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JP2003117836A - 高能率研削加工用レジンボンド砥石 - Google Patents

高能率研削加工用レジンボンド砥石

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JP2003117836A
JP2003117836A JP2001350798A JP2001350798A JP2003117836A JP 2003117836 A JP2003117836 A JP 2003117836A JP 2001350798 A JP2001350798 A JP 2001350798A JP 2001350798 A JP2001350798 A JP 2001350798A JP 2003117836 A JP2003117836 A JP 2003117836A
Authority
JP
Japan
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grinding
abrasive grains
grindstone
resin
alumina
Prior art date
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Pending
Application number
JP2001350798A
Other languages
English (en)
Inventor
Tetsuji Miyazawa
徹二 宮澤
Toru Mochida
徹 持田
Isao Nakada
勲 中田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fuji Die Co Ltd
Original Assignee
Fuji Die Co Ltd
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Publication date
Application filed by Fuji Die Co Ltd filed Critical Fuji Die Co Ltd
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Publication of JP2003117836A publication Critical patent/JP2003117836A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高能率の研削加工が可能なレジンボンドのダ
イヤモンドおよびcBN砥石を提供する。 【解決手段】 該砥石の砥粒として、砥粒表面部に該砥
粒より微粒のアルミナ粒子を固着させた砥粒を用いる。
更に結合材に対する充填材として、少なくとも平均粒度
20μm以下の炭化ケイ素およびアルミナから選ばれる
1種または2種を添加したレジンボンド砥石とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、超硬合金、サーメ
ット、セラミックス、高硬度鋼などの硬質材料の研削加
工に用いられるレジンボンド砥石に関する。
【0002】
【従来の技術】研削加工用の砥石としては、炭化ケイ素
を砥粒としたGC砥石、アルミナを砥粒としたWA砥
石、ダイヤモンドを砥粒としたダイヤモンド砥石、立方
晶窒化ホウ素(cBN)を砥粒としたcBN砥石などが
知られている。更に、ダイヤモンド砥石およびcBN砥
石に関しては、砥粒結合材の種類によってレジンボンド
砥石、メタルボンド砥石、ビトリファイド砥石などが知
られている。これらの中では、レジンボンド砥石が比較
的に研削抵抗が低く、高能率の加工ができることから、
超硬合金、サーメット、セラミックスなどの硬質材料の
研削加工には、主にレジンボンドのダイヤモンド砥石
が、高硬度鋼など鉄系硬質材料の研削加工には、主にレ
ジンボンドのcBN砥石が用いられてきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】レジンボンド砥石に
は、研削能率を向上させるために種々の改良が加えられ
てきたが、例えば、外周部に砥石層を配置したストレー
ト型レジンボンド砥石を用いて超硬合金を研削する場
合、砥石の切込み量は、一般に砥粒の平均粒度の10〜
15%程度であり、通常の粗加工に用いられる砥粒粒度
140/170メッシュ(約105〜90μm)程度の
砥石においては、その研削条件は砥石周速1200〜1
800m/min、テーブル送り速度10〜18m/m
in、テーブル前後送り速度60〜120mm/min
であり、この場合1pass(テーブル前後送りの一方
向移動分)当たりの切込み量は約15μmが限界であっ
た。特開平6−206166には、高精度、高能率の研
削性能を示す芳香族炭化水素変性マレイミド樹脂を結合
剤とする研削砥石が開示されているが、その実施例によ
れば、切込み量は0.025mmであり、大幅な切込み
量の改善は実現されていない。これは、通常、切込み量
を大きくしようとすると研削抵抗が高くなり、砥石にビ
ビリ振動が生じたり、被研削材にクラックが生じたり、
更には砥石が破損することもあるからである。このよう
な従来のレジンボンド砥石の切込み量の制約は、研削加
工費が切削加工費に比べて著しく高価にならざるを得な
い一大要因であるため、その改善が求められていた。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の事情に
鑑み鋭意研究を重ねた結果、従来の砥石に比べて著しく
高能率の研削加工が可能なレジンボンド砥石を開発した
ものである。
【0005】まず、通常の研削条件で研削能率を上げる
ために切込み量を大きくすると、研削抵抗が増大し、前
記のような不具合が生じる原因を詳細に調べた結果、そ
の主たる原因は砥粒の脱落であるという知見を得た。そ
こでレジン系結合材による砥粒の保持力を向上させる方
法を種々検討した。その結果、砥粒の表面部に該砥粒よ
り微粒のアルミナ粒子を固着させると、該アルミナ粒子
により砥粒表面に凹凸が形成され、このアルミナ粒子固
着砥粒をレジンボンド砥石に用いると、砥粒の結合材に
よる機械的保持力が向上すると共に、アルミナも硬質で
あるのでそれによる研削効果と相俟って、研削加工時の
切込み量を飛躍的に大きくすることが可能となり、した
がって研削能率を著しく高めることができるようになる
ことを見出した。
【0006】ここで、砥粒表面部に固着させるアルミナ
粒子の平均粒度は、砥粒よりも微粒であることが必要で
あり、砥粒平均粒度の約1/5〜1/20が好適であ
る。アルミナ粒子平均粒度が砥粒平均粒度の約1/5を
超えると、砥粒表面全体にアルミナ粒子を固着させるこ
とが困難となり、約1/20より微粒では得られるアル
ミナ粒子固着砥粒の表面の凹凸が小さくなり、いずれの
場合も結合材による砥粒の機械的保持力が低下するから
である。したがって、例えば特開平3−95288に、
耐火金属酸化物を、有機金属化合物を用いて被覆した研
摩材粒子(砥粒)が開示されているが、このような砥粒
はその被覆層表面が平滑であるので、本発明に係るレジ
ンボンド砥石の砥粒としては適さない。
【0007】一方、現在市販されているアルミナ粉末に
は、その粒子形状が球類似形状、片状、多角形状などの
種々のものがあるが、本発明に係る砥粒に固着させるア
ルミナ粒子の形状は、片状であることが好ましい。これ
は、片状である方が砥粒との固着面積を比較的大きくで
きるので、砥粒に対するアルミナ粒子の固着強度が高く
なるためである。
【0008】砥粒に対するアルミナ粒子の固着量は、砥
粒との合計量の約25〜35質量%が好ましく、約30
質量%とするのがより好ましい。これは、アルミナ粒子
固着量が少なすぎるとアルミナ粒子による砥粒保持力が
低下し、同固着量が多すぎると研削加工時にアルミナ粒
子固着層が破壊されやすくなり、結果的に砥粒が脱落し
やすくなるからである。
【0009】更に、アルミナ粒子固着砥粒は、結合材に
よる砥粒の保持力が著しく向上するため、研削加工中の
砥粒の脱落を有効に防止できるばかりでなく、砥粒が少
しずつ欠落することにより新しい切れ刃が生じる結果、
通常用いられる砥粒よりも粒度の粗い砥粒を用いても良
好な被研削材面粗さが得られることが分かった。
【0010】したがって、例えば通常の粗研削加工用砥
石の砥粒粒度すなわち140/170メッシュよりも粗
い粒度100/120メッシュ(約150〜125μ
m)程度の砥粒を使用しても、140/170メッシュ
砥粒を用いた従来の砥石で得られると同程度の被研削材
面粗さが得られるため、砥粒粒度が粗い分、切込み量を
大きくできるので、この点においても研削加工能率に対
して有利となる。
【0011】また、レジンボンド砥石には、被研削材と
の摩擦抵抗の軽減、熱伝導率の向上、研削加工時に生じ
る砥粒砕片や研削屑による結合材の損耗抑制などの目的
で、一般に無機化合物や金属などの種々の充填材が添加
されるが、上記のアルミナ粒子固着砥粒を用いる場合に
は、通常添加される粒状黒鉛や銅粉末などのほかに、該
アルミナ粒子よりも微粒の、特に平均粒度20μm以下
の炭化ケイ素およびアルミナから選ばれる1種または2
種を充填材として添加すると、高い研削比(被研削材除
去体積/砥石減耗体積)が得られることが分かった。こ
れらの充填材が本発明に係るレジンボンド砥石に対して
特に好適である理由は、必ずしも詳らかではないが、充
填材の粒度に関しては、それらの平均粒度が上記の値を
超えると、砥粒表面部に固着させたアルミナ粒子の粒度
に近くなり結合材による砥粒保持力を損なうためか、研
削加工時に砥粒が脱落しやすくなるので好ましくない。
これら充填材の添加量は、多すぎると結合材全体の強度
が低下してかえって砥石が損耗されやすくなり、少なす
ぎると充填材による結合材の損耗抑制効果が得られなく
なるので、結合材および他の充填材との合計量に対して
15〜25体積%であることが好ましい。
【0012】本発明に係るレジンボンド砥石の結合材に
は、従来より知られているフェノール樹脂、フェノール
アラルキル樹脂、ポリイミド樹脂など、いずれの熱硬化
性樹脂も適用できるが、これらの内、フェノール樹脂と
フェノールアラルキル樹脂とを組み合わせた、いわゆる
耐熱性フェノール樹脂が、砥石の経済性、成形性および
砥石性能のバランスがよく、最も好適である。
【0013】また、本発明に係るレジンボンド砥石中の
ダイヤモンドまたはcBN砥粒の粒度は、通常用いられ
る粒度範囲のいずれでも適用できるが、粗加工用砥石に
おいては80〜120メッシュ(約180〜125μ
m)程度とすると、本発明に係るレジンボンド砥石の高
能率加工が可能という特徴が最大限に発揮されるので、
特に好ましい。このとき砥粒の含有量は、アルミナ粒子
固着分を含まない体積率で、砥粒以外の成分との合計量
に対して15〜38%(砥粒集中度60〜150)とす
るのが好適であり、特に粗加工用砥石には19〜23%
(砥粒集中度75〜90)とすることがより好ましい。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明に係るレジンボンド砥石に
用いられるアルミナ粒子固着砥粒を得るには、例えば、
砥粒に水ガラスやシリカゾルをまず被覆した後、これに
所定量のアルミナ粉末を加えて混合し、砥粒表面部にア
ルミナ粒子を付着させる。次いでアルミナ粒子付着砥粒
を加熱処理して、表面部にアルミナ粒子が固着した砥粒
を得る。
【0015】上記のようにして得られた砥粒を用いたレ
ジンボンド砥石を作製するには、従来の方法によればよ
い。例えば、台金の外周部に砥石層を配置するストレー
ト型の砥石を作製するには、該砥粒と熱硬化性樹脂と充
填材を乾式攪拌混合機により混合した後、ホットプレス
により台金と砥石層が一体となるように成形・焼成す
る。これを金型から取り出し高温乾燥器中で更に焼成す
る。その後、旋盤加工、砥石成形加工などの加工を施し
て最終製品に仕上げる。ここで、砥石層と台金との間に
砥粒を含まない結合材のみよりなる中間層を設けてもよ
いことは言うまでもない。
【0016】
【実施例】以下に、実施例によって本発明に係るレジン
ボンド砥石をより詳細に説明する。 (例1) <本発明砥石1>ダイヤモンド砥粒として、粒度100
/120メッシュ(約150〜125μm)のIRVダ
イヤモンド砥粒(東名ダイヤモンド製)に12体積%の
水ガラス(ケイ酸ナトリウム)を加え、混練機で混練し
て砥粒表面部に水ガラス被膜を形成させ、次いでこれに
平均粒度25μmのアルミナ粉末を加えて撹拌して砥粒
の表面にアルミナ粉末を付着させた。これを温度120
℃とした乾燥器中で十分乾燥後、電気炉に移し、450
℃に加熱して水ガラス被膜を溶融ガラス化してアルミナ
粒子をダイヤモンド砥粒の表面部に固着させた。このよ
うにして得られたアルミナ粒子固着ダイヤモンド砥粒に
おいて、アルミナ粒子の固着量は、3〜5質量%のガラ
ス質成分を含めて約30質量%であった。
【0017】別に、フェノール樹脂/フェノールアラル
キル樹脂の質量比60/40の混合樹脂60体積%、粒
度−2000メッシュ(約8μm以下)の炭化ケイ素粉
末20体積%、粒状黒鉛(粒度15〜20μm)11体
積%および銅粉(粒度8〜20μm)9体積%からなる
混合粉末を準備し、これに上記アルミナ粒子固着ダイヤ
モンド砥粒をその体積率が26.6%となるように加え
て混合することにより、砥石成形用混合粉末を得た。
【0018】内径200mmの砥石成形用金型内中央部
にアルミニウム合金製の砥石台金を配置し、金型内壁と
台金の外周部とで構成される空間に該砥石成形用混合粉
末を充填した後、加圧しつつ180℃にて1時間加熱し
た。これにより、該混合粉末中の樹脂成分は一旦溶融し
た後硬化し、台金の外周部に砥石層が一体に接着成形さ
れたレジンボンド砥石を得ることができた。
【0019】金型から取り出したレジンボンド砥石を、
高温乾燥器中、180℃で数時間更に加熱し、樹脂成分
を完全に硬化させた。その後、所定寸法になるように台
金部分の旋盤加工、砥石層の研ぎ出し加工を施して完成
品に仕上げた。
【0020】このようにして得た、ダイヤモンド粒度1
00/120メッシュ、砥粒集中度75(砥粒体積率1
9%)、寸法200D(砥石外径)×6T(砥石幅)×
3X(砥石層厚)×50.8Hmm(台金孔径)の本発
明砥石1を使用して、下記の条件で研削試験を行った。
【0021】研削盤:ワシノ製平面研削盤 SG52
F−II 被研削材:WC−10質量%Co超硬合金板(硬さHR
A90.0)、寸法:150×150×30mm 研削方式:湿式往復平面研削 砥石回転数:2700rpm(周速1700m/mi
n) テーブル送り速度:18m/min テーブル前後送り速度:80mm/min 切込み量:20,40μm/pass 総研削量:2mm
【0022】この研削条件では、試験が終了するまで本
発明砥石1を再ドレッシングすることなく研削加工する
ことができた。得られた結果を表1に示す。
【0023】
【表1】
【0024】本実施例では請求項2に係る充填材のう
ち、炭化ケイ素のみを添加する場合について示したが、
炭化ケイ素の代わりにアルミナ、または炭化ケイ素とア
ルミナの2種を添加した場合でも、本発明砥石1と同等
の研削性能を示すことが確かめられた。
【0025】<比較砥石1>本発明砥石1のダイヤモン
ド砥粒をアルミナ粒子の固着なし砥粒に変えた以外は、
本発明砥石1と同仕様の比較砥石1を作製し、本発明砥
石1で行った試験と同条件の研削試験を行った。
【0026】この場合は、研削時間の増加と共に研削抵
抗が著しく上昇し、総研削量1mm前後で研削試験を中
断せざるを得なかった。この中断時点での試験結果は、
表2に示したように本発明砥石1に比べて研削比が低下
し、研削面粗さが劣化したが、これはダイヤモンド砥粒
の脱落によるものと考えられた。
【0027】
【表2】
【0028】<比較砥石2>砥粒として、アルミナ粒子
固着なしの粒度140/170メッシュ(約105〜9
0μm)IRVダイヤモンド砥粒(東名ダイヤモンド
製)を使用し、充填材として粒度400/500メッシ
ュ程度(約40〜30μm)の炭化ケイ素を用いた以外
は本発明砥石1と同仕様にして、砥粒集中度75の従来
型の比較砥石2を作製し、本発明砥石1で行った試験と
同様の研削試験を試みた。
【0029】しかし、いずれの切込み量においても研削
開始後急速に研削抵抗が上昇し、研削を中断せざるを得
なかったので、切込み量を10μm/passとした試
験を行ったが、この場合は総研削量が1mmを超えた時
点で研削抵抗が著しく上昇した。これは、従来型のレジ
ンボンド砥石を用いて連続研削する場合に通常現れる、
目詰まりによるものと思われた。
【0030】<比較砥石3>砥粒として、本発明砥石1
と同じくアルミナ粒子を固着させた100/120メッ
シュのIRVダイヤモンド砥粒(東名ダイヤモンド製)
を使用し、充填材の炭化ケイ素の粒度を砥粒粒度よりや
や微粒の230/270メッシュ(約65〜50μm)
とした以外は、本発明砥石1と同仕様の比較砥石3を作
製した。
【0031】この砥石を使用し、本発明砥石1で行った
試験と同様の研削試験を行った結果、研削抵抗は、本発
明砥石1よりかなり高くなり、総研削量2mm近くで試
験を中断せざるを得なかったが、これは炭化ケイ素の粒
度が不適切であったため、アルミナ粒子固着ダイヤモン
ド砥粒の保持力が十分でなく、砥粒が脱落しやすかった
ためと判断できた。
【0032】(例2) <本発明砥石2>研削砥粒として、100/120メッ
シュのcBN砥粒(昭和電工製SBN)の表面部を次の
ように調製したシリカゾルで薄く被覆し、これに平均粒
度25μmのアルミナ粉末を加えて撹拌して砥粒の表面
にアルミナ粒子を付着させた。これを室温の乾燥器に装
入し昇温速度1℃/minで120℃に至るまで加熱・
乾燥後、電気炉に移し、0.5℃/minの昇温速度で
1050℃に加熱してシリカ被膜を溶融ガラス化するこ
とによって、アルミナ粒子をcBN砥粒の表面部に固着
させた。このようにして得られたアルミナ粒子固着cB
N砥粒において、アルミナ粒子の固着量は、3〜5質量
%のシリカガラス成分を含めて約33質量%であった。
【0033】ここで、アルミナ粒子を付着させるための
シリカゾル液の調製法は、次の通りである。 テトラエトキシシラン 100g 水 10g DMF(N,N−ジメチルホルムアミド) 2g アンモニア 1g
【0034】上記の混合液を攪拌しつつ約40℃に加温
すると、混合液は徐々に粘度が上昇し粘稠液となる。こ
のように調製したシリカゾルをcBN砥粒とアルミナ粒
子の固着材として使用した。
【0035】別に、フェノール樹脂60体積%、粒度−
2000メッシュの炭化ケイ素粉末20体積%、粒状黒
鉛(粒度15〜20μm)11体積%および銅粉(粒度
8〜20μm)9体積%からなる砥石結合材を準備し、
これに上記アルミナ粒子固着cBN砥粒を31体積%と
なるよう加えて混合し、砥石成形用混合粉末を得た。
【0036】本発明砥石1と同様に、内径200mmの
砥石成形用金型内中央部にアルミニウム合金製の砥石台
金を配置して、金型内壁と台金の外周部とで構成される
空間に該砥石成形用混合粉末を充填し、加圧しつつ18
0℃にて1時間加熱することにより、砥石成形用混合粉
末中の樹脂成分は一旦溶融した後硬化し、台金の外周部
にレジンボンド砥石層が一体に接着成形された砥石を得
ることができた。
【0037】砥石層を形成した後、金型から取り出した
レジンボンド砥石を高温乾燥器中に装入し、180℃で
数時間加熱して樹脂成分を完全に硬化させた。その後、
所定の仕上げ寸法になるように台金部分の旋盤加工、砥
粒層の研ぎ出し加工を施して得られた、砥粒集中度75
の200D×6T×3X×50.8H mmの本発明砥
石2を使用して、下記の条件で研削試験を行った。
【0038】研削盤:ワシノ製平面研削盤 SG52
F−II 被研削材:SKD11焼入れ鋼板(硬さHRC60〜6
1)、寸法:150×150×20mm 研削方式:湿式往復平面研削 砥石回転数:2700rpm(周速1700m/mi
n) テーブル送り速度:18m/min テーブル前後送り速度:80mm/min 切込み量:20,40μm/pass 総研削量:2mm
【0039】この研削条件で本発明砥石2は、試験が終
了するまで再ドレッシングすることなく研削加工するこ
とができた。得られた結果を表3に示す。
【0040】
【表3】
【0041】<比較砥石4>本発明砥石2の砥粒をアル
ミナ粒子固着なしの市販SBN100/120メッシュ
のcBNに変えたほかは、本発明砥石2と同仕様の比較
砥石4を作製し、上記と同様の研削試験を行った。
【0042】この場合は、切込み量が20μm/pas
sでもcBN砥粒の脱落により研削抵抗の著しい上昇と
砥石の過大消耗を生じたばかりでなく、研削面粗さが劣
化して、研削面にかなりの焼け割れ現象の発生が認めら
れるようになったため、総研削量0.8mm前後で研削
試験を中断せざるを得なかった。この中断時点での結果
を表4に示した。
【0043】
【表4】
【0044】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係るレジ
ンボンド砥石は、通常の研削加工条件下で、切込み量を
従来のレジンボンド砥石に比べて約2〜4倍と飛躍的に
大きくすることが可能であり、更に、研削加工中に目詰
まりが極めて発生しにくく、研削加工を中断して再ドレ
ッシングする必要がないので、この点においても研削加
工能率に優れるという効果が得られ、産業上の利用価値
が極めて高い。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3C063 AA02 AB05 BB02 BB19 BC03 BD01

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱硬化性樹脂で砥粒を結合してなる研削
    砥石において、砥粒表面部に、該砥粒より微粒のアルミ
    ナ粒子を固着させたことを特徴とするレジンボンド砥
    石。
  2. 【請求項2】 熱硬化性樹脂よりなる結合材に対する充
    填材として、少なくとも平均粒度20μm以下の炭化ケ
    イ素およびアルミナから選ばれる1種または2種を添加
    したことを特徴とする請求項1に記載のレジンボンド砥
    石。
  3. 【請求項3】 前記砥粒がダイヤモンドである請求項1
    または2に記載のレジンボンド砥石。
  4. 【請求項4】 前記砥粒が立方晶窒化ホウ素である請求
    項1または2に記載のレジンボンド砥石。
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