JP2004009857A - 車両用操舵制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】車両用操舵制御装置に関し、低コストで車両の挙動に応じて操舵アシスト力(操舵反力)の制御を適切に行うことができるようにする。
【解決手段】車両の操舵反力を調整しうる操舵反力調整機構16と、操舵操作によって入力される操舵トルクを検出する操舵トルク検出手段6と、該操舵操作の際の速度を検出する操舵速度検出手段8と、該操舵トルク検出手段6により検出された該操舵トルクが予め設定された所定トルク値以上で且つ該操舵速度検出手段8により検出された上記の操舵速度が予め設定された所定速度値以上の場合に、該操舵反力調整機構16による該操舵反力を増加させるように構成する。
【選択図】 図1
【解決手段】車両の操舵反力を調整しうる操舵反力調整機構16と、操舵操作によって入力される操舵トルクを検出する操舵トルク検出手段6と、該操舵操作の際の速度を検出する操舵速度検出手段8と、該操舵トルク検出手段6により検出された該操舵トルクが予め設定された所定トルク値以上で且つ該操舵速度検出手段8により検出された上記の操舵速度が予め設定された所定速度値以上の場合に、該操舵反力調整機構16による該操舵反力を増加させるように構成する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両の操舵反力を制御する車両用操舵制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
車両のステアリング装置として、運転者がステアリングを操作する時の操舵トルクを軽減させるために、操舵アシスト力(補助操舵トルク)を与えるパワーステアリング装置が近年普及している。このパワーステアリング装置は、基本的には、ステアリングホイールの操作に伴う操舵トルクの方向や大きさに応じて、操舵アシスト力を与えるように構成されている。また、車両の低速走行時には操舵アシスト力を大きくして運転者の操舵力をより軽減し、車両の高速走行時には操舵アシスト力を小さくして保舵感を与えるように、車速に応じて操舵アシスト力を変更するようにしたパワーステアリング装置も開発されている。
【0003】
また、油圧を用いて操舵アシスト力を発生させる油圧パワーステアリング装置の他に、電動モータを用いて操舵アシスト力を発生させる電動パワーステアリング装置も開発されている。このような電動パワーステアリング装置の場合、種々の態様で操舵アシスト力を制御することができるため、様々な技術が提案されている。
【0004】
例えば、特開2001−253356号公報には、電動パワーステアリング装置において、最大舵角付近で所定舵角を超えると補助操舵トルクを低減補正してステアリング系の保護を図るアンローダ制御に関する技術として、最大舵角付近において操舵速度に応じて補助操舵トルクの低減補正量を増大させる技術が提案されている。これにより、急操舵時にもステアリング系は確実に保護される。
【0005】
また、特開平09−58493号公報には、電動パワーステアリング装置において、車速センサで検出された車体速度に応じてパワーステアリングの電動モータの出力を制御する技術と、トルクセンサで検出された操舵トルクの大きさに応じて電動モータの出力を制限する技術が提案されている。これにより、高速走行中等の誤操作によるステアリングの切り過ぎが防止される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、パワーステアリング装置には、上記のようなアンローダ制御や、操舵アシスト力を車速や操舵トルクに応じて制御する技術等では解決し得ない課題がある。
つまり、操舵アシストを行えば、ドライバにとってハンドルが軽くなり容易に操舵操作を行うことができる反面、不慣れなドライバの場合、ハンドルを力任せに過剰に操作してしまうことが考えられる。この場合、例えばレーンチェンジなど車両の特定の挙動に対応して適宜補助アシスト力を調整できれば、不慣れなドライバにも対応した操舵アシストを行うことができる。
【0007】
そこで、以下のような技術も提案されている。なお、以下の技術の操舵反力とは操舵アシスト力と反対の意味の力であり、操舵アシスト力を低減することは、操舵反力を増大させることと同義である。
つまり、車体スリップ角に応じて操舵反力制御を行う技術(実開平2−43765号公報,特開平6−92252号公報,特開平8−268309号公報,特開平11−129926号公報)や、OS(オーバステア)/US(アンダステア)状態に応じた操舵反力制御を行う技術(特開平6−92253号公報,特開平8−40293号公報)である。
【0008】
しかしながら、このような技術では、車体挙動を検出するセンサが必要となり車両のコストアップを招いてしまうため、いかにコスト低減を図るかが課題になる。
本発明は、このような課題に鑑み創案されたもので、低コストで車両の挙動に応じて操舵アシスト力(操舵反力)の制御を適切に行うことができるようにした、車両用操舵制御装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
このため、請求項1記載の車両用操舵制御装置は、車両の操舵反力を調整しうる操舵反力調整機構と、操舵操作によって入力される操舵トルクを検出する操舵トルク検出手段と、該操舵操作の際の速度を検出する操舵速度検出手段と、該操舵トルク検出手段により検出された該操舵トルクが予め設定された所定トルク値以上で且つ該操舵速度検出手段により検出された上記の操舵速度が予め設定された所定速度値以上の場合に、該操舵反力調整機構による該操舵反力を増加させる制御手段とをそなえていることを特徴としている。
【0010】
なお、該操舵反力調整機構は、電動パワーステアリング機構により構成するか(請求項2)、あるいは、該車両が、ステアバイワイヤ方式の操舵装置をそなえていると共に、操舵反力を模擬的に与える操舵反力付与機構をそなえ、該操舵反力付与機構により、該操舵反力調整機構を構成することが好ましい(請求項3)。
【0011】
また、該制御手段は、該操舵トルクが該所定トルク値以上で且つ該操舵速度が該所定速度値以上の場合に、該操舵トルクと該操舵速度とに応じて、該操舵反力の増加量を設定することが好ましい(請求項4)。
この場合、該制御手段は、該操舵トルクが大きいほど該操舵反力の増加量を大きく設定し、該操舵速度が速いほど該操舵反力の増加量を大きく設定することが好ましい(請求項5)。
【0012】
また、該操舵速度検出手段は、操舵操作されるステアリングホイール又はステアリングシャフトの角速度を該操舵速度として検出してもよい(請求項6)。
あるいは、該操舵速度検出手段は、該電動パワーステアリング機構にそなえられた電動モータの角速度を該操舵速度として検出してもよい(請求項7)。
この場合、該操舵速度検出手段は、該電動モータの角速度を、該電動モータの端子間電圧と該電動モータへの供給電流とから推定することが好ましい(請求項8)。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
[第1実施形態]
まず図1〜図7に基づいて、本発明の第1実施形態について説明する。
本実施形態にかかる車両用操舵制御装置は、電動パワーステアリングの操舵制御に適用されており、図1はその装置構成を示すブロック図である。図1に示すように、この電動パワーステアリング機構16では、操舵輪1がステアリングホイール(操舵ハンドル、単にハンドルともいう)2に機械的に連結されており、ハンドル2と操舵輪1との間の操舵力伝達系の途中に、操舵アシスト力(補助操舵トルク)を加えるための電動モータ3が付設されている。本実施形態の場合、この電動モータ3にはDCモータが用いられており、この電動モータ3はモータ駆動回路5を介してECU(電子制御ユニット)4によって制御されるようになっている。
なお、この電動パワーステアリング機構16により操舵アシスト力を調整すると、これと同時に、操舵アシスト力とは逆の意味となる操舵反力も調整されることになるので、電動パワーステアリング機構16は操舵反力調整機構として機能する。
【0014】
ECU4では、電動モータ3への供給電流を、操舵トルクセンサ(操舵トルク検出手段)6,車速センサ7及びモータ角速度推定手段(操舵速度検出手段)8からの検出情報,推定情報に基づいて算出して、電動モータ3を制御するようになっている。電動モータ3では、この供給電流の大きさに比例して、ハンドル1を操作するときの操舵アシスト力を発揮するようになっていて、供給電流が大きいほど、操舵アシスト力が大きくなり、供給電流が小さいほど、操舵アシスト力は小さくなる。
【0015】
ところで、本実施形態では、操舵速度として電動モータ3の角速度を用いており、操舵速度検出手段としてモータ角速度推定手段8が設けられている。これは電動モータ3の回転位相が操舵部材(ハンドル2又はステアリング軸)の位相に対応する点に着目したものである。特に、電動モータ3は、モータ角速度をモータ端子間電圧とモータ電流(モータに供給される電流)とから演算によって推定することができる。そこで、モータ角速度推定手段8では、次式(1)によって算出するようになっている。
【0016】
ω=(Vm−Im*Rm)/Ke ・・・(1)
ω:モータ角速度
Vm:モータ端子間電圧
Im:モータ電流
Rm:モータ巻線抵抗
Ke:誘起電圧定数
ECU4には、基本アシスト量設定手段11,ダンピング量設定手段(アシスト低減量設定手段)12,摩擦補償量設定手段13及び慣性補償量設定手段14の各機能要素がそなえられている。これらは、いずれも電動モータ3への供給電流を設定するためのもので、特に基本アシスト量設定手段11とダンピング量設定手段12については供給電流を設定する主体的な要素であり、以下に詳述する。なお、摩擦補償量設定手段13は、電動モータ3の磨耗損失分を補償するためのもので、モータ各速度に基づいて磨耗補償量を算出するようになっている。また、慣性補償量設定手段14は、電動モータ3に働く慣性力分を補償するためのもので、モータの角加速度に基づいて慣性補償量を算出するようになっている。
【0017】
ここで図2を参照して、基本アシスト量設定手段11を説明する。なお図2及び後述の図3,図4における電流Ib,Idの正負符号は操舵アシスト力の働く方向に対応するもので、操舵トルク及びモータ角速度についてもそれぞれ正負により方向を示している。
基本アシスト量設定手段11では、操舵トルクセンサ6で検出された操舵トルクTと車速センサ7で検出された車速Vとから、図2に示すようなマップを用いて基本アシスト量(基本アシスト電流)Ibを設定するようになっている。つまり、図2に示すように、基本アシスト電流Ibは、操舵トルクの大きさ|T|がある所定値(T1)未満では、基本アシスト電流Ibは0だが、操舵トルクの大きさ|T|がある所定値(T1)以上になると、所定値T2に達するまで(T2>|T|≧T1)は、基本アシスト電流Ibは、操舵トルクの大きさ|T|の増加に比例して線形に増加する。増加の割合(図2における特性線の傾き)はその時の車速によって定まり、車速が速いほど基本アシスト電流Ibが小さくなるように(図2における特性線の傾きが小さくなるように)設定されている。また、操舵トルクの大きさ|T|がさらに大きくなり、所定値T2以上になったら、基本アシスト電流Ibが過大にならないようにクリップされている。
【0018】
ダンピング量設定手段12では、基本アシスト量を低減するためのダンピング量(ダンピング電流)Idを設定するようになっている。このダンピング電流Idは、高速時において大きな操舵速度(ここではモータ角速度)での操舵操作を抑制するためのもので、ダンピング量設定手段12では、舵トルクセンサ6と車速センサ7と操舵速度算出手段8とから、図3に示すようなマップを用いてダンピング電流Idを設定するようになっている。この場合、モータ角速度ωと車体速度Nとから設定されるダンピング電流Idの大きさは、モータ角速度ωの増加に対して線形に増加するようになっている。また、ダンピング電流Idは基本アシスト電流Ibを減ずる方向へ働くため、図3に示すように基本アシスト電流Ibとは正負逆方向に与えられる。つまり、モータ角速度ωが正の場合(左回転方向及び右回転方向のうち一方の場合)にはダンピング電流Idは負の値(一方の方向へのアシストを減ずる方向の値)をとり、モータ角速度ωが負の場合(左回転方向及び右回転方向のうち他方の場合)にはダンピング電流Idは正の値(他方の方向へのアシストを減ずる方向の値)をとる。また、このモータ角速度ωとダンピング電流Idとの線形関係の傾きは車速によって変化し、車速が速いほど傾きが大きくなっている。つまり車速が速いほど、ダンピング電流が大きくなるようになっている。
【0019】
さらに本装置では、モータ角速度の大きさ|ω|が予め設定された所定の値ωth以上で且つ操舵トルクの大きさ|T|が所定値Tth以上の場合には、図4に示すマップのように、操舵トルクの大きさに応じてさらに付加ダンピング量(付加ダンピング電流)が加えられるようになっている。そのとき付加ダンピング電流Idaは、モータ角速度の大きさ|ω|と、図5のマップに示すような操舵トルクの大きさ|T|に応じて与えられるゲインK1とから、以下の式により算出される。
【0020】
Ida=−K1*(ω−ωth) ・・・(2)
(ただし、|ω|≧ωthかつω≧0の時)
Ida=−K1*(ω+ωth) ・・・(3)
(ただし、|ω|≧ωthかつω<0の時)
この時ゲインK1は図5に示すように、操舵トルクの大きさ|T|がTth未満では0、Tth以上になると、所定値T3に達するまで(T3>|T|≧Tth)は、操舵トルクの大きさ|T|の増加に比例して、線形に増加する。また、操舵トルクの大きさ|T|がさらに大きくなり所定値T3以上になったら、ゲインK1が過大にならないようにクリップされている。
【0021】
本発明の第1実施形態としての車両用操舵制御装置は、上述のように構成されているので、例えば図7のフローチャートに示すように、操舵制御が行われる。つまり、車速センサ7から車速Vを読み込み、操舵トルクセンサ6から操舵トルクTを読み込む(ステップS10)。そして、基本アシスト量設定手段11で基本アシスト電流Ibを計算する(ステップS20)。次に電流センサ9と電圧センサ10からモータ電流Imとモータ端子間電圧Emを読み込む(ステップS30)。そしてモータ電流Imとモータ端子間電圧Emから、前記の式(1)によって、モータ回転数ωを算出する(ステップS40)。
また、ダンピング量設定手段12で基本ダンピング電流Idを算出する(ステップS50)。
【0022】
ここで、付加ダンピングを行う基準となる所定の角速度をωthとすると、操舵トルクの大きさ|T|が所定値Tthよりも大きいか否かを判断し(ステップS60)、|T|<Tthの場合には、アシスト電流Ib+IdがECU4から出力される(ステップS100)。また、|T|≧Tthの場合は、さらにモータ角速度の大きさ|ω|が所定値ωthよりも大きいか否かを比較して(ステップS70)、|ω|<ωthの場合には、アシスト電流Ib+IdがECU4から出力される(ステップS110)が、|ω|≧ωthの場合には付加ダンピング電流Idaが前記の式(2),(3)から計算される(ステップS80)。そして、最終的なアシスト電流として、Ib+Id+IdaがECU4から出力される(ステップS90)。
【0023】
このようにして、操舵トルクの大きさ|T|が所定値Tth以上で且つモータ角速度(操舵速度)の大きさ|ω|が所定値ωth以上の状態では、操舵反力を制御するモータ出力に付加ダンピング電流Idaが付加されるため、ドライバのハンドル切り込みを抑制できる効果がある。つまり、急激にハンドルを切り込もうとすると、モータ角速度(操舵速度)の大きさ|ω|も操舵トルクの大きさ|T|も大きくなるので、操舵トルクの大きさ|T|が所定値以上で且つモータ角速度(操舵速度)の大きさ|ω|が所定値以上の状態であれば、ハンドル切り込みが強すぎる(速すぎる)ものと判断でき、付加ダンピング電流Idaを増大することでこの過剰な速度と力でのハンドル切り込みを抑制することができるのである。
【0024】
例えば、図6は付加ダンピング制御がある場合とない場合とにおけるハンドル挙動の相違を示すグラフであるが、付加ダンピングによってハンドル角の過剰な振幅を抑えることによって、付加ダンピング制御がない場合に比べてより速く安定した状態に回復できることが示されている。
例えば、走行中のレーンチェンジ時におけるハンドル角操作では、付加ダンピング制御がない場合には図6に破線で示すように、操舵開始時にハンドルを切り込み過ぎてしまうと、車体の回頭が過剰になってしまうため、その反動から車体の方向を元に戻すために、逆方向へのハンドル操作も過剰に行ってしまう。このようにして、ハンドルの操作をなかなか収束させることができない。
【0025】
しかし、付加ダンピングによる制御がある場合は、図6に実線で示すように、t1〜t2間,t3〜t4間,t5〜t6間に見られる、ハンドル角の大きさが増加している状態(切り込み,切り増し状態)では、比較的大きな操舵トルクが必要なため、操舵速度の大きさも大きい場合、大きな付加ダンピングが働き、結果としてハンドル角の増大が抑制される。そのため、付加ダンピングによる制御のない場合と比較すると、ハンドル角の振動は小さくなり、その反動からくる車体の振れも小さくなるため、短い時間で安定した状態に収束しやすくなる。
【0026】
また、付加ダンピング電流Idaは、操舵トルクTとモータ角速度(操舵速度)ωの値に応じて付加され、操舵トルクT,モータ角速度(操舵速度)ωが大きいほど、付加ダンピング電流Idaは大きく設定されるため、車両の挙動に応じた適切な制御を行うことができる。
また、急ハンドルや誤操作に対して操舵反力を高めることで、ドライバにその操作が不適切であること及びその程度を知らせることができ、ドライバに適切な運転操作を案内することができる。
【0027】
また、操舵角速度と操舵トルクとが共に所定値を越えた場合に付加ダンピングがかかるように設定されているため、例えば、操舵速度が大きくても操舵トルクが小さければ付加ダンピングはかからない。つまり、ドライバにとって、大きな操舵トルクが必要となるハンドルの切り込み時(ハンドル角が大きくなっていく時)には付加ダンピングがかかるように制御されるが、あまり操舵トルクの必要ないハンドルの切り戻し時(ハンドル角が小さくなっていく時)には付加ダンピングがかからず、車両挙動を安定化させるためのドライバのハンドル切り戻しを阻害することがない。また、重心位置の高い車両においては、急ハンドルに対して操舵反力を高めることで、車両の過度のロールを抑制することができる。
さらに、以上のような制御を行うために用いられるセンサは、すべて標準的なパワーステアリング機構の装置であるため、低コストで車両の挙動に応じて操舵アシスト力(操舵反力)の制御を適切に行うことができるという利点がある。
【0028】
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態について説明をする。本実施形態の構成は、基本的には第1実施形態のものと同じであるが、第1実施形態では操舵トルクとモータ角速度とが共に所定以上の値の場合に、操舵トルクの大きさに応じて付加ダンピングを加えて出力電流を制御するのに対し、第2実施形態では図8,図9に示すように、操舵トルクTとモータ角速度ωとが共に所定値以上の場合(|T|≧Tthかつ|ω|≧ωthの時)に、モータ角速度の大きさに応じて基本アシスト係数K2を定めて、操舵トルクに対応する基本アシスト電流にこの基本アシスト係数K2を乗じることにより、基本アシスト電流Ibを設定し、この設定した基本アシスト電流Ibに基づいて電動モータ3の電流を制御するようになっている。
【0029】
つまり、基本アシスト電流Ibは、以下のように設定される。
Ib=k*|T| ・・・(4)
(T1≦|T|<Tthの場合,kはベース特性の勾配となる係数)
Ib=I1+k*K2*(|T|−Tth) ・・・(5)
(|T|≧Tthの場合,kはベース特性の勾配となる係数)
ここで基本アシスト係数K2は、図9に示すようにモータ角速度の大きさ|ω|によって定まる値であり、|ω|<ωthの場合にはK2は定数であるが、|ω|がωth以上になると、所定値ω1に達するまで(ωth≦|ω|<ω1)は、モータ角速度の大きさ|ω|の増加に伴って、線形に減少する。また、所定値ω1以上になったら、基本アシスト係数K2は0となり、結果としてアシスト電流IbはI1の値をとる。
【0030】
なお、図8では特定の車速の場合についてのマップを示しているが、第1実施形態と同様に、基本アシスト電流Ibは、車速にも対応して設定されるものである。
【0031】
本発明の第2実施形態としての車両用操舵制御装置は上述のように構成されるので、例えば図10のフローチャートに示すように操舵制御が行われる。
【0032】
つまり、図10において、ステップS70までの処理、すなわち操舵トルクが所定値以上で且つモータ角速度が所定値以上の場合の条件判断までは、第1実施形態と同じであるため、その次のステップから説明する。
ステップS70で、|ω|≧ωthの場合には基本アシスト係数K2が計算される(ステップS81)。そして上記計算式(4),(5)によって、最終的なIbが計算される。その後、Ib+Idが最終的な電力としてECU4から出力される。(ステップS91)。
【0033】
このようにして、操舵トルクの大きさ|T|とモータ角速度(操舵角速度)の大きさ|ω|とが共に所定値以上の状態では、操舵反力を制御するモータ出力の基本アシスト電流が所定の割合で減少するため、ドライバのハンドル切り込みが抑制される。これはつまり急激なハンドル操作や誤操作によって、車両が不安定な挙動を示すことを防いでいる。
【0034】
また、図6に示す付加ダンピング制御がある場合とない場合のハンドル挙動の相違を示したグラフのように、付加ダンピングによってハンドル角の過剰な振幅を抑えることによって、ダンピング制御がない場合に比べてより速く安定した状態に回復することができるということが、本発明の第1実施例と同様に、第2実施例でも述べることができる。
【0035】
また、付加ダンピング電流Idaは、操舵トルクTとモータ角速度(操舵速度)ωの値に応じて付加され、また操舵トルクT,モータ角速度(操舵速度)ωが大きいほど、付加ダンピング電流Idaは大きく設定されるため、車両の挙動応じた適切な制御を行うことができる。
また、急ハンドルや誤操作に対して操舵反力を高めることで、ドライバにその操作が不適切であること及びその程度を知らせることができ、ドライバに適切な運転操作を案内することができる。
【0036】
また、操舵角速度と操舵トルクとが共に所定値を越えた場合に付加ダンピングがかかるように設定されているため、例えば、操舵速度が大きくても操舵トルクが小さければ付加ダンピングはかからない。つまり、ドライバにとって、大きな操舵トルクが必要となるハンドルの切り込み時には付加ダンピングがかかるように制御されるが、あまり操舵トルクの必要ないハンドルの切り戻し時には付加ダンピングがかからず、車両挙動を安定化させるためのドライバのハンドル切り戻しを阻害することがない。また、重心位置の高い車両においては、急ハンドルに対して操舵反力を高めることで、車両の過度のロールを抑制することができる。
【0037】
さらに、以上のような制御を行うために用いられるセンサは、すべて標準的なパワーステアリング機構の装置であるため、低コストで車両の挙動に応じて操舵アシスト力(操舵反力)の制御を適切に行うことができるという利点がある。
【0038】
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨から逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
例えば、上記第2実施形態では、操舵トルクとモータ角速度とが共に所定値以上の場合に、モータ角速度の大きさに応じて基本アシスト係数K2を定めて、操舵トルクによって定められたアシスト電流にこの基本アシスト係数K2を乗じるという方法で出力電流を制御しているが、基本アシスト係数K2を求める代わりにモータ角速度に応じて基本アシスト電流の最大値Imaxを定めて、操舵トルクによって定められた基本アシスト電流を最大値Imaxで制限するように制御してもよい。
【0039】
この場合、例えば図11,図12に示すように、モータ角速度が所定の値以上になるとそれに対応して、電流最大値Imaxが減少するように定められ、操舵トルクが所定の値以上の範囲において、アシスト電流が電流最大値Imaxによって制限される。つまり、電流最大値Imaxは、モータ角速度の大きさ|ω|によって定まる値であり、|ω|<ωthの場合にはImaxは一定の値をとるが、|ω|がωthを超えると、所定値ω2に達するまで(ωth≦|ω|<ω2)は、モータ角速度の大きさ|ω|の増加に伴って、線形に減少する。また、所定値ω2以上になると、電流最大値Imaxは最低値I1となり、結果としてアシスト電流Ibも最低値I1となる。
【0040】
また例えば、上記実施形態では、電動パワーステアリングを用いた操舵装置を例として挙げているが、電動パワーステアリングの代わりにステアバイワイヤ方式のパワーステアリングや、油圧方式のパワーステアリングの操舵装置に用いてもよい。
つまり、例えば操舵用のアクチュエータにより操舵輪を転舵するステアバイワイヤ方式の場合、図13に示すように、ECU4が操舵トルク及び操舵速度の各情報を読み込みハンドルに付設された操舵反力付与機構(操舵反力調整機構)に働きかけることによって、操舵反力の調整制御を行うように構成すればよい。
【0041】
また、例えば油圧方式のパワーステアリングの場合、図14に示すように、ECU4が操舵トルク及び操舵速度の各情報を読み込み、油圧装置に働きかけることで、操舵反力の調整制御を行うように構成すればよい。
【0042】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明の車両用操舵制御装置(請求項1〜3)によれば、パワーステアリング機構の標準的なセンサのみを利用して、走行時の急操舵を抑制することような操舵反力特性を得ることができる。つまり、低コストで車両の挙動に応じて操舵アシスト力(操舵反力)の制御を適切に行うことができるという利点がある。
【0043】
また、操舵反力を決定する時に、操舵速度だけでなく操舵トルクも考慮するため、例えばハンドルの切り込み方向への操舵アシストとハンドルの戻し方向への操舵アシストとを区別することも可能になり、車両挙動を安定化させるためのドライバのハンドル切り戻しを阻害することがない。また、重心位置の高い車両においては、急ハンドルに対して操舵反力を高めることで、車両の過度のロールを抑制することができる。
また、パワーステアリング機構の標準的なセンサのみを利用しているため、装置の信頼性を高めることができ、故障の可能性を低めることができる。
【0044】
また、請求項2記載の車両用操舵制御装置によれば、さらに、電動パワーステアリング機構であるため、制御が容易であり、応答性良く制御を行うことができる。
【0045】
また、請求項3記載の車両用操舵制御装置によれば、操舵反力付与装置が備えられているため、制御が容易であり、応答性良く制御を行うことができる。
また、請求項4記載の車両用操舵制御装置によれば、さらに、操舵速度と操舵トルクとの大きさに応じた適切な操舵反力が与えられるため、車両が不安定な状態に陥ることを未然に防ぐことができるという利点がある。
【0046】
また、請求項5記載の車両用操舵制御装置によれば、誤って過剰なハンドル操作を行った場合にも、その度合いに応じて適切な操舵反力が与えられるため、操舵操作を適切に行うように案内することができ、車両の走行挙動を安定させることができるという利点がある。
また、請求項6,7記載の車両用操舵制御装置によれば、操舵速度を確実に検出して制御を実施することができるという利点がある。
【0047】
また、請求項8記載の車両用操舵制御装置によれば、電動モータの角速度を検出するためのセンサが必要なくなり、コストを低く抑えることができる。
また、モータ端子間電圧センサ及びモータ供給電流センサは電動パワーステアリング機構に用いられる標準的なセンサであるため、故障率の発生を低く抑えることができるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態にかかる車両用操舵制御装置の全体構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の一実施形態にかかる車両用操舵制御装置による基本アシスト制御を説明するマップである。
【図3】本発明の一実施形態にかかる車両用操舵制御装置によるダンピング制御を説明するマップである。
【図4】本発明の一実施形態にかかる車両用操舵制御装置による付加ダンピングを説明するマップである。
【図5】本発明の一実施形態にかかる車両用操舵制御装置による付加ダンピングを説明するマップである。
【図6】本発明の一実施形態にかかる車両用操舵制御装置によるところのハンドル角と時間変化を説明するマップである。
【図7】本発明の第1実施形態にかかる車両用操舵制御装置による操舵制御を説明するフローチャートである。
【図8】本発明の一実施形態にかかる車両用操舵制御装置によるアシスト電流の低減を説明するマップである。
【図9】本発明の一実施形態にかかる車両用操舵制御装置によるアシスト電流の低減を説明するマップである。
【図10】本発明の第2実施形態にかかる車両用操舵制御装置による操舵制御を説明するフローチャートである。
【図11】本発明の一実施形態にかかる車両用操舵制御装置によるアシスト電流最大値の低減を説明するマップである。
【図12】本発明の一実施形態にかかる車両用操舵制御装置によるアシスト電流最大値の低減を説明するマップである。
【図13】本発明に適用しうる操舵系の他の構成を示す模式図である。
【図14】本発明に適用しうる操舵系の他の構成を示す模式図である。
【符号の説明】
1 操舵輪
2 ステアリングホイール(ハンドル)
3 電動モータ
4 ECU
5 モータ駆動回路
6 操舵トルクセンサ(操舵トルク検出手段)
7 車速センサ
8 モータ角速度推定手段(操舵速度検出手段)
9 モータ電流センサ
10 モータ端子間電圧センサ
11 基本アシスト量設定手段
12 ダンピング(アシスト低減)量設定手段
13 摩擦補償量設定手段
14 慣性補償量設定手段
15 バッテリ
16 電動パワーステアリング機構(操舵反力調整機構)
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両の操舵反力を制御する車両用操舵制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
車両のステアリング装置として、運転者がステアリングを操作する時の操舵トルクを軽減させるために、操舵アシスト力(補助操舵トルク)を与えるパワーステアリング装置が近年普及している。このパワーステアリング装置は、基本的には、ステアリングホイールの操作に伴う操舵トルクの方向や大きさに応じて、操舵アシスト力を与えるように構成されている。また、車両の低速走行時には操舵アシスト力を大きくして運転者の操舵力をより軽減し、車両の高速走行時には操舵アシスト力を小さくして保舵感を与えるように、車速に応じて操舵アシスト力を変更するようにしたパワーステアリング装置も開発されている。
【0003】
また、油圧を用いて操舵アシスト力を発生させる油圧パワーステアリング装置の他に、電動モータを用いて操舵アシスト力を発生させる電動パワーステアリング装置も開発されている。このような電動パワーステアリング装置の場合、種々の態様で操舵アシスト力を制御することができるため、様々な技術が提案されている。
【0004】
例えば、特開2001−253356号公報には、電動パワーステアリング装置において、最大舵角付近で所定舵角を超えると補助操舵トルクを低減補正してステアリング系の保護を図るアンローダ制御に関する技術として、最大舵角付近において操舵速度に応じて補助操舵トルクの低減補正量を増大させる技術が提案されている。これにより、急操舵時にもステアリング系は確実に保護される。
【0005】
また、特開平09−58493号公報には、電動パワーステアリング装置において、車速センサで検出された車体速度に応じてパワーステアリングの電動モータの出力を制御する技術と、トルクセンサで検出された操舵トルクの大きさに応じて電動モータの出力を制限する技術が提案されている。これにより、高速走行中等の誤操作によるステアリングの切り過ぎが防止される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、パワーステアリング装置には、上記のようなアンローダ制御や、操舵アシスト力を車速や操舵トルクに応じて制御する技術等では解決し得ない課題がある。
つまり、操舵アシストを行えば、ドライバにとってハンドルが軽くなり容易に操舵操作を行うことができる反面、不慣れなドライバの場合、ハンドルを力任せに過剰に操作してしまうことが考えられる。この場合、例えばレーンチェンジなど車両の特定の挙動に対応して適宜補助アシスト力を調整できれば、不慣れなドライバにも対応した操舵アシストを行うことができる。
【0007】
そこで、以下のような技術も提案されている。なお、以下の技術の操舵反力とは操舵アシスト力と反対の意味の力であり、操舵アシスト力を低減することは、操舵反力を増大させることと同義である。
つまり、車体スリップ角に応じて操舵反力制御を行う技術(実開平2−43765号公報,特開平6−92252号公報,特開平8−268309号公報,特開平11−129926号公報)や、OS(オーバステア)/US(アンダステア)状態に応じた操舵反力制御を行う技術(特開平6−92253号公報,特開平8−40293号公報)である。
【0008】
しかしながら、このような技術では、車体挙動を検出するセンサが必要となり車両のコストアップを招いてしまうため、いかにコスト低減を図るかが課題になる。
本発明は、このような課題に鑑み創案されたもので、低コストで車両の挙動に応じて操舵アシスト力(操舵反力)の制御を適切に行うことができるようにした、車両用操舵制御装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
このため、請求項1記載の車両用操舵制御装置は、車両の操舵反力を調整しうる操舵反力調整機構と、操舵操作によって入力される操舵トルクを検出する操舵トルク検出手段と、該操舵操作の際の速度を検出する操舵速度検出手段と、該操舵トルク検出手段により検出された該操舵トルクが予め設定された所定トルク値以上で且つ該操舵速度検出手段により検出された上記の操舵速度が予め設定された所定速度値以上の場合に、該操舵反力調整機構による該操舵反力を増加させる制御手段とをそなえていることを特徴としている。
【0010】
なお、該操舵反力調整機構は、電動パワーステアリング機構により構成するか(請求項2)、あるいは、該車両が、ステアバイワイヤ方式の操舵装置をそなえていると共に、操舵反力を模擬的に与える操舵反力付与機構をそなえ、該操舵反力付与機構により、該操舵反力調整機構を構成することが好ましい(請求項3)。
【0011】
また、該制御手段は、該操舵トルクが該所定トルク値以上で且つ該操舵速度が該所定速度値以上の場合に、該操舵トルクと該操舵速度とに応じて、該操舵反力の増加量を設定することが好ましい(請求項4)。
この場合、該制御手段は、該操舵トルクが大きいほど該操舵反力の増加量を大きく設定し、該操舵速度が速いほど該操舵反力の増加量を大きく設定することが好ましい(請求項5)。
【0012】
また、該操舵速度検出手段は、操舵操作されるステアリングホイール又はステアリングシャフトの角速度を該操舵速度として検出してもよい(請求項6)。
あるいは、該操舵速度検出手段は、該電動パワーステアリング機構にそなえられた電動モータの角速度を該操舵速度として検出してもよい(請求項7)。
この場合、該操舵速度検出手段は、該電動モータの角速度を、該電動モータの端子間電圧と該電動モータへの供給電流とから推定することが好ましい(請求項8)。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
[第1実施形態]
まず図1〜図7に基づいて、本発明の第1実施形態について説明する。
本実施形態にかかる車両用操舵制御装置は、電動パワーステアリングの操舵制御に適用されており、図1はその装置構成を示すブロック図である。図1に示すように、この電動パワーステアリング機構16では、操舵輪1がステアリングホイール(操舵ハンドル、単にハンドルともいう)2に機械的に連結されており、ハンドル2と操舵輪1との間の操舵力伝達系の途中に、操舵アシスト力(補助操舵トルク)を加えるための電動モータ3が付設されている。本実施形態の場合、この電動モータ3にはDCモータが用いられており、この電動モータ3はモータ駆動回路5を介してECU(電子制御ユニット)4によって制御されるようになっている。
なお、この電動パワーステアリング機構16により操舵アシスト力を調整すると、これと同時に、操舵アシスト力とは逆の意味となる操舵反力も調整されることになるので、電動パワーステアリング機構16は操舵反力調整機構として機能する。
【0014】
ECU4では、電動モータ3への供給電流を、操舵トルクセンサ(操舵トルク検出手段)6,車速センサ7及びモータ角速度推定手段(操舵速度検出手段)8からの検出情報,推定情報に基づいて算出して、電動モータ3を制御するようになっている。電動モータ3では、この供給電流の大きさに比例して、ハンドル1を操作するときの操舵アシスト力を発揮するようになっていて、供給電流が大きいほど、操舵アシスト力が大きくなり、供給電流が小さいほど、操舵アシスト力は小さくなる。
【0015】
ところで、本実施形態では、操舵速度として電動モータ3の角速度を用いており、操舵速度検出手段としてモータ角速度推定手段8が設けられている。これは電動モータ3の回転位相が操舵部材(ハンドル2又はステアリング軸)の位相に対応する点に着目したものである。特に、電動モータ3は、モータ角速度をモータ端子間電圧とモータ電流(モータに供給される電流)とから演算によって推定することができる。そこで、モータ角速度推定手段8では、次式(1)によって算出するようになっている。
【0016】
ω=(Vm−Im*Rm)/Ke ・・・(1)
ω:モータ角速度
Vm:モータ端子間電圧
Im:モータ電流
Rm:モータ巻線抵抗
Ke:誘起電圧定数
ECU4には、基本アシスト量設定手段11,ダンピング量設定手段(アシスト低減量設定手段)12,摩擦補償量設定手段13及び慣性補償量設定手段14の各機能要素がそなえられている。これらは、いずれも電動モータ3への供給電流を設定するためのもので、特に基本アシスト量設定手段11とダンピング量設定手段12については供給電流を設定する主体的な要素であり、以下に詳述する。なお、摩擦補償量設定手段13は、電動モータ3の磨耗損失分を補償するためのもので、モータ各速度に基づいて磨耗補償量を算出するようになっている。また、慣性補償量設定手段14は、電動モータ3に働く慣性力分を補償するためのもので、モータの角加速度に基づいて慣性補償量を算出するようになっている。
【0017】
ここで図2を参照して、基本アシスト量設定手段11を説明する。なお図2及び後述の図3,図4における電流Ib,Idの正負符号は操舵アシスト力の働く方向に対応するもので、操舵トルク及びモータ角速度についてもそれぞれ正負により方向を示している。
基本アシスト量設定手段11では、操舵トルクセンサ6で検出された操舵トルクTと車速センサ7で検出された車速Vとから、図2に示すようなマップを用いて基本アシスト量(基本アシスト電流)Ibを設定するようになっている。つまり、図2に示すように、基本アシスト電流Ibは、操舵トルクの大きさ|T|がある所定値(T1)未満では、基本アシスト電流Ibは0だが、操舵トルクの大きさ|T|がある所定値(T1)以上になると、所定値T2に達するまで(T2>|T|≧T1)は、基本アシスト電流Ibは、操舵トルクの大きさ|T|の増加に比例して線形に増加する。増加の割合(図2における特性線の傾き)はその時の車速によって定まり、車速が速いほど基本アシスト電流Ibが小さくなるように(図2における特性線の傾きが小さくなるように)設定されている。また、操舵トルクの大きさ|T|がさらに大きくなり、所定値T2以上になったら、基本アシスト電流Ibが過大にならないようにクリップされている。
【0018】
ダンピング量設定手段12では、基本アシスト量を低減するためのダンピング量(ダンピング電流)Idを設定するようになっている。このダンピング電流Idは、高速時において大きな操舵速度(ここではモータ角速度)での操舵操作を抑制するためのもので、ダンピング量設定手段12では、舵トルクセンサ6と車速センサ7と操舵速度算出手段8とから、図3に示すようなマップを用いてダンピング電流Idを設定するようになっている。この場合、モータ角速度ωと車体速度Nとから設定されるダンピング電流Idの大きさは、モータ角速度ωの増加に対して線形に増加するようになっている。また、ダンピング電流Idは基本アシスト電流Ibを減ずる方向へ働くため、図3に示すように基本アシスト電流Ibとは正負逆方向に与えられる。つまり、モータ角速度ωが正の場合(左回転方向及び右回転方向のうち一方の場合)にはダンピング電流Idは負の値(一方の方向へのアシストを減ずる方向の値)をとり、モータ角速度ωが負の場合(左回転方向及び右回転方向のうち他方の場合)にはダンピング電流Idは正の値(他方の方向へのアシストを減ずる方向の値)をとる。また、このモータ角速度ωとダンピング電流Idとの線形関係の傾きは車速によって変化し、車速が速いほど傾きが大きくなっている。つまり車速が速いほど、ダンピング電流が大きくなるようになっている。
【0019】
さらに本装置では、モータ角速度の大きさ|ω|が予め設定された所定の値ωth以上で且つ操舵トルクの大きさ|T|が所定値Tth以上の場合には、図4に示すマップのように、操舵トルクの大きさに応じてさらに付加ダンピング量(付加ダンピング電流)が加えられるようになっている。そのとき付加ダンピング電流Idaは、モータ角速度の大きさ|ω|と、図5のマップに示すような操舵トルクの大きさ|T|に応じて与えられるゲインK1とから、以下の式により算出される。
【0020】
Ida=−K1*(ω−ωth) ・・・(2)
(ただし、|ω|≧ωthかつω≧0の時)
Ida=−K1*(ω+ωth) ・・・(3)
(ただし、|ω|≧ωthかつω<0の時)
この時ゲインK1は図5に示すように、操舵トルクの大きさ|T|がTth未満では0、Tth以上になると、所定値T3に達するまで(T3>|T|≧Tth)は、操舵トルクの大きさ|T|の増加に比例して、線形に増加する。また、操舵トルクの大きさ|T|がさらに大きくなり所定値T3以上になったら、ゲインK1が過大にならないようにクリップされている。
【0021】
本発明の第1実施形態としての車両用操舵制御装置は、上述のように構成されているので、例えば図7のフローチャートに示すように、操舵制御が行われる。つまり、車速センサ7から車速Vを読み込み、操舵トルクセンサ6から操舵トルクTを読み込む(ステップS10)。そして、基本アシスト量設定手段11で基本アシスト電流Ibを計算する(ステップS20)。次に電流センサ9と電圧センサ10からモータ電流Imとモータ端子間電圧Emを読み込む(ステップS30)。そしてモータ電流Imとモータ端子間電圧Emから、前記の式(1)によって、モータ回転数ωを算出する(ステップS40)。
また、ダンピング量設定手段12で基本ダンピング電流Idを算出する(ステップS50)。
【0022】
ここで、付加ダンピングを行う基準となる所定の角速度をωthとすると、操舵トルクの大きさ|T|が所定値Tthよりも大きいか否かを判断し(ステップS60)、|T|<Tthの場合には、アシスト電流Ib+IdがECU4から出力される(ステップS100)。また、|T|≧Tthの場合は、さらにモータ角速度の大きさ|ω|が所定値ωthよりも大きいか否かを比較して(ステップS70)、|ω|<ωthの場合には、アシスト電流Ib+IdがECU4から出力される(ステップS110)が、|ω|≧ωthの場合には付加ダンピング電流Idaが前記の式(2),(3)から計算される(ステップS80)。そして、最終的なアシスト電流として、Ib+Id+IdaがECU4から出力される(ステップS90)。
【0023】
このようにして、操舵トルクの大きさ|T|が所定値Tth以上で且つモータ角速度(操舵速度)の大きさ|ω|が所定値ωth以上の状態では、操舵反力を制御するモータ出力に付加ダンピング電流Idaが付加されるため、ドライバのハンドル切り込みを抑制できる効果がある。つまり、急激にハンドルを切り込もうとすると、モータ角速度(操舵速度)の大きさ|ω|も操舵トルクの大きさ|T|も大きくなるので、操舵トルクの大きさ|T|が所定値以上で且つモータ角速度(操舵速度)の大きさ|ω|が所定値以上の状態であれば、ハンドル切り込みが強すぎる(速すぎる)ものと判断でき、付加ダンピング電流Idaを増大することでこの過剰な速度と力でのハンドル切り込みを抑制することができるのである。
【0024】
例えば、図6は付加ダンピング制御がある場合とない場合とにおけるハンドル挙動の相違を示すグラフであるが、付加ダンピングによってハンドル角の過剰な振幅を抑えることによって、付加ダンピング制御がない場合に比べてより速く安定した状態に回復できることが示されている。
例えば、走行中のレーンチェンジ時におけるハンドル角操作では、付加ダンピング制御がない場合には図6に破線で示すように、操舵開始時にハンドルを切り込み過ぎてしまうと、車体の回頭が過剰になってしまうため、その反動から車体の方向を元に戻すために、逆方向へのハンドル操作も過剰に行ってしまう。このようにして、ハンドルの操作をなかなか収束させることができない。
【0025】
しかし、付加ダンピングによる制御がある場合は、図6に実線で示すように、t1〜t2間,t3〜t4間,t5〜t6間に見られる、ハンドル角の大きさが増加している状態(切り込み,切り増し状態)では、比較的大きな操舵トルクが必要なため、操舵速度の大きさも大きい場合、大きな付加ダンピングが働き、結果としてハンドル角の増大が抑制される。そのため、付加ダンピングによる制御のない場合と比較すると、ハンドル角の振動は小さくなり、その反動からくる車体の振れも小さくなるため、短い時間で安定した状態に収束しやすくなる。
【0026】
また、付加ダンピング電流Idaは、操舵トルクTとモータ角速度(操舵速度)ωの値に応じて付加され、操舵トルクT,モータ角速度(操舵速度)ωが大きいほど、付加ダンピング電流Idaは大きく設定されるため、車両の挙動に応じた適切な制御を行うことができる。
また、急ハンドルや誤操作に対して操舵反力を高めることで、ドライバにその操作が不適切であること及びその程度を知らせることができ、ドライバに適切な運転操作を案内することができる。
【0027】
また、操舵角速度と操舵トルクとが共に所定値を越えた場合に付加ダンピングがかかるように設定されているため、例えば、操舵速度が大きくても操舵トルクが小さければ付加ダンピングはかからない。つまり、ドライバにとって、大きな操舵トルクが必要となるハンドルの切り込み時(ハンドル角が大きくなっていく時)には付加ダンピングがかかるように制御されるが、あまり操舵トルクの必要ないハンドルの切り戻し時(ハンドル角が小さくなっていく時)には付加ダンピングがかからず、車両挙動を安定化させるためのドライバのハンドル切り戻しを阻害することがない。また、重心位置の高い車両においては、急ハンドルに対して操舵反力を高めることで、車両の過度のロールを抑制することができる。
さらに、以上のような制御を行うために用いられるセンサは、すべて標準的なパワーステアリング機構の装置であるため、低コストで車両の挙動に応じて操舵アシスト力(操舵反力)の制御を適切に行うことができるという利点がある。
【0028】
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態について説明をする。本実施形態の構成は、基本的には第1実施形態のものと同じであるが、第1実施形態では操舵トルクとモータ角速度とが共に所定以上の値の場合に、操舵トルクの大きさに応じて付加ダンピングを加えて出力電流を制御するのに対し、第2実施形態では図8,図9に示すように、操舵トルクTとモータ角速度ωとが共に所定値以上の場合(|T|≧Tthかつ|ω|≧ωthの時)に、モータ角速度の大きさに応じて基本アシスト係数K2を定めて、操舵トルクに対応する基本アシスト電流にこの基本アシスト係数K2を乗じることにより、基本アシスト電流Ibを設定し、この設定した基本アシスト電流Ibに基づいて電動モータ3の電流を制御するようになっている。
【0029】
つまり、基本アシスト電流Ibは、以下のように設定される。
Ib=k*|T| ・・・(4)
(T1≦|T|<Tthの場合,kはベース特性の勾配となる係数)
Ib=I1+k*K2*(|T|−Tth) ・・・(5)
(|T|≧Tthの場合,kはベース特性の勾配となる係数)
ここで基本アシスト係数K2は、図9に示すようにモータ角速度の大きさ|ω|によって定まる値であり、|ω|<ωthの場合にはK2は定数であるが、|ω|がωth以上になると、所定値ω1に達するまで(ωth≦|ω|<ω1)は、モータ角速度の大きさ|ω|の増加に伴って、線形に減少する。また、所定値ω1以上になったら、基本アシスト係数K2は0となり、結果としてアシスト電流IbはI1の値をとる。
【0030】
なお、図8では特定の車速の場合についてのマップを示しているが、第1実施形態と同様に、基本アシスト電流Ibは、車速にも対応して設定されるものである。
【0031】
本発明の第2実施形態としての車両用操舵制御装置は上述のように構成されるので、例えば図10のフローチャートに示すように操舵制御が行われる。
【0032】
つまり、図10において、ステップS70までの処理、すなわち操舵トルクが所定値以上で且つモータ角速度が所定値以上の場合の条件判断までは、第1実施形態と同じであるため、その次のステップから説明する。
ステップS70で、|ω|≧ωthの場合には基本アシスト係数K2が計算される(ステップS81)。そして上記計算式(4),(5)によって、最終的なIbが計算される。その後、Ib+Idが最終的な電力としてECU4から出力される。(ステップS91)。
【0033】
このようにして、操舵トルクの大きさ|T|とモータ角速度(操舵角速度)の大きさ|ω|とが共に所定値以上の状態では、操舵反力を制御するモータ出力の基本アシスト電流が所定の割合で減少するため、ドライバのハンドル切り込みが抑制される。これはつまり急激なハンドル操作や誤操作によって、車両が不安定な挙動を示すことを防いでいる。
【0034】
また、図6に示す付加ダンピング制御がある場合とない場合のハンドル挙動の相違を示したグラフのように、付加ダンピングによってハンドル角の過剰な振幅を抑えることによって、ダンピング制御がない場合に比べてより速く安定した状態に回復することができるということが、本発明の第1実施例と同様に、第2実施例でも述べることができる。
【0035】
また、付加ダンピング電流Idaは、操舵トルクTとモータ角速度(操舵速度)ωの値に応じて付加され、また操舵トルクT,モータ角速度(操舵速度)ωが大きいほど、付加ダンピング電流Idaは大きく設定されるため、車両の挙動応じた適切な制御を行うことができる。
また、急ハンドルや誤操作に対して操舵反力を高めることで、ドライバにその操作が不適切であること及びその程度を知らせることができ、ドライバに適切な運転操作を案内することができる。
【0036】
また、操舵角速度と操舵トルクとが共に所定値を越えた場合に付加ダンピングがかかるように設定されているため、例えば、操舵速度が大きくても操舵トルクが小さければ付加ダンピングはかからない。つまり、ドライバにとって、大きな操舵トルクが必要となるハンドルの切り込み時には付加ダンピングがかかるように制御されるが、あまり操舵トルクの必要ないハンドルの切り戻し時には付加ダンピングがかからず、車両挙動を安定化させるためのドライバのハンドル切り戻しを阻害することがない。また、重心位置の高い車両においては、急ハンドルに対して操舵反力を高めることで、車両の過度のロールを抑制することができる。
【0037】
さらに、以上のような制御を行うために用いられるセンサは、すべて標準的なパワーステアリング機構の装置であるため、低コストで車両の挙動に応じて操舵アシスト力(操舵反力)の制御を適切に行うことができるという利点がある。
【0038】
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨から逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
例えば、上記第2実施形態では、操舵トルクとモータ角速度とが共に所定値以上の場合に、モータ角速度の大きさに応じて基本アシスト係数K2を定めて、操舵トルクによって定められたアシスト電流にこの基本アシスト係数K2を乗じるという方法で出力電流を制御しているが、基本アシスト係数K2を求める代わりにモータ角速度に応じて基本アシスト電流の最大値Imaxを定めて、操舵トルクによって定められた基本アシスト電流を最大値Imaxで制限するように制御してもよい。
【0039】
この場合、例えば図11,図12に示すように、モータ角速度が所定の値以上になるとそれに対応して、電流最大値Imaxが減少するように定められ、操舵トルクが所定の値以上の範囲において、アシスト電流が電流最大値Imaxによって制限される。つまり、電流最大値Imaxは、モータ角速度の大きさ|ω|によって定まる値であり、|ω|<ωthの場合にはImaxは一定の値をとるが、|ω|がωthを超えると、所定値ω2に達するまで(ωth≦|ω|<ω2)は、モータ角速度の大きさ|ω|の増加に伴って、線形に減少する。また、所定値ω2以上になると、電流最大値Imaxは最低値I1となり、結果としてアシスト電流Ibも最低値I1となる。
【0040】
また例えば、上記実施形態では、電動パワーステアリングを用いた操舵装置を例として挙げているが、電動パワーステアリングの代わりにステアバイワイヤ方式のパワーステアリングや、油圧方式のパワーステアリングの操舵装置に用いてもよい。
つまり、例えば操舵用のアクチュエータにより操舵輪を転舵するステアバイワイヤ方式の場合、図13に示すように、ECU4が操舵トルク及び操舵速度の各情報を読み込みハンドルに付設された操舵反力付与機構(操舵反力調整機構)に働きかけることによって、操舵反力の調整制御を行うように構成すればよい。
【0041】
また、例えば油圧方式のパワーステアリングの場合、図14に示すように、ECU4が操舵トルク及び操舵速度の各情報を読み込み、油圧装置に働きかけることで、操舵反力の調整制御を行うように構成すればよい。
【0042】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明の車両用操舵制御装置(請求項1〜3)によれば、パワーステアリング機構の標準的なセンサのみを利用して、走行時の急操舵を抑制することような操舵反力特性を得ることができる。つまり、低コストで車両の挙動に応じて操舵アシスト力(操舵反力)の制御を適切に行うことができるという利点がある。
【0043】
また、操舵反力を決定する時に、操舵速度だけでなく操舵トルクも考慮するため、例えばハンドルの切り込み方向への操舵アシストとハンドルの戻し方向への操舵アシストとを区別することも可能になり、車両挙動を安定化させるためのドライバのハンドル切り戻しを阻害することがない。また、重心位置の高い車両においては、急ハンドルに対して操舵反力を高めることで、車両の過度のロールを抑制することができる。
また、パワーステアリング機構の標準的なセンサのみを利用しているため、装置の信頼性を高めることができ、故障の可能性を低めることができる。
【0044】
また、請求項2記載の車両用操舵制御装置によれば、さらに、電動パワーステアリング機構であるため、制御が容易であり、応答性良く制御を行うことができる。
【0045】
また、請求項3記載の車両用操舵制御装置によれば、操舵反力付与装置が備えられているため、制御が容易であり、応答性良く制御を行うことができる。
また、請求項4記載の車両用操舵制御装置によれば、さらに、操舵速度と操舵トルクとの大きさに応じた適切な操舵反力が与えられるため、車両が不安定な状態に陥ることを未然に防ぐことができるという利点がある。
【0046】
また、請求項5記載の車両用操舵制御装置によれば、誤って過剰なハンドル操作を行った場合にも、その度合いに応じて適切な操舵反力が与えられるため、操舵操作を適切に行うように案内することができ、車両の走行挙動を安定させることができるという利点がある。
また、請求項6,7記載の車両用操舵制御装置によれば、操舵速度を確実に検出して制御を実施することができるという利点がある。
【0047】
また、請求項8記載の車両用操舵制御装置によれば、電動モータの角速度を検出するためのセンサが必要なくなり、コストを低く抑えることができる。
また、モータ端子間電圧センサ及びモータ供給電流センサは電動パワーステアリング機構に用いられる標準的なセンサであるため、故障率の発生を低く抑えることができるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態にかかる車両用操舵制御装置の全体構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の一実施形態にかかる車両用操舵制御装置による基本アシスト制御を説明するマップである。
【図3】本発明の一実施形態にかかる車両用操舵制御装置によるダンピング制御を説明するマップである。
【図4】本発明の一実施形態にかかる車両用操舵制御装置による付加ダンピングを説明するマップである。
【図5】本発明の一実施形態にかかる車両用操舵制御装置による付加ダンピングを説明するマップである。
【図6】本発明の一実施形態にかかる車両用操舵制御装置によるところのハンドル角と時間変化を説明するマップである。
【図7】本発明の第1実施形態にかかる車両用操舵制御装置による操舵制御を説明するフローチャートである。
【図8】本発明の一実施形態にかかる車両用操舵制御装置によるアシスト電流の低減を説明するマップである。
【図9】本発明の一実施形態にかかる車両用操舵制御装置によるアシスト電流の低減を説明するマップである。
【図10】本発明の第2実施形態にかかる車両用操舵制御装置による操舵制御を説明するフローチャートである。
【図11】本発明の一実施形態にかかる車両用操舵制御装置によるアシスト電流最大値の低減を説明するマップである。
【図12】本発明の一実施形態にかかる車両用操舵制御装置によるアシスト電流最大値の低減を説明するマップである。
【図13】本発明に適用しうる操舵系の他の構成を示す模式図である。
【図14】本発明に適用しうる操舵系の他の構成を示す模式図である。
【符号の説明】
1 操舵輪
2 ステアリングホイール(ハンドル)
3 電動モータ
4 ECU
5 モータ駆動回路
6 操舵トルクセンサ(操舵トルク検出手段)
7 車速センサ
8 モータ角速度推定手段(操舵速度検出手段)
9 モータ電流センサ
10 モータ端子間電圧センサ
11 基本アシスト量設定手段
12 ダンピング(アシスト低減)量設定手段
13 摩擦補償量設定手段
14 慣性補償量設定手段
15 バッテリ
16 電動パワーステアリング機構(操舵反力調整機構)
Claims (8)
- 車両の操舵反力を調整しうる操舵反力調整機構と、
操舵操作によって入力される操舵トルクを検出する操舵トルク検出手段と、
該操舵操作の際の操舵速度を検出する操舵速度検出手段と、
該操舵トルク検出手段により検出された該操舵トルクが予め設定された所定トルク値以上で且つ該操舵速度検出手段により検出された該操舵速度が予め設定された所定速度値以上の場合に、該操舵反力調整機構による該操舵反力を増加させる制御手段と、
をそなえていることを特徴とする、車両用操舵制御装置。 - 該操舵反力調整機構は、電動パワーステアリング機構であることを特徴とする、請求項1記載の車両用操舵制御装置。
- 該車両が、ステアバイワイヤ方式の操舵装置をそなえていると共に、操舵反力を模擬的に与える操舵反力付与機構をそなえ、
該操舵反力調整機構は、該操舵反力付与機構である
ことを特徴とする、請求項1記載の車両用操舵制御装置。 - 該制御手段は、該操舵トルクが該所定トルク値以上で且つ該操舵速度が該所定速度値以上の場合に、該操舵トルクと該操舵速度とに応じて、該操舵反力を設定する
ことを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の車両用操舵制御装置。 - 該制御手段は、該操舵トルクが大きいほど該操舵反力の増加量を大きく設定し、該操舵速度が速いほど該操舵反力の増加量を大きく設定することを特徴とする、請求項4記載の車両用操舵制御装置。
- 該操舵速度検出手段は、操舵操作されるステアリングホイール又はステアリングシャフトの角速度を該操舵速度として検出する
ことを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の車両用操舵制御装置。 - 該操舵速度検出手段は、該電動パワーステアリング機構にそなえられた電動モータの角速度を該操舵速度として検出する
ことを特徴とする、請求項2〜5のいずれか1項に記載の車両用操舵制御装置。 - 該操舵速度検出手段は、該電動モータの角速度を、該電動モータの端子間電圧と該電動モータへの供給電流とから推定する
ことを特徴とする、請求項7記載の車両用操舵制御装置。
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