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JP2003515648A - 非晶質オリゴマーを含むポリマー−クレーナノ複合材 - Google Patents

非晶質オリゴマーを含むポリマー−クレーナノ複合材

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JP2003515648A
JP2003515648A JP2001541117A JP2001541117A JP2003515648A JP 2003515648 A JP2003515648 A JP 2003515648A JP 2001541117 A JP2001541117 A JP 2001541117A JP 2001541117 A JP2001541117 A JP 2001541117A JP 2003515648 A JP2003515648 A JP 2003515648A
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nanocomposite
clay
polymer
polyamide
amorphous
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JP2001541117A
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バグロディア,シュリラム
ゲイル バーナード,リンダ
ウェイン コネル,ゲイリー
ウォーカー ギルマー,ジョン
ラン,タイ
クリストファー ジュニア マタヤバス,ジェイムズ
トッド オウエンズ,ジェフリー
サイホギオス,バシリキ
イーストン ジュニア シャープ,エマーソン
リチャード ターナー,サム
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Eastman Chemical Co
Original Assignee
Eastman Chemical Co
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Publication date
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    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08JWORKING-UP; GENERAL PROCESSES OF COMPOUNDING; AFTER-TREATMENT NOT COVERED BY SUBCLASSES C08B, C08C, C08F, C08G or C08H
    • C08J5/00Manufacture of articles or shaped materials containing macromolecular substances
    • C08J5/005Reinforced macromolecular compounds with nanosized materials, e.g. nanoparticles, nanofibres, nanotubes, nanowires, nanorods or nanolayered materials
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B82NANOTECHNOLOGY
    • B82YSPECIFIC USES OR APPLICATIONS OF NANOSTRUCTURES; MEASUREMENT OR ANALYSIS OF NANOSTRUCTURES; MANUFACTURE OR TREATMENT OF NANOSTRUCTURES
    • B82Y30/00Nanotechnology for materials or surface science, e.g. nanocomposites
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、ポリマー−クレーナノ複合材、前記ナノ複合材から製造された製品およびポリマー−クレーナノ複合材を製造する方法に関する。本ポリマー−クレーナノ複合材は、(a)マトリックスポリマー、(b)非晶質オリゴマーおよび(c)層状クレー材料を含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本出願は、1999年12月1日出願の仮特許出願60/168,403号に
対する優先権を主張する。この仮特許出願は本明細書に全体的に引用して援用す
る。
【0002】 発明の分野 本発明は、マトリックスポリマー、好ましくはポリアミド、少なくとも一種の
非晶質オリゴマー樹脂および前記非晶質オリゴマー樹脂に均一に分散した層状ク
レー材料を含むナノ複合材組成物に関する。本発明はまた、ナノ複合材から製造
された物品およびナノ複合材を製造する方法に関する。
【0003】 発明の背景 ポリマー−クレー複合材は、ガスバリア性、熱変形温度および弾性率を含むポ
リマー特性を改善する可能性のゆえに最近非常に注目されている。ポリマー−ク
レー複合材がポリマーマトリックスのクレーによる核形成に起因した急速結晶化
を多くの場合示すことが見出された。この特徴は、米国特許5,385,776
号および4,739,007号において開示されたナイロン複合材およびJou
rnal of Applied Polymer Science,Vol.
71(1999),pg.1139〜1146において論じられたPET複合材
などの耐熱性および弾性率が改善された不透明結晶質成形品に関して利点であり
うる。しかし、ポリマー−クレー複合材の急速結晶化は、異形押出、押出ブロー
成形、延伸ブロー成形、フィルム押出およびブローフィルムに限定されないが、
それらを含む急速結晶化が必要でない用途でそれらを使用することを妨げる。ポ
リマー−クレー複合材の急速結晶化は、クリアな部品を得ることを不可能ではな
いにしても難しくし、利用できる加工条件(window)を大幅に減少させる
【0004】 米国特許4,739,007号には、ポリアミドマトリックスポリマーと、ポ
リアミドの後で後続の重合に供されたモノマー成分で処理された十分に分散した
層状シリケート材料を含み、高い機械的強度および優れた高温特性を付与する複
合材料が開示されている。米国特許4,889,885号には、非ポリアミドマ
トリックスポリマーと、ポリアミド樹脂以外の樹脂のモノマーおよび/またはオ
リゴマーで処理された十分に分散したシリケート材料とを混合する工程と、混合
工程で形成された混合物中の前記モノマーおよび/またはオリゴマーを重合する
重合工程とを含む複合材料が開示されている。
【0005】 米国特許5,385,776号には、ナイロン6マトリックスと、溶融押出中
に配合され、ポリアミドのガンマ結晶構造への急速核形成を付与し、よって弾性
率および水による可塑化に対する耐性を改善する僅少量の層状シリケート材料と
を含む複合材料が開示されている。
【0006】 米国特許4,810,734号には、特定の有機アンモニウム化合物で処理さ
れ、分散助剤を用いる合成によって配合された層状シリケート材料を含むナイロ
ン複合材が開示されている。
【0007】 PCT出願WO93/04117号には、ポリアミドマトリックスと、ポリマ
ー複合材に改善された弾性率を付与するために溶融押出中に配合された特定の一
次または二次の有機アンモニウム化合物で変性された層状シリケート材料とを含
む複合材料が開示されている。
【0008】 Journal of Applied Polymer Science,
Vol.71(1999),pg.1139〜1146には、ポリエチレンテレ
フタレートマトリックスおよび開示されなかったクレー材料を含む複合材料の急
速結晶化が開示されている。
【0009】 PCT出願WO93/11190号には、特定の有機アンモニウム化合物で、
その後特定のシラン化合物で処理され、溶融ブレンディングによって配合された
層状シリケート材料を含むナイロン複合材が開示されている。
【0010】 MXD6は、アジピン酸およびメタキシレンジアミンから製造された市販の部
分芳香族半結晶質ナイロン樹脂であり、イソフタル酸を含むコモノマーを有する
コポリアミドとしても入手できる。PETと似た加工条件およびレオロジーなら
びにEVOHに比べたPETからの改善された離層強さのゆえに、MXD6およ
びそのコポリアミドは、多層PETボトル用の好ましいバリア材料である。MX
D6はPETより迅速に結晶化するけれども、その結晶化速度は、多層ボトルの
製造を可能にするのに十分きっかり緩慢である。しかしながら、MXD6の酸素
バリア性がPETの酸素バリア性の10〜40倍のみであるので、MXD含有材
料のガスバリア特性の一層の改善が望ましい。
【0011】 この研究中に、MXD6−クレー複合材が、例えば、酸素バリア性を大幅に改
善でき、従って改善されたバリア性をもつ多層ボトルを提供したり、および/ま
たは原材料コストを下げるとともにリサイクル適性を改善するバリア材料の薄層
を含む高バリア多層ボトルの製造を可能にしたりすることが見出された。しかし
、多くのMXD6−クレー複合材がクレーのないMXD6より迅速に結晶化し、
それによってボトルの製造がより難しく時には不可能になることも見出された。
多くのMXD6−クレー複合材に関して、クレー装填量および結果としてのガス
バリア特性が増加するにつれて、ポリマーの結晶化速度は、より急速になること
が見出された。従って、純粋なMXD6の結晶化速度と比べて結晶化速度を高め
ずにナノ複合材技術を用いてMXD6ナイロンのガスバリア特性を大幅に改善す
ることが望ましい。
【0012】 本発明の目的は、クレー小板粒子の存在により生じる核形成作用を克服すると
ともに、クレー小板粒子の配合によってもたらされる改善された特性の利点を有
するが、多様な用途のために容易に加工可能なままであるポリマー−クレー複合
材を提供することである。
【0013】 発明の概要 驚くべきことに、本発明者らは、クレーを処理するために特定の非晶質オリゴ
マー樹脂を用いる時、マトリックスポリマー材料の結晶化速度の増加が小さくな
り、場合によって逆転することを見出した。さらに、非晶質オリゴマー樹脂を使
用すると、ブロー成形用途での改善された加工性、改善された接着性、改善され
たリサイクル適性、改善された色、改善されたバリア性、改善されたクラリティ
および/またはそれらの組み合わせを含む追加の利点をもたらすことが見出され
た。
【0014】 従って、本明細書において具現し、広く説明するように、本発明は、一つの実
施形態において、(i)マトリックスポリマー、(ii)非晶質オリゴマーおよ
び(iii)層状クレー材料を含むポリマー−クレー複合材に関する。
【0015】 本発明は、もう一つの実施形態において、(i)高分子量マトリックスポリア
ミドおよび(ii)前記ポリアミド中に配合され、マトリックスポリアミド−適
合性非晶質オリゴマー樹脂に分散されている層状クレー材料を含むポリアミド−
クレーナノ複合材に関する。
【0016】 本発明は、もう一つの態様において、(a)オリゴマー樹脂−クレー複合材を
形成するために層状クレー材料をマトリックスポリマー−適合性非晶質オリゴマ
ー樹脂と溶融混合する工程と、(b)ポリマー−クレーナノ複合材料を生成させ
るためにオリゴマー樹脂−クレー複合材を高分子量マトリックスポリマーと混合
する工程とを含むポリマー−クレーナノ複合材を製造する方法に関する。
【0017】 本発明は、なおもう一つの態様において、ポリマー−クレーナノ複合材料を生
成させるために層状クレー材料、非晶質オリゴマー樹脂およびマトリックスポリ
マーを溶融混合することを含むポリマー−クレーナノ複合材を製造する方法に関
する。
【0018】 本発明の別の利点は、後続の詳細な説明においてある程度記載されるであろう
し、ある程度その説明から明らかであろうし、あるいは本発明の実施技術によっ
て学びうる。本発明の利点は、添付した請求の範囲において特に指摘された要素
および組み合わせによって実現され達成されるであろう。前述した一般的説明と
以下の詳細な説明の両方が本発明の好ましい実施形態の代表例および説明的なも
のであり、請求されたような本発明を制限するものではないことが理解されるべ
きである。
【0019】 発明の詳細な説明 本発明の以下の詳細な説明およびそこで提供された実施例を用いることにより
本発明をより容易に理解することが可能である。本発明は、記載された特定の成
分、物品、方法および/または条件に、これらが勿論多様でありうるので限定さ
れないことが理解されるべきである。本明細書において用いられる用語が特定の
実施形態のみを説明する目的のためであり、限定することを意図していないこと
も理解されるべきである。
【0020】 定義 単数形「a」、「an」および「the」は、本明細書および添付した請求の
範囲において用いられる時、文脈によって明らかに決まらないかぎり複数対象を
包含することも注意されなければならない。例えば、本発明のナノ複合材および
方法から製造された一つの(an)「物品」、「容器」または「ボトル」と言う
ことは、複数の物品、容器またはボトルの加工を包含することが意図されている
【0021】 範囲は、「約」または「およそ」のある特定値と「約」または「およそ」の別
のある特定値、および/または「約」または「およそ」のある特定値から「約」
または「およそ」の別のある特定値までとして本明細書において表現しうる。こ
うした範囲が表現される時、もう一つの実施形態は、ある特定値と他の特定値、
および/またはある特定値から別の特定値までを包含する。同様に、値が近似と
して表現される時、先行詞「約」の使用によって、特定の値がもう一つの実施形
態を作ることは言うまでもないであろう。範囲の各々の終点が他の終点に関連し
て、および他の終点とは無関係にの両方で意味があることはさらに言うまでもな
いであろう。
【0022】 本明細書および請求の範囲において用いられる時はいつも、記載された用語は
以下の意味をもつものとする。
【0023】 「層状クレー材料」、「層状クレー」、「層状材料」または「クレー材料」と
は、隣接した複数の結合された層の形をとっている、スメクタイトクレー材料な
どの、いかなる有機材料または無機材料あるいはそれらの混合物も意味するもの
とする。層状クレーは小板粒子を含み、一般に膨潤性である。
【0024】 「小板」、「小板粒子」、「クレー粒子」または「粒子」とは、層状材料の独
立非結合層または凝集非結合層を意味するものとする。これらの層は、独立小板
粒子、小板粒子の規則的小凝集体または不規則的小凝集体(タクトイド)および
/またはタクトイドの小凝集体の形を取ってよい。
【0025】 「分散」または「分散された」は、小板粒子の分離の多様なレベルまたは度合
を指す一般用語である。より高い分散レベルには、「挿入された」および「剥離
された」が挙げられるが、それらに限定されない。
【0026】 「挿入された」または「挿入する」とは、隣接小板粒子および/またはタクト
イド間で中間層の開きが増加した処理層状クレー材料または有機的変性層状クレ
ー材料を含む層状クレー材料を意味するものとする。
【0027】 「剥離する」または「剥離された」とは、マトリックスポリマーなどのキャリ
ア材料全体を通して独立状態で殆ど分散した小板を意味するものとする。
【0028】 「剥離」とは、挿入され分散した分離状態または挿入されずにより低度に分散
した分離状態からの剥離を形成するプロセスを意味するものとする。
【0029】 「ナノ複合材」とは、層状クレー材料から得られる複数の独立小板を中に分散
させたポリマーまたはコポリマーを含む組成物または残分を意味するものとする
【0030】 「マトリックスポリマー」または「マトリックスポリアミド」とは、クレー材
料を中に分散させてナノ複合材を形成させる熱可塑性または熱硬化性ポリマーま
たはポリアミドを意味するものとする。
【0031】 本明細書および結論的な請求の範囲において用いられるような化学物質の残分
とは、特定の反応機構における当該化学物質の生成製品または後続の配合物また
は化学製品である部分を、その部分が当該化学物質から実際に得られているか否
かに関係なく意味する。従って、ポリエステル中のエチレングリコール残基とは
、エチレングリコールがポリエステルを製造するために用いられているか否かに
関係なく、ポリエステル中の一個以上の−OCH2CH2O−反復単位を意味する
。同様に、ポリエステル中のセバシン酸残基とは、ポリエステルを得るためにセ
バシン酸またはそのエステルを反応させることにより残基が得られるか否かに関
係なく、ポリエステル中の一個以上の−CO(CH28CO−部分を意味する。
【0032】 本明細書および結論的な請求の範囲において用いられるような化学組成物の「
残分」とは、特定可能な組成の出発材料から組成物または製品を製造する方法に
よって製造される最終組成物または最終製品を、残分が残分形成後に特定可能な
量の不変出発材料を含むか否かに関係なく意味する。換言すると、化学配合物ま
たは化学組成物の残分は、プロセスの出発材料が残分を調製するプロセス中に解
離し、混合しまたは別な風に変化されることになるとしても、関連プロセスによ
って製造された製品を指してよい。例えば、HClを含む水溶液とNaOHを含
む水溶液とを混合するプロセスによって形成された組成物の残分とは、最終組成
物がHClまたはNaOHを含んでいたか否かに関係なく、(水と塩(NaCl
)を含む)形成された最終組成物を意味する。別の例において、ワイオミング型
ベントナイト含む層状クレー材料と非晶質オリゴマーとを混合するプロセスによ
って形成された組成物の残分とは、最終組成物が特定可能なワイオミング型ベン
トナイトまたは不変ワイオミング型ベントナイトを含んでいたか否かに関係なく
、形成された組成物を意味する。
【0033】 実施形態の説明 本発明は、一つの実施形態において、少なくとも一種の非晶質オリゴマー樹脂
および前記オリゴマー樹脂に均一に分散したクレー小板粒子を含む複合材料およ
び前記複合材から製造された製品に関する。
【0034】 本発明は、他の実施形態において、(i)マトリックスポリマー、(ii)非
晶質オリゴマーおよび(iii)層状クレー材料またはその残分を含むポリマー
−クレーナノ複合材に関する。
【0035】 しかしながら、特定の実施形態において、本発明のナノ複合材は、(a)(i
)少なくとも一種の二酸を含むジカルボン酸成分の残基および(ii)少なくと
も一種のジアミン成分の残基を含む非晶質マトリックスポリアミドと、(b)マ
トリックスポリアミドに分散している層状クレー材料とを含むポリアミド−クレ
ーナノ複合材ではない。
【0036】 同様に、他の特定の実施形態において、ポリマー−クレーナノ複合材は、(i
)(i)少なくとも一種のジカルボン酸成分の残基および(ii)少なくとも一
種のジアミン成分の残基を含む非晶質マトリックスポリアミド、すなわちポリ(
m−キシレンアジパミド)と、(ii)非晶質マトリックスポリアミド−適合性
オリゴマー樹脂、すなわちオリゴマー(m−キシレンアジパミド)を含まない。
【0037】 幾つかの実施形態において、ポリマー−クレーナノ複合材は、たった今上で記
載された(i)および(ii)を同時には含まない。
【0038】 なお他の実施形態において、本発明のナノ複合材は、(a)(i)少なくとも
一種のジカルボン酸成分の残基および(ii)ジアミン成分の残基を含む非晶質
マトリックスポリアミドと、(b)マトリックスポリアミドに配合されている非
晶質マトリックスポリアミド−適合性オリゴマー樹脂に分散している層状クレー
材料を含むポリアミド−クレーナノ複合材ではない。
【0039】 幾つかの実施形態において、本発明は、(a)オリゴマー樹脂−クレー複合材
を形成するために層状クレー材料を非晶質オリゴマー樹脂と溶融混合する工程と
、(b)ポリマー−クレーナノ複合材を生成させるためにオリゴマー樹脂−クレ
ー複合材をマトリックスポリマーと混合する工程とを含むポリマー−クレーナノ
複合材を製造する方法に関する。
【0040】 幾つかの実施形態において、本発明は、(a)オリゴマー樹脂−クレー複合材
を形成するために層状クレー材料を非晶質オリゴマー樹脂と溶融混合する工程と
、(b)オリゴマー樹脂−クレー複合材を高分子量マトリックスポリマーと混合
し、ナノ複合材料を生成させる工程とを含むポリマー−クレーナノ複合材を製造
する方法に関する。
【0041】 本発明の組成物と同様に、本発明の方法の幾つかの実施形態は、(i)溶融段
階工程−成長重縮合に関する重合化学量論比の均衡を破ることによってアミノ末
端基または二酸末端基のいずれかをもつ非晶質高バリアポリアミドの低分子量変
種(オリゴマー)を製造する工程と、(ii)前記オリゴマーをクレー材料と溶
融混合する工程とを含まない。
【0042】 さらに、本発明の方法の幾つかの実施形態において、ポリマー−クレーナノ複
合材は、(i)(i)少なくとも一種のジカルボン酸成分の残基および(ii)
少なくとも一種のジアミン成分の残基を含む非晶質マトリックスポリアミド、す
なわちポリ(m−キシリレンアジパミド)と、(ii)非晶質マトリックスポリ
アミド−適合性オリゴマー樹脂、すなわちオリゴマー(m−キシリレンアジパミ
ド)を同時には含まない。
【0043】 一般に、層状クレー材料(一般にシリケート)は、層状クレー材料の分散性を
強化して複合材に分散した小板粒子を形成させるために以下に記載されたような
種々の薬剤で処理される。本発明により製造されたナノ複合材組成物は、改善さ
れたガスバリア特性を示すクリアなボトルおよびフィルムを製造するために特に
有用である。
【0044】 本発明により製造されたナノ複合材組成物は、結晶化する小さい傾向に基づい
て、従来のポリマー−クレー組成物より意外にも加工適性である。さらに、ナノ
複合材から製造された製品は、従来のポリマー−クレー複合材から製造された製
品より多層フィルムにおいて低いヘーズ(特に配向された時)、高いガスバリア
特性および良好な接着性を達成することが可能である。
【0045】 先行技術において、ポリマー−小板粒子複合材のX線分析によって決定される
ようなピーク強度および基底間隔値、または主たる基底間隔の欠如に基づいてク
レー(小板粒子)の分離度が定義されてきた。X線分析単独では小板粒子がポリ
マーに個々に分散するか否かを明確に予測しないことが多いとしても、X線分析
は、達成された分散のレベルの定量化を多くの場合可能にすることができる。X
線回折による基底間隔は、単一小板でなくタクトイド中の小板の分離距離を示す
。X線回折強度(基底間隔ピーク高さ)は、クレー材料を含むナノ複合材から生
じる物品におけるバリア性と相関関係にありうる。例えば、低い基底間隔ピーク
高さは、殆どタクトイドがないことを示し、従って、残りは、独立小板か、また
は不規則化したタクトイドのいずれかでなければならない。
【0046】 さらに、ポリマーナノ複合材において、X線分析単独ではポリマー中の小板粒
子の分散または結果としてのガスバリア性の改善のいずれかを正確に予測しない
。ポリマー−小板複合材のTEM画像は、少なくとも一種のポリマーに配合され
ている小板粒子が、独立小板(剥離状態)、小板の不規則的凝集体、小板の十分
に規則的な凝集体または積重ね凝集体(タクトイド)、積重ね小板の膨潤凝集体
(挿入タクトイド)およびタクトイドの凝集体に限定されないが、それらを含む
種々の形を取って存在することを示している。
【0047】 特定のいかなる理論にも拘束されずに、改善されたガスバリア性(透過性)の
度合が、得られた粒子小板と凝集体の実施形態比、それらが分散されるか、ある
いは均一に配分される度合、およびそれらが透過物の流束に垂直に配列している
度合に応じて決まることが考えられる。
【0048】 本発明によりガス透過性の改善を得るために、小板粒子の大部分、好ましくは
少なくとも約75%、場合によって少なくとも約90%以上程度の多くが、TE
M画像から推定して約30nm未満、好ましくは約10nm未満の最短寸法にお
ける厚さを有する独立小板および小凝集体の形で分散するようにマトリックスポ
リマー中で複合材の大部分を代表する小板粒子が剥離されている、好ましくは高
度に剥離されていることが好ましい。より多くの独立小板およびより少ない規則
的凝集体または不規則的凝集体を含むポリマー−小板ナノ複合材は最も好ましい
【0049】 著しいレベルの不完全な分散(すなわち、約30nmより大きい大凝集物およ
びタクトイドの存在)は、小板粒子によるバリア性改善の可能性の指数関数的な
減少につながるのみでなく、強度、靱性、耐熱性、目視クラリティおよび加工性
などのポリマー樹脂に固有の他の特性に対する悪影響にもつながりうる。
【0050】 再び、特定の理論に拘束されないが、ポリマーと合わせて溶融加工したり、あ
るいはポリマーと混合したりした直後の小板粒子の層剥離が混合のエンタルピー
および混合のエントロピーからの寄与を受ける有利な混合自由エネルギーを必要
とすることが考えられる。ポリマーと合わせたクレーの溶融加工は、ポリマー鎖
がクレーの二層間の領域に存在する時にポリマー鎖に到達できる少ない配座数に
起因して負の混合エントロピーを生じさせる。劣った分散は、混合のエンタルピ
ーが負の混合エントロピーを克服するのに十分ではないので、例えば、溶融加工
性ポリエステルを用いて得られることが考えられる。それに反して、一般に良好
な分散は、ポリアミドの水素結合特性に起因してポリアミドで得られる。しかし
、この分散の程度は、負の混合エントロピーのゆえに低下することが多い。
【0051】 さらに、上述したように、クレー粒子を含む先行技術の多くのポリアミドナノ
複合材は急速結晶化を誘発する。特定のいかなる理論にも拘束されずに、フィル
ムの延伸または配向などの、先行技術のポリアミド/クレーナノ複合材の加工が
分散した粒子周りのマトリックスポリマーの結晶化からの非常に高いレベルのヘ
ーズにつながるので、ポリマーナノ複合材は、食品包装用途のために好ましくな
くなることが考えられる。この結晶化現象は、ポリマーフィルム中での空隙と孔
の形成の原因にさえなりうる。それは、バリア用途でのこれらの組成物の有用性
を消失させる。
【0052】 本発明に関して、マトリックスポリマー、好ましくはポリアミド、非晶質オリ
ゴマー、好ましくはオリゴマー非晶質ポリアミドおよび層状クレー材料を加工す
ると、得られたポリマーナノ複合材中の小板粒子の良好な分散がもたらされ、殆
ど独立した小板粒子を含有する分散したクレードメインが生じることが見出され
た。得られたナノ複合材は、同じまたは類似の構造に成形された純ポリマーと比
べて、壁または物品に成形された時に改善されたガスバリア性を有する。さらに
、非晶質オリゴマーを有するこれらのナノ複合材は、配向工程および/または他
のフィルム加工工程を受けた時に、分散および/または剥離した当初に変成され
たクレーの存在下でヘーズ形成、結晶化および他の欠陥形成に対して意外な耐性
を示すことが見出された。
【0053】 冷却時の結晶化に関するピーク温度(Tcc)および加熱時の結晶化に関するピ
ーク温度(Tch)のDSCによる測定は、Tcc−Tchの比較によって結晶化の相
対速度を定性的に迅速に決定する有用なツールである。Tcc−Tchの値が大きけ
れば大きいほど、材料は速く結晶化する。逆に、Tcc−Tchの値が小さければ小
さいほど、材料は緩慢に結晶化する。そしてTccおよび/またはTchがないこと
は、一般に5〜20℃/分の走査速度を用いるDSC測定の時間尺度よりはるか
に遅い結晶化を示している。この方法は、同じマトリックスポリマー材料を含む
複合材組成物を比較するために有用である。加熱と冷却の速度は、この文書に示
されたTcc値およびTch値に関して両方とも20℃/分である。
【0054】 マトリックスポリマー いかなる溶融加工性マトリックスポリマーも本発明において用いてよい。溶融
加工性ポリマーの例は、ポリエステル、ポリエーテルエステル、ポリアミド、ポ
リエステルアミド、ポリウレタン、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリウレ
ア、ポリアミドイミド、ポリフェニレンオキシド、フェノキシ樹脂、エポキシ樹
脂、ポリオレフィン、ポリアクリレート、ポリスチレンおよびポリエチレン−c
o−ビニルアルコール(EVOH)など、またはそれらの混合物およびブレンド
である。好ましいポリマーは直鎖または近直鎖であるけれども、分岐構造、星形
構造、架橋構造および樹枝状構造を含む他の構成をもつポリマーを必要ならば用
いてよい。マトリックスポリマーは、結晶質、半結晶質または非晶質であってよ
い。
【0055】 好ましいマトリックスポリマーには、ポリエステルと合わせて多層構造を形成
するに当たって用いるために適する材料が挙げられ、そしてポリエステル、ポリ
アミド、ポリエチレン−co−ビニルアルコール(EVOHなど)および類似ま
たは関連ポリマーおよび/またはコポリマーが挙げられる。最も好ましいマトリ
ックスポリマーはポリアミドおよび/またはそのコポリマーが挙げられる。
【0056】 いかなるポリアミドも本発明の方法におけるマトリックスポリマーとして用い
てよい。幾つかの実施形態において、ポリアミドには、部分芳香族ポリアミド、
脂肪族ポリアミド、全芳香族ポリアミドおよび/またはそれらの混合物が挙げら
れる。「部分芳香族ポリアミド」とは、部分芳香族ポリアミドのアミド反復単位
が少なくとも一個の芳香族環および前記環に結合された少なくとも一個の非芳香
族種を有することを意味する。
【0057】 好ましいマトリックスポリマーは、物品形成用の分子量、好ましくは約10,
000g/モルより大きい数平均分子量、および/または好ましくは0.5dL
/gより大きく1.5dL/g以下の固有粘度(「I.V.」)を有する。本発
明のマトリックスポリマーは、好ましくは、約0.6〜約1.2dL/g、より
好ましくは約0.7〜0.9dL/gのI.V.を示す。I.V.は、100m
l当たり0.5gの濃度のフェノール/1,1,2,2−テトラクロロエタンの
60/40重量%混合物中で25℃において測定される。上で規定した範囲内の
I.V.を有するポリマーは、本発明の物品の形成において用いられるべき十分
に高い分子量のポリマーである。
【0058】 好ましい全芳香族ポリアミドは、m−キシリレンジアミン、あるいはm−キシ
リレンジアミンと30%以下のp−キシリレンジアミンを含むキシリレンジアミ
ン混合物と、炭素原子数6〜10の脂肪族ジカルボン酸から誘導された少なくと
も70モル%の構造単位とをマトリックスポリマー中に含む。それらは、日本出
願公告1156/75号、5751/75号、5753/75号および1019
6/75号ならびに日本出願公開29697/75号にさらに記載されており、
これらの特許出願は本明細書に全体的に引用して援用する。
【0059】 イソフタル酸、テレフタル酸、シクロヘキサンジカルボン酸、メタキシレンジ
アミンまたはパラキシレンジアミン、1,3−または1,4−シクロヘキサン(
ビス)メチルアミン、炭素原子数6〜12の脂肪族二酸、炭素原子数6〜12の
脂肪族アミノ酸またはラクタム、炭素原子4〜12の脂肪族ジアミンおよび他の
一般的に知られているポリアミド形成用の二酸およびジアミンから形成されたポ
リアミドを用いることが可能である。
【0060】 本発明において用いてよいポリアミドマトリックスコポリマーには、2000
年6月15日発行のWO00/34372号、発明の名称「A High Ba
rrier Amorphous Polyamide−Clay Nanoc
omposite and A Process for Preparing
Same」に記載された非晶質マトリックスポリアミドコポリマーが挙げられ
る。WO00/34372号の開示は、特に特定の非晶質マトリックスポリアミ
ドおよびコポリアミド、それらの特性、およびそれらの製造方法ならびにナノ複
合材組成物の形成におけるそれらの用途に関する開示に関して本明細書に全体的
に引用して援用する。非晶質ポリアミドは、ジアミン成分および少なくとも一種
のジカルボン酸成分の重縮合反応生成物(または残分)を含んでよい。
【0061】 非晶質ポリアミドのジカルボン酸成分は、第1の二酸および好ましくは第2の
二酸を含んでよい。両二酸は、非晶質ポリアミド中に存在する全二酸部分のいか
なるモル%比率内であってもよい。好ましくは、二酸の一方は、ポリアミド中に
存在する全二酸部分の約10〜約90モル%、より好ましくは約45〜約85モ
ル%、なおより好ましくはポリアミド中に存在する全二酸部分の約50〜約80
モル%の量で存在する。
【0062】 非晶質ポリアミドのジカルボン酸には、炭素原子数3〜約40のジカルボン酸
、より好ましくは、好ましくは炭素原子数8〜14の芳香族ジカルボン酸、好ま
しくは炭素原子4〜12の脂肪族ジカルボン酸、および/または好ましくは炭素
原子8〜12の脂環式ジカルボン酸から選択されたジカルボン酸が挙げられるが
、それらに限定されない。
【0063】 非晶質ポリアミドの一つの実施形態において、二酸成分を式(I)によって定
義してよい。
【化2】 式中、Xは、−O−、−S−または−NH−であり、Yは0または1であり、
Rは炭素原子数6〜約13の芳香族部分である。
【0064】 適するR基には、以下のものが挙げられるが、それらに限定されない。
【化3】
【0065】 好ましくは、式(I)によって定義されたような実施形態において、ジカルボ
ン酸成分は、イミノ二酢酸、オキシ二酢酸、チオ二酢酸、1,4−フェニレンジ
オキシ二酢酸、1,3−フェニレンジオキシ二酢酸など、またはそれらの混合物
を含む。
【0066】 別の適するジカルボン酸の例には、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、
1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸、シ
クロヘキサン二酢酸、ジフェニル−4,4‘−ジカルボン酸、フェニレンジ(オ
キシ酢酸)、セバシン酸、コハク酸、アジピン酸、グルタル酸およびアゼライン
酸などが挙げられるが、それらに限定されない。
【0067】 非晶質ポリアミドのジアミン成分は、炭素原子数約2〜約12の脂肪族ジアミ
ンを含む。脂肪族ジアミンは、アルキレン基(例えば、メチレン基)がアミノ基
と芳香族環との間に挿入されているかぎり芳香族基を含んでよい。脂肪族ジアミ
ンは、ピペラジンなどの脂環式ジアミンも含む。適する脂肪族ジアミンの例には
、1,2−エチレンジアミン、1,3−プロピレンジアミン、1,6−ヘキサメ
チレンジアミン、1,12−ドデシレンジアミン、1,4−シクロヘキサンビス
メチルアミン、ピペラジンまたはそれらの混合物が挙げられるが、それらに限定
されない。本発明のジアミン成分は、p−キシリレンジアミンおよびm−キシリ
レンジアミンまたはそれらの混合物などの部分芳香族ジアミンも含んでよい。よ
り好ましくは、部分芳香族ジアミンはm−キシリレンジアミンを含む。
【0068】 非晶質ポリアミドを生成させるために好ましいジアミン(m−キシリレンジア
ミン)と合わせて他のジアミンまたはジアミンの混合物も用いることが可能であ
る。
【0069】
【表1】
【0070】 本発明の好ましい非晶質高バリア性マトリックスポリアミドは、アジピン酸(
A)、2,6−ナフタレンジカルボン酸(NDA)、イソフタル酸(IPA)、
テレフタル酸(TPA)、1,3−フェニレンジオキシ二酢酸(PDA)、1,
4−シクロヘキサンジカルボン酸(CHDA)およびフェニルインダンジカルボ
ン酸(PIDA)の少なくとも二種を含むジカルボン酸成分およびm−キシリレ
ンジアミン(MX)を含むジアミン成分の反応生成物または残分を含んでよい。
二酸の少なくとも二種をジアミンと組み合わせると、加工工程全体を通して維持
されるべきクリアな透明非晶質構造を可能にするために、これらの高分子の結晶
化傾向を効果的に消失させる。一種の二酸と合わせて二種以上のジアミンを使用
すると非晶質ポリアミドを形成しうる。二種以上の二酸および二種以上のジアミ
ンの使用も非晶質ポリアミドを形成しうる。MXは、その高いバリア特性のゆえ
に好ましいジアミンである。
【0071】 表1を参照すると、PDA(MX)とは100モル%のMXを伴った100モ
ル%のPDAを意味し、PDA−10−TPA(MX)とは、100モル%のM
Xを伴った90モル%のPDAおよび10モル%のTPAを意味し、PDA−1
0−NDA(MX)とは、100モル%のMXを伴った90モル%のPDAおよ
び10モル%のNDAを意味し、A−19−IPA(MX)とは、100モル%
のMXを伴った81モル%のAおよび19モル%のIPAを意味し、A−18−
TPA(MX)とは、100モル%のMXを伴った82モル%のAおよび18モ
ル%のTPAを意味し、A−18−NDA(MX)とは、100モル%のMXを
伴った82モル%のAおよび18モル%のNDAを意味し、A−18−PIDA
(MX)とは、100モル%のMXを伴った82モル%のAおよび18モル%の
PIDAを意味する。
【0072】 本発明のポリアミドは、無水トリメリット酸、二無水ピロメリット酸などの三
官能性成分または四官能性成分、あるいは技術上知られている他のポリアミド形
成用の多酸およびポリアミンも少量含んでよい。
【0073】 好ましい部分芳香族ポリアミドには、ポリ(m−キシリレンアジパミド)、ポ
リ(m−キシリレンアジパミド−co−イソフタルアミド)、ポリ(ヘキサメチ
レンイソフタルアミド)、ポリ(ヘキサメチレンイソフタルアミド−co−テレ
フタルアミド)、ポリ(ヘキサメチレンアジパミド−co−イソフタルアミド)
、ポリ(ヘキサメチレンアジパミド−co−テレフタルアミド)およびポリ(ヘ
キサメチレンイソフタルアミド−co−テレフタルアミド)など、またはそれら
の混合物が挙げられるが、それらに限定されない。より好ましい部分芳香族ポリ
アミドには、ポリ(m−キシリレンアジパミド)、ポリ(ヘキサメチレンイソフ
タルアミド−co−テレフタルアミド)、ポリ(m−キシリレンアジパミド−c
o−イソフタルアミド)および/またはそれらの混合物が挙げられるが、それら
に限定されない。最も好ましい部分芳香族ポリアミドはポリ(m−キシリレンア
ジパミド)である。
【0074】 好ましい脂肪族ポリアミドには、ポリ(ヘキサメチレンアジパミド)およびポ
リ(カプロラクタム)が挙げられるが、それらに限定されない。最も好ましい脂
肪族ポリアミドは、ポリ(ヘキサメチレンアジパミド)である。部分芳香族ポリ
アミドは、良好な熱特性が決定的に重要である場合、脂肪族ポリアミドより好ま
しい。
【0075】 好ましい脂肪族ポリアミドには、ポリカプラミド(ナイロン6)、ポリアミノ
ヘプタン酸(ナイロン7)、ポリアミノナノン酸(ナイロン9)、ポリウンデカ
ンアミド(ナイロン11)、ポリラウリルラクタム(ナイロン12)、ポリ(エ
チレン−アジパミド)(ナイロン2,6)、ポリ(テトラメチレン−アジパミド
)(ナイロン4,6)、ポリ(ヘキサメチレン−アジパミド)(ナイロン6,6
)、ポリ(ヘキサメチレン−セバカミド)(ナイロン6,10)、ポリ(ヘキサ
メチレン−ドデカミド)(ナイロン6,12)、ポリ(オクタメチレン−アジパ
ミド)(ナイロン8,6)、ポリ(デカメチレン−アジパミド)(ナイロン10
,6)、ポリ(ドデカメチレン−アジパミド)(ナイロン12,6)およびポリ
(ドデカメチレン−セバカミド)(ナイロン12,8)が挙げられるが、それら
に限定されない。
【0076】 最も好ましいポリアミドには、ポリ(m−キシリレンアジパミド)、ポリカプ
ラミド(ナイロン6)、ポリ(ヘキサメチレン−アジパミド)(ナイロン6,6
)、ポリ(ヘキサメチレンイソフタルアミド−co−テレフタルアミド)、ポリ
(m−キシリレンアジパミド−co−イソフタルアミド)など、またはそれらの
混合物が挙げられる。ポリ(m−キシリレンアジパミド)は、その入手可能性、
高いバリア性および加工性のゆえに好ましいポリアミドである。部分芳香族ポリ
アミドは、それらの高いガスバリア特性のゆえにボトル用に好ましい。
【0077】 非晶質ポリアミドは、一般に、WO00/34372号において開示されたプ
ロセスを含む技術上周知されているプロセスによって製造される。この特許は本
明細書に全体的に引用して援用する。
【0078】 適するポリエステルは、少なくとも一種の二塩基酸および少なくとも一種のグ
リコールを含む。主たる二塩基酸は、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレン
ジカルボン酸および1,4−シクロヘキサンジカルボン酸などである。ナフタレ
ンジカルボン酸の種々の異性体または異性体の混合物も使用してよいが、1,4
−、1,5−、2,6−および2,7−異性体が好ましい。1,4−シクロヘキ
サンジカルボン酸は、シス、トランスまたはシス/トランス混合物の形を取って
よい。酸形態に加えて、より低級のアルキルエステルまたは酸塩化物も使用して
よい。
【0079】 マトリックスポリマーは、以下のジカルボン酸の一種以上および以下のグリコ
ールの一種以上から製造してよい。
【0080】 ポリエステルのジカルボン酸成分は、任意に、一種以上の異なるジカルボン酸
約50モル%以下で変性してよい。こうした別のジカルボン酸には、炭素原子数
3〜約40のジカルボン酸、より好ましくは、好ましくは炭素原子数8〜14の
芳香族ジカルボン酸、好ましくは炭素原子数4〜12の脂肪族ジカルボン酸、ま
たは好ましくは炭素原子数8〜12の脂環式ジカルボン酸から選択されたジカル
ボン酸が挙げられる。適するジカルボン酸の例には、フタル酸、イソフタル酸、
ナフタレン−2,6−ジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、シクロヘキ
サン二酢酸、ジフェニル−4,4‘−ジカルボン酸、フェニレン(オキシ酢酸)
コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、アゼライン酸およびセバシン酸などが挙げ
られる。ポリエステルは、上述したジカルボン酸の二種以上からも調製してよい
【0081】 ポリエステル中で用いられる代表的なグリコールには、炭素原子数2〜約10
のグリコールが挙げられる。好ましいグリコールには、エチレングリコール、プ
ロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4
−シクロヘキサンジメタノールおよびジエチレングリコールなどが挙げられる。
グリコール成分は、任意に、約50モル%以下、好ましくは約25モル%以下、
より好ましくは約15モル%以下の一種以上の異なるジオールで変性してよい。
こうした別のジオールには、好ましくは炭素原子数3〜20の脂環式ジオール、
または好ましくは炭素原子数3〜20の脂肪族ジオールが挙げられる。こうした
ジオールの例には、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,4−
シクロヘキサンジメタノール、プロパン−1,3−ジオール、ブタン−1,4−
ジオール、ペンタン−1,5−ジオール、ヘキサン−1,6−ジオール、3−メ
チルペンタンジオール−(2,4)、2−メチルペンタンジオール−(1,4)
、2,2,4−トリメチルペンタン−ジオール−(1,3)、2−エチルヘキサ
ンジオール−(1,3)、2,2−ジエチルプロパン−ジオール−(1,3)、
ヘキサンジオール−(1,3)、1,4−ジ−(2−ヒドロキシエトキシ)−ベ
ンゼン、2,2−ビス−(4−ヒドロキシシクロヘキシル)−プロパン、2,4
−ジヒドロキシ−1,1,3,3−テトラメチル−シクロブタン、2,2−ビス
−(3−ヒドロキシエトキシフェニル)−プロパンおよび2,2−ビス−(4−
ヒドロキシプロポキシフェニル)−プロパンなどが挙げられる。ポリエステルは
、上述したジオールの二種以上からも製造してよい。
【0082】 トリメチロールプロパン、ペンタエリトリトールおよびグリセロールなどの少
量の多官能性ポリオールを必要ならば用いてよい。1,4−シクロヘキサンジメ
タノールを用いる時、それは、シス、トランスまたはシス/トランス混合物であ
ってよい。フェニレンジ(オキシ酢酸)を用いる時、それは、1,2、1,3、
1,4異性体またはそれらの混合物として用いてよい。
【0083】 ポリマーは、ポリマー中での制御された分岐を提供するために、少量の三官能
性コモノマーまたは四官能性コモノマーも含んでよい。こうしたコモノマーには
、無水トリメリット酸、トリメチロールプロパン、二無水ピロメリット酸、ペン
タエリトリトール、トリメリット酸、ピロメリット酸、および技術上一般に知ら
れている他のポリエステル形成用の多酸またはポリオールが挙げられる。
【0084】 必ずしも好ましくはないけれども、本発明のポリマーは、ポリマー中で通常用
いられる添加剤も含んでよい。技術上知られているこうした添加剤の例は、着色
剤、顔料、カーボンブラック、ガラス繊維、充填剤、耐衝撃性改良剤、酸化防止
剤、安定剤、難燃剤、再熱助剤、結晶化助剤、アセトアルデヒド還元用化合物、
再循環用剥離助剤、酸素捕捉剤、可塑剤、核剤、離型剤および相溶化剤など、ま
たはそれらの組み合わせである。
【0085】 これらの添加剤および多くの他の添加剤のすべてならびにそれらの使用は技術
上知られており、詳細な議論は不要である。従って、少数のみに言及し、これら
の化合物が本発明の目的を達成させなくしないかぎり、これらの化合物のどれも
、いかなる組み合わせでも使用できることは言うまでもない。
【0086】 非晶質オリゴマー いかなる非晶質オリゴマー(あるいは、非晶質オリゴマー樹脂と呼んでよい)
は、本発明のナノ複合材または方法において用いてよい。但し、非晶質オリゴマ
ーが、最終ナノ複合材において望ましい結晶化速度およびバリア性改善を提供す
るためにマトリックスポリマーとの十分な適合性をもつ場合にかぎる。
【0087】 本発明に関して用いられる「非晶質」とは、オリゴマー(またはマトリックス
ポリマー)が20℃/分の速度で第2のDSC走査において結晶化ピークで融解
を示さないことを意味する。一般に、非晶質オリゴマー組成物は、高度の透明性
(クラリティ)および明確に定まった融点がないことにより特徴付けられる。好
ましい非晶質マトリックスポリマーまたは非晶質オリゴマーは、約20℃/分の
走査速度で第2のサイクルにおいて測定して、約5cal/g未満、好ましくは
3cal/g未満、より好ましくは約1cal/g未満の融解ΔHを有するもの
である。特定の非晶質マトリックスポリマーおよびオリゴマーは、改善された接
着性、改善されたリサイクル適性、改善された色、改善されたバリア性、改善さ
れたクラリティおよびそれらの組み合わせを含む追加の利点をもたらすことが見
出された。
【0088】 「オリゴマー」または「オリゴマー樹脂」は、一般に、高分子量マトリックス
ポリマーの低分子量変種である。「オリゴマー」または「オリゴマー樹脂」が、
高分子量マトリックスポリマーの製造の初期段階中に生成する、純粋にモノマー
またはダイマーの、あらゆる実質的な濃度のポリマー前駆体を一般には含まない
ことが理解されるべきである。例えば、ポリエチレンテレフタレートの「オリゴ
マー」は、多くとも僅少量のテレフタル酸、ジメチルテレフタレート、エチレン
グリコール、エチレングリコールジアセテート、テレフタル酸のジ−(エチレン
グリコール)エステル、またはポリエチレンテレフタレートの類似のモノマーま
たはダイマーの前駆体しか含まない。同様に、ポリ(m−キシリレンアジパミド
)の「オリゴマー」は、多くとも僅少量のみのアジピン酸、m−キシレンジアミ
ン、あるいはアジピン酸のカルボン酸基に結合された二個のm−キシレンジアミ
ン残基を含むジアミド、あるいはポリ(m−キシリレンアジパミド)の類似のモ
ノマーまたはダイマーの前駆体しか含まない。好ましくは、本発明の非晶質オリ
ゴマー樹脂は、合計で約5重量%未満の、モノマーまたはダイマーのポリマー前
駆体しか含まない。より好ましくは、オリゴマー樹脂は、合計で約3、2、1ま
たは0.5重量%未満の、モノマーまたはダイマーのポリマー前駆体しか含まな
い。
【0089】 幾つかの実施形態、特に少なくとも二種の異なる二官能性モノマー(少なくと
も「A」モノマーと「B」モノマー)が必要である縮合ポリマーの実施形態にお
いて、オリゴマーまたは「オリゴマー樹脂」は、好ましくは、少なくとも四個の
モノマー反復単位の平均重合度を有する。ナノ複合材の製造のための結晶質また
は半結晶質ポリエステル誘導オリゴマーまたはポリアミド誘導オリゴマーの一般
的使用は、2000年6月15日発行のWO00/34377号において開示さ
れている。ナノ複合材の形成におけるオリゴマー樹脂のこれらのクラスの製造お
よび有用性に関するその開示について、この特許は本明細書に全体的に引用して
援用する。
【0090】 オリゴマーのI.V.または分子量に関する好ましい値は、選択されたオリゴ
マー、マトリックスポリマーおよびクレーの組成を含む種々の要素に応じて決ま
り、過度な実験をせずに当業者によって容易に決定される。一般に、本発明の非
晶質オリゴマーは、約200〜約10,000g/モルの数平均分子量を有し、
そしてホモオリゴマーまたはコオリゴマーであってよい。非晶質オリゴマーは、
好ましくは、約1000〜約8000g/モルの数平均分子量を有する。好まし
くは、非晶質オリゴマーはコオリゴマーである。溶融混合前のオリゴマーのI.
V.は、60重量%のフェノールと40重量%の1,1,2,2−テトラクロロ
エタンの混合物中で、25℃において濃度0.5g/100ml(溶媒)で測定
して、好ましくは約0.1〜0.5dL/g、より好ましくは0.3〜0.5d
L/gである。
【0091】 こうした非晶質オリゴマーは、剥離されたナノ複合材を含む残分を形成するた
めにオルガノ層状クレー材料または適する他の層状クレー材料を分散させるのに
非常に効果的であることが見出された。層状クレー材料をオリゴマーと溶融混合
してコンセントレートを形成し、その後、高分子量マトリックスポリマーと合わ
せて押出機または他の類似装置内でコンセントレートを「溶融」させる場合、層
状クレー材料の高い分散を誘導することが可能である。あるいは、層状クレー材
料、オリゴマーおよび高分子量マトリックスポリマーを「単一工程」混合プロセ
スにおいて本質的に同時に溶融混合する場合、また、層状クレー材料の高い分散
を得ることが可能である。
【0092】 理論によって拘束されることを望まないが、本発明の非晶質オリゴマーの比較
的低い分子量および/または比較的低い融点は、高分子量マトリックスポリマー
と比べた時に、層状クレー材料への非晶質オリゴマーの拡散および/または挿入
の速度を促進することが考えられる。従って、層状クレー材料へのオリゴマーの
結果としての増加した浸透は、比較的低い濃度で存在する時でさえも、層状クレ
ー材料の分離を選択的に改善して小板粒子を生成させることが可能である。この
有益な効果は、著しい速度で起きるとは考えられないオリゴマーの後での一切の
重合および/または分子量増加とは無関係であるか、あるいは本発明のナノ複合
材の特性に大幅に影響を及ぼすことが考えられる。
【0093】 マトリックスポリマーの好ましくなく急速な結晶化を誘発するクレーの核形成
効果を克服するのに十分な非晶質ポリマーまたはオリゴマーの量は、マトリック
スポリマーの選択、クレーの選択および量、クレー処理および分散助剤を含む変
数に応じて異なり、そして当業者によって容易に確かめられる。一般には、約2
5重量%未満の非晶質ポリマーまたはオリゴマーが必要とされ、好ましくは約2
0重量%未満の非晶質ポリマーまたはオリゴマーが用いられる。さらに、マトリ
ックスポリマーとの適合性のために、非晶質ポリマーまたはオリゴマー樹脂と高
分子量マトリックスポリマーが同じモノマー単位を有することが好ましい。
【0094】 本発明の非晶質オリゴマーは、好ましくはオリゴマーポリアミドおよび/また
はポリエステルである。例えば、オリゴマーポリアミドは、少なくとも一種のジ
アミン成分と少なくとも一種のジカルボン酸成分との重縮合反応生成物(または
残分)を含む。特定の好ましい実施形態において、本発明の非晶質オリゴマーポ
リアミドは、少なくとも二種のジカルボン酸成分および/または少なくとも二種
のジアミン成分を含む。理論によって拘束されることを望まないが、二種以上の
ジカルボン酸成分または二種のジアミン成分の存在によって誘発されたポリマー
鎖中の不規則性の増加が、得られたオリゴマー中の物理的非晶質特性を誘発する
傾向があることが考えられる。
【0095】 好ましい非晶質オリゴマーは直鎖または近直鎖であるけれども、分岐構造、星
形構造、架橋構造および樹枝状構造を含む他の構成をもつポリマーおよびオリゴ
マーを必要ならば用いてよい。
【0096】 本発明の非晶質オリゴマーは、ポリマーを製造するために技術上一般に知られ
ている方法によって合成される。例えば、モル化学量論比1:1の少なくとも二
種の異なるモノマー単位を通常は有する縮合ポリマーのオリゴマーは、マトリッ
クスポリマーの合成の重縮合段階中に用いられるモノマー単位のアミノ末端基お
よび二酸末端基の1:1重合化学量論比の均衡を破ることにより容易に製造して
よい。
【0097】 本発明において用いられる非晶質オリゴマーポリアミドは、米国特許5,34
0,884号に記載された方法に似たように製造することが可能である。この特
許は本明細書に全体的に引用して援用する。例えば、現場(in situ)ま
たは別個の工程のいずれかで製造してよい二酸−ジアミン錯体からの溶融相(p
hase)重合を用いてよい。いずれの方法においても、二酸およびジアミンは
出発材料として用いられる。あるいは、二酸のエステル形態、好ましくはジメチ
ルエステルを用いてよい。エステルを用いる場合、反応は、エステルがアミドに
添加されるまで比較的低い温度、一般に80℃〜120℃で行わなければならな
い。その後、混合物は重合温度に加熱される。二酸−ジアミン錯体を用いる時、
混合物は融点に加熱され、平衡まで攪拌される。
【0098】 非晶質オリゴマーの分子量は、二酸−ジアミン比によって制御される。過剰の
ジアミンモノマーは、より高い濃度の末端アミノ基を生じさせる。過剰の二酸モ
ノマーは、より高い濃度の末端酸性基を生じさせる。
【0099】 二酸塩化物、エステルなどを適切に用いることが可能である。溶媒をオリゴマ
ーの製造において用いてよい。
【0100】 本発明の非晶質オリゴマー樹脂は、半結晶質材料であり非晶質材料ではないオ
リゴマー(m−キシリレンアジペート)(すなわち、オリゴマーMXD6)を含
まない。
【0101】 クレー材料(小板粒子) 本発明のナノ複合材組成物は、約25重量%未満、好ましくは約0.5〜約2
0重量%、より好ましくは約0.5〜約15重量%、最も好ましくは約0.5〜
約10重量%の層状クレー材料を含む。小板粒子を製造するために、層状クレー
材料を処理するか、あるいは分散させてよい。小板粒子の量は、ASTM・D5
630−94に準拠して処理された時にポリマー/小板組成物の灰分中のシリケ
ート残留物の量を測定することにより決定される。
【0102】 有用なクレー材料には、天然層状珪酸塩、合成層状珪酸塩および変性層状珪酸
塩が挙げられる。天然クレーには、モンモリロナイト、サポナイト、ヘクトライ
ト、マイカ、バーミキュライト、ベントナイト、ノントロナイト、バイデル石、
ボルコンスコイト、マガダイトおよびケニヤイトなどのスメクタイトクレーが挙
げられる。合成クレーには、合成マイカ、合成サポナイトおよび合成ヘクトライ
トなどが挙げられる。変成クレーには、弗素化モンモリロナイトおよび弗素化マ
イカなどが挙げられる。適するクレーは、ナノコー(Nanocor,Inc.
)、サザンクレープロダクツ(Southern Clay Products
)、クニミンインダストリーズ(Kunimine Industries,L
td.)およびエレメンティスレオックス(Elementis−Rheox)
を含む種々の会社から入手できる。
【0103】 一般に、本発明において有用な層状クレー材料は、タクトイドと呼ばれるドメ
イン中の、カーズインナデッキ(cards in a deck)のように互
いに密に積重ねられている独立小板粒子の凝集体(agglomeration
)である。クレーの独立小板粒子は、好ましくは、約2mm未満の厚さと約10
〜約3000nmの範囲内の直径を有する。
【0104】 好ましくは、クレーは、クレー材料の大部分が独立小板粒子、小タクトイド、
タクトイドの小凝集体として存在するようにポリアミドに分散されている。好ま
しくは、本発明のポリアミド/クレーナノ複合材を含む残分中のタクトイドおよ
び凝集体の大部分は、その最小寸法が約20nm未満である厚さを有する。独立
小板粒子の濃度がより高くタクトイドまたは凝集体がより少ないポリアミド/ク
レーナノ複合材組成物が好ましい。
【0105】 さらに、層状クレー材料は、一般に、約0.3〜3.0ミリ当量/ミネラルg
(meq/g)、好ましくは約0.9〜約1.5meq/g、より好ましくは約
0.95〜約1.40meq/gのカチオン交換容量を有する膨潤性易流動性粉
末である。クレーは、アルカリ金属(第IA族)、アルカリ土類金属(第IIA
族)およびそれらの混合物を含むカチオンに限定されないが、それらを含め、ク
レーの層間の空隙(galleries)に存在する多様な交換可能カチオンを
もってよい。最も好ましいカチオンはナトリウムである。但し、カチオンの大部
分が有機カチオン(オニウムイオン)に対して交換されうる限り、いかなるカチ
オンまたはカチオンの組み合わせも使用してよい。交換は、独立クレーまたはク
レーの混合物を有機カチオンで処理することにより起きうる。
【0106】 好ましいクレー材料は、0.5〜2.0meq/gのカチオン交換容量を有す
る2:1型の層状珪酸塩である。多くの実施形態において、クレー材料は、0.
95〜1.25meq/gのカチオン交換容量を有するスメクタイトクレー材料
、特にベントナイトまたはモンモリロナイト、より特にワイオミング型ナトリウ
ムモンモリロナイトまたはワイオミング型ナトリウムベントナイトである。こう
したクレーは、クニミンインダストリーズ(Kunimine Industr
ies,Inc.)製のKunipiaクレーを含め、米国および世界の他の地
域で容易に入手できる。
【0107】 カルコゲンなどの、上述したイオン交換容量およびサイズを有する他の非クレ
ー材料も、本発明下で小板粒子源として用いてよい。カルコゲンは、重金属およ
び第VIA族(O、S、SeおよびTe)の塩である。これらの材料は技術上知
られており、ここで詳しく述べる必要はない。
【0108】 ガスバリア性の改善は、ポリマー中の小板粒子の濃度の増加から生じる。0.
01%程度に少ない小板粒子の量は(特に十分に分散され規則的である時)改善
されたバリア性をもたらす一方で、少なくとも約0.5重量%の小板粒子を有す
る組成物は、ガス透過性の所望の改善を示すので好ましい。
【0109】 クレー材料の粒子サイズは、ポリアミドに配合する前に、粉砕、微粉砕、ハン
マーミリング、ジェットミリングおよびそれらの組み合わせに限定されないが、
それらを含む技術上知られている方法によってサイズを小さくする。直径100
マイクロメートル未満、より好ましくは、直径50マイクロメートル未満、最も
好ましくは直径20マイクロメートル未満に平均粒子サイズを小さくすることが
好ましい。
【0110】 本発明のクレー材料は、精製されているが変性されていないクレー、変性され
ているクレーまたは変性されているクレーと変性されていないクレーとの混合物
を含んでよい。一般に、独立小板粒子および小タクトイドへの小板粒子凝集物の
分離を促進するために、選択されたクレー材料を処理することが望ましい。また
、ポリマーへの配合の前に小板粒子を分離すると、ポリマー/小板界面を改善す
る。上述した目標を達成するいかなる処理も使用してよい。クレー材料の分散を
改善する目的でクレーを変性するために用いられる多くのクレー処理は知られて
おり、本発明の実施技術において用いてよい。クレー処理は、クレー材料をポリ
マーと混合する前、その間、またはその後に行ってよい。
【0111】 有機カチオン 本発明の実施形態において、挿入された層状クレー材料は、(部分カチオン交
換または完全カチオン交換を引き起こすために)有機カチオンを含むか、発生さ
せることが可能な化合物または組成物、好ましくはアンモニウム化合物と膨潤性
層状クレー材料とを反応させたり、および/または膨潤性層状クレー材料をアン
モニウム化合物で処理したりすることにより製造される。必要ならば、クレーを
処理するために二種以上の有機カチオンを使用してよい。さらに、ポリアミドナ
ノ複合材中で挿入されたクレーの混合物を含む挿入された層状クレー材料を製造
するために有機カチオンの混合物も使用してよい。オルガノクレー(挿入された
クレー)を製造するプロセスは、バッチ方式、半バッチ方式または連続方式で行
ってよい。
【0112】 本発明のナノ複合材のクレー材料またはクレー材料の混合物を挿入するために
用いられる有機カチオンは、有機カチオン塩、好ましくはオニウム塩化合物から
誘導することが可能である。本発明のナノ複合材および方法のために有用な有機
カチオン塩は、一般に、以下の式(I)によって表してよい。
【化4】 式中、Mは窒素または燐のいずれかであり、X-は、ハロゲン化物、水酸化物
または酢酸塩カチオン、好ましくは塩化物および臭化物であり、R1、R2、R3
およびR4は独立して有機配位子および/またはオリゴマー配位子であり、ある
いは水素であってよい。
【0113】 有用な有機配位子の例には、炭素原子数1〜22の直鎖または分岐アルキル基
、構造のアルキル部分中に炭素原子数1〜100の直鎖または分岐を有する縮合
環部分を含むベンジル部分または置換ベンジル部分であるアラルキル基、炭素原
子数6個以下の縮合環芳香族置換基、ベータ、ガンマ不飽和基を含むフェニルお
よび置換フェニルなどのアリール基、炭素原子2〜6の反復単位を有するアルキ
レンオキシド基が挙げられるが、それらに限定されない。有用なオリゴマー配位
子の例には、ポリ(アルキレンオキシド)、ポリスチレン、ポリアクリレートお
よびポリカプロラクトンなどが挙げられるが、それらに限定されない。
【0114】 第四アンモニウム化合物、特に、オクタデシル基またはタロー基などの炭素原
子数少なくとも約12の一個または二個の長鎖アルキル基、メチル基などの一個
以上のより低級のアルキル基、および炭素原子数2〜6のモノマー単位または反
復単位を有する一個または二個のアルキレンオキシド基を含む第四アンモニウム
カチオンは有機カチオンの好ましい種類である。
【0115】 有用な有機カチオンの例には、テトラメチルアンモニウム、ヘキシルアンモニ
ウム、ブチルアンモニウム、ビス(2−ヒドロキシエチル)ジメチルアンモニウ
ム、ヘキシルベンジルジメチルアンモニウム、ベンジルトリメチルアンモニウム
、ブチルベンジルジメチルアンモニウム、テトラブチルアンモニウムおよびジ(
2−ヒドロキシエチル)アンモニウムなどのアルキルアンモニウム、ならびにテ
トラブチルホスホニウム、トリオクチルオクタデシルホスホルニウム、テトラオ
クチルホスホルニウムおよびオクタデシルトリフェニルホスホルニウムなど、ま
たはそれらの混合物などのアルキルホスホルニウムイオンが挙げられるが、それ
らに限定されない。
【0116】 本発明のために特に有用な他の有機カチオンには、ドデシルアンモニウム、オ
クタデシルトリメチルアンモニウム、ビス(2−ヒドロキシエチル)オクタデシ
ルメチルアンモニウムおよびオクダデシルベンジルジメチルアンモニウムなど、
またはそれらの混合物などのアルキルアンモニウムイオンが挙げられるが、それ
らに限定されない。
【0117】 適するポリアルコキシル化アンモニウム化合物の説明例には、(ハンツマンケ
ミカル(Huntsman Chemical)の)JEFFAMINE、すな
わち、JEFFAMINE−506およびJEFFAMINE−505などのポ
リアルコキシル化アミンの塩化水素塩、(アクゾケミー(Akzo Chemi
e America)の)商品名ETHOMEEN、すなわち、ETHOMEE
N18/25で入手できるオクタデシルビス(ポリオキシエチレン[15])アミ
ンであるアミンが挙げられる。ここで、括弧内の数値はエチレンオキシド単位の
平均数を指している。適するポリアルコキシル化アンモニウム化合物の別の説明
例は、オクタデシルメチルビス(ポリオキシエチレン[15])アンモニウムクロ
リドである(アクゾケミー(Akzo Chemie America)の)E
THOQUAD18/25である。
【0118】 有機カチオンで層状クレーを変性する数多くの方法が知られており、これらの
どれも本発明の実施技術において用いてよい。本発明の一つの実施形態は、層状
クレーまたはクレーの混合物を最も好ましくは50〜80℃の熱水に分散させ、
有機アンモニウム塩(純粋あるいは水またはアルコールに分散されたもの)また
は有機アミンおよびブレンステッド酸(それによって現場(in situ)で
有機アンモニウム塩を形成させる)またはそれらの組み合わせおよび混合物を攪
拌しながら添加し、その後、クレー材料(複数を含む)の層間の空隙に存在する
金属カチオンの大部分を有機カチオンが交換するのに十分な時間にわたってブレ
ンドするプロセスによって有機カチオン塩で層状クレーを有機変性することであ
る。その後、有機変性された層状クレー材料(複数を含む)は、濾過、遠心分離
、噴霧乾燥およびそれらの組み合わせに限定されないが、それらを含む技術上知
られている方法によって単離される。
【0119】 層状粒子の空隙中の金属カチオンの大部分の有機カチオン(複数を含む)との
交換を可能にするのに十分な量の有機カチオン塩(複数を含む)を用いることが
望ましい。従って、少なくとも約0.5当量の全有機カチオンが用いられ、約3
当量以下の有機カチオン塩を用いることが可能である。約0.5〜2当量、より
好ましくは約1.0〜1.5当量の有機カチオン塩を用いることが好ましい。洗
浄および技術上知られている他の技術によって金属カチオン塩の大部分および過
剰有機カチオン塩の大部分を除去することが望ましいが、必須ではない。
【0120】 他のクレー処理 クレーは、複合材の剥離を助けたり、および/またはポリアミド/クレー界面
の強度を改善したりする目的でさらに処理してよい。上述した目標を達成するい
かなる処理も用いてよい。有用な処理の例には、水溶性ポリマーまたは水不溶性
ポリマー、有機試薬または有機モノマー、シラン化合物、金属または有機金属、
および/またはそれらの組み合わせによる挿入が挙げられる。クレーの処理は、
ポリアミドよるクレーの分散中に、または後続の溶融ブレンディングまたは溶融
加工工程中に、クレー材料混合物にポリアミドを添加する前に実行することが可
能である。
【0121】 ポリマーおよびオリゴマーによる有用な前処理の例には、米国特許5,552
,469号および5,578,672号において開示されたものが挙げられ、こ
れらの特許は本明細書に引用して援用する。クレー材料を処理するために有用な
ポリマーの例には、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリエチレ
ングリコール、ポリテトラヒドロフラン、ポリスチレン、ポリカプロラクトン、
特定の水分散性ポリエステルおよびナイロンなどが挙げられる。
【0122】 有機試薬および有機モノマーによる有用な前処理の例には、EP780,34
0A1号において開示されたものが挙げられ、この特許は本明細書に引用して援
用する。膨潤性層状クレーを挿入する有用な有機試薬および有機モノマーの例に
は、ドデシルピロリドン、カプロラクトン、カプロラクタム、エチレンカーボネ
ート、エチレングリコール、ビスヒドロキシエチルテレフタレートおよびジメチ
ルテレフタレートなど、およびそれらの混合物が挙げられる。
【0123】 シラン化合物による有用な前処理の例には、WO93/11190号において
開示された処理が挙げられ、この特許は本明細書に引用して援用する。有用なシ
ラン化合物の例には、(3−グリシドキシプロピル)トリメトキシシラン、2−
メトキシ(ポリエチレンオキシ)プロピルヘプタメチルトリシロキサンおよびオ
クダデシルジメチル(3−トリメトキシシリルプロピル)アンモニウムクロリド
などが挙げられる。
【0124】 必要ならば、分散助剤は、処理済みまたは未処理膨潤性層状粒子の剥離を助け
る目的でポリアミドに溶融混合することにより複合材の形成中または形成前に存
在してよい。こうした多くの分散助剤は知られており、水、アルコール、ケトン
、アルデヒド、塩素化溶媒、炭化水素溶媒および芳香族溶媒など、またはそれら
の組み合わせを含む広範な材料を包含する。
【0125】 全組成物基準で分散助剤および/または前処理化合物が場合によって約30重
量%までの全組成物のかなりの量を占めてよいことは認められるべきである。可
能なかぎり少ない分散助剤/前処理化合物を用いることが好ましい一方で、分散
助剤および/または前処理化合物の量は小板粒子の量の約8倍であってよい。
【0126】 物品 本発明のポリアミド−クレーナノ複合材は、従来のプラスチック加工技術によ
って物品に成形してよい。成形品は、すべてが技術上知られている圧縮成形、ブ
ロー成形または他のこうした成形技術によって上述したポリアミドから製造して
よい。本発明のナノ複合材料から製造される単層物品および/または多層物品に
は、フィルム、シート、パイプ、チューブ、形材、成形品、プリフォーム、延伸
ブロー成形フィルムおよび容器、射出ブロー成形容器ならびに押出ブロー成形フ
ィルムおよび容器、熱成形品などが挙げられるが、それらに限定されない。容器
は好ましくはボトルである。
【0127】 本発明のボトルおよび容器は、気体の透過による影響を受けやすい飲料および
食品を含む内容物に関して高い貯蔵安定性をもたらす。本発明の物品、より好ま
しくは容器は、クレーのないポリマーから製造された類似の容器より少なくとも
10%低い(クレー濃度に依存する)気体透過性または透過速度(酸素、一酸化
炭素、水蒸気)を示すことが多く、よって容器によってもたらされる対応してよ
り長い貯蔵寿命が結果として生じる。側壁弾性率および引張強度に関する望まし
い値も維持することが可能である。物品は、ヘーズ形成、結晶化および他の欠陥
形成に対する意外な耐性も示す。
【0128】 物品を多層化してもよい。好ましくは、多層化物品はナノ複合材料を他の層の
中間に配置させる。但し、ナノ複合材は二層物品の内の一層であってもよい。ナ
ノ複合材およびその成分が食品接触のために承認されている実施形態において、
ナノ複合材は、所望物品の食品接触層を形成してよい。他の実施形態において、
ナノ複合材が食品接触層以外の層内にあることが好ましい。
【0129】 多層物品は本発明のナノ複合材組成物の一層以上の層および構造ポリマーの一
層以上の層を含んでもよい。多様な構造ポリマーを用いてよい。構造ポリマーの
例は、ポリエステル、ポリエーテルエステル、ポリアミド、ポリエステルアミド
、ポリウレタン、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリウレア、ポリアミドイ
ミド、ポリフェニレンオキシド、フェノキシ樹脂、エポキシ樹脂、ポリオレフィ
ン、ポリアクリレート、ポリスチレンおよびポリエチレン−co−ビニルアルコ
ール(EVOH)など、またはそれらの組み合わせおよびブレンドである。好ま
しい構造ポリマーは、ポリ(エチレンテレフタレート)およびそのコポリマーな
どのポリエステルである。
【0130】 もう一つの実施形態において、上で規定されたポリアミド−クレーナノ複合材
の層を適する他の何らかの熱可塑性樹脂と合わせて共押し出して物品を形成して
よい。ポリアミド−クレーナノ複合材および成形品および/または押出シートは
、共射出成形または共押出によって同時に形成してもよい。
【0131】 本発明のもう一つの実施形態は、高バリア性熱可塑性材料のマトリックスに均
一に分散したシリケート層を包装材料への多層アプローチと一緒に組み合わせ使
用することである。高バリア層において気体透過性を減少させるために層状クレ
ーを用いることにより、最終用途において特定のバリアレベルを設けるために必
要とされるこの材料の量は大幅に少なくなる。
【0132】 高バリア材料が多層包装において最も高価な成分であることが多いので、用い
られるこの材料の量の減少は非常に有益でありうる。二つのポリマー外層の間に
ポリアミド−クレーナノ複合材層を挟むことで、表面粗度は、単層ナノ複合材材
料に関するよりも相当に小さいことが多い。従って、多層アプローチによって、
ヘーズのレベルをさらに小さくすることが可能である。
【0133】 一層または数層の延伸ブロー成形ボトルの成形において、射出成形プロセスを
介して所望の容器のプリフォームを最初に形成することが多くの場合通例である
。プリフォームを含む材料の結晶化速度は、本質的に非結晶質物品の形成を可能
にするために十分に遅くなければならない。プリフォームが本質的に非結晶質で
ない場合、ボトルを形成するために所望の形状に延伸ブロー成形することが非常
に難しい。本発明の重要な実施形態において、層状シリケート材料と処理化合物
の両方は、バリア性の最大強化、ヘーズの最小形成および性質が本質的に非結晶
質であるプリフォームの射出成形による形成を可能にするために、独立小板のポ
リマー、好ましくはポリアミドへの分散を促進するように選択される。
【0134】 方法 ポリマー−小板粒子組成物を製造する多くの方法が知られており、これらの方
法のどれも本発明の複合材を製造するために用いてよい。いかなる溶融混合装置
も用いてよいけれども、一般に、溶融混合工程は、プロセス中に処理済み層状粒
子または未処理層状粒子をポリアミドに導入するバッチ混合プロセスまたは溶融
コンパウンディング押出プロセスのいずれかによって実施される。製造の容易さ
および高いクレー装填量を達成する可能性のゆえに、クレーおよびオリゴマーお
よび/またはマトリックスポリマーを混合するために押出コンパウンディングを
用いることが好ましい。溶融混合の前に、処理済み層状粒子または未処理層状粒
子は、ペレット、フレーク、チップおよび粉末を含む種々の形で存在してよい。
ハンマーミリングおよびジェットミリングなどの技術上知られている方法によっ
て、処理済み層状粒子または未処理層状粒子のサイズを小さくすることが好まし
い。
【0135】 本発明は、一般に、(1)小板粒子および非晶質ポリマー樹脂および/または
オリゴマー樹脂を溶融混合することにより非晶質ポリマー樹脂および/またはオ
リゴマー樹脂−小板粒子複合材を製造する工程と、高分子量ポリマー−小板粒子
(クレー)ナノ複合材料を製造する工程とを含む方法に関する。
【0136】 第1の実施形態において、本発明は、(i)樹脂−クレー複合材を形成するた
めに層状クレー材料をマトリックスポリマー−適合性非晶質オリゴマー樹脂と溶
融混合する工程と、(ii)前記樹脂−小板粒子複合材を高分子量マトリックス
ポリマーと混合し、ポリマーナノ複合材料を製造する工程とを含むポリマー−ク
レーナノ複合材を製造する方法に関する。本発明の非晶質オリゴマー樹脂が認め
うるほどにさらに重合することも、それらの分子量がこれらの溶融−混合工程中
に大幅に増加することも考えられない。
【0137】 いかなる溶融混合装置も用いてよいけれども、一般に、溶融混合工程は、プロ
セス中に処理済み層状粒子または未処理層状粒子を非晶質オリゴマー樹脂または
ポリマー樹脂に導入するバッチ混合プロセスまたは溶融コンパウンディング押出
プロセスのいずれかによって実施される。溶融混合の前に、オリゴマー樹脂また
はポリマー樹脂は、ペレット、粉砕チップ、粉末および/またはその溶融状態を
含む多様な形で存在してよい。
【0138】 本発明の第1の実施形態を参照すると、一つの実施形態において、溶融混合工
程は、オリゴマー樹脂またはポリマー樹脂を処理済み層状粒子または未処理層状
粒子と乾燥混合し、その後、オリゴマー樹脂またはポリマー樹脂を溶融させるの
に十分な条件下でコンパウンディング押出機に混合物を通すことにより達成して
よい。
【0139】 第1の実施形態のもう一つの実施形態において、溶融−混合工程は、非晶質オ
リゴマー樹脂またはポリマー樹脂および処理済み層状粒子または未処理層状粒子
を別個にコンパウンディング押出機にフィードすることにより行われる。処理済
み層状粒子をこのプロセスで用いる時、処理済み層状粒子の劣化を最小にするた
めに樹脂を最初に添加することが好ましい。
【0140】 クレーおよび樹脂を混合するために押出コンパウンディングを使用すると二つ
の利点がもたらされる。主として、押出機はナノ複合材料によって示された高い
粘度を処理することが可能である。さらに、ナノ複合材料を製造する溶融混合ア
プローチにおいて、溶媒の使用を避けることが可能である。低分子量液は、ナノ
複合樹脂から除去するために、しばしば高価でありうる。
【0141】 非晶質オリゴマー樹脂またはポリマー樹脂および高分子量マトリックスポリマ
ーは、同じかまたは異なる反復単位構造をもってよい。すなわち、同じまたは異
なるモノマー単位を含んでよい。好ましくは、樹脂は、高分子量マトリックスポ
リマーとの適合性または混和性を強化するために同じモノマー単位をもつ。
【0142】 本発明のもう一つの実施形態において、溶融非晶質オリゴマー樹脂またはポリ
マー樹脂は、樹脂−小板粒子複合材を製造するために、処理済み層状粒子または
未処理層状粒子に加えてコンパウンディング押出機に直接フィードしてよい。
【0143】 必要ならば、分散助剤は、処理済みまたは未処理膨潤性層状粒子の剥離を助け
る目的でポリマーに溶融混合することにより複合材の形成中または形成前に存在
してよい。こうした多くの分散助剤は知られており、水、アルコール、ケトン、
アルデヒド、塩素化溶媒、炭化水素溶媒および芳香族溶媒など、またはそれらの
組み合わせを含む広範な材料を包含する。
【0144】 ポリマー−小板(クレー)ナノ複合材の形成を幾つかの異なる方法によって達
成してよい。ポリエステルの場合、これらには、溶融加工性ポリエステルを用い
る溶融コンパウンディングが挙げられるが、それに限定されない。
【0145】 ポリアミドの場合、ナノ複合材の形成は、オリゴマーポリアミド複合材の高分
子量溶融加工性ポリアミドと合わせた溶融コンパウンディングが挙げられるが、
それに限定されない。溶融加工性ポリアミドのモノマー単位は、非晶質オリゴマ
ーポリアミドと同じであっても、または異なってもよい。
【0146】 本発明の一つの実施形態において、溶融混合工程は、ポリアミドマトリックス
、非晶質ポリマーまたはオリゴマーおよび処理済み層状粒子を乾燥混合し、その
後、ポリアミドを溶融するのに十分な条件下で混合物をコンパウンディング押出
機に通すことにより達成される。
【0147】 本発明のもう一つの実施形態において、溶融混合工程は、ポリアミドマトリッ
クス、非晶質ポリマーまたはオリゴマーおよび処理済み層状粒子を別個にコンパ
ウンディング押出機にフィードすることにより行われる。本発明の一つの実施形
態において、非晶質コポリマーポリアミドまたはオリゴマーポリアミドは、コン
セントレートを形成するために処理済みクレーと合わせて溶融混合され、コンセ
ントレートをその後マトリックスポリアミドと溶融混合する。このプロセスは、
コンセントレートを固体として単離する二つの別個の工程において、またはコン
セントレートを溶融混合物として用いる一連の二つの工程において、あるいは成
分を同時にまたは逐次に添加する単一工程において行うことが可能である。
【0148】 必要ならば、複合材は、他の充填剤、添加剤および試薬を配合する目的で本発
明の複合材の製造中、または製造後に処理してよい。有用な添加剤および試薬に
は、接着性調節剤、酸素捕捉触媒、酸素捕捉剤、トナー、染料、着色剤、UV吸
収剤、離型剤、耐衝撃性改良剤およびそれらの組み合わせが挙げられるが、それ
らに限定されない。有用な充填剤には、ガラス繊維、ガラスビーズ、タルク(t
ale)、カーボンブラック、炭素繊維および二酸化チタンなど、またはそれら
の組み合わせが挙げられるが、それらに限定されない。
【0149】 実施例 本発明を実施し評価できる特定の方式の完全な開示および説明を当業者に提供
するために以下の実施例および実験結果を含め、そして以下の実施例および実験
結果は本発明の純粋な代表例であることを意図し、本発明の範囲を限定すること
を意図していない。
【0150】 数値(例えば、量、温度など)に関して正確さを確保するために努力を払った
。しかし、多少の誤差および偏差は発生したかもしれない。特に指示しないかぎ
り、部は重量部であり、温度は℃単位であり、周囲温度であり、圧力は大気圧ま
たは大気圧近辺である。
【0151】 比較例1 低分子量半結晶質ポリ(m−キシリレンアジパミド)を調製し、(アミン末端
基およびカルボキシレート末端基の滴定によって)約3,000の数平均分子量
をもつとともに約0.415dL/gのIVをもつことを決定した。このオリゴ
マーポリ(m−キシリレンアジパミド)1625g(81重量%)をナノコー(
Nanocor,Inc.)製のオルガノクレー1.28MC376g(19重
量%)と乾燥混合し、その後、80℃において真空炉内で一晩乾燥した。その後
、汎用コンパウンディングスクリューが装備されたLeistriz Micr
o18同時回転ツインスクリュー押出機で混合物を押し出した。AccuRat
eペレットフィーダーを10rpm、すなわち、約4kg/hrのフィード速度
に設定し、フィーダーとホッパーの両方上は窒素雰囲気であった。バレルおよび
ダイの温度は、ゾーン1では235℃に、ゾーン2〜ゾーン6では1240℃に
、ゾーン7では245℃に、ゾーン8では250℃に設定した。スクリューの回
転数は約250rpmであった。材料をキャスティングベルト上で空冷し、その
後、材料が押出機から出る時にペレット化した。押出が完了した後、ペレット1
55.6g(16重量%)を三菱ガス化学(Mitsubishi Gas C
ompany)製のMXD6−6007ポリアミド845.0g(84重量%)
と乾燥混合した。その後、ゾーン1の温度が240℃、ゾーン2〜ゾーン8の温
度が260℃、AccuRateフィーダーの設定が4.0rpm、すなわち、
約2kg/hrのフィード速度であったことを除いて、クレーポリマー混合物で
用いたのと同じ条件下で混合物をLeistriz押出機で押し出した。
【0152】 得られた材料は、クレーによる2.0重量%の灰分を含むと決定された。ポリ
マーマトリックスへのオルガノクレーの分散度を決定するとともに複合材料のモ
ルホロジーを評価するために、光学顕微鏡法(OM)、透過電子顕微鏡法(TE
M)および広角X線回折(WAXD)によって、得られた材料を特性分析した。
複合材料が高度のクラリティを示し、クレーがポリマーマトリックスにうまく分
配し、そしてクレーの大部分が剥離して独立層および小タクトイドになっている
と結論付けられた。示差走査熱分析を用いてこの材料の結晶特性を分析した。T
mは237℃であり、ΔH=13cal/gであり、Tcc−Tchは41である。
【0153】 イーストマンケミカル(Eastman Chemical Company
)製のPET−9921の2層の外層と合わせて、この複合材の内層22体積%
を含む三層フィルムを押し出した。その後、フィルムの酸素透過性は、Moco
n Oxatran2/20で1.3cc−mil/100in2−day−a
tmsであると決定された。三層フィルムの4インチ正方形部分をT.M.Lo
ng機器で延伸した(約110℃で4X4の配向)。配向フィルムの%ヘーズは
6.8%であると決定され、酸素透過性は0.63cc−mil/100in2
−day−atmであると決定された。
【0154】 比較例2 3.0重量%の灰分を含む複合材をもたらすために233g(23重量%)の
押出物ペレットおよび767g(77重量%)のMXD6−6007に、秤量し
た材料の量を調節したことを除き、比較例1の手順を繰り返した。結果を以下の
表2に示している。
【0155】 比較例3 1.0重量%の灰分を含む複合材をもたらすために78g(8重量%)の押出
物ペレットおよび923g(92重量%)のMXD6−6007に、秤量した材
料の量を調節したことを除き、比較例1の手順を繰り返した。結果を以下の表2
に示している。
【0156】 実施例1 低分子量ポリ(m−キシリレンアジパミド)の代わりにI.V.約0.48d
L/gの低分子量非晶質ポリ(m−キシリレンアジパミド−co−m−キシリレ
ンイソフタルアミド)50/50コポリマーを用いて比較例1の手順を繰り返し
た。非晶質ポリ(m−キシリレンアジパミド−co−m−キシリレンイソフタル
アミド)は、米国特許5,340,884号の実施例12において開示された方
法に似たように調製することが可能である。このオリゴマーポリ(m−キシリレ
ンアジパミド−co−m−キシリレンイソフタルアミド)784g(83重量%
)をナノコー(Nanocor,Inc.)製の1.28MC153g(17重
量%)と乾燥混合し、その後、75℃において真空炉内で週末にわたって乾燥し
た。その後、汎用コンパウンディングスクリューが装備されたLeistriz
Micro18同時回転ツインスクリュー押出機で混合物を押し出した。Ac
cuRateペレットフィーダーを4rpm、すなわち、約2.0kg/hrの
フィード速度に設定し、フィーダーとホッパーの両方上は窒素雰囲気であった。
バレルおよびダイの温度は、ゾーン1では235℃に、ゾーン2〜ゾーン6では
250℃に、ゾーン7および8では260℃に設定した。スクリューの回転数は
約300rpmであった。押出が完了した後、803g(17重量%)の押出物
ペレットを三菱ガス化学(Mitsubishi Gas Company)製
のMXD6−6007ポリアミド4009g(83重量%)と乾燥混合した。そ
の後、ゾーン1〜6の温度が250℃、ゾーン7および8の温度が260℃、A
ccuRateフィーダーの設定が3.5rpm、すなわち、約2kg/hrよ
り若干少ないフィード速度であったことを除いて、クレーポリマー混合物で用い
たのと同じ条件下で混合物をLeistriz押出機で押し出した。結果を表2
に示している。
【0157】 得られた材料は、クレーによる2.1重量%の灰分を含むと決定された。その
後、ポリマーマトリックスへのオルガノクレーの分散度を決定するとともに複合
材料のモルホロジーを評価するために、光学顕微鏡法(OM)、透過電子顕微鏡
法(TEM)および広角X線回折(WAXD)によって、得られた材料を特性分
析した。複合材料が高度のクラリティを示し、クレーがポリマーマトリックスに
うまく分配し、そしてクレーの大部分が剥離して独立層および小タクトイドにな
っていると結論付けられた。示差走査熱分析を用いてこの材料の結晶特性を分析
した。Tmは234℃であり、ΔH=11cal/gであり、Tcc−Tchは9で
あり、あるとしても僅かな融点および%結晶度の低下と合わせて結晶化速度の大
幅な低下を実証している。
【0158】 イーストマンケミカル(Eastman Chemical Company
)製のPET−9921の2層の外層と合わせて、この複合材の内層21体積%
を含む三層フィルムを押し出した。その後、フィルムの酸素透過性は、Moco
n Oxatran2/20で0.17cc−mil/100in2−day−
atmであると決定され、バリア性の大幅な改善が実証された。T.M.Lon
g機器を用いて三層フィルムの4インチ正方形部分を延伸した(約110℃で4
X4の配向)。配向フィルムの%ヘーズは2.9%であると決定され、酸素透過
性は0.56cc−mil/100in2−day−atmであると決定された
【0159】 実施例2 I.V.0.30dL/gの低分子量非晶質ポリ(m−キシリレンジグリコア
ミド)を用いて比較例1の手順を繰り返した。このオリゴマーポリ(m−キシリ
レンジグリコアミド)165g(83重量%)をナノコー(Nanocor,I
nc.)製の1.28MC35g(17重量%)と乾燥混合した。押出が完了し
た後、185g(19重量%)の押出物ペレットを三菱ガス化学(Mitsub
ishi Gas Company)製のMXD6−6007ポリアミド792
g(81重量%)と乾燥混合した。その後、実施例1で用いたのと同じ条件下で
混合物をLeistriz押出機で押し出した。結果を表1に示している。得ら
れた材料は、クレーによる2.0重量%の灰分を含むと決定された。その後、ポ
リマーマトリックスへのオルガノクレーの分散度を決定するとともに複合材料の
モルホロジーを評価するために、光学顕微鏡法(OM)、透過電子顕微鏡法(T
EM)および広角X線回折(WAXD)によって、得られた材料を特性分析した
。複合材料が高度のクラリティを示し、クレーがポリマーマトリックスにうまく
分配し、そしてクレーの大部分が剥離して独立層および小タクトイドになってい
ると結論付けられた。示差走査熱分析を用いてこの材料の結晶特性を分析した。
Tmは235℃であり、ΔH=12cal/gであり、Tcc−Tchは25であり
、あるとしても僅かな融点および%結晶度の低下と合わせて結晶化速度の大幅な
低下を実証している。
【0160】 イーストマンケミカル(Eastman Chemical Company
)製のPET−9921の2層の外層と合わせて、この複合材の内層21体積%
を含む三層フィルムを押し出した。フィルムの酸素透過性は、0.62cc−m
il/100in2−day−atmであると決定され、バリア性の大幅な改善
が実証された。T.M.Long機器を用いて三層フィルムの4インチ正方形部
分を延伸した(約110℃で4X4の配向)。配向フィルムの%ヘーズは2.9
%であると決定され、酸素透過性は0.62cc−mil/100in2−da
y−atmであると決定された。
【0161】 コポリマーまたはオリゴマーを用いる利点は、以下に添付した表2において実
証されている。表1は、純粋なMXD6および比較例1〜3で見られる結晶質ポ
リアミドオリゴマーを含むMXD6−クレー複合材を含む(イーストマンケミカ
ル(Eastman Chemical Company)製のPET−992
1の外層と合わせた)三層フィルムに関するTcc−Tch、酸素透過性およびヘー
ズの観察値を示している。結果は、結晶質オリゴマーを用いると、低い酸素透過
性によって示されるような大幅なバリア性の改善をもたらすが、特に配向後に、
cc−Tch値の増加および非常に高まったヘーズによって示されるように結晶化
速度も高めることを示している。表1は、実施例1〜2で見られる非晶質ポリア
ミドオリゴマーおよび非晶質ポリエステルを含むMXD6−クレー複合材に関す
る(PET−9921の外層と合わせた)三層フィルムのTcc−Tchおよび酸素
透過性の観察値も示している。結果は、非晶質オリゴマーまたはポリマーを用い
ると、低い酸素透過性によって示されるような優れたバリア性を達成するととも
に許容できるほど低いヘーズ量を維持しつつ、TmおよびΔHによって示される
ようにマトリックスの融点、%結晶度の大幅な低下を伴わずにTcc−Tch値の低
下によって示されるように結晶化速度を低下させることを示している。従って、
層状クレー材料と合わせて非晶質オリゴマーを用いると、妥当な結晶化速度、改
善されたバリア性および低下したヘーズと合わせて所望の結晶度を有する複合材
を提供することは驚くべきことである。
【0162】
【表2】
【0163】 実施例3 実施例3は、本発明のナノ複合材の製造の「一工程」法を例示している。この
実施例において、すべての三種の原料(Ingredients)、すなわち、
前処理されたオルガノクレー、非晶質オリゴマー樹脂およびマトリックスポリマ
ーすべてを「一工程」プロセスで押出機送り装置(feed)のスロートエンド
でフィードした。
【0164】 マトリックスポリマーであるMXD6−6007、I.V.約1.1dL/g
のポリ(m−キシリレンアジパミド)は、三菱化学(Mitsubishi C
hemical Co.)から購入することが可能である。
【0165】 オルガノモンモリロナイトクレー出発材料(Nanomer、I34.MNな
ど)は、イリノイ州アーリントンハイツのナノコー(Nanocor,Inc.
)によって提供されうるか、あるいは以下に似たプロセスによって製造すること
が可能である。出発モンモリロナイト層状クレー材料を米国特許6,050,5
09号に記載されたプロセスによって精製してよい。その後、精製されたNaモ
ンモリロナイトをビス(2−ヒドロキシエチル)オクタデシルメチルアンモニウ
ムクロリドと交換するオニウムイオンによってオルガノモンモリロナイトクレー
を製造する。過剰の界面活性剤を除去するために、最終オルガノクレー製品をア
ルコール/水混合物で洗浄し、その後乾燥し粉砕する(milled)。クレー
の元のナトリウムカチオンの大部分とイオン交換される有機カチオンは、ビス(
2−ヒドロキシエチル)オクタデシルメチルアンモニウムである。
【0166】 WO00/34372号に記載された手順に似たように、その中に記載された
ように1:1からのモノマー成分の重合化学量論比の均衡を破るのと組み合わせ
て、オリゴマー非晶質ポリ(m−キシリレンアジペート−co−m−キシリレン
イソフタルアミド)コポリアミドを製造する。この材料をアミノ末端基およびカ
ルボキシレート末端基の滴定によって分析し、この材料は、好ましくは適切な約
3,000の数平均分子量および約0.4dL/gのI.V.を有することが決
定される。
【0167】 「一工程」プロセスのための出発材料、すなわち、約20.4重量%のオリゴ
マー樹脂、ナノコー(Nanocor,Inc.)製の4.6%のオルガノモン
モリロナイトクレーおよび三菱化学(Mitsubishi Chemical
Co.)製の75重量%のMXD6−6007を汎用コンパウンディングスク
リューが装備された57mmツインスクリュー押出機(ワーナーフレイダラー(
Werner Pfleiderer))で押し出す。バレルおよびダイの温度
を約270℃に設定する。
【0168】 得られたナノ複合材料を共射出三層プリフォームの中間層として用いることが
可能である。三層プリフォームの内層および外層は、I.V.約80dL/gの
イーストマンケミカル(Eastman Chemical Company)
製のPET−9921Wから製造することが可能である。中間層の公称厚さは全
厚さの約10%である。プリフォームをSidel SBO2/3機械で16オ
ンスボトルに延伸ブロー成形することが可能である。
【0169】 本出願全体を通して、種々の刊行物を引用した。これらの刊行物の開示は、本
発明が関係する最新技術をより完全に記載するために、本明細書によって全体的
に本願に引用して援用する。
【0170】 本発明の範囲からも精神からも逸脱せずに、種々の修正および変形を本発明に
おいて行うことができることは当業者に対して明らかであろう。本発明の他の実
施形態は、本明細書および本明細書において開示された本発明の実施技術を考慮
すると当業者に対して明らかであろう。本明細書および実施例を代表例としての
み考慮し、本発明の真の範囲および精神は以下の請求の範囲によって示すことを
意図している。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 コネル,ゲイリー ウェイン アメリカ合衆国,テネシー 37642−3101, チャーチ ヒル,ギルダ アベニュ 212 (72)発明者 ギルマー,ジョン ウォーカー アメリカ合衆国,テネシー 37660−4754, キングスポート,ワイルドウッド ドライ ブ 2624 (72)発明者 ラン,タイ アメリカ合衆国,イリノイ 60047,レイ ク チューリッヒ,ウォーターフォード コート 760 (72)発明者 マタヤバス,ジェイムズ クリストファー ジュニア アメリカ合衆国,アリゾナ 85224−7216, チャンドラー,ウエスト サラゴサ プレ イス 1380 (72)発明者 オウエンズ,ジェフリー トッド アメリカ合衆国,テネシー 37660−7581, キングスポート,ウィローブルック ドラ イブ 117 (72)発明者 サイホギオス,バシリキ アメリカ合衆国,イリノイ 60067,パラ ティン,ノース スミス ストリート 321,アパートメント 1 (72)発明者 シャープ,エマーソン イーストン ジュ ニア アメリカ合衆国,テネシー 37663−2883, キングスポート,モーニング ドーブ ド ライブ 1208 (72)発明者 ターナー,サム リチャード アメリカ合衆国,テネシー 37660−5836, キングスポート,サセックス ドライブ 1037 Fターム(参考) 4F070 AA12 AA18 AA29 AA46 AA47 AA52 AA53 AA54 AA55 AC22 AD10 FA03 FB06 FB07 4F071 AA14 AA22 AA31 AA42 AA43 AA51 AA52 AA53 AA54 AA57 AA60 AB26 BA01 BB06 BB13 BC01 BC04 BC07 4J002 BB00X BC03X BG04X CD00X CF03X CF10X CH07X CH08X CK01X CK02X CL03W CL08X CM04X DJ036 FB076 FB086 FB096 FB266 FD206

Claims (30)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)マトリックスポリマーと、(b)非晶質オリゴマーと
    、(c)層状クレー材料またはその残分とを含むポリマー−クレーナノ複合材で
    あって、(i)(a)少なくとも一種のジカルボン酸成分の残基および(b)少
    なくとも一種のジアミン成分の残基を含む非晶質マトリックスポリアミド、すな
    わちポリ(m−キシレンアジパミド)と、(ii)非晶質マトリックスポリアミ
    ド−適合性オリゴマー樹脂、すなわちオリゴマー(m−キシレンアジパミド)を
    同時には含まないポリマー−クレーナノ複合材。
  2. 【請求項2】 前記成分(a)は、ポリエステル、ポリエーテルエステル、
    ポリアミド、ポリエステルアミド、ポリウレタン、ポリイミド、ポリエーテルイ
    ミド、ポリウレア、ポリアミドイミド、ポリフェニレンオキシド、フェノキシ樹
    脂、エポキシ樹脂、ポリオレフィン、ポリアクリレート、ポリスチレン、ポリエ
    チレン−co−ビニルアルコールまたはそれらの混合物を含む請求項1に記載の
    ナノ複合材。
  3. 【請求項3】 前記成分(a)は、結晶質ポリアミドまたは半結晶質ポリア
    ミドを含む請求項1に記載のナノ複合材。
  4. 【請求項4】 前記成分(a)は、ポリ(m−キシリレンアジパミド)を含
    む請求項1に記載のナノ複合材。
  5. 【請求項5】 前記成分(b)は、非晶質オリゴマーポリアミドを含む請求
    項1に記載のナノ複合材。
  6. 【請求項6】 前記成分(a)および成分(b)は、同じモノマー単位を有
    する請求項1に記載のナノ複合材。
  7. 【請求項7】 0を超える重量%〜25重量%の層状クレー材料を含む請求
    項1に記載のナノ複合材。
  8. 【請求項8】 約0.5〜約15重量%の層状クレー材料を含む請求項1に
    記載のナノ複合材。
  9. 【請求項9】 前記層状クレー材料は、モンモリロナイト、サポナイト、ヘ
    クトライト、マイカ、バーミキュライト、ベントナイト、ノントロナイト、バイ
    デル石、ボルコンスコイト、マガダイト、ケニアイトまたはそれらの混合物を含
    む請求項1に記載のナノ複合材。
  10. 【請求項10】 前記層状クレー材料は、ワイオミング型ナトリウムモンモ
    リロナイトまたはワイオミング型ナトリウムベントナイトを含む請求項1に記載
    のナノ複合材。
  11. 【請求項11】 前記層状クレー材料は、水溶性ポリマーまたは水不溶性ポ
    リマー、有機試薬または有機モノマー、シラン化合物、金属、有機金属、カチオ
    ン交換を引き起こす有機カチオンまたはそれらの組み合わせで処理されている請
    求項1に記載のナノ複合材。
  12. 【請求項12】 前記層状クレー材料は、以下の式によって表される有機カ
    チオンで処理される請求項11に記載のナノ複合材。 【化1】 (式中、Mは窒素または燐のいずれかであり、R1、R2、R3およびR4は独立し
    て有機配位子および/またはオリゴマー配位子あるいは水素である。)
  13. 【請求項13】 成分(a)、(b)および(c)を混合するプロセスによ
    って製造される請求項1に記載のナノ複合材。
  14. 【請求項14】 請求項1に記載のナノ複合材から製造された物品。
  15. 【請求項15】 フィルム、シート、パイプ、繊維、プリフォーム、形材、
    押出品、成形品または成形容器の形を取った請求項14に記載の物品。
  16. 【請求項16】 ボトルの形を取った請求項14に記載の物品。
  17. 【請求項17】 (a)オリゴマー樹脂−クレー複合材を形成するために層
    状クレー材料を非晶質オリゴマー樹脂と溶融混合する工程と、(b)ポリマー−
    クレーナノ複合材を生成させるためにオリゴマー樹脂−クレー複合材をマトリッ
    クスポリマーと混合する工程とを含み、(1)(i)少なくとも一種のジカルボ
    ン酸成分の残基および(ii)少なくとも一種のジアミン成分の残基を含む非晶
    質マトリックスポリアミド、すなわちポリ(m−キシレンアジパミド)と、(2
    )非晶質マトリックスポリアミド−適合性オリゴマー樹脂、すなわちオリゴマー
    (m−キシレンアジパミド)を同時には含まないポリマー−クレーナノ複合材を
    製造する方法。
  18. 【請求項18】 前記工程(b)は、バッチ混合または溶融コンパウンディ
    ング押出プロセスによって行われる請求項17に記載の方法。
  19. 【請求項19】 前記非晶質オリゴマー樹脂およびマトリックスポリマーは
    同じモノマー単位を有する請求項17に記載の方法。
  20. 【請求項20】 前記非晶質オリゴマー樹脂はオリゴマーポリアミドである
    請求項17に記載の方法。
  21. 【請求項21】 請求項17に記載の方法によって製造されたナノ複合材料
  22. 【請求項22】 請求項21に記載のナノ複合材料から製造された物品。
  23. 【請求項23】 フィルム、シート、繊維、プリフォーム、形材、押出品、
    成形品または成形容器の形を取った請求項22に記載の物品。
  24. 【請求項24】 ボトルの形を取った請求項22に記載の物品。
  25. 【請求項25】 ポリマー−クレーナノ複合材を生成させるために層状クレ
    ー材料、非晶質オリゴマー樹脂およびマトリックスポリマーを溶融混合すること
    を含み、(a)(i)少なくとも一種のジカルボン酸成分の残基および(ii)
    少なくとも一種のジアミン成分の残基を含む非晶質マトリックスポリアミド、す
    なわちポリ(m−キシレンアジパミド)と、(b)非晶質マトリックスポリアミ
    ド−適合性オリゴマー樹脂、すなわちオリゴマー(m−キシレンアジパミド)を
    同時には含まないポリマー−クレーナノ複合材を製造する方法。
  26. 【請求項26】 請求項25に記載の方法によって製造されたポリマー−ク
    レーナノ複合材。
  27. 【請求項27】 (1)高分子量マトリックスポリアミドおよび(2)前記
    ポリアミド中に配合され、マトリックスポリアミド−適合性非晶質オリゴマー樹
    脂に分散されている層状クレー材料を含むポリアミド−クレーナノ複合材。
  28. 【請求項28】 前記ポリマー−クレーナノ複合材は、(a)(i)少なく
    とも一種のジカルボン酸成分の残基および(ii)少なくとも一種のジアミン成
    分の残基を含む非晶質マトリックスポリアミド、すなわちポリ(m−キシレンア
    ジパミド)と、(b)非晶質マトリックスポリアミド−適合性オリゴマー樹脂、
    すなわちオリゴマー(m−キシレンアジパミド)を同時には含まない請求項27
    に記載のナノ複合材。
  29. 【請求項29】 前記成分(i)はポリ(m−キシリレンアジパミド)を含
    む請求項28に記載のナノ複合材。
  30. 【請求項30】 前記オリゴマー樹脂はオリゴマー(m−キシリレンアジパ
    ミド)ではない請求項28に記載のナノ複合材。
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