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JP2003167375A - 二成分現像剤用トナー - Google Patents

二成分現像剤用トナー

Info

Publication number
JP2003167375A
JP2003167375A JP2001367177A JP2001367177A JP2003167375A JP 2003167375 A JP2003167375 A JP 2003167375A JP 2001367177 A JP2001367177 A JP 2001367177A JP 2001367177 A JP2001367177 A JP 2001367177A JP 2003167375 A JP2003167375 A JP 2003167375A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
toner
hydrophobic silica
toner particles
coverage
silica
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001367177A
Other languages
English (en)
Inventor
Koji Kuramasu
浩二 倉増
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyocera Document Solutions Inc
Original Assignee
Kyocera Mita Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyocera Mita Corp filed Critical Kyocera Mita Corp
Priority to JP2001367177A priority Critical patent/JP2003167375A/ja
Publication of JP2003167375A publication Critical patent/JP2003167375A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れた流動性と帯電性を有し、感光体として
有機感光体(OPC)を用いた場合であっても、OPC
表面を傷つけることなくOPC表面のフィルミングを研
磨除去でき、長期間複写しても画像ムラが発生しないト
ナーを提供する。 【解決手段】 少なくとも結着樹脂と着色剤とを有する
トナー粒子の表面に、平均一次粒径が18nm以下の疎
水性シリカ(A)と、平均一次粒径が40〜70nmの
疎水性シリカ(B)とを付着させ、疎水性シリカ(A)
及び疎水性シリカ(B)のトナー粒子表面に対する被覆
率をそれぞれ15〜50%及び25〜65%(ただし、
被覆率の合計は100%を超えない)にする。ここで、
トナーの耐環境性を向上させる観点から、疎水性シリカ
(A)と疎水性シリカ(B)はシリコンオイル又はシラ
ンカップリング剤で表面処理されたものであるのが好ま
しい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は二成分現像剤用トナ
ー(以下、単に「トナー」と記すことがある)に関し、
より詳細には有機感光体(以下、「OPC」と記すこと
がある)の表面に形成された潜像を現像する二成分現像
剤用トナーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】感光体表面に形成された静電潜像を現像
する方法としては、一成分現像方式と二成分現像方式と
に大きく分けることができる。一成分現像方式はトナー
のみを現像剤として用いる方式であり、二成分現像方式
はトナーとキャリアとからなる二成分系現像剤を用いる
方式である。一成分系現像方式に比べ画質がよく、また
カラー化が可能で、トナーも比較的安価に製造できるこ
とから、高速機では二成分系現像方式がこれまでから広
く使用されている。
【0003】また、装置の小型・軽量化という市場の要
望に応えるため、定着装置において定着ローラにオイル
を塗布しない、いわゆるオイルレス定着装置が用いられ
つつある。このオイルレス定着装置を用いて従来と同様
に良好な定着性を維持するためには、トナーの結着樹脂
として溶融粘度の比較的低いものを用いると共に、低融
点ワックスをこれまでよりも多くトナーに含有させる必
要がある。
【0004】しかし、このようなトナーを、加工性や環
境安全性、耐環境性など優れることから近年需要が大き
く伸びているOPCと共に用いた場合には、OPC表面
とクリーニングブレードとの摩擦などでトナー組成物が
遊離してOPC表面に溶融付着し(いわゆるフィルミン
グ)、複写枚数が増えると共に溶融付着面積が大きくな
って、やがてはOPC外周に帯状に付着して複写画像に
画像ムラとして表れる。
【0005】このようなフィルミング現象を防止するた
めには、トナーの流動性や帯電性を向上させるために従
来からトナー粒子に外添していた酸化チタンやアルミ
ナ、マグネタイトなどの研磨性をも有する金属酸化物
を、これまでよりも多く外添すればよいと考えられる
が、OPCは硬度及び耐摩耗性が低いため金属酸化物に
よってOPC表面が必要以上に削られ、例えばドラム状
OPCの場合には周方向に傷がつき複写画像において黒
筋となって現れる不具合が発生する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこのような従
来の問題に鑑みてなされたものであり、その目的とする
ところは優れた流動性や帯電性を有しながら、感光体と
してOPCを用いた場合であってもOPC表面を傷つけ
ることなくOPC表面のフィルミングを研磨除去するト
ナーを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前記目的を
達成すべく鋭意検討した結果、粒径の異なる2種類の疎
水性シリカを用い、大きい粒径の疎水性シリカに主にO
PC表面の研磨作用を、小さい粒径の疎水性シリカに主
にトナー流動性と帯電性の付与作用を発揮させればよい
ことを見出し本発明をなすに至った。すなわち本発明の
二成分現像剤用トナーは、有機感光体の表面に形成され
た静電潜像を現像する二成分現像剤に用いるトナーであ
って、少なくとも結着樹脂と着色剤とを有するトナー粒
子の表面に、平均一次粒径が18nm以下の疎水性シリ
カ(A)と、平均一次粒径が40〜70nmの疎水性シ
リカ(B)とが付着し、疎水性シリカ(A)及び疎水性
シリカ(B)のトナー粒子表面に対する被覆率がそれぞ
れ15〜50%及び25〜65%(ただし、被覆率の合
計は100%を超えない)であることを特徴とする。
【0008】なお、本発明における疎水性シリカの平均
一次粒径は次のようにして求めた。まず、走査型電子顕
微鏡(「JSM−880」日本電子社製)を用いて、加
速電圧を10kVにして12万倍に拡大したトナー表面
の写真を撮る。この写真をスキャナーでコンピュータに
取り込み、コンピュータ画面に映し出されたトナー表面
の画像から目視により10個の疎水性シリカを抽出し、
画像解析ソフト(「Win ROOF」三谷商事社製)でそれら
の円相当径を算出する。そして、算出した円相当径の標
準偏差が1.5nm以下かどうかを判定し、1.5nm
より大きい場合は平均値から最も外れている疎水性シリ
カを除き、新たな疎水性シリカを抽出し加える。円相当
径の標準偏差が1.5nm以下になるまでこの操作を繰
り返す。同様にして、トナー表面の5視野について円相
当径を求め、これらの平均値を疎水性シリカの平均一次
粒径Rnとした。
【0009】また、疎水性シリカの被覆率は次のように
して求めた。コンピュータ画面に映し出されたトナー表
面画像から平均一次粒子径Rn±4.5nmの疎水性シ
リカを目視により抽出してマーキングを施す。そして前
記画像解析ソフトを用いてマーキングした疎水性シリカ
の総断面積を算出し、この総断面積のトナー表面に対す
る割合を被覆率とした。
【0010】ここでトナーの耐環境性を向上させる観点
から、疎水性シリカ(A)と疎水性シリカ(B)はシリ
コンオイル又はシランカップリング剤で表面処理された
ものであるのが好ましい。
【0011】また、定着装置の定着ローラにオイルを塗
布しない、いわゆるオイルレス定着におけるオフセット
や定着ローラへの紙の巻付きを有効に防止する観点か
ら、トナーの結着樹脂として、95℃における溶融粘度
が1×106〜1×107Pの範囲、105℃における溶
融粘度が1×105〜1×106Pの範囲であり、軟化点
が90〜140℃の範囲のものを使用することが推奨さ
れる。また、ガラス転移温度が70〜90℃の範囲で、
吸熱量が1.5J/g以上である離型剤をトナー粒子に
さらに含有させるのが好ましい。
【0012】なお、結着樹脂の溶融粘度は、フローテス
ター(「CFT−500」島津製作所社製)を用い、ダ
イスの細孔(径1mm、長さ1mm)、加圧20kg/
cm 2、昇温速度6℃/minの条件下で1cm3の試料
を溶融流出させて測定し、結着樹脂の軟化点は同じ測定
条件下で1cm3の試料を溶融流出させたときの流出開
始点から流出終了点の高さの1/2に相当する温度とし
た。また、結着樹脂のガラス転移温度および吸熱量は、
示差走査熱量計(「DSC−200」セイコー電子社
製)を用いてリファレンスをアルミナとして、10mg
の試料を昇温速度10℃/minで25〜200℃の範
囲で測定したものである。
【0013】
【発明の実施の形態】トナー粒子表面に付着させる、粒
径の異なる2種類の疎水性シリカのうち、粒径の小さい
方の疎水性シリカ(A)は平均一次粒径が18nm以下
である必要がある。平均一次粒径が18nmより大きい
と、充分な流動性と帯電性をトナーに付与できないから
である。また疎水性シリカ(A)のトナー粒子表面に対
する被覆率は15〜50%である必要がある。被覆率が
15%とよりも小さいと充分な流動性と帯電性をトナー
に付与できず、他方被覆率が50%よりも大きいと疎水
性シリカ(A)がトナー粒子から脱離してキャリアや感
光体の表面に付着することがあるからである。より好ま
しい被覆率は20〜40%の範囲である。
【0014】粒径の大きい方の疎水性シリカ(B)は平
均一次粒径が40〜70nmの範囲である必要がある。
平均一次粒径が40nmより小さいと、OPC表面のフ
ィルミングを充分に研磨除去できない。他方、平均一次
粒径が70nmより大きいと、必要以上にOPC表面が
研磨されて複写画像に黒筋などが表れ、また疎水性シリ
カ(B)がトナー粒子から脱離してキャリアや感光体表
面に付着することがあるからである。
【0015】また疎水性シリカ(B)のトナー粒子表面
に対する被覆率は25〜65%である必要がある。被覆
率が25%とよりも小さいと充分な研磨性が得られず、
OPC表面のフィルミングを研磨除去できない。他方、
被覆率が65%よりも大きいと必要以上にOPC表面が
研磨されると共に、疎水性シリカ(B)トナー粒子から
脱離してキャリアや感光体表面に付着することがあるか
らである。より好ましい被覆率は33〜55%の範囲で
ある。
【0016】本発明で用いる2種類のシリカを疎水性の
ものに限定したのは、シリカ微粒子はそのままでは親水
性であるため、高温高湿環境下では空気中の水分を吸収
しトナーの帯電量や流動性を低下させるからである。シ
リカの疎水化は疎水化処理剤をシリカ粒子表面に塗布又
は付着させることにより行う。疎水化処理剤としては、
例えばシリコンオイルやシランカップリング剤、その他
高分子化合物が挙げられ、中でもシリコンオイル及びシ
ランカップリング剤が好ましい。また、シリカの疎水化
度は、メタノール滴定試験による疎水化度で80以上で
あることが望ましい。
【0017】使用できるシリコンオイルとしては例え
ば、ジメチルシリコンオイル、メチルフェニルシリコン
オイル、メチルハイドロジェンシリコンオイルなどのス
トレートシリコンオイル;メタクリル酸変性シリコンオ
イル、エポキシ変性シリコンオイル、フッ素変性シリコ
ンオイル、ポリエーテル変性シリコンオイル、アミノ変
性シリコンオイルなどの変性シリコンオイルなどが挙げ
られ、この中でもジメチルシリコンオイルが好ましい。
【0018】また、シランカップリング剤としては例え
ば、オルガノアルコキシシラン、オルガノクロルシラ
ン、オルガノシラザン、オルガノジシラザン、オルガノ
シラン等が挙げられ、この中でもオルガノクロルシラン
及びオルガノシラザンが好適である。なお、シランカッ
プリング剤でシリカ微粒子の表面処理した後、シリコン
オイルでさらに表面処理しても構わない。
【0019】市販されているものとしては、疎水性シリ
カ(A)では、AEROSIL R972,R974,R202,R805,R812,RX2
00,RY200(以上、日本アエロジル社製);WACHER HDK H
2000,H22050EP(以上、ワッカーケミカルズイーストア
ジア社製);Nipsil SS-10,SS-15,SS-20,SS-50,SS-60,S
S-100(以上、日本シリカ工業社製)などが挙げられ
る。また疎水性シリカ(B)では、AEROSIL R809,RX50
(以上、日本アエロジル社製);Nipsil SS-40,SS-70,S
S-72F(以上、日本シリカ工業社製)などが挙げられ
る。
【0020】疎水性シリカをトナー粒子表面に付着させ
る方法としては従来公知の方法を用いることができる。
例えば高速流動型撹拌機やV型混合機に疎水性シリカと
トナー粒子を投入し撹拌混合する方法が挙げられる。混
合時間および撹拌速度を調整することにより、トナー粒
子表面に対する疎水性シリカの被覆率を調整できる。も
ちろん、被覆率は疎水性シリカの種類や粒径、外添量に
よっても調整できる。2種類の疎水性シリカは撹拌・混
合機に同時に投入してもよいし、時間差を設けて投入し
てもよい。2種類の疎水性シリカをトナー粒子表面にそ
れぞれ均一に分散付着させる観点からは、粒径の大きい
疎水性シリカ(B)を撹拌・混合機に先に投入し、その
後粒径の小さい疎水性シリカ(A)を投入するのが望ま
しい。疎水性シリカのトナー粒子表面への付着程度は、
単に付着している状態であってもよいし、疎水性シリカ
の一部がトナー粒子表面に埋め込まれた状態であっても
よい。
【0021】本発明で用いるトナー粒子としては結着樹
脂と着色剤とを少なくとも有するものであればよく、例
えば、結着樹脂に着色剤を分散混合し、必要により帯電
制御剤や離型剤などを添加したものが挙げられる。
【0022】ここで用いる結着樹脂としては、例えば熱
可塑性樹脂や、未効果乃至は初期縮合物の熱硬化性樹脂
が挙げられる。具体的には、ポリスチレン等のビニル芳
香族樹脂、スチレン−アクリル共重合体、アクリル系樹
脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリエステル樹脂、エ
ポキシ樹脂、フェノール樹脂などが挙げられる。この中
でも低温定着性および耐オフセット性に優れることから
ポリエステル樹脂がより好ましい。
【0023】このようなポリエステル樹脂は、主として
多価カルボン酸類と多価アルコール類との縮重合により
得られるものであって、多価カルボン酸類としては、例
えばフタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、コハク
酸、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、2,5,7
−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレン
トリカルボン酸、ピロメリット酸等の芳香族多価カルボ
ン酸;マレイン酸、フマール酸、コハク酸、アジピン
酸、セバチン酸、マロン酸、アゼライン酸、メサコン
酸、シトラコン酸、グルタコン酸等の脂肪族ジカルボン
酸;シクロヘキサンジカルボン酸、メチルメジック酸等
の脂環式ジカルボン酸;これらカルボン酸の無水物や低
級アルキルエステルが挙げられ、これらの1種又は2種
以上が使用される。
【0024】ここで3価以上の成分の含有量は架橋度に
依存し、所望の架橋度とするためにはその添加量を調整
すればよい。一般的には、3価以上の成分の含有量は1
5mol%以下が好ましい。
【0025】一方、ポリエステル樹脂に用いられる多価
アルコール類としては、例えば、エチレングリコール、
1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレング
リコール、1,4−ブタンジオール、1,4−ブテンジ
オール、ネオペンチルグリコール、1,5−ペンタング
リコール、1,6−ヘキサングリコール等のアルキレン
グリコール類;ジエチレングリコール、トリエチレング
リコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリ
コール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレ
ングリコール等のアルキレンエーテルグリコール類;
1,4−シクロヘキサンジメタノール、水素添加ビスフ
ェノールA等の脂環族多価アルコール類;ビスフェノー
ルA、ビスフェノールF、ビスフェノールS等のビスフ
ェノール類及びビスフェノール類のアルキレンオキサイ
ドを挙げることができ、これらの1種又は2種以上を組
み合わせて使用できる。
【0026】なお、分子量の調整や反応の制御を目的と
して、モノカルボン酸、モノアルコールを必要により使
用してもよい。モノカルボン酸としては、例えば安息香
酸、パラオキシ安息香酸、トルエンカルボン酸、サリチ
ル酸、酢酸、プロピオン酸及びステアリン酸等が挙げら
れる。モノアルコールとしては、ベンジルアルコール、
トルエン−4−メタノール、シクロヘキサンメタノール
などのモノアルコールが挙げられる。
【0027】本発明で使用できるポリエステル樹脂は、
これら原料を使用して通常の方法で製造される。例え
ば、アルコール成分と酸成分を所定の割合で反応容器に
仕込み、窒素等の不活性ガスを吹き込みながら、触媒の
存在下150〜190℃の温度で反応を開始する。副生
する低分子化合物は連続的に反応系外へ除去する。その
後、更に反応温度を210〜250℃に上げて反応を促
進し、目的とするポリエステル樹脂を得る。反応は、常
圧、減圧、加圧のいずれの条件下でも行うことができる
が、反応率が50〜90%に達した後は、200mmH
g以下に減圧して反応させるのが好ましい。
【0028】上記触媒としては、例えばスズ、チタン、
アンチモン、マンガン、ニッケル、亜鉛、鉛、鉄、マグ
ネシウム、カルシウム、ゲルマニウム等の金属;及びこ
れら金属;及びこれらの金属含有化合物が挙げられる。
【0029】また、本発明で用いる結着樹脂は、95℃
における溶融粘度が1×106〜1×107Pの範囲、1
05℃における溶融粘度が1×105〜1×106Pの範
囲であり、軟化点が90〜140℃の範囲であるものが
好ましい。このような熱特性を有することにより初めて
耐オフセット及び耐ブロッキング性を低下させずに低温
定着性を実現できるからである。また後述する特定の離
型剤と併用することで、オイルレス定着装置を用いた装
置であってもオフセットや定着ローラへの紙の巻付きを
防止できるからである。
【0030】本発明で使用できる離型剤としては、フィ
ッシャトロプシュワックスやポリエチレンワックス、ポ
リプロピレンワックス等の合成炭化水素系ワックス;カ
ルナバワックスやライスワックス、パラフィンワック
ス、サトウキビワックス等の植物系ワックスが挙げら
れ、これらの1種又は2種以上を組み合わせて使用でき
る。この中でもカルナバワックス、ライスワックス、パ
ラフィンワックスがより好適である。また、結着樹脂へ
の離型剤の添加量は、結着樹脂100重量部に対して2
〜8重量部の範囲が好ましい。
【0031】さらに、オイルレス定着装置におけるオフ
セットや定着ローラへの紙の巻付きを効果的に防止する
には、使用する離型剤はガラス転移温度が70〜90℃
の範囲で、吸熱量が1.5J/g以上のものが好まし
い。
【0032】結着樹脂中に含有させる着色剤としては、
例えば、黒色顔料として、アセチレンブラック、ランブ
ラック、アニリンブラック等のカーボンブラック;黄色
顔料として、黄鉛、亜鉛黄、カドミウムイエロー、黄色
酸化鉄、ミネラルファストイエロー、ニッケルチタンイ
エロー、ネーブルスイエロー、ナフトールイエローS、
ハンザイエローG、ハンザイエロー10G、ベンジジン
イエローG、ベンジジンイエローGR、キノリンイエロ
ーレーキ、パーマンネントイエローNCG、タートラジ
ンレーキ;橙色顔料として、赤口黄鉛、モリブテンオレ
ンジ、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレン
ジ、バルカンオレンジ、インダスレンブリリアントオレ
ンジRK、ベンジジンオレンジG、インダスレンブリリ
アントオレンジGK;赤色顔料として、ベンガラ、カド
ミウムレッド、鉛丹、硫化水銀カドミウム、パーマネン
トレッド4R、リソールレッド、ピラゾロンレッド、ウ
オッチングレッドカルシウム塩、レーキレッドD、ブリ
リアントカーミン6B、エオシンレーキ、ローダミンレ
ーキB、アリザリンレーキ、ブリリアントカーミン3
B;紫色顔料として、マンガン紫、ファストバイオレッ
トB、メチルバイオレットレーキ;青色顔料として、紺
青、コバルトブルー、アルカリブルーレーキ、ビクトリ
アブルーレーキ、フタロシアニンブルー、無金属フタロ
シアニンブルー、フタロシアニンブルー部分塩素化物、
ファーストスカイブルー、インダスレンブルーBC;緑
色顔料として、クロムグリーン、酸化クロム、ピグメン
トグリーンB、マラカイトグリーンレーキ、ファナルイ
エローグリーンG;白色顔料として、亜鉛華、酸化チタ
ン、アンチモン白、硫化亜鉛;白色顔料として、バライ
ト粉、炭酸バリウム、クレー、シリカ、ホワイトカーボ
ン、タルク、アルミナホワイト等を使用できる。このよ
うな着色剤は結着樹脂100重量部当り2〜20重量
部、特に5〜15重量部の量で使用するのが好ましい。
【0033】本発明のトナーには、本発明の効果を害し
ない範囲でその他の添加剤を使用しても構わない。この
ような添加剤としては例えば電荷制御剤や表面処理剤な
どが挙げられる。電荷制御剤としては、これまで公知の
電荷制御剤を使用でき、例えば正帯電性電荷制御剤とし
ては、ニグロシン染料、脂肪酸変性ニグロシン染料、カ
ルボキシル基含有脂肪酸変性ニグロシン染料、四級アン
モニウム塩、アミン系化合物、有機金属化合物等を使用
でき、負帯電性電荷制御剤としては、オキシカルボン酸
の金属錯体、アゾ化合物の金属錯体、金属錯塩染料やサ
リチル酸誘導体等を使用できる。また、表面処理剤とし
ては、アルミナ、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化マグネシ
ウム、炭酸カルシウム等の無機微粉末;ポリメチルメタ
クリレート等の有機微粉末;ステアリン酸亜鉛等の脂肪
酸金属塩等を挙げることができ、これらの1種又は2種
以上を併用することができる。
【0034】本発明で使用するトナー粒子は、粉砕分級
法、溶融造粒法、スプレー造粒法、懸濁・乳化重合法等
のそれ自体公知の方法で製造し得るが、製造設備や生産
性などの点から粉砕分級法が好適に使用できる。粉砕分
級法について以下概説する。まず結着樹脂、着色剤およ
び必要によりワックスや帯電制御剤などのトナー組成物
をヘンシェルミキサーやV型混合機などで前混合した
後、二軸押出機などの融混練装置を用いて溶融混練す
る。この溶融混練物を冷却した後、粗粉砕・微粉砕し、
必要によりその後分級して、所定の粒度分布を有するト
ナー粒子とする。トナー粒子の粒径は、「コールターカ
ウンター」によるメジアン径で5〜15μmの範囲、特
に7〜12μmの範囲が好ましい。そして前述のよう
に、作製したトナー粒子に2種類の疎水性シリカを外添
して本発明のトナーとする。
【0035】本発明のトナーは二成分系現像剤として用
いる。本発明のトナーと混合するキャリアに限定はな
く、例えば、鉄、ニッケル、コバルト等の磁性体金属及
びそれらの合金、あるいは希土類を含有する合金類、ヘ
マタイト、マグネタイト、マンガン−亜鉛系フェライ
ト、ニッケル−亜鉛系フェライト、マンガン−マグネシ
ウム系フェライト、リチウム系フェライトなどのソフト
フェライト、銅−亜鉛系フェライト等の鉄系酸化物及び
それらの混合物等の磁性体材料を焼結及びアトマイズ等
を行うことによって製造した磁性体粒子、及び当該磁性
体粒子の表面を樹脂被覆したものを使用することができ
る。また、上記キャリアとして磁性体分散型樹脂を使用
することもできる。この場合、用いる磁性体としては上
記磁性体材料が使用でき、結着樹脂としては、例えばビ
ニル系樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、フェノ
ール樹脂、尿素樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリイミド樹
脂、セルロース樹脂、ポリエーテル樹脂あるいはこれら
の混合物を挙げることができる。
【0036】キャリアの粒子径は、一般に電子顕微鏡法
による粒径で表して20〜200μm、特に30〜15
0μmのものが好ましい。またキャリアの見掛け密度
は、磁性材料を主体とする場合は磁性体の組成や表面構
造等によっても相違するが、一般に2.4〜3.0g/
cm3の範囲が好ましい。
【0037】トナーとキャリアからなる二成分系現像剤
中の、トナー濃度は1〜20重量%、好ましくは3〜1
5重量%である。トナー濃度が1重量%未満の場合、画
像濃度が薄くなりすぎ、他方トナー濃度が20重量%を
超える場合、現像装置内でトナー飛散が発生し機内汚れ
や転写紙などの背景部分にトナーが付着する不具合が生
じるおそれがあるからである。
【0038】本発明で使用する有機感光体は単層型およ
び積層型のいずれでってもよい。単層型感光体は、電荷
キャリア輸送材料(「CTM」:Charge Carrier Transp
ortMaterial)を含む感光層中に電荷キャリア生成材料
(「CGM」:Charge Carrier Generation Material)
が粒子として分散したものであり、積層型感光体は、C
GMとCTMがそれぞれ電荷キャリア生成層(「CG
L」:Charge Carrier Generation Layer)と電荷キャリ
ア移動層(「CTL」:Charge Carrier Transport Lay
er)に分離、積層されたものである。また有機感光体の
形状に特に限定はなく、例えばドラム状、シート状、ベ
ルト状、ウェブ状などのいずれの形状であってもよい。
【0039】CGMとしては、例えばフタロシアニン系
顔料、ペリレン系顔料、アントアントロン系顔料、アゾ
系顔料、スクアリリウム系顔料、アズレニウム系顔料、
チアピリリウム系顔料、シアニン系顔料などが挙げられ
る。この中でも、繰り返し使用に伴う残留電位増加を小
さく抑えることができる点で、フタロシアニン系顔料と
ペリレン系顔料がより好ましい。一方、CTMとして
は、例えばトリフェニルアミン誘導体、ヒドラゾン系化
合物、アリールアミン系化合物、ベンジジン化合物、オ
キサジアゾール、オキサゾールなどが挙げられる。
【0040】またCGMのバインダ樹脂としては、例え
ばホルマール樹脂、シリコーン樹脂、ポリエステル樹
脂、フェノール樹脂、ブチラール樹脂などがCGLとの
接着性および溶液の分散安定性などの観点から推奨され
る。CGMの含有量はバインダ樹脂100重量部に対し
て20〜600重量部の範囲が好ましい。
【0041】一方、CTLのバインダ樹脂としては、ポ
リスチレン、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリビ
ニルブチラール樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹
脂、フェノール樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエス
テル樹脂、シリコーン樹脂、(メタ)アクリル樹脂など
がCTMとの相溶性および耐久性などの観点から推奨さ
れる。この中でもCTMの分散性などの点からポリカー
ボネート樹脂がより好ましい。CTMの含有量はバイン
ダ樹脂100重量部に対して10〜200重量部の範囲
が好ましい。
【0042】図1に、本発明のトナーを用いた画像形成
装置の一例を示す断面図を示す。この画像形成装置の大
きな特徴は、現像手段で用いるトナーとして前記のトナ
ーを用い、且つ感光体として有機感光体を用い、さらに
定着手段としてオイルレス定着装置を用いていることに
ある。
【0043】図1の画像形成装置はタンデム式フルカラ
ー画像形成装置である。ハウジング10内に一対のロー
ラ12,12’に張架されて走行する転写ベルト11が
配設され、この転写ベルト11の上側には転写ベルト1
1の回転方向上流側から順にブラック画像形成部B、シ
アン画像形成部C、マゼンタ画像形成部M、イエロー画
像形成部Yが配設されている。ハウジング10内の下部
に設けられた給紙カセット13から搬送されてきた転写
紙(不図示)は、転写ベルト11上を図の右から左方向
へ移動する。この間に、各画像形成部で形成された各色
のトナー画像が転写紙上に転写される。そして、転写紙
上のフルカラートナー画像は定着手段7により転写紙に
溶融固着された後、ハウジング10上方に排出される。
【0044】次に各画像形成部について説明する。それ
ぞれの画像形成部は、帯電手段1、露光手段2、現像手
段3、クリーニング手段5が有機感光体ドラム6の周囲
に配設された構造をし、有機感光体ドラム6の下側が転
写ベルト11に対向している。
【0045】画像形成部における画像形成工程を概説す
ると、まず、帯電手段1により有機感光体ドラム6の表
面を正極性に一様に帯電させる。つぎに露光手段2で有
機感光体ドラム6の表面に静電潜像を形成する。そし
て、現像手段3において、現像スリーブ31(図2に図
示)上に形成された、トナーとキャリアからなる現像剤
層によってトナーを前記静電潜像に付着させ可視像化す
る。つぎに、転写ベルト11に対向する領域(転写領
域)において、転写ベルト11の下側に設けられた転写
ローラ(転写手段)4にトナーの帯電極性と逆極性のバ
イアス電荷を印加して、転写ベルト11上を搬送されて
きた転写紙(不図示)に有機感光体ドラム6上のトナー
像を転写する。そして、有機感光体ドラム6上の転写さ
れなかったトナーはクリーニング手段5により除去され
る。このような画像形成がシアン、マゼンタ、イエロー
の各画像形成部においてもなされる。そして、転写紙上
に形成されたフルカラー画像は、上定着ローラ71と下
定着ローラ72とを備えた定着手段7において熱及び圧
力が加えられて転写紙上に溶融定着する。
【0046】図2に、現像手段3の一例を示す断面図を
示す。この現像装置は、磁石31aをスリーブ31bに
固定内蔵した現像スリーブ31と、スパイラル状の撹拌
部材32とを備え、現像スリーブ31の右上方部には、
現像部へ搬送される現像剤量を規制するとともに摩擦帯
電を付与するブレード33が、現像スリーブ31から所
定距離離れて配設されている。また、撹拌部材32の上
方にはトナーホッパー34が設けられ、撹拌部材32の
右側側壁に設置されているトナーセンサ35により現像
装置内のトナー量の不足が検知されると、補給ローラ3
6が回転してトナーホッパー34から現像装置にトナー
Tが供給される。供給されたトナーは、撹拌部材32に
よってキャリアと撹拌混合されて現像スリーブ31に順
次供給される。現像スリーブ31に供給された現像剤
は、現像スリーブ31の反時計回りの回転によって有機
感光体ドラム6の対向位置(現像部)に送られる。この
とき、現像部に送られる現像剤量がブレード33によっ
て制御されるとともにトナーに摩擦帯電が付与される。
なお、ここで使用している現像スリーブ31に内蔵した
磁石31aは固定で、円筒上のスリーブ31bが回転す
る構造になっているが、内蔵磁石31aを回転させてス
リーブ31bを固定する構造、あるいは内部磁石31a
およびスリーブ31bの双方を回転させる構造(回転方
向は同方向・逆方向のいずれでもよい)であっても構わ
ない。
【0047】有機感光体ドラム6上の静電潜像を現像す
る方法は正現像法および反転現像法のいずれでもよく、
また現像方式としては現像剤層と感光体が接触する接触
現像方式および両者が接触しないジャンピング現像方式
のいずれでもよい。高品質の画像を得る観点からは反転
現像法が推奨される。この場合、有機感光体ドラムをト
ナーと同極性に帯電させ、潜像部分の電荷を露光により
除去する。そして現像部において現像スリーブと有機感
光体ドラムとの間に、現像バイアスとして直流に交流を
重畳した交互電圧を印加することにより、有機感光体ド
ラム上の電荷の除去された静電潜像に現像剤中のトナー
を転移させ静電潜像に付着させてトナー像として可視化
する。
【0048】図3に、定着手段7の一例を示す概略断面
図を示す。この図の定着手段7は、上定着ローラ71に
下定着ローラ72を接触させた基本構造を有する。従来
は上定着ローラ71の外周に配設されていたオイル塗布
装置はここでは設けられていない。上・下定着ローラ7
1,72はどちらも、円筒状のコア711,721の外
周にゴム層712,722を形成した構造を有し、コア
711,721の中心にはヒータ713,723が配設
され、上・下定着ローラ71,72の表面に接触するよ
うに配置されたサーミスタ714,724により所定温
度にオン・オフ制御されている。設定温度は、使用する
トナーの種類により適宜決定されるが、一般に160〜
210℃の範囲である。上定着ローラ71の外周には、
付着したトナーを除去するためのクリーニングブレード
715が配設されると共に、紙の巻付きを防止するため
の分離爪716が配設されている。
【0049】このように図3の定着手段では定着ローラ
にオイルを塗布しないが、トナー粒子表面に付着した疎
水性シリカの作用に、特定の結着樹脂と特定の離型剤の
作用が付加されてオフセット及び転写紙の巻付きが効果
的に防止される。一方、オイル塗布機構が不要であるた
め装置の小型軽量化および製造コストの削減が図れる。
【0050】
【実施例】(トナー及び現像剤の作製)結着樹脂として
ポリエステル樹脂を100重量部、着色剤(シアン顔
料)を5重量部、帯電制御剤を3重量部、パラフィン系
ワックスを5重量部それぞれヘンシェルミキサーに投入
・混合した後、二軸押し出し機で溶融混練してドラムフ
レーカーで冷却し、ハンマーミルで粗粉砕した。次に機
械式ミルで微粉砕し、風力分級機を用いて分級して体積
平均粒径9.0μmのトナー粒子を作製した。このトナ
ー粒子100重量部に対して、表1及び表2に示す平均
一次粒径の疎水性シリカ(A)および疎水性シリカ
(B)を所定量投入し、高撹拌混合機「ヘンシェルミキ
サー」の回転数と撹拌混合時間とを調整して、疎水性シ
リカの被覆率が表1及び表2に示す値の正帯電性トナー
を作製した。なお、比較例7と比較例8のトナーには、
疎水性シリカ(B)の代わりにアルミナと酸化チタンを
外添した。作製したトナー5重量部とフェライトキャリ
ア(パウダーテック社製)95重量部とを混合して現像
剤とした。そして、有機感光体を搭載した京セラミタ社
製「Creage8331」を用いて、作製した現像剤
について下記評価を行った。評価結果をまとめて表1お
よび表2に示す。
【0051】(画像濃度およびカブリ濃度の測定)前記
複写機を用いて3万枚単発の耐刷を行った後、反射濃度
計(東京電色社製の型番TC−6D)を用いて複写画像
の黒べた部(画像濃度)と非画像部の濃度(カブリ濃
度)を測定した。評価基準は、画像濃度の場合、初期で
1.35以上、10万枚耐刷後で1.25以上を
「○」、カブリ濃度の場合、0.008未満を「○」と
し、それ以外を「×」とした。
【0052】(フィルミング及びドラム傷)前記複写機
を用いて3万枚単発の耐刷した後、有機感光体ドラム上
にフィルミング及びドラム傷が発生したかどうかを目視
により観察した。
【0053】(画像ムラ)前記複写機を用いて3万枚単
発の耐刷した後ハーフトーン原稿の複写し、その複写画
像に画像ムラがないかどうか目視により観察した。
【0054】
【表1】
【0055】
【表2】
【0056】表1から明らかなように、実施例1〜5の
トナーでは、3万枚単発の耐刷後であってもトナー帯電
量および流動性が維持されるので、画像濃度およびカブ
リ濃度は評価基準を満足し、且つドラム上にフィルミン
グや傷は生じず画像ムラも発生しなかった。
【0057】疎水性シリカ(B)の被覆率の小さい比較
例1のトナーでは、ドラム上にフィルミングが発生し
た。他方、疎水性シリカ(B)の被覆率の大きい比較例
2のトナーでは、トナー流動性の低下による現像スリー
ブへのトナー補給不良で画像ムラが発生した。また、疎
水性シリカ(B)の平均一次粒径が大きい比較例3のト
ナーでは、フィルミング、ドラム傷、画像ムラが発生し
た。他方、疎水性シリカ(B)の平均一次粒径が小さい
比較例4のトナーでは、カブリとフィルミングが生じ
た。疎水性シリカ(A)の被覆率の小さい比較例5のト
ナーでは、トナー帯電量と流動性が低下したため、3万
枚単発の耐刷後に画像濃度が低下し画像ムラも発生し
た。疎水性シリカ(A)の被覆率の大きい比較例7のト
ナーでは、シリカがトナー粒子表面から脱離してトナー
帯電量が低下しカブリが発生した。疎水性シリカ(B)
の代わりにアルミナを用いた比較例8のトナー、及び疎
水性シリカ(B)の代わりに酸化チタンを用いた比較例
9のトナーでは、フィルミング、ドラム傷、画像ムラが
発生した。
【0058】
【発明の効果】本発明の二成分現像剤用トナーでは、ト
ナー粒子の表面に、平均一次粒径が18nm以下の疎水
性シリカ(A)と、平均一次粒径が40〜70nmの疎
水性シリカ(B)とを付着させ、疎水性シリカ(A)及
び疎水性シリカ(B)のトナー粒子表面に対する被覆率
をそれぞれ15〜50%及び25〜65%(ただし、被
覆率の合計は100%を超えない)としたので、優れた
流動性と帯電性を有し、感光体としてOPCを用いた場
合であってもOPC表面を傷つけることなくOPC表面
のフィルミングを研磨除去でき、長期間複写しても画像
ムラが発生しない。
【0059】また、疎水性シリカ(A)と疎水性シリカ
(B)としてシリコンオイル又はシランカップリング剤
で表面処理されたものを使用すると、トナーの耐環境性
をさらに向上させることができる。
【0060】トナーの結着樹脂として、95℃における
溶融粘度が1×106〜1×107Pの範囲、105℃に
おける溶融粘度が1×105〜1×106Pの範囲であ
り、軟化点が90〜140℃の範囲のものを使用する、
又はガラス転移温度が70〜90℃の範囲で、吸熱量が
1.5J/g以上である離型剤をトナー粒子にさらに含
有させると、オイルレス定着装置を用いた場合でもオフ
セットや定着ローラへの紙の巻付きが有効に防止でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のトナーを用いた画像形成装置の一例
を示す断面図である。
【図2】 図1の画像形成装置の画像形成部の断面図で
ある。
【図3】 図1の画像形成装置の定着手段の断面図であ
る。
【符号の説明】 1 帯電手段 2 露光手段 3 現像手段 4 転写手段 5 クリーニング手段 6 有機感光体ドラム 7 定着手段 T トナー 71 上定着ローラ 72 下定着ローラ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機感光体の表面に形成された静電潜像
    を現像する二成分現像剤に用いるトナーであって、 少なくとも結着樹脂と着色剤とを有するトナー粒子の表
    面に、平均一次粒径が18nm以下の疎水性シリカ
    (A)と、平均一次粒径が40〜70nmの疎水性シリ
    カ(B)とが付着し、疎水性シリカ(A)及び疎水性シ
    リカ(B)のトナー粒子表面に対する被覆率がそれぞれ
    15〜50%及び25〜65%(ただし、被覆率の合計
    は100%を超えない)であることを特徴とする二成分
    現像剤用トナー。
  2. 【請求項2】 前記の疎水性シリカ(A)と疎水性シリ
    カ(B)がシリコンオイル又はシランカップリング剤で
    表面処理されたものである請求項1記載の二成分現像剤
    用トナー。
  3. 【請求項3】 前記結着樹脂として、95℃における溶
    融粘度が1×106〜1×107Pの範囲、105℃にお
    ける溶融粘度が1×105〜1×106Pの範囲であり、
    軟化点が90〜140℃の範囲であるものを使用する請
    求項1又は2記載の二成分現像剤用トナー。
  4. 【請求項4】 ガラス転移温度が70〜90℃の範囲
    で、吸熱量が1.5J/g以上である離型剤を前記トナ
    ー粒子がさらに含有する請求項1〜3のいずれかに記載
    の二成分現像剤用トナー。
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