JP2004021882A - 情報端末装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】内蔵時計の計時誤差及びユーザによる計時時刻の手動調整の影響を軽減して正確な再生期限判定を可能にし、これによりコンテンツ情報の不正使用を効果的に防止する。
【解決手段】標準時刻受信判定機能13aにより、基地局BSから放送される標準時刻データの受信不可を判定する。受信可能であれば、標準時刻データを受信して内蔵時計を修正し、この修正された内蔵時計の計時時刻がコンテンツ情報の再生有効期限内であれば再生を可能にする。一方、標準時刻データが受信不可であれば、時刻修正判定機能13bにより前回の内蔵時計の修正がユーザによる修正ではないと判定され、かつ期間経過判定機能13cにより前回修正時点から所定の期間が経過していないと判定され、かつ内蔵時計の現在の計時時刻がコンテンツ情報の再生有効期限内であれば再生を可能にする。
【選択図】 図1
【解決手段】標準時刻受信判定機能13aにより、基地局BSから放送される標準時刻データの受信不可を判定する。受信可能であれば、標準時刻データを受信して内蔵時計を修正し、この修正された内蔵時計の計時時刻がコンテンツ情報の再生有効期限内であれば再生を可能にする。一方、標準時刻データが受信不可であれば、時刻修正判定機能13bにより前回の内蔵時計の修正がユーザによる修正ではないと判定され、かつ期間経過判定機能13cにより前回修正時点から所定の期間が経過していないと判定され、かつ内蔵時計の現在の計時時刻がコンテンツ情報の再生有効期限内であれば再生を可能にする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えばパーソナル・コンピュータや携帯電話機等の情報端末装置に係わり、特にコンテンツ情報の時限再生機能を備えた装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、ノート型のパーソナル・コンピュータや携帯電話機等の情報端末装置には、通信ネットワークを介して受信するか或いは記録媒体に記録されたコンテンツ情報を再生する機能を備えた装置が多くなっている。このような装置を使用すると、ユーザは場所を選ばず好みの楽曲や映像を含むコンテンツ情報を再生して楽しむことができ大変便利である。
【0003】
ところで、最近著作権の保護のために再生有効期間や再生有効期限を設定したコンテンツ情報が増えている。この種のコンテンツ情報を再生する場合、従来の情報端末装置では、コンテンツ情報に設定された再生有効期間や再生有効期限を内蔵時計により計時されている現在時刻と比較する。そして、現在時刻が再生有効期間又は再生有効期限内であれば、コンテンツ情報の再生動作を実行するように構成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、一般に情報端末装置の内蔵時計は基準発振器により決まる計時誤差を有している。このため、計時誤差が大きい内蔵時計を持つ装置では、コンテンツ情報の再生期限管理を正確に行うことができない。また、この種の装置に設けられている内蔵時計には、手動操作による時刻調整機能が備えられており、ユーザが自由に時刻を調整できるようになっている。このため、ユーザが意図的に内蔵時計の時刻を変えてしまうと、有効期限外であってもコンテンツ情報を再生することが可能となり、この結果コンテンツ情報の不正使用を防止することができない。
【0005】
この発明は上記事情に着目してなされたもので、その目的とするところは、内蔵時計の計時誤差及びユーザによる計時時刻の手動調整の影響を軽減して正確な再生期限管理を可能にし、これによりコンテンツ情報の不正使用を効果的に防止するようにした情報端末装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために第1の発明は、再生有効期限が予め定められたコンテンツ情報を再生する機能を備えた情報端末装置において、ユーザが時刻を修正することが可能な時計と、送信局が送信する標準時刻データを受信する受信手段と、上記受信手段による上記標準時刻データの受信の可否を判定する受信判定手段とを備える。そして、上記受信判定手段により標準時刻データを受信可能と判定された場合に、上記受信手段が受信した標準時刻データをもとに上記時計の計時時刻を修正して上記コンテンツ情報の再生有効期限と比較し、上記時計の時刻が再生有効期限内であれば上記コンテンツ情報の再生を可能にする。一方、上記受信判定手段により標準時刻データが受信不可と判定された場合には、上記時計の現在の計時時刻がユーザによって修正が加えられたか否かを判定する。そして、ユーザにより修正が加えられていないと判定された場合に、上記時計の現在の計時時刻が前記コンテンツ情報の再生有効期限内であれば、上記コンテンツ情報の再生を可能にするようにしたものである。
【0007】
したがって第1の発明によれば、標準時刻にしたがってコンテンツ情報の再生期限管理が行われる。このため、内蔵時計の計時誤差の影響を排除して正確な再生期限判定が可能となり、かつユーザによる意図的な計時時刻の調整の影響を排除してコンテンツ情報の不正使用を防止することができる。
【0008】
しかもこの発明によれば、標準時刻データを受信できない場合でも、内蔵時計の時刻がユーザにより変更されていないことが確認された場合には、内蔵時計の時刻と標準時刻との間に大きな差はないと判断されてコンテンツ情報の有効期限判定が行われる。したがって、標準時刻データを受信できない場所にいるときにも、不正使用を防止した上でコンテンツ情報の再生を行うことができる。
【0009】
またこの発明は、上記時計の現在時刻が上記時刻修正手段により前回修正された計時時刻から所定時間以内であるか否かを判定する期間判定手段をさらに備え、上記時計の現在の計時時刻がユーザにより修正が加えられておらず、かつ標準時刻データに基づく前回の修正時点から所定時間以内であると判定された場合に、上記時計の現在時刻をもとにコンテンツ情報を再生可能であるか否かを判定することも特徴としている。このように構成すれば、内蔵時計の誤差も考慮した上でコンテンツ情報の再生の可否を判定することができ、さらに正確な再生可否判定を行える。この効果は、内蔵時計の計時誤差が大きい端末の再生期限管理に有効である。
【0010】
また、上記時計の計時時刻がユーザの修正を加えたものであると判定された場合には、コンテンツ情報を再生できない旨のメッセージを生成してユーザに報知するように構成するとよい。さらに、上記時計の現在の計時時刻が標準時刻データに基づく前回の修正時点から所定時間を超えたと判定された場合にも、コンテンツ情報を再生できない旨のメッセージを生成してユーザに報知するように構成するとよい。このように構成すると、ユーザはコンテンツ情報が再生されない理由を明確に知ることができる。
【0011】
第2の発明は、受信した標準時刻データに基づく内蔵時計の修正に先立ち、修正してもよいか否かをユーザに問い合わせ、この問い合わせに対しユーザが修正を許可する旨の回答を入力した場合に、上記標準時刻データに基づく上記時計の修正を行う手段を備える。そして、この修正された内蔵時計の時刻をもとにコンテンツ情報の再生期限判定を行い、再生有効期限内の場合に当該コンテンツ情報の再生を可能にする。
【0012】
したがって、第2の発明においても上記第1の発明と同様に、標準時刻にしたがってコンテンツ情報の再生期限判定が行われる。このため、内蔵時計の計時誤差の影響を排除して正確な再生期限判定が可能となり、かつユーザによる意図的な計時時刻の可変の影響を排除してコンテンツ情報の不正使用を防止することができる。
【0013】
しかも第2の発明では、ユーザの了解を得てから内蔵時計の計時時刻の修正が行われるため、例えばユーザが不正を目的とせずに内蔵時計を意図的に現在時刻からずらして設定しているような場合に、ユーザはコンテンツ情報を再生する際に内蔵時計が自動的に修正されることを認識できる。したがって、コンテンツ情報の再生後に内蔵時計を元に戻す等の対応が可能である。
【0014】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)
この発明の第1の実施形態は、CDMA移動通信端末において、再生有効期限が設定されたコンテンツ情報を再生する際に、基地局から放送されるシステム時刻データを受信する。そして、この受信したシステム時刻データをもとに内蔵時計を修正し、この修正された内蔵時計の計時時刻により上記コンテンツ情報の再生有効期限管理を行うようにしたものである。
【0015】
図1は、この発明に係わる情報端末装置の第1の実施形態である移動通信端末の構成を示すブロック図である。この移動通信端末MSは、基地局BSとの間の無線アクセス方式としてCDMA(Code Division Multiple Access)方式を採用したものである。
【0016】
基地局BSから送信された無線周波信号は、アンテナ1で受信されたのちアンテナ共用器2(DUP)を介して受信回路(RX)3に入力される。受信回路3では、上記無線周波信号が周波数シンセサイザ(SYN)4から出力された受信局部発振信号とミキシングされて中間周波信号或いはベースバンド信号に周波数変換される。なお、上記周波数シンセサイザ4から発生される受信局部発振信号の周波数は、制御部13Aからの制御信号SYCによって指示される。
【0017】
上記受信中間周波信号又は受信ベースバンド信号は、CDMA信号処理部6に入力される。CDMA信号処理部6では、入力された受信中間周波信号又は受信ベースバンド信号に対し、直交復調処理と、受信チャネルに割り当てられた拡散符号による逆拡散処理とが行われ、これによりデータレートに応じた所定のフォーマットの復調データが得られる。この復調データは音声符号処理部7に入力される。また、上記復調データのうちデータレートを示す制御データについては受信データレートとして制御部13Aに入力される。
【0018】
音声符号処理部7は、上記CDMA信号処理部6から出力された復調データに対し、制御部13Aから通知される受信データレートに応じた伸長処理を施したのち、ビタビ復号等を用いた復号処理と誤り訂正復号処理とを行って、ベースバンドの受信ディジタルデータを再生する。
【0019】
PCM符号処理部8は、制御部13Aから出力された通信の種別(音声通信、画像或いはデータ通信)に応じて異なる信号処理を行う。すなわち、音声通信時には、音声符号処理部7から出力された受信ディジタルデータをPCM復号してアナログ受話信号を出力する。このアナログ受話信号は、受話増幅器9により増幅されたのちスピーカ10から拡声出力される。また画像或いはデータ通信時には、音声符号処理部7から出力された受信ディジタルデータを制御部13Aへ供給する。制御部13Aは、上記受信ディジタルデータを記憶部16に格納すると共に、表示部15に表示させる。
【0020】
なお、上記受信ディジタルデータは、必要に応じて図示しない携帯情報端末(PDA:Personal Digital Assistance )やノート型パーソナル・コンピュータ等の外部情報端末機器へ図示しない外部インタフェースを介して転送することも可能である。
【0021】
一方、音声通信時における話者の入力音声は、マイクロホン11を通じてアナログ送話信号として入力され、送話増幅器12で適正レベルまで増幅される。そしてPCM符号処理部8に入力される。PCM符号処理部8では、入力されたアナログ送話信号に対しPCM符号化処理が施される。これにより生成された送信データは、音声符号処理部7に供給される。また、外部情報端末機器から出力されたデータは、図示しない外部インタフェースを介して制御部13Aに入力され、この制御部13AからPCM符号処理部8を介して音声符号処理部7に入力される。
【0022】
音声符号処理部7は、音声通信時には、PCM符号処理部8から出力された送信音声データより入力音声のエネルギー量を検出し、この検出結果に基づいてデータレートを決定する。そして、上記送信データを上記データレートに応じたフォーマットのバースト信号に圧縮し、さらに誤り訂正符号化処理を施したのちCDMA信号処理部6へ出力する。これに対し画像又はデータ通信時においては、PCM符号処理部8から出力された送信データを、予め設定されたデータレートに応じたフォーマットのバースト信号に圧縮する。そして、この圧縮された送信データに対し誤り訂正符号化処理を施してCDMA信号処理部6へ出力する。なお、音声通信時及び画像又はデータ通信時のいずれのデータレートも、送信データレートとして制御部13Aに通知される。
【0023】
CDMA信号処理部6は、上記音声符号処理部7にて圧縮されたバースト信号に対して、送信チャネルに割り当てられた拡散符号を用いて拡散処理を施す。そしてこの拡散符号化された送信信号に対して直交変調処理を施し、この直交変調信号を送信回路(TX)5へ出力する。
【0024】
送信回路5は、上記CDMA信号処理部6から出力された直交変調信号を、周波数シンセサイザ4から発生される送信局部発振信号と合成して無線周波信号に変換する。そして送信回路5は、制御部13Aにより通知される送信データレートに基づいて、上記無線周波信号の有効部分だけを高周波増幅し、送信無線周波信号として出力する。この送信回路5から出力された送信無線周波信号は、アンテナ共用器2を介してアンテナ1に供給され、このアンテナ1から図示しない基地局へ向けてバースト送信される。
【0025】
入力部14には、ダイヤルキーや発信キー、電源キー、終了キー、音量調節キー、モード指定キー等のキー群が設けられ、また表示部15にはLCD表示器及びLEDが設けられている。LCD表示器には、電話帳の記憶情報や発着信履歴、相手話者の端末装置の電話番号、自装置の動作状態等が表示される。またLEDは、着信の発生をユーザに報知する場合や、バッテリ17の充電を要求する場合に点灯或いは点滅駆動される。
【0026】
なお、18は電源回路であり、バッテリ17の出力をもとに所定の動作電源電圧Vccを生成して各回路部に供給する。また、電源回路18には充電回路も設けられており、この充電回路によりバッテリ17の充電が行われる。
【0027】
ところで、この実施形態の移動通信端末MSは、コンテンツ情報等を記憶する記憶部16と、時計19とを備えている。上記コンテンツ情報は、例えばインターネット上のサイトからダウンロードするか、パーソナル・コンピュータ等の外部情報機器からケーブル又はBluetooth等の無線インタフェースを介して転送するか、或いはメモリカードから読み込むことにより端末に取り込まれ、記憶部16に記憶される。
【0028】
時計19は、RTC(Real Time Clock)を用いて計時動作を行う。この時計19はユーザが手動操作により任意に時刻の修正が可能であり、さらに基地局BSから受信したシステム時刻データをもとに時刻修正が可能である。
なお、上記システム時刻データの受信は、受信チャネルをページングチャネルからシンクチャネルに一旦切り替え、基地局が送信するシンクチャネル信号を受信してこの受信されたシンクチャネル信号からシステム時刻データを抽出することにより行われる。
【0029】
制御部13Aは、例えばマイクロコンピュータを主制御部として備えたもので、発着信に応じて無線接続制御を実行して音声通信やデータ通信を可能にする通信制御機能や、位置登録制御機能、アイドルハンドオフ制御機能等の携帯端末本来の制御機能に加え、この発明に係わる新たな制御機能として、標準時刻受信判定機能13aと、時刻修正判定機能13bと、期間経過判定機能13cと、第1のコンテンツ情報再生制御機能13dと第2のコンテンツ情報再生制御機能13eとを備えている。
【0030】
標準時刻受信判定機能13aは、再生有効期限が設定されているコンテンツ情報の再生操作を検出した場合に、基地局BSが放送するシステム時刻データの受信が可能か否かを判定する。
【0031】
時刻修正判定機能13bは、上記時計19の計時時刻が修正された場合に、この修正動作がユーザの手動によるものか、或いは基地局BSから受信したシステム時刻データに基づくものであるかを表す修正情報を記憶部16に記憶させる。そして、上記標準時刻受信判定機能13aによりシステム時刻データが受信不可であると判定された場合に、上記記憶部16に記憶された修正情報を読み出して、この修正情報を基に前回の時計19の時刻修正がユーザの手動によりなされたものか、システム時刻データをもとになされたものであるかを判定する。
【0032】
期間経過判定機能13cは、上記時刻修正判定機能13bによりユーザが前記時計を手動で修正していないと判定された場合に、システム時刻データに基づく前回の修正時点から上記コンテンツの再生操作時の期間を算出し、この算出された期間が所定期間を経過しているか否かを判定する。上記所定期間の長さは、コンテンツ情報の再生期限管理を行う上で、許容可能な計時誤差の最大値に設定される。
【0033】
第1のコンテンツ情報再生制御機能13dは、上記標準時刻受信判定機能13aによりシステム時刻データを受信可能と判定された場合に、基地局からシステム時刻データを受信して上記時計19の計時時刻を修正する。そして、この修正された時計19の時刻と上記コンテンツ情報の再生有効期限とを比較し、再生有効期限内であれば上記コンテンツ情報の再生を可能にする。また、上記コンテンツ情報が再生有効期限外である場合には、「有効期限切れ」である旨のメッセージを作成して表示部15に表示する。
【0034】
第2のコンテンツ情報再生制御機能13eは、上記標準時刻受信判定機能13aによりシステム時刻データが受信不可と判定された場合に、上記時刻修正判定機能13bによりユーザが時計19を手動修正していないと判定され、かつ上記期間経過判定機能13cにより前回の修正時点から所定期間が経過していないと判定された場合に、上記時計19の現在の計時時刻と上記コンテンツ情報の有効期限との比較を行う。そして、上記時計19の現在の計時時刻が上記記コンテンツ情報の再生有効期限内であれば、上記コンテンツ情報の再生を可能にする。また、上記時刻修正判定機能13bにより上記時計19の計時時刻がユーザによって修正されたと判定された場合に、「システム時刻データが受信できず、かつ時計が修正されたため再生できない」旨のメッセージを作成して表示部15に表示する。また、上記期間経過判定機能13cにより上記所定期間が経過したと判定された場合には、「システム時刻データが受信できず、かつ時計19の現在時刻の誤差が大きいため再生できない」旨のメッセージを作成して表示部15に表示する。また、上記コンテンツ情報が再生有効期限外である場合には、「有効期限切れ」である旨のメッセージを作成して表示部15に表示する。
【0035】
なお、上記標準時刻受信判定機能13a及び時刻修正判定機能13b及び期間経過判定機能13c及び第1のコンテンツ情報再生制御機能13d及び第2のコンテンツ情報再生制御機能13eは、いずれも制御部13Aのマイクロプロセッサにプログラムを実行させることにより実現される。このプログラムは、制御部13A内のプログラムメモリ或いは記憶部16内のプログラム記憶エリアに格納される。これらのプログラムメモリ或いはプログラム記憶エリアへのプログラムの格納手段としては、製造時にプログラムライタにより予め記録するものや、端末装置の運用開始後にCDROMやメモリカード等の外部メモリから読み込んで上記プログラムメモリ或いはプログラム記憶エリアに書き込むもの、さらには通信ネットワークを介して通信事業者或いはメーカのサイトからダウンロードして上記プログラムメモリ或いはプログラム記憶エリアに書き込むもの等がある。
【0036】
次に、以上のように構成された移動通信端末によるコンテンツ情報再生動作を説明する。図2及び図3は、制御部13Aが実行するコンテンツ情報再生制御の手順と内容を示すフローチャートである。
【0037】
さて、待ち受け中において制御部13Aは、ステップ2aにおいてユーザによるコンテンツ再生操作を監視している。この状態でユーザが、入力部14において、記憶部16に記憶されているコンテンツ情報を指定してその再生操作を行ったとする。そうすると制御部13Aは、ステップ2bで記憶部16から上記指定されたコンテンツ情報の有効期限情報を読み出し、ステップ2cにより有効期限情報の設定の有無を判定する。そして、有効期限情報が設定されていない場合には、無条件にステップ2iに移行して上記コンテンツ情報の再生処理を実行する。
【0038】
これに対し、上記指定されたコンテンツ情報に有効期限情報が設定されていたとする。この場合制御部13Aは、ステップ2dにおいて上記標準時刻受信判定機能13aを起動し、基地局BSからシステム時刻データが受信可能であるかを判定する。ここでシステム時刻データが受信可能である場合には、ステップ2eに移行してこのシステム時刻データを受信し、ステップ2fで上記システム時刻データをもとに上記時計19の時刻修正を行う。
【0039】
次に制御部13Aは、上記第1のコンテンツ情報再生制御機能13dを起動し、上記システム時刻データが受信できた場合の再生制御を実行する。制御部13Aは、ステップ2gにおいて上記修正が行われた時計19の計時時刻を、先に記憶部16から読み出した有効期限情報と比較し、上記指定されたコンテンツ情報が再生有効期限内の情報か否かをステップ2hで判定する。この判定の結果、上記指定されたコンテンツ情報が再生有効期限内の情報である場合には、ステップ2iにより上記指定されたコンテンツ情報の再生処理を実行する。この再生処理は例えば、記憶部16から当該コンテンツ情報を読み出し、このコンテンツ情報の形式が楽曲等のオーディオコンテンツであるか壁紙として使用する静止画像からなるビデオコンテンツであるかを判定する。そして、オーディオコンテンツであれば、そのオーディオデータを復号した後、PCM符号処理部8及び受話増幅器9を介してスピーカ10から出力させる。一方ビデオコンテンツの場合には、静止画像データを復号したのち表示部15に表示させる。
【0040】
また、コンテンツ情報がオーディオデータと動画像データとから構成される動画コンテンツの場合には、オーディオデータを復号後にPCM符号処理部8及び受話増幅器9を介してスピーカ10から出力させ、一方動画像データについては復号したのち表示部15に表示させる。このオーディオデータの出力動作と、動画像データの表示動作は、データに付加されているタイムスタンプをもとに互いに同期がとられた上で行われる。
【0041】
なお、上記受話用のスピーカ10とは別にオーディオコンテンツ再生用のスピーカが設けられている場合には、オーディオデータをこのオーディオコンテンツ再生用のスピーカから出力させるように制御するとよい。また、オーディオデータ及びビデオデータの出力端子が設けられている場合には、オーディオデータ及びビデオデータをこの出力端子を介して外部のパーソナル・コンピュータ等に供給して、出力又は表示させることも可能である。
【0042】
そうしてコンテンツ情報の再生が開始されると制御部13Aは、ステップ2kで再生終了を監視し、再生が終了すると待ち受け状態に復帰する。
【0043】
一方、上記ステップ2hにおいて、上記指定されたコンテンツ情報が再生有効期限外の情報であったとする。この場合制御部13Aは、コンテンツ情報の再生処理を行わず、ステップ2jに移行してここで「有効期限切れ」である旨のメッセージを生成し、このメッセージを表示部15に表示させる。したがって、ユーザは、この表示メッセージにより指定したコンテンツ情報が有効期限切れであることを認識できる。
【0044】
これに対して、ステップ2dにおいてシステム時刻データが受信不可能であったとする。この場合制御部13Aは、上記第2のコンテンツ情報再生制御機能13eを起動し、上記システム時刻データが受信できない場合の再生制御を次のように実行する。すなわち、制御部13Aは上記システム時刻データが受信できないと判定すると、ステップ2lにおいて上記時刻修正判定機能13bを起動し、記憶部16から上記時計19を前回修正した時の修正情報を読み出す。そしてステップ2mで上記修正情報から、上記時計19の現在の計時時刻がユーザに修正されたものか否かを判定する。この判定結果がユーザによる修正である場合には、上記時計19の現在の計時時刻はシステム時刻データに基づいた時刻でないため、ステップ2nにおいて「システム時刻データを受信できず、かつ時計が修正されているため再生できない」旨のメッセージを作成して表示部15に表示させる。
【0045】
一方、ステップ2mによる判定結果がユーザにより修正されていないものである場合には、ステップ2oにおいて上記期間経過判定機能13cを起動し、記憶部16から読み出した修正情報に含まれる前回の修正時点から、上記時計19の現在の計時時刻までの期間を算出する。そして、ステップ2pに移行してこの算出結果を上記所定期間と比較し、上記所定期間を経過している場合はステップ2qにより「システム時刻データが受信できず、かつ時計19の現在時刻の誤差が大きいため再生できない」旨のメッセージを作成して表示部15に表示させる。
【0046】
一方、上記所定期間が経過していないと判定された場合には、上記時計19の計時誤差が無視できる範囲内であると判断し、ステップ2gに移行して時計19の現在時刻とコンテンツ情報の有効期限との比較を行う。そして、現在時刻が有効期限内と判定されればコンテンツ情報の再生処理を実行する。
【0047】
以上述べたように第1の実施形態では、基地局BSからシステム時刻データを受信し、この受信したシステム時刻に基づいてコンテンツ情報の再生有効期限の判定が行われるため、上記時計19の計時誤差の影響を排除して正確な再生期限判定が可能となり、かつユーザによる意図的な計時時刻の可変の影響を排除してコンテンツ情報の不正使用を防止することができる。また、基地局BSからシステム時刻データの受信が不可能な場合においても、ユーザが時計19の計時時刻を手動修正しておらず、かつ時計19の現在時刻がシステム時刻データに基づく前回の修正時点から所定期間を経過していなければ、上記時計19の時刻とシステムの標準時刻との間に大きな誤差はないと判断され、時計19の現在時刻をもとにコンテンツ情報の有効期限の判定が行われる。したがって、システムの標準時刻データを受信できない場所にいるときにも不正使用を防止した上で、コンテンツ情報の再生を行うことができる。
【0048】
また、コンテンツ情報が再生有効期限外である場合には、「有効期限切れ」である旨のメッセージを、時計19の計時時刻がユーザによって手動修正されたと判定された場合には「システム時刻データが受信できず、かつ時計が修正されたため再生できない」である旨のメッセージを、上記所定期間が経過したと判定された場合には「システム時刻データが受信できず、かつ時計19の現在時刻の誤差が大きいため再生できない」である旨のメッセージをそれぞれ作成して表示部15に表示させるようにしているので、ユーザはコンテンツ情報が再生できない旨及びその理由までも認識することができる。
【0049】
(第2の実施形態)
この発明の第2の実施形態は、外部から標準時刻を取得する手段としてGPS(Global Positioning System)受信機を用い、再生有効期限が設定されたコンテンツ情報を再生する際に、上記GPS受信機によりシステム時刻データを受信する。そして、この受信されたシステム時刻データをもとに内蔵時計を修正し、この修正された上記内蔵時計の計時時刻により上記コンテンツ情報の再生有効期限管理を行うようにしたものである。
【0050】
図4は、この発明の第2の実施形態に係わる移動通信端末の構成を示すブロック図である。なお、同図において前記図1と同一部分には同一符号を付して詳しい説明は省略する。
【0051】
この実施形態の移動通信端末はGPS受信機20を備えている。このGPS受信機20は、図示しない複数のGPS衛星が放送しているGPS信号を受信し、このGPS信号からシステム時刻データを抽出して制御部13Bに与える。
【0052】
制御部13Bは、この発明に係わる制御機能として、標準時刻受信判定機能13fと、時刻修正判定機能13bと、期間経過判定機能13cと、第1のコンテンツ情報再生制御機能13dと、第2のコンテンツ情報再生制御機能13eとを備えている。
【0053】
標準時刻受信判定機能13eは、再生有効期限が設定されているコンテンツ情報の再生操作を検出した場合に、上記GPS受信機20によりGPS衛星が放送しているGPS信号が受信可能か否かを判定する。
【0054】
第1のコンテンツ情報再生制御機能13d及び第2のコンテンツ情報再生制御機能13eは、それぞれ上記標準時刻受信判定機能13fの判定に基づいて、先に第1の実施形態で述べたコンテンツ情報の再生制御を実行する。
【0055】
このような構成であるから、GPS衛星が放送しているGPS信号が受信可能な場合に、この受信したGPS信号から抽出されたシステム時刻データに基づいてコンテンツ情報の再生有効期限の管理が行われるため、上記時計19の計時誤差の影響を排除して正確な再生期限判定が可能となり、かつユーザによる意図的な計時時刻の可変の影響を排除してコンテンツ情報の不正使用を防止することができる。また、GPS衛星が放送しているGPS信号が受信不可能な場合においても、ユーザが上記時計19の時刻を手動修正しておらず、かつ上記時計19の現在時刻がGPS信号に基づく前回の修正時点から所定期間を経過していなければ、上記時計19の現在時刻はGPSの標準時刻との間に大きな誤差はないと判断されてコンテンツ情報の有効期限の判定に使用される。したがって、例えば地下等のGPS信号を受信できない場所にいるときにも不正使用を防止した上で、コンテンツ情報の再生を行うことができる。
【0056】
また、コンテンツ情報の再生が不可能な場合に、その理由を表示部15に表示させるようにしているので、ユーザはコンテンツ情報が再生できない旨及びその理由までも認識することができる。
さらに、標準時刻取得手段としてGPS受信機20を使用したことで、基地局がシステム時刻データを放送していないCDMA移動通信システム以外のシステム、例えばTDMA移動通信システムやアナログ移動通信システムにおいても、この発明を実施することができる。
【0057】
(第3の実施形態)
この発明の第3の実施形態は、CDMA移動通信端末において、再生有効期限が設定されたコンテンツ情報を再生する際に、基地局から放送されるシステム時刻データを受信する。そして、この受信したシステム時刻データに基づき内蔵時計を修正してもよいか否かをユーザに問い合わせ、この問い合わせに対しユーザが修正を許可する旨の回答を入力した場合に内蔵時計を修正し、この修正された上記内蔵時計の計時時刻により上記コンテンツ情報の再生有効期限管理を行うようにしたものである。
【0058】
図5は、この発明の第3の実施形態に係わる移動通信端末MSの構成を示すブロック図である。なお、同図において前記図1と同一部分には同一符号を付して詳しい説明は省略する。
【0059】
制御部13Cは、この発明に係わる制御機能として、時刻修正確認機能13gと、コンテンツ情報再生制御機能13hとを備えている。
時刻修正確認機能13gは、上記コンテンツ情報の再生操作を検出した場合に、先ず基地局BSから放送されるシステム時刻データを受信する。続いて上記時計19の現在の計時時刻を上記システム時刻データに基づいて修正してもよいかを問い合わせるメッセージを作成し、この作成したメッセージを表示部15により表示させる。そして、上記メッセージに対してユーザから修正を許可する旨の回答を確認できた場合に、上記時計19の現在の計時時刻を上記システム時刻データに基づいて修正する。一方、ユーザから上記時計19の修正を許可しない旨の回答が確認された場合には、「標準時刻に基づいた有効期限管理が行えないため、コンテンツ情報を再生できない」旨のメッセージを作成して表示部15に表示させる。
【0060】
コンテンツ情報再生制御機能13hは、上記時刻修正確認機能13gにより上記時計19の時刻が標準時刻にもとづいて修正された場合に、上記時計19の現在の計時時刻と上記コンテンツ情報の有効期限を比較する。そしてこの比較の結果、有効期限内と判定された場合には、記憶部16からコンテンツ情報を読み出してその再生処理を実行する。一方、上記時計19の計時時刻が有効期限外と判定された場合には、コンテンツ情報の再生処理を行わずに、「有効期限切れ」である旨のメッセージを作成して表示部15に表示させる。
【0061】
次に、以上のように構成された移動通信端末MSによるコンテンツ情報再生動作を説明する。図6は、制御部13Cが実行するコンテンツ情報再生制御の手順と内容を示すフローチャートである。
【0062】
さて、待ち受け中において制御部13Cは、ステップ6aにおいてユーザによるコンテンツ情報再生操作を監視している。この状態でユーザが、入力部14において、記憶部16に記憶されているコンテンツ情報を指定してその再生操作を行ったとする。そうすると制御部13Cは、ステップ6bで記憶部16から上記指定されたコンテンツ情報の有効期限情報を読み出し、ステップ6cにより有効期限情報の設定の有無を判定する。そして、有効期限情報が設定されていない場合には、無条件にステップ6lに移行して上記コンテンツ情報の再生処理を実行する。
【0063】
これに対し上記指定されたコンテンツ情報に有効期限情報が設定されていたとする。この場合制御部13Cは、ステップ6dにおいて上記時刻修正確認機能13gを起動し、基地局BSからシステム時刻データを受信する。そして、ステップ6eにおいて上記時計19の時刻を上記受信したシステム時刻データに基づいて修正してもよいかを問い合わせるメッセージを作成し、この作成したメッセージを表示部15に表示させる。次に制御部13Cは、ステップ6fにおいて上記確認メッセージに対しするユーザの応答を監視する。この状態でユーザが上記時計19の修正を許可しない旨の回答を入力部14から入力すると、ステップ6gに移行して「標準時刻に基づいた有効期限管理が行えないため、コンテンツ情報を再生できない」旨のメッセージを作成して表示部15に表示させる。一方、ユーザが時刻修正を許可する旨の回答を入力した場合には、上記時計19の現在の計時時刻を上記システム時刻データに基づいて修正する。
【0064】
続いて制御部13Cは、上記コンテンツ情報再生制御機能13hを起動して、ステップ6iにおいて先に記憶部16から読み出した有効期限情報と上記修正された時計19の現在の時刻とを比較し、上記指定されたコンテンツ情報が再生有効期限内の情報か否かをステップ6jで判定する。この判定の結果、上記指定されたコンテンツ情報が再生有効期限内の情報である場合には、ステップ6lにより上記指定されたコンテンツ情報の再生処理を実行する。そうしてコンテンツ情報の再生が開始されると制御部13Cは、ステップ6mで再生終了を監視し、再生が終了すると待ち受け状態に復帰する。
【0065】
一方、上記ステップ6jにおいて、上記指定されたコンテンツ情報が再生有効期限外の情報だったとする。この場合制御部13Cは、コンテンツ情報の再生処理を行わず、ステップ6kに移行してここで「有効期限切れ」である旨のメッセージを作成し、このメッセージを表示部15に表示させる。したがって、ユーザはこの表示メッセージにより指定したコンテンツ情報が有効期限切れであることを認識できる。
【0066】
以上述べたように第3の実施形態では、基地局BSからシステム時刻データを受信し、この受信したシステム時刻に基づいてコンテンツ情報の再生有効期限の判定が行われるため、上記時計19の計時誤差の影響を排除して正確な再生期限判定が可能となり、かつユーザによる意図的な計時時刻の可変の影響を排除してコンテンツ情報の不正使用を防止することができる。また、時計19の時刻をシステム時刻データに基づいて修正する際に、ユーザの許可を得るように構成している。このため、例えばユーザが不正を目的とせずに時計を意図的に現在時刻からずらして設定しているような場合に、ユーザはコンテンツ情報を再生する際に時計19が自動的に修正されたことを認識できる。したがって、コンテンツ情報の再生後に時計19の計時時刻を任意の時刻に設定し直す等の対応が可能である。さらに、端末が備える既存の時計19を使用してコンテンツ情報の再生有効期限管理を行うようにしているので、新たな構成を追加することなく簡単に実施可能である。また、コンテンツ情報が再生有効期限外である場合には「有効期限切れ」である旨のメッセージを、上記時計19のシステム時刻データに基づく時刻修正の許可が得られない場合には「標準時刻に基づいた有効期限管理が行えないため、コンテンツ情報を再生できない」旨のメッセージをそれぞれ作成して表示部15に表示させるようにしているので、ユーザはコンテンツ情報が再生できない旨及びその理由までも認識することができる。
【0067】
(その他の実施形態)
第1及び第2の実施形態では、基地局BSから放送されるシステム時刻データが受信できない場合において、前回修正された時刻がユーザによる修正でないと判定され、かつ前回の修正時点から所定の期間が経過していないと判定された場合に、時計の現在時刻を使用してコンテンツ情報の有効期限を判定するようにした。しかしそれに限らず、前回取得したシステム時刻データを記憶しておき、コンテンツ情報の再生操作が行われた場合に、上記記憶されたシステム時刻データに、前回システム時刻データを取得した時刻と現在時刻の差分の時間を加えて補正し、この補正された計時時刻をもとに有効期限管理をするようにしてもよい。このように構成すると、ユーザが時計を修正したか否かに関係なくコンテンツ情報の再生有効期限を管理することができる。また、ユーザが補正できる時計とは別に、ユーザが補正できない有効期限管理のための時計を設けることも可能である。この場合、ユーザが時計を補正することはできないので、前回の修正時点から所定の期間が経過していないと判定された場合に時計の現在時刻を使用してコンテンツ情報の有効期限を判定する。
【0068】
また上記各実施形態では、再生有効期限が設定されたコンテンツ情報を例に説明したが、再生有効期間が設定されているコンテンツ情報についてもこの発明を同様に適用可能である。この場合には、使用開始時刻と再生有効期間とをもとに再生有効期限を算出する。すなわち、再生有効期間を再生有効期限に変換し、以後この変換された再生有効期限を用いて有効期限内か否かの判定を行う。
【0069】
また第1の実施形態では、システム時刻データを受信できない場合に、時計19の現在時刻がユーザにより手動修正されておらず、かつシステム時刻データに基づく前回の修正時点からの経過時間が所定期間以内の場合に、時計19の現在時刻を使用してコンテンツ情報の有効期限の判定を行った。しかし、時計19の精度が十分高い場合には手動修正の有無のみを判定し、その結果手動修正が行われていなければコンテンツ情報の有効期限判定を行うようにしてもよい。
【0070】
また第1及び第2の実施形態において、内蔵時計をシステム時刻データに基づいて修正する際に、第3の実施形態と同様にユーザの許可を得るように構成してもよい。このように構成すると、例えばユーザが不正を目的とせずに時計を意図的に現在時刻からずらして設定しているような場合に、ユーザはコンテンツ情報を再生する際に内蔵時計が自動的に修正されたことを認識できる。
【0071】
その他、標準時刻データの取得方法、表示するメッセージの内容及び構成、コンテンツ情報再生制御機能の構成と、その制御手順及び制御内容、コンテンツ情報の種類や形態、その構成等についても、この発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施できる。
【0072】
【発明の効果】
以上詳述したようにこの発明では、再生有効期限が予め定められたコンテンツ情報を再生する機能を備えた情報端末装置において、送信局が送信する標準時刻データを受信し、この受信された標準時刻データをもとに内蔵時計を修正する。そして、この修正された内蔵時計の計時時刻を上記コンテンツ情報の再生有効期限と比較して、この再生有効期限内であれば上記コンテンツ情報の再生を可能にするようにしている。また、上記標準時刻データが受信できない場合においても、前回内蔵時計の修正を行ったのがユーザではないと判定されれば、標準時刻と大きな誤差はないと判断して、内蔵時計の現在の計時時刻が上記コンテンツ情報の再生有効期限内であれば再生を可能にしている。
【0073】
したがってこの発明によれば、内蔵時計に頼ることなく常に標準時刻にしたがってコンテンツ情報の再生期限判定を行うことができ、これにより内蔵時計の計時誤差及びユーザによる計時時刻の手動調整の影響を軽減して正確な再生期限管理を可能にし、これによりコンテンツ情報の不正使用を効果的に防止するようにした情報端末装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施形態に係わる移動通信端末の構成を示すブロック図。
【図2】図1に示した移動通信端末の制御部が実行するコンテンツ情報再生制御の手順と内容を示すフローチャート。
【図3】図1に示した移動通信端末の制御部が実行するコンテンツ情報再生制御の手順と内容を示すフローチャート。
【図4】この発明の第2の実施形態に係わる移動通信端末の構成を示すブロック図。
【図5】この発明の第3の実施形態に係わる移動通信端末の構成を示すブロック図。
【図6】図5に示した移動通信端末の制御部が実行するコンテンツ情報再生制御の手順と内容を示すフローチャート。
【符号の説明】
1…アンテナ
2…アンテナ共用器(DUP)
3…受信回路(RX)
4…周波数シンセサイザ(SYN)
5…送信回路(TX)
6…CDMA信号処理部
7…音声符号処理部
8…PCM符号処理部
9…受話増幅器
10…スピーカ
11…マイクロホン
12…送話増幅器
13A,13B,13C…制御部
13a,13f…標準時刻受信判定機能
13b…時刻修正判定機能
13c…期間経過判定機能
13d…第1のコンテンツ情報再生制御機能
13e…第2のコンテンツ情報再生制御機能
13g…時刻修正確認機能
13h…コンテンツ情報再生制御機能
14…入力部
15…表示部
16…記憶部
17…バッテリ
18…電源回路
19…時計
20…GPS受信機
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えばパーソナル・コンピュータや携帯電話機等の情報端末装置に係わり、特にコンテンツ情報の時限再生機能を備えた装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、ノート型のパーソナル・コンピュータや携帯電話機等の情報端末装置には、通信ネットワークを介して受信するか或いは記録媒体に記録されたコンテンツ情報を再生する機能を備えた装置が多くなっている。このような装置を使用すると、ユーザは場所を選ばず好みの楽曲や映像を含むコンテンツ情報を再生して楽しむことができ大変便利である。
【0003】
ところで、最近著作権の保護のために再生有効期間や再生有効期限を設定したコンテンツ情報が増えている。この種のコンテンツ情報を再生する場合、従来の情報端末装置では、コンテンツ情報に設定された再生有効期間や再生有効期限を内蔵時計により計時されている現在時刻と比較する。そして、現在時刻が再生有効期間又は再生有効期限内であれば、コンテンツ情報の再生動作を実行するように構成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、一般に情報端末装置の内蔵時計は基準発振器により決まる計時誤差を有している。このため、計時誤差が大きい内蔵時計を持つ装置では、コンテンツ情報の再生期限管理を正確に行うことができない。また、この種の装置に設けられている内蔵時計には、手動操作による時刻調整機能が備えられており、ユーザが自由に時刻を調整できるようになっている。このため、ユーザが意図的に内蔵時計の時刻を変えてしまうと、有効期限外であってもコンテンツ情報を再生することが可能となり、この結果コンテンツ情報の不正使用を防止することができない。
【0005】
この発明は上記事情に着目してなされたもので、その目的とするところは、内蔵時計の計時誤差及びユーザによる計時時刻の手動調整の影響を軽減して正確な再生期限管理を可能にし、これによりコンテンツ情報の不正使用を効果的に防止するようにした情報端末装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために第1の発明は、再生有効期限が予め定められたコンテンツ情報を再生する機能を備えた情報端末装置において、ユーザが時刻を修正することが可能な時計と、送信局が送信する標準時刻データを受信する受信手段と、上記受信手段による上記標準時刻データの受信の可否を判定する受信判定手段とを備える。そして、上記受信判定手段により標準時刻データを受信可能と判定された場合に、上記受信手段が受信した標準時刻データをもとに上記時計の計時時刻を修正して上記コンテンツ情報の再生有効期限と比較し、上記時計の時刻が再生有効期限内であれば上記コンテンツ情報の再生を可能にする。一方、上記受信判定手段により標準時刻データが受信不可と判定された場合には、上記時計の現在の計時時刻がユーザによって修正が加えられたか否かを判定する。そして、ユーザにより修正が加えられていないと判定された場合に、上記時計の現在の計時時刻が前記コンテンツ情報の再生有効期限内であれば、上記コンテンツ情報の再生を可能にするようにしたものである。
【0007】
したがって第1の発明によれば、標準時刻にしたがってコンテンツ情報の再生期限管理が行われる。このため、内蔵時計の計時誤差の影響を排除して正確な再生期限判定が可能となり、かつユーザによる意図的な計時時刻の調整の影響を排除してコンテンツ情報の不正使用を防止することができる。
【0008】
しかもこの発明によれば、標準時刻データを受信できない場合でも、内蔵時計の時刻がユーザにより変更されていないことが確認された場合には、内蔵時計の時刻と標準時刻との間に大きな差はないと判断されてコンテンツ情報の有効期限判定が行われる。したがって、標準時刻データを受信できない場所にいるときにも、不正使用を防止した上でコンテンツ情報の再生を行うことができる。
【0009】
またこの発明は、上記時計の現在時刻が上記時刻修正手段により前回修正された計時時刻から所定時間以内であるか否かを判定する期間判定手段をさらに備え、上記時計の現在の計時時刻がユーザにより修正が加えられておらず、かつ標準時刻データに基づく前回の修正時点から所定時間以内であると判定された場合に、上記時計の現在時刻をもとにコンテンツ情報を再生可能であるか否かを判定することも特徴としている。このように構成すれば、内蔵時計の誤差も考慮した上でコンテンツ情報の再生の可否を判定することができ、さらに正確な再生可否判定を行える。この効果は、内蔵時計の計時誤差が大きい端末の再生期限管理に有効である。
【0010】
また、上記時計の計時時刻がユーザの修正を加えたものであると判定された場合には、コンテンツ情報を再生できない旨のメッセージを生成してユーザに報知するように構成するとよい。さらに、上記時計の現在の計時時刻が標準時刻データに基づく前回の修正時点から所定時間を超えたと判定された場合にも、コンテンツ情報を再生できない旨のメッセージを生成してユーザに報知するように構成するとよい。このように構成すると、ユーザはコンテンツ情報が再生されない理由を明確に知ることができる。
【0011】
第2の発明は、受信した標準時刻データに基づく内蔵時計の修正に先立ち、修正してもよいか否かをユーザに問い合わせ、この問い合わせに対しユーザが修正を許可する旨の回答を入力した場合に、上記標準時刻データに基づく上記時計の修正を行う手段を備える。そして、この修正された内蔵時計の時刻をもとにコンテンツ情報の再生期限判定を行い、再生有効期限内の場合に当該コンテンツ情報の再生を可能にする。
【0012】
したがって、第2の発明においても上記第1の発明と同様に、標準時刻にしたがってコンテンツ情報の再生期限判定が行われる。このため、内蔵時計の計時誤差の影響を排除して正確な再生期限判定が可能となり、かつユーザによる意図的な計時時刻の可変の影響を排除してコンテンツ情報の不正使用を防止することができる。
【0013】
しかも第2の発明では、ユーザの了解を得てから内蔵時計の計時時刻の修正が行われるため、例えばユーザが不正を目的とせずに内蔵時計を意図的に現在時刻からずらして設定しているような場合に、ユーザはコンテンツ情報を再生する際に内蔵時計が自動的に修正されることを認識できる。したがって、コンテンツ情報の再生後に内蔵時計を元に戻す等の対応が可能である。
【0014】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)
この発明の第1の実施形態は、CDMA移動通信端末において、再生有効期限が設定されたコンテンツ情報を再生する際に、基地局から放送されるシステム時刻データを受信する。そして、この受信したシステム時刻データをもとに内蔵時計を修正し、この修正された内蔵時計の計時時刻により上記コンテンツ情報の再生有効期限管理を行うようにしたものである。
【0015】
図1は、この発明に係わる情報端末装置の第1の実施形態である移動通信端末の構成を示すブロック図である。この移動通信端末MSは、基地局BSとの間の無線アクセス方式としてCDMA(Code Division Multiple Access)方式を採用したものである。
【0016】
基地局BSから送信された無線周波信号は、アンテナ1で受信されたのちアンテナ共用器2(DUP)を介して受信回路(RX)3に入力される。受信回路3では、上記無線周波信号が周波数シンセサイザ(SYN)4から出力された受信局部発振信号とミキシングされて中間周波信号或いはベースバンド信号に周波数変換される。なお、上記周波数シンセサイザ4から発生される受信局部発振信号の周波数は、制御部13Aからの制御信号SYCによって指示される。
【0017】
上記受信中間周波信号又は受信ベースバンド信号は、CDMA信号処理部6に入力される。CDMA信号処理部6では、入力された受信中間周波信号又は受信ベースバンド信号に対し、直交復調処理と、受信チャネルに割り当てられた拡散符号による逆拡散処理とが行われ、これによりデータレートに応じた所定のフォーマットの復調データが得られる。この復調データは音声符号処理部7に入力される。また、上記復調データのうちデータレートを示す制御データについては受信データレートとして制御部13Aに入力される。
【0018】
音声符号処理部7は、上記CDMA信号処理部6から出力された復調データに対し、制御部13Aから通知される受信データレートに応じた伸長処理を施したのち、ビタビ復号等を用いた復号処理と誤り訂正復号処理とを行って、ベースバンドの受信ディジタルデータを再生する。
【0019】
PCM符号処理部8は、制御部13Aから出力された通信の種別(音声通信、画像或いはデータ通信)に応じて異なる信号処理を行う。すなわち、音声通信時には、音声符号処理部7から出力された受信ディジタルデータをPCM復号してアナログ受話信号を出力する。このアナログ受話信号は、受話増幅器9により増幅されたのちスピーカ10から拡声出力される。また画像或いはデータ通信時には、音声符号処理部7から出力された受信ディジタルデータを制御部13Aへ供給する。制御部13Aは、上記受信ディジタルデータを記憶部16に格納すると共に、表示部15に表示させる。
【0020】
なお、上記受信ディジタルデータは、必要に応じて図示しない携帯情報端末(PDA:Personal Digital Assistance )やノート型パーソナル・コンピュータ等の外部情報端末機器へ図示しない外部インタフェースを介して転送することも可能である。
【0021】
一方、音声通信時における話者の入力音声は、マイクロホン11を通じてアナログ送話信号として入力され、送話増幅器12で適正レベルまで増幅される。そしてPCM符号処理部8に入力される。PCM符号処理部8では、入力されたアナログ送話信号に対しPCM符号化処理が施される。これにより生成された送信データは、音声符号処理部7に供給される。また、外部情報端末機器から出力されたデータは、図示しない外部インタフェースを介して制御部13Aに入力され、この制御部13AからPCM符号処理部8を介して音声符号処理部7に入力される。
【0022】
音声符号処理部7は、音声通信時には、PCM符号処理部8から出力された送信音声データより入力音声のエネルギー量を検出し、この検出結果に基づいてデータレートを決定する。そして、上記送信データを上記データレートに応じたフォーマットのバースト信号に圧縮し、さらに誤り訂正符号化処理を施したのちCDMA信号処理部6へ出力する。これに対し画像又はデータ通信時においては、PCM符号処理部8から出力された送信データを、予め設定されたデータレートに応じたフォーマットのバースト信号に圧縮する。そして、この圧縮された送信データに対し誤り訂正符号化処理を施してCDMA信号処理部6へ出力する。なお、音声通信時及び画像又はデータ通信時のいずれのデータレートも、送信データレートとして制御部13Aに通知される。
【0023】
CDMA信号処理部6は、上記音声符号処理部7にて圧縮されたバースト信号に対して、送信チャネルに割り当てられた拡散符号を用いて拡散処理を施す。そしてこの拡散符号化された送信信号に対して直交変調処理を施し、この直交変調信号を送信回路(TX)5へ出力する。
【0024】
送信回路5は、上記CDMA信号処理部6から出力された直交変調信号を、周波数シンセサイザ4から発生される送信局部発振信号と合成して無線周波信号に変換する。そして送信回路5は、制御部13Aにより通知される送信データレートに基づいて、上記無線周波信号の有効部分だけを高周波増幅し、送信無線周波信号として出力する。この送信回路5から出力された送信無線周波信号は、アンテナ共用器2を介してアンテナ1に供給され、このアンテナ1から図示しない基地局へ向けてバースト送信される。
【0025】
入力部14には、ダイヤルキーや発信キー、電源キー、終了キー、音量調節キー、モード指定キー等のキー群が設けられ、また表示部15にはLCD表示器及びLEDが設けられている。LCD表示器には、電話帳の記憶情報や発着信履歴、相手話者の端末装置の電話番号、自装置の動作状態等が表示される。またLEDは、着信の発生をユーザに報知する場合や、バッテリ17の充電を要求する場合に点灯或いは点滅駆動される。
【0026】
なお、18は電源回路であり、バッテリ17の出力をもとに所定の動作電源電圧Vccを生成して各回路部に供給する。また、電源回路18には充電回路も設けられており、この充電回路によりバッテリ17の充電が行われる。
【0027】
ところで、この実施形態の移動通信端末MSは、コンテンツ情報等を記憶する記憶部16と、時計19とを備えている。上記コンテンツ情報は、例えばインターネット上のサイトからダウンロードするか、パーソナル・コンピュータ等の外部情報機器からケーブル又はBluetooth等の無線インタフェースを介して転送するか、或いはメモリカードから読み込むことにより端末に取り込まれ、記憶部16に記憶される。
【0028】
時計19は、RTC(Real Time Clock)を用いて計時動作を行う。この時計19はユーザが手動操作により任意に時刻の修正が可能であり、さらに基地局BSから受信したシステム時刻データをもとに時刻修正が可能である。
なお、上記システム時刻データの受信は、受信チャネルをページングチャネルからシンクチャネルに一旦切り替え、基地局が送信するシンクチャネル信号を受信してこの受信されたシンクチャネル信号からシステム時刻データを抽出することにより行われる。
【0029】
制御部13Aは、例えばマイクロコンピュータを主制御部として備えたもので、発着信に応じて無線接続制御を実行して音声通信やデータ通信を可能にする通信制御機能や、位置登録制御機能、アイドルハンドオフ制御機能等の携帯端末本来の制御機能に加え、この発明に係わる新たな制御機能として、標準時刻受信判定機能13aと、時刻修正判定機能13bと、期間経過判定機能13cと、第1のコンテンツ情報再生制御機能13dと第2のコンテンツ情報再生制御機能13eとを備えている。
【0030】
標準時刻受信判定機能13aは、再生有効期限が設定されているコンテンツ情報の再生操作を検出した場合に、基地局BSが放送するシステム時刻データの受信が可能か否かを判定する。
【0031】
時刻修正判定機能13bは、上記時計19の計時時刻が修正された場合に、この修正動作がユーザの手動によるものか、或いは基地局BSから受信したシステム時刻データに基づくものであるかを表す修正情報を記憶部16に記憶させる。そして、上記標準時刻受信判定機能13aによりシステム時刻データが受信不可であると判定された場合に、上記記憶部16に記憶された修正情報を読み出して、この修正情報を基に前回の時計19の時刻修正がユーザの手動によりなされたものか、システム時刻データをもとになされたものであるかを判定する。
【0032】
期間経過判定機能13cは、上記時刻修正判定機能13bによりユーザが前記時計を手動で修正していないと判定された場合に、システム時刻データに基づく前回の修正時点から上記コンテンツの再生操作時の期間を算出し、この算出された期間が所定期間を経過しているか否かを判定する。上記所定期間の長さは、コンテンツ情報の再生期限管理を行う上で、許容可能な計時誤差の最大値に設定される。
【0033】
第1のコンテンツ情報再生制御機能13dは、上記標準時刻受信判定機能13aによりシステム時刻データを受信可能と判定された場合に、基地局からシステム時刻データを受信して上記時計19の計時時刻を修正する。そして、この修正された時計19の時刻と上記コンテンツ情報の再生有効期限とを比較し、再生有効期限内であれば上記コンテンツ情報の再生を可能にする。また、上記コンテンツ情報が再生有効期限外である場合には、「有効期限切れ」である旨のメッセージを作成して表示部15に表示する。
【0034】
第2のコンテンツ情報再生制御機能13eは、上記標準時刻受信判定機能13aによりシステム時刻データが受信不可と判定された場合に、上記時刻修正判定機能13bによりユーザが時計19を手動修正していないと判定され、かつ上記期間経過判定機能13cにより前回の修正時点から所定期間が経過していないと判定された場合に、上記時計19の現在の計時時刻と上記コンテンツ情報の有効期限との比較を行う。そして、上記時計19の現在の計時時刻が上記記コンテンツ情報の再生有効期限内であれば、上記コンテンツ情報の再生を可能にする。また、上記時刻修正判定機能13bにより上記時計19の計時時刻がユーザによって修正されたと判定された場合に、「システム時刻データが受信できず、かつ時計が修正されたため再生できない」旨のメッセージを作成して表示部15に表示する。また、上記期間経過判定機能13cにより上記所定期間が経過したと判定された場合には、「システム時刻データが受信できず、かつ時計19の現在時刻の誤差が大きいため再生できない」旨のメッセージを作成して表示部15に表示する。また、上記コンテンツ情報が再生有効期限外である場合には、「有効期限切れ」である旨のメッセージを作成して表示部15に表示する。
【0035】
なお、上記標準時刻受信判定機能13a及び時刻修正判定機能13b及び期間経過判定機能13c及び第1のコンテンツ情報再生制御機能13d及び第2のコンテンツ情報再生制御機能13eは、いずれも制御部13Aのマイクロプロセッサにプログラムを実行させることにより実現される。このプログラムは、制御部13A内のプログラムメモリ或いは記憶部16内のプログラム記憶エリアに格納される。これらのプログラムメモリ或いはプログラム記憶エリアへのプログラムの格納手段としては、製造時にプログラムライタにより予め記録するものや、端末装置の運用開始後にCDROMやメモリカード等の外部メモリから読み込んで上記プログラムメモリ或いはプログラム記憶エリアに書き込むもの、さらには通信ネットワークを介して通信事業者或いはメーカのサイトからダウンロードして上記プログラムメモリ或いはプログラム記憶エリアに書き込むもの等がある。
【0036】
次に、以上のように構成された移動通信端末によるコンテンツ情報再生動作を説明する。図2及び図3は、制御部13Aが実行するコンテンツ情報再生制御の手順と内容を示すフローチャートである。
【0037】
さて、待ち受け中において制御部13Aは、ステップ2aにおいてユーザによるコンテンツ再生操作を監視している。この状態でユーザが、入力部14において、記憶部16に記憶されているコンテンツ情報を指定してその再生操作を行ったとする。そうすると制御部13Aは、ステップ2bで記憶部16から上記指定されたコンテンツ情報の有効期限情報を読み出し、ステップ2cにより有効期限情報の設定の有無を判定する。そして、有効期限情報が設定されていない場合には、無条件にステップ2iに移行して上記コンテンツ情報の再生処理を実行する。
【0038】
これに対し、上記指定されたコンテンツ情報に有効期限情報が設定されていたとする。この場合制御部13Aは、ステップ2dにおいて上記標準時刻受信判定機能13aを起動し、基地局BSからシステム時刻データが受信可能であるかを判定する。ここでシステム時刻データが受信可能である場合には、ステップ2eに移行してこのシステム時刻データを受信し、ステップ2fで上記システム時刻データをもとに上記時計19の時刻修正を行う。
【0039】
次に制御部13Aは、上記第1のコンテンツ情報再生制御機能13dを起動し、上記システム時刻データが受信できた場合の再生制御を実行する。制御部13Aは、ステップ2gにおいて上記修正が行われた時計19の計時時刻を、先に記憶部16から読み出した有効期限情報と比較し、上記指定されたコンテンツ情報が再生有効期限内の情報か否かをステップ2hで判定する。この判定の結果、上記指定されたコンテンツ情報が再生有効期限内の情報である場合には、ステップ2iにより上記指定されたコンテンツ情報の再生処理を実行する。この再生処理は例えば、記憶部16から当該コンテンツ情報を読み出し、このコンテンツ情報の形式が楽曲等のオーディオコンテンツであるか壁紙として使用する静止画像からなるビデオコンテンツであるかを判定する。そして、オーディオコンテンツであれば、そのオーディオデータを復号した後、PCM符号処理部8及び受話増幅器9を介してスピーカ10から出力させる。一方ビデオコンテンツの場合には、静止画像データを復号したのち表示部15に表示させる。
【0040】
また、コンテンツ情報がオーディオデータと動画像データとから構成される動画コンテンツの場合には、オーディオデータを復号後にPCM符号処理部8及び受話増幅器9を介してスピーカ10から出力させ、一方動画像データについては復号したのち表示部15に表示させる。このオーディオデータの出力動作と、動画像データの表示動作は、データに付加されているタイムスタンプをもとに互いに同期がとられた上で行われる。
【0041】
なお、上記受話用のスピーカ10とは別にオーディオコンテンツ再生用のスピーカが設けられている場合には、オーディオデータをこのオーディオコンテンツ再生用のスピーカから出力させるように制御するとよい。また、オーディオデータ及びビデオデータの出力端子が設けられている場合には、オーディオデータ及びビデオデータをこの出力端子を介して外部のパーソナル・コンピュータ等に供給して、出力又は表示させることも可能である。
【0042】
そうしてコンテンツ情報の再生が開始されると制御部13Aは、ステップ2kで再生終了を監視し、再生が終了すると待ち受け状態に復帰する。
【0043】
一方、上記ステップ2hにおいて、上記指定されたコンテンツ情報が再生有効期限外の情報であったとする。この場合制御部13Aは、コンテンツ情報の再生処理を行わず、ステップ2jに移行してここで「有効期限切れ」である旨のメッセージを生成し、このメッセージを表示部15に表示させる。したがって、ユーザは、この表示メッセージにより指定したコンテンツ情報が有効期限切れであることを認識できる。
【0044】
これに対して、ステップ2dにおいてシステム時刻データが受信不可能であったとする。この場合制御部13Aは、上記第2のコンテンツ情報再生制御機能13eを起動し、上記システム時刻データが受信できない場合の再生制御を次のように実行する。すなわち、制御部13Aは上記システム時刻データが受信できないと判定すると、ステップ2lにおいて上記時刻修正判定機能13bを起動し、記憶部16から上記時計19を前回修正した時の修正情報を読み出す。そしてステップ2mで上記修正情報から、上記時計19の現在の計時時刻がユーザに修正されたものか否かを判定する。この判定結果がユーザによる修正である場合には、上記時計19の現在の計時時刻はシステム時刻データに基づいた時刻でないため、ステップ2nにおいて「システム時刻データを受信できず、かつ時計が修正されているため再生できない」旨のメッセージを作成して表示部15に表示させる。
【0045】
一方、ステップ2mによる判定結果がユーザにより修正されていないものである場合には、ステップ2oにおいて上記期間経過判定機能13cを起動し、記憶部16から読み出した修正情報に含まれる前回の修正時点から、上記時計19の現在の計時時刻までの期間を算出する。そして、ステップ2pに移行してこの算出結果を上記所定期間と比較し、上記所定期間を経過している場合はステップ2qにより「システム時刻データが受信できず、かつ時計19の現在時刻の誤差が大きいため再生できない」旨のメッセージを作成して表示部15に表示させる。
【0046】
一方、上記所定期間が経過していないと判定された場合には、上記時計19の計時誤差が無視できる範囲内であると判断し、ステップ2gに移行して時計19の現在時刻とコンテンツ情報の有効期限との比較を行う。そして、現在時刻が有効期限内と判定されればコンテンツ情報の再生処理を実行する。
【0047】
以上述べたように第1の実施形態では、基地局BSからシステム時刻データを受信し、この受信したシステム時刻に基づいてコンテンツ情報の再生有効期限の判定が行われるため、上記時計19の計時誤差の影響を排除して正確な再生期限判定が可能となり、かつユーザによる意図的な計時時刻の可変の影響を排除してコンテンツ情報の不正使用を防止することができる。また、基地局BSからシステム時刻データの受信が不可能な場合においても、ユーザが時計19の計時時刻を手動修正しておらず、かつ時計19の現在時刻がシステム時刻データに基づく前回の修正時点から所定期間を経過していなければ、上記時計19の時刻とシステムの標準時刻との間に大きな誤差はないと判断され、時計19の現在時刻をもとにコンテンツ情報の有効期限の判定が行われる。したがって、システムの標準時刻データを受信できない場所にいるときにも不正使用を防止した上で、コンテンツ情報の再生を行うことができる。
【0048】
また、コンテンツ情報が再生有効期限外である場合には、「有効期限切れ」である旨のメッセージを、時計19の計時時刻がユーザによって手動修正されたと判定された場合には「システム時刻データが受信できず、かつ時計が修正されたため再生できない」である旨のメッセージを、上記所定期間が経過したと判定された場合には「システム時刻データが受信できず、かつ時計19の現在時刻の誤差が大きいため再生できない」である旨のメッセージをそれぞれ作成して表示部15に表示させるようにしているので、ユーザはコンテンツ情報が再生できない旨及びその理由までも認識することができる。
【0049】
(第2の実施形態)
この発明の第2の実施形態は、外部から標準時刻を取得する手段としてGPS(Global Positioning System)受信機を用い、再生有効期限が設定されたコンテンツ情報を再生する際に、上記GPS受信機によりシステム時刻データを受信する。そして、この受信されたシステム時刻データをもとに内蔵時計を修正し、この修正された上記内蔵時計の計時時刻により上記コンテンツ情報の再生有効期限管理を行うようにしたものである。
【0050】
図4は、この発明の第2の実施形態に係わる移動通信端末の構成を示すブロック図である。なお、同図において前記図1と同一部分には同一符号を付して詳しい説明は省略する。
【0051】
この実施形態の移動通信端末はGPS受信機20を備えている。このGPS受信機20は、図示しない複数のGPS衛星が放送しているGPS信号を受信し、このGPS信号からシステム時刻データを抽出して制御部13Bに与える。
【0052】
制御部13Bは、この発明に係わる制御機能として、標準時刻受信判定機能13fと、時刻修正判定機能13bと、期間経過判定機能13cと、第1のコンテンツ情報再生制御機能13dと、第2のコンテンツ情報再生制御機能13eとを備えている。
【0053】
標準時刻受信判定機能13eは、再生有効期限が設定されているコンテンツ情報の再生操作を検出した場合に、上記GPS受信機20によりGPS衛星が放送しているGPS信号が受信可能か否かを判定する。
【0054】
第1のコンテンツ情報再生制御機能13d及び第2のコンテンツ情報再生制御機能13eは、それぞれ上記標準時刻受信判定機能13fの判定に基づいて、先に第1の実施形態で述べたコンテンツ情報の再生制御を実行する。
【0055】
このような構成であるから、GPS衛星が放送しているGPS信号が受信可能な場合に、この受信したGPS信号から抽出されたシステム時刻データに基づいてコンテンツ情報の再生有効期限の管理が行われるため、上記時計19の計時誤差の影響を排除して正確な再生期限判定が可能となり、かつユーザによる意図的な計時時刻の可変の影響を排除してコンテンツ情報の不正使用を防止することができる。また、GPS衛星が放送しているGPS信号が受信不可能な場合においても、ユーザが上記時計19の時刻を手動修正しておらず、かつ上記時計19の現在時刻がGPS信号に基づく前回の修正時点から所定期間を経過していなければ、上記時計19の現在時刻はGPSの標準時刻との間に大きな誤差はないと判断されてコンテンツ情報の有効期限の判定に使用される。したがって、例えば地下等のGPS信号を受信できない場所にいるときにも不正使用を防止した上で、コンテンツ情報の再生を行うことができる。
【0056】
また、コンテンツ情報の再生が不可能な場合に、その理由を表示部15に表示させるようにしているので、ユーザはコンテンツ情報が再生できない旨及びその理由までも認識することができる。
さらに、標準時刻取得手段としてGPS受信機20を使用したことで、基地局がシステム時刻データを放送していないCDMA移動通信システム以外のシステム、例えばTDMA移動通信システムやアナログ移動通信システムにおいても、この発明を実施することができる。
【0057】
(第3の実施形態)
この発明の第3の実施形態は、CDMA移動通信端末において、再生有効期限が設定されたコンテンツ情報を再生する際に、基地局から放送されるシステム時刻データを受信する。そして、この受信したシステム時刻データに基づき内蔵時計を修正してもよいか否かをユーザに問い合わせ、この問い合わせに対しユーザが修正を許可する旨の回答を入力した場合に内蔵時計を修正し、この修正された上記内蔵時計の計時時刻により上記コンテンツ情報の再生有効期限管理を行うようにしたものである。
【0058】
図5は、この発明の第3の実施形態に係わる移動通信端末MSの構成を示すブロック図である。なお、同図において前記図1と同一部分には同一符号を付して詳しい説明は省略する。
【0059】
制御部13Cは、この発明に係わる制御機能として、時刻修正確認機能13gと、コンテンツ情報再生制御機能13hとを備えている。
時刻修正確認機能13gは、上記コンテンツ情報の再生操作を検出した場合に、先ず基地局BSから放送されるシステム時刻データを受信する。続いて上記時計19の現在の計時時刻を上記システム時刻データに基づいて修正してもよいかを問い合わせるメッセージを作成し、この作成したメッセージを表示部15により表示させる。そして、上記メッセージに対してユーザから修正を許可する旨の回答を確認できた場合に、上記時計19の現在の計時時刻を上記システム時刻データに基づいて修正する。一方、ユーザから上記時計19の修正を許可しない旨の回答が確認された場合には、「標準時刻に基づいた有効期限管理が行えないため、コンテンツ情報を再生できない」旨のメッセージを作成して表示部15に表示させる。
【0060】
コンテンツ情報再生制御機能13hは、上記時刻修正確認機能13gにより上記時計19の時刻が標準時刻にもとづいて修正された場合に、上記時計19の現在の計時時刻と上記コンテンツ情報の有効期限を比較する。そしてこの比較の結果、有効期限内と判定された場合には、記憶部16からコンテンツ情報を読み出してその再生処理を実行する。一方、上記時計19の計時時刻が有効期限外と判定された場合には、コンテンツ情報の再生処理を行わずに、「有効期限切れ」である旨のメッセージを作成して表示部15に表示させる。
【0061】
次に、以上のように構成された移動通信端末MSによるコンテンツ情報再生動作を説明する。図6は、制御部13Cが実行するコンテンツ情報再生制御の手順と内容を示すフローチャートである。
【0062】
さて、待ち受け中において制御部13Cは、ステップ6aにおいてユーザによるコンテンツ情報再生操作を監視している。この状態でユーザが、入力部14において、記憶部16に記憶されているコンテンツ情報を指定してその再生操作を行ったとする。そうすると制御部13Cは、ステップ6bで記憶部16から上記指定されたコンテンツ情報の有効期限情報を読み出し、ステップ6cにより有効期限情報の設定の有無を判定する。そして、有効期限情報が設定されていない場合には、無条件にステップ6lに移行して上記コンテンツ情報の再生処理を実行する。
【0063】
これに対し上記指定されたコンテンツ情報に有効期限情報が設定されていたとする。この場合制御部13Cは、ステップ6dにおいて上記時刻修正確認機能13gを起動し、基地局BSからシステム時刻データを受信する。そして、ステップ6eにおいて上記時計19の時刻を上記受信したシステム時刻データに基づいて修正してもよいかを問い合わせるメッセージを作成し、この作成したメッセージを表示部15に表示させる。次に制御部13Cは、ステップ6fにおいて上記確認メッセージに対しするユーザの応答を監視する。この状態でユーザが上記時計19の修正を許可しない旨の回答を入力部14から入力すると、ステップ6gに移行して「標準時刻に基づいた有効期限管理が行えないため、コンテンツ情報を再生できない」旨のメッセージを作成して表示部15に表示させる。一方、ユーザが時刻修正を許可する旨の回答を入力した場合には、上記時計19の現在の計時時刻を上記システム時刻データに基づいて修正する。
【0064】
続いて制御部13Cは、上記コンテンツ情報再生制御機能13hを起動して、ステップ6iにおいて先に記憶部16から読み出した有効期限情報と上記修正された時計19の現在の時刻とを比較し、上記指定されたコンテンツ情報が再生有効期限内の情報か否かをステップ6jで判定する。この判定の結果、上記指定されたコンテンツ情報が再生有効期限内の情報である場合には、ステップ6lにより上記指定されたコンテンツ情報の再生処理を実行する。そうしてコンテンツ情報の再生が開始されると制御部13Cは、ステップ6mで再生終了を監視し、再生が終了すると待ち受け状態に復帰する。
【0065】
一方、上記ステップ6jにおいて、上記指定されたコンテンツ情報が再生有効期限外の情報だったとする。この場合制御部13Cは、コンテンツ情報の再生処理を行わず、ステップ6kに移行してここで「有効期限切れ」である旨のメッセージを作成し、このメッセージを表示部15に表示させる。したがって、ユーザはこの表示メッセージにより指定したコンテンツ情報が有効期限切れであることを認識できる。
【0066】
以上述べたように第3の実施形態では、基地局BSからシステム時刻データを受信し、この受信したシステム時刻に基づいてコンテンツ情報の再生有効期限の判定が行われるため、上記時計19の計時誤差の影響を排除して正確な再生期限判定が可能となり、かつユーザによる意図的な計時時刻の可変の影響を排除してコンテンツ情報の不正使用を防止することができる。また、時計19の時刻をシステム時刻データに基づいて修正する際に、ユーザの許可を得るように構成している。このため、例えばユーザが不正を目的とせずに時計を意図的に現在時刻からずらして設定しているような場合に、ユーザはコンテンツ情報を再生する際に時計19が自動的に修正されたことを認識できる。したがって、コンテンツ情報の再生後に時計19の計時時刻を任意の時刻に設定し直す等の対応が可能である。さらに、端末が備える既存の時計19を使用してコンテンツ情報の再生有効期限管理を行うようにしているので、新たな構成を追加することなく簡単に実施可能である。また、コンテンツ情報が再生有効期限外である場合には「有効期限切れ」である旨のメッセージを、上記時計19のシステム時刻データに基づく時刻修正の許可が得られない場合には「標準時刻に基づいた有効期限管理が行えないため、コンテンツ情報を再生できない」旨のメッセージをそれぞれ作成して表示部15に表示させるようにしているので、ユーザはコンテンツ情報が再生できない旨及びその理由までも認識することができる。
【0067】
(その他の実施形態)
第1及び第2の実施形態では、基地局BSから放送されるシステム時刻データが受信できない場合において、前回修正された時刻がユーザによる修正でないと判定され、かつ前回の修正時点から所定の期間が経過していないと判定された場合に、時計の現在時刻を使用してコンテンツ情報の有効期限を判定するようにした。しかしそれに限らず、前回取得したシステム時刻データを記憶しておき、コンテンツ情報の再生操作が行われた場合に、上記記憶されたシステム時刻データに、前回システム時刻データを取得した時刻と現在時刻の差分の時間を加えて補正し、この補正された計時時刻をもとに有効期限管理をするようにしてもよい。このように構成すると、ユーザが時計を修正したか否かに関係なくコンテンツ情報の再生有効期限を管理することができる。また、ユーザが補正できる時計とは別に、ユーザが補正できない有効期限管理のための時計を設けることも可能である。この場合、ユーザが時計を補正することはできないので、前回の修正時点から所定の期間が経過していないと判定された場合に時計の現在時刻を使用してコンテンツ情報の有効期限を判定する。
【0068】
また上記各実施形態では、再生有効期限が設定されたコンテンツ情報を例に説明したが、再生有効期間が設定されているコンテンツ情報についてもこの発明を同様に適用可能である。この場合には、使用開始時刻と再生有効期間とをもとに再生有効期限を算出する。すなわち、再生有効期間を再生有効期限に変換し、以後この変換された再生有効期限を用いて有効期限内か否かの判定を行う。
【0069】
また第1の実施形態では、システム時刻データを受信できない場合に、時計19の現在時刻がユーザにより手動修正されておらず、かつシステム時刻データに基づく前回の修正時点からの経過時間が所定期間以内の場合に、時計19の現在時刻を使用してコンテンツ情報の有効期限の判定を行った。しかし、時計19の精度が十分高い場合には手動修正の有無のみを判定し、その結果手動修正が行われていなければコンテンツ情報の有効期限判定を行うようにしてもよい。
【0070】
また第1及び第2の実施形態において、内蔵時計をシステム時刻データに基づいて修正する際に、第3の実施形態と同様にユーザの許可を得るように構成してもよい。このように構成すると、例えばユーザが不正を目的とせずに時計を意図的に現在時刻からずらして設定しているような場合に、ユーザはコンテンツ情報を再生する際に内蔵時計が自動的に修正されたことを認識できる。
【0071】
その他、標準時刻データの取得方法、表示するメッセージの内容及び構成、コンテンツ情報再生制御機能の構成と、その制御手順及び制御内容、コンテンツ情報の種類や形態、その構成等についても、この発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施できる。
【0072】
【発明の効果】
以上詳述したようにこの発明では、再生有効期限が予め定められたコンテンツ情報を再生する機能を備えた情報端末装置において、送信局が送信する標準時刻データを受信し、この受信された標準時刻データをもとに内蔵時計を修正する。そして、この修正された内蔵時計の計時時刻を上記コンテンツ情報の再生有効期限と比較して、この再生有効期限内であれば上記コンテンツ情報の再生を可能にするようにしている。また、上記標準時刻データが受信できない場合においても、前回内蔵時計の修正を行ったのがユーザではないと判定されれば、標準時刻と大きな誤差はないと判断して、内蔵時計の現在の計時時刻が上記コンテンツ情報の再生有効期限内であれば再生を可能にしている。
【0073】
したがってこの発明によれば、内蔵時計に頼ることなく常に標準時刻にしたがってコンテンツ情報の再生期限判定を行うことができ、これにより内蔵時計の計時誤差及びユーザによる計時時刻の手動調整の影響を軽減して正確な再生期限管理を可能にし、これによりコンテンツ情報の不正使用を効果的に防止するようにした情報端末装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施形態に係わる移動通信端末の構成を示すブロック図。
【図2】図1に示した移動通信端末の制御部が実行するコンテンツ情報再生制御の手順と内容を示すフローチャート。
【図3】図1に示した移動通信端末の制御部が実行するコンテンツ情報再生制御の手順と内容を示すフローチャート。
【図4】この発明の第2の実施形態に係わる移動通信端末の構成を示すブロック図。
【図5】この発明の第3の実施形態に係わる移動通信端末の構成を示すブロック図。
【図6】図5に示した移動通信端末の制御部が実行するコンテンツ情報再生制御の手順と内容を示すフローチャート。
【符号の説明】
1…アンテナ
2…アンテナ共用器(DUP)
3…受信回路(RX)
4…周波数シンセサイザ(SYN)
5…送信回路(TX)
6…CDMA信号処理部
7…音声符号処理部
8…PCM符号処理部
9…受話増幅器
10…スピーカ
11…マイクロホン
12…送話増幅器
13A,13B,13C…制御部
13a,13f…標準時刻受信判定機能
13b…時刻修正判定機能
13c…期間経過判定機能
13d…第1のコンテンツ情報再生制御機能
13e…第2のコンテンツ情報再生制御機能
13g…時刻修正確認機能
13h…コンテンツ情報再生制御機能
14…入力部
15…表示部
16…記憶部
17…バッテリ
18…電源回路
19…時計
20…GPS受信機
Claims (6)
- 再生有効期限が予め定められたコンテンツ情報を再生する機能を備えた情報端末装置において、
ユーザが時刻を修正することが可能な時計と、
送信局が送信する標準時刻データを受信する受信手段と、
前記受信手段による前記標準時刻データの受信の可否を判定する受信判定手段と、
前記受信判定手段により標準時刻データを受信可能と判定された場合に、前記受信手段が受信した標準時刻データをもとに前記時計の計時時刻を修正する時刻修正手段と、
この時刻修正手段により修正された前記時計の計時時刻が前記コンテンツ情報の再生有効期限内であるか否かを判定し、有効期限内の場合に前記コンテンツ情報の再生を可能にする第1の再生制御手段と、
前記受信判定手段により標準時刻データの受信が不可であると判定された場合に、前記時計の現在の計時時刻がユーザの修正を加えたものであるか否かを判定する修正判定手段と、
この修正判定手段によりユーザの修正を加えたものではないと判定された場合に、前記時計の現在の計時時刻が前記コンテンツ情報の再生有効期限内であるか否かを判定し、有効期限内の場合に前記コンテンツ情報の再生を可能にする第2の再生制御手段とを具備したことを特徴とする情報端末装置。 - 前記時計の現在時刻が前記時刻修正手段により前回修正された計時時刻から所定時間以内であるか否かを判定する期間判定手段をさらに具備し、
前記第2の再生制御手段は、前記修正判定手段により前記時計の現在の計時時刻がユーザの修正を加えたものではないと判定され、かつ前記期間判定手段により前記時計の現在の計時時刻が所定時間以内であると判定された場合に、前記時計の現在の計時時刻が前記コンテンツ情報の再生有効期限内であるか否かを判定することを特徴とする請求項1記載の情報端末装置。 - 前記修正判定手段により前記時計の計時時刻がユーザの修正を加えたものであると判定された場合に、前記コンテンツ情報を再生できない旨のメッセージを生成してユーザに報知する第1の報知手段をさらに具備したことを特徴とする請求項1記載の情報端末装置。
- 前記期間判定手段により前記時計の現在の計時時刻が前記所定時間を超えたと判定された場合に、前記コンテンツ情報を再生できない旨のメッセージを生成してユーザに報知する第2の報知手段をさらに具備したことを特徴とする請求項2記載の情報端末装置。
- 再生有効期限が予め定められたコンテンツ情報を再生する機能を備えた情報端末装置において、
ユーザが時刻を修正することが可能な時計と、
送信局が送信する標準時刻データを受信する受信手段と、
この受信手段により受信された標準時刻データを使用して前記時計の計時時刻を修正してもよいか否かをユーザに問い合わせる手段と、
前記問い合わせに対しユーザが修正を許可する旨の回答を入力した場合に、前記受信手段が受信した標準時刻データをもとに前記時計の計時時刻を修正する時刻修正手段と、
この時刻修正手段により修正された前記時計の計時時刻が前記コンテンツ情報の再生有効期限内であるか否かを判定し、有効期限内の場合に前記コンテンツ情報の再生を可能にする再生制御手段とを具備したことを特徴とする情報端末装置。 - ユーザが時計の計時時刻の修正に同意しない場合に、コンテンツ情報の再生を行えない旨のメッセージをユーザに報知する手段を具備したことを特徴とする請求項5記載の情報端末装置。
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