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JP2002351106A - 電子写真感光体およびそれを用いた電子写真装置 - Google Patents

電子写真感光体およびそれを用いた電子写真装置

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Publication number
JP2002351106A
JP2002351106A JP2001157620A JP2001157620A JP2002351106A JP 2002351106 A JP2002351106 A JP 2002351106A JP 2001157620 A JP2001157620 A JP 2001157620A JP 2001157620 A JP2001157620 A JP 2001157620A JP 2002351106 A JP2002351106 A JP 2002351106A
Authority
JP
Japan
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electrophotographic
electrophotographic photoreceptor
charge
resin
compound
Prior art date
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Pending
Application number
JP2001157620A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuo Suzuki
康夫 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP2001157620A priority Critical patent/JP2002351106A/ja
Publication of JP2002351106A publication Critical patent/JP2002351106A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 画像欠陥がなくかつ電位上の安定性にも優れ
た高耐久かつ光疲労に対して耐性の優れる電子写真感光
体及び該電子写真感光体を備えた電子写真装置を提供す
る。 【解決手段】 本発明の電子写真感光体は、導電性支持
体上に少なくとも電荷発生層および電荷輸送層を積層し
てなり、該電荷発生層が可視域と近赤外域の異なるスペ
クトル領域で分光感度特性を有する2種類以上の電荷発
生物質と、450〜620nmに吸収ピークを有する化
合物を含有することを特徴としている。さらに、本発明
の電子写真装置は、上記電子写真感光体が装着されてな
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真感光体お
よびそれを用いた電子写真装置に関し、さらに詳しく
は、繰り返し使用した時の電位安定性および光疲労性に
優れ、かつ黒斑点等の異常画像を発生させない電子写真
感光体およびそれを用いた電子写真装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真感光体用の光導電性素材
として、Se,CdS,ZnO等の無機材料が用いられ
てきたが、光感度、熱安定性、毒性等の問題をもつこと
から、近年では有機光導電性材料を用いた電子写真感光
体の開発が盛んに行われており、電荷発生材料および電
荷輸送材料を含有する感光層を有する電子写真感光体
は、すでに実用化されるに到っている。一方、レーザー
プリンター、デジタル複写機等の半導体レーザーを光源
とする電子写真装置の出現、さらに感光体の共通化とい
った観点から、電子写真感光体には可視から近赤外領域
まで幅広い分光感度特性を持つことが要求され始めてい
る。
【0003】従来、このような感光体に用いる電荷発生
材料として、異なるスペクトル領域での分光感度特性を
有する2種類以上の顔料を用いることが提案されている
(特開昭63−148264号公報、特開平01−17
75534号公報、特開平01−270050号公報参
照)。しかしながら、2種類以上の顔料を電荷発生材料
として用いることにより、分光感度領域は広がるもの
の、逆に電荷発生層での2つ以上のエネルギー準位がで
きることによって顔料自身の特性が活かせず、処方面か
らも残留電位の上昇と帯電電位の低下を両立させること
が困難であった。
【0004】また、2つ以上のエネルギー準位がある影
響と考えられるが、光照射による耐電特性の劣化が大き
く、画像上においても地汚れ・黒斑点の発生等の問題が
残っている。このような光疲労・黒斑点の発生に対して
は、特開昭57−122444号公報、特開昭63−1
8355号公報等に示されるように酸化防止剤、光劣化
防止剤を添加することが提案されている。しかしなが
ら、異なるスペクトル領域での分光感度特性を有する2
種類以上の顔料を用いる感光体に対しては、効果が少な
く実用的でない。また光劣化防止に対しては、特開昭1
0−228121号公報、特公平8−33660号公
報、特開平11−184108号公報、特開平10−6
3022号公報等に記載されているように、電荷輸送層
にオレンジ色の色素を添加することが示されている。た
だし、これらはフタロシアニン顔料または特定の電荷輸
送物質に対する限定されたものであり、異なるスペクト
ル領域での分光感度特性を有する2種類以上の顔料を用
いる感光体に対しては何ら記述がない。また光劣化防止
以外の効果は記述されていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、前記
従来の問題点を解決するものである。したがって、本発
明の目的は、画像欠陥がなくかつ電位上の安定性にも優
れた高耐久かつ光疲労に対して耐性の優れる電子写真感
光体及び該電子写真感光体を備えた電子写真装置を提供
することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題に
ついて鋭意検討した結果、前記電荷輸送層中に450〜
620nmに吸収ピークを有する化合物含有することによ
り高耐久で、かつ、光疲労に対して耐性を有する電子写
真感光体が得られることを知見し、本発明を完成するに
至った。すなわち本発明によれば、
【0007】第一に導電性支持体上に少なくとも電荷発
生層および電荷輸送層を積層してなる電子写真感光体に
おいて、該電荷発生層が可視域と近赤外域の異なるスペ
クトル領域で分光感度特性を有する2種類以上の電荷発
生物質を含有し、かつ該電荷輸送層に450〜620nm
に吸収ピークを有する化合物を含有することを特徴とす
る電子写真感光体が提供される。
【0008】第二に、上記第一に記載した電子写真感光
体において、前記可視域に分光感度特性を有する電荷発
生物質が下記一般式(I)で表わされる非対称ジスアゾ
顔料であることを特徴とする請求項1記載の電子写真感
光体が提供される。
【0009】
【化3】
【0010】(式中、Aは、炭素原子でアゾ基の窒素原
子に結合している2価の残基を示す。また、Cp1、C
2は互いに構造の異なるカプラー残基を示す。)
【0011】第三に、上記第一に記載した電子写真感光
体において、前記可視域に分光感度特性を有する電荷発
生物質が下記一般式(II)で表わされる化合物であるこ
とを特徴とする電子写真感光体が提供される。
【0012】
【化4】
【0013】(式中、Cp1、Cp2は互いに構造の異な
るカプラー残基を示す。)
【0014】第四に、上記第一に記載した電子写真感光
体において、前記近赤外域に分光感度特性を有する電荷
発生物質がフタロシアニン系顔料であることを特徴とす
る電子写真感光体が提供される。
【0015】第五に、上記第一に記載した電子写真感光
体において、前記電荷輸送層に含有される450〜62
0nmに吸収ピークを有する化合物が、前記可視域に分光
感度特性を有する電荷発生物質であることを特徴とする
電子写真感光体が提供される。
【0016】第六に、上記第一に記載した電子写真感光
体において、前記電荷輸送層に含有される450〜62
0nmに吸収ピークを有する化合物が、ナフトキノンまた
はアントラキノン誘導体であることを特徴とする電子写
真感光体が提供される。
【0017】第七に、上記第一から五に記載した電子写
真感光体を、少なくとも帯電手段、露光手段、反転現像
手段、転写手段を有する電子写真装置に装着することを
特徴とする電子写真装置が提供される。
【0018】
【発明の実施の形態】以下に本発明を詳細に説明する。
上述のように、本発明は、導電性支持体上に異なるスペ
クトル領域で分光感度特性を有する少なくとも2種類以
上の電荷発生物質を含有する感光層を設けた電子写真感
光体において、450〜620nmに吸収ピークを有する
化合物を含有することにより、前述の効果をもたらすこ
とができるが、他の添加剤、例えば、ヒンダードフェノ
ール系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、光劣化防止剤で
は全く効果がなく、効果が得られたとしても画質向上ま
たは光劣化防止のいずれか一つの効果しか得られない。
本発明の化合物が優れる理由としては、電荷発生物質を
2種以上用いることによって生じるエネルギーギャップ
の差に対して有効に作用し、トラップレベルを消失・低
減する効果がある点が挙げられる。また光劣化を生じる
主原因は、可視域に分光感度特性を有する電荷発生物質
であるため、この領域での光を有効に除去することによ
り効果が得られるものと考えられる。一方、ナフトキノ
ンまたはアントラキノン誘導体がさらに優れる理由は、
光を有効に除去できるとともに、感光体特性に与える影
響が少なく添加量を増やしても問題ないこと、また何ら
かの原因で画像劣化に対しても有効に作用する等の理由
によると考えられる。
【0019】本発明で用いられる可視域と近赤外域の異
なるスペクトル領域で分光感度特性を有する2種類以上
の電荷発生物質としては、感光体に用いられる一般的な
顔料を用いることができる。電荷発生物質としては、特
に限定されないが、チタニルフタロシアニン、バナジル
フタロシアニン、銅フタロシアニン、ヒドロキシガリウ
ムフタロシアニン、無金属フタロシアニン等のフタロシ
アニン系顔料、モノアゾ顔料、ビスアゾ顔料、非対称ジ
スアゾ顔料、トリスアゾ顔料、テトラアゾ顔料、ピロロ
ピロール顔料、アントラキノン顔料、ペリレン顔料、多
環キノン顔料、インジゴ顔料、スクエアリウム顔料、そ
の他公知の材料を用いることができ、前記可視域に分光
感度特性を有する電荷発生物質として、上記一般式
(I)に示した、極めて高感度な非対称ジスアゾ顔料を
用いることが好ましい。これら非対称ジスアゾ顔料は、
相当するジアゾニウム塩化合物とCp1またはCp2に相
当するカプラーとを2段階に順次反応させるか、あるい
は最初のCp1またはCp2とのカップリング反応によっ
て得られるジアゾニウム塩化合物を単離した後、さらに
残りのカプラーを反応させることによって得ることがで
きる。これら非対称ジスアゾ顔料のA、Cp1、Cp2
例を表1〜表9に示す。
【0020】
【表1】
【0021】
【表2】
【0022】
【表3】
【0023】
【表4】
【0024】
【表5】
【0025】
【表6】
【0026】
【表7】
【0027】
【表8】
【0028】
【表9】
【0029】これら非対称ジスアゾ顔料の中でも、A−
20に示すフルオレノンを中心骨格とする前記一般式
(II)に示す化合物が、感度および電位安定性の点から
も特に好ましい。
【0030】前記近赤外域に分光感度特性を有する電荷
発生物質としては、感度および光安定性の観点からフタ
ロシアニン系顔料を用いることが好ましい。該顔料を用
いることによって、増感効果を有効に発生させることが
でき、分光感度も広く、かつ静電特性上においても残留
電位および帯電電位低下といった問題が生じにくい。上
記フタロシアニン顔料としては、特に限定されないが、
一般的に電子写真感光体に使用されるフタロシアニン顔
料全てを用いることができ、好ましくは本発明に示され
るX型無金属フタロシアニン顔料、τ型無金属フタロシ
アニン顔料を用いることが望ましい。この理由について
は明らかでないが、X型、τ型に分類されるような無金
属フタロシアニン顔料のHOMOレベルが上記非対称ジ
スアゾ顔料のHOMOレベルに近く、相互作用をするこ
とで顔料を混合することによって生じる増感効果が有効
に発生するとともに、静電特性上も残留電位、帯電電位
低下といった問題が生じにくくなっているためと考えら
れる。
【0031】τ型無金属フタロシアニン顔料は、Cu−
Kα特性X線(波長1.541Å)を用いたX線回折ス
ペクトルにおいて、ブラッグ角2θの主要ピークが7.
6°、9.2°、16.8°、17.4°、20.4
°、20.9°、21.7°、27.6°(それぞれ±
0.2°)に存在する無金属フタロシアニン顔料であ
り、特開昭58−182639号公報、特開昭60−1
9154号公報等の記載の方法で得ることができる。
【0032】X線無金属フタロシアニン顔料は、Cu−
Kα特性X線(波長1.541Å)を用いたX線回折ス
ペクトルにおいて、ブラッグ角2θの主要ピークが7.
5°、9.1°、16.7°、17.3°、22.3
°、28.8°(それぞれ±0.2°)に存在する無金
属フタロシアニン顔料であり、USP3357989、
USP3594163、特公昭49−4338号公報、
特開昭60−243089号公報等の記載の方法で得る
ことができる。
【0033】450〜620nmに吸収ピークを有する化
合物としては、吸収波長領域を包含した吸収特性をもつ
分散染料、油溶染料、有機顔料を用いることができる
が、樹脂との相溶性、分散性等を考慮すると分散染料・
色素、吸収波長領域を包含する意味からアゾ系有機顔料
が好ましい。
【0034】具体的な例としては、C.I.Dispe
rse Orange 5、C.I.Disperse
Red 116、Celliton Fast Pin
kFF3B、Meketon Fast Green B
L、Meketon Fast Green GL、1‐
o‐トリルアゾ‐2‐ナフトール, 5‐(9‐アント
ラセニルメチレン)アミノ‐3‐メチル‐1‐トリルピ
ラゾール, 4,5‐ジヨード‐3,6‐フルオランジ
オール, 4,5‐ジブロモ‐3,6‐フルオランジオ
ール、ナフトキノン化合物、アントラキノン化合物、ア
ゾレーキ化合物、少なくとも1個のアミノ基を有するト
リアリールメタン化合物、フェノール性水酸基を有する
カップラーを1個以上有するモノアゾ化合物、ジスアゾ
顔料、多環キノン顔料、ペリレン顔料、ジスアゾ顔料、
前記一般式(I)で表される非対称ジスアゾ顔料、複素
環としてインドリン環を有するシアニン化合物が挙げら
れる。以下、電子写真感光体の層構成に従い、本発明を
説明する。
【0035】図1は本発明の電子写真感光体の構成例を
示す断面図であり、導電性支持体11上に少なくとも電
荷発生層17と電荷輸送層19を積層した構成をとって
いる。図2は本発明の別の構成例を示す断面図であり、
導電性支持体11と電荷発生層17の間に中間層13が
設けられている。図3は本発明のさらに別の構成例を示
す断面図であり、電荷輸送層19の上に保護層21を設
けたものである。以下、図1、図2、図3に示す機能分
離型の構成に従い説明する。
【0036】導電性支持体11としては、体積抵抗10
10Ω・cm以下の導電性を示すものであれば用いること
ができ、例えば、アルミニウム、ニッケル、クロム、ニ
クロム、銅、金、銀、白金等の金属、酸化スズ、酸化イ
ンジウムなどの金属酸化物を、蒸着またはスパッタリン
グにより、フィルム状もしくは円筒状のプラスチック、
紙に被覆したもの、あるいはアルミニウム、アルミニウ
ム合金、ニッケル、ステンレスなどの板およびそれらを
押出し、引き抜き等の工法で素管化後、切削、超仕上
げ、研磨等の表面処理した管等を使用することができ
る。また、特開昭52−36016号公報に開示された
エンドレスニッケルベルト、エンドレスステンレスベル
トも導電性支持体11として用いることができる。
【0037】この他、上記支持体上に導電性粉体を適当
な結着樹脂に分散して塗工したものも、本発明の導電性
支持体11として用いることができる。この導電性粉体
としては、カーボンブラック、アセチレンブラック、ま
たアルミニウム、ニッケル、鉄、ニクロム、銅、亜鉛、
銀などの金属粉、あるいは導電性酸化チタン、導電性酸
化スズ、ITOなどの金属酸化物粉などが挙げられる。
また、同時に用いられる結着樹脂としては、ポリスチレ
ン、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−
ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合
体、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸
ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデ
ン、ポリアリレート樹脂、フェノキシ樹脂、ポリカーボ
ネート、酢酸セルロース樹脂、エチルセルロース樹脂、
ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビ
ニルトルエン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、アクリ
ル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹
脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂な
どの熱可塑性、熱硬化性樹脂または光硬化性樹脂が挙げ
られる。このような導電性層は、これらの導電性粉体と
結着樹脂を適当な溶剤、例えば、テトラヒドロフラン、
ジクロロメタン、2−ブタノン、トルエンなどに分散し
て塗布することにより設けることができる。
【0038】さらに、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレ
ン、ポリエステル、ポリスチレン、ポリ塩化ビニリデ
ン、ポリエチレン、塩化ゴム、テフロン(登録商標)など
の素材に前記導電性粉体を含有させた熱収縮チューブに
よって、適当な円筒基体上に導電性層を設けてなるもの
も、本発明の導電性支持体11として良好に用いること
ができる。
【0039】電荷発生層17は、可視域と近赤外域の異
なるスペクトル領域で分光感度特性を有する2種類以上
の電荷発生物質を含有し、好ましくは非対称ジスアゾ顔
料とフタロシアニン顔料が、必要に応じ結着樹脂中に分
散されて形成される。電荷発生物質としては、チタニル
フタロシアニン、バナジルフタロシアニン、銅フタロシ
アニン、ヒドロキシガリウムフタロシアニン、無金属フ
タロシアニン等のフタロシアニン系顔料、モノアゾ顔
料、ビスアゾ顔料、非対称ジスアゾ顔料、トリスアゾ顔
料、テトラアゾ顔料、ピロロピロール顔料、アントラキ
ノン顔料、ペリレン顔料、多環キノン顔料、インジゴ顔
料、スクエアリウム顔料、その他公知の材料を用いるこ
とができる。本発明の目的から、好ましくは可視域と近
赤外域の異なるスペクトル領域で分光感度特性を有する
2種類以上の電荷発生物質、さらに好ましくは非対称ジ
スアゾ顔料およびフタロシアニン顔料を用いることが望
ましい。したがって、電荷発生層17はこれら成分を適
当な溶剤中にボールミル、アトライター、サンドミル、
超音波などを用いて分散し、これを導電性支持体11あ
るいは中間層13上に塗布し、乾燥することにより形成
される。
【0040】電荷発生層17に用いられる結着樹脂とし
ては、ポリアミド、ポリウレタン、エポキシ樹脂、ポリ
ケトン、ポリカーボネート、シリコーン樹脂、アクリル
樹脂、ポリビニルホルマール、ポリビニルブチラール、
ポリビニルベンザール、ポリエステル、フェノキシ樹
脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニ
ル、ポリアミド、ポリビニルピリジン、セルロース樹
脂、カゼイン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロ
リドン等を用いることができる。電荷発生層17に用い
られる結着樹脂としては、好ましくはポリビニルブチラ
ールを用いることが望ましい。
【0041】電荷発生層17のより好ましい形態、つま
り非対称ジスアゾ顔料とフタロシアニン顔料を含有する
場合においては、それらの重量比は、1/5以上5/1
以下であることが望ましい。これよりフタロシアニン含
量が多くても少なくても感度のパンクロ性が損なわれる
と共に、静電疲労時の帯電性の低下、また光照射時の帯
電性低下を生じるようになる。結着樹脂の量は、電荷発
生物質100重量部に対し10〜500重量部、好まし
くは25〜300重量部が適当である。電荷発生層の膜
厚は0.01〜5μm、好ましくは0.1〜2μmであ
る。
【0042】電荷発生層塗工液作製時に用いられる溶剤
としては、イソプロパノール、アセトン、メチルエチル
ケトン、シクロヘキサノン、テトラヒドロフラン、ジオ
キサン、エチルセルソルブ、酢酸エチル、酢酸メチル、
ジクロロメタン、ジクロロエタン、モノクロロベンゼ
ン、シクロヘキサン、トルエン、キシレン、リグロイン
等があげられる。塗布液の塗工法としては、浸漬塗工
法、スプレーコート、ビードコート、ノズルコート、ス
ピナーコート、リングコート等の方法を用いることがで
きる。
【0043】電荷輸送層19は、450〜620nmに吸
収ピークを有する化合物、電荷輸送物質および結着樹脂
を適当な溶剤に溶解ないし分散し、これを電荷発生層上
に塗布、乾燥することにより形成できる。また、必要に
より、可塑剤、レベリング剤、酸化防止剤等を添加する
こともできる。電荷輸送物質には、正孔輸送物質と電子
輸送物質とがある。
【0044】電子輸送物質としては、例えば、クロルア
ニル、ブロムアニル、テトラシアノエチレン、テトラシ
アノキノジメタン、2,4,7−トリニトロ−9−フル
オレノン、2,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオ
レノン、2,4,8−トリニトロチオキサントン、2,
6,8−トリニトロ−4H−インデノ[1,2−b]チ
オフェン−4−オン、1,3,7−トリニトロジベンゾ
チオフェン−5,5−ジオキサイド、ベンゾキノン誘導
体等の電子受容性物質が挙げられる。
【0045】正孔輸送物質としては、ポリ−N−ビニル
カルバゾール及びその誘導体、ポリ−γ−カルバゾリル
エチルグルタメート及びその誘導体、ピレン−ホルムア
ルデヒド縮合物及びその誘導体、ポリビニルピレン、ポ
リビニルフェナントレン、ポリシラン、オキサゾール誘
導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、
モノアリールアミン誘導体、ジアリールアミン誘導体、
トリアリールアミン誘導体、スチルベン誘導体、o−フ
ェニルスチルベン誘導体、ベンジジン誘導体、ジアリー
ルメタン誘導体、トリアリールメタン誘導体、9−スチ
リルアントラセン誘導体、ピラゾリン誘導体、ジビニル
ベンゼン誘導体、ヒドラゾン誘導体、インデン誘導体、
ブタジエン誘導体、ピレン誘導体、ビススチルベン誘導
体、エナミン誘導体、その他ポリマー化された正孔輸送
物質等公知の材料が挙げられる。
【0046】電荷輸送層に用いられる結着樹脂として
は、ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル共重合
体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マ
レイン酸共重合体、ポリ塩化ビニリデン、ポリアリレー
ト、フェノキシ樹脂、ポリカーボネート、酢酸セルロー
ス樹脂、エチルセルロース樹脂、ポリビニルブチラー
ル、ポリビニルホルマール、ポリビニルトルエン、ポリ
−N−ビニルカルバゾール、アクリル樹脂、シリコーン
樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、フ
ェノール樹脂、アルキッド樹脂、特開平5−15825
0号公報、特開平6−51544号公報記載の各種ポリ
カーボネート共重合体等の熱可塑性または熱硬化性樹脂
が挙げられる。
【0047】450〜620nmに吸収ピークを有する化
合物の添加量としては、電荷輸送物質とバインダー樹脂
の合計100重量部に対して0.01〜10重量部、よ
り好適には0.05〜5重量部の範囲が望ましい。
【0048】電荷輸送物質の量は、結着樹脂100重量
部に対し、20〜300重量部、好ましくは40〜15
0重量部が適当である。また、電荷輸送層の膜厚は5〜
50μm程度とすることが好ましい。
【0049】ここで用いられる溶剤としては、テトラヒ
ドロフラン、ジオキサン、トルエン、モノクロロベンゼ
ン、ジクロロエタン、ジクロロメタン、シクロヘキサノ
ン、メチルエチルケトン、アセトンなどが用いられる。
【0050】本発明においては電荷輸送層19中にレベ
リング剤を添加してもよい。レベリング剤としては、ジ
メチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオ
イルなどのシリコーンオイル類や、側鎖にパーフルオロ
アルキル基を有するポリマーあるいはオリゴマーが使用
でき、その使用量は結着樹脂100重量部に対して0〜
1重量部が適当である。
【0051】また、その他に、酸化防止剤を併用しても
よく、酸化防止剤としては、ヒンダードフェノール系化
合物、硫黄系化合物、リン系化合物、ヒンダードアミン
系化合物、ピリジン誘導体、ピペリジン誘導体、モルホ
リン誘導体等の酸化防止剤等を使用でき、その中でもヒ
ンダードフェノール化合物を併用することが好ましい。
【0052】中間層13は、樹脂を主成分とする層やア
ルマイト等の酸化皮膜からなり、導電性基体から感光層
への不要な電荷の注入防止、基体表面の欠陥被覆、感光
層の接着性の向上等の目的で必要に応じて設けられる。
【0053】樹脂バインダーとして、ポリエチレン、ポ
リプロピレン、ポリスチレン、アクリル樹脂、塩化ビニ
ル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ
樹脂、ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂、メラミン樹
脂、シリコーン樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリ
アミド樹脂およびこれらの共重合体などを適宜組み合わ
せて使用することが可能である。
【0054】また、中間層13にはモアレ防止、残留電
位の低減等のため、酸化チタン、酸化アルミニウム、シ
リカ、酸化ジルコニウム、酸化スズ、酸化インジウム等
の金属酸化物の微粉末顔料を加えてもよい。さらに中間
層13として、シランカップリング剤、チタンカップリ
ング剤、クロムカップリング剤、チタニルキレート化合
物、ジルコニウムキレート化合物、チタニルアルコキシ
ド化合物、有機チタニル化合物を用いることができる。
これら中間層13は、前述の感光層のごとく、適当な溶
媒、分散、塗工法を用いて形成することができる。この
他、中間層13には、Al23を陽極酸化にて設けたも
のや、ポリパラキシリレン等の有機物や、SiO2、S
nO2、TiO2、ITO、CeO2等の無機物を真空薄
膜形成法にて設けたものも良好に使用することができ
る。中間層13の膜厚は0μmより大きく、10μm以
下が適当である。
【0055】保護層21は感光体の耐久性向上の目的で
設けられ、これに使用される材料としては、ABS樹
脂、ACS樹脂、オレフィン−ビニルモノマー共重合
体、塩素化ポリエーテル、アリル樹脂、フェノール樹
脂、ポリアセタール、ポリアミド、ポリアミドイミド、
ポリアクリレート、ポリアリルスルホン、ポリブチレ
ン、ポリブチレンテレフタレート、ポリカーボネート、
ポリエーテルスルホン、ポリエチレン、ポリエチレンテ
レフタレート、ポリイミド、アクリル樹脂、ポリメチル
ペンテン、ポリプロピレン、ポリフェニレンオキシド、
ポリスルホン、ポリスチレン、AS樹脂、ブタジエン−
スチレン共重合体、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、ポ
リ塩化ビニリデン、エポキシ樹脂等の樹脂が挙げられ
る。保護層21には、そのほか耐摩耗性を向上させる目
的で、ポリテトラフルオロエチレンのようなフッ素樹
脂、シリコーン樹脂、また酸化チタン、酸化スズ、チタ
ン酸カリウム等の無機材料を添加することができる。
【0056】保護層21の形成法としては、通常の塗布
法を用いることができる。なお、保護層21の厚さは
0.1〜10μmが適当である。また、以上の他に、真
空薄膜作製法にて形成したa−C、a−SiCなど公知
の材料も保護層21として用いることができる。本発明
においては感光層15と保護層21との間に別の中間層
(図示せず)を設けることも可能である。前記別の中間
層は、一般に樹脂を主成分として用いる。これら樹脂と
してはポリアミド、アルコール可溶性ナイロン樹脂、水
溶性ブチラール樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニ
ルアルコール等が挙げられる。前記別の中間層の形成法
としては、前述のごとく、通常の塗布法を用いることが
できる。なお、膜厚は0.05〜2μmが適当である。
【0057】本発明による電子写真装置は、少なくとも
帯電、露光、反転現像、転写手段を有するが、どの手段
も通常用いられる方法のいずれを用いてもよい。帯電方
法としては、例えば、コロナ放電を利用したコロトロ
ン、あるいはスコロトロン帯電、導電性ローラあるいは
ブラシ等による接触帯電などいずれを用いてもよい。
【0058】現像方法としては、磁性あるいは非磁性の
一成分現像剤、二成分現像剤などを接触あるいは非接触
で現像する一般的な方法が用いられるが、いずれも明部
電位部分を現像する反転現像が用いられる。転写方法と
しては、コロナ放電によるもの、転写ローラを用いた方
法等、いずれでもよい。
【0059】また、電子写真装置として、上述の電子写
真感光体や現像、転写工程などの構成要素のうち複数の
ものを装置ユニットとして一体に結合して構成し、この
ユニットを装置本体に対して着脱自在に構成してもよ
い。例えば、図5に示すように、ドラム状の本発明感光
体31の上面に、近接または接触し、かつ円周に沿って
時計方向に、除電露光部32、帯電チャージャー33、
画像露光部35、現像ユニット36、転写・分離ユニッ
ト40を順次付設してなる電子写真装置とすることがで
きる。
【0060】上記各構成からなる電子写真感光体を装着
した電子写真装置は、可視領域から近赤外領域までの波
長領域において、上記感光体の有する優れた作用により
光疲労に対する優れた耐性と黒斑点や異常画像のない耐
久性のある画像を得ることができる。
【0061】(実施例)次に、本発明を実施例を挙げて
説明する。なお、実施例中の部は重量部を表し、%は重
量%を表す。また、実施例および比較例で得られた電子
写真感光体を以下の方法に従い評価した。
【0062】<光疲労の評価>光疲労の評価は、デジタ
ル複写機であるイマジオMF2730(リコー製)を用
い、電子写真感光体を白色蛍光灯下1000luxの位
置に60分間放置し、下記数式Iから求めた未露光部電
位VD(−V)の変化により評価した。 ΔVD=VD(初期)−VD(光照射後) ・・・・(数式I) なお、電位は、現像位置に電位計を備え付けた状態で未
露光部電位VD(−V)の測定を行った。また、初期の
VDは帯電部材への印加電圧を調整し、−900V程度
とした。
【0063】<画像評価および電位測定>画像評価(耐
久性)は、温度25℃/湿度50%RHの環境下、記録
紙を用い黒ベタ部5%のチャート紙により連続5万枚を
行ない、記録紙の白部において0.1mm以上の黒斑点
が1個/平方センチ以上現われたときの複写枚数と、黒
斑点以外の濃度低下、地汚れ等の異常画像の発生の有無
について行った。また、併せて未露光部電位VD(−
V)および露光部電位VL(−V)の測定も行った。
【0064】(実施例1)酸化チタン(CR−EL:石
原産業社製)70部、アルキッド樹脂(ベッコライトM
6401−50−S(固形分50%):大日本インキ化
学工業社製)15部、メラミン樹脂(スーパーベッカミ
ンL−121−60(固形分60%):大日本インキ化
学工業社製)10部、メチルエチルケトン100部から
なる混合物をボールミルで72時間分散し、中間層塗工
液を作製した。これを直径φ30mm、長さ340mm
のアルミニウムドラム上に塗布し、130℃20分間乾
燥して、膜厚3μmの中間層を作製した。
【0065】次に、下記構造式(III)に示す非対称ジ
スアゾ顔料4.0部とX型無金属フタロシアニン3.0
部をポリビニルブチラール(エスレックBM−S:積水
化学社製)1.4部をシクロヘキサノン150部に溶解
した樹脂液に添加し、ボールミルにて120時間分散を
行った。分散終了後、シクロヘキサノン210部を加え
3時間分散を行い、電荷発生層塗工液を作製した。これ
を上記中間層上に塗布し、130℃10分間乾燥して膜
厚0.20μmの電荷発生層を作製した。
【0066】
【化5】
【0067】次に、下記構造式(IV)で示すされる電荷
輸送物質7.5部、ポリカーボネート(Zタイプ:粘度
平均分子量4万)10部、C.I.DisperseOrange 5(λ
max=460nm)0.02重量部、シリコーンオイル(KF
−50:信越化学工業社製)0.002部をテトラヒド
ロフラン100部に溶解し、電荷輸送層塗工液を作製し
た。これを前記電荷発生層上に塗布し、135℃25分
間乾燥して膜厚25μmの電荷輸送層を形成し、実施例
1の電子写真感光体を得た。この、電子写真感光体につ
いて光疲労の評価、画像評価および電位測定を上記方法
に従って測定した。結果を表10に示す。
【0068】
【化6】
【0069】(実施例2)実施例1において、C.I.Disp
erseOrange 5にかえてジブロモアントアントロン(λ
max=500nm)を粉砕させた状態で0.05重量部添加し
た以外は実施例1と同様にして実施例2の電子写真感光
体を作製した。この、電子写真感光体について光疲労の
評価、画像評価および電位測定を上記方法に従って測定
した。結果を表10に示す。
【0070】(実施例3)実施例1において、C.I.Disp
erseOrange 5にかえて5、8−ジヒドロキシ−1、4
−ナフトキノンを用いた以外は実施例1と同様にして実
施例2の電子写真感光体を作製した。この、電子写真感
光体について光疲労の評価、画像評価および電位測定を
上記方法に従って測定した。結果を表10に示す。
【0071】(実施例4)実施例1において、C.I.Disp
erseOrange 5にかえて1、4−ジヒドロキシ−アント
ラキノンを用いた以外は実施例1と同様にして実施例4
の電子写真感光体を作製した。この、電子写真感光体に
ついて光疲労の評価、画像評価および電位測定を上記方
法に従って測定した。結果を表10に示す。
【0072】(実施例5)実施例1において、C.I.Disp
erseOrange 5にかえて構造式(III)の化合物を分散
後添加した以外は実施例1と同様にして実施例5の電子
写真感光体を作製した。この、電子写真感光体について
光疲労の評価、画像評価および電位測定を上記方法に従
って測定した。結果を表10に示す。
【0073】(比較例1)実施例1において、C.I.Disp
erseOrange 5を添加しない以外は実施例1と同様にし
て比較例1の電子写真感光体を作製した。この、電子写
真感光体について光疲労の評価、画像評価および電位測
定を上記方法に従って測定した。結果を表10に示す。
【0074】(比較例2)実施例1において、C.I.Disp
erseOrange 5の代わりにSumiplastYellowC(λmax=4
00nm)を用いた以外は実施例1と同様にして比較例2の
電子写真感光体を作製した。この、電子写真感光体につ
いて光疲労の評価、画像評価および電位測定を上記方法
に従って測定した。結果を表10に示す。
【0075】(比較例3)実施例1において、C.I.Disp
erseOrange 5の代わりに紫外線吸収剤である2−(2
−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)ベンゾトリ
アゾールを用いた以外は実施例1と同様にして比較例3
の電子写真感光体を作製した。この、電子写真感光体に
ついて光疲労の評価、画像評価および電位測定を上記方
法に従って測定した。結果を表10に示す。
【0076】
【表10】
【0077】(実施例6)実施例1において、構造式
(III)の非対称ジスアゾ顔料のかわりに、下記構造式
(V)の非対称ジスアゾ顔料、フタロシアニン顔料であ
るX型無金属フタロシアニン顔料に変えてX型無金属フ
タロシアニン顔料を、さらに構造式(IV)の電荷輸送物
質の代わりに下記構造式(VI)の電荷輸送物質を用いた
以外は実施例1と同様にして実施例6の電子写真感光体
を作製した。この、電子写真感光体について光疲労の評
価、画像評価および電位測定を上記方法に従って測定し
た。結果を表11に示す。
【0078】
【化7】
【0079】
【化8】
【0080】(実施例7)実施例6において、C.I.Disp
erseOrange 5にかえてC.I.DisperseRed 116(λmax=
515nm)を用いた以外は実施例6と同様にして実施例7
の電子写真感光体を作製した。この、電子写真感光体に
ついて光疲労の評価、画像評価および電位測定を上記方
法に従って測定した。結果を表11に示す。
【0081】(実施例8)実施例6において、C.I.Disp
erseOrange 5にかえてジブロモアントアントロン(λ
max=500nm)を粉砕させた状態で0.05重量部添加し
た以外は実施例6と同様にして実施例8の電子写真感光
体を作製した。この、電子写真感光体について光疲労の
評価、画像評価および電位測定を上記方法に従って測定
した。結果を表11に示す。
【0082】(実施例9)実施例6において、C.I.Disp
erseOrange 5にかえて5、8−ジヒドロキシ−1、4
−ナフトキノンを用いた以外は実施例6と同様にして実
施例9の電子写真感光体を作製した。この、電子写真感
光体について光疲労の評価、画像評価および電位測定を
上記方法に従って測定した。結果を表11に示す。
【0083】(実施例10)実施例6において、C.I.Di
sperseOrange 5にかえて1、4−ジヒドロキシ−アン
トラキノンを用いた以外は実施例6と同様にして実施例
10の電子写真感光体を作製した。この、電子写真感光
体について光疲労の評価、画像評価および電位測定を上
記方法に従って測定した。結果を表11に示す。
【0084】(実施例11)実施例6において、C.I.Di
sperseOrange 5にかえて構造式(V)の化合物を分散
後添加した以外は実施例6と同様にして実施例11の電
子写真感光体を作製した。この、電子写真感光体につい
て光疲労の評価、画像評価および電位測定を上記方法に
従って測定した。結果を表11に示す。
【0085】(比較例4)実施例6において、C.I.Disp
erseOrange 5を添加しない以外は実施例6と同様にし
て比較例4の電子写真感光体を作製した。この、電子写
真感光体について光疲労の評価、画像評価および電位測
定を上記方法に従って測定した。結果を表11に示す。
【0086】(比較例5)実施例6において、C.I.Disp
erseOrange 5の代わりにSumiplastYellowC(λmax=4
00nm)を用いた以外は実施例6と同様にして比較例5の
電子写真感光体を作製した。この、電子写真感光体につ
いて光疲労の評価、画像評価および電位測定を上記方法
に従って測定した。結果を表11に示す。
【0087】(比較例6)実施例6において、C.I.Disp
erseOrange 5の代わりに紫外線吸収剤である2−(2
−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)−5−クロ
ロベンゾトリアゾールを用いた以外は実施例6と同様に
して比較例6の電子写真感光体を作製した。この、電子
写真感光体について光疲労の評価、画像評価および電位
測定を上記方法に従って測定した。結果を表11に示
す。
【0088】
【表11】
【0089】
【発明の効果】本発明によれば、光による劣化がなく、
かつまた黒斑点や異常画像の発生がない高耐久の電子写
真感光体を得ることができ、さらに該感光体を装着した
電子写真装置を提供する事ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に示される電子写真感光体の層構成を例
示する断面図である。
【図2】本発明に示される電子写真感光体の層構成を例
示する断面図である。
【図3】本発明に示される電子写真感光体の層構成を例
示する断面図である。
【図4】本発明に示される電子写真装置である。
【符号の説明】
11 導電性支持体 13 中間層 17 電荷発生層 19 電荷輸送層 21 保護層 31 感光体 32 除電露光部 33 帯電チャージャー 35 画像露光部 36 現像ユニット 40 転写・分離ユニット

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性支持体上に少なくとも電荷発生層
    および電荷輸送層を積層してなる電子写真感光体におい
    て、該電荷発生層が可視域と近赤外域の異なるスペクト
    ル領域で分光感度特性を有する2種類以上の電荷発生物
    質を含有し、かつ該電荷輸送層に450〜620nmに
    吸収ピークを有する化合物を含有することを特徴とする
    電子写真感光体。
  2. 【請求項2】 前記可視域に分光感度特性を有する電荷
    発生物質が、下記一般式(I)で表わされる非対称ジス
    アゾ顔料であることを特徴とする請求項1に記載の電子
    写真感光体。 【化1】 (式中、Aは、炭素原子でアゾ基の窒素原子に結合して
    いる2価の残基を示す。また、Cp1、Cp2は互いに構
    造の異なるカプラー残基を示す。)
  3. 【請求項3】 上記一般式(I)で表わされる非対称ジ
    スアゾ顔料が、下記一般式(II)で表わされる化合物で
    あることを特徴とする請求項2に記載の電子写真感光
    体。 【化2】 (式中、Cp1、Cp2は互いに構造の異なるカプラー残
    基を示す。)
  4. 【請求項4】 前記近赤外域に分光感度特性を有する電
    荷発生物質がフタロシアニン系顔料であることを特徴と
    する請求項1記載の電子写真感光体。
  5. 【請求項5】 前記電荷輸送層に含有される450〜6
    20nmに吸収ピークを有する化合物が、前記可視域に分
    光感度特性を有する電荷発生物質であることを特徴とす
    る請求項1に記載の電子写真感光体。
  6. 【請求項6】 前記電荷輸送層に含有される450〜6
    20nmに吸収ピークを有する化合物が、ナフトキノンま
    たはアントラキノン誘導体であることを特徴とする請求
    項1に記載の電子写真感光体。
  7. 【請求項7】 少なくとも帯電手段、露光手段、反転現
    像手段、転写手段を有する電子写真装置において、該電
    子写真装置に装着される電子写真感光体が請求項1〜5
    記載のいずれかに記載の電子写真感光体であることを特
    徴とする電子写真装置。
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