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JP2003171574A - 水性顔料分散体およびそれを用いたインクジェット記録液 - Google Patents

水性顔料分散体およびそれを用いたインクジェット記録液

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JP2003171574A
JP2003171574A JP2001372370A JP2001372370A JP2003171574A JP 2003171574 A JP2003171574 A JP 2003171574A JP 2001372370 A JP2001372370 A JP 2001372370A JP 2001372370 A JP2001372370 A JP 2001372370A JP 2003171574 A JP2003171574 A JP 2003171574A
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JP
Japan
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pigment
sulfonic acid
aqueous
acid group
dispersion
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JP2001372370A
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Tomonori Ikegami
智紀 池上
Jun Satake
順 佐武
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Artience Co Ltd
Original Assignee
Toyo Ink Mfg Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】経時での保存安定性に優れた水性顔料分散体を
提供することを目的とする。更にインクジェットインキ
用記録液に使用した場合のノズルでの吐出安定性、さら
には印字した場合の充分な色再現性範囲を有し、優れた
耐水性と耐光性の両立した性能を有する顔料型インクジ
ェット用記録液に使用する分散体の製造方法を提供する
ことを目的とする。 【解決手段】顔料100重量部、スルホン酸基を含有
し、スルホン酸基導入個数1個のものが60%以上、か
つスルホン酸基導入個数が2個以上のものが20%以下
であるスルホン酸基含有顔料誘導体5〜20重量部、及
び4−20個のポリエチレンオキシド繰り返し単位を有
するノニオン活性剤5〜20重量部を、水性媒体中に固
形分5〜40重量%で分散してなる水性顔料分散体に関
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水分散性、経時分
散安定性に優れた水性顔料分散体およびその製造方法、
さらに印字後の耐光性、耐水性、色相に優れ、ノズルで
の吐出安定性の良好なインクジェット用記録液に使用す
る分散体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、水性インキや水性塗料は、顔料を
界面活性剤、分散樹脂等を用いて水中に分散させてい
る。しかしながら、界面活性剤は泡立ちの問題があり、
泡立ちを抑制するため消泡剤を併用するとレベリング性
が低下する等の問題があった。又、分散樹脂は、比較的
高粘度の顔料分散体においては有効であるが、低粘度の
顔料分散体に関しては限定的な効果しか認められなかっ
た。
【0003】水に溶解する染料や顔料誘導体を用いて顔
料を水に分散させる技術が知られている。例えば、特開
昭56−155261号公報、特開昭56−15526
2号公報には、顔料と顔料と同じ色調を有する染料とを
含む水性顔料分散体が開示されている。この手法によれ
ば、染料の一部は顔料の表面に吸着することで水中での
顔料の分散安定性が向上するが、染料の水に対する溶解
性が顔料の粒子表面の親和性に比べて大きすぎるため、
塗料やインキとした場合混色やブリードといった問題が
生ずる。
【0004】特開平10−36741号公報には、フタ
ロシアニン顔料とカルボン酸基が導入されたフタロシア
ニン化合物を含む水性顔料分散体が開示されている。こ
の技術によれば、ブリードの問題は改良されるが、未だ
顔料の分散安定性に問題があった。
【0005】特開平11−49974号公報には、顔料
と無機イオンと結合したスルホン酸基を導入した顔料誘
導体とからなり水性顔料分散体が開示されている。この
手法によれば、顔料の分散安定性は、顔料と一体となっ
た顔料誘導体のスルホン酸基と塩形成した2価金属イオ
ンの静電反発力により得られる。しかし、顔料分散工程
で混入してくる程度の微量の2価金属イオンにより分散
安定性をコントロールするのは生産技術上の困難があっ
た。
【0006】また、インクジェット用の記録液において
は、プリンターの高解像化につれノズル径が細かくなっ
てきており、これに伴い顔料粒子の粒子径も微細化する
必要が生じている。しかしながら、顔料を含むインクジ
ェット記録液の場合には、ノズルからの吐出安定性と再
溶解(分散)性、印字後の発色性等のインクジェット用
記録液に必要とされる要求を同時に満たすことは困難で
あった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、経時での保
存安定性に優れた水性顔料分散体を提供することを目的
とする。
【0008】更に本発明は、インクジェットインキ用記
録液に使用した場合のノズルでの吐出安定性、さらには
印字した場合の充分な色再現性範囲を有し、優れた耐水
性と耐光性の両立した性能を有する顔料型インクジェッ
ト用記録液に使用する分散体の製造方法を提供すること
を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、顔料100重
量部、スルホン酸基を含有し、スルホン酸基導入個数1
個のものが60%以上、かつスルホン酸基導入個数が2
個以上のものが20%以下であるスルホン酸基含有顔料
誘導体5〜20重量部、及び4−20個のポリエチレン
オキシド繰り返し単位を有するノニオン活性剤5〜20
重量部を、水性媒体中に固形分5〜40重量%で分散し
てなる水性顔料分散体に関する。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の顔料としては、フタロシ
アニン系、キナクリドン系、キナクリドンキノン系、イ
ソインドリノン系、キノフタロン系、ジケトピロロピロ
ール系、ベンズイミダゾロン系、不溶性アゾ系、縮合ア
ゾ系、溶性アゾ系、ペリレン系、ペリノン系、インジゴ
系、チオインジゴ系、ジオキサジン系、アントラキノン
系、ピランスロン系、アンスアンスロン系、フラバンス
ロン系およびインダンスロン系等の有機顔料から選ばれ
る。
【0011】本発明の顔料は、上記の顔料を形成する顔
料分子骨格の置換可能な任意の位置に置換基を有した化
合物を包含する。これらの置換基としては、メチル基、
エチル基などの低級アルキル基、メトキシ基、エトキシ
基などの低級アルコキシ基、塩素、臭素などのハロゲン
元素、ハロゲン置換アルキル基、カルボキシレート基、
アセチル基、水酸基等がある。
【0012】本発明の顔料の具体例をC.I.ピグメン
トナンバーにより例示する。
【0013】フタロシアニン系顔料としては、C.I.
ピグメントブルー15、15:2、15:3、15:
4、15:5、15:6、16,C.I.ピグメントグ
リーン7、36等がある。
【0014】キナクリドン系顔料としては、C.I.ピ
グメントバイオレット19、42、C.I.ピグメント
レッド122、192,202、206、207、20
9、C.I.ピグメントオレンジ48、49等がある。
【0015】イソインドリノン系顔料としては、C.
I.ピグメントイエロー109、110、173、C.
I.ピグメントオレンジ61等がある。
【0016】イソインドリン系顔料としては、C.I.
ピグメントイエロー139、185、C.I.ピグメン
トオレンジ66、69、C.I.ピグメントレッド26
0、C.I.ピグメントブラウン38等がある。
【0017】キノフタロン系顔料としては、C.I.ピ
グメントイエロー138がある。
【0018】ジケトピロロピロール系顔料としては、
C.I.ピグメントレッド254、255、264、2
72、C.I.ピグメントオレンジ71、73、等があ
る。
【0019】ベンズイミダゾロン系顔料としては、C.
I.ピグメントイエロー120、151、154、15
6、175、180、181、194、C.I.ピグメ
ントオレンジ36、60、62、72、C.I.ピグメ
ントレッド171、175、176、185、208、
C.I.ピグメントバイオレット32、C.I.ピグメ
ントブラウン25等がある。
【0020】不溶性アゾ系顔料としては、C.I.ピグ
メントレッド1、2、3、4、5、6、7、8、9、1
0、11、12、13、14、15、16、17、1
8、20、21、22、23、31、32、37、3
8、41、95、111、112、114、119、1
36、146、147、148、150、164、17
0、184、187、188、210、212、21
3、222、223、238、245、253、25
6、258、261、266、267、268、26
9、C.I.ピグメントオレンジ1、2、5、6、1
3、15、16、22、24、34、38、44、C.
I.ピグメントバイオレット13、25、44、50、
C.I.ピグメントブラウン1、C.I.ピグメントイ
エロー1、2、3、5、6、10、12、13、14、
17、49、55、60、63、65、73、74、7
5、81、83、87、90、97、98、106、1
11、113、114、116、121、124、12
6、127、130、136、152、165、16
7、170、171、172、174、176、18
8、C.I.ピグメントブルー25等がある。
【0021】縮合アゾ系顔料としては、C.I.ピグメ
ントイエロー93、94、95、128、166、C.
I.ピグメントオレンジ31、C.I.ピグメントレッ
ド144、166、214、220、221、242、
248、262、C.I.ピグメントブラウン23、4
1、42等がある。
【0022】ペリレン系顔料としては、C.I.ピグメ
ントレッド123、149、178、179、190、
224、C.I.ピグメントバイオレット29、C.
I.ピグメントブラック31、32等がある。
【0023】ペリノン系顔料としてはC.I.ピグメン
トオレンジ43、C.I.ピグメントレッド194、バ
ットレッド14等がある。
【0024】インジゴ系顔料としては、C.I.ピグメ
ントブルー63、73015:X等がある。
【0025】チオインジゴ系顔料としては、C.I.ピ
グメントレッド88、181等がある。
【0026】ジオキサジン系顔料としては、C.I.ピ
グメントバイオレット23、37等がある。
【0027】アンスラキノン系顔料としては、C.I.
ピグメントイエロー99、108、123、147、1
93、199、C.I.ピグメントレッド83、89、
177等がある。
【0028】ピランスロン系顔料としては、C.I.ピ
グメントレッド216、226、C.I.ピグメントオ
レンジ40、51等がある。
【0029】アンスアンスロン系顔料としては、C.
I.ピグメントレッド168、C.I.ピグメントバイ
オレット31、バットオレンジ3等がある。
【0030】フラバンスロン系顔料としては、C.I.
ピグメントイエロー24、バットイエロー1等がある。
【0031】インダンスロン系顔料としては、C.I.
ピグメントブルー60、64、バットブルー4等があ
る。
【0032】金属錯体系顔料としては、C.I.ピグメ
ントグリーン10、C.I.ピグメントイエロー11
7、129、150、153、177、179、25
7、271、C.I.ピグメントオレンジ59、65、
68等がある。
【0033】ジケトピロロピロール系顔料としては、
C.I.ピグメントレッド254、255、264、2
72、C.I.ピグメントオレンジ71、73等があ
る。
【0034】本発明の水性顔料分散体における顔料の比
表面積は、70m2/g〜120m2/gが好ましく、さ
らに好ましくは、80m2/g〜110m2/gがよい。
比表面積が大きすぎると一次粒子径が小さくなりすぎ、
安定な分散液が得られにくく、また、比表面積が小さす
ぎると一次粒子が大きく、顔料粒子の沈降、プリンタの
ノズルでの目詰まり等、不具合が生じる。このような粒
径の顔料を調整するため、粗製顔料または顔料品位の顔
料をソルトミリング、ソルベントミリング等の湿式粉砕
又は乾式粉砕して顔料の微細化処理を行う。
【0035】ソルトミリングとは、有機顔料と水溶性の
無機塩からなる混合物に少量の水溶性の溶剤を加え,水
冷等で30〜65℃に温度制御しながらニーダー等の混
練機により混合物を強く混練した後、粉砕混合物を水中
に投入し、水溶性の無機塩および水溶性の溶剤を溶解、
除去するものである。
【0036】水溶性の無機塩は、有機顔料の磨砕助剤と
して加えるものであり、有機顔料の2〜20重量倍、好
ましくは3〜10重量倍を使用する。水溶性の無機塩と
しては、塩化ナトリウム、塩化カリウム、硫酸ナトリウ
ム等がある。水溶性の溶剤は、粘結および結晶防止のた
めに加えるものであり、混合物中の水溶性の溶剤の量
は、有機顔料の0.5〜5重量倍、好ましくは0.5〜
3重量倍を使用する。水溶性の溶剤としては、例えば、
ジエチレングリコール、ジプロピレングリコールおよび
それらのモノアルキルエーテル等がある。
【0037】本発明においてスルホン酸基含有顔料誘導
体の存在下に顔料の微細化処理を実施することもでき
る。
【0038】顔料の水性顔料分散体中での分散粒径は、
レーザー光散乱粒度分布計により測定した平均粒径が1
0〜150nm、かつ250nm以上の粗大粒子が全粒
子の1重量%以下、又、50nm<D50<150nm
かつ150nm<D99<400nm、好ましくは15
0nm<D99<250nmである。平均分散粒径が大
きすぎるとインクジェット用記録液として使用した場合
吐出安定性を損なったり、沈殿を生じる等の欠点があ
り、粗大粒子が少なければ少ない程良い。
【0039】本発明の水性顔料分散体は、顔料とスルホ
ン酸基含有顔料誘導体は同じ化学構造であることが好ま
しい。これは単に顔料誘導体が分散させる顔料と同系で
あることを意味するだけではなく、同系の顔料と顔料誘
導体であっても基本骨格が同じ構造であるものを選択す
ることが有利であることを意味する。分散すべき顔料と
顔料誘導体の基本分子骨格を同じとすることで顔料の粒
子表面への顔料誘導体の吸着力が高まるため分散安定性
が向上すると考えられる。
【0040】本発明の顔料誘導体は分子中に唯一のスル
ホン酸基を有する。分子中に2個以上のスルホン酸基を
有する顔料誘導体は、水に対する溶解性が大きいため顔
料粒子表面への吸着力が小さくなり、顔料の分散安定性
に寄与できないのみならず、水中に溶解した分子が顔料
の分散安定性を妨げるので極力除去する必要がある。
【0041】また、インクジェット用の記録液において
も、経時での保存安定性が問題となっている。これは、
顔料誘導体に含まれるn=2(スルホン酸基を2個含有
する化合物)が安定性を悪くしていることが分かった。
【0042】顔料にスルホン酸基を導入するのは、例え
ば、顔料に発煙硫酸や濃硫酸、クロロ硫酸などのスルホ
ン化剤を作用させればよい。スルホン化は顔料分子にス
ルホン酸基が一つだけ導入される割合が最大になるよう
に反応温度、反応時間などの反応条件を制御することが
好ましい。しかしながら、スルホン化工程において全て
の顔料分子にスルホン酸基を一つだけ導入することは困
難であり、通常は一分子中に2個以上のスルホン酸基が
導入された化合物および未反応物との混合物として得ら
れる。このため、スルホン酸基を2個以上有する顔料誘
導体は後工程で除去する必要がある。例えば、顔料の分
散に供する前にスルホン酸基含有顔料誘導体だけの分散
体を調整し、スルホン酸基を2個以上有する顔料誘導体
を除去しても良い。さらに、スルホン酸基含有顔料誘導
体の分散液、もしくは水性顔料分散体を煮沸すること
で、スルホン酸基を2個以上有する顔料誘導体の水への
溶解性を高くし、限外ろ過法によりそれらを除去するこ
とができる。なお、スルホン酸基を2個以上有する顔料
誘導体は、唯一のスルホン酸基を有する顔料誘導体に対
して20重量%、好ましくは15重量%以下とする。
【0043】通常限外ろ過において、精製に使用する分
散液は限外ろ過膜の温度耐性以下であればある程度加温
して使用することが可能である。また、5℃以上80℃
以下、好ましくは、10℃以上60℃以下の範囲であれ
ば、温度の高い範囲で使用することで効率良く精製する
ことができる。
【0044】又、スルホン酸基含有顔料誘導体は、スル
ホン酸基を導入すべき顔料を基準として、分子中に唯一
のスルホン酸基を有する顔料誘導体が60%以上、好ま
しくは70%以上であり、かつ2個以上のスルホン酸基
を有する顔料誘導体が20%以下、好ましくは15%以
下である。
【0045】本発明のスルホン酸基含有顔料誘導体がア
ゾ系、ベンズイミダゾロン系のようなカップリング反応
により得られる顔料の誘導体である場合、先ずスルホン
酸基を一つ有するベース成分またはカップラー成分を製
造し、次いで両者をカップリングさせることによっても
本発明のスルホン酸基含有顔料誘導体を得ることもでき
る。
【0046】本発明のスルホン酸基含有顔料誘導体は、
水性顔料分散体中、全スルホン酸基の少なくとも15
%、好ましくは少なくとも30%が遊離の状態で存在す
る。すなわち、スルホン酸基は全量が実質的に遊離の状
態で存在するか、全体の85%、好ましくは70%を越
えない量のスルホン酸基がNa、K等のアルカリ金属
塩、アンモニウム塩もしくは有機アミン塩を形成する。
【0047】本発明においてスルホン酸基含有顔料誘導
体の吸着した顔料は、顔料表面が負帯電となり、その静
電反発により水中で分散するものと考えられ、分散安定
効果を得るためにはスルホン酸基のカウンターイオンは
解離度の高い1価金属であることが好ましい。又、本発
明の水性顔料分散体中の顔料誘導体は顔料に吸着したも
のの他に水媒体中に溶解ないし分散しているものも存在
し、これらの未吸着の顔料誘導体も分散体の安定性に何
らかの寄与をしているものと推定されている。本発明の
水性顔料分散体は、顔料粒子の表面を改質することによ
って顔料表面の水親和性を増加させ、分散剤、界面活性
剤、水溶性樹脂などの外部的な分散助剤を必要とするこ
となく水中に安定する自己分散型の顔料分散体である。
【0048】本発明においてスルホン酸基含有顔料誘導
体の使用量は、顔料100重量部に対して5〜20重量
部であることが好ましく、より好ましくは10〜15重
量部である。顔料に対するスルホン酸基含有顔料誘導体
の含有量が上記数値より小さくなると顔料の分散安定性
が不足し、逆に大きくなると分散体の粘度が増加し分散
性が低下するので好ましくない。また、本発明の水性顔
料分散体の顔料濃度は5〜40重量%が好ましい。
【0049】本発明のノニオン活性剤は、ポリエチレン
オキシド繰り返し単位数が4〜20のものが好ましい。
ポリエチレンオキシド繰り返し単位数4未満のノニオン
活性剤は、水への溶解性が乏しく、分散安定性に効果が
無く、また、繰り返し単位数20より大きいと、親水性
が大きすぎてインクジェットインキとしての耐水性を損
なう。
【0050】本発明のノニオン活性剤の具体例として
は、ポリオキシエチレン繰り返し単位数4〜20の、ポ
リオキシエチレンナフトールエーテル、ポリオキシエチ
レンポリベンジルフェニルエーテル、ポリオキシエチレ
ンベンジルメチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレ
ンアルキルフェニルエーテル、アセチレングリコールポ
リオキシエチレン付加物、ポリオキシエチレンアルキル
エーテルなどがあげられる。
【0051】本発明の水性顔料分散体において、顔料の
分散安定性を良好に保つため、水性分散体中のCa、M
g、Fe、Ba、Al、Ni等の2価以上の金属イオ
ン、塩化物イオン、硫酸イオンを極力排除することが好
ましい。これらの夾雑イオンの除去は、スルホン酸基含
有顔料誘導体の水分散液もしくは最終的に得られた顔料
分散体液に、限外ろ過精製、半透膜精製、イオン交換樹
脂精製、キレート精製、酸洗浄等を行うことにより達成
できる。しかしながら、これらの夾雑イオンは顔料や顔
料誘導体を合成する過程や水性顔料分散体の製造工程で
混入されてくるので、ある程度の量が存在することは避
けられない。本発明によれば、水性顔料分散体中の固形
分中の2価以上の金属イオンを500ppm以下、又、
塩化物イオンと硫酸イオンの合計が、水性顔料分散体中
100ppm以下、好ましくは70ppm以下とするこ
とが好ましい。夾雑イオンの量が上記数値より多くなる
と、顔料が凝集、沈殿する傾向が避けられない。
【0052】本発明の水性顔料分散体は、スルホン酸基
含有顔料誘導体の存在下に顔料を水中に分散処理して得
ることができる。この際、水はスルホン酸基含有顔料誘
導体中の全スルホン酸基より少ない量の一価金属イオン
を含有させることが好ましい。すなわち、顔料を分散さ
せる水は、一価金属化合物によりpHが7〜11、好ま
しくは、8〜10となるように調整することが好まし
い。使用する水は、2価以上の金属イオンを含まない精
製水、純水またはこれに準ずる水を使用する。
【0053】分散工程に使用する分散機としては、ペイ
ントコンディショナー(レッドデビル社製)、ボールミ
ル、サンドミル(シンマルエンタープライゼス社製「ダ
イノーミル」等)、アトライター、パールミル(アイリ
ッヒ社製「DCPミル」等)、コボールミル、ホモミキ
サー、ホモジナイザー(エム・テクニック社製「クレア
ミックス」等)、湿式ジェットミル(ジーナス社製「ジ
ーナスPY」、ナノマイザー社製「ナノマイザー」)等
を用いることができる。分散機としてメディアを使うも
のには、ガラスビーズ、ジルコニアビーズ、アルミナビ
ーズ、磁性ビーズ、スチレンビーズを用いることができ
る。
【0054】本発明の水性顔料分散体は、スルホン酸基
含有顔料誘導体が高い解離度を示すため、アルカリ性が
強すぎるとスルホン酸基に対するカウンターイオンの量
が過剰となって顔料誘導体の水に対する溶解性または親
水性が高くなるため、顔料表面への吸着力が低下し、分
散安定性が低下する。このため、水性顔料分散体のpH
は11を越えないようにすることが好ましい。
【0055】本発明の水性顔料分散体を用いたインクジ
ェット用記録液100重量部中に、顔料は0.5〜10
重量部、さらには2〜8重量部含まれていることが好ま
しい。顔料が少なすぎると記録液としての充分な濃度が
得られず、また多すぎると記録液として要求される吐出
安定性、ノズルの耐目詰まり性が損なわれる。
【0056】本発明のインクジェット用記録液には、紙
への定着性、インキ塗膜の耐水性を向上させるために、
水性樹脂を用いることができる。使用できる水性樹脂と
しては、水溶性樹脂と水分散性樹脂に大別でき、それぞ
れアクリル系樹脂、スチレン−アクリル系樹脂、酢酸ビ
ニル系樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリ
ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ブタジエン系樹脂、石油
系樹脂、フッ素系樹脂等の水溶性樹脂および水分散性樹
脂が挙げられる。特に、インキ安定性、吐出安定性の確
保から、レーザー散乱法による平均粒径40〜200n
mのアクリル系、アクリルスチレン系、酢酸ビニル系、
エチレンー酢酸ビニル系、ウレタン系の水系エマルジョ
ン樹脂が好ましい。
【0057】水分散性樹脂の分散粒径は、重合操作や界
面活性剤等により種々変えることができ、通常は数十〜
数千nmの粒径のものが得られる。ノズルでの目詰まり
を無くすためには、レーザー光散乱粒度分布計により測
定した水分散性樹脂の平均粒径が40〜200nm、か
つ500nm以上の粗大粒子が全樹脂粒子の3重量%以
下であることが好ましい。
【0058】水溶性樹脂または水分散性樹脂は、インク
ジェット用記録液100重量部中に0.05〜5重量
部、さらには0.1〜3重量部含まれていてもよい。
【0059】本発明のインクジェット用記録液には、表
面張力調整用、紙への浸透性の調整用として、アニオン
性、カチオン性、ノニオン性、両性の界面活性剤や高分
子界面活性剤を用いることができる。
【0060】アニオン性界面活性剤としては、脂肪酸
塩、アルキル硫酸エステル塩、アルキルアリールスルホ
ン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、ジアルキル
スルホン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、アルキル
ジアリールエーテルジスルホン酸塩、アルキルリン酸
塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリ
オキシエチレンアルキルアリールエーテル硫酸塩、ナフ
タレンスルホン酸フォルマリン縮合物、ポリオキシエチ
レンアルキルリン酸エステル塩、グリセロールボレイト
脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセロール脂肪
酸エステル等が例示できる。
【0061】非イオン性界面活性剤としては、ポリオキ
シエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアル
キルアリールエーテル、ポリオキシエチレンオキシプロ
ピレンブロックコポリマー、ソルビタン脂肪酸エステ
ル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポ
リオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、グリセ
リン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステ
ル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、フッ素系、シ
リコン系等の非イオン性界面活性剤が例示できる。
【0062】カチオン性界面活性剤としては、アルキル
アミン塩、第4級アンモニウム塩、アルキルピリジニウ
ム塩、アルキルイミダゾリウム塩等が例示できる。
【0063】両イオン性界面活性剤としては、アルキル
ベタイン、アルキルアミンオキサイド、ホスファジルコ
リン等が例示できる。
【0064】高分子界面活性剤としては、アクリル系水
溶性樹脂、スチレン/アクリル系水溶性樹脂、水溶性ポ
リエステル樹脂、水溶性ポリアミド樹脂等が例示でき
る。
【0065】界面活性剤は、必要に応じてアニオン性界
面活性剤、カチオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性
剤、高分子界面活性剤等の2種以上を併用しても良い。
【0066】本発明の水性顔料分散体およびインクジェ
ット用記録液は、水系媒体中に顔料、顔料誘導体および
必要に応じて水系樹脂その他の添加剤により構成され
る。
【0067】水系媒体とは、水、水と混和可能な有機溶
媒およびそれらの混合物を表し、水としては、金属イオ
ン等を除去したイオン交換水ないし蒸留水を、水性顔料
分散体またはインクジェット用記録液の49〜95重量
%の範囲で用いられる。
【0068】本発明において水性溶剤とは水と混和可能
な有機溶剤であり、インクジェット用記録液としてのノ
ズル部分での乾燥、記録液の固化を防止し、安定な記録
液の噴射およびノズルでの経時の乾燥を防止するもので
あり、単独ないし混合して記録液の1〜50重量%、好
ましくは2〜25重量%の範囲で用いられる。
【0069】水性溶剤としては、エチレングリコール、
ジエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3
−プロパンジオール、トリエチレングリコール、ポリエ
チレングリコール、グリセリン、テトラエチレングリコ
ール、ジプロピレングリコール、ケトンアルコール、ジ
エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリ
コールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモ
ノブチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエー
テル、1,2−ヘキサンジオール、N−メチル−2−ピ
ロリドン、2,4,6−ヘキサントリオール、テトラフ
ルフリルアルコール、4−メトキシ−4メチルペンタノ
ン等を例示できる。
【0070】また、記録液の乾燥を速める目的において
は、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール
等のアルコール類も用いることができる。
【0071】本発明のインクジェット用記録液には、必
要に応じて下記の様な種々の添加剤を用いることができ
る。
【0072】記録液の被印刷体が紙のような浸透性のあ
る材料のときは、紙への記録液の浸透を早め見掛けの乾
燥性を早くするため浸透剤を加えることができる。
【0073】浸透剤としては、水性溶剤で例示したジエ
チレングリコールモノブチルエーテル等のグリコールエ
ーテル、アルキレングリコール、ポリエチレングリコー
ルモノラウリルエーテル。ラウリル硫酸ナトリウム、ド
デシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、オレイン酸ナト
リウム、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム等を用い
ることができる。これらは、記録液の0〜5重量%、好
ましくは0.1〜5重量%の範囲で用いられる。浸透剤
は上記使用量で十分な効果があり、これよりも多いと印
字の滲み、紙抜け(プリントスルー)を起こし好ましく
ない。
【0074】防腐剤は、記録液への黴や細菌の発生を防
止する目的で添加し、防黴剤としては、デヒドロ酢酸ナ
トリウム、安息香酸ナトリウム、ソジウムピリジンチオ
ン−1−オキサイド、ジンクピリジンチオン−1−オキ
サイド、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン、1
−ベンズイソチアゾリン−3−オンのアミン塩等が用い
られる。これらは、記録液中に0.05〜1.0重量%
の範囲で含まれることが好ましい。
【0075】キレート剤は、記録液中の金属イオンを封
鎖するものであり、ノズル部での金属の析出や記録液中
での不溶解性物の析出等を防止するものであり、エチレ
ンジアミンテトラアセティックアシッド、エチレンジア
ミンテトラアセティックアシッドのナトリウム塩、エチ
レンジアミンテトラアセティックアシッドのジアンモニ
ウム塩、エチレンジアミンテトラアセティックアシッド
のテトラアンモニウム塩等が用いられる。これらは、記
録液中に0.005〜0.5重量%の範囲で用いられ
る。
【0076】また、記録液のpHを調整し、記録液の安
定または記録装置中の記録液配管との安定性を得るた
め、アミン、無機塩、アンモニア等のpH調整剤、リン
酸等の緩衝液を用いることができる。
【0077】また、記録液の吐出時あるいは配管内部で
の循環、移動、または記録液の製造時の泡の発生を防止
するため消泡剤を添加することもできる。
【0078】本発明のインクジェット用記録液は、顔料
分散体および水系樹脂を水系媒体中に分散し、適宜水で
希釈、他の添加剤を混合することにより製造できる。
【0079】分散は、ディスパー、サンドミル、ホモジ
ナイザー、ボールミル、ペイントシェーカー、超音波分
散機等を用いて行うことができる。また、混合攪拌は通
常の羽を用いた攪拌機による攪拌の他、高速の分散機、
乳化機等により行うことができる。
【0080】混合された記録液は、希釈の前または後
に、孔径0.65μm以下のフィルター、さらには孔径
0.45μm以下のフィルターにて十分濾過することが
好ましい。フィルター濾過に先立ち遠心分離による濾過
を行うこともでき、これにより、フィルター濾過におけ
る目詰まりを少なくし、フィルター交換を少なくでき
る。
【0081】記録液は、記録装置の方式にもよるが、粘
度0.8〜15cps(25℃)の液体として調整する
ことが好ましい。表面張力は、25〜73dyn/cm
に調整することが好ましい。pHは、特に制約されない
が7〜10の弱アルカリ性が好ましい。
【0082】本発明の水性顔料分散体は、インクジェッ
ト用記録液に用いた場合に、優れた耐水性、保存安定性
を有し、ノズルでの目詰まりが無く、長期にわたり安定
な吐出を与える。また、紙に印字した印字品位において
充分な濃度を有し、色域再現範囲が広く、染料タイプと
比べて耐光性に優れている。そのため、オフィスにおけ
る書類作成、郵便物の宛名書き、ダンボールのマーキン
グ、ナンバーリング、バーコード付与等の分野でカラー
化印字物として広範囲な分野で利用できる。
【0083】さらに、水性顔料分散体は、グラビアイン
キ、水性塗料、その他印刷インキ分野に用いることがで
きる。
【0084】
【実施例】以下、実施例に基づき本発明をさらに詳しく
説明するが、本発明は実施例に特に限定されるものでは
ない。実施例中、部は重量部を表す。
【0085】なお、顔料誘導体中のスルホン酸基が1個
である化合物(n=1)の成分比測定、2価以上の金属
イオン含有量、粒径、粘度、表面張力、伝導度、保存安
定性、起泡性、ゼータ電位の測定、およびインクジェッ
ト用記録液の粒径、粘度、表面張力、保存安定性、吐出
安定性、耐水性、耐目詰まり性の評価、普通紙への印字
品質の測定等は下記の方法で行った。 (1)顔料誘導体中のスルホン酸基をの成分比測定 顔料誘導体をメタノール、ジメチルホルムアミド、水な
どの極性溶媒に溶解させ、逆相のHPLC(HPLC用
カラム:日本分光製CrestpakC18S)を用い
て分離し測定した。 (2)顔料の比表面積 顔料を乾燥後、島津製作所製ASAP2000を用いて
比表面積を求めた。 (3)分散粒径 レーザー回折方式の粒度分布計(日機装社製「マイクロ
トラックUPA」)を用いて測定し、D50、D99を
測定した。 (4)粘度 低粘度領域では振動式粘度計(山一電気社製「VM−1
A」)、中粘度領域以上についてはB型粘度計を用いて
25℃における粘度を測定した。 (5)表面張力 表面張力計(協和界面化学社製「CBVP−Z」)で2
5℃における表面張力を測定した。 (6)伝導度測定 伝導度計(HORIBA社製「DS−12」)を用いて
25℃における伝導度を測定した。 (7)保存安定性 水性顔料分散体では、60℃での粒径変化が15nm未
満および粘度の変化が0.5cps未満である保存期間
の日数を示した。保存安定性が一日以下の場合について
は×で示した。
【0086】インクジェット用記録液では、60℃で3
ヶ月保存後の粒径および粘度の変化から保存安定性を評
価した(○:粒径の変化15nm未満かつ粘度の変化
0.2cps未満、×:粒径の変化15nm以上または
粘度の変化0.2cps以上)。 (8)吐出安定性 インクジェット用記録液をインクジェットプリンター
(エプソン社製「EM−900」)のカートリッジに詰
めて、普通紙(ゼロックス社製「K」)に印字を行い、
吐出安定性を評価した。(○:ノズルから120分以上
安定に連続吐出する、△:連続吐出120分以内で液滴
の着弾位置に乱れが生ずる、×:ノズルから安定に吐出
しない)。 (9)耐水性 (8)で得られた印字物を、水に濡らしたのち指で擦
り、印字物の変化を目視で評価した(○:インキの滲
み、剥がれが認められない、×:インキの滲み、剥がれ
が認められる)。 (10)耐目詰まり性 (8)と同様にして印字後にプリンタのキャップを外
し、1時間後に再度印字を行い、目詰まりの有無を評価
した(○:ノズルの目詰まり無し、×:ノズルの目詰ま
り有り)。 (11)印字品質 インクジェット用記録液をインクジェットプリンター
(エプソン社製「PM−750C」)のカートリッジに
詰めて、普通紙(ゼロックス社製「4024」)にMS
明朝により文字サイズ10Pで印字を行い、インキのフ
ェザーリング性を評価した。(○:フェザーリングが殆
どなく、「龍」の字がにじまずに判別可能、×:フェザ
ーリングが有り、にじみにより「龍」の字が判別困難。 (12)再分散性 インクジェット記録液を50℃100時間乾燥させ、そ
の後水で希釈したときの再分散性を評価した。(○:粒
径が乾燥前と比較して±20%以内であった、×:粒径
が乾燥前と比較して±20%以上であるか、粗大粒子が
目視でわかる) 実施例1(キナクリドン系顔料) (顔料誘導体 (a) の製造)C.I.ピグメントバイオ
レット19 200部を98重量%硫酸2000部に2
0℃以下で添加した。次に、昇温し85℃で2.5時間
撹拌した後、氷水に投入し析出させた。沈殿物をろ過、
食塩水で洗浄し顔料のスルホン化物の水ペースト150
0部(乾燥時300部)を得た。この顔料のスルホン化
物のn=1(スルホン酸基を1個含有する化合物)成分
比は59%、n=2(スルホン酸基を2個含有する化合
物)成分比は22%、残りは無置換体であった。
【0087】次に、この顔料のスルホン化物の水ペース
トを1%苛性ソーダ水溶液でリスラリーして3重量%水
分散液(150L)に調整し、3時間煮沸をおこなっ
た。この水分散体を常温に戻し、限外ろ過精製を150
Lの4倍量のイオン交換水を用いておこなった。この煮
沸および限外ろ過の工程を顔料のスルホン化物のn=2
(スルホン酸基を2個含有する化合物)成分比が3%に
なるまで繰り返した。最終的に得られた顔料のスルホン
化物のn=1(スルホン酸基を1個含有する化合物)成
分比は72%、n=2(スルホン酸基を2個含有する化
合物)成分比は3%、残りは無置換体であった。この顔
料誘導体(a)を濃縮し、濃度3重量%の水分散液に調
整した。 (水性顔料分散体の調整)C.I.ピグメントレッド1
22(比表面積90m2/g)100g、上記の顔料誘
導体(a)の水分散体300g、ポリオキシエチレン繰
り返し単位数が平均13のポリオキシエチレンナフトー
ルエーテル12.5g、およびイオン交換水87.5g
を混合し、ジルコニアビーズをメディアとしてペイント
シェーカーを用いて約7時間分散し水性顔料分散体を得
た。 実施例2(フタロシアニン系顔料) (顔料誘導体 (b) の製造)C.I.ピグメントブルー
15:3 200部を104重量%硫酸2000部に2
0℃以下で添加した。次に、昇温し47℃で5時間撹拌
した後、氷水に投入し析出させた。沈殿物をろ過、食塩
水で洗浄し顔料のスルホン化物の水ペースト1500部
(乾燥時300部)を得た。この顔料のスルホン化物の
n=1(スルホン酸基を1個含有する化合物)成分比は
55%、n=2(スルホン酸基を2個含有する化合物)
成分比は25%、残りは無置換体であった。
【0088】次に、この顔料のスルホン化物の水ペース
トを1%苛性ソーダ水溶液でリスラリーして3重量%水
分散液(150L)に調整し、3時間煮沸をおこなっ
た。この水分散体を常温に戻し、限外ろ過精製を150
Lの4倍量のイオン交換水を用いておこなった。この煮
沸および限外ろ過の工程を顔料のスルホン化物のn=2
(スルホン酸基を2個含有する化合物)成分比が3%に
なるまで繰り返した。最終的に得られた顔料のスルホン
化物のn=1(スルホン酸基を1個含有する化合物)成
分比は75%、n=2(スルホン酸基を2個含有する化
合物)成分比は3%、残りは無置換体であった。この顔
料誘導体(b)を濃縮し、濃度3重量%の水分散液に調
整した。 (水性顔料分散体の調整)C.I.ピグメントブルー1
5:3(比表面積95m2/g)100g、上記の顔料
誘導体(a)の水分散体300g、ポリオキシエチレン
繰り返し単位数が平均7のアセチレングリコールエチレ
ンオキシド付加物10g、およびイオン交換水90gを
混合し、ジルコニアビーズをメディアとしてペイントシ
ェーカーを用いて約7時間分散し水性顔料分散体を得
た。 実施例3(ベンズイミダゾロン系顔料) (顔料誘導体 (c) の製造)C.I.ピグメントイエロ
ー180 200部を96重量%硫酸2000部に10
℃以下で一度に投入し、2時間撹拌した後、氷水に投入
し析出させた。沈殿物をろ過、食塩水で洗浄し顔料のス
ルホン化物の水ペースト1500部(乾燥時300部)
を得た。この顔料のスルホン化物のn=1(スルホン酸
基を1個含有する化合物)成分比は57%、n=2(ス
ルホン酸基を2個含有する化合物)成分比は25%、残
りは無置換体であった。
【0089】次に、この顔料のスルホン化物の水ペース
トを1%苛性ソーダ水溶液でリスラリーして3重量%水
分散液(150L)に調整し、3時間煮沸をおこなっ
た。この水分散体を常温に戻し、限外ろ過精製を150
Lの4倍量のイオン交換水を用いておこなった。この煮
沸および限外ろ過の工程を顔料のスルホン化物のn=2
(スルホン酸基を2個含有する化合物)成分比が10%
になるまで繰り返した。最終的に得られた顔料のスルホ
ン化物のn=1(スルホン酸基を1個含有する化合物)
成分比は68%、n=2(スルホン酸基を2個含有する
化合物)成分比は10%、残りは無置換体であった。こ
の顔料誘導体(c)を濃縮し、濃度3重量%の水分散液
に調整した。 (水性顔料分散体の調整)C.I.ピグメントイエロー
180(比表面積85m2/g)100g、上記の顔料
誘導体(c)の水分散体300g、ポリオキシエチレン
繰り返し単位数が平均10のポリオキシエチレンベンジ
ルフェニルエーテル10g、およびイオン交換水90g
を混合し、ジルコニアビーズをメディアとしてペイント
シェーカーを用いて約7時間分散し水性顔料分散体を得
た。 比較例1(キナクリドン系顔料) (顔料誘導体(d)の製造)実施例1において煮沸およ
び限外ろ過を行なわないほかは、実施例1と同様の操作
により顔料のスルホン化物の水ペーストを得た。この顔
料のスルホン化物のn=1(スルホン酸基を1個含有す
る化合物)成分比は59%、n=2(スルホン酸基を2
個含有する化合物)成分比は22%、残りは無置換体で
あった。この顔料誘導体(d)を濃縮し、濃度3重量%
の水分散液に調整した。 (水性顔料分散体の調整)C.I.ピグメントレッド1
22(比表面積90m2/g)100g、上記の顔料誘
導体(d)の水分散体300g、ポリオキシエチレン繰
り返し単位数が平均13のポリオキシエチレンナフトー
ルエーテル12.5g、およびイオン交換水87.5g
を混合し、ジルコニアビーズをメディアとしてペイント
シェーカーを用いて約7時間分散し水性顔料分散体を得
た。 比較例2(キナクリドン系顔料) (水性顔料分散体の調整)C.I.ピグメントレッド1
22(比表面積90m2/g)100g、実施例1の顔
料誘導体(a)の水分散体400gを混合し、ジルコニ
アビーズをメディアとしてペイントシェーカーを用いて
約7時間分散し水性顔料分散体を得た。 比較例3(フタロシアニン系顔料) (水性顔料分散体の調整)C.I.ピグメントブルー1
5:3(比表面積85m2/g)100g、実施例2の
顔料誘導体(b)の水分散液300g、ドデシルベンゼ
ンスルホン酸ナトリウム10部、およびイオン交換水9
0gを混合し、ジルコニアビーズをメディアとしてペイ
ントシェーカーを用いて約7時間分散し顔料分散体を得
た。 比較例4(フタロシアニン系顔料) (水性顔料分散体の調整)C.I.ピグメントブルー1
5:3(比表面積85m2/g)100g、実施例2の
顔料誘導体(b)の水分散液300g、エチレンオキシ
ド繰り返し単位数50のポリエチレンオキシドノニルフ
ェニルエーテル10部、およびイオン交換水90gを混
合し、ジルコニアビーズをメディアとしてペイントシェ
ーカーを用いて約7時間分散し顔料分散体を得た。
【0090】実施例1〜3、比較例1〜4の水性顔料分
散体の物性を表1に記す。
【0091】
【表1】
【0092】実施例4〜8および比較例5〜8 表2に示す組成の原料を攪拌槽に仕込み、ディスパーに
より攪拌、混合を行なった後、0.8μmのメンブラン
フィルターでろ過し、インクジェット用記録液を得た。
得られたインクジェット用記録液について、粒径および
粘度を測定し、保存安定性、吐出安定性、耐水性、耐目
詰まり性等を評価した。
【0093】結果を表2に示す。
【0094】
【表2】
【0095】
【発明の効果】本発明の水性顔料分散体は、スルホン化
して顔料分子にスルホン基を1個導入された顔料誘導体
と、ノニオン性活性剤とを分散剤として用いることによ
り、インクジェット記録液として、優れた保存安定性、
吐出安定性、再分散性を与えることが出来た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09D 11/00 B41J 3/04 101Y Fターム(参考) 2C056 EA13 FC02 2H086 BA01 BA53 BA55 BA59 BA60 BA62 4J039 AD01 AD03 AD08 AD09 AE04 BE01 BE08 CA06 GA24

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 顔料100重量部、スルホン酸基を含有
    し、スルホン酸基導入個数1個のものが60%以上、か
    つスルホン酸基導入個数が2個以上のものが20%以下
    であるスルホン酸基含有顔料誘導体5〜20重量部、及
    び4−20個のポリエチレンオキシド繰り返し単位を有
    するノニオン活性剤5〜20重量部を、水性媒体中に固
    形分5〜40重量%で分散してなる水性顔料分散体。
  2. 【請求項2】 スルホン酸基含有顔料誘導体が、顔料と
    同系の分子骨格を有するものである請求項1記載の水性
    顔料分散体。
  3. 【請求項3】 スルホン酸基含有顔料誘導体が、顔料を
    スルホン化剤によりスルホン化して分子中にスルホン酸
    基を導入した顔料誘導体である請求項1または2記載の
    水性顔料分散体。
  4. 【請求項4】 ノニオン活性剤が、ナフタレン環、ポリ
    ベンジルフェニル基、ポリベンジルメチルフェニル基、
    アルキルフェニル基、アセチレングリコール基及びアル
    キル基から選ばれる疎水性基を有するものである請求項
    1〜3いずれか記載の水性顔料分散体。
  5. 【請求項5】 顔料が、窒素吸着法による比表面積が、
    70m2/g〜120m2/gである請求項1〜4いずれ
    か記載の水性顔料分散体。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5いずれか記載の水性顔料分
    散体を含有するインクジェット記録液。
  7. 【請求項7】 インクジェット記録液が、アクリル系、
    アクリルスチレン系、酢酸ビニル系、エチレン−酢酸ビ
    ニル系及びウレタン系からなる群から選ばれる少なくと
    も1種のエマルジョン樹脂を含む請求項6記載のインク
    ジェット記録液。
  8. 【請求項8】 エマルジョン樹脂が、レーザー光散乱法
    による平均粒径が40〜200nmである請求項7記載
    のインクジェット記録液。
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