JP2004022156A - 信号再生方法及び信号再生装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】光ディスクを再生するステップ1(S1)と、光ディスクの再生信号をA/D変換したディジタル再生データを記憶するステップ2(S2)と、波形等化の等化係数を変化させるステップ3(S3)と、記憶されたディジタル再生データを読み出して等化係数にて波形等化を行うステップ4(S4)と、波形等化されたディジタル再生データについてエラーレートを評価するステップ5(S5)と、ステップ3(S3)からステップ5(S5)までを複数回繰り返した後、等化係数とエラーレートとの対応関係に基づいて最適等化係数を決定するステップ6(S6、S7)とを備える。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、記録媒体の信号を再生するときに、再生信号を最適に波形等化する信号再生方法及び信号再生装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、情報記録媒体のより高い記録密度の実現のためのデータ検出方式としてPRML(Partial Response Maximum Likelihood)方式が採用されている。すなわち、PRML方式は、信号処理技術の一種であり、PR等化と呼ばれる波形等化技術と最尤(最も確からしい)データ系列を選んで再生するビタビ復号化方式とを組合せた方式であり、高密度磁気ディスクや光ビデオディスク等に応用されている。
【0003】
このPRML方式においては、記録媒体から再生された再生信号波形を、PRクラスで想定する所定の周波数特性に近づけるために波形等化を行う必要があるが、記録媒体毎の特性のばらつきや再生系の特性変動に起因する再生特性変動が存在するため、再生特性変動に対して適応的に波形等化の等化特性を更新する適応等化技術が用いられる。
【0004】
従来の適応等化技術の例としては、例えば、特開平11−16279号公報〔公開日:平成11(1999)1月22日〕等で説明されているように、再生信号波形、現在の等化特性、及びPRクラスで想定される周波数特性の関係から等化誤差を検出し、等化誤差が小さくなるように等化特性を適応的に変化させていく方法がある。この方法によれば、等化後の再生波形の周波数特性を、PRMLで想定される周波数特性に次第に近づけていくことができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、一般的に、波形等化処理は、ノイズの高域成分の強調を同時に引き起こす。そのため、上記従来の信号再生方法及び信号再生装置では、PRクラスで想定される周波数特性を目標として適応等化を行った場合、S/N比の悪化の影響により必ずしもエラーレートが最良となる等化特性とはならないことが多い。したがって、エラーレートをより精度高く最良とするためには、等化特性とエラーレートとの相関性を実際に評価した上で最適な等化特性を決定することが必要である。
【0006】
しかし、等化特性を様々に変化させて、その都度エラーレートの測定を繰り返すという処理を実行する場合、例えばセクタ毎に等化特性を変えて再生を行うとすると、個々の等化特性について異なる領域の再生信号を用いてエラーレートを測定することになる。このため、それぞれの再生信号における品質の変動に等化特性の差が埋もれてしまい、最適な等化特性を見出すことは困難であるという問題点を有している。また、個々の等化特性について同一の領域を繰り返し再生したとしても、サーボ残留誤差等により再生信号特性は時間によって変動するため、いずれにせよ高精度な等化最適化は困難であるという問題点を有している。
【0007】
本発明は、上記従来の問題点に鑑みなされたものであって、その目的は、等化係数の変化に対応する純粋な信号品質の変化を検出することができ、高精度な等化係数の最適化が可能となる信号再生方法及び信号再生装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の信号再生方法は、上記課題を解決するために、例えば光ディスク等の記録媒体を再生するステップ1と、上記記録媒体の再生信号をA/D変換したディジタル再生データを記憶するステップ2と、波形等化の等化係数を変化させるステップ3と、記憶された上記ディジタル再生データを読み出して上記等化係数にて波形等化を行うステップ4と、波形等化された上記ディジタル再生データについて例えばエラーレート等の信号品質を評価するステップ5と、ステップ3からステップ5までを複数回繰り返した後、上記等化係数と上記信号品質との対応関係に基づいて最適等化係数を決定するステップ6とを備えることを特徴としている。
【0009】
また、本発明の信号再生装置は、上記課題を解決するために、例えば光ディスク等の記録媒体を再生する再生手段と、上記記録媒体の再生信号をA/D変換してディジタル再生データを出力するA/D変換手段と、上記ディジタル再生データを記憶する例えば半導体メモリ等のメモリ手段と、上記メモリ手段に記憶されたディジタル再生データを読み出して波形等化を行う波形等化手段と、波形等化された上記ディジタル再生データについて信号品質を評価する信号品質評価手段と、上記波形等化手段の等化係数を変化させながら上記信号品質評価手段により例えばエラーレート等の信号品質を評価し、等化係数と信号品質の対応関係に基づいて最適等化係数を決定する等化最適化制御手段とを備えることを特徴としている。
【0010】
上記の発明によれば、ディジタル再生データを例えば半導体メモリ等のメモリ手段に記憶しておいて、これを繰り返し読み出すことにより、等化係数を変えながら同一の再生波形データに対して信号品質評価手段により例えばエラーレート等の信号品質を評価することができるので、サーボ残留誤差等の影響を受けることなく、等化係数の変化に対応する純粋な例えばエラーレート等の信号品質の変化を検出することができ、高精度な等化係数の最適化が可能となる。
【0011】
したがって、等化係数の変化に対応する純粋な例えばエラーレート等の信号品質の変化を検出することができ、高精度な等化係数の最適化が可能となる信号再生方法及び信号再生装置を提供することができる。
【0012】
また、本発明の信号再生方法は、上記記載の信号再生方法において、前記ステップ6は、例えばエラーレート等の信号品質が最も良好となる等化係数を最適等化係数として決定するステップであることを特徴としている。
【0013】
また、本発明の信号再生装置は、上記記載の信号再生装置において、前記等化最適化制御手段は、例えばエラーレート等の信号品質が最も良好となる等化係数を最適等化係数として決定することを特徴としている。
【0014】
上記の発明によれば、例えばエラーレート等の信号品質が最も良好となる等化係数を最適等化係数として決定することにより、高精度な等化係数の最適化が可能となる。
【0015】
また、本発明の信号再生方法は、上記記載の信号再生方法において、前記ステップ6は、例えばエラーレート等の信号品質が所定の品質よりも良好となる等化係数の範囲の中心を最適等化係数として決定するステップであることを特徴としている。
【0016】
また、本発明の信号再生装置は、上記記載の信号再生装置において、前記等化最適化制御手段は、例えばエラーレート等の信号品質が所定の品質よりも良好となる等化係数の範囲の中心を最適等化係数として決定することを特徴としている。
【0017】
上記の発明によれば、例えばエラーレート等の信号品質が所定値よりも良好となる等化係数の範囲の中心を最適等化係数として決定することにより、ディジタル再生データを記憶するメモリの容量が小さい場合であっても、最適な等化係数を容易に決定することが可能となる。
【0018】
また、本発明の信号再生方法は、上記記載の信号再生方法において、波形等化された前記ディジタル再生データのエラーレートを検出するステップと、前記エラーレートから信号品質を評価するステップとからなることを特徴としている。
【0019】
また、本発明の信号再生装置は、上記記載の信号再生装置において、前記信号品質評価手段は、波形等化された前記ディジタル再生データのエラーレートを検出するエラーレート検出手段と、前記エラーレートから信号品質を評価するエラーレート信号品質評価手段とを備えていることを特徴としている。
【0020】
上記の発明によれば、実際に測定したエラーレートに基づいて最適等化係数を決定する。したがって、高精度な最適等化係数の決定が可能となる。
【0021】
また、本発明の信号再生方法は、上記記載の信号再生方法において、前記ステップ5は、波形等化された前記ディジタル再生データに対してPRML復号を行って2本のパスのパスメトリック差を検出するステップと、上記パスメトリック差から信号品質を評価するステップとからなることを特徴としている。
【0022】
また、本発明の信号再生装置は、上記記載の信号再生装置において、前記信号品質評価手段は、波形等化された前記ディジタル再生データに対してPRML復号を行って2本のパスのパスメトリック差を検出するパスメトリック差検出手段と、上記パスメトリック差から信号品質を評価するパスメトリック差信号品質評価手段とを備えていることを特徴としている。
【0023】
上記の発明によれば、パスメトリック差に基づいて最適な等化係数を決定する。これにより、例えば半導体メモリ等のメモリ手段の容量を小さくしても、エラーレートの最良値を検出することができるので、より高精度な最適等化係数の決定が可能となる。また、例えば光ディスク等の記録媒体における傷や汚れ等のディフェクトの影響を受け難く、記録ビット列が不明であってもエラーレートを予測できるので、光ディスクにおける任意の位置における再生信号を用いて等化係数の最適化を行うことが可能となる。これより、所定時間毎に、その時点での再生信号を用いて等化最適化を行う、といった処理も実現できるので、時間的な再生特性の変動による最適等化係数の変動に対しても、より正確に追従することが可能となる。
【0024】
【発明の実施の形態】
〔実施の形態1〕
本発明の実施の一形態について図1ないし図5に基づいて説明すれば、以下の通りである。
【0025】
本実施の形態の信号再生装置としての光ディスク再生装置は、図2に示すように、記録媒体としての光ディスク1、光学ピックアップ2、再生クロック抽出回路3、A/D変換器4、半導体メモリ5、トランスバーサルフィルタ6、エラーレート測定回路7、及びコントローラ8を備えている。
【0026】
上記光学ピックアップ2は、図示しない半導体レーザ、各種光学部品、及びフォトダイオード等からなり、半導体レーザから出射したレーザビームを光ディスク1上に記録された情報ビット列で反射させ、反射光をフォトダイオードで電気信号に変換してアナログ再生信号を出力するものである。
【0027】
上記トランスバーサルフィルタ6は、時間T(Tは再生信号の1チャネルビット時間を表す)の遅延素子2個、ゲインα倍の増幅器2個、ゲイン1/(1+2α)倍の増幅器1個、及び加算器1個から構成されるディジタルフィルタであり、入力信号の高域成分を強調する機能を持つ。トランスバーサルフィルタ6の最終段においてゲイン1/(1+2α)倍するのは、DC成分(周波数=0の成分)を増幅しない(増幅率=1)ための条件であるからである。ここで、ゲインαは等化係数であり、この値を変化させることによってトランスバーサルフィルタ6の等化特性を変化させることができる。
【0028】
また、エラーレート測定回路7は、等化された再生信号からエラーレート(ビット誤り率)を計算して出力する機能を持つ。コントローラ8は、マイクロコンピュータ等からなるシーケンサであり、トランスバーサルフィルタ6の等化係数を変えながらエラーレート測定回路7にて計算されたエラーレートとの相関性を調べて、最適な等化係数αを決定する制御機能を持っている。
【0029】
なお、上記光学ピックアップ2は本発明の再生手段としての機能を有し、再生クロック抽出回路3とA/D変換器4とはA/D変換手段としての機能を有し、上記半導体メモリ5はメモリ手段としての機能を有し、上記トランスバーサルフィルタ6は波形等化手段としての機能を有し、上記エラーレート測定回路7は信号品質評価手段としての機能を有し、上記コントローラ8は等化最適化制御手段としての機能をそれぞれ有している。
【0030】
ここで、エラーレート測定回路7についてより詳細に説明する。
【0031】
エラーレート測定回路7は、図3に示すように、ビタビ復号回路9、記録ビット列レジスタ10、コンパレータ11、カウンタ12、サンプル数レジスタ13、及び割算器14から構成されている。
【0032】
上記エラーレート測定回路7では、トランスバーサルフィルタ6から入力された等化波形信号は、ビタビ復号回路9にてビタビ復号が施され、0又は1の2値の再生ビット列として出力される。この再生ビット列が、記録ビット列レジスタ10に予め記憶された記録ビット列とコンパレータ11にて比較され、両者が異なる場合にカウンタ12に信号が送られる。所定のサンプル数についてこの処理が行われると、カウンタ12は記録ビットと異なる再生ビットの個数すなわちエラービットの個数を出力しているため、割算器14にて、サンプル数レジスタ13から出力されるサンプル数で割った値が、ビットエラーレートとしてコントローラ8に出力されることになる。なお、上記ビタビ復号回路9、記録ビット列レジスタ10及びコンパレータ11は、本発明のエラーレート検出手段としての機能を有し、カウンタ12、サンプル数レジスタ13及び割算器14は、本発明のエラーレート信号品質評価手段としての機能を有している。
【0033】
上記構成の光ディスク再生装置による再生動作を、図1に示されるフローチャートを基づいて説明する。
【0034】
まず、ステップ1にて光学ピックアップ2から光ディスク1上に光ビームが照射され、光ディスク1上に記録された情報ビット列のアナログ再生信号が出力される(S1)。そして、ステップ2にて、このアナログ再生信号がA/D変換器4にてディジタル波形データに変換された後、半導体メモリ5に記憶される(S2)。なお、ここでのA/D変換は、PLL(Phase Locked Loop)で構成される再生クロック抽出回路3によりアナログ再生信号から抽出されたクロックのタイミングによって行われる。
【0035】
次に、ステップ3でコントローラ8の制御によりトランスバーサルフィルタ6の等化係数αが変更された後(S3)、ステップ4で半導体メモリ5から読み出されたディジタル波形データに対してトランスバーサルフィルタ6により波形等化処理が施される(S4)。
【0036】
ステップ5では、波形等化後のディジタル波形データがエラーレート測定回路7に入力されて、エラーレートが計算される(S5)。コントローラ8は、このエラーレートを等化係数αと関連付けて記憶する。
【0037】
ステップ6では等化係数αが所定のテスト範囲内にあるか否かが判断され、未だテスト範囲内であればコントローラ8がもう一度(ただし、等化係数αは異なる)ステップ3(S3)からステップ5(S5)の処理を行う。こうして、ステップ6にて等化係数αが所定のテスト範囲を終えたと判断されるまで、ステップ3(S3)からステップ5(S5)までの処理が繰り返される。最後に、コントローラ8は、記憶された各等化係数αとエラーレートの対応関係に基づいて最適等化係数αを決定する(S7)。
【0038】
以上のように、ディジタル再生データを半導体メモリに記憶しておいて、これを繰り返し読み出すことにより、等化係数を変えながら同一の再生波形データに対してエラーレートを測定することができるので、サーボ残留誤差等の影響を受けることなく、等化係数の変化に対応する純粋なエラーレートの変化を検出することができ、高精度な等化係数の最適化が可能となるものである。
【0039】
図4は、上記処理により得られる等化係数αとエラーレートの対応関係の実測例の1つであり、これを用いて最適な等化係数αを決定する処理について、さらに詳細に説明する。
【0040】
上記ステップS6の所定のテスト範囲を−0.4≦α≦0とし、αの変化幅を0.02とすると、α=−0.4、−0.38、・・・、−0.02、0、に対応するビットエラーレートが同図に示すグラフのように得られる。ステップS8にて、ビットエラーレートが最良となる時のαを最適等化係数として決定すれば、α=−0.32を最適等化係数として容易に決定することができる。
【0041】
なお、図4は、半導体メモリ5の容量が十分にある場合の実測例を示しているが、実際には半導体メモリ5の容量がそれ程大きくは取れない場合が多い。例えば、半導体メモリ5の容量が240Kバイトであったとすると、ディジタル波形データのサンプル数は240×1000=240000サンプルであり、ビットエラーレートが1/240000=4.1E−6以下の状態では、エラービットが1つも発生しないため、それよりビットエラーレートが良い状態の区別をつけることができない。
【0042】
図5は、そのような場合の等化係数αとビットエラーレートの対応関係の実測例である。等化係数αが−0.32〜−0.28の範囲でグラフが途切れているのは、エラービットが全く発生していないことを示している。このような場合には、ステップS8にて、ビットエラーレートが最良となる時のαを最適等化係数として一意に決定することができない。
【0043】
そこで、ステップS8の別の形態として、所定のエラーレート以下になる等化係数αの範囲の中心を最適等化係数として決定してもよい。すなわち、図5の例の場合、所定のビットエラーレートを1E−5と定めておけば、ビットエラーレートが1E−5以下となる等化係数αの範囲は−0.36〜−0.18であるため、その範囲の平均値として、最適等化係数α=(−0.36−0.18)/2=−0.27を決定することが可能となる。
【0044】
このように、半導体メモリ5の容量が小さい場合であっても、最適な等化係数αを容易に決定することができる。
【0045】
このように、本実施の形態の信号再生方法は、光ディスク1を再生するステップ1と、光ディスク1の再生信号をA/D変換したディジタル再生データを記憶するステップ2と、波形等化の等化係数αを変化させるステップ3と、記憶されたディジタル再生データを読み出して等化係数αにて波形等化を行うステップ4と、波形等化されたディジタル再生データについてエラーレートを評価するステップ5と、ステップ3からステップ5までを複数回繰り返した後、等化係数αとエラーレートとの対応関係に基づいて最適等化係数を決定するステップ6とを備える。
【0046】
また、本実施の形態の光ディスク再生装置は、光ディスク1を再生する光学ピックアップ2と、光ディスク1の再生信号をA/D変換してディジタル再生データを出力する再生クロック抽出回路3及びA/D変換器4と、ディジタル再生データを記憶する半導体メモリ5と、この半導体メモリ5に記憶されたディジタル再生データを読み出して波形等化を行うトランスバーサルフィルタ6と、波形等化されたディジタル再生データについて信号品質を評価するエラーレート測定回路7と、トランスバーサルフィルタ6の等化係数αを変化させながらエラーレート測定回路7によりエラーレートを評価し、等化係数と信号品質の対応関係に基づいて最適等化係数を決定するコントローラ8とを備える。
【0047】
したがって、ディジタル再生データを半導体メモリ5に記憶しておいて、これを繰り返し読み出すことにより、等化係数αを変えながら同一の再生波形データに対してエラーレート測定回路7によりエラーレートを評価することができるので、サーボ残留誤差等の影響を受けることなく、等化係数αの変化に対応する純粋なエラーレートの変化を検出することができ、高精度な等化係数αの最適化が可能となる。
【0048】
この結果、等化係数αの変化に対応する純粋なエラーレートの変化を検出することができ、高精度な等化係数αの最適化が可能となる信号再生方法及び光ディスク再生装置を提供することができる。
【0049】
また、本実施の形態の信号再生方法では、ステップ6は、エラーレートが最も良好となる等化係数αを最適等化係数として決定するステップである。
【0050】
また、本実施の形態の光ディスク再生装置では、コントローラ8は、エラーレートが最も良好となる等化係数αを最適等化係数として決定する。
【0051】
したがって、エラーレートが最も良好となる等化係数αを最適等化係数として決定することにより、高精度な等化係数αの最適化が可能となる。
【0052】
また、本実施の形態の信号再生方法では、ステップ6は、エラーレートが所定の品質よりも良好となる等化係数αの範囲の中心を最適等化係数として決定するステップである。
【0053】
また、本実施の形態の光ディスク再生装置では、コントローラ8は、エラーレートが所定の品質よりも良好となる等化係数αの範囲の中心を最適等化係数として決定する。
【0054】
したがって、エラーレートが所定値よりも良好となる等化係数αの範囲の中心を最適等化係数として決定することにより、ディジタル再生データを記憶するメモリの容量が小さい場合であっても、最適な等化係数αを容易に決定することが可能となる。
【0055】
また、本実施の形態の信号再生方法では、波形等化されたディジタル再生データのエラーレートを検出するステップと、エラーレートから信号品質を評価するステップとからなる。
【0056】
また、本実施の形態の光ディスク再生装置では、エラーレート測定回路7は、波形等化されたディジタル再生データのエラーレートを検出するビタビ復号回路9、記録ビット列レジスタ10及びコンパレータ11と、前記エラーレートから信号品質を評価するカウンタ12、サンプル数レジスタ13及び割算器14とを備えている。
【0057】
上記の発明によれば、実際に測定したエラーレートに基づいて最適な等化係数αを決定する。したがって、高精度な最適等化係数の決定が可能となる。
【0058】
〔実施の形態2〕
本発明の他の実施の形態について図6ないし図8に基づいて説明すれば、以下の通りである。なお、説明の便宜上、前記の実施の形態1の図面に示した部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0059】
前記実施の形態1におけるエラー測定回路7では、ビタビ復号回路9で復号した再生ビット列を記録ビット列と直接比較することによってビットエラーレートを求めている。しかし、この方法によると、記録ビット列が予め分かっている必要があるという課題や、光ディスク1にキズや汚れ等のディフェクトが含まれている場合にビットエラーレートが正しく検出できないという課題、又はサンプル数が大量に必要となる等の課題が多い。
【0060】
そこで、ビタビ復号におけるパスメトリック差を用いてビットエラーレートを予測する構成を追加し、これによって求められたエラーレートに基づいて最適等化係数を決定する構成が有効である。
【0061】
ここで、ビタビ復号におけるパスメトリック差を用いて信号品質を評価する手法については、SAM(Sequenced Amplitude Margin)と呼ばれる方法が提案されている(T.Perkins, “A Window Margin Like Procedure for Evaluating PRML Channel Performance”;IEEE Transactions on Magnetics, Vol.31, No2, 1995, p1109−1114)。また、SAMを用いてビットエラーレートを予測する手法についても提案されている(T.Okumura, ”A Method for Evaluating PRML System Reliability Using Sequenced Amplitude Margin”; International Symposium on Optical Memory 2001予稿集,PD−13)。
【0062】
エラーレート測定回路7に上記SAMを適用した場合には、図6に示すように、上記信号品質評価手段としてのエラーレート測定回路7を、パスメトリック計算回路15、生き残りパス決定回路16、しきい値レジスタ17、コンパレータ18、カウンタ19、サンプル数レジスタ20及び割算器21から構成する。なお、上記パスメトリック計算回路15、生き残りパス決定回路16、しきい値レジスタ17及びコンパレータ18は、本発明のパスメトリック差検出手段としての機能を有し、カウンタ19、サンプル数レジスタ20及び割算器21は、本発明のパスメトリック差信号品質評価手段としての機能を有している。また、実施の形態1と同様の構成については記載を省略している。
【0063】
上記構成の光ディスク再生装置による再生動作を説明する。なお、光ディスク1上に記録された情報ビット列のアナログ再生信号がA/D変換を経て半導体メモリ5に記憶され、トランスバーサルフィルタ6にて波形等化を施されてエラーレート測定回路7に入力されるまでの処理は実施の形態1と同様である。
【0064】
その後、本実施の形態では、エラーレート測定回路7は、実施の形態1のようにエラーレートを実際に測定するのではなく、パスメトリック差を測定して、これからエラーレートを予測する。この処理について詳細に説明する。
【0065】
まず、入力された等化後のディジタル波形データに対して、パスメトリック計算回路15にてパスメトリック差ΔMが計算される。ここでは、図7に示されるようなトレリス線図で考える。ここで、同図において、S(00)、S(01)、S(10)、S(11)は状態を表す。
【0066】
例えば、状態S(00)は前ビットが0で現在ビットが0であったことを示す。状態と状態を結ぶ線はブランチと呼ばれ、状態遷移を表す。例えば、S(00)→S(01)のブランチによって「001」なるビット列を表すことができる。図7では各ブランチの識別子としてa〜fの各文字をあてており、その横に、各状態遷移において期待される理想波形レベルを付してある。例えば、aは「000」なるビット列を表すので−1、bは「100」なるビット列を表すので−0.5が理想レベルである。ここで、S(01)→S(10)及びS(10)→S(01)なるブランチが存在しないのは、(1,7)RLL符号のようなd=1のランレングス制限がある場合を想定しているためであり、「010」、「101」なるビット列があり得ないことを反映している。
【0067】
トレリス線図において、任意の状態から任意の状態を経て生成される全てのブランチの組み合わせであるパスを考えることは、全てのあり得るビット列を考えることに相当する。したがって、全てのパスについて期待される理想波形と、実際に光記録媒体から再生した再生波形とを比べて、波形が最も近いすなわちパスメトリックが最も小さい理想波形を持つパスを生き残りパスとして探索すれば、最も確からしい最尤パスを復号ビット列として決定することができる。
【0068】
パスメトリックは、ディジタル波形データと各ブランチの理想レベルとの差の二乗(ブランチメトリック)を、パスを構成する全ブランチについて累積していくことにより求められる。生き残りパス決定回路16は、パスメトリックが最小になるパスを復号ビット列として検出してパスメトリック計算回路15にフィードバックする機能を持つ。パスメトリック計算回路15は、生き残りパス決定回路16から入力された復号ビット列によってトレリス線図の正解状態が分かるので、各正解状態に入力する2本のパスのパスメトリック差ΔM、すなわちSAM値を計算することができる。
【0069】
次に、パスメトリック計算回路15から出力されたパスメトリック差ΔMが、しきい値レジスタ17に記憶された所定しきい値SLとコンパレータ18にて比較される。コンパレータ18は、ΔM<SL、すなわちSAM値が所定しきい値よりも小さい場合に信号を出力する。
【0070】
この信号はカウンタ19に入力されるので、カウンタ19の出力は所定しきい値よりも小さいSAM値の個数を表している。一方、サンプル数レジスタ20の出力は総サンプル数を表しているので、割算器21にて計算されるカウンタ19の出力をサンプル数レジスタ20の出力で割算した値は、SAM値の度数分布における所定しきい値SLよりも小さい部分の相対度数(全度数に占める割合)を示すことになる。この値はエラーレートに相当するものであり、信号品質を正確に表すものであるが、この値から対応するビットエラーレートを計算により導出することができる。この詳細な導出計算については、既に公知であるため、詳細な説明は省略する。
【0071】
こうしてエラーレート測定回路7によりビットエラーレートが測定された後、コントローラ8により各等化係数αとエラーレートとの対応関係に基づいて最適等化係数αが決定されるまでの処理は、実施の形態1と同様である。
【0072】
図8は、上記処理により得られる等化係数αとエラーレートとの対応関係の実測例の1つである。この処理における半導体メモリ5の容量は、前記図5で示される容量が少ない場合の実施の形態1と同じ240Kバイトである。
【0073】
このグラフから、ビットエラーレートが最良となる時のα=−0.32を最適等化係数として決定することができる。これにより、図5にてエラービットが全く発生しない等化係数αが存在することに起因する、ビットエラーレートが最良となる時のαを最適等化係数として一意に決定することができないという課題が解決されることが分かる。
【0074】
以上のように、パスメトリック差を用いてエラーレートを予測し、この予測エラーレートに基づいて最適な等化係数を決定することにより、半導体メモリの容量を小さくしても、エラーレートの最良値を検出することができるので、より高精度な最適等化係数の決定が可能となる。また、光ディスク1のディフェクトの影響を受け難く、記録ビット列が不明であってもエラーレートを予測できるので、光ディスク1における任意の位置の再生信号を用いて等化係数の最適化を行うことが可能となる。これにより、所定時間毎に、その時点での再生信号を用いて等化最適化を行う、といった処理も実現できるので、時間的な再生特性の変動による最適等化係数の変動に対しても、より正確に追従することが可能となる。
【0075】
なお、エラーレートに代わる信号品質評価値として、ジッタを用いてもよい。
【0076】
この場合、半導体メモリ5に記憶されたディジタル波形データを所定のしきい値で2値化して得られるエッジの時間的ゆらぎを検出する構成が必要となる。この構成としては例えば、一方が所定しきい値よりも大でもう一方が小であるような連続する2つのディジタル波形データから補間によってエッジの位置を検出し、その分散を計算してジッタを導出する方法等が考えられる。
【0077】
ジッタに基づいて最適等化係数を決定することにより、半導体メモリ5の容量を小さくしても、信号品質の最良値を検出することができるので、より高精度な最適等化係数の決定が可能となる。また、光ディスク1のディフェクトの影響を受け難く、記録ビット列が不明であっても信号品質を検出できるので、光ディスク1における任意の位置の再生信号を用いて等化係数の最適化を行うことが可能となる。これにより、所定時間毎に、その時点での再生信号を用いて等化最適化を行うといった処理も実現できるので、時間的な再生特性の変動による最適等化係数の変動に対しても、より正確に追従することが可能となる。
【0078】
なお、本実施の形態の説明においては、d=1のランレングス制限符号として(1,7)RLL符号を用いたが、これらに限らないことはもちろんである。
【0079】
また、上記各々の実施の形態の説明においては、再生装置の例として光ディスク再生装置について説明したが、これに限られるものではもちろんなく、PRML方式の信号再生を行う装置において等しくその効果を発揮すべきものである。すなわち、磁気記録再生装置、通信データ受信装置等、全て本発明が適用可能である。
【0080】
このように、本実施の形態の信号再生方法は、前記ステップ5は、波形等化されたディジタル再生データに対してPRML復号を行って2本のパスのパスメトリック差を検出するステップと、上記パスメトリック差から信号品質を評価するステップとからなる。
【0081】
また、本実施の形態の光ディスク再生装置は、は、波形等化されたディジタル再生データに対してPRML復号を行って2本のパスのパスメトリック差を検出するパスメトリック計算回路15、生き残りパス決定回路16、しきい値レジスタ17及びコンパレータ18と、パスメトリック差から信号品質を評価するカウンタ19、サンプル数レジスタ20及び割算器21とを備えている。
【0082】
したがって、パスメトリック差に基づいて最適な等化係数を決定する。これにより、半導体メモリ5の容量を小さくしても、エラーレートの最良値を検出することができるので、より高精度な最適等化係数の決定が可能となる。また、光ディスク1における傷や汚れ等のディフェクトの影響を受け難く、記録ビット列が不明であってもエラーレートを予測できるので、光ディスク1における任意の位置における再生信号を用いて等化係数の最適化を行うことが可能となる。これより、所定時間毎に、その時点での再生信号を用いて等化最適化を行う、といった処理も実現できるので、時間的な再生特性の変動による最適等化係数の変動に対しても、より正確に追従することが可能となる。
【0083】
なお、本発明は、上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的手段に含まれる。
【0084】
【発明の効果】
本発明の信号再生方法は、以上のように、記録媒体を再生するステップ1と、上記記録媒体の再生信号をA/D変換したディジタル再生データを記憶するステップ2と、波形等化の等化係数を変化させるステップ3と、記憶された上記ディジタル再生データを読み出して上記等化係数にて波形等化を行うステップ4と、波形等化された上記ディジタル再生データについての信号品質を評価するステップ5と、ステップ3からステップ5までを複数回繰り返した後、上記等化係数と上記信号品質との対応関係に基づいて最適等化係数を決定するステップ6とを備える方法である。
【0085】
また、本発明の信号再生装置は、以上のように、記録媒体を再生する再生手段と、上記記録媒体の再生信号をA/D変換してディジタル再生データを出力するA/D変換手段と、上記ディジタル再生データを記憶するメモリ手段と、上記メモリ手段に記憶されたディジタル再生データを読み出して波形等化を行う波形等化手段と、波形等化された上記ディジタル再生データについて信号品質を評価する信号品質評価手段と、上記波形等化手段の等化係数を変化させながら上記信号品質評価手段により例えばエラーレート等の信号品質を評価し、等化係数と信号品質の対応関係に基づいて最適等化係数を決定する等化最適化制御手段とを備えるものである。
【0086】
それゆえ、ディジタル再生データをメモリ手段に記憶しておいて、これを繰り返し読み出すことにより、等化係数を変えながら同一の再生波形データに対して信号品質評価手段により信号品質を評価することができる。このため、サーボ残留誤差等の影響を受けることなく、等化係数の変化に対応する純粋な信号品質の変化を検出することができ、高精度な等化係数の最適化が可能となる。
【0087】
したがって、等化係数の変化に対応する純粋な例えばエラーレート等の信号品質の変化を検出することができ、高精度な等化係数の最適化が可能となる信号再生方法及び信号再生装置を提供することができるという効果を奏する。
【0088】
また、本発明の信号再生方法は、上記記載の信号再生方法において、前記ステップ6は、例えばエラーレート等の信号品質が最も良好となる等化係数を最適等化係数として決定するステップである方法である。
【0089】
また、本発明の信号再生装置は、上記記載の信号再生装置において、前記等化最適化制御手段は、例えばエラーレート等の信号品質が最も良好となる等化係数を最適等化係数として決定するものである。
【0090】
それゆえ、信号品質が最も良好となる等化係数を最適等化係数として決定することにより、高精度な等化係数の最適化が可能となるという効果を奏する。
【0091】
また、本発明の信号再生方法は、上記記載の信号再生方法において、前記ステップ6は、例えばエラーレート等の信号品質が所定の品質よりも良好となる等化係数の範囲の中心を最適等化係数として決定するステップである方法である。
【0092】
また、本発明の信号再生装置は、上記記載の信号再生装置において、前記等化最適化制御手段は、例えばエラーレート等の信号品質が所定の品質よりも良好となる等化係数の範囲の中心を最適等化係数として決定するものである。
【0093】
それゆえ、信号品質が所定値よりも良好となる等化係数の範囲の中心を最適等化係数として決定することにより、ディジタル再生データを記憶するメモリの容量が小さい場合であっても、最適な等化係数を容易に決定することが可能となるという効果を奏する。
【0094】
また、本発明の信号再生方法は、上記記載の信号再生方法において、波形等化された前記ディジタル再生データのエラーレートを検出するステップと、前記エラーレートから信号品質を評価するステップとからなる方法である。
【0095】
また、本発明の信号再生装置は、上記記載の信号再生装置において、前記信号品質評価手段は、波形等化された前記ディジタル再生データのエラーレートを検出するエラーレート検出手段と、前記エラーレートから信号品質を評価するエラーレート信号品質評価手段とを備えているものである。
【0096】
それゆえ、実際に測定したエラーレートに基づいて最適な等化係数を決定するので、高精度な最適等化係数の決定が可能となるという効果を奏する。
【0097】
また、本発明の信号再生方法は、上記記載の信号再生方法において、前記ステップ5は、波形等化された前記ディジタル再生データに対してPRML復号を行って2本のパスのパスメトリック差を検出するステップと、上記パスメトリック差から信号品質を評価するステップとからなる方法である。
【0098】
また、本発明の信号再生装置は、上記記載の信号再生装置において、前記信号品質評価手段は、波形等化された前記ディジタル再生データに対してPRML復号を行って2本のパスのパスメトリック差を検出するパスメトリック差検出手段と、上記パスメトリック差から信号品質を評価するパスメトリック差信号品質評価手段とを備えているものである。
【0099】
それゆえ、パスメトリック差に基づいて最適な等化係数を決定する。これにより、例えば半導体メモリ等のメモリ手段の容量を小さくしても、エラーレートの最良値を検出することができるので、より高精度な最適等化係数の決定が可能となる。また、記録媒体における傷や汚れ等のディフェクトの影響を受け難く、記録ビット列が不明であってもエラーレートを予測できるので、記録媒体における任意の位置における再生信号を用いて等化係数の最適化を行うことが可能となる。これにより、所定時間毎に、その時点での再生信号を用いて等化最適化を行う、といった処理も実現できるので、時間的な再生特性の変動による最適等化係数の変動に対しても、より正確に追従することが可能となるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における信号再生装置による信号再生方法の実施の一形態を示すフローチャートである。
【図2】上記信号再生装置の全体構成を示すブロック図である。
【図3】上記信号再生装置におけるエラーレート測定回路の構成を詳細に示すブロック図である。
【図4】上記信号再生装置による信号再生方法におけるビットエラーレートと等化係数との関係を示すグラフである。
【図5】上記信号再生装置による信号再生方法において、エラービットが全く発生していない期間を有する場合の、ビットエラーレートと等化係数との関係を示すグラフである。
【図6】本発明における信号再生装置及び信号再生方法のさらに他の実施の形態を示すものであり、エラーレート測定回路を示すブロック図である。
【図7】上記信号再生装置による信号再生方法において使用されるトレリス線図である。
【図8】上記信号再生装置による信号再生方法におけるビットエラーレートと等化係数との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 光ディスク(記録媒体)
2 光学ピックアップ(再生手段)
3 再生クロック抽出回路(A/D変換手段)
4 A/D変換器(A/D変換手段)
5 半導体メモリ(メモリ手段)
6 トランスバーサルフィルタ(波形等化手段)
7 エラーレート測定回路(信号品質評価手段)
8 コントローラ(等化最適化制御手段)
9 ビタビ復号回路(エラーレート検出手段)
10 記録ビット列レジスタ(エラーレート検出手段)
11 コンパレータ(エラーレート検出手段)
12 カウンタ(エラーレート信号品質評価手段)
13 サンプル数レジスタ(エラーレート信号品質評価手段)
14 割算器(エラーレート信号品質評価手段)
15 パスメトリック計算回路(パスメトリック差検出手段)
16 生き残りパス決定回路(パスメトリック差検出手段)
17 しきい値レジスタ(パスメトリック差検出手段)
18 コンパレータ(パスメトリック差検出手段)
19 カウンタ(パスメトリック差信号品質評価手段)
20 サンプル数レジスタ(パスメトリック差信号品質評価手段)
21 割算器(パスメトリック差信号品質評価手段)
α 等化係数
Claims (10)
- 記録媒体を再生するステップ1と、
上記記録媒体の再生信号をA/D変換したディジタル再生データを記憶するステップ2と、
波形等化の等化係数を変化させるステップ3と、
記憶された上記ディジタル再生データを読み出して上記等化係数にて波形等化を行うステップ4と、
波形等化された上記ディジタル再生データについて信号品質を評価するステップ5と、
ステップ3からステップ5までを複数回繰り返した後、上記等化係数と上記信号品質との対応関係に基づいて最適等化係数を決定するステップ6とを備えることを特徴とする信号再生方法。 - 前記ステップ6は、信号品質が最も良好となる等化係数を最適等化係数として決定するステップであることを特徴とする請求項1記載の信号再生方法。
- 前記ステップ6は、信号品質が所定の品質よりも良好となる等化係数の範囲の中心を最適等化係数として決定するステップであることを特徴とする請求項1記載の信号再生方法。
- 前記ステップ5は、
波形等化された前記ディジタル再生データのエラーレートを検出するステップと、
前記エラーレートから信号品質を評価するステップとからなることを特徴とする請求項1記載の信号再生方法。 - 前記ステップ5は、
波形等化された前記ディジタル再生データに対してPRML復号を行って2本のパスのパスメトリック差を検出するステップと、
上記パスメトリック差から信号品質を評価するステップとからなることを特徴とする請求項1記載の信号再生方法。 - 記録媒体を再生する再生手段と、
上記記録媒体の再生信号をA/D変換してディジタル再生データを出力するA/D変換手段と、
上記ディジタル再生データを記憶するメモリ手段と、
上記メモリ手段に記憶されたディジタル再生データを読み出して波形等化を行う波形等化手段と、
波形等化された上記ディジタル再生データについて信号品質を評価する信号品質評価手段と、
上記波形等化手段の等化係数を変化させながら上記信号品質評価手段により信号品質を評価し、等化係数と信号品質の対応関係に基づいて最適等化係数を決定する等化最適化制御手段とを備えることを特徴とする信号再生装置。 - 前記等化最適化制御手段は、信号品質が最も良好となる等化係数を最適等化係数として決定することを特徴とする請求項6記載の信号再生装置。
- 前記等化最適化制御手段は、信号品質が所定の品質よりも良好となる等化係数の範囲の中心を最適等化係数として決定することを特徴とする請求項6記載の信号再生装置。
- 前記信号品質評価手段は、
波形等化された前記ディジタル再生データのエラーレートを検出するエラーレート検出手段と、
前記エラーレートから信号品質を評価するエラーレート信号品質評価手段とを備えていることを特徴とする請求項6記載の信号再生装置。 - 前記信号品質評価手段は、
波形等化された前記ディジタル再生データに対してPRML復号を行って2本のパスのパスメトリック差を検出するパスメトリック差検出手段と、
上記パスメトリック差から信号品質を評価するパスメトリック差信号品質評価手段とを備えていることを特徴とする請求項6記載の信号再生装置。
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JP2002180099A JP2004022156A (ja) | 2002-06-20 | 2002-06-20 | 信号再生方法及び信号再生装置 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2008029709A1 (fr) | 2006-09-06 | 2008-03-13 | Toray Industries, Inc. | Filtre d'affichage et son procédé de fabrication, et procédé de fabrication d'un affichage |
-
2002
- 2002-06-20 JP JP2002180099A patent/JP2004022156A/ja active Pending
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WO2008029709A1 (fr) | 2006-09-06 | 2008-03-13 | Toray Industries, Inc. | Filtre d'affichage et son procédé de fabrication, et procédé de fabrication d'un affichage |
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