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JP2002343364A - 非水電解液二次電池 - Google Patents

非水電解液二次電池

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Publication number
JP2002343364A
JP2002343364A JP2001148265A JP2001148265A JP2002343364A JP 2002343364 A JP2002343364 A JP 2002343364A JP 2001148265 A JP2001148265 A JP 2001148265A JP 2001148265 A JP2001148265 A JP 2001148265A JP 2002343364 A JP2002343364 A JP 2002343364A
Authority
JP
Japan
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hydrogen fluoride
secondary battery
negative electrode
battery
aqueous electrolyte
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001148265A
Other languages
English (en)
Inventor
Junji Sugie
順次 杉江
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2001148265A priority Critical patent/JP2002343364A/ja
Publication of JP2002343364A publication Critical patent/JP2002343364A/ja
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

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  • Secondary Cells (AREA)
  • Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】内部抵抗が低く自己放電特性に優れた非水電解
液二次電池を提供すること。 【解決手段】本発明の非水電解液二次電池は、リチウム
イオンを吸蔵及び脱離できる正極及び負極と、水と反応
するとフッ化水素を生成する非水電解液と、を有する非
水電解液二次電池であって、さらにSiO2からなるフ
ッ化水素分解剤を有することを特徴とする。つまり、水
分の存在により生成したフッ化水素は以下の式(2)に
示す反応により、無害な四フッ化ケイ素に変換される。
3SiO2+12HF→3SiF4↑+6H2O…(2)
ここで発生する四フッ化ケイ素は常温では気体であり、
電池内に蓄積するが電池性能に悪影響を与えるものでは
ない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電池内部の水分に
より悪影響を受け難い非水電解液二次電池に関する。
【0002】
【従来の技術】パソコン、ビデオカメラ、携帯電話等の
小型化に伴い、情報関連機器、通信機器の分野では、こ
れらの機器に用いる電源として、高エネルギー密度であ
るという理由から、リチウム二次電池等の非水電解液二
次電池が実用化され広く普及するに至っている。また一
方で、自動車の分野においても、環境問題、資源問題か
ら電気自動車の開発が急がれており、この電気自動車用
の電源としても、リチウム二次電池が検討されている。
【0003】リチウム二次電池には、4V級の作動電圧
が得られるものとして、層状岩塩構造のLiCoO2
LiNiO2、スピネル構造のLiMn24及びそれら
の一部を他元素で置換したリチウム遷移金属複合酸化物
等の正極活物質がよく知られている。これらの中でも、
合成が容易である、最も高い作動電圧が得られる等の理
由から、現在では、LiCoO2系のリチウム遷移金属
複合酸化物を正極活物質に用いる電池が主流を占めてい
る。
【0004】ところで、4V級の作動電圧を達成するに
は電解液を非水電解液とする必要がある。非水電解液に
は、電解質としてハロゲン化合物であるLiPF6等の
フッ素化合物が良く用いられているが、非水であるはず
の電解液中に若干の水分が不可避的に混入していたり、
あるいは他の電池材料に水分が吸着していたりすると、
次式(1)に示すような反応が起こり、フッ化水素HF
のごときハロゲン酸を発生させる。
【0005】 2LiPF6+12H2O→12HF+2LiP(OH)6…(1) 発生するフッ化水素は集電体、正極活物質等の電池を構
成する材料を劣化させ、更には電池性能を劣化させると
いう問題がある。構成材料が劣化した結果、電池の内部
抵抗が悪化する。また、アルミ製の正極集電体が溶解し
た場合には溶解した金属イオンが負極から析出すること
で、自己放電特性の悪化にもつながる。
【0006】電池内部の水分は電極活物質から混入する
ことが多いが、電解液中の水分も無視することができな
い。その解決方法としては、リチウム二次電池の各構成
要素についてドライルーム内等にて厳密に乾燥・管理を
行い、電池内に混入する水分量を抑制する方法がある。
それでも、製造初期に混入する水分量は電解液中で数千
ppmにも及ぶことがあり、発生するフッ化水素によっ
て電池の構成材料が劣化する。
【0007】この問題を解決するために、特開平11−
283671号公報においては、LiPF6等を電解質
として含有する非水電解液に対し、MgXAlYZ(X
+Y=1、Z>0)を添加したことを特徴とする非水電
解液二次電池の発明が記載されている。MgXAlYZ
で表される化合物はHFを吸着でき、電池材料への悪影
響を与抑制できる。
【0008】そして、製造工程をさらに厳しく管理する
ことも考えられる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
11−283671号公報に記載の電池であっても、充
分にフッ化水素の影響を抑えることができない場合があ
った。また、各構成要素について水分量を制限するため
には大がかりな乾燥雰囲気が必要となりコスト増大の一
因ともなった。
【0010】そこで本発明では、内部抵抗が低く自己放
電特性に優れた非水電解液二次電池を提供することを解
決すべき課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する目的
で本発明者は鋭意研究を行った結果、電池内部への水分
の混入により生成したフッ化水素をSiO2と反応させ
て取り除くことで、無害化できることを見出し、以下の
発明を行った。
【0012】すなわち、本発明の非水電解液二次電池
は、リチウムイオンを吸蔵及び脱離できる正極及び負極
と、水と反応するとフッ化水素を生成する非水電解液
と、を有する非水電解液二次電池であって、さらにSi
2からなるフッ化水素分解剤を有することを特徴とす
る。
【0013】つまり、水分の存在により生成したフッ化
水素は以下の式(2)に示す反応により、無害な四フッ
化ケイ素に変換される。
【0014】 3SiO2+12HF→3SiF4↑+6H2O…(2) ここで発生するSiF4は常温では気体であり、電池内
に蓄積するが電池性能に悪影響を与えるものではない。
【0015】なお、本反応により、水が生成するが、そ
の水分量は、式(1)との比較でも明らかなように半分
に減少しており、再度電解質と反応してフッ化水素が生
成したとしてもその量は半分に減少し、この式(1)と
式(2)との反応が繰り返し進行することで最終的には
フッ化水素、水分共に無視できる程度にまで減少でき
る。
【0016】そして、前記フッ化水素分解剤は、正極及
び/又は負極及び/又は非水電解液に分散されているこ
とが好ましい。フッ化水素分解剤を分散させることで、
発生したフッ化水素を速やかに取り除くことが可能とな
るからである。
【0017】また、前記負極は炭素材料からなる負極活
物質をもち、前記フッ化水素分解剤は、該負極活物質と
共に前記負極内部に分散されており、該フッ化水素分解
剤と該負極活物質との和に対して、6質量%以下の含有
量であることが好ましい。本フッ化水素分解剤は電池反
応には寄与しないが、その含有量をこの範囲内とするこ
とで、電池性能へ悪影響を最小限に抑えた状態で充分な
フッ化水素分解の効果が得られる。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明の非水電解液二次電池は、
その内部にフッ化水素分解剤を有する。フッ化水素分解
剤はSiO2を主成分とする。フッ化水素分解剤の形状
は特に限定されないが、微細な粉末であることが好まし
い。フッ化水素との反応面積が増加できるとともに、電
池反応への影響を抑制できるからである。さらには活物
質等の粒子径よりも粒子径が小さいことが好ましい。
【0019】そして、フッ化水素分解剤を添加する電池
内の部位としては、電解液と水分とが反応して生成する
フッ化水素が移動する部位であれば特に限定しないが、
正極及び/又は負極及び/又は非水電解液に分散されて
いることが好ましい。電池内に広く分散することで、発
生したフッ化水素を速やかに分解できる。また、分散さ
せることで、電池反応への影響を抑えることができる。
【0020】また、フッ化水素分解剤は、負極活物質に
炭素材料を用い、かつ負極活物質と共に負極内部に分散
されており、フッ化水素分解剤と該極活物質との和に対
して、6質量%以下の含有量であることが好ましい。フ
ッ化水素分解剤の含有量をこの範囲とすることで、電池
性能へ悪影響を与えずに充分なフッ化水素分解の効果が
得られる。さらに、フッ化水素分解剤と該極活物質との
和に対して、2〜6質量%の含有量であることが好まし
い。
【0021】本発明の非水電解液二次電池では、コイン
型電池、ボタン型電池、円筒型電池及び角型電池等の公
知の電池構造をとることができる。いずれの形状を採る
場合であっても、正極および負極をセパレータを介して
重畳あるいは捲回等して電極体とし、正極集電体および
負極集電体から外部に通ずる正極端子および負極端子ま
での間を集電用リード等を用いて接続した後、この電極
体を非水電解液とともに電池ケース内に挿設し、これを
密閉してリチウム電池を完成することができる。
【0022】正極は、リチウムイオンを吸蔵・脱離でき
る正極活物質に導電材および結着剤を混合し、必要に応
じ適当な溶媒を加えて、ペースト状の正極合材としたも
のを、アルミニウム等の金属箔製の集電体表面に塗布、
乾燥し、その後プレスによって活物質密度を高めること
によって形成する。
【0023】正極活物質にはリチウム遷移金属複合酸化
物等の公知の正極活物質を用いることができる。リチウ
ム遷移金属複合酸化物は、その電気抵抗が低く、リチウ
ムイオンの拡散性能に優れ、高い充放電効率と良好な充
放電サイクル特性とが得られるため、本正極活物質に好
ましい材料である。たとえばリチウムコバルト酸化物、
リチウムニッケル酸化物、リチウムマンガン酸化物や、
各々にLi、Al、そしてCr等の遷移金属を添加また
は置換した材料等である。なお、これらのリチウム−金
属複合酸化物を正極活物質として用いる場合には単独で
用いるばかりでなくこれらを複数種類混合して用いるこ
ともできる。
【0024】導電材は、正極の電気伝導性を確保するた
めのものであり、カーボンブラック、アセチレンブラッ
ク、黒鉛等の炭素物質粉状体の1種または2種以上を混
合したものを用いることができる。結着剤は、活物質粒
子および導電材粒子を繋ぎ止める役割を果たすものでポ
リテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、フ
ッ素ゴム等の含フッ素樹脂、ポリプロピレン、ポリエチ
レン等の熱可塑性樹脂を用いることができる。これら活
物質、導電材、結着剤を分散させる溶剤としては、N−
メチル−2−ピロリドン等の有機溶剤を用いることがで
きる。
【0025】負極については、リチウムイオンを充電時
には吸蔵し、かつ放電時には放出する負極活物質を用い
ることができれば、その材料構成で特に限定されるもの
ではなく、公知の材料構成のものを用いることができ
る。たとえば、リチウム金属、グラファイト又は非晶質
炭素等の炭素材料等である。そのなかでも特に炭素材料
を用いることが好ましい。比表面積が比較的大きくで
き、リチウムの吸蔵、放出速度が速いため大電流での充
放電特性、出力・回生密度に対して良好となる。特に、
出力・回生密度のバランスを考慮すると、充放電に伴な
い電圧変化の比較的大きい炭素材料を使用することが好
ましい。中でも結晶性の高い天然黒鉛や人造黒鉛などか
らなるものを用いることが好ましい。このような結晶性
の高い炭素材を用いることにより、負極のリチウムイオ
ンの受け渡し効率を向上させることができる。
【0026】このように負極活物質として炭素材料を用
いた場合には、これに必要に応じて正極で説明したよう
な導電材および結着材を混合して得られた負極合材が集
電体に塗布されてなるものを用いることが好ましい。
【0027】非水電解液は、有機溶媒に電解質を溶解さ
せたものである。
【0028】有機溶媒は、通常リチウム二次電池の非水
電解液の用いられる有機溶媒であれば特に限定されるも
のではなく、例えば、カーボネート類、ハロゲン化炭化
水素、エーテル類、ケトン類、ニトリル類、ラクトン
類、オキソラン化合物等を用いることができる。特に、
プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、1,
2−ジメトキシエタン、ジメチルカーボネート、ジエチ
ルカーボネート、エチルメチルカーボネート、テトラヒ
ドロフラン等及びそれらの混合溶媒が適当である。例え
ば、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネートな
どの高誘電率の主溶媒と、ジメチルカーボネート、ジエ
チルカーボネート、エチルメチルカーボネートなどの低
粘性の副溶媒との混合有機溶媒が好ましい。また、副溶
媒として、ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン及び
ブチルラクトンなどを用いてもよい。
【0029】電解質は、その種類が特に限定されるもの
ではないが、LiPF6、LiBF4およびLiAsF6
から選ばれる無機塩、該無機塩の誘導体、LiSO3
3、LiC(SO3CF32、LiN(SO3
32、LiN(SO2252およびLiN(SO2
CF3)(SO249)から選ばれる有機塩、並びにそ
の有機塩の誘導体の少なくとも1種であることが好まし
い。これらの電解質は水分と反応することで、フッ化水
素を生成する。
【0030】これらの電解質の使用により、電池性能を
さらに優れたものとすることができ、かつその電池性能
を室温以外の温度域においてもさらに高く維持すること
ができる。電解質の濃度についても特に限定されるもの
ではなく、用途に応じ、電解質および有機溶媒の種類を
考慮して適切に選択することが好ましい。
【0031】セパレータは、正極および負極を電気的に
絶縁し、電解液を保持する役割を果たすものである。た
とえば、多孔性合成樹脂膜、特にポリオレフィン系高分
子(ポリエチレン、ポリプロピレン)の多孔膜を用いれ
ばよい。なおセパレータは、正極と負極との絶縁を担保
するため、正極および負極よりもさらに大きいものとす
るのが好ましい。
【0032】ケースは、特に限定されるものではなく、
公知の材料、形態で作成することができる。
【0033】ガスケットは、ケースと正負の両端子部の
間の電気的な絶縁と、ケース内の密閉性とを担保するも
のである。たとえば、電解液にたいして、化学的、電気
的に安定であるポリプロピレンのような高分子等から構
成できる。
【0034】
【実施例】以下に本発明の非水電解液二次電池について
実施例のリチウム二次電池に基づいて説明する。
【0035】〈実施例1のリチウム二次電池〉本実施例
のリチウム二次電池は、組成式LiNiO2で表される
リチウムニッケル複合酸化物を正極活物質として用い、
カーボンブラックを負極活物質として用いたリチウム二
次電池であり、フッ化水素分解剤としてのシリカの粉末
を負極活物質とフッ化水素分解剤との和に対して2質量
%含有する。
【0036】本実施例のリチウム二次電池の正極は、上
記LiNiO2を85質量部に、導電材としてアセチレ
ンブラックを10質量部、結着剤としてポリフッ化ビニ
リデンを5質量部混合し、適量のN−メチル−2−ピロ
リドンを添加して混練することでペースト状の正極合材
を得、この正極合材を厚さ15μmのAl箔製正極集電
体の両面に塗布、乾燥し、プレス工程を経て、シート状
正極を作製した。
【0037】負極は、カーボンブラックを90質量部、
結着剤としてポリフッ化ビニリデンを8質量部、フッ化
水素分解剤としてのシリカ(平均粒径0.6μm、真球
状シリカ(商品名アドマファイルシリカ、(株)アドマ
ッテクス製))を2質量部混合し、適量のN−メチル−
2−ピロリドンを添加して混練することでペースト状の
負極合材を得、この負極合材を厚さ10μmのCu箔製
負極集電体の両面に塗布、乾燥し、プレス工程を経て、
シート状負極を作製した。
【0038】上記正極および負極をそれぞれ所定の大き
さに裁断し、裁断した正極と負極とを、その間に厚さ2
5μmのポリエチレン製セパレータを挟装して捲回し、
ロール状の電極体を形成した。この電極体に集電用リー
ドを付設し、18650型電池ケースに挿設し、その後
その電池ケース内に非水電解液を注入した。非水電解液
には、エチレンカーボネート(EC)とジエチルカーボ
ネート(DEC)とを体積比で3:7に混合した混合溶
媒にLiPF6を1Mの濃度で溶解させたものを用い
た。最後に電池ケースを密閉して、本実施例のリチウム
二次電池を完成させた。なお、それぞれ質量比で正極は
2000ppm、負極は500ppmの水分を含有して
いた。
【0039】その後、コンディショニングとして4.1
V〜3V間を1Cで5サイクル充放電を行った。
【0040】〈実施例2〜5のリチウム二次電池〉本実
施例のリチウム二次電池は、シリカの粉末を負極活物質
とフッ化水素分解剤との和に対して、それぞれ4質量%
(実施例2)、6質量%(実施例3)、8質量%(実施
例4)、10質量%(実施例5)含有する以外は、実施
例1のリチウム二次電池と同様の構成、製造方法であ
る。
【0041】〈比較例1のリチウム二次電池〉本比較例
のリチウム二次電池は、シリカの粉末を加えていない以
外は、実施例1のリチウム二次電池と同様の構成、製造
方法である。
【0042】〈内部抵抗の測定〉各実施例及び比較例の
リチウム二次電池について、初期及び耐久後の内部抵抗
を測定した。内部抵抗の測定は25℃で電池に印加する
電流の値を変化させたときの電池の端子電圧の値を測定
し、各電流値と電圧値とを結ぶ線の傾きから導出した。
【0043】初期の内部抵抗はコンディショニング後の
電池をそのままの状態で、耐久後の内部抵抗は3.0V
〜4.1V間を2Cの条件で500サイクル充放電を行
った後に、それぞれ測定した。
【0044】〈結果〉シリカ添加量と内部抵抗(比較例
を1とした場合の相対値)との関係を図1に、シリカ添
加量と耐久後の内部抵抗上昇率(各実施例及び比較例の
リチウム二次電池の初期の内部抵抗をそれぞれ1とした
相対値)との関係を図2に示す。
【0045】図1より明らかなように、シリカの添加量
としては実施例3(6質量%)までは、シリカの添加に
よる内部抵抗の値の上昇も少なく電池性能の低下もほと
んど認められなかった。そして、図2より明らかなよう
に、シリカの添加に従い、耐久後の内部抵抗の値の増加
抑制が進むことが明らかとなり、その抑制の効果は2質
量%(実施例1)以上で充分であった。これは、フッ化
水素分解剤としてのシリカを電池内に含有させることで
フッ化水素を分解でき、電池の構成材料の劣化が抑制さ
れた結果であると考えれる。
【0046】したがって、内部抵抗の抑制効果の観点か
らは6質量%以下のシリカの添加が好ましく、さらには
2〜6質量%の添加がより好ましい。
【0047】〈自己放電量の測定〉実施例3のリチウム
二次電池と比較例のリチウム二次電池とについて、耐久
後の自己放電量を測定した。さらに、実施例3のリチウ
ム二次電池については、初期の自己放電量も測定した。
初期及び耐久後それぞれのリチウム二次電池の条件は前
述の内部抵抗測定試験と同様の条件で行った。
【0048】自己放電量の測定は、3.75Vまで充電
した後、25℃の恒温室中で5、10、15、20、2
5日間放置した後のそれぞれの電圧を測定し、最初の電
圧の値との差(電圧低下量)を自己放電量とした。
【0049】〈結果〉結果を図3に示す。図3より明ら
かなように、実施例3のリチウム二次電池は比較例のリ
チウム二次電池と比べて、自己放電量が少ないことがわ
かった。これは、フッ化水素分解剤としてのシリカを電
池内に含有させることでフッ化水素を分解でき、正極活
物質や正極集電体の溶解し、負極に析出することが抑制
された結果と考えられる。
【0050】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明の非水電
解液二次電池は、電解液中等の水分による悪影響が抑え
られるので、電池の寿命を延ばすことができる。また、
電池中の水分量を減少させるために厳しい管理を行う必
要がなくなり、製造工程の短縮が可能であって、コスト
ダウンの効果が大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】各実施例及び比較例のリチウム二次電池におけ
るシリカ添加量と初期内部抵抗の値との関係を示すグラ
フである。
【図2】各実施例及び比較例のリチウム二次電池におけ
るシリカ添加量と初期内部抵抗の値から耐久後の内部抵
抗上昇率との関係を示すグラフである。
【図3】実施例3及び比較例の自己放電特性を示したグ
ラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5H029 AJ04 AJ06 AK03 AK18 AL06 AL07 AL12 AM02 AM03 AM04 AM05 AM07 CJ08 DJ08 DJ16 EJ08 HJ01 HJ02 5H050 AA09 AA12 BA15 CA08 CA09 CA29 CB07 CB08 CB12 DA09 EA12 FA17 GA10 HA01 HA02

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リチウムイオンを吸蔵及び脱離できる正
    極及び負極と、水と反応するとフッ化水素を生成する非
    水電解液と、を有する非水電解液二次電池であって、 さらにSiO2からなるフッ化水素分解剤を有すること
    を特徴とする非水電解液二次電池。
  2. 【請求項2】 前記フッ化水素分解剤は、正極及び/又
    は負極及び/又は非水電解液に分散されている請求項1
    に記載の非水電解液二次電池。
  3. 【請求項3】 前記負極は炭素材料からなる負極活物質
    をもち、 前記フッ化水素分解剤は、該負極活物質と共に前記負極
    内部に分散されており、該フッ化水素分解剤と該負極活
    物質との和に対して、6質量%以下の含有量である請求
    項2に記載の非水電解液二次電池。
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