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JP2003251237A - 水洗ブース装置 - Google Patents

水洗ブース装置

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Publication number
JP2003251237A
JP2003251237A JP2002051726A JP2002051726A JP2003251237A JP 2003251237 A JP2003251237 A JP 2003251237A JP 2002051726 A JP2002051726 A JP 2002051726A JP 2002051726 A JP2002051726 A JP 2002051726A JP 2003251237 A JP2003251237 A JP 2003251237A
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JP
Japan
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water
weir
washing booth
exhaust passage
screen wall
Prior art date
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Application number
JP2002051726A
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English (en)
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JP3899957B2 (ja
Inventor
Yukio Inukai
幸男 犬飼
Akira Kuno
晃 久野
Kazutaka Yamamoto
和尊 山本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Riko Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Riko Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
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Publication date
Application filed by Sumitomo Riko Co Ltd filed Critical Sumitomo Riko Co Ltd
Priority to JP2002051726A priority Critical patent/JP3899957B2/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】循環水を循環させるための配管に詰りが生じて
塗布剤の捕集効率が低下する問題を解決し、またスクリ
ーン壁の壁面の水膜形成用と排気通路の捕集水用とに水
を分配するに際して、その分配比率を当初設定した適正
比率に安定して維持でき、塗布剤の捕集効率を高く維持
できる水洗ブース装置を提供する。 【解決手段】水槽18内の循環水を汲み上げ、スクリー
ン壁24に沿って流下させて水膜形成し、塗布剤の余剰
分の一部を捕集するとともに、他部を排気通路26にお
いて捕集水により捕集する水洗ブース装置において、水
槽18より汲み上げられて吐水口60より供給された水
を、水膜形成用と排気通路26の捕集水用とに分配する
堰66と、吐水口60からの水を堰66に向けて供給案
内する斜面形状の案内流路64とを設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は被塗物に向けて噴
き付けられた接着剤や塗料等の塗布剤の余剰分を、水洗
ブース内のスクリーン壁の壁面上に形成した水膜にて捕
集するようになした水洗ブース装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、被塗物に対して接着剤や塗料等を
塗布するための装置として、図5に示すような水洗ブー
ス装置が用いられている。同図において、200は接着
剤,塗料等の塗布剤を塗布すべき対象物としての被塗物
で、202はその被塗物200に向けて接着剤,塗料等
の塗布剤をスプレー状に噴霧するスプレーガン等の噴霧
装置である。204は水洗ブースでフード206を有し
ている。
【0003】208は床上に設置された水槽で、210
は水洗ブース204の上部に設けられた排気ダクトであ
る。この排気ダクト210の内部には排気ファン(図示
省略)が設けられており、その排気ファンがモータ21
2にて回転させられるようになっている。
【0004】水洗ブース204の内部にはスクリーン壁
214が縦に設けられており、その裏側(図中左側)に
排気ダクト210に連通する排気通路216が形成され
ている。スクリーン壁214の上部裏側には受水室21
8が設けられており、この受水室218内の水が、スク
リーン壁214の壁面にオーバーフローして流下し、そ
の流下水によってスクリーン壁214の壁面に水膜が形
成されるようになっている。
【0005】220は汲上げポンプで、水槽208内の
水(循環水)がこの汲上げポンプ220により、配管2
22を通じ水洗ブース204の上部に汲み上げられる。
配管222は、縦管224とこの縦管224に対しチー
ズ226を介して接続された横管228とを有してお
り、更にその横管228からは第1分岐管230と第2
分岐管232とが縦向きと横向きとに分岐して延び出し
ている。
【0006】第1分岐管230と第2分岐管232との
先端部分には、それぞれ吐水部234,236が設けら
れている。これら吐水部234,236は、図5(B)
に示しているように図5(A)中紙面と直角方向に所定
ピッチで設けられた多数の小孔径(孔径は例えばφ10
〜15mm)の流出孔238を備えており、それら流出
孔238より成る吐水口から、汲み上げられた水を流出
(吐水)させるようになっている。
【0007】第1分岐管230と第2分岐管232とに
はまた、それら吐水部234,236の上流部において
バルブ240が設けられており、それらバルブ240の
操作によって、第1分岐管230,第2分岐管232に
おける水量調節ができるようになっている。この水洗ブ
ース装置では、水槽208から汲上げポンプ220にて
配管222を通じ汲み上げられた水が、第1分岐管23
0と第2分岐管232との各先端部の吐水部234,2
36から吐水される。
【0008】而して第1分岐管230の先端部の吐水部
234から吐水された水は一旦受水室218に収容さ
れ、そしてその受水室218をオーバーフローしてスク
リーン壁214の上端部からスクリーン壁214の壁面
に沿って下向きに流下し、そこに水膜を形成する。そし
てその水膜によって、噴霧装置202から被塗物200
に噴き付けられた塗布剤の余剰分の一部をそこで捕集
し、下方の水槽208へと落下する。
【0009】一方第2分岐管232の先端部の吐水部2
36から吐水された水は、フード206上面の斜面に沿
って図中右から左向きに流下し、その先端から捕集水と
して排気通路216内に供給される。そしてその捕集水
によって、排気通路216を流通する塗布剤の余剰分の
残りの部分が捕集される。
【0010】即ち噴霧装置202から被塗物200に向
けて噴き付けられた塗布剤のうち、被塗物200に付着
せず且つまたスクリーン壁214の水膜にて捕集されな
かった余剰分が、スクリーン壁214の下端をくぐり抜
けて排気通路216へと吸入され、そしてその排気通路
216に吸入された塗布剤の余剰分が、その排気通路2
16に供給された捕集水によって捕集される。そしてこ
の排気通路216を排気ダクト210へと通り抜けた排
気が、更に浄化フィルタ等を通過することで浄化された
上、外部に排気される。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】この種水洗ブース装置
にあっては、水槽208内の水に塗布剤の余剰分(ミス
ト)が混入して次第にその濃度が高くなる。即ち水洗ブ
ース装置を循環する循環水の汚れの程度が次第に高くな
る。このため、配管222を水が流通している間にその
汚れが配管222内に付着し、次第に水の流量が減少し
て十分に水が流れなくなる。特に配管222の屈曲部や
分岐部、或いはバルブ240,吐水部234,236に
おける小孔径の流出孔238において、汚れの付着堆積
に起因する詰りが著しい。
【0012】而してこのように詰りが生じると、吐水部
234からの吐水量と、吐水部236からの吐水量との
比率、即ち水膜形成用に供給される水と、排気通路21
6の捕集水用として供給される水との分配比率が、当初
設定した比率から変化してしまい、これにより塗布剤の
捕集効率が低下してしまうといった問題を生じる。
【0013】而して塗布剤の捕集効率が低くなれば周辺
の環境を悪化させる原因となり、また捕集されなかった
塗布剤が排気ダクト210の内面や排気ファン等に付着
して堆積し、このことが火災発生の原因になるといった
問題を生ずる。
【0014】更にまた、上記のように詰りが発生し易い
ために短い周期で頻繁に清掃が必要であり、循環水の循
環系の維持管理が大変であって、このことが生産性の阻
害要因となる外、循環水の汚れの度合いが高くなるのを
防止するために短い周期で循環水の交換が必要となり、
これに応じて塗布剤の捕集用に用いた水の産業廃棄物処
理の問題も大きな問題となる。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明の水洗ブース装置
はこのような課題を解決するために案出されたものであ
る。而して請求項1のものは、水槽内の循環水を汲み上
げて水洗ブース内に設けたスクリーン壁に沿って流下さ
せることで、該スクリーン壁の壁面に水膜形成し、被塗
物に向けて噴き付けられた塗布剤の余剰分の一部を該水
膜で捕集するとともに、他部を排気通路内に吸入した
上、該排気通路に供給した捕集水によって捕集するよう
になした水洗ブース装置において、前記水槽より汲み上
げられて吐水口より吐水された水を、前記水膜形成用と
前記排気通路における捕集水とに分配する堰と、該吐水
口からの水を該堰に向けて供給案内する案内流路とを設
け、該堰に供給案内した水の一部を該案内流路に形成し
た開口を通じて前記スクリーン壁の上部に前記水膜形成
用として供給する一方、他部を該堰をオーバーフローさ
せて前記排気通路に前記捕集水として供給するようにな
したことを特徴とする。
【0016】請求項2のものは、請求項1において、前
記水膜形成用及び捕集水用としての供給水量の調節手段
が備えてあることを特徴とする。
【0017】請求項3のものは、請求項1,2の何れか
において、前記案内流路が斜面とされていて、該斜面の
下側の末端部に前記堰が設けてあることを特徴とする。
【0018】請求項4のものは、請求項3において、前
記開口の少なくとも前記堰側の部分が、該堰から離れる
につれて広がる形状となしてあることを特徴とする。
【0019】請求項5のものは、請求項3,4の何れか
において、前記斜面が前記水洗ブースのフードにて形成
してあることを特徴とする。
【0020】請求項6のものは、請求項1〜5の何れか
において、前記開口の下側には小容量の受水室が形成さ
れていて、該開口を通じて供給された水が該受水室より
前記スクリーン壁の上部にオーバーフローするようにな
してあり、且つ該受水室には整流板が下向きに入り込ん
でいて該受水室が該整流板により前室と後室とに分けて
あり、該前室の水が該整流板の下をくぐり抜けて該後室
に流入した上、該後室からオーバーフローするようにな
してあることを特徴とする。
【0021】
【作用及び発明の効果】以上のように本発明は、吐水口
より吐水された水を案内流路にて堰に供給案内し、そし
てその一部を案内流路に形成した開口を通じて水膜形成
用として供給する一方、他部を堰のオーバーフローによ
り排気通路に捕集水として供給するようになしたもので
ある。即ちその堰によって水膜形成用と排気通路の捕集
水用とに分配するものである。
【0022】かかる本発明の水洗ブース装置は、図5に
示す従来の水洗ブース装置のように水膜形成用の専用の
吐水部と、排気通路の捕集水用の専用の吐水部とを別々
に設けて、配管を通じそれら専用の吐水部に水を供給す
る必要はなく、単に吐水口から水を吐水すれば自動的に
その水が案内流路と堰の作用によって、水膜形成用と排
気通路の捕集水用とに分配される。かかる本発明によれ
ば、水膜形成用と排気通路の捕集水用との水の分配比率
が、当初設定した分配比率に保持されて変化がなく、従
って洗浄用の水を適正に分配し得て、塗布剤の余剰分の
捕集効率を高く維持することができる。
【0023】これにより捕集し損なった塗布剤が排気ダ
クトの内面や排気ファンに付着して堆積し、火災発生の
原因になるといった問題を解決することができるととも
に、塗布剤の捕集効率の低下によって周辺環境が悪化す
るといった問題も解決することができる。
【0024】また図5に示す従来の水洗ブース装置のよ
うに、配管の屈曲部や分岐部或いは先端の吐水部やバル
ブ等に汚れが付着して堆積し、これによって十分な水量
で水が流れなくなったり、またそのことによる捕集効率
の低下を来したりする問題を特に生じないため、洗浄水
の循環系の維持管理が容易となり、更にまた短い周期で
循環水の交換を行う必要がなくなるため、産業廃棄物処
理上も問題が少なくなるなどの利点が得られる。
【0025】本発明においては、水膜形成用及び捕集水
用としての供給水量の調節手段を備えておくことができ
(請求項2)、このようにすることで水膜形成用として
の供給水量,捕集水用としての供給水量を調節でき、循
環水を水膜形成用と排気通路の捕集水用とに分配するに
際して、その分配比率を容易に適正に調節することがで
きる。
【0026】この場合において、堰の高さを調節可能と
しておき、その堰の高さ調節手段をもって供給水量の調
節手段となすことができる。或いは開口の堰からの離隔
距離若しくは高さ又は開口の大きさを調節可能となして
おき、その調節手段をもって供給水量の調節手段となす
ことができる。
【0027】本発明ではまた上記案内流路を斜面とな
し、その斜面の下側の末端部に堰を設けておくことがで
きる(請求項3)。更にこの場合において、その斜面を
水洗ブースのフードにて形成することができる(請求項
5)。このようになすことで、フードを利用して簡単に
案内流路を形成することができる。またこのように案内
流路を斜面となすことで、スクリーン壁の幅方向に、或
いは排気通路の幅方向に水を均等に供給し易くなる。
【0028】本発明では案内流路に形成した開口の少な
くとも堰側の部分を、堰から離れるにつれて広がる形状
となしておくことができる(請求項4)。このようにな
すことで水膜形成用と排気通路の捕集水用との水の分配
比率の微妙なバランスが可能となる。
【0029】次に請求項6のものは、上記開口の下側に
小容量の受水室を形成するとともに、そこに整流板を下
向きに入り込ませて、その整流板により受水室を前室と
後室とに分け、その前室において開口からの水を受ける
とともに、前室の水を整流板の下をくぐり抜けて後室に
流入させた後、その後室からスクリーン壁の上部にオー
バーフローさせるようになしたものである。
【0030】例えば開口をスクリーン壁の幅方向に所定
ピッチで設けた場合、受水室に流入して来る水は開口部
分において多く、開口と開口との間の部分で相対的に少
なくなる。従って受水室に流入して来た水をそのままス
クリーン壁の上部にオーバーフローさせるようにする
と、スクリーン壁の幅方向において開口の位置する部分
ではオーバーフロー水が多く、また開口と開口との間の
部分では相対的に少なくなる現象を生じる。
【0031】しかるに請求項6に従って受水室を整流板
により前室と後室とに分け、その前室で一旦開口からの
水を受けたのち、これを整流板の下をくぐり抜けて後室
に移流させた上オーバーフローさせるようにすると、ス
クリーン壁の全幅に亘って受水室からオーバーフローす
る水量が均等となり、従ってスクリーン壁全幅に亘って
均等に水膜を形成し得て、塗布剤の余剰分を効率高く捕
集できるようになる。
【0032】
【実施例】次に本発明の実施例を図面に基づいて詳しく
説明する。図1において、10は接着剤,塗料等の塗布
剤を塗布すべき対象物としての被塗物で、12はその被
塗物10に向けて塗布剤をスプレー状に噴霧するスプレ
ーガン等の噴霧装置である。14は水洗ブースで、上部
にフード16を有している。
【0033】18は床上に設置された水槽で、20は水
洗ブース14の上部に設けられた排気ダクトである。排
気ダクト20の内部には排気ファン(図示省略)が設け
られており、その排気ファンがモータ22にて回転させ
られるようになっている。
【0034】水洗ブース14の内部にはスクリーン壁2
4が縦に設けられており、その裏側(図中左側)に排気
ダクト20に連通する排気通路26が形成されている。
スクリーン壁24の上部裏側には受水室28が設けられ
ており、この受水室28内の水がスクリーン壁24の壁
面にオーバーフローして流下し、その流下水によってス
クリーン壁24の壁面に水膜が形成されるようになって
いる。尚スクリーン壁24は板体から成っており、図2
及び図3に示しているようにその後面には取手30が設
けられている。
【0035】更にその上端部と下端部近傍位置には、後
面側への曲返し形状をなす係止部32がそれぞれ設けら
れており、そしてその上端部の係止部32において受水
室28の前部上端に係止され、また下端部近傍位置の係
止部32において、水洗ブース14内部に設けられた被
係止部34に係止されている。即ちこの例においてスク
リーン壁24は、取手30を持って水洗ブース14の後
述する後部の開口36(図3参照)から容易に脱着でき
るものとされている。
【0036】図1及び図3において、38は水洗ブース
14の後部に形成された開口36を閉鎖する脱着可能な
カバーであって、下端部において水洗ブース14の本体
部分に設けられた被係止部40に係止され、また上端部
においてロックレバー42により、水洗ブース14の本
体部分に係止されるようになっている。
【0037】詳しくは、図3(B)に示しているように
カバー38の上端部にはロックレバー42が軸44周り
に回転可能に設けられており、そのロックレバー42を
回転操作することで、ロックレバー42の先端の係止部
46が、開口36縁部に設けられた被係止部48に係止
され、或いはその係止が解除されるようになっている。
【0038】図1において、50は汲上げポンプで、水
槽18内の水(循環水)がその汲上げポンプ50により
配管52を通じ水洗ブース14の上部に汲み上げられ
る。配管52は縦管54と横管56とを有しており、そ
の横管56の先端部に吐水部58が設けられている。こ
の吐水部58はエルボから成るもので、単一の口径の大
きな吐水口60を有している。この吐水部58は図1中
紙面と直角をなす軸心周りに回転可能とされている。即
ちその吐水口60の角度が、その軸心周りに調整可能と
されている。
【0039】この吐水口60は、その向きに応じて水洗
ブース14の前部の壁62内面に吐水を行い、或いは吐
水部58が図1に示す斜め下向きの角度にある場合には
フード16の上面に向けて吐水を行う。この吐水部60
から吐水された水は、図2に示しているように水洗ブー
ス14の前部の壁62の内面に沿って、或いはフード1
6の上面に沿って、図1中紙面と直角方向のスクリーン
壁24の幅方向に広がり、続いてフード16の上面に沿
って流下する。
【0040】このフード16の上面は図中右から左にか
けて斜めに傾斜する平面状の案内流路64を成してお
り、吐水口60からの吐水は吐水後、図1中紙面と直角
方向(図2(A)中上下方向)、つまりスクリーン壁2
4の幅方向に広がったのち、その斜面且つ平面状の案内
流路64に沿って下向きに流下する。
【0041】この案内流路64の下側の末端部には堰6
6が設けられている。堰66は堰板68にて構成されて
いる。堰板68は縦板部70と傾斜部72とを有してお
り、その全体が上下調節可能、即ち堰66が高さ調節可
能とされている。そしてその調節位置において、堰板6
8がねじ73により受水室28の壁に固定されるように
なっている。本例では、ねじ73を含む堰板68の高さ
調節手段が供給水量の調節手段を成している。
【0042】図2(B)に示しているように、堰66の
内側(図中右側)には案内流路64の一部を形成するた
めの板体74が設けられている。この板体74には、案
内流路64を流下して来た水を下方に落下させるための
開口76が形成されている。ここで開口76は平面形状
が円形をなしており、且つ図2(A)に示しているよう
にスクリーン壁24の幅方向(図2(B)中紙面と直角
方向)に所定ピッチで複数形成されている。
【0043】この板体74は斜面に沿って図中左右方
向、つまり堰66に対し接近・離間方向に位置調節可能
に設けられており、且つ調節位置においてねじ80によ
り、受水室28の後部の壁に形成した斜めの曲げ部78
に対し固定可能とされている。本例では、ねじ80を含
む板体74の位置の調節手段が上記堰板68の高さ調節
手段とともに供給水量の調節手段を成している。
【0044】図2(B)に示す上記受水室28及び案内
流路64は、スクリーン壁24の全幅に亘って図中紙面
と直角方向に延びている。この受水室28内部には、フ
ード16から斜め下向きに延び出した整流板84が入り
込んでおり、その整流板84によって、受水室28の内
部が前室86と後室88とに分かれている。
【0045】前室86は開口76から落下した水を受け
る部分であり、そしてこの前室86に落下した水は、続
いて整流板84の下をくぐり抜けて後室88へと移流
し、後室88からスクリーン壁24の上端部にオーバー
フローしてスクリーン壁24の壁面に水膜を形成する。
ここで整流板84は、後室88からスクリーン壁24の
壁面に水がオーバーフローする際、スクリーン壁24の
全幅に亘って均等な水量でオーバーフローさせる働きを
有する。
【0046】即ちこのような整流板84を設けない場
合、受水室28に落下した水が、そのままスクリーン壁
24の壁面にオーバーフローすることとなり、このとき
受水室28からスクリーン壁24の幅方向に均等な水量
でオーバーフローさせることが難しい問題がある。上記
案内流路64を流下した水を受水室28に落下させるた
めの開口76は、スクリーン壁24の幅方向に所定ピッ
チで断続的に設けられていることから、受水室28に落
下する水は、開口76の部分において多く、また開口7
6と76との間の部分で相対的に少なくなる。
【0047】この場合において整流板84を設けていな
いと、開口76のある位置において受水室28からスク
リーン壁24へのオーバーフロー水の水量が多くなり、
また開口76と76との間の部分においてオーバーフロ
ー水の水量が相対的に少なくなる、即ちスクリーン壁2
4へのオーバーフロー水の水量が幅方向において不均等
となる。
【0048】しかるに整流板84を設け、これにより受
水室28を開口76から落下した水を受ける前室86
と、オーバーフロー室としての後室88とに分けること
によって、スクリーン壁24に対し幅方向に均等な水量
で受水室28からの水をオーバーフローさせることがで
きるのである。
【0049】本例の水洗ブース装置にあっては、水槽1
8への水が汲上げポンプ50により配管52を通じ水洗
ブース14の上部に汲み上げられ、そしてその先端の口
径の大きな吐水口60から吐水される。吐水口60から
の吐水は斜面且つ平面状をなす案内流路64(或いは水
洗ブース14の前部の壁62の内面)に当って、直ちに
スクリーン壁24の幅方向に広がり、そのまま斜めの案
内流路64に沿って下向きに流下する。
【0050】この斜めの案内流路64の下端部には堰6
6が設けてあるため、案内流路64の末端部且つ堰66
の内側(図中右側)に水溜部82が形成される。そして
案内流路64に沿って流下した水の一部は、板体74に
形成した開口76を通じて下方に落下し、受水室28の
前室86に受け入れられる。また他の一部は、堰66を
オーバーフローして堰板68の傾斜部72に沿って流
れ、その先端から図1の排気通路26に捕集水として供
給される。
【0051】即ち案内流路64に沿って流下して来た水
が、堰66及び開口76によって、スクリーン壁24の
壁面の水膜形成用と排気通路26の捕集水用とに分配さ
れる。その分配の比率は堰66の高さ及び開口76の大
きさ,開口76の堰66からの離隔距離によって決定さ
れる。
【0052】而して開口76から受水室28に落下した
水は、前室86から後室88へと移流して、その上端か
らスクリーン壁24の壁面上にオーバーフローする。オ
ーバーフローした水はスクリーン壁24に沿って下方に
流下し、スクリーン壁24の壁面上に水膜を形成する。
【0053】そしてその水膜により、図1において被塗
物10に向けて噴き付けられた塗布剤のうち、被塗物1
0に付着しなかった余剰分の一部(ミスト状)が捕集さ
れる。塗布剤を捕集した水膜はそのままスクリーン壁2
4の壁面から下方の水槽18へと落下し、再び洗浄用の
水として循環使用される。
【0054】一方、堰66を乗り越えてオーバーフロー
した水は排気通路26へと供給され、排気通路26にお
ける塗布剤の捕集水用として用いられる。即ち噴霧装置
12から被塗物10に向けて噴き付けられた塗布剤のう
ち、被塗物10に付着せず且つまたスクリーン壁24の
壁面上の水膜により捕集されなかった余剰分の残りの部
分が、スクリーン壁24の下端をくぐり抜けて排気通路
26側へと吸入され、その排気通路26を排気ダクト2
0に向って上向きに流通する。
【0055】このとき排気通路26の上部から捕集水が
下方に供給されることで、排気通路26を流通する排気
中の塗布剤が、その捕集水により捕集され、下方の水槽
18へと落下する。そして塗布剤の除去された排気が、
その後排気ダクト20へと吸い上げられ、更に浄化フィ
ルタ等により浄化された上で外部に排気される。
【0056】以上のような本例の水洗ブース装置の場
合、図5に示す従来の水洗ブース装置のように水膜形成
用の専用の吐水部234と、排気通路216の捕集水用
の専用の吐水部236とを別々に設けて、配管222を
通じそれら専用の吐水部234,236に水を供給する
ものではなく、単に吐水口60から水を吐水すれば、自
動的にその水が案内流路64と堰66の作用とによって
水膜形成用と排気通路26の捕集水用とに分配される。
【0057】従って本例によれば、水膜形成用と排気通
路の捕集水用との水の分配比率が、当初設定した分配比
率に安定的に保持されて変化がなく、従って洗浄用の水
を適正に分配し得て、塗布剤の余剰分の捕集効率を高く
維持することができる。従って本例によれば、捕集し損
なった塗布剤が排気ダクトの内面や排気ファンに付着堆
積して火災発生の原因になるといった問題を解決でき、
また塗布剤の捕集効率の低下によって周辺環境を悪化さ
せる問題も解決できる。
【0058】また図5に示す従来の水洗ブース装置のよ
うに配管の屈曲部や分岐部、或いは先端の吐水部におけ
る流出孔やバルブ等に汚れが付着堆積して十分な水量で
水が流れなくなり、これにより捕集効率の低下を来した
りする問題を解決できる外、洗浄水の循環系の維持管理
が容易となり、また短い周期で循環水の交換を行う必要
がなくなるため、産業廃棄物処理の問題も改善できる利
点が得られる。
【0059】また本例では堰66の高さを調節可能とな
してあるため、循環水を水膜形成用と排気通路26の捕
集水用とに分配するに当って、その分配比率を容易に適
正に調整することができる。また堰66に向って吐水を
案内する案内流路64がフード16にて形成してあるた
め、構造を簡単にして容易に案内流路64を形成するこ
とができる。
【0060】またその案内流路64はスクリーン壁24
と同等以上の幅を有する斜面且つ平面状となしてあるた
め、吐水口60から吐水された水をスクリーン壁24の
幅方向に或いは排気通路26の幅方向に均等に供給し易
い利点がある。本発明ではまた、開口76の位置(堰6
6に対する接近・離間方向の位置)と高さが調節可能と
なしてあるため、その開口76の位置及び高さを調節す
ることによって、上記堰66の高さ調節と併せて水膜形
成用と排気通路26の捕集水用とに水を分配する際の分
配比率をよりきめ細かく且つ容易に調整することができ
る利点がある。
【0061】またその開口76は、本例では平面形状が
円形をなしているため、即ち堰66側の部分が堰66か
ら離れるに従って広がる形状をなしているため、水の分
配を微妙にバランスさせることができる。
【0062】一方受水室28については、そこに下向き
に入り込む整流板84によって受水室28に落下した水
を整流した上、後室88からスクリーン壁24の幅方向
に均等な水量でオーバーフローさせるようになしてある
ため、スクリーン壁24の壁面上の水膜を全幅に亘り均
等に形成し得て、その水膜による塗布剤の捕集効率を高
効率となすことができる。
【0063】本例の水洗ブース装置はまた、スクリーン
壁24を水洗ブース14から容易に脱着することがで
き、しかもその脱着を水洗ブース14の後部の開口36
を通じて行うことができるため、スクリーン壁24が汚
れた場合において、そのメンテナンスを簡単に行うこと
ができる利点がある。
【0064】以上本発明の実施例を詳述したがこれはあ
くまで一例示である。例えば本発明においては、場合に
よって堰66の高さのみを調節できるようになしておく
こともできるし、或いはまた開口76の位置或いは高さ
のみを調節可能となしておくこと、更には場合によって
開口76の開口面積を調節することによって水の分配比
率を調節するようになすといったことも可能である。
【0065】更にはまた、上記案内流路64を上記平面
及び斜面以外の形態で設けることも可能であるし、或い
は開口76の形状を上記円形状以外の様々な形状、例え
ば図4に示す三角形状となしたりその他形状となすこと
も可能であるなど、本発明はその主旨を逸脱しない範囲
において種々変更を加えた形態で構成可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である水洗ブース装置の全体
図である。
【図2】同じ実施例の水洗ブース装置における開口と周
辺部の平面図及び受水室と周辺部の断面図である。
【図3】同じ実施例の水洗ブース装置におけるスクリー
ン壁の脱着方法の説明図である。
【図4】本発明の他の実施例の要部を示す図である。
【図5】従来の水洗ブース装置の一例を示す図である。
【符号の説明】
10 被塗物 14 水洗ブース 16 フード 18 水槽 24 スクリーン壁 26 排気通路 28 受水室 60 吐水口 66 堰 64 案内流路 76 開口 84 整流板 86 前室 88 後室
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山本 和尊 愛知県名古屋市中川区福船町4丁目1番地 の47 ヤマモトエンジニアリング株式会社 内 Fターム(参考) 4D073 AA01 BB03 DD01 DD02 DD04 DD11

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水槽内の循環水を汲み上げて水洗ブース
    内に設けたスクリーン壁に沿って流下させることで、該
    スクリーン壁の壁面に水膜形成し、被塗物に向けて噴き
    付けられた塗布剤の余剰分の一部を該水膜で捕集すると
    ともに、他部を排気通路内に吸入した上、該排気通路に
    供給した捕集水によって捕集するようになした水洗ブー
    ス装置において、 前記水槽より汲み上げられて吐水口より吐水された水
    を、前記水膜形成用と前記排気通路における捕集水とに
    分配する堰と、該吐水口からの水を該堰に向けて供給案
    内する案内流路とを設け、該堰に供給案内した水の一部
    を該案内流路に形成した開口を通じて前記スクリーン壁
    の上部に前記水膜形成用として供給する一方、他部を該
    堰をオーバーフローさせて前記排気通路に前記捕集水と
    して供給するようになしたことを特徴とする水洗ブース
    装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記水膜形成用及び
    捕集水用としての供給水量の調節手段が備えてあること
    を特徴とする水洗ブース装置。
  3. 【請求項3】 請求項1,2の何れかにおいて、前記案
    内流路が斜面とされていて、該斜面の下側の末端部に前
    記堰が設けてあることを特徴とする水洗ブース装置。
  4. 【請求項4】 請求項3において、前記開口の少なくと
    も前記堰側の部分が、該堰から離れるにつれて広がる形
    状となしてあることを特徴とする水洗ブース装置。
  5. 【請求項5】 請求項3,4の何れかにおいて、前記斜
    面が前記水洗ブースのフードにて形成してあることを特
    徴とする水洗ブース装置。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5の何れかにおいて、前記開
    口の下側には小容量の受水室が形成されていて、該開口
    を通じて供給された水が該受水室より前記スクリーン壁
    の上部にオーバーフローするようになしてあり、且つ該
    受水室には整流板が下向きに入り込んでいて該受水室が
    該整流板により前室と後室とに分けてあり、該前室の水
    が該整流板の下をくぐり抜けて該後室に流入した上、該
    後室からオーバーフローするようになしてあることを特
    徴とする水洗ブース装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005246232A (ja) * 2004-03-04 2005-09-15 Trinity Ind Corp 塗装ブースのミスト捕捉機構及び塗装ブース
JP2011088078A (ja) * 2009-10-22 2011-05-06 Tokai Rubber Ind Ltd 水洗ブース装置
CN110548356A (zh) * 2019-10-05 2019-12-10 安徽正义研磨环保科技有限公司 不易堵塞的自激湿式除尘器

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