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JP2002278326A - 画像形成装置及び画像形成プロセスユニット - Google Patents

画像形成装置及び画像形成プロセスユニット

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JP2002278326A
JP2002278326A JP2001078815A JP2001078815A JP2002278326A JP 2002278326 A JP2002278326 A JP 2002278326A JP 2001078815 A JP2001078815 A JP 2001078815A JP 2001078815 A JP2001078815 A JP 2001078815A JP 2002278326 A JP2002278326 A JP 2002278326A
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JP2001078815A
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Hajime Koyama
一 小山
So Kai
創 甲斐
Katsuhiro Aoki
勝弘 青木
Takashi Hodoshima
隆 程島
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Ricoh Co Ltd
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 感光体ドラムの長寿命化を図るとともに、所
定の転写効率を確保しつつ転写チリを防止することがで
きるプリンタ及びプロセスカートリッジを提供する。 【解決手段】 感光体ドラム1の帯電電位Vの絶対値
が400V以下であり、トナーの平均帯電量の絶対値が
5μC/g以上且つ25μC/g以下であり、転写ロー
ラ501に印加する定電圧制御された転写バイアスV
の絶対値が400V以上且つ1000V以下である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、プリンタ
ー、FAXなどの画像形成装置及び該装置に用いる画像
形成プロセスユニットに係り、詳しくは、潜像担持体上
に形成したトナー像を転写材又は中間転写体に電界転写
する画像形成装置及び画像形成プロセスユニットに関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の画像形成装置では、潜像
担持体の表面を一様に帯電した後、画像情報に基づいて
潜像担持体の表面に光を選択的に照射することにより、
潜像担持体上に潜像が形成される。この潜像は、トナー
と磁性粒子とを含む二成分現像剤を用いる二成分現像装
置や、トナーを一成分現像剤として用いる一成分現像装
置によって現像された後、転写装置によって転写材や中
間転写体に転写される。このような画像形成装置で用い
る転写装置としては、潜像担持体から転写材にトナー像
を転写する転写領域で転写材を介して潜像担持体の表面
に対向するように転写ローラ等の転写部材を配置し、こ
の転写部材に定電圧制御された転写バイアスを印加する
ことにより転写部材と潜像担持体との間に転写電界を形
成するものが知られている。この転写電界の作用によ
り、潜像担持体上のトナー像が転写材や中間転写体の表
面に転移して転写される。この転写の際に転写部材に印
加される転写バイアスとしては、通常1.5kV〜2k
V程度の電圧が印加されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
画像形成装置では、1.5kV〜2kV程度の比較的高
い転写バイアスが転写部材に印加されていたので、上記
転写領域の近傍で転写材や中間転写体が潜像担持体上の
トナー像に接触する前に、潜像担持体と転写部材との間
で放電し、「転写チリ」が発生するおそれがあるという
問題点があった。この転写チリを防止するために、転写
バイアスの絶対値を小さくすることが考えられる。しか
しながら、単に転写バイアスの絶対値を小さくすると、
所定の転写効率を確保することが難しくなるという問題
点があった。転写バイアスの絶対値を下げると、地肌部
と転写部材との間の電位差に対する画像部と転写部材と
の間の電位差の比が小さくなる。このため、例えば画像
部と地肌部とが混在した部分が転写領域に通過するとき
に、転写領域を流れる電流のうち画像部を流れる電流の
比率が減少し、これにより、転写効率が低下するものと
考えられる。
【0004】本発明は以上の背景のもとでなされたもの
であり、その目的は、潜像担持体の帯電電位を下げるこ
とにより潜像担持体の長寿命化を図るとともに、所定の
転写効率を確保しつつ転写チリを防止することができる
画像形成装置及び画像形成プロセスユニットを提供する
ことである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1の発明は、潜像担持体と、該潜像担持体の
表面を一様に帯電し画像情報に基づいて該表面の電位を
選択的に低下させることにより該潜像担持体上に潜像を
形成する潜像形成手段と、該潜像担持体上の潜像を現像
する現像装置と、該潜像担持体上のトナー像を転写材に
電界転写する転写装置とを備え、該転写装置を、該潜像
担持体から該転写材にトナー像を転写する転写領域で該
転写材を介して該潜像担持体の表面に対向するように配
置された転写部材と、定電圧制御された転写バイアスを
該転写部材に印加する転写バイアス印加手段とを用いて
構成した画像形成装置において、該潜像担持体の帯電電
位の絶対値が400V以下であり、該トナーの平均帯電
量の絶対値が5μC/g以上且つ25μC/g以下であ
り、該転写バイアスの絶対値が400V以上且つ100
0V以下であることを特徴とするものである。
【0006】請求項1の画像形成装置では、潜像担持体
の帯電電位の絶対値を400V以下にすることにより、
潜像担持体における通電電荷量を低減し、潜像担持体の
長寿命化を図る。また、トナーの平均帯電量の絶対値を
5μC/g以上にすることにより、現像能力の著しい低
下を抑えるとともに、トナーの帯電不足による地汚れを
防止する。さらに、トナーの平均帯電量の絶対値を25
μC/g以下にすることにより、現像能力を高め、帯電
電位の絶対値を400V以下にした場合でも所定の現像
特性が得られるようにする。そして、転写バイアスの絶
対値を1000V以下にすることにより、転写部材と潜
像担持体との間の異常放電を抑制し、転写チリを防止す
る。ここで、転写バイアスの絶対値を下げると転写効率
が低下する傾向がある。そこで、この転写効率の低下を
防止するために、前述のようにトナーの平均帯電量の絶
対値を25μC/g以下にすることにより転写領域でト
ナーが静電的に転移しやすいようにする。さらに、転写
バイアスの絶対値を400V以上にすることと、前述の
ように潜像担持体の帯電電位の絶対値を400V以下に
することを組み合わせることにより、潜像担持体上の地
肌部と転写部材との間の電位差に対する画像部と転写部
材との間の電位差の比が小さくなるのを回避する。これ
らにより、転写材へ転写するときの転写効率の低下を抑
える。
【0007】請求項2の発明は、潜像担持体と、該潜像
担持体の表面を一様に帯電し画像情報に基づいて該表面
の電位を選択的に低下させることにより該潜像担持体上
に潜像を形成する潜像形成手段と、該潜像担持体上の潜
像を現像する現像装置と、該潜像担持体上のトナー像が
転写される中間転写体と、該潜像担持体上のトナー像を
該中間転写体に電界転写する1次転写手段と、該中間転
写体上のトナー像を転写材に転写する2次転写装置とを
備え、該1次転写装置を、該潜像担持体から該中間転写
体にトナー像を転写する転写領域で該中間転写体を介し
て該潜像担持体の表面に対向するように配置された転写
部材と、定電圧制御された転写バイアスを該転写部材に
印加する転写バイアス印加手段とを用いて構成した画像
形成装置において、該潜像担持体の帯電電位の絶対値が
400V以下であり、該トナーの平均帯電量の絶対値が
5μC/g以上且つ25μC/g以下であり、該転写バ
イアスの絶対値が400V以上且つ1000V以下であ
ることを特徴とするものである。
【0008】請求項2の画像形成装置では、請求項1の
画像形成装置の場合と同様に、潜像担持体の帯電電位の
絶対値を400V以下にすることにより、潜像担持体に
おける通電電荷量を低減し、潜像担持体の長寿命化を図
る。また、トナーの平均帯電量の絶対値を5μC/g以
上にすることにより、現像能力の著しい低下を抑えると
ともに、トナーの帯電不足による地汚れを防止する。さ
らに、トナーの平均帯電量の絶対値を25μC/g以下
にすることにより、現像能力を高め、帯電電位の絶対値
を400V以下にした場合でも所定の現像特性が得られ
るようにする。そして、潜像担持体から中間転写体への
1次転写において、転写バイアスの絶対値を1000V
以下にすることにより、転写部材と潜像担持体との間の
異常放電を抑制し、転写チリを防止する。また、前述の
ようにトナーの平均帯電量の絶対値を25μC/g以下
にすることによりトナーが静電的に移動しやすいように
する。さらに、転写バイアスの絶対値を400V以上に
することと、前述のように潜像担持体の帯電電位の絶対
値を400V以下にすることとを組み合わせることによ
り、潜像担持体上の地肌部と転写部材との間の電位差に
対する画像部と転写部材との間の電位差の比が大きくな
るのを回避する。これらにより、中間転写体への1次転
写における転写効率の低下を抑える。
【0009】請求項3の発明は、請求項1又は2の画像
形成装置において、上記現像装置が、トナーと磁性粒子
とを含む二成分現像剤を用いるものであり、該トナーと
して、球形度が95%以上の球形トナーを用いたことを
特徴とするものである。
【0010】請求項3の画像形成装置では、球形度が9
5%以上の球形トナーを用いることにより、トナーと磁
性粒子との摩擦帯電の際に、トナーの平均帯電量の絶対
値が上記所定の範囲に安定して入るようにトナーを摩擦
帯電することができる。
【0011】請求項4の発明は、請求項1又は2の画像
形成装置において、上記現像装置が、トナーと磁性粒子
とを含む二成分現像剤を用いるものであり、上記潜像担
持体が、導電性基体上に感光層を有するものであり、上
記現像領域における該潜像担持体表面に隣接し現像に寄
与するトナーが存在している現像寄与トナー存在領域の
単位面積あたりの静電容量CTLが、該潜像担持体の感
光層の単位面積あたりの静電容量CPCよりも大きいこ
とを特徴とすることを特徴とするものである。
【0012】請求項4の画像形成装置では、上記現像領
域における現像寄与トナー存在領域の単位面積あたりの
静電容量CTLを、潜像担持体の感光層の単位面積あた
りの静電容量CPCよりも大きくすることにより、潜像
担持体の感光体層上に形成された潜像のトナー付着部の
周辺におけるトナーを感光層側に引き付ける向きの縁端
電界の強度を、エッジ効果を視認できない程度まで弱め
る。
【0013】請求項5の発明は、請求項1又は2の画像
形成装置において、上記現像装置が、トナーと磁性粒子
とを含む二成分現像剤を用いるものであり、上記現像剤
担持体上に担持される二成分現像剤のダイナミック抵抗
が10Ω以下であることを特徴とするものである。こ
こで、上記「ダイナミック抵抗」は、後述の図6の測定
システムを用いて測定したものである。
【0014】請求項5の画像形成装置では、現像剤担持
体上に担持される二成分現像剤のダイナミック抵抗が1
Ω以下であるため、現像剤担持体上の磁性粒子の潜
像担持体側先端縁と潜像担持体表面との間の領域に現像
電界を形成され、所定強度の現像電界を形成するための
現像ポテンシャルの大きさを低減することができる。
【0015】請求項6の発明は、請求項1又は2の画像
形成装置において、上記現像装置が、トナーからなる一
成分現像剤を担持して上記潜像担持体に対向する現像領
域に搬送する現像剤担持体と、トナーと磁性粒子とを含
む二成分現像剤を担持して該現像剤担持体に対向するト
ナー供給領域に搬送し、該二成分現像剤中のトナーを該
現像剤担持体に供給するトナー供給部材と、該トナー供
給部材と該現像剤担持体との間にトナー供給バイアスを
印加するトナー供給バイアス印加手段とを用いて構成し
たことを特徴とするものである。
【0016】請求項6の画像形成装置では、上記トナー
供給バイアスの印加でトナー供給領域に形成された電界
により、上記トナー供給部材上に担持した二成分現像剤
から、帯電量のばらつきが少ないトナーを現像剤担持体
上に供給され、現像剤担持体上における極低帯電トナー
や逆帯電トナーの量が低減する。このように帯電量のバ
ラツキが少ないトナーが現像剤担持体上に担持されて現
像領域に搬送され、潜像担持体上の潜像の現像に用いら
れる。
【0017】請求項7の発明は、請求項1、2、3、
4、5又は6の画像形成装置において、上記潜像担持体
が、導電性基体上に感光層を有するものであり、該感光
層の単位面積当たりの静電容量CPCが、80pF/c
以上であることを特徴とするものである。
【0018】請求項7の画像形成装置では、潜像担持体
における感光層の静電容量CPCを80pF/cm
上にすることにより、感光層の表面に所定電荷量を有す
るトナー像を担持するための表面電位を低減することが
できる。
【0019】請求項8の発明は、請求項7の画像形成装
置において、上記感光層の厚さが、5μm以上であるこ
とを特徴とするものである。
【0020】請求項8の画像形成装置では、上記感光層
の厚さを5μm以上にすることにより、感光層の耐久性
を向上させる。
【0021】請求項9の発明は、請求項1、2、3、
4、5、6、7又は8の画像形成装置における上記潜像
担持体と、上記潜像形成手段を構成する帯電装置、該潜
像担持体の表面をクリーニングするクリーニング装置及
び上記現像装置の少なくとも一つとを、画像形成装置本
体に対して着脱可能に一体構造物として構成した画像形
成プロセスユニットである。
【0022】請求項9の画像形成プロセスユニットを画
像形成装置本体に装着して用いることにより、潜像担持
体の長寿命化を図るとともに、潜像担持体の帯電電位の
変動等によって現像ポテンシャル|V−V|が変化
したときでも、画像濃度低下や画像濃度ムラが抑制する
ことができる。また、上記画像形成プロセスユニットを
画像形成装置本体から取り外すことにより、画像形成プ
ロセスユニットに含まれる潜像担持体などを個別に交換
することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明を、画像形成装置と
しての電子写真式レーザプリンタ(以下「プリンタ」と
いう。)に適用した実施形態について説明する。 〔実施形態1〕まず、本発明の第1の実施形態に係るプ
リンタの全体の概略構成及び動作について説明する。図
2は、本実施形態のプリンタの全体の概略構成図であ
る。このプリンタは、潜像担持体としての感光体ドラム
1の周辺に、感光体ドラム1の表面を一様帯電する帯電
装置2、画像情報に基づいて変調されたレーザー光線等
を感光体ドラム1に照射する露光装置3、感光体ドラム
1に形成された静電潜像に対し現像ローラ402上の帯
電トナーを付着させることでトナー像を形成する二成分
現像方式の現像装置4、感光体ドラム1上に形成された
トナー像を転写材としての転写紙20に転写する転写装
置5、転写後に感光体ドラム1上に残ったトナーを除去
するクリーニング装置6等が順に配設されている。ま
た、感光体ドラム1上に静電潜像を形成する潜像形成手
段は、上記帯電装置2及び露光装置3により構成されて
いる。また、図示しない給紙トレイ等から転写紙を給紙
・搬送する図示しない給紙搬送装置と、転写装置5で転
写されたトナー像を転写紙20に定着する図示しない定
着装置とが備えられている。
【0024】上記転写装置5は、感光体ドラム1から転
写紙20にトナー像を転写する転写領域で転写紙を介し
て感光体ドラム1の表面に対向するように配置された転
写部材としての転写ローラ501と、転写ローラ501
に所定の転写バイアスを印加する転写バイアス印加手段
としての転写バイアス電源502とを用いて構成されて
いる。この転写バイアス電源502は、定電圧制御され
た転写バイアスVが転写ローラ501に印加できるよ
うに構成されている。また、本実施形態においては、9
0%以上の転写効率を確保しつつ転写チリを防止するた
めに、転写バイアスVの絶対値を400V〜1000
Vの範囲内に設定している。
【0025】なお、上記プリンタを構成する複数の装置
の一部は、プリンタ本体に対して着脱可能に一体構造物
として構成した画像形成プロセスユニット(以下「プロ
セスカートリッジ」という。)であってもよい。図3
は、感光体ドラム1と帯電装置2と現像装置4とクリー
ニング装置6とを、プリンタ本体に対して着脱可能に一
体構造物として構成したプロセスカートリッジを示して
いる。このようにプロセスカートリッジを装置本体に対
して着脱可能に構成することにより、感光体ドラム1等
を個別に交換することができる。特に、現像装置がプロ
セスカートリッジに含まれない場合には、寿命が一致し
ない感光体ドラム1と現像装置とをそれぞれ別々に容易
に交換することが可能となる。また、非現像時に現像装
置の現像ローラを感光体ドラムから離間するように退避
させることが可能となるので、現像ローラへのトナーフ
ィルミングの促進が低減され、更に現像装置の寿命を延
ばすことができる。
【0026】上記構成のプリンタにおいて、図1(a)
に示すように、矢印a方向に回転する感光体ドラム1の
表面は、帯電装置2で所定の帯電電位V(絶対値で4
00V以下の帯電電位)に一様帯電された後、画像情報
に基づいて変調されたレーザー光線が感光体軸方向にス
キャンされて照射される。このレーザ光の照射により、
感光体ドラム1の表面電位を選択的に露光後電位V
で低下させ、感光体ドラム1上に静電潜像が形成され
る。感光体ドラム1上に形成された静電潜像は、現像領
域A1において、現像装置4の所定の現像バイアスV
が印加された現像剤担持体としての現像ローラ402に
より供給された帯電トナーを付着させることで現像さ
れ、トナー像となる。一方、転写紙20は図示しない給
紙搬送装置で給紙・搬送され、レジストローラ7により
所定のタイミングで感光体ドラム1と転写装置5の転写
ローラ501とが対向する転写領域に送出・搬送され
る。そして、図1(b)に示す所定の転写バイアスV
が印加された転写ローラ501により、転写紙20に感
光体ドラム1上のトナー像とは逆極性の電荷が付与さ
れ、感光体ドラム1上に形成されたトナー像が転写紙2
0に電界転写される。なお、図1(b)中の「VGT
及び「VIT」はそれぞれ、転写領域に進入するときの
感光体ドラム1の地肌部の電位及びトナーが付着してい
る画像部(トナー像)の電位である。また、図中の「V
−V」の絶対値は、露光の有無における電位の差異
を示す「露光ポテンシャル」である。また、「V−V
」の絶対値は、現像領域における実質的な現像電位差
を示す「現像ポテンシャル」であり、「V−V」の
絶対値は、地肌部(未露光部)と現像バイアスとの電位
差を示す「地肌ポテンシャル」である。次いで、上記ト
ナー像が転写された転写紙20は、感光体ドラム1から
分離され、図示しない定着装置に送られ、定着装置でト
ナー像が定着された転写紙20が出力される。転写装置
5でトナー像が転写された後の感光体ドラム1の表面
は、クリーニング装置6でクリーニングされ、感光体ド
ラム1上に残ったトナーが除去される。
【0027】次に、本実施形態のプリンタの各部構成の
詳細について説明する。上記感光体ドラム1は、図4に
示すように、接地された導電性基体(例えば、アルミ等
の素管)上に、感光性を有する無機又は有機感光体を塗
布することにより感光層1Pを形成したものである。こ
の感光層1Pは、電荷発生層1Paと電荷輸送層1Pb
とにより構成され、上記帯電装置2により表面が負極性
に一様帯電される。なお、潜像担持体としては、厚みの
比較的薄いポリエチレンテレフタレート(PET)、ポ
リエチレンナフタレート(PEN)、ニッケル等に感光
層を形成したベルト感光体を使用することも可能であ
る。また、本実施形態では負極性に一様帯電する感光体
ドラム1を使用しているが、トナーの帯電極性等との関
係を考慮し必要に応じて正極性に一様帯電するものを使
用してもよい。
【0028】本実施形態では、上記感光層1Pの単位面
積当たりの静電容量CPCを80pF/cm以上に設
定している。これにより、感光層1Pの表面に所定電荷
量のトナー像を担持するための表面電位を低減してい
る。また、感光層の1Pの厚さは5μm以上に設定し、
耐久性を向上させている。
【0029】図5は、現像装置4の概略構成図である。
この現像装置4は、ケーシング401の感光体ドラム側
の開口から一部露出するように、トナー担持体としての
現像ローラ420が配設されている。ケーシング401
内のトナー10と磁性粒子11とを含む二成分現像剤
(以下「現像剤」という。)12は、図示しない現像剤
撹拌部材や現像ローラ420のスリーブ421の回転力
及び磁石部材422の磁力によって撹拌される。この撹
拌の際に、トナー10は磁性粒子11との摩擦帯電によ
って電荷が付与され、現像剤の一部が現像ローラ420
上に担持される。現像ローラ420上に担持された現像
剤12は、現像剤規制部材としてのドクタ423で層厚
が規制され、一定量の現像剤12が現像ローラ420に
担持されて現像領域A1に搬送され、残りはケーシング
内に戻される。現像領域A1に搬送された現像剤12中
のトナー10が、現像ローラ420と感光体ドラム1と
の間に形成される現像電界によって感光体ドラム表面に
転移し、感光体ドラム1上の静電潜像が現像される。
【0030】上記現像ローラ420は、複数の磁極を有
する磁石部材422を内蔵した非磁性の回転可能なスリ
ーブ421で構成されている。磁石部材422は固定配
置され、現像剤12がスリーブ421上の所定箇所を通
過するときに磁力が作用するようになっている。現像ロ
ーラ420の直径は10〜30mmが好適であり、現像
ローラ420の表面は、サンドブラスト若しくは1〜数
mmの深さを有する複数の溝を形成する処理を行い、表
面粗さRz(十点平均粗さ)が10〜20μmの範囲内
に入るようにするのが好ましい。
【0031】また、現像ローラ420のスリーブ421
は、図示しない回転駆動装置により矢印b方向に回転駆
動され、現像領域A1で現像電界を形成するための現像
バイアス電圧Vを印加する電源409が接続されてい
る。
【0032】現像ローラ420に内蔵された磁石部材4
22は、ドクタ423による規制箇所から現像ローラ回
転方向にN極(N1)、S極(S1)、N極(N2)、
S極(S2)の4つの磁極を有する。なお、磁石部材4
22の磁極の配置は、図5の構成に限定されるものでは
なく、現像ローラ420の周囲のドクタ423等の配置
に応じて他の配置に設定してもよい。また、図5の現像
装置の例では磁石部材422を固定配置しスリーブ42
1を回転駆動するように構成したが、スリーブ421を
固定配置しその内側のローラ状の磁石部材を回転させる
ように構成してもよい。上記磁石部材422の磁力によ
り、スリーブ421上にトナー10及び磁性粒子11か
らなる現像剤12がブラシ状に担持される。そして、現
像ローラ420上の磁気ブラシ中のトナー10は、磁性
粒子11と混合されることで規定の帯電量を得る。
【0033】この現像ローラ420上に担持される現像
剤中のトナーの平均帯電量は、−5〜−25[μC/
g]の範囲が好適である。トナーの平均帯電量を絶対値
で5[μC/g]以上に設定することにより、現像能力
の著しい低下を抑えるとともに、トナーの帯電不足によ
る地汚れを防止することができる。また、トナーの平均
帯電量を絶対値で25[μC/g]以下に設定すること
により、現像能力を高めて帯電電位の絶対値を400V
以下にした場合でも所定の現像特性が得られるようにす
るとともに、転写領域でトナーが静電的に転移しやすい
ようにして所定の転写効率が得られるようにする。
【0034】また、本実施形態では、ドクタ423とス
リーブ421との間の最近接部における間隔が500μ
mに設定され、ドクタ423に対向した磁石部材422
の磁極N1が、規制ブレード406との対向位置よりも
現像ローラ回転方向上流側に数度傾斜して位置してい
る。これにより、ケーシング401内における現像剤1
2の循環流を容易に形成することができる。この磁極N
1の傾斜角度は0〜15度が好適である。
【0035】なお、本実施形態のより具体的な実施例で
は、感光体ドラム1の直径を50mm、感光体ドラム1
の線速を200mm/s、スリーブ421の直径を18m
m、スリーブ421の線速を240mm/sに設定した。ス
リーブ421上のトナー帯電量は−10〜−25μC/
gの範囲である。また、感光体ドラム1とスリーブ42
1の間隙である現像ギャップGPは0.8mm〜0.4
mmの範囲内で設定した。このように現像ギャップGP
を従来の装置よりも小さくすることにより、現像効率の
向上を図っている。
【0036】上記現像剤12を構成するトナー10は、
ポリエステル、ポリオ−ル、スチレンアクリル等の樹脂
に帯電制御剤(CCA)及び色剤を混合したものであ
り、その周りにシリカ、酸化チタン等の外添剤を添加す
ることで流動性を高めている。添加剤の粒径は通常0.
1〜1.5μmの範囲である。色剤としてはカーボンブ
ラック、フタロシアニンブルー、キナクリドン、カーミ
ン等を挙げることができる。また、トナー10として
は、ワックス等を分散混合させた母体トナーに上記種類
の添加剤を外添しているものも使用することもできる。
【0037】上記トナー10は、磁性体を含有させて磁
性トナーとしても使用することもできる。具体的な磁性
体としては、マグネタイト、ヘマタイト、フェライト等
の酸化鉄、コバルト、ニッケルのような金属あるいはこ
れら金属とアルミニウム、銅、鉛、マグネシウム、ス
ズ、亜鉛、アンチモン、ベリリウム、ビスマス、カドミ
ウム、カルシウム、マンガン、セレン、チタン、タング
ステン、バナジウムのような金属との合金及びその混合
物等が挙げられる。これらの磁性体は平均粒径が0.1
〜2μm程度のものが望ましく、このときの磁性体の含
有量は、結着樹脂100質量部に対して20〜200質
量部、特に好ましくは結着樹脂100質量部に対して4
0〜150質量部である。
【0038】上記添加剤としては、従来公知のものが使
用できるが、具体的には、Si,Ti,Al,Mg,C
a,Sr,Ba,In,Ga,Ni,Mn,W,Fe,
Co,Zn,Cr,Mo,Cu,Ag,V,Zr等の酸
化物や複合酸化物等が挙げられ、特にSi,Ti,Al
の酸化物であるシリカ、チタニア、アルミナが好適に用
いられる。また、このときの添加剤の添加量は、母体粒
子100質量部に対して0.5〜1.8質量部であるこ
とが好ましく、特に好ましくは、0.7〜1.5質量部
である。添加剤の添加量が0.5質量部未満であると、
トナーの流動性が低下するため、十分な帯電性が得られ
ず、また、転写性や耐熱保存性も不十分となり、また、
地汚れやトナー飛散の原因にもなりやすい。一方、添加
剤の添加量が1.8質量部よりも多いと、流動性は向上
するものの、ビビリ、ブレードめくれ等の感光体クリー
ニング不良や、トナーから遊離した添加剤による感光体
ドラム1等へのフィルミングが生じやすくなり、クリー
ニングブレードや感光体ドラム等の耐久性が低下し、定
着性も悪化する。また、細線部におけるトナーのチリが
発生しやすくなり、特に、フルカラー画像における細線
の出力の場合には、少なくとも2色以上のトナーを重ね
る必要があり、付着量が増えるため、特にその傾向が顕
著である。さらに、カラートナーとして用いる場合に
は、添加剤が多く含有されていると、透明シートに形成
されたトナー画像をオーバーヘッドプロジェクターで投
影した場合に投影像にかげりが生じ、鮮明な投影像が得
られにくくなる。
【0039】上記添加剤の含有量の測定には種々の方法
があるが、蛍光X線分析法で求めるのが一般的である。
すなわち、添加剤の含有量既知のトナーについて、蛍光
X線分析法で検量線を作成し、この検量線を用いて、添
加剤の含有量を求めることができる。
【0040】さらに、本実施形態に用いられる添加剤
は、必要に応じ、疎水化、流動性向上、帯電性制御等の
目的で、表面処理を施されていることが好ましい。ここ
で、表面処理に用いる処理剤としては、有機系シラン化
合物等が好ましく、例えば、メチルトリクロロシラン、
オクチルトリクロロシラン、ジメチルジクロロシラン等
のアルキルクロロシラン類、ジメチルジメトキシシラ
ン、オクチルトリメトキシシラン等のアルキルメトキシ
シラン類、ヘキサメチルジシラザン、シリコーンオイル
等が挙げられる。また、処理方法としては、有機シラン
化合物を含有する溶液中に添加剤を漬積し乾燥させる方
法、添加剤に有機シラン化合物を含有する溶液を噴霧し
乾燥させる方法等があるが、本実施形態においては、い
ずれの方法も好適に用いることができる。
【0041】トナー10の体積平均粒径は3〜12μm
の範囲が好適である。本実施形態で用いたトナー10の
体積平均粒径は5μmであり、1200dpi以上の高
解像度の画像にも十分対応することが可能である。ま
た、本実施形態では、帯電極性が負極性のトナー10を
使用しているが、感光体ドラム1の帯電極性などに応じ
て帯電極性が正極性のトナーを使用してもよい。
【0042】上記トナーの粒径及び帯電量分布の測定に
は、ホソカワミクロン株式会社製の分析装置(商品名:
「E−SPART ANALYZER」)を使用した。
この分析装置は、二重ビーム周波数偏移型レーザードッ
プラー速度計と静電界中で粒子の動きを摂動させる弾性
波とを用いた方法を採用し、現像ローラ402上のトナ
ーにエアを吹き付けて飛ばし、電界中の動きを捉えるこ
とでトナー個々の粒径と帯電量のデータを得られるもの
である。
【0043】上記磁性粒子11は金属もしくは樹脂をコ
アとしてフェライト等の磁性材料を含有し、表層はシリ
コン樹脂等で被覆されたものである。磁性粒子11の粒
径は20〜50μmの範囲が好適である。また、磁性粒
子11の電気抵抗は、ダイナミック抵抗DRで10
10Ωの範囲が好適である。
【0044】上記磁性粒子11のダイナミック抵抗DR
の測定は、図6に示す測定装置を用いて次のように行っ
た。まず、接地した台座200の上方に、固定磁石を所
定位置に内蔵した直径φ20mmの回転可能なスリーブ
201をセットする。このスリーブ201の表面には、
幅W=65mm及び長さL=0.5〜1mmの対向面積
を有する対向電極(ドクタ)202を、ギャップg=
0.9mmで対向させる。次に、スリーブ201を回転
速度600rpm(線速628[mm/sec])で回
転駆動し始める。そして、回転しているスリーブ201
上に測定対象の磁性粒子を所定量(14g)だけ担持さ
せ、該スリーブ201の回転により該磁性粒子を10分
間攪拌する。次に、スリーブ201に電圧を印加しない
状態で、スリーブ201と対向電極202との間を流れ
る電流Ioff[A]を電流計203で測定する。次に、
直流電源204からスリーブ201に耐圧上限レベル
(高抵抗シリコンコートキャリアでは400Vから鉄粉
キャリアでは数V)の印加電圧EVを5分間印加する。
本実施形態では200Vを印加した。そして、電圧Eを
印加した状態でスリーブ201と対向電極202との間
を流れる電流Ion[A]を電流計203で測定する。こ
れらの測定結果から、次式を用いてダイナミック抵抗D
R[Ω]を算出する。
【0045】
【数1】DR=E/(Ion−Ioff)
【0046】上記構成の現像装置4においてネガポジ現
像方式を採用した場合、地肌部が現像されないように、
現像バイアスVの絶対値|V|は帯電電位Vの絶
対値|V|よりも小さく設定される。また、画像濃度
と地肌汚れのバランスが取れるように、地肌ポテンシャ
ル|V−V|は少なくとも現像ポテンシャル|V
−V|より小さくなるように設定される。
【0047】上記3つの地肌ポテンシャル|V−V
|、現像ポテンシャル|V−V|及び露光ポテンシ
ャル|V−V|は、最終的な画像特性の一つである
画像濃度に影響を与えるため、現像プロセスの諸条件を
設定するときに特に重要なパラメータである。図7は一
般的には「四限チャート」と呼ばれるグラフである。図
7の第1象限は現像ポテンシャルと画像濃度IDとの関
係を示している。第2象限はトナー付着量と画像濃度I
Dとの関係を示し、ここではトナーの着色度が大きく関
係する。特性的にはほぼ線形になるが、規定の画像濃度
になるときのトナー付着量がトナー着色度によって大き
く異なる。第3象限はそのままトナーの付着量である。
第4象限は現像ポテンシャルとトナー付着量との関係を
示し、一般的にはm−ID特性と呼ばれる、現像ポテン
シャルに対するトナー付着量の関係を表している。図7
の第1象限のグラフより、現像ポテンシャルが決まると
画像濃度IDが一義的に決まり、現像ポテンシャルが変
動すると画像濃度IDも変動することがわかる。実際の
画像形成プロセスでは、帯電装置で帯電する感光体ド
ラムの帯電電位の変動によるもの、感光体ドラムの光
疲労による露光後電位Vの上昇(見かけの感度低下)
によるもの、露光量の変動、現像バイアス変動によ
るもの、1枚の画像中で部分的に画像濃度が低下する
「ムラ」と呼ばれるもの、などがある。特に、本実施形
態で規定している現像ポテンシャルの最大設定値|V
−V|max (≦300V)の近傍の領域では、画像濃
度が最大となる最高濃度領域であるので、画像濃度ID
の変動はこの最高濃度での変動となって現れる。画像形
成装置では最高濃度が変動すると、画像品質が劣化する
こととなり、大きな問題である。また上記「ムラ」に対
しても、その影響が大きくなる。
【0048】そこで、本実施形態では、現像ポテンシャ
ル|V−V|が次の(1)〜(3)式で示す範囲内
で変化するときの画像濃度IDの変化幅が、目標の最大
画像濃度の10%以下になるように、現像条件を設定す
ることにより、画像濃度IDの安定性を得ている。
【数2】 |V−V|≦|V−V|max+|V−V|max×0.2 (1) |V−V|≧|V−V|max−|V−V|max×0.2 (2) |V−V|max≦300V (3)
【0049】本実施形態のプリンタでは、例えば感光体
ドラム1の露光前の帯電電位Vを−350V、露光後
電位Vを−50V、現像バイアス電圧Vを−250
Vに設定し、上記現像ポテンシャル|V−V|の最
大設定値|V−V|maxが200Vという条件下で
現像工程が行われるものである。このとき、露光ポテン
シャル(|V−V|=300V)は、感光体の露光
部分とそうで無い部分との間の放電を回避するために、
図8に示すパッシェンの法則に基づいて設定されたもの
である。
【0050】上記画像濃度IDは、現像の後、転写及び
定着の工程を経て転写紙上に画像として形成された画像
に対する反射濃度である。反射濃度IDは−log(X/X
m)で算出される。ここで、「X」は画像から反射され
る光量であり、「Xm」はバックグラウンドから反射さ
れる光量である。
【0051】図9は、本実施形態のより具体的な実施例
のプリンタについて測定した現像ポテンシャル|V
|と画像濃度IDとの関係の測定結果を、比較例
1,2とともに示している。本実施例1において、画像
形成するときの現像ポテンシャルの最大設定値|V
|max は250Vである。また、本実施例1及び比
較例におけるトナーの平均帯電量及び現像ギャップは表
1のとおりである。本実施例1では、比較例に比して、
トナー帯電量が低く且つ現像ギャップが狭い条件になっ
ている。
【表1】
【0052】図9からわかるように、本実施例1では、
現像ポテンシャルが200Vのときに画像濃度IDが
2.0、250Vのときに2.1、300Vのときに
2.15であり、現像ポテンシャルが前述の規定の範囲
内(200V〜300V)にある条件下において、画像
濃度IDの変動幅が0.15であって現像ポテンシャル
の最大設定値|V−V|max =250Vに対する画
像濃度ID(2.1)の10%=0.21以下になって
いる。別の見方をすると、現像ポテンシャルが前述の規
定の範囲内(200V〜300V)にある条件下におい
て、画像濃度IDの変動幅が、人間が濃度ムラとして感
じる、現像ポテンシャルの最大設定値|V−V|ma
x =250Vに対する画像濃度ID(2.1)の±0.
1すなわち2.0〜2.2の範囲内に入っていると言え
る。従って、現像ポテンシャルが何らかの原因で50V
程度変化したとしても、画像濃度IDの変動が上記所定
範囲内に抑えられるため、画像濃度IDの低下や画像濃
度ムラが視認されない。実際に画像濃度変動を評価した
ところ、画像濃度の変動ムラが少ない良好な結果が得ら
れた。
【0053】これに対し、現像ギャップが広い比較例1
やトナー帯電量が高い比較例2では、現像ポテンシャル
に対する画像濃度IDの変化の度合いを示す現像特性曲
線の傾きが小さくなり、現像ポテンシャルの最大設定値
|V−V|max において十分飽和に近い状態になく
画像濃度が変動しやすくなっている。このため、現像ポ
テンシャルが前述の規定の範囲内(200V〜300
V)にある条件下において、画像濃度IDの変動幅が、
比較例1では、現像ポテンシャルが200Vのときに画
像濃度IDが0.7、250Vのときに1.0、300
Vのときに1.2であり、現像ポテンシャルが前述の規
定の範囲内(200V〜300V)にある条件下におい
て、画像濃度IDの変動幅が0.5であって現像ポテン
シャルの最大設定値|V−V|max =250Vに対
する画像濃度ID(1.0)の10%=0.1以上にな
っている。また、比較例2では、現像ポテンシャルが2
00Vのときに画像濃度IDが0.55、250Vのと
きに0.75、300Vのときに0.9であり、画像濃
度IDの変動幅が0.45であって現像ポテンシャルの
最大設定値|V−V|max =250Vに対する画像
濃度ID(0.75)の10%=0.075以上になっ
ている。従って、現像ポテンシャルが50V程度変化す
ると、画像濃度IDが大きく変動することにより、視認
できる程度の画像濃度IDの低下や画像濃度ムラによる
画質低下が発生してしまう。これらの比較例1,2につ
いても本実施例1と同様に、実際に画像濃度変動を評価
したところ、画像濃度の変動ムラが観察された。
【0054】以上、本実施形態によれば、感光体ドラム
1の帯電電位Vの絶対値を400V以下にすることに
より、感光体ドラム1の感光層における通電電荷量を低
減し、感光体ドラム1の長寿命化を図ることができる。
また、現像装置4で用いるトナーの平均帯電量の絶対値
を5μC/g〜25μC/gの範囲内に設定することに
より、帯電電位の絶対値を400V以下にした場合でも
所定の現像特性が得られるように所定の現像能力を確保
しつつ、トナーの帯電不足による地汚れを防止すること
ができる。また、転写バイアスVの絶対値を1000
V以下にすることにより、転写領域の上流側における転
写ローラ501と感光体ドラム1との間の異常放電を抑
制し、転写チリを防止することができる。さらに、トナ
ーの平均帯電量の絶対値を25μC/g以下に規定する
ことにより転写領域でトナーが静電的に転移しやすいよ
うにすることにより転写効率の向上を図っている。そし
て、転写バイアスVの絶対値を400V以上に設定す
るとともに、感光体ドラム1の帯電電位Vの絶対値を
400V以下に設定することにより、感光体ドラム1上
の地肌部電位VGTと転写バイアスVとの間の電位差
βに対する画像部電位VITと転写バイアスVとの間
の電位差αの比が小さくなるのを回避し(図1(b)参
照)、転写効率の低下を抑えることができる。
【0055】なお、上記実施形態の現像装置で使用する
トナーとしては、投影法で測定した球形度(SF係数)
が95%以上の球形トナーが好ましい。この球形トナー
は、例えば、重合法や、ウレア結合で変成されたポリエ
ステルを少なくともトナーバインダーとして含有させる
方法などで作製することができる。このような球形度を
有するトナーは添加剤の被覆率も極めて高い。
【0056】図10は、平均粒径6μmの上記球形トナ
ーを現像ローラ420上に担持したときのトナー帯電量
に対する個数分布を示すグラフである。図10中の曲線
C1が球形トナーの帯電量個数分布であり、曲線C2は
比較例として挙げた従来の粉砕トナーの帯電量個数分布
である。この図10の結果からわかるように、球形トナ
ーの帯電量個数分布プロファイルは、従来の粉砕トナー
よりもシャープになっている。球形トナーの帯電量個数
分布プロファイルにおける半値幅は、1.7[fC/1
0μm]であった。なお、図10のデータは、後述のE
−SPART分析装置で測定したものである。また、各
トナーにおいて電荷がトナー全体にわたって均一に存在
するならば、トナー帯電量はトナー粒径の3乗に比例す
るが、実際にはトナー粒径そのものに比例している。こ
のようにトナー帯電量とトナー粒径とが比例関係にある
ため、図10では、トナーの帯電量qを粒径dで除した
値、すなわちトナー粒径の影響をなくした(q/d)の
値についてトナーの個数分布をプロットしている。
【0057】図11は、上記平均粒径6μmの球形トナ
ーを現像ローラ420上に担持したときのトナー粒径に
対する個数分布を示すグラフである。図11中の曲線C
1が球形トナーの粒径個数分布であり、曲線C2は比較
例として挙げた従来の粉砕トナーの粒径個数分布であ
る。なお、図11のデータも後述のE−SPART分析
装置で測定したものである。この図11の結果からわか
るように、球形トナーの粒径個数分布プロファイルにつ
いても、従来の粉砕トナーよりシャープになっている。
【0058】上記トナー帯電量やトナー粒径の個数分布
プロファイルにおけるシャープさに関する指標は一般に
は半値幅で表され、その値が小さい方がシャープであ
る。一般にトナー帯電量の個数分布プロファイルがシャ
ープであると、平均値に近い帯電量の値q/dを有するト
ナーが多く存在することになり、各トナーの現像能力が
ほぼ同じになることから、均一な現像が達成できる。一
方、トナー帯電量の個数分布プロファイルがブロードに
なると、存在するトナーの帯電量の範囲が広がり、各ト
ナーの現像能力の範囲も広がることから、現像量の変動
が生じてしまうとともに、低帯電量側のトナーが増加す
ると地汚れが発生しやすくなる。地汚れを経時で比較す
ると、上記球形トナーは帯電量分布の変化が少ないの
で、プリント枚数が200k枚でも問題なかった。これ
に対し、従来の粉砕トナーを用いた場合は、140k枚
で地汚れが顕著となり、画像品質の著しい劣化が認めら
れた。
【0059】また、プリント枚数が150k枚の経時に
おいて、トナー帯電量の個数分布プロファイルの半値幅
を求めたところ1.9[fC/10μm]であり、初期の
半値幅1.7[fC/10μm]からほとんど変化がなか
った。一方、従来の粉砕トナーを使用したときの初期と
プリント枚数が150k枚の経時において、トナー帯電
量の個数分布プロファイルの半値幅を求めたところそれ
ぞれ2.7[fC/10μm]及び3[fC/10μm]で
あった。経時において、現像装置内の現像剤が撹拌部材
で撹拌されたり、感光体表面のクリーニング時にトナー
がクリーニング部材であるブレードと感光体ドラム1と
の間に挟まれたりすると、トナーに加わる押圧力により
トナーが粉砕され易くなる。このため、平均粒径に対し
て小粒径のトナーの存在比が増加したり、さらに小粒径
トナーが別のトナーに付着して2次粒子的になって大粒
径トナーとして存在したりすることにより、トナー帯電
量q/dの個数分布プロファイルがブロード化すると考
えられる。
【0060】図12は上記トナー帯電量q/dの個数分
布プロファイルの半値幅と地汚れΔIDとの関係を示す
グラフである。なお、図中の地汚れΔIDは、未現像の
転写紙に対する反射濃度の差である。この図12から、
上記半値幅が2.2[fC/10μm]を超えると、地汚
れΔIDの限界値0.08を超えてしまうことが分か
る。従って、上記球形トナーを用いた場合は、経時にお
いても2.2[fC/10μm]よりも小さい1.9[f
C/10μm]までしか上昇せず、十分な帯電量を維持
することができるので、地汚れが発生しにくい。これに
対し、従来の粉砕トナーを用いた場合は、経時で上記半
値幅が3[fC/10μm]まで大きくなるため、地汚れ
ランクが低下する。以上のように、上記実施形態におけ
る現像剤のトナー10として、上記球形度が95%以上
の球形トナーを用いることにより、トナー帯電量q/d
の個数分布プロファイルの半値幅をシャープに保つこと
ができ、地汚れ余裕度を高い状態で維持することができ
る。
【0061】また、上記実施形態において、現像装置4
内に入力する現像駆動トルクは0.15N・m以下に設
定するのが好ましい。現像剤の攪拌はトナーの均一な帯
電に必要であるため、一般的に、現像装置における駆動
トルクの内、現像剤の攪拌に使用される割合は大きい。
現像剤撹拌部材によるトナーの帯電状態を決める条件と
しては、現像剤量、攪拌に使用する部材の種類(例え
ば、スクリュウ形状の部材)、現像剤に当接する面積、
接触頻度(回転数)、スリーブ421中の磁極の磁力、
現像剤中のキャリアの飽和磁化、ドクタ423とスリー
ブ421との間隙等が挙げられる。これらの条件を組み
合わせてトナーの効率的な帯電を促すことができるが、
トナーの帯電を促進する条件は、現像剤が受ける機械的
なハザードが寿命を短くする要因になる場合があるた
め、トナーの良好な帯電と現像剤の長寿命化との両立を
図ることが重要である。そこで、トナーへストレスを与
える要因の一つである現像駆動トルクに着目し、この現
像駆動トルクを低減する構成にすることによって、比較
的低い帯電量でも十分な現像特性を得つつ、現像剤の寿
命を延ばそうとしたものである。
【0062】表2は、現像装置4における幾つかのパラ
メータを変更したときの現像駆動トルクとトナー帯電量
の値を測定した実験結果である。
【表2】
【0063】上記表2からわかるように、条件A〜Dを
選択した場合はトナーの平均帯電量は低減するが、経時
における現像剤の劣化促進が抑制される。比較例の15
0k枚通紙の寿命に対して、条件A〜Dでは180k枚
以上の通紙まで寿命を延ばすことができる。特に、現像
装置4内に入力する現像駆動トルクを0.15N・m以
下に設定することにより、200k枚以上の通紙まで寿
命を延ばすことができる。
【0064】また、上記実施形態において、現像装置4
の現像ローラ420に内蔵されている磁石部材422の
全ての磁極が、磁性粒子11を含めた現像剤12の搬送
及び磁気ブラシの硬さに影響を及ぼす。この現像剤12
の搬送及び磁気ブラシの硬さは、各磁極の磁力と磁性粒
子11の飽和磁化によって決まる。例えば、上記実施形
態の現像装置4において、最大磁極である主磁極(S1
極)の磁力Mが70[mT]、磁性粒子11の飽和磁
化Mが100[emu/g](=4π×10−2[(A/
m)/g])の条件下で、磁気ブラシの硬さは適度であ
り、経時でも現像剤がストレスを受けることなく使用し
続けることができる。
【0065】図13のハッチングで示した領域は、磁気
ブラシの硬さは適度であって且つ経時でも現像剤がスト
レスを受けることなく使用し続けることができる範囲を
示している。M<50[mT]又はM<35[emu/g]
(=4π×35×10−4[(A/m)/g)])では
十分強固な磁気ブラシが形成できず、均一な現像が行え
ない。また、M>130[mT]もしくはM>130
[emu/g](=4π×130×10−4[(A/m)/
g])では磁気ブラシが現像スリーブ3上で強固に形成
されるのでトナー10と磁性粒子11との摩擦力が高ま
る。このため、両者の表面が前者では添加剤の埋まり、
後者ではトナー10の一部が磁性粒子11に付着すると
いう、所謂スペント化現象が発生し、トナー10の流動
性が低減し、トナー帯電量の低減により現像特性が著し
く劣化して、画像品質も劣化する。
【0066】また、上記実施形態において、潜像形成時
の光量を高密度としてビーム径を絞って露光することに
より、いわゆる2値プロセスを実行することができる。
ところが、露光時の光量をアップすることによって次の
ような問題点が生じる。一つの問題点は、高密度の光量
のビーム径を絞ることは光学設計の余裕度が低減し、部
品精度の向上が不可欠でコストが上昇してしまう。更に
もう一つの問題点は、光量が大きいために感光体ドラム
1に対する帯電・露光における通電電荷量がアップし、
感光体ドラム1がいわゆる静電ハザードを受けて、寿命
が短くなる要因の一つとなることである。そこで、上記
実施形態では、感光体ドラム1の初期帯電電位を400
V以下に低くするとともに、露光量も同時に低減するこ
とが好ましい。この場合は、汎用光学部品を使用して高
精細な潜像を形成するとともに、感光体ドラム1への静
電ハザードを低減して長寿命化を図ることができる。
【0067】上記実施形態では、現像特性におけるγ曲
線(現像ポテンシャルに対する現像量)をみるとその傾
きが大きく比較的低電位でも現像し易くすぐに飽和して
しまう。この現像特性により、現像ローラ420上のト
ナー担持量を一定にしてベタ画像で現像ローラ420上
の全量のトナーを現像するのは比較的容易ではある。し
かしながら、小径ドットを形成するには従来の感光体ド
ラム及び書き込みの諸条件では微分感度が十分下がらな
い場合に現像量の変化が生じて、その結果ドット径の変
動が見られる。これに対し、上記実施形態では帯電電位
が400V以下と低く、上記潜像形成条件が1/e
規定される潜像ドット径の部分で微分感度が十分下がっ
ているので、均一なドット画像が形成できる。そして、
上記実施形態では従来の0.47mWに対して0.23
mWの露光パワーで十分均一な地汚れの無い画像が得ら
れた。
【0068】また、上記実施形態においては、現像領域
A1における感光体ドラム表面に隣接し現像に寄与する
トナーが存在している現像寄与トナー存在領域TLの単
位面積あたりの静電容量CTLが、感光体ドラム1の導
電性基体1B上に形成された感光層1Pの単位面積あた
りの静電容量CPCよりも大きくなるように、感光層1
Pの材料及び厚さやトナーの材料等を設定するのが好ま
しい(図14参照)。この設定により、現像時のエッジ
効果を低減することができる。本実施形態の場合、ダイ
ナミック抵抗DRが10Ω以下の低抵抗の磁性粒子1
1を用いているため、上記現像寄与トナー存在領域は、
現像ローラ420上の磁気ブラシの磁性粒子11の先端
と感光体ドラム1表面との間のトナー層(図14中のT
L)に対応する。例えば、比誘電率が2.7、厚さT
PCが30μmの感光層1Pを有する感光体ドラム1を
用いた場合、感光層1Pの単位面積あたりの静電容量は
79.6[pF/cm]となる。そして、現像領域A
1において感光体ドラム表面に隣接するトナー層TLは
比誘電率が3であり、層厚TTLが15μmになるよう
に形成すると、トナー層TLの静電容量CTLは177
[pF/cm]となり、C PC<CTLの条件を満た
している。この条件下で、ベタ画像とライン画像につい
て画像形成の実験を行った。また、比較例として、感光
層1Pの単位面積あたりの静電容量が119[pF/c
](比誘電率:2.7、厚さTPC:20μm)で
あり、トナー層TLの静電容量CTLが106[pF/
cm](比誘電率:3、層厚TTL:25μm)であ
り、本実施例とは逆のCPC>CTLの条件下で同様な
画像形成を行った。
【0069】上記実験の結果、図15に示すように、ト
ナー付着量と現像ポテンシャルとの関係を示す現像特性
曲線(現像ガンマ曲線)における立ち上がり部の傾き及
び飽和し始める飽和現像ポテンシャルの値が、ベタ画像
の場合とライン画像の場合とでほぼ同じようになり、ベ
タ画像とライン画像(ドット画像)との間の濃度差を低
減できることがわかった。これに対し、上記比較例の場
合は、図16に示すように現像特性曲線(現像ガンマ曲
線)がベタ画像の場合とライン画像の場合とで異なり、
現像ポテンシャルを同じように設定しても、ベタ画像と
ライン画像(ドット画像)との間で大きな濃度差が発生
した。また、ベタ画像における画像濃度の端部での濃度
変化で比較すると、図17に示すように、比較例(■)
ではエッジ効果が顕著であるが、本実施例(◆)ではエ
ッジ効果の影響がほとんどなかった。この結果からも、
本実施例では、ベタ画像とライン画像(ドット画像)と
の濃度の差を低減することができることがわかる。
【0070】また、上記実施形態において、現像ローラ
420上に形成される現像剤層のダイナミック抵抗は1
Ω以下が好ましい。図18は、現像ローラ420上
にダイナミック抵抗が異なる現像剤層を形成したときの
現像特性を示したものである。ダイナミック抵抗の測定
方法としては、図6で示した前述の方法を用いた。この
図18の結果から、ダイナミック抵抗が低いほど現像γ
の傾きが大きくなる。ダイナミック抵抗が10Ωの現
像剤層を形成した場合は、トナー付着量が飽和する領域
に達するまでに現像ポテンシャルが400Vを超えてし
まう。これに対してダイナミック抵抗が10Ω、10
Ωでは、現像能力が高く、現像ポテンシャルが400
V以内で飽和付着量に達するので、より低い現像ポテン
シャルで現像を行うことができる。
【0071】〔実施形態2〕次に、本発明の第2の実施
形態に係るプリンタについて説明する。図19は、本実
施形態のプリンタに用いた現像装置の概略構成図であ
る。プリンタ全体の構成及び動作並びに光書込みによる
潜像形成方法については、上記第1の実施形態と同様で
あるので、説明を省略する。本実施形態で用いた現像装
置は、一成分現像剤を使用し、トナー担持体としての現
像ローラ402上にトナー層を形成し、現像ローラ40
2上のトナー層を感光体ドラム1と接触させるように搬
送することにより、感光体ドラム1上の静電潜像を現像
する接触一成分現像を行うものである。
【0072】図19において、ケーシング401内のト
ナー10は、撹拌手段としてのアジテータ411の回転
により攪拌され、機械的にトナー供給部材としての供給
ロ−ラ412に供給される。供給ロ−ラ412は発泡ポ
リウレタン等で形成されていて、可撓性を有し、50〜
500μmの径のセルでトナ−を保持し易い構造となっ
ている。また、硬度は10〜30゜(JIS−A)と比
較的低く、現像ローラ402とも均一に当接させること
ができる。
【0073】供給ローラ412は現像ローラ402と同
方向、すなわち両ローラの対向部で互いに表面が逆方向
に移動するように回転駆動されている。両ローラの線速
比は0.5〜1.5が最適である。また、供給ローラ4
12を、現像ローラ402と逆方向、すなわち両ローラ
の対向部で互いに表面が同方向に移動するように回転さ
せてもよい。なお、本実施形態では現像ローラ402と
同方向の回転で、その線速比は0.9に設定した。現像
ローラ402に対する喰い込み量は0.5〜1.5mm
に設定している。これはトナ−の帯電特性、供給性に依
存するので、更に広い範囲で最適条件を設定する必要が
ある。現像ローラ402に対する供給ローラ412の喰
い込み量は、最終的には現像を駆動するモータ及びギヤ
ヘッドの特性にも依存するので、全ての駆動系を含めた
上で検討を行うことが必要である。本実施形態ではユニ
ット有効幅が240mm(A4縦)の場合、必要なトル
クは14.7〜24.5N・cm(1.5〜2.5[k
gf・cm])である。
【0074】トナーは前述のものと同じであり、ポリエ
ステル、ポリオール、スチレンアクリル等の樹脂に帯電
制御剤(CCA)、色材を混合し、その周りにシリカ、
酸化チタン等の物質を外添している。平均粒径の範囲は
3〜12μmであるが、本実施形態では6μmのものを
用いた。
【0075】現像ローラ402は、導電性基体上にゴム
材からなる表層を有し、直径が10〜30mmで、表面
を適宜あらして表面粗さRZを1〜4μmとしたもので
ある。この表面粗さの値はトナー粒径に対して13〜8
0%となり、現像ローラ402表面に埋没することなく
トナーが搬送されるものである。特に、現像ローラ40
2の表面粗さRZは、著しく低帯電のトナーを保持しな
いように、トナーの平均粒径の20〜30%の範囲が好
ましい。本実施形態ではトナーの平均粒径が6μmなの
で1.2〜1.8μmRZが最適である。また、上記ゴ
ム材料としては、シリコン、ブタジエン、NBR、ヒド
リン、EPDM等を挙げることができる。更に現像ロー
ラ402の表面に、特に経時品質を安定化させるために
コート材料を被覆することが好ましい。材料はシリコン
系及びテフロン(登録商標)系が特に良好であり、前者
はトナー帯電性に優れ、後者は離型性に優れている。ま
た導電性を得るために適宜カーボンブラック等の導電性
材料を含有させる場合もある。コ−ト層の厚みは5〜5
0μmの範囲が良好で、それを超えると割れ易い等の不
具合が発生しやすい。本実施形態では、現像ローラの硬
度が低く、感光体の硬度が高いが、その逆でも成立す
る。
【0076】上記供給ローラ412上もしくは内部に存
在する、所定極性(本実施形態の場合は、負極性)のト
ナーは、回転により接触点で互いに反対方向に回転する
現像ローラ402と挟まれることにより、摩擦帯電効果
で負の帯電電荷を得て静電気力により、また現像ローラ
402の表面粗さによる搬送効果により現像ローラ40
2上に保持されるようになる。しかし、この時の現像ロ
ーラ402上のトナー層は均一ではなくかなり過剰に付
着している(1〜3[mg/cm])。そこで、規制
ブレード413を現像ローラ402に当接させることに
より、現像ローラ402上に均一な層厚を有するトナー
薄層を形成している。規制ブレード413は先端が現像
ローラ402の回転方向に対して下流側を向き、規制ブ
レ−ド413の中央部が当接する、いわゆる腹当て当接
である。もちろん逆方向でも設定可能であるし、エッジ
当接を実現することも可能である。材料はSUS304
等の金属で厚さは0.1〜0.15[mm]としている
が、そのほか厚み1〜2[mm]のポリウレタンゴム等の
ゴム材料やシリコン樹脂等の比較的硬度の高い樹脂材料
が使用可能である。金属以外でもカ−ボンンブラック等
を混ぜ込む事により低抵抗化出来るので、バイアス電源
を接続して現像ローラ402との間に電界を形成する事
も可能である。
【0077】上記規制ブレード413はホルダからの自
由端長として10〜15[mm]が好ましい。上限を越え
ると現像装置が大きくなってコンパクトに納めることが
できなくなり、下限を下まわると現像ローラ402表面
と接触するときに振動が生じやすくなり画像上に横方向
の段々ムラ等の異常画像が発生し易くなる。当接圧は
0.049〜2.45[N/cm](5〜250[gf/
cm])の範囲が良好で、現像能力に与える影響は、上
限を越えると現像ローラ402上のトナ−付着量が減少
し且つトナ−帯電量が増加し過ぎるので、現像量が減少
して画像濃度が低くなる。下限を下回ると薄層が均一に
形成されずにトナ−の固まりが規制ブレード413を通
過する事もあり、画像品質が著しく低下する。本実施形
態における一実施例では、現像ローラ402の硬度がJ
IS−Aで30゜のものを、規制ブレード413は厚み
0.1mmのSUS板を使用し、その当接圧は60[g
f/cm]に設定した。このとき、目標の現像ローラ上
のトナー付着量を得ることができた。
【0078】また、規制ブレード413の当接角度は先
端が現像ローラ402の下流側を向く方向で現像ローラ
402の接線に対して10〜45゜が良好である。規制
ブレード413と現像ローラ402に挟まれたトナ−の
薄層形成に不必要な分は、現像ローラ402から剥ぎ取
られ、目標範囲である単位面積当たり0.4〜0.8
[mg/cm]の均一な厚みを持った薄層が形成され
る。この時のトナー帯電は最終的に本実施例では−5〜
−25[μC/g]の範囲であり、感光体ドラム1上の
潜像と対向して現像される。
【0079】以上、本実施形態においても、感光体ドラ
ム1の帯電電位Vの絶対値を400V以下に設定し、
現像装置4で用いるトナーの平均帯電量の絶対値を5μ
C/g〜25μC/gの範囲内に設定した条件下で、転
写バイアスVの絶対値を400V〜1000Vの範囲
内で設定することにより、所定の現像能力及び転写効率
を確保しつつ、転写チリを防止することができる。
【0080】また、本実施形態の一成分現像装置では、
感光体ドラム1の表面と現像ローラ402の表面の距離
が2成分現像装置の場合より更に狭くなり、現像能力が
高まり、更なる低電位でも現像が可能となる。そのた
め、図20の「1成分」のデータに示すように、現像ポ
テンシャルが50Vであっても十分飽和現像が可能であ
った。特に、本実施形態の一成分現像装置では、現像ポ
テンシャルの最大値|V−V|maxを100V程度
に設定した場合でも、上記第1の実施形態と同様に、上
記(1)〜(3)式を満たす範囲で画像濃度IDの変動
を目標の最大画像濃度の10%以下に抑えることができ
る。従って、感光体ドラム1の帯電電位の変動等に起因
した現像ポテンシャル|V−V|の変動による画像
濃度の低下や画像濃度ムラを抑制することができる。
【0081】また、本実施形態の一成分現像装置におい
ては、現像領域A1における感光体ドラム表面と現像ロ
ーラ表面との間に形成される現像寄与トナー存在領域の
トナー層の単位面積あたりの静電容量CTLが、感光体
ドラム1の感光層1Pの単位面積あたりの静電容量C
PCよりも大きくなるように、感光層1Pの材料及び厚
さやトナーの材料及び層厚等を決めている。このように
両静電容量間の大小関係を設定することにより、現像時
のエッジ効果を低減し、細線や小径ドットの太りがな
く、感光体ドラム1上の潜像を忠実に再現して均一性に
優れた画像を形成することができる。
【0082】また、本実施形態の一成分現像装置におい
ては、図21に示すように、上記規制ブレード413の
代わりにローラ部材からなる規制ローラ414を用いて
もよい。この規制ローラ414を用いた場合は、上記規
制ブレード413を用いた場合に比して、現像ローラ4
02と規制ローラ414との間に形成されるニップ部に
おける当接圧力を弱めることができるので、経時におい
て、トナーの機械的ハザードを低減することができる。
【0083】表3は、トナー層規制部材として規制ブレ
ード413及び規制ローラ414のそれぞれを用いた場
合について、経時における縦スジの発生状況を調べた実
験結果を示している。この表3の結果からわかるよう
に、上記規制ローラ414を用いた場合は、30k枚の
プリントを行ったときでも縦スジが発生しなかった。一
方、上記規制ブレード413を用いた場合は、プリント
枚数が10k枚を超えたところで縦スジが発生し、規制
ブレード413の清掃を行なうとともにトナーを交換し
ないと回復しない状態となった。
【表3】
【0084】〔実施形態3〕次に、本発明の第3の実施
形態について説明する。図22は、本実施形態に係るプ
リンタの概略構成図である。プリンタ全体の構成及び動
作並びに光書込みによる潜像形成方法については、上記
第1の実施形態と同様であるので、説明を省略する。な
お、本実施形態においても、プリンタを構成する複数の
装置の一部を、プリンタ本体に対して着脱可能に一体構
造物(ユニット)として構成してもよい。例えば、図2
3に示すように、感光体ドラム1と帯電装置2と現像装
置4とクリーニング装置6とを、プリンタ本体に対して
着脱可能に一体構造物として構成し、プロセカートリッ
ジとしてもよい。
【0085】本実施形態のプリンタは、現像ローラにト
ナーを供給するトナー供給部材として磁気ブラシローラ
を用いた一成分現像装置を使用している点が、上記第1
の実施形態に係るプリンタと異なっている。
【0086】図24は、本実施形態の現像装置の概略構
成図である。現像装置4のケーシング401の内部に
は、感光体ドラム1側から、現像剤担持体(トナー担持
体)としての現像ローラ402、トナー供給部材として
の磁気ブラシローラ403、攪拌・搬送部材404、4
05が配設されている。ケーシング401内のトナー1
0と磁性粒子11とを含む二成分現像剤(以下「現像
剤」という。)12は、攪拌・搬送部材404、405
で攪拌され、その一部が、磁気ブラシローラ403上に
担持される。磁気ブラシローラ403上の現像剤12
は、現像剤規制部材としての規制ブレード406で層厚
が規制された後、トナー供給領域A2で現像ローラ40
2に接触する。このトナー供給領域A2で磁気ブラシロ
ーラ403上の現像剤12よりトナー10のみ分離され
て現像ローラ402に供給される。
【0087】本実施形態の現像装置では、アルミ素管を
ベースとした剛体の感光体ドラム1を用いているので、
現像ローラ402はゴム材料が良好で、硬度は10〜7
0°(JIS−A)の範囲が良好である。また、現像ロ
ーラ402の直径は10〜30mmが好適である。本実
施形態では直径16mmのものを用いた。また、現像ロ
ーラ402の表面は適宜あらして粗さRz(十点平均粗
さ)を1〜4μmとした。この表面粗さRzの範囲は、
トナー10の体積平均粒径に対して13〜80%とな
り、現像ローラ402の表面に埋没することなくトナー
10が搬送される範囲である。ここで、現像ローラ40
2のゴム材料として使用できるものとしてシリコン、ブ
タジエン、NBR、ヒドリン、EPDM等を挙げること
ができる。また、いわゆるベルト感光体を使用した場合
には現像ローラ402の硬度は低くする必要がないの
で、金属ローラ等も使用可能である。また、上記現像ロ
ーラ402の表面には、経時品質を安定化させるために
適宜コ−ト材料を被覆することが有好である。また、本
実施形態における現像ローラ402の機能はトナーを担
持するためだけのものであり、従来の一成分現像装置の
ようにトナー10と現像ローラ402との摩擦帯電によ
るトナー10への帯電電荷付与の必要がないために、現
像ローラ402は電気抵抗、表面性、硬度と寸法精度を
満たせば良く、材料の選択幅は格段に増えることとな
る。
【0088】上記現像ローラ402の表層コート材料
は、帯電がトナー10と逆極性でも良いし、トナーを所
望の極性に摩擦帯電する機能を持たせない場合は同極性
でも良い。前者の表層コート材料としては、シリコン、
アクリル、ポリウレタン等の樹脂、ゴムを含有する材料
を挙げることができる。また後者の表層コート材料とし
ては、フッ素を含有する材料を挙げることができる。フ
ッ素を含んだいわゆるテフロン系材料は表面エネルギー
が低く、離型性が優れるため、経時におけるトナーフィ
ルミングが極めて発生しにくい。また、上記表層コート
材料に用いることができる一般的な樹脂材料として、ポ
リテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオ
ロエチレンパーフルオロアルキルビニールエーテル(P
FA)、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロ
ピレン重合体(FEP)、ポリクロロトリフルオロエチ
レン(PCTFE)、テトラフルオロエチレン・エチレ
ン共重合体(ETFE)、クロロトリフルオロエチレン
・エチレン共重合体(ECTFE)、ポリビニリデンフ
ルオライド(PVDF)、ポリビニルフルオライド(P
VF)等を挙げることができる。これに導電性を得るた
めに適宜カ−ボンブラック等の導電性材料を含有させる
ことが多い。更に均一に現像ローラ402にコートでき
るように、他の樹脂を混ぜ合わせることもある。電気抵
抗に関してはコート層を含めてバルクの体積抵抗率を設
定するもので、10〜10Ω・cmに設定できるよ
うにベース層の抵抗と調整を行う。本実施形態で使用す
るベース層の体積抵抗率は10〜10Ω・cmなの
で、表層の体積抵抗率は少し高めに設定することがあ
る。
【0089】上記現像ローラ402の表面部の体積抵抗
率は、図25(a)及び(b)に示す方法で測定したも
のである。まず、測定対象の現像ローラ402を、接地
された導電性のベース板300上にセットし、現像ロー
ラ402の芯金(回転軸)402aの両端にそれぞれに
F=4.9N(=500gf)の荷重をかけ、全体でF
=9.8N(1kgf)の荷重をかける。これにより、
図25(b)に示すようにベース板300との間にニッ
プWを形成する。現像ローラ402の芯金402aに
は、電流計301を介して直流電源302を接続する。
そして、直流電圧V(=1V)を印加し、そのときの電
流値I[A]を読み取る。この印加電圧値V[V]及び
電流値I[A]の測定値と、各種寸法L1[cm]、L
2[cm]及びW[cm]の測定値とを用いて、次式に
より現像ローラ402の弾性層402bの体積抵抗率ρ
vを求める。
【0090】
【数3】ρv=(V/I)・(L1×W)/L2
【0091】また、上記現像ローラ402のコ−ト層の
厚みは5〜50μmの範囲が良好で、50μmを越える
コート層の硬度とベース層の硬度差が大きい場合で応力
が発生した時にひび割れ等の不具合が生じやすくなる。
また5μmを下回ると表面磨耗が進むとベース層の露出
が発生してトナーが付着しやすくなる。
【0092】上記現像剤12を構成するトナー10は、
ポリエステル、ポリオ−ル、スチレンアクリル等の樹脂
に帯電制御剤(CCA)及び色剤を混合したものであ
り、その周りにシリカ、酸化チタン等の外添剤を添加す
ることで流動性を高めている。添加剤の粒径は通常0.
1〜1.5μmの範囲である。色剤としてはカーボンブ
ラック、フタロシアニンブルー、キナクリドン、カーミ
ン等を挙げることができる。トナー10は更に場合によ
ってはワックス等を分散混合させた母体トナーに上記種
類の添加剤を外添しているものも使用することができ
る。トナー10の体積平均粒径は3〜12μmの範囲が
好適である。本実施形態で用いたトナー7の体積平均粒
径は7μmであり、1200dpi以上の高解像度の画
像にも十分対応することが可能である。また、本実施形
態では、帯電極性が負極性のトナー10を使用している
が、感光体ドラム1の帯電極性などに応じて帯電極性が
正極性のトナーを使用してもよい。
【0093】上記磁性粒子11は金属もしくは樹脂をコ
アとしてフェライト等の磁性材料を含有し、表層はシリ
コン樹脂等で被覆されたものである。磁性粒子11の粒
径は20〜50μmの範囲が好適である。また、磁性粒
子11の抵抗は、ダイナミック抵抗DRで10〜10
Ωの範囲が好適である。
【0094】上記磁気ブラシローラ403は、複数の磁
極を有する磁石部材407を内蔵した非磁性の回転可能
なスリーブ408で構成されている。磁石部材407は
固定配置され、現像剤12がスリーブ408上の所定箇
所を通過するときに磁力が作用するようになっている。
本実施形態で用いたスリーブ408は、直径がφ18m
mであり、表面粗さRz(十点平均粗さ)が10〜20
μmの範囲に入るようにサンドブラスト処理されてい
る。
【0095】磁気ブラシローラ403に内蔵された磁石
部材407は、規制ブレード406による規制箇所から
磁気ブラシローラ403の回転方向にN極(N1)、S
極(S1)、N極(N2)、S極(S2)、S極(S
3)の5つの磁極を有する。なお、磁石部材407の磁
極の配置は、図24の構成に限定されるものではなく、
磁気ブラシローラ403の周囲の規制ブレード406等
の配置に応じて他の配置に設定してもよい。例えば、規
制ブレード406による規制箇所から磁気ブラシローラ
403の回転方向にN極(N1)、S極(S1)、N極
(N2)、S極(S2)の4つの磁極を配置してもよ
い。また、図24の現像装置の例では磁石部材407を
固定配置しスリーブ408を回転駆動するように構成し
たが、スリーブ408を固定配置しその内側のローラ状
の磁石部材を回転させるように構成してもよい。
【0096】上記磁石部材407の磁力により、スリー
ブ408上にトナー10及び磁性粒子11からなる現像
剤13がブラシ状に担持される。そして、磁気ブラシロ
ーラ403上の磁気ブラシ中のトナー10は、磁性粒子
11と混合されることで規定の帯電量を得る。この磁気
ブラシローラ403上のトナーの帯電量としては、−1
0〜−40[μC/g]の範囲が好適である。
【0097】上記現像ローラ402は、磁気ブラシロー
ラ403内の磁極N2に隣接するトナー供給領域A2で
磁気ブラシローラ4上の磁気ブラシと接触するようにし
て対向するとともに、現像領域A1で感光体ドラム1に
対向するように配設されている。また、本実施形態では
規制ブレード406と磁気ブラシローラ403の間の最
近接部における間隔が500μmに設定され、また規制
ブレード406に対向した磁石部材407の磁極N1
を、規制ブレード406との対向位置よりも磁気ブラシ
ローラ403の回転方向上流側に数度傾斜して位置して
いる。これにより、ケーシング401内における現像剤
12の循環流を容易に形成することができる。
【0098】上記規制ブレード406は、磁気ブラシロ
ーラ403との対向部で磁気ブラシローラ4上に形成さ
れた現像剤12の量を規制するように磁気ブラシと接触
し、所定量の現像剤がトナー供給領域に搬送されるよう
にするとともに、現像剤12中のトナー10と磁性粒子
11との摩擦帯電を促進させている。
【0099】また、現像ローラ402及び磁気ブラシロ
ーラ403はそれぞれ、図示しない回転駆動装置により
図24の矢印b方向及びc方向に回転駆動され、トナー
供給領域A2では両ローラの表面が互いに逆方向に移動
するようになっている。本実施形態では、感光体ドラム
1の線速200mm/sに対し、現像ローラ402を線
速300mm/sで回転駆動している。また、トナー供
給領域A2における現像ローラ402と磁気ブラシロー
ラ403のスリーブとのギャップは0.6mmに設定し
た。
【0100】また、現像ローラ402の軸部には、現像
領域A1に現像電界を形成するための現像バイアスVb
を印加する電源409が接続されている。また、磁気ブ
ラシローラ403のスリーブ408には、トナー供給領
域A2にトナー供給用電界を形成するためのトナー供給
バイアスVsupを印加する電源410が接続されてい
る。
【0101】上記構成の現像装置4において、ケーシン
グ401内に収容された現像剤12は、トナー10と磁
性粒子11が混合されたものであり、攪拌・搬送部材4
04,405や磁気ブラシローラ403のスリーブ40
8の回転力、磁石部材407の磁力によって攪拌され、
そのときに、トナー10に磁性粒子11との摩擦帯電に
より電荷が付与される。一方、磁気ブラシローラ403
上に担持された現像剤12は規制ブレード406によっ
て規制され、現像剤12の一定量がトナー供給バイアス
で形成された電界等により、現像ローラ402に転移
し、残りはケーシング401内に戻される。上記トナー
供給領域A2では、磁気ブラシ中のトナーが分離されて
現像ローラ402に転移し、薄層状のトナー10が担持
される。そして、現像ローラ402上に担持された薄層
状のトナー10は、該ローラ402の回転により現像領
域A1に搬送される。そして、上記現像バイアスで形成
された現像電界により、感光体ドラム1上の静電潜像に
選択的に付着し、該静電潜像が現像される。
【0102】ここで、現像ローラ402に供給される磁
気ブラシローラ403上のトナーの帯電量と、現像ロー
ラ402に薄層状に担持されたトナーの帯電量を、従来
の一成分現像装置と比較して説明する。表4は、本実施
形態の現像装置及び従来の一成分現像装置で同じトナー
を使用し、現像ローラに供給される直前の磁気ブラシロ
ーラ403又は従来のトナー供給ローラ上のトナーの帯
電量と、現像ローラ402に薄層状に担持されたトナー
の帯電量とを測定した実験結果を示している。地汚れの
ランクは、前述のΔIDの測定値に基づいて設定された
ものである。例えば、ΔIDが0.08〜0.04の範
囲内にあるときをランク「3」としている。
【0103】
【表4】
【0104】従来の一成分現像装置においては、現像ロ
ーラ上の担持量は1〜3[mg/cm]とかなり多
い。これを薄層化ブレードで一部掻き取るがかなり広範
な帯電量のトナーが通過せざるを得ないと考える。した
がって、表4に示すように実際に薄層形成時のトナー帯
電量は平均で−12[μC/g]まで上がっているが、
画像を確認すると地汚れランクは「3」と平均的であっ
た。一方、本実施形態の現像装置では、現像時の現像ロ
ーラ402上のトナー帯電量は平均で−12[μC/
g]と従来の一成分現像装置と同じであるが、地汚れの
ランクは「5」であり、画像特性が優れていることが分
かった。
【0105】また、本実施形態の現像装置において、現
像ローラ402上のトナーの粒径及び帯電量分布と画像
品質との間に、以下に示すような関係があることがわか
った。トナーの粒径及び帯電量分布の測定には、E−S
PART ANALYZER(ホソカワミクロン株式会
社製の分析装置であり、以下、「E−SPART分析装
置」という。)を使用した。このE−SPART分析装
置は、二重ビーム周波数偏移型レーザードップラー速度
計と静電界中で粒子の動きを摂動させる弾性波とを用い
た方法を採用し、現像ローラ402上のトナーにエアを
吹き付けて飛ばし、電界中の動きを捉えることでトナー
個々の粒径と帯電量のデータを得られるものである。本
確認実験では3000個のトナーをサンプリングして分
布の相違を見た。
【0106】図26は、トナー供給領域A2に到達する
直前の磁気ブラシローラ403上のトナーの帯電量個数
分布(破線)と、現像ローラ402上に供給されたトナ
ーの帯電量個数分布(実線)とを測定した実験結果を示
している。図26の実験結果から、磁気ブラシローラ4
04から現像ローラ402にトナーが供給されるときに
ピークの帯電量が絶対値で高帯電側にシフトしている。
このようにシフトすることにより、磁気ブラシローラ4
04を用いない従来の現像装置の場合と比較して地汚れ
に対する余裕度低減が少なく、地汚れに対する余裕度が
維持できていることが分かる。図27は、本実施形態の
現像装置(◇)と磁気ブラシローラを用いない従来の現
像装置の場合(□)で経時における地汚れの比較を行っ
た実験結果を示している。この結果からわかるように、
従来の現像装置では50k枚で地汚れランクが著しく低
下したのに対し、本実施形態の現像装置では200k枚
を超えても問題の無い地汚れのレベルで維持している。
【0107】以上のように、本実施形態では、現像ロー
ラ402に担持したトナーの帯電量のバラツキが少ない
ので、極低帯電トナーや逆帯電トナーの発生を抑えつ
つ、図28に示すようにトナーの帯電量を小さくして現
像能力を高めて低い現像ポテンシャルでの飽和現像が可
能となる。また、本実施形態で用いるトナーについて
も、球形度が95%以上の球形トナーが好ましい。この
球形トナーを用いた場合は、前述のようにトナーの帯電
量個数分布プロファイルがさらにシャープになるので、
図29に示すように従来の粉砕トナーを用いた場合に比
して、現像ポテンシャルがより低い条件下で飽和現像が
可能となる。
【0108】以上、本実施形態においても、感光体ドラ
ム1の帯電電位Vの絶対値を400V以下に設定し、
現像装置4で用いるトナーの平均帯電量の絶対値を5μ
C/g〜25μC/gの範囲内に設定した条件下で、転
写バイアスVの絶対値を400V〜1000Vの範囲
内で設定することにより、所定の現像能力及び転写効率
を確保しつつ、転写チリを防止することができる。
【0109】また、本実施形態によれば、上記磁気ブラ
シローラ404から供給された帯電量のばらつきが少な
いトナーを感光体ドラム1上の静電潜像の現像に用いる
ことができるので、上記低電位プロセスでの飽和現像が
できるようにトナーの帯電量を小さくして現像能力を高
めた場合でも、極低帯電トナーや逆帯電トナーの存在確
率が小さくなる。従って、上記第1の実施形態と同様
に、上記(1)〜(3)式を満たす範囲で画像濃度ID
の変動を目標の最大画像濃度の10%以下に抑えること
ができるとともに、極低帯電トナーや逆帯電トナーに起
因した地汚れなどの画質低下を防止することができる。
【0110】また、本実施形態によれば、磁気ブラシロ
ーラ403上の磁気ブラシ(二成分現像剤)から帯電済
みのトナーのみを現像ローラ402上に供給し担持させ
ることができる。したがって、現像ローラ402上のト
ナーを薄層化ブレードなどの接触部材で摩擦帯電する必
要がなく、現像ローラ402上のトナーフィルミング
や、現像ローラ及び接触部材の摩耗による現像特性の経
時的な変化などの問題がなくなる。
【0111】また、現像ローラ402上のトナーの帯電
量分布と、磁気ブラシローラ上のトナーの帯電量分布と
を異ならせている。このため、磁気ブラシローラ403
上の摩擦帯電特性に制約等があって磁気ブラシローラ4
03上のトナーの帯電量分布が所望の分布でない場合で
も、現像ローラ402上には所望の帯電量分布からなる
トナーを担持することができる。したがって、地汚れや
画像濃度不足(ドット抜け)のない高品質のトナー像を
得ることができる。また、地汚れ防止により感光体1上
の残留トナーの量が少なくなるので、感光体表面をクリ
ーニングするクリーニング装置6の小型化を図ることが
できる。
【0112】また、現像ローラ402上に担持したトナ
ーの帯電量にバラツキが少なく安定した帯電量分布を得
ることができるので、特に2値プロセスで画像を形成す
る場合において安定した飽和現像が可能となる。したが
って、地汚れや画像濃度不足(ドット抜け)に起因する
ザラツキがない画像を安定して形成することができる。
【0113】更に、本実施形態の一成分現像装置におい
ては、現像領域A1における感光体ドラム表面と現像ロ
ーラ表面との間に形成される現像寄与トナー存在領域
(トナー層)の単位面積あたりの静電容量CTLが、感
光体ドラム1の感光層1Pの単位面積あたりの静電容量
PCよりも大きくなるように、感光層1Pの材料及び
厚さやトナーの材料及び層厚等を決めている。このよう
に両静電容量間の大小関係を設定することにより、現像
時のエッジ効果を低減し、細線や小径ドットの太りがな
く、感光体ドラム1上の潜像を忠実に再現して均一性に
優れた画像を形成することができる。
【0114】なお、上記各実施形態では、感光体ドラム
1上に反転現像用の静電潜像を形成し、現像装置により
該静電潜像を反転現像する場合について説明したが、本
発明は、感光体ドラム1上に正規現像用の静電潜像を形
成し、該静電潜像を正規現像する場合にも適用すること
ができる。
【0115】また、上記各実施形態では、感光体ドラム
上に形成したトナー像を転写紙に直接転写する場合につ
いて説明したが、本発明は、感光体ドラム上のトナー像
を一旦中間転写体に転写し、その後、該中間転写体上の
トナー像を転写紙に転写する画像形成装置及びそれに用
いる現像装置にも適用できるものである。例えば、一つ
の感光体ドラム上に各色ごとのトナー像を順次形成し、
感光体ドラム上の各色トナー像を一次転写装置で中間転
写体としての中間転写ベルトに重ね合わせて転写し、中
間転写ベルト上の重ねトナー像を2次転写装置で転写紙
に一括転写するカラー画像形成装置及び該装置に用いる
現像装置にも適用することができる。また例えば、中間
転写体としての中間転写ベルトの直線状の移動経路部分
に沿って感光体ドラムを含む画像形成ユニットを複数組
並べて配置し、各画像形成ユニットの感光体ドラム上に
互いに異なる色のトナー像を形成し、各感光体ドラム上
のトナー像を一次転写装置で該中間転写ベルト上に重ね
合わせて転写し、中間転写ベルト上の重ねトナー像を2
次転写装置で転写紙に一括転写するタンデム型のカラー
画像形成装置及び該装置に用いる現像装置にも適用する
ことができる。
【0116】また、上記各実施形態では、プリンタ及び
それに用いる現像装置の場合について説明したが、本発
明は、複写機やFAXなど他の画像形成装置及びそれに
用いる現像装置にも適用できるものである。
【0117】
【発明の効果】請求項1乃至9の発明によれば、潜像担
持体の帯電電位の絶対値を400V以下に下げることに
より潜像担持体の長寿命化を図ることができる。しか
も、この帯電電位の低減とともに、トナーの平均帯電量
の絶対値及び転写バイアスの絶対値の範囲を規定するこ
とにより、所定の転写効率を確保しつつ転写チリを防止
することができるという優れた効果がある。
【0118】特に、請求項3の発明によれば、トナーの
平均帯電量の絶対値が所定範囲に安定して入るようにト
ナーを摩擦帯電できるので、所定の現像効率及び転写効
率の確保が容易になるという優れた効果がある。
【0119】特に、請求項4の発明によれば、エッジ効
果を低減することができるという優れた効果がある。
【0120】特に、請求項5の発明によれば、所定強度
の現像電界を形成するための現像ポテンシャルの大きさ
を低減することができるので、現像能力を高めることが
できるという優れた効果がある。
【0121】特に、請求項6の発明によれば、潜像担持
体上に担持されるトナー像のトナー帯電量のバラツキが
少なくなるので、所定の現像能力及び転写効率の確保が
容易になるという優れた効果がある。
【0122】特に、請求項7の発明によれば、感光層の
表面に所定のトナー像を担持するための表面電位を低減
することができるので、転写チリが発生しにくくなると
いう優れた効果がある。
【0123】特に、請求項8の発明によれば、摩擦に対
する感光層の耐久性が向上するので、潜像担持体の長寿
命化を図ることができるという優れた効果がある。
【0124】特に、請求項9の発明によれば、画像形成
プロセスユニットに含まれる潜像担持体などを個別に交
換することができるという優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るプリンタにおけ
る各部電位の関係を示す説明図。
【図2】同プリンタの概略構成図。
【図3】同プリンタに用いることができるプロセスカー
トリッジの部分斜視図。
【図4】感光体ドラムの感光層の断面図。
【図5】同プリンタの現像装置の概略構成図。
【図6】ダイナミック抵抗DRの測定装置の説明図。
【図7】同プリンタにおける現像特性を示す四限チャー
ト。
【図8】パッシェンの法則を示すグラフ。
【図9】同プリンタにおける現像ポテンシャルと画像濃
度IDとの関係を示すグラフ。
【図10】トナー帯電量q/dに対する個数分布を示す
グラフ。
【図11】トナー粒径に対する個数分布を示すグラフ。
【図12】トナー帯電量q/dの個数分布プロファイル
の半値幅と地汚れΔIDとの関係を示すグラフ。
【図13】現像ローラの最大磁極の磁力(磁束密度)及
び現像剤の磁性粒子の飽和磁化の好適範囲を示すグラ
フ。
【図14】同プリンタの現像領域におけるトナー及び磁
性粒子の様子を示す説明図。
【図15】同プリンタにおけるライン画像及びベタ画像
に対する現像ガンマ特性のグラフ。
【図16】比較例におけるライン画像及びベタ画像に対
する現像ガンマ特性のグラフ。
【図17】ベタ画像のエッジ近傍における画像濃度の変
化を示すグラフ。
【図18】現像ガンマ特性に対する現像ローラ上の現像
剤層のダイナミック抵抗の影響を示すグラフ。
【図19】本発明の第2の実施形態に係るプリンタに用
いた現像装置の概略構成図。
【図20】同プリンタにおける現像ガンマ特性のグラ
フ。
【図21】変形例に係る現像装置の概略構成図。
【図22】本発明の第3の実施形態に係るプリンタの概
略構成図。
【図23】同プリンタに用いることができるプロセスカ
ートリッジの部分斜視図。
【図24】同プリンタに用いた現像装置の概略構成図。
【図25】(a)及び(b)は、現像ローラの表層の体
積抵抗率測定システムの説明図。
【図26】現像ローラ上のトナー帯電量分布の測定結果
を示すグラフ。
【図27】経時における地汚れ発生の状況を示すグラ
フ。
【図28】トナーの平均帯電量を変化させたときの現像
ポテンシャルとトナー付着量との関係を示すグラフ。
【図29】球形トナー及び粉砕トナーのそれぞれを用い
たときの現像ポテンシャルとトナー付着量との関係を示
すグラフ。
【符号の説明】
1 感光体ドラム 1B 感光体ドラムの導電性基体 1P 感光体ドラムの感光層 2 帯電装置 3 露光装置 4 現像装置 5 転写装置 6 クリーニング装置 10 トナー 11 磁性粒子 12 二成分現像剤 20 転写紙 50 プロセスカートリッジ 401 ケーシング 402、420 現像ローラ 402a 現像ローラの芯金(導電性基体) 402b 現像ローラの弾性層 403 磁気ブラシローラ 404、405 攪拌・搬送部材 406 規制ブレード 407 磁石部材 408 スリーブ 409 電源(現像バイアス用) 410 電源(トナー供給バイアス用) 411 アジテータ 412 供給ローラ 413 規制ブレード 414 規制ローラ A1 現像領域 A2 トナー供給領域
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03G 15/02 102 G03G 15/08 502C 15/08 502 9/08 101 507 15/08 507E (72)発明者 青木 勝弘 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 程島 隆 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 Fターム(参考) 2H005 AA02 AA15 EA01 FA01 FA06 2H068 AA28 FA27 FC01 FC08 FC11 FC15 2H077 AC04 AC12 AD02 AD06 AD35 EA01 EA11 2H200 FA02 FA18 GA15 GA23 GA45 GB12 HA02 HA29 HB12 HB48 JA01 JA29 JC02 JC03 NA02 PA05

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】潜像担持体と、該潜像担持体の表面を一様
    に帯電し画像情報に基づいて該表面の電位を選択的に低
    下させることにより該潜像担持体上に潜像を形成する潜
    像形成手段と、該潜像担持体上の潜像を現像する現像装
    置と、該潜像担持体上のトナー像を転写材に電界転写す
    る転写装置とを備え、 該転写装置を、該潜像担持体から該転写材にトナー像を
    転写する転写領域で該転写材を介して該潜像担持体の表
    面に対向するように配置された転写部材と、定電圧制御
    された転写バイアスを該転写部材に印加する転写バイア
    ス印加手段とを用いて構成した画像形成装置において、 該潜像担持体の帯電電位の絶対値が400V以下であ
    り、 該トナーの平均帯電量の絶対値が5μC/g以上且つ2
    5μC/g以下であり、 該転写バイアスの絶対値が400V以上且つ1000V
    以下であることを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】潜像担持体と、該潜像担持体の表面を一様
    に帯電し画像情報に基づいて該表面の電位を選択的に低
    下させることにより該潜像担持体上に潜像を形成する潜
    像形成手段と、該潜像担持体上の潜像を現像する現像装
    置と、該潜像担持体上のトナー像が転写される中間転写
    体と、該潜像担持体上のトナー像を該中間転写体に電界
    転写する1次転写手段と、該中間転写体上のトナー像を
    転写材に転写する2次転写装置とを備え、 該1次転写装置を、該潜像担持体から該中間転写体にト
    ナー像を転写する転写領域で該中間転写体を介して該潜
    像担持体の表面に対向するように配置された転写部材
    と、定電圧制御された転写バイアスを該転写部材に印加
    する転写バイアス印加手段とを用いて構成した画像形成
    装置において、 該潜像担持体の帯電電位の絶対値が400V以下であ
    り、 該トナーの平均帯電量の絶対値が5μC/g以上且つ2
    5μC/g以下であり、 該転写バイアスの絶対値が400V以上且つ1000V
    以下であることを特徴とする画像形成装置。
  3. 【請求項3】請求項1又は2の画像形成装置において、 上記現像装置が、トナーと磁性粒子とを含む二成分現像
    剤を用いるものであり、 該トナーとして、球形度が95%以上の球形トナーを用
    いたことを特徴とする画像形成装置。
  4. 【請求項4】請求項1又は2の画像形成装置において、 上記現像装置が、トナーと磁性粒子とを含む二成分現像
    剤を用いるものであり、 上記潜像担持体が、導電性基体上に感光層を有するもの
    であり、 上記現像領域における該潜像担持体表面に隣接し現像に
    寄与するトナーが存在している現像寄与トナー存在領域
    の単位面積あたりの静電容量CTLが、該潜像担持体の
    感光層の単位面積あたりの静電容量CPCよりも大きい
    ことを特徴とすることを特徴とする画像形成装置。
  5. 【請求項5】請求項1又は2の画像形成装置において、 上記現像装置が、トナーと磁性粒子とを含む二成分現像
    剤を用いるものであり、 上記現像剤担持体上に担持される二成分現像剤のダイナ
    ミック抵抗が10Ω以下であることを特徴とする画像
    形成装置。
  6. 【請求項6】請求項1又は2の画像形成装置において、 上記現像装置が、トナーからなる一成分現像剤を担持し
    て上記潜像担持体に対向する現像領域に搬送する現像剤
    担持体と、トナーと磁性粒子とを含む二成分現像剤を担
    持して該現像剤担持体に対向するトナー供給領域に搬送
    し、該二成分現像剤中のトナーを該現像剤担持体に供給
    するトナー供給部材と、該トナー供給部材と該現像剤担
    持体との間にトナー供給バイアスを印加するトナー供給
    バイアス印加手段とを用いて構成されていることを特徴
    とする画像形成装置。
  7. 【請求項7】請求項1、2、3、4、5又は6の画像形
    成装置において、 上記潜像担持体が、導電性基体上に感光層を有するもの
    であり、 該感光層の単位面積当たりの静電容量CPCが、80p
    F/cm以上であることを特徴とする画像形成装置。
  8. 【請求項8】請求項7の画像形成装置において、 上記感光層の厚さが、5μm以上であることを特徴とす
    る画像形成装置。
  9. 【請求項9】請求項1、2、3、4、5、6、7又は8
    の画像形成装置における上記潜像担持体と、上記潜像形
    成手段を構成する帯電装置、該潜像担持体の表面をクリ
    ーニングするクリーニング装置及び上記現像装置の少な
    くとも一つとを、画像形成装置本体に対して着脱可能に
    一体構造物として構成したことを特徴とする画像形成プ
    ロセスユニット。
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