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JP2002181673A - Pcbの濃度測定における前処理方法およびこの前処理において使用する採取装置並びに精製装置 - Google Patents

Pcbの濃度測定における前処理方法およびこの前処理において使用する採取装置並びに精製装置

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Publication number
JP2002181673A
JP2002181673A JP2000383093A JP2000383093A JP2002181673A JP 2002181673 A JP2002181673 A JP 2002181673A JP 2000383093 A JP2000383093 A JP 2000383093A JP 2000383093 A JP2000383093 A JP 2000383093A JP 2002181673 A JP2002181673 A JP 2002181673A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pcb
silica gel
sampling
purification
gel column
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2000383093A
Other languages
English (en)
Inventor
Katsuhisa Honda
克久 本田
Muneshiro Ouchi
宗城 大内
典明 ▲浜▼田
Noriaki Hamada
Masazumi Yamashita
正純 山下
Soichi Matsuda
壮一 松田
Yasushi Nakamura
裕史 中村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Miura Co Ltd
Original Assignee
Miura Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Miura Co Ltd filed Critical Miura Co Ltd
Priority to JP2000383093A priority Critical patent/JP2002181673A/ja
Publication of JP2002181673A publication Critical patent/JP2002181673A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 PCBの抽出,精製操作が簡単であり、PC
Bの分析を行うための前処理を簡単にする方法を提供す
ることを目的としている。また、採取および精製の操作
を連続して行うことが可能な採取装置並びに精製装置を
提供することを目的としている。 【解決手段】 排ガス等の被測定物から主としてPCB
を特定採取する採取工程と、前記採取物からPCBを選
択的に抽出する抽出工程とを前記被測定物の採取場所に
おいて行うことを特徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、PCBの濃度測
定における前処理方法およびこの前処理において使用さ
れる採取装置並びに精製装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、排ガス等に含まれているPCBの
濃度を測定する方法は、有効なものが確立されていな
い。そこで、排ガス等に含まれているPCBの濃度測定
を簡単にする方法が求められている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、前記課題
に鑑み、PCBの抽出,精製操作が簡単であり、PCB
の分析を行うための前処理を簡単にする方法を提供する
ことを目的としている。また、採取および精製の操作を
連続して行うことが可能な採取装置並びに精製装置を提
供することを目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】この発明は、前記課題を
解決するためになされたものであって、請求項1に記載
の発明は、排ガス等の被測定物から主としてPCBを特
定採取する採取工程と、前記採取物からPCBを選択的
に抽出する抽出工程とを前記被測定物の採取場所におい
て行うことを特徴としている。
【0005】請求項2に記載の発明は、前記抽出工程に
おいて抽出した抽出液から不純物を除去する精製工程を
前記採取場所において行うことを特徴としている。
【0006】請求項3に記載の発明は、請求項1に記載
の採取工程において用いる採取装置であって、切換可能
な吸着材カートリッジを複数個備えていることを特徴と
している。
【0007】請求項4に記載の発明は、請求項2に記載
の精製工程において用いる精製装置であって、切換可能
な多層シリカゲルカラムを複数個備えていることを特徴
としている。
【0008】さらに、請求項5において、前記精製装置
が、さらに切換可能なアルミナカラムを複数個備えてい
ることを特徴としている。
【0009】
【発明の実施の形態】つぎに、この発明の実施の形態に
ついて説明する。この発明は、排ガス中のPCBの濃度
測定に好適に実施することができる。この発明は、排ガ
ス等の被測定物から、主としてPCBを特定採取する採
取工程と、前記採取物からPCBを選択的に抽出する抽
出工程とを前記被測定物の採取場所において行うPCB
の濃度測定における前処理方法である。
【0010】この前処理方法は、まず採取場所において
主としてPCBを特定採取することにより行われる。こ
の特定採取は、主としてPCBを特定採取する採取装置
を用いることで好適に実施することができる。この採取
装置は、低沸点化合物から高沸点化合物の全てのガス成
分を捕捉するのではなく、主としてPCBを捕捉し、と
くに低沸点の炭化水素等の不純物は、捕捉しないように
する。ここで用いる採取装置としては、無機吸着材によ
り適宜成形された切換可能な成型体カートリッジを複数
個備えた採取装置が好ましい。つまり、切換可能な成型
体カートリッジを複数個備えることにより、採取工程を
連続して行うことができる。そして、無機吸着材として
は、アルミナ材が好ましい。より好ましくは、γ−アル
ミナ材または活性アルミナ材である。
【0011】つぎに、前記採取物からPCBを選択的に
抽出する抽出工程について説明する。この抽出工程は、
前記採取物中に含まれるPCBを選択的に抽出するため
に行う。また、この抽出工程における抽出装置として
は、抽出溶媒をポンプ等で前記成型体カートリッジへ供
給し、PCBを選択的に抽出する装置である。また、切
換可能な成型体カートリッジは、複数個備えているた
め、前記抽出工程を連続して行うことができる。
【0012】そして、抽出工程後のPCBの濃度を測定
する濃度測定について説明する。この濃度測定には、前
記抽出工程で選択的に抽出した抽出液を用いて、PCB
の濃度を測定する。このPCBの濃度測定は、PCBの
濃度測定を行う分析機器等が完備した場所のみではな
く、実際の採取場所において測定する場合も実施に応じ
て好適である。このPCBの濃度測定に用いる装置とし
ては、GC/MS/MSまたはGC/ECDを用いる。
このGC/MS/MS等を用いると、精製工程を必要と
せず、前記抽出液から直接PCBの濃度を測定すること
ができる。
【0013】つぎに、前記抽出液から不純物を除去する
精製工程について説明する。この精製工程は、前記抽出
液に含まれる不純物を除去するために行う。また、この
不純物を除去する装置としては、シリカゲル,硫酸シリ
カゲル,硝酸銀シリカゲル等の修飾シリカゲル,すなわ
ち多層シリカゲルカラムを用いる。そして、これらを切
換可能に複数個備えることにより、連続して精製工程を
行うことができる。つまり、硫酸処理工程の省略や二種
類以上のカラムクロマトグラフィでの精製工程を省略で
きる等の不純物除去操作の簡素化ができるだけでなく、
切換可能に複数個備えているため、連続して精製工程を
行うことができる。
【0014】また、多層シリカゲルカラムを用いて精製
した精製液を用いて濃度を測定する場合には、GC/H
RMSを用いることが一般的である。使用方法として
は、前記精製液を濃縮し、GC/HRMSを用いて濃縮
液中のPCBの濃度を測定する。このGC/HRMS
は、測定感度が良く多少の不純物が存在してもPCBの
濃度を測定することができる。
【0015】そして、前記精製装置は、さらに切換可能
なアルミナカラムを複数個備えることにより、より精製
された精製液を連続的に生成することができる。つま
り、多層シリカゲルカラムの後段にさらにアルミナカラ
ムを備えることにより、より精製された精製液を得るこ
とができる。これにより、PCBの濃度を測定する場合
には、GC/LRMSを用いることが一般的である。使
用方法としては、前記抽出液を濃縮し、GC/LRMS
を用いて濃縮液中のPCBの濃度を測定する。このGC
/LRMSは、不純物が存在した場合、その不純物もP
CBの濃度として感知してしまい、正確な測定が困難に
なる。したがって、この場合は、アルミナカラムでさら
に精製した精製液の場合のみPCBの濃度を測定するこ
とができる。
【0016】以上のように、この発明は、前記採取装置
の吸着材カートリッジおよび前記精製装置の多層シリカ
ゲルカラム,アルミナカラム等をそれぞれ切換可能に複
数個備えることにより、採取からPCBの濃度測定にお
ける前処理までの一連の操作を採取場所において連続し
て行うことができる。
【0017】
【実施例】つぎに、この発明の具体的実施例を図面に基
づいて詳細に説明する。図1は、この発明の第一実施例
としての前処理システムを概略的に示す説明図である。
【0018】図1において、この発明のPCBの前処理
システムとしては、基本構成として、採取装置1と抽出
装置2とを備えている。
【0019】まず、前記採取装置1は、排気ガス排出路
3から採取した排ガスを吸着材装着体4へ移送する移送
管5を備えている。この吸着材装着体4には、内部に主
としてPCBを特定採取する吸着材カートリッジ6を複
数個備えている。また、前記移送管5には、加温または
冷却する温度調整装置7を設けており、前記吸着材カー
トリッジ6へ供給する排ガスの温度が100℃〜120
℃になるように調節している。この温度を検知する手段
として、前記吸着材装着体4の後段に温度センサー8を
設けており、この温度センサー8の測定値に基づき前記
温度調整装置7を制御している。また、前記排気ガス排
出路3から採取した排ガスを前記移送管5から安定して
前記吸着材カートリッジ6へ移送するために第一ポンプ
9を備えており、この第一ポンプ9の前段には、前記吸
着材カートリッジ6を通過した排ガスを捕集するドレン
トラップ10を設けている。さらに、採取後の前記移送
管5内を洗浄するための窒素ガスを溜めたパージ用ボン
ベ11と前記移送管5とを接続するパージ用ライン12
に第一逆止弁13を設けている。
【0020】ここで、前記吸着材装着体4の作動を図2
に基づいて詳細に説明する。前記吸着材装着体4とし
て、レボルバー方式の場合について説明する。前記吸着
材装着体4は、前記吸着材カートリッジ6を装填するた
めの収容部14,14,・・・を複数個備えている。そし
て、この各収容部14へ前記吸着材カートリッジ6を一
つおきに装填している。したがって、前記吸着材カート
リッジ6を装填していない収容部14は、前記吸着材装
着体4を貫通(図1の左右方向に貫通)した状態となっ
ている。すなわち、図2の実施例にあっては、前記吸着
体装着体4に4つの収容部14が形成されており、一つ
おきに第一吸着材カートリッジAと第二吸着材カートリ
ッジBの2つが装填されている。さて、最初の採取時
は、前記第一吸着材カートリッジAを前記移送管5と連
通するように位置させた状態で前記第一ポンプ9を作動
させ、前記排気ガス排出路3から採取した排ガスを前記
第一吸着材カートリッジA内へ導入して通過させる。こ
の通過時、排ガスから主としてPCBを特定採取する。
すなわち、図2の「最初の採取時」の状態でPCBを特
定採取する。ここにおける特定採取は、所定時間に亘っ
て行うもので、具体的には、前記排ガス等の種類によっ
てあらかじめ定めた時間に亘って行われる。
【0021】つぎに、前記特定採取が終了すると,すな
わち前記所定時間に達すると、前記第一ポンプ9を停止
し、前記吸着材装着体4を回転させて洗浄操作に移行す
る。この洗浄操作は、前記移送管5内を洗浄するもの
で、まず前記吸着材カートリッジ6が装填されていない
前記収容部14(以下、「空の収容部」と云う)を前記
移送管5と連通するように位置させ,すなわち前記吸着
材装着体4を貫通した状態で行う。この状態で、前記パ
ージ用ボンベ11のバルブ(図示省略)を開くと、前記
パージ用ボンベ11からの窒素ガスは、前記パージ用ラ
イン12を介して前記吸着材装着体4内へ入り、前記空
の収容部14を通過して前記移送管5内へ流入する。そ
して、この通過時、前記移送管5内の洗浄を行い、その
後前記排気ガス排出路3内へ流入する。すなわち、図2
の「洗浄時」の状態で前記移送管5内を洗浄する。ここ
における洗浄操作は、前記温度調整装置7を用いて、3
00〜400℃に加熱しながら、窒素ガスを吹き付ける
操作,すなわち還元性雰囲気下で行うことで、1時間程
度で完全に洗浄することができる。
【0022】そして、前記洗浄操作が終了すると、つぎ
の採取・抽出工程へ移行する。この採取・抽出工程は、
前記吸着材装着体4を回転させ、前記第一吸着材カート
リッジAを前記抽出装置2と接続するような位置とする
とともに、前記第二吸着材カートリッジBを前記移送管
5と連通するような位置とする。この状態で前記第一カ
ートリッジAの抽出操作と前記第二吸着材カートリッジ
Bの特定採取とを同時に行う。
【0023】そこで、まず前記第一吸着材カートリッジ
Aの抽出操作について説明すると、前記第一吸着材カー
トリッジAに前記抽出装置2から供給される抽出溶媒を
通過させることにより、前記第一吸着材カートリッジA
に吸着しているPCBを抽出溶媒へ抽出させる。これに
より、前記第一吸着材カートリッジAは、PCBを抽出
除去したものとすることができる。すなわち、次回の特
定採取に使用することが可能な状態にすることができ
る。
【0024】つぎに、前記第二吸着材カートリッジBの
特定採取について説明すると、前記第二吸着材カートリ
ッジBは、前記「最初の抽出時」と同様の操作が行われ
る。ここにおいて、前記第一吸着材カートリッジAの抽
出操作は、前記第二吸着材カートリッジBの特定採取よ
りも同時または早く終了するため、前記吸着材装着体4
の回転時期は、前記特定採取における前記所定時間に合
わせて行われる。
【0025】さらに、前記採取・抽出工程が終了する
と、前記洗浄工程へ移行し、前記洗浄操作を行う。すな
わち、前記「最初の採取時」から始まり、その後は、前
記「洗浄時」,前記「採取・抽出時」を繰り返し行うこ
とで、連続的に採取工程および抽出工程を行う。
【0026】つぎに、前記抽出装置2は、抽出溶媒タン
ク15と加圧用窒素ガスボンベ16と第二ポンプ17を
備えている。前記抽出溶媒タンク15と前記加圧用窒素
ガスボンベ16とは第二逆止弁18を有する加圧ライン
19で接続されており、これにより、前記抽出溶媒タン
ク15内の圧力を一定に保っている。そして、前記抽出
溶媒タンク15中の抽出溶媒を前記第二ポンプ17を用
いて、抽出位置に位置している前記吸着材カートリッジ
6,すなわち図2の抽出時における前記第一吸着材カー
トリッジA内を通過させ、PCBを選択的に抽出する。
【0027】そして、前記抽出装置2で抽出した抽出液
を濃縮器20で濃縮した後、GC/MS/MS21を用
いてPCBの測定をする。ここにおいて、前記濃縮器2
0および前記GC/MS/MS21は、PCBの濃度測
定を行う分析機器等が完備した場所で行っても良いし、
採取場所において行う場合も実施に応じて好適である。
【0028】つぎに、この発明の第二実施例を図3に基
づいて詳細に説明する。この第二実施例を示す図3にお
いて、前記第一実施例を示す図1および図2において使
用した符号と同一の符号は、同一の部材名を表してお
り、その詳細な説明は省略する。
【0029】この第二実施例は、抽出工程において抽出
した不純物を除去する精製装置22を前記第一実施例の
システムにさらに追加した構成となっている。この精製
装置22は、切換可能な多層シリカゲルカラム23を複
数個装着した多層シリカゲルカラム装着体24を備えて
いる。
【0030】まず、前記精製装置22は、前記抽出装置
2から抽出したPCBを含有する抽出液を前記多層シリ
カゲルカラム装着体24へ移送し、不純物を前記抽出液
から除去する装置である。この多層シリカゲルカラム装
着体24には、内部に主として抽出液から不純物を除去
する多層シリカゲルカラム23を複数個備えている。
【0031】ここで、前記多層シリカゲルカラム装着体
24の作動を図4に基づいて詳細に説明する。前記多層
シリカゲルカラム装着体24として、レボルバー方式の
場合について説明する。前記多層シリカゲルカラム装着
体24は、前記多層シリカゲルカラム23を装填するた
めの多層シリカゲルカラム収容部25,25,・・・を複
数個備えている。そして、この各多層シリカゲルカラム
収容部25へ前記多層シリカゲルカラム23を装填して
いる。すなわち、図4の実施例にあっては、前記多層シ
リカゲルカラム装着体24に4つの多層シリカゲルカラ
ム収容部25が形成されており、第一多層シリカゲルカ
ラムC,第二多層シリカゲルカラムDおよび第三多層シ
リカゲルカラムEの3つが装填されている。
【0032】さて、精製時の作動について説明すると、
まず前記第一多層シリカゲルカラムCを前記抽出装置2
および前記吸着材カートリッジ6(すなわち、前記第一
吸着材カートリッジAまたは前記第二吸着材カートリッ
ジBのいずれか一方)と連通するように位置させた状態
で前記抽出装置2を作動させ、前記吸着材カートリッジ
6から抽出した抽出液を前記第一多層シリカゲルカラム
C内へ導入して通過させる。この通過時、抽出液から不
純物を吸着除去する。すなわち、図4の「精製位置」の
状態で不純物を吸着除去する。ここにおける不純物の吸
着除去は、前記抽出操作と連続して行うもので、具体的
には、前記吸着材カートリッジ6一個に対して前記多層
シリカゲルカラム23一個を使用し、前記抽出操作と同
時間に亘って行う。
【0033】つぎに、前記精製操作が終了すると,すな
わち前記吸着材カートリッジ6一個の抽出操作を終了す
ると、それに伴って前記精製操作も終了し、前記多層シ
リカゲルカラム装着体24を回転させて、次回の精製操
作のために待機する。ここにおいて、精製操作に使用し
た前記第一多層シリカゲルカラムCは、前記多層シリカ
ゲルカラム装着体24を回転させることにより、図4の
「取出し位置」へ移動し、この位置において取り出され
る。また、前記第二多層シリカゲルカラムDは、図4の
「精製位置」へと移動し、次回の精製操作のために待機
する。
【0034】そして、次回の前記抽出操作が開始する
と、前記第二多層シリカゲルカラムDを用いて精製操作
を行う。そして、前記第二多層シリカゲルカラムDの精
製操作が終了すると、前記多層シリカゲルカラム装着体
24を回転させ、前記第三多層シリカゲルカラムEを図
4の「精製位置」へ移動し、前記第二多層シリカゲルカ
ラムDは、図4の「取出し位置」へと移動し、さらに前
記第一多層シリカゲルカラムCを取り出した後の空の前
記多層シリカゲルカラム収容部25へ新たに第四多層シ
リカゲルカラム(図示省略)を装填し、精製操作を連続
的に行うことができるように準備する。
【0035】また、この第二実施例において、図4の
「取出し位置」および「装填位置」を別々に設けている
が、同一位置で前記多層シリカゲルカラム23を取出し
および装填を行うことも実施に応じて好適である。
【0036】そして、前記精製装置22で抽出した精製
液を前記濃縮器20で濃縮した後、GC/HRMS26
を用いてPCBの測定をする。ここにおいて、前記濃縮
器20および前記GC/HRMS26は、PCBの濃度
測定を行う分析機器等が完備した場所で行っても良い
し、採取場所において行う場合も実施に応じて好適であ
る。
【0037】つぎに、この発明の第三実施例を図5に基
づいて詳細に説明する。この第三実施例を示す図5にお
いて、前記第一実施例および前記第二実施例を示す図1
〜4において使用した符号と同一の符号は、同一の部材
名を表しており、その詳細な説明は省略する。
【0038】この第三実施例は、前記第二実施例の前記
精製装置22にアルミナカラム27をさらに追加した構
成となっている。つまり、この第三実施例における精製
装置22は、切換可能な多層シリカゲルカラム23を複
数個備えるとともに、切換可能なアルミナカラム27を
複数個備えている。
【0039】まず、前記精製装置22は、前記第二実施
例で用いた前記多層シリカゲルカラム装着体24とPC
Bと炭化水素等の前記多層シリカゲルカラム23では吸
着されなかった不純物を含んでいる精製液からPCBを
吸着する前記アルミナカラム27を複数個備えたアルミ
ナカラム装着体28とを備えている。前記アルミナカラ
ム装着体28は、PCBを溶出するためのジクロロメタ
ンのへキサン溶液(以下、単に「D/H溶液」と云
う。)を貯留してあるD/H溶液タンク29とPCB溶
出ライン30を介して接続されている。また、前記D/
H溶液タンク29は、第二加圧用窒素ガスボンベ31と
第二加圧ライン32を介して接続されており、この第二
加圧ライン32には逆止弁33が設けられている。前記
第二窒素ガスボンベ31は、前記D/H溶液タンク29
内の圧力を制御することで、安定してD/H溶液を前記
アルミナカラム装着体28へ供給するために用いられて
いる。
【0040】また、前記多層シリカゲルカラム23を通
過した精製液には、PCBと炭化水素等の前記多層シリ
カゲルカラム23では吸着されなかった不純物を含んで
いる。そこで、前記アルミナカラム27は、PCBを吸
着するが、炭化水素等は吸着しないと云う知見に基づい
て、PCBを前記アルミナカラム27に吸着させてPC
Bのみを得るものである。
【0041】ここで、前記アルミナカラム装着体28の
作動を図6に基づいて詳細に説明する。前記アルミナカ
ラム装着体28として、レボルバー方式の場合について
説明する。前記アルミナカラム装着体28は、前記アル
ミナカラム27を装填するためのアルミナカラム収容部
34,34,・・・を複数個備えている。そして、この各
アルミナカラム収容部34へ前記アルミナカラム27を
装填している。すなわち、図6の実施例にあっては、前
記アルミナカラム装着体28に4つのアルミナカラム収
容部34が形成されており、精製操作開始時は、第一ア
ルミナカラムFおよび第二アルミナカラムGの2つが装
填されている。
【0042】さて、この第三実施例における作動を説明
すると、まず前記精製工程までは前記第二実施例と同じ
ように、前記抽出工程および前記精製工程を行う。そし
て、前記第一アルミナカラムFを前記多層シリカゲルカ
ラム23(すなわち、前記第一多層シリカゲルカラム
C)と連通するように位置させた状態で前記抽出装置2
を作動させ、前記吸着材カートリッジ6から抽出した抽
出液を前記多層シリカゲルカラム23内へ導入し、さら
に前記第一アルミナカラムFを通過させる。この通過
時、前記多層シリカゲルカラム23では、抽出液から不
純物を吸着除去し、前記第一アルミナカラムFでは、P
CBを吸着する。すなわち、図6の「アルミナ吸着位
置」の状態でPCBを吸着し、不純物を通過させる。こ
こにおけるPCBの吸着は、前記抽出操作および前記多
層シリカゲルカラム23の精製操作と連続して行うもの
で、具体的には、前記多層シリカゲルカラム23一個に
対して前記アルミナカラム27一個を使用し、前記抽出
操作と同時間に亘って行う。
【0043】つぎに、前記第一アルミナカラムFの吸着
操作が終了すると,前記アルミナカラム装着体28を回
転させて、次回の吸着操作のために前記第二アルミナカ
ラムGを待機させる。ここにおいて、アルミナ吸着操作
に使用した前記第一アルミナカラムFは、前記アルミナ
カラム装着体28を回転させることにより、図6の「P
CB溶出位置」へ移動し、PCBの溶出操作が行われ
る。また、前記第二アルミナカラムGは、図6の「アル
ミナ吸着位置」へと移動し、次回の吸着操作のために待
機する。さらに、図6の「装填位置」で第三アルミナカ
ラム(図示省略)を装填する。
【0044】ここで、前記PCBの溶出操作について説
明する。この前記PCBの溶出操作は、図6の「PCB
溶出位置」へ移動した前記第一アルミナカラムFへ前記
D/H溶液タンク29から前記PCB溶出ライン30を
介して前記D/H溶液を供給することで行われる。この
操作では、前記D/H溶液のPCBのみを溶出させる性
質を用いて、前記第一アルミナカラムFからPCBを溶
出させる。
【0045】つぎに、前記第二アルミナカラムGの吸着
操作が終了すると、前記アルミナカラム装着体28を回
転させて、次回の吸着操作のために前記第三アルミナカ
ラムを待機させる。ここにおいて、PCBを溶出した前
記第一アルミナカラムFは、前記アルミナカラム装着体
28を回転させることにより、図6の「取出し位置」へ
移動し、前記第一アルミナカラムFを取出す操作が行わ
れ、アルミナ吸着操作に使用した前記第二アルミナカラ
ムGは、図6の「PCB溶出位置」へ移動し、PCBの
溶出操作が行われる。また、前記第三アルミナカラム
は、図6の「アルミナ吸着位置」へと移動し、次回の吸
着操作のために待機する。さらに、図6の「装填位置」
で第四アルミナカラム(図示省略)を装填する。
【0046】また、この第三実施例において、図6の
「取出し位置」および「装填位置」を別々に設けている
が、同一位置で前記アルミナカラム27を取出しおよび
装填を行うことも実施に応じて好適である。
【0047】そして、前記精製装置22で抽出した精製
液を前記濃縮器20で濃縮した後、GC/LRMS35
を用いてPCBの測定をする。ここにおいて、前記濃縮
器20および前記GC/LRMS35は、PCBの濃度
測定を行う分析機器等が完備した場所で行っても良い
し、採取場所において行う場合も実施に応じて好適であ
る。
【0048】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、PC
Bの抽出,精製操作が簡単であり、PCBの分析を行う
ための前処理を簡単にすることができる。また、採取お
よび精製の操作を連続して行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第一実施例としての前処理システム
を概略的に示す説明図である。
【図2】この発明において用いる吸着材装着体のレボル
バー構造を概略的に示す説明図である。
【図3】この発明の第二実施例としての前処理システム
を概略的に示す説明図である。
【図4】この発明において用いる多層シリカゲルカラム
装着体のレボルバー構造を概略的に示す説明図である。
【図5】この発明の第三実施例としての前処理システム
を概略的に示す説明図である。
【図6】この発明において用いるアルミナカラム装着体
のレボルバー構造を概略的に示す説明図である。
【符号の説明】
1 採取装置 6 吸着材カートリッジ 22 精製装置 23 多層シリカゲルカラム 27 アルミナカラム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G01N 30/48 G01N 30/48 H K 30/88 30/88 C (72)発明者 山下 正純 愛媛県松山市堀江町7番地 三浦工業株式 会社内 (72)発明者 松田 壮一 愛媛県松山市堀江町7番地 三浦工業株式 会社内 (72)発明者 中村 裕史 愛媛県松山市堀江町7番地 三浦工業株式 会社内 Fターム(参考) 2G052 AA02 AD04 AD46 ED03 GA24 GA27

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 排ガス等の被測定物から主としてPCB
    を特定採取する採取工程と、前記採取物からPCBを選
    択的に抽出する抽出工程とを前記被測定物の採取場所に
    おいて行うことを特徴とするPCBの濃度測定における
    前処理方法。
  2. 【請求項2】 前記抽出工程において抽出した抽出液か
    ら不純物を除去する精製工程を前記採取場所において行
    うことを特徴とする請求項1に記載のPCBの濃度測定
    における前処理方法。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の採取工程において用い
    る採取装置1であって、切換可能な吸着材カートリッジ
    6を複数個備えていることを特徴とする採取装置。
  4. 【請求項4】 請求項2に記載の精製工程において用い
    る精製装置22であって、切換可能な多層シリカゲルカ
    ラム23を複数個備えていることを特徴とする精製装
    置。
  5. 【請求項5】 前記精製装置22が、さらに切換可能な
    アルミナカラム27を複数個備えていることを特徴とす
    る請求項4に記載の精製装置。
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