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JP2002261651A - 高周波スイッチ、高周波スイッチ積層体、高周波無線機器、および高周波スイッチング方法 - Google Patents

高周波スイッチ、高周波スイッチ積層体、高周波無線機器、および高周波スイッチング方法

Info

Publication number
JP2002261651A
JP2002261651A JP2001390487A JP2001390487A JP2002261651A JP 2002261651 A JP2002261651 A JP 2002261651A JP 2001390487 A JP2001390487 A JP 2001390487A JP 2001390487 A JP2001390487 A JP 2001390487A JP 2002261651 A JP2002261651 A JP 2002261651A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
circuit
transmission
side terminal
terminal
circuit side
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2001390487A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuhide Uryu
一英 瓜生
Toru Yamada
徹 山田
Tomoyuki Iwasaki
智之 岩崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP2001390487A priority Critical patent/JP2002261651A/ja
Publication of JP2002261651A publication Critical patent/JP2002261651A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

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  • Waveguide Switches, Polarizers, And Phase Shifters (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高周波スイッチにおける積層基板表面への実
装部品点数の削減が要望されていた。 【解決手段】 本発明は、第1の送受信切換回路1と、
第2の送受信切換回路2と、移相回路5とSAWフィル
タF1、F2とを利用して、受信回路側端子Rx2と受
信回路側端子Rx3との間の信号伝達と、受信回路側端
子Rx2と受信回路側端子Rx4との間の信号伝達とを
選択的に切り換えるための、受信回路側端子Rx2に接
続された第2の分波回路4とを備えた高周波スイッチで
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、たとえば携帯電話
の3周波数帯域や4周波数帯域の送受信信号を切り換え
るために使用する高周波スイッチ、高周波スイッチ積層
体、高周波無線機器、および高周波スイッチング方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】3周波数帯域の送受信信号、具体的には
900MHz帯のEGSM送受信信号と1,800MH
z帯のDCS送受信信号と1,900MHz帯のPCS
送受信信号を切り換えるための従来の高周波スイッチの
一例について図面を参照しながら説明する。
【0003】図10に3周波数帯域の信号を切り換える
ための従来の高周波スイッチを示す。図10に示すよう
に従来の高周波スイッチは、第1の送受信切換回路1
1,第2の送受信切換回路12、分波回路13および副
切換回路14とによって構成されていた。
【0004】まず、図10に基づいて分波回路13から
説明をする。分波回路13の第5のストリップラインL
5、第6のストリップラインL6および第7のコンデン
サC7により図2に示す波形1のように低い周波数信号
を通過させるローパスフィルタを形成しており、第6の
ストリップラインL6と第7のコンデンサC7が直列回
路をなしアース側に接続されていることにより減衰極A
を形成している。また、第13のコンデンサC13、第
11のストリップラインL11および第14のコンデン
サC14により図2に示す波形2のように高い周波数信
号を通過させるハイパスフィルタを形成しており、第1
1のストリップラインL11と第14のコンデンサC1
4が直列回路をなしアース側に接続されていることによ
り減衰極Bを形成している。
【0005】このようなローパスフィルタまたはハイパ
スフィルタを介してアンテナに接続することにより、低
い周波数信号(900MHz帯のEGSM信号)を送信
または受信するときは、点Cからハイパスフィルタ側は
低い周波数信号に対して減衰極Bによりアイソレーショ
ンが良好に得られており、信号がハイパスフィルタ側に
漏れることはない。また、高い周波数信号を送信または
受信するときは、点Cからローパスフィルタ側は高い周
波数に対して減衰極Aによりアイソレーションが良好に
得られており、信号がローパスフィルタ側に漏れること
はない。すなわち、分波回路13は低い周波数の信号と
高い周波数の信号を分波する機能を有している。
【0006】第1の送受信切換回路11について説明す
る。低い周波数の送信を行う場合、コントロール端子V
c1に正の電圧を印加すると、第1のダイオードP1と
第2のダイオードP2がオン状態となる。このとき、第
1のコンデンサC1,第4のコンデンサC4,第6のコ
ンデンサC6および第13のコンデンサC13は直流分
を阻止するので、それぞれの端子に直流電流が流れるこ
とはない。第2のダイオードP2がアース側に接続され
ていることにより第3のストリップラインL3のインピ
ーダンスが無限大になるため、送信回路側端子Tx1か
ら送られてきた信号は受信回路側端子Rx1に伝達され
ることはない。このとき、第2のダイオードP2が持っ
ているインダクタンス成分と第5のコンデンサC5が共
振することにより、送信信号の周波数において点Aから
受信回路側を見たとき時のインピーダンスを無限大にす
ることが可能で、送信信号は分波回路13のローパスフ
ィルタを通ってアンテナ端子ANTに送られる。
【0007】第1の送受信切換回路11において、受信
を行う場合にはコントロール端子Vc1には直流電圧を
印加しない。したがって、第1のダイオードP1と第2
のダイオードP2はオフ状態となっているため、受信信
号はアンテナ端子ANTから受信回路側端子Rx1に伝
達される。このとき第1のダイオードP1のキャパシタ
ンス成分の影響を避けるため、第1のダイオードP1の
キャパシタンス成分と第2のストリップラインL2を共
振させることにより、受信信号の受信周波数において点
Aから送信回路側端子Tx1のアイソレーションを良好
にとることができ、受信信号をアンテナ端子ANTから
ローパスフィルタを介して受信回路側端子Rx1に伝達
することができる。
【0008】第2の送受信切換回路12は第1の送受信
切換回路11より高い周波数信号(1,800MHz帯
のDCS信号と1,900MHz帯のPCS信号)を送
信または受信する回路である。第2の送受信切換回路1
2は回路の構成においては第1の送受信切換回路11と
全く同じである。したがって、高い周波数の送信を行う
場合、コントロール端子Vc2に正の電圧を印加する
と、送信信号は分波回路13のハイパスフィルタを介し
て、送信回路側端子Tx2からアンテナ端子ANTに伝
達される。高い周波数の信号を受信する場合には、コン
トロール端子Vc2に正の電圧を印加しないでおくと、
受信信号を分波回路13のハイパスフィルタを介して、
アンテナ端子ANTから受信回路側端子Rx2に伝達す
ることができる。
【0009】副切換回路14は、第2の送受信切換回路
12の受信回路側端子Rx2から副切換回路14の点D
に入力された高い周波数の受信信号を、さらに、2つの
異なる周波数帯の受信回路側端子Rx3(PCS用受信
端子)とRx4(DCS用受信端子)に切り換えて伝達
する回路である。副切換回路14の構成も基本的には第
1の送受信切換回路11および第2の送受信切換回路1
2と同じである。したがって、コントロール端子Vc3
に正の電圧を印加すると、受信信号は第2の送受信切換
回路12の受信回路側端子Rx2から副切換回路14の
点Dを経由して第3の受信回路側端子Rx3に伝達され
る。第2の送受信切換回路12のコントロール端子Vc
2に正の電圧が印加されず、副切換回路14のコントロ
ール端子Vc3に正の電圧を印加されると、高い周波数
の受信信号は分波回路13のハイパスフィルタ、第2の
送受信切換回路12の点B、副切換回路14の点Dを経
由して第3の受信回路側端子Rx3に伝達される。
【0010】副切換回路14のコントロール端子Vc3
に電圧が印加されないと、受信信号は第2の送受信切換
回路12の受信回路側端子Rx2から副切換回路14の
点Dを経由して第4の受信回路側端子Rx4に伝達され
る。第2の送受信切換回路12のコントロール端子Vc
2に正の電圧が印加されず、さらに、副切換回路14の
コントロール端子Vc3にも電圧が印加されないと、高
い周波数の受信信号は分波回路13のハイパスフィル
タ、第2の送受信切換回路12の点B、副切換回路14
の点Dを経由して第4の受信回路側端子Rx4に伝達さ
れる。
【0011】従来の高周波スイッチは、このようにして
3種類の周波数帯の送受信信号の切換を行うものであっ
た。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
高周波スイッチは、前述のように携帯電話に使用するこ
とを目的としており、さらに小型化することが必須であ
る。そのためには特に高周波スイッチを構成する積層基
板の上面に実装する部品の数を低減することが強く望ま
れている。
【0013】また、副切換回路においては2種類の周波
数帯の受信信号の内、一方の第3の受信回路側端子Rx
3で受信を行うためには、コントロール端子Vc3に制
御電圧(待ち受け電圧)を印加しておく必要がある。本
発明者は、そのような制御電圧の印加により、電力が消
費されてしまうことに気付いた。
【0014】本発明は、上記従来のこのような課題を考
慮し、高周波スイッチにおける積層基板の表面に実装す
る部品の点数を削減する高周波スイッチ、高周波スイッ
チ積層体、および高周波無線機器を提供することを目的
とするものである。
【0015】また、本発明は、高周波スイッチにおける
省電力を実現する高周波スイッチ、高周波スイッチ積層
体、高周波無線機器、および高周波スイッチング方法を
提供することを目的とするものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】第一の本発明(請求項1
に対応)は、アンテナ端子と第1の送信回路側端子との
間の信号伝達と、前記アンテナ端子と第1の受信回路側
端子との間の信号伝達とを選択的に切り換えるための第
1の送受信切換回路と、前記アンテナ端子と第2の送信
回路側端子との間の信号伝達と、前記アンテナ端子と第
2の受信回路側端子との間の信号伝達とを選択的に切り
換えるための第2の送受信切換回路と、前記アンテナ端
子と前記第1の送受信切換回路との間、および前記アン
テナ端子と前記第2の送受信切換回路との間に挿入され
た第1の分波回路と、移相回路と弾性表面波フィルタと
を利用して、前記第2の受信回路側端子と第3の受信回
路側端子との間の信号伝達と、前記第2の受信回路側端
子と第4の受信回路側端子との間の信号伝達とを選択的
に切り換えるための、前記第2の受信回路側端子に接続
された第2の分波回路とを備えた高周波スイッチであ
る。
【0017】第二の本発明(請求項2に対応)は、前記
第1の分波回路は、前記アンテナ端子と前記第1の送受
信切換回路との間に挿入されたローパスフィルタと、前
記アンテナ端子と前記第2の送受信切換回路との間に挿
入されたハイパスフィルタとを有する第一の本発明の高
周波スイッチである。
【0018】第三の本発明(請求項3に対応)は、前記
第1の送受信切換回路は、アノードが前記第1の送信回
路側端子に接続されカソードが前記ローパスフィルタに
接続された第1のダイオードと、一端が前記第1のダイ
オードのアノードに接続され他端が第1のコンデンサを
介して接地されるとともに第1のコントロール端子に接
続された第1のストリップラインと、アノードが前記第
1の受信回路側端子に接続されカソードが第2のコンデ
ンサと第2のストリップラインの並列回路を介して接地
された第2のダイオードと、一端が前記第2のダイオー
ドのアノードに接続され他端が前記ローパスフィルタに
接続された第3のストリップラインとを有し、前記第2
の送受信切換回路は、アノードが前記第2の送信回路側
端子に接続されカソードが前記ハイパスフィルタに接続
された第3のダイオードと、一端が前記第3のダイオー
ドのアノードに接続され他端が第3のコンデンサを介し
て接地されるとともに第2のコントロール端子に接続さ
れた第4のストリップラインと、アノードが前記第2の
受信回路側端子に接続されカソードが第4のコンデンサ
と第5のストリップラインの並列回路を介して接地され
た第4のダイオードと、一端が前記第4のダイオードの
アノードに接続され他端が前記ハイパスフィルタに接続
された第6のストリップラインとを有し、前記第2の分
波回路は、入力端子が前記第2の受信回路側端子に接続
され、第1の出力端子が第1の弾性表面波フィルタを介
して第3の受信回路側端子に接続され、第2の出力端子
が第2の弾性表面波フィルタを介して第4の受信回路側
端子に接続された移相回路を有し、前記第1または第2
のコントロール端子に印加される電圧によって送受信が
切り換えられる第二の本発明の高周波スイッチである。
【0019】第四の本発明(請求項4に対応)は、前記
移相回路の第1の出力端子と前記第1の弾性表面波フィ
ルタとの間に挿入された第1の平衡不平衡変換器と、前
記移相回路の第2の出力端子と前記第2の弾性表面波フ
ィルタとの間に挿入された第2の平衡不平衡変換器とを
備えた第三の本発明の高周波スイッチである。
【0020】第五の本発明(請求項5に対応)は、前記
第2のダイオードのアノードと前記第1の受信回路側端
子との間に挿入された第3の平衡不平衡変換器と、前記
第3の平衡不平衡変換器の出力側に挿入された第3の弾
性表面波フィルタとを備えた第三の本発明の高周波スイ
ッチである。
【0021】第六の本発明(請求項6に対応)は、前記
移相回路は、一端が前記第2の受信回路側端子に接続さ
れ他端が前記第1の弾性表面波フィルタに接続された第
7のストリップラインと、一端が前記第2の受信回路側
端子に接続され他端が第1のインダクタを介して接地さ
れた第5のコンデンサと、一端が前記第1のインダクタ
を介して接地されるとともに前記第5のコンデンサに接
続され他端が前記第2の弾性表面波フィルタに接続され
た第6のコンデンサとを有する第三の本発明の高周波ス
イッチである。
【0022】第七の本発明(請求項7に対応)は、前記
移相回路は、一端が第7のコンデンサを介して接地され
るとともに前記第2の受信回路側端子に接続され他端が
前記第1の弾性表面波フィルタに接続された第2のイン
ダクタと、一端が前記第2の受信回路側端子に接続され
他端が第3のインダクタを介して接地された第8のコン
デンサと、一端が前記第3のインダクタを介して接地さ
れるとともに前記第8のコンデンサに接続され他端が前
記第2の弾性表面波フィルタに接続された第9のコンデ
ンサとを有する第三の本発明の高周波スイッチである。
【0023】第八の本発明(請求項8に対応)は、アン
テナ端子と第1の送信回路側端子との間の信号伝達と、
前記アンテナ端子と第1の受信回路側端子との間の信号
伝達とを選択的に切り換えるための第1の送受信切換回
路と、前記アンテナ端子と第2の送信回路側端子との間
の信号伝達と、前記アンテナ端子と第2の受信回路側端
子との間の信号伝達とを選択的に切り換えるための第2
の送受信切換回路と、前記アンテナ端子と前記第1の送
受信切換回路との間、および前記アンテナ端子と前記第
2の送受信切換回路との間に挿入された第1の分波回路
と、移相回路と弾性表面波フィルタとを利用して、前記
第2の受信回路側端子と第3の受信回路側端子との間の
信号伝達と、前記第2の受信回路側端子と第4の受信回
路側端子との間の信号伝達とを選択的に切り換えるため
の、前記第2の受信回路側端子に接続された第2の分波
回路と、移相回路と弾性表面波フィルタとを利用して、
前記第1の受信回路側端子と第5の受信回路側端子との
間の信号伝達と、前記第1の受信回路側端子と第6の受
信回路側端子との間の信号伝達とを選択的に切り換える
ための、前記第1の受信回路側端子に接続された第3の
分波回路とを備えた高周波スイッチである。
【0024】第九の本発明(請求項9に対応)は、第三
の本発明の高周波スイッチを利用した高周波スイッチ積
層体であって、前記弾性表面波フィルタ、前記ダイオー
ド、および前記コンデンサの内の少なくとも何れか一つ
が積層体上に搭載されている高周波スイッチ積層体であ
る。
【0025】第十の本発明(請求項10に対応)は、第
六の本発明の高周波スイッチを利用した高周波スイッチ
積層体であって、 (a)前記第7のストリップラインと、(b)前記第1
のインダクタ、前記第5のコンデンサ、および前記第6
のコンデンサとの間には、グランド電極が位置するよう
に積層が行われている高周波スイッチ積層体である。
【0026】第十一の本発明(請求項11に対応)は、
送信を行うための送信回路と、受信を行うための受信回
路と、前記送信および前記受信の切り換えを行うために
利用される、第一または第八の本発明の高周波スイッチ
とを備えた高周波無線機器である。
【0027】第十二の本発明(請求項12に対応)は、
第1の送受信切換回路を利用して、アンテナ端子と第1
の送信回路側端子との間の信号伝達と、前記アンテナ端
子と第1の受信回路側端子との間の信号伝達とを選択的
に切り換えるステップと、第2の送受信切換回路を利用
して、前記アンテナ端子と第2の送信回路側端子との間
の信号伝達と、前記アンテナ端子と第2の受信回路側端
子との間の信号伝達とを選択的に切り換えるステップ
と、第1の分波回路を利用して、前記アンテナ端子と前
記第1の送受信切換回路との間の信号伝達と、前記アン
テナ端子と前記第2の送受信切換回路との間の信号伝達
とを選択的に切り換えるステップと、移相回路と弾性表
面波フィルタとを有する、前記第2の受信回路側端子に
接続された第2の分波回路を利用して、前記第2の受信
回路側端子と第3の受信回路側端子との間の信号伝達
と、前記第2の受信回路側端子と第4の受信回路側端子
との間の信号伝達とを選択的に切り換えるステップとを
備えた高周波スイッチング方法である。
【0028】第十三の本発明(請求項13に対応)は、
第1の送受信切換回路を利用して、アンテナ端子と第1
の送信回路側端子との間の信号伝達と、前記アンテナ端
子と第1の受信回路側端子との間の信号伝達とを選択的
に切り換えるステップと、第2の送受信切換回路を利用
して、前記アンテナ端子と第2の送信回路側端子との間
の信号伝達と、前記アンテナ端子と第2の受信回路側端
子との間の信号伝達とを選択的に切り換えるステップ
と、第1の分波回路を利用して、前記アンテナ端子と前
記第1の送受信切換回路との間の信号伝達と、前記アン
テナ端子と前記第2の送受信切換回路との間の信号伝達
とを選択的に切り換えるステップと、移相回路と弾性表
面波フィルタとを有する、前記第2の受信回路側端子に
接続された第2の分波回路を利用して、前記第2の受信
回路側端子と第3の受信回路側端子との間の信号伝達
と、前記第2の受信回路側端子と第4の受信回路側端子
との間の信号伝達とを選択的に切り換えるステップと、
移相回路と弾性表面波フィルタとを有する、前記第1の
受信回路側端子に接続された第3の分波回路を利用し
て、前記第1の受信回路側端子と第5の受信回路側端子
との間の信号伝達と、前記第1の受信回路側端子と第6
の受信回路側端子との間の信号伝達とを選択的に切り換
えるステップとを備えた高周波スイッチング方法であ
る。
【0029】
【発明の実施の形態】以下に、本発明にかかる実施の形
態について、図面を参照しつつ説明を行う。
【0030】(実施の形態1)はじめに、本発明の第1
の実施の形態における高周波スイッチの回路図である図
1を主として参照しながら、本実施の形態の高周波スイ
ッチの構成について説明する。
【0031】図1において、第1の送受信切換回路1
は、低い周波数帯域信号(具体的な一例としては900
MHz帯のEGSM信号)の送受信の切り換えを行う。
第1の送受信切換回路1において送信回路側端子Tx1
には第1のコンデンサC1とローパスフィルタ6とを介
して第1のダイオードP1のアノードが接続され、第1
のダイオードP1のカソードは点Aに接続されている。
さらに、第1のダイオードP1とローパスフィルタ6の
接続点には第1のストリップラインL1の一端が接続さ
れ、第1のストリップラインL1の他端はコントロール
端子Vc1に接続されている。また、第1のストリップ
ラインL1の他端は第2のコンデンサC2を介してアー
スに接続されている。さらに、第1のダイオードP1に
は第2のストリップラインL2と第3のコンデンサC3
の直列回路が並列に接続されている。コントロール端子
Vc1は第1の送受信切換回路1の送信信号と受信信号
を切り換えるための制御信号の入力端子となる。
【0032】ローパスフィルタ6は第14のストリップ
ラインL14と第16のコンデンサC16の並列回路
と、第14のストリップラインL14の一端をアースの
接続する第14のコンデンサと第14のストリップライ
ンL14の他端をアースに接続する第15のコンデンサ
C15とによって構成されている。
【0033】一方、第1の送受信切換回路1における受
信回路側端子Rx1には弾性表面波フィルタ(以下、S
AWフィルタと称する)F3と第4のコンデンサC4の
直列回路を介して第2のダイオードP2のアノードが接
続されている。第2のダイオードP2のカソードは第4
のストリップラインL4と第5のコンデンサC5の並列
回路を介してアースに接続されている。第2のダイオー
ドP2のアノードには第3のストリップラインL3の一
端が接続され、第3のストリップラインL3の他端は点
Aに接続されている。
【0034】第1の送受信切換回路1の点Aは第1の分
波回路3の第5のストリップラインL5と第20のコン
デンサC20の並列回路に接続され、第5のストリップ
ラインL5と第20のコンデンサC20の他端が点Cを
経由し、第6のコンデンサC6を介してアンテナ端子A
NTに接続されている。また、第5のストリップライン
L5の一端は第7のコンデンサC7を介してアースに接
続されている。ここで、第1の分波回路3の第5のスト
リップラインL5と第20のコンデンサC20と第7の
コンデンサC7とでローパスフィルタを構成している。
また、第1の分波回路3の点Cは、第13のコンデンサ
C13および第21のコンデンサC21を介して整合回
路8に接続されている。
【0035】第2の送受信切換回路2は高い周波数帯域
信号(具体的な一例としては1,800MHz帯のDC
S信号と1,900MHz帯のPCS信号)の送受信の
切り換えを行う。第2の送受信切換回路2の送信回路側
端子Tx2には第8のコンデンサC8とローパスフィル
タ7とを介して第3のダイオードP3のアノードが接続
され、第3のダイオードP3のカソードは点Bに接続さ
れている。さらに、第3のダイオードP3のアノードと
ローパスフィルタ7の接続点には第7のストリップライ
ンL7の一端が接続され、第7のストリップラインL7
の他端はコントロール端子Vc2に接続されている。ま
た、第7のストリップラインL7の他端は第9のコンデ
ンサC9を介してアースに接続されている。第3のダイ
オードP3には第8のストリップラインL8と第10の
コンデンサC10の直列回路が並列に接続されている。
コントロール端子Vc2は第2の送受信切換回路2の送
信信号と受信信号を切り換えるための制御信号の入力端
子となる。
【0036】第2の送受信切換回路2において、受信回
路側端子Rx2には第11のコンデンサC11を介して
第4のダイオードP4のアノードが接続され、第4のダ
イオードP4のカソードは第10のストリップラインL
10と第12のコンデンサC12の並列回路を介してア
ースに接続されている。第4のダイオードP4のアノー
ドには第9のストリップラインL9の一端が接続され、
第9のストリップラインL9の他端は点Bに接続されて
いる。
【0037】第2の送受信切換回路2の点Bは整合回路
8を経由して第1の分波回路3の第13のコンデンサC
13に接続され、点Cを通り第6のコンデンサC6を介
してアンテナ端子ANTの接続されている。第13のコ
ンデンサC13の一端は第11のストリップラインL1
1と第14のコンデンサC14の直列回路を介してアー
スに接続されている。第1の分波回路3の第13のコン
デンサC13と第11のストリップラインL11と第1
4のコンデンサC14とでハイパスフィルタを構成して
いる。
【0038】第2の分波回路4はストリップラインL1
2とL13によって構成された移相回路5とSAWフィ
ルタF1およびSAWフィルタF2によって構成され、
点Dが第2の送受信切換回路2の受信回路側端子Rx2
に接続され、その点Dには移相回路5の入力端子が接続
され、移相回路5の第1の出力端子は第1のSAWフィ
ルタF1を介して第3の受信回路側端子Rx3(PCS
用受信端子)に接続されている。また、移相回路5の第
2の出力端子は第2のSAWフィルタF2を介して第4
の受信回路側端子Rx4(DCS用受信端子)に接続さ
れている。
【0039】整合回路8は第2の送受信切換回路2と第
1の分波回路3のインピーダンスの整合をとるために設
けられており、第16のストリップラインL16の一端
は第22のコンデンサC22を介して接地されている。
なお、第16のストリップラインL16の他端は、第2
の送受信切換回路2の第23のコンデンサC23を介し
て接地された点Bに接続されている。
【0040】本実施の形態においてはこの整合回路8は
必須ではなく、インピーダンスの整合をとる必要がある
場合にこの整合回路8を設ければ良い。もちろん、整合
回路8を設けないのであれば、第16のストリップライ
ンL16や第22のコンデンサC22は不要である。
【0041】なお、アンテナ端子ANTは、本発明のア
ンテナ端子に対応する。また、送信回路側端子Tx1は
本発明の第1の送信回路側端子に対応し、受信回路側端
子Rx1は本発明の第1の受信回路側端子に対応し、第
1の送受信切換回路1は本発明の第1の送受信切換回路
に対応する。また、送信回路側端子Tx2は本発明の第
2の送信回路側端子に対応し、受信回路側端子Rx2は
本発明の第2の受信回路側端子に対応し、第2の送受信
切換回路2は本発明の第2の送受信切換回路に対応す
る。また、第1の分波回路3は、本発明の第1の分波回
路に対応する。また、移相回路5は本発明の移相回路に
対応し、受信回路側端子Rx3は本発明の第3の受信回
路側端子に対応し、受信回路側端子Rx4は本発明の第
4の受信回路側端子に対応し、第2の分波回路4は本発
明の第2の分波回路に対応する。
【0042】また、第5のストリップラインL5と第7
のコンデンサC7と第20のコンデンサC20とを含む
手段は、本発明のアンテナ端子と第1の送受信切換回路
との間に挿入されたローパスフィルタに対応する。第1
3のコンデンサC13と第14のコンデンサC14と第
21のコンデンサC21と第11のストリップラインL
11とを含む手段は、本発明のアンテナ端子と第2の送
受信切換回路との間に挿入されたハイパスフィルタに対
応する。
【0043】また、第1のダイオードP1は本発明の第
1のダイオードに対応し、第2のコンデンサC2は本発
明の第1のコンデンサに対応し、コントロール端子Vc
1は本発明の第1のコントロール端子に対応し、第1の
ストリップラインL1は本発明の第1のストリップライ
ンに対応し、第5のコンデンサC5は本発明の第2のコ
ンデンサに対応し、第4のストリップラインL4は本発
明の第2のストリップラインに対応し、第2のダイオー
ドP2は本発明の第2のダイオードに対応し、第3のス
トリップラインL3は本発明の第3のストリップライン
に対応する。
【0044】また、第3のダイオードP3は本発明の第
3のダイオードに対応し、第9のコンデンサC9は本発
明の第3のコンデンサに対応し、コントロール端子Vc
2は本発明の第2のコントロール端子に対応し、第7の
ストリップラインL7は本発明の第4のストリップライ
ンに対応し、第12のコンデンサC12は本発明の第4
のコンデンサに対応し、第10のストリップラインL1
0は本発明の第5のストリップラインに対応し、第4の
ダイオードP4は本発明の第4のダイオードに対応し、
第9のストリップラインL9は本発明の第6のストリッ
プラインに対応する。
【0045】また、第1のSAWフィルタF1は本発明
の第1の弾性表面波フィルタに対応し、第2のSAWフ
ィルタF2は本発明の第2の弾性表面波フィルタに対応
し、第3のSAWフィルタF3は本発明の第3の弾性表
面波フィルタに対応する。
【0046】つぎに、本実施の形態の高周波スイッチの
動作について説明する。なお、本実施の形態の高周波ス
イッチの動作について説明しながら、本発明の高周波ス
イッチング方法の一実施の形態についても説明する(以
下の実施の形態においても同様である)。
【0047】図1の第1の分波回路3の第5のストリッ
プラインL5、第7のコンデンサC7および第20のコ
ンデンサC20により図2に示す波形1のように低い周
波数帯域の信号を通過させるローパスフィルタを形成し
ており、第5のストリップラインL5と第20のコンデ
ンサC20の並列回路により減衰極Aが形成している。
また、第13のコンデンサC13、第11のストリップ
ラインL11および第14のコンデンサC14により図
2に示す波形2のように高い周波数帯域の信号を通過さ
せるハイパスフィルタを形成しており、第11のストリ
ップラインL11と第14のコンデンサC14が直列回
路をなしアース側に接続されていることにより減衰極B
を形成している。
【0048】このようなローパスフィルタまたはハイパ
スフィルタを介してアンテナに接続することにより、低
い周波数帯域の信号を送信または受信するときは、点C
からハイパスフィルタ側は低い周波数信号に対して減衰
極Bによりアイソレーションが良好に得られており、信
号がハイパスフィルタ側に漏れることはない。また、高
い周波数帯域の信号を送信または受信するときは、点C
からローパスフィルタ側は高い周波数に対して減衰極A
によりアイソレーションが良好に得られており、信号が
ローパスフィルタ側に漏れることはない。すなわち、第
1の分波回路3は低い周波数の信号と高い周波数の信号
を分波する機能を有している。
【0049】第1の送受信切換回路1について説明す
る。低い周波数の送信を行う場合、コントロール端子V
c1に正の電圧を印加すると、第1のダイオードP1と
第2のダイオードP2がオン状態となる。このとき、第
1のコンデンサC1,第4のコンデンサC4,第6のコ
ンデンサC6および第13のコンデンサC13は直流分
を阻止するので、それぞれの端子に直流電流が流れるこ
とはない。第2のダイオードP2がアース側に接続され
ていることにより第3のストリップラインL3のインピ
ーダンスが無限大になるため、送信回路側端子Tx1か
ら送られてきた信号は受信回路側端子Rx1に伝達され
ることはない。第2のダイオードP2が持っているイン
ダクタンス成分と第5のコンデンサC5が共振すること
により、送信信号の周波数において点Aから受信回路側
端子Rx1を見たときのインピーダンスを無限大にする
ことが可能である。送信信号は点Aを経由し、第1の分
波回路3のローパスフィルタを通ってアンテナ端子AN
Tに送られる。
【0050】第1の送受信切換回路1のローパスフィル
タ6は送信信号に含まれる高調波成分がアンテナ端子A
NTに伝達されるのを阻止する目的のものである。第1
の送受信切換回路1の送信信号は第1の分波回路3のロ
ーパスフィルタを通ってアンテナ端子ANTに送られる
ので、ローパスフィルタ6は絶対的に必要なものではな
いが、高調波成分阻止の効果をより確実にするために設
けられている。
【0051】第1の送受信切換回路1において、受信を
行う場合にはコントロール端子Vc1には直流電圧を印
加しない。したがって、第1のダイオードP1と第2の
ダイオードP2はオフ状態となっているため、受信信号
はアンテナ端子ANTから点Aを経由して受信回路側端
子Rx1に伝達される。このとき第1のダイオードP1
のキャパシタンス成分の影響を避けるため、第1のダイ
オードP1のキャパシタンス成分と第2のストリップラ
インL2を共振させることにより、受信信号の受信周波
数において点Aから送信回路側端子Tx1側へのアイソ
レーションを良好にすることができ、受信信号をアンテ
ナ端子ANTから第1の分波回路3のローパスフィルタ
を介して受信回路側端子Rx1に伝達することができ
る。
【0052】第2の送受信切換回路2は第1の送受信切
換回路1より高い周波数帯域の信号を送信または受信す
る回路である。第2の送受信切換回路2は回路の構成に
おいては第1の送受信切換回路1と全く同じであるが、
図面にしたがって第2の送受信切換回路2について説明
する。
【0053】高い周波数の送信を行う場合、コントロー
ル端子Vc2に正の電圧を印加すると、第3のダイオー
ドP3と第4のダイオードP4がオン状態となる。この
とき、第8のコンデンサC8,第11のコンデンサC1
1,第13のコンデンサC13および第6のコンデンサ
C6は直流分を阻止するので、それぞれの端子に直流電
流が流れることはない。第4のダイオードP4がアース
側に接続されていることにより第9のストリップライン
L9のインピーダンスが無限大になるため、送信回路側
端子Tx2から送られてきた信号は受信回路側端子Rx
2に伝達されることはない。第4のダイオードP4が持
っているインダクタンス成分と第12のコンデンサC1
2が共振することにより、送信信号の周波数において点
Bから受信回路側側端子Rx2を見たときのインピーダ
ンスを無限大にすることが可能である。送信信号は点B
を経由し、整合回路8と第1の分波回路3のハイパスフ
ィルタを通ってアンテナ端子ANTに送られる。
【0054】第2の送受信切換回路2のローパスフィル
タ7は送信信号に含まれる高調波成分がアンテナ端子A
NTに伝達されるのを阻止する目的のものである。第2
の送受信切換回路2の送信信号は第1の分波回路3のロ
ーパスフィルタを通らずに、ハイパスフィルタを通って
アンテナ端子ANTに送られるので、送信回路側で確実
な高調波対策がなされていない限り、ローパスフィルタ
7はあったほうが好ましい。
【0055】第2の送受信切換回路2において、受信を
行う場合にはコントロール端子Vc2には直流電圧を印
加しない。したがって、第3のダイオードP3と第4の
ダイオードP4はオフ状態となっているため、受信信号
はアンテナ端子ANTから第1の分波回路3のハイパス
フィルタ、整合回路8および点Bを経由して受信回路側
端子Rx2に伝達される。このとき第3のダイオードP
3のキャパシタンス成分の影響を避けるため、第3のダ
イオードP3のキャパシタンス成分と第8のストリップ
ラインL8を共振させることにより、受信信号の受信周
波数において点Bから送信回路側端子Tx2側へのアイ
ソレーションを良好にすることができ、受信信号をアン
テナ端子ANTから第1の分波回路3のハイパスフィル
タと整合回路8を介して受信回路側端子Rx2に伝達す
ることができる。
【0056】第2の分波回路4について説明する。図1
において点Dは第2の送受信切換回路2の第2の受信回
路側端子Rx2に接続されている。移相回路5の入力端
子が点Dに接続され、移相回路5の第1の出力端子は第
1のSAWフィルタF1を介して第3の受信回路側端子
Rx3に接続されている。この移相回路5と第1のSA
WフィルタF1とで第2の受信帯域、具体的には1,8
00MHz帯のDCS受信帯域の受信信号を通過させる
バンドパスフィルタが構成されており、2種類の高域周
波数受信信号の内の低い周波数帯域の受信信号だけを通
過させる。一方、移相回路5の第2の出力端子は第2の
SAWフィルタF2を介して第4の受信回路側端子Rx
4に接続されている。移相回路5と第2のSAWフィル
タF2とで第3の受信帯域、具体的には1,900MH
z帯のPCS受信帯域の受信信号を通過させるバンドパ
スフィルタが構成されており、2種類の高域周波数受信
信号の内の高い周波数帯域の受信信号だけを通過させ
る。
【0057】図面を用いて第2の分波回路の動作を説明
する。まず、第1のSAWフィルタF1だけの間のイン
ピーダンスについて図3を用いて説明する。図3は信号
周波数をパラメータとしたときの、第1のSAWフィル
タF1単体の両端の点Dおよび端子Rx3間のインピー
ダンスの変化を示したスミス図表(以下スミスチャート
と称する)である。図3において曲線上の点A1と点B
1の間の曲線に沿った区間が第1のSAWフィルタF1
側、すなわち1,800MHz帯のDCS側の通過帯域
である。この図3に示されているインピーダンス特性か
ら見るとDCS側の通過帯域はスミスチャートのほぼ中
央にあり、電圧定在波比(VSWR)が大略1であっ
て、第1のSAWフィルタF1は線路のインピーダンス
に整合がとれていることを示している。したがって、
1,800MHz帯のDCSの信号を低損失で通過させ
ることができる。
【0058】一方、曲線上の点C1と点D1の間の曲線
に沿った区間は相手側、すなわち1,900MHz帯の
PCS側の通過帯域である。この、PCS帯の通過帯域
はスミスチャートの中央部からはチャートの上辺に離れ
ているが、高インピーダンス領域であるチャートの右辺
からも離れた位置にある。このことは、第1のSAWフ
ィルタF1が1,900MHz帯のPCSの信号に対し
て、通過を阻止するのに十分な高いインピーダンスを備
えていないことを意味している。したがって、第1のS
AWフィルタF1単体では1,800MHz帯のDCS
帯の信号を通過させ、1,900MHz帯のPCSの信
号を阻止するに十分な濾波特性を得ることが難しい。
【0059】図4に本発明の移相回路5の第1の出力端
子と第1のSAWフィルタF1を接続した分波回路にお
ける、信号周波数をパラメータとしたインピーダンス特
性を示す。図5は本発明の移相回路5の第1の出力端子
と第1のSAWフィルタF1の一端を接続し、移相回路
5の第2の出力端子と第2のSAWフィルタの一端を接
続した部分回路図である。点Dに移相回路5の入力端子
が接続され、第1のSAWフィルタF1の他端が端子R
x3に接続され、第2のSAWフィルタF2の他端が端
子Rx4に接続されている。
【0060】図4のスミスチャートは図5に示す点Dと
端子Rx3の間のインピーダンスを示している。すなわ
ち、前述の図3に示したSAWフィルタF1単体の場合
のインピーダンス曲線は、移相回路5によって相が回転
し、図4に示す形となる。図4において曲線上の点A2
と点B2の間の曲線に沿った区間が1,800MHz帯
のDCS側の通過帯域である。このDCS側の通過帯域
の曲線の形状は、図3からは若干変化しているが、ほぼ
チャートの中央に位置しており、電圧定在波比(VSW
R)が大略1であり、点Dと端子Rx3の間に接続され
た移相回路5と第1のSAWフィルタF1の直列回路
は、線路のインピーダンスと整合がとれていることを示
している。
【0061】一方、曲線上の点C2と点D2の間の曲線
に沿った区間は1,900MHz帯のPCS側の通過帯
域であるが、第1の移相回路5によって相が回転し、P
CS側の通過帯域がチャートの右辺のインピーダンスが
非常に高い領域に移動している。このことは、移相回路
5とSAWフィルタF1とを接続した回路は、1,80
0MHz帯のDCS側の信号を低損失で通過させる一
方、1,900MHz帯のPCS側の信号を、ほぼ完全
に阻止することを示している。すなわち、SAWフィル
タF1の入力側に移相回路5を設けることにより1,8
00MHz帯のDCS側の信号を通過させ、1,900
MHz帯のPCS側の信号を阻止する理想的なフィルタ
回路を形成することができる。
【0062】以上は、DCS帯を通過帯域とし、PCS
帯を阻止する場合について説明したが、1,900MH
z帯のPCS帯を通過帯域とし1,800MHz帯のD
CS帯を阻止する、移相回路5の第2の出力端子と第2
のSAWフィルタF2を接続した回路についても、DC
S帯とPCS帯を置き換えれば、図3および図4によっ
て同様に説明することができる。
【0063】つまり、第1のSAWフィルタF1と第2
のSAWフィルタF2とでは通過帯域が異なるので、ス
ミスチャート上の曲線の形状は若干変化するが、1,9
00MHz帯のPCS側の通過帯域の位置がスミスチャ
ートのほぼ中央となり、1,800MHz帯のDCS側
の通過帯域がスミスチャートの中央から離れた位置とな
る。この場合も、1,800MHz帯のDCSの通過帯
域は高インピーダンスであるスミスチャートの右辺から
は離れた位置となるので、1,900MHz帯のPCS
信号だけを通過させ、1,800MHz帯のDCS信号
を十分に阻止する濾波特性は得られない。したがって、
第2のSAWフィルタF2の入力側に第2の移相回路5
を接続して相を回転させることにより、1,800MH
z帯のDCS側の通過帯域を高インピーダンス領域であ
るスミスチャートの右辺に移動させることが可能であ
り、1,800MHz帯のDCS信号を阻止する特性が
得られる。
【0064】すなわち、第2のSAWフィルタF2の入
力端子に移相回路5の第2の出力端子に接続することに
より1,900MHz帯のPCS側の信号を通過させ、
1,800MHz帯のDCS側の信号を阻止する理想的
なフィルタ回路を形成することができる。
【0065】図1および図5に示したように、第1の移
相回路5の入力端子を点Dに接続し、その移相回路の第
1の出力端子を第1のSAWフィルタF1を介して第3
の受信回路側端子Rx3に接続するとともに、移相回路
5の第2の出力端子を第2のSAWフィルタF2を介し
て第4の受信回路側端子Rx4に接続した第2の分波回
路4により、1,800MHz帯のDCS信号と、1,
900MHz帯のPCS信号とを確実に分離することが
できる。
【0066】なお、この実施の形態では、共通の入力端
子を持ち、2つのストリップラインL12およびL13
で構成された2つの出力端子を有する移相回路によって
説明したが、本発明の第2の分波回路はこの構成に限定
されるものではない。移相回路5としてストリップライ
ンで構成された回路を例に説明を行ったが、移相回路は
種々の構成で実現できる。したがって、本発明の移相回
路はストリップラインで構成されたものに限定されるも
のでもない。
【0067】たとえば、移相回路は、図11(a)に示
されているように、一端が第2の受信回路側端子Rx2
(図1参照)に接続され他端がSAWフィルタF1に接
続されたストリップラインSL51と、一端が第2の受
信回路側端子Rx2に接続され他端がインダクタL51
を介して接地されたコンデンサC51と、一端がインダ
クタL51を介して接地されるとともにコンデンサC5
1に接続され他端がSAWフィルタF2に接続されたコ
ンデンサC52とを有していてもよい(このような移相
回路を利用した高周波スイッチ積層体の積層構造に関し
ては、後述する)。ストリップラインSL51として5
0Ω線路を利用することにより、スミスチャート中央部
付近のインピーダンス曲線の形状を変化させずに(たと
えば図4参照)、前述のような相の回転を実現すること
ができる。なお、ストリップラインSL51は本発明の
第7のストリップラインに対応し、インダクタL51は
本発明の第1のインダクタに対応し、コンデンサC51
は本発明の第5のコンデンサに対応し、コンデンサC5
2は本発明の第6のコンデンサに対応する。
【0068】また、移相回路は、図11(b)に示され
ているように、一端がコンデンサC61を介して接地さ
れるとともに第2の受信回路側端子Rx2に接続され他
端がSAWフィルタF1に接続されたインダクタL61
と、一端が受信回路側端子Rx2に接続され他端がイン
ダクタL62を介して接地されたコンデンサC62と、
一端がインダクタL62を介して接地されるとともにコ
ンデンサC62に接続され他端がSAWフィルタF2に
接続されたコンデンサC63とを有していてもよい。な
お、コンデンサC61は本発明の第7のコンデンサに対
応し、インダクタL61は本発明の第2のインダクタに
対応し、インダクタL62は本発明の第3のインダクタ
に対応し、コンデンサC62は本発明の第8のコンデン
サに対応し、コンデンサC63は本発明の第9のコンデ
ンサに対応する。
【0069】以上説明した本発明の第1の実施の形態に
よれば、従来の高周波スイッチとは異なり、制御によっ
て2つの周波数帯の信号を切り換える副切換回路14に
代わって、回路の特性として2つの周波数帯の信号を分
別する分波回路4を用いているので、高周波スイッチを
構成する積層基板の上面に実装する部品点数を節減し、
特に実装にスペースを必要とする上に待ち受け電圧を印
加しなければならないダイオードを2個省略することが
できる。また、第2の分波回路4の移相回路5と弾性表
面波フィルタF1、F2によって2つの異なる高域周波
数帯の受信信号を切り換えるので、第2の分波回路4は
外部から制御電圧を印加して制御する必要がなく、受信
待ち受け時においても待ち受け電圧を印加する必要がな
いので、消費電力を節減することができる。
【0070】なお、本実施の形態においては、第1の分
波回路としてローパスフィルタとハイパスフィルタから
構成されている一例を示したが、本実施の形態はこれに
限ることなく、例えばローパスフィルタやハイパスフィ
ルタと同様の通過帯域を有するバンドパスフィルタ等を
用いても実現できる。
【0071】(第2の実施の形態)つぎに、本発明の第
2の実施の形態におけ高周波スイッチ積層体の分解斜視
図である図6を主として参照しながら、本実施の形態の
高周波スイッチ積層体の構成および動作について説明す
る。なお、上述した第1の実施の形態における高周波ス
イッチの構造についても説明する。
【0072】図6においては、第1の実施の形態の高周
波スイッチを利用した積層体を示している。高周波スイ
ッチを構成する各種のストリップラインおよびコンデン
サが内蔵された多層構造を有する積層体21の上面には
3個のSAWフィルタF1、F2、F3、4個のダイオ
ードP1〜P4および比較的大容量のコンデンサC1,
C6、C8が積層体21の上面に形成されたそれぞれの
端子T1を介して搭載され、積層体21の内部回路に電
気的に接続している。
【0073】図7は上記高周波スイッチ積層体21の分
解斜視図であり、図より明らかなように本実施の形態に
おける高周波スイッチは16層の誘電体基板21A〜2
1Pから構成された場合について示しており、誘電体基
板の積層枚数は本実施の形態における構成に限らず、高
周波スイッチの必要特性によって適宜選択されるもので
ある。
【0074】誘電体基板としてはフォルステライト等の
セラミック粉体に低融点ガラスフリットを混合したいわ
ゆるガラスセラミックス基板を用いることができ、その
セラミック粉体に有機バインダおよび有機溶剤を混合し
て得られたスラリーを成形して得たグリーンシートに多
層配線間を電気的に接続するための多数のビアホールを
パンチングまたはレーザ加工により穿孔する。
【0075】つぎに所定のグリーンシート上に図1に示
したようなストリップラインL1〜L14およびコンデ
ンサ電極C1〜C23を銀、金または銅の粉体を導電体
の主成分とする導電性ペーストを用いて印刷し、配線パ
ターンを形成するとともに各グリーンシートの配線パタ
ーンを層間接続するためのビアホール内に同じく導電性
ペーストを印刷充填する。
【0076】このようにして得られた16層のグリーン
シートを正確に位置合わせして積層し、一定の条件下に
おいて加温、加圧することによって一体化された積層体
を得ることができる。この積層体を乾燥後、酸化雰囲気
中の焼成炉にて約400℃〜500℃で焼成してグリー
ンシート中の有機バインダをバーンアウトし、つぎに導
電体の主成分として銀または金の粉体を用いた場合は通
常の空気中で、また銅粉を用いた場合には不活性ガス雰
囲気または還元性雰囲気中で約850℃〜950℃の温
度範囲において焼成することにより積層体21を得るこ
とができる。
【0077】なお、誘電体基板21Aの上面にはSAW
フィルタおよびダイオード等を搭載するための複数の端
子T1が、および表面にアース電極Eが形成されている
誘電体基板21Pの裏面には本発明に係わる高周波スイ
ッチを電子機器のメイン基板に表面実装するための複数
の端子T2がそれぞれ前述の導電性ペーストを印刷、パ
ターンニングすることにより設けられている。
【0078】つぎにこのように構成された多層構造を有
する高周波スイッチの配線パターンの積層構造について
第4と第10のストリップラインおよび第13と第21
のコンデンサを例示して簡単に説明する。
【0079】第10のストリップラインL10および第
4のストリップラインL4は図7に示すように、まず誘
電体基板21B上のストリップラインパターンはビアホ
ール21B10、21B4を介して誘電体基板21Cのス
トリップラインパターンへ層間接続され、同じく誘電体
基板21Cのストリップラインパターンはビアホール2
1C10、21C4を介して誘電体基板21Dのストリッ
プラインパターンへ、というように誘電体基板21Gの
ストリップラインパターンへそれぞれビアホールを介し
て順次6層にわたって接続、構成されている。
【0080】また第13のコンデンサC13および第2
1のコンデンサC21に関しては、誘電体基板21Eに
第21のコンデンサC21の電極パターンを設け、誘電
体基板21Fに第13のコンデンサC13および第21
のコンデンサC21の共用の電極パターンを設け、つぎ
に誘電体基板21Gに第13のコンデンサC13の電極
パターンを設けることによりこれらのコンデンサを直列
に構成している。
【0081】その他のストリップラインおよびコンデン
サも同様の方法によって構成されているため詳しい説明
は省略するが、本実施の形態に係わる高周波スイッチの
入出力端子は全てビアホールを介して誘電体基板21P
の裏面に集結しているため、高周波スイッチを電子機器
等のメイン基板上へ実装する際、その実装面積を小さく
することができる。
【0082】なお、図11(a)に示されているような
移相回路を有する高周波スイッチを利用した高周波スイ
ッチ積層体においては、図12に示されているように、
(a)ストリップラインSL51と、(b)インダクタ
L51、コンデンサC51、およびコンデンサC52と
の間には、グランド電極G2が位置するように積層が行
われていてもよい。より具体的に述べると、このような
積層構造においては、グランド電極G1とG2との間に
ストリップラインSL51が配置され、グランド電極G
2の上層にインダクタL51、コンデンサC51、およ
びコンデンサC52が配置されている。グランド電極の
介在により、ストリップラインSL51と残りの素子で
あるインダクタL51、コンデンサC51、およびコン
デンサC52との間での素子間結合の発生が抑制される
ため、移相回路としての特性が十分に発揮される。
【0083】(第3の実施の形態)つぎに、本発明の第
3の実施の形態における高周波スイッチの回路図である
図8を主として参照しながら、本実施の形態の高周波ス
イッチの構成および動作について説明する。図8に示す
回路図は、基本的には図1に示した第1の実施の形態の
回路図と同様であるので、図1に示す構成と異なる点に
ついて説明する。
【0084】図8に示すように、第2の分波回路4の移
相回路5の第1の出力端子と第1のSAWフィルタF1
の間、および分波回路4の移相回路5の第2の出力端子
とと第2のSAWフィルタF2の間に平衡不平衡変換器
BL1、BL2(以下、バランと称する)を接続し、さ
らに第1の受信回路側端子Rx1に接続されたSAWフ
ィルタF3の入力側、すなわち第1の送受信切換回路1
の第2のダイオードP2のアノードとSAWフィルタF
3の間にバランを挿入したものである。
【0085】バランの等価回路を図9に示しているが、
バランの不平衡ポートに信号を入力すると、平衡ポート
から信号の平衡出力が得られる。このようにバランを用
いることにより簡単な回路構成で受信回路側端子の出力
信号を平衡出力とすることが可能で、ノイズに強い回路
構成とすることができる。また、バランは図9に示す構
成上、直流を遮断するため、各受信回路側端子Rx1お
よびRx2に接続されていた直流遮断のための容量、す
なわち図1おける第4のコンデンサC4と第11のコン
デンサC11を省くことができる。
【0086】なお、平衡不平衡変換器BL1は本発明の
第1の平衡不平衡変換器に対応し、平衡不平衡変換器B
L2は本発明の第2の平衡不平衡変換器に対応する。ま
た、第1の送受信切換回路1の第2のダイオードP2の
アノードとSAWフィルタF3の間に挿入されたバラン
は、本発明の第3の平衡不平衡変換器に対応する。
【0087】もちろん、この第3の実施の形態における
高周波スイッチの構成も、第2の実施の形態の場合と同
様な構成によって形成することができる。
【0088】以上においては、本実施の形態1〜3につ
いて詳細に説明した。
【0089】なお、(1)アンテナ端子と第1の送信回
路側端子との間の信号伝達と、アンテナ端子と第1の受
信回路側端子との間の信号伝達とを選択的に切り換える
ための第1の送受信切換回路と、(2)アンテナ端子と
第2の送信回路側端子との間の信号伝達と、アンテナ端
子と第2の受信回路側端子との間の信号伝達とを選択的
に切り換えるための第2の送受信切換回路と、(3)ア
ンテナ端子と第1の送受信切換回路との間、およびアン
テナ端子と第2の送受信切換回路との間に挿入された第
1の分波回路と、(4)移相回路と弾性表面波フィルタ
とを利用して、第2の受信回路側端子と第3の受信回路
側端子との間の信号伝達と、第2の受信回路側端子と第
4の受信回路側端子との間の信号伝達とを選択的に切り
換えるための、第2の受信回路側端子に接続された第2
の分波回路と、(5)移相回路と弾性表面波フィルタと
を利用して、第1の受信回路側端子と第5の受信回路側
端子との間の信号伝達と、第1の受信回路側端子と第6
の受信回路側端子との間の信号伝達とを選択的に切り換
えるための、第1の受信回路側端子に接続された第3の
分波回路とを備えた高周波スイッチは、本発明に含まれ
る。このような高周波スイッチは、たとえば、上述した
本実施の形態1の高周波スイッチにおける受信回路側端
子Rx1(図1参照)に上記第3の分波回路として分波
回路4(図1参照)と類似の分波回路を接続した構成を
有しており、四周波を分波することが可能な4バンド対
応の携帯電話に利用することが可能である。
【0090】もちろん、送信を行うための送信回路と、
受信を行うための受信回路と、送信および受信の切り換
え(たとえば、携帯電話の3周波数帯域や4周波数帯域
の送受信信号の切り換え)を行うために利用される上述
の高周波スイッチとを備えた高周波無線機器は、本発明
に含まれる。
【0091】以上の説明から明らかなように、本発明の
高周波スイッチは、つぎのような効果を奏する。
【0092】ダイオードを2個削減することが可能で、
スイッチデバイスの表層の部品実装面積を小型化するこ
とができる。
【0093】また、第2の分波回路にはコントロール入
力が不要であり、受信待ち受け時にダイオードをオンに
するための待ち受け電流が不要となり、電力消費が低減
される。
【0094】なお、バランを用いることにより、受信回
路側端子に接続されていた直流遮断のための容量を削減
することができる。また、バランを用いて平衡出力とす
ることにより、ノイズに強い回路を実現できる。
【0095】
【発明の効果】以上述べたところから明らかなように、
本発明は、高周波スイッチにおける積層基板の表面に実
装する部品の点数を削減することができるという長所を
有する。
【0096】また、本発明は、高周波スイッチにおける
省電力を実現することができるという長所を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態における高周波スイ
ッチの回路図
【図2】本発明の高周波スイッチの第1の分波回路の通
過特性を示す特性図
【図3】SAWフィルタ単体におけるインピーダンス特
性を示すスミス図(スミスチャート)
【図4】移相回路とSAWフィルタの組合せ回路のイン
ピーダンス特性を示すスミス図(スミスチャート)
【図5】移相回路とSAWフィルタで構成した第2の分
波回路の回路図
【図6】本発明の第1の実施の形態の高周波スイッチの
構造について説明する外形斜視図
【図7】本発明の、第1の実施の形態の高周波スイッチ
を利用した構造について説明する、第2の実施の形態の
高周波スイッチ積層体の分解斜視図
【図8】本発明の第3の実施の形態における高周波スイ
ッチの回路図
【図9】平衡不平衡変換器の等価回路図
【図10】従来の高周波スイッチの回路図
【図11】(a);本発明の第1の実施の形態の高周波
スイッチにおける移相回路(その1)の回路図 (b);本発明の第1の実施の形態の高周波スイッチに
おける移相回路(その2)の回路図
【図12】本発明の、第1の実施の形態の高周波スイッ
チにおける移相回路(その1)を利用した実装構造につ
いて説明する、高周波スイッチ積層体の分解斜視図
【符号の説明】
1,11 第1の送受信切換回路 2,12 第2の送受信切換回路 3,13 第1の分波回路 4 第2の分波回路 5 移相回路 6,7 ローパスフィルタ 8 整合回路 14 副切換回路 21 積層体 21B4,21B10,21C4,21C10 ビアホ
ール ANT アンテナ端子 BL1〜BL3 平衡不平衡変換器(バラン) C1〜C28 コンデンサ E アース電極 F1〜F3 弾性表面波フィルタ(SAWフィルタ) L1〜L20 ストリップライン P1〜P6 ダイオード Rx1〜RX4 受信回路側端子 Tx1〜Tx2 送信回路側端子 Vc1〜Vc3 コントロール端子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岩崎 智之 京都府京田辺市大住浜55番12 松下日東電 器株式会社内 Fターム(参考) 5J012 BA03 BA04 5K011 DA22 DA27 FA01 GA04 JA01 KA02

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アンテナ端子と第1の送信回路側端子と
    の間の信号伝達と、前記アンテナ端子と第1の受信回路
    側端子との間の信号伝達とを選択的に切り換えるための
    第1の送受信切換回路と、 前記アンテナ端子と第2の送信回路側端子との間の信号
    伝達と、前記アンテナ端子と第2の受信回路側端子との
    間の信号伝達とを選択的に切り換えるための第2の送受
    信切換回路と、 前記アンテナ端子と前記第1の送受信切換回路との間、
    および前記アンテナ端子と前記第2の送受信切換回路と
    の間に挿入された第1の分波回路と、 移相回路と弾性表面波フィルタとを利用して、前記第2
    の受信回路側端子と第3の受信回路側端子との間の信号
    伝達と、前記第2の受信回路側端子と第4の受信回路側
    端子との間の信号伝達とを選択的に切り換えるための、
    前記第2の受信回路側端子に接続された第2の分波回路
    とを備えた高周波スイッチ。
  2. 【請求項2】 前記第1の分波回路は、前記アンテナ端
    子と前記第1の送受信切換回路との間に挿入されたロー
    パスフィルタと、前記アンテナ端子と前記第2の送受信
    切換回路との間に挿入されたハイパスフィルタとを有す
    る請求項1記載の高周波スイッチ。
  3. 【請求項3】 前記第1の送受信切換回路は、アノード
    が前記第1の送信回路側端子に接続されカソードが前記
    ローパスフィルタに接続された第1のダイオードと、一
    端が前記第1のダイオードのアノードに接続され他端が
    第1のコンデンサを介して接地されるとともに第1のコ
    ントロール端子に接続された第1のストリップライン
    と、アノードが前記第1の受信回路側端子に接続されカ
    ソードが第2のコンデンサと第2のストリップラインの
    並列回路を介して接地された第2のダイオードと、一端
    が前記第2のダイオードのアノードに接続され他端が前
    記ローパスフィルタに接続された第3のストリップライ
    ンとを有し、 前記第2の送受信切換回路は、アノードが前記第2の送
    信回路側端子に接続されカソードが前記ハイパスフィル
    タに接続された第3のダイオードと、一端が前記第3の
    ダイオードのアノードに接続され他端が第3のコンデン
    サを介して接地されるとともに第2のコントロール端子
    に接続された第4のストリップラインと、アノードが前
    記第2の受信回路側端子に接続されカソードが第4のコ
    ンデンサと第5のストリップラインの並列回路を介して
    接地された第4のダイオードと、一端が前記第4のダイ
    オードのアノードに接続され他端が前記ハイパスフィル
    タに接続された第6のストリップラインとを有し、 前記第2の分波回路は、入力端子が前記第2の受信回路
    側端子に接続され、第1の出力端子が第1の弾性表面波
    フィルタを介して第3の受信回路側端子に接続され、第
    2の出力端子が第2の弾性表面波フィルタを介して第4
    の受信回路側端子に接続された移相回路を有し、 前記第1または第2のコントロール端子に印加される電
    圧によって送受信が切り換えられる請求項2記載の高周
    波スイッチ。
  4. 【請求項4】 前記移相回路の第1の出力端子と前記第
    1の弾性表面波フィルタとの間に挿入された第1の平衡
    不平衡変換器と、 前記移相回路の第2の出力端子と前記第2の弾性表面波
    フィルタとの間に挿入された第2の平衡不平衡変換器と
    を備えた請求項3記載の高周波スイッチ。
  5. 【請求項5】 前記第2のダイオードのアノードと前記
    第1の受信回路側端子との間に挿入された第3の平衡不
    平衡変換器と、 前記第3の平衡不平衡変換器の出力側に挿入された第3
    の弾性表面波フィルタとを備えた請求項3記載の高周波
    スイッチ。
  6. 【請求項6】 前記移相回路は、一端が前記第2の受信
    回路側端子に接続され他端が前記第1の弾性表面波フィ
    ルタに接続された第7のストリップラインと、一端が前
    記第2の受信回路側端子に接続され他端が第1のインダ
    クタを介して接地された第5のコンデンサと、一端が前
    記第1のインダクタを介して接地されるとともに前記第
    5のコンデンサに接続され他端が前記第2の弾性表面波
    フィルタに接続された第6のコンデンサとを有する請求
    項3記載の高周波スイッチ。
  7. 【請求項7】 前記移相回路は、一端が第7のコンデン
    サを介して接地されるとともに前記第2の受信回路側端
    子に接続され他端が前記第1の弾性表面波フィルタに接
    続された第2のインダクタと、一端が前記第2の受信回
    路側端子に接続され他端が第3のインダクタを介して接
    地された第8のコンデンサと、一端が前記第3のインダ
    クタを介して接地されるとともに前記第8のコンデンサ
    に接続され他端が前記第2の弾性表面波フィルタに接続
    された第9のコンデンサとを有する請求項3記載の高周
    波スイッチ。
  8. 【請求項8】 アンテナ端子と第1の送信回路側端子と
    の間の信号伝達と、前記アンテナ端子と第1の受信回路
    側端子との間の信号伝達とを選択的に切り換えるための
    第1の送受信切換回路と、 前記アンテナ端子と第2の送信回路側端子との間の信号
    伝達と、前記アンテナ端子と第2の受信回路側端子との
    間の信号伝達とを選択的に切り換えるための第2の送受
    信切換回路と、 前記アンテナ端子と前記第1の送受信切換回路との間、
    および前記アンテナ端子と前記第2の送受信切換回路と
    の間に挿入された第1の分波回路と、 移相回路と弾性表面波フィルタとを利用して、前記第2
    の受信回路側端子と第3の受信回路側端子との間の信号
    伝達と、前記第2の受信回路側端子と第4の受信回路側
    端子との間の信号伝達とを選択的に切り換えるための、
    前記第2の受信回路側端子に接続された第2の分波回路
    と、 移相回路と弾性表面波フィルタとを利用して、前記第1
    の受信回路側端子と第5の受信回路側端子との間の信号
    伝達と、前記第1の受信回路側端子と第6の受信回路側
    端子との間の信号伝達とを選択的に切り換えるための、
    前記第1の受信回路側端子に接続された第3の分波回路
    とを備えた高周波スイッチ。
  9. 【請求項9】 請求項3記載の高周波スイッチを利用し
    た高周波スイッチ積層体であって、 前記弾性表面波フィルタ、前記ダイオード、および前記
    コンデンサの内の少なくとも何れか一つが積層体上に搭
    載されている高周波スイッチ積層体。
  10. 【請求項10】 請求項6記載の高周波スイッチを利用
    した高周波スイッチ積層体であって、 (a)前記第7のストリップラインと、(b)前記第1
    のインダクタ、前記第5のコンデンサ、および前記第6
    のコンデンサとの間には、グランド電極が位置するよう
    に積層が行われている高周波スイッチ積層体。
  11. 【請求項11】 送信を行うための送信回路と、 受信を行うための受信回路と、 前記送信および前記受信の切り換えを行うために利用さ
    れる、請求項1または8記載の高周波スイッチとを備え
    た高周波無線機器。
  12. 【請求項12】 第1の送受信切換回路を利用して、ア
    ンテナ端子と第1の送信回路側端子との間の信号伝達
    と、前記アンテナ端子と第1の受信回路側端子との間の
    信号伝達とを選択的に切り換えるステップと、 第2の送受信切換回路を利用して、前記アンテナ端子と
    第2の送信回路側端子との間の信号伝達と、前記アンテ
    ナ端子と第2の受信回路側端子との間の信号伝達とを選
    択的に切り換えるステップと、 第1の分波回路を利用して、前記アンテナ端子と前記第
    1の送受信切換回路との間の信号伝達と、前記アンテナ
    端子と前記第2の送受信切換回路との間の信号伝達とを
    選択的に切り換えるステップと、 移相回路と弾性表面波フィルタとを有する、前記第2の
    受信回路側端子に接続された第2の分波回路を利用し
    て、前記第2の受信回路側端子と第3の受信回路側端子
    との間の信号伝達と、前記第2の受信回路側端子と第4
    の受信回路側端子との間の信号伝達とを選択的に切り換
    えるステップとを備えた高周波スイッチング方法。
  13. 【請求項13】 第1の送受信切換回路を利用して、ア
    ンテナ端子と第1の送信回路側端子との間の信号伝達
    と、前記アンテナ端子と第1の受信回路側端子との間の
    信号伝達とを選択的に切り換えるステップと、 第2の送受信切換回路を利用して、前記アンテナ端子と
    第2の送信回路側端子との間の信号伝達と、前記アンテ
    ナ端子と第2の受信回路側端子との間の信号伝達とを選
    択的に切り換えるステップと、 第1の分波回路を利用して、前記アンテナ端子と前記第
    1の送受信切換回路との間の信号伝達と、前記アンテナ
    端子と前記第2の送受信切換回路との間の信号伝達とを
    選択的に切り換えるステップと、 移相回路と弾性表面波フィルタとを有する、前記第2の
    受信回路側端子に接続された第2の分波回路を利用し
    て、前記第2の受信回路側端子と第3の受信回路側端子
    との間の信号伝達と、前記第2の受信回路側端子と第4
    の受信回路側端子との間の信号伝達とを選択的に切り換
    えるステップと、 移相回路と弾性表面波フィルタとを有する、前記第1の
    受信回路側端子に接続された第3の分波回路を利用し
    て、前記第1の受信回路側端子と第5の受信回路側端子
    との間の信号伝達と、前記第1の受信回路側端子と第6
    の受信回路側端子との間の信号伝達とを選択的に切り換
    えるステップとを備えた高周波スイッチング方法。
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