して液晶セル30に向けて出射するための偏光光源装置91が、必要に応じて背面側の位相差フィルム(図示せず)を介して配置される。偏光光源装置91は、液晶セル30と面する位置に、吸収型偏光フィルム25を配置し、その背面には必要に応じて拡散シート55とレンズシート56とを配置し、さらにその背面側に光源装置61を配置して構成される。光源装置61は、光源51を側方又は下方に有する導光板52と、導光板52の背後の反射板53とで構成されており、光源51が側方に配置されている場合、そこからの光は反射鏡54で反射されて、事実上そのすべてが導光板52に導かれ、さらに吸収型偏光フィルム25側へ出射するようになっている。以上のような形で、透過型液晶表示装置90が構成されている。
【0005】
近年、背面側吸収型偏光フィルムと光源装置の間に反射型偏光フィルムを挿入する輝度向上システムが採用されるようになった。この輝度向上システムは、例えば、特表平 9−511844 号公報に記載されているように、光源装置からの出射光のうち、背面側吸収型偏光フィルムが吸収してしまう偏光成分を、反射型偏光フィルムを介在させることで事前に反射させて光源装置に戻すことにより、再利用可能とし、利用できる光量を増加させることで、表示装置の輝度を向上させるものである。
【0006】
この輝度向上システムは、反射型偏光フィルムにより光源装置に戻された偏光成分を、いかに効率良く、背面側吸収型偏光フィルムを透過する偏光成分に変換できるかが、輝度向上率を高めるうえで重要である。輝度向上率を高める方法として、例えば、特開 2001−147321号公報に提案されるように、反射型直線偏光フィルムと位相差フィルムとを互いの光軸が45°又は135°で交わるように配置し、位相差フィルムとして1/4波長位相差フィルムを使用する方法がある。この方法によれば、輝度向上システムは円偏光を利用するため、有効に偏光変換が機能し、輝度向上効果を高めることができる。
【0007】
この概念を有効に活用するためには、可視光域の全域に渡って、円偏光性が機能することが好ましい。しかし、通常のポリカーボネート樹脂を延伸してなる位相差フィルムは、短波長に対しては位相差が大きくなる特性があるため、1枚の位相差フィルムで可視光域の全域に渡って円偏光性を満たすことはできず、よって、円偏光による輝度向上効果が十分には得られなかった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明は、円偏光を利用する輝度向上システムにおいて、可視光域の必要な波長における円偏光性を確保して偏光変換効率を高め、それにより、反射型偏光フィルムによる輝度向上率を高めることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、位相差フィルムの有する波長分散性を特定することによって、円偏光を利用する輝度向上効果をさらに高めることができ、輝度向上率が高まることを見出した。
【0010】
すなわち本発明によれば、反射型直線偏光フィルムと、少なくとも1枚の低波長分散位相差フィルム又は逆波長分散位相差フィルムとが積層されてなる積層偏光フィルムが提供される。
【0011】
ここで使用する低波長分散位相差フィルム又は逆波長分散位相差フィルムは、1/4波長の位相差を有するものが好ましい。そして、この1/4波長位相差フィルムの光軸と、反射型直線偏光フィルムの偏光透過軸とは、略45°の角度で交差するように積層されることが好ましい。
【0012】
また、反射型直線偏光フィルムと低波長分散又は逆波長分散位相差フィルムに加えて、吸収型直線偏光フィルムを使用し、吸収型直線偏光フィルム/反射型直線偏光フィルム/低波長分散位相差フィルム又は逆波長分散位相差フィルムの順で積層されてなる積層偏光フィルムも提供される。
【0013】
これらの積層偏光フィルムには、光拡散性を付与するために、さらに面内位相差値30nm以下の光拡散層を、いずれかの位置に少なくとも1層積層することができる。この光拡散層は、接着性を有していてもよい。本発明の積層偏光フィルムの取扱いを容易にし、さらに、不要な界面反射を避けるため、隣り合うフィルム又は層の少なくとも一対が感圧接着剤により密着積層されていることが好ましい。
【0014】
また本発明によれば、上記いずれかの積層偏光フィルムと、光源部材及び反射板を供え、光源部材及び反射板がこの順で積層偏光フィルムの位相差フィルム側に配置されてなる偏光光源装置が提供される。
【0015】
さらに本発明によれば、上記偏光光源装置と、液晶セル及び前面側吸収型偏光フィルムを備え、液晶セル及び前面側吸収型偏光フィルムがこの順で偏光光源装置の積層偏光フィルム側に配置されている液晶表示装置も提供される。ここで、液晶セルと前面側吸収型偏光フィルムとの間には、光散乱層が積層されていてもよい。また、積層偏光フィルムから前面側吸収型偏光フィルムに至る各部材の隣り合う少なくとも一対が感圧接着剤により密着積層されていることが好ましい。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明を明確にするため、その具体例を示す図面を参照しながら、以下に詳細な説明を行う。本発明による積層偏光フィルム10は、図1に断面の模式図を示すように、反射型直線偏光フィルム21と、少なくとも1枚の低波長分散位相差フィルム22又は逆波長分散位相差フィルム23とが積層されたものである。図1の(a)には、反射型直線偏光フィルム21と低波長分散位相差フィルム22を積層した例が、同(b)には、反射型直線偏光フィルム21と逆波長分散位相差フィルム23を積層した例が、それぞれ示されている。
【0017】
反射型直線偏光フィルム21は、特定振動方向の直線偏光光を透過し、それと直交する方向の直線偏光光を反射するものである。反射型直線偏光フィルムの偏光透過軸とは、特定振動方向の直線偏光がこの偏光フィルムの垂直方向から入射したときに、透過率が最大となる方向をいい、偏光反射軸とは、それと直交する方向をいう。
【0018】
反射型直線偏光フィルムとしては、例えば、ブリュースター角による偏光成分の反射率の差を利用した反射型直線偏光フィルム(例えば、特表平 6−508449 号公報に記載のもの)、微細な金属線状パターンを施工した反射型直線偏光フィルム(例えば、特開平 2−308106 号公報に記載のもの)、少なくとも2種の高分子フィルムが積層されており、屈折率異方性による反射率の異方性を利用する反射型直線偏光フィルム(例えば、特表平 9−506837 号公報に記載のもの)、高分子フィルム中に少なくとも2種の高分子で形成される海島構造を有し、屈折率異方性による反射率の異方性を利用する反射型直線偏光フィルム(例えば、米国特許第 5,825,543号明細書に記載のもの)、高分子フィルム中に粒子が分散し、屈折率異方性による反射率の異方性を利用する反射型直線偏光フィルム(例えば、特表平 11−509014号公報に記載のもの)、高分子フィルム中に無機粒子が分散し、粒子のサイズによる散乱能差に基づく反射率の異方性を利用する反射型直線偏光フィルム(例えば、特開平 9−297204 号公報に記載のもの)などが挙げられる。
【0019】
反射型直線偏光フィルムの厚みは特に限定されないが、液晶表示装置の薄型化の点からは、薄いほうが好ましい。具体的には、1mm以下、さらには0.2mm 以下であるのが好ましい。そこで薄型化のためには、少なくとも2種の高分子フィルムが積層され、屈折率異方性による反射率の異方性を利用する反射型直線偏光フィルムや、高分子フィルム中に少なくとも2種の高分子で構成される海島構造を有し、屈折率異方性による反射率の異方性を利用する反射型直線偏光フィルムが、特に好ましい。
【0020】
低波長分散位相差フィルム22とは、位相差値の波長依存性が小さい位相差フィルムである。本発明では、480〜490nmの波長域から選ばれた波長λ2 における位相差R(λ2) を、750〜760nmの波長域から選ばれた波長λ1 における位相差R(λ1) で除した値 R(λ2)/R(λ1) が、0.95以上1.05以下の範囲にあるものを、低波長分散位相差フィルムとする。このような低波長分散位相差フィルムとしては、例えば、ノルボルネン系樹脂からなる位相差フィルムなどがあり、具体的には、商品名“アートン”(ジェイエスアール株式会社製の樹脂)を延伸してなるフィルムや、商品名“エスシーナ”(積水化学工業株式会社製の位相差フィルム)などが使用できる。
【0021】
逆波長分散位相差フィルム23とは、例えば、 Uchiyama と Yatabe による Proceedings of The Seventh International Display Workshops (2000), p.407−410 の報告にあるように、短波長では位相差値が小さく、長波長では位相差値が大きくなる位相差フィルムである。一般の位相差フィルムは、波長が短くなるほど位相差値が大きくなる特性を有するのに対し、位相差値の波長依存性が一般の位相差フィルムとは逆の特性を示すことから、逆波長分散位相差フィルムと呼ばれる。本発明では、480〜490nmの波長域から選ばれた波長λ2 における位相差R(λ2) を、750〜760nmの波長域から選ばれた波長λ1 における位相差R(λ1) で除した値 R(λ2)/R(λ1) が、0.50以上0.95以下の範囲にあるものを、逆波長分散位相差フィルムとする。かかる逆波長分散位相差フィルムとしては、例えば、特開 2000−137116号公報に記載されるような、セルロースアセテート樹脂からなるフィルム、例えば、特開 2001−42121 号公報に記載されるような、ポリフェニレンオキサイドとポリスチレンとからなる高分子ブレンドフィルム、例えば、特開 2002−48919 号公報に記載されるような、フルオレン骨格を有するポリカーボネート樹脂を含む高分子フィルムなどがあり、具体的には、商品名“WRF”(帝人株式会社製の位相差フィルム)などが使用できる。
【0022】
本発明では、これらの低波長分散又は逆波長分散位相差フィルムを反射型直線偏光フィルムと積層して、積層偏光フィルムとする。位相差フィルムは、1/4波長位相差フィルムであることが好ましい。位相差フィルムを2枚以上用いて、1/4波長位相差フィルムとしてもよい。
【0023】
図2に軸の向きを模式図で示すように、1/4波長位相差フィルム24の光軸104と反射型直線偏光フィルム21の偏光透過軸101とが、略45°で交わるようにすることが最も好ましいが、40〜50°であれば、さしたる支障はない。これにより、1/4波長位相差フィルム24側からの入射光に対しては、反射型直線偏光フィルム21は片偏光成分を反射し、その反射された偏光成分は、1/4波長位相差フィルム24を透過後に可視光域の全域に対して優れた円偏光性を有し、輝度向上システムが有効に機能するようになる。理想的には、可視光域の全域において1/4波長であることが最も好ましいが、本発明で用いる低波長分散又は逆波長分散位相差フィルムも、通常は位相差値の波長依存性を示す。そこで本発明では、545〜555nmの波長域から選ばれた波長λ3 における位相差値が130〜150nmであるものを、1/4波長位相差フィルムとする。位相差フィルムの光軸は、位相差フィルムの面内における最大屈折率方向とする。
【0024】
本発明に用いる位相差フィルムは、二軸性を有していてもよい。二軸性とは、位相差フィルムの面内における最大屈折率方向をx軸方向、それと直交する面内の軸をy軸方向、厚み方向をz軸方向として、それぞれの軸方向における屈折率をnx、ny及びnz としたときに、ny≠nzとなるものである。配向状態を表現するのに使用されるNz係数=(nx−nz)/(nx−ny)で表すと、Nz係数≠1の配向状態を二軸性と呼ぶ。
【0025】
本発明では、さらに吸収型直線偏光フィルムを積層し、積層偏光フィルムとしてもよい。吸収型直線偏光フィルムを用いる場合は、吸収型直線偏光フィルム/反射型直線偏光フィルム/少なくとも1枚の低波長分散又は逆波長分散位相差フィルムの順に積層する。図3は、図1に示した積層偏光フィルムに、さらに吸収型直線偏光フィルム25が積層された状態を示しており、(a)及び(b)は、それぞれ図1の(a)及び(b)に対応している。
【0026】
低波長分散又は逆波長分散位相差フィルムが1/4波長位相差フィルムである場合には、図4に軸の向きを模式図で示すように、図2に示した積層偏光フィルムの軸の向きに対して、新たに積層する吸収型直線偏光フィルム25の偏光透過軸105の向きは、反射型直線偏光フィルム21の偏光透過軸101と同方向、すなわち略0°が最も好ましいが、10°以下であれば問題なく使用できる。反射型直線偏光フィルム21の偏光透過軸101と1/4波長位相差フィルム24の光軸104がなす角度については、先述のように、略45°で交わるようにすることが最も好ましいが、40〜50°であれば、さしたる支障はない。
【0027】
吸収型直線偏光フィルムは、特定振動方向の直線偏光光を透過し、それと直交する方向の直線偏光光を吸収するものである。吸収型直線偏光フィルムの偏光透過軸とは、特定振動方向の直線偏光がその偏光フィルムの垂直方向から入射したときに、透過率が最大となる方向をいう。それと直交する方向は、偏光吸収軸となる。
【0028】
このような吸収型直線偏光フィルムとしては、例えば、公知のヨウ素系偏光フィルムや染料系偏光フィルムが使用できる。ヨウ素系偏光フィルムとは、延伸したポリビニルアルコールフィルムにヨウ素が吸着されたフィルムであり、染料系偏光フィルムとは、延伸したポリビニルアルコールフィルムに二色性染料が吸着されたフィルムである。これらの偏光フィルムは、耐久性向上のため、その片面又は両面を高分子フィルムで被覆したものが好ましい。保護のために被覆する高分子の材質としては、二酢酸セルロースや三酢酸セルロース、ポリエチレンテレフタレート、ノルボルネン系樹脂などが使用できる。
【0029】
吸収型直線偏光フィルムの厚みは特に限定されないが、液晶表示素子などに本発明の積層偏光フィルムを使用する場合には、吸収型直線偏光フィルムも薄いほうが好ましい。具体的には、1mm以下、さらには0.2mm 以下であるのが好ましい。
【0030】
本発明では、反射型直線偏光フィルムと光源装置の間で生じる輝度向上システムを最適なものにすることを主たる目的とするので、光源装置に一般に用いられる拡散シートは、使用しないほうが好ましい場合がある。そのためには、面内位相差値が30nm以下である光拡散層を積層偏光フィルムに組み込んでしまうのが好ましい。光拡散層を積層する場所は、特に制限されない。この場合の例を図5及び図6に示す。図5の(a)は、図3(a)に示した吸収型直線偏光フィルム25、反射型直線偏光フィルム21及び低波長分散位相差フィルム22からなる層構成において、吸収型直線偏光フィルム25の外側に光拡散層26を配置したものである。図5の(b)は、吸収型直線偏光フィルム25と反射型直線偏光フィルム21の間に光拡散層26を配置したものである。図5の(c)は、反射型直線偏光フィルム21と低波長分散位相差フィルム22の間に光拡散層26を配置したものである。図5の(d)は、低波長分散位相差フィルム22の外側に光拡散層26を配置したものである。図6は、逆波長分散位相差フィルム23を用いた場合の例であり、それぞれ図5の(a)〜(d)における低波長分散位相差フィルム22を逆波長分散位相差フィルム23に置き換えた形態になっている。
【0031】
光拡散層26は、高い全光線透過率を示すほうがよいことから、その全光線透過率は、80%以上であるのが好ましく、より好ましくは90%以上である。また、光拡散層26の拡散性能を表す指標であるヘイズ率は、所望とする拡散性能に応じて任意に設定されるが、通常は30%以上95%以下である。ここでヘイズ率とは、(拡散光線透過率/全光線透過率)×100(%)で表される数値である。
【0032】
光拡散層26の材質は特に制限されないが、例えば、有機又は無機の微粒子が分散された高分子フィルムや光拡散性感圧接着剤、屈折率変調型光拡散フィルムなどが好適に用いられる。積層偏光フィルムの部材点数を減らして厚みを薄くするために、有機又は無機の微粒子が分散された光拡散性感圧接着剤は、特に好ましい光拡散層の一つである。ここで、有機又は無機の微粒子を構成する材質としては、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、シリコーン、シリカ、酸化チタンなどを挙げることができる。母体となる感圧接着剤としては、公知の各種のものが使用でき、例えば、アクリレート系感圧接着剤、ゴム系感圧接着剤、シリコーン系感圧接着剤、ウレタン系感圧接着剤などが挙げられる。中でも、アクリレート系感圧接着剤が好ましく使用できる。
【0033】
本発明による積層偏光フィルムの取扱い性を容易にするために、構成するフィルムや層間を感圧接着剤で密着するのが好ましい。密着することで、不要な反射による光のロスを防ぐこともできる。感圧接着剤としては、公知の各種のものが使用できる。例えば、アクリレート系感圧接着剤、ゴム系感圧接着剤、シリコーン系感圧接着剤、ウレタン系感圧接着剤などが挙げられる。中でも、アクリレート系感圧接着剤が好ましく使用される。感圧接着剤の厚みは、特に制限されないが、通常1μm 以上100μm 以下、好ましくは20μm 以上、また好ましくは50μm 以下である。
【0034】
本発明の積層偏光フィルムに、さらに、光学補償を行うための位相差フィルムを積層することもできる。適当な位相差フィルムの例として、ポリカーボネート系樹脂、ポリアリレート系樹脂、ポリサルフォン系樹脂、ノルボルネン系樹脂などの合成高分子や、二酢酸セルロース、三酢酸セルロースなどの天然高分子からなるフィルムを一軸又は二軸延伸してなるフィルム、また、透明高分子フィルム上に光学異方性のある化合物又は液晶組成物を塗布してなるフィルム(例えば、富士写真フィルム株式会社から販売されている“WVフィルム”、日本石油化学株式会社から販売されている“NHフィルム”や“LCフィルム”、住友化学工業株式会社から販売されている“VACフィルム”など;いずれも商品名)が挙げられる。液晶セルの光学補償を目的とする場合には、積層偏光フィルムの液晶セル側に位相差フィルムが配置される。これらの部材は、空気層の介在による光のロスを防ぐため、感圧接着剤により密着積層することが望ましい。
【0035】
本発明による積層偏光フィルムは、反射型直線偏光フィルム側、又は、さらに吸収型直線偏光フィルムが積層されている場合にはこの吸収型直線偏光フィルム側を出射光面とする偏光光源装置とすることができる。また、その偏光光源装置における出射光面に表示用液晶セルを配置して、透過型液晶表示装置とすることができる。これらの偏光光源装置及び透過型液晶表示装置について、図7に断面模式図で示す例をもとに説明する。
【0036】
図7に示す例では、図5(a)に示したのと同じ、光拡散層26、吸収型直線偏光フィルム25、反射型直線偏光フィルム21及び低波長分散位相差フィルム22の順で積層された積層偏光フィルム10の低波長分散位相差フィルム22側に、光源装置61を配置して、偏光光源装置64が構成されている。
【0037】
図7における光源装置61は、サイドライト式と呼ばれるもので、光源51、導光板52及び、導光板52の背面に配置された反射板53を備えており、導光板52の側面に配置された光源51からの光は、光源51の導光板52に面しない側を覆う反射鏡54で反射されて、まず導光板52内に取り込まれ、その中を進むとともに、反射板53での反射と相まって、導光板52の前面側から均一に光が放出されるようになっている。光源装置は基本的に、光源部材と反射板を備えており、図7に示したサイドライト式の場合は、光源51と導光板52とで光源部材を構成している。このような光源装置61が、積層偏光フィルム10の低波長分散位相差フィルム22側に配置されて、偏光光源装置64が構成されている。さらに、積層偏光フィルム10の吸収型直線偏光フィルム25側が液晶セル30の背面に光拡散層26を介して対向配置され、液晶セル30の前面側には位相差フィルム42と吸収型偏光フィルム41が配置されて、透過型液晶表示装置67が構成されている。
【0038】
図7には、図5(a)に示した積層偏光フィルム10を用いた例を示したが、この積層偏光フィルム10を、図5(b)〜(d)に示したものに変えたり、図6(a)〜(d)に示したものに変えたりすることも、もちろん可能である。いずれの場合も、光源部材と反射板とを備える光源装置61は、積層偏光フィルム10の位相差フィルム22又は23側に配置される。
【0039】
従来の偏光光源装置においては、図10に示したような拡散シート55やレンズシート56が広く用いられている。本発明による偏光光源装置64にも、これらの一方又は双方を配置することができるが、これらは反射型直線偏光フィルムと光源装置の間における偏光状態を乱す原因になるため、可能であれば配置しないほうが好ましい。
【0040】
図7に示す偏光光源装置64ないし透過型液晶表示装置67において、光源装置61に用いる光源51は特に限定されず、公知の偏光光源装置や液晶表示装置に採用されているものが、本発明においても同様に使用できる。適当な光源51として、具体的には例えば、冷陰極管、発光ダイオード、無機又は有機のエレクトロルミネッセンス(EL)ランプなどが挙げられる。
【0041】
反射板53も特に限定されず、公知の偏光光源装置や液晶表示装置に採用されているものが使用できる。具体的には例えば、内部に空洞を形成した白色プラスチックシート、酸化チタンや亜鉛華の如き白色顔料を表面に塗布したプラスチックシート、屈折率の異なる少なくとも2種のプラスチックフィルムを積層してなる多層プラスチックシート、アルミニウムや銀の如き金属からなるシートなどが挙げられる。これらのシートは、鏡面加工されたもの、粗面加工されたもののいずれも使用可能である。反射板を構成するプラスチックシートの材質も特に限定されず、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリカーボネート、ノルボルネン系樹脂、ポリウレタン、ポリアクリレート、ポリメチルメタクリレートなどが使用できる。
【0042】
図7に示す導光板52は、光源51から発せられた光を内部に取り込み、面状発光体として機能するものであり、やはり公知の偏光光源装置や液晶表示装置に採用されているものが使用できる。このような導光板として、例えば、プラスチックシートやガラス板からなり、背面側に、凹凸処理や白色ドット印刷処理、ホログラム処理などを施したものが挙げられる。プラスチックシートで導光板を構成する場合、その材質は特に限定されないが、ポリカーボネート、ノルボルネン系樹脂、ポリメチルメタクリレートなどが好ましく使用される。
【0043】
光源装置の出射面側に必要に応じて配置される拡散シート55(図10に示したもの)は、入射光を散乱透過するシートであり、通常は全光線透過率が60%以上、ヘイズ率が10%以上の光学素子である。ここで、拡散シートの全光線透過率は、高ければ高いほどよく、80%以上の全光線透過率を示すものがより好ましい。このような拡散シートとしては特に限定されるものでないが、例えば、プラスチックシートやガラス板を粗面化処理したものや、内部に空洞を形成したり粒子を添加したりしたプラスチックシートやガラス板が使用できる。ここでいうプラスチックシートの材質も特に限定されないが、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリカーボネート、ノルボルネン系樹脂、ポリウレタン、ポリアクリレート、ポリメチルメタクリレートなどが挙げられる。粗面化処理も特に限定されないが、サンドブラストや、エンボスロールの圧着による加工、プラスチック粒子やガラス粒子、シリカ粒子の如き粒子を樹脂に混合したものを表面に塗工する方法などを挙げることができる。
【0044】
光源装置の出射面側に必要に応じて配置されるレンズシート56(図10に示したもの)は、光源から発せられた光を集光するものであり、やはり公知の偏光光源装置や液晶表示装置に採用されているものが使用できる。このようなレンズシートとしては、例えば、プラスチックシート上に微細な多数のプリズムを形成したもの、凸レンズや凹レンズを敷き詰めたマイクロレンズアレイなどが挙げられる。
【0045】
本発明の透過型液晶表示装置は、図7に例を示すような、偏光光源装置64の出射光面である積層偏光フィルム10側に、液晶セル30と前面側吸収型偏光フィルム41とをこの順に配置したものである。ここで、液晶セル30と前面側吸収型偏光フィルム41の間には、必要に応じて、位相差フィルム42を1枚又は複数枚配置することができ、また必要に応じて、液晶セル30の前面側に光拡散層を配置することもできる。さらに、位相差フィルムと光拡散層の両者を配置してもよい。光拡散層は、面内位相差値が30mm以下であるのが好ましい。透過型液晶表示装置を構成する各部材、特に積層偏光フィルム10から前面側吸収型偏光フィルム41に至るまでの各部材は、隣り合う少なくとも一対が感圧接着剤により密着積層されているのが好ましく、さらには、隣り合うすべての部材同士が感圧接着剤により密着積層されているのが一層好ましい。
【0046】
液晶表示装置に用いる液晶セル30は、透過光量をスイッチングするために、液晶を2枚の基板の間に封入し、電圧印加により液晶の配向状態を変化させる機能を有する装置である。2枚の基板のそれぞれ内側には、背面側透明電極31及び前面側透明電極32が配置され、それらの間に液晶層33が挟持されている。図示は省略するが、液晶セル30はこのほか、液晶層33を配向させるための配向膜、カラー表示であればカラーフィルター層なども有している。本発明において、液晶セル30を構成する液晶の種類やその駆動方式は特に限定されず、公知のツイステッドネマティック(TN)液晶やスーパーツイステッドネマティック(STN)液晶などが使用でき、また、薄膜トランジスタ(TFT)駆動方式、垂直配向(VA)方式、 In−Plane 駆動方式、光学補償ベンド(OCB)など、偏光を用いて表示を行うあらゆる方式に本発明を適用することができる。
【0047】
前面側吸収型偏光フィルム41については、先に本発明の積層偏光フィルムを構成する吸収型直線偏光フィルムの例として説明したのと同様のものを用いることができる。液晶セル30と前面側吸収型偏光フィルム41との間に必要に応じて配置される位相差フィルム42としては、通常、樹脂の延伸フィルムが用いられ、適当な例としては、ポリカーボネート系樹脂、ポリアリレート系樹脂、ポリサルフォン系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ノルボルネン系樹脂をはじめとする環状ポリオレフィン系樹脂などの合成熱可塑性高分子や、三酢酸セルロースをはじめとする天然高分子などが、テンターなどの延伸装置により一軸又は二軸に延伸されたフィルムが挙げられる。また、透明高分子フィルムに液晶化合物が塗布されたフィルム、例えば、富士写真フィルム株式会社から販売されている“WVフィルム”(商品名)、日本石油化学株式会社から販売されている“LCフィルム”(商品名)、住友化学工業株式会社から販売されている“VACフィルム”(商品名)などを、位相差フィルム42として用いることもできる。さらに、液晶セル30の前面側に光拡散層を積層する場合は、先に本発明の積層偏光フィルムを構成する光拡散層の例として説明したのと同様のものを用いることができる。
【0048】
【実施例】
以下に、本発明の実施例を示すが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。なお、例中で積層偏光フィルムの作製に用いた材料は、次のとおりである。
【0049】
(1) 吸収型直線偏光フィルム
SRW062A : ヨウ素系吸収型偏光フィルム、住友化学工業株式会社から入手。
【0050】
(2) 反射型直線偏光フィルム
DBEF−P: 2種の高分子フィルムが積層され、屈折率異方性による反射率の異方性を利用した反射型偏光フィルム、住友スリーエム株式会社から入手。
【0051】
(3) 位相差フィルム
SEF340138 : ポリカーボネート樹脂が延伸された通常の波長分散を示す位相差フィルム、住友化学工業株式会社から入手。
SEN340140 : ジェイエスアール株式会社から販売されているノルボルネン系の樹脂“アートン”が延伸された低波長分散位相差フィルム、住友化学工業株式会社から入手。
SEW480138 : 帝人株式会社製の逆波長分散位相差フィルム、住友化学工業株式会社から入手。
【0052】
これらの位相差フィルムについて、王子計測機器株式会社製の自動複屈折率計“KOBRA−21ADH ”を用いて、549nmにおける位相差値R(549 nm)、483nmと755nmにおけるそれぞれの位相差値から算出した位相差の波長分散性を示す指標R(483 nm)/R(755 nm)、及び589nmにおけるNz係数を求めた。結果を表1に示す。
【0053】
【表1】
【0054】
(4) 光拡散層
光拡散性感圧接着剤#B: 面内位相差値が0nmであり、微粒子が分散したヘイズ率78%のアクリレート系感圧接着剤、住友化学工業株式会社から入手。
【0055】
(5) 感圧接着剤
感圧接着剤#7: 無色透明なアクリレート系感圧接着剤、住友化学工業株式会社から入手。
【0056】
参考例1
日本電気株式会社製のTFTカラー液晶モジュール“NL10276AC24−05”から液晶パネルを取り除き、光源装置を取り出した。この光源装置は、サイドライト式であって、導光板端部に冷陰極管が配置され、導光板下に白色プラスチックシートからなる反射板が配置され、導光板上にレンズシートが2枚配置され、さらにその上に、拡散シートが1枚配置されていた。この光源装置において、拡散シートのみを取り外し、替わりに、株式会社きもと製の拡散シートである“ライトアップ 100TL4 ”を配置して、評価用の光源装置80とした。図8に示すように、反射型直線偏光フィルム21、光拡散層26、吸収型直線偏光フィルム25、及び感圧接着剤82をこの順で密着積層した積層フィルム83を1.1mm 厚のガラス板81に感圧接着剤82側で貼り合わせ、これを上記光源装置80の上に、ガラス板81が上側となるように配置して、偏光光源装置85を作製した。この偏光光源装置85について、輝度計(株式会社トプコン製の商品名“BM−7”)により透過輝度を測定した。結果を表2に示した。
【0057】
実施例1
感圧接着剤#7/吸収型直線偏光フィルムSRW062A/光拡散性感圧接着剤#B/反射型直線偏光フィルムDBEF−P/感圧接着剤#7/低波長分散位相差フィルムSEN340140 をこの順で、吸収型直線偏光フィルムの偏光透過軸と反射型直線偏光フィルムの偏光透過軸とが平行になり、かつ反射型直線偏光フィルムの偏光透過軸と低波長分散位相差フィルムの光軸とが45°で交わるように密着積層して、本発明の積層偏光フィルム10を作製した。図9に示すように、参考例1で使用した積層フィルム83に替えて、この積層偏光フィルム10を1.1mm 厚のガラス板81に感圧接着剤82側で貼ったものを、ガラス板81が上側となるよう、参考例1で使用した光源装置80の上に配置し、本発明による偏光光源装置86を作製した。この偏光光源装置86について、参考例1と同様の方法で透過輝度を測定した。結果を表2に示した。参考例1に対し、低波長分散位相差フィルム22(SEN340140)を加えたことによる輝度向上効果は1.05倍以上であり、高輝度の偏光光源装置が得られた。
【0058】
実施例2
実施例1における低波長分散位相差フィルムSEN340140 に替えて、逆波長分散位相差フィルムSEW480138 を使用したほかは、実施例1と同様にして評価した。結果を表2に示した。参考例1に対し、逆波長分散位相差フィルムSEW480138 を加えたことによる輝度向上効果は1.05倍 以上であり、高輝度の偏光光源装置が得られた。
【0059】
比較例1
実施例1における低波長分散位相差フィルムSEN340140 に替えて、通常の波長分散を示す位相差フィルムSEF340138 を使用したほかは、実施例1と同様にして評価した。結果を表2に示した。参考例1に対し、位相差フィルムSEF340138 を加えたことによる輝度向上効果は、1.05倍 未満に留まった。
【0060】
【表2】
【0061】
参考例2
参考例1で用いた光源装置80中の拡散シート“ライトアップ 100TL4 ”を、株式会社きもと製の拡散シートである“ライトアップ 100SXE ”に変更したほかは、参考例1と同様にして評価した。結果を表3に示した。
【0062】
実施例3
参考例2で用いた光源装置に、実施例1で作製した積層偏光フィルムを 1.1mm厚のガラス板に貼り合わせたものを、実施例1と同様の形態で配置し、参考例1と同様にして評価した。結果を表3に示した。参考例2に対し、低波長分散位相差フィルムSEN340140 を加えたことによる輝度向上効果は1.05倍 以上であり、高輝度の偏光光源装置が得られた。
【0063】
実施例4
参考例2で用いた光源装置に、実施例2で作製した積層偏光フィルムを 1.1mm厚のガラス板に貼り合わせたものを、実施例2と同様の形態で配置し、参考例1と同様にして評価した。結果を表3に示した。参考例2に対し、逆波長分散位相差フィルムSEW480138 を加えたことによる輝度向上効果は1.05倍 以上であり、高輝度の偏光光源装置が得られた。
【0064】
比較例2
参考例2で用いた光源装置に、比較例1で作製した積層偏光フィルムを 1.1mm厚のガラス板に貼り合わせたものを、比較例1と同様の形態で配置し、参考例1と同様にして評価した。結果を表3に示した。参考例2に対し、位相差フィルムSEF340138 を加えたことによる輝度向上効果は、1.05倍 未満に留まった。
【0065】
【表3】
【0066】
【発明の効果】
本発明の積層偏光フィルムを使用すれば、透過型液晶表示装置の透過輝度を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の積層偏光フィルムについて、層構成の例を示す断面模式図である。
【図2】本発明の積層偏光フィルムについて、軸構成を示す模式図である。
【図3】本発明の積層偏光フィルムについて、吸収型直線偏光フィルムが積層された場合の層構成の例を示す断面模式図である。
【図4】吸収型直線偏光フィルムが積層された本発明の積層偏光フィルムについて、軸構成を示す模式図である。
【図5】本発明の積層偏光フィルムについて、光拡散層を積層した場合の層構成の例を示す断面模式図である。
【図6】本発明の積層偏光フィルムについて、光拡散層を積層した場合の層構成の別の例を示す断面模式図である。
【図7】本発明に係る液晶表示装置の一例を示す断面模式図である。
【図8】参考例1で評価した偏光光源装置の構成を示す断面模式図である。
【図9】実施例1で評価した偏光光源装置の構成を示す断面模式図である。
【図10】従来の透過型液晶表示装置の構成を示す断面模式図である。
【符号の説明】
10……積層偏光フィルム、
21……反射型直線偏光フィルム、
22……低波長分散位相差フィルム、
23……逆波長分散位相差フィルム、
24……低波長分散又は逆波長分散の1/4波長位相差フィルム、
25……吸収型直線偏光フィルム、
26……光拡散層、
30……液晶セル、
31,32……透明電極、
33……液晶層、
41……前面側吸収型偏光フィルム、
42……位相差フィルム、
51……光源、
52……導光板、
53……反射板、
54……反射鏡、
55……拡散シート、
56……レンズシート、
61……光源装置、
64……偏光光源装置、
67……透過型液晶表示装置、
80……参考例1で用いた光源装置、
81……ガラス板、
82……感圧接着剤、
83……参考例1で評価した積層フィルム、
85……参考例1で用いた偏光光源装置、
86……実施例1で用いた偏光光源装置、
90……従来の透過型液晶表示装置、
91……従来の偏光光源装置、
101……反射型直線偏光フィルムの偏光透過軸、
104……1/4波長位相差フィルムの光軸、
105……吸収型直線偏光フィルムの偏光透過軸。
Claims (10)
- 反射型直線偏光フィルムと、少なくとも1枚の低波長分散位相差フィルム又は逆波長分散位相差フィルムとが積層されてなることを特徴とする、積層偏光フィルム。
- 位相差フィルムが1/4波長の位相差を有し、かつ、位相差フィルムの光軸と反射型直線偏光フィルムの偏光透過軸とが略45°で交差する請求項1に記載の積層偏光フィルム。
- 反射型直線偏光フィルム側に、さらに吸収型直線偏光フィルムが積層されている請求項1又は2に記載の積層偏光フィルム。
- さらに、面内位相差値30nm以下の光拡散層が少なくとも1層積層されている請求項1〜3のいずれかに記載の積層偏光フィルム。
- 光拡散層が接着性を有する請求項4に記載の積層偏光フィルム。
- 隣り合うフィルム又は層の少なくとも一対が感圧接着剤により密着積層されている請求項1〜5のいずれかに記載の積層偏光フィルム。
- 請求項1〜6のいずれかに記載の積層偏光フィルム、光源部材及び反射板を備え、該光源部材及び反射板が、この順で積層偏光フィルムの位相差フィルム側に配置されていることを特徴とする、偏光光源装置。
- 請求項7に記載の偏光光源装置、液晶セル及び前面側吸収型偏光フィルムを備え、該液晶セル及び前面側吸収型偏光フィルムがこの順で偏光光源装置の積層偏光フィルム側に配置されていることを特徴とする、液晶表示装置。
- 液晶セルと前面側吸収型偏光フィルムとの間に、面内位相差値30nm以下の光拡散層が積層されている請求項8に記載の液晶表示装置。
- 積層偏光フィルムから前面側吸収型偏光フィルムに至る各部材の隣り合う少なくとも一対が感圧接着剤により密着積層されている請求項8又は9に記載の液晶表示装置。
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