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JP2003171355A - アミノカルボン酸アミドの製造法 - Google Patents

アミノカルボン酸アミドの製造法

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Publication number
JP2003171355A
JP2003171355A JP2001374556A JP2001374556A JP2003171355A JP 2003171355 A JP2003171355 A JP 2003171355A JP 2001374556 A JP2001374556 A JP 2001374556A JP 2001374556 A JP2001374556 A JP 2001374556A JP 2003171355 A JP2003171355 A JP 2003171355A
Authority
JP
Japan
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group
carbon atoms
aminocarboxylic acid
linear
represented
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Pending
Application number
JP2001374556A
Other languages
English (en)
Inventor
Katsuhisa Inoue
勝久 井上
Takeshi Kabaru
武史 香春
Toru Kato
徹 加藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by Kao Corp filed Critical Kao Corp
Priority to JP2001374556A priority Critical patent/JP2003171355A/ja
Priority to US10/086,873 priority patent/US20030035784A1/en
Priority to EP02004373A priority patent/EP1238966B1/en
Priority to DE60217742T priority patent/DE60217742T2/de
Priority to CNB021066663A priority patent/CN100446749C/zh
Publication of JP2003171355A publication Critical patent/JP2003171355A/ja
Priority to US10/948,656 priority patent/US7524486B2/en
Priority to US10/997,945 priority patent/US7531165B2/en
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アミノカルボン酸アミドの、高選択的且つ経
済性の高い製造法の提供。 【解決手段】 第一級アミン(I)と、アミノカルボン
酸(II)を反応させてアミド化を行う、アミノカルボン酸
アミド(III)の製造法。 R1−NH2 (I) 【化1】 【化2】 [式中、R1はC8-40のアルキル基、或いは式R5O−
(AO)n−Cm2m−(R5はC8-40のアルキル基等、A
はC2-3のアルキレン基、nは0〜30の数、mは2〜
3の整数)で表される基等、R2はC1-5のアルキレン
基、R3はH、C1-24ののアルキル基等、R4はH、C
1-5のアルキル基等、pは1〜3の整数、q及びrは0
〜2の整数で、p+q+rは3である。]

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、繊維に対して優れ
た柔軟性を示し、毛髪に対しては優れた柔軟性と平滑性
を付与でき、さらに生分解性や魚毒性、藻類毒性等の環
境安全性が良好な界面活性剤又はその中間体として有用
なアミノカルボン酸アミドの高選択的な製造法に関す
る。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】アミノ
カルボン酸アミドの合成例としては、特開昭55−14
3944やWO98/03472にアミノカルボン酸エ
ステルとアミンを反応させる方法、アミンとハロカルボ
ン酸アミドを反応させる方法等が記載されている。しか
し、アミノカルボン酸エステルやハロカルボン酸アミド
を用いる方法は、これら原料及びアミノカルボン酸アミ
ドを合成する際に多量の反応溶媒が必要であったり、反
応の選択性が低い等の問題があり、容易に製造すること
が困難であった。
【0003】本発明の課題は、繊維に対して優れた柔軟
性を示し、毛髪に対しては優れた柔軟性と平滑性を付与
でき、さらに生分解性や魚毒性、藻類毒性等の環境安全
性が良好な界面活性剤又はその中間体として有用なアミ
ノカルボン酸アミドの、高選択的且つ高収率で複雑な精
製操作もすることなく、経済性の高い製造法を提供する
ことである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、一般式(I) R1−NH2 (I) [式中、R1は炭素数8〜40の直鎖若しくは分岐鎖の
アルキル基又はアルケニル基、或いは式R5O−(AO)n
−Cm2m−(R5は炭素数8〜40の直鎖若しくは分岐
鎖のアルキル基又はアルケニル基、Aは炭素数2〜3の
アルキレン基、nは平均値で0〜30の数、mは2〜3
の整数、n個のAは同一でも異なってもよい)で表され
る基を示す。]で表される第一級アミン(以下第一級ア
ミン(I)という)と、一般式(II)
【0005】
【化3】
【0006】[式中、R2は炭素数1〜5の直鎖若しく
は分岐鎖のアルキレン基、R3は水素原子、炭素数1〜
24の直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基、アルケニル基
又はヒドロキシアルキル基、或いは炭素数6〜28のア
リール基又はアリールアルキル基、R4は水素原子、炭
素数1〜5の直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基、アルケ
ニル基又はヒドロキシアルキル基、或いは炭素数6〜2
8のアリール基又はアリールアルキル基を示し、R3
4は単独或いは結合して環を形成してもよい。pは1
〜3の整数、q及びrは0〜2の整数で、p+q+rは
3である。尚、p個のR1,R2、q個のR3、r個のR4
は同一でも異なっていても良い。]で表されるアミノカ
ルボン酸(以下アミノカルボン酸(II)という)を反応さ
せてアミド化を行う、一般式(III)
【0007】
【化4】
【0008】[式中、R1、R2、R3、R4、p、q及び
rは前記と同じ意味を示す。]で表されるアミノカルボ
ン酸アミド(以下アミノカルボン酸アミド(III)とい
う)の製造法を提供する。
【0009】
【発明の実施の形態】第一級アミン(I)において、R
1は炭素数10〜28の直鎖若しくは分岐鎖のアルキル
基又はアルケニル基、或いは式R5O−(AO)n−Cm
2m−で表される基で、R5が炭素数10〜28の直鎖若
しくは分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基、A、n及
びmが前記と同じ意味を示す基が好ましく、更に炭素数
12〜24の直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基又はアル
ケニル基、或いは式R5O−(AO)n−Cm2m−で表さ
れる基で、R5が炭素数12〜24の直鎖若しくは分岐
鎖のアルキル基又はアルケニル基、A、n及びmが前記
と同じ意味を示す基が好ましく、特に炭素数12〜24
の直鎖アルキル基、或いは式R5O−(AO)n−Cm2m
−で表される基で、R5が炭素数12〜24の直鎖アル
キル基、A、n及びmが前記と同じ意味を示す基が好ま
しい。前記のnは、いずれも0〜20が好ましく、5以
下が更に好ましい。
【0010】第一級アミン(I)としては、ドデシルア
ミン、テトラデシルアミン、ヘキサデシルアミン、オク
タデシルアミン、エイコシルアミン、ドコシルアミン、
テトラコシルアミン、オクタデセニルアミン、ドコセニ
ルアミン等のアルキル又はアルケニルアミン、また、ド
デカノール、テトラデカノール、ヘキサデカノール、オ
クタデカノール、エイコサノール、ドコサノール、テト
ラコサノール等の長鎖アルコールやこれらのエチレンオ
キサイド付加物及び/又はプロピレンオキサイド付加物
にアクリロニトリルを用いてシアノエチル化し、次いで
触媒を用いて水素添加して得られたもの、又は前記の長
鎖アルコールへのエチレンオキサイド付加物及び/又は
プロピレンオキサイド付加物の末端水酸基をハロゲン化
し、次いでアンモニアと反応させて得られるN−アルキ
ルポリオキシエチレンアミン、N−アルキルポリオキシ
プロピレンアミン等が挙げられる。
【0011】アミノカルボン酸(II)において、R2は炭
素数1〜3の直鎖若しくは分岐鎖のアルキレン基が好ま
しく、炭素数1〜3の直鎖アルキレン基がより好まし
く、メチレン基が特に好ましい。R3は炭素数1〜22
の直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基、アルケニル基又は
ヒドロキシアルキル基、或いは炭素数6〜28のアリー
ル基又はアリールアルキル基が好ましく、炭素数1〜3
の直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基又はヒドロキシアル
キル基、或いは炭素数6〜10のアリール基又はアリー
ルアルキル基がより好ましい。R4は炭素数1〜5の直
鎖若しくは分岐鎖のアルキル基、アルケニル基又はヒド
ロキシアルキル基、或いは炭素数6〜28のアリール基
又はアリールアルキル基が好ましく、炭素数1〜3の直
鎖若しくは分岐鎖のアルキル基又はヒドロキシアルキル
基、フェニル基或いはベンジル基がより好ましい。R3
とR4が結合して環を形成する場合には、R3とR4の総
炭素数4〜28が好ましく、4〜10が更に好ましく、
5員環又は6員環が特に好ましい。pは1又は2の整数
が好ましい。q及びrは0又は1が好ましく、特に第3
級アミンが好ましい。
【0012】アミノカルボン酸(II)としては、N,N−
ジメチルグリシン、3−(ジメチルアミノ)プロピオン
酸、4−(ジメチルアミノ)ブタン酸、N,N−ジエチ
ルグリシン、3−(ジエチルアミノ)プロピオン酸、4
−(ジエチルアミノ)ブタン酸、N−(2−ヒドロキシ
エチル)−N−メチルグリシン、3−(N−(2−ヒド
ロキシエチル)−N−メチルアミノ)プロピオン酸、
N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)グリシン、メチ
ルイミノジ酢酸、エチルイミノジ酢酸、ニトリロトリ酢
酸、ピロリジニル酢酸、N−メチル−N−フェニルアミ
ノ酢酸、N−メチル−N−トリルアミノ酢酸等が挙げら
れる。
【0013】アミノカルボン酸(II)は、どの様な方法で
製造しても良い。例えば、ハロカルボン酸とアミンを、
NaOHやKOH等のアルカリ金属の水酸化物の存在
下、必要に応じて水等の溶媒を用いて反応する方法、特
定のアミノカルボン酸については、ホルマリン等のアル
デヒド化合物とシアン化ナトリウム等とアミンを用いて
ストレッカー反応させる方法、アミノアルコールを酸化
触媒と酸化剤を使用して酸化する方法等により、対応す
るアミノカルボン酸またはそのアルカリ金属塩が得られ
る。アミノカルボン酸アルカリ金属塩は、硫酸、塩酸、
リン酸等の酸で中和し、必要に応じて溶媒を留去して、
析出する無機塩等を除去または低減することによりアミ
ノカルボン酸が得られる。
【0014】本発明の製造法では、アミノカルボン酸(I
I)中に無機塩を全く含有しないものと無機塩を含有する
もののアミド化における反応性や選択性にはほとんど影
響は見られない。即ち、どちらでも使用できるが、アミ
ノカルボン酸(II)中に無機塩を全く含有しないものを得
るには高価な設備や煩雑な操作が必要であり、経済性等
の観点から無機塩を含むアミノカルボン酸(II)を原料に
使用し、アミド化後に未反応の原料と同時に除去するこ
とができる。また、アミノカルボン酸(II)のアルカリ金
属塩を上記の酸で中和し、そのままアミド化反応を行
い、反応終了後に無機塩を除去することもできる。
【0015】本発明のアミド化に際しては、第一級アミ
ン(I)1当量に対し、アミノカルボン酸(II)を、好ま
しくは0.5〜3当量、更に好ましくは0.9〜1.5
当量反応させる。
【0016】アミド化の反応温度は、120〜250℃
が好ましく、140〜230℃がより好ましい。反応時
間は、1〜30時間が好ましく、3〜20時間がより好
ましい。
【0017】また、アミド化時の色相悪化を抑制するた
めに、必要に応じてアミノカルボン酸(II)や第一級アミ
ン(I)を水素化硼素ナトリウム等で還元処理したり、
アミド化中に窒素等の不活性ガスまたは蒸気等の置換や
導入等を行うことができる。
【0018】さらに、未反応のアミノカルボン酸(II)、
無機塩等の不純物を除去する目的で、アミド化後に水
洗、又は固液分離を行うことが好ましい。水洗の場合の
水量はアミド化物に対して5〜300重量%が好まし
く、10〜150重量%がより好ましい。水洗の温度は
アミド化物の融点以上、好ましくは50〜95℃、水洗
回数は1〜3回程度が好ましい。分層、分離後に脱水す
ることで残留した水分を除くことができる。固液分離の
場合は、フィルタープレス濾過器やヌッチェ型濾過器、
遠心分離器等の既知の方法で行うことができる。
【0019】また、得られるアミノカルボン酸アミド(I
II)の匂いを低減させるために、スチーミング等の脱臭
操作を行うことができる。
【0020】
【実施例】例中の%は、特記しない限り重量%である。
【0021】実施例1 攪拌機、温度計、脱水管、窒素導入管を具備した4つ口
フラスコに、N,N−ジメチルグリシン134.1gと
ニッサンアミンVBS(日本油脂(株)製のアルキル1
級アミン)325.6gを入れ、温度200℃で窒素を
導入しながら反応水を留去し、6時間反応させた。その
後、80℃まで冷却してから水102.7gを入れ、8
0℃で30分間撹拌、分層し、水層を廃棄した。この水
洗操作を2回行い、未反応のN,N−ジメチルグリシン
等を除去した。その後、温度80℃、真空度3.9kP
a、1時間で脱水した。次に、180℃、真空度1.3
kPaで蒸気8.2gを2時間で導入して脱臭を行い、
目的の淡黄色固体であるアミノカルボン酸アミド40
2.5gを得た。1H−NMRスペクトル、IRスペク
トル、ガスクロマトグラフィー、原子吸光分析等から以
下の構造と組成を確認した。
【0022】
【化5】
【0023】・1H−NMRスペクトル(CDCl3、内
部標準TMS) a 3.27ppm(q、2H) b 7.13ppm( 1H) c 2.93ppm(s、2H) d 2.26ppm(s、6H) ・IRスペクトル(KBr錠剤) 1648cm-1、1525cm-1 ・純度 98.6% (その他;第一級アミン0.1%、ジメチルグリシン
0.1%) ・R5CH2−で表されるアルキル基の組成 C18H37/C20H41/C22H45/C24H49=4%/12%/82%/2% 実施例2 実施例1と同様の4つ口フラスコに、N,N−ジメチル
グリシンカリウム塩の50%水溶液163.1gを入れ
98%硫酸28.9gで中和した。このもののpHは
6.1であった。次に、120〜130℃で窒素を吹き
込みながら70%まで濃縮した後、ファーミン80(花
王(株)製のアルキル1級アミン)147.0gを入れ
温度180℃で窒素を導入しながら反応水を留去し、8
時間反応させた。その後、80℃まで冷却してから、ヌ
ッチェ型濾過器で未反応のN,N−ジメチルグリシン及
び硫酸カリウム等を除去し、目的の淡黄色固体であるア
ミノカルボン酸アミド173.8gを得た。1 H−NMRスペクトル、IRスペクトル、ガスクロマ
トグラフィー、原子吸光分析等から以下の構造と組成を
確認した。
【0024】
【化6】
【0025】・1H−NMRスペクトル(CDCl3、内
部標準TMS) a 3.26ppm(q、2H) b 7.15ppm( 1H) c 2.93ppm(s、2H) d 2.27ppm(s、6H) ・IRスペクトル(KBr錠剤) 1649cm-1、1525cm-1 ・純度 97.2% (その他;第一級アミン1.1%、ジメチルグリシン
0.2%、硫酸カリウム0.1%以下) ・R6CH2−で表されるアルキル基の組成 C16H33/C17H35/C18H37/C19H39/C20H41=4%/1%/93.5%/
0.5%/1% 実施例3 攪拌機、温度計、冷却管を具備した4つ口フラスコに、
N,N−ジメチルグリシンカリウム塩の50%水溶液2
82.4gを入れ98%硫酸をpH5.7になるまで加
えた後、25℃まで冷却し析出した硫酸カリウムを除
き、硫酸カリウム2.7%を含有する41.1%N,N
−ジメチルグリシン水溶液188.3gを得た。
【0026】次に、上記で得た硫酸カリウム2.7%を
含有する41.1%N,N−ジメチルグリシン水溶液1
51.8gとファーミン80(花王(株)製のアルキル
1級アミン)147.0gを入れ、温度180℃で窒素
を導入しながら反応水を留去し、8時間反応させた。そ
の後、70℃まで冷却してから水97.0gを入れ、7
0℃で30分間撹拌、分層の水洗操作を行い、未反応の
N,N−ジメチルグリシン及び硫酸カリウム等を除去
し、さらに80℃、真空度3.9kPa、1時間で脱水
することにより、目的の淡黄色固体であるアミノカルボ
ン酸アミド191.1gを得た。1 H−NMRスペクトル、IRスペクトル、ガスクロマ
トグラフィー、原子吸光分析等から以下の構造と組成を
確認した。
【0027】
【化7】
【0028】・1H−NMRスペクトル(CDCl3、内
部標準TMS) a 3.27ppm(q、2H) b 7.23ppm( 1H) c 2.94ppm(s、2H) d 2.27ppm(s、6H) ・IRスペクトル(KBr錠剤) 1649cm-1、1526cm-1 ・純度 97.8% (その他;第一級アミン0.4%、ジメチルグリシン
0.1%、硫酸カリウム0.1%以下) ・R7CH2−で表されるアルキル基の組成 C16H33/C17H35/C18H37/C19H39/C20H41=4.5%/2.1%/92.0
%/0.5%/0.9% 実施例4 実施例1と同様の4つ口フラスコに、N,N−ジエチル
グリシンナトリウム塩168.5gと水800.0gを
入れ、36%塩酸水溶液111.4gで中和した。この
もののpHは6.5であった。次に、110℃で窒素を
吹き込みながら70%まで濃縮した後、ファーミン80
(花王(株)製アルキル1級アミン)267.6gを入
れ、170℃の温度で窒素を導入しながら反応水を留去
し、12時間反応させた。その後、80℃まで冷却して
から水380gを入れ、80℃で30分間撹拌、分層の
水洗操作を2回行い、未反応のN,N−ジエチルグリシ
ン及び塩化ナトリウム等を除去し、さらに80℃、真空
度3.9kPa、1時間で脱水することにより、目的の
淡黄色固体であるアミノカルボン酸アミド369.3g
を得た。1 H−NMRスペクトル、IRスペクトル、ガスクロマ
トグラフィー、原子吸光分析等から以下の構造と組成を
確認した。
【0029】
【化8】
【0030】・1H−NMRスペクトル(CDCl3、内
部標準TMS) a 3.25ppm(q、2H) b 7.41ppm( 1H) c 3.01ppm(s、2H) d 2.54ppm(q、4H) e 1.03ppm(q、6H) ・IRスペクトル(KBr錠剤) 1649cm-1、1525cm-1 ・純度 97.9% (その他;第一級アミン0.6%、ジメチルグリシン
0.2%、塩化ナトリウム0.1%) ・R8CH2−で表されるアルキル基の組成 C16H33/C17H35/C18H37/C19H39/C20H41=5.2%/2.3%/91.3
%/0.3%/0.9% 実施例5 攪拌機、温度計を具備したオートクレーブに、オクタデ
カノール270.5gと水酸化カリウム0.1gを入
れ、温度120℃、真空度2.6kPaで1時間の脱水
を行った後、60℃の温度まで冷却してアクリロニトリ
ル58.4gを1時間かけて導入し、1時間保持して反
応を完結させた。次に、ラネーニッケル1.9gと水酸
化ナトリウム0.3g、イオン交換水16.1gを入
れ、130℃の温度で水素化還元反応を3時間で行った
後、濾過して触媒を除去した。さらに、蒸留精製して対
応する3−オクタデシルオキシプロピルアミン294.
3gを得た。
【0031】次に、攪拌機、温度計、脱水管、窒素導入
管を具備した4つ口フラスコに、3−オクタデシルオキ
シプロピルアミン262.1gと実施例3と同様にして
得た硫酸カリウム2.7%を含有する41.1%N,N
−ジメチルグリシン水溶液220.8gを仕込み、19
0℃まで昇温した。生成する水を留去しながらそのまま
の温度で7時間反応させた後、80℃まで冷却してから
ヌッチェ型濾過器で未反応のN,N−ジメチルグリシン
及び硫酸カリウム等を除去し、目的の淡黄色固体である
アミノカルボン酸アミド316.9gを得た。1H−N
MRスペクトル、IRスペクトル、ガスクロマトグラフ
ィー、原子吸光分析等から以下の構造と組成を確認し
た。
【0032】
【化9】
【0033】・1H−NMRスペクトル(CDCl3、内
部標準TMS) a 3.40ppm(t、2H) b 3.48ppm(t、2H) c 1.78ppm(m、2H) d 3.38ppm(m、2H) e 2.94ppm(s、2H) f 2.28ppm(s、6H) ・IRスペクトル(KBr錠剤) 1655cm-1、1529cm-1、1122cm-1 ・純度 95.3% (その他;C18H37-OH 2.7%、C18H37-O-CH2CH2CH2-
NH2 0.8%、ジメチルグリシン0.1%、硫酸カリ
ウム0.1%以下) 比較例1 実施例1と同様の4つ口フラスコに、ニッサンアミンV
BS(日本油脂(株)製のアルキル1級アミン)32
5.6gと、溶媒のメタノール1000g、触媒として
28%ナトリウムメチラートのメタノール溶液9.6g
を入れ、30〜40℃の温度に保ちながらクロロ酢酸メ
チルエステル113.9gを1時間で滴下した後、6時
間反応させ、2−クロロアセトアミド反応物を得た。次
にジメチルアミン120.2gを50〜60℃の温度に
保ちながら3時間で導入した後、3時間反応させ、48
%水酸化ナトリウム83.3gを加えた。その後、溶媒
のメタノールを80℃で留去し、水443gを入れ、8
0℃で30分間撹拌、分層し、水層を廃棄した。この水
洗操作を2回行った後、温度80℃、真空度3.9kP
a、1時間で脱水した。次に、180℃、真空度1.3
kPaで蒸気8.2gを2時間で導入して脱臭を行い、
淡褐色固体であるアミノカルボン酸アミド390.3g
を得た。1 H−NMRスペクトル、IRスペクトル、ガスクロマ
トグラフィー、原子吸光分析等から、実施例1と同様の
アミノカルボン酸アミドの構造を有し、R5CH2−で表さ
れるアルキル基の組成も同一であることを確認した。純
度は82%であった。
【0034】この方法は、多量の反応溶媒が必要であ
り、製造コストが高価なものである。また、反応の選択
率が低く、高純度のものを得ようとすれば有機溶媒を使
用した晶析等の精製操作が必要であり収率も低くなる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 加藤 徹 和歌山県和歌山市湊1334 花王株式会社研 究所内 Fターム(参考) 4H006 AA02 AC53 AD17 BC10 BC19 BC31 BD20 BU32 BV23

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I) R1−NH2 (I) [式中、R1は炭素数8〜40の直鎖若しくは分岐鎖の
    アルキル基又はアルケニル基、或いは式R5O−(AO)n
    −Cm2m−(R5は炭素数8〜40の直鎖若しくは分岐
    鎖のアルキル基又はアルケニル基、Aは炭素数2〜3の
    アルキレン基、nは平均値で0〜30の数、mは2〜3
    の整数、n個のAは同一でも異なってもよい)で表され
    る基を示す。]で表される第一級アミンと、一般式(I
    I) 【化1】 [式中、R2は炭素数1〜5の直鎖若しくは分岐鎖のア
    ルキレン基、R3は水素原子、炭素数1〜24の直鎖若
    しくは分岐鎖のアルキル基、アルケニル基又はヒドロキ
    シアルキル基、或いは炭素数6〜28のアリール基又は
    アリールアルキル基、R4は水素原子、炭素数1〜5の
    直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基、アルケニル基又はヒ
    ドロキシアルキル基、或いは炭素数6〜28のアリール
    基又はアリールアルキル基を示し、R3とR4は単独或い
    は結合して環を形成してもよい。pは1〜3の整数、q
    及びrは0〜2の整数で、p+q+rは3である。尚、
    p個のR1,R2、q個のR3、r個のR4は同一でも異な
    っていても良い。]で表されるアミノカルボン酸を反応
    させてアミド化を行う、一般式(III) 【化2】 [式中、R1、R2、R3、R4、p、q及びrは前記と同
    じ意味を示す。]で表されるアミノカルボン酸アミドの
    製造法。
  2. 【請求項2】 R1が炭素数12〜24の直鎖若しくは
    分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基、或いは式R5
    −(AO)n−Cm2m−(R5は炭素数12〜24の直鎖
    若しくは分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基、A、n
    及びmは前記の意味を示す)で表される基、R2が炭素
    数1〜3の直鎖アルキレン基、R3及びR 4が炭素数1〜
    3の直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基又はヒドロキシア
    ルキル基、或いは炭素数6〜10のアリール基又はアリ
    ールアルキル基(R3とR4は単独或いは結合して環を形
    成してもよい)、pが1又は2、q及びrが0又は1で
    ある請求項1記載の製造法。
  3. 【請求項3】 一般式(I)で表される第一級アミン1
    当量に対し、0.5〜3当量の一般式(II)で表される
    アミノカルボン酸を用いて、120〜250℃の温度で
    アミド化反応を行う請求項1又は2記載の製造法。
  4. 【請求項4】 一般式(II)で表されるアミノカルボン
    酸が、該アミノカルボン酸のアルカリ金属塩に酸を添加
    することにより得られるものである、請求項1〜3のい
    ずれかに記載の製造法。
  5. 【請求項5】 アミド化後に水洗又は固液分離を行う、
    請求項1〜4のいずれかに記載の製造法。
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