JP2003105364A - マグネシウム合金又はアルミニウム合金用塑性加工油及び該加工油を用いた加工方法 - Google Patents
マグネシウム合金又はアルミニウム合金用塑性加工油及び該加工油を用いた加工方法Info
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Abstract
工に適した塑性加工油及び塑性加工法を提供する。 【解決手段】生分解性油脂を主成分とする、マグネシウ
ム合金又はアルミニウム合金用塑性加工油組成物;マグ
ネシウム合金又はアルミニウム合金に、該組成物を塗布
した後に冷間プレス加工することを特徴とするマグネシ
ウム合金又はアルミニウム合金の加工方法。
Description
又はアルミニウム合金用塑性加工油、該加工油を用いた
加工方法及び得られた加工品に関する。
材料であり、リサイクル法の成立によってリサイクルし
にくいプラスチック材料からの置き換え、マグネシウム
合金の持つ軽量性を利用した携帯電話やノート型パーソ
ナルコンピューターなどの筐体部分の材質などとして利
用範囲が増加している材料である。
ウムは、アルカリ土類金属に属し、反応性の高い金属と
して知られている。マグネシウムを合金にした場合、材
料の伸び率が低いなどの特性を有しているため、塑性加
工、特に冷間加工性能が低いという欠点を有している。
ャスト法やチクソモールド法にて母材を成形し、後工程
で鉱物油を基油として添加剤(塩素系、硫黄系、油性向
上剤、安定剤など)を配合した水不溶性加工油剤を用い
て、切削・研削が主流である。
し、型へ流し込み冷却後その型に沿った金属塊を得る方
法であり、以下のような欠点を有している。即ち、一度
熱するため、成形物のトータル加工コストが高くなる;
原料を高温に熱するため、作業の危険性が高い;薄手の
材料を成形する場合、液流れ(溶融金属の流動性)が悪
くなり、目的の形状が得られにくい;型流れが悪いと気
泡が入り、材料としての性能が低下する(一般には
“す”が入ると称する)、特にマグネシウム合金は冷却
速度が速いためこの現象が顕著である;型へ鋳込むため
に型の隙間に溶けた金属が流れ込み、冷えると“バリ”
が発生するので、バリを除去する必要があり、特にマグ
ネシウム合金の場合は粉塵爆発事故が発生しやすい;通
常用いられる離型剤は、エッチングによっても完全に除
去することが困難であり、成形物に残存する離型剤は耐
食性塗装などの塗装に悪影響を与える;離型剤を除去す
るためのエッチングにより、寸法精度が低下する;肉厚
が厚くなると内部応力による反りなどが発生する。ま
た、チクソモールド法においても、離型剤を使用するこ
とによる悪影響がある、金型の寿命が短い、肉厚が厚く
なると内部応力による反りなどが発生するなどの欠点を
有している。
用いられる加工油に関しては、マグネシウム合金は難加
工材であるため、従来の加工油には添加剤として塩素系
化合物が添加されている。しかし、当該塩素系化合物は
焼却時に環境汚染物質であるダイオキシンを発生させる
可能性が高いことが判っており、切削油の日本工業規格
(JIS)も2000年末に改訂され、塩素系の規格が廃止さ
れている。また、従来の加工油では、鉱物油を使用して
いるため、環境下に廃棄、排出された場合、その成分が
分解されにくく、環境破壊に繋がる可能性を有している
という欠点がある。
優れ、マグネシウム合金などの加工に適した塑性加工油
及び塑性加工法を提供することを目的とする。
各項に係る発明を提供するものである。 項1 生分解性油脂を主成分とする、マグネシウム合金
又はアルミニウム合金用塑性加工油組成物。 項2 (A)生分解性油脂、(B)防錆・潤滑剤及び(C)極圧
添加剤を含有する項1に記載の組成物。 項3 (A)生分解性油脂が、植物油脂、動物油脂及び合
成エステル並びにこれらの硬化油脂の少なくとも1種で
あり、(B) 防錆・潤滑剤が、アニオン系界面活性剤及び
酸化パラフィンの少なくとも1種であり、(C)極圧添加
剤が、(C')硫黄系油脂及び硫黄系合成ポリオレフィン並
びに(C'')リン系化合物の少なくとも1種である項1に
記載の組成物。 項4 (A)生分解性油脂を組成物全重量の50重量%以
上含む項1に記載の組成物。 項5 組成物全量を100重量%とした場合、(A)成分
の含有量が50〜90重量%であり、(B)成分の含有量
が2〜30重量%であり、(C')成分の含有量が2〜30
重量%であり、(C'')成分の含有量が2〜30重量%で
あり、(B)成分、(C')成分及び(C'')成分の合計含有量が
10〜50重量%である項3に記載の組成物。 項6 さらに、(D)有機亜鉛化合物及び(E)有機モリブデ
ン系化合物を含有する項2に記載の組成物。 項7 生分解性が、CEC(欧州規格諮問委員会)規格
L-33-T-82による試験において60%以上である
項1に記載の組成物。 項8 マグネシウム合金又はアルミニウム合金に、項1
に記載の組成物を塗布した後に冷間プレス加工すること
を特徴とするマグネシウム合金又はアルミニウム合金の
加工方法。 項9 比重が1.7以下であるマグネシウム合金の、プ
レス加工品。 項10 筐体が、項9記載のプレス加工品からなる移動
情報端末。 項10 筐体が、請求項9記載のプレス加工品からなる
移動情報端末。 項11 筐体が、請求項9記載のプレス加工品からなる
ノート型パソコン。 項12 筐体が、請求項9記載のプレス加工品からなる
映像機器。 項13 筐体及び内部機構部品の少なくとも1種が、請
求項9記載のプレス加工品からなるロボット。 項14 筐体が、請求項9記載のプレス加工品からなる
情報記録及び/又は再生装置。 項15 内部機構部品が、請求項9記載のプレス加工品
からなるゲーム機器。
防錆・潤滑剤及び(C)極圧添加剤を含有している。以
下、各成分について説明する。
評価試験として公にされているCEC(欧州規格諮問委
員会)規格L-33-T-82による試験で分解性が60
%以上程度、好ましくは80%以上程度の油脂である。
上記試験による分解性が67%以上であれば、CECに
おいて公式に通常生分解性油として認められているの
で、本発明の組成物の分解性が上記規格による試験で6
7%以上であるのがさらに好ましい。
肪酸類のグリセリンエステルを主成分とするものを用い
ることができ、植物油脂、動物油脂及び合成エステル、
並びにこれらの硬化油脂を用いることができる。
セリンエステルを主成分とするものを指し、植物油脂、
動物油脂、合成油脂およびこれらの硬化油脂を包合す
る。
リーブ油、大豆油、ナタネ油、棉実油、アマニ油、ヒマ
ワリ油、サフラワー油、コーン油、ゴマ油、ヒマシ油な
どが挙げられる。
シ油、サバ油、サメ肝油などが挙げられる。
和脂肪酸と一価、及び多価アルコールから合成されるエ
ステルが挙げられる。脂肪酸の炭素数は、特に限定され
るものではないが、通常、8〜18程度が好ましい。
好ましく、飽和あるいは不飽和脂肪酸とグリセリンから
合成されるモノグリセリド、ジグリセリドおよびトリグ
リセリドなどのグリセリンエステル誘導体が挙げられ
る。脂肪酸の炭素数は、特に限定されるものではない
が、通常、8〜18程度が好ましい。
脂および合成油脂を水素添加することでそのアルキル鎖
中の不飽和結合の全部或いは一部を飽和結合へ還元した
ものが挙げられる。
ィンなど、公知の防錆・潤滑剤から、特に限定されず選
択して用いることができる。
ホネイト及び合成スルホネイトなどが挙げられる。
ルベンゼンスルホン酸のアルカリ金属塩又はアルカリ土
類金属塩、ジナフチルベンゼンスルホン酸のアルカリ金
属塩又はアルカリ土類金属塩などが挙げられる。アルキ
ルベンゼンスルホン酸のアルキル基としては、特に限定
されることはないが、炭素数8〜18程度のアルキル基
が好ましく、炭素数10〜14程度のアルキル基が好ま
しい。アルカリ金属としては、ナトリウム、カリウムな
どが挙げられる。アルカリ土類金属としては、カルシウ
ム、バリウム、マグネシウムなどが挙げられる。より具
体的には、ナトリウムスルホネイト、カルシウムスルホ
ネイトが挙げられる。
ゼンスルホン酸のアルカリ金属塩やアルカリ土類金属
塩、ジアルキルナフタレンスルホン酸,そのアルカリ金
属塩、アルカリ土類金属塩等が挙げられる。アルキルベ
ンゼンスルホン酸のアルカリ金属塩やアルカリ土類金属
塩については、上記の石油スルホネイトの例示として記
載されたものを用いることができる。ジアルキルナフタ
レンスルホン酸,そのアルカリ金属塩、アルカリ土類金
属塩等としては、アルキル基の炭素数が8〜18程度の
ものが挙げられ、アルカリ金属としてはナトリウム、カ
リウムなど、アルカリ土類金属としてはカルシウム、バ
リウム、マグネシウムなどが例示できる。アルカリ金属
としては、カルシウムがより好ましい。より具体的に
は、ジノニルナフタレンスルホン酸及びその塩が挙げら
れる。
0程度のパラフィン系炭化水素を酸化させ、カルボキシ
ル基などの極性基を付加したものであればよい。
ものであれば、特に限定されず用いることができ、例え
ば、硫黄系油脂、硫黄系合成ポリオレフィン、リン系化
合物を用いることができる。
ィン 硫黄系油脂及び硫黄系合成ポリオレフィンとしては、分
子内に硫黄原子を有し、(A)成分に溶解又は均一に分散
して、極圧性や優れた潤滑性を発揮しうるものであれば
よく、特に制限されず従来用いられている硫黄系極圧添
加剤の中から適宜選択することができる。硫化油脂とし
ては、(A)成分について例示したような上記油脂を常法
に従って硫化すればよく、例えば、硫化ナタネ油,硫化
ヒマシ油,硫化大豆油などが挙げられる。硫黄分として
は、特に限定されるものではないが、8〜15重量%程
度が好ましい。
記の一般式(I) R1 −Sx −R2 ・・・(I) (式中、R1は炭素数2〜15のアルケニル基、R2は炭
素数2〜15のアルキル基又はアルケニル基を示し、x
は1〜8の整数を示す。)で表される化合物の重合体を
挙げることができる。式(I)の化合物は、炭素数2〜
15のオレフィン又はその2〜4量体を、硫黄,塩化硫
黄等の硫化剤と反応させることによって得られる。オレ
フィンとしては、プロピレン、イソブテン、ジイソブテ
ンなどが好ましく例示できる。硫化ポリオレフィンは、
常法に従って式(I)の化合物を、重合度が2〜50程
度となるように重合させて得ることができる。
いるリン系極圧添加剤から適宜選択すればよく、例えば
トリオクチルホスフェート、トリクレジルホスフェー
ト、トリオレイルホスフェートなどのリン酸エステル
(アルキル基の炭素数8〜18程度)、ジオクチルアシ
ッドホスフェート、ジラウリルアシッドホスフェートな
どの酸性リン酸エステル(原料となるアルコールの炭素
数6〜12程度)などが挙げられる。
に、必要に応じて(D)有機亜鉛化合物又は(E)有機モリブ
デン系化合物を配合することができる。これら成分を加
えると、加工のスピードを速くすることができ、また、
加工時の焼き付き性能が向上するので好ましい。
工油の添加剤として用いられているものであれば特に限
定されず選択することができる。例えば、ジチオリン酸
亜鉛、ジアルキルジチオ亜鉛などが挙げられる。
常塑性加工油の添加剤として用いられているものであれ
ば特に限定されず選択することができる。例えば、ジチ
オカルバミン酸モリブデンなどが挙げられる。
は、塑性加工油、特にプレス加工油として利用できるも
のであれば特に限定されるものではなく、適宜設定する
ことができる。例えば、各成分の配合量は粘性が、塑性
加工油、特にプレス加工油として利用可能な程度、例え
ば、動粘度が5〜10000(mm2/S,40℃)程度、好ま
しくは22〜200(mm2/S,40℃)程度となるような範
囲とすることができる。
を100重量%とした場合、組成物全重量の50重量%
以上程度含むのが好ましく、さらに60重量%以上程度
含むのが好ましい。より好ましい組成は、組成物全量を
100重量%とした場合、(A)成分の含有量が50〜9
0重量%程度であり、(B)成分の含有量が2〜30重量
%程度であり、(C')成分の含有量が2〜30重量%程度
であり、(C'')成分の含有量が2〜30重量%程度であ
り、(B)成分、(C')成分及び(C'')成分の合計量が10〜
50重量%程度であるのが好ましい。さらに好ましい範
囲としては、組成物全量を100重量%とした場合、
(A)成分の含有量が75〜85重量%程度であり、(B)成
分の含有量が5〜10重量%程度であり、(C')成分の含
有量が10〜15重量%程度であり、(C'')成分の含有
量が5〜10重量%程度であり、(B)成分、(C')成分及
び(C'')成分の合計量が15〜25重量%程度であるの
が好ましい。
(A)成分の含有量が50〜90重量%程度であり、(B)成
分の含有量が2〜30重量%程度であり、(C')成分の含
有量が2〜30重量%程度であり、(C'')成分の含有量
が2〜30重量%程度であり、(D)成分の含有量が2〜
30重量%程度であり、(E)成分の含有量が2〜30重
量%程度であり、 (B)成分、(C')成分、(C'')成分、(D)
成分及び(E)成分の合計量が10〜50重量%程度であ
るのが好ましい。
以外に、本発明の所期の目的を妨げない限り、通常塑性
加工油、特にプレス油組成物に含まれる成分、例えば、
酸化防止剤、消泡剤などを配合することができる。
ム合金の塑性加工に適している。また、通常、マグネシ
ウム合金の塑性加工油はアルミニウム合金の塑性加工油
としても用いることができるので、本発明の塑性加工油
組成物も、アルミニウム合金の塑性加工油として用いる
こともできる。
工、絞り加工、打ち抜き加工、引き抜き加工、曲げ加
工,押し出し加工、張り出し加工、バーリング加工など
の塑性加工法の加工油として用いることができる。これ
ら加工法の中でも、冷間プレス加工法、熱間プレス加工
法、温間プレス加工法などのプレス加工法に好ましく用
いることができる。プレス加工は離型剤が不要であるた
め、得られた成形品は塗装性に優れており、また、離型
剤除去のためのエッチングが不要であるので寸法精度が
高い。さらに、プレス加工は、ダイキャスト法やチクソ
モールド法と比べ、生産性が高く、設備コストが低く、
製造中に“す”が入ったり“バリ”が生じたりするおそ
れがない。これらプレス加工法の中でも、特殊な金型や
特殊な機構の加工機械(プレス機械)を使用する必要が
なく、また、被加工材料の温度を上げる必要がなく、加
工速度を高くできるので量産性が高く工業的に優れた方
法である冷間プレス加工法が好ましい。
金の組成は、通常、Li:5〜16%, Y,Zn, Al, Ag, Mn, Si,
Ca,Zr,ランタノイドの少なくとも1種:6%以下, Mg:残部
である。アルミニウム合金としては、例えば、JIS H400
0による合金番号が、1085, 1080, 1070, 1050, 1100, 1
200, 1N00, 1N30, 2014, 2017, 2219, 2024, 3003, 320
3, 3004, 3104, 3005, 3105, 5005, 5052, 5652, 5154,
5254, 5454, 5082, 5182, 5083, 5086, 5N01, 6061, 7
075, 7N01, 8021, 8079 などが通常用いられる。これら
アルミニウム合金の中でも、特に合金番号が1050及び50
52のものが好ましく用いられる。これら合金の形状は、
プレス加工品の形状に応じて適宜選択できる。合金は通
常板状のものを加工するが、板の厚さについては、プレ
ス加工品の用途などに応じて適宜選択できるが、通常、
0.3〜10mm程度である。
常法に従って行うことができ、例えば、冷間プレス法
は、合金に本発明の加工油組成物を塗布し、次いで50 k
g/cm2〜5,000 kg/cm2(4.9MPa〜490MPa)程度の圧力を
かけて0.1〜10秒程度の処理時間で金型成形するこ
とができる。加工油の塗布量は、所望の形状に加工でき
るような量であれば特に限定されず適宜設定できるもの
であるが、通常0.1〜50mg/cm2程度であればよい。
加工油の塗布は、通常プレス加工される板の中央にプレ
ス油を滴下して、プレスする際に時に上記したような量
となるように板の全面に広がるようにすればよい。滴下
する以外にも、噴霧塗布、静電塗布などの常法に従って
塗布を行うことができる。
(ブランク径/パンチ径の値)が、1.7以上、好ましく
は1.8以上のプレス加工品が得られる。また、本発明の
塑性加工油を用いると、厚みが0.5mm以下、好まし
くは0.4mm以下のプレス加工品を得ることができ
る。さらに、冷間プレス加工に用いる合金は比重が低
く、例えば、得られたプレス加工品の比重が1.7以下
程度、好ましくは1.6以下程度、より好ましくは1.
5以下程度となる。
じた形状であればよい。
ことができる。例えば、携帯電話、PHS、PDA(Perso
nal Digital Assistance)などの移動情報端末;ノート
型パソコン;デジタルビデオ、デジタルカメラなどの映
像機器;産業ロボット、エンターテインメントロボット
[例えば、AIBO、ASIMO、ピノ(いずれも登録商標)な
どの、人間や動物を模したロボット]などのロボット;
CDプレイヤー、MDプレイヤー、ポータブルカセットディ
スク、ポータブルDVDなどの情報記録及び/又は再生装
置;ゲーム機器[例えば、プレイステーション(登録商
標)などの家庭用ゲーム機器]の、筐体部分、内部機構
部品(例えば、ゲーム機器の内部ピックアップ)などの
用途に用いることができる。また、該成形品は、自動車
部品、航空宇宙産業用部品(人工衛星の筐体、太陽電池
用パドルの支え、宇宙ステーションの構造材)などとし
ても用いることができる。
より詳細に説明する。
油組成物を得た。
形条件にて、その成形性を評価した。 比較のために、
市販の塑性加工用オイル、G3181(日本工作油
(株)製、商品名)を比較例1として用い、G3080
(日本工作油(株)製、商品名)を比較例2として用い
た。
%)を用いたLDR(限界絞り比:LimitingDrawing Ratio)
試験 下記の条件に従って、LDR試験を行った。 試験に供したプレスマシン:35tクランクプレス 金型:単発ダイセット型 合金の膜厚:0.5mm パンチ径:28.8mm コーナーR:0.5 クリアランス:片側0.5mm ダイ寸法:29.8mm ダイR:2.0R しわ押さえ力:90kgf 下側バネ加重:500kgf 回転数:40rpm 加工温度:室温 塗油量:5mg/cm2 結果を表1に示す。
の値を示す。
可能であることを示し、「×」は合金が割れて絞り加工
が不可能なことを示す。
を適用することができるので、本発明の塑性加工油組成
物を用いると、室温であっても、マグネシウム合金に対
して優れた塑性加工性が得られることがわかる。
0)を用いたLDR試験 上記試験と同様にして、アルミニウム合金を用いてLDR
試験を行った。比較例3においては、市販の塑性加工用
オイル G3181(日本工作油(株)製、商品名)を
用いた。結果を表2に示す。
を適用することができるので、本発明の塑性加工油組成
物を用いると、室温であっても、アルミニウム合金に対
して優れた塑性加工性が得られることがわかる。
3-T-82による試験において、比較例1〜3で用いた
油は、生分解性が40%程度であったが、上記実施例で
用いた塑性加工油組成物は、生分解性が80%以上であ
った。
の油脂を主成分としているため、環境に対する負荷が少
ない。また、本発明の塑性加工油によれば、マグネシウ
ム合金やアルミニウム合金の塑性加工油として用いた場
合、塑性加工、特に、冷間加工であっても、優れた加工
性が得られる。プレス加工法により得られた加工品は、
ダイキャスト法やチクソモールド法により得られた加工
品のように離型剤の除去や、離型剤が加工に残存するこ
とがないので好ましい。
Claims (15)
- 【請求項1】 生分解性油脂を主成分とする、マグネシ
ウム合金又はアルミニウム合金用塑性加工油組成物。 - 【請求項2】 (A)生分解性油脂、(B)防錆・潤滑剤及び
(C)極圧添加剤を含有する請求項1に記載の組成物。 - 【請求項3】 (A)生分解性油脂が、植物油脂、動物油
脂及び合成エステル並びにこれらの硬化油脂の少なくと
も1種であり、(B) 防錆・潤滑剤が、アニオン系界面活
性剤及び酸化パラフィンの少なくとも1種であり、(C)
極圧添加剤が、(C')硫黄系油脂及び硫黄系合成ポリオレ
フィン並びに(C'')リン系化合物の少なくとも1種であ
る請求項1に記載の組成物。 - 【請求項4】 (A)生分解性油脂を組成物全重量の50
重量%以上含む請求項1に記載の組成物。 - 【請求項5】 組成物全量を100重量%とした場合、
(A)成分の含有量が50〜90重量%であり、(B)成分の
含有量が2〜30重量%であり、(C')成分の含有量が2
〜30重量%であり、(C'')成分の含有量が2〜30重
量%であり、(B)成分、(C')成分及び(C'')成分の合計含
有量が10〜50重量%である請求項3に記載の組成
物。 - 【請求項6】 さらに、(D)有機亜鉛化合物及び(E)有機
モリブデン系化合物を含有する請求項2に記載の組成
物。 - 【請求項7】 生分解性が、CEC(欧州規格諮問委員
会)規格L-33-T-82による試験において60%以
上である請求項1に記載の組成物。 - 【請求項8】 マグネシウム合金又はアルミニウム合金
に、請求項1に記載の組成物を塗布した後に冷間プレス
加工することを特徴とするマグネシウム合金又はアルミ
ニウム合金の加工方法。 - 【請求項9】 比重が1.7以下であるマグネシウム合
金の、プレス加工品。 - 【請求項10】 筐体が、請求項9記載のプレス加工品
からなる移動情報端末。 - 【請求項11】 筐体が、請求項9記載のプレス加工品
からなるノート型パソコン。 - 【請求項12】 筐体が、請求項9記載のプレス加工品
からなる映像機器。 - 【請求項13】 筐体及び内部機構部品の少なくとも1
種が、請求項9記載のプレス加工品からなるロボット。 - 【請求項14】 筐体が、請求項9記載のプレス加工品
からなる情報記録及び/又は再生装置。 - 【請求項15】 内部機構部品が、請求項9記載のプレ
ス加工品からなるゲーム機器。
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