JP2002303197A - 蓄熱装置を備えた内燃機関 - Google Patents
蓄熱装置を備えた内燃機関Info
- Publication number
- JP2002303197A JP2002303197A JP2001110240A JP2001110240A JP2002303197A JP 2002303197 A JP2002303197 A JP 2002303197A JP 2001110240 A JP2001110240 A JP 2001110240A JP 2001110240 A JP2001110240 A JP 2001110240A JP 2002303197 A JP2002303197 A JP 2002303197A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- temperature
- heat
- storage device
- internal combustion
- combustion engine
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
- 238000005338 heat storage Methods 0.000 title claims abstract description 328
- 238000002485 combustion reaction Methods 0.000 title claims abstract description 194
- 230000000694 effects Effects 0.000 claims abstract description 46
- 238000010438 heat treatment Methods 0.000 claims description 74
- 238000000034 method Methods 0.000 claims description 36
- 238000009529 body temperature measurement Methods 0.000 claims description 13
- 238000005259 measurement Methods 0.000 claims description 6
- 210000000056 organ Anatomy 0.000 claims 2
- 230000006866 deterioration Effects 0.000 abstract description 4
- 239000000498 cooling water Substances 0.000 description 302
- XLYOFNOQVPJJNP-UHFFFAOYSA-N water Substances O XLYOFNOQVPJJNP-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 151
- 230000007423 decrease Effects 0.000 description 54
- 239000000446 fuel Substances 0.000 description 16
- 238000002347 injection Methods 0.000 description 15
- 239000007924 injection Substances 0.000 description 15
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 11
- 239000002826 coolant Substances 0.000 description 9
- 230000003247 decreasing effect Effects 0.000 description 6
- 230000006870 function Effects 0.000 description 5
- 230000007704 transition Effects 0.000 description 4
- 230000004044 response Effects 0.000 description 3
- 239000013256 coordination polymer Substances 0.000 description 2
- 238000007599 discharging Methods 0.000 description 2
- 239000000463 material Substances 0.000 description 2
- 239000000203 mixture Substances 0.000 description 2
- NAUDBLLLYYHPLG-NSISKUIASA-N ram-354 Chemical compound C1C(=O)CC[C@@]2(O)[C@H]3CC4=CC=C(OCC)C(OC)=C4[C@]21CCN3C NAUDBLLLYYHPLG-NSISKUIASA-N 0.000 description 2
- 239000000654 additive Substances 0.000 description 1
- 230000000996 additive effect Effects 0.000 description 1
- 238000000889 atomisation Methods 0.000 description 1
- JRPBQTZRNDNNOP-UHFFFAOYSA-N barium titanate Chemical compound [Ba+2].[Ba+2].[O-][Ti]([O-])([O-])[O-] JRPBQTZRNDNNOP-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- 229910002113 barium titanate Inorganic materials 0.000 description 1
- 230000002457 bidirectional effect Effects 0.000 description 1
- 230000008033 biological extinction Effects 0.000 description 1
- 238000009835 boiling Methods 0.000 description 1
- 230000007774 longterm Effects 0.000 description 1
- 238000004519 manufacturing process Methods 0.000 description 1
- 230000000630 rising effect Effects 0.000 description 1
- 238000011144 upstream manufacturing Methods 0.000 description 1
Landscapes
- Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】内燃機関停止中においても長期間に渡り内燃機
関に熱を供給し、以て、内燃機関始動直後の排気エミッ
ションの悪化を防止する。 【解決手段】熱媒体を循環させる循環系Cと、熱媒体を
介して内燃機関1に熱を供給する熱供給手段23と、蓄
熱装置10内部及び内燃機関1内部の熱媒体の温度に基
づいて熱が供給されたときの効果を判定する再供給効果
判定手段22と、を具備し、前記再供給効果判定手段2
2は反復して熱供給の効果を判定し、効果があると判定
されたときに熱供給を行う。
関に熱を供給し、以て、内燃機関始動直後の排気エミッ
ションの悪化を防止する。 【解決手段】熱媒体を循環させる循環系Cと、熱媒体を
介して内燃機関1に熱を供給する熱供給手段23と、蓄
熱装置10内部及び内燃機関1内部の熱媒体の温度に基
づいて熱が供給されたときの効果を判定する再供給効果
判定手段22と、を具備し、前記再供給効果判定手段2
2は反復して熱供給の効果を判定し、効果があると判定
されたときに熱供給を行う。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、蓄熱装置を備えた
内燃機関に関する。
内燃機関に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、内燃機関は、燃焼室周辺の温度
が所定温度に達していない状態で運転されると、燃焼室
に供給される燃料の霧化の悪化や、壁面近くでの消炎が
発生し排気エミッションが悪化する。
が所定温度に達していない状態で運転されると、燃焼室
に供給される燃料の霧化の悪化や、壁面近くでの消炎が
発生し排気エミッションが悪化する。
【0003】そこで、内燃機関が運転中に発する熱を蓄
えておき、蓄えた熱を機関停止中、又は、機関始動時に
内燃機関に供給して内燃機関の温度を上昇させる蓄熱装
置を備えた内燃機関が知られている。しかし、この蓄熱
装置に蓄えられる熱量は限られているので、この限られ
た熱量を効率よく使用する技術が公開されている。
えておき、蓄えた熱を機関停止中、又は、機関始動時に
内燃機関に供給して内燃機関の温度を上昇させる蓄熱装
置を備えた内燃機関が知られている。しかし、この蓄熱
装置に蓄えられる熱量は限られているので、この限られ
た熱量を効率よく使用する技術が公開されている。
【0004】例えば、特開平6−185359号公報で
は、シリンダブロックに冷却水を導入する第1冷却水路
と、このシリンダブロックとは独立してシリンダヘッド
に冷却水を導入し、且つ、蓄熱装置に接続された第2冷
却水路とを備えている。
は、シリンダブロックに冷却水を導入する第1冷却水路
と、このシリンダブロックとは独立してシリンダヘッド
に冷却水を導入し、且つ、蓄熱装置に接続された第2冷
却水路とを備えている。
【0005】このように構成された内燃機関の蓄熱装置
では、内燃機関の冷間時には蓄熱装置から放出される熱
が第2の冷却水路を通じてシリンダヘッドに集中的に導
入される。このように、蓄熱装置に蓄えられた熱をシリ
ンダヘッドに集中的に導入することにより、限られた熱
を効果的に使用することが可能となる。以て、エミッシ
ョン性能の改善及び燃費性能の向上を実現している。
では、内燃機関の冷間時には蓄熱装置から放出される熱
が第2の冷却水路を通じてシリンダヘッドに集中的に導
入される。このように、蓄熱装置に蓄えられた熱をシリ
ンダヘッドに集中的に導入することにより、限られた熱
を効果的に使用することが可能となる。以て、エミッシ
ョン性能の改善及び燃費性能の向上を実現している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、内燃機関を始
動した直後からエミッション性能の改善及び燃費性能の
向上を実現するためには、内燃機関始動前から当該内燃
機関に熱を供給して、内燃機関始動時に所定温度以上に
達していることが必要である。ところが、内燃機関を始
動するタイミングは、状況により異なるため、蓄熱装置
から内燃機関に熱が供給された後、内燃機関が始動する
までの時間が長くなると、内燃機関に供給された熱は大
気中へ放出され、内燃機関の温度は徐々に低下してしま
う。また、少量ではあるが蓄熱装置から外部へ熱が流出
するため、長期間内燃機関の運転がなされないと蓄熱装
置に蓄えられている熱量が減少し、内燃機関を所定温度
まで上昇させることが困難になる虞がある。
動した直後からエミッション性能の改善及び燃費性能の
向上を実現するためには、内燃機関始動前から当該内燃
機関に熱を供給して、内燃機関始動時に所定温度以上に
達していることが必要である。ところが、内燃機関を始
動するタイミングは、状況により異なるため、蓄熱装置
から内燃機関に熱が供給された後、内燃機関が始動する
までの時間が長くなると、内燃機関に供給された熱は大
気中へ放出され、内燃機関の温度は徐々に低下してしま
う。また、少量ではあるが蓄熱装置から外部へ熱が流出
するため、長期間内燃機関の運転がなされないと蓄熱装
置に蓄えられている熱量が減少し、内燃機関を所定温度
まで上昇させることが困難になる虞がある。
【0007】本発明は、以上の問題を解決するためにな
されたものであり、内燃機関停止中においても長期間に
渡り内燃機関に熱を供給することができる蓄熱装置を備
えた内燃機関を提供し、以て、内燃機関始動直後の排気
エミッションの悪化を防止することを目的とする。
されたものであり、内燃機関停止中においても長期間に
渡り内燃機関に熱を供給することができる蓄熱装置を備
えた内燃機関を提供し、以て、内燃機関始動直後の排気
エミッションの悪化を防止することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を達成するため
に本発明の蓄熱装置を備えた内燃機関は、以下の手段を
採用した。即ち、熱を蓄える蓄熱装置を具備した内燃機
関であって、熱媒体を循環させる循環系と、前記循環系
を循環する熱媒体を介して前記蓄熱装置が蓄えた熱を当
該内燃機関に供給する熱供給手段と、前記蓄熱装置内部
の熱媒体の温度又は前記内燃機関内部の熱媒体の温度の
すくなくとも一方を計測する熱媒体温度計測手段と、前
記熱供給手段により熱が供給されたときの効果を前記熱
媒体温度計測手段の計測結果に基づいて判定する再供給
効果判定手段と、を具備し、前記再供給効果判定手段は
反復して熱供給の効果を判定し、熱供給を行うと効果が
あると判定されたときに、前記熱供給手段により熱の供
給が行われることを特徴とする。
に本発明の蓄熱装置を備えた内燃機関は、以下の手段を
採用した。即ち、熱を蓄える蓄熱装置を具備した内燃機
関であって、熱媒体を循環させる循環系と、前記循環系
を循環する熱媒体を介して前記蓄熱装置が蓄えた熱を当
該内燃機関に供給する熱供給手段と、前記蓄熱装置内部
の熱媒体の温度又は前記内燃機関内部の熱媒体の温度の
すくなくとも一方を計測する熱媒体温度計測手段と、前
記熱供給手段により熱が供給されたときの効果を前記熱
媒体温度計測手段の計測結果に基づいて判定する再供給
効果判定手段と、を具備し、前記再供給効果判定手段は
反復して熱供給の効果を判定し、熱供給を行うと効果が
あると判定されたときに、前記熱供給手段により熱の供
給が行われることを特徴とする。
【0009】このように構成された蓄熱装置を備えた内
燃機関では、内燃機関の運転中に発生した熱が、内燃機
関の運転停止後においても蓄熱装置により保存される。
この蓄熱装置により蓄えられた熱は、熱媒体を介して循
環系を循環する。そして、循環している熱媒体は内燃機
関に熱を供給する。
燃機関では、内燃機関の運転中に発生した熱が、内燃機
関の運転停止後においても蓄熱装置により保存される。
この蓄熱装置により蓄えられた熱は、熱媒体を介して循
環系を循環する。そして、循環している熱媒体は内燃機
関に熱を供給する。
【0010】このようにして、蓄熱装置は内燃機関に熱
を供給することにより熱を失い、又、内燃機関は熱を供
給され、機関始動前においても当該内燃機関の温度を上
昇させることができる。
を供給することにより熱を失い、又、内燃機関は熱を供
給され、機関始動前においても当該内燃機関の温度を上
昇させることができる。
【0011】熱媒体温度計測手段は、前記蓄熱装置内部
の熱媒体の温度又は前記内燃機関内部の熱媒体の温度の
すくなくとも一方を計測する。熱の供給が行われていな
いときには、蓄熱装置内の温度は略一定となる。一方、
熱の供給が行われると、熱を失った蓄熱装置内の温度は
低下する。
の熱媒体の温度又は前記内燃機関内部の熱媒体の温度の
すくなくとも一方を計測する。熱の供給が行われていな
いときには、蓄熱装置内の温度は略一定となる。一方、
熱の供給が行われると、熱を失った蓄熱装置内の温度は
低下する。
【0012】そして、再供給効果判定手段は、前記熱媒
体温度計測手段の計測結果に基づいて、内燃機関に熱を
供給したときに熱供給の効果があるか否かを判定する。
体温度計測手段の計測結果に基づいて、内燃機関に熱を
供給したときに熱供給の効果があるか否かを判定する。
【0013】内燃機関に熱が供給され続けると、内燃機
関の温度と熱媒体の温度とは略等しくなり、その温度以
上には上昇しなくなる。このようなときに熱の供給を行
ってもその効果は小さい。一方、熱の供給が停止される
と、内燃機関が始動されるまでは、当該内燃機関の温度
は低下していくが、蓄熱装置内部の温度は低下せずに略
一定の温度を保つ。このような状態が続くと、蓄熱装置
内の熱媒体の温度と内燃機関内の熱媒体の温度との偏差
は次第に大きくなる。この偏差が大きくなったときに再
度熱供給を行うと、内燃機関の温度を再度上昇させるこ
とができる。このように蓄熱装置に熱が蓄えられている
場合には、反復して熱供給を行っても内燃機関の温度を
上昇させることができる。
関の温度と熱媒体の温度とは略等しくなり、その温度以
上には上昇しなくなる。このようなときに熱の供給を行
ってもその効果は小さい。一方、熱の供給が停止される
と、内燃機関が始動されるまでは、当該内燃機関の温度
は低下していくが、蓄熱装置内部の温度は低下せずに略
一定の温度を保つ。このような状態が続くと、蓄熱装置
内の熱媒体の温度と内燃機関内の熱媒体の温度との偏差
は次第に大きくなる。この偏差が大きくなったときに再
度熱供給を行うと、内燃機関の温度を再度上昇させるこ
とができる。このように蓄熱装置に熱が蓄えられている
場合には、反復して熱供給を行っても内燃機関の温度を
上昇させることができる。
【0014】そこで、再供給効果判定手段の判定結果に
基づいて熱供給を行うと、熱供給の効果があるかぎり内
燃機関に熱を供給することができ、内燃機関を長期間に
亘って昇温することができる。
基づいて熱供給を行うと、熱供給の効果があるかぎり内
燃機関に熱を供給することができ、内燃機関を長期間に
亘って昇温することができる。
【0015】本発明においては、前記熱媒体温度計測手
段は、前記蓄熱装置内部の熱媒体の温度及び前記内燃機
関内部の熱媒体の温度を計測し、前記内燃機関内の熱媒
体の温度が、前記蓄熱装置内の熱媒体の温度よりも低い
ときにのみ、前記内燃機関に熱供給が行われるようにし
てもよい。
段は、前記蓄熱装置内部の熱媒体の温度及び前記内燃機
関内部の熱媒体の温度を計測し、前記内燃機関内の熱媒
体の温度が、前記蓄熱装置内の熱媒体の温度よりも低い
ときにのみ、前記内燃機関に熱供給が行われるようにし
てもよい。
【0016】内燃機関内の温度が蓄熱装置内の温度より
も高いときには、蓄熱装置から内燃機関に熱が供給され
るのではなく、内燃機関から蓄熱装置に熱を供給するこ
とになる。このようなときに、熱の供給を行わなけれ
ば、内燃機関の温度が低下することを防止できる。一
方、内燃機関内の温度が蓄熱装置内の温度よりも低いと
きに内燃機関に熱供給を行うと、当該内燃機関の温度を
上昇させることができる。
も高いときには、蓄熱装置から内燃機関に熱が供給され
るのではなく、内燃機関から蓄熱装置に熱を供給するこ
とになる。このようなときに、熱の供給を行わなけれ
ば、内燃機関の温度が低下することを防止できる。一
方、内燃機関内の温度が蓄熱装置内の温度よりも低いと
きに内燃機関に熱供給を行うと、当該内燃機関の温度を
上昇させることができる。
【0017】本発明においては、前記熱媒体温度計測手
段は、前記蓄熱装置内部の熱媒体の温度及び前記内燃機
関内部の熱媒体の温度を計測し、前記蓄熱装置内の熱媒
体の温度と前記内燃機関内の熱媒体の温度との偏差が所
定値以上のときにのみ、前記内燃機関に熱供給が行われ
るようにしてもよい。
段は、前記蓄熱装置内部の熱媒体の温度及び前記内燃機
関内部の熱媒体の温度を計測し、前記蓄熱装置内の熱媒
体の温度と前記内燃機関内の熱媒体の温度との偏差が所
定値以上のときにのみ、前記内燃機関に熱供給が行われ
るようにしてもよい。
【0018】蓄熱装置内の温度と内燃機関内の温度との
偏差が所定値よりも小さいときは、熱の供給を行っても
効果が小さい。しかし、内燃機関に熱が供給されていな
い状態では、蓄熱装置内の温度は略一定となるが、内燃
機関の温度は徐々に低下してしまう。内燃機関の始動ま
での時間が長くなると、蓄熱装置内の温度と内燃機関内
の温度との偏差は次第に大きくなる。そこで、この偏差
が大きくなったときに内燃機関に熱を供給すると、熱供
給の効果が大きいときに限り当該内燃機関に熱供給を行
うことができる。
偏差が所定値よりも小さいときは、熱の供給を行っても
効果が小さい。しかし、内燃機関に熱が供給されていな
い状態では、蓄熱装置内の温度は略一定となるが、内燃
機関の温度は徐々に低下してしまう。内燃機関の始動ま
での時間が長くなると、蓄熱装置内の温度と内燃機関内
の温度との偏差は次第に大きくなる。そこで、この偏差
が大きくなったときに内燃機関に熱を供給すると、熱供
給の効果が大きいときに限り当該内燃機関に熱供給を行
うことができる。
【0019】本発明においては、前記熱媒体温度計測手
段は、すくなくとも前記内燃機関内の熱媒体の温度を計
測し、前記内燃機関内の温度が所定温度以下のときにの
み、前記内燃機関に熱供給が行われるようにしてもよ
い。
段は、すくなくとも前記内燃機関内の熱媒体の温度を計
測し、前記内燃機関内の温度が所定温度以下のときにの
み、前記内燃機関に熱供給が行われるようにしてもよ
い。
【0020】内燃機関内の温度が所定温度よりも高いと
きは、熱の供給を行っても効果が小さい。しかし、内燃
機関に熱が供給されていない状態では、当該内燃機関の
温度は次第に低下するので、内燃機関内温度計測手段に
より計測された温度が所定温度以下になったときに、当
該内燃機関に熱を供給する。このように、熱供給の効果
が大きいときにのみ熱供給を行う。
きは、熱の供給を行っても効果が小さい。しかし、内燃
機関に熱が供給されていない状態では、当該内燃機関の
温度は次第に低下するので、内燃機関内温度計測手段に
より計測された温度が所定温度以下になったときに、当
該内燃機関に熱を供給する。このように、熱供給の効果
が大きいときにのみ熱供給を行う。
【0021】本発明においては、前記蓄熱装置は、熱媒
体の温度を上昇させる加熱手段を具備することができ
る。
体の温度を上昇させる加熱手段を具備することができ
る。
【0022】熱媒体を介して熱の供給が行われると、蓄
熱装置内に蓄えられた熱は減少する。そして、蓄熱装置
内に蓄えられた熱が所定量以下に低下すると、内燃機関
に熱を供給しても、当該内燃機関の温度を所定温度まで
上昇させることができなくなり、エミッション性能等が
悪化する虞がある。また、長期間に亘り内燃機関が運転
されずに放置された場合には、蓄熱装置から熱が徐々に
流出し、蓄えられた熱は減少する。このような場合に、
前記加熱手段が熱媒体を加熱すると、蓄熱装置は失った
熱を供給され、再度内燃機関の温度を所定温度まで上昇
させることができる。
熱装置内に蓄えられた熱は減少する。そして、蓄熱装置
内に蓄えられた熱が所定量以下に低下すると、内燃機関
に熱を供給しても、当該内燃機関の温度を所定温度まで
上昇させることができなくなり、エミッション性能等が
悪化する虞がある。また、長期間に亘り内燃機関が運転
されずに放置された場合には、蓄熱装置から熱が徐々に
流出し、蓄えられた熱は減少する。このような場合に、
前記加熱手段が熱媒体を加熱すると、蓄熱装置は失った
熱を供給され、再度内燃機関の温度を所定温度まで上昇
させることができる。
【0023】本発明においては、前記加熱手段は、前記
熱供給手段が熱媒体の循環を停止したときに加熱を開始
することができる。
熱供給手段が熱媒体の循環を停止したときに加熱を開始
することができる。
【0024】このようにすると、内燃機関に供給して失
われた熱を即座に補充することができ、次回の熱の供給
に早期に対応することができる。また、加熱を行う時間
を長くとれるので熱媒体を十分に加熱することができ
る。
われた熱を即座に補充することができ、次回の熱の供給
に早期に対応することができる。また、加熱を行う時間
を長くとれるので熱媒体を十分に加熱することができ
る。
【0025】本発明においては、前記熱媒体温度計測手
段は、すくなくとも前記蓄熱装置内部の熱媒体の温度を
計測し、前記加熱手段は、前記蓄熱装置内の熱媒体の温
度が所定温度以下のときに加熱を開始することができ
る。
段は、すくなくとも前記蓄熱装置内部の熱媒体の温度を
計測し、前記加熱手段は、前記蓄熱装置内の熱媒体の温
度が所定温度以下のときに加熱を開始することができ
る。
【0026】ここで、蓄熱装置内の温度が高いときには
加熱する必要が無い。そこで、蓄熱装置内の温度が低下
して加熱の必要が生じたときに限り加熱を行うことによ
り電力の消費量を低減することができる。
加熱する必要が無い。そこで、蓄熱装置内の温度が低下
して加熱の必要が生じたときに限り加熱を行うことによ
り電力の消費量を低減することができる。
【0027】本発明においては、前記熱媒体温度計測手
段は、すくなくとも前記内燃機関内の熱媒体の温度を計
測し、前記加熱手段は、前記内燃機関内の熱媒体の温度
が所定温度以下のときに加熱を開始することができる。
段は、すくなくとも前記内燃機関内の熱媒体の温度を計
測し、前記加熱手段は、前記内燃機関内の熱媒体の温度
が所定温度以下のときに加熱を開始することができる。
【0028】即ち、内燃機関内の温度が所定温度よりも
高いときには、熱を供給する必要がないために、熱媒体
を加熱する必要も無いので、所定温度以下に下がったと
きに加熱を開始すれば電力の消費量を低減することがで
きる。
高いときには、熱を供給する必要がないために、熱媒体
を加熱する必要も無いので、所定温度以下に下がったと
きに加熱を開始すれば電力の消費量を低減することがで
きる。
【0029】本発明においては、前記熱媒体温度計測手
段は、前記蓄熱装置内部の熱媒体の温度又は前記内燃機
関内部の熱媒体のすくなくとも一方の温度を計測し、前
記加熱手段は、前記熱供給手段が熱媒体の循環を停止し
たときに、前記蓄熱装置内の熱媒体の温度又は前記内燃
機関内の熱媒体の温度のすくなくとも一方に基づいて、
加熱を開始する時期を決定することができる。
段は、前記蓄熱装置内部の熱媒体の温度又は前記内燃機
関内部の熱媒体のすくなくとも一方の温度を計測し、前
記加熱手段は、前記熱供給手段が熱媒体の循環を停止し
たときに、前記蓄熱装置内の熱媒体の温度又は前記内燃
機関内の熱媒体の温度のすくなくとも一方に基づいて、
加熱を開始する時期を決定することができる。
【0030】前記熱供給手段により熱の供給が行われる
と、その度に蓄熱装置に蓄えられた熱が消費され熱量は
減少する。そして、熱媒体の温度は低下する。この低下
したときの温度に基づいて熱媒体の加熱を開始する時期
の決定が行われる。
と、その度に蓄熱装置に蓄えられた熱が消費され熱量は
減少する。そして、熱媒体の温度は低下する。この低下
したときの温度に基づいて熱媒体の加熱を開始する時期
の決定が行われる。
【0031】本発明においては、前記加熱手段は、電力
を供給されて温度が上昇するヒータと、前記ヒータに供
給する電力量を制御する供給電力制御手段と、を具備す
ることができる。
を供給されて温度が上昇するヒータと、前記ヒータに供
給する電力量を制御する供給電力制御手段と、を具備す
ることができる。
【0032】車両に搭載された内燃機関においては、前
記加熱手段には車両に搭載された蓄電池から電力を得る
電気式のヒータを用いることが好適である。
記加熱手段には車両に搭載された蓄電池から電力を得る
電気式のヒータを用いることが好適である。
【0033】本発明においては、前記加熱手段は、電力
を供給されて温度が上昇するヒータと、前記ヒータに供
給する電力量を制御する供給電力制御手段と、を夫々複
数具備することができる。
を供給されて温度が上昇するヒータと、前記ヒータに供
給する電力量を制御する供給電力制御手段と、を夫々複
数具備することができる。
【0034】蓄熱装置内の温度が低いときには、複数の
ヒータを同時に使用すると、単一のヒータを使用したと
きと比較して蓄熱装置内の温度を早期に上昇させること
ができる。また、蓄熱装置内の温度が上昇した後は、単
一のヒータを使用して保温すると、複数のヒータを使用
したときと比較して電力の消費量を低減することができ
る。
ヒータを同時に使用すると、単一のヒータを使用したと
きと比較して蓄熱装置内の温度を早期に上昇させること
ができる。また、蓄熱装置内の温度が上昇した後は、単
一のヒータを使用して保温すると、複数のヒータを使用
したときと比較して電力の消費量を低減することができ
る。
【0035】本発明においては、前記加熱手段は、電力
を供給されて温度が上昇するヒータと、前記ヒータに供
給する電力量を制御する供給電力制御手段と、を夫々複
数具備し、夫々のヒータの出力が異なるように設定する
ことができる。
を供給されて温度が上昇するヒータと、前記ヒータに供
給する電力量を制御する供給電力制御手段と、を夫々複
数具備し、夫々のヒータの出力が異なるように設定する
ことができる。
【0036】このように構成された加熱手段は、夫々出
力の異なるヒータを状況により使い分けることができ
る。
力の異なるヒータを状況により使い分けることができ
る。
【0037】本発明においては、前記熱媒体温度計測手
段は、すくなくとも前記蓄熱装置内部の熱媒体の温度を
計測し、前記加熱手段は、前記蓄熱装置内の熱媒体の温
度が所定温度になるまでは、第1の所定の出力で加熱を
行い、所定温度に達した後は、前記第1の所定の出力よ
りも小さな第2の所定の出力で加熱を行うことができ
る。
段は、すくなくとも前記蓄熱装置内部の熱媒体の温度を
計測し、前記加熱手段は、前記蓄熱装置内の熱媒体の温
度が所定温度になるまでは、第1の所定の出力で加熱を
行い、所定温度に達した後は、前記第1の所定の出力よ
りも小さな第2の所定の出力で加熱を行うことができ
る。
【0038】このようにすると、蓄熱装置内部の温度を
上昇させる必要が生じたときには、大きな電力で早期に
加熱を行い、所定温度に達した後は、小さな電力で保温
を行うことができる。
上昇させる必要が生じたときには、大きな電力で早期に
加熱を行い、所定温度に達した後は、小さな電力で保温
を行うことができる。
【0039】本発明においては、前記熱媒体温度計測手
段は、すくなくとも前記蓄熱装置内部の熱媒体の温度を
計測し、前記供給電力制御手段は、前記蓄熱装置内の熱
媒体の温度に基づいて出力制御を行うことができる。
段は、すくなくとも前記蓄熱装置内部の熱媒体の温度を
計測し、前記供給電力制御手段は、前記蓄熱装置内の熱
媒体の温度に基づいて出力制御を行うことができる。
【0040】また、上記課題を達成するために本発明の
蓄熱装置を備えた内燃機関は、以下の手段を採用した。
即ち、熱を蓄える蓄熱装置を具備した内燃機関であっ
て、熱媒体を循環させる循環系と、前記循環系を循環す
る熱媒体を介して前記蓄熱装置が蓄えた熱を当該内燃機
関に供給する熱供給手段と、前記蓄熱装置内部の熱媒体
の温度を計測する蓄熱装置内温度計測手段と、前記内燃
機関内部の熱媒体の温度を計測する内燃機関内温度計測
手段と、前記内燃機関により熱が供給されたときの効果
を前記蓄熱装置内温度計測手段及び前記内燃機関内温度
計測手段の計測結果に基づいて判定する再供給効果判定
手段と、を具備し、前記再供給効果判定手段は反復して
熱供給の効果を判定し、熱供給を行うと効果があると判
定されたときに、前記熱供給手段により熱の供給が行わ
れることを特徴とする。
蓄熱装置を備えた内燃機関は、以下の手段を採用した。
即ち、熱を蓄える蓄熱装置を具備した内燃機関であっ
て、熱媒体を循環させる循環系と、前記循環系を循環す
る熱媒体を介して前記蓄熱装置が蓄えた熱を当該内燃機
関に供給する熱供給手段と、前記蓄熱装置内部の熱媒体
の温度を計測する蓄熱装置内温度計測手段と、前記内燃
機関内部の熱媒体の温度を計測する内燃機関内温度計測
手段と、前記内燃機関により熱が供給されたときの効果
を前記蓄熱装置内温度計測手段及び前記内燃機関内温度
計測手段の計測結果に基づいて判定する再供給効果判定
手段と、を具備し、前記再供給効果判定手段は反復して
熱供給の効果を判定し、熱供給を行うと効果があると判
定されたときに、前記熱供給手段により熱の供給が行わ
れることを特徴とする。
【0041】このように構成された蓄熱装置を備えた内
燃機関では、内燃機関の運転中に発生した熱が、内燃機
関の運転停止後においても蓄熱装置により保存される。
この蓄熱装置により蓄えられた熱は、熱媒体を介して循
環系を循環する。そして、循環している熱媒体は内燃機
関に熱を供給する。
燃機関では、内燃機関の運転中に発生した熱が、内燃機
関の運転停止後においても蓄熱装置により保存される。
この蓄熱装置により蓄えられた熱は、熱媒体を介して循
環系を循環する。そして、循環している熱媒体は内燃機
関に熱を供給する。
【0042】このようにして、蓄熱装置は内燃機関に熱
を供給することにより熱を失い、又、内燃機関は熱を供
給され、機関始動前においても当該内燃機関の温度を上
昇させることができる。
を供給することにより熱を失い、又、内燃機関は熱を供
給され、機関始動前においても当該内燃機関の温度を上
昇させることができる。
【0043】蓄熱装置内温度計測手段は、前記蓄熱装置
内部の熱媒体の温度を計測する。熱の供給が行われてい
ないときには、蓄熱装置内の温度は略一定となる。一
方、熱の供給が行われると、熱を失った蓄熱装置内の温
度は低下する。
内部の熱媒体の温度を計測する。熱の供給が行われてい
ないときには、蓄熱装置内の温度は略一定となる。一
方、熱の供給が行われると、熱を失った蓄熱装置内の温
度は低下する。
【0044】また、内燃機関内温度計測手段は、前記内
燃機関内部の熱媒体の温度を計測する。
燃機関内部の熱媒体の温度を計測する。
【0045】そして、再供給効果判定手段は、前記蓄熱
装置内温度計測手段と前記内燃機関内温度計測手段の計
測結果とに基づいて、内燃機関に熱を供給したときに熱
供給の効果があるか否かを判定する。この再供給効果判
定手段の判定結果に基づいて熱供給を行うと、熱供給の
効果があるかぎり内燃機関に熱を供給することができ、
内燃機関を長期間に亘って昇温することができる。
装置内温度計測手段と前記内燃機関内温度計測手段の計
測結果とに基づいて、内燃機関に熱を供給したときに熱
供給の効果があるか否かを判定する。この再供給効果判
定手段の判定結果に基づいて熱供給を行うと、熱供給の
効果があるかぎり内燃機関に熱を供給することができ、
内燃機関を長期間に亘って昇温することができる。
【0046】本発明においては、前記内燃機関内温度計
測手段により計測された温度が、前記蓄熱装置内温度計
測手段により計測された温度よりも低いときに、前記内
燃機関に熱供給が行われるようにしてもよい。
測手段により計測された温度が、前記蓄熱装置内温度計
測手段により計測された温度よりも低いときに、前記内
燃機関に熱供給が行われるようにしてもよい。
【0047】本発明においては、前記蓄熱装置内温度計
測手段と前記内燃機関内温度計測手段とにより計測され
た温度の偏差が所定値以上のときに、前記内燃機関に熱
供給が行われるようにしてもよい。
測手段と前記内燃機関内温度計測手段とにより計測され
た温度の偏差が所定値以上のときに、前記内燃機関に熱
供給が行われるようにしてもよい。
【0048】本発明においては、前記内燃機関内温度計
測手段により計測された温度が所定温度以下のときに、
前記内燃機関に熱供給が行われるようにしてもよい。
測手段により計測された温度が所定温度以下のときに、
前記内燃機関に熱供給が行われるようにしてもよい。
【0049】本発明においては、前記蓄熱装置は、熱媒
体の温度を上昇させる加熱手段を具備することができ
る。
体の温度を上昇させる加熱手段を具備することができ
る。
【0050】本発明においては、前記加熱手段は、前記
熱供給手段が熱媒体の循環を停止したときに加熱を開始
することができる。
熱供給手段が熱媒体の循環を停止したときに加熱を開始
することができる。
【0051】本発明においては、前記加熱手段は、前記
蓄熱装置内温度計測手段により計測された温度が所定温
度以下のときに加熱を開始することができる。
蓄熱装置内温度計測手段により計測された温度が所定温
度以下のときに加熱を開始することができる。
【0052】本発明においては、前記加熱手段は、前記
内燃機関内温度計測手段により計測された温度が所定温
度以下のときに加熱を開始することができる。
内燃機関内温度計測手段により計測された温度が所定温
度以下のときに加熱を開始することができる。
【0053】本発明においては、前記加熱手段は、前記
熱供給手段が熱媒体の循環を停止したときに、前記蓄熱
装置内温度計測手段又は前記内燃機関内温度計測手段の
少なくとも一方により計測された温度に基づいて、加熱
を開始する時期を決定することができる。
熱供給手段が熱媒体の循環を停止したときに、前記蓄熱
装置内温度計測手段又は前記内燃機関内温度計測手段の
少なくとも一方により計測された温度に基づいて、加熱
を開始する時期を決定することができる。
【0054】本発明においては、前記加熱手段は、電力
を供給されて温度が上昇するヒータと、前記ヒータに供
給する電力量を制御する供給電力制御手段と、を具備す
ることができる。
を供給されて温度が上昇するヒータと、前記ヒータに供
給する電力量を制御する供給電力制御手段と、を具備す
ることができる。
【0055】本発明においては、前記加熱手段は、電力
を供給されて温度が上昇するヒータと、前記ヒータに供
給する電力量を制御する供給電力制御手段と、を夫々複
数具備することができる。
を供給されて温度が上昇するヒータと、前記ヒータに供
給する電力量を制御する供給電力制御手段と、を夫々複
数具備することができる。
【0056】本発明においては、前記加熱手段は、電力
を供給されて温度が上昇するヒータと、前記ヒータに供
給する電力量を制御する供給電力制御手段と、を夫々複
数具備し、夫々のヒータの出力が異なるように設定する
ことができる。
を供給されて温度が上昇するヒータと、前記ヒータに供
給する電力量を制御する供給電力制御手段と、を夫々複
数具備し、夫々のヒータの出力が異なるように設定する
ことができる。
【0057】本発明においては、前記加熱手段は、蓄熱
装置内温度計測手段により計測された温度が所定温度に
なるまでは、第1の所定の出力で加熱を行い、所定温度
に達した後は、前記第1の所定の出力よりも小さな第2
の所定の出力で加熱を行うことができる。
装置内温度計測手段により計測された温度が所定温度に
なるまでは、第1の所定の出力で加熱を行い、所定温度
に達した後は、前記第1の所定の出力よりも小さな第2
の所定の出力で加熱を行うことができる。
【0058】本発明においては、前記供給電力制御手段
は、前記蓄熱装置内温度計測手段により計測された温度
に基づいて出力制御を行うことができる。
は、前記蓄熱装置内温度計測手段により計測された温度
に基づいて出力制御を行うことができる。
【0059】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る内燃機関の蓄
熱装置の具体的な実施態様について図面に基づいて説明
する。ここでは、本発明に係る内燃機関の蓄熱装置を車
両駆動用の直接噴射式ガソリン機関に適用した場合を例
に挙げて説明する。 <第1の実施の形態>図1は、本発明に係る内燃機関の
蓄熱装置を適用するエンジン1とその冷却水が循環する
冷却水通路(循環通路)A、B、Cとを併せ示す概略構
成図である。
熱装置の具体的な実施態様について図面に基づいて説明
する。ここでは、本発明に係る内燃機関の蓄熱装置を車
両駆動用の直接噴射式ガソリン機関に適用した場合を例
に挙げて説明する。 <第1の実施の形態>図1は、本発明に係る内燃機関の
蓄熱装置を適用するエンジン1とその冷却水が循環する
冷却水通路(循環通路)A、B、Cとを併せ示す概略構
成図である。
【0060】図1に示すエンジン1は、4つのシリンダ
2を有する水冷式の4サイクル・ガソリン機関である。
2を有する水冷式の4サイクル・ガソリン機関である。
【0061】エンジン1の外郭は、シリンダヘッド1
a、シリンダヘッド1aの下部に連結されたシリンダブ
ロック1b、シリンダブロック1bの更に下部に連結さ
れたオイルパン1cを備えて構成される。
a、シリンダヘッド1aの下部に連結されたシリンダブ
ロック1b、シリンダブロック1bの更に下部に連結さ
れたオイルパン1cを備えて構成される。
【0062】エンジン1は、各シリンダ2の燃焼室に燃
料を噴射供給する燃料噴射弁5を備えている。
料を噴射供給する燃料噴射弁5を備えている。
【0063】シリンダ2内部にはピストン3が挿入さ
れ、当該ピストン3にはコネクティングロッド4の一端
側が接続され、コネクティングロッド4の他端側は図示
しないクランクシャフトに接続されている。
れ、当該ピストン3にはコネクティングロッド4の一端
側が接続され、コネクティングロッド4の他端側は図示
しないクランクシャフトに接続されている。
【0064】シリンダヘッド1a及びシリンダブロック
1bには冷却水が循環するための通路であるウォータジ
ャケット23が設けられている。このウォータジャケッ
ト23の入口には、冷却水をエンジン1外部から吸い込
み、エンジン1内部に吐出させるウォータポンプ6が設
けられている。このウォータポンプ6は、エンジン1の
出力軸の回転トルクを駆動源として作動するポンプであ
る。即ち、ウォータポンプ6は、エンジン1が運転され
ているときに限り作動する。また、エンジン1には、ウ
ォータジャケット23内の冷却水の温度に応じた信号を
発信するエンジン内冷却水温度センサ29が取り付けら
れている。
1bには冷却水が循環するための通路であるウォータジ
ャケット23が設けられている。このウォータジャケッ
ト23の入口には、冷却水をエンジン1外部から吸い込
み、エンジン1内部に吐出させるウォータポンプ6が設
けられている。このウォータポンプ6は、エンジン1の
出力軸の回転トルクを駆動源として作動するポンプであ
る。即ち、ウォータポンプ6は、エンジン1が運転され
ているときに限り作動する。また、エンジン1には、ウ
ォータジャケット23内の冷却水の温度に応じた信号を
発信するエンジン内冷却水温度センサ29が取り付けら
れている。
【0065】エンジン1に冷却水を循環させるための通
路は、ラジエータ9を循環する循環通路A、ヒータコア
13を循環する循環通路B、蓄熱装置10を循環する循
環通路Cに分別される。各循環通路の一部には他の循環
通路と共有されている個所がある。
路は、ラジエータ9を循環する循環通路A、ヒータコア
13を循環する循環通路B、蓄熱装置10を循環する循
環通路Cに分別される。各循環通路の一部には他の循環
通路と共有されている個所がある。
【0066】循環通路Aは、主に、冷却水の熱をラジエ
ータ9から放出させることにより、冷却水の温度を低下
させる機能を有する。
ータ9から放出させることにより、冷却水の温度を低下
させる機能を有する。
【0067】循環通路Aは、ラジエータ入口側通路A
1、ラジエータ出口側通路A2、ラジエータ9、ウォー
タジャケット23で構成されている。シリンダヘッド1
aには、ラジエータ入口側通路A1の一端が接続され、
ラジエータ入口側通路A1の他端は、ラジエータ9の入
口に接続される。ラジエータ入口側通路A1の途中には
ECU22からの信号により開閉する遮断弁31が介在
する。
1、ラジエータ出口側通路A2、ラジエータ9、ウォー
タジャケット23で構成されている。シリンダヘッド1
aには、ラジエータ入口側通路A1の一端が接続され、
ラジエータ入口側通路A1の他端は、ラジエータ9の入
口に接続される。ラジエータ入口側通路A1の途中には
ECU22からの信号により開閉する遮断弁31が介在
する。
【0068】ラジエータ9の出口には、ラジエータ出口
側通路A2の一端が接続され、ラジエータ出口側通路A
2の他端はシリンダブロック1bに接続されている。ラ
ジエータ9の出口からシリンダブロック1bに至るラジ
エータ出口側通路A2上には、冷却水の温度が所定温度
になると開弁するサーモスタット8が設けられている。
また、ラジエータ出口側通路A2とシリンダブロック1
bとの接続部には、ウォータポンプ6が介在する。
側通路A2の一端が接続され、ラジエータ出口側通路A
2の他端はシリンダブロック1bに接続されている。ラ
ジエータ9の出口からシリンダブロック1bに至るラジ
エータ出口側通路A2上には、冷却水の温度が所定温度
になると開弁するサーモスタット8が設けられている。
また、ラジエータ出口側通路A2とシリンダブロック1
bとの接続部には、ウォータポンプ6が介在する。
【0069】循環通路Bは、主に、冷却水の熱をヒータ
コア13から放出させることにより、車室内雰囲気温度
を上昇させる機能を有する。
コア13から放出させることにより、車室内雰囲気温度
を上昇させる機能を有する。
【0070】循環通路Bは、ヒータコア入口側通路B
1、ヒータコア出口側通路B2、ヒータコア13で構成
されている。ヒータコア入口側通路B1の一端は、ラジ
エータ入口側通路A1の途中に接続される。シリンダヘ
ッド1aからこの接続部までの通路は、ラジエータ入口
側通路A1と共用になる。又、ヒータコア入口側通路B
1の他端は、ヒータコア13の入口に接続される。ヒー
タコア13の出口には、ヒータコア出口側通路B2の一
端が接続され、ヒータコア出口側通路B2の他端は、ラ
ジエータ出口側通路A2の途中のサーモスタット8とウ
ォータポンプ6との間に接続されている。この接続部か
らシリンダブロック1bまでの通路は、ラジエータ出口
側通路A2と共用となる。更に、ウォータジャケット2
3も共用される。
1、ヒータコア出口側通路B2、ヒータコア13で構成
されている。ヒータコア入口側通路B1の一端は、ラジ
エータ入口側通路A1の途中に接続される。シリンダヘ
ッド1aからこの接続部までの通路は、ラジエータ入口
側通路A1と共用になる。又、ヒータコア入口側通路B
1の他端は、ヒータコア13の入口に接続される。ヒー
タコア13の出口には、ヒータコア出口側通路B2の一
端が接続され、ヒータコア出口側通路B2の他端は、ラ
ジエータ出口側通路A2の途中のサーモスタット8とウ
ォータポンプ6との間に接続されている。この接続部か
らシリンダブロック1bまでの通路は、ラジエータ出口
側通路A2と共用となる。更に、ウォータジャケット2
3も共用される。
【0071】循環通路Cは、主に、冷却水の熱を蓄え、
又、この蓄えた熱を放出してエンジン1を温める機能を
有する。
又、この蓄えた熱を放出してエンジン1を温める機能を
有する。
【0072】循環通路Cは、蓄熱装置入口側通路C1、
蓄熱装置出口側通路C2、蓄熱装置10で構成されてい
る。蓄熱装置入口側通路C1の一端は、ラジエータ入口
側通路A1の途中に接続される。シリンダヘッド1aか
らこの接続部までの通路は、循環通路A及びBと共用さ
れる。また、蓄熱装置入口側通路C1の他端は、蓄熱装
置10の入口に接続される。蓄熱装置10の出口には、
蓄熱装置出口側通路C2の一端が接続され、蓄熱装置出
口側通路C2の他端は、シリンダヘッド1aに接続され
ている。エンジン1の内部では、循環通路A及びBとウ
ォータジャケット23を一部共用する。又、蓄熱装置1
0の入口及び出口には、冷却水を図1中の矢印方向にの
み流通させるための逆止弁11が設けられている。蓄熱
装置10の内部には、蓄熱装置内に蓄えられた冷却水の
温度に応じて信号を発信する蓄熱装置内冷却水温度セン
サ28が設けられている。更に、蓄熱装置入口側通路C
1の途中で、且つ、逆止弁11の上流側には、電動ウォ
ータポンプ12が介在している。
蓄熱装置出口側通路C2、蓄熱装置10で構成されてい
る。蓄熱装置入口側通路C1の一端は、ラジエータ入口
側通路A1の途中に接続される。シリンダヘッド1aか
らこの接続部までの通路は、循環通路A及びBと共用さ
れる。また、蓄熱装置入口側通路C1の他端は、蓄熱装
置10の入口に接続される。蓄熱装置10の出口には、
蓄熱装置出口側通路C2の一端が接続され、蓄熱装置出
口側通路C2の他端は、シリンダヘッド1aに接続され
ている。エンジン1の内部では、循環通路A及びBとウ
ォータジャケット23を一部共用する。又、蓄熱装置1
0の入口及び出口には、冷却水を図1中の矢印方向にの
み流通させるための逆止弁11が設けられている。蓄熱
装置10の内部には、蓄熱装置内に蓄えられた冷却水の
温度に応じて信号を発信する蓄熱装置内冷却水温度セン
サ28が設けられている。更に、蓄熱装置入口側通路C
1の途中で、且つ、逆止弁11の上流側には、電動ウォ
ータポンプ12が介在している。
【0073】このように構成された循環通路では、循環
通路Aにおいては、エンジン1が運転中には、図示しな
いクランクシャフトの回転トルクがウォータポンプ6の
入力軸へ伝達されると、ウォータポンプ6は、図示しな
いクランクシャフトから該ウォータポンプ6の入力軸へ
伝達された回転トルクに応じた圧力で冷却水を吐出す
る。即ち、エンジン1が停止中にはウォータポンプ6が
停止するので、冷却水が循環通路Aを循環することはな
い。
通路Aにおいては、エンジン1が運転中には、図示しな
いクランクシャフトの回転トルクがウォータポンプ6の
入力軸へ伝達されると、ウォータポンプ6は、図示しな
いクランクシャフトから該ウォータポンプ6の入力軸へ
伝達された回転トルクに応じた圧力で冷却水を吐出す
る。即ち、エンジン1が停止中にはウォータポンプ6が
停止するので、冷却水が循環通路Aを循環することはな
い。
【0074】前記ウォータポンプ6から吐出された冷却
水は、ウォータジャケット23を流通する。このとき
に、シリンダヘッド1a及びシリンダブロック1bと冷
却水との間で熱の移動が行われる。シリンダ2内で燃焼
により発生した熱の一部は、シリンダ2の壁面へ伝わ
り、更にシリンダヘッド1a及びシリンダブロック1b
の内部を伝わってシリンダヘッド1a及びシリンダブロ
ック1b全体の温度が上昇する。シリンダヘッド1a及
びシリンダブロック1bに伝わった熱の一部は、ウォー
タジャケット23内部の冷却水に伝わり、当該冷却水の
温度を上昇させる。また、その分熱を失ったシリンダヘ
ッド1a及びシリンダブロック1bの温度は低下する。
このようにして、温度が上昇した冷却水は、シリンダブ
ロック1bからラジエータ入口側通路A1へ流出する。
水は、ウォータジャケット23を流通する。このとき
に、シリンダヘッド1a及びシリンダブロック1bと冷
却水との間で熱の移動が行われる。シリンダ2内で燃焼
により発生した熱の一部は、シリンダ2の壁面へ伝わ
り、更にシリンダヘッド1a及びシリンダブロック1b
の内部を伝わってシリンダヘッド1a及びシリンダブロ
ック1b全体の温度が上昇する。シリンダヘッド1a及
びシリンダブロック1bに伝わった熱の一部は、ウォー
タジャケット23内部の冷却水に伝わり、当該冷却水の
温度を上昇させる。また、その分熱を失ったシリンダヘ
ッド1a及びシリンダブロック1bの温度は低下する。
このようにして、温度が上昇した冷却水は、シリンダブ
ロック1bからラジエータ入口側通路A1へ流出する。
【0075】ラジエータ入口側通路A1へ流出した冷却
水は、当該ラジエータ入口側通路A1を流通し遮断弁3
1に到達する。遮断弁31は、ECU22からの信号に
より、エンジン1の運転中には開弁され、エンジン1の
停止中には閉弁される。エンジン1の運転中には、冷却
水は遮断弁31を通過してラジエータ入口側通路A1を
流通した後ラジエータ9に流入する。ラジエータ9で
は、外気と冷却水との間で熱の移動が行われる。温度が
高くなっている冷却水の熱の一部は、ラジエータ9の壁
面へ伝わり、更にラジエータ9の内部を伝わってラジエ
ータ9全体の温度が上昇する。ラジエータ9に伝わった
熱の一部は、外気に伝わり、当該外気の温度を上昇させ
る。また、その分熱を失った冷却水の温度は低下する。
温度が低下した冷却水は、ラジエータ9から流出する。
水は、当該ラジエータ入口側通路A1を流通し遮断弁3
1に到達する。遮断弁31は、ECU22からの信号に
より、エンジン1の運転中には開弁され、エンジン1の
停止中には閉弁される。エンジン1の運転中には、冷却
水は遮断弁31を通過してラジエータ入口側通路A1を
流通した後ラジエータ9に流入する。ラジエータ9で
は、外気と冷却水との間で熱の移動が行われる。温度が
高くなっている冷却水の熱の一部は、ラジエータ9の壁
面へ伝わり、更にラジエータ9の内部を伝わってラジエ
ータ9全体の温度が上昇する。ラジエータ9に伝わった
熱の一部は、外気に伝わり、当該外気の温度を上昇させ
る。また、その分熱を失った冷却水の温度は低下する。
温度が低下した冷却水は、ラジエータ9から流出する。
【0076】ラジエータ9から流出した冷却水は、ラジ
エータ出口側通路A2を流通してサーモスタットに到達
する。ここで、サーモスタット8は、ヒータコア出口側
通路B2を流通する冷却水の温度が所定温度に達すると
ワックスの熱膨張により自動的に開弁する。即ち、ヒー
タコア出口側通路B2を流通する冷却水の温度が所定温
度に達していなければ、ラジエータ出口側通路A2は遮
断され冷却水は流通しない。
エータ出口側通路A2を流通してサーモスタットに到達
する。ここで、サーモスタット8は、ヒータコア出口側
通路B2を流通する冷却水の温度が所定温度に達すると
ワックスの熱膨張により自動的に開弁する。即ち、ヒー
タコア出口側通路B2を流通する冷却水の温度が所定温
度に達していなければ、ラジエータ出口側通路A2は遮
断され冷却水は流通しない。
【0077】サーモスタット8が開弁しているときに
は、当該サーモスタット8を通過した冷却水はウォータ
ポンプ6に流入する。
は、当該サーモスタット8を通過した冷却水はウォータ
ポンプ6に流入する。
【0078】このようにして、ラジエータ9で温度が下
降した冷却水は、再びウォータポンプ6からウォータジ
ャケット23へ吐出され温度が上昇する。
降した冷却水は、再びウォータポンプ6からウォータジ
ャケット23へ吐出され温度が上昇する。
【0079】一方、ラジエータ入口側通路A1を流通す
る冷却水の一部は、ヒータコア入口側通路B1に流入す
る。ヒータコア入口側通路B1に流入した冷却水は、当
該ヒータコア入口側通路B1を流通して、ヒータコア1
3に到達する。ヒータコア13は、車室内で空気と熱交
換を行い、熱の移動により昇温された空気は図示しない
送風機により車室内を循環し、車室内雰囲気温度が上昇
する。その後、冷却水は、ヒータコア13から流出し、
ヒータコア出口側通路B2を流通し、ラジエータ出口側
通路A2に到達する。このときに、サーモスタット8が
開弁しているときには、循環通路Aを流通する冷却水と
合流してウォータポンプ6へ流入する。一方、サーモス
タット8が閉弁しているときには、循環通路Bを流通し
てきた冷却水のみがウォータポンプ6に流入する。
る冷却水の一部は、ヒータコア入口側通路B1に流入す
る。ヒータコア入口側通路B1に流入した冷却水は、当
該ヒータコア入口側通路B1を流通して、ヒータコア1
3に到達する。ヒータコア13は、車室内で空気と熱交
換を行い、熱の移動により昇温された空気は図示しない
送風機により車室内を循環し、車室内雰囲気温度が上昇
する。その後、冷却水は、ヒータコア13から流出し、
ヒータコア出口側通路B2を流通し、ラジエータ出口側
通路A2に到達する。このときに、サーモスタット8が
開弁しているときには、循環通路Aを流通する冷却水と
合流してウォータポンプ6へ流入する。一方、サーモス
タット8が閉弁しているときには、循環通路Bを流通し
てきた冷却水のみがウォータポンプ6に流入する。
【0080】このようにして、ヒータ13で温度が下降
した冷却水は、再びウォータポンプ6からウォータジャ
ケット23へ吐出される。
した冷却水は、再びウォータポンプ6からウォータジャ
ケット23へ吐出される。
【0081】また、ラジエータ入口側通路A1を流通す
る冷却水の一部は、蓄熱装置入口側通路C1に流入す
る。蓄熱装置入口側通路C1に流入した冷却水は、当該
蓄熱装置入口側通路C1を流通して電動ウォータポンプ
12に到達する。電動ウォータポンプ12は、ECU2
2からの信号により作動して、所定の圧力で冷却水を吐
出する。
る冷却水の一部は、蓄熱装置入口側通路C1に流入す
る。蓄熱装置入口側通路C1に流入した冷却水は、当該
蓄熱装置入口側通路C1を流通して電動ウォータポンプ
12に到達する。電動ウォータポンプ12は、ECU2
2からの信号により作動して、所定の圧力で冷却水を吐
出する。
【0082】電動ウォータポンプ12が作動している場
合には、冷却水は所定の圧力で吐出され、蓄熱装置入口
側通路C1を流通して逆止弁11を通過し、蓄熱装置1
0に到達する。
合には、冷却水は所定の圧力で吐出され、蓄熱装置入口
側通路C1を流通して逆止弁11を通過し、蓄熱装置1
0に到達する。
【0083】蓄熱装置10は、外側容器10aと内側容
器10bとの間に真空の断熱空間が設けられ、冷却水注
入管10cから流入した冷却水は、冷却水注出管10d
から流出する。蓄熱装置10の内部に流入した冷却水
は、外部から断熱された状態となり保温される。蓄熱装
置10から流出した冷却水は、逆止弁11を通過し、蓄
熱装置出口側通路C2を流通してシリンダヘッド1aに
流入する。
器10bとの間に真空の断熱空間が設けられ、冷却水注
入管10cから流入した冷却水は、冷却水注出管10d
から流出する。蓄熱装置10の内部に流入した冷却水
は、外部から断熱された状態となり保温される。蓄熱装
置10から流出した冷却水は、逆止弁11を通過し、蓄
熱装置出口側通路C2を流通してシリンダヘッド1aに
流入する。
【0084】以上述べたように構成されたエンジン1に
は、当該エンジン1を制御するための電子制御ユニット
(ECU:Electronic Control Unit)22が併設され
ている。このECU22は、エンジン1の運転条件や運
転者の要求に応じてエンジン1の運転状態を制御し、
又、エンジン1の運転停止中にはエンジン1の昇温制御
(エンジンプレヒート制御)を行うユニットである。
は、当該エンジン1を制御するための電子制御ユニット
(ECU:Electronic Control Unit)22が併設され
ている。このECU22は、エンジン1の運転条件や運
転者の要求に応じてエンジン1の運転状態を制御し、
又、エンジン1の運転停止中にはエンジン1の昇温制御
(エンジンプレヒート制御)を行うユニットである。
【0085】ECU22には、クランクポジションセン
サ27、蓄熱装置内冷却水温度センサ28、エンジン内
冷却水温度センサ29等の各種センサが電気配線を介し
て接続され、上記した各種センサの出力信号がECU2
2に入力されるようになっている。
サ27、蓄熱装置内冷却水温度センサ28、エンジン内
冷却水温度センサ29等の各種センサが電気配線を介し
て接続され、上記した各種センサの出力信号がECU2
2に入力されるようになっている。
【0086】ECU22は、燃料噴射弁5、電動ウォー
タポンプ12、遮断弁31等を制御することが可能なよ
うに、これら燃料噴射弁5、電動ウォータポンプ12、
遮断弁31等と電気配線を介して接続されている。
タポンプ12、遮断弁31等を制御することが可能なよ
うに、これら燃料噴射弁5、電動ウォータポンプ12、
遮断弁31等と電気配線を介して接続されている。
【0087】ここで、図2に示すように、ECU22
は、双方向性バス350によって相互に接続されたCP
U351と、ROM352と、RAM353と、バック
アップRAM354と、入力ポート356と、出力ポー
ト357とを備えるとともに、前記入力ポート356に
接続されたA/Dコンバータ(A/D)355を備えて
いる。
は、双方向性バス350によって相互に接続されたCP
U351と、ROM352と、RAM353と、バック
アップRAM354と、入力ポート356と、出力ポー
ト357とを備えるとともに、前記入力ポート356に
接続されたA/Dコンバータ(A/D)355を備えて
いる。
【0088】前記入力ポート356は、クランクポジシ
ョンセンサ27のようにデジタル信号形式の信号を出力
するセンサの出力信号を入力し、それらの出力信号をC
PU351やRAM353へ送信する。
ョンセンサ27のようにデジタル信号形式の信号を出力
するセンサの出力信号を入力し、それらの出力信号をC
PU351やRAM353へ送信する。
【0089】前記入力ポート356は、蓄熱装置内冷却
水温度センサ28、エンジン内冷却水温度センサ29、
バッテリー30等のように、アナログ信号形式の信号を
出力するセンサのA/D355を介して入力し、それら
の出力信号をCPU351やRAM353へ送信する。
水温度センサ28、エンジン内冷却水温度センサ29、
バッテリー30等のように、アナログ信号形式の信号を
出力するセンサのA/D355を介して入力し、それら
の出力信号をCPU351やRAM353へ送信する。
【0090】前記出力ポート357は、燃料噴射弁5、
電動ウォータポンプ12、遮断弁31等と電気配線を介
して接続され、CPU351から出力される制御信号
を、前記した燃料噴射弁5、電動ウォータポンプ12、
遮断弁31等へ送信する。
電動ウォータポンプ12、遮断弁31等と電気配線を介
して接続され、CPU351から出力される制御信号
を、前記した燃料噴射弁5、電動ウォータポンプ12、
遮断弁31等へ送信する。
【0091】前記ROM352は、燃料噴射弁5を制御
するための燃料噴射制御ルーチン、電動ウォータポンプ
12を制御するための電動ウォータポンプ制御ルーチ
ン、遮断弁31を制御するための遮断弁制御ルーチン等
のアプリケーションプログラムを記憶している。
するための燃料噴射制御ルーチン、電動ウォータポンプ
12を制御するための電動ウォータポンプ制御ルーチ
ン、遮断弁31を制御するための遮断弁制御ルーチン等
のアプリケーションプログラムを記憶している。
【0092】前記ROM352は、上記したアプリケー
ションプログラムに加え、各種の制御マップを記憶して
いる。前記制御マップは、例えば、エンジン1の運転状
態と基本燃料噴射量(基本燃料噴射時間)との関係を示
す燃料噴射量制御マップ、エンジン1の運転状態と基本
燃料噴射時期との関係を示す燃料噴射時期制御マップ等
である。
ションプログラムに加え、各種の制御マップを記憶して
いる。前記制御マップは、例えば、エンジン1の運転状
態と基本燃料噴射量(基本燃料噴射時間)との関係を示
す燃料噴射量制御マップ、エンジン1の運転状態と基本
燃料噴射時期との関係を示す燃料噴射時期制御マップ等
である。
【0093】前記RAM353は、各センサからの出力
信号やCPU351の演算結果等を格納する。前記演算
結果は、例えば、クランクポジションセンサ27がパル
ス信号を出力する時間的な間隔に基づいて算出される機
関回転数である。これらのデータは、クランクポジショ
ンセンサ27がパルス信号を出力する都度、最新のデー
タに書き換えられる。
信号やCPU351の演算結果等を格納する。前記演算
結果は、例えば、クランクポジションセンサ27がパル
ス信号を出力する時間的な間隔に基づいて算出される機
関回転数である。これらのデータは、クランクポジショ
ンセンサ27がパルス信号を出力する都度、最新のデー
タに書き換えられる。
【0094】前記バックアップRAM354は、エンジ
ン1の運転停止後もデータを記憶可能な不揮発性のメモ
リである。
ン1の運転停止後もデータを記憶可能な不揮発性のメモ
リである。
【0095】次に、本実施の形態に係るエンジン1の昇
温制御(以下、「エンジンプレヒート制御」と称す
る。)についてその概略を説明する。
温制御(以下、「エンジンプレヒート制御」と称す
る。)についてその概略を説明する。
【0096】エンジン1の運転中に、ECU22が電動
ウォータポンプ12に信号を送り、当該電動ウォータポ
ンプ12を作動させると、循環通路Cに冷却水が循環す
る。すると、蓄熱装置10の内部には、エンジン1で昇
温された冷却水が流通し、蓄熱装置10の内部は温度の
高い冷却水で満たされる。そして、エンジン1が停止し
た後、ECU22が電動ウォータポンプ12の作動を停
止すれば、蓄熱装置10に温度の高い冷却水を蓄えるこ
とができる。蓄えられた冷却水は、蓄熱装置10の保温
効果により温度の低下が抑制される。
ウォータポンプ12に信号を送り、当該電動ウォータポ
ンプ12を作動させると、循環通路Cに冷却水が循環す
る。すると、蓄熱装置10の内部には、エンジン1で昇
温された冷却水が流通し、蓄熱装置10の内部は温度の
高い冷却水で満たされる。そして、エンジン1が停止し
た後、ECU22が電動ウォータポンプ12の作動を停
止すれば、蓄熱装置10に温度の高い冷却水を蓄えるこ
とができる。蓄えられた冷却水は、蓄熱装置10の保温
効果により温度の低下が抑制される。
【0097】ECU22は、蓄熱装置10に蓄えられた
温度の高い冷却水をエンジン1の停止中にシリンダヘッ
ド1aに循環させ、当該シリンダヘッド1aの昇温制御
を行う。ここで、エンジン1が停止するとウォータポン
プ6も停止するために、エンジン1の停止中には電動ウ
ォータポンプ12を作動させて冷却水を循環させる。
温度の高い冷却水をエンジン1の停止中にシリンダヘッ
ド1aに循環させ、当該シリンダヘッド1aの昇温制御
を行う。ここで、エンジン1が停止するとウォータポン
プ6も停止するために、エンジン1の停止中には電動ウ
ォータポンプ12を作動させて冷却水を循環させる。
【0098】電動ウォータポンプ12は、ECU22か
らの信号に基づいて作動し、所定の圧力で冷却水を吐出
する。吐出された冷却水は、蓄熱装置入口側通路C1を
流通して逆止弁11を通過し、蓄熱装置10に到達す
る。このときに蓄熱装置10に流入する冷却水は、エン
ジン1の停止中に温度が低下した冷却水である。
らの信号に基づいて作動し、所定の圧力で冷却水を吐出
する。吐出された冷却水は、蓄熱装置入口側通路C1を
流通して逆止弁11を通過し、蓄熱装置10に到達す
る。このときに蓄熱装置10に流入する冷却水は、エン
ジン1の停止中に温度が低下した冷却水である。
【0099】蓄熱装置10の内部に貯留された冷却水
は、冷却水注出管10dを介して蓄熱装置10から流出
する。このときに蓄熱装置10から流出する冷却水は、
エンジン1の運転中に蓄熱装置10に流入し、当該蓄熱
装置10により保温された温度の高い冷却水である。蓄
熱装置10から流出した冷却水は、逆止弁11を通過
し、蓄熱装置出口側通路C2を流通してシリンダヘッド
1aに流入する。
は、冷却水注出管10dを介して蓄熱装置10から流出
する。このときに蓄熱装置10から流出する冷却水は、
エンジン1の運転中に蓄熱装置10に流入し、当該蓄熱
装置10により保温された温度の高い冷却水である。蓄
熱装置10から流出した冷却水は、逆止弁11を通過
し、蓄熱装置出口側通路C2を流通してシリンダヘッド
1aに流入する。
【0100】シリンダヘッド1aに流入した冷却水は、
ウォータジャケット23を流通する。ウォータジャケッ
ト23では、シリンダヘッド1aと冷却水との間で熱交
換が行われる。冷却水が持つ熱の一部は、シリンダヘッ
ド1aの内部を伝わってシリンダヘッド1a全体の温度
が上昇する。また、その分熱を失った冷却水の温度は低
下する。
ウォータジャケット23を流通する。ウォータジャケッ
ト23では、シリンダヘッド1aと冷却水との間で熱交
換が行われる。冷却水が持つ熱の一部は、シリンダヘッ
ド1aの内部を伝わってシリンダヘッド1a全体の温度
が上昇する。また、その分熱を失った冷却水の温度は低
下する。
【0101】このようにして、温度が低下した冷却水
は、シリンダブロック1bから流出し、蓄熱装置入口側
通路C1を流通して電動ウォータポンプ12に到達す
る。
は、シリンダブロック1bから流出し、蓄熱装置入口側
通路C1を流通して電動ウォータポンプ12に到達す
る。
【0102】ここで、エンジン1の停止中には、ECU
22からの信号により遮断弁31は閉弁されるため、ヒ
ータコア13及びラジエータ9には冷却水が循環される
ことはない。よって、ヒータコア13及びラジエータ9
において熱の移動が行われることにより冷却水の温度が
不必要に低下することはない。
22からの信号により遮断弁31は閉弁されるため、ヒ
ータコア13及びラジエータ9には冷却水が循環される
ことはない。よって、ヒータコア13及びラジエータ9
において熱の移動が行われることにより冷却水の温度が
不必要に低下することはない。
【0103】このように、ECU22は、エンジン1の
始動に先立ち電動ウォータポンプ12を作動させること
により、シリンダヘッド1aの昇温(エンジンプレヒー
ト制御)を行う。
始動に先立ち電動ウォータポンプ12を作動させること
により、シリンダヘッド1aの昇温(エンジンプレヒー
ト制御)を行う。
【0104】ところで、本実施の形態で適用するシステ
ム、即ちエンジン1及び蓄熱装置10間を循環する冷却
水により両部材1、10の熱交換を行うシステムでは、
蓄熱装置10内に蓄えられた冷却水(熱水)がエンジン
1に供給される一方で、エンジン1内の冷却水が蓄熱装
置10へ流入する。このため、エンジン1内の冷却水温
度が徐々に上昇する一方で、蓄熱装置10内の冷却水温
度は徐々に低下していく。そして、エンジン1内の冷却
水と蓄熱装置10内の冷却水との温度差が小さくなるに
つれ、蓄熱装置10からの熱供給によるエンジン1の昇
温効果は低減する。
ム、即ちエンジン1及び蓄熱装置10間を循環する冷却
水により両部材1、10の熱交換を行うシステムでは、
蓄熱装置10内に蓄えられた冷却水(熱水)がエンジン
1に供給される一方で、エンジン1内の冷却水が蓄熱装
置10へ流入する。このため、エンジン1内の冷却水温
度が徐々に上昇する一方で、蓄熱装置10内の冷却水温
度は徐々に低下していく。そして、エンジン1内の冷却
水と蓄熱装置10内の冷却水との温度差が小さくなるに
つれ、蓄熱装置10からの熱供給によるエンジン1の昇
温効果は低減する。
【0105】そこで、本実施の形態では、エンジン1内
の冷却水と蓄熱装置10内の冷却水との温度差がある程
度小さくなった場合に、熱供給によるエンジン1の昇温
効果が十分に得られなくなったものと判断し、熱供給を
中断する。熱供給が中断されると、蓄熱装置10内に残
された冷却水の温度は該蓄熱装置10の保温効果によっ
て略一定に保持されるが、エンジン1内に導入された冷
却水はエンジン1から継続的に熱を奪われ続ける。この
結果、両部材1、10間の温度差が再度拡大するように
なる。両部材1、10間の温度差がある程度大きくなっ
た時点で、ECU22は、蓄熱装置10からエンジン1
への熱供給を再開する。このような態様を繰り返し適用
することにより、蓄熱装置10からエンジン1へ断続的
に熱供給を行えば、蓄熱装置10の保温機能が効率的に
活用されることになる。
の冷却水と蓄熱装置10内の冷却水との温度差がある程
度小さくなった場合に、熱供給によるエンジン1の昇温
効果が十分に得られなくなったものと判断し、熱供給を
中断する。熱供給が中断されると、蓄熱装置10内に残
された冷却水の温度は該蓄熱装置10の保温効果によっ
て略一定に保持されるが、エンジン1内に導入された冷
却水はエンジン1から継続的に熱を奪われ続ける。この
結果、両部材1、10間の温度差が再度拡大するように
なる。両部材1、10間の温度差がある程度大きくなっ
た時点で、ECU22は、蓄熱装置10からエンジン1
への熱供給を再開する。このような態様を繰り返し適用
することにより、蓄熱装置10からエンジン1へ断続的
に熱供給を行えば、蓄熱装置10の保温機能が効率的に
活用されることになる。
【0106】次に、このようなエンジンプレヒート制御
を行うときの制御フローについて説明する。
を行うときの制御フローについて説明する。
【0107】図3は、エンジンプレヒート制御のフロー
を表すフローチャート図である。
を表すフローチャート図である。
【0108】ステップS101では、ECU22にトリ
ガー信号が入力されたときに、ECU22が起動して本
制御を開始する。
ガー信号が入力されたときに、ECU22が起動して本
制御を開始する。
【0109】本制御実行開始条件となるトリガー信号に
は、例えば、図示しないドア開閉センサが発信する運転
席側のドアの開閉信号が挙げられる。車両運転者が、車
両に搭載されたエンジン1を始動するには、その前に車
両のドアを開いて乗車する動作が当然に伴う。そこで、
車両のドアが開けられたと検知した場合には、ECU2
2が起動してエンジンプレヒート制御を行い、車両運転
者がエンジン1を始動するときにはエンジン1が温まっ
た状態にあるようにする。
は、例えば、図示しないドア開閉センサが発信する運転
席側のドアの開閉信号が挙げられる。車両運転者が、車
両に搭載されたエンジン1を始動するには、その前に車
両のドアを開いて乗車する動作が当然に伴う。そこで、
車両のドアが開けられたと検知した場合には、ECU2
2が起動してエンジンプレヒート制御を行い、車両運転
者がエンジン1を始動するときにはエンジン1が温まっ
た状態にあるようにする。
【0110】ステップS102では、エンジンプレヒー
ト制御の実行条件が成立しているか否かを判定する。
ト制御の実行条件が成立しているか否かを判定する。
【0111】ここで判定に用いられる要素は、エンジン
内冷却水温度センサ29の出力信号である。エンジン内
冷却水温度センサ29の出力信号に基づいてCPU35
1は、ウォータジャケット23内の冷却水温度Twを算
出し、算出された温度が所定温度(例えば45℃)より
も低いか否かを判定する。
内冷却水温度センサ29の出力信号である。エンジン内
冷却水温度センサ29の出力信号に基づいてCPU35
1は、ウォータジャケット23内の冷却水温度Twを算
出し、算出された温度が所定温度(例えば45℃)より
も低いか否かを判定する。
【0112】算出された温度が所定温度よりも低いと判
定された場合には、エンジン1へ冷却水を循環させるた
めにステップS103へ進む。
定された場合には、エンジン1へ冷却水を循環させるた
めにステップS103へ進む。
【0113】また、ステップS102で否定判定がなさ
れた場合には冷却水の循環を行わずにステップS108
へ進む。
れた場合には冷却水の循環を行わずにステップS108
へ進む。
【0114】ここで、ウォータジャケット23内の温度
が所定温度(例えば45℃)よりも高いときは、冷却水
を循環させても効果が小さく、又、電力消費量を低減す
るためにエンジン1の昇温は行わないこととする。電動
ウォータポンプ12を駆動する電力は、車両に搭載され
たバッテリー30から供給されるが、この電力には限り
があるために、このように電力消費量を低減することは
重要である。
が所定温度(例えば45℃)よりも高いときは、冷却水
を循環させても効果が小さく、又、電力消費量を低減す
るためにエンジン1の昇温は行わないこととする。電動
ウォータポンプ12を駆動する電力は、車両に搭載され
たバッテリー30から供給されるが、この電力には限り
があるために、このように電力消費量を低減することは
重要である。
【0115】ステップS103では、CPU351は、
RAM353にアクセスし、蓄熱装置内冷却水温度セン
サ28の出力信号を読み込む。
RAM353にアクセスし、蓄熱装置内冷却水温度セン
サ28の出力信号を読み込む。
【0116】ステップS104では、CPU351は、
ステップS103で読み込んだ蓄熱装置内冷却水温度セ
ンサ28の出力信号に基づいて、電動ウォータポンプ1
2を作動させる時間を決定する。
ステップS103で読み込んだ蓄熱装置内冷却水温度セ
ンサ28の出力信号に基づいて、電動ウォータポンプ1
2を作動させる時間を決定する。
【0117】蓄熱装置内冷却水温度センサ28の出力信
号と電動ウォータポンプ12を作動させる時間は予めマ
ップ化しておき、ROM352に記憶させておく。CP
U351は、読み込んだ蓄熱装置内冷却水温度センサ2
8の出力信号と前記マップとに基づいて電動ウォータポ
ンプ12を作動させる時間を算出し、その算出結果をR
AM353に記憶させる。
号と電動ウォータポンプ12を作動させる時間は予めマ
ップ化しておき、ROM352に記憶させておく。CP
U351は、読み込んだ蓄熱装置内冷却水温度センサ2
8の出力信号と前記マップとに基づいて電動ウォータポ
ンプ12を作動させる時間を算出し、その算出結果をR
AM353に記憶させる。
【0118】ステップS105では、CPU351は、
電動ウォータポンプ12に電力を供給し、当該電動ウォ
ータポンプ12を作動させる。
電動ウォータポンプ12に電力を供給し、当該電動ウォ
ータポンプ12を作動させる。
【0119】ステップS106では、CPU351は、
ステップS105で電動ウォータポンプ12が作動を開
始してから、ステップS104で算出された時間が経過
したか否か判定する。CPU351は、RAM353に
アクセスし、電動ウォータポンプ12が作動を開始して
から経過した時間を読み出す。この時間がステップS1
04で算出された時間よりも長い場合には、ステップS
107へ進む。否定判定がなされた場合には、ステップ
S105へ進み、引き続き電動ウォータポンプ12を作
動させる。
ステップS105で電動ウォータポンプ12が作動を開
始してから、ステップS104で算出された時間が経過
したか否か判定する。CPU351は、RAM353に
アクセスし、電動ウォータポンプ12が作動を開始して
から経過した時間を読み出す。この時間がステップS1
04で算出された時間よりも長い場合には、ステップS
107へ進む。否定判定がなされた場合には、ステップ
S105へ進み、引き続き電動ウォータポンプ12を作
動させる。
【0120】ステップS107では、CPU351は、
電動ウォータポンプ12の作動を停止させる。
電動ウォータポンプ12の作動を停止させる。
【0121】ステップS108では、CPU351は、
エンジン1が始動されたか否かを判定する。CPU35
1は、RAM353にアクセスし、クランクポジション
センサ27の出力信号が更新されているか否かを判定す
ることにより、エンジン1が始動されたか否かを判定す
ることができる。エンジン1が運転されているとCPU
351が判定したときには、ステップS109へ進む。
一方、否定判定がなされた場合には、ステップS105
で昇温されたエンジン1の温度が低下し、再び昇温する
必要が生じる可能性があるためにステップS110へ進
む。
エンジン1が始動されたか否かを判定する。CPU35
1は、RAM353にアクセスし、クランクポジション
センサ27の出力信号が更新されているか否かを判定す
ることにより、エンジン1が始動されたか否かを判定す
ることができる。エンジン1が運転されているとCPU
351が判定したときには、ステップS109へ進む。
一方、否定判定がなされた場合には、ステップS105
で昇温されたエンジン1の温度が低下し、再び昇温する
必要が生じる可能性があるためにステップS110へ進
む。
【0122】ステップS109では、CPU351は、
電動ウォータポンプ12の作動を停止させる。
電動ウォータポンプ12の作動を停止させる。
【0123】ステップS109を経た後、CPU351
は、エンジン1の始動制御を開始し(ステップS11
9)、本ルーチンを終了させる。
は、エンジン1の始動制御を開始し(ステップS11
9)、本ルーチンを終了させる。
【0124】ステップS110では、CPU351は、
バッテリー30の電圧が所定電圧(例えば12V)より
も高いか否かを判定する。所定電圧よりも高いと判定さ
れた場合には、ステップS111へ進む。否定判定がな
された場合には、電動ウォータポンプ12を作動させる
と、バッテリー30の電圧が更に低下してエンジン1の
始動が困難になるので、エンジンプレヒート制御を終了
させるためにステップS118へ進む。
バッテリー30の電圧が所定電圧(例えば12V)より
も高いか否かを判定する。所定電圧よりも高いと判定さ
れた場合には、ステップS111へ進む。否定判定がな
された場合には、電動ウォータポンプ12を作動させる
と、バッテリー30の電圧が更に低下してエンジン1の
始動が困難になるので、エンジンプレヒート制御を終了
させるためにステップS118へ進む。
【0125】ステップS111では、CPU351は、
RAM353にアクセスし、蓄熱装置内冷却水温度セン
サ28及びエンジン内冷却水温度センサ29の出力信号
を読み込む。
RAM353にアクセスし、蓄熱装置内冷却水温度セン
サ28及びエンジン内冷却水温度センサ29の出力信号
を読み込む。
【0126】ステップS112では、エンジン1の昇温
を再び行うための実行条件が成立しているか否かを判定
する。ここで判定に用いられる要素は、蓄熱装置内冷却
水温度センサ28及びエンジン内冷却水温度センサ29
の出力信号である。エンジン内冷却水温度センサ29の
出力信号に基づいてCPU351は、ウォータジャケッ
ト23内の冷却水温度を算出し、算出された温度が所定
温度(例えば30℃)よりも低いか否かを判定する(実
行条件1)。また、蓄熱装置内冷却水温度センサ28及
びエンジン内冷却水温度センサ29の出力信号に基づい
てCPU351は、蓄熱装置10内の冷却水温度がウォ
ータジャケット23内の冷却水温度よりも高いか否かを
判定する(実行条件2)。この2つの条件が何れも整っ
ていると判定された場合に限り、エンジン1の昇温を行
うべくステップS113へ進む。一方、上記2つの条件
のうち何れか1つでも整っていないと判定された場合に
は、冷却水の循環を行わずにステップS108へ進む。
を再び行うための実行条件が成立しているか否かを判定
する。ここで判定に用いられる要素は、蓄熱装置内冷却
水温度センサ28及びエンジン内冷却水温度センサ29
の出力信号である。エンジン内冷却水温度センサ29の
出力信号に基づいてCPU351は、ウォータジャケッ
ト23内の冷却水温度を算出し、算出された温度が所定
温度(例えば30℃)よりも低いか否かを判定する(実
行条件1)。また、蓄熱装置内冷却水温度センサ28及
びエンジン内冷却水温度センサ29の出力信号に基づい
てCPU351は、蓄熱装置10内の冷却水温度がウォ
ータジャケット23内の冷却水温度よりも高いか否かを
判定する(実行条件2)。この2つの条件が何れも整っ
ていると判定された場合に限り、エンジン1の昇温を行
うべくステップS113へ進む。一方、上記2つの条件
のうち何れか1つでも整っていないと判定された場合に
は、冷却水の循環を行わずにステップS108へ進む。
【0127】ここで、ステップS112の判定条件のう
ち何れか1つでも整っていないと判定された場合には、
冷却水の循環を行っても効果が小さい。又、蓄熱装置1
0内の冷却水温度がウォータジャケット23内の冷却水
温度よりも低いときに電動ウォータポンプ12を作動さ
せるとウォータジャケット23内の冷却水温度が低下
し、よって、エンジン1の温度が低下してしまう。そこ
で、このような状態のときには、電動ウォータポンプ1
2を作動させないこととする。
ち何れか1つでも整っていないと判定された場合には、
冷却水の循環を行っても効果が小さい。又、蓄熱装置1
0内の冷却水温度がウォータジャケット23内の冷却水
温度よりも低いときに電動ウォータポンプ12を作動さ
せるとウォータジャケット23内の冷却水温度が低下
し、よって、エンジン1の温度が低下してしまう。そこ
で、このような状態のときには、電動ウォータポンプ1
2を作動させないこととする。
【0128】ステップS113では、CPU351は、
電動ウォータポンプ12に電力を供給し当該電動ウォー
タポンプ12を作動させる(エンジンプレヒートを行
う)。
電動ウォータポンプ12に電力を供給し当該電動ウォー
タポンプ12を作動させる(エンジンプレヒートを行
う)。
【0129】ステップS114では、ステップS108
と同様の判定が行われる。ステップS115では、ウォ
ータジャケット23内の冷却水温度が蓄熱装置10内の
冷却水温度よりも低いか否かを判定する。ここで判定に
用いられる要素は、蓄熱装置内冷却水温度センサ28及
びエンジン内冷却水温度センサ29の出力信号である。
蓄熱装置内冷却水温度センサ28及びエンジン内冷却水
温度センサ29の出力信号に基づいてCPU351は、
蓄熱装置10内の冷却水温度がウォータジャケット23
内の冷却水温度よりも高いか否かを判定する。ここで、
行程判定がなされた場合には、エンジン1の昇温を更に
行うべくステップS113へ進む。そして、ウォータジ
ャケット23内の冷却水温度と蓄熱装置10内の冷却水
温度とが等しくなるまで電動ウォータポンプ12を作動
させ、冷却水を循環させる。一方、否定判定がなされた
場合には、ステップS116へ進む。この状態で冷却水
を循環させても効果が小さいためにこれ以上の冷却水の
循環は行わないこととする。
と同様の判定が行われる。ステップS115では、ウォ
ータジャケット23内の冷却水温度が蓄熱装置10内の
冷却水温度よりも低いか否かを判定する。ここで判定に
用いられる要素は、蓄熱装置内冷却水温度センサ28及
びエンジン内冷却水温度センサ29の出力信号である。
蓄熱装置内冷却水温度センサ28及びエンジン内冷却水
温度センサ29の出力信号に基づいてCPU351は、
蓄熱装置10内の冷却水温度がウォータジャケット23
内の冷却水温度よりも高いか否かを判定する。ここで、
行程判定がなされた場合には、エンジン1の昇温を更に
行うべくステップS113へ進む。そして、ウォータジ
ャケット23内の冷却水温度と蓄熱装置10内の冷却水
温度とが等しくなるまで電動ウォータポンプ12を作動
させ、冷却水を循環させる。一方、否定判定がなされた
場合には、ステップS116へ進む。この状態で冷却水
を循環させても効果が小さいためにこれ以上の冷却水の
循環は行わないこととする。
【0130】ステップS116では、CPU351は、
電動ウォータポンプ12の作動を停止させる。
電動ウォータポンプ12の作動を停止させる。
【0131】ステップS117では、CPU351は、
バッテリー30の電圧が所定電圧(例えば12V)より
も高いか否かを判定する。所定電圧よりも高いと判定さ
れた場合には、ステップS108へ進み、エンジン1が
始動するまでに再度ウォータジャケット23内の冷却水
温度が低下し且つ条件が整っているときに電動ウォータ
ポンプ12を作動させる。否定判定がなされた場合に
は、電動ウォータポンプ12を作動させると、バッテリ
ー30の電圧が更に低下してエンジン1の始動が困難に
なるので、エンジンプレヒート制御を終了させるべくス
テップS118へ進む。
バッテリー30の電圧が所定電圧(例えば12V)より
も高いか否かを判定する。所定電圧よりも高いと判定さ
れた場合には、ステップS108へ進み、エンジン1が
始動するまでに再度ウォータジャケット23内の冷却水
温度が低下し且つ条件が整っているときに電動ウォータ
ポンプ12を作動させる。否定判定がなされた場合に
は、電動ウォータポンプ12を作動させると、バッテリ
ー30の電圧が更に低下してエンジン1の始動が困難に
なるので、エンジンプレヒート制御を終了させるべくス
テップS118へ進む。
【0132】ステップS118では、本ルーチンを終了
させECU22は休止状態となる。
させECU22は休止状態となる。
【0133】次に、このようなエンジンプレヒート制御
が行われたときの蓄熱装置内冷却水温度センサ28及び
エンジン内冷却水温度センサ29の出力信号の推移態様
について説明する。
が行われたときの蓄熱装置内冷却水温度センサ28及び
エンジン内冷却水温度センサ29の出力信号の推移態様
について説明する。
【0134】図4は、エンジンプレヒート制御が行われ
たときの、蓄熱装置内冷却水温度センサ28及びエンジ
ン内冷却水温度センサ29の出力信号の推移を示すタイ
ムチャートである。
たときの、蓄熱装置内冷却水温度センサ28及びエンジ
ン内冷却水温度センサ29の出力信号の推移を示すタイ
ムチャートである。
【0135】期間Aでは、1回目のエンジンの昇温が行
われる。この期間には、図3のフローチャート中のステ
ップS105乃至ステップS107に対応する制御が行
われている。このときには、ウォータジャケット23で
温度が低下した冷却水が流入する蓄熱装置10内の冷却
水温度は低下する。又、蓄熱装置10により保温されて
いた温度の高い冷却水が流入するウォータジャケット2
3内の冷却水温度は上昇する。この期間Aは、電動ウォ
ータポンプ12が所定時間作動したときに終了する。
われる。この期間には、図3のフローチャート中のステ
ップS105乃至ステップS107に対応する制御が行
われている。このときには、ウォータジャケット23で
温度が低下した冷却水が流入する蓄熱装置10内の冷却
水温度は低下する。又、蓄熱装置10により保温されて
いた温度の高い冷却水が流入するウォータジャケット2
3内の冷却水温度は上昇する。この期間Aは、電動ウォ
ータポンプ12が所定時間作動したときに終了する。
【0136】期間Bでは、電動ウォータポンプ12は停
止している。この期間には、図3のフローチャート中の
ステップS108乃至ステップS112に対応する制御
が行われている。このときには、蓄熱装置10内の冷却
水温度は一定温度を保ち、ウォータジャケット23内の
冷却水温度はエンジン1が外部に熱を放出するために低
下する。この期間Bは、ウォータジャケット23内の冷
却水温度が所定温度まで低下し且つウォータジャケット
23内の冷却水温度が蓄熱装置10内の冷却水温度より
も低いときに終了する。
止している。この期間には、図3のフローチャート中の
ステップS108乃至ステップS112に対応する制御
が行われている。このときには、蓄熱装置10内の冷却
水温度は一定温度を保ち、ウォータジャケット23内の
冷却水温度はエンジン1が外部に熱を放出するために低
下する。この期間Bは、ウォータジャケット23内の冷
却水温度が所定温度まで低下し且つウォータジャケット
23内の冷却水温度が蓄熱装置10内の冷却水温度より
も低いときに終了する。
【0137】期間Cでは、2回目のエンジン1の昇温が
行われる。この期間には、図3のフローチャート中のス
テップS113乃至ステップS116に対応する制御が
行われている。このときには、蓄熱装置10内の冷却水
温度は低下し、ウォータジャケット23内の冷却水温度
は上昇する。この期間Cは、蓄熱装置10内の冷却水温
度とウォータジャケット23内の冷却水温度とが等しく
なったときに終了する。
行われる。この期間には、図3のフローチャート中のス
テップS113乃至ステップS116に対応する制御が
行われている。このときには、蓄熱装置10内の冷却水
温度は低下し、ウォータジャケット23内の冷却水温度
は上昇する。この期間Cは、蓄熱装置10内の冷却水温
度とウォータジャケット23内の冷却水温度とが等しく
なったときに終了する。
【0138】期間Dでは、電動ウォータポンプ12は停
止している。この期間には、図3のフローチャート中の
ステップS108乃至ステップS112に対応する制御
が行われている。このときには、蓄熱装置10内の冷却
水温度は一定温度を保ち、ウォータジャケット23内の
冷却水温度は低下する。この期間Dは、ウォータジャケ
ット23内の冷却水温度が所定温度まで低下したときに
終了する。
止している。この期間には、図3のフローチャート中の
ステップS108乃至ステップS112に対応する制御
が行われている。このときには、蓄熱装置10内の冷却
水温度は一定温度を保ち、ウォータジャケット23内の
冷却水温度は低下する。この期間Dは、ウォータジャケ
ット23内の冷却水温度が所定温度まで低下したときに
終了する。
【0139】期間Eでは、3回目のエンジン1の昇温が
行われる。この期間には、図3のフローチャート中のス
テップS113乃至ステップS116に対応する制御が
行われている。このときには、蓄熱装置10内の冷却水
温度は低下し、ウォータジャケット23内の冷却水温度
は上昇する。この期間Eは、蓄熱装置10内の冷却水温
度とウォータジャケット23内の冷却水温度とが等しく
なったときに終了する。
行われる。この期間には、図3のフローチャート中のス
テップS113乃至ステップS116に対応する制御が
行われている。このときには、蓄熱装置10内の冷却水
温度は低下し、ウォータジャケット23内の冷却水温度
は上昇する。この期間Eは、蓄熱装置10内の冷却水温
度とウォータジャケット23内の冷却水温度とが等しく
なったときに終了する。
【0140】このように、エンジン1が始動されるまで
繰り返しエンジン1の昇温が行われる。
繰り返しエンジン1の昇温が行われる。
【0141】ここで、従来のエンジンでは、蓄熱装置内
の冷却水温度(熱供給によって得られるエンジンの昇温
効果)を何ら考慮することなく、当該蓄熱装置内に蓄え
られた冷却水(熱水)をエンジンの始動時の所定期間、
継続的にエンジンに供給するといった制御構造を適用し
ていた。このため、エンジン内の冷却水と蓄熱装置内の
冷却水の温度差が小さくなり熱供給によるエンジンの昇
温効果が十分に得られなくとも、熱供給が継続して行わ
れていた。これにより、エンジンの昇温に供されるべく
蓄熱装置に蓄えられた熱が不必要に失われ、当該蓄熱装
置に蓄えられた熱を活用することのできる期間を縮めて
いた。
の冷却水温度(熱供給によって得られるエンジンの昇温
効果)を何ら考慮することなく、当該蓄熱装置内に蓄え
られた冷却水(熱水)をエンジンの始動時の所定期間、
継続的にエンジンに供給するといった制御構造を適用し
ていた。このため、エンジン内の冷却水と蓄熱装置内の
冷却水の温度差が小さくなり熱供給によるエンジンの昇
温効果が十分に得られなくとも、熱供給が継続して行わ
れていた。これにより、エンジンの昇温に供されるべく
蓄熱装置に蓄えられた熱が不必要に失われ、当該蓄熱装
置に蓄えられた熱を活用することのできる期間を縮めて
いた。
【0142】また、エンジンプレヒート制御の完了後、
運転者が実際にエンジンを始動するまでには相当な期間
が経過することもあり、一旦エンジンプレヒート制御が
完了した場合であれ、エンジンはエンジンプレヒート制
御完了後の温度をできるだけ長期に亘り保持することが
望ましい。更に、比較的短期のエンジンの運転を断続的
に繰り返したり、前回のエンジン運転終了時から長期に
亘りエンジンの始動が行われなかったりした場合等、蓄
熱装置内に十分量の熱が蓄えられていないこともある。
一方、車両等に対する搭載性や製造コスト等の観点か
ら、蓄熱装置内に蓄えられる冷却水の量には限度がある
ため、蓄熱装置自体に関しては、小型化を図りつつ、エ
ンジンに対する昇温効果を向上させることが好ましい。
運転者が実際にエンジンを始動するまでには相当な期間
が経過することもあり、一旦エンジンプレヒート制御が
完了した場合であれ、エンジンはエンジンプレヒート制
御完了後の温度をできるだけ長期に亘り保持することが
望ましい。更に、比較的短期のエンジンの運転を断続的
に繰り返したり、前回のエンジン運転終了時から長期に
亘りエンジンの始動が行われなかったりした場合等、蓄
熱装置内に十分量の熱が蓄えられていないこともある。
一方、車両等に対する搭載性や製造コスト等の観点か
ら、蓄熱装置内に蓄えられる冷却水の量には限度がある
ため、蓄熱装置自体に関しては、小型化を図りつつ、エ
ンジンに対する昇温効果を向上させることが好ましい。
【0143】この点、本実施の形態に係る蓄熱装置10
を備えたエンジン1によれば、エンジン1内の冷却水と
蓄熱装置10内の冷却水との温度差を加味しつつ、蓄熱
装置10にからエンジン1への熱供給を断続的に実施す
ることにより、蓄熱装置10に蓄えられる冷却水温度の
初期値や備蓄用量が同等であっても、停止状態にあるエ
ンジン1に対し長期に亘る暖機効果を得ることができる
ようになる。
を備えたエンジン1によれば、エンジン1内の冷却水と
蓄熱装置10内の冷却水との温度差を加味しつつ、蓄熱
装置10にからエンジン1への熱供給を断続的に実施す
ることにより、蓄熱装置10に蓄えられる冷却水温度の
初期値や備蓄用量が同等であっても、停止状態にあるエ
ンジン1に対し長期に亘る暖機効果を得ることができる
ようになる。
【0144】以上説明したように、本実施の形態によれ
ば、機関停止状態にあるエンジン1について長期に亘る
シリンダヘッド1aの昇温が可能となる。
ば、機関停止状態にあるエンジン1について長期に亘る
シリンダヘッド1aの昇温が可能となる。
【0145】また、シリンダブロック1bに冷却水が流
通するようにウォータジャケット23を設定することに
より、シリンダブロック1bも同時に昇温することが可
能となる。
通するようにウォータジャケット23を設定することに
より、シリンダブロック1bも同時に昇温することが可
能となる。
【0146】尚、本実施の形態においては、エンジン1
内の冷却水と蓄熱装置10内の冷却水との温度差を加味
しつつ蓄熱装置10にからエンジン1への熱供給を断続
的に実施しているが、エンジン1内の冷却水温度のみに
基づいて熱供給を実施することも可能ではある。 <第2の実施の形態>本実施の形態に係る内燃機関の蓄
熱装置は、第1の実施の形態に係る内燃機関の蓄熱装置
と比較して以下の点で相違する。
内の冷却水と蓄熱装置10内の冷却水との温度差を加味
しつつ蓄熱装置10にからエンジン1への熱供給を断続
的に実施しているが、エンジン1内の冷却水温度のみに
基づいて熱供給を実施することも可能ではある。 <第2の実施の形態>本実施の形態に係る内燃機関の蓄
熱装置は、第1の実施の形態に係る内燃機関の蓄熱装置
と比較して以下の点で相違する。
【0147】第1の実施の形態では、蓄熱装置10内の
冷却水温度が、ウォータジャケット23内の冷却水温度
よりも高いことを電動ウォータポンプ12の作動条件と
していた。これに対し、第2の実施の形態では、蓄熱装
置10内の冷却水温度とエンジン1内の冷却水温度との
偏差が所定値以上になったことを電動ウォータポンプ1
2の作動条件とする。このようにすると、温度上昇効果
を十分に得ることができるときに限り電動ウォータポン
プ12を駆動させるので、電力消費量を低減することが
できる。
冷却水温度が、ウォータジャケット23内の冷却水温度
よりも高いことを電動ウォータポンプ12の作動条件と
していた。これに対し、第2の実施の形態では、蓄熱装
置10内の冷却水温度とエンジン1内の冷却水温度との
偏差が所定値以上になったことを電動ウォータポンプ1
2の作動条件とする。このようにすると、温度上昇効果
を十分に得ることができるときに限り電動ウォータポン
プ12を駆動させるので、電力消費量を低減することが
できる。
【0148】尚、本実施の形態においては、第1の実施
の形態と比較してエンジンプレヒート制御方法が異なる
ものの、対用対象となるエンジン1やその他ハードウェ
アの基本構成については、第1の実施の形態と共通なの
で説明を割愛する。
の形態と比較してエンジンプレヒート制御方法が異なる
ものの、対用対象となるエンジン1やその他ハードウェ
アの基本構成については、第1の実施の形態と共通なの
で説明を割愛する。
【0149】次に、本実施の形態に係るエンジンプレヒ
ート制御を行うときの制御フローについて説明する。
ート制御を行うときの制御フローについて説明する。
【0150】図5は、エンジンプレヒート制御のフロー
を表すフローチャート図である。図3に記載のフローチ
ャート図と比較して、ステップS212が相違する。
を表すフローチャート図である。図3に記載のフローチ
ャート図と比較して、ステップS212が相違する。
【0151】ステップS212では、エンジン1の昇温
を再び行うための実行条件が成立しているか否かを判定
する。
を再び行うための実行条件が成立しているか否かを判定
する。
【0152】ここで判定に用いられる要素は、蓄熱装置
内冷却水温度センサ28及びエンジン内冷却水温度セン
サ29の出力信号である。蓄熱装置内冷却水温度センサ
28及びエンジン内冷却水温度センサ29の出力信号に
基づいてCPU351は、蓄熱装置10内の冷却水温度
及びウォータジャケット23内の冷却水温度を算出し、
これらの偏差が所定値よりも大きいか否かを判定する。
内冷却水温度センサ28及びエンジン内冷却水温度セン
サ29の出力信号である。蓄熱装置内冷却水温度センサ
28及びエンジン内冷却水温度センサ29の出力信号に
基づいてCPU351は、蓄熱装置10内の冷却水温度
及びウォータジャケット23内の冷却水温度を算出し、
これらの偏差が所定値よりも大きいか否かを判定する。
【0153】肯定判定がなされた場合には、エンジン1
の昇温を行うべくステップS213へ進む。
の昇温を行うべくステップS213へ進む。
【0154】また、否定判定がなされた場合には、冷却
水の循環を行わずにステップS208へ進む。
水の循環を行わずにステップS208へ進む。
【0155】ここで、否定判定がなされた場合には、冷
却水の循環を行っても効果が小さい。又、蓄熱装置10
内の冷却水温度がウォータジャケット23内の冷却水温
度よりも低いときに電動ウォータポンプ12を作動させ
るとウォータジャケット23内の冷却水温度が低下し、
よって、エンジン1の温度が低下してしまう。そこで、
このような状態のときには、電動ウォータポンプ12を
作動させないこととする。
却水の循環を行っても効果が小さい。又、蓄熱装置10
内の冷却水温度がウォータジャケット23内の冷却水温
度よりも低いときに電動ウォータポンプ12を作動させ
るとウォータジャケット23内の冷却水温度が低下し、
よって、エンジン1の温度が低下してしまう。そこで、
このような状態のときには、電動ウォータポンプ12を
作動させないこととする。
【0156】次に、このようなエンジンプレヒート制御
が行われたときの蓄熱装置内冷却水温度センサ28及び
エンジン内冷却水温度センサ29の出力信号の推移態様
について説明する。
が行われたときの蓄熱装置内冷却水温度センサ28及び
エンジン内冷却水温度センサ29の出力信号の推移態様
について説明する。
【0157】ここで、図6は、エンジンプレヒート制御
が行われたときの、蓄熱装置内冷却水温度センサ28及
びエンジン内冷却水温度センサ29の出力信号の推移を
示した図である。
が行われたときの、蓄熱装置内冷却水温度センサ28及
びエンジン内冷却水温度センサ29の出力信号の推移を
示した図である。
【0158】期間Aでは、1回目のエンジン1の昇温が
行われる。この期間には、図5のフローチャート中のス
テップS105乃至ステップS107に対応する制御が
行われている。このときには、蓄熱装置10内の冷却水
温度は低下し、ウォータジャケット23内の冷却水温度
は上昇する。この期間Aは、電動ウォータポンプ12が
所定時間作動したときに終了する。
行われる。この期間には、図5のフローチャート中のス
テップS105乃至ステップS107に対応する制御が
行われている。このときには、蓄熱装置10内の冷却水
温度は低下し、ウォータジャケット23内の冷却水温度
は上昇する。この期間Aは、電動ウォータポンプ12が
所定時間作動したときに終了する。
【0159】期間Bでは、電動ウォータポンプ12は停
止している。この期間には、図5のフローチャート中の
ステップS108乃至ステップS112に対応する制御
が行われている。このときには、蓄熱装置10内の冷却
水温度は一定温度を保ち、ウォータジャケット23内の
冷却水温度はエンジン1が外部に熱を放出するために低
下する。この期間Bは、蓄熱装置10内の冷却水温度
と、ウォータジャケット23内の冷却水温度との偏差が
所定値よりも大きくなったときに終了する。
止している。この期間には、図5のフローチャート中の
ステップS108乃至ステップS112に対応する制御
が行われている。このときには、蓄熱装置10内の冷却
水温度は一定温度を保ち、ウォータジャケット23内の
冷却水温度はエンジン1が外部に熱を放出するために低
下する。この期間Bは、蓄熱装置10内の冷却水温度
と、ウォータジャケット23内の冷却水温度との偏差が
所定値よりも大きくなったときに終了する。
【0160】期間Cでは、2回目のエンジン1の昇温が
行われる。この期間には、図5のフローチャート中のス
テップS113乃至ステップS116に対応する制御が
行われている。このときには、蓄熱装置10内の冷却水
温度は低下し、ウォータジャケット23内の冷却水温度
は上昇する。この期間Cは、蓄熱装置10内の冷却水温
度とウォータジャケット23内の冷却水温度とが等しく
なったときに終了する。
行われる。この期間には、図5のフローチャート中のス
テップS113乃至ステップS116に対応する制御が
行われている。このときには、蓄熱装置10内の冷却水
温度は低下し、ウォータジャケット23内の冷却水温度
は上昇する。この期間Cは、蓄熱装置10内の冷却水温
度とウォータジャケット23内の冷却水温度とが等しく
なったときに終了する。
【0161】期間Dでは、電動ウォータポンプ12は停
止している。この期間には、図5のフローチャート中の
ステップS108乃至ステップS112に対応する制御
が行われている。このときには、蓄熱装置10内の冷却
水温度は一定温度を保ち、ウォータジャケット23内の
冷却水温度は低下する。期間Dは、蓄熱装置10内の冷
却水温度と、ウォータジャケット23内の冷却水温度と
の偏差が所定値よりも大きくなったときに終了する。
止している。この期間には、図5のフローチャート中の
ステップS108乃至ステップS112に対応する制御
が行われている。このときには、蓄熱装置10内の冷却
水温度は一定温度を保ち、ウォータジャケット23内の
冷却水温度は低下する。期間Dは、蓄熱装置10内の冷
却水温度と、ウォータジャケット23内の冷却水温度と
の偏差が所定値よりも大きくなったときに終了する。
【0162】期間Eでは、3回目のエンジン1の昇温が
行われる。この期間には、図5のフローチャート中のス
テップS113乃至ステップS116に対応する制御が
行われている。このときには、蓄熱装置10内の冷却水
温度は低下し、ウォータジャケット23内の冷却水温度
は上昇する。この期間Cは、蓄熱装置10内の冷却水温
度とウォータジャケット23内の冷却水温度とが等しく
なったときに終了する。
行われる。この期間には、図5のフローチャート中のス
テップS113乃至ステップS116に対応する制御が
行われている。このときには、蓄熱装置10内の冷却水
温度は低下し、ウォータジャケット23内の冷却水温度
は上昇する。この期間Cは、蓄熱装置10内の冷却水温
度とウォータジャケット23内の冷却水温度とが等しく
なったときに終了する。
【0163】このように、エンジン1が始動されるまで
繰り返しエンジン1の昇温が行われる。
繰り返しエンジン1の昇温が行われる。
【0164】このようにして、エンジン1の停止中にお
いて長期に亘りシリンダヘッド1aの昇温が可能とな
る。
いて長期に亘りシリンダヘッド1aの昇温が可能とな
る。
【0165】また、シリンダブロック1bに冷却水が流
通するようにウォータジャケット23を設定することに
より、シリンダブロック1bも同時に昇温することが可
能となる。 <第3の実施の形態>本実施の形態に係る内燃機関の蓄
熱装置は、上記実施の形態に係る内燃機関の蓄熱装置と
比較して以下の点で相違する。
通するようにウォータジャケット23を設定することに
より、シリンダブロック1bも同時に昇温することが可
能となる。 <第3の実施の形態>本実施の形態に係る内燃機関の蓄
熱装置は、上記実施の形態に係る内燃機関の蓄熱装置と
比較して以下の点で相違する。
【0166】第1及び第2の実施の形態では、蓄熱装置
10に蓄えられた熱のみを利用してエンジン1の昇温を
行うこととしたが、本実施の形態では、蓄熱装置10に
蓄えた熱及びヒータ32から得られる熱により冷却水を
加熱してエンジン1の昇温を行うこととする。
10に蓄えられた熱のみを利用してエンジン1の昇温を
行うこととしたが、本実施の形態では、蓄熱装置10に
蓄えた熱及びヒータ32から得られる熱により冷却水を
加熱してエンジン1の昇温を行うこととする。
【0167】図7に示すように、ヒータ32は、蓄熱装
置10の内部に格納され、蓄熱装置10の内部に貯留さ
れた冷却水を加熱する。また、シリンダヘッド1aには
シリンダヘッド1aの壁温を検出する壁温センサ33を
設けた。尚、その他のハードウェアに関する基本構成
は、第1の実施の形態と共通なので説明を割愛する。
置10の内部に格納され、蓄熱装置10の内部に貯留さ
れた冷却水を加熱する。また、シリンダヘッド1aには
シリンダヘッド1aの壁温を検出する壁温センサ33を
設けた。尚、その他のハードウェアに関する基本構成
は、第1の実施の形態と共通なので説明を割愛する。
【0168】ヒータ32には、チタン酸バリウムに添加
剤を加えて形成されたPTCサーミスタ(Positive Tem
perature Coefficient Thermistor)を採用する。PT
Cサーミスタは、所定温度(キュリー点)に達すると抵
抗値が急激に上昇する性質を持った感熱抵抗素子であ
る。電圧を加えて発熱した素子は、キュリー点に達する
と抵抗が大きくなるために電流が流れにくくなり温度が
低下する。そして温度が低下すると、今度は抵抗が小さ
くなるために電流が流れやすくなり温度が上昇する。こ
のように、PTCサーミスタは、外部から温度の制御せ
ずとも略一定の温度で安定する自己温度制御が可能であ
る。
剤を加えて形成されたPTCサーミスタ(Positive Tem
perature Coefficient Thermistor)を採用する。PT
Cサーミスタは、所定温度(キュリー点)に達すると抵
抗値が急激に上昇する性質を持った感熱抵抗素子であ
る。電圧を加えて発熱した素子は、キュリー点に達する
と抵抗が大きくなるために電流が流れにくくなり温度が
低下する。そして温度が低下すると、今度は抵抗が小さ
くなるために電流が流れやすくなり温度が上昇する。こ
のように、PTCサーミスタは、外部から温度の制御せ
ずとも略一定の温度で安定する自己温度制御が可能であ
る。
【0169】このようにヒータ32を設けると、エンジ
ン1が停止中に循環されて温度が低下した冷却水を再度
昇温することができるため、蓄熱装置10の昇温機能を
長期に亘り持続することが可能となる。
ン1が停止中に循環されて温度が低下した冷却水を再度
昇温することができるため、蓄熱装置10の昇温機能を
長期に亘り持続することが可能となる。
【0170】次に、本実施の形態に係るエンジンプレヒ
ート制御を行うときの制御フローについて説明する。
ート制御を行うときの制御フローについて説明する。
【0171】図8は、本実施の形態に係るエンジンプレ
ヒート制御のフローを表すフローチャート図である。
ヒート制御のフローを表すフローチャート図である。
【0172】ステップS301乃至ステップS307で
は、図3に記載のステップS101乃至ステップS10
7と同様な制御が行われる。
は、図3に記載のステップS101乃至ステップS10
7と同様な制御が行われる。
【0173】ステップS308では、CPU351は、
バッテリー30の電圧が所定電圧(例えば12V)より
も高いか否かを判定する。所定電圧よりも高いと判定さ
れた場合には、ステップS310へ進む。否定判定がな
された場合には、ヒータ32を作動させると、バッテリ
ー30の電圧が更に低下してエンジン1の始動が困難に
なるので、ステップS309へ進みヒータ32による冷
却水の加熱を行わないこととする。
バッテリー30の電圧が所定電圧(例えば12V)より
も高いか否かを判定する。所定電圧よりも高いと判定さ
れた場合には、ステップS310へ進む。否定判定がな
された場合には、ヒータ32を作動させると、バッテリ
ー30の電圧が更に低下してエンジン1の始動が困難に
なるので、ステップS309へ進みヒータ32による冷
却水の加熱を行わないこととする。
【0174】ステップS310では、CPU351は、
蓄熱装置10内の冷却水温度が所定温度(例えば40
℃)よりも低いか否かを判定する。肯定判定がなされた
場合には、ステップS311へ進む。一方、否定判定が
なされた場合には、蓄熱装置10内の冷却水温度は、ヒ
ータ32により加熱を行わなくともエンジン1を昇温す
ることが可能であるのでステップS309へ進みヒータ
32による冷却水の加熱を行わないこととする。
蓄熱装置10内の冷却水温度が所定温度(例えば40
℃)よりも低いか否かを判定する。肯定判定がなされた
場合には、ステップS311へ進む。一方、否定判定が
なされた場合には、蓄熱装置10内の冷却水温度は、ヒ
ータ32により加熱を行わなくともエンジン1を昇温す
ることが可能であるのでステップS309へ進みヒータ
32による冷却水の加熱を行わないこととする。
【0175】ステップS311では、CPU351は、
シリンダヘッド1aの壁温が所定温度(例えば35℃)
よりも低いか否かを判定する。CPU351は、RAM
353にアクセスし、壁温センサ33の出力信号を読み
出す。読み出された信号に基づいてシリンダヘッド1a
の壁温を算出し、所定温度(例えば35℃)と比較を行
う。肯定判定がなされた場合には、ステップS312へ
進み、否定判定がなされた場合には、シリンダヘッド1
aの壁温は高く、よってヒータ32により加熱を行う必
要がないためステップS309へ進みヒータ32による
冷却水の加熱を行わないこととする。
シリンダヘッド1aの壁温が所定温度(例えば35℃)
よりも低いか否かを判定する。CPU351は、RAM
353にアクセスし、壁温センサ33の出力信号を読み
出す。読み出された信号に基づいてシリンダヘッド1a
の壁温を算出し、所定温度(例えば35℃)と比較を行
う。肯定判定がなされた場合には、ステップS312へ
進み、否定判定がなされた場合には、シリンダヘッド1
aの壁温は高く、よってヒータ32により加熱を行う必
要がないためステップS309へ進みヒータ32による
冷却水の加熱を行わないこととする。
【0176】ステップS312では、CPU351は、
ヒータ32に通電し、冷却水の昇温を開始する。
ヒータ32に通電し、冷却水の昇温を開始する。
【0177】ステップS313では、CPU351は、
RAM353にアクセスし、エンジン内冷却水温度セン
サ29の出力信号を読み込む。
RAM353にアクセスし、エンジン内冷却水温度セン
サ29の出力信号を読み込む。
【0178】ステップS314では、CPU351は、
エンジン1が始動されたか否かを判定する。CPU35
1は、RAM353にアクセスし、クランクポジション
センサ27の出力信号が更新されているか否かを判定す
ることにより、エンジン1の始動を判定することができ
る。エンジン1が運転されているとCPU351が判定
したときには、ステップS315へ進みCPU351
は、ヒータ32への通電を停止する。一方、否定判定が
なされた場合には、ステップS305で昇温されたエン
ジン1の温度が低下し、再び昇温する必要が生じる可能
性があるためにステップS316へ進む。
エンジン1が始動されたか否かを判定する。CPU35
1は、RAM353にアクセスし、クランクポジション
センサ27の出力信号が更新されているか否かを判定す
ることにより、エンジン1の始動を判定することができ
る。エンジン1が運転されているとCPU351が判定
したときには、ステップS315へ進みCPU351
は、ヒータ32への通電を停止する。一方、否定判定が
なされた場合には、ステップS305で昇温されたエン
ジン1の温度が低下し、再び昇温する必要が生じる可能
性があるためにステップS316へ進む。
【0179】ステップS316では、CPU351は、
バッテリー30の電圧が所定電圧(例えば12V)より
も低いか否かを判定する。肯定判定がなされた場合に
は、ヒータ32を作動させると、バッテリー30の電圧
が更に低下してエンジン1の始動が困難になるので、ス
テップS309へ進みヒータ32による冷却水の加熱を
中止する。否定判定がなされた場合には、ステップS3
18へ進む。
バッテリー30の電圧が所定電圧(例えば12V)より
も低いか否かを判定する。肯定判定がなされた場合に
は、ヒータ32を作動させると、バッテリー30の電圧
が更に低下してエンジン1の始動が困難になるので、ス
テップS309へ進みヒータ32による冷却水の加熱を
中止する。否定判定がなされた場合には、ステップS3
18へ進む。
【0180】ステップS318では、CPU351は、
蓄熱装置10内の冷却水温度が所定温度(例えば100
℃)よりも高いか否かを判定する。肯定判定がなされた
場合には、これ以上冷却水を加熱する必要はないため、
ステップS317へ進み、ヒータ32による冷却水の加
熱を停止する。一方、否定判定がなされた場合には、ス
テップS319へ進む。
蓄熱装置10内の冷却水温度が所定温度(例えば100
℃)よりも高いか否かを判定する。肯定判定がなされた
場合には、これ以上冷却水を加熱する必要はないため、
ステップS317へ進み、ヒータ32による冷却水の加
熱を停止する。一方、否定判定がなされた場合には、ス
テップS319へ進む。
【0181】ステップS319では、CPU351は、
エンジン1の昇温を再び行うための実行条件が成立して
いるか否かを判定する。ここで判定に用いられる要素
は、蓄熱装置内冷却水温度センサ28及びエンジン内冷
却水温度センサ29の出力信号である。エンジン内冷却
水温度センサ29の出力信号に基づいてCPU351
は、ウォータジャケット23内の冷却水温度を算出し、
算出された温度が所定温度(例えば30℃)よりも低い
か否かを判定する。また、蓄熱装置内冷却水温度センサ
28及びエンジン内冷却水温度センサ29の出力信号に
基づいてCPU351は、蓄熱装置10内の冷却水温度
がウォータジャケット23内の冷却水温度よりも高いか
否かを算出する。この2つの条件が何れも整っていると
判定された場合には、エンジン1の昇温を行うべくステ
ップS320へ進む。一方、上記2つの条件のうち何れ
か1つでも整っていないと判定された場合には、冷却水
の循環を行わずにステップS313へ進む。
エンジン1の昇温を再び行うための実行条件が成立して
いるか否かを判定する。ここで判定に用いられる要素
は、蓄熱装置内冷却水温度センサ28及びエンジン内冷
却水温度センサ29の出力信号である。エンジン内冷却
水温度センサ29の出力信号に基づいてCPU351
は、ウォータジャケット23内の冷却水温度を算出し、
算出された温度が所定温度(例えば30℃)よりも低い
か否かを判定する。また、蓄熱装置内冷却水温度センサ
28及びエンジン内冷却水温度センサ29の出力信号に
基づいてCPU351は、蓄熱装置10内の冷却水温度
がウォータジャケット23内の冷却水温度よりも高いか
否かを算出する。この2つの条件が何れも整っていると
判定された場合には、エンジン1の昇温を行うべくステ
ップS320へ進む。一方、上記2つの条件のうち何れ
か1つでも整っていないと判定された場合には、冷却水
の循環を行わずにステップS313へ進む。
【0182】ここで、上記2つの条件のうち何れか1つ
でも整っていないと判定された場合には、冷却水の循環
を行っても効果が小さい。又、蓄熱装置10内の冷却水
温度がウォータジャケット23内の冷却水温度よりも低
いときに電動ウォータポンプ12を作動させるとウォー
タジャケット23内の冷却水温度が低下し、よって、エ
ンジン1の温度が低下してしまう。そこで、このような
状態のときには、電動ウォータポンプ12を作動させな
いこととする。
でも整っていないと判定された場合には、冷却水の循環
を行っても効果が小さい。又、蓄熱装置10内の冷却水
温度がウォータジャケット23内の冷却水温度よりも低
いときに電動ウォータポンプ12を作動させるとウォー
タジャケット23内の冷却水温度が低下し、よって、エ
ンジン1の温度が低下してしまう。そこで、このような
状態のときには、電動ウォータポンプ12を作動させな
いこととする。
【0183】ステップS320では、CPU351は、
電動ウォータポンプ12に電力を供給し当該電動ウォー
タポンプ12を作動させ、更にヒータ32に通電する。
電動ウォータポンプ12に電力を供給し当該電動ウォー
タポンプ12を作動させ、更にヒータ32に通電する。
【0184】ステップS321では、ステップS314
と同様の判定が行われる。エンジン1が運転されている
とCPU351が判定したときには、ステップS322
へ進み、電動ウォータポンプ12の作動を停止させる。
一方、否定判定がなされた場合には、ステップS305
で昇温されたエンジン1の温度が低下し、再び昇温する
必要が生じる可能性があるためにステップS323へ進
む。ステップS323では、エンジン1の昇温を再び行
うための実行条件が成立しているか否かを判定する。こ
こで判定に用いられる要素は、蓄熱装置内冷却水温度セ
ンサ28及びエンジン内冷却水温度センサ29の出力信
号である。蓄熱装置内冷却水温度センサ28及びエンジ
ン内冷却水温度センサ29の出力信号に基づいてCPU
351は、蓄熱装置10内の冷却水温度がウォータジャ
ケット23内の冷却水温度よりも高いか否かを算出す
る。この条件が整っていると判定された場合には、エン
ジン1の昇温を更に行うべくステップS320へ進む。
一方、否定判定がなされた場合には、ステップS324
へ進む。この状態で冷却水を循環させても効果が小さい
ためにこれ以上の冷却水の循環は行わないこととする。
と同様の判定が行われる。エンジン1が運転されている
とCPU351が判定したときには、ステップS322
へ進み、電動ウォータポンプ12の作動を停止させる。
一方、否定判定がなされた場合には、ステップS305
で昇温されたエンジン1の温度が低下し、再び昇温する
必要が生じる可能性があるためにステップS323へ進
む。ステップS323では、エンジン1の昇温を再び行
うための実行条件が成立しているか否かを判定する。こ
こで判定に用いられる要素は、蓄熱装置内冷却水温度セ
ンサ28及びエンジン内冷却水温度センサ29の出力信
号である。蓄熱装置内冷却水温度センサ28及びエンジ
ン内冷却水温度センサ29の出力信号に基づいてCPU
351は、蓄熱装置10内の冷却水温度がウォータジャ
ケット23内の冷却水温度よりも高いか否かを算出す
る。この条件が整っていると判定された場合には、エン
ジン1の昇温を更に行うべくステップS320へ進む。
一方、否定判定がなされた場合には、ステップS324
へ進む。この状態で冷却水を循環させても効果が小さい
ためにこれ以上の冷却水の循環は行わないこととする。
【0185】ステップS324では、CPU351は、
電動ウォータポンプ12の作動を停止させる。
電動ウォータポンプ12の作動を停止させる。
【0186】ステップS325では、ステップS314
と同様の判定が行われる。エンジン1が運転されている
とCPU351が判定したときには、ステップS327
へ進み、エンジンプレヒート制御を終了させると共にエ
ンジン始動制御を開始する。一方、否定判定がなされた
場合には、ステップS320で昇温されたエンジン1の
温度が低下し、再度昇温する必要が生じる可能性がある
ために、ステップS326へ進む。
と同様の判定が行われる。エンジン1が運転されている
とCPU351が判定したときには、ステップS327
へ進み、エンジンプレヒート制御を終了させると共にエ
ンジン始動制御を開始する。一方、否定判定がなされた
場合には、ステップS320で昇温されたエンジン1の
温度が低下し、再度昇温する必要が生じる可能性がある
ために、ステップS326へ進む。
【0187】ステップS326では、CPU351は、
バッテリー30の電圧が所定電圧(例えば11.5V)
よりも低いか否かを判定する。肯定判定がなされた場合
には、これ以上エンジンプレヒート制御を実行させる
と、バッテリー30の電圧が更に低下してエンジン1の
始動が困難になるので、エンジンプレヒート制御を終了
させる。否定判定された場合には、ステップS308へ
進み、エンジン1が始動するまでに再度ウォータジャケ
ット23内の冷却水温度が低下し且つ条件が整っている
ときに電動ウォータポンプ12を作動させる。
バッテリー30の電圧が所定電圧(例えば11.5V)
よりも低いか否かを判定する。肯定判定がなされた場合
には、これ以上エンジンプレヒート制御を実行させる
と、バッテリー30の電圧が更に低下してエンジン1の
始動が困難になるので、エンジンプレヒート制御を終了
させる。否定判定された場合には、ステップS308へ
進み、エンジン1が始動するまでに再度ウォータジャケ
ット23内の冷却水温度が低下し且つ条件が整っている
ときに電動ウォータポンプ12を作動させる。
【0188】ここで、ステップS326の判定条件とな
る電圧は、ステップS308及びステップS316での
判定条件となる電圧よりも低い。これは、電動ウォータ
ポンプ12が消費する電力が、ヒータ32が消費する電
力よりも小さいために、ヒータ32での加熱を行うと電
圧が低下してエンジン1の始動が困難になるが、電動ウ
ォータポンプ12により冷却水を循環させるだけであれ
ば電圧が低下しても、その低下する量は少ないので、エ
ンジン1の始動が可能であることによる。
る電圧は、ステップS308及びステップS316での
判定条件となる電圧よりも低い。これは、電動ウォータ
ポンプ12が消費する電力が、ヒータ32が消費する電
力よりも小さいために、ヒータ32での加熱を行うと電
圧が低下してエンジン1の始動が困難になるが、電動ウ
ォータポンプ12により冷却水を循環させるだけであれ
ば電圧が低下しても、その低下する量は少ないので、エ
ンジン1の始動が可能であることによる。
【0189】次に、このようなエンジンプレヒート制御
が行われたときの蓄熱装置内冷却水温度センサ28及び
エンジン内冷却水温度センサ29の出力信号の推移態様
について説明する。
が行われたときの蓄熱装置内冷却水温度センサ28及び
エンジン内冷却水温度センサ29の出力信号の推移態様
について説明する。
【0190】ここで、図9は、エンジンプレヒート制御
が行われたときの、蓄熱装置内冷却水温度センサ28及
びエンジン内冷却水温度センサ29の出力信号の推移を
示すタイムチャートである。
が行われたときの、蓄熱装置内冷却水温度センサ28及
びエンジン内冷却水温度センサ29の出力信号の推移を
示すタイムチャートである。
【0191】期間Aでは、1回目のエンジン1の昇温が
行われる。この期間には、図8のフローチャート中のス
テップS305乃至ステップS307に対応する制御が
行われている。このときには、蓄熱装置10内の冷却水
温度は低下し、ウォータジャケット23内の冷却水温度
は上昇する。この期間Aは、電動ウォータポンプ12が
所定時間作動したときに終了する。
行われる。この期間には、図8のフローチャート中のス
テップS305乃至ステップS307に対応する制御が
行われている。このときには、蓄熱装置10内の冷却水
温度は低下し、ウォータジャケット23内の冷却水温度
は上昇する。この期間Aは、電動ウォータポンプ12が
所定時間作動したときに終了する。
【0192】期間Bでは、電動ウォータポンプ12は停
止し、蓄熱装置10内の冷却水がヒータ32により加熱
されている。この期間には、図8のフローチャート中の
ステップS308乃至ステップS319に対応する制御
が行われている。このときには、蓄熱装置10内の冷却
水温度はヒータ32の加熱により上昇し、ウォータジャ
ケット23内の冷却水温度はエンジン1が外部に熱を放
出するために低下する。この期間Bは、ウォータジャケ
ット23内の冷却水温度が所定温度まで低下し且つウォ
ータジャケット23内の冷却水温度が蓄熱装置10内の
冷却水温度よりも低いときに終了する。
止し、蓄熱装置10内の冷却水がヒータ32により加熱
されている。この期間には、図8のフローチャート中の
ステップS308乃至ステップS319に対応する制御
が行われている。このときには、蓄熱装置10内の冷却
水温度はヒータ32の加熱により上昇し、ウォータジャ
ケット23内の冷却水温度はエンジン1が外部に熱を放
出するために低下する。この期間Bは、ウォータジャケ
ット23内の冷却水温度が所定温度まで低下し且つウォ
ータジャケット23内の冷却水温度が蓄熱装置10内の
冷却水温度よりも低いときに終了する。
【0193】期間Cでは、2回目のエンジン1の昇温が
行われる。この期間には、図8のフローチャート中のス
テップS320乃至ステップS324に対応する制御が
行われている。このときには、蓄熱装置10内の冷却水
温度は低下し、ウォータジャケット23内の冷却水温度
は上昇する。この期間Cは、蓄熱装置10内の冷却水温
度とウォータジャケット23内の冷却水温度とが等しく
なったときに終了する。
行われる。この期間には、図8のフローチャート中のス
テップS320乃至ステップS324に対応する制御が
行われている。このときには、蓄熱装置10内の冷却水
温度は低下し、ウォータジャケット23内の冷却水温度
は上昇する。この期間Cは、蓄熱装置10内の冷却水温
度とウォータジャケット23内の冷却水温度とが等しく
なったときに終了する。
【0194】期間Dでは、電動ウォータポンプ12は停
止し、蓄熱装置10内の冷却水がヒータ32により加熱
されている。この期間には、図8のフローチャート中の
ステップS308乃至ステップS319に対応する制御
が行われている。このときには、蓄熱装置10内の冷却
水温度はヒータ32による加熱により上昇し、ウォータ
ジャケット23内の冷却水温度はエンジン1が外部に熱
を放出するために低下する。
止し、蓄熱装置10内の冷却水がヒータ32により加熱
されている。この期間には、図8のフローチャート中の
ステップS308乃至ステップS319に対応する制御
が行われている。このときには、蓄熱装置10内の冷却
水温度はヒータ32による加熱により上昇し、ウォータ
ジャケット23内の冷却水温度はエンジン1が外部に熱
を放出するために低下する。
【0195】期間Eでは、電動ウォータポンプ12は停
止し、ヒータ32による加熱も停止している。ステップ
S316及びステップS318において肯定判定がなさ
れて、ステップS317でヒータ32の通電を停止した
場合である。この期間には、図8のフローチャート中の
ステップS313乃至ステップS319に対応する制御
が行われている。このときには、蓄熱装置10内の冷却
水温度は略一定の温度を保ち、ウォータジャケット23
内の冷却水温度はエンジン1が外部に熱を放出するため
に低下する。この期間Eは、ウォータジャケット23内
の冷却水温度が所定温度まで低下し且つウォータジャケ
ット23内の冷却水温度が蓄熱装置10内の冷却水温度
よりも低いときに終了する。
止し、ヒータ32による加熱も停止している。ステップ
S316及びステップS318において肯定判定がなさ
れて、ステップS317でヒータ32の通電を停止した
場合である。この期間には、図8のフローチャート中の
ステップS313乃至ステップS319に対応する制御
が行われている。このときには、蓄熱装置10内の冷却
水温度は略一定の温度を保ち、ウォータジャケット23
内の冷却水温度はエンジン1が外部に熱を放出するため
に低下する。この期間Eは、ウォータジャケット23内
の冷却水温度が所定温度まで低下し且つウォータジャケ
ット23内の冷却水温度が蓄熱装置10内の冷却水温度
よりも低いときに終了する。
【0196】期間Fでは、3回目のエンジン1の昇温が
行われる。この期間には、図8のフローチャート中のス
テップS320乃至ステップS324に対応する制御が
行われている。このときには、蓄熱装置10内の冷却水
温度は低下し、ウォータジャケット23内の冷却水温度
は上昇する。この期間Fは、蓄熱装置10内の冷却水温
度とウォータジャケット23内の冷却水温度とが等しく
なったときに終了する。
行われる。この期間には、図8のフローチャート中のス
テップS320乃至ステップS324に対応する制御が
行われている。このときには、蓄熱装置10内の冷却水
温度は低下し、ウォータジャケット23内の冷却水温度
は上昇する。この期間Fは、蓄熱装置10内の冷却水温
度とウォータジャケット23内の冷却水温度とが等しく
なったときに終了する。
【0197】期間Gでは、電動ウォータポンプ12は停
止し、ヒータ32による加熱も停止している。ステップ
S308、ステップS310、ステップS311で否定
判定がなされ、又は、ステップS316及びステップS
318において肯定判定がなされた場合で、ステップS
309又はステップS317でヒータ32への通電が停
止されている。この期間には、図8のフローチャート中
のステップS308乃至ステップS326に対応する制
御が行われている。このときには、蓄熱装置10内の冷
却水温度は略一定の温度を保ち、ウォータジャケット2
3内の冷却水温度は低下する。
止し、ヒータ32による加熱も停止している。ステップ
S308、ステップS310、ステップS311で否定
判定がなされ、又は、ステップS316及びステップS
318において肯定判定がなされた場合で、ステップS
309又はステップS317でヒータ32への通電が停
止されている。この期間には、図8のフローチャート中
のステップS308乃至ステップS326に対応する制
御が行われている。このときには、蓄熱装置10内の冷
却水温度は略一定の温度を保ち、ウォータジャケット2
3内の冷却水温度は低下する。
【0198】このように、エンジン1が始動されるまで
繰り返し処理が行われる。
繰り返し処理が行われる。
【0199】このようにして、エンジン1の停止中にお
いて長期に亘りシリンダヘッド1aの昇温が可能とな
る。
いて長期に亘りシリンダヘッド1aの昇温が可能とな
る。
【0200】また、シリンダブロック1bに冷却水が流
通するようにウォータジャケット23を設定することに
より、シリンダブロック1bも同時に昇温することが可
能となる。 <第4の実施の形態>本実施の形態に係る内燃機関の蓄
熱装置は、第3の実施の形態に係る内燃機関の蓄熱装置
と比較して以下の点で相違する。
通するようにウォータジャケット23を設定することに
より、シリンダブロック1bも同時に昇温することが可
能となる。 <第4の実施の形態>本実施の形態に係る内燃機関の蓄
熱装置は、第3の実施の形態に係る内燃機関の蓄熱装置
と比較して以下の点で相違する。
【0201】第3の実施の形態では、ステップS310
で蓄熱装置10内の冷却水温度が所定温度よりも低いと
判定され、且つ、ステップS311でシリンダヘッド1
aの壁温が所定温度よりも低いと判定された時にヒータ
32へ通電する。
で蓄熱装置10内の冷却水温度が所定温度よりも低いと
判定され、且つ、ステップS311でシリンダヘッド1
aの壁温が所定温度よりも低いと判定された時にヒータ
32へ通電する。
【0202】一方、本実施の形態では、電動ウォータポ
ンプ12が作動を停止した直後にこのような判定を行わ
ず、直ちに冷却水を昇温することとする。このようにす
ると、次回の電動ウォータポンプ12が作動するまでの
時間を長く取ることができる。
ンプ12が作動を停止した直後にこのような判定を行わ
ず、直ちに冷却水を昇温することとする。このようにす
ると、次回の電動ウォータポンプ12が作動するまでの
時間を長く取ることができる。
【0203】尚、適用対象となるエンジン1、その他ハ
ードウェアに関する基本構成は、第3の実施の形態と共
通なので説明を割愛する。
ードウェアに関する基本構成は、第3の実施の形態と共
通なので説明を割愛する。
【0204】次に、図10は、本実施の形態に係るエン
ジンプレヒート制御のフローを表すフローチャート図で
ある。
ジンプレヒート制御のフローを表すフローチャート図で
ある。
【0205】図8のフローチャート図と比較すると、第
3の実施の形態に係るステップS310及びステップS
311に対応する処理がない他は、第3の実施の形態と
同様の処理が行われるので説明を割愛する。 <第5の実施の形態>本実施の形態に係る内燃機関の蓄
熱装置は、第3の実施の形態に係る内燃機関の蓄熱装置
と比較して以下の点で相違する。
3の実施の形態に係るステップS310及びステップS
311に対応する処理がない他は、第3の実施の形態と
同様の処理が行われるので説明を割愛する。 <第5の実施の形態>本実施の形態に係る内燃機関の蓄
熱装置は、第3の実施の形態に係る内燃機関の蓄熱装置
と比較して以下の点で相違する。
【0206】第3の実施の形態では、蓄熱装置10内に
設けられたヒータ32は単一であったが、本実施の形態
においては、キュリー点の異なるヒータを複数設けた。
設けられたヒータ32は単一であったが、本実施の形態
においては、キュリー点の異なるヒータを複数設けた。
【0207】ヒータ32は、図11に示すように蓄熱装
置10の内部に格納され、蓄熱装置10の内部に貯留さ
れた冷却水を加熱する。
置10の内部に格納され、蓄熱装置10の内部に貯留さ
れた冷却水を加熱する。
【0208】蓄熱装置10の内部には、材料組成を変更
しキュリー点が異なる高電力ヒータ32a、中電力ヒー
タ32b、低電力ヒータ32cを設けた。
しキュリー点が異なる高電力ヒータ32a、中電力ヒー
タ32b、低電力ヒータ32cを設けた。
【0209】このようにヒータ32を設けると、冷却水
温度が低いときには高電力ヒータ32aで加熱を行い、
冷却水温度が高くなるに従い中電力ヒータ32b、低電
力ヒータ32cと段階的にヒータ32を切り替えること
ができるので電力消費量を低減することができる。
温度が低いときには高電力ヒータ32aで加熱を行い、
冷却水温度が高くなるに従い中電力ヒータ32b、低電
力ヒータ32cと段階的にヒータ32を切り替えること
ができるので電力消費量を低減することができる。
【0210】これらヒータ32の切り替えは切替スイッ
チ34によって切り替えられる。この切替スイッチ34
は、ECU22からの信号によりヒータ32の切り替え
を実行する。
チ34によって切り替えられる。この切替スイッチ34
は、ECU22からの信号によりヒータ32の切り替え
を実行する。
【0211】尚、その他のハードウェアに関する基本構
成は、第3の実施の形態と共通なので説明を割愛する。
成は、第3の実施の形態と共通なので説明を割愛する。
【0212】次に、本実施の形態に係るエンジンプレヒ
ート制御を行うときの制御フローについて説明する。
ート制御を行うときの制御フローについて説明する。
【0213】第3の実施の形態と比較すると、第3の実
施の形態に係るステップS312に対応する処理が相違
する他は、第3の実施の形態と同様の処理が行われる。
施の形態に係るステップS312に対応する処理が相違
する他は、第3の実施の形態と同様の処理が行われる。
【0214】本実施の形態においては、ステップS31
2では、CPU351は、通電するヒータ32を選択
し、切替スイッチ34を介してヒータ32に通電し、冷
却水の昇温を開始する。
2では、CPU351は、通電するヒータ32を選択
し、切替スイッチ34を介してヒータ32に通電し、冷
却水の昇温を開始する。
【0215】ここで、CPU351は、RAM353へ
アクセスし、蓄熱装置内冷却水温度センサ28の出力信
号を読み出す。CPU351は、この出力信号に基づい
て蓄熱装置10内の冷却水温度を算出する。また、蓄熱
装置10内の冷却水温度と使用するヒータ32との関係
を表したマップを予めROM352に記憶させておくこ
とで、算出された温度に見合ったヒータ32を選択する
ことができる。
アクセスし、蓄熱装置内冷却水温度センサ28の出力信
号を読み出す。CPU351は、この出力信号に基づい
て蓄熱装置10内の冷却水温度を算出する。また、蓄熱
装置10内の冷却水温度と使用するヒータ32との関係
を表したマップを予めROM352に記憶させておくこ
とで、算出された温度に見合ったヒータ32を選択する
ことができる。
【0216】使用するヒータ32を選択したら、CPU
351は、切替スイッチ34に通電しスイッチを切り替
えて、選択したヒータ32に通電させる。
351は、切替スイッチ34に通電しスイッチを切り替
えて、選択したヒータ32に通電させる。
【0217】このときに、高電力ヒータ32aが選択さ
れた場合には、中電力ヒータ32b及び低電力ヒータ3
2cも同時に通電するようにするとより早期に冷却水の
昇温を行うことができる。同様に、中電力ヒータ32b
が選択された場合には、低電力ヒータ32cも同時に通
電するようにすると早期に冷却水の昇温を行うことがで
きる。
れた場合には、中電力ヒータ32b及び低電力ヒータ3
2cも同時に通電するようにするとより早期に冷却水の
昇温を行うことができる。同様に、中電力ヒータ32b
が選択された場合には、低電力ヒータ32cも同時に通
電するようにすると早期に冷却水の昇温を行うことがで
きる。
【0218】ここで、図14(a)は、蓄熱装置10の
内部に、キュリー点が異なる3種類のヒータ32を設け
たときの蓄熱装置10内の温度と選択されるヒータ32
との関係を示し、図14(b)は、選択されたヒータ3
2に供給される電流とその供給時間との関係を示す図で
ある。
内部に、キュリー点が異なる3種類のヒータ32を設け
たときの蓄熱装置10内の温度と選択されるヒータ32
との関係を示し、図14(b)は、選択されたヒータ3
2に供給される電流とその供給時間との関係を示す図で
ある。
【0219】このように蓄熱装置10内の冷却水温度の
上昇と共に、使用するヒータ32を段階的に減らしてい
き、消費電力を低減することも可能となる。
上昇と共に、使用するヒータ32を段階的に減らしてい
き、消費電力を低減することも可能となる。
【0220】また、PTCサーミスタは、前述したよう
に自己温度制御が可能であるため、切替スイッチ34を
介さずに温度を一定に保つことも可能である。しかし、
本発明においては、より精度良く温度制御を行うために
蓄熱装置内冷却水温度センサ28の出力信号を用いたフ
ィードバック制御を行う。
に自己温度制御が可能であるため、切替スイッチ34を
介さずに温度を一定に保つことも可能である。しかし、
本発明においては、より精度良く温度制御を行うために
蓄熱装置内冷却水温度センサ28の出力信号を用いたフ
ィードバック制御を行う。
【0221】上記蓄熱装置10の内部には、材料組成を
変更しキュリー点が異なる3種類のヒータ32を設けた
が、2種類のヒータ32で温度制御を行うことも可能で
ある。以下、図8のフローチャート中のステップS31
2における他の態様について説明する。
変更しキュリー点が異なる3種類のヒータ32を設けた
が、2種類のヒータ32で温度制御を行うことも可能で
ある。以下、図8のフローチャート中のステップS31
2における他の態様について説明する。
【0222】図12(a)は、蓄熱装置10の内部に、
キュリー点が異なる高電力ヒータ32aと低電力ヒータ
32cとを設けたときの蓄熱装置10内の温度と選択さ
れるヒータ32との関係を示し、図12(b)は、ヒー
タ32に供給される電流とその供給時間との関係を示す
図である。
キュリー点が異なる高電力ヒータ32aと低電力ヒータ
32cとを設けたときの蓄熱装置10内の温度と選択さ
れるヒータ32との関係を示し、図12(b)は、ヒー
タ32に供給される電流とその供給時間との関係を示す
図である。
【0223】蓄熱装置10内の冷却水温度が低いときに
は、高電力ヒータ32aが選択され、冷却水の早期温度
上昇が図られる。このときに、CPU351は、蓄熱装
置10内の冷却水温度に基づいて、高電力ヒータ32a
に通電される電流を制御する。通電される電流は、蓄熱
装置10内の冷却水温度と高電力ヒータ32aに通電さ
れる電流との関係を表したマップを予めROM352に
記憶させておく。CPU351は、算出された蓄熱装置
10内の冷却水温度と前記マップとから高電力ヒータ3
2aに通電する電流量を求め、その算出された電流を高
電力ヒータ32aに通電する。高電力ヒータ32aで加
熱を行い、冷却水温度を早期に上昇させることができ
る。
は、高電力ヒータ32aが選択され、冷却水の早期温度
上昇が図られる。このときに、CPU351は、蓄熱装
置10内の冷却水温度に基づいて、高電力ヒータ32a
に通電される電流を制御する。通電される電流は、蓄熱
装置10内の冷却水温度と高電力ヒータ32aに通電さ
れる電流との関係を表したマップを予めROM352に
記憶させておく。CPU351は、算出された蓄熱装置
10内の冷却水温度と前記マップとから高電力ヒータ3
2aに通電する電流量を求め、その算出された電流を高
電力ヒータ32aに通電する。高電力ヒータ32aで加
熱を行い、冷却水温度を早期に上昇させることができ
る。
【0224】蓄熱装置10内の温度が所定の温度まで上
昇すると、CPU351は、切替スイッチ34に通電
し、低電力ヒータ32cに通電する。このときには高電
力ヒータ32aには通電されないので、電力消費量を抑
制しつつ冷却水を保温することが可能となる。
昇すると、CPU351は、切替スイッチ34に通電
し、低電力ヒータ32cに通電する。このときには高電
力ヒータ32aには通電されないので、電力消費量を抑
制しつつ冷却水を保温することが可能となる。
【0225】次に、図13(a)は、蓄熱装置10の内
部に、キュリー点が異なる高電力ヒータ32aと低電力
ヒータ32cとを設けたときの蓄熱装置10内の温度と
選択されるヒータ32との関係を示し、図13(b)
は、ヒータ32に供給される電流とその供給時間との関
係を示す図である。上述の図12に係る温度制御では、
高電力ヒータ32aに通電される電流が蓄熱装置10内
の冷却水温度に基づいて制御されていたが、図13に係
る温度制御では、このような制御は行われておらず、ヒ
ータ32の選択のみが行われる。
部に、キュリー点が異なる高電力ヒータ32aと低電力
ヒータ32cとを設けたときの蓄熱装置10内の温度と
選択されるヒータ32との関係を示し、図13(b)
は、ヒータ32に供給される電流とその供給時間との関
係を示す図である。上述の図12に係る温度制御では、
高電力ヒータ32aに通電される電流が蓄熱装置10内
の冷却水温度に基づいて制御されていたが、図13に係
る温度制御では、このような制御は行われておらず、ヒ
ータ32の選択のみが行われる。
【0226】ここで、蓄熱装置10内の冷却水温度と使
用するヒータ32との関係を表したマップを予めROM
352に記憶させておくことで、算出された温度に見合
ったヒータ32を選択することができる。
用するヒータ32との関係を表したマップを予めROM
352に記憶させておくことで、算出された温度に見合
ったヒータ32を選択することができる。
【0227】即ち、蓄熱装置10内の冷却水温度が所定
温度よりも低いときには高電力ヒータ32aが選択さ
れ、冷却水温度が所定温度まで上昇すると低電力ヒータ
32cが選択される。このようにすると、高電力ヒータ
32aにより冷却水温度を早期に上昇させることがで
き、低電力ヒータ32cにより消費電力を低減しつつ保
温を行うことができる。
温度よりも低いときには高電力ヒータ32aが選択さ
れ、冷却水温度が所定温度まで上昇すると低電力ヒータ
32cが選択される。このようにすると、高電力ヒータ
32aにより冷却水温度を早期に上昇させることがで
き、低電力ヒータ32cにより消費電力を低減しつつ保
温を行うことができる。
【0228】尚、本実施の形態においては、PCTサー
ミスタ以外のヒータを用いても温度制御を行うことは可
能である。
ミスタ以外のヒータを用いても温度制御を行うことは可
能である。
【0229】このようにして、エンジン1の停止中にお
いて長期に亘りシリンダヘッド1aの昇温が可能とな
る。また、複数のヒータを組み合わせて使用することに
より、消費電力の低減ができ、更には、蓄熱装置10内
の冷却水の温度が過剰に上昇して沸騰することを防止で
きる。
いて長期に亘りシリンダヘッド1aの昇温が可能とな
る。また、複数のヒータを組み合わせて使用することに
より、消費電力の低減ができ、更には、蓄熱装置10内
の冷却水の温度が過剰に上昇して沸騰することを防止で
きる。
【0230】また、シリンダブロック1bに冷却水が流
通するようにウォータジャケット23を設定することに
より、シリンダブロック1bも同時に昇温することが可
能となる。
通するようにウォータジャケット23を設定することに
より、シリンダブロック1bも同時に昇温することが可
能となる。
【0231】尚、本実施の形態は、エンジン1の始動前
のみならず始動後でも行うことができる。この場合に
は、エンジン1の始動を判定する処理は行われない。
のみならず始動後でも行うことができる。この場合に
は、エンジン1の始動を判定する処理は行われない。
【0232】
【発明の効果】本発明に係る蓄熱装置を備えた内燃機関
では、内燃機関の運転停止中に蓄熱装置に蓄えられた熱
を繰り返し当該内燃機関に供給することができる。従っ
て、内燃機関の始動が何等かの要因で延期されたとして
も、長期に亘り当該内燃機関の温度が低下してしまうこ
とを抑制できる。
では、内燃機関の運転停止中に蓄熱装置に蓄えられた熱
を繰り返し当該内燃機関に供給することができる。従っ
て、内燃機関の始動が何等かの要因で延期されたとして
も、長期に亘り当該内燃機関の温度が低下してしまうこ
とを抑制できる。
【0233】また本発明に係る蓄熱装置を備えた内燃機
関では、蓄熱装置に加熱手段を設けることで蓄熱装置に
熱を供給することができる。従って、内燃機関により多
くの熱を供給することができ、内燃機関の始動が何等か
の要因で延期されたとしても、長期に亘り当該内燃機関
の温度が低下してしまうことを抑制できる。
関では、蓄熱装置に加熱手段を設けることで蓄熱装置に
熱を供給することができる。従って、内燃機関により多
くの熱を供給することができ、内燃機関の始動が何等か
の要因で延期されたとしても、長期に亘り当該内燃機関
の温度が低下してしまうことを抑制できる。
【0234】このように、本発明によれば温度が高い状
態で内燃機関の運転を開始することができるので、排気
エミッションの悪化を抑制することができる。
態で内燃機関の運転を開始することができるので、排気
エミッションの悪化を抑制することができる。
【図1】 第1の実施の形態に係る内燃機関の蓄熱装置
を適用するエンジンとその冷却水が循環する冷却水通路
とを併せ示す概略構成図である。
を適用するエンジンとその冷却水が循環する冷却水通路
とを併せ示す概略構成図である。
【図2】 ECUの内部構成を示すブロック図である。
【図3】 第1の実施の形態に係るエンジンプレヒート
制御のフローを表すフローチャート図である。
制御のフローを表すフローチャート図である。
【図4】 第1の実施の形態に係るエンジンプレヒート
制御が行われたときの蓄熱装置内冷却水温度センサ28
及びエンジン内冷却水温度センサ29の出力信号の推移
を示すタイムチャートである。
制御が行われたときの蓄熱装置内冷却水温度センサ28
及びエンジン内冷却水温度センサ29の出力信号の推移
を示すタイムチャートである。
【図5】 第2の実施の形態に係るエンジンプレヒート
制御のフローを表すフローチャート図である。
制御のフローを表すフローチャート図である。
【図6】 第2の実施の形態に係るエンジンプレヒート
制御が行われたときの蓄熱装置内冷却水温度及びエンジ
ン内冷却水温度の推移を示すタイムチャートである。
制御が行われたときの蓄熱装置内冷却水温度及びエンジ
ン内冷却水温度の推移を示すタイムチャートである。
【図7】 第3の実施の形態に係る内燃機関の蓄熱装置
の概略構成を示す図である。
の概略構成を示す図である。
【図8】 第3の実施の形態に係るエンジンプレヒート
制御のフローを表すフローチャート図である。
制御のフローを表すフローチャート図である。
【図9】 第3の実施の形態に係るエンジンプレヒート
制御が行われたときの蓄熱装置内冷却水温度及びエンジ
ン内冷却水温度の推移を示すタイムチャートである。
制御が行われたときの蓄熱装置内冷却水温度及びエンジ
ン内冷却水温度の推移を示すタイムチャートである。
【図10】 第4の実施の形態に係るエンジンプレヒー
ト制御のフローを表すフローチャート図である。
ト制御のフローを表すフローチャート図である。
【図11】 第5の実施の形態に係る内燃機関の蓄熱装
置の概略構成を示す図である。
置の概略構成を示す図である。
【図12】 図12(a)は、蓄熱装置の内部に、キュ
リー点が異なる高電力ヒータと低電力ヒータとを設けた
ときの蓄熱装置内の温度と選択されるヒータとの関係を
示し、図12(b)は、ヒータに供給される電流とその
供給時間との関係を示す図である。
リー点が異なる高電力ヒータと低電力ヒータとを設けた
ときの蓄熱装置内の温度と選択されるヒータとの関係を
示し、図12(b)は、ヒータに供給される電流とその
供給時間との関係を示す図である。
【図13】 図13(a)は、蓄熱装置の内部に、キュ
リー点が異なる高電力ヒータと低電力ヒータとを設けた
ときの蓄熱装置内の温度と選択されるヒータとの関係を
示し、図13(b)は、ヒータに供給される電流とその
供給時間との関係を示す図である。
リー点が異なる高電力ヒータと低電力ヒータとを設けた
ときの蓄熱装置内の温度と選択されるヒータとの関係を
示し、図13(b)は、ヒータに供給される電流とその
供給時間との関係を示す図である。
【図14】 図14(a)は、蓄熱装置の内部に、キュ
リー点が異なる3種類のヒータ32を設けたときの蓄熱
装置内の温度と選択されるヒータとの関係を示し、図1
4(b)は、選択されたヒータに供給される電流とその
供給時間との関係を示す図である。
リー点が異なる3種類のヒータ32を設けたときの蓄熱
装置内の温度と選択されるヒータとの関係を示し、図1
4(b)は、選択されたヒータに供給される電流とその
供給時間との関係を示す図である。
1・・・・エンジン 1a・・・シリンダヘッド 1b・・・シリンダブロック 1c・・・オイルパン 2・・・・シリンダ 3・・・・ピストン 4・・・・コネクティングロッド 5・・・・燃料噴射弁 6・・・・ウォータポンプ 8・・・・サーモスタット 9・・・・ラジエータ 10・・・蓄熱装置 10a・・外側容器 10b・・内側容器 10c・・冷却水注入管 10d・・冷却水注出管 11・・・逆止弁 12・・・電動ウォータポンプ 13・・・ヒータコア 22・・・ECU 23・・・ウォータジャケット 27・・・クランクポジションセンサ 28・・・蓄熱装置内冷却水温度センサ 29・・・エンジン内冷却水温度センサ 30・・・バッテリー 31・・・遮断弁 32・・・ヒータ 32a・・高電力ヒータ 32b・・中電力ヒータ 32c・・低電力ヒータ 33・・・壁温センサ 34・・・切替スイッチ A・・・・循環通路 A1・・・ラジエータ入口側通路 A2・・・ラジエータ出口側通路 B・・・・循環通路 B1・・・ヒータコア入口側通路 B2・・・ヒータコア出口側通路 C・・・・循環通路 C1・・・蓄熱装置入口側通路 C2・・・蓄熱装置出口側通路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F02N 17/06 F02N 17/06 D (72)発明者 蟻沢 克彦 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 Fターム(参考) 3G084 BA30 CA07 DA10 EA06 EA07 FA03 FA20 FA38
Claims (23)
- 【請求項1】熱を蓄える蓄熱装置を具備した内燃機関で
あって、 熱媒体を循環させる循環系と、 前記循環系を循環する熱媒体を介して前記蓄熱装置が蓄
えた熱を当該内燃機関に供給する熱供給手段と、 前記蓄熱装置内部の熱媒体の温度又は前記内燃機関内部
の熱媒体の温度のすくなくとも一方を計測する熱媒体温
度計測手段と、 前記熱供給手段により熱が供給されたときの効果を前記
熱媒体温度計測手段の計測結果に基づいて判定する再供
給効果判定手段と、 を具備し、 前記再供給効果判定手段は反復して熱供給の効果を判定
し、熱供給を行うと効果があると判定されたときに、前
記熱供給手段により熱の供給が行われることを特徴とす
る蓄熱装置を備えた内燃機関。 - 【請求項2】前記熱媒体温度計測手段は、前記蓄熱装置
内部の熱媒体の温度及び前記内燃機関内部の熱媒体の温
度を計測し、前記内燃機関内の熱媒体の温度が、前記蓄
熱装置内の熱媒体の温度よりも低いときにのみ、前記内
燃機関に熱供給が行われることを特徴とする請求項1に
記載の蓄熱装置を備えた内燃機関。 - 【請求項3】前記熱媒体温度計測手段は、前記蓄熱装置
内部の熱媒体の温度及び前記内燃機関内部の熱媒体の温
度を計測し、前記蓄熱装置内の熱媒体の温度と前記内燃
機関内の熱媒体の温度との偏差が所定値以上のときにの
み、前記内燃機関に熱供給が行われることを特徴とする
請求項1又は2に記載の蓄熱装置を備えた内燃機関。 - 【請求項4】前記熱媒体温度計測手段は、すくなくとも
前記内燃機関内の熱媒体の温度を計測し、前記内燃機関
内の温度が所定温度以下のときにのみ、前記内燃機関に
熱供給が行われることを特徴とする請求項1乃至3の何
れかに記載の蓄熱装置を備えた内燃機関。 - 【請求項5】熱を蓄える蓄熱装置を具備した内燃機関で
あって、 熱媒体を循環させる循環系と、 前記循環系を循環する熱媒体を介して前記蓄熱装置が蓄
えた熱を当該内燃機関に供給する熱供給手段と、 前記蓄熱装置内部の熱媒体の温度を計測する蓄熱装置内
温度計測手段と、 前記内燃機関内部の熱媒体の温度を計測する内燃機関内
温度計測手段と、 前記熱供給手段により熱が供給されたときの効果を前記
蓄熱装置内温度計測手段及び前記内燃機関内温度計測手
段の計測結果に基づいて判定する再供給効果判定手段
と、 を具備し、 前記再供給効果判定手段は反復して熱供給の効果を判定
し、熱供給を行うと効果があると判定されたときに、前
記熱供給手段により熱の供給が行われることを特徴とす
る蓄熱装置を備えた内燃機関。 - 【請求項6】前記内燃機関内温度計測手段により計測さ
れた温度が、前記蓄熱装置内温度計測手段により計測さ
れた温度よりも低いときに、前記内燃機関に熱供給が行
われることを特徴とする請求項5に記載の蓄熱装置を備
えた内燃機関。 - 【請求項7】前記蓄熱装置内温度計測手段と前記内燃機
関内温度計測手段とにより計測された温度の偏差が所定
値以上のときに、前記内燃機関に熱供給が行われること
を特徴とする請求項5又は6に記載の蓄熱装置を備えた
内燃機関。 - 【請求項8】前記内燃機関内温度計測手段により計測さ
れた温度が所定温度以下のときに、前記内燃機関に熱供
給が行われることを特徴とする請求項5乃至7の何れか
に記載の蓄熱装置を備えた内燃機関。 - 【請求項9】前記蓄熱装置は、熱媒体の温度を上昇させ
る加熱手段を具備していることを特徴とする請求項1又
は5に記載の蓄熱装置を備えた内燃機関。 - 【請求項10】前記加熱手段は、前記熱供給手段が熱媒
体の供給を停止したときに加熱を開始することを特徴と
する請求項9に記載の蓄熱装置を備えた内燃機関。 - 【請求項11】前記熱媒体温度計測手段は、すくなくと
も前記蓄熱装置内部の熱媒体の温度を計測し、前記加熱
手段は、前記蓄熱装置内の熱媒体の温度が所定温度以下
のときに加熱を開始することを特徴とする請求項9に記
載の蓄熱装置を備えた内燃機関。 - 【請求項12】前記熱媒体温度計測手段は、すくなくと
も前記内燃機関内の熱媒体の温度を計測し、前記加熱手
段は、前記内燃機関内の熱媒体の温度が所定温度以下の
ときに加熱を開始することを特徴とする請求項9に記載
の蓄熱装置を備えた内燃機関。 - 【請求項13】前記熱媒体温度計測手段は、前記蓄熱装
置内部の熱媒体の温度又は前記内燃機関内部の熱媒体の
すくなくとも一方の温度を計測し、前記加熱手段は、前
記熱供給手段が熱媒体の循環を停止したときに、前記蓄
熱装置内の熱媒体の温度又は前記内燃機関内の熱媒体の
温度のすくなくとも一方に基づいて、加熱を開始する時
期が決定されることを特徴とする請求項9に記載の蓄熱
装置を備えた内燃機関。 - 【請求項14】前記加熱手段は、前記蓄熱装置内温度計
測手段により計測された温度が所定温度以下のときに加
熱を開始することを特徴とする請求項9に記載の蓄熱装
置を備えた内燃機関。 - 【請求項15】前記加熱手段は、前記内燃機関内温度計
測手段により計測された温度が所定温度以下のときに加
熱を開始することを特徴とする請求項9に記載の蓄熱装
置を備えた内燃機関。 - 【請求項16】前記加熱手段は、前記熱供給手段が熱媒
体の循環を停止したときに、前記蓄熱装置内温度計測手
段又は前記内燃機関内温度計測手段の少なくとも一方に
より計測された温度に基づいて、加熱を開始する時期が
決定されることを特徴とする請求項9に記載の蓄熱装置
を備えた内燃機関。 - 【請求項17】前記加熱手段は、電力を供給されて温度
が上昇するヒータと、 前記ヒータに供給する電力量を制御する供給電力制御手
段と、 を具備することを特徴とする請求項9に記載の蓄熱装置
を備えた内燃機関。 - 【請求項18】前記加熱手段は、電力を供給されて温度
が上昇するヒータと、 前記ヒータに供給する電力量を制御する供給電力制御手
段と、 を夫々複数具備することを特徴とする請求項17に記載
の蓄熱装置を備えた内燃機関。 - 【請求項19】前記加熱手段は、電力を供給されて温度
が上昇するヒータと、 前記ヒータに供給する電力量を制御する供給電力制御手
段と、 を夫々複数具備し、夫々のヒータの出力が異なることを
特徴とする請求項9に記載の蓄熱装置を備えた内燃機
関。 - 【請求項20】前記熱媒体温度計測手段は、すくなくと
も前記蓄熱装置内部の熱媒体の温度を計測し、前記加熱
手段は、前記蓄熱装置内の熱媒体の温度が所定温度にな
るまでは、第1の所定の出力で加熱を行い、所定温度に
達した後は、前記第1の所定の出力よりも小さな第2の
所定の出力で加熱を行うことを特徴とする請求項17乃
至19の何れかに記載の蓄熱装置を備えた内燃機関。 - 【請求項21】前記熱媒体温度計測手段は、すくなくと
も前記蓄熱装置内部の熱媒体の温度を計測し、前記供給
電力制御手段は、前記蓄熱装置内の熱媒体の温度に基づ
いて出力制御を行うことを特徴とする請求項17乃至1
9の何れかに記載の蓄熱装置を備えた内燃機関。 - 【請求項22】前記加熱手段は、蓄熱装置内温度計測手
段により計測された温度が所定温度になるまでは、第1
の所定の出力で加熱を行い、所定温度に達した後は、前
記第1の所定の出力よりも小さな第2の所定の出力で加
熱を行うことを特徴とする請求項17乃至19の何れか
に記載の蓄熱装置を備えた内燃機関。 - 【請求項23】前記供給電力制御手段は、前記蓄熱装置
内温度計測手段により計測された温度に基づいて出力制
御を行うことを特徴とする請求項17乃至19の何れか
に記載の蓄熱装置を備えた内燃機関。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001110240A JP2002303197A (ja) | 2001-04-09 | 2001-04-09 | 蓄熱装置を備えた内燃機関 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001110240A JP2002303197A (ja) | 2001-04-09 | 2001-04-09 | 蓄熱装置を備えた内燃機関 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002303197A true JP2002303197A (ja) | 2002-10-18 |
Family
ID=18962052
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001110240A Pending JP2002303197A (ja) | 2001-04-09 | 2001-04-09 | 蓄熱装置を備えた内燃機関 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002303197A (ja) |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0292054A (ja) * | 1988-09-28 | 1990-03-30 | Fujitsu Ltd | 電子化直流重畳回路 |
JPH06185359A (ja) * | 1992-06-12 | 1994-07-05 | Mazda Motor Corp | エンジンの蓄熱装置 |
JPH06264852A (ja) * | 1993-03-11 | 1994-09-20 | Mitsubishi Motors Corp | 水冷エンジンの冷却水温度制御装置 |
JPH0913964A (ja) * | 1995-06-28 | 1997-01-14 | Nippondenso Co Ltd | 蓄熱式リザーブタンクとそれを備えた内燃機関の冷却装置 |
-
2001
- 2001-04-09 JP JP2001110240A patent/JP2002303197A/ja active Pending
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0292054A (ja) * | 1988-09-28 | 1990-03-30 | Fujitsu Ltd | 電子化直流重畳回路 |
JPH06185359A (ja) * | 1992-06-12 | 1994-07-05 | Mazda Motor Corp | エンジンの蓄熱装置 |
JPH06264852A (ja) * | 1993-03-11 | 1994-09-20 | Mitsubishi Motors Corp | 水冷エンジンの冷却水温度制御装置 |
JPH0913964A (ja) * | 1995-06-28 | 1997-01-14 | Nippondenso Co Ltd | 蓄熱式リザーブタンクとそれを備えた内燃機関の冷却装置 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4122731B2 (ja) | 蓄熱装置を備えた内燃機関 | |
US6520136B2 (en) | Warm-up control device for internal-combustion engine and warm-up control method | |
JP4911136B2 (ja) | 車両用熱交換システムの制御装置 | |
JP3555269B2 (ja) | 車両用冷却水温度制御システム | |
JP6096492B2 (ja) | エンジンの冷却装置 | |
JP4432272B2 (ja) | 蓄熱装置を備えた内燃機関 | |
JP4049045B2 (ja) | 蓄熱装置付きエンジンシステム | |
US10647177B2 (en) | Control apparatus of heat exchanging system | |
JP2001140644A (ja) | 内燃機関の冷却装置 | |
JP2010096042A (ja) | エンジン冷却装置 | |
JP2009197641A (ja) | 内燃機関の冷却装置 | |
JP2002303197A (ja) | 蓄熱装置を備えた内燃機関 | |
JP2003003843A (ja) | 蓄熱装置を備えた内燃機関 | |
JP4677659B2 (ja) | 暖機制御装置 | |
JP4356265B2 (ja) | 蓄熱装置を備えた内燃機関 | |
JP2002276420A (ja) | 蓄熱装置を備えた内燃機関 | |
JP4465918B2 (ja) | 蓄熱装置を備えた内燃機関 | |
JP3843808B2 (ja) | 蓄熱装置を備えた内燃機関 | |
JP4172269B2 (ja) | 蓄熱装置を備えた内燃機関 | |
JP2002138833A (ja) | 蓄熱装置を備えた内燃機関 | |
JP2002021626A (ja) | 蓄熱装置を有する内燃機関及び熱媒体の供給制御装置 | |
JP2004028062A (ja) | 蓄熱装置を備えた内燃機関 | |
JP2004092491A (ja) | 蓄熱装置を備えた内燃機関 | |
JPH0540256Y2 (ja) | ||
JP2002004855A (ja) | 蓄熱装置を有する内燃機関 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20071010 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20100323 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20100512 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20101116 |