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JP2003003356A - 乗物用シート材 - Google Patents

乗物用シート材

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Publication number
JP2003003356A
JP2003003356A JP2001181681A JP2001181681A JP2003003356A JP 2003003356 A JP2003003356 A JP 2003003356A JP 2001181681 A JP2001181681 A JP 2001181681A JP 2001181681 A JP2001181681 A JP 2001181681A JP 2003003356 A JP2003003356 A JP 2003003356A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
knitted fabric
dimensional knitted
knitting
yarn
vehicle seat
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001181681A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenji Hamamatsu
健治 浜松
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asahi Kasei Corp
Original Assignee
Asahi Kasei Corp
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Publication date
Application filed by Asahi Kasei Corp filed Critical Asahi Kasei Corp
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 表裏編面を構成する糸と該表裏編面を連結す
る連結糸から編成された立体編物を用いて構成され、該
立体編物の連結糸の一部または全部にポリトリメチレン
テレフタレート繊維が使用された乗物用シート材におい
て、多角形の開口部である表編面部と裏編面部の位置関
係が左右に且つ多角形の概ね半分ずれた位置関係にあっ
て、該連結糸が表編面の多角形をなす開口部が最大とな
る隣り合う2本のウエール列から、相対する裏編面の非
開口部のウエール列に連結してなす角度が50〜150
度である乗物用シート材。 【効果】 立体編物のクッション性を最大に引き出し、
しかも圧縮回復性の優れた通気性のある乗物用シートの
提供。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、立体編物を使用し
た乗物用シート材に関する。 【0002】 【従来の技術】従来より、立体編物は、その特異な構造
から通気性クッション材として好適であり、乗物用シー
ト材として使用することが考案され、実用化されてき
た。しかし、従来より使用されているポリエチレンテレ
フタレート(PET)繊維やポリブチレンテレフタレー
ト(PBT)繊維ではヘタリが大きく、これらの繊維を
用いた立体編物をクッション材として、例えば自動車の
シート材として使用した場合、運転者が長時間座ってい
ると、それらの繊維のヘタリは、運転者が降車した後で
も歪みとして残り、充分な圧縮回復性と良好なクッショ
ン性を有する乗物用シート材は得られなかった。 【0003】乗物用シート材としては、例えば、実公平
7−53600号公報では立体編物を積層したものや、
特開2000−325174号公報では立体編物状のシ
ートを1ピース構造で座席シートにしたものが開示され
ているが、立体編物に使用する繊維素材によるシートの
圧縮回復性の相違には何ら言及されていない。また、特
開平10−102363には立体構造の空隙材料であっ
て、多角形の開口部である上面部と下面部の位置関係が
左右または上下何れかどちらかに、多角形の概ね半分ず
れた位置関係にあり、上面部および下面部の開口部を一
体的に支える支柱糸の上面部および下面部に対する内角
が、開口部の規則性に則して30〜90度の範囲で混在
しており、且つ厚みが5〜40mm、単位体積当たりの
繊維充填量が10%以下である空隙材料が開示されてい
るが、この開示技術では、圧縮抵抗力のみを開示したも
のであり、素材の種類によるシートの圧縮回復性まで言
及しているものではない。この為、従来一般的に使用さ
れているポリエチレンテレフタレート(PET)繊維や
ポリブチレンテレフタレート(PBT)繊維では充分な
圧縮回復性が得られていなかった。 【0004】 【課題を解決するための手段】本発明者は、乗物用シー
ト材として立体編物の通気性を阻害することなく、しか
も、長時間の負荷を掛けた後でも充分な圧縮回復性を保
持する材料ならびに立体編構造を鋭意検討した結果、立
体編物に使用する繊維材料にポリトリメチレンテレフタ
レート繊維を使用し、かつ、多角形の開口部である表編
面部と裏編面部の位置関係が左右に、且つ多角形の概ね
半分ずれた位置関係にあり、しかも該連結糸が表編面の
多角形をなす開口部が最大となる隣り合う2本のウエー
ル列から、相対する裏編面の非開口部のウエール列に連
結してなす角度を特定の範囲に規定することにより、上
記の目的が達成されることを見出し、本発明に到達し
た。即ち、本発明は;表裏編面を構成する糸と該表裏編
面を連結する連結糸から編成された立体編物を用いて構
成され、該立体編物の連結糸の一部または全部にポリト
リメチレンテレフタレート繊維が使用された乗物用シー
ト材において、多角形の開口部である表編面部と裏編面
部の位置関係が左右に且つ多角形の概ね半分ずれた位置
関係にあり、しかも該連結糸が表編面の多角形をなす開
口部が最大となる隣り合う2本のウエール列から、相対
する裏編面の非開口部のウエール列に連結してなす角度
が50〜150度である、乗物用シート材に関する。 【0005】以下、本発明をさらに詳細に説明する。本
発明において、ポリトリメチレンテレフタレート繊維と
は、トリメチレンテレフタレート単位を主たる繰り返し
単位とするポリエステル繊維を言い、トリメチレンテレ
フタレート単位を約50モル%以上、好ましくは70モ
ル%以上、さらには80モル%以上、さらに好ましくは
90モル%以上のものを言う。従って、第三成分として
他の酸成分及び/又はグリコール成分の合計量が、約5
0モル%以下、好ましくは30モル%以下、さらには2
0モル%以下、さらに好ましくは10モル%以下の範囲
で含有されたポリトリメチレンテレフタレートを包含す
る。 【0006】ポリトリメチレンテレフタレートは、テレ
フタル酸又はその機能的誘導体と、トリメチレングリコ
ール又はその機能的誘導体とを、触媒の存在下で適当な
反応条件下に反応せしめることにより合成される。この
合成過程において、適当な一種又は二種以上の第三成分
を添加して共重合ポリエステルとしても良いし、又、ポ
リエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレー
ト等のポリトリメチレンテレフタレート以外のポリエス
テル、ナイロンとポリトリメチレンテレフタレートを別
個に合成した後、ブレンドしたり、複合紡糸(鞘芯、サ
イドバイサイド等)してもよい。 【0007】添加する第三成分としては、脂肪族ジカル
ボン酸(シュウ酸、アジピン酸等)、脂環族ジカルボン
酸(シクロヘキサンジカルボン酸等)、芳香族ジカルボ
ン酸(イソフタル酸、ソジウムスルホイソフタル酸
等);脂肪族グリコール(エチレングリコール、1,2
−プロピレングリコール、テトラメチレングリコール
等)、脂環族グリコール(シクロヘキサンジメタノール
等)、芳香族を含む脂肪族グリコール〔1,4−ビス
(β−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン等〕、ポリエーテ
ルグリコール(ポリエチレングリコール、ポリプロピレ
ングリコール等);脂肪族オキシカルボン酸(ω−オキ
シカプロン酸等)、芳香族オキシカルボン酸(P−オキ
シ安息香酸等)等がある。また、1個又は3個以上のエ
ステル形成性官能基を有する化合物(安息香酸等又はグ
リセリン等)も重合体が実質的に線状である範囲内で使
用出来る。 【0008】さらに、二酸化チタン等の艶消剤、リン酸
等の安定剤、ヒドロキシベンゾフェノン誘導体等の紫外
線吸収剤、タルク等の結晶化核剤、アエロジル等の易滑
剤、ヒンダードフェノール誘導体等の抗酸化剤、難燃
剤、制電剤、顔料、蛍光増白剤、赤外線吸収剤、消泡剤
等が含有されていても良い。繊維の断面形状は、丸型、
三角、L型、T型、Y型、W型、八葉型、偏平、ドッグ
ボーン型等の多角形型、多葉型、中空型や不定形なもの
でも良い。 【0009】本発明でいう乗り物用シート材に供する立
体編物は、表裏二層の編地を連結する連結糸の一部もし
くは全部にポリトリメチレンテレフタレート繊維を用い
ることが必要である。該ポリトリメチレンテレフタレー
ト繊維の繊度は、特に限定するものではないが、連結糸
には20〜3000デシテックスのモノフィラメント原
糸であると効果的であるが、同等のトータルデニールの
マルチフィラメント原糸やスパン糸や捲縮糸、更にはそ
れらの複合糸でもよい。これらは、使用する場所、用途
に合わせて適宜選定すればよい。 【0010】例えば、チャイルドシート等に使用する場
合は、表裏二層の編地を連結する連結糸の繊度は20〜
200デシテックス程度のモノフィラメントを使用する
ことが好ましく、さらに好ましくは、連結糸は20〜1
50デシテックス程度が良い。既存シートの表皮材とし
て使用する場合は、表裏二層の編地を連結する連結糸の
繊度は、100〜1000デシテックス程度のモノフィ
ラメントを使用することが好ましく、さらに好ましく
は、連結糸の繊度は200〜500デシテックス程度の
モノフィラメントが良い。更には、自動車用シートに立
体編物単独で使用しようとした場合は、表裏二層を連結
する連結糸の繊度は300〜3000デシテックス程度
のモノフィラメントを使用することが好ましく、さらに
好ましくは、表裏二層を連結する連結糸の繊度は400
〜1500デシテックス程度のモノフィラメントが良
い。 【0011】表裏二層の編地を連結する連結糸に使用す
る繊維材料は、20デシテックス未満では立体編物の特
徴の一つであるクッション性が充分に得られず、また、
3000デシテックスを超えると、立体編物のクッショ
ン性が低下する傾向となり、コスト面、シートの軽量化
面においても不利となる。また、本発明の乗物用シート
材に供する立体編物の連結糸の一部または全部にポリト
リメチレンテレフタレート繊維を使用してなり、しかも
多角形の開口部である表編面部と裏編面部の位置関係が
左右に、且つ多角形の概ね半分ずれた位置関係にあっ
て、該連結糸が表編面の多角形をなす開口部が最大とな
る隣り合う2本のウエール列から、相対する裏編面の非
開口部のウエール列に連結してなす角度が50〜150
度の範囲であることが重要である。 【0012】ここでいう角度とは、多角形の開口部であ
る表編面部と裏編面部の位置関係が左右に、且つ多角形
の概ね半分ずれた位置関係にあって、該連結糸が表編面
の多角形をなす開口部が最大となる隣り合う2本のウエ
ール列から、相対する裏編面の非開口部のウエール列に
連結してなす角度のことを指す。しかし、実際には、そ
の連結糸は互いに湾曲した状態である場合が多く、便宜
上、該連結糸が表編面の多角形をなす開口部が最大とな
る隣り合う2本のウエール列から、相対する裏編面の非
開口部のウエール列に斜めに連結した状態を直線と仮定
して、下記式(1) によりその角度を求める。図3は図2
におけるa−a’(コース列)の断面図である。図3に
おいて、求める角度(∠ACB)をθとした時に、 θ=180−2×[tan-1(t/k)] ・・・(1) 〔但し、tは立体編物の厚み(mm)、kは隣り合うウ
エール列間の最大距離(mm)を表す。〕 【0013】その角度θが50度未満では、シート着座
時に立体編物の横倒れが発生し、多角形の開口部である
表編面部と裏編面部の位置関係を左右に、且つ多角形の
概ね半分ずれた位置関係にして、連結糸を斜めにさせて
いる効果を充分に発揮することができなくなる。また、
その角度θが150度を超えた場合は、逆に隣り合うウ
エール列の間隔が空き過ぎた状態となり、連結糸の曲げ
剛性が殆ど関与しなくなり、著しくクッション性を損な
うことになる。 【0014】また、本発明の乗物用シート材に供する立
体編物の該二層の表裏編地を連結する連結糸を形成する
ポリトリメチレンテレフタレート繊維以外の繊維は、本
発明の目的を達成すれば、綿、キュプラ、レーヨン、精
製セルロース繊維、ポリエステル系繊維、ポリアミド系
繊維、ポリアラミド系繊維などの天然繊維、合成繊維な
ど、何れの繊維であっても良く、又、繊維の断面も任意
に選定できる。また、本発明の乗物用シート材に供する
立体編物の該二層の表裏編地に使用する繊維材料ついて
は、特に限定するものではなく、綿、キュプラ、レーヨ
ン、精製セルロース繊維、ポリエステル系繊維、ポリア
ミド系繊維、アラミド系繊維などの天然繊維、合成繊維
など、何れの繊維であっても良く、その形態がフィラメ
ントあるいはステープルであっても良く、原糸、混繊
糸、混紡糸、仮撚糸など何れの形態であってもよい。
又、単繊維の断面も任意に選定できる。 【0015】本発明の乗物用シート材に供する立体編物
は2列の針列を有するダブルラッシェル編機により編成
できる。なお、表裏二層の編地と並びに該二層の編地を
連結する連結糸の編密度、厚みについては、特に限定す
るものではないが、立体編物の見かけ密度をdとしたと
き、d=0.01〜0.30(g/cm3)の範囲にあ
ることが好ましく、さらに好ましくは、d=0.02〜
0.20(g/cm3)の範囲にあることが良い。ま
た、立体編物の連結糸に供するポリトリメチレンテレフ
タレート繊維は、立体編物を構成している繊維全体の5
0wt%以上であることが好ましく、より好ましくは8
0wt%以上が望ましい。 【0016】立体編物の見かけ密度dが0.01cm3
未満であると圧縮回復性は低下する傾向となり、0.3
0g/cm3以上ではクッション性が損なわれ、コスト
面、シートの軽量化面においても不利となる。また、立
体編物の連結糸に供するポリトリメチレンテレフタレー
ト繊維と他の繊維の混合比率が50wt%未満ではやは
り、圧縮回復性が低下する傾向となる。立体編物の厚み
は希望に応じて適宜選定すればよいが、クッション性、
緩衝性、通気性を考慮した場合、軽量、かさばり難さを
加味して、例えば、厚みは2〜20mm程度、好ましく
は3〜15mm程度にするとよい。 【0017】また、立体編物は必要に応じて所望のサイ
ズに裁断したり、又は、裁断後の編地片を縫製又は熱成
形により所望の形状にして用いてもよい。本発明の立体
編物を使用した乗物用シートは立体編物を一枚並びに複
数枚重ねて使用しても良く、また、圧縮応力が集中する
部位に部分的に使用しても良く、さらには、従来よりあ
る立体編物を使用しない既存の乗り物用シートの表皮材
として使用しても良い。 【0018】 【発明の実施の形態】以下、本発明を実施例で具体的に
説明するが、本発明は実施例のみに限定されるものでは
ない。 <ポリトリメチレンテレフタレート繊維の製法>ηsp
/c=0.92のポリトリメチレンテレフタレートを紡
糸温度265℃で紡口から吐出し、40℃の冷却浴中で
急冷した後、16.0m/分の糸速で50℃の温浴中を
通しながら4.9倍に延伸し、さらに120℃スチーム
浴中でリラックス処理して、880dtexの繊維を得
た。得られた繊維の強度、伸度は各々2.8cN/dt
ex、45%であった。 【0019】なお、立体編物の特性の評価方法等は以下
の通りである。 <圧縮回復率>JISK−6400の圧縮残留ひずみの
測定方法に準じて測定する。但し、厚みが25mmに満
たないものは立体編物試験片を複数枚重ね合わせて、総
厚みが約25mm程度になる様にしてから測定する。ま
た、圧縮率は立体編物試験片総厚みの50%圧縮とす
る。常温とは23±5℃の範囲を指す。圧縮回復性の計
算は、次の計算式(2) によって算出し、JISZ−84
01によって小数点以下1桁に丸める。さらに5個の試
験結果の中央値を求める。 圧縮回復率(%)=(t1/t0)×100・・・(2) t0:初めの試験片の厚さ(mm) t1:試験後の試験片の厚さ(mm) <厚みの測定方法>ノギスにて0.1mm単位まで測定
した。 <シート材のクッション性>立体編物をシート表面の形
状に合わせてカットし、市販の乗用車であるカローラ
(トヨタ自動車製)の通常のシートの上に重ね合わせて
図4に示すように、クッション性を官能評価した。ま
た、立体編物の単体をシートフレームに装着して図5に
示すように、立体編物単体の常温時のクッション性を官
能評価した。 ○:クッション性良好、△:普通、×:クッション性不
良 【0020】 【実施例1】6枚筬を装備した9ゲージ、釜間27mm
のダブルラッシェル機を用い、中間に位置する筬(L
3、L4)から連結糸として880dtexのポリトリ
メチレンテレフタレート繊維を供給し、編機前面に位置
する二枚の筬(L1、L2)から表編地用糸として、1
670dtex/192fのポリエチレンテレフタレー
トマルチフィラメント糸を、編機背面に位置する二枚の
筬(L5、L6)から裏編地用糸として、1670dt
ex/192fのポリエチレンテレフタレートマルチフ
ィラメント糸をいずれもガイドに1イン1アウトの配列
で供給して、打ち込み9.4コース/2.5cmで、以
下に示す編組織の表裏メッシュの立体編物を得た。該立
体編物を70℃で精練後、幅出し熱セット(180℃)
し、表1に示す性量の立体編物を得た。 【0021】得られた立体編物は、多角形の開口部であ
る表編面部と裏編面部の位置関係が左右に、且つ多角形
の概ね半分ずれた位置関係にあって、しかも該連結糸が
表編面の多角形をなす開口部が最大となる隣り合う2本
のウエール列から、相対する裏編面の非開口部のウエー
ル列に連結してなす角度(θ)は、103.4度であ
り、圧縮回復率が非常に良好なものであった。また、圧
縮回復率測定後のサンプルを掌で押さえてクッション性
を評価したところ非常に良好なものであった。さらに、
その圧縮回復率測定後のサンプルを市販の自動車シート
に適用してクッション性を評価したところ非常に良好な
ものであった。その測定結果を表2にまとめて示す。 【0022】 【比較例1】実施例1において、釜間を27mmとし、
さらに、幅出し熱セット時に極力幅を狭めて加工した以
外は、実施例1と同様にして、表1の性量の立体編物を
得た。得られた立体編物は、多角形の開口部である表編
面部と裏編面部の位置関係が左右に、且つ多角形の概ね
半分ずれた位置関係にあって、該連結糸が表編面の多角
形をなす開口部が最大となる隣り合う2本のウエール列
から、相対する裏編面の非開口部のウエール列に連結し
てなす角度(θ)は、41.5度であり、圧縮回復性は
本発明の実施例のものに比べて悪いものであり、圧縮回
復率測定後のサンプルを掌で押さえてクッション性を評
価したところ、連結糸の横倒れが発生し、クッション性
が劣るものであった。さらに、その圧縮回復率測定後の
サンプルを市販の自動車シートに適用してクッション性
を評価したところ、本発明のものに比べて悪いものであ
った。その測定結果を表2にまとめて示す。 【0023】 【比較例2】実施例1において、編機のゲージを3ゲー
ジ、釜間8mmにした以外は、実施例1と同様にして表
1の性量の立体編物を得た。得られた立体編物は、多角
形の開口部である表編面部と裏編面部の位置関係が左右
に、且つ多角形の概ね半分ずれた位置関係にあって、該
連結糸が表編面の多角形をなす開口部が最大となる隣り
合う2本のウエール列から、相対する裏編面の非開口部
のウエール列に連結してなす角度(θ)は、154.4
度であり、圧縮回復性は良好なものの、圧縮回復率測定
後のサンプルを掌で押さえてクッション性を評価したと
ころ、立体編物本来のクッション性がなく、本発明のも
のに比べてかなり悪いものであった。さらに、その圧縮
回復率測定後のサンプルを市販の自動車シートに適用し
てクッション性を評価したところやはり本発明のものに
比べて悪いものであった。その測定結果を表2にまとめ
て示す。 【0024】 【比較例3】実施例1において、連結糸に880dte
xのポリエチレンテレフタレート繊維を用いた以外は、
実施例1と同様にして、表1の性量の立体編物を得た。
得られた立体編物は、多角形の開口部である表編面部と
裏編面部の位置関係が左右に、且つ多角形の概ね半分ず
れた位置関係にあって、該連結糸が表編面の多角形をな
す開口部が最大となる隣り合う2本のウエール列から、
相対する裏編面の非開口部のウエール列に連結してなす
角度(θ)は、103.4度で実施例1と同じである
が、圧縮回復性は本発明のものと比べて悪いものであっ
た。また、圧縮回復率測定後のサンプルを掌で押さえて
クッション性を評価したところ、本発明のものに比べて
クッション性は若干劣り、クッション性としては良くも
なく悪くもない普通のものであった。さらに、その圧縮
回復率測定後のサンプルを市販の自動車シートに適用し
てクッション性を評価したところ、やはり本発明のもの
に比べて良くもなく悪くもない普通のものであった。そ
の測定結果を表2にまとめて示す。 【0025】 【表1】 【0026】 【表2】(注)PTT:ポリトリメチレンテレフタレート PET:ポリエチレンテレフタレート 【0027】 【発明の効果】本発明は、立体編物のクッション性を最
大に引き出し、しかも圧縮回復性の優れた通気性のある
乗物用シートを提供する。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の乗物用シートに使用する立体編物の一
例の正面右斜視の模式図である。 【図2】本発明の乗物用シートに使用する立体編物の一
例の表編地正面の模式図である。 【図3】本発明の乗物用シートに使用する立体編物の一
例のコース列(a−a')の断面の連結糸を直線と仮定し
た時の拡大模式図である。 【図4】本発明の乗物用シートを自動車座席用シートに
応用した一例(従来シートとの張り合わせて使用)の側
面断面を示す斜視図である。 【図5】本発明の乗物用シートを自動車座席用シートに
応用した一例(立体編物を単体で使用)の側面の断面を
示す斜視図である。 【符号の説明】 1 立体編物 2 立体編物の表編地 3 立体編物の裏編地 4 立体編物の連結糸 5 従来シート 6 シートフレーム

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 表裏編面を構成する糸と該表裏編面を連
    結する連結糸から編成された立体編物を用いて構成さ
    れ、該立体編物の連結糸の一部または全部にポリトリメ
    チレンテレフタレート繊維が使用された乗物用シート材
    において、多角形の開口部である表編面部と裏編面部の
    位置関係が左右に且つ多角形の概ね半分ずれた位置関係
    にあり、しかも該連結糸が表編面の多角形をなす開口部
    が最大となる隣り合う2本のウエール列から、相対する
    裏編面の非開口部のウエール列に連結してなす角度が5
    0〜150度であることを特徴とする乗物用シート材。
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