JP2003136656A - 積層ポリエステルフィルム - Google Patents
積層ポリエステルフィルムInfo
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- JP2003136656A JP2003136656A JP2001336284A JP2001336284A JP2003136656A JP 2003136656 A JP2003136656 A JP 2003136656A JP 2001336284 A JP2001336284 A JP 2001336284A JP 2001336284 A JP2001336284 A JP 2001336284A JP 2003136656 A JP2003136656 A JP 2003136656A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 耐ブロッキング性、平坦性、巻取り性、加工
適性に優れ、金属蒸着薄膜型磁気記録媒体としたときに
電磁変換特性に優れた積層ポリエステルフィルムの提
供。 【解決手段】 ポリエステル層A、ポリエステル層Bお
よび皮膜層Cがこの順で積層された積層フィルムに、ポ
リエステル層Bは平均粒径が50〜1000nmの不活
性粒子Bを0.001〜1重量%含有し、ポリエステル
層Aは不活性粒子を含有しないかまたはポリエステル層
Bに含有される不活性粒子よりも平均粒径の小さい不活
性粒子Aを含有し、皮膜層Cは20℃での3重量%水溶
液の粘度が10〜1000mPa・sの範囲にあるセル
ロース化合物を1〜40重量%含有することを具備させ
る。
適性に優れ、金属蒸着薄膜型磁気記録媒体としたときに
電磁変換特性に優れた積層ポリエステルフィルムの提
供。 【解決手段】 ポリエステル層A、ポリエステル層Bお
よび皮膜層Cがこの順で積層された積層フィルムに、ポ
リエステル層Bは平均粒径が50〜1000nmの不活
性粒子Bを0.001〜1重量%含有し、ポリエステル
層Aは不活性粒子を含有しないかまたはポリエステル層
Bに含有される不活性粒子よりも平均粒径の小さい不活
性粒子Aを含有し、皮膜層Cは20℃での3重量%水溶
液の粘度が10〜1000mPa・sの範囲にあるセル
ロース化合物を1〜40重量%含有することを具備させ
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は積層ポリエステルフ
イルムに関し、さらに詳しくは電磁変換特性、走行耐久
性に優れた磁気記録媒体、特にデジタル信号を記録・再
生する強磁性金属薄膜型磁気記録媒体、例えばデジタル
ビデオカセットテープ、データストレージテープ等のベ
ースフィルムとして有用な積層ポリエステルフィルムに
関する。
イルムに関し、さらに詳しくは電磁変換特性、走行耐久
性に優れた磁気記録媒体、特にデジタル信号を記録・再
生する強磁性金属薄膜型磁気記録媒体、例えばデジタル
ビデオカセットテープ、データストレージテープ等のベ
ースフィルムとして有用な積層ポリエステルフィルムに
関する。
【0002】
【従来の技術】近年、磁気記録媒体の高密度記録化の進
歩はめざましく、例えば強磁性金属薄膜を真空蒸着やス
パッタリングなどの物理沈着法またはメッキ法により非
磁性支持体上に形成させた強磁性金属薄膜型磁気記録媒
体の開発、実用化が進められている。具体的には、Co
の蒸着テープ(特開昭54―147010号公報)、C
o―Cr合金からなる垂直磁気記録媒体(特開昭52―
134706号公報)が知られている。
歩はめざましく、例えば強磁性金属薄膜を真空蒸着やス
パッタリングなどの物理沈着法またはメッキ法により非
磁性支持体上に形成させた強磁性金属薄膜型磁気記録媒
体の開発、実用化が進められている。具体的には、Co
の蒸着テープ(特開昭54―147010号公報)、C
o―Cr合金からなる垂直磁気記録媒体(特開昭52―
134706号公報)が知られている。
【0003】従来の塗布型磁気記録媒体(磁性粉末を有
機高分子バインダーに混入させて非磁性支持体上に塗布
してなる磁気記録媒体)は、磁性層の厚みが2μm程度
以上と厚く、また記録密度が低く、記録波長も長い。こ
れに対し、強磁性金属薄膜型磁気記録媒体における金属
薄膜(磁性層)は、厚みが0.2μm以下と非常に薄く
なっている。
機高分子バインダーに混入させて非磁性支持体上に塗布
してなる磁気記録媒体)は、磁性層の厚みが2μm程度
以上と厚く、また記録密度が低く、記録波長も長い。こ
れに対し、強磁性金属薄膜型磁気記録媒体における金属
薄膜(磁性層)は、厚みが0.2μm以下と非常に薄く
なっている。
【0004】このため、非磁性支持体(ベースフィル
ム)の表面状態が磁気記録層の表面性に影響する程度
は、金属薄膜の方が遥かに大きい。すなわち、強磁性金
属薄膜型磁気記録媒体の場合、非磁性支持体の表面状態
が、そのまま金属薄膜の表面凹凸として発現し、それが
記録・再生信号の雑音の原因となる。従って、非磁性支
持体の表面は、できるだけ平滑であることが望ましい。
ム)の表面状態が磁気記録層の表面性に影響する程度
は、金属薄膜の方が遥かに大きい。すなわち、強磁性金
属薄膜型磁気記録媒体の場合、非磁性支持体の表面状態
が、そのまま金属薄膜の表面凹凸として発現し、それが
記録・再生信号の雑音の原因となる。従って、非磁性支
持体の表面は、できるだけ平滑であることが望ましい。
【0005】一方、非磁性支持体の製膜、加工工程での
搬送、巻き取り、巻出しといったハンドリングの観点か
らは、フィルムが滑り性に優れることが好ましい。フィ
ルム表面が平滑過ぎると、フィルム―フィルム相互の滑
り性が悪化し、かつまた表面に傷が生じ易くなり、製品
歩留りの低下、ひいては製造コストの上昇をきたす。従
って、製造コストという観点では、非磁性支持体の表面
はできるだけ粗いことが好ましい。
搬送、巻き取り、巻出しといったハンドリングの観点か
らは、フィルムが滑り性に優れることが好ましい。フィ
ルム表面が平滑過ぎると、フィルム―フィルム相互の滑
り性が悪化し、かつまた表面に傷が生じ易くなり、製品
歩留りの低下、ひいては製造コストの上昇をきたす。従
って、製造コストという観点では、非磁性支持体の表面
はできるだけ粗いことが好ましい。
【0006】また、金属薄膜型磁気記録媒体の場合に
は、金属薄膜とベースフィルムとの密着性を良好にする
ため、金属薄膜成形前に、イオンボンバード処理と呼ば
れる、ベースフィルム表面をイオンにより活性化する処
理を行なう。そして、金属薄膜成形時には、フィルム表
面にかなり高温の熱がかかり、ベースフィルムが融解し
たり、機械特性などの物性が低下しないように、フィル
ムの背面を冷却する。この背面冷却には、通常、ドラム
状冷却体にベースフィルムを巻き付け方法が採用される
が、その際、ドラム表面に金属薄膜が形成されないよう
にベースフィルム両端をマスキングする。
は、金属薄膜とベースフィルムとの密着性を良好にする
ため、金属薄膜成形前に、イオンボンバード処理と呼ば
れる、ベースフィルム表面をイオンにより活性化する処
理を行なう。そして、金属薄膜成形時には、フィルム表
面にかなり高温の熱がかかり、ベースフィルムが融解し
たり、機械特性などの物性が低下しないように、フィル
ムの背面を冷却する。この背面冷却には、通常、ドラム
状冷却体にベースフィルムを巻き付け方法が採用される
が、その際、ドラム表面に金属薄膜が形成されないよう
にベースフィルム両端をマスキングする。
【0007】従って、上記蒸着工程を通過したフィルム
ロールの両端部には、このマスキングによって金属薄膜
の形成されなかった部分が、イオンボンバード処理によ
って表面活性化された状態のままで、長手方向に連続的
に存在する。そして、この部分は、ロール状に巻き上げ
られた状態では、反対面側と高い力で接触することにな
り、ブロッキングを引き起しやすくなる。金属薄膜型磁
気記録媒体を製造する際には、金属薄膜を蒸着した後
に、バックコート層および必要に応じてトップコート層
を設けるが、これらの加工工程において上記ブロッキン
グが発生していると、ベースフィルムの切断やしわが発
生しやすくなり、収率が大幅に低下してしまうという問
題が生じる。このようなブロッキングを防ぐためには、
非磁性支持体の表面は粗い方が好ましい。
ロールの両端部には、このマスキングによって金属薄膜
の形成されなかった部分が、イオンボンバード処理によ
って表面活性化された状態のままで、長手方向に連続的
に存在する。そして、この部分は、ロール状に巻き上げ
られた状態では、反対面側と高い力で接触することにな
り、ブロッキングを引き起しやすくなる。金属薄膜型磁
気記録媒体を製造する際には、金属薄膜を蒸着した後
に、バックコート層および必要に応じてトップコート層
を設けるが、これらの加工工程において上記ブロッキン
グが発生していると、ベースフィルムの切断やしわが発
生しやすくなり、収率が大幅に低下してしまうという問
題が生じる。このようなブロッキングを防ぐためには、
非磁性支持体の表面は粗い方が好ましい。
【0008】このように、非磁性支持体の表面は、電磁
変換特性という観点からは平滑であることが要求され、
他方ハンドリング性、製造コスト、ブロッキング防止の
観点からは、粗いことが要求される。
変換特性という観点からは平滑であることが要求され、
他方ハンドリング性、製造コスト、ブロッキング防止の
観点からは、粗いことが要求される。
【0009】上記のような相反する要求を満たすため、
2つの層からなり、一方の層の表面よりも他方の層の表
面を粗くした積層フィルム(例えば特公平1−2633
8号)が提案されている。しかし、この積層フィルム
は、粗面層の高い突起が平坦面層の表面に転写したり、
粗面層に添加した大きな粒子による平坦面層への突き上
げ効果により、磁気記録媒体としたときの電磁変換特性
が悪化するという問題を抱えている。
2つの層からなり、一方の層の表面よりも他方の層の表
面を粗くした積層フィルム(例えば特公平1−2633
8号)が提案されている。しかし、この積層フィルム
は、粗面層の高い突起が平坦面層の表面に転写したり、
粗面層に添加した大きな粒子による平坦面層への突き上
げ効果により、磁気記録媒体としたときの電磁変換特性
が悪化するという問題を抱えている。
【0010】また、ベースフイルム内部の触媒残渣(微
粒子)によって表面平滑性が低下するのを防止する方策
として、平滑面層の原料としてゲルマニウム化合物を重
合触媒とし、特定量のゲルマニウムとリンを含有するポ
リエステルを使用した積層フイルム(例えば特開平12
−15695号)が提案されている。しかし、この積層
フィルムでも、フイルム製造時あるいは先述の金属薄膜
加工工程において粗面層表面からの突起の脱落やオリゴ
マー等、異物のブリードアウトが生じ、各製造工程でこ
れら異物が平滑面層の平滑性を低下させるという問題を
抱えている。
粒子)によって表面平滑性が低下するのを防止する方策
として、平滑面層の原料としてゲルマニウム化合物を重
合触媒とし、特定量のゲルマニウムとリンを含有するポ
リエステルを使用した積層フイルム(例えば特開平12
−15695号)が提案されている。しかし、この積層
フィルムでも、フイルム製造時あるいは先述の金属薄膜
加工工程において粗面層表面からの突起の脱落やオリゴ
マー等、異物のブリードアウトが生じ、各製造工程でこ
れら異物が平滑面層の平滑性を低下させるという問題を
抱えている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、この
ような従来技術の欠点を解消し、特に耐ブロッキング
性、耐削れ性、加工適性に優れ、金属蒸着薄膜型磁気記
録媒体としたときに優れた電磁変換特性を奏する積層ポ
リエステルフィルムを提供することにある。
ような従来技術の欠点を解消し、特に耐ブロッキング
性、耐削れ性、加工適性に優れ、金属蒸着薄膜型磁気記
録媒体としたときに優れた電磁変換特性を奏する積層ポ
リエステルフィルムを提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、本発明
によれば、ポリエステル層A、ポリエステル層Bおよび
皮膜層Cがこの順で積層された積層フィルムであって、
ポリエステル層Bは平均粒径が50〜1000nmの不
活性粒子Bを0.001〜1重量%含有し、ポリエステ
ル層Aは不活性粒子を含有しないかまたはポリエステル
層Bに含有される不活性粒子よりも平均粒径の小さい不
活性粒子Aを含有し、皮膜層Cは20℃での3重量%水
溶液の粘度が10〜1000mPa・sの範囲にあるセ
ルロース化合物を1〜40重量%含有することを特徴と
する積層ポリエステルフイルムによって達成される。
によれば、ポリエステル層A、ポリエステル層Bおよび
皮膜層Cがこの順で積層された積層フィルムであって、
ポリエステル層Bは平均粒径が50〜1000nmの不
活性粒子Bを0.001〜1重量%含有し、ポリエステ
ル層Aは不活性粒子を含有しないかまたはポリエステル
層Bに含有される不活性粒子よりも平均粒径の小さい不
活性粒子Aを含有し、皮膜層Cは20℃での3重量%水
溶液の粘度が10〜1000mPa・sの範囲にあるセ
ルロース化合物を1〜40重量%含有することを特徴と
する積層ポリエステルフイルムによって達成される。
【0013】また、本発明によれば、本発明の積層ポリ
エステルフイルムに、(イ)皮膜層Cは、セルロース化
合物のほかに、(1)(メタ)アクリル酸、多価カルボ
ン酸および多価アルコールからなるポリ(メタ)アクリ
ル酸−ポリエステルを40〜89重量%、(2)平均粒
径が10〜80nmの不活性粒子Cを1〜20重量%、
(3)界面活性剤を1〜30重量%含有すること、
(ロ)ポリ(メタ)アクリル酸−ポリエステル中の多価
カルボン酸成分/(メタ)アクリル酸成分のモル比が1
/9〜5/5であり、アクリル酸成分が(A)エポキシ
基を含有しないアルキルメタクリレート(MA)65〜
97モル%および(B)エポキシ基含有(メタ)アクリ
レート(MB)3〜35モル%からなること、(ハ)不
活性粒子Bが架橋シリコーン樹脂、架橋アクリル樹脂、
架橋ポリエステル、酸化アルミニウム、二酸化チタン、
二酸化ケイ素、カオリン及びクレーからなる群から選ば
れる少なくとも1種の粒子であること、(ニ)ポリエス
テル層Bの皮膜層Cと接している表面の十点平均粗さ
(WRzB)が30〜300nmであること、(ホ)積
層ポリエステルフィルムの皮膜層Cが積層されていない
側の表面の表面粗さ(WRaA)が0.1〜4nmの範
囲にあること、(ヘ)ポリエステル層Aのポリエステル
層Bと接していない表面に皮膜層Dが積層されており、
該皮膜層Dが平均粒径10〜50nm、体積形状係数
0.1〜π/6の不活性粒子Dを0.5〜30重量%含
有すること、(ト)厚さが2μm以上8μm未満である
こと、または(チ)ポリエステル層Aおよびポリエステ
ル層Bを構成するポリエステルがポリエチレンテレフタ
レートまたはポリエチレン−2,6−ナフタレートであ
ることを具備させた積層ポリエステルフィルムも提供さ
れ、これらの本発明の積層ポリエステルフィルムは、積
層ポリエステルフィルムの皮膜層Cが積層されていない
側の表面に磁性層を設けて、磁気記録媒体用の支持体と
して好適に用いられる。
エステルフイルムに、(イ)皮膜層Cは、セルロース化
合物のほかに、(1)(メタ)アクリル酸、多価カルボ
ン酸および多価アルコールからなるポリ(メタ)アクリ
ル酸−ポリエステルを40〜89重量%、(2)平均粒
径が10〜80nmの不活性粒子Cを1〜20重量%、
(3)界面活性剤を1〜30重量%含有すること、
(ロ)ポリ(メタ)アクリル酸−ポリエステル中の多価
カルボン酸成分/(メタ)アクリル酸成分のモル比が1
/9〜5/5であり、アクリル酸成分が(A)エポキシ
基を含有しないアルキルメタクリレート(MA)65〜
97モル%および(B)エポキシ基含有(メタ)アクリ
レート(MB)3〜35モル%からなること、(ハ)不
活性粒子Bが架橋シリコーン樹脂、架橋アクリル樹脂、
架橋ポリエステル、酸化アルミニウム、二酸化チタン、
二酸化ケイ素、カオリン及びクレーからなる群から選ば
れる少なくとも1種の粒子であること、(ニ)ポリエス
テル層Bの皮膜層Cと接している表面の十点平均粗さ
(WRzB)が30〜300nmであること、(ホ)積
層ポリエステルフィルムの皮膜層Cが積層されていない
側の表面の表面粗さ(WRaA)が0.1〜4nmの範
囲にあること、(ヘ)ポリエステル層Aのポリエステル
層Bと接していない表面に皮膜層Dが積層されており、
該皮膜層Dが平均粒径10〜50nm、体積形状係数
0.1〜π/6の不活性粒子Dを0.5〜30重量%含
有すること、(ト)厚さが2μm以上8μm未満である
こと、または(チ)ポリエステル層Aおよびポリエステ
ル層Bを構成するポリエステルがポリエチレンテレフタ
レートまたはポリエチレン−2,6−ナフタレートであ
ることを具備させた積層ポリエステルフィルムも提供さ
れ、これらの本発明の積層ポリエステルフィルムは、積
層ポリエステルフィルムの皮膜層Cが積層されていない
側の表面に磁性層を設けて、磁気記録媒体用の支持体と
して好適に用いられる。
【0014】さらにまた、本発明によれば、上述の本発
明の積層ポリエステルフィルムと、その皮膜層Cが積層
されていない側の表面に設けられた磁性層とからなるこ
とを特徴とする磁気記録媒体、およびその好ましい態様
として、磁性層が強磁性金属薄膜層である磁気記録媒体
も提供される。
明の積層ポリエステルフィルムと、その皮膜層Cが積層
されていない側の表面に設けられた磁性層とからなるこ
とを特徴とする磁気記録媒体、およびその好ましい態様
として、磁性層が強磁性金属薄膜層である磁気記録媒体
も提供される。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の積層ポリエステルフィル
ムは、ポリエステル層Aの片面にポリエステル層Bを積
層し、ポリエステル層Bのポリエステル層Aと接してい
ない表面に皮膜層Cを積層したものである。
ムは、ポリエステル層Aの片面にポリエステル層Bを積
層し、ポリエステル層Bのポリエステル層Aと接してい
ない表面に皮膜層Cを積層したものである。
【0016】前記ポリエステル層A、層Bをそれぞれ構
成するポリエステルA、Bは、芳香族ポリエステルを好
ましく挙げられ、同じ種類でも、異なる種類であっても
良い。
成するポリエステルA、Bは、芳香族ポリエステルを好
ましく挙げられ、同じ種類でも、異なる種類であっても
良い。
【0017】前記芳香族ポリエステルとしては、ポリエ
チレンテレフタレート、ポリエチレンイソフタレート、
ポリテトラメチレンテレフタレート、ポリ−1,4−シ
クロヘキシレンジメチレンテレフタレート、ポリエチレ
ン−2,6−ナフタレート(ポリエチレン−2,6−ナ
フタレンジカルボキシレート)などを例示することがで
きる。これらのうち、ポリエチレンテレフタレートとポ
リエチレン−2,6−ナフタレートが好ましい。
チレンテレフタレート、ポリエチレンイソフタレート、
ポリテトラメチレンテレフタレート、ポリ−1,4−シ
クロヘキシレンジメチレンテレフタレート、ポリエチレ
ン−2,6−ナフタレート(ポリエチレン−2,6−ナ
フタレンジカルボキシレート)などを例示することがで
きる。これらのうち、ポリエチレンテレフタレートとポ
リエチレン−2,6−ナフタレートが好ましい。
【0018】本発明で使用するポリエステルAおよびB
は、ホモポリエステルであっても、コポリエステルであ
っても良い。コポリエステルの場合、例えば、ポリエチ
レンテレフタレートまたはポリエチレン−2,6−ナフ
タレートの共重合成分としては、ジエチレングリコー
ル、プロピレングリコール、テトラメチレングリコー
ル、ヘキサメチレングリコール、ネオペンチルグリコー
ル、ポリエチレングリコール、1,4−シクロヘキサン
ジメタノール、p−キシリレングリコールなどの他のジ
オール成分、アジピン酸、セバシン酸、フタル酸、イソ
フタル酸、テレフタル酸(ただし、ポリエチレン−2,
6−ナフタレートの場合)、2,6−ナフタレンジカル
ボン酸(ただし、ポリエチレンテレフタレートの場
合)、5−ナトリウムスルホイソフタル酸などの他のジ
カルボン酸成分、p−オキシエトキシ安息香酸などのオ
キシカルボン酸成分などが挙げられる。これら共重合成
分の量は、本発明の効果を損なわない限り、20モル%
以下、さらには10モル%以下であることが好ましい。
さらにトリメリット酸、ピロメリット酸、ペンタエリス
リトールなどの3官能以上の多官能化合物を共重合させ
ることも出来る。この場合、ポリマーが実質的に線状で
ある量、例えば2モル%以下で、共重合させるのが良
い。
は、ホモポリエステルであっても、コポリエステルであ
っても良い。コポリエステルの場合、例えば、ポリエチ
レンテレフタレートまたはポリエチレン−2,6−ナフ
タレートの共重合成分としては、ジエチレングリコー
ル、プロピレングリコール、テトラメチレングリコー
ル、ヘキサメチレングリコール、ネオペンチルグリコー
ル、ポリエチレングリコール、1,4−シクロヘキサン
ジメタノール、p−キシリレングリコールなどの他のジ
オール成分、アジピン酸、セバシン酸、フタル酸、イソ
フタル酸、テレフタル酸(ただし、ポリエチレン−2,
6−ナフタレートの場合)、2,6−ナフタレンジカル
ボン酸(ただし、ポリエチレンテレフタレートの場
合)、5−ナトリウムスルホイソフタル酸などの他のジ
カルボン酸成分、p−オキシエトキシ安息香酸などのオ
キシカルボン酸成分などが挙げられる。これら共重合成
分の量は、本発明の効果を損なわない限り、20モル%
以下、さらには10モル%以下であることが好ましい。
さらにトリメリット酸、ピロメリット酸、ペンタエリス
リトールなどの3官能以上の多官能化合物を共重合させ
ることも出来る。この場合、ポリマーが実質的に線状で
ある量、例えば2モル%以下で、共重合させるのが良
い。
【0019】ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレ
ン−2,6−ナフタレート以外の他のポリエステルの場
合の共重合成分についても、上記と同様に考えるとよ
い。
ン−2,6−ナフタレート以外の他のポリエステルの場
合の共重合成分についても、上記と同様に考えるとよ
い。
【0020】前記ポリエステルには、さらに、本発明の
効果を損なわない程度であれば、顔料、染料、酸化防止
剤、帯電防止剤、光安定剤、遮光剤(例えばカーボンブ
ラック、酸化チタン等)の如き添加剤を必要に応じて含
有させることができる。
効果を損なわない程度であれば、顔料、染料、酸化防止
剤、帯電防止剤、光安定剤、遮光剤(例えばカーボンブ
ラック、酸化チタン等)の如き添加剤を必要に応じて含
有させることができる。
【0021】本発明における積層ポリエステルフイルム
は、ポリエステル層A、層Bが同じポリエステルからな
るのが好ましいが、異なるポリエステルからなってもよ
い。例えば、層A、層Bが共にポリエチレンテレフタレ
ート又はポリエチレン−2,6−ナフタレートからなる
積層フィルムが好ましいが、層A(又は層B)がポリエ
チレンテレフタレート、層B(又は層A)がポリエチレ
ン−2,6−ナフタレートからなる積層フィルムであっ
てもよい。
は、ポリエステル層A、層Bが同じポリエステルからな
るのが好ましいが、異なるポリエステルからなってもよ
い。例えば、層A、層Bが共にポリエチレンテレフタレ
ート又はポリエチレン−2,6−ナフタレートからなる
積層フィルムが好ましいが、層A(又は層B)がポリエ
チレンテレフタレート、層B(又は層A)がポリエチレ
ン−2,6−ナフタレートからなる積層フィルムであっ
てもよい。
【0022】前記ポリエステル層Aを形成するポリエス
テルAは、従来から知られている方法で製造することが
できる。例えば、ポリエチレンテレフタレートはテレフ
タル酸とエチレングリコールとをエステル化反応または
ジメチルテレフタレートとエチレングリコールとをエス
テル交換反応せしめ、次いで反応生成物を重縮合せしめ
る方法で製造することができる。
テルAは、従来から知られている方法で製造することが
できる。例えば、ポリエチレンテレフタレートはテレフ
タル酸とエチレングリコールとをエステル化反応または
ジメチルテレフタレートとエチレングリコールとをエス
テル交換反応せしめ、次いで反応生成物を重縮合せしめ
る方法で製造することができる。
【0023】上記の方法(溶融重合)により得られたポ
リエステルは、必要に応じて固相状態での重合方法(固
相重合)により、さらに重合度の高いポリマーとするこ
とができる。
リエステルは、必要に応じて固相状態での重合方法(固
相重合)により、さらに重合度の高いポリマーとするこ
とができる。
【0024】この重合においては、公知の触媒を用いる
ことができ、溶融重合でのエステル交換触媒としてはマ
ンガン、カルシウム、マグネシウム、チタンの酸化物、
塩化物、炭酸塩、カルボン酸塩等が好ましく、特に酢酸
塩即ち、酢酸マンガン、酢酸カルシウム、酢酸マグネシ
ウム、酢酸チタンが好ましく挙げられる。
ことができ、溶融重合でのエステル交換触媒としてはマ
ンガン、カルシウム、マグネシウム、チタンの酸化物、
塩化物、炭酸塩、カルボン酸塩等が好ましく、特に酢酸
塩即ち、酢酸マンガン、酢酸カルシウム、酢酸マグネシ
ウム、酢酸チタンが好ましく挙げられる。
【0025】また、重縮合触媒としては、アンチモン化
合物、チタン化合物、ゲルマニウム化合物が挙げられ
る。
合物、チタン化合物、ゲルマニウム化合物が挙げられ
る。
【0026】前記重縮合触媒として用いるアンチモン化
合物としては、三酸化アンチモン、五酸化アンチモン、
酢酸アンチモン等が好ましく挙げられる。
合物としては、三酸化アンチモン、五酸化アンチモン、
酢酸アンチモン等が好ましく挙げられる。
【0027】前記重縮合触媒として用いるチタン化合物
としては、有機チタン化合物が好ましく挙げられ、例え
ば特開平5−298670号に記載されているものを挙
げることができる。更に説明すると、チタンのアルコラ
ートや有機酸塩、テトラアルキルチタネートと芳香族多
価カルボン酸又はその無水物との反応物等を例示でき、
好ましい具体例としてチタンテトラブトキシド、チタン
イソプロポキシド、蓚酸チタン、酢酸チタン、安息香酸
チタン、トリメリット酸チタン、テトラブチルチタネー
トと無水トリメリット酸との反応物等を挙げることがで
きる。
としては、有機チタン化合物が好ましく挙げられ、例え
ば特開平5−298670号に記載されているものを挙
げることができる。更に説明すると、チタンのアルコラ
ートや有機酸塩、テトラアルキルチタネートと芳香族多
価カルボン酸又はその無水物との反応物等を例示でき、
好ましい具体例としてチタンテトラブトキシド、チタン
イソプロポキシド、蓚酸チタン、酢酸チタン、安息香酸
チタン、トリメリット酸チタン、テトラブチルチタネー
トと無水トリメリット酸との反応物等を挙げることがで
きる。
【0028】また、前記重縮合触媒として用いるゲルマ
ニウム化合物としては、例えば特許2792068号に
記載されているものを挙げることができる。更に説明す
ると、(イ)無定形酸化ゲルマニウム、(ロ)結晶性ゲ
ルマニウム、(ハ)酸化ゲルマニウムをアルカリ金属又
はアルカリ土類金属もしくはそれらの化合物の存在下に
グリコールに溶解した溶液、および(ニ)酸化ゲルマニ
ウムを水に溶解し、これにグリコールを加え水を留去し
て調製した酸化ゲルマニウムのグリコール溶液、等を挙
げることができる。
ニウム化合物としては、例えば特許2792068号に
記載されているものを挙げることができる。更に説明す
ると、(イ)無定形酸化ゲルマニウム、(ロ)結晶性ゲ
ルマニウム、(ハ)酸化ゲルマニウムをアルカリ金属又
はアルカリ土類金属もしくはそれらの化合物の存在下に
グリコールに溶解した溶液、および(ニ)酸化ゲルマニ
ウムを水に溶解し、これにグリコールを加え水を留去し
て調製した酸化ゲルマニウムのグリコール溶液、等を挙
げることができる。
【0029】また、前記ポリエステルAには熱安定性を
維持するために従来ポリエステルの製造工程で添加され
るリン化合物を含有させることが好ましい。このリン化
合物は特に限定されないが、正リン酸、亜リン酸、トリ
メチルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリ-
n-ブチルホスフェートが好ましく挙げられる。
維持するために従来ポリエステルの製造工程で添加され
るリン化合物を含有させることが好ましい。このリン化
合物は特に限定されないが、正リン酸、亜リン酸、トリ
メチルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリ-
n-ブチルホスフェートが好ましく挙げられる。
【0030】本発明におけるポリエステル層Aは、実質
的に粒子を含有しないものでもよく、不活性粒子Aを含
有するものでもよい。ポリエステル層Aが実質的に粒子
を含有しない場合、磁気記録媒体としたとき優れた電磁
変換特性が得られ、電磁変換特性に悪影響を与えない範
囲の粒子を含有させると、走行耐久性の向上を図ること
ができる。ポリエステル層Aに不活性粒子を含有させる
場合は、体積形状係数0.1〜π/6、平均粒径30〜
400nmの不活性粒子(以下、ポリエステル層Aに含
有させる不活性粒子を不活性粒子Aと称する。)が好ま
しい。
的に粒子を含有しないものでもよく、不活性粒子Aを含
有するものでもよい。ポリエステル層Aが実質的に粒子
を含有しない場合、磁気記録媒体としたとき優れた電磁
変換特性が得られ、電磁変換特性に悪影響を与えない範
囲の粒子を含有させると、走行耐久性の向上を図ること
ができる。ポリエステル層Aに不活性粒子を含有させる
場合は、体積形状係数0.1〜π/6、平均粒径30〜
400nmの不活性粒子(以下、ポリエステル層Aに含
有させる不活性粒子を不活性粒子Aと称する。)が好ま
しい。
【0031】好ましい不活性粒子Aとしては、例えば
(1)耐熱性ポリマー粒子(例えば、架橋シリコーン樹
脂、架橋ポリスチレン、架橋アクリル樹脂、メラミン−
ホルムアルデヒド樹脂、芳香族ポリアミド樹脂、ポリイ
ミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、架橋ポリエステルな
どからなる粒子)、(2)金属酸化物(例えば、酸化ア
ルミニウム、二酸化チタン、二酸化ケイ素(シリカ)、
酸化マグネシウム、酸化亜鉛、酸化ジルコニウムな
ど)、(3)金属の炭酸塩(例えば、炭酸マグネシウ
ム、炭酸カルシウムなど)、(4)金属の硫酸塩(例え
ば、硫酸カルシウム、硫酸バリウムなど)、(5)炭素
(例えば、カーボンブラック、グラファイト、ダイアモ
ンドなど)、および(6)粘土鉱物(例えば、カオリ
ン、クレー、ベントナイトなど)などの1種以上からな
る微粒子が挙げられる。これらのうち、架橋シリコーン
樹脂粒子、架橋ポリスチレン樹脂粒子、メラミン−ホル
ムアルデヒド樹脂粒子、ポリアミドイミド樹脂粒子、そ
の他酸化アルミニウム(アルミナ)、二酸化チタン、二
酸化ケイ素、酸化ジルコニウム、合成炭酸カルシウム、
硫酸バリウム、ダイアモンド、またはカオリンからなる
微粒子が好ましい。さらに好ましくは、架橋シリコーン
樹脂粒子、架橋ポリスチレン樹脂粒子、その他酸化アル
ミニウム(アルミナ)、二酸化チタン、二酸化ケイ素、
または炭酸カルシウムからなる微粒子である。これらは
1種または2種以上のものを使用してもよい。
(1)耐熱性ポリマー粒子(例えば、架橋シリコーン樹
脂、架橋ポリスチレン、架橋アクリル樹脂、メラミン−
ホルムアルデヒド樹脂、芳香族ポリアミド樹脂、ポリイ
ミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、架橋ポリエステルな
どからなる粒子)、(2)金属酸化物(例えば、酸化ア
ルミニウム、二酸化チタン、二酸化ケイ素(シリカ)、
酸化マグネシウム、酸化亜鉛、酸化ジルコニウムな
ど)、(3)金属の炭酸塩(例えば、炭酸マグネシウ
ム、炭酸カルシウムなど)、(4)金属の硫酸塩(例え
ば、硫酸カルシウム、硫酸バリウムなど)、(5)炭素
(例えば、カーボンブラック、グラファイト、ダイアモ
ンドなど)、および(6)粘土鉱物(例えば、カオリ
ン、クレー、ベントナイトなど)などの1種以上からな
る微粒子が挙げられる。これらのうち、架橋シリコーン
樹脂粒子、架橋ポリスチレン樹脂粒子、メラミン−ホル
ムアルデヒド樹脂粒子、ポリアミドイミド樹脂粒子、そ
の他酸化アルミニウム(アルミナ)、二酸化チタン、二
酸化ケイ素、酸化ジルコニウム、合成炭酸カルシウム、
硫酸バリウム、ダイアモンド、またはカオリンからなる
微粒子が好ましい。さらに好ましくは、架橋シリコーン
樹脂粒子、架橋ポリスチレン樹脂粒子、その他酸化アル
ミニウム(アルミナ)、二酸化チタン、二酸化ケイ素、
または炭酸カルシウムからなる微粒子である。これらは
1種または2種以上のものを使用してもよい。
【0032】前記不活性粒子Aとして平均粒径の違う2
種以上の粒子を用いる場合、小さい平均粒径の第2、第
3の粒子(微細粒子)として、例えばコロイダルシリ
カ、α、γ、δ、θなどの結晶形態を有するアルミナな
どの微粒子を好ましく用いることができる。また、平均
粒径dAを有する不活性粒子Aとして例示した粒子種の
うち、平均粒径の小さい微細粒子も、第2、第3の粒子
(微細粒子)として用いることができる。
種以上の粒子を用いる場合、小さい平均粒径の第2、第
3の粒子(微細粒子)として、例えばコロイダルシリ
カ、α、γ、δ、θなどの結晶形態を有するアルミナな
どの微粒子を好ましく用いることができる。また、平均
粒径dAを有する不活性粒子Aとして例示した粒子種の
うち、平均粒径の小さい微細粒子も、第2、第3の粒子
(微細粒子)として用いることができる。
【0033】前記不活性粒子Aの形状は、後述する体積
形状係数(f)が0.1〜π/6、さらには0.2〜π
/6、特に0.4〜π/6であることが好ましい。ま
た、該不活性粒子Aの平均粒径dAは30〜400n
m、さらには40〜200nm、特に50〜100nm
であることが好ましい。この平均粒径dAが30nm未
満であると、フィルムの滑り性向上が不充分であること
があり、一方400nmを超えると、磁気記録媒体の電
磁変換特性が不良となることがあるため好ましくない。
形状係数(f)が0.1〜π/6、さらには0.2〜π
/6、特に0.4〜π/6であることが好ましい。ま
た、該不活性粒子Aの平均粒径dAは30〜400n
m、さらには40〜200nm、特に50〜100nm
であることが好ましい。この平均粒径dAが30nm未
満であると、フィルムの滑り性向上が不充分であること
があり、一方400nmを超えると、磁気記録媒体の電
磁変換特性が不良となることがあるため好ましくない。
【0034】前記不活性粒子AをポリエステルAに含有
させる場合の含有量は、ポリエステル層Aに対し、好ま
しくは0.001〜0.2重量%、さらに好ましくは
0.01〜0.1重量%、特に好ましくは0.02〜
0.06重量%である。この量が0.001重量%未満
であると、フィルムの滑り性向上が不充分であることが
あり、一方0.2重量%を超えると、磁気記録媒体の電
磁変換特性が不良となることがあるため好ましくない。
させる場合の含有量は、ポリエステル層Aに対し、好ま
しくは0.001〜0.2重量%、さらに好ましくは
0.01〜0.1重量%、特に好ましくは0.02〜
0.06重量%である。この量が0.001重量%未満
であると、フィルムの滑り性向上が不充分であることが
あり、一方0.2重量%を超えると、磁気記録媒体の電
磁変換特性が不良となることがあるため好ましくない。
【0035】本発明におけるポリエステル層Bを形成す
るポリエステルBは、ポリエステルAと同様な方法で製
造することができる。その際、用いる触媒もポリエステ
ルAと同様な触媒を使用するのが好ましい。また、前記
ポリエステルAと同様にリン化合物を含有させることが
好ましい。なお、前記ポリエステルAおよびBは、フイ
ルムの物理特性(例えばヤング率等)の点から、ポリマ
ーの固有粘度が0.45以上であることが好ましい。な
お、ポリマーの固有粘度の上限は特に限定されないが、
高々1.0であることが好ましく、特に好ましいポリマ
ーの固有粘度は、0.5〜0.9の範囲である。
るポリエステルBは、ポリエステルAと同様な方法で製
造することができる。その際、用いる触媒もポリエステ
ルAと同様な触媒を使用するのが好ましい。また、前記
ポリエステルAと同様にリン化合物を含有させることが
好ましい。なお、前記ポリエステルAおよびBは、フイ
ルムの物理特性(例えばヤング率等)の点から、ポリマ
ーの固有粘度が0.45以上であることが好ましい。な
お、ポリマーの固有粘度の上限は特に限定されないが、
高々1.0であることが好ましく、特に好ましいポリマ
ーの固有粘度は、0.5〜0.9の範囲である。
【0036】本発明におけるポリエステル層Bは、ポリ
エステル層Aに含有される不活性粒子Aより平均粒径の
大きな不活性粒子(以下、ポリエステル層Bに含有させ
る不活性粒子を不活性粒子Bと称する。)を含有する必
要がある。この不活性粒子Bの平均粒径が不活性粒子A
よりも小さい場合、フイルム製造工程及び金属薄膜成形
工程でのブロッキング等の問題が生じる。該不活性粒子
Bの平均粒径(dB)は50〜1,000nm、好まし
くは100〜800nm、さらに好ましくは150〜7
00nm、特に好ましくは200〜600nmである。
そして、該不活性粒子Bの含有量は、ポリエステル層B
に対し、0.001〜1重量%、好ましくは0.005
〜0.8重量%、さらに好ましくは0.01〜0.6重
量%、特に好ましくは0.01〜0.2重量%である。
エステル層Aに含有される不活性粒子Aより平均粒径の
大きな不活性粒子(以下、ポリエステル層Bに含有させ
る不活性粒子を不活性粒子Bと称する。)を含有する必
要がある。この不活性粒子Bの平均粒径が不活性粒子A
よりも小さい場合、フイルム製造工程及び金属薄膜成形
工程でのブロッキング等の問題が生じる。該不活性粒子
Bの平均粒径(dB)は50〜1,000nm、好まし
くは100〜800nm、さらに好ましくは150〜7
00nm、特に好ましくは200〜600nmである。
そして、該不活性粒子Bの含有量は、ポリエステル層B
に対し、0.001〜1重量%、好ましくは0.005
〜0.8重量%、さらに好ましくは0.01〜0.6重
量%、特に好ましくは0.01〜0.2重量%である。
【0037】好ましい不活性粒子Bとしては、上記不活
性粒子Aと同じ種の粒子が挙げられる。この粒子は、1
種または2種以上のものを使用してよいが、ポリエステ
ル層Bからの耐脱落性の点から、ポリエステル層Bの末
端カルボキシル基との反応で親和性をより一層向上しや
すい水酸基が粒子表面上に多く存在する粒子が好まし
く、架橋シリコーン樹脂、架橋アクリル樹脂、架橋ポリ
エステル、酸化アルミニウム、二酸化チタン、二酸化ケ
イ素(シリカ)、カオリン及びクレーから選ばれる少な
くとも1種の粒子であることが特に好ましい。
性粒子Aと同じ種の粒子が挙げられる。この粒子は、1
種または2種以上のものを使用してよいが、ポリエステ
ル層Bからの耐脱落性の点から、ポリエステル層Bの末
端カルボキシル基との反応で親和性をより一層向上しや
すい水酸基が粒子表面上に多く存在する粒子が好まし
く、架橋シリコーン樹脂、架橋アクリル樹脂、架橋ポリ
エステル、酸化アルミニウム、二酸化チタン、二酸化ケ
イ素(シリカ)、カオリン及びクレーから選ばれる少な
くとも1種の粒子であることが特に好ましい。
【0038】前記不活性粒子Bの平均粒径が50nm未
満、または含有量が0.001重量%未満であると、フ
ィルムの巻取り性、耐ブロッキング性が不良となる。一
方、この平均粒径が1,000nmを超えるか、または
含有量が1重量%を超えると、反対面(ポリエステル層
Aの表面)への突起の形状転写や、ポリエステル層Aの
下からの突起の突き上げによって電磁変換特性を悪化さ
せる。
満、または含有量が0.001重量%未満であると、フ
ィルムの巻取り性、耐ブロッキング性が不良となる。一
方、この平均粒径が1,000nmを超えるか、または
含有量が1重量%を超えると、反対面(ポリエステル層
Aの表面)への突起の形状転写や、ポリエステル層Aの
下からの突起の突き上げによって電磁変換特性を悪化さ
せる。
【0039】前記ポリエステル層Bは、不活性粒子B以
外に該不活性粒子Bよりも平均粒径が小さい、第2、第
3の粒子(微細粒子)を含有してもよい。この微細粒子
の平均粒径は、好ましくは5〜450nm、さらに好ま
しくは10〜400nm、特に好ましくは30〜350
nmである。また、第2、第3の粒子(微細粒子)の含
有量は、ポリエステル層Bに対し、好ましくは0.00
5〜1重量%、さらに好ましくは0.01〜0.7重量
%、特に好ましくは0.02〜0.5重量%である。
外に該不活性粒子Bよりも平均粒径が小さい、第2、第
3の粒子(微細粒子)を含有してもよい。この微細粒子
の平均粒径は、好ましくは5〜450nm、さらに好ま
しくは10〜400nm、特に好ましくは30〜350
nmである。また、第2、第3の粒子(微細粒子)の含
有量は、ポリエステル層Bに対し、好ましくは0.00
5〜1重量%、さらに好ましくは0.01〜0.7重量
%、特に好ましくは0.02〜0.5重量%である。
【0040】本発明における積層ポリエステルフィルム
は、磁気テープを製造するにあたりベースフイルムの諸
特性が経時劣化しにくくするため、磁性層を設ける側と
反対の面、すなわち、ポリエステル層Bの表面(ポリエ
ステル層Aと接していない表面)に、皮膜層Cを設け
る。この皮膜層Cは、20℃下、3%水溶液の溶液粘度
が10〜1000mPa・sの範囲にあるセルロース化
合物を1〜40重量%含有していることが必要である。
は、磁気テープを製造するにあたりベースフイルムの諸
特性が経時劣化しにくくするため、磁性層を設ける側と
反対の面、すなわち、ポリエステル層Bの表面(ポリエ
ステル層Aと接していない表面)に、皮膜層Cを設け
る。この皮膜層Cは、20℃下、3%水溶液の溶液粘度
が10〜1000mPa・sの範囲にあるセルロース化
合物を1〜40重量%含有していることが必要である。
【0041】セルロース化合物の溶液粘度は、20℃
下、3%水溶液の溶液粘度をB型粘度計もしくはウベロ
ーデ型粘度計(主に500mPa・s以下、及び10万
mPa・s以上で使用)を用いて測定されたものであ
り、10mPa・sに満たない場合は経時によって耐ブ
ロッキング性が劣るようになり、磁気記録媒体としたと
きの電磁気特性が低下する。また、1000mPa・s
を超える場合は溶液粘度が上がりすぎてしまい、B層表
面に塗布することが困難になり、例えできたとしてもセ
ルロース成分が均一に分散せず、むしろフイルム製造工
程で耐削れ性が劣り、削れ物がA層側に転写してしま
い、ドロップアウト等の原因となる。
下、3%水溶液の溶液粘度をB型粘度計もしくはウベロ
ーデ型粘度計(主に500mPa・s以下、及び10万
mPa・s以上で使用)を用いて測定されたものであ
り、10mPa・sに満たない場合は経時によって耐ブ
ロッキング性が劣るようになり、磁気記録媒体としたと
きの電磁気特性が低下する。また、1000mPa・s
を超える場合は溶液粘度が上がりすぎてしまい、B層表
面に塗布することが困難になり、例えできたとしてもセ
ルロース成分が均一に分散せず、むしろフイルム製造工
程で耐削れ性が劣り、削れ物がA層側に転写してしま
い、ドロップアウト等の原因となる。
【0042】本発明におけるセルロース化合物は、特に
限定されず、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒ
ドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピル
メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等が例
示でき、特にメチルセルロースが好ましい。
限定されず、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒ
ドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピル
メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等が例
示でき、特にメチルセルロースが好ましい。
【0043】本発明における皮膜層Cはセルロース化合
物を1〜40重量%含有することが必要であり、含有量
が1重量%に満たない場合は耐ブロッキング性および耐
削れ性が大きく劣り、一方、40重量%を越える場合は
バインダーとの相溶性が劣り、反って耐削れ性の劣るも
のとなる。
物を1〜40重量%含有することが必要であり、含有量
が1重量%に満たない場合は耐ブロッキング性および耐
削れ性が大きく劣り、一方、40重量%を越える場合は
バインダーとの相溶性が劣り、反って耐削れ性の劣るも
のとなる。
【0044】本発明における皮膜層Cはセルロース化合
物以外に、ポリ(メタ)アクリル酸、多価カルボン酸お
よび多価アルコールからなるポリ(メタ)アクリル−ポ
リエステルを40〜89重量%含有していることが好ま
しい。
物以外に、ポリ(メタ)アクリル酸、多価カルボン酸お
よび多価アルコールからなるポリ(メタ)アクリル−ポ
リエステルを40〜89重量%含有していることが好ま
しい。
【0045】ポリ(メタ)アクリル−ポリエステルの含
有量が40重量%に満たない場合は均一な皮膜が得られ
ず、また89重量%を超える場合は耐ブロッキング性が
大きく低下してしまう。
有量が40重量%に満たない場合は均一な皮膜が得られ
ず、また89重量%を超える場合は耐ブロッキング性が
大きく低下してしまう。
【0046】本発明で使用するポリ(メタ)アクリル−
ポリエステルは、構成成分である多価カルボン酸成分/
(メタ)アクリル酸成分のモル比が1/9〜5/5であ
り、(メタ)アクリル酸成分は、(A)エポキシ基を含
有しないアルキルメタクリレート(MA)65〜97モ
ル%および(B)エポキシ基含有アクリル系モノマー
(MB)3〜35モル%を含有することが好ましい。
ポリエステルは、構成成分である多価カルボン酸成分/
(メタ)アクリル酸成分のモル比が1/9〜5/5であ
り、(メタ)アクリル酸成分は、(A)エポキシ基を含
有しないアルキルメタクリレート(MA)65〜97モ
ル%および(B)エポキシ基含有アクリル系モノマー
(MB)3〜35モル%を含有することが好ましい。
【0047】なお、本発明者がここで用いる(メタ)ア
クリル酸とは、メタクリル酸、アクリル酸およびそれら
の誘導体を意味し、ポリ(メタ)アクリル−ポリエステ
ルとは、(メタ)アクリル酸で変性したポリエステルと
ジカルボン酸およびグリコールで変性したアクリル樹脂
とを包含し、ポリ(メタ)アクリル成分とポリエステル
成分とが互いに結合したものであって、例えばグラフト
タイプ、ブロックタイプを包含する。ポリ(メタ)アク
リル−ポリエステルは、例えばポリエステルの両端にラ
ジカル開始剤を付加して(メタ)アクリル酸単量体の重
合を行わせたり、ポリエステルの側鎖にラジカル開始剤
を付加して(メタ)アクリル単量体の重合を行わせた
り、あるいはアクリル樹脂の側鎖に水酸基をつけ、末端
にイソシアネート基やカルボキシル基を有するポリエス
テルと反応させる等によって製造することができる。こ
の比が1/9未満であると皮膜のポリエステルフィルム
との密着性が不足しやすく、また5/5を超えると皮膜
の耐削れ性、ベースフィルムのオリゴマー抑制効果が発
現し難い。換言すれば、ポリ(メタ)アクリル−ポリエ
ステルを構成するポリエステル成分により皮膜層とポリ
エステルフィルムの接着性を確保し、ポリ(メタ)アク
リル成分により皮膜の耐削れ性、ベースフィルムのオリ
ゴマー抑制効果を確保する。
クリル酸とは、メタクリル酸、アクリル酸およびそれら
の誘導体を意味し、ポリ(メタ)アクリル−ポリエステ
ルとは、(メタ)アクリル酸で変性したポリエステルと
ジカルボン酸およびグリコールで変性したアクリル樹脂
とを包含し、ポリ(メタ)アクリル成分とポリエステル
成分とが互いに結合したものであって、例えばグラフト
タイプ、ブロックタイプを包含する。ポリ(メタ)アク
リル−ポリエステルは、例えばポリエステルの両端にラ
ジカル開始剤を付加して(メタ)アクリル酸単量体の重
合を行わせたり、ポリエステルの側鎖にラジカル開始剤
を付加して(メタ)アクリル単量体の重合を行わせた
り、あるいはアクリル樹脂の側鎖に水酸基をつけ、末端
にイソシアネート基やカルボキシル基を有するポリエス
テルと反応させる等によって製造することができる。こ
の比が1/9未満であると皮膜のポリエステルフィルム
との密着性が不足しやすく、また5/5を超えると皮膜
の耐削れ性、ベースフィルムのオリゴマー抑制効果が発
現し難い。換言すれば、ポリ(メタ)アクリル−ポリエ
ステルを構成するポリエステル成分により皮膜層とポリ
エステルフィルムの接着性を確保し、ポリ(メタ)アク
リル成分により皮膜の耐削れ性、ベースフィルムのオリ
ゴマー抑制効果を確保する。
【0048】更に、ポリ(メタ)アクリル−ポリエステ
ルを構成する(メタ)アクリル酸成分のうち、(A)エ
ポキシ基を含有しないアルキルメタクリレート(MA)
に適用できるアルキル基としては、例えばメチル基、エ
チル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル
基、イソブチル基、t−ブチル基、2ーエチルヘキシル
基、シクロヘキシル基等が好ましく挙げられる。また、
(B)エポキシ基含有アクリル系モノマー(MB)の例
としては、グリシジルアクリレート、グリシジルメタク
リレート、アリルグリシジルエーテル等が好ましく挙げ
られる。 一方、ポリ(メタ)アクリル−ポリエステル
を構成するポリエステル樹脂成分は以下のような多価カ
ルボン酸またはそのエステル形成誘導体と多価アルコー
ルまたはそのエステル形成誘導体とから成る。多価カル
ボン酸成分としては、テレフタル酸、イソフタル酸、フ
タル酸、無水フタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン
酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、アジピン
酸、セバシン酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、5
−ナトリウムスルホイソフタル酸等が挙げられる。これ
ら酸成分を2種以上用いて共重合ポリエステル樹脂を合
成するのが好ましい。また、若干量ながら不飽和多塩基
酸成分のマレイン酸、イタコン酸等及びp−ヒドロキシ
安息香酸等の如きヒドロキシカルボン酸を用いることも
できる。また、多価アルコール成分としては、エチレン
グリコール、1,4−ブタンジオール、ジエチレングリ
コール、ジプロピレングリコール、1,6−ヘキサンジ
オール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、キシレ
ングリコール、ジメチロールプロパン、ポリ(エチレン
オキシド)グリコール、ポリ(テトラメチレンオキシ
ド)グリコール等が挙げられる。これらモノマーを2種
以上用いて共重合することができる。この中でも特に
1,4−シクロヘキサンジメタノールを用いると表面平
坦性と耐熱性の両立という点で好ましい。
ルを構成する(メタ)アクリル酸成分のうち、(A)エ
ポキシ基を含有しないアルキルメタクリレート(MA)
に適用できるアルキル基としては、例えばメチル基、エ
チル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル
基、イソブチル基、t−ブチル基、2ーエチルヘキシル
基、シクロヘキシル基等が好ましく挙げられる。また、
(B)エポキシ基含有アクリル系モノマー(MB)の例
としては、グリシジルアクリレート、グリシジルメタク
リレート、アリルグリシジルエーテル等が好ましく挙げ
られる。 一方、ポリ(メタ)アクリル−ポリエステル
を構成するポリエステル樹脂成分は以下のような多価カ
ルボン酸またはそのエステル形成誘導体と多価アルコー
ルまたはそのエステル形成誘導体とから成る。多価カル
ボン酸成分としては、テレフタル酸、イソフタル酸、フ
タル酸、無水フタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン
酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、アジピン
酸、セバシン酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、5
−ナトリウムスルホイソフタル酸等が挙げられる。これ
ら酸成分を2種以上用いて共重合ポリエステル樹脂を合
成するのが好ましい。また、若干量ながら不飽和多塩基
酸成分のマレイン酸、イタコン酸等及びp−ヒドロキシ
安息香酸等の如きヒドロキシカルボン酸を用いることも
できる。また、多価アルコール成分としては、エチレン
グリコール、1,4−ブタンジオール、ジエチレングリ
コール、ジプロピレングリコール、1,6−ヘキサンジ
オール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、キシレ
ングリコール、ジメチロールプロパン、ポリ(エチレン
オキシド)グリコール、ポリ(テトラメチレンオキシ
ド)グリコール等が挙げられる。これらモノマーを2種
以上用いて共重合することができる。この中でも特に
1,4−シクロヘキサンジメタノールを用いると表面平
坦性と耐熱性の両立という点で好ましい。
【0049】更にこの皮膜層Cは、セルロース化合物以
外に平均粒径10〜80nmの不活性粒子Cを1〜20
重量%含有していることが好ましい。
外に平均粒径10〜80nmの不活性粒子Cを1〜20
重量%含有していることが好ましい。
【0050】前記皮膜層Cに含有させる不活性粒子Cとし
ては、特に限定されないが、塗液中で沈降しにくい、比
較的低比重のものが好ましい。例えば、架橋シリコーン
樹脂、アクリル樹脂、ポリスチレン、メラミン−ホルム
アルデヒド樹脂、芳香族ポリアミド樹脂、ポリアミドイ
ミド樹脂、架橋ポリエステル、全芳香族ポリエステルな
どの樹脂からなる有機粒子、二酸化ケイ素(シリカ)、
炭酸カルシウムなどからなる無機粒子が好ましく挙げら
れる。なかでも、架橋シリコーン樹脂粒子、アクリル樹
脂粒子、シリカ粒子、コアシェル型有機粒子(コア:架
橋ポリスチレン、シェル:ポリメチルメタクリレートの
粒子など)が好ましく挙げられる。
ては、特に限定されないが、塗液中で沈降しにくい、比
較的低比重のものが好ましい。例えば、架橋シリコーン
樹脂、アクリル樹脂、ポリスチレン、メラミン−ホルム
アルデヒド樹脂、芳香族ポリアミド樹脂、ポリアミドイ
ミド樹脂、架橋ポリエステル、全芳香族ポリエステルな
どの樹脂からなる有機粒子、二酸化ケイ素(シリカ)、
炭酸カルシウムなどからなる無機粒子が好ましく挙げら
れる。なかでも、架橋シリコーン樹脂粒子、アクリル樹
脂粒子、シリカ粒子、コアシェル型有機粒子(コア:架
橋ポリスチレン、シェル:ポリメチルメタクリレートの
粒子など)が好ましく挙げられる。
【0051】前記不活性粒子Cの平均粒径(dC)は10
〜80nm、好ましくは12〜65nm、さらに好まし
くは15〜55nmである。この平均粒径が10nm未
満であると、フィルムの滑り性向上が不充分であること
があり、一方80nmを超えると、磁気記録媒体の電磁
変換特性が不良となることがあるため好ましくない。
〜80nm、好ましくは12〜65nm、さらに好まし
くは15〜55nmである。この平均粒径が10nm未
満であると、フィルムの滑り性向上が不充分であること
があり、一方80nmを超えると、磁気記録媒体の電磁
変換特性が不良となることがあるため好ましくない。
【0052】前記不活性粒子Cの含有量は、皮膜層C(塗
液の固形分)に対し、1〜20重量%、好ましくは4〜
18重量%、さらに好ましくは5〜15重量%である。
この含有量が1重量%未満であると、フィルムの滑り性
向上が不充分であることがあり、一方20重量%を超え
ると、磁気記録媒体の電磁変換特性が不良となることが
あるため好ましくない。
液の固形分)に対し、1〜20重量%、好ましくは4〜
18重量%、さらに好ましくは5〜15重量%である。
この含有量が1重量%未満であると、フィルムの滑り性
向上が不充分であることがあり、一方20重量%を超え
ると、磁気記録媒体の電磁変換特性が不良となることが
あるため好ましくない。
【0053】更に、この皮膜層Cはセルロース化合物以
外に、界面活性剤1〜30重量%からなることが好まし
い。皮膜層C中の界面活性剤としては、陰イオン型、陽
イオン型、非イオン型のいすれを用いてもよいが、なか
でも非イオン型が好ましい。非イオン型界面活性剤とし
ては、エステル型、エーテル型、アルキルフェノール型
のものが挙げられる。界面活性剤の皮膜中の割合は、1
重量%以上30重量%以下であることが好ましく、更に
好ましくは2重量%以上28重量%以下である。1重量
%未満であると極端に塗工性が悪くなり磁気記録媒体と
したときにヘッドとの走行耐久性が不足し、一方、30
重量%を超えると皮膜層の耐熱性が低下し好ましくな
い。
外に、界面活性剤1〜30重量%からなることが好まし
い。皮膜層C中の界面活性剤としては、陰イオン型、陽
イオン型、非イオン型のいすれを用いてもよいが、なか
でも非イオン型が好ましい。非イオン型界面活性剤とし
ては、エステル型、エーテル型、アルキルフェノール型
のものが挙げられる。界面活性剤の皮膜中の割合は、1
重量%以上30重量%以下であることが好ましく、更に
好ましくは2重量%以上28重量%以下である。1重量
%未満であると極端に塗工性が悪くなり磁気記録媒体と
したときにヘッドとの走行耐久性が不足し、一方、30
重量%を超えると皮膜層の耐熱性が低下し好ましくな
い。
【0054】皮膜層Cには、本発明の効果を損なわない
範囲であれば、所望により他の成分、例えば安定剤、分
散剤、UV吸収剤、増粘剤、離型剤等を添加することが
できる。
範囲であれば、所望により他の成分、例えば安定剤、分
散剤、UV吸収剤、増粘剤、離型剤等を添加することが
できる。
【0055】また、前記ポリエステル層Bのポリエステ
ル層Aと接していない表面の十点平均粗さ(WRzB)
は30〜300nm、好ましくは40〜250nm、特
に好ましくは50〜200nmである。このWRzBが
30nm以下では、積層フィルムのハンドリング性が悪
く、十分な生産性をあげることができず、またブロッキ
ング改良効果も不十分となる。一方、300nmを超え
ると、反対側の磁性層を設ける側の面(ポリエステル層
Aの面)への突起の形状転写が大きくなり、電磁変換特
性を損なうことがあり、好ましくない。この表面粗さ
(WRzB)は、皮膜層Cに含有させる不活性粒子Cの
粒径と量、および/またはポリエステル層Bに含有させ
る不活性粒子Bの粒径と量によって調整することができ
る。
ル層Aと接していない表面の十点平均粗さ(WRzB)
は30〜300nm、好ましくは40〜250nm、特
に好ましくは50〜200nmである。このWRzBが
30nm以下では、積層フィルムのハンドリング性が悪
く、十分な生産性をあげることができず、またブロッキ
ング改良効果も不十分となる。一方、300nmを超え
ると、反対側の磁性層を設ける側の面(ポリエステル層
Aの面)への突起の形状転写が大きくなり、電磁変換特
性を損なうことがあり、好ましくない。この表面粗さ
(WRzB)は、皮膜層Cに含有させる不活性粒子Cの
粒径と量、および/またはポリエステル層Bに含有させ
る不活性粒子Bの粒径と量によって調整することができ
る。
【0056】一方、本発明における積層ポリエステルフ
ィルムは、磁気テープとした場合の諸特性向上のため、
磁性層を設ける側の面、すなわち、ポリエステル層Aの
表面(ポリエステル層Bと接していない表面)に、皮膜
層Dを設けることが好ましい。
ィルムは、磁気テープとした場合の諸特性向上のため、
磁性層を設ける側の面、すなわち、ポリエステル層Aの
表面(ポリエステル層Bと接していない表面)に、皮膜
層Dを設けることが好ましい。
【0057】この皮膜層Dは、平均粒径10〜50n
m、体積形状係数0.1〜π/6の不活性粒子Cを0.
5〜30重量%含有していることが好ましい。
m、体積形状係数0.1〜π/6の不活性粒子Cを0.
5〜30重量%含有していることが好ましい。
【0058】該皮膜層Dを形成する樹脂としては、例え
ば水性ポリエステル樹脂、水性アクリル樹脂、水性ポリ
ウレタン樹脂などが好ましく挙げられ、特に水性ポリエ
ステル樹脂が好ましい。
ば水性ポリエステル樹脂、水性アクリル樹脂、水性ポリ
ウレタン樹脂などが好ましく挙げられ、特に水性ポリエ
ステル樹脂が好ましい。
【0059】この水性ポリエステル樹脂は、酸成分とし
て例えばイソフタル酸、フタル酸、1,4−シクロヘキ
サンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、
4,4′−ジフェニルジカルボン酸、アジピン酸、セバ
シン酸、ドデカンジカルボン酸、コハク酸、5−スルホ
イソフタル酸ナトリウム、2−スルホテレフタル酸カリ
ウム、トリメリット酸、トリメシン酸、トリメリット酸
モノカリウム塩、p−ヒドロキシ安息香酸などの多価カ
ルボン酸からなる群より選ばれた少なくとも1種と、グ
リコール成分として例えばエチレングリコール、ジエチ
レングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタ
ンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−シク
ロヘキサンジメタノール、p−キシリレングリコール、
ジメチロールプロパン、ビスフェノールAのエチレンオ
キサイド付加物などの多価ヒドロキシ化合物からなる群
より選ばれた少なくとも1種とから主としてなるものを
好ましく用いられる。また、ポリエステル鎖にアクリル
重合体鎖を結合させたグラフトポリマーまたはブロック
コポリマー、あるいは2種のポリマーがミクロな粒子内
で特定の物理的構成(IPN(相互侵入高分子網目)
型、コアシェル型など)を形成したアクリル変性ポリエ
ステル樹脂であってもよい。この水性ポリエステル樹脂
としては、水に溶解、乳化、微分散するタイプを自由に
用いることができるが、水に乳化、微分散するタイプの
ものが好ましい。また、これらは親水性を付与するた
め、分子内に例えばスルホン酸塩基、カルボン酸塩基、
ポリエーテル単位などが導入されていてもよい。
て例えばイソフタル酸、フタル酸、1,4−シクロヘキ
サンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、
4,4′−ジフェニルジカルボン酸、アジピン酸、セバ
シン酸、ドデカンジカルボン酸、コハク酸、5−スルホ
イソフタル酸ナトリウム、2−スルホテレフタル酸カリ
ウム、トリメリット酸、トリメシン酸、トリメリット酸
モノカリウム塩、p−ヒドロキシ安息香酸などの多価カ
ルボン酸からなる群より選ばれた少なくとも1種と、グ
リコール成分として例えばエチレングリコール、ジエチ
レングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタ
ンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−シク
ロヘキサンジメタノール、p−キシリレングリコール、
ジメチロールプロパン、ビスフェノールAのエチレンオ
キサイド付加物などの多価ヒドロキシ化合物からなる群
より選ばれた少なくとも1種とから主としてなるものを
好ましく用いられる。また、ポリエステル鎖にアクリル
重合体鎖を結合させたグラフトポリマーまたはブロック
コポリマー、あるいは2種のポリマーがミクロな粒子内
で特定の物理的構成(IPN(相互侵入高分子網目)
型、コアシェル型など)を形成したアクリル変性ポリエ
ステル樹脂であってもよい。この水性ポリエステル樹脂
としては、水に溶解、乳化、微分散するタイプを自由に
用いることができるが、水に乳化、微分散するタイプの
ものが好ましい。また、これらは親水性を付与するた
め、分子内に例えばスルホン酸塩基、カルボン酸塩基、
ポリエーテル単位などが導入されていてもよい。
【0060】前記皮膜層Dに含有させる不活性粒子Dと
しては、特に限定されないが、塗液中で沈降しにくい、
比較的低比重のものが好ましい。例えば、架橋シリコー
ン樹脂、アクリル樹脂、ポリスチレン、メラミン−ホル
ムアルデヒド樹脂、芳香族ポリアミド樹脂、ポリアミド
イミド樹脂、架橋ポリエステル、全芳香族ポリエステル
などの樹脂からなる有機粒子、二酸化ケイ素(シリ
カ)、炭酸カルシウムなどからなる無機粒子が好ましく
挙げられる。なかでも、架橋シリコーン樹脂粒子、アク
リル樹脂粒子、シリカ粒子、コアシェル型有機粒子(コ
ア:架橋ポリスチレン、シェル:ポリメチルメタクリレ
ートの粒子など)が好ましく挙げられる。
しては、特に限定されないが、塗液中で沈降しにくい、
比較的低比重のものが好ましい。例えば、架橋シリコー
ン樹脂、アクリル樹脂、ポリスチレン、メラミン−ホル
ムアルデヒド樹脂、芳香族ポリアミド樹脂、ポリアミド
イミド樹脂、架橋ポリエステル、全芳香族ポリエステル
などの樹脂からなる有機粒子、二酸化ケイ素(シリ
カ)、炭酸カルシウムなどからなる無機粒子が好ましく
挙げられる。なかでも、架橋シリコーン樹脂粒子、アク
リル樹脂粒子、シリカ粒子、コアシェル型有機粒子(コ
ア:架橋ポリスチレン、シェル:ポリメチルメタクリレ
ートの粒子など)が好ましく挙げられる。
【0061】前記不活性粒子Dの平均粒径(dD)は1
0〜50nm、好ましくは12〜45nm、さらに好ま
しくは15〜40nmである。この平均粒径が10nm
未満であると、フィルムの滑り性向上が不充分であるこ
とがあり、一方50nmを超えると、磁気記録媒体の電
磁変換特性が不良となることがあるため好ましくない。
0〜50nm、好ましくは12〜45nm、さらに好ま
しくは15〜40nmである。この平均粒径が10nm
未満であると、フィルムの滑り性向上が不充分であるこ
とがあり、一方50nmを超えると、磁気記録媒体の電
磁変換特性が不良となることがあるため好ましくない。
【0062】前記不活性粒子Dの形状は、後述の体積形
状係数(f)が0.1〜π/6、好ましくは0.2〜π
/6、さらに好ましくは0.4〜π/6であるものであ
る。
状係数(f)が0.1〜π/6、好ましくは0.2〜π
/6、さらに好ましくは0.4〜π/6であるものであ
る。
【0063】なお、体積形状係数(f)がπ/6である
粒子の形状は、球(真球)である。すなわち、体積形状
係数(f)が0.4〜π/6のものは、実質的に球ない
しは真球、ラグビーボールのような楕円球を含むもので
あり、不活性粒子Dとして好ましい。体積形状係数
(f)が0.1未満の粒子、例えば薄片状の粒子では、
走行耐久性が低下してしまうので好ましくない。
粒子の形状は、球(真球)である。すなわち、体積形状
係数(f)が0.4〜π/6のものは、実質的に球ない
しは真球、ラグビーボールのような楕円球を含むもので
あり、不活性粒子Dとして好ましい。体積形状係数
(f)が0.1未満の粒子、例えば薄片状の粒子では、
走行耐久性が低下してしまうので好ましくない。
【0064】前記不活性粒子Dの含有量は、皮膜層D
(塗液の固形分)に対し、0.5〜30重量%、好まし
くは2〜20重量%、さらに好ましくは3〜10重量%
である。この含有量が0.5重量%未満であると、フィ
ルムの滑り性向上が不充分であることがあり、一方30
重量%を超えると、磁気記録媒体の電磁変換特性が不良
となることがあるため好ましくない。
(塗液の固形分)に対し、0.5〜30重量%、好まし
くは2〜20重量%、さらに好ましくは3〜10重量%
である。この含有量が0.5重量%未満であると、フィ
ルムの滑り性向上が不充分であることがあり、一方30
重量%を超えると、磁気記録媒体の電磁変換特性が不良
となることがあるため好ましくない。
【0065】本発明における積層ポリエステルフィルム
は、ポリエステル層A側の表面(ポリエステル層Bと接
しない側の表面であり、皮膜層Dを設ける場合は皮膜層
Dの表面である。)の表面粗さ(WRaA)が0.1〜
4nmであることが好ましい。さらに好ましくは0.2
〜3.5nm、特に好ましくは0.3〜3.0nm、就
中0.4〜2.5nmである。このWRaAが0.1n
m未満であると、滑り性が悪くフィルムの製造が極めて
困難であり、一方WRaAが4nmを超えると、電磁変
換特性が悪化するので好ましくない。
は、ポリエステル層A側の表面(ポリエステル層Bと接
しない側の表面であり、皮膜層Dを設ける場合は皮膜層
Dの表面である。)の表面粗さ(WRaA)が0.1〜
4nmであることが好ましい。さらに好ましくは0.2
〜3.5nm、特に好ましくは0.3〜3.0nm、就
中0.4〜2.5nmである。このWRaAが0.1n
m未満であると、滑り性が悪くフィルムの製造が極めて
困難であり、一方WRaAが4nmを超えると、電磁変
換特性が悪化するので好ましくない。
【0066】この表面粗さ(WRaA)は、皮膜層Dに
含有させる不活性粒子Dの粒径と量、および/またはポ
リエステル層Aに含有させる不活性粒子Aの粒径と量に
よって調整することができる。
含有させる不活性粒子Dの粒径と量、および/またはポ
リエステル層Aに含有させる不活性粒子Aの粒径と量に
よって調整することができる。
【0067】本発明における積層ポリエステルフィルム
の全厚みは、通常2μm以上8μm未満、好ましくは
2.5〜7.5μmである。ポリエステル層Aとポリエ
ステル層Bの厚み構成は、好ましくは層Bの厚みが積層
フィルムの全厚みの1/50〜1/2、さらに好ましく
は1/30〜1/3、特に好ましくは1/20〜1/4
である。皮膜層Cの厚みは、通常1〜100nm、好ま
しくは2〜50nm、さらに好ましくは3〜10nm、
特に好ましくは3〜8nmである。
の全厚みは、通常2μm以上8μm未満、好ましくは
2.5〜7.5μmである。ポリエステル層Aとポリエ
ステル層Bの厚み構成は、好ましくは層Bの厚みが積層
フィルムの全厚みの1/50〜1/2、さらに好ましく
は1/30〜1/3、特に好ましくは1/20〜1/4
である。皮膜層Cの厚みは、通常1〜100nm、好ま
しくは2〜50nm、さらに好ましくは3〜10nm、
特に好ましくは3〜8nmである。
【0068】本発明における積層ポリエステルフィルム
は、従来から知られている、または当業界に蓄積されて
いる方法に準じて製造することができる。そのうち、ポ
リエステル層Aとポリエステル層Bとの積層構造は、共
押出し法により製造するのが好ましく、皮膜層Cと皮膜
層Dの積層は塗布法により行うのが好ましい。
は、従来から知られている、または当業界に蓄積されて
いる方法に準じて製造することができる。そのうち、ポ
リエステル層Aとポリエステル層Bとの積層構造は、共
押出し法により製造するのが好ましく、皮膜層Cと皮膜
層Dの積層は塗布法により行うのが好ましい。
【0069】例えば、二軸配向ポリエステルフィルムで
説明すると、押出し口金内または口金以前(一般に、前
者はマルチマニホールド方式、後者はフィードブロック
方式と呼ぶ)で(部分ケン化)エステルワックス及び不
活性粒子Bを微分散、含有させたポリエステルBと、必
要に応じて不活性粒子Aを含有するポリエステルAと
を、それぞれ高精度ろ過したのち、溶融状態にて積層複
合し、上記好適な厚み比の積層構造となし、次いで口金
より融点(Tm)〜(Tm+70)℃の温度でフィルム
状に共押出ししたのち、40〜90℃の冷却ロールで急
冷固化し、未延伸積層フィルムを得る。その後、該未延
伸積層フィルムを常法に従い、一軸方向(縦方向または
横方向)に(Tg−10)〜(Tg+70)℃の温度
(ただし、Tg:ポリエステルのガラス転移温度)で
2.5〜8.0倍の倍率で、好ましくは3.0〜7.5
倍の倍率で延伸し、次いで上記延伸方向とは直角方向
(一段目延伸が縦方向の場合には、二段目延伸は横方向
となる)に(Tg)〜(Tg+70)℃の温度で2.5
〜8.0倍の倍率で、好ましくは3.0〜7.5倍の倍
率で延伸する。さらに、必要に応じて、縦方向および/
または横方向に再度延伸してもよい。すなわち、2段、
3段、4段あるいは多段の延伸を行うとよい。全延伸倍
率としては、通常9倍以上、好ましくは10〜35倍、
さらに好ましくは12〜30倍である。
説明すると、押出し口金内または口金以前(一般に、前
者はマルチマニホールド方式、後者はフィードブロック
方式と呼ぶ)で(部分ケン化)エステルワックス及び不
活性粒子Bを微分散、含有させたポリエステルBと、必
要に応じて不活性粒子Aを含有するポリエステルAと
を、それぞれ高精度ろ過したのち、溶融状態にて積層複
合し、上記好適な厚み比の積層構造となし、次いで口金
より融点(Tm)〜(Tm+70)℃の温度でフィルム
状に共押出ししたのち、40〜90℃の冷却ロールで急
冷固化し、未延伸積層フィルムを得る。その後、該未延
伸積層フィルムを常法に従い、一軸方向(縦方向または
横方向)に(Tg−10)〜(Tg+70)℃の温度
(ただし、Tg:ポリエステルのガラス転移温度)で
2.5〜8.0倍の倍率で、好ましくは3.0〜7.5
倍の倍率で延伸し、次いで上記延伸方向とは直角方向
(一段目延伸が縦方向の場合には、二段目延伸は横方向
となる)に(Tg)〜(Tg+70)℃の温度で2.5
〜8.0倍の倍率で、好ましくは3.0〜7.5倍の倍
率で延伸する。さらに、必要に応じて、縦方向および/
または横方向に再度延伸してもよい。すなわち、2段、
3段、4段あるいは多段の延伸を行うとよい。全延伸倍
率としては、通常9倍以上、好ましくは10〜35倍、
さらに好ましくは12〜30倍である。
【0070】さらに、前記二軸配向フィルムは(Tg+
70)〜(Tm−10)℃の温度、例えば、ポリエチレ
ンテレフタレートフィルムの場合、180〜250℃で
熱固定結晶化することによって、優れた寸法安定性が付
与される。その際、熱固定時間は1〜60秒が好まし
い。
70)〜(Tm−10)℃の温度、例えば、ポリエチレ
ンテレフタレートフィルムの場合、180〜250℃で
熱固定結晶化することによって、優れた寸法安定性が付
与される。その際、熱固定時間は1〜60秒が好まし
い。
【0071】なお、積層ポリエステルフィルムの製造に
際し、ポリエステルA、Bに所望により上記不活性粒子
以外の添加剤、例えば安定剤、着色剤、溶融ポリマーの
固有抵抗調整剤などを添加含有させることができる。
際し、ポリエステルA、Bに所望により上記不活性粒子
以外の添加剤、例えば安定剤、着色剤、溶融ポリマーの
固有抵抗調整剤などを添加含有させることができる。
【0072】本発明におけるポリエステル層Aへの皮膜
層Dの積層、およびポリエステル層Bへの皮膜層Cの積
層は、水性塗液を塗布する方法で行うのが好ましい。
層Dの積層、およびポリエステル層Bへの皮膜層Cの積
層は、水性塗液を塗布する方法で行うのが好ましい。
【0073】塗布は最終延伸処理を施す以前のポリエス
テル層Aおよびポリエステル層Bの表面に行い、塗布後
にはフィルムを少なくとも一軸方向に延伸するのが好ま
しい。この延伸の前ないし途中で皮膜は乾燥される。そ
の中で、塗布は、未延伸積層フィルムまたは縦(一軸)
延伸積層フィルム、特に縦(一軸)延伸積層フィルムに
行うのが好ましい。塗布方法としては特に限定されない
が、例えばロールコート法、ダイコート法などが挙げら
れる。
テル層Aおよびポリエステル層Bの表面に行い、塗布後
にはフィルムを少なくとも一軸方向に延伸するのが好ま
しい。この延伸の前ないし途中で皮膜は乾燥される。そ
の中で、塗布は、未延伸積層フィルムまたは縦(一軸)
延伸積層フィルム、特に縦(一軸)延伸積層フィルムに
行うのが好ましい。塗布方法としては特に限定されない
が、例えばロールコート法、ダイコート法などが挙げら
れる。
【0074】前記塗液、特に水性塗液の固形分濃度は、
0.2〜8重量%、さらに0.3〜6重量%、特に0.
5〜4重量%であることが好ましい。そして、水性塗液
には、本発明の効果を妨げない範囲で、他の成分、例え
ば他の界面活性剤、安定剤、分散剤、紫外線吸収剤、増
粘剤などを添加することができる。
0.2〜8重量%、さらに0.3〜6重量%、特に0.
5〜4重量%であることが好ましい。そして、水性塗液
には、本発明の効果を妨げない範囲で、他の成分、例え
ば他の界面活性剤、安定剤、分散剤、紫外線吸収剤、増
粘剤などを添加することができる。
【0075】本発明においては、磁気記録媒体としての
ヘッドタッチ、走行耐久性をはじめとする各種性能を向
上させ、同時に薄膜化を達成するには、積層フィルムの
ヤング率を、縦方向および横方向でそれぞれ、通常45
00N/mm2以上および6000N/mm2以上、好ま
しくは4800N/mm2以上および6800N/mm2
以上、さらに好ましくは5500N/mm2以上および
8000N/mm2以上、特に好ましくは5500N/
mm2以上および10,000N/mm2以上とする。
ヘッドタッチ、走行耐久性をはじめとする各種性能を向
上させ、同時に薄膜化を達成するには、積層フィルムの
ヤング率を、縦方向および横方向でそれぞれ、通常45
00N/mm2以上および6000N/mm2以上、好ま
しくは4800N/mm2以上および6800N/mm2
以上、さらに好ましくは5500N/mm2以上および
8000N/mm2以上、特に好ましくは5500N/
mm2以上および10,000N/mm2以上とする。
【0076】また、ポリエステル層A、Bの結晶化度
は、ポリエステルがポリエチレンテレフタレートの場合
は30〜50%、ポリエチレン−2,6−ナフタレート
の場合は28〜38%であることが望ましい。いずれも
下限を下回ると、熱収縮率が大きくなるし、一方上限を
上回るとフィルムの耐摩耗性が悪化し、ロールやガイド
ピン表面と摺動した場合に白粉が生じやすくなる。
は、ポリエステルがポリエチレンテレフタレートの場合
は30〜50%、ポリエチレン−2,6−ナフタレート
の場合は28〜38%であることが望ましい。いずれも
下限を下回ると、熱収縮率が大きくなるし、一方上限を
上回るとフィルムの耐摩耗性が悪化し、ロールやガイド
ピン表面と摺動した場合に白粉が生じやすくなる。
【0077】本発明によれば、ポリエステル層Aの片面
にポリエステル層Bが積層されてなる積層ポリエステル
フィルム、該ポリエステル層Bの表面(ポリエステル層
Aと接していない表面)に皮膜層Cおよび該ポリエステ
ル層Aの表面(ポリエステル層Bと接していない表面)
に皮膜層Dが積層されている積層ポリエステルフィルム
のそれぞれをベースフィルムとする磁気記録媒体が同様
に提供される。
にポリエステル層Bが積層されてなる積層ポリエステル
フィルム、該ポリエステル層Bの表面(ポリエステル層
Aと接していない表面)に皮膜層Cおよび該ポリエステ
ル層Aの表面(ポリエステル層Bと接していない表面)
に皮膜層Dが積層されている積層ポリエステルフィルム
のそれぞれをベースフィルムとする磁気記録媒体が同様
に提供される。
【0078】本発明の積層ポリエステルフィルムから磁
気記録媒体を製造する実施態様は、下記のとおりであ
る。
気記録媒体を製造する実施態様は、下記のとおりであ
る。
【0079】本発明の積層ポリエステルフィルムは、ポ
リエステル層A、好ましくは皮膜層Dの表面に、真空蒸
着、スパッタリング、イオンプレーティング等の方法に
より、鉄、コバルト、ニッケル、クロムまたはこれらを
主成分とする合金もしくは酸化物よりなる強磁性金属薄
膜層(磁性層)を形成した磁気記録媒体のベースフイル
ムとして特に有用である。金属薄膜層の厚さは100〜
300nmであるものが好ましい。
リエステル層A、好ましくは皮膜層Dの表面に、真空蒸
着、スパッタリング、イオンプレーティング等の方法に
より、鉄、コバルト、ニッケル、クロムまたはこれらを
主成分とする合金もしくは酸化物よりなる強磁性金属薄
膜層(磁性層)を形成した磁気記録媒体のベースフイル
ムとして特に有用である。金属薄膜層の厚さは100〜
300nmであるものが好ましい。
【0080】また本発明の積層ポリエステルフイルムは
更に強磁性金属薄膜層の表面に、目的、用途、必要に応
じてダイアモンドライクカーボン(DLC)などの保護
層、含フッ素カルボン酸系潤滑層を順次設け、さらに必
要により、ポリエステル層Bの磁性層とは反対側の表面
に、公知の方法でバックコート層を設けることにより、
特に短波長領域での出力、S/N、C/Nなどの電磁変
換特性に優れ、ドロップアウト、エラーレートの少ない
高密度記録用蒸着型磁気記録媒体として使用することが
好ましい。この蒸着型磁気記録媒体は、アナログ信号記
録用Hi8、ディジタル信号記録用ディジタルビデオカ
セットレコーダー(DVC)、データ8ミリ、DDSI
V用磁気テープ媒体として極めて有用であり、特にデジ
タルビデオテープ用途に使用すると優れた結果を得るこ
とができ、好適である。またデータストレージテープ用
途にしても優れた結果を得ることができ、好適である。
更に強磁性金属薄膜層の表面に、目的、用途、必要に応
じてダイアモンドライクカーボン(DLC)などの保護
層、含フッ素カルボン酸系潤滑層を順次設け、さらに必
要により、ポリエステル層Bの磁性層とは反対側の表面
に、公知の方法でバックコート層を設けることにより、
特に短波長領域での出力、S/N、C/Nなどの電磁変
換特性に優れ、ドロップアウト、エラーレートの少ない
高密度記録用蒸着型磁気記録媒体として使用することが
好ましい。この蒸着型磁気記録媒体は、アナログ信号記
録用Hi8、ディジタル信号記録用ディジタルビデオカ
セットレコーダー(DVC)、データ8ミリ、DDSI
V用磁気テープ媒体として極めて有用であり、特にデジ
タルビデオテープ用途に使用すると優れた結果を得るこ
とができ、好適である。またデータストレージテープ用
途にしても優れた結果を得ることができ、好適である。
【0081】また、本発明の積層ポリエステルフィルム
は、ポリエステル層A、好ましくは皮膜層Dの表面に、
鉄または鉄を主成分とする針状微細磁性粉(メタル粉)
をポリ塩化ビニル、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体な
どのバインダーに均一に分散し、磁性層厚みが1μm以
下、好ましくは0.1〜1μmとなるように塗布し、さ
らに必要により、磁性層とは反対側の表面、すなわち、
皮膜層Cの表面に、公知の方法でバックコート層を設け
ることにより、特に短波長領域での出力、S/N、C/
Nなどの電磁変換特性に優れ、ドロップアウト、エラー
レートの少ない高密度記録用メタル塗布型磁気記録媒体
とすることができる。また、必要に応じてポリエステル
層Aまたは皮膜層Dの表面に、上記メタル粉含有磁性層
の下地層として微細な酸化チタン粒子などを含有する非
磁性層を磁性層と同様の有機バインダー中に分散し、塗
設することもできる。このメタル塗布型磁気記録媒体
は、アナログ信号記録用8ミリビデオ、Hi8、βカム
SP、W−VHS、ディジタル信号記録用ディジタルビ
デオカセットレコーダー(DVC)、データ8ミリ、D
DSIV、ディジタルβカム、D2、D3、SXなど用
磁気テープ媒体として極めて有用である。
は、ポリエステル層A、好ましくは皮膜層Dの表面に、
鉄または鉄を主成分とする針状微細磁性粉(メタル粉)
をポリ塩化ビニル、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体な
どのバインダーに均一に分散し、磁性層厚みが1μm以
下、好ましくは0.1〜1μmとなるように塗布し、さ
らに必要により、磁性層とは反対側の表面、すなわち、
皮膜層Cの表面に、公知の方法でバックコート層を設け
ることにより、特に短波長領域での出力、S/N、C/
Nなどの電磁変換特性に優れ、ドロップアウト、エラー
レートの少ない高密度記録用メタル塗布型磁気記録媒体
とすることができる。また、必要に応じてポリエステル
層Aまたは皮膜層Dの表面に、上記メタル粉含有磁性層
の下地層として微細な酸化チタン粒子などを含有する非
磁性層を磁性層と同様の有機バインダー中に分散し、塗
設することもできる。このメタル塗布型磁気記録媒体
は、アナログ信号記録用8ミリビデオ、Hi8、βカム
SP、W−VHS、ディジタル信号記録用ディジタルビ
デオカセットレコーダー(DVC)、データ8ミリ、D
DSIV、ディジタルβカム、D2、D3、SXなど用
磁気テープ媒体として極めて有用である。
【0082】さらに、本発明の積層ポリエステルフィル
ムは、ポリエステル層A、好ましくは皮膜層Dの表面
に、酸化鉄または酸化クロムなどの針状微細磁性粉、ま
たはバリウムフェライトなどの板状微細磁性粉をポリ塩
化ビニル、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体などのバイ
ンダーに均一に分散し、磁性層厚みが1μm以下、好ま
しくは0.1〜1μmとなるように塗布し、さらに必要
により、ポリエステル層Bの磁性層とは反対側の表面
に、公知の方法でバックコート層を設けることにより、
特に短波長領域での出力、S/N、C/N等の電磁変換
特性に優れ、ドロップアウト、エラーレートの少ない高
密度記録用酸化物塗布型磁気記録媒体とすることができ
る。また、必要に応じて、ポリエステル層Aまたは皮膜
層Dの表面に、上記酸化物粉末含有磁性層の下地層とし
て微細な酸化チタン粒子などを含有する非磁性層を磁性
層と同様の有機バインダー中に分散し、塗設することも
できる。この酸化物塗布型磁気記録媒体は、ディジタル
信号記録用データストリーマー用QICなどの高密度記
録用酸化物塗布型磁気記録媒体として有用である。
ムは、ポリエステル層A、好ましくは皮膜層Dの表面
に、酸化鉄または酸化クロムなどの針状微細磁性粉、ま
たはバリウムフェライトなどの板状微細磁性粉をポリ塩
化ビニル、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体などのバイ
ンダーに均一に分散し、磁性層厚みが1μm以下、好ま
しくは0.1〜1μmとなるように塗布し、さらに必要
により、ポリエステル層Bの磁性層とは反対側の表面
に、公知の方法でバックコート層を設けることにより、
特に短波長領域での出力、S/N、C/N等の電磁変換
特性に優れ、ドロップアウト、エラーレートの少ない高
密度記録用酸化物塗布型磁気記録媒体とすることができ
る。また、必要に応じて、ポリエステル層Aまたは皮膜
層Dの表面に、上記酸化物粉末含有磁性層の下地層とし
て微細な酸化チタン粒子などを含有する非磁性層を磁性
層と同様の有機バインダー中に分散し、塗設することも
できる。この酸化物塗布型磁気記録媒体は、ディジタル
信号記録用データストリーマー用QICなどの高密度記
録用酸化物塗布型磁気記録媒体として有用である。
【0083】本発明における磁気記録媒体は、上述のよ
うに、磁性層形成面の反対面に、固体微粒子及び結合剤
からなり、必要に応じて各種添加剤を加えた溶液を塗布
することにより形成されるバックコート層を設けてもよ
いが、この固体微粒子、結合剤、添加剤は公知のものを
使用でき、特に限定されない。該バックコート層の厚さ
は0.3〜1.5μmであることが好ましい。
うに、磁性層形成面の反対面に、固体微粒子及び結合剤
からなり、必要に応じて各種添加剤を加えた溶液を塗布
することにより形成されるバックコート層を設けてもよ
いが、この固体微粒子、結合剤、添加剤は公知のものを
使用でき、特に限定されない。該バックコート層の厚さ
は0.3〜1.5μmであることが好ましい。
【0084】上述のW−VHSはアナログのHDTV信
号記録用VTRであり、またDVCはディジタルのHD
TV信号記録用として適用可能なものである。それゆ
え、本発明の積層ポリエステルフィルムは、これらHD
TV対応VTR用磁気記録媒体に極めて有用なベースフ
ィルムと言うことができる。
号記録用VTRであり、またDVCはディジタルのHD
TV信号記録用として適用可能なものである。それゆ
え、本発明の積層ポリエステルフィルムは、これらHD
TV対応VTR用磁気記録媒体に極めて有用なベースフ
ィルムと言うことができる。
【0085】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明をさらに具体的
に説明するが、本発明はこれら実施例により限定される
ものではない。なお、実施例および比較例における
「部」および「%」は、特に断らない限り重量部および
重量%である。また、本発明における物性値および特性
は、それぞれ下記の方法で測定し、かつ定義されるもの
である。
に説明するが、本発明はこれら実施例により限定される
ものではない。なお、実施例および比較例における
「部」および「%」は、特に断らない限り重量部および
重量%である。また、本発明における物性値および特性
は、それぞれ下記の方法で測定し、かつ定義されるもの
である。
【0086】(1)固有粘度
オルソクロロフェノール溶媒中35℃で測定した値から
求める。
求める。
【0087】(2)セルロース化合物の溶液粘度(mP
a・s) B型粘度計および/またはウベローデ粘度計を用い、2
0℃下、3%水溶液について溶液粘度を測定する。
a・s) B型粘度計および/またはウベローデ粘度計を用い、2
0℃下、3%水溶液について溶液粘度を測定する。
【0088】(3)粒子の平均粒径(I)(平均粒径:
60nm以上) 株式会社島津製作所製「CP−50型セントリヒューグ
ル パーティクル サイズ アナライザー(Centrifuga
l Particle Size Analyzer)」を用いて測定する。得ら
れる遠心沈降曲線を基に算出した各粒径の粒子とその存
在量との積算曲線から、50マスパーセントに相当する
粒径「等価球直径」を読み取り、この値を上記平均粒径
(nm)とする(「粒度測定技術」日刊工業新聞社発
行、1975年、頁242〜247)。
60nm以上) 株式会社島津製作所製「CP−50型セントリヒューグ
ル パーティクル サイズ アナライザー(Centrifuga
l Particle Size Analyzer)」を用いて測定する。得ら
れる遠心沈降曲線を基に算出した各粒径の粒子とその存
在量との積算曲線から、50マスパーセントに相当する
粒径「等価球直径」を読み取り、この値を上記平均粒径
(nm)とする(「粒度測定技術」日刊工業新聞社発
行、1975年、頁242〜247)。
【0089】(4)粒子の平均粒径(II)(平均粒径:
60nm未満) 小突起を形成する平均粒径60nm未満の粒子は、光散
乱法を用いて測定する。すなわち、ニコンプインストゥ
ルメント株式会社(Nicomp Instruments Inc.)製の商
品名「NICOMP MODEL 270 SUBMICRON PARTICLE SIZER」
により求められる全粒子の50%の点にある粒子の「等
価球直径」をもって、平均粒径(nm)とする。
60nm未満) 小突起を形成する平均粒径60nm未満の粒子は、光散
乱法を用いて測定する。すなわち、ニコンプインストゥ
ルメント株式会社(Nicomp Instruments Inc.)製の商
品名「NICOMP MODEL 270 SUBMICRON PARTICLE SIZER」
により求められる全粒子の50%の点にある粒子の「等
価球直径」をもって、平均粒径(nm)とする。
【0090】(5)体積形状係数(f)
走査型電子顕微鏡により、用いたサイズに応じた倍率に
て各粒子の写真を撮影し、画像解析処理装置ルーゼック
ス500(日本レギュレーター社製)を用い、投影面最
大径を粒子の平均粒径(D)(μm)として求め、また
粒子の体積(V)(μm3)を算出し、下記式(I)によ
り計算する。
て各粒子の写真を撮影し、画像解析処理装置ルーゼック
ス500(日本レギュレーター社製)を用い、投影面最
大径を粒子の平均粒径(D)(μm)として求め、また
粒子の体積(V)(μm3)を算出し、下記式(I)によ
り計算する。
【0091】
【数1】f=V/D3 ・・・・・(I)
【0092】(6)ポリエステル層A、Bの厚み、およ
びフィルム全体の厚み フィルム全体の厚みはマイクロメーターにてランダムに
10点測定し、その平均値を用いる。ポリエステル層
A、Bの層厚については、薄いポリエステル層の層厚み
を下記に述べる方法にて測定し、厚いポリエステル層の
層厚みは、全厚みより皮膜層および薄いポリエステル層
の層厚を引き算して求める。すなわち、二次イオン質量
分析装置(SIMS)を用いて、被覆層を除いた表層から深
さ5,000nmの範囲のフィルム中の粒子の内最も高
濃度の粒子に起因する金属元素(M +)とポリエステル
の炭化水素(C+)の濃度比(M+/C+)を粒子濃度と
し、表面から深さ5,000nmまで厚さ方向の分析を
行う。表層では表面という界面のために粒子濃度は低
く、表面から遠ざかるにつれて粒子濃度は高くなる。本
発明の場合、粒子濃度は一旦安定値1になったのち、上
昇して安定値2になる場合と、単調に減少する場合とが
ある。この分布曲線をもとに、前者の場合は、(安定値
1+安定値2)/2の粒子濃度を与える深さをもって、
また後者の場合は粒子濃度が安定値1の1/2になる深
さ(この深さは安定値1を与える深さよりも深い)をも
って、薄いポリエステル層の厚み(μm)とする。測定
条件は、以下のとおりである。
びフィルム全体の厚み フィルム全体の厚みはマイクロメーターにてランダムに
10点測定し、その平均値を用いる。ポリエステル層
A、Bの層厚については、薄いポリエステル層の層厚み
を下記に述べる方法にて測定し、厚いポリエステル層の
層厚みは、全厚みより皮膜層および薄いポリエステル層
の層厚を引き算して求める。すなわち、二次イオン質量
分析装置(SIMS)を用いて、被覆層を除いた表層から深
さ5,000nmの範囲のフィルム中の粒子の内最も高
濃度の粒子に起因する金属元素(M +)とポリエステル
の炭化水素(C+)の濃度比(M+/C+)を粒子濃度と
し、表面から深さ5,000nmまで厚さ方向の分析を
行う。表層では表面という界面のために粒子濃度は低
く、表面から遠ざかるにつれて粒子濃度は高くなる。本
発明の場合、粒子濃度は一旦安定値1になったのち、上
昇して安定値2になる場合と、単調に減少する場合とが
ある。この分布曲線をもとに、前者の場合は、(安定値
1+安定値2)/2の粒子濃度を与える深さをもって、
また後者の場合は粒子濃度が安定値1の1/2になる深
さ(この深さは安定値1を与える深さよりも深い)をも
って、薄いポリエステル層の厚み(μm)とする。測定
条件は、以下のとおりである。
【0093】(a)測定装置
二次イオン質量分析装置(SIMS);パーキン・エルマー
株式会社(PERKIN ELMER INC.)製、「6300」 (b)測定条件 一次イオン種:O2+ 一次イオン加速電圧:12KV 一次イオン電流:200nA ラスター領域:400μm□ 分析領域:ゲート30% 測定真空度:6.0×10-9Torr E−GUNN:0.5KV−3.0A
株式会社(PERKIN ELMER INC.)製、「6300」 (b)測定条件 一次イオン種:O2+ 一次イオン加速電圧:12KV 一次イオン電流:200nA ラスター領域:400μm□ 分析領域:ゲート30% 測定真空度:6.0×10-9Torr E−GUNN:0.5KV−3.0A
【0094】なお、表層から5,000nmの範囲に最
も多く存在する粒子がシリコーン樹脂以外の有機高分子
粒子の場合はSIMSでは測定が難しいので、表面からエッ
チングしながらFT−IR(フーリエトランスフォーム赤外
分光法)、粒子によってはXPS(X線光電分光法)な
どで上記同様の濃度分布曲線を測定し、層厚(μm)を
求める。
も多く存在する粒子がシリコーン樹脂以外の有機高分子
粒子の場合はSIMSでは測定が難しいので、表面からエッ
チングしながらFT−IR(フーリエトランスフォーム赤外
分光法)、粒子によってはXPS(X線光電分光法)な
どで上記同様の濃度分布曲線を測定し、層厚(μm)を
求める。
【0095】(7)皮膜層Cの厚み
フィルムの小片をエポキシ樹脂にて固定成形し、ミクロ
トームにて約600オングストロームの厚みの超薄切片
(フィルムの流れ方向に平行に切断する)を作成した。
この試料を透過型電子顕微鏡(株式会社日立製作所製:
H−800型)にて観察し、皮膜層Cの境界面を探して皮膜
層の厚み(nm)を求める。
トームにて約600オングストロームの厚みの超薄切片
(フィルムの流れ方向に平行に切断する)を作成した。
この試料を透過型電子顕微鏡(株式会社日立製作所製:
H−800型)にて観察し、皮膜層Cの境界面を探して皮膜
層の厚み(nm)を求める。
【0096】(8)表面粗さ
WRa
WYKO株式会社製の非接触三次元粗さ計、商品名「TOPO−
3D」を用いて、測定倍率40倍、測定面積242μm×
239μm(0.058mm2)の条件にて測定を行
い、表面粗さのプロフィル(オリジナルデータ)を得
た。上記粗さ計内蔵ソフトによる表面解析により、下式
によって定義される中心面平均粗さ(WRa)を得る。
3D」を用いて、測定倍率40倍、測定面積242μm×
239μm(0.058mm2)の条件にて測定を行
い、表面粗さのプロフィル(オリジナルデータ)を得
た。上記粗さ計内蔵ソフトによる表面解析により、下式
によって定義される中心面平均粗さ(WRa)を得る。
【0097】
【数2】
【0098】ここで、Zjkは、測定方向(242μ
m)およびそれと直行する方向(239μm)を、それ
ぞれM分割およびN分割したときの各方向のj番目、k
番目の位置における三次元粗さチャート上の高さであ
る。 十点平均粗さWRz 上記と同じ測定器を用い、同じ条件で測定して得られ
たデーターから、同粗さ計内臓のソフトによる表面解析
により、ピーク(Hp)の高い方から5点と谷(Hv)
の低い方から5点をとった平均値を求めWRzとする。
m)およびそれと直行する方向(239μm)を、それ
ぞれM分割およびN分割したときの各方向のj番目、k
番目の位置における三次元粗さチャート上の高さであ
る。 十点平均粗さWRz 上記と同じ測定器を用い、同じ条件で測定して得られ
たデーターから、同粗さ計内臓のソフトによる表面解析
により、ピーク(Hp)の高い方から5点と谷(Hv)
の低い方から5点をとった平均値を求めWRzとする。
【0099】
【数3】
【0100】(9)ヤング率
東洋ボールドウィン株式会社製の引っ張り試験機、商品
名「テンシロン」を用いて、温度20℃、湿度50%に
調節された室内において、長さ300mm、幅12.7
mmの試料フィルムを10%/分のひずみ速度で引っ張
り、引っ張り応力−ひずみ曲線の初めの直線部分を用い
て下記式(V)によって計算する。
名「テンシロン」を用いて、温度20℃、湿度50%に
調節された室内において、長さ300mm、幅12.7
mmの試料フィルムを10%/分のひずみ速度で引っ張
り、引っ張り応力−ひずみ曲線の初めの直線部分を用い
て下記式(V)によって計算する。
【0101】
【数4】E=Δσ/Δε ・・・・・(V)
ここで、Eはヤング率、Δσは直線上の2点間の元の平
均断面積による応力差、Δεは同じ2点間のひずみ差で
ある。
均断面積による応力差、Δεは同じ2点間のひずみ差で
ある。
【0102】(10)巻き取り性
スリット時の巻き取り条件を最適化したのち、幅600
mm×12,000mのサイズで、30ロールを速度1
00m/分でスリットし、スリット後のフィルム表面
に、ブツ状、突起やシワのないロールを良品として、以
下の基準にて巻き取り性を評価する。 ◎:良品ロールの本数28本以上 ○:良品ロールの本数25〜27本 ×:良品ロールの本数24本以下
mm×12,000mのサイズで、30ロールを速度1
00m/分でスリットし、スリット後のフィルム表面
に、ブツ状、突起やシワのないロールを良品として、以
下の基準にて巻き取り性を評価する。 ◎:良品ロールの本数28本以上 ○:良品ロールの本数25〜27本 ×:良品ロールの本数24本以下
【0103】(11)耐削れ性
幅12.7mmにスリットしたフィルムを、直径2mm
のSUS製ガイドピンを被膜層Cの面に対し角度40°
の条件で引っ掛け、張力30g、速度150m/分で5
0m走行させたときに、ガイドピンに付着した削れ粉の
堆積の幅を顕微鏡写真撮影(×160倍)して求める。
削れ粉の堆積の幅で以下のように判断する。削れ粉の堆
積幅が小さいほど、削れ性に優れている。 ○:0.30mm未満 △:0.30mm以上 0.50mm未満 ×:0.50mm以上
のSUS製ガイドピンを被膜層Cの面に対し角度40°
の条件で引っ掛け、張力30g、速度150m/分で5
0m走行させたときに、ガイドピンに付着した削れ粉の
堆積の幅を顕微鏡写真撮影(×160倍)して求める。
削れ粉の堆積の幅で以下のように判断する。削れ粉の堆
積幅が小さいほど、削れ性に優れている。 ○:0.30mm未満 △:0.30mm以上 0.50mm未満 ×:0.50mm以上
【0104】(12)耐ブロッキング性
2枚のフィルムの被膜層C形成面側と、他方の表面(A
面)を重ね合せ、これに35℃×80%RHの雰囲気下
にて、無荷重下10時間放置する。その後、同一雰囲気
下にて15N/mm2の荷重下で24時間処理し、5c
m幅の短冊状に切り取り、引張り試験機にてブロッキン
グさせた2枚のフイルムを100m/分の速度で剥離
し、フイルムのA面を微分干渉顕微鏡で950倍で5視
野観察し、以下の基準で評価する。 ○:転写異物や皮膜層の剥がれが全く認められない △:転写異物や皮膜層の剥がれが一部認められる ×:転写異物や皮膜層の剥がれが一面にある、もしくは
破断発生
面)を重ね合せ、これに35℃×80%RHの雰囲気下
にて、無荷重下10時間放置する。その後、同一雰囲気
下にて15N/mm2の荷重下で24時間処理し、5c
m幅の短冊状に切り取り、引張り試験機にてブロッキン
グさせた2枚のフイルムを100m/分の速度で剥離
し、フイルムのA面を微分干渉顕微鏡で950倍で5視
野観察し、以下の基準で評価する。 ○:転写異物や皮膜層の剥がれが全く認められない △:転写異物や皮膜層の剥がれが一部認められる ×:転写異物や皮膜層の剥がれが一面にある、もしくは
破断発生
【0105】(13)磁気テープの製造および特性(電
磁変換特性)評価 積層ポリエステルフィルムの皮膜層Cの表面に、真空蒸
着法により、コバルト100%の強磁性薄膜を0.2μ
mの厚みになるように2層(各層厚約0.1μm)形成
する。形成した強磁性薄膜の表面にダイヤモンドライク
カーボン(DLC)膜、さらに含フッ素カルボン酸系潤滑
層を順次設け、さらにポリエステル層Aの表面に、公知
の方法でバックコート層を設ける。その後、8mm幅に
スリットし、市販の8mmビデオカセットにローディン
グした。次いで、下記の市販の機器を用いてテープの特
性(C/N)を測定する。 (a)使用機器 8mmビデオテープレコーダー、ソニー株式会社製、商
品名「EDV−6000」株式会社シバソク製、ノイズメータ
ー (b)測定方法 記録波長0.5μm(周波数約7.4MHz)の信号を
記録し、その再生信号の6.4MHzと7.4MHzの
値の比をそのテープのC/Nとし、市販8mmビデオ用
蒸着テープのC/Nを0dBとし、相対値で以下の通り
評価する。 ◎:市販テープ対比+3db以上 ○:市販テープ対比+2dB以上 △:市販テープ対比−2dB以上〜+2dB未満 ×:市販テープ対比−2dB未満
磁変換特性)評価 積層ポリエステルフィルムの皮膜層Cの表面に、真空蒸
着法により、コバルト100%の強磁性薄膜を0.2μ
mの厚みになるように2層(各層厚約0.1μm)形成
する。形成した強磁性薄膜の表面にダイヤモンドライク
カーボン(DLC)膜、さらに含フッ素カルボン酸系潤滑
層を順次設け、さらにポリエステル層Aの表面に、公知
の方法でバックコート層を設ける。その後、8mm幅に
スリットし、市販の8mmビデオカセットにローディン
グした。次いで、下記の市販の機器を用いてテープの特
性(C/N)を測定する。 (a)使用機器 8mmビデオテープレコーダー、ソニー株式会社製、商
品名「EDV−6000」株式会社シバソク製、ノイズメータ
ー (b)測定方法 記録波長0.5μm(周波数約7.4MHz)の信号を
記録し、その再生信号の6.4MHzと7.4MHzの
値の比をそのテープのC/Nとし、市販8mmビデオ用
蒸着テープのC/Nを0dBとし、相対値で以下の通り
評価する。 ◎:市販テープ対比+3db以上 ○:市販テープ対比+2dB以上 △:市販テープ対比−2dB以上〜+2dB未満 ×:市販テープ対比−2dB未満
【0106】[実施例1]2,6−ナフタレンジカルボ
ン酸ジメチル100部とエチレングリコール70部の混
合物に、エステル交換触媒として酢酸マンガン・4水塩
0.025部を添加し、内温を150℃から徐々に上げ
ながらエステル交換反応を行った。エステル交換反応が
95%となった時点で、安定剤として亜リン酸を0.0
1部添加し、充分撹拌した後、エチレングリコール2.
5部中で無水トリメリット酸0.8部とテトラブチルチ
タネート0.65部を反応せしめた液(チタン含有率は
11重量%)0.014部を添加した。さらに滑剤(不
活性粒子A)として平均粒径60nmの球状シリカ(体
積形状係数0.5)を0.03%(ポリマーに対し)添
加して充分撹拌した後、次いで反応生成物を重合反応器
に移し、高温真空下(最終内温295℃)にて重縮合を
行い、固有粘度0.60のポリエステルA用のポリエチ
レン2,6−ナフタレート(PEN)(樹脂A1)を得
た。
ン酸ジメチル100部とエチレングリコール70部の混
合物に、エステル交換触媒として酢酸マンガン・4水塩
0.025部を添加し、内温を150℃から徐々に上げ
ながらエステル交換反応を行った。エステル交換反応が
95%となった時点で、安定剤として亜リン酸を0.0
1部添加し、充分撹拌した後、エチレングリコール2.
5部中で無水トリメリット酸0.8部とテトラブチルチ
タネート0.65部を反応せしめた液(チタン含有率は
11重量%)0.014部を添加した。さらに滑剤(不
活性粒子A)として平均粒径60nmの球状シリカ(体
積形状係数0.5)を0.03%(ポリマーに対し)添
加して充分撹拌した後、次いで反応生成物を重合反応器
に移し、高温真空下(最終内温295℃)にて重縮合を
行い、固有粘度0.60のポリエステルA用のポリエチ
レン2,6−ナフタレート(PEN)(樹脂A1)を得
た。
【0107】さらに、上記と同様の方法で、エステル交
換反応を行い、エステル交換反応が95%となった時点
で、安定剤として亜リン酸を0.01部添加し、充分撹
拌した後、三酸化アンチモン0.03部添加した。系内
に混入した水を充分留出させた後、滑剤(不活性粒子
B)として、平均粒径300nmのシリコーン粒子およ
び平均粒径100nmのθ型アルミナを、樹脂中にそれ
ぞれ0.05%および0.2%添加して充分撹拌した
後、次いで反応生成物を重合反応器に移し、高温真空下
(最終内温295℃)にて重縮合を行い、固有粘度0.
70のポリエステル層B用のポリエチレン−2,6−ナ
フタレート(PEN)(樹脂B1)を得た。この際、本
ポリマー中のアンチモン残存量は250ppmであっ
た。
換反応を行い、エステル交換反応が95%となった時点
で、安定剤として亜リン酸を0.01部添加し、充分撹
拌した後、三酸化アンチモン0.03部添加した。系内
に混入した水を充分留出させた後、滑剤(不活性粒子
B)として、平均粒径300nmのシリコーン粒子およ
び平均粒径100nmのθ型アルミナを、樹脂中にそれ
ぞれ0.05%および0.2%添加して充分撹拌した
後、次いで反応生成物を重合反応器に移し、高温真空下
(最終内温295℃)にて重縮合を行い、固有粘度0.
70のポリエステル層B用のポリエチレン−2,6−ナ
フタレート(PEN)(樹脂B1)を得た。この際、本
ポリマー中のアンチモン残存量は250ppmであっ
た。
【0108】得られた樹脂A1、樹脂B1を、それぞれ
170℃で6時間乾燥後、2台の押し出し機に供給し、
溶融温度280〜300℃にて溶融し、平均目開き11
μmの鋼線フィルターで高精度ろ過したのち、マルチマ
ニホールド型共押出しダイを用いて、ポリエステル層A
の片面にポリエステル層Bを積層させ、急冷して厚さ8
9μmの未延伸積層ポリエステルフィルムを得た。
170℃で6時間乾燥後、2台の押し出し機に供給し、
溶融温度280〜300℃にて溶融し、平均目開き11
μmの鋼線フィルターで高精度ろ過したのち、マルチマ
ニホールド型共押出しダイを用いて、ポリエステル層A
の片面にポリエステル層Bを積層させ、急冷して厚さ8
9μmの未延伸積層ポリエステルフィルムを得た。
【0109】得られた未延伸フィルムを予熱し、さらに
低速・高速のロール間でフィルム温度135℃にて3.
6倍に延伸し、急冷して縦延伸フィルムを得た。次いで
縦延伸フィルムのA層側に下記に示す組成(固形分換
算)の水性塗液(全固形分濃度1.0%)をキスコート
法により、乾燥後の皮膜層Dの厚みが8nmとなるよう
に塗布した。
低速・高速のロール間でフィルム温度135℃にて3.
6倍に延伸し、急冷して縦延伸フィルムを得た。次いで
縦延伸フィルムのA層側に下記に示す組成(固形分換
算)の水性塗液(全固形分濃度1.0%)をキスコート
法により、乾燥後の皮膜層Dの厚みが8nmとなるよう
に塗布した。
【0110】<塗液の固形分組成(皮膜層D用)>
バインダー:ポリ(メタ)アクリル−ポリエステル
60% ・ポリエステル部;テレフタル酸(55モル%)、イソ
フタル酸(40モル%)、5−ナトリウムスルホイソフ
タル酸(5モル%)/エチレングリコール(80モル
%)、シクロヘキサンジメタノール(20モル%) ・ポリ(メタ)アクリル部;メチルメタクリレート(7
5モル%)、グルシジルメタクリレート(20モル
%)、n−ブチルアクリレート(5モル%) ・多価カルボン酸成分/(メタ)アクリル酸成分のモル
比=3/7 不活性粒子C:アクリルフィラー(平均粒径30nm)
(体積形状係数0.40)(日本触媒株式会社製、エポ
スター)7% 界面活性剤X:(日本油脂株式会社製、ノニオンNS−20
8.5)3% 界面活性剤Y:(日本油脂株式会社製、ノニオンNS−24
0)30% また、同時にB層側に下記に示す組成(固形分換算)の
水性塗液(全固形分濃度2.0%)をキスコート法によ
り乾燥後の皮膜層Cの厚みが15nmとなるように塗布
した。
60% ・ポリエステル部;テレフタル酸(55モル%)、イソ
フタル酸(40モル%)、5−ナトリウムスルホイソフ
タル酸(5モル%)/エチレングリコール(80モル
%)、シクロヘキサンジメタノール(20モル%) ・ポリ(メタ)アクリル部;メチルメタクリレート(7
5モル%)、グルシジルメタクリレート(20モル
%)、n−ブチルアクリレート(5モル%) ・多価カルボン酸成分/(メタ)アクリル酸成分のモル
比=3/7 不活性粒子C:アクリルフィラー(平均粒径30nm)
(体積形状係数0.40)(日本触媒株式会社製、エポ
スター)7% 界面活性剤X:(日本油脂株式会社製、ノニオンNS−20
8.5)3% 界面活性剤Y:(日本油脂株式会社製、ノニオンNS−24
0)30% また、同時にB層側に下記に示す組成(固形分換算)の
水性塗液(全固形分濃度2.0%)をキスコート法によ
り乾燥後の皮膜層Cの厚みが15nmとなるように塗布
した。
【0111】塗液の固形分組成
・セルロース化合物:30%(メチルセルロース(信越
化学工業株式会社製、メトローズSM25)) ・バインダー(ポリ(メタ)アクリル−ポリエステ
ル):60% ・ポリエステル部;テレフタル酸(55モル%)、イソ
フタル酸(40モル%)、5−ナトリウムスルホイソフ
タル酸(5モル%)/エチレングリコール(80モル
%)、シクロヘキサンジメタノール(20モル%) ・アクリル部;メチルメタクリレート(90モル%)、
グルシジルメタクリレート(10モル%) ・多価カルボン酸成分/(メタ)アクリル酸成分のモル
比=6/4 ・アクリル粒子:5%(平均粒径50nm) ・界面活性剤:5%(日本油脂製、ノニオンNS−20
8.5) 続いてステンターに供給し、155℃にて横方向に5.
7倍に延伸した。得られた二軸延伸フィルムを、200
℃の熱風で4秒間熱固定し、全厚み4.4μmで、ポリ
エステル層Bの厚み0.6μmの積層二軸配向ポリエス
テルフィルムを得た。このフィルムのポリエステル層
A、Bの厚みについては、2台の押し出し機の吐出量に
より調整した。このフィルムの皮膜層C側の表面から測
定した表面粗さWRaは、1.3nm、このフィルムの
ヤング率は縦方向5500N/mm 2、横方向10,5
00N/mm2であった。この積層フィルムのその他の
特性、およびこのフィルムを用いた強磁性薄膜蒸着型磁
気テープの特性を表1に示す。
化学工業株式会社製、メトローズSM25)) ・バインダー(ポリ(メタ)アクリル−ポリエステ
ル):60% ・ポリエステル部;テレフタル酸(55モル%)、イソ
フタル酸(40モル%)、5−ナトリウムスルホイソフ
タル酸(5モル%)/エチレングリコール(80モル
%)、シクロヘキサンジメタノール(20モル%) ・アクリル部;メチルメタクリレート(90モル%)、
グルシジルメタクリレート(10モル%) ・多価カルボン酸成分/(メタ)アクリル酸成分のモル
比=6/4 ・アクリル粒子:5%(平均粒径50nm) ・界面活性剤:5%(日本油脂製、ノニオンNS−20
8.5) 続いてステンターに供給し、155℃にて横方向に5.
7倍に延伸した。得られた二軸延伸フィルムを、200
℃の熱風で4秒間熱固定し、全厚み4.4μmで、ポリ
エステル層Bの厚み0.6μmの積層二軸配向ポリエス
テルフィルムを得た。このフィルムのポリエステル層
A、Bの厚みについては、2台の押し出し機の吐出量に
より調整した。このフィルムの皮膜層C側の表面から測
定した表面粗さWRaは、1.3nm、このフィルムの
ヤング率は縦方向5500N/mm 2、横方向10,5
00N/mm2であった。この積層フィルムのその他の
特性、およびこのフィルムを用いた強磁性薄膜蒸着型磁
気テープの特性を表1に示す。
【0112】[実施例2,3]ポリエステル層Aおよび
層B中の不活性粒子の種類、平均粒径、添加量を表1に
示すとおり変更した以外は、実施例1と同様にして積層
ポリエステルフィルムを得た。得られたフィルムの特
性、およびそのフィルムを用いた強磁性薄膜蒸着型磁気
テープの特性を表1に示す。
層B中の不活性粒子の種類、平均粒径、添加量を表1に
示すとおり変更した以外は、実施例1と同様にして積層
ポリエステルフィルムを得た。得られたフィルムの特
性、およびそのフィルムを用いた強磁性薄膜蒸着型磁気
テープの特性を表1に示す。
【0113】[実施例4]皮膜層Cに含有されるセルロ
ースの溶液粘度を表1に示す通り変更した以外は実施例
3と同様にして積層ポリエステルフィルムを得た。得ら
れたフィルムの特性、およびこのフィルムを用いた強磁
性薄膜蒸着型磁気テープの特性を表1に示す。
ースの溶液粘度を表1に示す通り変更した以外は実施例
3と同様にして積層ポリエステルフィルムを得た。得ら
れたフィルムの特性、およびこのフィルムを用いた強磁
性薄膜蒸着型磁気テープの特性を表1に示す。
【0114】[実施例5]ポリエステルAおよびBの重
合に用いる2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチル
を、同じモル量のジメチルテレフタレートに変更した以
外は、実施例1と同様にしてポリエステル層A、B用の
ポリエチレンテレフタレート(PET)を得た。固有粘
度はポリエステル層A用樹脂が0.60、ポリエステル
層B用樹脂が0.67であった。
合に用いる2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチル
を、同じモル量のジメチルテレフタレートに変更した以
外は、実施例1と同様にしてポリエステル層A、B用の
ポリエチレンテレフタレート(PET)を得た。固有粘
度はポリエステル層A用樹脂が0.60、ポリエステル
層B用樹脂が0.67であった。
【0115】これらの樹脂を、それぞれ170℃で3時
間乾燥後、実施例1と同様にして、各層厚みを調整し、
厚さ89μmの未延伸積層熱可塑性樹脂フィルムを得
た。
間乾燥後、実施例1と同様にして、各層厚みを調整し、
厚さ89μmの未延伸積層熱可塑性樹脂フィルムを得
た。
【0116】得られた未延伸フィルムを予熱し、さらに
低速・高速のロール間でフィルム温度100℃にて3.
3倍に延伸し、急冷して縦延伸フィルムを得た。次いで
縦延伸フィルムのA層側に、不活性粒子Cをコアシェル
フィラー(コア;架橋ポリスチレン、シェル;ポリメチ
ルメタクリレート)(平均粒径;30nm、体積形状係
数0.45)ジェイエスアール株式会社製、「SX 872
1」に変更した以外は実施例1と同じ組成の水性塗液
(全固形分濃度1.0%)を実施例1と同様に塗布し
た。
低速・高速のロール間でフィルム温度100℃にて3.
3倍に延伸し、急冷して縦延伸フィルムを得た。次いで
縦延伸フィルムのA層側に、不活性粒子Cをコアシェル
フィラー(コア;架橋ポリスチレン、シェル;ポリメチ
ルメタクリレート)(平均粒径;30nm、体積形状係
数0.45)ジェイエスアール株式会社製、「SX 872
1」に変更した以外は実施例1と同じ組成の水性塗液
(全固形分濃度1.0%)を実施例1と同様に塗布し
た。
【0117】続いてステンターに供給し、110℃にて
横方向に4.2倍に延伸した。得られた二軸延伸フィル
ムを、220℃の熱風で4秒間熱固定し、全厚み6.4
μm、熱可塑性樹脂層Bの厚み1.0μmの積層二軸配
向ポリエステルフィルムを得た。このフィルムの熱可塑
性樹脂層A、Bの厚みについては、2台の押し出し機の
吐出量により調整した。このフィルムの塗膜層C側の表
面から測定した表面粗さWRaは、1.7nm、このフ
ィルムのヤング率は縦方向5000N/mm2、横方向
7000N/mm2であった。この積層フィルムのその
他の特性、およびこのフィルムを用いた強磁性薄膜蒸着
型磁気テープの特性を表1に示す。
横方向に4.2倍に延伸した。得られた二軸延伸フィル
ムを、220℃の熱風で4秒間熱固定し、全厚み6.4
μm、熱可塑性樹脂層Bの厚み1.0μmの積層二軸配
向ポリエステルフィルムを得た。このフィルムの熱可塑
性樹脂層A、Bの厚みについては、2台の押し出し機の
吐出量により調整した。このフィルムの塗膜層C側の表
面から測定した表面粗さWRaは、1.7nm、このフ
ィルムのヤング率は縦方向5000N/mm2、横方向
7000N/mm2であった。この積層フィルムのその
他の特性、およびこのフィルムを用いた強磁性薄膜蒸着
型磁気テープの特性を表1に示す。
【0118】[比較例1]皮膜層Cに含有されるセルロ
ースの溶液粘度を表1に示す通り変更した以外は実施例
1と同様にして積層ポリエステルフィルムを得た。得ら
れたフィルムは、フイルム走行時の皮膜層C中の不活性
粒子Cが脱落する頻度が増加し、反対面への転写も多数
起こったりしたため、磁気テープにした際、十分な電磁
変換特性を得ることができなかった。その他の特性、お
よびこのフィルムを用いた強磁性薄膜蒸着型磁気テープ
の特性を表1に示す。
ースの溶液粘度を表1に示す通り変更した以外は実施例
1と同様にして積層ポリエステルフィルムを得た。得ら
れたフィルムは、フイルム走行時の皮膜層C中の不活性
粒子Cが脱落する頻度が増加し、反対面への転写も多数
起こったりしたため、磁気テープにした際、十分な電磁
変換特性を得ることができなかった。その他の特性、お
よびこのフィルムを用いた強磁性薄膜蒸着型磁気テープ
の特性を表1に示す。
【0119】[比較例2]皮膜層Cを塗布しない以外は
実施例1と同様にして積層ポリエステルフィルムを得
た。得られたフィルムは、走行時の剥離放電が頻発し、
ポリエステル層Aの表面が荒れるために磁気テープにし
た際、十分な電磁変換特性を得ることができなかった。
その他の特性、およびこのフィルムを用いた強磁性薄膜
蒸着型磁気テープの特性を表1に示す。
実施例1と同様にして積層ポリエステルフィルムを得
た。得られたフィルムは、走行時の剥離放電が頻発し、
ポリエステル層Aの表面が荒れるために磁気テープにし
た際、十分な電磁変換特性を得ることができなかった。
その他の特性、およびこのフィルムを用いた強磁性薄膜
蒸着型磁気テープの特性を表1に示す。
【0120】[比較例3]皮膜層Cにセルロースを含有
させない以外は実施例1と同様にして積層ポリエステル
フィルムを得た。得られたフィルムは、フイルム走行時
の皮膜層C中の不活性粒子Cが脱落する頻度が増加し、
反対面への転写も多数起こったり、ブロッキングによる
ポリエステル層Aの表面荒れを引き起こしたりしたた
め、磁気テープにした際、十分な電磁変換特性を得るこ
とができなかった。その他の特性、およびこのフィルム
を用いた強磁性薄膜蒸着型磁気テープの特性を表1に示
す。
させない以外は実施例1と同様にして積層ポリエステル
フィルムを得た。得られたフィルムは、フイルム走行時
の皮膜層C中の不活性粒子Cが脱落する頻度が増加し、
反対面への転写も多数起こったり、ブロッキングによる
ポリエステル層Aの表面荒れを引き起こしたりしたた
め、磁気テープにした際、十分な電磁変換特性を得るこ
とができなかった。その他の特性、およびこのフィルム
を用いた強磁性薄膜蒸着型磁気テープの特性を表1に示
す。
【0121】[比較例4]ポリエステル層Bに含有させ
る不活性粒子Bの種類、平均粒径、添加量を表1に示す
ようにした以外は、実施例1と同様にして積層ポリエス
テルフィルムを得た。得られたフィルムは、B層側の突
起の反対面への形状転写の程度が強く、磁気テープにし
た際、十分な電磁変換特性を得ることができなかった。
その他の特性、およびこのフィルムを用いた強磁性薄膜
蒸着型磁気テープの特性を表1に示す。
る不活性粒子Bの種類、平均粒径、添加量を表1に示す
ようにした以外は、実施例1と同様にして積層ポリエス
テルフィルムを得た。得られたフィルムは、B層側の突
起の反対面への形状転写の程度が強く、磁気テープにし
た際、十分な電磁変換特性を得ることができなかった。
その他の特性、およびこのフィルムを用いた強磁性薄膜
蒸着型磁気テープの特性を表1に示す。
【0122】
【表1】
【0123】ここで、表1中の、PENはポリエチレン
−2,6−ナフタレート、PETはポリエチレンテレフ
タレートを示す。
−2,6−ナフタレート、PETはポリエチレンテレフ
タレートを示す。
【0124】表1から明らかなように、本発明による積
層ポリエステルフィルムは、片面が非常に平坦で、反対
面からのオリゴマーの転写も少なく、優れた電磁変換特
性を示すとともに、巻き取り性が極めて良好である。一
方、本発明の要件を満たさないものは、これらの特性を
同時に満足できない。
層ポリエステルフィルムは、片面が非常に平坦で、反対
面からのオリゴマーの転写も少なく、優れた電磁変換特
性を示すとともに、巻き取り性が極めて良好である。一
方、本発明の要件を満たさないものは、これらの特性を
同時に満足できない。
【0125】
【発明の効果】本発明によれば、耐ブロッキング性、耐
削れ性、巻き取り性、加工適性に優れ、特に金属蒸着薄
膜型磁気記録媒体としたときに電磁変換特性に優れた積
層ポリエステルフィルムを得ることができる。
削れ性、巻き取り性、加工適性に優れ、特に金属蒸着薄
膜型磁気記録媒体としたときに電磁変換特性に優れた積
層ポリエステルフィルムを得ることができる。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考)
// C08L 67:00 C08L 67:00
(72)発明者 室岡 博文
神奈川県相模原市小山3丁目37番19号 帝
人デュポンフィルム株式会社相模原研究セ
ンター内
Fターム(参考) 4F006 AA35 AB16 AB24 AB34 AB35
AB36 AB39 AB72 CA02
4F100 AA19B AA19H AA20B AA20H
AA21B AA21H AC03B AC03H
AJ04C AK24C AK25B AK25C
AK41A AK41B AK41C AK42A
AK42B AK52B AL01C AL05C
AT00C BA03 BA04 BA07
BA10A BA10C BA10D BA25
BA41 CA18 DE01A DE01B
DE01C EH20 EH202 EH46
EH462 EJ05B EJ38 EJ382
GB41 JA06C JG06D JK09
JK14B JK14C JL01 YY00A
YY00B YY00C
5D006 CB01 CB05 CB07 CB08
Claims (12)
- 【請求項1】 ポリエステル層A、ポリエステル層Bお
よび皮膜層Cがこの順で積層された積層フィルムであっ
て、ポリエステル層Bは平均粒径が50〜1000nm
の不活性粒子Bを0.001〜1重量%含有し、ポリエ
ステル層Aは不活性粒子を含有しないかまたはポリエス
テル層Bに含有される不活性粒子よりも平均粒径の小さ
い不活性粒子Aを含有し、皮膜層Cは20℃での3重量
%水溶液の粘度が10〜1000mPa・sの範囲にあ
るセルロース化合物を1〜40重量%含有することを特
徴とする積層ポリエステルフイルム。 - 【請求項2】 皮膜層Cは、セルロース化合物のほか
に、(1)(メタ)アクリル酸、多価カルボン酸および
多価アルコールからなるポリ(メタ)アクリル酸−ポリ
エステルを40〜89重量%、(2)平均粒径が10〜
80nmの不活性粒子Cを1〜20重量%、(3)界面
活性剤を1〜30重量%含有する請求項1に記載の積層
ポリエステルフイルム。 - 【請求項3】 ポリ(メタ)アクリル酸−ポリエステル
中の多価カルボン酸成分/(メタ)アクリル酸成分のモ
ル比が1/9〜5/5であり、アクリル酸成分が(A)
エポキシ基を含有しないアルキルメタクリレート
(MA)65〜97モル%および(B)エポキシ基含有
(メタ)アクリレート(MB)3〜35モル%からなる
請求項2記載の積層ポリエステルフイルム。 - 【請求項4】 不活性粒子Bが架橋シリコーン樹脂、架
橋アクリル樹脂、架橋ポリエステル、酸化アルミニウ
ム、二酸化チタン、二酸化ケイ素、カオリン及びクレー
からなる群から選ばれる少なくとも1種の粒子である請
求項1に記載の積層ポリエステルフイルム。 - 【請求項5】 ポリエステル層Bの皮膜層Cと接してい
る表面の十点平均粗さ(WRzB)が30〜300nm
である請求項1記載の積層ポリエステルフイルム。 - 【請求項6】 積層ポリエステルフィルムの皮膜層Cが
積層されていない側の表面の表面粗さ(WRaA)が
0.1〜4nmの範囲にある請求項1記載の積層ポリエ
ステルフイルム。 - 【請求項7】 ポリエステル層Aのポリエステル層Bと
接していない表面に皮膜層Dが積層されており、該皮膜
層Dが平均粒径10〜50nm、体積形状係数0.1〜
π/6の不活性粒子Dを0.5〜30重量%含有する請
求項1記載の積層ポリエステルフィルム。 - 【請求項8】 厚さが2μm以上8μm未満である請求
項1記載の積層ポリエステルフィルム。 - 【請求項9】 ポリエステル層Aおよびポリエステル層
Bを構成するポリエステルがポリエチレンテレフタレー
トまたはポリエチレン−2,6−ナフタレートである請
求項1記載の積層ポリエステルフィルム。 - 【請求項10】 積層ポリエステルフィルムの皮膜層C
が積層されていない側の表面に磁性層を設けて、磁気記
録媒体用の支持体として用いられる請求項1〜9のいず
れかに記載の積層ポリエステルフィルム。 - 【請求項11】 請求項1〜9のいずれかに記載された
積層ポリエステルフィルムと、その皮膜層Cが積層され
ていない側の表面に設けられた磁性層とからなることを
特徴とする磁気記録媒体。 - 【請求項12】 磁性層が強磁性金属薄膜層である請求
項11に記載の磁気記録媒体。
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---|---|---|---|
JP2001336284A JP2003136656A (ja) | 2001-11-01 | 2001-11-01 | 積層ポリエステルフィルム |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2007111098A1 (ja) | 2006-03-24 | 2007-10-04 | Konica Minolta Medical & Graphic, Inc. | 透明バリア性シート及びその製造方法 |
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2001
- 2001-11-01 JP JP2001336284A patent/JP2003136656A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2007111098A1 (ja) | 2006-03-24 | 2007-10-04 | Konica Minolta Medical & Graphic, Inc. | 透明バリア性シート及びその製造方法 |
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