JP2003203436A - フレキシブルプリント回路基板 - Google Patents
フレキシブルプリント回路基板Info
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Abstract
スペンションアッセンブリ用フレキシブルプリント回路
基板を提供する。 【解決手段】 磁気ディスク装置のヘッドサスペンショ
ンアッセンブリにおいて、サスペンション上に戴置され
る磁気ヘッドとキャリッジアーム基端部の接続端部とを
直接に中継するフレキシブルプリント回路基板であっ
て、ステンレス層11と、その上に形成されたベース層
12と、その上に形成された導体回路13と、導体回路
13を被覆するカバー層14と、少なくともステンレス
層11の下側およびカバー層14の上側に形成された導
電ポリマー層15とを備えてなることを特徴とするフレ
キシブルプリント回路基板1。
Description
のヘッドサスペンションアッセンブリに用いられるフレ
キシブルプリント回路基板に関する。詳しくは、高性能
な磁気ヘッドを用いてヘッドサスペンションアッセンブ
リを構成する際にも磁気ヘッドの静電破壊を十分に防止
することが可能なフレキシブルプリント回路基板に関す
る。
る磁気ディスク装置は、一般に、記録媒体である磁気デ
ィスクと、該磁気ディスクを回転させるスピンドルモー
タと、磁気ヘッドを含むヘッドサスペンションアッセン
ブリと、該ヘッドサスペンションアッセンブリを支持す
るキャリッジアームと、該キャリッジアームを移動させ
るサーボ装置と、電気信号を処理する基板ユニットとを
主要な構成品として成る。
ブリは、情報を再生記録するための磁気ヘッドと、該磁
気ヘッドを戴置する金属製で板状のサスペンションと、
一方の端部でサスペンションに連結するフレキシブルプ
リント回路基板から構成される。該ヘッドサスペンショ
ンアッセンブリでは、予めサスペンション上に固定配線
を形成し、該固定配線の磁気ヘッドと反対側の端部でパ
ッド部を露出させ、そして該パッド部をフレキシブルプ
リント回路基板中に形成された導体回路と接続すること
によって、磁気ヘッドと基板ユニットとの間を中継す
る。
ッセンブリにおいて問題となるのは、磁気ヘッドの静電
破壊(ESD:electrostatic discharge)である。特
に、その内部に形成される導体回路同士を絶縁するため
に例えばプラスチック等の絶縁材料からなるフレキシブ
ルプリント回路基板は、取扱い時の摩擦により非常に帯
電し易く、そして帯電したフレキシブルプリント回路基
板に磁気ヘッドを取付けると、磁気ヘッドに向けた急激
な放電が生じて磁気ヘッドの静電破壊が生じることとな
る。静電破壊には、磁気ヘッドが有する絶縁膜の破壊
(ハードESD)や磁気ヘッドの性能の劣化(ソフトE
SD)が挙げられるが、どちらも好ましくなく、ヘッド
サスペンションアッセンブリ製造の歩留まりを低下させ
る大きな原因である。この問題は特に、薄い絶縁膜を有
するMR(magnetoresistive)ヘッドおよびGMR(gi
ant magnetoresistive)ヘッドにおいて大きな問題とな
っている。
ては、特開平11−250434号公報に開示のものが
挙げられる。該公報に開示される磁気ディスク装置用ヘ
ッドサスペンションアッセンブリは、磁気ヘッドと基板
ユニットとを接続するフレキシブルプリント回路基板
が、ベース層と、ベース層上に形成された導体パターン
と、導体パターンを被覆したカバー層と、カバー層上に
形成された導電層とからなることを特徴とする。このよ
うな構成のフレキシブルプリント回路基板を採用するこ
とにより、摩擦帯電した静電気が導電層を通して放電
し、それにより静電破壊を防止することができる。
置の記録密度の増大に伴い、磁気ヘッドの高性能化、特
に再生出力の増大が必要となってきている。そして既存
のMRヘッドおよびGMRヘッドより大きな再生出力を
発生することができる磁気ヘッドとして、スペキュラ型
のスピンバルブ膜を利用するGMRヘッド等が提案され
ている。しかしながら、このような高性能磁気ヘッドは
極めて薄い絶縁膜を用いており、そのため従来の磁気ヘ
ッドと比較して格段に静電破壊し易い。
センブリでは、先ず磁気ヘッドとフレキシブルプリント
回路基板のサスペンション側端部との間を、一般にポリ
イミド層の間に銅箔層が挟まれた構造を有する固定配線
によって中継し、そしてフレキシブルプリント回路基板
のサスペンション側端部と基板ユニットとの間を、フレ
キシブルプリント回路基板中に形成された導体回路で中
継しており、つまり磁気ヘッドと基板ユニットとの間は
合計二つの部材で中継していた。そのため、ヘッドサス
ペンションアッセンブリの製造時に、固定配線とフレキ
シブルプリント回路基板中の導体回路とをハンダ付け等
により接続する必要があった。ところが、100Gビッ
ト/平方インチ級の記録密度を達成する磁気ディスク装
置に用いられる高性能磁気ヘッドの絶縁膜は、そのよう
な接続作業の際に生じる微小な静電気によっても静電破
壊され得るほど静電気に対して敏感になると予想されて
いる。従って、上記のような高性能磁気ヘッドを用いる
場合においても、磁気ヘッドの静電破壊を起こさない構
成のヘッドサスペンションアッセンブリの開発が望まれ
ている。
題を解決すべく鋭意研究を行った結果、ステンレス層
と、ベース層と、導体回路と、カバー層とを積層してな
るフレキシブルプリント回路基板を磁気ヘッド取付部分
まで延長して、磁気ヘッドと基板ユニットとを直接に中
継し、そして少なくともステンレス層の下側およびカバ
ー層の上側に導電性ポリマーからなる導電ポリマー層を
形成することにより、製造時の摩擦等により発生した静
電気を該導電ポリマー層を通して放電すること、および
従来のヘッドサスペンションアッセンブリ製造において
必須であった固定配線とフレキシブルプリント回路基板
中の導体回路との接続を省略することが可能となり、そ
の結果、従来の磁気ヘッドより静電破壊に弱い高性能磁
気ヘッドを用いた場合においても、静電気による磁気ヘ
ッドの破壊および性能低下の発生を十分に抑制し得るヘ
ッドサスペンションアッセンブリが提供できることを見
出して本発明を完成した。
ッドサスペンションアッセンブリにおいて、サスペンシ
ョン上に戴置される磁気ヘッドとキャリッジアーム基端
部の接続端部とを直接に中継するフレキシブルプリント
回路基板であって、前記フレキシブルプリント回路基板
は、ステンレス層と、該ステンレス層上に形成されたベ
ース層と、該ベース層上に形成された導体回路と、該導
体回路を被覆するカバー層と、少なくとも該ステンレス
層の下側および該カバー層の上側に形成された導電ポリ
マー層とを備えてなることを特徴とするフレキシブルプ
リント回路基板に関する。
て、前記ベース層および前記カバー層の双方をポリイミ
ド系樹脂またはエポキシ系樹脂から製造し、そして前記
導電ポリマー層をポリピロール系樹脂から形成すると、
ポリイミド系樹脂またはエポキシ系樹脂とポリピロール
系樹脂との高い混和性により、導電ポリマー層の形成時
にポリピロール系樹脂がポリイミド系樹脂またはエポキ
シ系樹脂に浸透し、その結果、導電ポリマー層の密着性
が向上する。従って、本発明はまた、前記ベース層およ
び前記カバー層はポリイミド系樹脂またはエポキシ系樹
脂からなり、そして前記導電ポリマー層はポリピロール
系樹脂からなることを特徴とする、前記フレキシブルプ
リント回路基板に関する。
観点から、導電ポリマー層の膜厚は0.01ないし0.
1μm、特に0.03ないし0.05μmであることが
好ましい。0.1μmを超える厚みになると、サスペン
ション自体の重量が大きくなってしまい、磁気ヘッドの
浮上性能に悪影響を与える可能性がある。また前記フレ
キシブルプリント回路基板が静電気を逃がすのに十分な
導電性を有する観点から、フレキシブルプリント回路基
板の表面抵抗率は105ないし1011Ω、特に106ない
し108Ωであることが好ましい。それ故、本発明は、
前記導電ポリマー層の膜厚は、0.03ないし0.05
μmであることを特徴とする、前記フレキシブルプリン
ト回路基板、および表面抵抗率は106ないし108Ωで
あることを特徴とする、前記フレキシブルプリント回路
基板にも関する。
は、ステンレス層の下側およびカバー層の上側の二面に
導電ポリマー層を有する。従って、どちらか一面にしか
導電ポリマー層を有しないものと比較して、生じた静電
気は非常に容易に放電し、その結果、フレキシブルプリ
ント回路基板の帯電電位を大幅に低減することが可能と
なる。また、同じ導電性を付与しようとする場合、本発
明のフレキシブルプリント回路基板に設けられる導電ポ
リマー層の厚さは、一面にしか導電ポリマー層を有さな
いものの約半分とすることができる。
板は、サスペンションの磁気ヘッド取付部分まで延長さ
れて磁気ヘッドと回路ユニットとを直接に中継してい
る。即ち、本発明のフレキシブルプリント回路基板は、
従来のヘッドサスペンションアッセンブリにおける固定
配線と中継フレキシブルプリント回路基板の役割を、一
つの部材で果たすものである。また別の観点からする
と、本発明のフレキシブルプリント回路基板を用いて構
成したヘッドサスペンションアッセンブリは所謂ロング
テールサスペンション型であり、従来のヘッドサスペン
ションアッセンブリにおける固定配線を基板ユニット側
に延長して、従来の中継フレキシブルプリント回路基板
を省略した構成を有すると考えることもできる。このよ
うな構成のフレキシブルプリント回路基板を用いること
により、ヘッドサスペンションアッセンブリ製造時の固
定配線とフレキシブルプリント回路基板との接続作業を
省くことができ、該作業により生じる静電気に起因した
磁気ヘッドの静電破壊を防止することができる。
は、導電性を付与するために導電ポリマー層を用いる。
該導電ポリマー層は導電性ポリマーから形成され、そし
て低分子量のイオン性物質を含まないので、イオン性物
質がベース層、カバー層等に浸透して汚染することが無
く、また低湿度でも十分な導電性を発揮することができ
る。
設ける導電ポリマー層は、少なくともカバー層の上側お
よびベース層の下側に形成すれば良く、フレキシブルプ
リント回路基板の周囲全体に形成することもまた可能で
ある。従って導電ポリマー層の形成には、例えば、予め
製造したステンレス層、ベース層、導体回路、およびカ
バー層からなる積層体を、モノマーと酸化重合剤とを含
む処理液中に浸漬して重合し、該積層体の表面に導電ポ
リマー層を形成する方法を用いることができ、モノマー
の塗布工程、および塗布したモノマーの硬化工程を含む
従来の煩雑な方法を用いる必要はない。
明をより詳細に説明する。図1は本発明のフレキシブル
プリント回路基板を使用したヘッドサスペンションアッ
センブリの一態様を図示する平面図であり、そして図2
は図1のA−A’線断面図である。
を用いたヘッドサスペンションアッセンブリaは、フレ
キシブルプリント回路基板1と、磁気ヘッド2と、サス
ペンション3からなる。また、フレキシブルプリント回
路基板1の磁気ヘッド2と接続する側と反対の端部に
は、磁気ヘッド2が再生記録する信号を処理する基板ユ
ニットと接続されることとなる基端部側接続端部4が設
けられている。磁気ディスク装置においては、ヘッドサ
スペンションアッセンブリa全体がキャリッジアームに
より支持されることとなる。
は全体として細長の形状を有し、サスペンション3の上
を磁気ヘッド2まで延長して形成されている。これは、
従来のヘッドサスペンションアッセンブリにおける中継
フレキシブルプリント回路基板が、サスペンションと接
する部分までしか設けられていなかったことと対照的で
ある。また、フレキシブルプリント回路基板1のサスペ
ンション3への取付けは、例えばスポット溶接、接着
等、好ましくは超音波融着により行われる。
て磁気ディスクに記録された情報を再生するためおよび
/または磁気ディスクに情報を記録するための磁気ヘッ
ドであり、通常四つの電極(図示しない。)が設けられ
ている。また、磁気ヘッド2はあらゆる種類のものを採
用可能であり、例えば、MRヘッドおよびGMRヘッ
ド、さらにスペキュラ型のスピンバルブ膜を利用するG
MRヘッド等であることができる。
2を支持する変形可能な板状部材であり、一般に厚さ約
60ないし70μmの金属板からなる。磁気ディスク装
置の作動時には、磁気ヘッド2は磁気ディスクから一定
の間隔で浮上して磁気ディスクと非接触の状態で記録再
生を行うこととなるが、サスペンション3が変形可能で
あることにより、磁気ヘッド2が浮上する間隔を所定の
量に維持することができる。
の端部で磁気ヘッド2と直接に接続され、そして他方の
端部には基端部側接続端部4が設けられている。このよ
うにフレキシブルプリント回路基板1が磁気ヘッド2と
基板ユニットとを直接に中継することにより、従来のヘ
ッドサスペンションアッセンブリにおける固定配線と中
継フレキシブルプリント回路基板とを一つの部材に置き
換えることができる。従って、本発明のフレキシブルプ
リント回路基板1を用いることにより、従来のヘッドサ
スペンションアッセンブリ製造時に必須であった固定配
線と中継フレキシブルプリント回路基板中の導体回路と
の接続を省略することができる。
のフレキシブルプリント回路基板1は、ステンレス層1
1と、ベース層12と、導体回路13と、カバー層14
からなる積層体であって、さらにステンレス層11の下
側およびカバー層14の上側を含む該積層体の周囲全体
に導電ポリマー層15が形成されていることを特徴とす
る。
なり、フレキシブルプリント回路基板に一定の強度を付
与するために設けられる。その厚さは、サスペンション
3に用いられる金属板より薄く、約40ないし50μm
である。
ント回路基板においてベース層として用いられる非導電
性の材料によりステンレス層11の上に形成される。該
材料としては例えば、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、
ポリメタクリル酸メチル、ポリカーボネート、ポリエチ
レンテレフタレート、ポリエチレン、ポリプロピレン、
ポリ塩化ビニリデン、ポリフッ化ビニリデン、ポリイミ
ド、ポリエーテルイミド、ポリエーテルサルフォン、ポ
リエーテルケトン、ポリサルフォン、ポリアクリレー
ト、エポキシ樹脂等が挙げられる。
は例えば銅からなり、磁気ヘッド2に設けられる電極の
数に対応して4本形成される。
されて酸化や腐食を生じることを防ぐために、また導体
回路13間を確実に絶縁するために、導体回路13の形
成の後、ベース層12の上に形成される。また同時に導
体回路12への配線の際にソルダーレジストとして働く
こともできる。カバー層14もまた通常のフレキシブル
プリント基板において用いられる非導電性の材料より製
造され、その例はベース層12について例示したものと
同じである。
1、ベース層12、導体回路13およびカバー層14か
らなる積層体について、ステンレス層11の下側および
カバー層14の上側を含むその周囲全体を取り囲んでい
る。導電ポリマー層15は導電性を有する電子共役系ポ
リマーからなり、例えば分子構造中に共役二重結合を有
しかつ酸化によって重合し得るモノマーを重合すること
によって形成される。該モノマーの代表例は5員複素環
式化合物であり、ピロール、チオフェン、フラン、イン
ドールまたはそれらの誘導体、例えばN−メチルインド
ール、3−メチルチオフェン、3−メチルフラン、3−
メチルインドール等が好ましい。導電ポリマー層15の
膜厚は0.01ないし0.1μm、特に0.03ないし
0.05μmであることが好ましく、またフレキシブル
プリント回路基板1の表面抵抗率が105ないし1011
Ω、特に106ないし108Ωとなるように、導電ポリマ
ー層15を形成することが好ましい。
導電ポリマー層15の材料とを双方が大きな混和性を示
す組み合わせとなるように選択すると、導電ポリマー層
15の形成時に導電ポリマー層15の材料がベース層1
2およびカバー層14に浸透し、その結果、導電ポリマ
ー層15の密着性が向上する。この効果を達成すること
ができる材料の組み合わせとしては、ベース層12およ
びカバー層14の材料としてポリイミドまたはエポキシ
を選択し、導電ポリマー層15の材料としてポリピロー
ルを選択した組み合わせが挙げられる。
の製造は、予め製造したステンレス層11、ベース層1
2、導体回路13およびカバー層14からなる積層体の
表面に、導電ポリマー層15を形成することにより簡単
に行うことができる。
は、所定の形状を有するステンレス層11の上に、例え
ばポリイミドワニスを塗布することによりベース層12
を形成することから始める。次ぎに、そうして得られた
ベース層12の上に、好適にはリソグラフィー法によ
り、所望のパターンを有する導体回路13を形成する。
そして導体回路13の形成後、その上にカバー層14を
形成する。カバー層14の形成には塗布・乾燥からなる
単純な方法を用いることができるが、カバー層14がソ
ルダーレジストの役割を果たし、接続端部となる部分等
を除いた特定の範囲にのみ形成する必要がある場合に
は、リソグラフィー法によって形成される。これらの作
業の間に、金メッキを行うことも適宜可能である。
昭62−140313号広報に記載の方法に従って行う
ことができる。この方法では、ステンレス層11、ベー
ス層12、導体回路13およびカバー層14からなる積
層体を、電子共役系ポリマーを形成し得るモノマーと酸
化重合剤を含む処理液中に浸漬し、積層体表面上で該モ
ノマーを重合させて導電ポリマー層15を形成する。こ
の形成方法において、導電ポリマー層15の厚さを薄く
するために、処理液中のモノマー濃度は低く維持すべき
であり、5×10-3ないし1モル濃度程度が好ましい。
またモノマーが急激に重合して微粒子状の重合体が生成
し、該重合体が汚染パーティクルとなることを避けるた
めに、前記重合は低い反応温度、例えば−20ないし3
0℃、特に0ないし20℃で行うことが好ましい。さら
に均一な導電ポリマー層15を形成する観点および導電
ポリマー層15の密着性向上の観点より、導電ポリマー
層15の形成の前に、フレキシブルプリント回路基板表
面をコロナ処理、プラズマ処理等により前処理すること
が好ましい。
形成する上記の形成方法は、本発明のフレキシブルプリ
ント回路基板1のように周囲全体にわたって導電ポリマ
ー層15を設ければ良い物品の製造には非常に適してい
る。また、モノマーの塗布工程と塗布したモノマーの硬
化工程からなる形成方法と比較して簡便でもある。ま
た、処理液中で導電ポリマー層15を形成する方法以外
に、気相雰囲気でモノマーと接触させ、活性エネルギー
を照射して導電ポリマー層15を形成する方法を採用す
ることもできる。
する。但し、実施例は本発明を説明するためのものであ
り、いかなる方法においても本発明を限定することを意
図しない。
スを塗布しベース層を形成した。該ベース層上にリソグ
ラフィー法により銅製の導体回路を4本形成した。その
後、該ベース層および該導体回路の上にポリイミドから
なるカバー層を形成した。カバー層の形成にはリソグラ
フィー法を用い、基板ユニット側となる端部で該導体回
路を露出させて接続端部とした。1Lのガラス製ビーカ
ーに0.1Mペルオキソ二硫酸カリウム水溶液500m
lを入れて2〜3℃に保持し、これに上記の積層体を浸
漬した。続いて、0.2Mピロール水溶液100mLを
加えて15℃に保持しながら10分間攪拌して導電ポリ
マー層を形成した。これにより、全長約30mm、幅約
1mmおよび厚さ約0.5mmを有する本発明のフレキ
シブルプリント回路基板を製造した。
り銅製の導体回路を4本形成した。その後、該ベース層
および導体回路の上にポリイミドからなるカバー層を形
成した。カバー層の形成にはリソグラフィー法を用い、
ベース層の双方の端部で導体回路を露出させて積層体を
製造した。該積層体のカバー層上にのみポリピロールか
らなる導電ポリマー層を形成し、実施例1と同じ寸法を
有する比較のためのフレキシブルプリント回路基板を製
造した。
路基板について摩擦帯電試験を行った。フレキシブルプ
リント回路基板をセラミックピンセットを用い2cmの
距離で3回摩擦して帯電させ、その後フレキシブルプリ
ント回路基板表面の電荷量を測定した。測定は各々5個
の異なる試料について行った。結果を表1に示す。
比較例のものと比較して約1/3の電荷量しか有さず、
摩擦によって生じた静電気がより速やかに放電されてい
ることを示す。
路基板を用いて構成したヘッドサスペンションアッセン
ブリについて摩擦帯電試験を行った。始めに、ヘッドサ
スペンションアッセンブリの磁気ヘッドの抵抗値および
ピーク電流値を測定した。次いで、ヘッドサスペンショ
ンアッセンブリのフレキシブルプリント回路基板をセラ
ミックピンセットを用い3cmの距離で2回摩擦して帯
電させ、その後磁気ヘッドの抵抗値およびピーク電流値
を測定し、帯電前に測定した値と比較した。測定は各々
5個の異なる試料について行った。結果を表2に示す。
ドサスペンションアッセンブリでは、磁気ヘッドの抵抗
値およびピーク電流値は双方とも帯電前後でほとんど変
化しておらず、磁気ヘッドの破壊および性能劣化は生じ
なかった。それに対して、比較例1のフレキシブルプリ
ント回路基板を用いたヘッドサスペンションアッセンブ
リのうち、試料2および4は、磁気ヘッドの抵抗値が著
しく上昇し、そしてピーク電流値が激減した。これは磁
気ヘッドが有する絶縁膜の破壊(ハードESD)が起こ
ったことを表す。また試料5においては、磁気ヘッドの
抵抗値は変化しないものの、ピーク電流値が有意に変化
した。これは磁気ヘッドの性能の劣化(ソフトESD)
が起こったことを表す。
導電ポリマー層の密着性試験を行った。先ずフレキシブ
ルプリント回路基板の帯電電位を測定し初期電位とし
た。続いてフレキシブルプリント回路基板を摩擦用板を
用いて所定回数摩擦し、その後再び帯電電位を測定し
た。また、初期電位測定と摩擦用板による摩擦の間にイ
ソプロパノールを含浸させた綿棒でフレキシブルプリン
ト回路基板を50回摩擦した場合においても同様に、所
定回数摩擦後の帯電電位を測定した。結果を表3に示
す。
用板で500回摩擦した後の帯電電位がほとんど変化し
なかったことを表し、これは実施例1のフレキシブルプ
リント回路基板が有する導電ポリマー層の優れた密着性
および薬品耐性を裏付けるものである。
は、少なくともステンレス層の下側およびカバー層の上
側の二面に導電ポリマー層を設けたことにより、摩擦に
より生じた静電気を速やかに放電して、帯電電位を低減
することができる。さらに、従来のヘッドサスペンショ
ンアッセンブリが固定配線とフレキシブルプリント回路
基板との二部材で磁気ヘッドと基板ユニットとの間を中
継していたのに対して、本発明のフレキシブルプリント
回路基板は、磁気ヘッドまで延長されて、磁気ヘッドと
基板ユニットとを直接に中継するので、静電気を生じる
原因となる固定配線とフレキシブルプリント回路基板中
の導体回路との接続作業が不要となる。その結果、本発
明のフレキシブルプリント回路基板を用いたヘッドサス
ペンションアッセンブリは、静電破壊に対して非常に敏
感な高性能磁気ヘッドを用いる場合においても、磁気ヘ
ッドが有する絶縁膜の破壊や、磁気ヘッドの性能の劣化
を十分に抑制することができる。
基板を使用したヘッドサスペンションアッセンブリの一
態様を図示する平面図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 磁気ディスク装置のヘッドサスペンショ
ンアッセンブリにおいて、サスペンション上に戴置され
る磁気ヘッドとキャリッジアーム基端部の接続端部とを
直接に中継するフレキシブルプリント回路基板であっ
て、 前記フレキシブルプリント回路基板は、ステンレス層
と、該ステンレス層上に形成されたベース層と、該ベー
ス層上に形成された導体回路と、該導体回路を被覆する
カバー層と、少なくとも該ステンレス層の下側および該
カバー層の上側に形成された導電ポリマー層とを備えて
なることを特徴とするフレキシブルプリント回路基板。 - 【請求項2】 前記ベース層および前記カバー層はポリ
イミド系樹脂またはエポキシ系樹脂からなり、そして前
記導電ポリマー層はポリピロール系樹脂からなることを
特徴とする、請求項1記載のフレキシブルプリント回路
基板。 - 【請求項3】 前記導電ポリマー層の膜厚は、0.03
ないし0.05μmであることを特徴とする、請求項1
記載のフレキシブルプリント回路基板。 - 【請求項4】 表面抵抗率は106ないし108Ωである
ことを特徴とする、請求項1記載のフレキシブルプリン
ト回路基板。
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