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JP2003276176A - インクジェット記録装置、オーバーコート装置及びインクジェット記録物の製造方法 - Google Patents

インクジェット記録装置、オーバーコート装置及びインクジェット記録物の製造方法

Info

Publication number
JP2003276176A
JP2003276176A JP2002081596A JP2002081596A JP2003276176A JP 2003276176 A JP2003276176 A JP 2003276176A JP 2002081596 A JP2002081596 A JP 2002081596A JP 2002081596 A JP2002081596 A JP 2002081596A JP 2003276176 A JP2003276176 A JP 2003276176A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
laminated sheet
sheet
recording medium
recording
curved
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002081596A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroyuki Onishi
弘幸 大西
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP2002081596A priority Critical patent/JP2003276176A/ja
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  • Ink Jet Recording Methods And Recording Media Thereof (AREA)
  • Ink Jet (AREA)
  • Handling Of Continuous Sheets Of Paper (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 カールのないフラットなインクジェット記録
物を、簡素な工程で比較的安価に提供し得るインクジェ
ット記録装置、オーバーコート装置及びインクジェット
記録物の製造方法を提供すること。 【解決手段】 インクジェットプリンタ1は、インクジ
ェット記録部2とオーバーコート装置3とを備えてい
る。オーバーコート装置3は、記録媒体Mと転写シート
Sとの積層シートM−Sを形成する積層シート形成部3
1と、積層シートM−Sを記録媒体M側に湾曲させなが
ら搬送する湾曲搬送路32と、該湾曲搬送路32の一部
に設けられ、積層シートM−Sを加熱加圧して圧着させ
る加熱加圧部33と、圧着させた後に積層シートM−S
から支持体Bを剥離する剥離部34とを備えている。
加熱加圧部33は、湾曲搬送路32を通過中の積層シー
トM−Sが、記録媒体M側に湾曲された状態にあるとき
に、該積層シートM−Sを加熱加圧するようになしてあ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェット方
式により画像が形成された記録媒体の被記録面上に、該
画像を被覆するオーバーコート層を形成するオーバーコ
ート装置を備えたインクジェット記録装置及び該オーバ
ーコート装置、並びに該オーバーコート層が形成された
インクジェット記録物に関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録方法は、微小なノズ
ルから画像データに応じてインクの液滴を吐出させ、記
録媒体に付着させて記録を行う記録方法である。インク
ジェット記録方法により記録がなされたインクジェット
記録物は、画質の点では、銀塩写真に匹敵する高レベル
に達しているが、耐光性、耐ガス性、耐擦性などの画像
堅牢性の点では、未だ銀塩写真に及ばないのが実状であ
る。画像堅牢性の向上は、インクジェット記録技術のデ
ジタル写真サービスや商業印刷等への用途拡大に伴い、
近年ますます重要視されるようになっている。
【0003】また、インクジェット記録物の画像堅牢性
や光沢などを高め得る方法として、画像が形成された被
記録面に、熱可塑性樹脂からなる透明フィルムを熱転写
(ラミネート)してオーバーコート層を形成するオーバ
ーコート処理が知られている。このオーバーコート処理
については、オーバーコート層の材質や構成あるいは形
成方法等に関して、種々の改良技術が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】インクジェット記録物
は、通常、普通紙や塗工紙などの記録媒体の片面に画像
が形成されているところ、記録媒体の片面のみにオーバ
ーコート層を設けると、ラミネート後のオーバーコート
層の熱収縮などに起因して、図3に示すように、オーバ
ーコート層側にカール(プラスカール)するという問題
があった。発生したカールを除去(補正)する方法に関
しては、既に多数の提案がなされているが、インクジェ
ット記録の他にオーバーコート処理も必要となるインク
ジェット記録物の製造工程において、カールの問題に対
して事後的に対応するのは、製造工程の更なる複雑化や
装置の大型化を招くことになり、製造コストの引き上げ
にも繋がるため、好ましくない。
【0005】オーバーコート処理に起因するカールの発
生を事前に防止する方法として、透明フィルムがラミネ
ートされる被記録面と反対側の面にバックコート層を設
ける方法が考えられるが、この方法は、バックコート層
を設ける工程(例えば、塗布・乾燥工程)が必要となる
ため、製造工程の複雑化や装置の大型化を回避できな
い。
【0006】本発明は、このような問題点に鑑みてなさ
れたものであり、比較的簡素な工程で、オーバーコート
層を有し且つカールのないフラットなインクジェット記
録物を提供できるインクジェット記録装置及びオーバー
コート装置並びにインクジェット記録物の製造方法を提
供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する本発
明のインクジェット記録装置は、記録媒体の被記録面に
インクを吐出させて画像を形成するインクジェット記録
部と、画像が形成された該被記録面上に、支持体上に被
転写層を設けてなる転写シートを、該被記録面と該被転
写層とが対向するように供給し、重ね合わせて該記録媒
体と該転写シートとの積層シートとする積層シート形成
部と、該積層シートを該記録媒体側に湾曲させながら搬
送する湾曲搬送路と、該湾曲搬送路の一部に設けられ、
該積層シートを加熱加圧して圧着させる加熱加圧部と、
圧着させた後に該積層シートから上記支持体を剥離する
剥離部とを備え、上記加熱加圧部は、上記湾曲搬送路を
通過中の上記積層シートが、上記記録媒体側に湾曲され
た状態にあるときに、該積層シートを加熱加圧すること
を特徴とするものである。
【0008】また、本発明は、インクジェット方式によ
り画像が形成された記録媒体の被記録面上に、オーバー
コート層を形成するオーバーコート装置であって、上記
被記録面上に、支持体上に被転写層を設けてなる転写シ
ートを、該被記録面と該被転写層とが対向するように供
給し、重ね合わせて該記録媒体と該転写シートとの積層
シートとする積層シート形成部と、該積層シートを該記
録媒体側に湾曲させながら搬送する湾曲搬送路と、該湾
曲搬送路の一部に設けられ、該積層シートを加熱加圧し
て圧着させる加熱加圧部と、圧着させた後に該積層シー
トから上記支持体を剥離する剥離部とを備え、上記加熱
加圧部は、上記湾曲搬送路を通過中の上記積層シート
が、上記記録媒体側に湾曲された状態にあるときに、該
積層シートを加熱加圧することを特徴とするオーバーコ
ート装置を提供するものである。
【0009】本発明は、更に、上記湾曲搬送路の湾曲角
度が90〜160度であることが好ましい。
【0010】また、本発明は、インクジェット方式によ
り画像が形成された記録媒体の被記録面上に、支持体上
に被転写層を設けてなる転写シートを重ね合わせて積層
シートとし、該積層シートを加熱加圧して該被記録面上
に該被転写層を圧着させた後、該転写シートから該支持
体を剥離し、該被転写層からなるオーバーコート層を該
被記録面上に設けるオーバーコート処理工程を備えたイ
ンクジェット記録物の製造方法であって、上記積層シー
トを、上記記録媒体側に湾曲させた状態で加熱加圧する
ことを特徴とするインクジェット記録物の製造方法を提
供するものである。
【0011】本発明によれば、記録媒体と転写シートと
の積層シートを、該記録媒体側に湾曲させた状態で加熱
加圧して圧着させるようにしたので、圧着処理後の被転
写層(オーバーコート層)の熱収縮に起因するプラスカ
ールの発生を防止することができ、カールのないフラッ
トなオーバーコート層付きのインクジェット記録物を、
簡素な工程で比較的安価に提供することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】図1は、本発明のインクジェット
記録装置(プリンタ)の一実施形態の概略構成図であ
る。このプリンタ1は、ロール紙対応のインクジェット
プリンタの記録ヘッドの後方に、オーバーコート装置を
組み込んだ基本構成となっており、該記録ヘッドにより
インクジェット記録がされた記録媒体の被記録面上に、
オーバーコート層を形成できるようになっている。図1
中、2はインクジェット記録部、3はオーバーコート装
置である。
【0013】インクジェット記録部2は、給紙ローラ2
1により、ロール状に巻かれた記録媒体Mをプラテン2
2上に送り出し、記録ヘッド23より、該記録媒体Mの
被記録面に対して、受信した画像データに基づき各色イ
ンクを吐出して画像を形成するようになっている。
【0014】記録ヘッド23は、主走査方向に移動可能
なキャリッジ(図示せず)に搭載されており、インクジ
ェットノズル(図示せず)からインクの液滴を吐出し
て、記録媒体Mに画像を形成する。インクの吐出方式に
は、ノズルから一定時間間隔でインクを吐出し続け、吐
出されたインク液滴を偏向させることにより画像を形成
するコンティニュアス方式と、画像データに対応してイ
ンクを吐出させるオンデマンド方式とがあるが、特に制
限されない。また、インク吐出制御には、ピエゾ素子な
どの圧電素子を用いて電圧により制御する方式や、発熱
抵抗素子を用いて熱エネルギーにより制御する方式があ
るが、何れの方式でもよい。また、記録ヘッド23は、
それ自体に一体的にインクタンクが設けられたカートリ
ッジタイプでもよく、記録ヘッドとは別に配置されたイ
ンクタンクからチューブなどを介してインクを供給する
タイプのものでもよい。
【0015】オーバーコート装置3は、インクジェット
記録部2を経た記録媒体Mと転写シートSとの積層シー
トM−Sを形成する積層シート形成部31と、該積層シ
ートM−Sを記録媒体M側に湾曲させながら搬送する湾
曲搬送路32と、該積層シートM−Sを加熱加圧して圧
着させる加熱加圧部33と、圧着させた後に該積層シー
トM−Sから転写シートSの支持体BSを剥離する剥離
部34とを備えている。
【0016】積層シート形成部31は、シート軸311
にロール状に巻かれた転写シートSを繰り出して、イン
クジェット記録部2で画像が形成された記録媒体Mの被
記録面上に供給し、プレスローラ対312で重ね合わせ
て積層シートM−Sとする。転写シートSは、記録媒体
Mと同一幅の支持体BS上に同一幅の被転写層CSを設け
た構成となっており、該被転写層CSと上記被記録面と
が対向するように、記録媒体M上に供給される。
【0017】湾曲搬送路32は、積層シート形成部31
と剥離部34との間に位置しており、図示しない複数の
ローラにより、転写シートSの供給側に頂部321を形
成するように湾曲して形作られた湾曲部分を有してい
る。湾曲部分の湾曲程度は、被転写層CSを構成する樹
脂成分の熱収縮特性等により異なるが、湾曲角度θ(積
層シートM−Sの頂部321への進入方向Aと、該頂部
321からの離脱方向Bとのなす角度)が90〜160
度となるように調整することが好ましい。湾曲角度θが
90度未満ではマイナスカール(記録媒体側にカール)
が大きくなる可能性があり、160度超ではプラスカー
ル(オーバーコート層側にカール)の発生防止の効果に
乏しい。
【0018】湾曲搬送路32の頂部321には、該湾曲
搬送路32を挟むように一対のローラ331,332が
配されており、加熱加圧部33を構成している。ローラ
331は、被転写層CSを接着可能な温度にするための
ヒートローラであり、中空円筒状のアルミニウム材の内
部にヒータ331aを設けた構成となっている。ローラ
332は、押さえローラであり、積層シートM−Sは、
ローラ331,332間を通過中に、ローラ331(ヒ
ートローラ)により、転写シートS側から加熱加圧され
るようになっている。
【0019】このように、湾曲搬送路32の頂部321
に加熱加圧部33(ローラ331,332)を設けるこ
とにより、該湾曲搬送路32を通過中の積層シートM−
Sが、該頂部321で記録媒体M側に湾曲された状態に
あるときに、該積層シートM−Sを加熱加圧して圧着さ
せることができる。
【0020】剥離部34は、湾曲搬送路32を通過し、
被転写層CSが被記録面上に固着した状態にある積層シ
ートM−Sから、シート軸341により、支持体BS
剥離し、巻回、回収する。
【0021】また、剥離部34の後方には、オートカッ
ター4が設けられており、該剥離部34を通過した連続
シート状のインクジェット記録物Pを単位長さに切断で
きるようになっている。単位長さに切断されたインクジ
ェット記録物Pは、排紙トレイ5上にストックされる。
【0022】以上、オーバーコート装置を組み込んだ構
成のインクジェット記録装置を使用して、オーバーコー
ト層を有するインクジェット記録物Pを1パスで製造す
る形態について説明したが、該インクジェット記録物P
は、通常のインクジェット記録装置(オーバーコート処
理機構を有しないもの)と、上記のような構成のオーバ
ーコート装置とを用いて製造することもできる。
【0023】転写シートSについて説明する。転写シー
トSは、上述したように、支持体BS上に被転写層CS
設けてなる。
【0024】支持体BSとしては、ラミネート時におけ
る所定の加熱加圧条件下で形状を安定して維持できるよ
うな耐熱性及び機械的強度と、被記録面上に加熱圧着さ
れた被転写層CSからの良好な剥離性を備えたものが用
いられる。このような支持体としては、例えば、ポリエ
チレンテレフタレート(PET)、二軸延伸ポリプロピ
レン(OPP)、1,4−ポリシクロヘキシレンジメチ
レンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート(PE
N)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリエー
テルスルフォン(PES)、ポリスチレン、ポリプロピ
レン、アラミド、ポリカーボネート、ポリビニルアルコ
ール、セロファン、酢酸セルロース等のセルロース誘導
体、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ナイロン、ポリイ
ミド、アイオノマー等の材料からなるフィルム;コンデ
ンサー紙、パラフィン紙等の紙;不織布;紙又は不織布
と樹脂フィルムとの複合フィルム等が挙げられる。特
に、PETフィルムやOPPフィルムが好ましい。
【0025】支持体BSの厚みは、上記した機能が得ら
れるように設定すればよく、特に制限されないが、好ま
しくは4〜100μm、更に好ましくは6〜50μmで
ある。4μm未満では、被転写層CSの剥離性が低下す
るおそれがあり、100μm超では、被転写層CSの被
記録面への密着性が低下するおそれがある。
【0026】また、支持体BSの被転写層CSが積層され
る面には、良好な剥離性、静電気による埃の付着防止、
オーバーコート層の表面の意匠性の向上等のため、シリ
コーン等を用いた離型処理、帯電防止処理、コロナ放電
処理、エンボス処理等の各種表面処理を施すこともでき
る。
【0027】被転写層CSは、記録媒体Mの被記録面上
に熱転写されてオーバーコート層となる層であり、樹脂
からなる。該樹脂としては、記録媒体との密着性に優
れ、透明性が高く、熱や光で変色し難く、化学的・物理
的バリヤ性に優れた塗膜を形成し得る樹脂が好ましい。
具体的には、ガラス転移温度(Tg)が20〜120℃
である樹脂が好ましい。また、被転写層CSの表面硬度
が、JIS K5600に準拠した鉛筆硬度試験で、鉛
筆硬度2H以上となるように、樹脂を選択することが好
ましい。
【0028】被転写層CSを構成する樹脂としては、熱
可塑性樹脂やホットメルト接着剤用樹脂等を用いること
ができる。具体的には、例えば、ポリビニルアルコール
(PVA)、シラノール変性PVA、ポリビニルピロリ
ドン(PVP)、カルボキシメチルセルロース(CM
C)、ポリビニルアセタール、ポリアクリルアミド、セ
ルロース誘導体、カゼイン、ゼラチン、ウレタン、アク
リル樹脂、スチレン−アクリル樹脂、ポリエチレン、酢
酸ビニル、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、
塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル樹脂、水
性アルキド樹脂、エポキシ樹脂、アセテート樹脂、ポリ
エステル樹脂、ワックス、アクリルスチレン、スチレン
−ブタジエンゴム(SBR)、アクリル酸エステル等が
挙げられ、これらの1種又は2種以上をブレンドして用
いることができる。これらのうち、特にアクリル樹脂を
用いることが、耐光性の点で好ましい。
【0029】被転写層CSは、単層構造としてもよく、
また、組成の異なる2層以上の多層構造としてもよい。
また、被転写層CSの厚みは、好ましくは2〜30μ
m、更に好ましくは5〜20μmである。2μm未満で
は均一な厚みにし難く、画像保護効果に劣るおそれがあ
り、30μm超では透明性が低くなるおそれがある。
尚、被転写層CSの透明性は、一般に高い方が好まれる
が、使用する樹脂の種類を適宜選択したり、シリカ、コ
ロイダルシリカ等の無機微粒子や、ポリマービーズ等の
有機微粒子を添加する等により、適宜コントロールする
こともできる。
【0030】転写シートSは、上記樹脂の1種又は2種
以上を水等の適当な溶媒に分散又は溶解させた樹脂エマ
ルジョンあるいは水溶液(塗布液)を、公知の塗工装置
を用いて支持体BS上に塗布し、乾燥させて被転写層CS
を形成することにより製造される。該塗布液には、必要
に応じ、シリコーン系などの界面活性剤、消泡剤、帯電
防止剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、ヒンダードアミン
系光安定化剤(HALS)等の各種添加剤を添加するこ
ともできる。
【0031】記録媒体Mについて説明する。記録媒体M
としては、普通紙(非塗工紙)や、いわゆるインクジェ
ット記録用紙(塗工紙)など、インクジェット記録で使
用できるものであればよく、要求される画質のレベル等
に応じて適宜選択することができる。高画質の画像が要
求される場合は、インクジェット記録用紙を用いること
が好ましい。インクジェット記録用紙は、通常、紙やフ
ィルム等の基材上に、多孔性無機粒子を主成分とするイ
ンク受容層を設けた構成となっている。多孔性無機粒子
としては、コロイダルシリカ、気相法シリカ、アルミナ
水和物、γ型酸化アルミニウム等が好ましく用いられ
る。また、インク受容層は、J.TAPPI No.4
8−85に従い測定される空隙率が30%以上であるこ
とが好ましい。
【0032】本発明で使用するインクは、インクジェッ
ト記録で使用できるものであればよく、特に制限されな
い。インクジェット記録用インクは、水に染料や顔料な
どの着色剤を含有させたものが一般的であり、通常、保
湿や浸透調整等のため、更に各種有機溶剤や界面活性剤
等が含有されている。インクジェット記録用インクのな
かでも、特に顔料インクは、染料インクに比して記録画
像の耐光性や耐水性などに優れており、オーバーコート
層による画像の保護効果と相俟って、画像の長期保存が
可能となるため、好ましい。カラー画像を形成する場合
は、常法通りイエロー、マゼンタ、シアンの減法混色の
3原色のインク、あるいはこれにブラックその他の色の
インクを加えた4色以上のインクを用いる。
【0033】本発明のオーバーコート装置(本発明のイ
ンクジェット記録装置の構成の一部となっているものも
含む)は、画像が形成された記録媒体の被記録面上に、
支持体上に被転写層を設けてなる転写シートを、該被記
録面と該被転写層とが対向するように供給し、重ね合わ
せて該記録媒体と該転写シートとの積層シートとする積
層シート形成部と、該積層シートを該記録媒体側に湾曲
させながら搬送する湾曲搬送路と、該湾曲搬送路の一部
に設けられ、該積層シートを加熱加圧して圧着させる加
熱加圧部と、圧着させた後に該積層シートから上記支持
体を剥離する剥離部とを備え、上記加熱加圧部は、上記
湾曲搬送路を通過中の上記積層シートが、上記記録媒体
側に湾曲された状態にあるときに、該積層シートを加熱
加圧するようにしてあればよく、各部の具体的構成や形
状等は、前記実施形態に制限されず、その趣旨を逸脱し
ない範囲内で種々の変更が可能である。
【0034】例えば、図2に示すように、湾曲搬送路3
2の頂部321を対称中心にして複数対のローラを配す
ることにより、加熱加圧部33’を構成することもでき
る。また、加熱加圧部33を構成する押さえローラ33
2を、331と同様にヒートローラとしてもよい。同様
に、加熱加圧部33’についても、押さえローラ(図2
中、積層シートM−Sの下方に図示されている3つのロ
ーラ)を、ヒートローラとしてもよい。また、前記実施
形態は、いわゆるロール紙対応のインクジェット記録装
置であったが、本発明で使用できる記録媒体はロール紙
に制限されるものではなく、A4サイズなどのカット紙
でもよい。
【0035】
【発明の効果】本発明によれば、記録媒体と転写シート
との積層シートを、該記録媒体側に湾曲させた状態で加
熱加圧して圧着させるようにしたので、圧着処理後の被
転写層(オーバーコート層)の熱収縮に起因するプラス
カールの発生を防止することができ、カールのないフラ
ットなオーバーコート層付きのインクジェット記録物
を、簡素な工程で比較的安価に提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態のインクジェット記録装置の概略構
成図である。
【図2】加熱加圧部の一実施形態の概略構成図である。
【図3】プラスカールを起こした状態のインクジェット
記録物を説明する図である。
【符号の説明】
1 プリンタ 2 インクジェット記録部 21 給紙ローラ 22 プラテン 23 記録ヘッド 3 オーバーコート装置 31 積層シート形成部 32 湾曲搬送路 33 加熱加圧部 331 ヒートローラ 332 押さえローラ 34 剥離部 4 オートカッター 5 排紙トレイ M 記録媒体 P インクジェット記録物 S 転写シート BS 支持体 CS 被転写層 M−S (記録媒体Mと転写シートSとの)積層シート

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録媒体の被記録面にインクを吐出させ
    て画像を形成するインクジェット記録部と、画像が形成
    された該被記録面上に、支持体上に被転写層を設けてな
    る転写シートを、該被記録面と該被転写層とが対向する
    ように供給し、重ね合わせて該記録媒体と該転写シート
    との積層シートとする積層シート形成部と、該積層シー
    トを該記録媒体側に湾曲させながら搬送する湾曲搬送路
    と、該湾曲搬送路の一部に設けられ、該積層シートを加
    熱加圧して圧着させる加熱加圧部と、圧着させた後に該
    積層シートから上記支持体を剥離する剥離部とを備え、
    上記加熱加圧部は、上記湾曲搬送路を通過中の上記積層
    シートが、上記記録媒体側に湾曲された状態にあるとき
    に、該積層シートを加熱加圧することを特徴とするイン
    クジェット記録装置。
  2. 【請求項2】 上記湾曲搬送路の湾曲角度が90〜16
    0度であることを特徴とする請求項1記載のインクジェ
    ット記録装置。
  3. 【請求項3】 上記加熱加圧部が、少なくとも上記転写
    シート側から上記積層シートを加熱加圧するヒートロー
    ラを備えていることを特徴とする請求項1又は2記載の
    インクジェット記録装置。
  4. 【請求項4】 インクジェット方式により画像が形成さ
    れた記録媒体の被記録面上に、オーバーコート層を形成
    するオーバーコート装置であって、 上記被記録面上に、支持体上に被転写層を設けてなる転
    写シートを、該被記録面と該被転写層とが対向するよう
    に供給し、重ね合わせて該記録媒体と該転写シートとの
    積層シートとする積層シート形成部と、該積層シートを
    該記録媒体側に湾曲させながら搬送する湾曲搬送路と、
    該湾曲搬送路の一部に設けられ、該積層シートを加熱加
    圧して圧着させる加熱加圧部と、圧着させた後に該積層
    シートから上記支持体を剥離する剥離部とを備え、 上記加熱加圧部は、上記湾曲搬送路を通過中の上記積層
    シートが、上記記録媒体側に湾曲された状態にあるとき
    に、該積層シートを加熱加圧することを特徴とするオー
    バーコート装置。
  5. 【請求項5】 上記湾曲搬送路の湾曲角度が90〜16
    0度であることを特徴とする請求項4記載のオーバーコ
    ート装置。
  6. 【請求項6】 上記加熱加圧部が、少なくとも上記転写
    シート側から上記積層シートを加熱加圧するヒートロー
    ラを備えていることを特徴とする請求項4又は5記載の
    オーバーコート装置。
  7. 【請求項7】 インクジェット方式により画像が形成さ
    れた記録媒体の被記録面上に、支持体上に被転写層を設
    けてなる転写シートを重ね合わせて積層シートとし、該
    積層シートを加熱加圧して該被記録面上に該被転写層を
    圧着させた後、該転写シートから該支持体を剥離し、該
    被転写層からなるオーバーコート層を該被記録面上に設
    けるオーバーコート処理工程を備えたインクジェット記
    録物の製造方法であって、 上記積層シートを、上記記録媒体側に湾曲させた状態で
    加熱加圧することを特徴とするインクジェット記録物の
    製造方法。
  8. 【請求項8】 顔料インクにより上記画像を形成するこ
    とを特徴とする請求項7記載のインクジェット記録物の
    製造方法。
JP2002081596A 2002-03-22 2002-03-22 インクジェット記録装置、オーバーコート装置及びインクジェット記録物の製造方法 Pending JP2003276176A (ja)

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