[go: up one dir, main page]

JP2002510648A - ヒアルロナンシンターゼをコードする核酸およびその使用方法 - Google Patents

ヒアルロナンシンターゼをコードする核酸およびその使用方法

Info

Publication number
JP2002510648A
JP2002510648A JP2000542035A JP2000542035A JP2002510648A JP 2002510648 A JP2002510648 A JP 2002510648A JP 2000542035 A JP2000542035 A JP 2000542035A JP 2000542035 A JP2000542035 A JP 2000542035A JP 2002510648 A JP2002510648 A JP 2002510648A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
nucleic acid
acid segment
multocida
host cell
seq
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2000542035A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4490581B2 (ja
Inventor
ディエンジェリス,ポウル
Original Assignee
ボード オブ リージェンツ オブ ザ ユニヴァーシティー オブ オクラホマ
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ボード オブ リージェンツ オブ ザ ユニヴァーシティー オブ オクラホマ filed Critical ボード オブ リージェンツ オブ ザ ユニヴァーシティー オブ オクラホマ
Publication of JP2002510648A publication Critical patent/JP2002510648A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4490581B2 publication Critical patent/JP4490581B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12QMEASURING OR TESTING PROCESSES INVOLVING ENZYMES, NUCLEIC ACIDS OR MICROORGANISMS; COMPOSITIONS OR TEST PAPERS THEREFOR; PROCESSES OF PREPARING SUCH COMPOSITIONS; CONDITION-RESPONSIVE CONTROL IN MICROBIOLOGICAL OR ENZYMOLOGICAL PROCESSES
    • C12Q1/00Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions
    • C12Q1/68Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions involving nucleic acids
    • C12Q1/6876Nucleic acid products used in the analysis of nucleic acids, e.g. primers or probes
    • C12Q1/6888Nucleic acid products used in the analysis of nucleic acids, e.g. primers or probes for detection or identification of organisms
    • C12Q1/689Nucleic acid products used in the analysis of nucleic acids, e.g. primers or probes for detection or identification of organisms for bacteria
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K39/00Medicinal preparations containing antigens or antibodies
    • A61K39/02Bacterial antigens
    • A61K39/102Pasteurellales, e.g. Actinobacillus, Pasteurella; Haemophilus
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P31/00Antiinfectives, i.e. antibiotics, antiseptics, chemotherapeutics
    • A61P31/04Antibacterial agents
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12NMICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
    • C12N9/00Enzymes; Proenzymes; Compositions thereof; Processes for preparing, activating, inhibiting, separating or purifying enzymes
    • C12N9/10Transferases (2.)
    • C12N9/1048Glycosyltransferases (2.4)
    • C12N9/1051Hexosyltransferases (2.4.1)
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12PFERMENTATION OR ENZYME-USING PROCESSES TO SYNTHESISE A DESIRED CHEMICAL COMPOUND OR COMPOSITION OR TO SEPARATE OPTICAL ISOMERS FROM A RACEMIC MIXTURE
    • C12P19/00Preparation of compounds containing saccharide radicals
    • C12P19/04Polysaccharides, i.e. compounds containing more than five saccharide radicals attached to each other by glycosidic bonds

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Zoology (AREA)
  • Wood Science & Technology (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Genetics & Genomics (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Microbiology (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
  • Biotechnology (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Communicable Diseases (AREA)
  • Oncology (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Mycology (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
  • Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)
  • Enzymes And Modification Thereof (AREA)
  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
  • Medicines Containing Antibodies Or Antigens For Use As Internal Diagnostic Agents (AREA)
  • Saccharide Compounds (AREA)
  • Investigating Or Analysing Biological Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 本発明は、酵素的に活性な細菌ムルトシダ(bacterial multocida)ヒアルロン酸シンターゼ(PmHAS)をコードするコード領域セグメントを有する核酸セグメント、及びヒアルロン酸シンターゼとそのヒアルロン酸産物を産生する組換え細胞の調製におけるこの核酸セグメントの使用に関する。本発明はまた、ワクチン接種において使用するためのP.ムルトシダの「ノックアウト」突然変異菌株を構築する上でのPmHASの使用に関する。本発明はさらに、家畜のP.ムルトシダ感染の圃場検査での診断試験におけるPmHASの使用に関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (関連出願についての関連資料) 本発明は、1998年4月2日に提出された「パスツレラ・ムルトシダ(PA
STURELLA MULTOCIDA)から得られる特徴的なヒアルロナンシ ンターゼ」と題される、全体的にここに参照して直ちに組込まれる米国仮特許出
願第60/080,414号に関連する。本発明は、1998年10月26日に
提出された「ヒアルロナンシンターゼ遺伝子およびその使用」と題される、全体
的にここに参照して直ちに組込まれる米国仮特許出願第09/178,851号
に対する一部継続でもある。
【0002】 (発明の背景) 1.発明の分野 本発明は、パスツレラ・ムルトシダ(Pasturella multoci da)から得られるヒアルロナンシンターゼをコードするDNA配列に関する。
さらに詳細には、本発明は、外来宿主中でヒアルロナンシンターゼを発現するこ
とができるように、組換え構築にかける能力のあるパスツレラ・ムルトシダ(P
asturella multocida)から得られるヒアルロナンシンター ゼをコードするDNA配列に関する。本発明は、(1)変化するサイズ分布のヒ
アルロナンポリマーを作り、(2)置換基または付加塩基糖を組込むヒアルロナ
ンポリマーを作り、(3)新しくそして新規な動物ワクチンを開発し、そして(
4)動物の病原体の検出および同定のための新しくそして新規な診断用試験を開
発するために、パスツレラ・ムルトシダから得られるヒアルロナンシンターゼを
コードするDNA配列を使用する方法にも関する。
【0003】 2.背景技術の簡単な説明 多糖ヒアルロン酸(「HA」)またはヒアルロナンは、構造的そして認識の両
方の役割を果たす高等動物の必須成分である。哺乳類および鳥類では、HAは、
皮膚、関節滑膜液、および眼球の硝子体液に多量に存在する。ある種の病原性細
菌、特にグラム陽性AおよびC群のストレプトコッカス(Streptococ
cus)およびグラム陰性のパステレラ・ムルトシダA型は、それらの脊椎動物
宿主で見られるHA分子と同じ化学構造を示すHAを含む細胞外莢膜を生じる。
この「分子擬態」は、被包多糖に対する強力な抗体応答をさせる試みを阻止する
。対照的に、他の細菌によって産生される様々な構造を示す莢膜多糖は、しばし
ば非常に抗原性がある。HA莢膜も、病原体が貧食作用を含む宿主防御をかわす
のを明らかに助ける。
【0004】 歴史的には、この分野の研究者らは、パスツレラ(Pasturella)か
ら得られるヒアルロナン・シンターゼ(「HAS」)をクローニングまたは同定
するのに成功していない。AおよびC群のストレプトコッカスから得られる細菌
HAS酵素は同定され、そしてクローニングされている。ストレプトコッカス・
ビオゲネス(Streptococcus pyogenes)から得られるH asAは、明確に同定されるべき最初のHASであった。この内在性膜タンパク
質は、基質として細胞内UDP−GlcAおよびUDP−GlcNAcを活用す
る。新生HA鎖は、膜を通して押出されて、細胞外莢膜を形成する。キセノプス
タンパク質DG42も、HASと決定された。HAS1、HAS2およびHAS
3と称されるDG42のいくつかのヒトおよびネズミ相同体も同定されている。
アミノ酸レベルでこれらの分子でクローン化された哺乳類の酵素の中に考慮すべ
き類似性があるが、しかしそれらは、様々な染色体上にある。P.ムルトシダか
ら得られる特徴的なHASは、ストレプトコッカス、PBCV−1ウイルスまた
は高等動物から得られる、先にクローン化された酵素に特には似てはいない一次
構造を示す。
【0005】 A98Rと呼ばれるORFを有するウイルス性HASは、ストレプトコッカス
の、そして脊椎動物の酵素に28−30%同一であると同定された。PBCV−
1(パラメシウム・ブルサリア(Paramecium bursaria)の クロレラウイスル)は、そのクロレラ様緑色藻類宿主の感染の直後に確かなHA
多糖を産生する。A98Rは、炭化水素ポリマーを産生すると同定された最初に
ウイルスでコードされる酵素である。
【0006】 家禽コレラの原因媒体であるカーターA型のP.ムルトシダは、米国の家禽産
業での経済損失の大きな原因である。被包親株が素早く増え、そして1から2日
以内に死をもたらす場合、P.ムルトシダの非莢膜突然変異体は、静脈注射後に
、七面鳥の血流で繁殖しない。非莢膜である自然発生的突然変異株も、野生型よ
り伝染性の強さが105倍小さかったが、しかし開示された突然変異体(以降に 記述されるとおり)以前の全ての事例で遺伝的欠陥の特性は、知られていなかっ
た。
【0007】 パスツレラの細菌性病原体は、米国農業に酷い損失を生じる。P.ムルトシダ
の細胞外多糖莢膜は、主要な毒性因子と提示された。A型莢膜は、宿主の体内の
正常な多糖と同一であり、したがって、免疫系に見分けがつかない多糖、主にH
Aから構成される。この「分子擬態」は、貧食作用および補体依存性溶解のよう
な宿主防御を妨げる。さらに、HAは、そのポリマーが宿主の体の正常な成分で
あるので、強力には免疫原性でない。しかし、異なる多糖から構成される他の細
菌の莢膜は、通常、免疫応答の主要な標的である。莢膜ポリマーに対して発生さ
れる抗体は、しばしば、微生物の排除および長期免疫性の原因である。
【0008】 病原体の毒力の原因である因子を知ることは、聡明にそして有効にその疾病に
勝つ方法についての鍵を提供する。A型P.ムルトシダでは、毒力因子の内の1
つは、非免疫原性HAの保護的シールト、つまり宿主防御のためのほとんど越え
られない防御壁である。いくつかの株は、保護用のHA莢膜に依存するように見
えないが、しかし、宿主機構を保持するための他の未知の因子を活用する。選択
的に、これらの株は、古典的試験によって検出されない、より小さな莢膜を保有
する可能性がある。
【0009】 家禽および特に七面鳥については、家禽コレラは、破壊的でありうる。数種の
被包株の内のいくつかから1,000個の細胞が、24−48時間で七面鳥を死
滅させる。家禽コレラは、北米で経済的に重要な疾病である。1980年代後半
に行われた研究では、七面鳥産業における家禽コレラの影響の内のいくつかが示
される。すなわち、(i)家禽コレラが、全ての病気の14.7から18%を引
起こすこと、(ii)1つの州だけで、年間の損失は、600,000ドルであ
ったこと、(iii)病気の一団を抗生物質で処置するのには、0.40ドル/
一羽を費やすこと、そして(iv)感染を防止するための処置には0.12ドル
/一羽を費やすことである。
【0010】 A型P.ムルトシダのある種の株は、肺炎の病巣を引起こし、そしてストレス
の掛かった家畜に発熱をもたらす。飼育場での体重増における継続した減少は、
重大な損失を引起こす。ウシの株は、家禽コレラ株とある程度区別がつくが、し
かし、宿主範囲の優位性におけるこれらの差異についての分子的根拠はまだ明ら
かでない。A型も、ブタでの肺炎の半分の原因となる。D型P.ムルトシダは、
ブタでの非常に上位の疾病である萎縮性鼻炎でのその関わり合いについて最もよ
く知られている。
【0011】 D型莢膜ポリマーは、ある種の型のグルイコサミノグリカンであると思われる
未知構造を有する。これは、HAを含むポリマーと同じファミリーである。この
疾病は、ボルデテラ・ブロンキセプチカ(Bordetella bronch iseptica)によっても促進されるが、しかしその症状は、両方の細菌種
が存在するときなおさら悪い。F型は、家禽コレラ事例の約10%を引起こすと
概算される。この場合に、莢膜ポリマーは、HAではなくて、コンドロイチンと
称される関連ポリマーである。
【0012】 最近、家禽範囲での疾病防止は、厳密な衛生と同様に、2つの要素、ワクチン
および抗生物質によって実現される。この分野には多くの血液型があり、そして
ワクチンは、全病原体種の限定された部分集合に対してただ有効であるので、最
初の選択の有用性は、制限される。死滅細胞のワクチンは、困難な強制注射によ
って行われ、そして得られる保護は高くない。したがって、この経路は、通常、
交配動物のために保留される。さらに有効な生細胞ワクチンは、水供給を介して
送出させることができるが、しかし数千の集団に均等に投与するのは困難である
。さらに、生の「非毒性」ワクチンは、しばしばそれ自身が疾病を引起こす可能
性があるか、そうでなければ鳥は、ストレスがかかるかまたは病気である。この
予測不可能の最も共通の理由は、これらの毒性のない株が、未知または特徴づけ
られていない遺伝子での自発的変異から生じたことである。生および死滅ワクチ
ンへの繰返しの選択的露出を利用するプロトコールは、いくつかの血液型での課
題に対してのみ鳥類を保護することができる。
【0013】 第二の疾病防止選択は、抗生物質である。これらは、感染を防止するために補
助治療用量で、または感染鳥内で家禽コレラと戦うために高用量で使用される。
疾病を有する鳥類の含有率は、薬剤治療で下降しうるが、しかし時期よくそして
集中的な処置が必要である。抗生物質の遅れた投与または時期尚早な中止は、し
ばしば、慢性家禽コレラ、そして不治宣告および需要が逸するに至る膿瘍または
病巣を有する病気の鳥になる。さらに、P.ムルトシダの耐性株は、継続して生
じ、そして医薬品費用が高いので、この解決法は、長期傾向では魅力的でない。
さらに、F型P.ムルトシダは、北米での家禽コレラの5−10%を引起こしう
る。A型株に導かれるワクチンは、それが、将来、主要な病原体として現れる場
合、この他の莢膜型に対して十分に保護できない。家畜およびブタ産業では、総
体的に成功したワクチンはない。予防の抗生物質処置は、体重増での損失を回避
するために使用されるが、しかしこの選択は、高価でありそして微生物耐性の問
題を被りやすい。
【0014】 本発明では、保護的細菌性HA莢膜を作成するときに含まれる酵素は、遺伝子
/DNAレベルで同定された。これらの酵素の同定は、宿主にHA生合成をさせ
ない特異的阻害剤で病原体の莢膜合成を遮断することによって疾病介入に至る。
例えば、HAまたはP.ムルトシダHAシンターゼの制御因子を作るのに使用さ
れる基質を擬態する薬剤は、細菌のHA多糖の産生を止め、そしてそれにより莢
膜形成を遮断する。これは、微生物および宿主系での類似しない影響を示す多く
の最近の抗生物質に対する直接相似である。P.ムルトシダHAシンターゼおよ
び脊椎動物HAシンターゼはタンパク質レベルで非常に異なるので、このアプロ
ーチ法は好ましい。したがって、その酵素も、反応機構または基質結合部位の上
で異なるようである。
【0015】 その保護的莢膜のシールドをいったん奪われたP.ムルトシダは、宿主防御の
ための明らかにいっそう傷つきやすい標的である。貧食作用は、非莢膜微生物に
よって容易に巻込まれ、そして破壊される。宿主補体複合体は、細菌の感受性外
側膜に到達し、そして引裂く。抗体は、P.ムルトシダ中の体細胞血液型を決定
するリポ多糖および表面タンパク質のような、新たに暴露された免疫原に対して
さらに容易に発生される。これらの抗体は、免疫応答の上で後に非莢膜細胞に結
合することがいっそうできる。したがって、ワクチン注射からの免疫応答は、い
っそう効果的であり、そしていっそう費用に効果的である。莢膜阻害薬剤は、家
禽コレラの処置に対する実質的付加物である。
【0016】 本発明およびA型P.ムルトシダの莢膜生合成の使用は、他の莢膜血液型の理
解の助けとなる。DNAプローブは、DおよびF型が類似の相同体を保有するこ
とを立証するためにA型莢膜遺伝子に使用された。
【0017】 高分子量のHAも、化粧品から眼科手術までに及ぶ広範な種々の有用な使用法
を示す。高粘性についてのその能力およびその高い生物適合性のため、HAは、
硝子体液の代替として眼科手術での特定の使用法を見出す。HAは、HAの関節
内注射による外傷性関節炎について競走馬を処置するのにも使用されており、髭
剃りクリームでは、潤滑剤として、そして種々の化粧品では、高い粘性のその物
理化学的特性および長期間湿度を保持するその能力のために使用される。実際に
、1997年の8月には、米国食品医薬品局は、影響を及ぼされた関節に直接的
にこのような高分子量HAを注射することを通して、重篤な関節炎の処置におけ
る高分子量HAの使用を認可した。一般に、使用されるHAの分子量が高ければ
それだけよい。これは、HA溶液の粘性がその溶液中の個々のHAポリマーの分
子の平均分子量とともに増加するからである。不幸にも、107までの範囲内の もののような非常に高い分子量のHAは、最近利用できる単離手段によって得る
ことは困難であった。
【0018】 これらまたは他の困難に向けて、純度が高いか、または製造の容易さのような
、1つまたはそれ以上の改善された特性を示すHAを生成するために使用するこ
とができる新規方法および構築物の必要性がある。特に、最近、市販で入手可能
であるものより、多量の比較的高い分子量で、比較的純粋なHAの生成のための
方法論を開発する必要がある。改変された構造を示すHA(HAΔmod)と同様 に、改変されたサイズ分布を示すHA(HAΔサイス゛)の生成についての方法論を 開発することができる、さらに別の必要性がある。
【0019】 したがって、本発明は、莢膜生合成に含まれるA型P.ムルトシダ遺伝子を機
能的に特徴づけ、家禽コレラでの毒力因子として莢膜の役割を評価し、そしてD
およびF型莢膜生合成に関与した相同性遺伝子を得た。この情報で、ワクチンは
、HASを産生しない「ノックアウト」P.ムルトシダ遺伝子を利用しながら開
発された。これらの非莢膜の非毒性株は、家禽コレラ用のワクチンとして作用す
るか、発熱をもたらす能力を示す。
【0020】 (発明の要旨) 本発明は、HAを産生する新規HASに関する。種々の分子生物学の技術を使
用して、新規HASについての遺伝子は、家禽コレラ病原体A型P.ムルトシダ
で見出された。パスツレラ.ムルトシダから得られるこの新規HAS(「PmH
AS」)を、クローン化し、そして他の種の細菌で機能性があることが示された
【0021】 したがって、HAの新規源が同定された。PmHASのDNA配列は、破壊バ
ージョンとの相同な組換えによって正常な微生物遺伝子をノックアウトさせた後
に、P.ムルトシダ細菌の強力に弱毒化したワクチン株を生成するのにも使用し
うる。さらに、PmHASのDNA配列は、家禽、家畜、ヒツジおよびブタの農
業病原体である関連P.ムルトシダ型についての診断用細菌型プローブの製造を
可能にする。
【0022】 (発明の詳細な説明) 本発明の少なくとも1つの実施形態を詳細に説明する前に、本発明は、その用
途について、以下の説明で規定されるか、または図面で例示される構成要素の構
築および配列の詳細に限定されないと理解されるべきである。本発明は、他の実
施形態、または種々の方法で実施または行う能力がある。さらに、ここに使用さ
れる言い回しおよび用語が、説明の目的のものであって、限定として考慮される
べきでないことも理解すべきである。
【0023】 ここで使用される用語「核酸セグメント」および「DNAセグメント」は、相
互交換可能に使用され、そして特定の種の総ゲノムDNAなしに単離されたDN
A分子に該当する。したがって、ここに使用される場合の「精製」DNAまたは
核酸セグメントは、非関連のゲノムDNA、例えば総パスツレラ・ムルトシダま
たは例えば哺乳類宿主ゲノムDNAからまだ単離されていないか、またはそれな
しに精製されていないヒアルロネートシンターゼ(「HAS」)コーディング領
域を含むDNAセグメントに該当する。用語「DNAセグメント」に含まれるの
は、DNAセグメントおよびそのようなセグメントの類似のフラグメント、さら
に例えばプラスミド、コスミド、ファージ、ウイルスを含めた組換えベクターな
どである。
【0024】 同様に、単離または精製PmHAS遺伝子を含むDNAセグメントは、他の自
然発生遺伝子またはタンパク質をコードする配列から実質的に単離されたHAS
コーディング配列を含めたDNAセグメントに該当する。この点で、用語「遺伝
子」は、機能性タンパク質、ポリペプチドまたはペプチドをコードする単位に該
当することが簡便のために使用される。当業者に解釈されるように、この機能的
用語は、ゲノム配列、cDNA配列またはその組合せを含む。「他のコーディン
グ配列から実質的に単離された」は、目的の遺伝子、この場合PmHASが、D
NAセグメントのコーディング領域の明らかな部分を形成すること、およびDN
Aセグメントが、大型染色体フラグメントまたは他の機能性遺伝子またはDNA
コーディング領域のような自然に生じるコーディングDNAの大部分を含まない
ことを意味する。もちろん、これは、最初に単離されたときにDNAセグメント
に該当し、そして、ヒトの手によってセグメントに後に加えられたか、または意
図して残された遺伝子またはコーディング領域を排除しない。
【0025】 原核生物源の使用に関連したある種の利点のため、だれでも原核生物P.ムル
トシダからのHAS遺伝子の単離での最高の利点を実感しそうである。そのよう
な利点の1つは、一般的に、真核生物の酵素は、真核生物の宿主でのみ達成され
うる明らかな後期翻訳修飾を必要としうることである。これは、得られる任意の
真核生物のHAシンターゼ遺伝子の適用性を限定する傾向にある。さらに、当業
者は、原核生物の酵素遺伝子が使用されると思われる遺伝的操作の時間および容
易さの点で別の利点に気づきそうである。これらの追加の利点としては、(a)
ゲノムのサイズが比較的小さく、したがって、対応するゲノムライブラリーのス
クリーニングの量が減少されるため、原核生物の遺伝子の単離が容易なこと、お
よび(b)原核生物の遺伝子の全てのサイズのコーディング領域が、イントロン
の不在によって明らかに小さいため、操作が容易なことが挙げられる。さらに、
PmHAS遺伝子(すなわち酵素)の産物が、後期翻訳修飾を必要とする場合、
これらは、その遺伝子が由来する類似の原核生物の細胞環境(宿主)で達成され
るのが最良である。
【0026】 好ましくは、本発明に関するDNA配列は、さらに、選択組換え宿主中の配列
の発現を可能にする遺伝子制御領域を含む。もちろん、使用される制御領域の特
性は、一般に、想像される特定の使用法(例えば、宿主クローニング)によって
変化する。
【0027】 特定の実施形態では、本発明は、単離DNAセグメントおよびPmHAS遺伝
子をコードするDNA配列を組込む組換えベクターに関し、そしてそれは、その
アミノ酸配列内に配列番号1によるアミノ酸配列を含む。さらに、他の特定の実
施形態では、本発明は、パスツレラ・ムルトシダHASに対応する、単離DNA
セグメントおよびそのアミノ酸配列内にHAS遺伝子またはDNAのアミノ酸配
列を含む遺伝子、そして特にHAS遺伝子またはcDNAをコードするDNA配
列を組込む組換えベクターに関する。例えば、DNAセグメントまたはベクター
が、全長のHASタンパク質をコードするか、またはHASタンパク質を発現す
るときに使用されることが意図される場合、好ましい配列は、基本的に、配列番
号1で規定されるとおりのものである。
【0028】 切断PmHASも、配列番号1で規定されるとおりの好ましい配列の定義の範
囲内にはいる。例えば、c末端では、およそ270−272アミノ酸は、その配
列から排除される可能性があり、そしてまだ機能するHASを有する。当業者は
、PmHASのいずれかの末端から簡単にアミノ酸を除去することは、達成する
ことができる。このような切断配列がまだHASを産生する能力があるかどうか
を決定するために、その配列の切断バージョンで、HAS活性について簡単に確
認しなければならない。
【0029】 HAシンターゼ活性を示す核酸セグメントは、ここに記述される方法によって
単離されうる。用語「基本的に配列番号1で規定されるとおりの配列」は、その
配列が、配列番号1の一部に実質的に対応し、そして配列番号1のアミノ酸と一
致しないか、またはそれと生物学的に機能性の等価な、比較的少ないアミノ酸を
有することを意味する。用語「生物学的に機能性の等価な」は、当業界で十分に
理解され、そしてさらにここに詳細に、基本的に配列番号1に規定されるような
配列を有し、HAまたはヒアルロン酸被覆物を産生する原核生物の能力に関連す
る遺伝子として定義される。
【0030】 当業界は、核酸セグメントに構造変化(すなわち、保存または半保存アミノ酸
置換をコードすること)を起させ、そしてさらに、その酵素または機能性活性を
保存する開業医の能力の例が充実している。例えば、(1)Rislerら、「
構造的に関連性のあるタンパク質でのアミノ酸置換。パターン認識アプローチ法
」、J.Mol.Biol.204巻:1019−1029頁(1988年)[ 「アミノ酸側鎖の観察される交換性により…、ただ4つの群が概説される;(i
)IleおよびVal;(ii)LeuおよびMet、(iii)Lys、Ar
gおよびGln、および(iv)TyrおよびPhe」];(2)Niefin dら、「タンパク質モデル化についてのアミノ酸類似性係数および主鎖折畳みア
ノールから由来される配列の並び」、J.Mol.Biol.219巻:481
−497頁(1991年)[類似性パラメーターは、アミノ酸置換を設計させる
];および(3)Overingtonら、「環境特異的アミノ酸置換表:タン
パク質折畳みの第三テンプレートおよび検出」、Protein Scienc e、1巻:216−226頁(1992年)[「地域環境の関数として観察され
る置換のパターンの解析では、区別できるパターンがあることが示される...
」、適合性変化が起りうる。]参照。
【0031】 これらの資料および数えられないその他のものでは、当業者は、核酸配列が示
されると、その機能性を変化させることなしに、核酸配列に対する置換および変
化をなすことができたであろうことが示される。さらに、置換された核酸セグメ
ントは、非常に一致し、そしてその純粋な親に関するそれの酵素的活性を保持す
る可能性があり、そしてさらにいっそうそこにハイブリッド形成することに失敗
しうる。
【0032】 本発明には、P.ムルトシダから得られる酵素的に活性なヒアルロネートシン
ターゼをコードする核酸セグメントPmHASが開示される。当業者は、本発明
の範囲および請求項の外に逸脱することなしに、配列番号2に列記されるPmH
AS核酸セグメントに置換が行われうることを予測する。標準化されそして受諾
される機能的に等価なアミノ酸置換は、表Aに表される。
【0033】
【表1】
【0034】 本発明の別の好ましい実施形態は、配列番号1によるタンパク質をコードする
精製核酸セグメントであり、そして組換えベクターとして定義される。ここで使
用される用語「組換えベクター」は、HASタンパク質をコードする核酸セグメ
ント、またはそのフラグメントを含むように改変されたベクターに該当する。組
換えベクターは、さらに、上記核酸セグメントをコードするHASに操作的に結
合されたプロモーターを含む発現ベクターとして定義することもできる。
【0035】 本発明の別の好ましい実施形態は、HAS遺伝子を含む組換えベクターで組換
えられた宿主細胞である。好ましい組換え宿主細胞は、原核生物細胞でありうる
。別の実施形態では、組換え宿主細胞は、真核生物の細胞である。ここで使用さ
れる用語「操作された」または「組換え」細胞は、HASをコードする遺伝子の
ような組換え遺伝子が導入された細胞に該当することが意図される。したがって
、操作された細胞は、組換えで導入される遺伝子を含まない自然発生の細胞と区
別しうる。操作された細胞は、ヒトの手を介して導入された遺伝子または遺伝子
類を有するような細胞である。組換えで導入された遺伝子は、cDNA遺伝子の
形態であるか、ゲノム遺伝子のコピーのいずれかであるか、または特定の導入遺
伝子に自然には結合しないプロモーターに隣接して位置づけられる遺伝子を含む
【0036】 好ましい実施形態では、HAシンターゼをコードするDNAセグメントは、さ
らに、特定の宿主によって同類の配列の複製を可能にする、複製の起点または「
レプリコン」として機能的に当業界で知られるDNAセグメントを含む。このよ
うな起点は、HAシンターゼDNA配列がライゲートされる、染色体外に配置さ
れそして複製するキメラセグメントまたはプラスミドの製造を可能にする。さら
に好ましい例では、使用される起点は、バイオテクノロジー用途に適切な細菌宿
主での複製の能力のあるものである。しかし、クローニングされたDNAセグメ
ントのいっそうの多才さについては、その使用が達成される他の宿主系(シャト
ルベクターのような)によって認識される起点を選択的にまたは付加的にさえ使
用することが望ましい可能性がある。
【0037】 多数の高等生物でクローニングまたは発現について使用される可能性のあるS
V40、ポリオーマまたはウシ乳頭腫ウイルス起点のような他の複製起点の単離
および使用は、当業者によく知られている。ある種の実施形態では、本発明は、
適切な複製起点と一緒に、そして、選択制御領域の制御下でHAシンターゼコー
ディング遺伝子配列を含む組換え形質転換ベクターの点で定義することができる
【0038】 したがって、本開示の点で、他の手段が、HAS遺伝子またはcDNAを得る
のに使用されうることは、当業者に予測される。例えば、パスツレラの他の株を
含めた多数の源から、またはcDNAライブラリーのような真核生物の源から得
られる遺伝子またはcDNAの全補体を含むポリメラーゼ連鎖反応またはRT−
PCRで産生されたDNAフラグメントを得ることができる。実質的に、任意の
分子クローニングアプローチ法は、本発明によるDNAフラグメントの発生のた
めに使用することができる。したがって、一般に、DNA単離に使用される特定
の方法での唯一の限定は、単離核酸が、生物学的に機能性の等価なHAシンター
ゼをコードすることである。
【0039】 一旦、DNAが単離されると、それは、選択ベクターと一緒にライゲートされ
る。実質的に、任意のクローニングベクターを使用して、本発明による利点を認
識することができる。典型的に有用なベクターとしては、原核生物に使用するた
めのプラスミドおよびファージ、そして真核生物に使用するためのウイルス性ベ
クターさえ挙げられる。例としては、pKK223−3、pSA3、組換えラム
ダ、SV40、ポリオーマ、アデノウイルス、ウシ乳頭腫ウイルスおよびレトロ
ウイルスが挙げられる。しかし、特定の利点は、ラクトコッカス(Lactoc
occus)またはバシルス(Bacillus)株の両方およびイー・コリで
複製の能力のあるベクターが使用される場合に最終的に認識されると考えられる
【0040】 DaoおよびFerrettiのpSA3ベクターまたはTrieu−Cuo
tらのpAT19ベクターによって例示されるもののようなベクターは、イー・
コリのような簡便に操作される宿主でクローナルコロニー選択を行い、続いてH
Aの産生用の食用等級のラクトコッカスまたはバシルス株に連続で差戻すことを
可能にする。これらは良性で、そしてある種の食品およびバイオテクノロジー製
品の生産に使用される十分に研究された生物である。これらは、HA前駆体の到
達性を増加させるために遺伝子投与(すなわち、増幅によってHAシンターゼ遺
伝子の余剰コピーを供すること)および/または追加の遺伝子の封入を通してH
Aを合成するラクトコッカスまたはバシルス株の能力を増すことができる点で有
利である。HAを合成する細菌の固有の能力も、HAシンターゼ遺伝子を担持す
るプラスミドの余剰コピーの形成または増幅を通して増大されうる。この増幅は
、プラスミドのコピー数で、したがって、HAシンターゼ遺伝子コピー数で10
倍までの増加の要因となることができる。
【0041】 HAシンターゼ遺伝子コピー数を更に増す別の手段は、遺伝子の複数コピーを
プラスミドへ挿入することである。別の技術は、HAS遺伝子を染色体DNAに
組込ませることを含む。この余剰増幅は、細菌性HAシンターゼ遺伝子のサイズ
が小さいので、特に適している。ある種の計画では、染色体DNAをライゲート
したベクターが、選択宿主中で挿入DNAを発現する能力のあるベクターの使用
を介して、イー・コリのような、クローナルスクリーニングの目的のために選択
される宿主に、遺伝子導入するのに使用される。
【0042】 ある種の特定の他の実施形態では、本発明は、基本的に配列番号2に規定され
るとおりの核酸配列を、それらの配列内に含む単離DNAセグメントおよび組換
えベクターに関する。用語「配列番号2に基本的に規定されるとおり」は、上に
記述されるものと同じ意味で使用され、そして核酸配列は、配列番号2の部分に
実質的に対応し、そして配列番号2のコドンに同一でないか、または機能的に等
価である比較的少数のコドンを有することを意味する。用語「機能的に等価なコ
ドン」は、アルギニンまたはセリンについての6個のコドンのように表Aに規定
されるのと同じアミノ酸をコードするコドンに該当してここに使用され、そして
生物学的に等価なアミノ酸をコードするコドンにも該当する。
【0043】 アミノ酸および核酸配列は、その配列が、タンパク質発現および酵素活性が考
慮される生物学上のタンパク質活性の維持を含めて、上に規定される条件に適合
する限り、付加NまたはC末端アミノ酸または5’または3’核酸配列のような
付加残基を含み、そしてやはりまだ、ここに開示される配列の内の1つで基本的
に規定されるとおりでありうることも分かる。末端配列の付加は、特に、例えば
、コーディング領域の5’または3’部分のいずれかの間に挟まる種々の非コー
ディング配列を含みうるか、または遺伝子内に起ることが知られる種々の内部配
列を含みうる核酸配列に行う。さらに、残基は、NまたはC末端アミノ酸から除
去することができ、そして、その配列が、同様に上に規定される条件に適合する
限り、やはりまだここに開示される配列の内の1つに基本的に規定されるとおり
である。
【0044】 保存および半保存置換と同様に遺伝子コードの縮重を可能にするので、配列番
号2のヌクレオチドと一致する、約40%と約80%との間、またはより好まし
くは、約80%と約90%との間、またはさらに好ましくは、約90%と約99
%との間のヌクレオチドを示す配列は、「配列番号2に基本的に規定されるとお
り」である配列である。配列番号2に規定されるものと基本的に同じである配列
は、標準または低い緊縮ハイブリッド形成条件下で配列番号2の補体を含む核酸
セグメントにハイブリッド形成する能力がある配列としても機能的に定義されう
る。適切な標準ハイブリッド形成条件は、当業者によく知られており、そしてこ
こに明確に規定される。
【0045】 ここに使用される場合、用語「標準ハイブリッド形成条件」は、実質的に相補
な核酸セグメントが、標準ワトソン−クリック塩基対を形成するような条件を記
述するのに使用される。pH、温度、塩濃度、ホルムアミドおよびスルホン酸ジ
メチルのような薬剤の存在、ハイブリッド形成しているセグメントの長さ等のよ
うな結合またはハイブリッド形成の特異的を決定する多数の因子が知られている
。短い核酸セグメントが、ハイブリッド形成に使用されることが予測されるとき
、例えば、ハイブリッド形成のために約14と約100ヌクレオチドとの間のフ
ラグメント、塩および温度の好ましい条件としては、40−50℃で、1.2−
1.8×HPBが挙げられる。
【0046】 当然、本発明は、配列番号2に規定される配列に相補であるか、または基本的
に相補であるDNAセグメントも包含する。「相補性」がある核酸配列は、標準
ワトソン−クリック相補性規則による塩基対の能力のあるものである。ここに使
用される場合、用語「相補的配列」は、上に規定されるのと同じヌクレオチド比
較によって評価することができるとおり、または配列番号2の核酸セグメントに
ハイブリッド形成する能力があると規定されるとおり、実質的に相補性がある核
酸配列を意味する。
【0047】 コーディング配列それ自身の長さに関係なく、本発明の核酸セグメントは、プ
ロモーター、ポリアデニル化シグナル、付加制限酵素部位、多クローニング部位
、エピトープタグ、ポリヒスチジン領域、他のコーディングセグメント等のよう
な、それらの全長が、相当に変化しうるような他のDNA配列と組合せることが
できる。したがって、ほとんど任意の長さの核酸フラグメントを、製造の容易さ
および意図される組換えDNAプロトコールでの使用によって好ましく限定され
る総延長で使用できることが予想される。
【0048】 当然、本発明が、配列番号1および2の特定のアミノ酸および核酸配列に限定
されないことも分かる。したがって、組換えベクターおよび単離DNAセグメン
トは、HASコーディング領域それら自身、塩基コーディング領域での選択され
た改変または修飾に耐えるコーディング領域を様々に含むことができるか、また
はそれらは、HASコーディング領域を含むにもかかわらず、大型ポリペプチド
をコードすることができるか、または様々なアミノ酸配列を示す生物学的に機能
性の等価なタンパク質またはペプチドをコードしうる。
【0049】 本発明のDNAセグメントは、生物学的に機能性の等価なHASタンパク質お
よびペプチドを包含する。このような配列は、核酸配列およびその結果コードさ
れるタンパク質内で自然に発生することが知られているコドン縮重および機能的
等価の結果として生じうる。選択的に、機能的に等価なタンパク質またはペプチ
ドは、交換されるべきアミノ酸の特性を考慮することに基づいて、タンパク質構
造での変化を操作することができる組換えDNA技術の使用を介して作成するこ
とができる。ヒトによって設計される変化は、分子レベルでHAシンターゼ活性
を試験するために、部位依存性突然変異誘発技術の使用、例えば、酵素活性に対
するか、またはHASタンパク質の抗原性に対する改善を導入すること、または
HAS突然変異体を試験することを導入することができる。
【0050】 さらに、HASコーディング配列に対する特異的変化は、改変されたサイズ分
布または構造形態を示すHAを産生するようになることができる。当業者は、H
ASコーディング配列が、様々なポリマーのサイズおよび/または機能的許容性
を示すヒアルロン酸を産生する能力が順にある改変されたヒアルロネートシンタ
ーゼを産生する方法で操作することができることを予測する。例えば、HASコ
ーディング配列は、ヒアルロネートシンターゼが、改変糖基質特異性を示すよう
な方法で改変されて、その結果ヒアルロネートシンターゼが、先に組込まれなか
った糖または糖誘導体のような、様々な構造を組込む新たなヒアルロン酸様ポリ
マーを作成することができる。この新たに組込まれる糖は、様々な機能特性を示
す改質ヒアルロン酸、小さいかまたは大きいポリマーサイズ/分子量を示すヒア
ルロン酸またはその両方を生じることができるであろう。そのHASコーディン
グ配列を示された当業者によって予測されるとおり、変化および/または置換を
、これらの望まれる特性および/またはサイズ修飾が達成できるようにHASコ
ーディング配列に行うことができる。
【0051】 ここで使用される用語「修飾構造」は、糖または誘導体を含むヒアルロン酸ポ
リマーが、天然に生じるHA多糖で正常に見られないことを示す。用語「修飾さ
れたサイズ分布」は、生来の酵素で正常に見られないサイズ分布のヒアルロン酸
分子の合成に該当する。操作されたサイズは、正常なものよりはるかに小さいか
、または大きい可能性がある。
【0052】 異なるサイズの様々のヒアルロン酸産物は、医薬品送出の領域での使用を示し
、そして改変された構造を示す酵素の発生は、異なるサイズのヒアルロン酸と混
合することができる。新脈管形成および損傷治癒での使用は、約20の単糖のヒ
アルロン酸ポリマーが、良好な量で製造することができる場合に潜在的に大きい
。小型のヒアルロン酸オリゴ糖についての別の特定の使用法は、医療目的で使用
される組換え・ヒトタンパク質の安定化にある。このようなタンパク質での主要
な問題は、血液からのそれらのクリアランスおよび生物学上の半減期が短いこと
である。この問題に対する1つの解決策は、タンパク質が循環からあまり早く排
除されることを避ける小型分子シールドを結合することである。非常に小さな分
子量のヒアルロン酸は、この役割に十分に適応し、そして非免疫原性および生物
適合性である。医薬品またはタンパク質に付着される大きな分子量のヒアルロン
酸は、ヒアルロン酸の細胞内取り込レセプターを有する細網内皮細胞系を標的に
するのに使用できる。
【0053】 この開示を示された当業者は、ヒアルロネートシンターゼによって作られるヒ
アルロン酸ポリマーのサイズ分布が、様々のサイズを供するように制御できる数
種の方法があることを予測する。第一に、製品サイズの速度論的制御は、温度を
減少させ、酵素反応の時間を減少させることによって、そして1種または両方の
糖ヌクレオチド基質の濃度を減少させることによって変えることができる。これ
らの変数のいくらかまたは全てを減らすと、量の少なくそしてサイズの小さなヒ
アルロン酸産物を供与する。これらのアプローチ法の欠点は、生成物の収量も減
少され、そして日々またはバッチからバッチ毎の再現性を達成するのが困難であ
る可能性がある。
【0054】 第二は、大型のヒアルロン酸産物を合成する酵素の固有の能力の改変である。
タンパク質に対する変化は、特異的アミノ酸の置換、欠失および付加(または代
謝工程を介しての補欠分子族の導入さえ)を含めた組換えDNA技術によって操
作できる。本質的に遅い酵素を生じるこのような変化は、その後、速度論的手段
によってヒアルロン酸サイズの再現性制御をいっそう可能にできる。最終のヒア
ルロン酸のサイズ分布は、酵素の特定の特徴によって決定され、そしてそれは、
配列中の特定のアミノ酸に依存する。ストレプトコッカスの酵素と真核生物のヒ
アルロネートシンターゼとの間で厳密に保存される20%の残基の内でも、その
酵素を作ることができるヒアルロン酸ポリマーのサイズを制御するか、またはそ
れに大いに影響を及ぼす特徴的な位置に一組のアミノ酸がある。これらの残基の
内のいずれかでの特異的変化は、修飾されたサイズ分布を示すHA産物を産生す
る改質HASを産生できる。ヒアルロン酸が放出される前に酵素を作ることがで
きるヒアルロン酸の固有のサイズを減らすseHAS、spHAS、pmHAS
またはcvHASに対する操作変化は、生来の酵素より小さいかまたは潜在的に
大きいサイズのヒアルロン酸産物を産生する強力な手段を提供する。
【0055】 最後は、低分子量ヒアルロン酸を作成する特異的ヒアルロニダーゼで分解させ
て作成される大きな分子量のヒアルロン酸である。しかし、この実施は、再現性
を達成するのが非常に困難であり、そしてだれもが、ヒアルロニダーゼおよび歓
迎されない消化産物を除去するためにヒアルロン酸を注意深く再度精製しなけれ
ばならない。
【0056】 構造的に改質されたヒアルロン酸は、所望のHASまたはspHAS中の特定
のアミノ酸を変化させることによって、ヒアルロン酸産物のサイズ分布を変える
より概念的には差異がない。Nアセチル基が失われている(UDP−GlcN)
か、または別の化学的に有用な基に置換されているUDP−GlcNAcの誘導
体は、特に有用であると予測される。強力な基質特異性は、保存される20%の
ものの中でアミノ酸の特定の部分集合に依るに違いない。これらの残基の1つま
たはそれ以上に対する特異的変化は、生来の酵素より、1つまたはそれ以上の基
質と特異性が低く相互作用する機能性シンターゼを作り出す。この改変酵素は、
その後、選択的に天然または特定の糖ヌクレオチドを利用して、以下の目的のた
めに様々な化学が使用されることを可能にするように設計された糖誘導体を組込
むことができる。すなわち、(i)共有結合する特異的医薬品、タンパク質、ま
たは一般のまたは標的にされる医薬品送出、放射性手段のための構造的に改質さ
れたヒアルロン酸に対する毒素など、(ii)それ自身、またはゲル、または強
力な物理特性を示す他の三次元生物材料を達成するための他の支持体と共有架橋
結合するヒアルロン酸、および(iii)生物適合性フィルムまたは単層を作る
表面と共有結合するヒアルロン酸である。
【0057】 本発明は、HAを産生する新規HASに関する。種々の分子生物学技術を使用
して、新規HAS用の遺伝子は、家禽コレラ病原体A型のパスツレラ・ムルトシ
ダに見られる。パスツレラ・ムルトシダから得られるこの新たなHASすなわち
PmHASは、クローン化され、そして他の種の細菌で機能性があることが示さ
れた。PmHASタンパク質は、真正のHA多糖を重合する。
【0058】 PmHASで形質転換された組換えイー・コリによって産生される炭化水素は
、カートリッジHA結合タンパク質によって認識され、そしてHAリアーゼ消化
に感受性がある。これらの薬剤の両方は、当業者によって、HA多糖に特異的で
あると考えられる。さらに、UDP−GlcAおよびUDP−GlcNAcの両
方は、生体外でのHA合成のために必要とされる。アジド−UDP−Glcでな
くて、アジド−UDP−GlcAおよびアジド−UDP−GlcNAcは、Pm
HASに特異的に光組込みされる。ストレプトコッカスのHasAおよびキセノ
プス(Xenopus)のDG42の場合のように、1つのポリペプチド種Pm
HASは、2つの区別できる糖基を新生HA鎖に移行することは明らかである。
【0059】 イー・コリ、ネイセリア・メヒンギチジス(Neisseria menin gitidis)、およびヘモフィルス・インフルエンザエ(Hemophil
us influenzae)を含めた多くの被包グラム陰性細菌は、オペロン で組織化される莢膜生合成の原因である遺伝子のクラスターを保有する。これら
のオペロンは、しばしば、(i)糖ヌクレオチド前駆体合成のために必要とされ
る酵素、(ii)エキソ多糖を重合するグリコシルトランスフェラーゼ、および
(iii)多糖輸出に関連したタンパク質をコードする遺伝子を含有する。A型
P.ムルトシダHA莢膜オペロンは、(i)KfaA類縁体、(ii)HAシン
ターゼ、および(iii)推定UDP−Glcデヒドロゲナーゼを含む。P.ム
ルトシダ非莢膜突然変異体HおよびL中のTn916構成要素は、HAS遺伝子
に直接介入されないが、しかしむしろKfaA相同遺伝子に配置された。
【0060】 PmHASが、多糖を作るのに必須である少なくとも数種の遺伝子の遺伝子座
に存在するので、莢膜遺伝子の内のいずれか1つでの病巣または損傷は、パスツ
レラのHA産生および莢膜形成に影響を及ぼし得る。したがって、隣接遺伝子を
破壊することによって、ワクチンを作ることもできる。例えば、UDP−Glc
デヒドロゲナーゼを除去または破壊する場合、入手可能なHAシンターゼのため
の前駆体糖はなく、そしてHAは作ることができない。さらに、Kfaまたは他
の輸送関連の遺伝子を死滅させる場合、それにより微生物によって表面HAを作
らない。したがって、天然のパスツレラ微生物中でのHAシンターゼの産物、す
なわち、HA莢膜は、(a)前駆体形成を破壊するか、または(b)重合機構を
破壊するか、または(c)輸送機構を破壊することによって停止させることがで
きる。
【0061】 アミノ酸レベルで、PmHASは、当業者が予測するのと同じくらい他のクロ
ーン化HASに類似ではない。2つの強力な短いモチーフ、PmHASの残基4
77−480でのDGS(S/T)(配列番号19)および残基527−529
でのDSDは、HasAに存在する。別の類似のDGS含有モチーフは、PmH
ASの残基196−198で繰返し見られる。第一のモチーフのDGおよびDS
Dは、全HASで保存される。しかし、全ての先にクローン化されたHASに見
られる数種の完全に保存されたモチーフ((S/G)GPLXXY(配列番号2
0)、GDDRXLTN(配列番号21)、およびLXQQXRWXKS(Y/
F/W)(F/C)RE(配列番号22))は、PmHASには不在である。そ
の代わりに、様々な細菌グリコシルトランスフェラーゼは、P.ムルトシダHA
Sタンパク質の中心部分にある配列といっそう密接に整列する。GlcNAc、
ガラクトース、またはGalNAc基を移すことが示されたか、または検出され
たこれらの酵素は、PmHASの大まかに3分の1の大きさであり、そしてそれ
らのアミノ酸末端配列は、PmHASポリペプチドの中央、すなわち残基430
−540と一緒に並ぶ。
【0062】 PmHASの第一の420個の残基の区分は、哺乳類のUDP−GalNAc
:ポリペプチドGalNAc−トランスフェラーゼの部分とある種の類似性を示
す。これらの観察は、PmHAS内の可能なドメイン構造の反映でありうる。P
mHASの最後のおよそ340個の残基は、配列データベース中の他の全てと明
らかに類似でない。したがって、P.ムルトシダHASは、特徴的であり、そし
て最も、全ての新たなクラスのHASのプロトタイプのようである。
【0063】 PmHASは、それぞれ、ストレプトコッカスのウイルス、または脊椎動物の
HASすなわち、972対417−588残基の大まかに二倍の大きさである。
さらに、PmHASおよび他の既知HASの水治療法プロットは類似でない。ワ
ールドワイドウェブ上で当業者に十分に知られそして入手可能なTMPREDプ
ログラムを利用して、PmHASが、ただ2つの候補膜間螺旋状物(残基170
と510に中心が置かれる)を有することが推定され、そしてそのタンパク質の
両方の末端は、細胞質に配置される。幾何学的に、これらの推定は、P.ムルト
シダのポリペプチド(約340残基)の三分の一が細胞質の外側に位置すること
を暗示する。他方、HASの他のクラスについての様々な位相が、推定される。
【0064】 ストレプトコッカスのHASのレポーター酵素融合解析では、様々の位相配列
が、タンパク質のカルボキシルの半分で(i)アミノ酸末端に近い2つの膜間螺
旋状物、(ii)推定細胞質ドメイン、続いて(iii)3つの膜結合領域から
構成されるこの酵素に存在することが確認される。膜結合領域の間の連結ループ
は、むしろ短く(4−10残基)、したがって、そのポリペプチド鎖の大半部分
は、おそらく、細胞外に露出しない。
【0065】 以下の詳細な実験ステップおよび結果の検討では、本発明が新規で特徴的なP
mHASに関することが確認される。
【0066】 1.PmHASの分子クローニング Tn916挿入突然変異誘発およびプローブ発生を最初に完了した。Tn91
6を使用して、破壊し、そしてP.ムルトシダのHA生合成遺伝子座をタグ付け
した。非複製プラスミドpAM150上のTn構成要素を、電気穿孔法によって
野生型被包P.ムルトシダ株(ATCC番号15742号)に導入した。改変コ
ロニー形態を、斜め照射での黙視試験によって最初にスクリーニングした。野生
型株は、虹色(赤色と緑色の色合い)を表す大型ムコイド(「湿潤」外観)コロ
ニーを形成する。同様に、虹色を欠く「乾燥剤」コロニーを選択し、そして画線
接種した。墨汁染色および光顕微鏡を第二のスクリーンとして使用して、被包の
状態を評価した。突然変異染色体中のTn構成要素の位置を、サザン分析によっ
てマッピングした。
【0067】 数種の独立に選択した突然変異体から得られるTnを破壊した部位でのDNA
配列を、タグ付け染色体DNAの直接ジデオキシ配列分析によって得た。簡便に
は、Tn916構成要素の12kd部分および突然変異染色体DNAのHhaI
消化によって発生されるP.ムルトシダDNAの短い領域から構成されるキメラ
DNAフラグメントは、アガロースゲル電気泳動によって精製された(野生型H
haIゲノムフラグメントの全ては、7kbより少ないか、または等しい)。キ
メラ・フラグメントは、33PターミネーターおよびTn916右腕末端プライマ
ー(5’−GACCTTGATAAAGTGTGATAAGTCC−3’(配列
番号23))を用いたサイクルシーケンシング反応でテンプレートとしての役割
を果たす。配列データを、PCRプライマーを設計するのに使用した。ゲル精製
PCR産物を、ベーリング・マンハイム社(Boehringer Mannh eim)によって製造され、そして当業者によく知られたハイプライムシステム
を活用するジゴキシゲニンで標識した。
【0068】 次のステップは、機能性HAS遺伝子座の単離であった。Sau3Aで部分的
に消化した野生型DNAのλライブラリーを、ストラタジーン社(Strata
gene)によって製造されるBamHI切断λZap発現ベクターシステムを
用いて作成した。プラーク釣り上げ物をジゴキシゲニン標識PCR産物とのハイ
ブリッド形成によってスクリーニングした。エッシェリキア・コリXLI−Bl
ueMRF’を、個々の精製した陽性λクローンおよびExAssistヘルパ
ーファージで同時感染させて、ファージミドを得た。生じたファージミドを、イ
ー・コリXLOLR細胞に遺伝子導入させて、プラスミドを回収した。
【0069】 プラスミドを、HA多糖産生により適切な宿主、すなわちイー・コリK5(株
Bi8337−41)に形質転換させた。この株は、ほとんどの実験室株では明
らかなレベルで見ることができないHA生合成のために必要とされる基質である
UDP−GlcAを産生する。さらに、K5は、イー・コリでの莢膜多糖輸送に
不可欠である多くの他の遺伝子を保有する。発現研究に使用される別の宿主は、
ポリシアル酸莢膜を産生し、そして全ての同じ一般的莢膜多糖輸送機構をK5と
して保有するが、高レベルのUDP−Glcデヒドロゲナーゼを有しないK1株
の非莢膜誘導体であるイー・コリEV5であった。
【0070】 完全に定義された培地中で育成される候補プラスミドとしたイー・コリ形質転
換体の培養物を、細胞ペレットを、摂氏95度で、2分間、8M尿酸、0.01
%SDSで抽出したこと以外は先に記述したとおりHA多糖産生について試験し
た。当業者によく知られているファルマシア・バイオテック社(Pharmac
ia Biotech Inc.)によって製造されるHA試験アッセイでは、0
.1μg/mlより大きいか、または等しい濃度で、HAを検出するために特異
的HA結合タンパク質が使用される。HA濃度の複数測定を平均化した。細菌培
養物中のHA濃度を、A600値を測定し、そして細菌のμgHA/ml/A600
してデータを表すことによって、細胞数での差異を正常化させた。5.8kb挿
入物を有する1つのプラスミドpPm7Aは、HAを産生する能力を有するイー
・コリK5を与えた。ベクタープラスミドだけを有する細胞によって産生される
HAはなかった。pPmΔ6eと呼ばれるおよそ3.3kb挿入物を含むpPm
7Aの切断誘導体は、イー・コリK5に形質転換させるときにHAの生合成を指
示することができる。したがって、pPmΔ6eDNAに対応するpPm7Aプ
ラスミドの両方の鎖の配列を決定した。我々がPmHASと称する単独の完全な
972残基のORFが見出されたが、それは配列番号1で示される。対応のヌク
レオチド配列は、配列番号2に示される。
【0071】 その後、組換えP.ムルトシダHASの発現が始められる。pPm7A挿入物
中のPmHAS ORFは、推定アミノ末端およびカルボキシル末端の近くの配 列(大文字表記のコドン:センス、5’−gcgaattcaaaggacag
aaaATGAAcACATTATCACAAG−3’(配列番号24)、およ
びアンチセンス、5’−gggaattctgcagttaTAGAGTTAT
ACTATTAATAATGAAC−3’(配列番号25);開始および終止コ
ドンはそれぞれ太文字で)に対応するTaqポリメラーゼおよびプライマーを用
いて、13サイクルのPCRによって増幅された。コドン2(T→C)を、イー
・コリ中のタンパク質産生を増加させるように改変(イタリック小文字)した。
プライマーは、発現プラスミドpKK223−3(tacプライマー、ファルマ
シア社)へのクローニングを促進するEcoRIおよびPstI制限部位(下線
付き文字)も含む。生じた組換え構築物pPmHASを、イー・コリSURE細
胞(ストラタジーン)に形質転換させ、そしてこの株を、生体外HASアッセイ
のための膜製造の源として使用した。Log層培養物(LBブロス、摂氏30度
)を、収穫前の3時間、0.5mMイソプロピルチオガラクトシドで誘導した。
プラスミドを、イー・コリK5にも形質転換させた。生じた株を、光顕微鏡およ
び浮遊密度遠心によって莢膜の存在について試験した。K5細菌培養物は、イソ
プロピルチオガラクトピラノシド付加が、LBまたは明らかに定義された培地中
のHA濃度を増加させないので、日常的に誘導されなかった。
【0072】 その後、生来のP.ムルトシダHASの光アフィニティー標識を行った。放射
性標識UDP糖類縁体[32P]アジド−UDP−GlcA(3mCi/μMol
)および[32P]アジド−UDP−GlcNAc(2.5mCi/μMol)を
製造し、そして文献に記述され、そして当業者に知られるとおり精製した。紫外
線で照射する(254nm、90秒)前に、氷上で30秒間、50mMトリス、
20mMのMgCl2、pH7(最終濃度、20μM)中のP.ムルトシダ野生 型から得られる膜製品を、いずれかのプローブでインキュベートした。SDS−
ポリアクリルアミドゲル電気泳動分析の前にそのタンパク質を、5%トリクロロ
酢酸で沈殿させた。照射ステップが省かれた場合、組込まれる放射性標識はなか
った。特異性対照として、10倍モル過剰の正常なUDP糖を、プローブおよび
膜と同時にインキュベートした。[32P]アジド−UDP−Glc(3mCi/
μMol)も、別の対照として使用した。
【0073】 数回の巡回の突然変異誘発によって製造されるおよそ8×104Tn含有形質 転換体を、コロニー形態での差異についてスクリーニングした。墨汁を用い光顕
微鏡によって、小さな虹色でないコロニー(n=4)から得た細胞は、検出可能
な莢膜を保有しなかった(非莢膜)のに対して、培地等級分け虹色コロニー(n
=8)から得られる細胞は、野性型の約10−25%の直径の莢膜(微細莢膜)
を有するようである。同じHindIIIまたはBstXIゲノムフラグメント
にマッピングされるTn構成要素を有するHおよびLと称される非莢膜突然変異
体の内の2つは、およそ10-3の速度で、野生型コロニー形態に復帰した。各復
帰突然変異体中のTn構成要素は、サザン分析によって判断されるとおり、元の
位置から削られ、そして異なる新たな位置に再挿入した。他方、全ての非莢膜サ
ブクローンは、元の位置にTn構成要素を保持した。明らかなHAS活性が、突
然変異体H細胞から膜製品に検出されるものはなかったのに対して、実質的なH
AS活性は、野生型細胞から得られた(それぞれ、0.7対120ピコモルの移
入GlcA/mgタンパク質/hより少ないか、または等しい)。これらの知見
では、突然変異体HおよびL中のTn構成要素が、実際に、HA生合成遺伝子座
を破壊する原因であることが示唆される。
【0074】 2つの非莢膜突然変異体のTn挿入部位の間のギャップに橋渡しするために、
突然変異体L染色体DNAテンプレートを用いたPCRは、突然変異体H破壊部
位PmHFにある配列に由来するプライマー(5’−CTCCAGCTGTAA
ATTAGAGATAAAG−3’(配列番号26))、およびTn916の左
末端に対応するプライマーであるTnL2(5’−GCACATAGAATAA
GGCTTTACGAGC−3’(配列番号27))で行われた。特異的なおよ
そ1kbのPCR産物を得た。代替的に、PmHR(PmHFの逆補体)または
Tn916右腕プライマーが置換される場合、形成される産物はなかった。PC
R産物を、ハイブリッド形成プローブとして使用して、P.ムルトシダHASの
機能性コピーを得た。
【0075】 およそ104個のプラークをスクリーニングした後、6つの陽性ハイブリッド 形成プラークが見られ、そしてこれらのプラークは、プラスミドに変換された。
1つのプラスミドpPm7Aは、イー・コリK5が、生体内でHAを生成させる
(20μgHA/ml/細菌のA600)ことが分かった。対照プラスミドを有す るイー・コリK5は、HAを産生しなかった(0.05μgHA/ml/細菌の
600より少ないか、または等しい)。イー・コリXLORまたはイー・コリE V5細胞(UDP−Glcデヒドロゲナーゼ活性を欠く)は、それらがpPm7
Aプラスミドを含む場合でさえHAを産生しない(0.05μgHA/ml/細
菌のA600より少ないか、または等しい)。この遺伝上の証拠は、pPm7Aの 挿入物が、機能性UDP−Glcデヒドロゲナーゼ酵素をコードしないことを暗
示する。
【0076】 HA生合成(85μgHA/ml/K5細菌のA600)を指示する能力がある 最小の挿入物pPmΔ6eを有するpPm7Aプラスミドの切断誘導体は、配列
番号1に示されるとおり972残基のタンパク質をコードする単独の完全なOR
Fを含んだ。配列番号1中の明らかなプロモーターは存在しなかったが、太字の
ヌクレオチド−10から−7に中心をとって標識された推定リボソーム結合部位
があり、そしてTMPREDによって推定される2つの推定膜間領域に下線を付
けた(残基162−182、および503−522)。配列番号1のPmHAS
は、ストレプトコッカスHasAの大きさの2倍大きい。このタンパク質は、P
.ムルトシダから得られるHAシンターゼPmHASである。推定Mrは、11 1,923であり、そして算定等電点は、6.84である。配列番号2は、Pm
HASについてのヌクレオチド配列である。
【0077】 このPmHASは、タンパク質配列データベースのBLASTP調査での照会
として使用された。PmHASの中心の位置(残基436−536)は、ストレ
プトコッカス、ビブリオ(Vibrio)、ネイセリア(Neisseria)
およびスタフィロコッカスを含めた、リポ多糖のエキソ多糖または炭化水素部分
を形成する広範な属から得られる細菌のグリコシルトランスフェラーゼに最も相
同性がある(最小合計可能性、図1に示されるとおり10-22−10-10)。図1
では、P.ムルトシダHASおよび他のグリコシルトランスフェラーゼの配列の
列が図面で描かれる。MULTALIN列は、PmHASの中心領域(残基43
6−536)は、他のエキソ多糖(ストレプトコッカス・サーモフィルス(St
reptococcus thermophilus)EpsI、14型エス. ニューモニアエ(S.pneumoniae)Cps14J)、またはリポ多糖
の炭化水素部分(エイチ.インフルエンザエLgtD相同)を産生する種々の酵
素のアミノ酸末端部分に最も類似する。ほんのわずかの可能性のある実施例が、
図1に示される。エス.ピオゲネス(S.pyogenes)HasA(残基6
1−168)は、PmHASのこの表示領域に対する類似性を限定した。
【0078】 最も注目すべき配列類似性は、DGSTD(配列番号28)およびDXDD(
配列番号29)モチーフである。予想外に、0.33の最小の合計可能性を示す
HASAを有するストレプトコッカス、ウイルスまたは脊椎動物のHASに対す
るPmHASの明らかな全体的類似性はなかった。ストレプトコッカスのHas
Aの唯一の短い領域が、PmHASと共に納得する手段で並び、そして図1に示
される。
【0079】 PmHASの最初の半分の少数のセグメントは、哺乳類のUDP−GalNA
c:ポリペプチドGalNAc−トランスフェラーゼの部分とも類似である。そ
のトランスフェラーゼは、およそ10-3の最小の合計可能性を示すムチン型タン
パク質のo−グリコシル化を開始させる酵素である(図2)。図2に示されると
おり、PmHASの残基342−383の配列の列は、哺乳類のUDP−Gal
NAc:ポリペプチドGalNAc−トランスフェラーゼの残基362−404
に最も類似である。図1および2の両方で、同一の残基は、太字でそして下線が
付されており、そして共通シンボルは、IまたはVで!、N、D、EまたはQの
いずれでも#、FまたはYで%である。酸性残基のクラスターは、配列を通して
よく保存されている。
【0080】 PmHASの下流の部分的ORF(27残基)は、イー・コリ、サルモネラ・
ティフィムリウム(Salmonella typhimurium)およびス トレプトコッカス・ニューモニアエを含めた細菌から得られる数種のUDP−G
lcデヒドロゲナーゼのアミノ末端に非常に類似性がある(67−74%一致)
。元来のpPm7Aクローンでの重度の切断は、デヒドロゲナーゼ活性を完全に
失う結果になることが予測される。PmHASの上流の他のORF(623残基
)は、10-52の最小の総可能性を示す、細胞の外に莢膜多糖を輸送するのに推 定的に関与するタンパク質であるイー・コリK5 KfaAタンパク質に非常に 相同性がある。
【0081】 PmHASについて推定サイズ972残基(112kDa)は、P.ムルトシ
ダ野生型から得られる膜標品の光アフィニティー標識によって確認された。[32 P]アジド−UDP−GlcAおよび[32P]アジド−UDP−GlcNAcプ
ローブの両方が、UV依存性手段でおよそ110kDaのタンパク質に光組込み
を行った。図3は、UDP−糖類縁体を有するPmHASの光アフィニティー標
識である。[32P]アジド−UDP−GlcAおよび[32P]アジド−UDP−
GlcNAcを、野生型P.ムルトシダから単離される膜標品(45μgのタン
パク質)とインキュベートさせ、そしてUV光で照射した。10%SDS−PA
GEゲルのオートラジオグラム(5日露出)は、図3に示される。両方のプロー
ブは、UV依存性手段でおよそ110kDaのタンパク質を光標識する(「−」
レーン)。光組込みの特異性を評価するために、平行のサンプルは、反応混合液
が10倍過剰の非標識競合物(それぞれUDP−GlcNAcまたはUDP−G
lcA、「+」レーンと記した)を含むこと以外は、同一に処理した。バンドの
強さは、「−」レーンに比較して減っている。標準は、kDaで記される。
【0082】 対応の未標識の天然のUDP−糖前駆体との競合は、プローブ光組込みの範囲
を下げた。平行する実験で、正常なHA前駆体の類縁体である[32P]アジド−
UDP−Glcは、この110kDaのタンパク質を標識しなかった。さらに、
Tn突然変異体に由来する膜は、このタンパク質へのアジド−UDP−GlcA
光取込みの量がないか、または非常に低いかのいずれかを示した。図4に示され
るおとり、野生型(W)または種々の非莢膜Tn突然変異体(A、GまたはH)
から得られる膜標品(60μgのタンパク質)を、[32P]アジド−UDP−G
lcAで光標識にかけた。およそ110kDaのタンパク質の付近にあるオート
ラジオグラムの領域は、図4に示される。AおよびGサンプル中に光取込みは見
られなかった。Hサンプル中の光標識の範囲が小さいのは、この特定の突然変異
体で観察される逆行の速度が遅いためである。Wサンプル中の光アフィニティー
標識タンパク質のサイズは、クローン化PmHASのORFの推定Mrによく対 応する。
【0083】 ベクターpKK223−3のみを有する細胞から得られるサンプルでなく、P
mHASプラスミドを含むイー・コリSURE細胞に由来する膜は、UDP−G
lcAおよびUDP−GlcNAcの両方で供給されるときにHAを生体外で合
成した(それぞれ、25に対して1.5ピコモルGlcAトランスファー/mg
タンパク質/時間より少ないか、または等しい)。UDP−GlcNAcが排除
される場合、または二価の金属イオンがEDTAとキレート化される場合、[14 C]GlcAの取込みは観察されなかった。組換えHASに由来するHAS活性
は、Mn2+がMg2+より少なくとも10倍大きな活性を刺激するので、野生型P
.ムルトシダの膜から得られる酵素に類似した。
【0084】 組換えイー・コリの培養物は、標識HA結合タンパク質を利用する放射分析で
HA多糖の存在についても試験した。PmHASを有するイー・コリK5は、4
60μgHA/ml/A600を産生した。pKK223−3ベクターのみを有す るK5細胞は、HAを産生しなかった(0.05μgHA/ml/A600より少 ないかまたは等しい)。比較すると、同じ培地で育成される野生型P.ムルトシ
ダ野生型は、1100μgHA/ml/A600を産生した。PmHASを有する イー・コリK5は、細胞が被包されるこのような高いレベルのHAを生じた。図
5、パネルAに示されるとおり、墨汁染色を用いた組換えイー・コリの光マイク
ログラフ(1,000×倍率)は、PmHASを有するイー・コリK5細胞が、
細胞の周囲を白色ハロとして表す実質的な莢膜を作ることを示す。
【0085】 組換え株の莢膜の半径は、およそ0.2−0.5μm(0.5μmの細菌細胞
幅を呈する)であった。この莢膜は、ヒツジの精巣ヒアルニダーゼまたはストレ
プトマイセスHAリアーゼのいずれかで処理することによって取除くことができ
る。図5パネルBで示されるとおり、莢膜材料は、ストレプトマイセスHAリア
ーゼで簡便に処理することによってイー・コリK5(pPmHAS)細胞から取
除かれる。したがって、PmHASは、HA多糖の重合を指示する。
【0086】 生来のK5宿主株も、pKK223−3ベクターを含む形質転換体のいずれも
、光学顕微鏡によって測定されるときに、十分に観察しうる莢膜を保有しない。
pPmHASを有するK5細胞は、浮遊密度遠心によって被包されるとも思われ
る。組換え細胞が、58%mパコール(Percoll)クッションの頂上に浮
いていたのに対して、ベクター対照細胞またはヒアルロニダーゼ処理組換え細胞
は、パコールクッションを通してペレット化した。
【0087】 イー・コリK5中のp/PmHASプラスミドは、組換えHAをPmHASで
作成するための第一世代系である。他の最適化ベクターおよび/または宿主は、
より多くの収量を示し、そしてこれらの多くの最適化ベクターおよび/または宿
主は、本発明に使用されることがここに予測される。この開示を与えられると、
当業者は、このようなベクターおよび/または宿主を最大限に利用する能力があ
る。
【0088】 2.PmHASの酵素学的特徴づけ タンパク質は、ウシの血清アルブミン鎖を利用するクマシン染料結合アッセイ
によって測定した。多くのムコシドコロニーを形成する非常に毒性のある七面鳥
株である、P.ムルトシダ野生型(アメリカン・タイプ・カルチャー・コレクシ
ョン15742)を、摂氏37度で、好気性条件下で、脳/心臓融合培養基で維
持した。TnAと称される、小さな「乾燥剤」コロニーを形成したその株の非莢
膜突然変異体は、ここに記述される新たに記述されたTn916挿入物の突然変
異誘発法によって生成される。
【0089】 HasAを含む組換えプラスミドを用いて、イー・コリからHAシンターゼを
生成する方法の改善によって、P.ムルトシダから得られる総量の膜を製造した
。細胞を、激しく振盪させながら、中間対数期(0.4−0.8A600)まで育 成し、そしてその後ヒツジ精巣ヒアルロニダーゼ(シグマV型、20単位/最終
mL)を、加えて莢膜を除去した。40分後、細胞を氷上で冷却し、そして遠心
によって収穫した(15分間、2000×g)。細胞を、懸濁および遠心の繰返
しによって二回洗浄し、そして細胞ペレットを、摂氏−80度で保存できた。特
に示されないかぎり、氷上で以下のステップの全てを行った。
【0090】 プロテアーゼ阻害剤ペプスタチンおよびロイペプチンを含有する、20%しょ
糖および30mMトリス(pH8.0)の最初の培養量を1/400で、ピペッ
ト採取することによって、細胞を再懸濁させた。リソザイム消化(0.1MのE
DTA中に4mg/mL酵素の懸濁量の1/10を添加、40分インキュベーシ
ョン)を使用し、続いて超音波破砕(電力設定3、30秒のオン/オフの3回サ
イクル、小探針を有するヒートシステムW−380)することによって、細胞溶
解を行った。超音波処理ステップの前に、チオグリコール酸ナトリウムをその混
合液に添加し(最終濃度0.1mM)、続いてフッ化フェニルメタンスルホニル
を添加した。残りの操作全てで、PBSも、新たに加えたチオグリコレートを同
じ濃度で含有した。
【0091】 溶解産物を、DnエースおよびRnエース(各々1μg/mL、摂氏4度で1
0分)で処理し、そして低速遠心分離(1時間、10000×g)によって、細
胞破砕物を除去した。上清画分を、PBSで6倍に希釈し、そして膜画分を、超
遠心分離(1時間、100000×g)によって回収した。10mMのMgCl 2 を含むPBS中での懸濁を繰返し、続いて超遠心分離することによって、ペレ ットを二回洗浄した。金属特異性研究で使用される膜標品を生成するために、M
gCl2を除外し、そして洗浄ステップの間、0.2mMのEDTAAに交換し た。膜標品を50mMトリス(pH7)および0.1mMチオグリコレート中で
、1−3mg/mLタンパク質の濃度で懸濁させ、そして摂氏−80度で保存し
た。
【0092】 糖ヌクレオチド前駆体UDP−[14C]GlcA(0.27Ci/ミリモル、
ICN)から由来する放射性標識を、高い分子量の産物に組込むことによって、
HAシンターゼ活性を、定常的に検出させた。図面の凡例に記述される種々のア
ッセイ緩衝液は、0.3mMのDTTも含有した。反応混合液に膜を添加し、摂
氏37度でインキュベートすることによって、アッセイ(最終量100μL)を
開始させた。1時間後、SDS(最終2%)を添加し、そして混合することによ
って、反応を終結させた。速度論的研究のために、ペーパークロマトグラフィー
(65:35エタノール/1M酢酸アンモニウム(pH5.5)を用い、ワット
マン3M)で降下させることによって、産物および前駆体を分離した。ペーパー
クロマトグラムの起点にあるHA多糖を、液体シンチレーション計測の前に水で
溶出させた。酵素の量を限定することによって、5%未満の前駆体が消費される
条件下で、アッセイを典型的に行った。
【0093】 真正のHAへの組込みを実証するための対照は、必要とされる第二の糖ヌクレ
オチド前駆体を除外すること、またはストレプトマイセス・ヒアルロリチカス(
Streptomyces hyalurolyticus)から得られる特異 的ヒアルロニダーゼを使用して消化させることを含む。PBS中のセファクリル
S−200(ファルマシア社)を用いたゲル濾過クロマトグラフィーを、最適化
アッセイ条件下で、生体外で形成される放射性標識ポリマーの分子量を評価する
のに使用した。終結後、カラムにかける前に、それらを、2分間、摂氏95度に
加熱し、そして遠心分離(7分間、15000×g)によって等級分けすること
を除いて、ペーパークロマトグラフィーに関して、これらのサンプルを処理した
【0094】 EDTA(0.2mM)を使用して、アッセイ混合液中に存在する任意の金属
イオンをキレート化させて、HAS活性の金属依存性を実証した。Mg、Mn、
Cu、CoおよびNiを含めた種々の二価金属を、それらの塩化塩として試験し
た。他の放射性標識前駆体を、一定に、そして飽和濃度で保持しながら、糖ヌク
レオチド濃度を滴定することによって、基質のKm値を概算した。これらの研究 については、UDP−[14C]GlcA前駆体と同様に、UDP−[3H]Gl cNAc(30Ci/ミリモル、NEN)を使用した。
【0095】 P.ムルトシダ細胞は、十分に目視できる細胞外HA莢膜を生じ、そしてスト
レプトコッカスのHasAは、膜間タンパク質であるので、家禽コレラ病原体の
膜標品を試験した。初期の試験では、超音波処理のみに由来する粗膜画分は、ス
トレプトコッカスのHAS活性を測定するためのものに類似する条件下で分析さ
れるときに、UDP−GlcNAc依存性UDP−[14C]GlcAを、HA(
約0.2ピコモルのGlcA移入(μgのタンパク質)-1-1)に組込む場合、
非常に低い濃度を保持した。組換えHasAプラスミドを有するイー・コリから
得られる酵素も、最初の単離に対する組換え体であった。これらの結果は、類似
の方法によってストレプトコッカスから得られる簡単に検出できる量と対照的で
あった。
【0096】 超音波処理と共同してプロテアーゼ阻害剤の存在下での氷冷リソザイム処理を
用いた選択的製造プロトコールは、グラム陰性細菌の両方の種からのHAS活性
の実質的な回収を可能にする。5−10ピコモルのGlcA移入(μgのタンパ
ク質)-1-1の特異的活性は、新規方法で野生型P.ムルトシダの粗膜について
日常的に得られた。UDP−GlcNAcの不在下で、UDP−[14C]Glc
Aから得られる放射性活性(両方の糖前駆体と同一のアッセイの1%未満)で、
高い分子量材料に組込まれるものは実質的にない。非莢膜突然変異体から製造さ
れる膜TnAは、両方の糖ヌクレオチド前駆体で補足したときに、検出可能なH
A活性を保有しない。セファクリルS−200カラムを用いたゲル濾過分析では
、材料が、空隙体積に溶出するので、生体外合成される14C標識産物の主要部の
分子マスが、≧8×104Daであることを示す。このような値は、少なくとも 400モノマーから構成されるHA分子に対応する。この産物は、ストレプトマ
イセス・ヒアルロニダーゼ消化に対しても感受性があるが、プロナーゼ処理に対
しては耐性がある。
【0097】 HASアッセイのパラメーターを、P.ムルトシダの膜によりUDP−糖の多
糖への組込みを最大限にするのに変化させた。ストレプトコッカスのHasAは
、Mg2+を必要とし、したがって、この金属イオンは、P.ムルトシダ膜の最初
のアッセイに含まれる。P.ムルトシダHASは、トリス型緩衝液中でpH6.
5から8.6まで、最大限でpH7で比較的活性がある(図7)。図7には、P
.ムルトシダHAS活性のpH依存性が描かれている。膜(38μgのタンパク
質)によって触媒されたHA多糖への[14C]GlcAの組込みを、種々のpH
値(50mMトリス/2−(N−(モルフォリノ)エタンスルホン酸、ビス−ト
リス/HCl、またはトリス/HCl;主要な緩衝液イオン特異的効果で際立っ
たものはなかった)で緩衝される反応液中で測定した。インキュベーション混合
液は、20mMのMgCl2、120μMのUDP−GlcA(4.5×104
pm/アッセイ)、および300μMのUDP−GlcNAcをも含んだ。最適
な緩衝液pH7トリスを用いたアッセイの組込みを100%活性に設定した。中
性付近で最適な広範なpHが観察された。
【0098】 HAS活性は、少なくとも1時間、中性pHで、インキュベーション時間に関
して直線状であった。P.ムルトシダ酵素は、50mMトリス(pH7)および
20mMのMgCl2を含有する反応液に100mMのNaClを添加すると、 およそ50%まで糖組込みが減少するので、高いイオン強度で明らかに活性が低
かった。
【0099】 P.ムルトシダHASの金属イオン特異性は、pH7で評価された(図8)。
図8には、HAS活性の金属依存性が描かれている。HAの産生を、濃度が増加
しているMg(円)またはMn(四角)イオンの存在下で測定した。0.2mM
のEDTAで再洗浄した膜(46μgのタンパク質)を、50mMトリス(pH
7)、120μMのUDP−GlcA(4.5×104dpm/アッセイ)、お よび300μMのUDP−GlcNAc中の金属イオンの混合液中で、1時間イ
ンキュベートした。金属の存在しないバックグランド(22dpm)を、各点か
ら減じた。Mnは、Mgよりいっそう効果的であった。
【0100】 EDTAの存在下、金属不含の条件下で、放射性標識した前駆体の多糖への組
込みは、検出可能でなかった(最大のシグナルの<0.5%)。Mn2+は、試験
金属(Mg、Mn、Co、CuおよびNi)について最低のイオン濃度で、最高
の組込み速度を示した。Mg2+は、10倍高い濃度であるが、Mn2+刺激の約5
0%を示した。10mMにあるCo2+またはNi2+は、低いレベルの活性を支持
したが(1mMのMn2+アッセイのそれぞれ20%または9%)、10mMのC
2+を補足された膜は不活性であった。実際に、10mMのCu2+および20m
MのMg2+を膜標品と混合して、多糖への標識の組込みはほとんどなかった(M
gのみの値の<0.8%)。
【0101】 P.ムルトシダHASの当初の特徴づけを、Mg2+の存在下で行った。その糖
ヌクレオチド前駆体についての酵素の結合アフィニティーは、見かけのKM値を 測定することによって評価した。多糖への[14C]GlcAまたは[3H]Gl cNAcの組込みは、それぞれ、UDP−GlcNAcまたはUDP−GlcA
の可変の濃度で監視された(それぞれ図9および図10)。
【0102】 図9では、UDP−GlcNAc濃度へのHAS活性依存性が描かれている。
50mMトリス(pH7)、20mMのMgCl2および800μMのUDP− GlcA(14Cの1.4×105dpm)を含む緩衝液中のUDP−GlcNA cの濃度を増やしながら、膜(20μgのタンパク質)を1時間インキュベート
した。バックグランド放射性活性(同一のアッセイであるが、UDP−GlcN
Acを添加せず)を各点から除した。滴定でのHA(平均およそ780dpm/
時間)への最高の特異的組込み速度は、100%までの正常化についてVMAXと 定義された。
【0103】 図10には、UDP−GlcA濃度へのHAS活性依存性が描かれている。図
9に記述されたものと平行な実験では、UDP−GlcNAcの量を1mMのU
DP−GlcNAc(3Hの2.7×105dpm)で増加させて、同じ一般的緩
衝液およびアッセイ条件下でインキュベートした。バックグランド放射性活性(
UDP−GlcAを添加しないアッセイ)を各点から除した。データは、図9で
のように表される。VMAXでの特異的組込みは、およそ730dpm/時間に平 均化した。
【0104】 Mg2+含有緩衝液では、UDP−GlcAについては〜20μM、そしてUD
P−GlcNAcについては〜75μMの見かけのKM値は、図11に示される 滴定データのハンス−ウルフプロット([S]/v対[S])を利用して決定し
た。図11には、VMAXおよびKMのハンス−ウルフプロット評価が描かれている
。図9(四角)および図10(円)を生じるために使用される特定の組込みデー
タを、[S]/v対[S]としてグラフ化した。1/VMAXに対応する平行の斜 面では、糖ヌクレオチド前駆体についての最大の速度が、等しかったことが示さ
れる。−KMを示すx軸切片は、それぞれ、UDP−GlcNAcおよびUDP −GlcAについては75および20μMのKMを得た。
【0105】 両方の糖のVMAX値は、斜面が平衡であるので同じであった。Mg2+を用いた アッセイから得られる結果の比較では、UDP−GlcNAcについてのKM値 は、〜105μMまで、約25−50%まで増大され、そして最大は、Mn2+
存在下で2−3倍の因子まで増大された。これらの値は、表Iで表される。
【0106】
【表2】
【0107】 先に述べられたとおり、病原体P.ムルトシダおよびエス.ピオゲネス(S.
pyogenes)のHA莢膜は、宿主防御の回避を助ける毒性因子である。い
ずれかの細菌源から得られるHAシンターゼ酵素は、UDP−糖を利用するが、
しかしそれらは、pHおよび金属イオン依存性およびKM値に関してある程度異 なる速度論的最適条件を有する。両方の酵素は、pH7で最も活性である。しか
し、PmHASは、少なくともpH8.6までのpH最適条件のアルカリ側でよ
く機能する。他方、報告されたところによれば、spHASは、わずかに酸性の
pHでいっそう活性を示し、そしてpH7.4以上で比較的不活性である。P.
ムルトシダ酵素は、生体外アッセイ条件下で、Mg2+よりいっそう有効にMn2+ を利用する。PmHASは、ストレプトコッカスのHasAより密接にUDP−
糖を結合する。粗膜中のPmHASについて測定されたKM値は、ストレプトコ ッカスの膜で見られるHASから得られるものより各基質について約2−3倍低
い。
【0108】 3.ワクチン接種のためのPmHASの使用 PmHASのDNA配列も、破壊バージョンを用いた相同な組換えによって、
正常な微生物遺伝子をノックアウトした後、P.ムルトシダ細菌の潜在的に弱毒
化したワクチン株を生成するのに使用することができる。さらに、PmHASの
DNA配列は、家禽、家畜、ヒツジおよびブタの農業病原体である関連P.ムル
トシダ型についてのプローブの型を決める診断用細菌の生成を可能にする。
【0109】 区別できる莢膜抗原を有する細菌病原体P.ムルトシダの少なくとも5つの異
なる型がある。多くはA型株によって引起こされる家禽コレラまたは鳥類パスツ
レラ症は、市販の家禽での広範で、経済的に損傷を与える疾病である。家禽コレ
ラの急性突発は、通常、鳥類が、ちょうど死の数時間前にしばしば現れる症状と
して急に死ぬときにのみ検出される。P.ムルトシダの毒性についての分子的根
拠については、ほとんど知られていないが、明らかに、病原体の毒性株の内の1
つは、多糖莢膜を保有し、そしてそれらのコロニーは、寒天プレート上でムコシ
ドまたは「湿潤」形態を表す。白血球細胞は、細菌を巻込みそして不活性化する
ことに困難を示し、そして補体複合体は、細菌膜と接触して、溶菌を起すことが
できない。おそらく、家禽コレラの疾病の90−95%の原因であるカーターA
型P.ムルトシダの主要な莢膜成分は、多糖HAであり、そしてHAは、動物界
の実質的に全ての構成要素での免疫応答は是認しない。免疫応答が起るときでさ
え、自己免疫反応の影響のため鳥類についての問題がある。A型P.ムルトシダ
株は、ブタおよびウシの肺炎性パスツレラ症の主要な原因でもあり、そして家畜
に発熱を移す。
【0110】 2つの他のP.ムルトシダ莢膜型、D型およびF型は、あまりよく研究されて
いないが、しかし北米では優勢な病原体である。F型は、家禽コレラの事例の約
5−10%から単離される。D型も、家畜、ヒツジおよびブタでの肺炎の原因で
ある。これらの家畜動物の肺炎の病巣からの単離物は、莢膜型から分析され、そ
して約25−40%は、D型であり、そして残りはA型であった。さらに、D型
株は、ブタの萎縮性鼻炎に密接に関与する。これらのD型およびF型微生物の莢
膜は、未知構造を有する様々な多糖から構成されるが、それらは、明らかにコン
ドロイチンに類似し、脊椎動物の体内で優勢な分子である。(β1,4)Glc
A(β1,3)GalNAc単位を繰返すコンドロイタンの一般的な骨格構造は
、HAに非常に類似する。したがって、D型およびF型多糖は、免疫原性が乏し
いことは驚くべきことでない。
【0111】 典型的には、先の感染(またはワクチン接種)から由来する細菌表面成分に対
する抗体は、白血球細胞が、貧食作用中に細菌に付着するための重要な手段であ
る。この特徴は、通常、疾病と戦う上で免疫応答を厳密に効果的にする。したが
って、HAまたはコンドロイタン様糖のような非免疫原性ポリマーから構成され
る莢膜の存在が、宿主防御の全ての層の効力を約束する。ヒトの病原体であるス
トレプトコッカス・ピオゲネスも、宿主防御からそれ自身を保護するために、分
子「擬態」としてHA莢膜を使用する。非莢膜性エス.ピオゲネス突然変異体は
、血液中で生存できず、そしてマウスでの野生型より100倍毒性が低い。多く
の毒性イー・コリ株は、宿主分子を擬態し、そして免疫系をかわす上で細胞を助
ける他の多糖から構成される莢膜を保有する。全てのこれらの病原性細菌の莢膜
は、疾病に勝つために克服されなければならない賢明な進化適応物である。
【0112】 先の調査は、P.ムルトシダの莢膜および毒性でのその役割に焦点を置いた。
A型家禽株に関しては、野生型被包細菌および種々の非莢膜形態を、単離宿主防
御(白血球細胞および補体)による生存挑戦に対する、または生きている家禽の
感染および死滅を起させるそれらの能力について試験した。非莢膜細胞は、特に
、(a)自発的に生じる突然変異体、(b)化学的に誘導された突然変異体、ま
たは(c)特異的HA分解酵素であるヒアルロニダーゼ[HAエース]で処理し
た野生型細菌であった。一般に、莢膜欠損A型細菌は、生体外で宿主防御を単離
することによっていっそう十分に死滅される。
【0113】 七面鳥血清は、突然変異体およびHAエース処理細胞の両方を死滅させる一方
で、野生型細胞は増大した。死滅能力が、細菌とインキュベートする前に血清の
加熱またはカルシウムキレート剤処理によって失われるので、補体系は必然的に
関与する。その被包野生型細胞は、複合体が結合するが、細胞を溶菌できないこ
とを示す不活性化なしに、血清中の補体のレベルを消費するか、または減少させ
る。七面鳥マクロファージおよび異好球が、野生型細胞よりいっそう貪欲に非莢
膜の毒性およびHAエース処理細胞の両方を貧食作用する。
【0114】 生きている動物実験では、自発的突然変異体は、LD50(すなわち、試験動物
の50%についての死滅用量)によって評価されるとおり、対応する野生型親株
より103から105倍毒性が低かった。この莫大な差異は、A型株による貧食作
用での莢膜の重要さを示す。生きている七面鳥での細菌の死も、被包に左右され
る。唯一野生型細菌が、肝臓で生存した。注射の15から24時間後、野生型細
胞は、未被包突然変異体より105倍高い濃度で血液中に見られた。HA莢膜の 別の役割は、付着およびコロニー化である。脊椎動物の体内のある種の細胞は、
それらの表面に特異的HA結合タンパク質を保有する。潜在的に、細菌は、この
タンパク質/HA相互作用を介して宿主に付着することができるであろう。
【0115】 同様に、D型およびF型P.ムルトシダの莢膜は、微生物に貧食作用に対する
耐性を供与する毒性因子として関与している。D型またはF型細胞は、コンドロ
イチナーゼで処理し、それらの微生物は、それらの莢膜を失い、そして生体外で
いっそう十分に貧食した。さらに、これらのポリマーは、強力な免疫原性ではな
い。生体内試験から、被包D型株は、ブタでさらに重篤な鼻内病巣を生じ、そし
て未被包変異体よりマウスで低いLD50を示した(それぞれ102対107-8)。
【0116】 しかし、上で研究されたAおよびD型突然変異体の場合には、それらの欠陥の
遺伝的特性は、知られておらず、そして突然変異をマッピングする容易な方法は
なかった。特に、化学的突然変異誘発では、任意の表示された「突然変異体」中
で1回以上の突然変異があるようである。さらに、HA産生は、「非莢膜」突然
変異体中で完全に根絶されることは示されなかった。コロニー形態学、光学顕微
鏡または化学的試験によって検出できない薄い莢膜は、まだ存在する可能性があ
った。小さな莢膜でさえ検出するために、さらに敏感な放射および浮遊密度アッ
セイが必要とされる。これらの新たな方法を利用すると、数種の毒性アッセイで
使用され、そして非莢膜性であると報告される1つの株は、実際に非常に薄い莢
膜を保有する。したがって、真正な非莢膜株からの影響を決定することが重要で
ある。
【0117】 歴史的には、P.ムルトシダの莢膜産生に関与する遺伝子は知られていなかっ
た。関連属ヘモフィルス・インフルエンザエ(Haemophilus inf luenzae)中の別の細胞の莢膜遺伝子座を残す数種の遺伝子がマッピング
され、そしてシーケンシングされたが、生合成装置の分子の詳細は、入手可能で
なかった。非常によく研究されたグラム陰性生物であるイー・コリでさえ、莢膜
形成の遺伝子座が、十分にマッピングされ、そして数種の莢膜型についてのDN
A配列が得られたけれども、各々の推定遺伝子産物の正確な役割は、よく理解さ
れてはいない。
【0118】 ストレプトコッカス・ピオゲネスのHA生合成遺伝子座のクローニングおよび
シーケンシングが報告されている。P.ムルトシダのようなこの微生物は、ヒト
防御をかわすためにHA莢膜を利用する。HAオペロンは、およそ4kbのDN
Aで前後に並んで配列される3つの遺伝子を含む。第一の遺伝子hasAは、2
つの糖ヌクレオチド前駆体UDP−GlcAおよびUDP−GlcNAcを重合
してHA多糖を形成する、45.1kDaのHAシンターゼをコードする。第二
の遺伝子hasBは、UDP−グルコース(UDP−Glc)を、HA生合成の
ためのUDP−GlcAに変換する45.5kDaのUDP−グルコースデヒド
ロゲナーゼをコードする。第三の遺伝子hasCは、UTPおよびグルコース−
1−ホスフェートからUDP−Glcを形成する34kDaのUDP−グルコー
スピロホスホリラーゼをコードする。莢膜生合成用のUDP−糖を形成すること
に打ち込んでいる補助的酵素がある。染色体中のどこにでも残る別の「ハウスキ
ーピング」遺伝子は、細菌の正常な代謝経路のためのUDP−Glcを供給する
。UDP−GlcNAcは、細胞壁合成でのその役割のため全ての真正細菌に存
在する。したがって、HAシンターゼおよびデヒドロゲナーゼは、異種細菌中の
HA多糖合成を指示するだた2つの内在性タンパク質である。膜間螺旋状物を有
する膜タンパク質であると仮定されるエス.ピオゲネスHAシンターゼは、おそ
らく、HAを重合し、そして細胞の外側に成長する多糖鎖を輸送する両方を行う
【0119】 上で先に検討されるとおり、P.ムルトシダ中のHAの莢膜産生の原因である
遺伝子が単離され、そしてシーケンシングされている(例えば、配列番号1およ
び2参照)。この遺伝子は、本発明の一部として開示され、そして請求される。
先にも検討されたとおり、P.ムルトシダ莢膜のポリマーは、ジレンマを宿主防
御に引起こす。PmHAS遺伝子配列情報を用いて、HA合成遺伝子「ノックア
ウト」を有する組換えて生成されるP.ムルトシダ株は、P.ムルトシダの細菌
莢膜の合成を破壊する。ワクチンとして「ノックアウト」株を用いて、宿主生物
が、この分野にある病原体による誘発を防ぐことが可能になる。
【0120】 上で検討されるとおり、多用途で証明されている変異原であるTn916は、
種々の明らかに準ランダムな位置でP.ムルトシダの染色体に挿入する。Tnは
、電気穿刺を介して「自殺」プラスミド、すなわち、P.ムルトシダで複製でき
ないものの上の細胞に導入された。Tnは集結し、約4,000事象/マイクロ
グラムのDNAの頻度で、プラスミドを飛び去り(jumped off)、そ してゲノムに導入された。生じる子孫は、Tn916から得られるテトラサイク
リン耐性遺伝子を保有し、そしてその薬剤によって容易に選択できた。
【0121】 さらに上に検討されるのは、毒性の親株から得られる莢膜生合成で欠けている
独立のトランスポゾン突然変異体のパネルが、発生されることであった。およそ
105遺伝子導入したコロニーの視覚的および生化学的スクリーニングの組合せ を使用した後、2つのクラスの莢膜欠損は、微細莢膜の、または非莢膜の突然変
異体を生じることが分かった。第一のクラス(7つの独立な株)は、HAの非常
に小さな莢膜を保有し、したがって微細莢膜と称される。被包野生型株は、培地
プレート上の虹色コロニーである大型ムコイドを生じ、そして個々の細胞は、光
学顕微鏡で測定すると細胞体の直径におよそ等しい厚みを有する莢膜を形成する
。比較では、微細莢膜の株は、培地プレート上でいくぶん乾燥剤のようであるよ
り小さな虹色のコロニーを形成する。個々の細胞の莢膜の厚みは、野生型の四分
の一(またはそれ未満)の桁数である。
【0122】 4つの突然変異体(4つの独立株)は、培地プレート上で小さな乾燥コロニー
を形成する真に非莢膜性であるように見えた。光学顕微鏡によって検出される莢
膜はなかった。被包の状態によって、非莢膜株の浮遊密度は、ヒアルロニダーゼ
処理によってそれらの莢膜をはがれた野生型細胞と等しかった。これらの株も、
HAシンターゼ活性を欠いた。内在性放射標識UDP−糖前駆体を、これらの突
然変異体から由来する標品に添加したが、HA多糖は形成されなかった。
【0123】 非莢膜性突然変異体の内の2つTnHおよびTnLは、約10-3の頻度で、興
味ある特性を保有し、野生型莢膜表現型を示す偶発的な復帰突然変異体が、培地
プレートに現れた。復帰突然変異体細胞は、HA多糖のための光学顕微鏡および
放射アッセイによって考えられるとおり、野生型莢膜を保有した。分子上の説明
では、時折、Tnが、莢膜遺伝子(付加または欠失した塩基なし)から正確に削
り、そして染色体内のどこかほかの所に介入することである。培地プレート上の
生じた被包子孫は十分に観察可能である。この可逆的現象は、これらの2つの株
の中のTnが、莢膜合成に必要な重要な部位を突然変異させる原因であったとい
う古典的な遺伝的根拠である。しかし、この相対的不安定さのため、Tn由来の
突然変異体は、弱毒化ワクチン株に適正でない。ある頻度で、毒性型が生じうる
【0124】 サザンブロティングを使用して、元来の非莢膜突然変異体と被包復帰突然変異
体の両方でTnの位置をマッピングした。TnHおよびTnLは、図12に示さ
れるとおりHindIIIまたはBstXI消化後のパターンによって考えられ
るのと同じ遺伝子座中にTn構成要素を有する。図12は、Tn突然変異体のサ
ザンブロットマッピングである。莢膜突然変異体、被包復帰突然変異体および対
照の寄せ集めから得られる染色体DNAを、HindIIIで消化させた。DN
Aを、ゲル電気泳動によって分離させ、そしてサザンブロット分析にかけた。T
nプローブは、内部制限部位のため各トランスポゾンについての2つのバンドを
認識した(大型の10kbおよび小型の5kbの腕を形成する)。Tnプローブ
は、Tnなしで親株から得られるDNAとハイブリッド形成しない(レーン0)
。非莢膜性突然変異体TnH(H)およびTnL(L)または個々の被包復帰突
然変異体(下線付き文字で示される)の別々のコロニーに由来する複数のDNA
標品を実行させた。Tnの2個のコピーを通常に有する(予備培養した株の内の
1つは、3個のコピーを有した)TnL以外は、全ての突然変異体は、単回のT
n構成要素挿入を示した。TnW(W)は、ムコイドTn含有対照株である。2
3.1、9.4および6.6kb(頂部から底部まで)についてのラムダHin
dIIIマーカー(λ)の位置を印した。
【0125】 非莢膜性突然変異体HおよびL(HAシンターゼ活性を示さない)、および代
表的微細莢膜の突然変異体TnD(D)中のTn構成要素は、同じ位置にマッピ
ングする。ムコイド表現型に対する復帰で、関連のTn構成要素は、それぞれの
場合に新たな位置に移動した。突然変異体から得られる破壊DNAを、この遺伝
子座から単離し、そしてプローブは、莢膜遺伝子のために生成された。
【0126】 連続配列分析では、TnHおよびTnL挿入がおよそ1kb部分であることが
決定された。全ての場合に、これらの突然変異体遺伝子座の復帰突然変異体は、
当初の位置でTnを失い、そして異なる位置で新たなTnを得た(すなわち、図
12、下線付き文字を有するレーン)。代替的に、被包形態に対する微細莢膜の
突然変異体の内のいずれかの観察された復帰は無かった。微細莢膜の突然変異体
(TnDによって型分けされた)の全ての原因であるTnは、TnHおよびTn
L突然変異体と同じ17キロベースのHindIIIフラグメントにマッピング
した。同様に、BstXIでマッピングすることによって、この同時位置決めを
確認した。
【0127】 他の非莢膜性突然変異体TnAおよびTnGでは、Tn構成要素は、他の不適
切な遺伝子中に配置され、そしてHA莢膜遺伝子座に、自発的突然変異によって
機能性を失わせた。偶発的で自発的な突然変異が予測されるべきである。実際、
ストレプトコッカスの莢膜遺伝子座の同様の研究で、13の株の内12は、自発
的突然変異の結果であった。
【0128】 Tn916挿入の突然変異誘発を、P.ムルトシダのHA莢膜生合成に関与し
たDNAを同定し、そしてクローン化するのに使用した。この技術を達成させる
上で、3つのステップが使用された。すなわち、(i)Tn916の末端にある
DNAに対応するプライマーを利用するTn挿入部位にある宿主DNAをシーケ
ンシングすること、(ii)新たな配列に基づいた莢膜遺伝子のためのPCRプ
ライマーを設計して、2つのTn構成要素の間のDNAセグメントを増幅するこ
と、および(iii)ハイブリダイゼーションプローブとして莢膜遺伝子座特異
的PCR産物を利用する機能性クローンのためにラムダウイルス中にある野生型
ゲノムライブラリーをスクリーニングすることである。
【0129】 Tnに隣接するP.ムルトシダDNAを得る上で主要なステップは、ここに参
照して完全に組込まれるDeAnglis,P.L.、「パスツレラ・ムルトシ
ダのトランスポゾンTn916挿入性突然変異誘発および破壊部位の直接シーケ
ンシング」、Microbial Pathogenesis(1998年)で 完全に記述された最近処方された直接シーケンシング技術を使用することであっ
た。全ての莢膜型から得られるP.ムルトシダ・ゲノムは、制限酵素HhaIに
ついての多くの部位を含む。したがって、消化物中のほとんどすべてのDNAフ
ラグメントは、7キロベース(kb)より小さく、そして図13、レーン「0」
に示される。
【0130】 図13には、Tn破壊部位の配列分析についてのキメラDNAテンプレートが
表される。この方法を通して、Tn916構成要素によって中断される任意の遺
伝子のDNA配列は、迅速にそして直接的に得ることができる。その方法は、T
n構成要素、および制限酵素HhaIに対するA型P.ムルトシダのゲノムの判
別感受性で利用する。16kbTn構成要素は、消化で12および4kbフラグ
メントになる唯一のHhaI部位を有する。したがって、Tn構成要素によって
中断された任意の遺伝子は、別の12kbのDNAを有する。HhaIフラグメ
ントのサイズでの増加は、従来のアガロース電気泳動によって残りの染色体DN
AからTnタグ付き遺伝子の解像を容易にさせる。この0.7%ゲルは、Tn無
しの親株(レーン0)、および数種のTn含有突然変異体(Tn突然変異体レー
ン)から得られる染色体DNAのHhaI消化パターンを示す。ラムダ/Hin
dIIIマーカー(レーンS)は、kbで印される。およそ13−17kbで移
行するキメラTn/ゲノムDNAフラグメント(矢印で印される)は、Tn突然
変異体のみで見られる。レーンLは、3つのキメラバンドを有すること、この特
定の突然変異体は、3つのTn構成要素を有することに注目されたい(図12参
照)。
【0131】 キメラDNAは、単離して、シーケンシングテンプレートとして直接使用され
うる。必要とされるクローンまたはPCRはない。アガロースゲル電気泳動によ
って残りの小さなゲノムフラグメントから十分に分離される、生じる大型キメラ
DNA分子は、サイクルシーケンシング反応中でテンプレートとしての役割を果
たす。Tn916の右腕末端に対応するシーケンシングプライマーは、破壊DN
Aに外側に伸長を指示する。したがって、突然変異体DNAの破壊部位での配列
データは、PCR増幅またはテンプレートDNAをクローニングすることなく、
日常的に得ることができる。
【0132】 新たな配列情報は、TnLおよびTnH突然変異体の間のDNAの領域の増幅
のためのPCRプライマーを設計するのに使用した。A型P.ムルトシダのHA
生合成遺伝子座の略図を示す図14に概説されるとおり、特異的な1kb産物を
、ハイブリダイゼーションプローブとして使用して、A型P.ムルトシダの莢膜
生合成オペロンの5.8kb部分を得た。図14が描くとおり、イー・コリ中の
HAの生合成を指示できるA型ゲノムDNAクローンの挿入物をシーケンシング
した。開放読取り枠が、多糖輸送中に関与されるイー・コリ分子に類似する2つ
のタンパク質KpsおよびKfaA、すなわち、HA多糖を重合するHAシンタ
ーゼ、および前駆体形成酵素、UDP−グルコースデヒドロゲナーゼをコードす
ることが分かった。元のプラスミドの欠失分析では、無傷のHAシンターゼは、
異種細菌中のHA産生に不可欠であることが示された。TnHおよびTnLに対
応する元のTn挿入の位置を、星印で印した。Tn挿入事象は、HAシンターゼ
およびデヒドロゲナーゼ遺伝子の下流の発現を終結させる極性の突然変異を明ら
かに引起こした。したがって、配列分析を使用することによって、イー・コリK
faAに類似である新規PmHASおよび推定多糖輸送相同体の無傷の開放読取
り枠が見られた。データでは、UDP−GlcA前駆体を作るUDP−Glcデ
ヒドロゲナーゼ相同体、および別の輸送媒体タンパク質イー・コリkps遺伝子
相同体は、HAシンターゼの付近に存在することも示された。
【0133】 P.ムルトシダから得られる単独の110kDaのタンパク質PmHASは、
イー・コリ中のHA莢膜産生を指示する。プラスミド上でPmHASと共に産生
される組込み細胞の莢膜は、毒性の野生型株と同じ厚みであった。莢膜性材料は
、特異的HAリアーゼ消化に対するその過敏性、および選択的HA結合タンパク
質とのその反応性によって真正なHAと考えられた。興味深くは、PmHASは
、アミノ酸レベルで他のHASにそれほど類似ではない。
【0134】 P.ムルトシダの安定な同質遺伝子の突然変異体を作るために、ピー.ヘモリ
チカで使用される突然変異誘発法の修飾を使用した。HAシンターゼの二重交差
によって標的にされた不活性化のためのノックアウト・カセットを作成した。プ
ロモーター無しのクロラムフェニコール耐性遺伝子(cat)を、全PmHAS
開放読取り枠(XhoI部位で)の中央に挿入し、P.ムルトシダ中で安定には
複製しないプラスミド(pKK223−3)にクローン化させた。プラスミドを
、被包野生型株に形質転換させ、そして細胞を、クロラムフェニコールを有する
培地に載せた。標的遺伝子へ介入させたとき、無傷のPmHASタンパク質はも
はや形成されない。cat遺伝子は、内在性莢膜遺伝子プロモーターによって転
写される。下流遺伝子であるUDP−グルコースデヒドロゲナーゼは、影響を及
ぼされないにちがいない。したがって、真の同質遺伝子突然変異体が形成される
【0135】 3つの同質遺伝子の非莢膜性突然変異体が、単離された。これらの突然変異体
の内、光学顕微鏡および墨汁染色下で莢膜を有すると検出されたものはなかった
。HAシンターゼは、DNAおよび生化学的レベルの両方で破壊された。例えば
、表II参照。PmHAS酵素の一部に対して向けられた抗体を用いたウエスタ
ンブロット分析によって、非莢膜のノックアウト突然変異体は、野生型親で見ら
れるPmHAS酵素のものであるおよそ110kDaバンドを失っていた。表I
I中のデータとの組合せ(多糖産生を欠く)で、機能性PmHASで、ノックア
ウト株に見られるものはなかった。
【0136】 ある種の領域は、種々の莢膜型の遺伝子の間で共通であるか、または非常に類
似する。これは、図15で描かれるDまたはF型DNAのサザンブロット分析で
示される。図15で描かれるとおり、A、FまたはD型株から得られる染色体D
NAは、HindIIIまたはEcoRI(各プローブについてそれぞれ、右ま
たは左レーン)で消化させ、そしてサザンブロットにかけた。A型から得られる
kfaA相同体(K)またはHAシンターゼ(H)遺伝子のいずれかの領域に対
応するジゴキシゲニン標識PCR産物プローブを、他の莢膜型の細菌中の相同な
配列を検出するのに使用した(星印の付いたバンド)。KfaA相同体は、Fお
よびD型の両方に現れる。非常に類似なシンターゼ相同体は、F型で見られたが
、D型では見られなかった。プローブは、ライブラリーをスクリーニングするの
に適切である。ラムダ/HindIII標準を、キロベースで印す。
【0137】 F型は、両方のプローブに類似する領域を示す一方で、D型は、輸送媒体タン
パク質プローブにのみ類似した。図16に示されるとおり、PCRを、A型配列
に対応する数種の組のプライマーと共に使用して、DまたはF型ゲノムDNAを
増幅した。A型プライマーを用いた異種DNAのPCRは、図16に描かれてい
る。A型株のkfaA相同遺伝子(パネルA)またはHAシンターゼ遺伝子(パ
ネルB)に対応する種々のプライマー対を、様々の莢膜型と共に、数種の他のP
.ムルトシダ株から単離されるゲノムDNAを増幅するのに使用した。Taq酵
素を用いて40サイクル(94℃、30秒;42℃、30秒;72℃、60秒)
のポリメラーゼ連鎖反応を行った。
【0138】 反応混合物を、1%アガロースゲル上で分離させ、そしてエチジウム(レーン
:A、A型;D、D型;F、F型;0、テンプレートなしの対照)で染色した。
標準(S)は、100bpラダーであり、1および0.5kbバンドは、矢印で
印をする。P−Iプライマー対は、全ての3つの莢膜型のための産物を示すが、
しかしD型産物は、他の産物より小さい。P−IIおよびP−III対は、Aお
よびF型DNAのみを増幅する。対照的に、P−IVおよびP−V対は、A型の
みを増幅する。AおよびF型莢膜遺伝子座が、D型より互いにいっそう類似する
ようである。P−Iプライマー対から得られるPCR産物は、他の型から得られ
る莢膜遺伝子座のための優れたハイブリダイゼーションプローブとして役割を果
たす。
【0139】 プライマーの全ての組合せが、異種テンプレートDNAを有するPCR産物を
得るとはかぎらない。HAシンターゼまたは莢膜多糖輸送媒体の類縁体をコード
するF型遺伝子の0.2−1kb部分を増幅した。さらに増幅されたのは、輸送
媒体タンパク質をコードするD型ゲノムの1kb領域であった。数種のPCR産
物の配列分析は、同質のなお区別しうる配列を示した。全体で、このデータは、
AおよびF型株が、互いにいっそう関連し、そしてD型に類似しないことを示唆
する。AおよびF型KfaA相同体およびイー・コリKfaAの配列比較は、図
17に示される。P−Iプライマーの組(図16参照)を用いたF型DNAの増
幅によって生成されるPCR産物を、ゲル精製し、そして元のプライマーの内の
一つでシーケンシングした。AおよびF型配列は、アミノ酸レベルで非常に類似
性があることが分かった。タンパク質配列のこの部分配列では、この領域で、配
列が、いくつかのミスマッチを伴いおおかた同一であることが示された(差異は
、図17で下線を付された)。全体で、P.ムルトシダ配列は、イー・コリKf
aAタンパク質と全く相同であり、そしてそれは、多糖輸送に関与する(同一の
残基は、図17で太字にする)。これらのPCR産物は、DまたはF型ゲノムラ
イブラリーから得られる機能性莢膜遺伝子座を得るためのハイブリダイセーショ
ンプローブとして有用でもある。クローン化DNAも、遺伝子ノックアウトプラ
スミドの構築を可能にする。ここで、生じる突然変異体株は、毒性アッセイまた
はワクチンに有用である。
【0140】 P.ムルトシダの細菌莢膜の産生は、少なくとも以下のステップを含む。すな
わち、(i)糖ヌクレオチド前駆体の合成、(ii)莢膜多糖を形成する前駆体
の重合、および(iii)莢膜組立てが起る細胞外空間への多糖の輸出または輸
送である。もちろん、酵素レベルまたは酵素活性を制御する潜在的制御遺伝子ま
たは因子があるが、しかし焦点は、その経路の主要な構造的酵素にある。イー・
コリでは、この工程についての酵素をコードする候補2型莢膜遺伝子は、細菌染
色体上の単独部位で共に配置される。様々な構造を有する莢膜を作るイー・コリ
株は、上のステップ(i)および(ii)のための酵素を変化させるが、しかし
全ては、ステップ(iii)についての共通輸送/輸出機構を共有するようであ
る。
【0141】 エス.ピオゲネスで、単一の内在性膜酵素が、前駆体糖を重合し、そして膜を
越えてHA多糖を輸送することが知見された。A型P.ムルトシダは、細菌の莢
膜産生のための3つの生合成ステップの各々に関与する4つの異なる遺伝子を有
する(図14参照)。タンパク質レベルでのイー・コリ相同体に対するP.ムル
トシダの多糖輸送媒体の類似性で、ある種の他の莢膜遺伝子の一般的機能性も、
これら2つの種と類似性がありうることが示唆される。
【0142】 家禽コレラでの毒性因子としての莢膜の役割が、評価された。細菌莢膜および
毒性の研究に対抗される落し穴および警告を避けるために、定義した突然変異体
を、野生型微生物と比較した。破壊された莢膜遺伝子を有する同質遺伝子のA型
突然変異体を、生体内で生きている家禽を感染させるのと同様に、生体外で宿主
防御を予め存在するか、予備免疫することを避けるそれらの能力について試験し
た。ここに上で記述される方法によって、安定な同質遺伝子の突然変異体を生成
した。プラスミド上のPmHAS遺伝子の破壊バージョン(図18参照)および
相同の組換えを使用して、ヒアルロナン莢膜を作る能力を失った組換えP.ムル
トシダ株を作り出した。株は、さらに、DNAおよび生化学レベルの両方で分析
した。我々は、サザンブロットおよびPCR分析の両方により、機能性HAシン
ターゼ遺伝子を、catカセット破壊を含む欠損遺伝子に換えられることを知見
した(図19参照)。
【0143】 遺伝子破壊の確認は、図19で示される。パネルAは、サザンブロット分析で
ある。種々の株から得られる染色体DNAを、HindIIIで消化し、0.7
%アガロースゲルで分離し、そしてニトロセルロースに移した。ブロットを、P
.ムルトシダHAS遺伝子プローブとハイブリッド形成させた。PmHAS遺伝
子中の内部HindIII制限部位のため、2つのバンドを検出した。レーンM
は、ムコイド形質転換体であり、レーンKOは、非莢膜のノックアウト突然変異
体であり、レーンPは親株である。670bpのcatカセットの添加は、KO
レーン上の上部バンドのサイズ移行を起させる(矢印で印される)。
【0144】 図19のパネルBは、PCR分析である。種々の株から得られる細胞溶解産物
中のDNAを、PmHASのXhoI部位を挟む一対のオリゴヌクレオチドプラ
イマーを用いた35サイクルのPCRによって増幅させた。正常の野生型遺伝子
から得られるアンプリコンの長さは、650塩基対である。PCR反応物は、1
%アガロースゲル上で分離され、そして臭化エチジウムで可視化させた。レーン
Mは、ムコイド形質転換体である。レーンKOは、非莢膜のノックアウト突然変
異体である。レーンPは、親株である。レーンCは、クローン化PmHASプラ
スミド対照である。そしてレーンSは、サイズ標準である。ノックアウト突然変
異体テンプレートによって産生されるPCR産物は、およそ1,300bpであ
る(矢印で印を付けた)。このバンドは、670bpのcatカセットおよびP
mHASに由来する650bpから構成される。野生型アンプリコンで、ノック
アウト株の反応物で検出されるものはなく、したがって、二重乗換現象によって
導かれる相同な組換えが生じた。
【0145】 さらに、HA多糖のための敏感な放射性化学アッセイを利用して、突然変異体
株はHAを産生しないことが分かったが、種々の株のHA産生を列記する表IIに
示される。
【0146】
【表3】
【0147】 表IIに列記される株は、ここに上で概略される特異的放射アッセイを用いてH
A多糖の存在について試験される種々の株の一夜培養物であった。分光光度計に
よって培養物を正常化させ、そしてデータは、600nmでの1.0の吸光度で
培養物中のHAの濃度として表された。野生型親またはムコイドの被包形質転換
体は、実質的な量のHAを合成した。対照的に、検出可能なHAで、非莢膜のノ
ックアウト突然変異体(KO)によって産生されるものはない。したがって、毒
性での莢膜の役割を評価できるであろう。使用される方法論は、P.ムルトシダ
の他の突然変異体を構築するのにも使用できるであろうし、そして本発明の開示
を示された当業者は、このような手法を達成できるであろう。
【0148】 動物試験は、相補突然変異体対照および野生型A型P.ムルトシダに対するそ
の突然変異体の生体内病原性を比較した。A型パスツレラ・ムルトシダATCC
15742(家禽コレラを起す)のノックアウト株は、毒性試験のために、アイ
オワ州エイムス(Ames,Iowa)にあるUSDAリサーチ・ステーション
に届けられた。標的とされた相同の組換えを用いて、ノックアウト株の莢膜生合
成を破壊し、そしてノックアウト株は、1,000倍少ない毒性であることが推
定された。
【0149】 毒性試験は、ワクチン株としてKO株の安全性を調べるために行った。七面鳥
の卵を、クリーン条件下で孵化させ、そして2週齢まで育成させた。若鶏に種々
の濃度の細菌(野生型親またはノックアウト株のいずれか)を注射した。細菌数
は、プレート塗布後の分光学およびコロニー計測によって計測した。動物に筋肉
内に注射し、そして生物学的混合ペンに載せた。接種した若鶏(10倍ステップ
で約80から107個の細菌までの範囲における細菌投与当たり6または7の群 )を観察した。一般的外観、活性のレベルおよび罹患率を6日間調べた。死亡ま
たは瀕死の鳥を、解剖し、そして病巣、腫瘍の存在、および臓器不全について調
べた。 生体内実験の結果は、表IIIに要約される。
【0150】
【表4】
【0151】 この型の試験の要点は、病原体の被包に関して感染の一般的傾向を評価するこ
とであった。各決定について、白色七面鳥を、滴定量の細菌IMを接種した。七
面鳥の症状および死を測定し、そして突然変異体の相対的毒性を比較するために
表に表した。保護試験は、免疫した七面鳥が、野生型毒性生物による誘発を生き
延びることができるかを決定するために実行する。
【0152】 家畜およびウサギを感染するA型ノックアウト株も、製造された。免疫された
動物が、野生型毒性生物での誘発に生き延びることができるかどうかを決定する
保護試験と同様に、これらのノックアウト株の病原性の両方を決定するために、
試験は、生体内で行われた。
【0153】 2つの主要な型の保護実験を行った。最初に、消極的免疫化を行う。1匹のニ
ワトリに、潜在性ワクチンKO株を感染させ、そしてその血清のサンプル(保護
的抗体を有する)を、接種後約1−2週に取る。この血清または誘導された精製
抗体を、実験を受けたことのないニワトリに注射する。実験を受けたことのない
ニワトリを、野生型株で誘発させる。保護的抗体を受ける場合、トリは、ほかの
致命的野生型細菌での誘発に生き残る。
【0154】 第二に、有効な免疫化を行う。この場合に、同じニワトリは、強力なワクチン
KO株で連続して感染させ、そして数週間後、トリを、正常に致命的用量の野生
型細菌で検証した。この場合に、抗体依存性および細胞依存性免疫を試験する。
【0155】 本発明を使用して、多糖の親密な構造的類似性のために種々の被包型のP.ム
ルトシダの莢膜遺伝子座での類似性があることが推定される。本発明は、相同な
F型P.ムルトシダ遺伝子(「PmCS」)にも関する。PmCS配列情報は、
配列番号3で供される。F型遺伝子は、A型遺伝子とおよそ85%同一であり、
そして配列比較は、図20で示される。この相同性は、図15、図16および図
17に示されるとおり、サザンブロッティングおよびPCRによって、クローン
化A型莢膜遺伝子とDおよびF型ゲノムの特定の領域との間のDNAレベルで見
られる。ラムダファージ中のF型ゲノムDNAのライブラリーを、スクリーニン
グして、相同な莢膜遺伝子座を単離した。ラムダファアージ中のD型ゲノムDN
Aのライブラリーを、スクリーニングして、相同な莢膜遺伝子座を単離し、そし
て当業者は、D型莢膜遺伝子座が、AおよびF型と正確に同じ方法で測定するこ
とができることを予測し理解する。AおよびF型PmHAS配列は、89%類似
である。
【0156】 PCR産物のハイブリダイゼーションプローブ(図16)を使用し、HAS相
同体およびKfa相同体を結合することによって、F型多糖シンターゼ遺伝子を
得た。F型株から得られるゲノムDNAおよびKfaから得られる適切なプライ
マーおよびシンターゼ領域を用いて、3kbアンプリコンを産生した。この材料
を、ジゴキシゲニンで標識させ、そしてクローン、および続いてラムダZAP発
現ライブラリー中のF型ゲノムDNAライブラリーから得られるプラスミドを得
るのに使用した(A型クローニングについて記述されるとおり)。陽性でハイブ
リッド形成するクローンをシーケンシングした。A型HAシンターゼ遺伝子Pm
HASの場合のように、イー・コリ中のpKK223−3(ファルマシア)ベク
ター中の発現によって、機能を調べた。この酵素は、生体外で、UDP−Gal
NAcおよびUDP−GlcAを、コンドロイチン分子について予測されるとお
りの高い分子量のポリマーに組込んだことが分かった。
【0157】 莢膜の多糖シンターゼを、抗体およびウエスタンブロット分析で監視した。シ
ンターゼ酵素の共有される相同な領域(12−20アミノ酸残基)に対応する合
成ペプチドに対する抗体を発生させた。ウエスタンブロットでは、A型およびF
型P.ムルトシダの両方が、SDS−PAGEによって、免疫反応性の110k
Daタンパク質を有することが確認された。
【0158】 図21は、生来の、そして組換えPmHASタンパク質のウエスタンブロット
分析である。イー・コリ中で作成される生来のPmHASおよび種々の組換え切
断PmHAS由来のタンパク質を、SDS−PAGEゲル上で比較した。組換え
サンプルについては、総溶解産物(T)、膜(M)および細胞質(C)を、抗−
PmHAS抗体を用いたウエスタンブロッティングにかけた。生来のパスツレラ
・ムルトシダに見られる元のタンパク質(Pm、レーンW;矢印で印された)が
約110kDaに移行する。ノックアウト・ワクチン株(KOレーン)は、この
バンドを失っている。生来のPmHASおよびカルボキシル末端の一部を失う組
換えバージョン(PmΔCC)は、HAシンターゼ活性を有した。他の切断構築
物は、不活性であった。
【0159】 4.診断用途でのPmHASの使用 本発明は、その分野でA、DおよびF型P.ムルトシダまたはピー.ヘモリチ
カの同定を促進する有用なプローブの産生にも関する。特定の株が、動物に存在
するという診断は、最近、制限分析の後、血液学、凝集またはDNAフィンガー
プリンティングによって決定される。先の2つの方法は、問題が多く、頻繁に誤
った同定を生じ、そして抗血清をタイプ分けする源によって変化する。カーター
型A、DおよびF型の莢膜血液学は、これらのポリマーが、免疫原がこのように
乏しいので抗体さえ使用しない。実際に、酵素的消化またはアクリフラビンとの
細胞凝集に関与する困難なアッセイを、日常的に使用する。DNAフィンガープ
リンティングは、正確であるが、しかし、それは、ファイル上の莫大な型の株の
集約的知識に依存する。莢膜特異的プライマーの組は、特に、最小限の取扱いで
、そして予備培養なしに、半日で病原性単離物を同定する迅速で容易なPCR分
析を使用することによって、これらの疫学的研究を十分に行うのに使用される。
一旦、病原体が同定されると、抗生物質またはワクチンの選択に、いっそう洗練
された決定をなすことができる。
【0160】 P.ムルトシダの型を素早く確かめる莢膜DNA情報の使用法の有用性は、最
近のタイプ分け方法についての問題の点で明らかである。ハイブリダイゼーショ
ンまたはPCR基礎のタイプ分けのいずれかが、実施でき、敏感で、そして迅速
であると想像される。1つの特定の実施形態は、その特徴の長所により、適切な
ハイブリダイセーション条件下で際立たせることができる(例えば、相補的遺伝
子およびプローブは、ハイブリッド形成してシグナルを生じる一方で、別の莢膜
型から得られる同一でない遺伝子は、ハイブリッド形成せず、したがって、シグ
ナルが得られない)、適切に標識されたか、またはタグ付けされたシンターゼD
NAプローブ(または、莢膜型の中で異なる莢膜遺伝子座遺伝子を伸長させるこ
とによって)を保持することである。別の特定の実施形態は、莢膜型を区別でき
るPCRプライマーを設計することである。正しいサイズのアンプリコンは、特
定の莢膜型を示す。別の際立った莢膜型を示すアンプリコンはない。
【0161】 技術の最近の現状で、単回反応で区別できるそして異なるサイズのバンドを示
すいくつかのPCRプライマー対が想像できる。このような複合法は、多くの反
応を同時に行うことを可能にする。種々の莢膜生合成遺伝子座、特にシンターゼ
のDNA配列の知識は、これらの試験が種々の病原性株を迅速に区別させる。
【0162】 したがって、本発明によって、上に規定される目的および利点を十分に満足さ
せるP.ムルトシダの単離およびシーケンシングされたPmHASおよびノック
アウト株を作成および使用する方法を供することのようである。本発明は、それ
らの特定の実施形態に関連して記述されているが、多くの改変、修飾および変動
が、当業者に明らかであるという証拠である。したがって、付随の請求項の概念
および広範な範囲内に入る全てのこのような改変、修飾および変動を受け入れる
ことが意図される。
【0163】
【配列表】
【0164】
【0165】
【0166】
【配列表】
【図面の簡単な説明】
【図1】 PmHASのP.ムルトシダおよび他の細菌から得られる他のグリコトランス
フェラーゼの部分的配列図である。図1におけるPmHAS配列は、配列番号1
0であり、図1におけるEpsI配列は、配列番号11であり、図1におけるC
ps14E配列は、配列番号12であり、図1におけるLgtD配列は、配列番
号13であり、図1におけるSpHasA配列は、配列番号14であり、そして
図1における共通配列は、配列番号15である。
【図2】 哺乳類UDP−GalNAc:ポリペプチドGalNAc−トランスフェラー
ゼ(配列番号17)の残基362−404に比較した場合のPmHASの残基3
42−383の配列図(配列番号16)である。図2における共通配列は、配列
番号18である。
【図3】 PmHASのUDP−糖類縁体を用いた光アフィニティー標識研究のオートラ
ジオグラム表示である。
【図4】 PmHASの種々のTn突然変異体でのPmHASの減少されたか、または不
在の光アフィニティー標識を表すオートラジオグラムである。
【図5】 組換え・イー・コリ(E.coli)でのHA産生を表示する光マイクログラ
フを示す。
【図6】 PmHASの構築および発現ベクターへのそのサブクローニングを図で表す。
【図7】 PmHAS活性のpH依存性を示す。
【図8】 HAS活性の金属依存性を示す。
【図9】 UDP−GlcNAc濃度でのHAS依存性を示す。
【図10】 UDP−GlcA濃度でのHAS依存性を示す。
【図11】 VMAXおよびKmのハンス−ウルフプロット評価である。
【図12】 Tn突然変異体のサザンブロットマッピングである。
【図13】 Tn破壊部位の配列分析のためのキメラDNAテンプレートを示す。
【図14】 A型P.ムルトシダのHA生合成遺伝子座の部分の図表表示である。
【図15】 A型莢膜遺伝子プローブでの種々の莢膜型のP.ムルトシダのサザンブロット
分析である。
【図16】 種々のA型プライマーを用いたA型DNAおよび異種DNAのPCRの電気泳
動図である。
【図17】 A型(配列番号5)およびF型(配列番号4)KfaA相同体およびイー・コ
リ(配列番号6)KfaAの部分的配列比較である。
【図18】 野生型HAS遺伝子対ノックアウト変異体遺伝子の概略図である。
【図19】 サザンブロットおよびPCR分析による非莢膜性のノックアウト突然変異体の
分子生物学的確認である。
【図20】 A型およびF型P.ムルトシダの配列比較である。図20におけるPmHAS
配列は、配列番号7であり、図20におけるPmCS配列は、配列番号8であり
、そして図20における共通配列は、配列番号9である。
【図21】 生来の、そして組換えPmHASタンパク質のウエスタンブロット分析である
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C12N 1/19 C12N 1/19 4B065 1/21 1/21 4C076 5/10 9/00 4C085 9/00 C12P 19/04 C 15/09 ZNA C12Q 1/02 C12P 19/04 1/68 A C12Q 1/02 G01N 33/48 M 1/68 33/53 M G01N 33/48 33/566 33/53 C12N 5/00 A 33/566 15/00 ZNAA (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,UG,ZW),E A(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ,BA ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CU, CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GD,G E,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS ,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK, LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,M N,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU ,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM, TR,TT,UA,UG,UZ,VN,YU,ZA,Z W Fターム(参考) 2G045 AA25 AA28 BB20 CB17 CB21 CB30 DA12 DA13 DA14 DA20 DA30 DA80 FA16 FA26 FA29 FB02 FB03 FB04 FB05 FB09 JA01 JA20 4B024 AA10 AA13 BA07 CA04 DA06 EA02 EA03 EA04 EA06 GA14 GA19 HA14 4B050 CC03 DD02 LL01 LL03 LL05 4B063 QA01 QA18 QA19 QQ06 QQ42 QQ53 QQ67 QR55 QR62 QR69 QR75 QR80 QS24 QS25 QS34 4B064 AF11 CA02 CA19 CC24 CE08 DA01 DA11 4B065 AA01Y AA26X AB01 AC14 BA03 CA22 CA27 CA44 CA45 4C076 CC07 EE37 4C085 AA35 BA18 CC07 DD21 EE01

Claims (85)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 P.ムルトシダからの酵素的に活性なヒアルロン酸シンター
    ゼをコードするコード領域を含む精製核酸セグメント。
  2. 【請求項2】 配列番号1のP.ムルトシダヒアルロン酸シンターゼをコー
    ドする、請求項1の精製核酸セグメント。
  3. 【請求項3】 前記精製核酸セグメントが、配列番号2によるヌクレオチド
    配列を含む、請求項1の精製核酸セグメント。
  4. 【請求項4】 配列番号2のヌクレオチド配列にハイブリダイズすることが
    できる、酵素的に活性なヒアルロン酸シンターゼをコードするコード領域を有す
    る精製核酸セグメント。
  5. 【請求項5】 配列番号2のヌクレオチド配列と比較したとき半保存的又は
    保存的アミノ酸コドンの変化を有する、酵素的に活性なヒアルロン酸シンターゼ
    をコードするコード領域を有する精製核酸セグメント。
  6. 【請求項6】 プラスミド、コスミド、ファージ、又はウイルスベクターか
    ら成る群から選択される組換えベクターで、P.ムルトシダからの酵素的に活性
    なヒアルロナンシンターゼをコードするコード領域を有する精製核酸セグメント
    をさらに含む組換えベクター。
  7. 【請求項7】 精製核酸セグメントが配列番号1のP.ムルトシダヒアルロ
    ナンシンターゼをコードする、請求項6の組換えベクター。
  8. 【請求項8】 精製核酸セグメントが配列番号2によるヌクレオチド配列を
    含む、請求項6の組換えベクター。
  9. 【請求項9】 プラスミドが発現ベクターをさらに含む、請求項6の組換え
    ベクター。
  10. 【請求項10】 発現ベクターが、酵素的に活性なP.ムルトシダヒアルロ
    ナンシンターゼコード領域に操作的に連結されたプロモーターを含む、請求項9
    の組換ベクター。
  11. 【請求項11】 P.ムルトシダからの酵素的に活性なヒアルロナンシンタ
    ーゼをコードするコード領域を有する精製核酸セグメントを含む組換えベクター
    で形質転換された原核細胞である、組換え宿主細胞。
  12. 【請求項12】 精製核酸セグメントが配列番号1のP.ムルトシダヒアル
    ロナンシンターゼをコードする、請求項11の組換え宿主細胞。
  13. 【請求項13】 精製核酸セグメントが配列番号2によるヌクレオチド配列
    を含む、請求項11の組換え宿主細胞。
  14. 【請求項14】 宿主細胞がヒアルロン酸を産生する、請求項13の組換え
    宿主細胞。
  15. 【請求項15】 酵素的に活性なヒアルロナンシンターゼが、改変された構
    造を有するヒアルロン酸ポリマーを産生することができる、請求項11の組換え
    宿主細胞。
  16. 【請求項16】 酵素的に活性なヒアルロナンシンターゼが、改変されたサ
    イズ分布を有するヒアルロン酸ポリマーを産生することができる、請求項11の
    組換え宿主細胞。
  17. 【請求項17】 P.ムルトシダからの酵素的に活性なヒアルロナンシンタ
    ーゼをコードするコード領域を有する精製核酸セグメントを含む組換えベクター
    でトランスフェクトされた真核細胞である、組換え宿主細胞。
  18. 【請求項18】 精製核酸セグメントが配列番号1のP.ムルトシダヒアル
    ロナンシンターゼをコードする、請求項17の組換え宿主細胞。
  19. 【請求項19】 精製核酸セグメントが配列番号2によるヌクレオチド配列
    を含む、請求項17の組換え宿主細胞。
  20. 【請求項20】 宿主細胞がヒアルロン酸を産生する、請求項19の組換え
    宿主細胞。
  21. 【請求項21】 酵素的に活性なヒアルロナンシンターゼが、改変された構
    造を有するヒアルロン酸ポリマーを産生することができる、請求項17の組換え
    宿主細胞。
  22. 【請求項22】 酵素的に活性なヒアルロナンシンターゼが、改変されたサ
    イズ分布を有するヒアルロン酸ポリマーを産生することができる、請求項17の
    組換え宿主細胞。
  23. 【請求項23】 組換えベクターがP.ムルトシダからの酵素的に活性なヒ
    アルロナンシンターゼをコードするコード領域を有する精製核酸セグメントを含
    み、前記組換えベクターを導入するために電気穿孔される、組換え宿主細胞。
  24. 【請求項24】 精製核酸セグメントが配列番号1のP.ムルトシダヒアル
    ロナンシンターゼをコードする、請求項23の組換え宿主細胞。
  25. 【請求項25】 精製核酸セグメントが配列番号2によるヌクレオチド配列
    を含む、請求項23の組換え宿主細胞。
  26. 【請求項26】 宿主細胞がヒアルロン酸を産生する、請求項25の組換え
    宿主細胞。
  27. 【請求項27】 酵素的に活性なヒアルロナンシンターゼが、改変された構
    造を有するヒアルロン酸ポリマーを産生することができる、請求項23の組換え
    宿主細胞。
  28. 【請求項28】 酵素的に活性なヒアルロナンシンターゼが、改変されたサ
    イズ分布を有するヒアルロン酸ポリマーを産生することができる、請求項23の
    組換え宿主細胞。
  29. 【請求項29】 P.ムルトシダからの酵素的に活性なヒアルロナンシンタ
    ーゼをコードするコード領域を有する精製核酸セグメントを含む組換えベクター
    で形質導入される、組換え宿主細胞。
  30. 【請求項30】 精製核酸セグメントが配列番号1のP.ムルトシダヒアル
    ロナンシンターゼをコードする、請求項29の組換え宿主細胞。
  31. 【請求項31】 精製核酸セグメントが配列番号2によるヌクレオチド配列
    を含む、請求項29の組換え宿主細胞。
  32. 【請求項32】 宿主細胞がヒアルロン酸を産生する、請求項31の組換え
    宿主細胞。
  33. 【請求項33】 酵素的に活性なヒアルロナンシンターゼが、改変された構
    造を有するヒアルロン酸ポリマーを産生することができる、請求項29の組換え
    宿主細胞。
  34. 【請求項34】 酵素的に活性なヒアルロナンシンターゼが、改変されたサ
    イズ分布を有するヒアルロン酸ポリマーを産生することができる、請求項29の
    組換え宿主細胞。
  35. 【請求項35】 P.ムルトシダからの酵素的に活性なヒアルロナンシンタ
    ーゼポリペプチドを含む精製組成物。
  36. 【請求項36】 配列番号1によるアミノ酸配列を有するポリペプチドを含
    む精製組成物。
  37. 【請求項37】 DNAサンプルを入手するステップと; DNAサンプルを配列番号2による精製核酸セグメントに接触させるステップ
    と; DNAサンプルと精製核酸セグメントをハイブリダイズし、それによってハイ
    ブリダイズした複合体を形成するステップと; 複合体を検出するステップと; を含む、DNA種を検出するための方法。
  38. 【請求項38】 細菌細胞サンプルを入手するステップと; 細菌細胞サンプルからの少なくとも1個の核酸を配列番号2による精製核酸セ
    グメントに接触させるステップと; 少なくとも1個の核酸と精製核酸セグメントをハイブリダイズし、それによっ
    てハイブリダイズした複合体を形成するステップと; ハイブリダイズした複合体の存在がP.ムルトシダヒアルロナンシンターゼを
    コードするmRNAを発現する細菌株の指標となる、ハイブリダイズした複合体
    を検出するステップと; を含む、 P.ムルトシダヒアルロナンシンターゼをコードするmRNAを発現 する細菌細胞を検出するための方法。
  39. 【請求項39】 P.ムルトシダからの酵素的に活性なヒアルロナンシンタ
    ーゼをコードするコード領域を有する精製核酸セグメントを、UDP‐GlcN
    Ac及びUDP‐GlcAを産生する酵素をコードする核酸セグメントを含む宿
    主生物に導入するステップと; 宿主生物を培地で増殖させ、ヒアルロン酸を分泌させるステップと; 分泌されたヒアルロン酸を回収するステップと; を含む、ヒアルロン酸を生産するための方法。
  40. 【請求項40】 ヒアルロン酸を回収するステップが、分泌されたヒアルロ
    ン酸を培地から抽出することを含む、請求項39に記載の方法。
  41. 【請求項41】 抽出したヒアルロン酸を精製するステップをさらに含む、
    請求項40に記載の方法。
  42. 【請求項42】 宿主生物を増殖させるステップで、宿主生物が構造的に改
    変されたヒアルロン酸を分泌する、請求項39に記載の方法。
  43. 【請求項43】 宿主生物を増殖させるステップで、宿主生物が改変された
    サイズ分布を有するヒアルロン酸を分泌する、請求項39に記載の方法。
  44. 【請求項44】 あらかじめ選択された薬剤と、P.ムルトシダからのヒア
    ルロナンシンターゼによって産生されるヒアルロン酸の有効量を含む、製薬組成
    物。
  45. 【請求項45】 ヒアルロン酸が配列番号1のP.ムルトシダヒアルロナン
    シンターゼによって産生される、請求項44の製薬組成物。
  46. 【請求項46】 ヒアルロン酸の分子量が改変され、それによって免疫応答
    を回避することができる改変された分子量の製薬組成物を生成する、請求項44
    に記載の製薬組成物。
  47. 【請求項47】 ヒアルロン酸の分子量が改変され、それによって改変され
    た分子量の製薬組成物に親和性を有する患者の体内の特異的組織又は細胞型を標
    的することができる改変された分子量の製薬組成物を生成する、請求項44に記
    載の製薬組成物。
  48. 【請求項48】(a)配列番号2による核酸配列; (b)配列番号2による核酸配列に相補的な核酸配列; (c)配列番号2による核酸配列にハイブリダイズする核酸配列;及び (d)配列番号2の相補的核酸配列にハイブリダイズする核酸配列; から成る群から選択される、酵素的に活性なヒアルロナンシンターゼをコードす
    る精製・分離された核酸配列。
  49. 【請求項49】 基本的にP.ムルトシダからの酵素的に活性なヒアルロナ
    ンシンターゼをコードする核酸セグメントから成る精製・分離された核酸セグメ
    ント。
  50. 【請求項50】 宿主細胞がヒアルロン酸を発現するように、請求項1、2
    又は3に記載の分離核酸セグメントで形質転換された又はトランスフェクトされ
    た原核又は真核宿主細胞。
  51. 【請求項51】 基本的に、P.ムルトシダをコードするという生物学的特
    性を有するように、配列番号2による核酸セグメントを十分に複製する核酸セグ
    メントを有するたP.ムルトシダからのヒアルロナンシンターゼをコードする核
    酸セグメントから成る、分離核酸セグメント。
  52. 【請求項52】 請求項51に記載のcDNA配列。
  53. 【請求項53】 宿主細胞がヒアルロン酸を発現するように、請求項51に
    記載の核酸セグメントで形質転換された又はトランスフェクトされた原核又は真
    核宿主細胞。
  54. 【請求項54】 配列番号2によるヌクレオチド配列にハイブリダイズする
    ことができ、P.ムルトシダからの酵素的に活性なヒアルロナンシンターゼをコ
    ードするコード領域を有する、精製核酸セグメント。
  55. 【請求項55】 (A)配列番号1による核酸セグメント; (B)配列番号2によるヌクレオチド配列; (C)(A)又は(B)で定義された核酸セグメント又はその断片にハイブリダ
    イズする核酸セグメント;及び (D)遺伝コードの縮退がない限り、あるいは機能的に等しいアミノ酸をコード
    していない限り、(A)、(B)及び(C)で定義された核酸セグメントにハイ
    ブリダイズする核酸セグメント; から成る群から選択される、 P.ムルトシダからの酵素的に活性なヒアルロン 酸シンターゼをコードするコード領域を有する精製核酸セグメント。
  56. 【請求項56】 ‐非複製プラスミド上に破壊された莢膜遺伝子カセットを
    作製するステップと; ‐染色体遺伝子を有するパスツレラ(Pasturella)菌株に破壊された
    遺伝子カセットを導入するステップと; ‐パスツレラ菌株の染色体遺伝子を破壊された遺伝子カセットと組み換えて、そ
    れによって突然変異パスツレラ菌株を創造するステップと; ‐突然変異パスツレラ菌株をスクリーニングするステップと; ‐ワクチンとしての使用に適した突然変異菌株を選択するステップと; を含む、P.ムルトシダについてのワクチンを製造するための方法。
  57. 【請求項57】 ‐少なくとも1つの破壊された莢膜遺伝子を有するパスツ
    レラ菌株; ‐破壊された莢膜遺伝子座を有するパスツレラ菌株; ‐破壊された多糖類生合成遺伝子を有するパスツレラ菌株; ‐破壊された多糖類シンターゼ遺伝子を有するパスツレラ菌株;及び ‐破壊されたHAシンターゼ遺伝子を有するパスツレラ菌株; から成る群から選択される、パスツレラ・ムルトシダ(パスツレラ・ムルトシダ
    )についての生弱毒化ワクチン。
  58. 【請求項58】 ‐動物から採取した細菌サンプルのDNA抽出物にハイブ
    リダイズすることができる莢膜遺伝子プローブ又はプローブの混合物を供給する
    ステップと; ‐莢膜遺伝子プローブと細菌サンプルをハイブリダイゼーション反応チェンバー
    においてインキュベートするステップと; ‐細菌サンプル間の相補性を識別することができるハイブリダイゼーション検出
    系を供給するステップと; を含む、家畜におけるパスツレラ・ムルトシダ感染を検出するための方法。
  59. 【請求項59】 ‐動物由来のサンプルからの細菌サンプルのDNA抽出物
    を増幅することができる莢膜遺伝子のPCRプライマー対又はプライマー対の混
    合物; ‐莢膜遺伝子PCRプライマーと細菌サンプルに関して熱サイクルPCRを実施
    し、それによってアンプリコンを提供するための手段; ‐アンプリコンを検出するための手段;及び ‐アンプリコンを莢膜特異的群に分けるための手段; を含む、家畜においてP.ムルトシダを検出するための診断試験。
  60. 【請求項60】 配列番号3のP.ムルトシダコンドロイチンシンターゼを
    コードする、請求項1の精製核酸セグメント。
  61. 【請求項61】 ヒアルロン酸シンターゼをコードするコード領域を含む核
    酸セグメント。
  62. 【請求項62】 酵素的に活性なヒアルロン酸シンターゼをコードするコー
    ド領域を有する核酸セグメント。
  63. 【請求項63】 酵素的に活性なヒアルロン酸シンターゼをコードするコー
    ド領域を有する精製核酸セグメント。
  64. 【請求項64】 ヒアルロナンシンターゼをコードするコード領域を有する
    核酸セグメントをさらに含む組換えベクター。
  65. 【請求項65】 ヒアルロナンシンターゼをコードするコード領域を有する
    核酸セグメントを含む組換えベクターで形質転換される組換え宿主細胞。
  66. 【請求項66】 ヒアルロナンシンターゼをコードするコード領域を有する
    核酸セグメントを含む組換えベクターでトランスフェクトされる組換え宿主細胞
  67. 【請求項67】 組換えベクターがヒアルロナンシンターゼをコードするコ
    ード領域を有する核酸セグメントを含み、前記組換えベクターを導入するために
    電気穿孔される、組換え宿主細胞。
  68. 【請求項68】 ヒアルロナンシンターゼをコードするコード領域を有する
    核酸セグメントを含む組換えベクターで形質導入される組換え宿主細胞。
  69. 【請求項69】 ヒアルロナンシンターゼポリペプチドを含む組成物。
  70. 【請求項70】 配列番号1によるアミノ酸配列を有するポリペプチドを含
    む組成物。
  71. 【請求項71】 サンプルを核酸セグメントに接触させるステップと; DNAサンプルと核酸セグメントをハイブリダイズし、それによってハイブリ
    ダイズした複合体を形成するステップと; を含む、 DNA種を検出するための方法。
  72. 【請求項72】 細菌細胞サンプルからの少なくとも1個の核酸を核酸セグ
    メントに接触させるステップと; 少なくとも1個の核酸と核酸セグメントをハイブリダイズし、それによってハ
    イブリダイズした複合体を形成するステップと; を含む、ヒアルロナンシンターゼをコードするmRNAを発現する細菌細胞を検
    出するための方法。
  73. 【請求項73】 ヒアルロナンシンターゼをコードするコード領域を有する
    核酸セグメントを宿主生物に導入するステップと; 宿主生物を培地で増殖させ、ヒアルロン酸を分泌させるステップと; を含む、ヒアルロン酸を生産するための方法。
  74. 【請求項74】 薬剤とヒアルロナンシンターゼによって産生されるヒアル
    ロン酸の有効量を含む製薬組成物。
  75. 【請求項75】 (a)配列番号2による核酸配列; (b)配列番号2による核酸配列に相補的な核酸配列; (c)配列番号2による核酸にハイブリダイズする核酸配列;及び (d)配列番号2の相補的核酸配列にハイブリダイズする核酸配列; から成る群から選択される、ヒアルロナンシンターゼをコードする核酸配列。
  76. 【請求項76】 ヒアルロナンシンターゼをコードする核酸セグメントを含
    む核酸セグメント。
  77. 【請求項77】 宿主細胞がヒアルロン酸を発現するように、請求項1、2
    又は3に記載の核酸セグメントで形質転換された又はトランスフェクトされた宿
    主細胞。
  78. 【請求項78】 ヒアルロナンシンターゼをコードするという生物学的特性
    を有するように、配列番号2による核酸セグメントを十分に複製する核酸セグメ
    ントを有するたヒアルロナンシンターゼをコードする核酸セグメントを含む核酸
    セグメント。
  79. 【請求項79】 宿主細胞がヒアルロン酸を発現するように、請求項78に
    記載の核酸セグメントで形質転換された又はトランスフェクトされた宿主細胞。
  80. 【請求項80】 配列番号2によるヌクレオチド配列にハイブリダイズする
    ことができ、ヒアルロナンシンターゼをコードするコード領域を有する核酸セグ
    メント。
  81. 【請求項81】 (A)配列番号1による核酸セグメント; (B)配列番号2によるヌクレオチド配列; (C)(A)又は(B)で定義された核酸セグメント又はその断片にハイブリダ
    イズする核酸セグメント;及び (D)遺伝コードの縮退がない限り、あるいは機能的に等しいアミノ酸をコード
    していない限り、(A)、(B)及び(C)で定義された核酸セグメントにハイ
    ブリダイズする核酸セグメント; から成る群から選択される、ヒアルロン酸シンターゼをコードするコード領域を
    有する核酸セグメント。
  82. 【請求項82】 ‐非複製プラスミド上に破壊された莢膜の遺伝子カセット
    を作製するステップと; ‐染色体遺伝子を有する細菌株に破壊された遺伝子カセットを導入するステップ
    と; ‐細菌株の染色体遺伝子を破壊された遺伝子カセットと組み換えて、それによっ
    て突然変異細菌株を創造するステップと; ‐突然変異細菌株をスクリーニングするステップと; ‐ワクチンとしての使用に適した突然変異菌株を選択するステップと; を含む、ワクチンを製造するための方法。
  83. 【請求項83】 ‐少なくとも1つの破壊された莢膜遺伝子を有する細菌株
    ; ‐破壊された莢膜遺伝子座を有する細菌株; ‐破壊された多糖類生合成遺伝子を有する細菌株; ‐破壊された多糖類シンターゼ遺伝子を有する細菌株;及び ‐破壊されたHAシンターゼ遺伝子を有する細菌株; から成る群から選択されるワクチン。
  84. 【請求項84】 ‐動物から採取した細菌サンプルのDNA抽出物にハイブ
    リダイズすることができる莢膜遺伝子プローブ又はプローブの混合物を供給する
    ステップと; ‐莢膜遺伝子プローブと細菌サンプルをハイブリダイゼーション反応チェンバー
    においてインキュベートするステップと; ‐細菌サンプル間の相補性を識別することができるハイブリダイゼーション検出
    系を供給するステップと; を含む、細菌感染を検出するための方法。
  85. 【請求項85】 ‐動物由来のサンプルからの細菌サンプルのDNA抽出物
    を増幅することができる莢膜遺伝子のPCRプライマー対又はプライマー対の混
    合物; ‐莢膜遺伝子PCRプライマーと細菌サンプルに関して熱サイクルPCRを実施
    し、それによってアンプリコンを提供するための手段; ‐アンプリコンを検出するための手段;及び ‐アンプリコンを莢膜特異的群に分けるための手段; を含む、細菌を検出するための診断試験。
JP2000542035A 1998-04-02 1999-04-01 ヒアルロナンシンターゼをコードする核酸およびその使用方法 Expired - Fee Related JP4490581B2 (ja)

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US8041498P 1998-04-02 1998-04-02
US60/080,414 1998-04-02
US17885198A 1998-10-26 1998-10-26
US09/178,851 1998-10-26
PCT/US1999/007289 WO1999051265A1 (en) 1998-04-02 1999-04-01 Nucleic acid encoding hyaluronan synthase and methods of use

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008146037A Division JP4887333B2 (ja) 1998-04-02 2008-06-03 コンドロイチンシンターゼをコードする核酸セグメント、同セグメントなる組換えベクター、同ベクターからなる組換え宿主細胞、および、同宿主細胞を利用して、コンドロイチンポリマーを生産するための方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002510648A true JP2002510648A (ja) 2002-04-09
JP4490581B2 JP4490581B2 (ja) 2010-06-30

Family

ID=26763480

Family Applications (2)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000542035A Expired - Fee Related JP4490581B2 (ja) 1998-04-02 1999-04-01 ヒアルロナンシンターゼをコードする核酸およびその使用方法
JP2008146037A Expired - Fee Related JP4887333B2 (ja) 1998-04-02 2008-06-03 コンドロイチンシンターゼをコードする核酸セグメント、同セグメントなる組換えベクター、同ベクターからなる組換え宿主細胞、および、同宿主細胞を利用して、コンドロイチンポリマーを生産するための方法

Family Applications After (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008146037A Expired - Fee Related JP4887333B2 (ja) 1998-04-02 2008-06-03 コンドロイチンシンターゼをコードする核酸セグメント、同セグメントなる組換えベクター、同ベクターからなる組換え宿主細胞、および、同宿主細胞を利用して、コンドロイチンポリマーを生産するための方法

Country Status (11)

Country Link
EP (2) EP1832662B1 (ja)
JP (2) JP4490581B2 (ja)
CN (2) CN101275143A (ja)
AT (1) ATE501275T1 (ja)
AU (1) AU770903B2 (ja)
BR (1) BR9909346A (ja)
CA (1) CA2326821C (ja)
CZ (1) CZ20003576A3 (ja)
DE (1) DE69943276D1 (ja)
IL (1) IL138803A0 (ja)
WO (1) WO1999051265A1 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010536387A (ja) * 2007-08-31 2010-12-02 ザ・ユニバーシティ・オブ・クイーンズランド ヒアルロン酸の生産
JP5356388B2 (ja) * 2008-07-25 2013-12-04 電気化学工業株式会社 ヒアルロン酸の製造方法

Families Citing this family (23)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7060469B2 (en) 1998-04-02 2006-06-13 The Board Of Regents Of The University Of Oklahoma Polymer grafting by polysaccharide synthases
IL143080A0 (en) * 1998-11-11 2002-04-21 Univ Oklahoma Polymer grafting by polysaccharide synthases
WO2001080810A2 (en) * 1999-11-10 2001-11-01 Angelis Paul L De Chondroitin synthase gene and methods of making and using same
US7534589B2 (en) 1999-11-10 2009-05-19 The Board Of Regents Of The University Of Oklahoma Polymer grafting by polysaccharide synthases
WO2001062800A1 (en) 2000-02-24 2001-08-30 Eidgenössische Technische Hochschule Zürich Antibody specific for the ed-b domain of fibronectin, conjugates comprising said antibody, and their use for the detection and treatment of angiogenesis
AU2002365206B2 (en) * 2001-06-13 2008-03-20 The Board Of Regents Of The University Of Oklahoma Hyaluronan synthase genes and expression thereof
CN1636052B (zh) 2001-12-21 2014-07-02 诺维信生物制药丹麦公司 在重组宿主细胞中制备透明质酸的方法
CA2657823A1 (en) 2006-08-04 2008-02-07 Novozymes Biopolymer A/S Branched hyaluronic acid and method of manufacture
US9109051B2 (en) 2007-12-19 2015-08-18 Evonik Goldschmidt Gmbh Crosslinked hyaluronic acid in emulsion
EP2714745A1 (en) 2011-05-30 2014-04-09 Novozymes Biopharma DK A/S Spray drying of high molecular weight hyaluronic acid
US20140302131A1 (en) 2011-09-02 2014-10-09 Novozymes A/S Oral formulations containing hyaluronic acid for sustained drug release
ES2665556T3 (es) * 2012-02-21 2018-04-26 Bloomage Freda Biopharm Co., Ltd. Bacillus, enzima de ácido hialurónico y usos de los mismos
ITMI20120896A1 (it) 2012-05-23 2013-11-24 Bongulielmi Reto Condroitina per uso in medicina
ITMI20121316A1 (it) 2012-07-27 2014-01-28 Altergon Sa Complessi di condroitina ad assorbimento transcutaneo
WO2014100837A1 (en) 2012-12-17 2014-06-26 Bui The Duy Computer aided implantation of body implants
ES2824402T3 (es) 2013-11-01 2021-05-12 Boehringer Ingelheim Animal Health Usa Inc Vacunas atenuadas contra Pasteurella multocida y procedimientos de fabricación y uso de las mismas
RU2719140C1 (ru) 2019-07-26 2020-04-17 Общество с ограниченной ответственностью "ЦЕНТР ТРАНСФЕРА БИОТЕХНОЛОГИЙ ОКА-Биотех" Бактерия рода bacillus, продуцирующая гиалуроновую кислоту, и способ получения гиалуроновой кислоты с использованием указанной бактерии
RU2723722C1 (ru) 2019-07-26 2020-06-17 Общество с ограниченной ответственностью "ЦЕНТР ТРАНСФЕРА БИОТЕХНОЛОГИЙ ОКА-Биотех" ТАНДЕМНЫЙ ПРОМОТОР, ФУНКЦИОНИРУЮЩИЙ В БАКТЕРИИ РОДА Bacillus, ТРАНСФОРМИРОВАННАЯ БАКТЕРИЯ РОДА Bacillus - ПРОДУЦЕНТ ЦЕЛЕВОГО ПРОДУКТА, СОДЕРЖАЩАЯ УКАЗАННЫЙ ПРОМОТОР, И СПОСОБ ПОЛУЧЕНИЯ ЦЕЛЕВОГО ПРОДУКТА С ИСПОЛЬЗОВАНИЕМ УКАЗАННОЙ БАКТЕРИИ
US11649441B2 (en) * 2020-10-07 2023-05-16 Abclonal Science, Inc. Taq DNA polymerase mutants for probe qPCR
EP4487863A1 (en) 2023-07-07 2025-01-08 NuPep AS Consensus peptides in hya for use in treating degenerated joints
EP4487834A1 (en) 2023-07-07 2025-01-08 NuPep AS Consensus peptides in hya
WO2025012149A1 (en) 2023-07-07 2025-01-16 Nupep As Consensus peptides in hya
CN119020314A (zh) * 2024-09-30 2024-11-26 海南省深海技术创新中心 一种透明质酸合成酶及其应用

Family Cites Families (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6163294A (ja) * 1984-09-05 1986-04-01 Chisso Corp 発酵法によるヒアルロン酸の製造法
US4784990A (en) * 1985-01-18 1988-11-15 Bio-Technology General Corporation High molecular weight sodium hyaluronate
US5015577A (en) * 1989-08-29 1991-05-14 Board Of Regents, The University Of Texas System DNA encoding hyaluronate synthase
CA2061703C (en) * 1992-02-20 2002-07-02 Rudolf E. Falk Formulations containing hyaluronic acid
IT1260153B (it) * 1992-06-19 1996-03-28 Michael O'regan Individuazione di un frammento di dna codificante l'enzima acido ialuronico sintetasi (has) e della sua sequenza nucleotidica
US5496726A (en) * 1993-04-16 1996-03-05 Lucky Limited Streptococcus zooepidemicus medium and process for preparing hyaluronic acid
CN1161060A (zh) * 1994-09-12 1997-10-01 M·G·伯杰龙 用于微生物学实验室日常诊断中迅速检测和鉴别临床样品中普通细菌病原体和抗生素抗性基因之特异性和通用性探针及扩增引物
EP0807185B9 (en) * 1995-01-30 2002-12-11 Lunamed AG Antitumor preparations containing a lipoteichoic acid from steptococcus
WO1997020061A1 (en) * 1995-11-30 1997-06-05 The Scripps Research Institute Synthesis of hyaluronic acid
US6086894A (en) * 1996-06-27 2000-07-11 Virginia Tech Intellectual Properties, Inc. Recombinant vaccine for diseases caused by encapsulated organisms
BR9814834B1 (pt) * 1997-10-31 2011-08-23 célula hospedeira recombinante.
IL143080A0 (en) * 1998-11-11 2002-04-21 Univ Oklahoma Polymer grafting by polysaccharide synthases

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010536387A (ja) * 2007-08-31 2010-12-02 ザ・ユニバーシティ・オブ・クイーンズランド ヒアルロン酸の生産
JP5356388B2 (ja) * 2008-07-25 2013-12-04 電気化学工業株式会社 ヒアルロン酸の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
EP1832662B1 (en) 2011-03-09
IL138803A0 (en) 2001-10-31
BR9909346A (pt) 2001-09-11
JP4490581B2 (ja) 2010-06-30
CA2326821C (en) 2010-09-28
WO1999051265A1 (en) 1999-10-14
AU3548599A (en) 1999-10-25
AU770903B2 (en) 2004-03-04
CZ20003576A3 (cs) 2001-09-12
ATE501275T1 (de) 2011-03-15
JP4887333B2 (ja) 2012-02-29
EP1832662A2 (en) 2007-09-12
DE69943276D1 (de) 2011-04-21
CN101275143A (zh) 2008-10-01
WO1999051265A9 (en) 2000-04-13
CN1327894C (zh) 2007-07-25
JP2008283974A (ja) 2008-11-27
EP1832662A3 (en) 2007-11-07
CN1304317A (zh) 2001-07-18
EP1073460A4 (en) 2001-05-23
EP1073460A1 (en) 2001-02-07
CA2326821A1 (en) 1999-10-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4887333B2 (ja) コンドロイチンシンターゼをコードする核酸セグメント、同セグメントなる組換えベクター、同ベクターからなる組換え宿主細胞、および、同宿主細胞を利用して、コンドロイチンポリマーを生産するための方法
CN1322121C (zh) 透明质酸合酶基因及其应用
US7604973B2 (en) DNA encoding hyaluronan synthase from Pasteurella multocida and methods of use
CA2451443C (en) Hyaluronan synthase genes and expression thereof
US20030092118A1 (en) Hyaluronan synthase genes and expression thereof in bacillus hosts
US7029880B2 (en) Streptococcus equisimilis hyaluronan synthase gene and expression thereof in Bacillus subtilis
MXPA00009663A (en) Nucleic acid encoding hyaluronan synthase and methods of use

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060317

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090421

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090717

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091027

RD13 Notification of appointment of power of sub attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7433

Effective date: 20091102

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100108

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100309

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100402

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130409

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130409

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140409

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees