JP2004012105A - Egrクーラ - Google Patents
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Abstract
【課題】製造、構造が簡単でコストを低減することができ、チューブの振動の問題を有効に解決できるようにする。
【解決手段】チューブ3と、チューブ3を包囲するシェル1とを備え、シェル1の内部に冷却水9を給排し且つチューブ3内に排気ガス10を通して排気ガス10と冷却水9とを熱交換するようにしたEGRクーラであって、シェル1内の各チューブ3を相互に固定し且つシェル1の内面との間に間隙14を有するチューブ支持プレート13を備える。
【選択図】 図1
【解決手段】チューブ3と、チューブ3を包囲するシェル1とを備え、シェル1の内部に冷却水9を給排し且つチューブ3内に排気ガス10を通して排気ガス10と冷却水9とを熱交換するようにしたEGRクーラであって、シェル1内の各チューブ3を相互に固定し且つシェル1の内面との間に間隙14を有するチューブ支持プレート13を備える。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エンジンの排気ガスを再循環して窒素酸化物の発生を低減させるEGR装置に付属されて再循環用排気ガスを冷却するEGRクーラに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より自動車等のエンジンの排気ガスの一部をエンジンに再循環して窒素酸化物の発生を低減させるEGR装置が知られているが、このようなEGR装置では、エンジンに再循環する排気ガスを冷却すると、該排気ガスの温度が下がり且つその容積が小さくなることによって、エンジンの出力を余り低下させずに燃焼温度を低下して効果的に窒素酸化物の発生を低減させることができる為、エンジンに排気ガスを再循環するラインの途中に、排気ガスを冷却するEGRクーラを装備したものがある。
【0003】
図9は前記EGRクーラの一例を示す断面図であって、図中1は円筒状に所要の長さで形成されたシェルを示し、該シェル1の軸長手方向両端には、シェル1の端面を閉塞するようコアプレート2a,2bが固着されていて、該各コアプレート2a,2bには、多数のチューブ3の両端が貫通状態で固着されており、これら多数のチューブ3はシェル1の内部を軸長手方向に延びている。
【0004】
そして、シェル1の一方の端部近傍には冷却水入口管4が取り付けられ、シェル1の他方の端部近傍には冷却水出口管5が取り付けられており、冷却水9が冷却水入口管4からシェル1の内部に供給されてチューブ3の外側を流れ、冷却水出口管5からシェル1の外部に排出されるようになっている。
【0005】
更に、シェル1の両端部にはコアプレート2a,2bの外側端面を被包するように椀状に形成されたボンネット6が固着され、一方のボンネット6の中央には排気ガス入口7が、他方のボンネット6の中央には排気ガス出口8が夫々設けられており、エンジンの排気ガス10が排気ガス入口7から一方のボンネット6の内部に入り、多数のチューブ3を通る間に該チューブ3の外側を流れる冷却水9との熱交換により冷却された後に、他方のボンネット6の内部に排出されて排気ガス出口8からエンジンに再循環するようになっている。
【0006】
ところが、斯かる従来のEGRクーラにおいては、各チューブ3が両端のみをコアプレート2a,2bで支えられた構造となっていた為、排気ガス10の冷却効果を高めるべくチューブ3を長くした場合に、該チューブ3の固有振動数が低くなってエンジン側の加振の周波数と合い易くなり、エンジン側の加振により共振が起こってチューブ3に大きな振動が生じる虞れがあった。
【0007】
そして、チューブ3が共振により大きく振動してしまう場合には、各チューブ3の両端の固定部分等に疲労破壊が起こり易くなって、耐久性が著しく損なわれてしまう結果となりかねない。
【0008】
このようなチューブ3の振動の問題を解決する手段としては、例えば、図10に示す如く、全チューブ3の内の下半分を貫通固定した半円形の半月板11aを、シェル1の軸長手方向中央よりも一方のコアプレート2a寄りの位置に固定すると共に、全チューブ3の内の上半分を貫通固定した半円形の半月板11bを、シェル1の軸長手方向中央よりも他方のコアプレート2b寄りの位置に固定することにより、チューブ3を軸長手方向の途中で支持するようにした構造を採用している。このように各半月板11a,11bによる固定点を振動支点として各チューブ3が自由に振動できる区間を長手方向に区分けすることにより、夫々の固有振動数を高め、エンジン側の加振による共振現象が起こり難くすることが考えられる。
【0009】
又、上記以外にも、図11に示す如く、全チューブ3を貫通固定する円形の仕切板12をシェル1の軸長手方向中間部に固定し、各チューブ3が自由に振動できる区間を長手方向に区分けして夫々のチューブ3の固有振動数を高めることが考えられる。この場合には、シェル1内の空間が仕切板12によって区切られているために、シェル1内部の一側には、一方のコアプレート2a寄りの冷却水入口管4aと仕切板12寄りの冷却水出口管5aとを備え、又、シェル1内部の他側には、仕切板12寄りの冷却水入口管4bと他方のコアプレート2b寄りの冷却水出口管5bとを備えるようにしている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
図10及び図11に示したEGRクーラにおいては、シェル1内に配置される多数のチューブ3を半月板11a,11b或いは仕切板12によってシェル1の内面に固定した構成である為、ハンダ付けにて組み立てようとしても作業空間を確保することができず、そのためにハンダ付けでは組み立てることができない。このため、図10及び図11に示したEGRクーラにおいては、一般にろう付けで組み立てることが行われている。
【0011】
しかし、チューブ3と半月板11a,11b或いは仕切板12の間、及び、シェル1と半月板11a,11b或いは仕切板12の間を夫々ろう付けで固定するには、ろう材料を配した上で各部の位置を相互に支持した状態で加熱炉に入れて処理する必要があるが、この支持のための作業が非常に大変で作業に熟練を要すると共に時間が掛かり、製造コストが増加するという問題がある。
【0012】
更に、上記方法で組み立てられた後では、チューブ3と、半月板11a,11b或いは仕切板12と、シェル1が良好にろう付けされていなかった場合に修正が出来ないという不具合があった。
【0013】
又、図10の構造を採用したEGRクーラにおいては、各半月板11a,11bの設置により冷却水9の流れが悪くなって、図10中にxで示すような箇所で冷却水9の澱みが生じ易くなり、この冷却水9の澱みが生じた箇所で熱交換効率が悪くなってチューブ3が局部的に高温化し、この部分に熱変形が起こる虞れがあった。
【0014】
一方、図11の構造を採用したEGRクーラにおいては、仕切板12により独立した2つのEGRクーラの構造となってしまうために、夫々に冷却水入口管4a,4bと冷却水出口管5a,5bが必要となって構造が複雑化し、コストが増加するという問題がある。
【0015】
本発明は、上述の実情に鑑みて成されたもので、製造、構造が簡単でコストを低減することができ、チューブの振動の問題を有効に解決できるようにしたEGRクーラを提供することを目的としている。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明のEGRクーラは、チューブと、該チューブを包囲するシェルとを備え、該シェルの内部に冷却水を給排し且つ前記チューブ内に排気ガスを通して該排気ガスと前記冷却水とを熱交換するようにしたEGRクーラであって、前記シェル内の各チューブを相互に固定し且つ前記シェルの内面との間に間隙を有するチューブ支持プレートを備えたことを特徴とするものである。
【0017】
而して、シェル内面との間に間隙を有するチューブ支持プレートによって各チューブを互いに固縛するようにしたので、チューブの固有振動数を高めることができ、よってチューブがエンジン側の加振により共振して大きく振動してしまう現象が起こらなくなり、各チューブの両端の固定部分等における疲労破壊が著しく抑制されるようになる。
【0018】
更に、チューブ支持プレートはシェル内面に固定されることなく間隙を有しているので、構造が簡略化でき、しかもシェル内にチューブを設置する組み立て作業を著しく簡略化でき、よって製造コストを大幅に低減できる。
【0019】
更に、前記チューブ支持プレートは、チューブの端部からチューブ全長の15%〜30%の距離を隔てた位置に配置したので、チューブの固有振動数を効果的に高めることができる。
【0020】
又、チューブ支持プレートに、冷却水がシェルの軸長手方向に流通できる冷却水通路を備えているので、チューブ支持プレートを備えても冷却水の流れを良好に保持することができて、熱交換効率の低下やチューブの熱変形が未然に回避できることになる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。
【0022】
図1及び図2は本発明を実施する形態の一例を示すもので、図9〜図11と同一部分については同一符号を付してある。
【0023】
本形態例のEGRクーラにおいては、シェル1の内部に多数設けられる各チューブ3を貫通状態に固定するようにしたチューブ支持プレート13を備えている。図1ではチューブ3の長手方向におけるコアプレート2a寄り位置とコアプレート2b寄り位置の2個所にチューブ支持プレート13を設置している。
【0024】
前記チューブ支持プレート13は、シェル1の内面の直径よりも小さい外径に形成されている。そして、前記各チューブ3は、チューブ支持プレート13に対しろう付け、ハンダ付け、圧入等にて一体に貫通固定される。
【0025】
チューブ支持プレート13に固定された各チューブ3は、その両端がコアプレート2a,2bに貫通固定されており、更に該コアプレート2a,2bは前記シェル1の両端内面に固定されている。これにより、各チューブ3の両端はコアプレート2a,2bによって支持され、よってチューブ支持プレート13は、シェル1の内面との間に間隙14を有し、宙に浮いた状態に保持されている。チューブ支持プレート13は各チューブ3を互いに拘束するように固縛するものであってシェル1内面には固定されない為、コアプレート2a,2bに比して薄い材料で構成することができ、例えば0.5〜1mm程度の薄板を用いることができる。
【0026】
前記チューブ支持プレート13には、図2に示すように、冷却水9がシェル1の軸長手方向に流通できる冷却水通路15が形成されている。この冷却水通路15の形状、数等は任意に選定することができるが、冷却水9の流れ抵抗が小さく抑えられ、且つチューブ支持プレート13の強度が所定値以上に保持されるように開口断面積は選定される。
【0027】
更に、前記チューブ支持プレート13は、チューブ3の端部(チューブ3の端部を固定しているコアプレート2a,2b)からチューブ全長Lの15%〜30%の距離L1を隔てた位置に配置している。この時、図1ではチューブ3の両端から夫々距離L1を隔てた位置にチューブ支持プレート13を設置した場合を示しているが、チューブ3の一端側のみにチューブ支持プレート13を設置するようにしてもよい。
【0028】
上記形態例のEGRクーラを組み立てる手順を図3〜図6について説明する。図3〜図6ではチューブ3の一端側のみにチューブ支持プレート13を備えた場合を示しているが、図1のようにチューブ3の両端側にチューブ支持プレート13を備えた場合にも同様に組み立てることができる。
【0029】
先ず、図3に示すように、チューブ支持プレート13に対しチューブ3をろう付け、ハンダ付け、圧入等によって貫通状態に固定する。
【0030】
続いて、図4に示すように、前記チューブ3を固定したチューブ支持プレート13をシェル1内に配置する。次に、図5に示すように、チューブ3の両端にコアプレート2a,2bを配置して、各チューブ3の両端をコアプレート2a,2bにハンダ付け等にて貫通状態に固定し、更にコアプレート2a,2bをシェル1内面にハンダ付け等により固定する。
【0031】
次に、図6に示すように、シェル1の両端部に、コアプレート2a,2bの外側端面を被包するように椀状のボンネット6をハンダ付け等にて固着することによりEGRクーラを組み立てる。
【0032】
次に、上記形態例の作用を説明する。
【0033】
図1に示したように、シェル1の内部に多数設置される各チューブ3を貫通固定するようにしたチューブ支持プレート13を設け、該チューブ支持プレート13がシェル1の内面の直径よりも小さい外径を有していてシェル1との間に間隙14を形成しているので、各チューブ3はチューブ支持プレート13によって相互に固縛されることになり、これによってチューブ3の固有振動数が効果的に高められる。
【0034】
本発明者らは、チューブ支持プレート13の設置位置について種々の試験を実施した結果、図7、図8に示す結果を得た。
【0035】
図7、図8は、チューブ3の端部からチューブ全長Lに対して距離(%)を変えてチューブ支持プレート13を設置した場合における固有振動数の変化率である固有値変化率(%)を示したものであり、図7はチューブ3の一端側のみにチューブ支持プレート13を設置した場合を示し、又、図8はチューブ3の両端側にチューブ支持プレート13を設置した場合を示している。
【0036】
図7に示すチューブ3の一端側のみにチューブ支持プレート13を設置した場合、及び、図8に示すチューブ3の両端側にチューブ支持プレート13を設置した場合のいずれの場合においても、チューブ3の端部からチューブ全長Lの約15%〜30%の距離L1を隔てた位置において、固有値変化率(%)が急激に増加することが判明した。このとき、更に好ましくは、チューブ3の端部からチューブ全長Lの約20%〜25%の距離L1を隔てた位置に設けることができる。
【0037】
図7に示すチューブ3の一端側のみにチューブ支持プレート13を設置した場合では、チューブ3の全長に対して約3等分位置である33%の位置に設置したときの固有値増加率が約18%程度であったのに対し、チューブ3の端部からチューブ全長Lの約15%〜30%の距離L1を隔てた位置に設置すると固有値増加率は約32%に上昇した。
【0038】
又、図8に示すチューブ3の両端側にチューブ支持プレート13を設置した場合には、チューブ3の全長に対して約3等分位置である33%の位置に設置したときの固有値増加率が約31%であったのに対し、チューブ3の端部からチューブ全長Lの約15%〜30%の距離L1を隔てた位置に設置すると固有値増加率は約62%に上昇した。
【0039】
上記したように、チューブ支持プレート13を備えた構成によってチューブ3の固有振動数を効果的に高めることができる為、チューブ3がエンジン側の加振により共振して大きく振動してしまう現象が起こらなくなり、各チューブ3の両端の固定部分等における疲労破壊が著しく抑制されることになる。
【0040】
又、前記チューブ支持プレート13には、図2に示したように、冷却水9がシェル1の軸長手方向に流通できる冷却水通路15を備えているので、冷却水9は前記冷却水通路15を通ってシェル1内を流動することができ、更に冷却水通路15によってシェル1内を均一に流れるようになるので澱みが生じることを防止でき、よって澱みが生じた箇所で熱交換効率が悪くなってチューブ3が局部的に高温化し、この部分に熱変形が起こる問題を防止できる。
【0041】
更に、前記チューブ支持プレート13はシェル1内面と間隙14を形成するようにシェル1とは別体に構成しているので、図3に示すように、チューブ支持プレート13に対してチューブ3をろう付け、ハンダ付け、圧入等にて固定する際に、固定部が確実に固定されているか否かを容易に確認することができる。
【0042】
更に、図4に示すように、前記チューブ3を固定したチューブ支持プレート13をシェル1内に配置した後、図5に示すようにチューブ3の両端にコアプレート2a,2bを配置して、各チューブ3の両端をコアプレート2a,2bにハンダ付け等により固定する作業、コアプレート2a,2bをシェル1内面にハンダ付け等により固定する作業を、外側から容易に行うことができ、最後に図6に示すように、シェル1の両端部にコアプレート2a,2bの外側端面を被包するように椀状のボンネット6をハンダ付け等にて固着することによってEGRクーラが組み立てられるので、熟練を要することなくEGRクーラを容易に組み立てることができ、更に、チューブ支持プレート13に対するチューブ3の固定を確認しながら作業できるので、EGRクーラとしての構造的な信頼性を確保することが可能となる。
【0043】
尚、本発明のEGRクーラは、上述の形態例にのみ限定されるものではなく、冷却水通路の形状、形成する数等は限定されないこと、その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【0044】
【発明の効果】
上記した本発明のEGRクーラによれば、下記の如き種々の優れた効果を奏し得る。
【0045】
(I)本発明の請求項1に記載の発明によれば、シェル内面との間に間隙を有するチューブ支持プレートによって各チューブを互いに固縛するようにしたので、チューブの固有振動数を高めることができ、よってチューブがエンジン側の加振により共振して大きく振動してしまう現象が起こらなくなり、各チューブの両端の固定部分等における疲労破壊が著しく抑制される効果がある。
更に、チューブ支持プレートはシェル内面に固定されることなく間隙を有しているので、構造が簡略化でき、しかもシェル内にチューブを設置する組み立て作業を著しく簡略化でき、よって製造コストを大幅に低減できる効果がある。
【0046】
(II)本発明の請求項2に記載の発明によれば、前記チューブ支持プレートは、チューブの端部からチューブ全長の15%〜30%の距離を隔てた位置に配置したので、チューブの固有振動数を効果的に高められる効果がある。
【0047】
(III)本発明の請求項3に記載の発明によれば、チューブ支持プレートは、冷却水がシェルの軸長手方向に流通できる冷却水通路を備えているので、チューブ支持プレートを備えても冷却水の流れを良好に保持することができて、熱交換効率の低下やチューブの熱変形が未然に回避できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施する形態の一例を示す側断面図である。
【図2】図1のII−II方向矢視図である。
【図3】チューブ支持プレートにチューブを貫通状態に固定している状態を示す側面図である。
【図4】チューブを固定したチューブ支持プレートをシェル内に配置した状態を示す側断面図である。
【図5】チューブの両端にコアプレートを配置して固定しコアプレートをシェルに固定する状態を示す側断面図である。
【図6】シェルの両端部に、コアプレートの外側端面を被包するように椀状のボンネットを固着している状態を示す側断面図である。
【図7】チューブの端部からチューブ全長に対して距離を変えてチューブの一端側のみにチューブ支持プレートを設置した場合における固有値変化率を示した線図である。
【図8】チューブの端部からチューブ全長に対して距離を変えてチューブの両端側にチューブ支持プレートを設置した場合における固有値変化率を示した線図である。
【図9】従来のEGRクーラの一例を示す側断面図である。
【図10】従来のEGRクーラの別の例を示す側断面図である。
【図11】従来のEGRクーラの更に別の例を示す側断面図である。
【符号の説明】
1 シェル
3 チューブ
13 チューブ支持プレート
14 間隙
15 冷却水通路
L チューブ全長
L1 距離
【発明の属する技術分野】
本発明は、エンジンの排気ガスを再循環して窒素酸化物の発生を低減させるEGR装置に付属されて再循環用排気ガスを冷却するEGRクーラに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より自動車等のエンジンの排気ガスの一部をエンジンに再循環して窒素酸化物の発生を低減させるEGR装置が知られているが、このようなEGR装置では、エンジンに再循環する排気ガスを冷却すると、該排気ガスの温度が下がり且つその容積が小さくなることによって、エンジンの出力を余り低下させずに燃焼温度を低下して効果的に窒素酸化物の発生を低減させることができる為、エンジンに排気ガスを再循環するラインの途中に、排気ガスを冷却するEGRクーラを装備したものがある。
【0003】
図9は前記EGRクーラの一例を示す断面図であって、図中1は円筒状に所要の長さで形成されたシェルを示し、該シェル1の軸長手方向両端には、シェル1の端面を閉塞するようコアプレート2a,2bが固着されていて、該各コアプレート2a,2bには、多数のチューブ3の両端が貫通状態で固着されており、これら多数のチューブ3はシェル1の内部を軸長手方向に延びている。
【0004】
そして、シェル1の一方の端部近傍には冷却水入口管4が取り付けられ、シェル1の他方の端部近傍には冷却水出口管5が取り付けられており、冷却水9が冷却水入口管4からシェル1の内部に供給されてチューブ3の外側を流れ、冷却水出口管5からシェル1の外部に排出されるようになっている。
【0005】
更に、シェル1の両端部にはコアプレート2a,2bの外側端面を被包するように椀状に形成されたボンネット6が固着され、一方のボンネット6の中央には排気ガス入口7が、他方のボンネット6の中央には排気ガス出口8が夫々設けられており、エンジンの排気ガス10が排気ガス入口7から一方のボンネット6の内部に入り、多数のチューブ3を通る間に該チューブ3の外側を流れる冷却水9との熱交換により冷却された後に、他方のボンネット6の内部に排出されて排気ガス出口8からエンジンに再循環するようになっている。
【0006】
ところが、斯かる従来のEGRクーラにおいては、各チューブ3が両端のみをコアプレート2a,2bで支えられた構造となっていた為、排気ガス10の冷却効果を高めるべくチューブ3を長くした場合に、該チューブ3の固有振動数が低くなってエンジン側の加振の周波数と合い易くなり、エンジン側の加振により共振が起こってチューブ3に大きな振動が生じる虞れがあった。
【0007】
そして、チューブ3が共振により大きく振動してしまう場合には、各チューブ3の両端の固定部分等に疲労破壊が起こり易くなって、耐久性が著しく損なわれてしまう結果となりかねない。
【0008】
このようなチューブ3の振動の問題を解決する手段としては、例えば、図10に示す如く、全チューブ3の内の下半分を貫通固定した半円形の半月板11aを、シェル1の軸長手方向中央よりも一方のコアプレート2a寄りの位置に固定すると共に、全チューブ3の内の上半分を貫通固定した半円形の半月板11bを、シェル1の軸長手方向中央よりも他方のコアプレート2b寄りの位置に固定することにより、チューブ3を軸長手方向の途中で支持するようにした構造を採用している。このように各半月板11a,11bによる固定点を振動支点として各チューブ3が自由に振動できる区間を長手方向に区分けすることにより、夫々の固有振動数を高め、エンジン側の加振による共振現象が起こり難くすることが考えられる。
【0009】
又、上記以外にも、図11に示す如く、全チューブ3を貫通固定する円形の仕切板12をシェル1の軸長手方向中間部に固定し、各チューブ3が自由に振動できる区間を長手方向に区分けして夫々のチューブ3の固有振動数を高めることが考えられる。この場合には、シェル1内の空間が仕切板12によって区切られているために、シェル1内部の一側には、一方のコアプレート2a寄りの冷却水入口管4aと仕切板12寄りの冷却水出口管5aとを備え、又、シェル1内部の他側には、仕切板12寄りの冷却水入口管4bと他方のコアプレート2b寄りの冷却水出口管5bとを備えるようにしている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
図10及び図11に示したEGRクーラにおいては、シェル1内に配置される多数のチューブ3を半月板11a,11b或いは仕切板12によってシェル1の内面に固定した構成である為、ハンダ付けにて組み立てようとしても作業空間を確保することができず、そのためにハンダ付けでは組み立てることができない。このため、図10及び図11に示したEGRクーラにおいては、一般にろう付けで組み立てることが行われている。
【0011】
しかし、チューブ3と半月板11a,11b或いは仕切板12の間、及び、シェル1と半月板11a,11b或いは仕切板12の間を夫々ろう付けで固定するには、ろう材料を配した上で各部の位置を相互に支持した状態で加熱炉に入れて処理する必要があるが、この支持のための作業が非常に大変で作業に熟練を要すると共に時間が掛かり、製造コストが増加するという問題がある。
【0012】
更に、上記方法で組み立てられた後では、チューブ3と、半月板11a,11b或いは仕切板12と、シェル1が良好にろう付けされていなかった場合に修正が出来ないという不具合があった。
【0013】
又、図10の構造を採用したEGRクーラにおいては、各半月板11a,11bの設置により冷却水9の流れが悪くなって、図10中にxで示すような箇所で冷却水9の澱みが生じ易くなり、この冷却水9の澱みが生じた箇所で熱交換効率が悪くなってチューブ3が局部的に高温化し、この部分に熱変形が起こる虞れがあった。
【0014】
一方、図11の構造を採用したEGRクーラにおいては、仕切板12により独立した2つのEGRクーラの構造となってしまうために、夫々に冷却水入口管4a,4bと冷却水出口管5a,5bが必要となって構造が複雑化し、コストが増加するという問題がある。
【0015】
本発明は、上述の実情に鑑みて成されたもので、製造、構造が簡単でコストを低減することができ、チューブの振動の問題を有効に解決できるようにしたEGRクーラを提供することを目的としている。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明のEGRクーラは、チューブと、該チューブを包囲するシェルとを備え、該シェルの内部に冷却水を給排し且つ前記チューブ内に排気ガスを通して該排気ガスと前記冷却水とを熱交換するようにしたEGRクーラであって、前記シェル内の各チューブを相互に固定し且つ前記シェルの内面との間に間隙を有するチューブ支持プレートを備えたことを特徴とするものである。
【0017】
而して、シェル内面との間に間隙を有するチューブ支持プレートによって各チューブを互いに固縛するようにしたので、チューブの固有振動数を高めることができ、よってチューブがエンジン側の加振により共振して大きく振動してしまう現象が起こらなくなり、各チューブの両端の固定部分等における疲労破壊が著しく抑制されるようになる。
【0018】
更に、チューブ支持プレートはシェル内面に固定されることなく間隙を有しているので、構造が簡略化でき、しかもシェル内にチューブを設置する組み立て作業を著しく簡略化でき、よって製造コストを大幅に低減できる。
【0019】
更に、前記チューブ支持プレートは、チューブの端部からチューブ全長の15%〜30%の距離を隔てた位置に配置したので、チューブの固有振動数を効果的に高めることができる。
【0020】
又、チューブ支持プレートに、冷却水がシェルの軸長手方向に流通できる冷却水通路を備えているので、チューブ支持プレートを備えても冷却水の流れを良好に保持することができて、熱交換効率の低下やチューブの熱変形が未然に回避できることになる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。
【0022】
図1及び図2は本発明を実施する形態の一例を示すもので、図9〜図11と同一部分については同一符号を付してある。
【0023】
本形態例のEGRクーラにおいては、シェル1の内部に多数設けられる各チューブ3を貫通状態に固定するようにしたチューブ支持プレート13を備えている。図1ではチューブ3の長手方向におけるコアプレート2a寄り位置とコアプレート2b寄り位置の2個所にチューブ支持プレート13を設置している。
【0024】
前記チューブ支持プレート13は、シェル1の内面の直径よりも小さい外径に形成されている。そして、前記各チューブ3は、チューブ支持プレート13に対しろう付け、ハンダ付け、圧入等にて一体に貫通固定される。
【0025】
チューブ支持プレート13に固定された各チューブ3は、その両端がコアプレート2a,2bに貫通固定されており、更に該コアプレート2a,2bは前記シェル1の両端内面に固定されている。これにより、各チューブ3の両端はコアプレート2a,2bによって支持され、よってチューブ支持プレート13は、シェル1の内面との間に間隙14を有し、宙に浮いた状態に保持されている。チューブ支持プレート13は各チューブ3を互いに拘束するように固縛するものであってシェル1内面には固定されない為、コアプレート2a,2bに比して薄い材料で構成することができ、例えば0.5〜1mm程度の薄板を用いることができる。
【0026】
前記チューブ支持プレート13には、図2に示すように、冷却水9がシェル1の軸長手方向に流通できる冷却水通路15が形成されている。この冷却水通路15の形状、数等は任意に選定することができるが、冷却水9の流れ抵抗が小さく抑えられ、且つチューブ支持プレート13の強度が所定値以上に保持されるように開口断面積は選定される。
【0027】
更に、前記チューブ支持プレート13は、チューブ3の端部(チューブ3の端部を固定しているコアプレート2a,2b)からチューブ全長Lの15%〜30%の距離L1を隔てた位置に配置している。この時、図1ではチューブ3の両端から夫々距離L1を隔てた位置にチューブ支持プレート13を設置した場合を示しているが、チューブ3の一端側のみにチューブ支持プレート13を設置するようにしてもよい。
【0028】
上記形態例のEGRクーラを組み立てる手順を図3〜図6について説明する。図3〜図6ではチューブ3の一端側のみにチューブ支持プレート13を備えた場合を示しているが、図1のようにチューブ3の両端側にチューブ支持プレート13を備えた場合にも同様に組み立てることができる。
【0029】
先ず、図3に示すように、チューブ支持プレート13に対しチューブ3をろう付け、ハンダ付け、圧入等によって貫通状態に固定する。
【0030】
続いて、図4に示すように、前記チューブ3を固定したチューブ支持プレート13をシェル1内に配置する。次に、図5に示すように、チューブ3の両端にコアプレート2a,2bを配置して、各チューブ3の両端をコアプレート2a,2bにハンダ付け等にて貫通状態に固定し、更にコアプレート2a,2bをシェル1内面にハンダ付け等により固定する。
【0031】
次に、図6に示すように、シェル1の両端部に、コアプレート2a,2bの外側端面を被包するように椀状のボンネット6をハンダ付け等にて固着することによりEGRクーラを組み立てる。
【0032】
次に、上記形態例の作用を説明する。
【0033】
図1に示したように、シェル1の内部に多数設置される各チューブ3を貫通固定するようにしたチューブ支持プレート13を設け、該チューブ支持プレート13がシェル1の内面の直径よりも小さい外径を有していてシェル1との間に間隙14を形成しているので、各チューブ3はチューブ支持プレート13によって相互に固縛されることになり、これによってチューブ3の固有振動数が効果的に高められる。
【0034】
本発明者らは、チューブ支持プレート13の設置位置について種々の試験を実施した結果、図7、図8に示す結果を得た。
【0035】
図7、図8は、チューブ3の端部からチューブ全長Lに対して距離(%)を変えてチューブ支持プレート13を設置した場合における固有振動数の変化率である固有値変化率(%)を示したものであり、図7はチューブ3の一端側のみにチューブ支持プレート13を設置した場合を示し、又、図8はチューブ3の両端側にチューブ支持プレート13を設置した場合を示している。
【0036】
図7に示すチューブ3の一端側のみにチューブ支持プレート13を設置した場合、及び、図8に示すチューブ3の両端側にチューブ支持プレート13を設置した場合のいずれの場合においても、チューブ3の端部からチューブ全長Lの約15%〜30%の距離L1を隔てた位置において、固有値変化率(%)が急激に増加することが判明した。このとき、更に好ましくは、チューブ3の端部からチューブ全長Lの約20%〜25%の距離L1を隔てた位置に設けることができる。
【0037】
図7に示すチューブ3の一端側のみにチューブ支持プレート13を設置した場合では、チューブ3の全長に対して約3等分位置である33%の位置に設置したときの固有値増加率が約18%程度であったのに対し、チューブ3の端部からチューブ全長Lの約15%〜30%の距離L1を隔てた位置に設置すると固有値増加率は約32%に上昇した。
【0038】
又、図8に示すチューブ3の両端側にチューブ支持プレート13を設置した場合には、チューブ3の全長に対して約3等分位置である33%の位置に設置したときの固有値増加率が約31%であったのに対し、チューブ3の端部からチューブ全長Lの約15%〜30%の距離L1を隔てた位置に設置すると固有値増加率は約62%に上昇した。
【0039】
上記したように、チューブ支持プレート13を備えた構成によってチューブ3の固有振動数を効果的に高めることができる為、チューブ3がエンジン側の加振により共振して大きく振動してしまう現象が起こらなくなり、各チューブ3の両端の固定部分等における疲労破壊が著しく抑制されることになる。
【0040】
又、前記チューブ支持プレート13には、図2に示したように、冷却水9がシェル1の軸長手方向に流通できる冷却水通路15を備えているので、冷却水9は前記冷却水通路15を通ってシェル1内を流動することができ、更に冷却水通路15によってシェル1内を均一に流れるようになるので澱みが生じることを防止でき、よって澱みが生じた箇所で熱交換効率が悪くなってチューブ3が局部的に高温化し、この部分に熱変形が起こる問題を防止できる。
【0041】
更に、前記チューブ支持プレート13はシェル1内面と間隙14を形成するようにシェル1とは別体に構成しているので、図3に示すように、チューブ支持プレート13に対してチューブ3をろう付け、ハンダ付け、圧入等にて固定する際に、固定部が確実に固定されているか否かを容易に確認することができる。
【0042】
更に、図4に示すように、前記チューブ3を固定したチューブ支持プレート13をシェル1内に配置した後、図5に示すようにチューブ3の両端にコアプレート2a,2bを配置して、各チューブ3の両端をコアプレート2a,2bにハンダ付け等により固定する作業、コアプレート2a,2bをシェル1内面にハンダ付け等により固定する作業を、外側から容易に行うことができ、最後に図6に示すように、シェル1の両端部にコアプレート2a,2bの外側端面を被包するように椀状のボンネット6をハンダ付け等にて固着することによってEGRクーラが組み立てられるので、熟練を要することなくEGRクーラを容易に組み立てることができ、更に、チューブ支持プレート13に対するチューブ3の固定を確認しながら作業できるので、EGRクーラとしての構造的な信頼性を確保することが可能となる。
【0043】
尚、本発明のEGRクーラは、上述の形態例にのみ限定されるものではなく、冷却水通路の形状、形成する数等は限定されないこと、その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【0044】
【発明の効果】
上記した本発明のEGRクーラによれば、下記の如き種々の優れた効果を奏し得る。
【0045】
(I)本発明の請求項1に記載の発明によれば、シェル内面との間に間隙を有するチューブ支持プレートによって各チューブを互いに固縛するようにしたので、チューブの固有振動数を高めることができ、よってチューブがエンジン側の加振により共振して大きく振動してしまう現象が起こらなくなり、各チューブの両端の固定部分等における疲労破壊が著しく抑制される効果がある。
更に、チューブ支持プレートはシェル内面に固定されることなく間隙を有しているので、構造が簡略化でき、しかもシェル内にチューブを設置する組み立て作業を著しく簡略化でき、よって製造コストを大幅に低減できる効果がある。
【0046】
(II)本発明の請求項2に記載の発明によれば、前記チューブ支持プレートは、チューブの端部からチューブ全長の15%〜30%の距離を隔てた位置に配置したので、チューブの固有振動数を効果的に高められる効果がある。
【0047】
(III)本発明の請求項3に記載の発明によれば、チューブ支持プレートは、冷却水がシェルの軸長手方向に流通できる冷却水通路を備えているので、チューブ支持プレートを備えても冷却水の流れを良好に保持することができて、熱交換効率の低下やチューブの熱変形が未然に回避できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施する形態の一例を示す側断面図である。
【図2】図1のII−II方向矢視図である。
【図3】チューブ支持プレートにチューブを貫通状態に固定している状態を示す側面図である。
【図4】チューブを固定したチューブ支持プレートをシェル内に配置した状態を示す側断面図である。
【図5】チューブの両端にコアプレートを配置して固定しコアプレートをシェルに固定する状態を示す側断面図である。
【図6】シェルの両端部に、コアプレートの外側端面を被包するように椀状のボンネットを固着している状態を示す側断面図である。
【図7】チューブの端部からチューブ全長に対して距離を変えてチューブの一端側のみにチューブ支持プレートを設置した場合における固有値変化率を示した線図である。
【図8】チューブの端部からチューブ全長に対して距離を変えてチューブの両端側にチューブ支持プレートを設置した場合における固有値変化率を示した線図である。
【図9】従来のEGRクーラの一例を示す側断面図である。
【図10】従来のEGRクーラの別の例を示す側断面図である。
【図11】従来のEGRクーラの更に別の例を示す側断面図である。
【符号の説明】
1 シェル
3 チューブ
13 チューブ支持プレート
14 間隙
15 冷却水通路
L チューブ全長
L1 距離
Claims (3)
- チューブと、該チューブを包囲するシェルとを備え、該シェルの内部に冷却水を給排し且つ前記チューブ内に排気ガスを通して該排気ガスと前記冷却水とを熱交換するようにしたEGRクーラであって、前記シェル内の各チューブを相互に固定し且つ前記シェルの内面との間に間隙を有するチューブ支持プレートを備えたことを特徴とするEGRクーラ。
- 前記チューブ支持プレートは、チューブの端部からチューブ全長の15%〜30%の距離を隔てた位置に配置していることを特徴とする請求項1に記載のEGRクーラ。
- 前記チューブ支持プレートは、冷却水がシェルの軸長手方向に流通できる冷却水通路を備えていることを特徴とする請求項1又は2に記載のEGRクーラ。
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