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JP2002343427A - 非水電解質リチウム二次電池 - Google Patents

非水電解質リチウム二次電池

Info

Publication number
JP2002343427A
JP2002343427A JP2001143090A JP2001143090A JP2002343427A JP 2002343427 A JP2002343427 A JP 2002343427A JP 2001143090 A JP2001143090 A JP 2001143090A JP 2001143090 A JP2001143090 A JP 2001143090A JP 2002343427 A JP2002343427 A JP 2002343427A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
aqueous electrolyte
negative electrode
positive electrode
battery
secondary battery
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001143090A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroe Nakagawa
裕江 中川
Takaaki Iguchi
隆明 井口
Shuichi Ido
秀一 井土
Shigeru Sano
茂 佐野
Kenichi Takeuchi
健一 竹内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kansai Electric Power Co Inc
Yuasa Corp
Original Assignee
Kansai Electric Power Co Inc
Yuasa Corp
Yuasa Battery Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kansai Electric Power Co Inc, Yuasa Corp, Yuasa Battery Corp filed Critical Kansai Electric Power Co Inc
Priority to JP2001143090A priority Critical patent/JP2002343427A/ja
Publication of JP2002343427A publication Critical patent/JP2002343427A/ja
Pending legal-status Critical Current

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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

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  • Secondary Cells (AREA)
  • Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高い安全性及び優れた電池性能を有する非水
電解質リチウム二次電池を提供すること。 【解決手段】 非水電解質リチウム二次電池において、
非水電解質として、常温溶融塩を主構成成分として含有
し、且つ、液状であるものを備えるとともに、常温溶融
塩を主構成成分として含有し、且つ、高分子が複合化さ
れたことによる固体状であるものを備えており、負極2
が、負極の作動電位が金属リチウムの電位に対して1V
よりも貴となる負極活物質を、含有しており、正極1
が、正極の作動電位が金属リチウムの電位に対して4.
5Vよりも貴となる正極活物質を、含有しており、上記
液状の非水電解質が、正極1及び負極2に含有されてお
り、上記固体状の非水電解質が、セパレータ3に含有さ
れていることを特徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、常温溶融塩を含有
した非水電解質を用いた非水電解質リチウム二次電池に
関するものである。
【0002】
【従来技術及びその課題】近年、電子機器用電源、電力
貯蔵用電源、電気自動車用電源などにおいては、高性能
化及び小型化が進んでおり、高エネルギー密度化が要望
されており、それ故、種々の非水電解質を用いたリチウ
ム二次電池が注目されている。
【0003】一般に、リチウム二次電池においては、正
極に、リチウムイオンを吸蔵放出するリチウム金属酸化
物が用いられ、負極に、リチウムイオンを吸蔵放出する
炭素材料や、リチウム金属、リチウム合金などが用いら
れ、電解質として、常温で液体の有機溶媒にリチウム塩
を溶解させてなる電解液が用いられている。そして、電
解質に用いられる有機溶媒としては、例えば、エチレン
カーボネート、プロピレンカーボネート、ジメチルカー
ボネート、ジエチルカーボネート、メチルエチルカーボ
ネート、γ−ブチロラクトン、プロピオラクトン、バレ
ロラクトン、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン、
ジエトキシエタン、メトキシエトキシエタンなどが挙げ
られる。
【0004】しかしながら、上記有機溶媒は、一般に、
揮発しやすく、引火性も高く、それ故に可燃性物質に分
類されるものであるので、上記リチウム二次電池、特に
電力貯蔵用電源、電気自動車用電源などに用いる比較的
大型のリチウム二次電池においては、過充電、過放電、
及びショートなどのアブユース時における安全性や高温
環境下における安全性に、問題があった。
【0005】そこで、安全性に優れたリチウム二次電池
として、リチウムポリマー二次電池が開発され、電子機
器用電源として一部実用化されている。リチウムポリマ
ー二次電池においては、正極に、リチウム金属酸化物が
用いられ、負極に、リチウムイオンを吸蔵放出する炭素
材料や、リチウム金属、リチウム合金などが用いられ、
電解質として、リチウム塩を含有するポリマー電解質が
用いられている。なお、ここで言うポリマー電解質と
は、少なくともリチウム塩とポリマー骨格とを含むもの
であり、一般には更に有機溶媒を含んだゲル状のものが
広く開発されている。上記ポリマー骨格としては、例え
ば、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、
ポリアクリロニトリル、ポリメタクリル酸メチル、ポリ
フッ化ビニリデンなどが挙げられる。
【0006】しかし、上記リチウムポリマー二次電池に
おいては、サイクル特性や充放電効率特性が劣るという
問題があった。その理由は、電解質が固体状であるため
に、電解質のリチウムイオン伝導度が液体状の電解質の
場合に比して低く、それ故、一般に、電解質のリチウム
イオン伝導度として1×10−3S/cmオーダーを確
保することが困難であるからである。また、有機溶媒を
含んだゲル状のポリマー電解質においては、過充電、過
放電、及びショートなどのアブユース時における安全性
や高温環境下における安全性に、なお問題があった。
【0007】そこで、有機溶媒のような可燃性物質を主
成分として含まない、安全性に優れた、非水電解質リチ
ウム二次電池が提案されている。例えば、特開平4−3
49365号、特開平10−92467号、特開平11
−86905号、特開平11−260400号などにお
いて提案されている非水電解質リチウム二次電池におい
ては、正極に、リチウム金属酸化物が用いられ、負極
に、リチウムイオンを吸蔵放出する炭素材料や、リチウ
ム金属、リチウム合金などが用いられ、電解質として、
四級アンモニウム有機物カチオンを有する常温溶融塩と
リチウム塩とを含有したものが用いられている。上記非
水電解質リチウム二次電池においては、四級アンモニウ
ム有機物カチオンを有する常温溶融塩が、常温で液状で
ありながら揮発性が殆どなく、且つ、難燃性又は不燃性
を有するので、安全性が優れている。
【0008】しかし、上記非水電解質リチウム二次電池
においては、サイクル特性や充放電効率特性が劣るとい
う問題があった。その理由は、次のように考えられる。
即ち、四級アンモニウム有機物カチオンを有する常温溶
融塩は、一般に、還元電位が比較的貴である。一方、非
水電解質リチウム二次電池の負極活物質の作動電位は、
一般に、金属リチウム電位(水溶液の場合−3.045
V vs.NHE)と同等であり、非常に卑である。それ
故、非水電解質中の四級アンモニウム有機物カチオンや
負極活物質そのものが還元分解されてしまい、その結
果、サイクル特性や充放電効率特性が低下する。
【0009】更に、特開平4−349365号で提案さ
れている非水電解質リチウム二次電池においては、次の
ような問題があった。即ち、電解質がハロゲン化アルミ
ニウムを含有しているので、ハロゲン化アルミニウムイ
オン(例えばAlCl )の腐食性によって電池性能
が劣化してしまう。また、ハロゲン化アルミニウムが一
般に激しい反応性を有しているので、電解質の取り扱い
が困難である。
【0010】本発明は、上記問題点に鑑みてなされたも
のであり、高い安全性及び優れた電池性能を有する非水
電解質リチウム二次電池を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
リチウム塩を含有した非水電解質と、正極と、負極と、
セパレータと、を備えた非水電解質リチウム二次電池に
おいて、非水電解質として、常温溶融塩を主構成成分と
して含有し、且つ、液状であるものを備えるとともに、
常温溶融塩を主構成成分として含有し、且つ、高分子が
複合化されたことによる固体状であるものを備えてお
り、負極が、負極の作動電位が金属リチウムの電位に対
して1Vよりも貴となる負極活物質を、含有しており、
正極が、正極の作動電位が金属リチウムの電位に対して
4.5Vよりも貴となる正極活物質を、含有しており、
上記液状の非水電解質が、正極及び負極に含有されてお
り、上記固体状の非水電解質が、セパレータに含有され
ていることを特徴としている。
【0012】常温溶融塩とは、常温において少なくとも
一部が液状を呈する塩をいう。常温とは、電池が通常作
動すると想定される温度範囲をいう。電池が通常作動す
ると想定される温度範囲とは、上限が100℃程度、場
合によっては60℃程度であり、下限が−50℃程度、
場合によっては−20℃程度である。例えば、「溶融塩
・熱技術の基礎」(溶融塩・熱技術研究会編・著)に記
載されているような、各種電析などに用いられるLi2
CO3−Na2CO3−K2CO3などの無機系溶融塩は、
融点が300℃以上のものが大半であるので、電池が通
常作動すると想定される温度範囲内で液状を呈するもの
ではなく、本発明における常温溶融塩には含まれない。
【0013】リチウム塩としては、リチウム二次電池に
一般に使用される、広電位領域において安定である、リ
チウム塩が用いられる。例えば、LiBF4、LiP
6、LiClO4、LiCF3SO3、LiN(CF3
22、LiN(C25SO22、LiN(CF3
2)(C49SO2)、LiC(CF3SO23、Li
C(C 25SO23などが挙げられるが、これらに限定
されるものではない。これらは、単独で用いてもよく、
又は2種以上混合して用いてもよい。
【0014】リチウム塩の含有量は、0.1〜3mol
/lの範囲、特に0.5〜2mol/lの範囲であるこ
とが望ましい。何故なら、リチウム塩の含有量が0.1
mol/l未満であると、非水電解質の抵抗が大きす
ぎ、電池の充放電効率が低下し、逆に、リチウム塩の含
有量が3mol/lを越えると、非水電解質の融点が上
昇し、常温で液状を保つのが困難となるからである。
【0015】負極活物質としては、負極の作動電位が金
属リチウムの電位に対して1Vよりも貴となる物質が用
いられ、例えば、WO2、MoO2、TiS2、Li
4/3Ti5/34などを用いることができる。特
に、LiTi5/3−y(Lは1種以上の2
〜16族の元素であってTi及びO以外の元素、4/3
≦x≦7/3、0≦y≦5/3)で表されるスピネル型
構造を有する酸化物焼成体が好ましい。これらは、単独
で用いてもよく、又は2種以上混合して用いてもよい。
【0016】正極活物質としては、正極の作動電位が金
属リチウムの電位に対して4.5Vよりも貴となる物質
が用いられ、例えば、LiCoVO、LiCrMn
2− 、LiNiVO、LiNiMn2−x
、Li2−xCoMn などを用いることができ
る。特に、Li[Ni2−n](Mは1種以
上の遷移金属であってNi以外の元素、0≦m≦1.
1、0.75≦n≦1.80)で表されるスピネル型構
造を有する酸化物焼成体が好ましい。これらは、単独で
用いてもよく、又は2種以上混合して用いてもよい。
【0017】また、本発明における非水電解質は、リチ
ウム塩及び常温溶融塩の他に、常温で液状である有機溶
媒を含有してもよい。該有機溶媒としては、一般に、リ
チウム二次電池用電解液に使用される有機溶媒を使用で
き、例えば、エチレンカーボネート、プロピレンカーボ
ネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネー
ト、メチルエチルカーボネート、γ−ブチロラクトン、
プロピオラクトン、バレロラクトン、テトラヒドロフラ
ン、ジメトキシエタン、ジエトキシエタン、メトキシエ
トキシエタンなどが挙げられるが、これらに限定される
ものではない。但し、これらの有機溶媒を多量に含有さ
せるのは好ましくない。何故なら、上記有機溶媒の添加
量が多すぎると、上記有機溶媒の前述したような引火性
のために、非水電解質が引火性を帯び、充分な安全性が
得られなくなる可能性があるからである。なお、リチウ
ム二次電池用電解液に一般に添加される難燃性溶媒であ
る、リン酸エステルを、用いることもできる。例えば、
リン酸トリメチル、リン酸トリエチル、リン酸エチルジ
メチル、リン酸ジエチルメチル、リン酸トリプロピル、
リン酸トリブチル、リン酸トリ(トリフルオロメチ
ル)、リン酸トリ(トリフルオロエチル)、リン酸トリ
(トリパーフルオロエチル)などが挙げられるが、これ
らに限定されるものではない。これらは、単独で用いて
もよく、又は2種以上混合して用いてもよい。
【0018】複合化させる高分子としては、例えば、ポ
リエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、ポ
リアクリロニトリル、ポリメタクリル酸メチル、ポリフ
ッ化ビニリデンなどや、各種の、アクリル系モノマー、
メタクリル系モノマー、アクリルアミド系モノマー、ア
リル系モノマー、スチレン系モノマーの、重合体などが
挙げられるが、これらに限定されるものではない。これ
らは、単独で用いてもよく、又は2種以上混合して用い
てもよい。なお、複合化させる手段としては、当該高分
子の構成単位であるモノマーをセパレータに含ませた後
に、当該モノマーを重合させる方法が、一般的である。
【0019】請求項1記載の発明においては、非水電解
質が、常温溶融塩を主構成成分として含有しているの
で、常温溶融塩の好ましい特性、即ち、常温で液状であ
りながら揮発性が殆どなく且つ難燃性又は不燃性を有す
るという特性を確実に備えたものとなる。従って、その
ような非水電解質を備えた電池は、過充電、過放電、及
びショートなどのアブユース時における安全性及び高温
環境下における安全性が、優れたものとなる。しかも、
常温溶融塩を含有した非水電解質が高いリチウムイオン
伝導性を有しているので、優れた電池性能が得られる。
【0020】また、負極が、負極の作動電位が金属リチ
ウムの電位に対して1Vよりも貴となる負極活物質を含
有しているので、電池の充電状態における負極活物質中
のリチウムの活性度が、金属リチウムや炭素材料中のリ
チウムに比較して低くなる。そのため、電解質などを還
元分解する作用が非常に小さくなる。従って、電池にお
けるサイクル特性や充放電効率特性が優れたものとな
る。
【0021】また、正極が、正極の作動電位が金属リチ
ウムの電位に対して4.5Vよりも貴となる正極活物質
を含有しているので、上述の負極活物質を用いた場合で
も、3V以上の作動電圧を有することとなる。従って、
電池におけるエネルギー密度が優れたものとなる。
【0022】しかも、高分子を複合化させることによっ
てゲル状に固体化された非水電解質が、セパレータに含
有されているので、セパレータにおける非水電解質の流
動性が抑制され、漏液の恐れが低減され、従って、電池
の安全性がより優れたものとなる。
【0023】更に、正極及び負極が、液状の非水電解質
を含有し、固体状の非水電解質を含有していないので、
正極又は負極が固体状の非水電解質を含有した場合に比
して、正極内及び負極内における電極活物質表面でのイ
オンの酸化還元反応速度が早く、しかも、多孔体である
電極活物質の奥深くまでイオン伝導相が発達する。従っ
て、充分なレベルに保持され且つ長寿命で安定した電池
性能を有する非水電解質リチウム二次電池が得られる。
【0024】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明において、常温溶融塩が、式(I)で示される骨格を
有する四級アンモニウム有機物カチオンを有するもので
ある。
【0025】
【化3】
【0026】式(I)で示される骨格を有する四級アン
モニウム有機物カチオンとしては、ジアルキルイミダゾ
リウムイオン,トリアルキルイミダゾリウムイオンなど
のイミダゾリウムイオン、テトラアルキルアンモニウム
イオン、アルキルピリジニウムイオン、アルキルピラゾ
リウムイオン、アルキルピロリウムイオン、アルキルピ
ロリニウムイオン、アルキルピロリジニウムイオン、ア
ルキルピペリジニウムイオンなどが挙げられる。特に、
式(II)で示される骨格を有するイミダゾリウムカチオ
ンが好ましい。
【0027】なお、テトラアルキルアンモニウムイオン
としては、トリメチルエチルアンモニウムイオン、トリ
メチルプロピルアンモニウムイオン、トリメチルヘキシ
ルアンモニウムイオン、テトラペンチルアンモニウムイ
オンなどが挙げられるが、これらに限定されるものでは
ない。
【0028】また、アルキルピリジニウムイオンとして
は、N−メチルピリジニウムイオン、N−エチルピリジ
ニウムイオン、N−プロピルピリジニウムイオン、N−
ブチルピリジニウムイオン、1−エチル−2−メチルピ
リジニウムイオン、1−ブチル−4−メチルピリジニウ
ムイオン、1−ブチル−2,4−ジメチルピリジニウム
イオンなどが挙げられるが、これらに限定されるもので
はない。
【0029】なお、これらのカチオンを有する常温溶融
塩は、単独で用いてもよく、又は2種以上混合して用い
てもよい。
【0030】請求項2記載の発明においては、常温溶融
塩の好ましい特性、即ち、常温で液状でありながら揮発
性が殆どなく且つ難燃性又は不燃性を有するという特性
が、効果的に発揮される。
【0031】請求項3記載の発明は、請求項2記載の発
明において、常温溶融塩が、式(II)で示される骨格を
有するイミダゾリウムカチオンを有するものである。
【0032】
【化4】
【0033】イミダゾリウムカチオンにおいて、ジアル
キルイミダゾリウムイオンとしては、1,3−ジメチル
イミダゾリウムイオン、1−エチル−3−メチルイミダ
ゾリウムイオン、1−メチル−3−エチルイミダゾリウ
ムイオン、1−メチル−3−ブチルイミダゾリウムイオ
ン、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムイオンなど
が挙げられ、トリアルキルイミダゾリウムイオンとして
は、1,2,3−トリメチルイミダゾリウムイオン、
1,2−ジメチル−3−エチルイミダゾリウムイオン、
1,2−ジメチル−3−プロピルイミダゾリウムイオ
ン、1−ブチル−2,3−ジメチルイミダゾリウムイオ
ンなどが挙げられるが、これらに限定されるものではな
い。
【0034】なお、これらのカチオンを有する常温溶融
塩は、単独で用いてもよく、又は2種以上混合して用い
てもよい。
【0035】請求項3記載の発明においては、常温溶融
塩の好ましい特性、即ち、常温で液状でありながら揮発
性が殆どなく且つ難燃性又は不燃性を有するという特性
が、効果的に発揮され、しかも、非水電解質中のリチウ
ムイオンの移動度が充分に得られる。
【0036】請求項4記載の発明は、請求項1記載の発
明において、負極活物質の主成分が、LiTi
5/3−y(Lは1種以上の2〜16族の元素
であってTi及びO以外の元素、4/3≦x≦7/3、
0≦y≦5/3)で表されるスピネル型構造を有する酸
化物焼成体であるものである。
【0037】LiTi5/3−y(Lは1種
以上の2〜16族の元素であってTi及びO以外の元
素、4/3≦x≦7/3、0≦y≦5/3)で表される
スピネル型構造を有する酸化物焼成体において、置換元
素Lとしては、具体的には、Be、B、C、Mg、A
l、Si、P、Ca、Sc、V、Cr、Mn、Fe、C
o、Ni、Cu、Zn、Ga、Ge、As、Se、S
r、Y、Zr、Nb、Mo、Pd、Ag、Cd、In、
Sn、Sb、Te、Ba、La、Ta、W、Au、H
g、Pbなどが挙げられるが、これらに限定されるもの
ではない。この負極活物質は、単独で用いてもよく、又
は2種以上混合して用いてもよい。
【0038】請求項4記載の発明においては、負極の作
動電位が金属リチウムの電位に対して約1.5V貴とな
り、電池の充電状態における負極活物質中のリチウムの
活性度が、金属リチウムや炭素材料中のリチウムに比較
して低くなり、電解質などを還元分解する作用が非常に
小さくなると考えられる。その結果、サイクル特性や充
放電効率特性が更に良好となる。
【0039】請求項5記載の発明は、請求項1記載の発
明において、正極活物質の主成分が、Li[Ni
2−n](Mは1種以上の遷移金属であってN
i以外の元素、0≦m≦1.1、0.75≦n≦1.8
0)で表されるスピネル型構造を有する酸化物焼成体で
あるものである。
【0040】Li[Ni2−n](Mは1種
以上の遷移金属であってNi以外の元素、0≦m≦1.
1、0.75≦n≦1.80)で表されるスピネル型構
造を有する酸化物焼成体において、置換元素Mとして
は、Mn、Co、Zn、Fe、Vなどが挙げられるが、
これらに限定されるものではない。この正極活物質は、
単独で用いてもよく、又は2種以上混合して用いてもよ
い。
【0041】請求項5記載の発明においては、正極の作
動電位が金属リチウムの電位に対して約4.7〜4.8
V貴となるので、負極活物質として負極の作動電位が金
属リチウムの電位に対して約1.5V貴となるようなも
のを用いた場合でも、正極が約3.2〜3.3Vの作動
電圧を有することとなり、その結果、優れたエネルギー
密度が得られることとなる。
【0042】なお、上記正極活物質であるLi[Ni
2−n]は、0≦m≦1.1、0.75≦n≦
1.80であってスピネル型構造を有しているので、安
定した結晶構造を有している。
【0043】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施例を詳細に
説明するが、本発明はこれらの記述に限定されるもので
はない。
【0044】(実施例1)図1は本発明の非水電解質リ
チウム二次電池の断面図である。この非水電解質リチウ
ム二次電池は、正極1、負極2、及びセパレータ3から
なる極群4と、非水電解質と、金属樹脂複合フィルム6
とで構成されている。正極1は正極合剤11が正極集電
体12の一面に塗布されて構成されており、負極2は負
極合剤21が負極集電体22の一面に塗布されて構成さ
れている。セパレータ3はポリプロピレン製不織布から
なっている。非水電解質としては、液状のものと固体状
のものとを含んでおり、液状の非水電解質は正極合剤1
1及び負極合剤21に含有されており、固体状の非水電
解質はセパレータ3に含有されている。金属樹脂複合フ
ィルム6は、極群4を覆い、その四方が熱溶着されて極
群4を封止している。
【0045】次に、上記構成の非水電解質リチウム二次
電池の製造方法を説明する。正極1は次のようにして得
た。即ち、まず、Ni(OH)と、MnCOと、L
iOH・HOとを混合し、750℃の乾燥空気雰囲気
下で20時間熱処理し、正極活物質であるLiMn
1.5Ni0.5を得た。なお、得られたLiMn
1.5Ni0.5は、結晶がスピネル構造を有して
いた。次に、正極活物質であるLiMn1.5Ni
0.5と、導電剤であるアセチレンブラックとを混
合し、更にこれに、結着剤としてのポリフッ化ビニリデ
ンのN−メチル−2−ピロリドン溶液を混合し、この混
合物を、アルミ箔からなる正極集電体12の一面に塗布
した後、乾燥し、混合物の厚みが0.1mmとなるよう
にプレスした。こうして、正極集電体12に正極合剤1
1が塗布されてなる正極1を得た。
【0046】負極2は次のようにして得た。即ち、ま
ず、TiOと、LiOH・HOとを混合し、900
℃の酸化雰囲気下で10時間熱処理し、負極活物質であ
るLi4/3Ti5/3を得た。なお、得られたL
4/3Ti5/3は、結晶がスピネル構造を有し
ていた。次に、負極活物質であるLi4/3Ti5/3
と、導電剤であるケッチェンブラックとを混合し、
更にこれに、結着剤としてのポリフッ化ビニリデンのN
−メチル−2−ピロリドン溶液を混合し、この混合物
を、アルミ箔からなる負極集電体22の一面に塗布した
後、乾燥し、混合物の厚みが0.1mmとなるようにプ
レスした。こうして、負極集電体22に負極合剤21が
塗布されてなる負極2を得た。
【0047】液状の非水電解質は次のようにして得た。
即ち、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムイオン
(EMI)とテトラフルオロホウ酸イオン(B
)とからなる常温溶融塩(EMIBF4)1リッ
トルに、1モルのLiBF4を溶解させた。
【0048】固体状の非水電解質は、次のようにしてセ
パレータ3に含有させた。即ち、まず、液状の非水電解
質を上記のようにして得た。次に、液状の非水電解質9
gに、式(III)で示される構造の2官能アクリレート
モノマー1gを完全に溶解させて、モノマー溶液を得
た。そして、モノマー溶液をセパレータ3に含浸させ、
電子線を照射することによりモノマー溶液を重合させ
た。こうして、セパレータ3に固体状の非水電解質が含
有された。
【0049】
【化5】
【0050】極群4は、正極合剤11と負極合剤21と
を対向させ、その間に、上述のようにして固体状の非水
電解質を含有したセパレータ3を配し、負極2、セパレ
ータ3、及び正極1を積層することによって、構成し
た。
【0051】そして、極群4を液状の非水電解質に浸漬
させることにより、正極合剤11及び負極合剤21に液
状の非水電解質を含浸させた。
【0052】こうして得た電池を本発明電池Aと称す
る。本発明電池Aの設計容量は、10mAhである。
【0053】(実施例2)非水電解質として、N−ブチ
ルピリジニウムイオン(BPy)とBF とからな
る常温溶融塩(BPyBF)1リットルに、1モルの
LiBF4を溶解したものを用い、その他は本発明電池
Aと同じとして、非水電解質リチウム二次電池を得た。
この電池を本発明電池Bと称する。
【0054】(実施例3)負極活物質としてLi4/3
Ti4/31/3を用い、その他は本発明電池A
と同じとして、非水電解質リチウム二次電池を得た。こ
の電池を本発明電池Cと称する。
【0055】(比較例1)非水電解質として、エチレン
カーボネートとジエチルカーボネートとを体積比1:1
で混合してなる混合溶媒1リットルに、1モルのLiB
4を溶解したものを用い、その他は本発明電池Aと同
じとして、非水電解質リチウム二次電池を得た。この電
池を比較電池Dと称する。
【0056】(比較例2)正極活物質としてLiCoO
2を用い、その他は本発明電池Aと同じとして、非水電
解質リチウム二次電池を得た。この電池を比較電池Eと
称する。
【0057】(比較例3)負極活物質としてグラファイ
トを用い、その他は本発明電池Aと同じとして、非水電
解質リチウム二次電池を得た。この電池を比較電池Fと
称する。
【0058】(性能試験) (1)充放電サイクル試験 本発明電池A、B、C及び比較電池D、E、Fについ
て、充放電サイクル試験を行った。
【0059】[試験条件]試験温度は20℃とした。充
電は、電流1mA、本発明電池A、B、C及び比較電池
Dの終止電圧3.5V、比較電池Eの終止電圧2.6
V、比較電池Fの終止電圧5.0Vで、定電流充電とし
た。放電は、電流1mA、本発明電池A、B、C及び比
較電池Dの終止電圧2.7V、比較電池Eの終止電圧
1.5V、比較電池Fの終止電圧4.2Vで、定電流放
電とした。
【0060】[結果]図2は本発明電池A及び比較電池
E、Fのサイクル初期の充電カーブを示し、図3は本発
明電池A及び比較電池E、Fのサイクル初期の放電カー
ブを示し、図4は本発明電池A、B、C及び比較電池
D、E、Fの充放電サイクル特性を示す。なお、電池設
計容量との比率を放電容量(%)とした。
【0061】図2及び図3からわかるように、比較電池
Eでは、略100%の放電容量が得られ、充放電効率も
略100%が得られるが、放電平均電圧が2.1Vと低
かった。比較電池Fでは、放電平均電圧は4.5Vと高
いが、略80%の放電容量しか得られず、充放電効率も
85%程度しか得られなかった。これに対し、本発明電
池Aでは、略100%の放電容量が得られ、充放電効率
も略100%が得られ、しかも、放電平均電圧も3.2
Vと高かった。
【0062】一方、図4からわかるように、比較電池F
では、充放電初期でも略80%の放電容量しか得られ
ず、更にサイクルが経過すると急激に放電容量が低下
し、25サイクル目には放電容量が60%を下回った。
比較電池Dでは、充放電初期には略100%の放電容量
が得られるが、サイクルが経過すると徐々に放電容量が
低下し、85サイクル目には放電容量が60%を下回っ
た。これに対し、本発明電池A、B、C及び比較電池E
では、充放電初期から略100%の放電容量が得られる
だけでなく、200サイクル経過後も80%以上の放電
容量が保持された。
【0063】これらの原因は、次のように考えられる。
比較電池Fでは、負極活物質に炭素材料の1つであるグ
ラファイトを用いているので、負極の作動電位が、金属
リチウムの電位(水溶液の場合−3.045Vvs.NH
E)と同等であり、非常に卑である。そのため、電池の
充電状態における負極活物質中のリチウムの活性度が高
く、電解質中の四級アンモニウム有機物カチオンや負極
活物質そのものが還元分解されてしまい、その結果、サ
イクル特性や充放電効率特性が低下する。
【0064】比較電池Dでは、正極活物質にLiMn
1.5Ni0.5を用いているので、正極の作動電
位が、金属リチウムの電位に対して約4.7V貴とな
り、非常に貴である。しかしながら、非水電解質とし
て、エチレンカーボネートとジエチルカーボネートとを
体積比1:1で混合してなる混合溶媒1リットルに1モ
ルのLiBF4を溶解したものを用いているので、電池
の充電状態において非水電解質中の溶媒が酸化分解され
てしまい、その結果、サイクル特性や充放電効率特性が
低下する。
【0065】これに対し、本発明電池A、B、C及び比
較電池Eでは、負極活物質にLiTi5/3−y
で表されるスピネル型構造を有する酸化物焼成体を
用いているので、負極の作動電位が金属リチウムの電位
に対して約1.5V貴となり、そのため、電池の充電状
態における負極活物質中のリチウムの活性度が金属リチ
ウムや炭素材料中のリチウムに比較して低くなり、電解
質などを還元分解する作用が非常に小さい。その結果、
良好なサイクル特性や充放電効率特性が得られる。
【0066】しかし、比較電池Eでは、正極活物質にL
iCoO2を用いているので、正極の作動電位が金属リ
チウムの電位に対して約3.8V貴となり、電池の平均
放電電圧が2.1Vと低くなり、そのため、エネルギー
密度が低くなる。従って、比較電池Eは好ましくない。
【0067】これに対し、本発明電池A、B、C及び比
較電池D、Fでは、正極活物質にLiMn1.5Ni
0.5を用いているので、正極の作動電位が金属リ
チウムの電位に対して約4.7V貴となり、電池の平均
放電電圧が、本発明電池A、B、C及び比較電池Dでは
3.2V、比較電池Fでは4.5Vと、高くなり、その
ため、高いエネルギー密度が得られる。
【0068】(2)高温保存試験 本発明電池A、B、C及び比較電池D、E、Fについ
て、高温保存試験を行った。
【0069】[試験条件]上記充放電サイクル試験と同
様の条件で初期容量の確認を行った電池を、上記充放電
サイクル試験の充電条件で充電した後、100℃で3時
間保存した後に室温で21時間保存するという高温保存
サイクルを30日間繰り返した。そして、上記充放電サ
イクル試験の条件で保存後の放電容量を測定し、自己放
電率を求めると共に、電池厚さの変化を測定した。な
お、自己放電率は式(A)により算出し、電池厚さ変化
は式(B)により算出した。
【0070】
【数1】
【0071】
【数2】
【0072】[結果]表1は高温保存試験の結果を示
す。表1からわかるように、比較電池Dでは、自己放電
率が高いだけでなく、電池厚さも大きく変化した。これ
に対し、本発明電池A、B、C及び比較電池E、Fで
は、自己放電率が比較的低いだけでなく、電池厚さの変
化も殆どなかった。
【0073】
【表1】
【0074】(3)加熱試験 本発明電池A、B、C及び比較電池D、E、Fについ
て、加熱試験を行った。
【0075】[試験条件]上記充放電サイクル試験と同
様の条件で初期容量の確認を行った電池を、10mAで
9時間強制的に過充電後、ガスバーナー上約2cmの位
置で燃焼させた。
【0076】[結果]比較電池Dでは、アルミラミネー
トフィルムが燃焼すると共に、電解質に引火して爆発的
に燃焼した。しかし、本発明電池A、B、C及び比較電
池E、Fでは、アルミラミネートフィルムは燃焼した
が、電解質の燃焼は生じなかった。
【0077】比較電池Dでは、非水電解質として、エチ
レンカーボネートとジエチルカーボネートとを体積比
1:1で混合してなる混合溶媒1リットルに1モルのL
iBF 4を溶解したものを用いており、これらの有機溶
媒が、揮発しやすく、高温保存下で容易に気体となるの
で、自己放電率が高いだけでなく、電池厚さが大きく変
化する。しかも、これらの有機溶媒は引火性が高いの
で、加熱試験によって容易に非水電解質が燃焼してしま
う。従って、比較電池Dでは、過充電、過放電、及びシ
ョートなどのアブユース時における安全性や高温環境下
における安全性が充分ではない。
【0078】これに対し、本発明電池A、B、C及び比
較電池E、Fでは、非水電解液として、EMIBF4
BPyBF4のような常温溶融塩を用いている。これら
の常温溶融塩は、常温で液状でありながら揮発性が殆ど
なく、高温保存によっても気体化することは殆どない。
それ故、これらの電池では、自己放電率が比較的低いだ
けでなく、電池厚さの変化も殆どない。しかも、これら
の常温溶融塩は、難燃性又は不燃性を有するので、これ
らの電池では、過充電、過放電、及びショートなどのア
ブユース時における安全性及び高温環境下における安全
性が、優れている。
【0079】更に、本発明電池A、B、Cにおいては、
固体状の非水電解質がセパレータ3に含有されているの
で、セパレータ3における非水電解質の流動性が抑制さ
れ、漏液の恐れが低減される。従って、本発明電池A、
B、Cの安全性は、より優れたものとなる。
【0080】しかも、正極合剤11及び負極合剤21
が、液状の非水電解質を含有し、固体状の非水電解質を
含有していないので、正極合剤11又は負極合剤21が
固体状の非水電解質を含有した場合に比して、正極合剤
11内及び負極合剤21内における電極活物質表面での
イオンの酸化還元反応速度が早く、しかも、多孔体であ
る電極活物質の奥深くまでイオン伝導相が発達する。従
って、本発明電池A、B、Cの電池性能は、充分なレベ
ルに保持され且つ長寿命で安定したものとなる。
【0081】(結論)以上の効果を相乗的に得ることが
できるため、本発明電池A、B、Cは、比較電池D、
E、Fに比較して、高い安全性と優れた電池性能を有し
ている。
【0082】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、非水電解
質が常温溶融塩を主構成成分として含有しているので、
過充電、過放電、及びショートなどのアブユース時や、
高温環境下において、高い安全性を発揮できる。
【0083】また、負極が、負極の作動電位が金属リチ
ウムの電位に対して1Vよりも貴となる負極活物質を、
含有しているので、優れたサイクル特性や充放電効率特
性を発揮できる。
【0084】また、正極が、正極の作動電位が金属リチ
ウムの電位に対して4.5Vよりも貴となる正極活物質
を、含有しているので、優れたエネルギー密度を得るこ
とができる。
【0085】しかも、固体状の非水電解質がセパレータ
に含有されているので、セパレータにおける非水電解質
の流動性を抑制して、漏液の恐れを低減できる。従っ
て、電池の安全性をより優れたものにできる。
【0086】更に、正極及び負極が、液状の非水電解質
を含有し、固体状の非水電解質を含有していないので、
正極又は負極が固体状の非水電解質を含有した場合に比
して、正極内及び負極内における電極活物質表面でのイ
オンの酸化還元反応速度を向上でき、しかも、多孔体で
ある電極活物質の奥深くまでイオン伝導相を発達させる
ことができる。従って、電池性能を、充分なレベルに保
持でき、且つ長寿命で安定したものにできる。
【0087】請求項2記載の発明によれば、過充電、過
放電、及びショートなどのアブユース時や、高温環境下
において、高い安全性を効果的に発揮できる。
【0088】請求項3記載の発明によれば、過充電、過
放電、及びショートなどのアブユース時や、高温環境下
において、高い安全性をより効果的に発揮でき、更に、
非水電解質中のリチウムイオンの移動度を充分に得るこ
とができる。
【0089】請求項4記載の発明によれば、より優れた
サイクル特性や充放電効率特性を発揮できる。
【0090】請求項5記載の発明によれば、より優れた
エネルギー密度を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の非水電解質リチウム二次電池の断面
図である。
【図2】 本発明電池A及び比較電池E、Fのサイクル
初期の充電カーブを示す図である。
【図3】 本発明電池A及び比較電池E、Fのサイクル
初期の放電カーブを示す図である。
【図4】 本発明電池A、B、C及び比較電池D、E、
Fの充放電サイクル特性を示す図である。
【符号の説明】
1 正極 11 正極合剤 12 正極集電体 2 負極 21 負極合剤 22 負極集電体 3 セパレータ 4 極群 6 金属樹脂複合フィルム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 井口 隆明 大阪府高槻市古曽部町二丁目3番21号 株 式会社ユアサコーポレーション内 (72)発明者 井土 秀一 大阪府高槻市古曽部町二丁目3番21号 株 式会社ユアサコーポレーション内 (72)発明者 佐野 茂 大阪府高槻市古曽部町二丁目3番21号 株 式会社ユアサコーポレーション内 (72)発明者 竹内 健一 大阪府高槻市古曽部町二丁目3番21号 株 式会社ユアサコーポレーション内 Fターム(参考) 5H029 AJ02 AJ04 AJ05 AJ12 AJ15 AK03 AL03 AM01 AM07 AM16 BJ03 DJ04 DJ09 DJ17 HJ18 5H050 AA02 AA07 AA09 AA15 AA20 BA17 BA18 CA08 CB03 DA02 DA03 DA13 EA10 EA24 FA19 HA18

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リチウム塩を含有した非水電解質と、正
    極と、負極と、セパレータと、を備えた非水電解質リチ
    ウム二次電池において、 非水電解質として、常温溶融塩を主構成成分として含有
    し、且つ、液状であるものを備えるとともに、常温溶融
    塩を主構成成分として含有し、且つ、高分子が複合化さ
    れたことによる固体状であるものを備えており、 負極が、負極の作動電位が金属リチウムの電位に対して
    1Vよりも貴となる負極活物質を、含有しており、 正極が、正極の作動電位が金属リチウムの電位に対して
    4.5Vよりも貴となる正極活物質を、含有しており、 上記液状の非水電解質が、正極及び負極に含有されてお
    り、 上記固体状の非水電解質が、セパレータに含有されてい
    ることを特徴とする非水電解質リチウム二次電池。
  2. 【請求項2】 常温溶融塩が、式(I)で示される骨格
    を有する四級アンモニウム有機物カチオンを有するもの
    である請求項1記載の非水電解質リチウム二次電池。 【化1】
  3. 【請求項3】 常温溶融塩が、式(II)で示される骨格
    を有するイミダゾリウムカチオンを有するものである請
    求項2記載の非水電解質リチウム二次電池。 【化2】
  4. 【請求項4】 負極活物質の主成分が、LiTi
    5/3−y(Lは1種以上の2〜16族の元素
    であってTi及びO以外の元素、4/3≦x≦7/3、
    0≦y≦5/3)で表されるスピネル型構造を有する酸
    化物焼成体である請求項1記載の非水電解質リチウム二
    次電池。
  5. 【請求項5】 正極活物質の主成分が、Li[Ni
    2−n](Mは1種以上の遷移金属であってN
    i以外の元素、0≦m≦1.1、0.75≦n≦1.8
    0)で表されるスピネル型構造を有する酸化物焼成体で
    ある請求項1記載の非水電解質リチウム二次電池。
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