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JP2002506067A - 担体に担持した金触媒を用いるエポキシド化方法 - Google Patents

担体に担持した金触媒を用いるエポキシド化方法

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JP2002506067A
JP2002506067A JP2000535635A JP2000535635A JP2002506067A JP 2002506067 A JP2002506067 A JP 2002506067A JP 2000535635 A JP2000535635 A JP 2000535635A JP 2000535635 A JP2000535635 A JP 2000535635A JP 2002506067 A JP2002506067 A JP 2002506067A
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olefin
gold
carrier
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シー.、 アンドリュー ジョーンズ、
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Abstract

(57)【要約】 プロピレンのようなオレフィンを対応するエポキシドに転化する方法が記述されている。この方法においてはこのオレフィンと、水素と、酸素とを、ジルコニアのようなジルコニウム含有担体に担持した金からなる触媒と接触させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 発明の分野 本発明は、ジルコニウムを含む担体上の金からなる触媒を用いて、水素の存在
のもとにオレフィンを酸素で酸化させることによりこのオレフィンを対応するエ
ポキシドに転化させる方法に関する。
【0002】 発明の背景 エチレンを直接酸化して酸化エチレンにすることは、担体に担持した銀触媒を
用いて工業的に行なわれている。不運にも、プロピレンのようなアリル性水素を
含むオレフィンの同様な直接酸化は、種々の副反応のためにそのエポキシドへの
選択性が著しく低い。エチレンの酸化に用いられるタイプの担体担持銀触媒を用
いて遭遇する諸問題を考慮して近年、高級オレフィン類について使用するための
別のいくつかの触媒系が開発されている。
【0003】 例えば米国特許第5,623,090号は分子状水素、不飽和炭化水素及び酸
素を含む混合物を2酸化チタン担体の上に析出させた超微細金粒子を含む触媒を
通過させることにより不飽和炭化水素からエポキシドを製造することを記述して
いる。この特許によれば、「金と2酸化チタンとを組み合わせて使用することが
必須である」。この特許の発明者等は同様に、TiO2以外の金属酸化物の上に 担持された金を用いることはプロピレンの部分酸化をもたらさないと報告してい
る(Hayashi等:1996年3月24ないし29日のルイジアナ州ニュー
オーリーンズにおけるアメリカ化学会第211回全国会議における石油化学部会
、炭化水素の不均一相酸化に関するシンポジウムのおいて発表)。担体に担持さ
れた金触媒に関する他の種々の報告も、オレフィンのエポキシド化用の活性触媒
を得るためには、その担体の中にチタンが存在していることが必須であることを
強調している。例えば国際特許出願WO97/34692、WO98/0041
3、WO98/00414及びWO/00415参照。
【0004】 発明の要約 本発明は、水素と担体上に担持された金からなる触媒との存在のもとにオレフ
ィンを酸素と接触させることからなるエポキシドの製造方法を提供し、この際そ
の担体はジルコニウムを含む。ジルコニウムを含む、チタンを含まないか又は本
質的にチタンを含まない担体上に担持された金がオレフィンを対応するエポキシ
ドに選択的に転化させることができると言う発見は、従来技術において担体の中
のチタンが存在しなければエポキシド化活性を得ることができないと一般に信じ
られていたことから考えて非常に驚くべきことであった。
【0005】 発明の詳細な説明 本発明の方法においてはいかなるオレフィンをも使用できるが、この方法は特
に、アリル性水素を含む比較的軽質のエチレン性不飽和化合物のエポキシド化に
よく適している。2つ以上の炭素炭素間2重結合を有するジエンのような化合物
も使用できるが、モノオレフィンが好ましい。このオレフィンは炭素原子と水素
原子とのみを含む炭化水素であってもよいが、1つ以上のハロゲン、エーテル、
エステル又はアルコール部分等で置換されていてもよい。C3 ないしC6 のオレ
フィン類の使用が特に好ましく、特にこの方法が蒸気相において行なわれるべき
場合に好ましい。好適なオレフィンの例は、エチレン、プロピレン、1−ブテン
、2−ブテン、イソブチレン、1−ペンテン、2−ペンテン、ブタジエン、アリ
ルアルコール、塩化アリル、スチレン、シクロヘキセン等を含むが、これらに限
定されない。最も好ましくは、このオレフィンはプロピレンである。
【0006】 この方法において用いられるオレフィンの量は広い範囲にわたり変化すること
ができ、そしてこれは特に重要であるとは考えられない。オレフィンの最適量は
反応器の設計、水素、酸素及び場合により用いられる稀釈剤の相対的な量、反応
温度等のような、多くのプロセス変動要素に依存するであろうが、それらは日常
の実験によって容易に確かめることができるであろう。一般にこの方法を、エポ
キシドの生産性を改善するためにオレフィンが酸素に対してモル過剰となるよう
に実施するのが望ましい。典型的なオレフィン濃度は、オレフィン、酸素、水素
、及び場合により用いられる稀釈剤との合計モル数を基準にして約5から85モ
ル%までである。
【0007】 この方法において必要な酸素は、空気又は本質的に純粋な分子状酸素のような
いかなる好適な供給源からのものであってもよい。経済的な理由からは分子状酸
素が好ましいけれども、オゾンや窒素酸化物のような酸素の供給源として作用し
得る他の化合物も使用することもできる。所望のエポキシドを作り出すために少
なくとも充分な酸素が存在している限り、酸素の量は広い範囲にわたり変化する
ことができ、その際その最適濃度は日常的実験によって容易に求めることができ
る。前に述べたように、通常はこの方法を、1よりも大きなオレフィンの酸素に
対するモル比を用いて実施するのが望ましい。これによって所望のエポキシドに
対する選択性は、二酸化炭素のような燃焼や過剰酸化生成物が形成される傾向が
低下するために増進される。典型的には、酸素の量はオレフィン、水素、酸素、
及び場合により用いられる稀釈剤との合計モル数に対して1ないし25モル%で
ある。
【0008】 この方法において用いるのに必要な水素は、例えばアルカンやアルコールの脱
水素によって得られる分子状水素を含むいかなる適当な供給源からでも供給され
ることができる。そのような脱水素を、そのエポキシド化用反応器自身の中で実
施して、必要な水素をその場で形成させることもできる。この水素はそのオレフ
ィンを対応するエポキシドへ転化させるのに有効な量で用いられるが、その際そ
の水素の濃度は典型的には、オレフィン、水素、酸素及び場合により用いられる
稀釈剤との合計モル数に対して0.1ないし30モル%の範囲である。
【0009】 稀釈剤の存在は随意的ではあるが、これはこの方法において生ずる熱を除去し
、散逸させるための1つの手段として有用であることが見出されている。蒸気相
法においては稀釈剤はそのオレフィン/酸素/水素の混合物を不燃性にするのに
も用いることができる。所望のエポキシド化反応を阻害しないようないかなるガ
ス又は液体も使用することができ、好ましくはそのエポキシド化の条件のもとで
本質的に不活性(非反応性)であるものを用いることができる。反応物が触媒と
接触する際に蒸気相であるときに好ましく用いられる適当なガス状稀釈剤はヘリ
ウム、窒素、アルゴン、メタン、エタン、プロパン、水蒸気、2酸化炭素等、及
びそれらの混合物を含む。反応物が液体相においてその触媒と接触する場合には
その稀釈剤は、その用いた温度及び圧力の条件のもとで液体であるいかなる化合
物であってもよい。好ましくは、液体稀釈剤は酸化に対して抵抗性があり、そし
て熱的に安定であるのがよい。好適な液体稀釈剤の例は、水並びに、例えば脂肪
族及び芳香族のハロゲン化化合物のような有機溶剤を含む。
【0010】 用いられる稀釈剤の量は好ましくは、オレフィン、酸素、水素及び稀釈剤との
合計モル数に対して約80モル%よりも少ないのがよい。
【0011】 本発明において用いられる触媒は、ジルコニウム含有担体と金とからなる。前
に説明したように、この触媒はなんらチタンを含む必要はない(すなわちこの触
媒は本質的にチタンを含まなくてよい)。金の粒度は特別に重大であるとは信じ
られないが、典型的には金の平均粒度は1ないし100nmの範囲であろう。金
は本質的に金よりなる別々の粒子、或いは金と1つ以上の他の元素とを含む別々
の粒子の形で存在することができる。金はゼロ価(金属状)の状態で、又は或る
プラスの原子価状態で、或いは異なった原子価状態の組み合わせとして存在する
ことができる。
【0012】 担体に含まれるジルコニウムは種々の形であることができるけれども、プラス
の酸化状態(最も好ましくは+3及び/又は+4の酸化状態)であるのが好まし
い。担体としてはジルコニウムの無定形の、及び結晶状の酸化物を使用すること
ができる。例えば、二酸化ジルコニウム(ジルコニア)をこのものの4つの異な
った結晶相(単斜晶、正方晶、斜方晶又は立方晶蛍石)のいずれの形でも使用す
ることができる。天然産の鉱物バッデライトを酸化ジルコニウムの供給源として
好適に用いることができる。
【0013】 触媒担体としてジルコン酸塩も好適に使用することができる。ジルコン酸塩は
結晶状又は無定形であることができる。所望により、例えばアルカリ金属、アル
カリ土類金属、ランタニド金属、及びアクチニド金属ジルコン酸塩のような、後
でより詳細に記述する助触媒元素のジルコン酸塩を使用することができる。好適
なジルコン酸塩の特別な例は、ジルコン酸マグネシウム、ジルコン酸カルシウム
、ジルコン酸バリウム、ジルコン酸ストロンチウム、ジルコン酸ナトリウム及び
ジルコン酸カリウムを含む。
【0014】 結晶状及び無定形のジルコノ珪酸塩、中でも多孔質構造を有するものも担体と
して好適に使用することができる。多孔質ジルコノ珪酸塩の例は多孔質無定形ジ
ルコノ珪酸塩、多孔質層状ジルコノ珪酸塩及び結晶状多孔質ジルコノ珪酸塩を含
み、中でもいくつかのジルコニウム原子が格子構造の中で珪素原子の代わりに置
き換えられているゼオライト型の又は分子篩の構造を有するものであるが、これ
に限定されない。微細孔質及びメゾ孔質の結晶状ジルコノ珪酸塩を使用すること
ができ、それらは、それに制限されるものではないが、ZSM−5、ZSM−1
1、ゼオライトベータ、ZSM−12、ZSM−48及びMCM−41と同形の
格子構造を有する物質を含む。
【0015】 本発明の方法において担体として使用することのできる種々異なった型のジル
コノ珪酸塩を開示している刊行物は、例えば米国特許第5,399,336号、
同第5,246,688号、同第5,108,579号、同第5,374,41
1号、同第5,015,453号、同第4,576,805号、同第3,329
,482号、同第3,329,481号及び同第3,329,482号、ヨーロ
ッパ特許公告第466,545号及び同第796,821号、雑誌 Chem. Commun., 651−652 (1996)の Tuel 等の「メゾ孔質の
シリカを含むジルコニウム、液相における酸化反応のための新しい触媒」、Wa
ng 等: Stud. Surf. Sci. Catal., 83,67−74 (1994)、Dongare 等: Zeolites, 11, 690 (1
991)を含むが、これらは参考文献としてここにそれぞれ全体として組み入れ
られる。
【0016】 本発明の方法において用いられる触媒のための他の好ましい担体は、シリカ又
は他の珪質物質の上に分散させたジルコニウムからなる。このジルコニウムはそ
のシリカの表面に無秩序な(無定形の)、または組織化された(結晶の)相とし
て、或いはこれらのいずれかの組み合わせとして分散されていることができる。
シリカ又は他の珪質のいかなるタイプの物質も、これが活性触媒組成の得られる
ことを許容するかぎり担体の中に使用することができる。例えば、煙霧シリカ、
シリカゲル、沈降シリカ、沈降させたシリカゲル、シリカライト及びそれらの混
合物を含む、無定形シリカ並びに結晶状シリカが用いるのに好適である。このシ
リカの上のジルコニウムの担持量は典型的には、シリカの重量について約0.0
5重量%から20重量%までの範囲である。シリカの上にジルコニウムを沈着さ
せる方法は、例えばそのシリカ担体をジルコニウムアルコキシド、硫酸ジルコニ
ウム、ハロゲン化ジルコニウム又はカルボキシル化されたジルコニウムのような
ジルコニウム化合物の溶液で含浸させ、乾燥し、そして場合により焙焼すること
を含む。ジルコニウム化合物をシリカの上に吸着させることも、シリカの存在の
もとにジルコニウムアルコキシドを加溶媒分解させることができるのと同様に、
行なうことができる。ジルコニウムはまたシリカの上に、例えば好ましくは高め
られた温度においてハロゲン化ジルコニウムやジルコニウムアルコキシドのよう
な揮発性ジルコニウム化合物を含むガス流にさらす等のような、種々の気相法を
用いて沈着させることもできる。
【0017】 本発明において用いるのに適したもう一つのタイプの担体は、助触媒元素の珪
酸塩の上に分散させたジルコニウムを含む。この珪酸塩は無定形であるか結晶状
であることができ、そして例えばアルカリ金属、アルカリ土類金属、ランタニド
稀土類金属或いはアクチニド金属の珪酸塩、例えば珪酸マグネシウム、珪酸カル
シウム、珪酸バリウム等であることができる。
【0018】 このジルコニウム含有担体の上の金の担持量は、この方法の反応条件のもとで
金が存在しない場合にはオレフィンの対応するエポキシドへのなんら有意な転化
が観測されないので、その触媒に所望の触媒活性水準を与えるように充分に高く
なければならない。金の最適量はその選ばれた他の反応パラメータに依存して変
化するけれども、担体の合計重量について約0.01重量%から20重量%まで
の金の濃度が有効であることが見出されている。
【0019】 この技術分野において固体担体の上に金属を担持させるのに公知のいかなる技
術によってでも、そのジルコニウム含有担体の上に金を沈着させることができる
が、それらは例えば、含浸、共沈、化学蒸着、イオン交換及び沈殿による沈着を
含む。
【0020】 二酸化チタンのような他の金属酸化物の上に金を沈着させるために開発された
種々の方法を本発明において用いられる種々のジルコニウム含有担体に用いるた
めに容易に変更させることができる。そのような方法は下記の刊行物に詳細に記
述されているが、それらはそれぞれ全体としてここに参照文献として採用される
:WO98/00413、WO98/00414、WO98/00415、WO
97/34692、Haruta 等: J. Catal.,115,301− 309(1989)、Tsubota 等: Stud. Surf. Sci. Catal., 63 の「触媒の調製V」、G. Poncelet 等編集の“
Elsevier”,pp 695−704(1991)、Kobayashi
等: Sensors and Actuators, B1, pp 222−22
5(1990)、米国特許第5,623,090号、Haruta 等: J. Catal.,144, 175(1993)、米国特許第4,839,327 号、米国特許第4,937,219号、米国特許第5,051,394号、Ts
ubota 等:「触媒の調製VI」、 G. Poncelet 等編集の“El
sevier”,pp 227−235(1995)、 Okumura 等: S
olid State Ionics,95, 143(1997)、米国特許第 4,698,324号。
【0021】 本発明のエポキシド化方法において使用するのに適した触媒を調製するための
好適な方法の1つは、ジルコニウム含有担体の表面の上に水酸化物の形で金を沈
着させ、沈殿させることを含む。例えば、水溶性の水酸化金化合物(例えば酸性
金化合物の水溶液のpHをアルカリ金属水酸化物のような塩基により中性又は僅
かにアルカリ性の領域に調節することによって得られる)の水溶液をジルコニア
のようなジルコニウム含有担体と結合させて、その上に固定された水酸化金化合
物を有する担体の懸濁液を得ることができる。次いでその担体を濾過、傾瀉、遠
心分離又は他の手段によりその懸濁液から分離し、場合により水のような適当な
洗浄媒体の1又はそれ以上の部分により洗浄し、次いで乾燥及び/又は焙焼する
(例えば、330℃よりも高い温度において空気中で、又は不活性ガスの雰囲気
のもとで加熱することにより)。
【0022】 触媒の中にその性能を改善するために1つ以上の助触媒を含有させることがで
きる。触媒の生産能力を、触媒活性又は触媒のエポキシドに対する選択性を上昇
させることにより高め、或いはそれら触媒の有効寿命を延長させるような助触媒
が特に有利である。好ましくはこの助触媒は、周期律表の第I族より選ばれた、
リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム又はセシウムのようなアルカリ金
属、或いは周期律表の第II族から選ばれた、ベリリウム、マグネシウム、カル
シウム、ストロンチウム又はバリウムのようなアルカリ土類金属であることがで
きる。ランタニド稀土類金属及び/又はアクチニド金属も助触媒として用いるこ
とができる。典型的には、そのジルコニウム含有担体の上に沈着させる助触媒の
量は、その触媒の全重量に対して約0.1重量%と10重量%との間であろう。
担体物質がこの助触媒のジルコン酸塩又は珪酸塩を含むときは、もちろんその助
触媒の含有水準は10重量%よりも著しく大きいであろう。
【0023】 場合により、本発明の触媒はそのジルコニウム含有担体のそれと異なった化学
組成を有する第2の担体と共に押出され、これに結合され、又はこの上に担持さ
れることができる。この第2の担体は触媒のいくつかの特性、例えばその物理的
諸性質(強度や耐摩耗抵抗)を改善するために、或いは各触媒粒子を一緒に結合
させるためのバインダとして用いることができる。第2の担体として使用するこ
とができる物質の例は、シリカ、アルミナ、チタニア、アルミノ珪酸塩、粘土、
マグネシア、炭素等及びそれらの混合物を含む。最終触媒は不均一触媒の技術に
おいて通常用いられるいかなる形状にも成形することができ、それらは例えば、
粉末、ペレット、球、モノリス、顆粒、押出し物等を含む。
【0024】 本発明の方法は蒸気相法又は液相法に適したいかなる慣用的な設計の反応器例
えばバッチ式、固定床、移送床、流動床、移動床、管胴構造、泡塔及び流下床の
反応器の中ででも実施することができる。この反応器は連続流、間欠流又は揺動
流で運転されることができる。この方法は発熱であるのて、発生した熱を除去し
、或いは他の態様で制御してその触媒活性及び選択性を最適化させるように適当
な手段が設けられているべきである。
【0025】 反応物を約20℃から250℃までの範囲の温度において触媒と接触させるの
が一般に望ましく、その際それぞれの触媒のための最適温度、オレフィン、反応
物比率及び選ばれたこの方法のその他の変動因子は日常的な実験によって容易に
確かめられる。圧力は典型的にはほぼ大気圧から約5000psigまでである
ことができる。この方法を蒸気相において実施する場合にはその供給ガス(オレ
フィン、水素、酸素及び場合により用いられる稀釈剤)の反応器を通過する空間
速度は一般に100ないし10,000hr-1mL/g触媒の範囲である。
【0026】 触媒組成及び反応条件はこの方法を長期間にわたり生産性の満足な高い水準に
おいて実施することを許容するように選ばれることができるけれども、触媒は遂
にはその活性及び/又はエポキシドへの選択性において、連続運転がもはや経済
的に魅力がなくなるように低下するであろう。触媒はそのような時点において取
り替えるか、又は再生することができる。好適な再生方法は例えば、使用済み触
媒を高温(例えば150ないし500℃)において水素及び/又は酸素の含まれ
たガス流の中で加熱することからなる(不活性ガス又は水も存在してもよく、そ
の再生は好ましくはオレフィン又は他の反応物の不存在のもとで行なわれる)。
【0027】 実施例例1 下記の沈着析出法によって触媒を調製する。塩化金酸(0.252g)を40
0mlの脱イオン水に溶解させた。得られた溶液の温度を70℃に上昇させた後
でこの溶液のpHを5%濃度の水酸化ナトリウム溶液を加えることにより7.5
に調節した。次にジルコニア(10g)をこの溶液に加え、そして得られた懸濁
液を1時間にわたり攪拌した。固型物を濾過によりその水溶液から分離し、1リ
ットルの脱イオン水で洗浄し、そして再び濾過した。
【0028】 この洗浄及び濾過の操作を更にもう2回繰り返した。それにより得られた洗浄
された固型物を室温において16時間にわたり真空乾燥し、100℃において空
気中で4時間乾燥させ、そして最終的に400℃において空気中で4時間焙焼し
た。それにより得られた触媒は化学分析により、1.0重量%の金、0.02重
量%のTi、0.03重量%のNa及び0.01重量%のClに相当する組成を
有していた。この触媒の表面積は43.6m2/gであった。
【0029】 上述した触媒の1.6g(2ml)の試料を管状反応器の中に装入した。次に
異なった多数回の運転(AないしG)を実施したが、その際水素、酸素、プロピ
レン及び窒素を含む供給流を触媒床を通過させ、そして反応器から出てくるガス
状生成物をガスクロマトグラフィにより分析した。触媒もまた、各運転の最後に
おいて分析してその運転の間に触媒の上に蓄積した非揮発性固型物の量を求めた
。これは窒素ガスでパージし、次いで窒素ガスの中の2.5%濃度の酸素の混合
物をこの触媒を通して400℃において約4時間通過させることにより行なった
。この反応器からの排出ガスを捕集し、次いでガスクロマトグラフィにより分析
して二酸化炭素濃度を求めた。次にその触媒の中の炭素含有量を、炭素の全てが
触媒再生の間にCO2に転化されてしまったと仮定してCO2測定値から計算した
。供給流の組成、温度及び圧力の変化の影響を表1に示す。
【0030】
【表1】
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成12年4月14日(2000.4.14)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項10
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0025
【補正方法】変更
【補正内容】
【0025】 反応物を約20℃から250℃までの範囲の温度において触媒と接触させるの
が一般に望ましく、その際それぞれの触媒のための最適温度、オレフィン、反応
物比率及び選ばれたこの方法のその他の変動因子は日常的な実験によって容易に
確かめられる。圧力は典型的にはほぼ大気圧から約34473.8kPa(約5
000psig)までであることができる。この方法を蒸気相において実施する
場合にはその供給ガス(オレフィン、水素、酸素及び場合により用いられる稀釈
剤)の反応器を通過する空間速度は一般に100ないし10,000hr-1mL
/g触媒の範囲である。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0030
【補正方法】変更
【補正内容】
【0030】
【表1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,UG,ZW),E A(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ ,TM),AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB ,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CU,CZ, DE,DK,EE,ES,FI,GB,GD,GE,G H,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP ,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR, LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,MN,M W,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD ,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM,TR, TT,UA,UG,UZ,VN,YU,ZW (72)発明者 グレイ、 ロジャー アメリカ合衆国 19382 ペンシルヴェニ ア州 ウェスト チェスター ピードモン ト ロード 111 Fターム(参考) 4H039 CA63 CC40

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水素と、担体に担持した金触媒との存在下にオレフィンを酸
    素と接触させることを含み、この担体がジルコニウムからなることを特徴とする
    エポキシドの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記オレフィンがC3ないしC6のオレフィンである請求項1
    記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記担体がジルコニウムの酸化物を含む請求項1記載の方法
  4. 【請求項4】 前記触媒が0.05ないし5.0重量%の金を含む請求項1
    記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記の接触を20℃から250℃までの温度において行なう
    請求項1記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記担体がシリカの上に分散させたジルコニウムの化合物か
    らなる請求項1記載の方法。
  7. 【請求項7】 前記担体がジルコノ珪酸塩からなる請求項1記載の方法。
  8. 【請求項8】 前記の接触を蒸気相中で行なう請求項1記載の方法。
  9. 【請求項9】 前記の接触を液相中で行なう請求項1記載の方法。
  10. 【請求項10】 触媒が更に、アルカリ金属、アルカリ土類金属、ランタミ
    ド稀土類金属、アクチニド金属及びそれらの種々の組み合わせよりなる群から選
    ばれた助触媒を含む請求項1記載の方法。
  11. 【請求項11】 前記の接触の間に更に稀釈剤が存在する請求項1記載の方
    法。
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