JP2003094341A - メタルボンド超砥粒砥石 - Google Patents
メタルボンド超砥粒砥石Info
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- JP2003094341A JP2003094341A JP2001295762A JP2001295762A JP2003094341A JP 2003094341 A JP2003094341 A JP 2003094341A JP 2001295762 A JP2001295762 A JP 2001295762A JP 2001295762 A JP2001295762 A JP 2001295762A JP 2003094341 A JP2003094341 A JP 2003094341A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】セラミックス、超硬合金、サーメット等の難削
材料の研削加工に用いる、ブロンズ系メタルボンドの切
れ味を向上させ、高能率研削加工を可能にする。 【解決手段】ブロンズ系メタルボンド(Cu−Sn組
成)において、マトリックスであるCu−Sn合金にS
i3N4、Al2O3、SiC、WC、およびB4Cか
ら選択された1種類または2種類以上の硬質粒子と、M
oS2、Cr2O3、及び黒鉛から選択された1種類ま
たは2種類以上の軟質粒子を分散させる。
材料の研削加工に用いる、ブロンズ系メタルボンドの切
れ味を向上させ、高能率研削加工を可能にする。 【解決手段】ブロンズ系メタルボンド(Cu−Sn組
成)において、マトリックスであるCu−Sn合金にS
i3N4、Al2O3、SiC、WC、およびB4Cか
ら選択された1種類または2種類以上の硬質粒子と、M
oS2、Cr2O3、及び黒鉛から選択された1種類ま
たは2種類以上の軟質粒子を分散させる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、切れ味が良好で、
長寿命のメタルボンド超砥粒砥石に関するものである。
そして、その中でも特に、セラミックス、超硬合金、サ
ーメットなどの難削材料を高能率で研削加工することが
可能なメタルボンド超砥粒砥石に関するものである。
長寿命のメタルボンド超砥粒砥石に関するものである。
そして、その中でも特に、セラミックス、超硬合金、サ
ーメットなどの難削材料を高能率で研削加工することが
可能なメタルボンド超砥粒砥石に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、ガラス、シリコン、フェライ
ト、超硬合金、サーメット等の各種材料の研削加工に、
切れ味が良好で、長寿命であることからメタルボンド超
砥粒砥石が用いられている。メタルボンド超砥粒砥石
は、一般的に金属製の台金表面に、ダイヤモンドまたは
CBN(立方晶窒化硼素)の超砥粒とメタルボンド粉末
の混合物の焼結体が接合された形態をなしている。メタ
ルボンドは、その主成分とする金属の種類により、ブロ
ンズ系メタルボンド、スチール系メタルボンド、コバル
ト系メタルボンド、ニッケル系メタルボンドおよびタン
グステン系メタルボンド等が知られているが、この中で
もブロンズ(Cu−Sn)系メタルボンドが最も多く用
いられている。
ト、超硬合金、サーメット等の各種材料の研削加工に、
切れ味が良好で、長寿命であることからメタルボンド超
砥粒砥石が用いられている。メタルボンド超砥粒砥石
は、一般的に金属製の台金表面に、ダイヤモンドまたは
CBN(立方晶窒化硼素)の超砥粒とメタルボンド粉末
の混合物の焼結体が接合された形態をなしている。メタ
ルボンドは、その主成分とする金属の種類により、ブロ
ンズ系メタルボンド、スチール系メタルボンド、コバル
ト系メタルボンド、ニッケル系メタルボンドおよびタン
グステン系メタルボンド等が知られているが、この中で
もブロンズ(Cu−Sn)系メタルボンドが最も多く用
いられている。
【0003】特に、セラミックス、超硬合金、サーメッ
ト等の難削材料の研削加工には、上記のブロンズ系メタ
ルボンドでは、切れ味低下により加工能率がダウンする
ため固体潤滑剤として、MoS2、Cr2O3、及び黒
鉛が添加されこの問題が若干、改善された。しかし、よ
り高能率な研削加工を要求される場合には、上記の固体
潤滑剤だけでは満足できる結果は得られなかった。
ト等の難削材料の研削加工には、上記のブロンズ系メタ
ルボンドでは、切れ味低下により加工能率がダウンする
ため固体潤滑剤として、MoS2、Cr2O3、及び黒
鉛が添加されこの問題が若干、改善された。しかし、よ
り高能率な研削加工を要求される場合には、上記の固体
潤滑剤だけでは満足できる結果は得られなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の問題
点を解決するためになされたものである。すなわち、セ
ラミックス、超硬合金、サーメット等の難削材料の研削
加工に用いる、ブロンズ系メタルボンドの切れ味を向上
させ、高能率研削加工を可能にするものである。
点を解決するためになされたものである。すなわち、セ
ラミックス、超硬合金、サーメット等の難削材料の研削
加工に用いる、ブロンズ系メタルボンドの切れ味を向上
させ、高能率研削加工を可能にするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決すべ
く、本発明者らは、主として、ブロンズ系メタルボンド
における、Cu−Sn合金の組成、および添加物の種類
と量の関係について詳細な検討を試みた結果、マトリッ
クスであるCu−Sn合金にSi3N4、Al2O3、
SiC、WC、およびB4Cから選択された1種類また
は2種類以上の硬質粒子と、MoS2、Cr2O3、及
び黒鉛から選択された1種類または2種類以上の軟質粒
子を分散させることにより、セラミックス、超硬合金、
サーメット等の高能率研削加工の向上に著しい効果があ
ることを見出した。その具体的な構成は以下の通りであ
る。
く、本発明者らは、主として、ブロンズ系メタルボンド
における、Cu−Sn合金の組成、および添加物の種類
と量の関係について詳細な検討を試みた結果、マトリッ
クスであるCu−Sn合金にSi3N4、Al2O3、
SiC、WC、およびB4Cから選択された1種類また
は2種類以上の硬質粒子と、MoS2、Cr2O3、及
び黒鉛から選択された1種類または2種類以上の軟質粒
子を分散させることにより、セラミックス、超硬合金、
サーメット等の高能率研削加工の向上に著しい効果があ
ることを見出した。その具体的な構成は以下の通りであ
る。
【0006】本発明のメタルボンド超砥粒砥石は、ダイ
ヤモンドまたはCBNからなる超砥粒を金属結合相中に
分散させてなるメタルボンド超砥粒砥石であって、金属
結合相が軟質金属層と、軟質金属層に分散されている、
硬質粒子と軟質粒子とを有することを特徴とするもので
ある。
ヤモンドまたはCBNからなる超砥粒を金属結合相中に
分散させてなるメタルボンド超砥粒砥石であって、金属
結合相が軟質金属層と、軟質金属層に分散されている、
硬質粒子と軟質粒子とを有することを特徴とするもので
ある。
【0007】そして、上記軟質金属層は、Cu、Snか
ら構成され、Cuが45〜65重量%であり、残量がS
nであることを特徴とするものである。この軟質金属層
の組成については、セラミックス、超硬合金、サーメッ
ト等の難削材料を研削加工する場合には、Cuが47〜
65重量%、残量がSnであることがより好ましい。そ
して、Cuが49〜63重量%、残量がSnであること
が更に好ましい。
ら構成され、Cuが45〜65重量%であり、残量がS
nであることを特徴とするものである。この軟質金属層
の組成については、セラミックス、超硬合金、サーメッ
ト等の難削材料を研削加工する場合には、Cuが47〜
65重量%、残量がSnであることがより好ましい。そ
して、Cuが49〜63重量%、残量がSnであること
が更に好ましい。
【0008】そして、上記硬質粒子は、Si3N4、A
l2O3、SiC、WC、およびB 4Cから選択された
1種類または2種類以上の硬質粒子であることを特徴と
するものである。硬質粒子は、Si3N4、Al
2O3、SiC、WC、およびB4C、の中から選択す
ればよいが、SiCまたはAl2O3が入手し易く、価
格も安いので適当である。また、この硬質粒子の粒径
は、超砥粒よりも細かいものを適用する。例えば、ダイ
ヤモンドの粒度が、JIS規格 B 4130による粒
度200/230を用いる場合には、硬質粒子の粒度
は、それより細かい粒度230/270相当品を用いる
とよい。一般的には、JIS規格による2ランク以上細
かい粒度を用いるのがより好ましい。なお、この硬質粒
子は粒子径が小さすぎると、その効果を期待できないの
で、少なくともその平均粒子径が1μm以上であること
が好ましく、5μm以上であることが更に好ましい。ま
た、硬質粒子が金属結合相に中に占有される割合は、体
積比率にして5〜45%であることが好ましい。5%未
満では硬質粒子を含有する効果がほとんど期待できず、
45%を超える場合には、金属結合相が脆化して破壊し
易くなるためである。
l2O3、SiC、WC、およびB 4Cから選択された
1種類または2種類以上の硬質粒子であることを特徴と
するものである。硬質粒子は、Si3N4、Al
2O3、SiC、WC、およびB4C、の中から選択す
ればよいが、SiCまたはAl2O3が入手し易く、価
格も安いので適当である。また、この硬質粒子の粒径
は、超砥粒よりも細かいものを適用する。例えば、ダイ
ヤモンドの粒度が、JIS規格 B 4130による粒
度200/230を用いる場合には、硬質粒子の粒度
は、それより細かい粒度230/270相当品を用いる
とよい。一般的には、JIS規格による2ランク以上細
かい粒度を用いるのがより好ましい。なお、この硬質粒
子は粒子径が小さすぎると、その効果を期待できないの
で、少なくともその平均粒子径が1μm以上であること
が好ましく、5μm以上であることが更に好ましい。ま
た、硬質粒子が金属結合相に中に占有される割合は、体
積比率にして5〜45%であることが好ましい。5%未
満では硬質粒子を含有する効果がほとんど期待できず、
45%を超える場合には、金属結合相が脆化して破壊し
易くなるためである。
【0009】さらに、上記軟質粒子は、MoS2、Cr
2O3、h−BN(六方晶系窒化硼素)及び黒鉛から選
択された1種類または2種類以上の軟質粒子であること
を特徴とする。軟質粒子の場合は、超砥粒よりも粒子が
粗くても、その効果を期待できる場合がある。一般的に
軟質粒子の平均粒径は、1〜1000μmであり、最も
よく用いられるのは、5〜800μmの範囲である。ま
た、軟質粒子が金属結合相に中に占有される割合は、体
積比率にして5〜40%であることが好ましい。5%未
満では軟質粒子を含有する効果がほとんど期待できず、
40%を超える場合には、金属結合相が脆化して破壊し
易くなるためである。
2O3、h−BN(六方晶系窒化硼素)及び黒鉛から選
択された1種類または2種類以上の軟質粒子であること
を特徴とする。軟質粒子の場合は、超砥粒よりも粒子が
粗くても、その効果を期待できる場合がある。一般的に
軟質粒子の平均粒径は、1〜1000μmであり、最も
よく用いられるのは、5〜800μmの範囲である。ま
た、軟質粒子が金属結合相に中に占有される割合は、体
積比率にして5〜40%であることが好ましい。5%未
満では軟質粒子を含有する効果がほとんど期待できず、
40%を超える場合には、金属結合相が脆化して破壊し
易くなるためである。
【0010】また、本発明のメタルボンド超砥粒砥石
は、セラミックス、超硬合金、サーメット等の研削加工
に用いられることを特徴とする。
は、セラミックス、超硬合金、サーメット等の研削加工
に用いられることを特徴とする。
【0011】
【実施例】(実施例1)実施例1のメタルボンド超砥粒
砥石は、金属結合相中にダイヤモンドが分散されてお
り、金属結合相には軟質金属層(65重量%Cu−35
重量%Sn)と、軟質金属層に分散している硬質粒子
(SiC)と軟質粒子(黒鉛)を有するものである。こ
のメタルボンド超砥粒砥石を以下の方法で製造した。ま
ず、65重量%Cu、35重量%Snとなるように、C
u粉とSn粉を秤量して混合し、この混合物をボールミ
ルにて均一になるまで混合した。その後、更にその混合
物にSiC(平均粒径約15μm)と黒鉛(平均粒径約
20μm)を加え、これらが均一になるまで混合した。
最終の混合比率は、Cu:Sn:SiC:黒鉛=52重
量%:28重量%:10重量%:10重量%であった。
更に、この混合物にダイヤモンド粒度#800(平均粒
径20μm)が集中度100となるように加えたものを
所定の金型に充填して、ホットプレス法により焼結をし
て実施例1のメタルボンド超砥粒砥石を製造した。砥石
の寸法は、外径200mm、砥石の厚さ10mm、砥粒
層の厚さ3mmのストレートタイプ(1A1型)であ
る。
砥石は、金属結合相中にダイヤモンドが分散されてお
り、金属結合相には軟質金属層(65重量%Cu−35
重量%Sn)と、軟質金属層に分散している硬質粒子
(SiC)と軟質粒子(黒鉛)を有するものである。こ
のメタルボンド超砥粒砥石を以下の方法で製造した。ま
ず、65重量%Cu、35重量%Snとなるように、C
u粉とSn粉を秤量して混合し、この混合物をボールミ
ルにて均一になるまで混合した。その後、更にその混合
物にSiC(平均粒径約15μm)と黒鉛(平均粒径約
20μm)を加え、これらが均一になるまで混合した。
最終の混合比率は、Cu:Sn:SiC:黒鉛=52重
量%:28重量%:10重量%:10重量%であった。
更に、この混合物にダイヤモンド粒度#800(平均粒
径20μm)が集中度100となるように加えたものを
所定の金型に充填して、ホットプレス法により焼結をし
て実施例1のメタルボンド超砥粒砥石を製造した。砥石
の寸法は、外径200mm、砥石の厚さ10mm、砥粒
層の厚さ3mmのストレートタイプ(1A1型)であ
る。
【0012】(比較例1)比較例1としては、硬質粒子
(SiC)を含まないメタルボンド超砥粒砥石を製造し
た。すなわち、比較例1のメタルボンド超砥粒砥石は、
金属結合相中にダイヤモンドが分散されており、金属結
合相には軟質金属層(58重量%Cu−42重量%S
n)と、軟質金属層に分散している軟質粒子(黒鉛)を
有するものである。このメタルボンド超砥粒砥石を以下
の方法で製造した。まず、65重量%Cu、35重量%
Snとなるように、Cu粉とSn粉を秤量して混合し、
この混合物をボールミルにて均一になるまで混合した。
その後、更にその混合物に黒鉛(平均粒径約20μm)
を加え、これらが均一になるまで混合した。最終の混合
比率は、Cu:Sn:黒鉛=58重量%:31重量%:
11重量%であった。次に、この混合物にダイヤモンド
#800(平均粒径20μm)を集中度100となるよ
うに加えたものを所定の金型に充填して、ホットプレス
法により焼結をして実施例のメタルボンド超砥粒砥石を
製造した。砥石の寸法は、実施例1と同じ、外径200
mm、砥石の厚さ10mm、砥粒層の厚さ3mmのスト
レートタイプ(1A1型)である。
(SiC)を含まないメタルボンド超砥粒砥石を製造し
た。すなわち、比較例1のメタルボンド超砥粒砥石は、
金属結合相中にダイヤモンドが分散されており、金属結
合相には軟質金属層(58重量%Cu−42重量%S
n)と、軟質金属層に分散している軟質粒子(黒鉛)を
有するものである。このメタルボンド超砥粒砥石を以下
の方法で製造した。まず、65重量%Cu、35重量%
Snとなるように、Cu粉とSn粉を秤量して混合し、
この混合物をボールミルにて均一になるまで混合した。
その後、更にその混合物に黒鉛(平均粒径約20μm)
を加え、これらが均一になるまで混合した。最終の混合
比率は、Cu:Sn:黒鉛=58重量%:31重量%:
11重量%であった。次に、この混合物にダイヤモンド
#800(平均粒径20μm)を集中度100となるよ
うに加えたものを所定の金型に充填して、ホットプレス
法により焼結をして実施例のメタルボンド超砥粒砥石を
製造した。砥石の寸法は、実施例1と同じ、外径200
mm、砥石の厚さ10mm、砥粒層の厚さ3mmのスト
レートタイプ(1A1型)である。
【0013】本発明の効果を確認するために研削テスト
を実施した。上記のメタルボンド超砥粒砥石をそれぞれ
横軸平面研削盤に取り付け、TiN系サーメットを研削
加工して比較した。その研削条件は、砥石周速度160
0m/分、工作物速度50mm/分、切り込み深さ0.
8mm/パス、研削液JIS・W2(2%水溶液)であ
る。その結果を図2に示す。実施例1は研削抵抗が低
く、安定した切れ味を発揮した。それ対して、比較例1
は、研削加工開始時では実施例1と同じ研削抵抗であっ
たが、次第に研削抵抗が上昇し、ついに研削テストの続
行が不可能になった。
を実施した。上記のメタルボンド超砥粒砥石をそれぞれ
横軸平面研削盤に取り付け、TiN系サーメットを研削
加工して比較した。その研削条件は、砥石周速度160
0m/分、工作物速度50mm/分、切り込み深さ0.
8mm/パス、研削液JIS・W2(2%水溶液)であ
る。その結果を図2に示す。実施例1は研削抵抗が低
く、安定した切れ味を発揮した。それ対して、比較例1
は、研削加工開始時では実施例1と同じ研削抵抗であっ
たが、次第に研削抵抗が上昇し、ついに研削テストの続
行が不可能になった。
【0014】(実施例2)実施例2のメタルボンド超砥
粒砥石は、金属結合相中にダイヤモンドが分散されてお
り、金属結合相には軟質金属層(58重量%Cu−42
重量%Sn)と、軟質金属層に分散している硬質粒子
(SiC)と軟質粒子(黒鉛)を有するものである。こ
のメタルボンド超砥粒砥石を以下の方法で製造した。ま
ず、58重量%Cu、42重量%Snとなるように、C
u粉とSn粉を秤量して混合し、この混合物をボールミ
ルにて均一になるまで混合した。その後、更にその混合
物にSiC(平均粒径約15μm)と黒鉛(平均粒径約
20μm)を加え、これらが均一になるまで混合した。
最終の混合比率は、Cu:Sn:SiC:黒鉛=46重
量%:34重量%:12重量%:8重量%であった。次
に、この混合物にダイヤモンド#600(平均粒径30
μm)を集中度125となるように加えたものを所定の
金型に充填して、ホットプレス法により焼結をして実施
例のメタルボンド超砥粒砥石を製造した。砥石の寸法
は、外径125mm、砥石の厚さ2mm、砥粒層の丸み
R1mmのR付きストレートタイプ(1FF1型)であ
る。
粒砥石は、金属結合相中にダイヤモンドが分散されてお
り、金属結合相には軟質金属層(58重量%Cu−42
重量%Sn)と、軟質金属層に分散している硬質粒子
(SiC)と軟質粒子(黒鉛)を有するものである。こ
のメタルボンド超砥粒砥石を以下の方法で製造した。ま
ず、58重量%Cu、42重量%Snとなるように、C
u粉とSn粉を秤量して混合し、この混合物をボールミ
ルにて均一になるまで混合した。その後、更にその混合
物にSiC(平均粒径約15μm)と黒鉛(平均粒径約
20μm)を加え、これらが均一になるまで混合した。
最終の混合比率は、Cu:Sn:SiC:黒鉛=46重
量%:34重量%:12重量%:8重量%であった。次
に、この混合物にダイヤモンド#600(平均粒径30
μm)を集中度125となるように加えたものを所定の
金型に充填して、ホットプレス法により焼結をして実施
例のメタルボンド超砥粒砥石を製造した。砥石の寸法
は、外径125mm、砥石の厚さ2mm、砥粒層の丸み
R1mmのR付きストレートタイプ(1FF1型)であ
る。
【0015】(比較例2)比較例2としては、硬質粒子
(SiC)を含まないメタルボンド超砥粒砥石を製造し
た。すなわち、比較例2のメタルボンド超砥粒砥石は、
金属結合相中にダイヤモンドが分散されており、金属結
合相には軟質金属層(58重量%Cu−42重量%S
n)と、軟質金属層に分散している軟質粒子(黒鉛)を
有するものである。このメタルボンド超砥粒砥石を以下
の方法で製造した。まず、58重量%Cu、42重量%
Snとなるように、Cu粉とSn粉を秤量して混合し、
この混合物をボールミルにて均一になるまで混合した。
その後、更にその混合物に黒鉛(平均粒径約20μm)
を加え、これらが均一になるまで混合した。最終の混合
比率は、Cu:Sn:黒鉛=53重量%:38重量%:
9重量%であった。次に、この混合にダイヤモンド#6
00(平均粒径30μm)を集中度125となるように
加えたものを所定の金型に充填して、ホットプレス法に
より焼結をして実施例のメタルボンド超砥粒砥石を製造
した。砥石の寸法は、実施例2と同じである。
(SiC)を含まないメタルボンド超砥粒砥石を製造し
た。すなわち、比較例2のメタルボンド超砥粒砥石は、
金属結合相中にダイヤモンドが分散されており、金属結
合相には軟質金属層(58重量%Cu−42重量%S
n)と、軟質金属層に分散している軟質粒子(黒鉛)を
有するものである。このメタルボンド超砥粒砥石を以下
の方法で製造した。まず、58重量%Cu、42重量%
Snとなるように、Cu粉とSn粉を秤量して混合し、
この混合物をボールミルにて均一になるまで混合した。
その後、更にその混合物に黒鉛(平均粒径約20μm)
を加え、これらが均一になるまで混合した。最終の混合
比率は、Cu:Sn:黒鉛=53重量%:38重量%:
9重量%であった。次に、この混合にダイヤモンド#6
00(平均粒径30μm)を集中度125となるように
加えたものを所定の金型に充填して、ホットプレス法に
より焼結をして実施例のメタルボンド超砥粒砥石を製造
した。砥石の寸法は、実施例2と同じである。
【0016】次に、本発明の効果を確認するために以下
の研削テストを実施した。実施例2と比較例2のメタル
ボンド超砥粒砥石を万能工具研削盤に取り付け、TiN
系サーメットチップの研削加工を行った。その研削条件
は、砥石周速度1400m/分、工作物速度50mm/
分、切り込み深さ0.8mm/パス、研削液JIS・W
2(2%水溶液)である。その結果、実施例2は従来例
2の2倍のドレスインタバルが得られた。
の研削テストを実施した。実施例2と比較例2のメタル
ボンド超砥粒砥石を万能工具研削盤に取り付け、TiN
系サーメットチップの研削加工を行った。その研削条件
は、砥石周速度1400m/分、工作物速度50mm/
分、切り込み深さ0.8mm/パス、研削液JIS・W
2(2%水溶液)である。その結果、実施例2は従来例
2の2倍のドレスインタバルが得られた。
【発明の効果】ブロンズ系メタルボンド(Cu−Sn組
成)において、マトリックスであるCu−Sn合金にS
i3N4、Al2O3、SiC、WC、およびB4Cか
ら選択された1種類または2種類以上の硬質粒子と、M
oS2、Cr2O3、及び黒鉛から選択された1種類ま
たは2種類以上の軟質粒子を分散させることにより、セ
ラミックス、超硬合金、サーメット等の高能率研削加工
が可能となる。
成)において、マトリックスであるCu−Sn合金にS
i3N4、Al2O3、SiC、WC、およびB4Cか
ら選択された1種類または2種類以上の硬質粒子と、M
oS2、Cr2O3、及び黒鉛から選択された1種類ま
たは2種類以上の軟質粒子を分散させることにより、セ
ラミックス、超硬合金、サーメット等の高能率研削加工
が可能となる。
【図1】超砥粒層の模式図である。
【図2】実施例1と比較例1の研削テスト結果を示すグ
ラフである。
ラフである。
M 軟質金属層
D 超砥粒
h 硬質粒子
s 軟質粒子
Claims (5)
- 【請求項1】ダイヤモンドまたはCBNからなる超砥粒
を金属結合相中に分散させてなるメタルボンド超砥粒砥
石であって、 上記金属結合相が、軟質金属層と、 上記軟質金属層に分散されている、硬質粒子と軟質粒子
とを有することを特徴とするメタルボンド超砥粒砥石。 - 【請求項2】上記軟質金属層は、Cu、Snから構成さ
れ、Cuが45〜65重量%であり、残量がSnである
ことを特徴とする請求項1記載のメタルボンド超砥粒砥
石。 - 【請求項3】上記硬質粒子は、Si3N4、Al
2O3、SiC、WC、およびB4Cから選択された1
種類または2種類以上の硬質粒子であることを特徴とす
る請求項1または2記載のメタルボンド超砥粒砥石。 - 【請求項4】上記軟質粒子は、MoS2、Cr2O3、
h−BN及び黒鉛から選択された1種類または2種類以
上の軟質粒子であることを特徴とする請求項1から請求
項3のいずれか1項に記載のメタルボンド超砥粒砥石。 - 【請求項5】セラミックス、超硬合金、サーメット等の
研削加工に用いられることを特徴とする請求項1から請
求項4のいずれか1項に記載のメタルボンド超砥粒砥
石。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001295762A JP2003094341A (ja) | 2001-09-27 | 2001-09-27 | メタルボンド超砥粒砥石 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001295762A JP2003094341A (ja) | 2001-09-27 | 2001-09-27 | メタルボンド超砥粒砥石 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
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