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JP2003158998A - 水中油型乳化油脂組成物 - Google Patents

水中油型乳化油脂組成物

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Publication number
JP2003158998A
JP2003158998A JP2001357075A JP2001357075A JP2003158998A JP 2003158998 A JP2003158998 A JP 2003158998A JP 2001357075 A JP2001357075 A JP 2001357075A JP 2001357075 A JP2001357075 A JP 2001357075A JP 2003158998 A JP2003158998 A JP 2003158998A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
oil
fat composition
water emulsified
egg yolk
water
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001357075A
Other languages
English (en)
Inventor
Toru Onishi
透 大西
Takeshi Onishi
剛 大西
Kenji Kawamura
健二 川村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
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Publication date
Application filed by Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd filed Critical Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Priority to JP2001357075A priority Critical patent/JP2003158998A/ja
Publication of JP2003158998A publication Critical patent/JP2003158998A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 加熱方法に関係なく、加熱処理においても乳
化が安定で、且つ加熱により凝固することなく、保型
性、口溶け、食感に優れ風味の良い水中油型乳化油脂組
成物を提供すること。 【解決手段】 80℃、30分間の加熱において凝集し
ない卵黄液、好ましくはカルシウム反応性のゲル化剤を
含有する卵黄液と、更に好ましくは、蛋白質とアラビア
ガム及び/又はオクテニルコハク酸処理した澱粉加水分
解物を含むことを特徴とする水中油型乳化油脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐熱性を有し、且
つ、口溶け、食感の良好なマヨネーズ、ドレッシング等
の水中油型乳化油脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】油・食酢・卵を原材料とする酸性水中油
型乳化油脂組成物であるマヨネーズ・ドレッシング類
は、ベーカリー製品からサラダ惣菜にいたるまで広く使
われている。一般に、マヨネーズ・ドレッシング類を加
熱調理すると、乳化界面の卵蛋白が変性してしまい、油
分離及び/又は熱凝固のため、食感が悪いという課題が
あった。
【0003】この問題点を解消すべく、加熱処理に耐え
得る水中油型乳化油脂組成物が提案されている。例え
ば、耐熱ドレッシング(特開昭59−66859)、水
中油型乳化食品の製造方法(特開昭62−29950)
が提案されてきた。しかし、上記公報記載の方法の何れ
においても、加熱時の保型性、油分離を低減できるもの
の、加熱時に卵の蛋白質が変性、凝集することにより卵
が凝固してしまい、口溶け、食感が悪い、或いは、卵を
酵素処理することにより、苦味がでるなどして風味が悪
いという問題点があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述の通り、マヨネー
ズ・ドレッシング類を加熱処理を施す場合の上記課題を
解決すべく、加熱しても乳化が安定で、且つ、凝固がほ
とんどなく口溶け、食感に優れたマヨネーズ・ドレッシ
ング類を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、かかる実状
に鑑み上記課題を解決するため鋭意検討の結果、80℃
において加熱凝固しない卵黄液と、好ましくは、蛋白質
とアラビアガム及び/又はオクテニルコハク酸処理した
澱粉加水分解物を併用することにより、乳化の安定化が
増し、且つ加熱時にも乳化が安定で加熱凝固することな
く、口溶け、食感の良好な乳化油脂組成物を得られるこ
とを見出し、本発明を完成するに至った。
【0006】即ち、本発明の第1は、80℃、30分の
加熱において凝集しない卵黄液を含むことを特徴とする
水中油型乳化油脂組成物に関する。好ましい実施態様と
しては、(1)カルシウム反応性のゲル化剤を含有する
卵黄液を含むことを特徴とする、(2)蛋白質とアラビ
アガム及び/又はオクテニルコハク酸処理した澱粉加水
分解物を含むことを特徴とする、(3)蛋白質が、ラク
トアルブミン、ラクトアルブミンの分画物、ゼラチンか
らなる群から選ばれる1種以上であることを特徴とす
る、(4)蛋白質を0.05〜20重量%含有すること
を特徴とする、(5)アラビアガム及び/又はオクテニ
ルコハク酸処理した澱粉加水分解物の添加量が、0.1
〜30重量%であることを特徴とする、(6)pHが
5.0以下である、上記記載の水中油型乳化油脂組成物
に関する。
【0007】本発明の第2は、上記記載の水中油型乳化
油脂組成物の製造方法に関する。
【0008】
【発明の実施の形態】以下に本発明を詳細に説明する。
【0009】本発明の水中油型乳化油脂組成物は、80
℃、30分間の加熱において凝集しない卵黄液を含有す
る。本発明において「80℃、30分間の加熱において
凝集しない」とは、卵黄液を容器に入れ、80℃の湯煎
で30分間温めた際に凝集していないことをいう。更に
「凝集しない」とは、蛋白質分子の集合体の量、大きさ
を肉眼或いは光学顕微鏡等で観察することで凝集の有無
を判断することができる。即ち、加熱前の卵黄液と80
℃30分間の加熱処理を施した卵黄液とを比較し、蛋白
質分子集合体の量が殆どない或いは大きな蛋白質分子集
合体を形成しない状態をいう。
【0010】本発明でいう卵黄液とは、卵黄のみ或いは
卵黄を主成分とした水溶液をいい、水の他にゲル化剤、
塩類などを含むものもいう。卵黄濃度に特に限定はな
い。卵黄としては、通常の生卵黄、約60℃、3分間程
度加熱した殺菌卵黄、或いは乾燥卵黄を水に溶いたもの
等が挙げられ、場合によっては、卵黄にプロテアーゼ、
リパーゼ、アミラーゼ等の酵素を作用させたものを用い
ても良い。本発明に用いる卵黄液は、80℃30分間の
加熱において凝集しないのであれば特に限定はなく、具
体的には、カルシウム反応性のゲル化剤を含むもの、各
種酵素、例えばペプシン、トリプシン等のプロテアー
ゼ、ホスホリパーゼ等のリパーゼ、各種アミラーゼで処
理し、加熱凝集を低減したものを用いることができる。
特に、カルシウム反応性のゲル化剤を含有した卵黄液を
用いると、加熱凝集を低減するのに有効である為好まし
い。
【0011】本発明で用いることの出来るカルシウム反
応性のゲル化剤としては、アルギン酸塩、ローメトキシ
ルペクチン、カッパーカラギーナンが好ましく、アルギ
ン酸塩としては、例えばアルギン酸のナトリウム塩、カ
ルシウム塩、アンモニウム塩、亜鉛塩、その他アルギン
酸を出発原料として水可溶性の塩としたものが挙げられ
るが、一般的に安価で食品での使用量が多いことからア
ルギン酸ナトリウムが好ましい。また、原料である藻類
の由来、アルギン酸の分子量の違い、アルギン酸の構成
成分であるβ−(1−4)−D−マンヌロン酸およびα
−(1−4)−L−グルロン酸の量的比率等には特に制
限はない。ローメトキシルペクチンは、D−ガルクチュ
ロン酸とそのメチルエステルを構成成分とするもので、
メチルエステルの存在が組成中の50%以下のものであ
る。カッパーカラギーナンとは、カッパ型に分類される
カラギーナンのことであり、必ずしも精製されたもので
なくて良く粗抽出物でも良い。カルシウム反応性のゲル
化剤の卵黄液への添加割合としては、卵黄液中の卵黄含
有量に左右されるため、特に限定されるものではない
が、卵黄の乾燥重量換算に対し0.25%〜2重量%が
好ましい。
【0012】本発明の水中油型乳化油脂組成物中、卵黄
液の使用量は、卵黄液の卵黄濃度や目的とする水中油型
乳化油脂組成物の種類によって異なるが、水中油型乳化
油脂組成物中、概ね、0.5〜50重量%が好ましく、
更に好ましくは1.0〜40重量%である。
【0013】本発明の水中油型乳化油脂組成物において
は、更に蛋白質とアラビアガム及び/又はオクテニルコ
ハク酸処理した澱粉加水分解物を含むことが好ましい。
本発明の本発明に用いることが出来る蛋白質としては、
卵黄、全卵、卵白、およびこれらの分解物、ラクトアル
ブミン、ラクトアルブミンの分画物、カゼインナトリウ
ム、ミルクホエー、ラクトグロブリン、牛血清アルブミ
ン、ゼラチン等が挙げられる。中でもラクトアルブミ
ン、ラクトアルブミンの分画物、ゼラチンを用いること
が、乳化の安定化のためには好ましい。蛋白質の添加量
は、水中油型乳化油脂組成物中、好ましくは0.05〜
20重量%、より好ましくは0.1〜15重量%、更に
好ましくは、0.2〜10重量%である。蛋白質の添加
量が20重量%よりも多い場合、加熱時に熱凝固が著し
く、食感に悪影響を及ぼす場合がある。また、0.05
重量%より少ないと蛋白質が乳化界面を保護する効果が
得られにくい場合がある。
【0014】本発明のアラビアガムとは、豆科アカシア
属の樹木から採取される水溶性ガムであり、そのまま、
或いは、精製して用いる。精製方法は、公知の方法が用
いられる。本発明のオクテニルコハク酸処理した澱粉加
水分解物とは、澱粉に化学処理することでアルカリ性下
でオクテニルコハク酸を導入した澱粉である。原料の澱
粉の種類には、制約を受けず、例えば、馬鈴薯澱粉、タ
ピオカ澱粉、小麦澱粉、米澱粉、コーンスターチ、ワキ
シーコーンスターチ、甘藷澱粉由来のものを用いること
ができる。さらに、これらの澱粉をα−アミラーゼで加
水分解したもの、アルファー化処理、酸や酵素による加
水分解したものを用いても良い。本発明のオクテニルコ
ハク酸処理澱粉は、ぶどう糖当量(以下DEと略す)5
以下のものが好ましい。DEが5を越えると、水中油型
乳化油脂組成物の乳化安定性が劣る場合がある。乳化特
性を得るためには好ましくは、オクテニルコハク酸によ
り酸化度3〜5%とし、アルファーアミラーゼにより、
加水分解し、DE5以下、10%水溶液として30℃
で、粘度0.5〜1.5Ns/m-2の粘度程度のものを
用いることが望ましい。本発明においては、アラビアガ
ム及び/又はオクテニルコハク酸処理した澱粉加水分解
物を水中油型乳化油脂組成物中、0.1〜30重量%用
いることが好ましく、更に好ましくは、0.3〜25重
量%である。添加量が0.1重量%に満たない場合、乳
化効果が得られない場合があり、また、30重量%を越
えての添加は、溶解時に粘度上昇が著しく、効果が得ら
れにくい恐れがある。
【0015】本発明の水中油型乳化油脂組成物に使用す
ることができる油脂としては、通常食用として使用され
るものであれば、特に限定されず、植物性油脂、動物性
油脂、食用精製加工油脂等を用いることができる。具体
的には、あまに油、桐油、サフラワー油、かや油、胡桃
油、芥子油、向日葵油、綿実油、菜種油、大豆油、辛子
油、カポック油、米糠油、胡麻油、玉蜀黍油、落花生
油、オリーブ油、椿油、茶油、ひまし油、椰子油、パー
ム油、パーム核油、カカオ脂、シア脂、ボルネオ脂等の
植物油脂や、魚油、鯨油、牛脂、豚脂、乳脂、羊脂等の
動物油脂、またこれらの油脂を原料にエステル交換した
ものや、硬化油、分別油、混合油が挙げられ、これら油
脂の一種または2種以上を用いることが出来る。
【0016】本特許の水中油型乳化油脂組成物には、さ
らには各種ガム質や澱粉といった増粘剤を用いることが
できる。ガム質としては、例えば、キサンタンガム、ロ
ーカストビーンガム、HMペクチン、タマリンドシード
ガム、グアーガム、ジェランガム、カードラン、プルラ
ン、λ−カラギーナン、ι−カラギーナン等を用いるこ
とができる。本発明の効果を更に得るためには、ペクチ
ンを用いることが望ましい。特に、HMペクチンは増粘
作用と共に乳化安定化、保水性に寄与する。添加量につ
いては、好ましくは0.05〜10重量%で、更に好ま
しくは、0.1〜8重量%で、更に好ましくは、0.2
〜5重量%である。添加量が0.05重量%未満の場
合、乳化安定化効果が得られにくい場合がある。また、
10重量%を越えての添加の場合、口溶け、食感が悪く
なる場合がある。また、澱粉としては、例えば、馬鈴
薯、コーン、ワキシーコーン、タピオカ由来の澱粉及び
その加工したもの、アルファ化処理したものを用いるこ
とができる。
【0017】本発明の水中油型乳化油脂組成物に用いる
ことのできる呈味材は、特に制約を受けないが、例え
ば、卵黄、全卵、砂糖、水飴、ブドウ糖果糖液糖、ソル
ビトール、トレハロースなどの糖類、食酢、食塩、しょ
うゆ、ウスターソース、トンカツソース、ケチャップ、
レモン、かぼす、ゆず、りんご、オレンジなどの果汁、
またピクルス、コーン、たまねぎなどの固形の食材など
が挙げられる。
【0018】本発明の水中油型乳化油脂組成物の製造方
法は、一般的な水中油型乳化油脂組成物の製造方法で構
わないが、例えば、以下の方法が挙げられる。
【0019】アラビアガム及び/又はオクテニルコハク
酸処理した澱粉加水分解物と蛋白質、増粘剤等の卵黄液
以外の原料を水相に添加・溶解させ、そこに、卵黄液を
添加する。更に、油脂を添加しながらホモミキサーで乳
化し、更に必要に応じて呈味成分を添加して、ホモミキ
サーやコロイドミル等の乳化機で再均質化し、本発明の
水中油型乳化油脂組成物を得ることができる。
【0020】上述の様にして得られた水中油型乳化油脂
組成物は、pHが5.0以下であることが好ましい。さ
らに、好ましくは、pHが4.5以下が良い。pHが
5.0よりも大きい場合、耐熱性の芽胞菌、カビ、酵母
等の微生物の繁殖の危険性があり、衛生的な乳化物が得
にくいためである。
【0021】以上の様にして得られた水中油型乳化油脂
組成物は、様々な食品に充填、塗布、或いは、混合して
使用することができる。使用できる食品としては、例え
ば、サンドイッチ、焼き込み調理パン、サラダ、惣菜、
ハンバーグ、ミートボール、フライ食品、から揚げ、お
好み焼き、たこ焼き、ピザ、焼き肉等が挙げられるが、
特にこれらに限定されない。
【0022】上記記載の食品のうち、冷凍ハンバーグ、
冷凍フライ食品、冷凍お好み焼き、冷凍たこやき、冷凍
やきそば、冷凍焼肉等に本発明の水中油型乳化油脂組成
物を用いると好適である。
【0023】
【実施例】以下実施例によって、本発明をさらにくわし
く説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるもの
ではない。なお、「部」、「%」は、全て重量基準であ
る。 (卵黄液1〜3の作製)表1記載の配合組成に従い、卵
黄液を得た。調製方法は、以下の通りである。
【0024】
【表1】 (卵黄液1)50℃まで昇温した水50部にアルギン酸
ナトリウム(商品名:ダックアルギンSL−20、紀文
フードケミファ株式会社製)1部を撹拌しながら溶解
し、完全に溶解した後、10℃に保温した卵黄49部を
添加し、30℃、10分間混合反応を行った。その後7
5℃、30秒の加熱殺菌を行い直ちに冷却して卵黄液を
得た。この卵黄液を卵黄濃度が30%となるように清水
で希釈し、ナイロン袋に充填し、90℃の温度で10分
間加熱、その後室温まで冷却し、卵黄液1を得た。この
卵黄液1について、ナイロンポリ袋に詰め、80℃の湯
浴中で30分間加熱した後、状態を確認したところ、凝
集は見られなかった。 (卵黄液2)50℃まで昇温した水50.7部にカッパ
ーカラギーナン(商品名:カラギニンCSK−1、三栄
源エフエフアイ社製)0.3部を撹拌しながら溶解し、
完全に溶解した後、10℃保温した卵黄60部を添加
し、30℃、10分間混合反応を行った。その後75
℃、30秒の加熱殺菌を行い直ちに冷却して卵黄液を得
た。この卵黄液を卵黄濃度が30%となるよう清水で希
釈し、ナイロン袋に充填し、90℃の温度で10分間加
熱、その後室温まで冷却し、卵黄液2を得た。この卵黄
液2について、ナイロン袋に詰め、80℃の湯浴中で3
0分間加熱した後、状態を確認したところ、凝集は見ら
れなかった。 (卵黄液3)50℃まで昇温した水51.0部に10℃
に保温した卵黄49部を添加し、30℃、10分間混合
反応を行った。その後75℃、30秒の加熱殺菌を行い
直ちに冷却して卵黄液を得た。この卵黄液を卵黄濃度が
30%となるよう清水で希釈し、ナイロン袋に充填し、
90℃の温度で10分間加熱、その後室温まで冷却し、
卵黄液3を得た。この卵黄液3をナイロンポリ袋に詰
め、80℃の湯浴中で30分間加熱した後、状態を確認
したところ、凝集が観察された。 (実施例1〜12、比較例1〜6) マヨネーズの製造 表2及び表3の配合において常法にてマヨネーズを製造
した。即ち、油、卵黄以外で水相を調製し、卵黄を添加
した後、油を添加しながらホモミキサー等で予備乳化を
実施後、コロイドミルで仕上げ乳化を実施しマヨネーズ
を調製した。
【0025】
【表2】
【0026】
【表3】 得られたマヨネーズ10gを食パンの上に1cm幅で棒
状に絞り、200℃の電気オーブンで10分間加熱し、
乳化物の状態を乳化状態、保型性、凝集性、食感の4点
に関して、表4に示す評価基準にしたがい、習熟したパ
ネラー20名により評価を実施した。
【表4】
【0027】結果は、表4に示す通りである。卵黄液
1、2を用いた実施例1,2の水中油型乳化油脂組成物
のほうが、卵黄液3を用いて作製した比較例1よりも明
らかに口溶け、食感とも優れていた。また、さらにオク
テニルコハク酸処理した澱粉および/またはアラビアガ
ムを用いた実施例3〜6では、さらに乳化状態が良好で
あったため、外観、保型性が良好であった。一方、比較
例2では、乳化破壊、凝集が見られたため、外観、保型
性が悪く、食感も悪いという結果であった。さらに、ゼ
ラチン、乳清蛋白質を配合した実施例7〜11では外
観、保型性、食感とも極めて優れていた。一方、比較例
3〜6については、外観、保型性については、実施例に
あまり劣らなかったが、食感、口溶けがやや劣ってい
た。
【0028】本発明の水中油型乳化油脂組成物は、加熱
処理においても乳化が破壊されず、且つ加熱により凝固
することなく、保型性、口溶け、食感に優れていること
が示された。
【0029】
【発明の効果】叙上の通り、加熱方法に関係なく、加熱
処理においても乳化が安定で、且つ加熱により凝固する
ことなく、保型性、口溶け、食感に優れ風味の良い水中
油型乳化油脂組成物を提供することができた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4B026 DC06 DL03 DL04 DL07 DX04 4B047 LB09 LE03 LG18 LG27 LG30 LG53 LG66

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 80℃、30分の加熱において凝集しな
    い卵黄液を含むことを特徴とする水中油型乳化油脂組成
    物。
  2. 【請求項2】 カルシウム反応性のゲル化剤を含有する
    卵黄液を含むことを特徴とする請求項1記載の水中油型
    乳化油脂組成物。
  3. 【請求項3】 蛋白質とアラビアガム及び/又はオクテ
    ニルコハク酸処理した澱粉加水分解物を含むことを特徴
    とする請求項1又は2記載の水中油型乳化油脂組成物。
  4. 【請求項4】 蛋白質が、ラクトアルブミン、ラクトア
    ルブミンの分画物、ゼラチンからなる群から選ばれる1
    種以上であることを特徴とする請求項3記載の水中油型
    乳化油脂組成物。
  5. 【請求項5】 蛋白質を0.05〜20重量%含有する
    ことを特徴とする請求項4記載の水中油型乳化油脂組成
    物。
  6. 【請求項6】 アラビアガム及び/又はオクテニルコハ
    ク酸処理した澱粉加水分解物の添加量が、0.1〜30
    重量%であることを特徴とする請求項3記載の水中油型
    乳化油脂組成物。
  7. 【請求項7】 pHが5.0以下である請求項1〜6何
    れかに記載の水中油型乳化油脂組成物。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7何れかに記載の水中油型乳
    化油脂組成物の製造方法。
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